Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
CEMENT SECONDARY PRODUCT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/153990
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a cement secondary product having a high moisture uptake and with which strength is also maintained, for furthering the reuse of lumps of dismantled concrete, of which there is a plentiful supply, and suppressing the heat-island phenomenon.  Regenerated aggregate of dry density at least 2.2 g/cm3 and moisture uptake from 3.5 to 7.5% obtained by treating dismantled concrete is used.  From 25 to 30% of regenerated aggregate of particle size from 1.2 to 5 mm and from 70 to 75% of regenerated aggregate of particle size less than 1.2 mm are taken and mixed with cement and water to produce the cement secondary product.  The lumps of dismantled concrete are effectively reused and water retention and product strength are ensured.  The rise in temperature of a road surface or the like is suppressed due to the heat of vaporization when the retained moisture is vaporized.

Inventors:
INOUE YOSHIKAZU (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/002767
Publication Date:
December 23, 2009
Filing Date:
June 18, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
ECHIGO SEIICHI (JP)
INOUE YOSHIKAZU (JP)
International Classes:
C04B28/02; C04B18/16; C04B20/00; E01C5/06; E03F5/04
Foreign References:
JP2006320814A2006-11-30
JP2007297237A2007-11-15
JP2009040655A2009-02-26
Attorney, Agent or Firm:
YAMAGUCHI, Sakuo (JP)
Yamaguchi -- new moon -- a student (JP)
Download PDF:
Claims:
 解体したコンクリートを処理して得られる絶乾密度が2.2g/cm 3 以上、吸水率3.5~7.5%の再生骨材を使用し、
 その再生骨材の粒径が1.2~5mmまでの骨材を25~30%、1.2mm未満の骨材を70~75%として、
 それらをセメント、水と混練して製造する
 セメント二次製品。
 粒径が1.2~5mmまでの骨材のうち、1.2~2.5mm未満の骨材が10%、2.5~5mmまでの骨材が20%であることを特徴とする
 請求項1記載のセメント二次製品。
 粒径が1.2mm未満の骨材のうち、0.15~0.3mm未満の骨材が45%、0.3~0.6mm未満の骨材が15%、0.6~1.2mm未満の骨材が10%であることを特徴とする
 請求項1又は2記載のセメント二次製品。
Description:
セメント二次製品

 本発明は、工場にて生産する側溝、側溝 蓋、境界ブロック、植樹枡ブロックなどの メント二次製品に関するものであり、特に 水性が高く、その水分が蒸発したときの気 熱により気温の上昇を抑制可能なセメント 次製品に関するものである。

 コンクリート構造物を解体した際に発生す コンクリート塊の9割以上が道路用路盤材や 埋戻し材などとして再利用されている。
 しかしながら、高度経済成長期に建設され 各種構造物の供用年数が終了し、コンクリ ト解体量が増加すること、また路盤材を大 に使用する新規大型事業が整備完了し、道 用骨材需要量が減少することから、近い将 、コンクリート解体量が道路用骨材需要量 上回ることが予想されている。
 そこで、これらコンクリート塊をコンクリ ト用骨材として利用する再生骨材及びそれ を用いた再生骨材コンクリートについての 究が進められている。

 コンクリート塊を解体して取り出す骨材が 自然骨材と異なるのは、再生骨材の周囲に いコンクリートのモルタル分が付着してい 点である。
 このモルタル分を除去する手段として、次 ようないくつかの方式がある。
<加熱擦り揉み方式>:コンクリート塊を約 300℃で加熱処理し、付着モルタルを脆弱化さ せた状態で擦り揉み効果を与えて分離する。
<偏心ロータ方式>:偏心回転する筒にコン クリート塊を投入し、コンクリート塊同士の 擦り揉みで付着モルタルと分離する。
<機械式擦り揉み方式>:仕切り板を有する ドラム内に鋼球を充填し、コンクリート塊を 投入して仕切り板を回転することで付着モル タルと分離する。
<湿式選別方式>:ミルのクロスヘッド部を 回転させ、コンクリート塊のモルタル分を除 去し、ジグで流水による比重選別を行い不純 物を除去する。
<スクリュー摩砕方式>:コンクリートを回 転するスクリューによって擦り揉み処理し、 付着モルタルを分離する。

 これら方式によって再生した再生骨材は、 般の自然骨材と比較して吸水率が高い。こ 比較のグラフを図1に示す。
 これは、骨材の周囲に、空隙が多く低密度 モルタルが多量に付着しており、この空隙 水分が侵入して吸水率が増加するためであ 。
 他方、吸水率が増加すると、耐久性指数お び圧縮強度は低下し、乾燥収縮ひずみが増 しており、品質は低下していると言える。 の比較のグラフを図2及び図3に示す。

 上記した骨材の周囲からモルタル分を除去 る方式によって再生した骨材は、その品質 応じて再生骨材H、M、Lの三段階に分けられ 。
<再生骨材H>:破砕、摩砕、分級等の高度 処理を行い製造した骨材。
<再生骨材M>:再生骨材Hに比べ、処理を簡 にして製造した骨材。
<再生骨材L>:破砕処理のみで製造した骨 。
 上記の再生骨材Mは、再生骨材HとLの中間の 質を持つもので、品質規格値は、絶乾密度 粗骨材と細骨材の双方で2.3~2.5未満、吸水率 が粗骨材で3.0~5.0%、細骨材で3.5~7.0%である。
 本発明での極めて重要な要素は、骨材の周 が極力モルタル分を排除した再生骨材Hを使 用するのではなく、またモルタル分が多く残 っている再生骨材Lを使用するのでもなく、 の中間の品質を有する再生骨材Mを利用して 吸水性と保水性を積極的に製品の品質とし 得、かつ製品の強度も確保するものである

 他方、近年都市部での舗装道路やコンクリ ト建築物密集地での気温の上昇が、ヒート イランド現象として問題となっている。
 これらの対策として、特開2007-291783号公報 記載された発明が提案されている。
 同公報発明は、保水性を有するコンクリー ブロックにより、保水していた水分が気化 るときの気化熱によって、道路や構造物表 温度の上昇を抑えようとするものである。

 前記したように、再生骨材は、吸水性・保 性が高いが、他方、その強度が低くなるこ で問題がある。
 再生骨材を、側溝ブロックやその蓋などに 用すれば、供給過剰となる解体コンクリー 塊の処理を進めることが可能となるが、他 、それらセメント二次製品の強度を如何に 保するかが問題となる。

特開2007-291783号公報

 解決しようとする課題は、供給が過剰と る解体コンクリート塊の処理の推進と、ヒ トアイランド現象を抑制するために吸水性 高く、強度も保持したセメント二次製品を 供することである。

 本発明にかかるセメント二次製品は、解体 たコンクリートを処理して得られる絶乾密 が2.2g/cm 3 以上、吸水率3.5~7.5%の再生骨材を使用し、
 その再生骨材の粒径が1.2~5mmまでの骨材を25~ 30%、1.2mm未満の骨材を70~75%として、
 それらをセメント、水と混練して製造する のである。
 本発明にかかる他のセメント二次製品は、 径が1.2~5mmまでの骨材のうち、1.2~2.5mm未満の 骨材が10%、2.5~5mmまでの骨材が20%であること 特徴とするものである。
 更に、本発明にかかるセメント二次製品は 粒径が1.2mm未満の骨材のうち、0.15~0.3mm未満 骨材が45%、0.3~0.6mm未満の骨材が15%、0.6~1.2mm 満の骨材が10%であることを特徴とするもの ある。

 本発明にかかるセメント二次製品は、以上 構成よりなり、少なくとも次のうちのいず か一つの効果を達成する。
<a>再生骨材のセメント二次製品へ有効な 利用手段を提供でき、今後供給過剰が予想で きる解体コンクリート塊の処分の道を開くこ とができる。
<b>再生骨材のうち、吸水率が3.5~7.0%の吸 率が比較的高い骨材を使用しているため、 水力が高く、温度が上昇したときに、その 分が気化するときの気化熱となって路面な の温度が上昇するのを抑制可能なセメント 次製品とすることができる。
<c>粒径が1.2~5mmまでの骨材を25~30%配合す ことで製品の強度を確保し、1.2mm未満の骨材 を70~75%とすることで保水性を確保することが 可能となる。
<d>粒径が1.2~5mmまでの骨材のうち、1.2~2.5m m未満の骨材が10%、2.5~5mmまでの骨材が20%であ ようにすることで、最適の強度発現を可能 する。
<e>粒径が1.2mm未満の骨材のうち、0.15~0.3mm 未満の骨材が45%、0.3~0.6mm未満の骨材が15%、0.6 ~1.2mm未満の骨材が10%とすることで、最適な保 水力も確保可能である。

 本発明では、解体したコンクリート塊を 砕して得た再生骨材Mを使用して、吸水・保 水性を確保するとともに、強度も不足のない セメント二次製品を製作するものである。

 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
 本発明で使用する再生骨材は、解体コンク ート塊を処理して再生した骨材のうち、あ 程度付着モルタルを除去した再生骨材M(JIS 格A5021,ここでJISとは「日本工業規格」を言 。)を使用するもので、その骨材の品質は、 乾密度が2.2g/cm 3 以上、吸水率3.5~7.5%(JIS原案)である。
 その再生骨材の粒径が1.2~5mmまでの骨材を25~ 30%、1.2mm未満の骨材を70~75%となるように配合 る。また絶乾密度は2.3~2.5g/cm 3 程度が好適である。
 粒径が1.2~5mmの骨材は、セメント二次製品の 強度を確保する要因となり、その量が骨材全 体の25%以下であると、強度が低下し、セメン ト二次製品としてふさわしくない。
 粒径が1.2mm未満の骨材は、セメント二次製 の保水性を確保する要因となり、その量が 材全体の70%以下であると、保水性が低下す 。
 その実施例で試みた再生骨材の粒度(配合例 )を、次の表1に示す。

 上記表1の配合例(1)~(5)のうち、最も好まし 配合であったのが、配合例(4)であって、強 と保水性を満足させる最適な粒度組み合わ であった。
 最下段に記載したのは、一般的な粒度分布( 7号砂)である。
 本発明で特徴的なのは、粒径5mm以下の骨材 粒径によって分級して、それを使用するこ であって、配合例(4)では、粒径が1.2~5mmまで の骨材のうち、1.2~2.5mm未満の骨材が10%、2.5~5m mまでの骨材が20%とし、粒径が1.2mm未満の骨材 のうち、0.15~0.3mm未満の骨材が45%、0.3~0.6mm未 の骨材が15%、0.6~1.2mm未満の骨材が10%となっ いる。
 5mm以下の骨材の粒度分布を、本発明のよう 仔細に検討して、その配合を最適化するこ で、吸水性・保水性と強度との双方のバラ スを得ることが可能となった。

 図4に示すのは、本発明にかかるセメント二 次製品である側溝1と、その蓋2であって、表1 の配合例(4)にかかる再生骨材を使用し、水セ メント比セメント100に対して水25~35%で混練し 、振動成形やプレス成形した後、養生して製 品化したものである。
 図5に示すように、側溝1と蓋2を成すセメン 系硬化材は、再生骨材Mの使用によって保水 性が高く、また骨材のうち粒径1.2~5mmの骨材 、骨材全体の30%を占めているため、セメン 二次製品としての強度も確保している。
 側溝1或いは蓋2に日光が照射し、製品の温 が高くなってくると、側溝1や蓋2の骨材が保 水していた水分が蒸発し、その気化するとき の気化熱によって側溝1や蓋2、或いはその近 の路面などの温度の上昇が抑制され、ヒー アイランド現象を緩和する。

 以上の実施例では、セメント二次製品と て側溝1と蓋2について実施したが、その他 境界ブロック、セメント製擬木、植樹枡ブ ックなど、様々なセメント二次製品につき 施可能である。

再生骨材と普通骨材の吸水率と表乾密 の関係を示すグラフ 骨材の吸水率と乾燥収縮ひずみの関係 示すグラフ 骨材の吸水率と耐久性指数・圧縮強度 関係を示すグラフ 再生骨材を使用した側溝とその蓋の斜 図 本発明にかかる二次製品から水分が気 する説明図

符号の説明

 1:側溝
 2:蓋