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Patent Searching and Data


Title:
BUSH BEARING, AND AUTOMOBILE RACK-AND-PINION STEERING APPARATUS USING SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/122712
Kind Code:
A1
Abstract:
A bush bearing (1) is equipped with a bushing (15) made of a synthetic resin provided with a flexible, half-cylindrical body (5) that has a contact part (3) that contacts rack shaft (25) to slide freely, a site (6) formed integrally at one end face of the half-cylindrical body (5), and an open-ended ring-shaped body (14) that has flexible arc-shaped extensions (12) and (13), the tips (9) and (10) of which face each other with a gap (11) in the circumferential direction (R), and with an elastic member (22) that has an elastic body (21) that contacts outside surface (20) of half-cylindrical body (5) and locked parts (16) and (17), which are locked at the two ends (23) and (24), respectively.

Inventors:
OKI EIJI (JP)
KAIDA HIDETOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/001466
Publication Date:
October 08, 2009
Filing Date:
March 30, 2009
Export Citation:
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Assignee:
OILES INDUSTRY CO LTD (JP)
OKI EIJI (JP)
KAIDA HIDETOSHI (JP)
International Classes:
F16H19/04; B62D3/12; F16C17/02; F16C33/20
Domestic Patent References:
WO2007080823A12007-07-19
Foreign References:
JPH07190052A1995-07-28
JPH09184555A1997-07-15
JP2007040429A2007-02-15
Other References:
See also references of EP 2258967A4
None
Attorney, Agent or Firm:
TAKADA, TAKESHI (JP)
Takeshi Takada (JP)
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Claims:
 ラック軸に滑動自在に当接する当接部を内面に有していると共にラック軸-ピニオン歯車離間方向側に配置される可撓性の半割円筒状本体並びにこの半割円筒状本体の軸方向における一方の端面に一体的に形成されている部位及び前記部位の円周方向における両端部から延出していると共に夫々の先端が円周方向において互いに間隔をもって対峙している一対の延出部を有している可撓性の有端環状体を具備した合成樹脂製のブッシュと、半割円筒状本体の円周方向における両端部の夫々に係止される被係止部及び当該被係止部が両端部に形成されていると共に半割円筒状本体の外面に当接する長尺の弾性本体を有している弾性部材とを具備しているブッシュ軸受。
 弾性部材は、弾性本体に対して並置された他の弾性本体及びその両端部の夫々に形成された被係止部を有しており、弾性本体の両端部に形成された被係止部の夫々は、他の弾性本体の両端部に形成された被係止部の夫々に連結されている請求項1に記載のブッシュ軸受。
 弾性本体は、被係止部の夫々の近傍に位置する拡径部を有している請求項1又は2に記載のブッシュ軸受。
 半割円筒状本体の円周方向における両端部には、嵌合凸部が形成されており、被係止部には、嵌合凸部に嵌合される嵌合凹部が形成されており、弾性部材は、嵌合凸部及び嵌合凹部の嵌合によってブッシュに装着されるようになっている請求項1から3のいずれか一項に記載のブッシュ軸受。
 当接部は、半割円筒状本体の内面に複数形成されている請求項1から4のいずれか一項に記載のブッシュ軸受。
 ブッシュの外周部には、当該ブッシュが嵌装されるハウジングに対する回転を禁止するための突起が形成されている請求項1から5のいずれか一項に記載のブッシュ軸受。
 ピニオン歯車と、このピニオン歯車の歯に噛み合うラック歯を有していると共にラックガイドに案内移動されるラック軸と、このラック軸が貫通したハウジングと、このハウジングに嵌装されていると共にハウジングに対してラック軸を移動自在に支持する請求項1から6のいずれか一項に記載のブッシュ軸受とを具備した自動車のラック-ピニオン式操舵装置。
Description:
ブッシュ軸受及びそれを用いた 動車のラック-ピニオン式操舵装置

 本発明は、ブッシュ軸受、特に自動車の ック-ピニオン式操舵装置におけるラック軸 を移動自在に支持するために用いて好適なブ ッシュ軸受及びそれを用いた自動車のラック -ピニオン式操舵装置に関する。

特開2007-009962号公報

 例えば特許文献1においては、ラック軸の 軸方向に伸びる複数のスリットが形成された 合成樹脂製の円筒状ブッシュと、この円筒状 ブッシュの外周面に装着されたOリング等か なる無端環状弾性部材とを具備したブッシ 軸受が提案されている。このようなブッシ 軸受は、ピニオン歯車の歯に噛み合うラッ 歯を有したラック軸を締め代をもって移動 在に支持する。 

 ところで、ラックガイドに所定方向に案 されるラック軸は、当該ラック軸の曲がり び当該ラック軸とピニオン歯車との近接、 反に基づいて乱雑に揺動した場合には、ラ ク軸のラックガイドに対する摩擦抵抗力の 幅な増大を生じ得て、ラック軸の所定方向 円滑な移動を阻害する虞があり、ひいては ラック-ピニオン式操舵装置の操舵感を低下 させる虞がある。

 本発明は、前記諸点に鑑みてなされたも であり、その目的とするところは、ラック の乱雑な揺動に基づくラックガイドに対す 摩擦抵抗力の大幅な増大を生じさせること く、ラック軸を所定方向に円滑に移動させ ことができ、而して、ラック-ピニオン式操 舵装置の操舵感の低下を阻止し得るブッシュ 軸受及びそれを用いた自動車のラック-ピニ ン式操舵装置を提供することにある。

 本発明のブッシュ軸受は、ラック軸に滑 自在に当接する当接部を内面に有している 共にラック軸-ピニオン歯車離間方向側に配 置される可撓性の半割円筒状本体並びにこの 半割円筒状本体の軸方向における一方の端面 に一体的に形成されている部位及び前記部位 の円周方向における両端部から延出している と共に夫々の先端が円周方向において互いに 間隔をもって対峙している一対の延出部を有 している可撓性の有端環状体を具備した合成 樹脂製のブッシュと、半割円筒状本体の円周 方向における両端部の夫々に係止される被係 止部及び当該被係止部が両端部に形成されて いると共に半割円筒状本体の外面に当接する 長尺の弾性本体を有している弾性部材とを具 備している。

 本発明のブッシュ軸受によれば、特に、 ック軸に滑動自在に当接する当接部を内面 有していると共にラック軸-ピニオン歯車離 間方向側に配置される可撓性の半割円筒状本 体及び有端環状体を具備した合成樹脂製のブ ッシュと、半割円筒状本体の円周方向におけ る両端部の夫々に係止される被係止部及び当 該被係止部が両端部に形成されていると共に 半割円筒状本体の外面に当接する長尺の弾性 本体を有している弾性部材とを具備している ために、当該ブッシュ軸受がハウジングに嵌 装される場合において、ハウジングに押圧さ れる弾性部材の弾性に基づいて半割円筒状本 体のラック軸に対する締め代を形成すること で、半割円筒状本体の当接部においてラック 軸のラック軸-ピニオン歯車離間方向側の部 を円滑に滑動自在に支持することができて ラック軸の乱雑な揺動に基づくラックガイ に対する摩擦抵抗力の大幅な増大を生じさ ることなく、ラック軸を所定方向に円滑に 動させることができ、而して、ラック-ピニ ン式操舵装置の操舵感の低下を阻止し得る また、本発明のブッシュ軸受によれば、特 、ブッシュが半割円筒状本体と有端環状体 を具備してなるために、例えば特許文献1に おける円筒状ブッシュを具備してなるブッシ ュ軸受に対して、少ない材料をもって製造し 得て製造コストの低減を図り得る。

 本発明のブッシュ軸受の好ましい例では 弾性部材は、弾性本体に対して並置された の弾性本体及びその両端部の夫々に形成さ た被係止部を有しており、弾性本体の両端 に形成された被係止部の夫々は、他の弾性 体の両端部に形成された被係止部の夫々に 結されている。このような好ましい例によ ば、半割円筒状本体の当接部においてラッ 軸をより好適に滑動自在に支持し得る。

 本発明のブッシュ軸受の好ましい例では 弾性本体は、被係止部の夫々の近傍に位置 る拡径部を有している。このような好まし 例によれば、半割円筒状本体の円周方向に ける両端部及びその近傍において締め代を 成することができてラック軸-ピニオン歯車 離間方向に交差する方向においてラック軸を 支持することができ、また、ラック軸のラッ ク歯とピニオン歯車の歯とがはすば歯車でも って形成されている場合においてもラック軸 の揺動を好適に規制することができ、而して 、ラック軸と半割円筒状本体との摩擦抵抗力 の増大を阻止し得る。

 本発明のブッシュ軸受の好ましい例では 半割円筒状本体の円周方向における両端部 は、嵌合凸部が形成されており、被係止部 は、嵌合凸部に嵌合される嵌合凹部が形成 れており、弾性部材は、嵌合凸部及び嵌合 部の嵌合によってブッシュに装着されるよ になっている。このような好ましい例によ ば、弾性部材を半割円筒状本体に対してよ 確実に装着することができ、特に、ブッシ 軸受がハウジングに嵌装された際において 弾性部材が半割円筒状本体から脱落する虞 なくし得る。

 本発明のブッシュ軸受の好ましい例では 当接部は、半割円筒状本体の内面に複数形 されている。このような好ましい例によれ 、半割円筒状本体とラック軸との間に部分 に隙間(クリアランス)を形成することがで 、例えばラック軸-ピニオン歯車離間方向に いて半割円筒状本体とラック軸との間に隙 (クリアランス)を形成することで、ラック の乱雑な揺動、特にラック軸-ピニオン歯車 間方向の揺動に基づく半割円筒状本体とラ ク軸との摩擦抵抗力の増大を阻止し得て、 ック軸を所定方向により円滑に滑動させる とができる。

 本発明のブッシュ軸受の好ましい例では ブッシュの外周部には、当該ブッシュが嵌 されるハウジングに対する回転を禁止する めの突起が形成されている。このような好 しい例では、ブッシュ軸受の位置決めを簡 に行い得る。

 本発明の自動車のラック-ピニオン式操舵 装置は、ピニオン歯車と、このピニオン歯車 の歯に噛み合うラック歯を有していると共に ラックガイドに案内移動されるラック軸と、 このラック軸が貫通したハウジングと、この ハウジングに嵌装されていると共にハウジン グに対してラック軸を移動自在に支持する本 発明の上述のブッシュ軸受とを具備している 。

 本発明によれば、ラック軸の乱雑な揺動 基づくラックガイドに対する摩擦抵抗力の 幅な増大を生じさせることなく、ラック軸 所定方向に円滑に移動させることができ、 して、ラック-ピニオン式操舵装置の操舵感 の低下を阻止し得るブッシュ軸受及びそれを 用いた自動車のラック-ピニオン式操舵装置 提供し得る。

第1図は本発明の実施の形態の例の側面 説明図である。 第2図は図1に示す例のII-II線矢視説明図 である。 第3図は図1に示す例のIII-III線矢視説明 である。 第4図は図1に示す例のIV-IV線矢視説明図 である。 第5図は図1に示す例のV-V線断面矢視説 図である。 第6図は図1に示す例のVI-VI線断面矢視説 明図である。 第7図(a)は図1に示す例のブッシュの側 説明図、(b)は図1に示す例の弾性部材の説明 である。 第8図(i)は、図7の(b)に示す例のVIII(i)-VII I(i)線断面矢視説明図、(ii)は、図7の(b)に示す 例のVIII(ii)-VIII(ii)線断面矢視説明図、(iii)は 図7の(b)に示す例のVIII(iii)-VIII(iii)線断面矢視 説明図である。 第9図は図1に示す例の嵌装説明図であ 。 第10図は図9に示す例のX-X線矢視説明図 である。 第11図は図9に示す例のXI-XI線断面矢視 明図である。 第12図は図11に示す例のラック軸抜出 における説明図である。 第13図は図1に示す例の主に他の弾性部 材に関する説明図である。 第14図は(a)は、本発明の実施の形態の の例の側面説明図、(b)は、前記(a)の例の弾 部材の説明図である。 第15図(a)は、本発明の実施の形態の他 例の側面説明図、(b)は、前記(a)の例の弾性 材の説明図である。 第16図は本発明の実施の形態の他の例 側面説明図である。 第17図は図16に示す例の一部拡大断面 明図である。 第18図は本発明の実施の形態の他の例 説明図である。

 次に本発明を、図に示す好ましい実施の 態の例に基づいて更に詳細に説明する。な 、本発明はこれら例に何等限定されないの ある。

 図1から図8において、本例のブッシュ軸 1は、図9から図11に示すラック軸25に滑動自 に当接する当接部3を内面4に有していると共 にラック軸-ピニオン歯車離間方向A側に配置 れる可撓性の半割円筒状本体5並びに半割円 筒状本体5の軸方向Yにおける一方の端面に一 的に形成されている部位6及び部位6の円周 向Rにおける両端部7及び8から円周方向Rに向 って延出していると共に夫々の先端9及び10 円周方向Rにおいて互いに間隔11をもって対 している一対の円弧状の延出部12及び13を有 している可撓性の有端環状体14を具備した合 樹脂製のブッシュ15と、半割円筒状本体5の 周方向Rにおける両端部23及び24の夫々に係 される被係止部16及び17並びに被係止部16及 17が両端部18及び19に一体的に形成されてい と共に半割円筒状本体5の外面20に当接する 尺の弾性本体21を有している弾性部材22とを 備している。

 図9から図11において、符号25は自動車の ック-ピニオン式操舵装置のラック軸であり 符号26は自動車のラック-ピニオン式操舵装 のハウジングである。ラック軸25は、ピニ ン歯車(図示せず)の歯に噛み合うラック歯( 示せず)を有していると共にラックガイド(図 示せず)に軸方向Yと同方向である所定方向に 内移動される。ハウジング26にはラック軸25 が貫通している。ラック軸25の揺動方向は、 方向Yに交差する方向である。符号Aは軸方 Yに交差するラック軸-ピニオン歯車離間方向 を示す。ブッシュ軸受1は、ハウジング26に嵌 装されて、ラック軸25の揺動、特にラック軸- ピニオン歯車離間方向A側の揺動を規制する 共にラック軸25を軸方向Yに移動自在に支持 る。

 合成樹脂製の半割円筒状本体5の外面20及 内面4は、軸方向Yに伸びる軸心Oを中心とし 円弧形状である。外面20の円周方向Rにおけ 両端縁は、内面4の円周方向Rにおける両端 に対して、円周方向Rにおいて突出している 端部18には、被係止部16及び54を係止する係 部36が形成されており、端部19には、被係止 部17及び55を係止する係止部37が形成されてい る。

 当接部3は、内面4の全域又はほぼ全域に 成されている。当接部3のラック軸25に滑動 在に当接する当接面31は、ブッシュ15の軸心O を中心とした円弧形状を有している。

 当接部3の当接面31を囲む周縁32はテーパ 状である。外面20には、弾性本体21及び51が 装される円周方向Rに伸びた断面矩形状の凹 33及び34が形成されている。凹溝33は、部位6 に隣接しており、凹溝34は、半割円筒状本体5 の軸方向Yにおける他方の端面35に対して部位 6の軸方向Yの幅と同等の幅をもって配されて る。凹溝33及び34は互いに同形状である。

 係止部36及び37は、凹溝33及び34間に形成 れている。係止部36は、被係止部16及び54に 接することによって当該被係止部16及び54を 止する係止面38を有している。斯かる係止 38は、内面4の端部18側の端縁から外面20の端 18側の端縁に向かって傾斜しており、被係 部16及び54に対して相補的な形状、本例では 曲面形状を有している。係止部37は、被係 部17及び55に当接することによって当該被係 部17及び55を係止する係止面39からなる。斯 る係止面39は、内面4の端部19側の端縁から 面20の端部19側の端縁に向かって傾斜してお 、被係止部17及び55に対して相補的な形状、 本例では凹曲面形状を有している。

 合成樹脂製の有端環状体14は、半割円筒 本体5と一体形成されてなる。部位6は半割円 筒状本体5の軸方向Yにおける一方の端面と同 状である。部位6の外面は外面20と同形状で り、部位6の内面は内面4と同形状である。 出部12及び13は、軸心Oを中心とした円弧形状 であり、部位6と同曲率を有している。円周 向Rにおける延出部12及び13の長さは互いに等 しい。

 ブッシュ15の外周部には、当該ブッシュ15 が嵌装されるハウジング26に対する円周方向R における回転を禁止するための突起41、42及 43が形成されている。突起41は、部位6の円周 方向Rにおける中央部に形成されており、突 42及び43は、部位6の両端部7及び8に形成され いる。突起41、42及び43の夫々は、軸心Oを中 心とする放射方向に向かって有端環状体14か 突出している。

 弾性部材22は、好ましくは天然ゴム製又 合成ゴム製であるが、弾性を有する熱可塑 合成樹脂、例えばポリエステルエラストマ であってもよい。

 弾性部材22は、本例では、弾性本体21に対 して並置された他の弾性本体51並びにその両 部52及び53の夫々に一体的に形成された被係 止部54及び55を更に有している。被係止部16及 び17の夫々は、被係止部54及び55の夫々に連結 されている。本例の弾性部材22は、二つの弾 本体(弾性本体21及び51)を有している。

 弾性本体21及び51は、互いに同様に形成さ れているので、以下、弾性本体21について詳 に説明し、弾性本体51については図に適宜 符号を付してその詳細な説明を省略する。

 弾性本体21は、断面が円形状、楕円形状 矩形状、台形状、扁平長円形状、X字形状、U 字形状等であってもよいが、本例では、例え ば図8の(i)から(iii)に示すように円形状である 。弾性本体21は、例えば図7の(b)に示すように 、被係止部16及び17の夫々の近傍に位置する 径部61及び62を有している。拡径部61及び62は 互いに同径である。図8の(ii)に示す拡径部61 径は、当該拡径部61に対して被係止部16側に 置する弾性本体21の部位の図8の(iii)に示す 及び当該拡径部61に対して被係止部17側に位 する弾性本体21の部位の図8の(i)に示す径よ も大きい。尚、図8の(i)及び(iii)の夫々に示 部位の径は互いに等しい。

 被係止部16は、弾性本体21の長手方向に交 差、本例では直交した方向に向かって突出し た断面円形状の凸部63からなる。被係止部17 、弾性本体21の長手方向に交差、本例では直 交した方向に向かって突出した断面円形状の 凸部64からなる。斯かる凸部63及び64は、弾性 本体51側に向かって突出している。尚、弾性 体51の両端部52及び53は、凸部63及び64の先端 に夫々一体的に連結されている。凸部63及び6 4の夫々は、弾性本体21側に向かって突出した 凸部からなる被係止部54及び55をも構成して る。換言すれば、被係止部54は、弾性部材22 被係止部16と共通の部分からなり、被係止 55は、弾性部材22の被係止部17と共通の部分 らなる。

 斯かる弾性部材22は、弾性本体21が凹溝33 、弾性本体51が凹溝34に夫々嵌装され、且つ 、被係止部16及び54が係止部36に、被係止部17 び55が係止部37に夫々係止されることによっ て、ブッシュ15に装着される。ブッシュ15に 着された弾性本体21及び51の拡径部61及び62の 夫々は、凹溝33及び34から突出しており、ブ シュ軸受1がハウジング26に嵌装された際に 該ハウジング26に押圧され、この押圧により 当該拡径部61及び62の弾性力に基づいてブッ ュ15を軸心O側に向かって弾性的に押圧する うになっている。拡径部61及び62によって弾 的に押圧されたブッシュ15の部位は、当該 ッシュ15が可撓性を有しているために軸心O に向かって若干の変位を生じて、半割円筒 本体5のラック軸25に対する締め代を形成す 。尚、弾性本体21及び51の拡径部61及び62を除 く部位もまた、凹溝33及び34の夫々から突出 る程度の径を有していてもよい。

 以上のブッシュ軸受1は、図9から図11に示 すようにハウジング26に嵌装され、当接面31 おいてハウジング26を貫通するラック軸25の 周面に滑動自在に当接する。斯かる状態の ッシュ軸受1の弾性本体21及び51は、半割円 状本体5がハウジング26とラック軸25との間に 介在されているので、復元可能な弾性変形を 生じて凹溝33及び34に収容される。ブッシュ 受1は、可撓性ブッシュ15が復元可能に撓め れながらハウジング26の端面71側から当該ハ ジング26内に嵌着される。斯かるブッシュ 受1に支持されるラック軸25は、弾性部材22の 弾性によりブッシュ15に締め代が形成されて るために、適度な摺動荷重をもって軸方向Y に円滑に滑動自在に支持される。前記摺動荷 重は弾性部材22の径、硬度等を変更すること より適宜調節し得る。半割円筒状本体5は、 ハウジング26に嵌装されることによりラック -ピニオン歯車離間方向A側に配置される。 ック軸25をハウジング26から抜出した場合に 、ブッシュ15は、図12に示すように、弾性部 材22、特に拡径部61及び62の弾性力に基づいて 軸心O側に向かって若干の変位を生じる。ハ ジング26に嵌装されたブッシュ軸受1にラッ 軸25を挿入した場合には、ブッシュ15は、図1 1に示すように、ラック軸25によって押し拡げ られる。斯かるブッシュ軸受1は、ラック軸25 の乱雑な揺動、特にラック-ピニオン歯車離 方向A側における揺動を弾性的に規制するこ で、ラック軸25のラックガイドに対する摩 抵抗力の大幅な増大を阻止し、また、当接 31においてラック軸25の外周面の円周方向一 にのみ滑動自在に当接するので、例えば無 円筒状のブッシュ軸受等によってラック軸2 5を支持する場合に比べて、ラック軸25のブッ シュ軸受1に対する摩擦抵抗力を減少させる とができる。

 本例のブッシュ軸受1によれば、ラック軸 25に軸方向Yに滑動自在に当接する当接部3を 面4に有していると共にラック軸-ピニオン歯 車離間方向A側に配置される可撓性の半割円 状本体5並びに半割円筒状本体5の軸方向Yに ける一方の端面に一体的に形成されている 位6及び前記部位6の円周方向Rにおける両端 7及び8から延出していると共に夫々の先端9 び10が円周方向Rにおいて互いに間隔11をもっ て対峙している一対の延出部12及び13を有し いる可撓性の有端環状体14を具備した合成樹 脂製のブッシュ15と、半割円筒状本体5の円周 方向Rにおける両端部23及び24の夫々に係止さ る被係止部16(54)及び17(55)並びに当該被係止 16(54)及び17(55)が両端部18(52)及び19(53)に夫々 成されていると共に半割円筒状本体5の外面 20に当接する長尺の弾性本体21(51)を有してい 弾性部材22とを具備しているために、当該 ッシュ軸受1がハウジング26に嵌装される場 において、ハウジング26に押圧される弾性部 材22の弾性に基づいて半割円筒状本体5のラッ ク軸25に対する締め代を形成することで、半 円筒状本体5の当接部3においてラック軸25の ラック軸-ピニオン歯車離間方向A側の部位を 滑に滑動自在に支持することができて、ラ ク軸25の乱雑な揺動に基づくラックガイド 対する摩擦抵抗力の大幅な増大を生じさせ ことなく、ラック軸25を所定方向に円滑に移 動させることができ、而して、ラック-ピニ ン式操舵装置の操舵感の低下を阻止し得る また、ブッシュ軸受1によれば、特に、ブッ ュ15が半割円筒状本体5と有端環状体14とを 備してなるために、例えば特許文献1におけ 円筒状ブッシュを具備してなるブッシュ軸 に対して、少ない材料をもって製造し得て 造コストの低減を図り得る。

 ブッシュ軸受1によれば、弾性部材22は、 性本体21に対して並置された他の弾性本体51 及びその両端部52及び53の夫々に形成された 係止部54及び55を有しており、弾性本体21の 端部18及び19に形成された被係止部16及び17の 夫々は、弾性本体51の両端部52及び53に形成さ れた被係止部54及び55の夫々に連結されてい ために、半割円筒状本体5の当接部3において ラック軸25をより好適に滑動自在に支持し得 。

 ブッシュ軸受1によれば、弾性本体21(51)は 、被係止部16(54)及び17(55)の夫々の近傍に位置 する拡径部61及び62を有しているために、半 円筒状本体5の円周方向Rにおける両端部23及 24並びにその近傍において締め代を形成す ことができて軸方向Y及びラック軸-ピニオン 歯車離間方向Aに交差する方向においてラッ 軸25を支持することができ、また、ラック軸 25のラック歯とピニオン歯車の歯とがはすば 車でもって形成されている場合においても ック軸25の揺動を好適に規制することがで 、而して、ラック軸25と半割円筒状本体5と 摩擦抵抗力の増大を阻止し得る。

 ブッシュ軸受1によれば、ブッシュ15の外 部には、当該ブッシュ15が嵌装されるハウ ング26に対する回転を禁止するための突起41 42及び43が形成されているために、当該突起 41、42及び43をハウジング26の対応の各凹部に 装することで、ブッシュ軸受1のハウジング 26及びラック軸25に対する位置決めを簡単に い得る。

 ブッシュ軸受1は、弾性部材22に代えて、 えば図13に示す弾性部材75を具備していても よい。弾性部材75の径は、その一方の端部か 他方の端部まで同一である。斯かる弾性部 75は、例えばOリング等によって形成されて てもよい。

 ブッシュ軸受1は、弾性部材22に代えて、 えば図14の(b)に示す一つの弾性本体76と被係 止部77及び78とを有した弾性部材79を具備して いてもよい。斯かる被係止部77及び78は弾性 体76の長手方向に直交する軸方向Yに伸びた 部からなる。斯かる弾性部材79を具備する場 合には、ブッシュ15は、図14の(a)に示すよう 、凹溝34を省略して凹溝33を半割円筒状本体5 の軸方向Yにおける中央部に配設してもよい また、ブッシュ軸受1は、弾性部材22に代え 、例えば図15の(b)に示す三つの弾性本体21、5 1及び81及びこれらの両端部に形成された共通 の被係止部82及び83を有した弾性部材84を具備 していてもよい。斯かる弾性部材84を具備す 場合には、ブッシュ15は、図15の(a)に示すよ うに、弾性本体21、51及び81が嵌装される三つ の凹溝33、34及び85を具備していてもよい。

 半割円筒状本体5は、係止部36に代えて、 えば図16及び図17に示すように、半割円筒状 本体5の円周方向Rにおける端部23に形成され 嵌合凸部91からなる係止部を具備していても よく、斯かる場合には、弾性部材22は、被係 部16(54)に代えて、嵌合凸部91と嵌合する嵌 凹部92からなる被係止部を具備していてもよ い。斯かる弾性部材22は、嵌合凸部91及び嵌 凹部92の嵌合によってブッシュ15に装着され ために、弾性部材22を半割円筒状本体5に対 てより確実に装着することができ、特に、 ッシュ軸受1がハウジング26に嵌装された際 おいて、弾性部材22が半割円筒状本体5から 落する虞をより確実になくし得る。嵌合凸 91及び嵌合凹部92の嵌合は、嵌合凸部の先端 にフックを設けて、所謂スナップフィット式 で行われるようになっていてもよい。また、 半割円筒状本体5は、係止部37及び被係止部17( 55)に代えて、上述の嵌合凸部91及び嵌合凹部9 2と同様に形成された嵌合凸部及び嵌合凹部 らなる係止部及び被係止部を具備していて よい。

 ブッシュ15は、例えば当接部3に代えて、 えば図18に示すように、半割円筒状本体5の 面4に形成された複数の当接部95及び96を具 していてもよく、斯かる場合には、半割円 状本体5とラック軸25との間に部分的に隙間( リアランス)を形成することができ、例えば ラック軸-ピニオン歯車離間方向Aにおいて半 円筒状本体5とラック軸25との間に隙間(クリ アランス)98を形成することで、ラック軸25の 雑な揺動、特にラック軸-ピニオン歯車離間 方向Aの揺動に基づく半割円筒状本体5とラッ 軸25との摩擦抵抗力の増大を阻止し得て、 ック軸25を軸方向Yにより円滑に滑動させる とができる。図18に示すブッシュ15において 、ラック軸25に当接する当接部95は端部23側 配設され、ラック軸25に当接する当接部96は 端部24側に配設される。斯かるブッシュ15と 性部材22とを組み合わせた場合には、好まし くは、当接部95の外側には拡径部61が、当接 96の外側には拡径部62が夫々配される。

 ブッシュ軸受1は、ブッシュ15に代えて、 方向Yに伸びた一つ又は複数のスリットが形 成されていてもよい。




 
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