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Patent Searching and Data


Title:
CHIP-LIKE ELECTRIC COMPONENT AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/148009
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a chip-like electric component, such as a chip resistor, which is easily manufactured even without increasing cost and eliminates cracks and breakage of an insulating substrate.  A pair of surface electrodes (21, 23) are formed such that the thickness increases from a resistive layer (13) toward a pair of ends (30) of an insulating substrate (29) positioned in a direction where the pair of surface electrodes (21, 23) are arranged.  A plating accumulating section (S) is formed between the surface electrodes (21, 23) and the insulating protection layer (15).  At the time of forming one or more plating layers (33), a plating metal is accumulated in the plating accumulating section (S), and steps formed between the soldering electrode sections (21, 23, 27, 33) and the insulating protection layer (15) can be made small to a certain extent by the plating layer (33).

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Inventors:
TAKEUCHI KATSUMI
NOMURA YUTAKA
KUROKAWA HIROYUKI
Application Number:
PCT/JP2009/059952
Publication Date:
December 10, 2009
Filing Date:
June 01, 2009
Export Citation:
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Assignee:
HOKURIKU ELECT IND (JP)
TAKEUCHI KATSUMI
NOMURA YUTAKA
KUROKAWA HIROYUKI
International Classes:
H01C7/00; H01C1/012; H01C17/06
Foreign References:
JP2000091101A2000-03-31
JPS63188903A1988-08-04
JP2004288806A2004-10-14
JP2007042953A2007-02-15
JP2004259863A2004-09-16
JP2004158696A2004-06-03
JP2007189122A2007-07-26
JP2008084905A2008-04-10
Attorney, Agent or Firm:
NISHIURA Tsuguharu (JP)
Tsugiharu Nishiura (JP)
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Claims:
 セラミック製の絶縁基板と、
 前記絶縁基板の基板表面の両端に設けられたメタルグレーズ系の一対の表面電極と、
 前記一対の表面電極に電気的に接続され且つ前記基板表面上に形成された電気素子層と、
 前記電気素子層の全部と前記電気素子層に隣接する前記一対の表面電極の一部を覆う電気絶縁材料からなる絶縁保護層と、
 少なくとも前記絶縁保護層によって覆われていない前記一対の表面電極を覆う薄膜導電層とからなり、
 前記薄膜導電層が1層以上のメッキ層を含むチップ電気部品であって、
 前記一対の表面電極は、前記電気素子層から前記一対の表面電極が並ぶ方向に位置する前記絶縁基板の一対の端部に向かうに従って厚みが厚くなるように形成されており、
 前記薄膜導電層は、スパッタリングまたは蒸着によって形成されて前記絶縁保護層によって覆われていない前記表面電極を覆う下地導電層と、前記下地導電層の上に形成された前記1層以上のメッキ層とから構成されており、
 前記下地導電層は、前記表面電極に隣接する前記絶縁基板の前記端部の側面上を覆う下地導電層延長部を備え、前記1層以上のメッキ層は前記下地導電層延長部を覆うメッキ層延長部を備えており、
 前記下地導電層延長部は、前記絶縁基板の前記基板表面と対向する基板裏面上に一部が更に延びており、前記メッキ層延長部も一部が前記基板裏面上に延びる前記下地導電層延長部の上に延びていることを特徴とするチップ状電気部品。
 セラミック製の絶縁基板と、
 前記絶縁基板の基板表面の両端に設けられたメタルグレーズ系の一対の表面電極と、
 前記一対の表面電極に電気的に接続され且つ前記基板表面上に形成された電気素子層と、
 前記電気素子層の全部と前記電気素子層に隣接する前記一対の表面電極の一部を覆う電気絶縁材料からなる絶縁保護層と、
 少なくとも前記絶縁保護層によって覆われていない前記一対の表面電極を覆う薄膜導電層とからなり、
 前記薄膜導電層が1層以上のメッキ層を含むチップ電気部品であって、
 前記一対の表面電極は、前記電気素子層から前記一対の表面電極が並ぶ方向に位置する前記絶縁基板の一対の端部に向かうに従って厚みが厚くなるように形成されていることを特徴とするチップ状電気部品。
 前記薄膜導電層は、スパッタリングまたは蒸着によって形成されて前記絶縁保護層によって覆われていない前記表面電極を覆う下地導電層と、前記下地導電層の上に形成された前記1層以上のメッキ層とから構成されている請求項2に記載のチップ状電気部品。
 前記下地導電層は、前記表面電極に隣接する前記絶縁基板の前記端部の側面上を覆う下地導電層延長部を備え、前記1層以上のメッキ層は前記下地導電層延長部を覆うメッキ層延長部を備えている請求項3に記載のチップ状電気部品。
 前記下地導電層延長部は、前記絶縁基板の前記基板表面と対向する基板裏面上に一部が更に延びており、前記メッキ層延長部も一部が前記基板裏面上に延びる前記下地導電層延長部の上に延びている請求項4に記載のチップ状電気部品。
 前記下地導電層は、Cu,Ni,Crを含んでおり、
 前記1層以上のメッキ層は、Niメッキ層の上にSnメッキ層が形成された2層構造である請求項1,3,4または5に記載のチップ状電気部品。
 セラミック製の絶縁基板と、
 前記絶縁基板の基板表面の両端に設けられたAgを含有するメタルグレーズ系の一対の表面電極と、
 前記一対の表面電極に電気的に接続され且つ前記基板表面上に形成された抵抗層と、
 前記抵抗層の全部と前記抵抗層に隣接する前記一対の表面電極の一部を覆う電気絶縁材料からなる絶縁保護層と、
 少なくとも前記絶縁保護層によって覆われていない前記一対の表面電極を覆う薄膜導電層とからなり、
 前記薄膜導電層が1層以上のメッキ層を含むチップ抵抗器であって、
 前記一対の表面電極は、前記抵抗層から前記一対の表面電極が並ぶ方向に位置する前記絶縁基板の一対の端部に向かうに従って厚みが厚くなるように形成されおり、
 前記薄膜導電層は、スパッタリングまたは蒸着によって形成されて
前記絶縁保護層によって覆われていない前記一対の表面電極を覆う下地導電層と、前記下地導電層の上に形成された前記1層以上のメッキ層とから構成されていることを特徴とするチップ抵抗器。
 前記絶縁保護層は、前記抵抗層を覆うガラス層と、前記ガラス層を覆う絶縁樹脂層とからなり、
 前記下地導電層は、Cu,Ni,Crを含んでおり、
 前記1層以上のメッキ層は、Niメッキ層の上にSnメッキ層が形成された2層構造である請求項7に記載のチップ抵抗器。
 セラミック製の大型絶縁基板の基板表面上に所定の間隔を開けてメタルグレーズ系の導電性ペーストを用いてスクリーン印刷により、複数の電極層を縦電極層列及び横電極層列を構成するように形成するステップと、
 前記横電極層列に含まれる前記複数の電極層の隣り合う一対の前記電極層に跨るように電気素子層を前記大型絶縁基板の前記基板表面上に印刷により形成するステップと、
 前記電気素子層の全部と前記電気素子層に隣接する前記一対の電極層の一部を覆うように印刷によって電気絶縁材料を用いて絶縁保護層を形成するステップと、
 前記縦電極層列に含まれる前記複数の電極層を中央部の位置で二分割して前記電気素子層の両端に一対の表面電極を形成するために前記大型絶縁基板に複数のスリットを形成するステップと、
 前記絶縁保護層によって覆われていない前記一対の表面電極及び前記スリットの内面を覆う下地導電層をスパッタリングまたは蒸着により形成するステップと、
 前記下地導電層を形成した後に、前記一対の表面電極、前記電気素子層及び前記絶縁保護層を備えたチップ片を分離するステップと、
 分離した前記チップ片の前記下地導電層の上に1層以上のメッキ層を形成するステップとからなるチップ状電気部品の製造方法。
 前記下地導電層は、前記表面電極に隣接する前記絶縁基板の前記端部の側面上を覆う下地導電層延長部を備え、前記1層以上のメッキ層は前記下地導電層延長部を覆うメッキ層延長部を備えており、
 前記下地導電層延長部は、前記絶縁基板の前記基板表面と対向する基板裏面上に一部が更に延びており、前記メッキ層延長部も一部が前記基板裏面上に延びる前記下地導電層延長部の上に延びている請求項9に記載のチップ状電気部品の製造方法。
Description:
チップ状電気部品及びその製造 法

 本発明は、チップ状電気部品及びその製 方法に関するものである。

 比較的寸法の大きいチップ状電気部品の 種であるチップ抵抗器は、抵抗体等が厚膜 形成されており、半田付け用電極のすべて 厚膜で形成されている。また、比較的寸法 小さい抵抗器には、薄膜形成技術のみを利 して電極及び抵抗体が形成されているもの ある。さらに比較的寸法が小さい抵抗器に 、厚膜と薄膜の組合せによって半田付用電 が形成されているものがある。

 特開昭63-172401号公報(特許文献1)に記載さ たチップ抵抗器の製造方法では、個々のチ プ基板を得るために切断分離が可能な多数 取り用のアルミナ基板を使用する。最初に ルミナ基板の表面に長手方向に一定の間隔 開けてスクリーン印刷等によりRuO2 からな 複数の厚膜抵抗体層を形成する。次に複数 厚膜抵抗体層の両端部、アルミナ基板の両 面及びアルミナ基板の裏面の両端部を連続 て覆うように複数のC字型の側面電極を形成 する。この側面電極の形成には、スパッタリ ング、イオンプレーティング等の薄膜形成技 術を利用している。さらに各抵抗体の表面全 体をそれぞれ個別に覆うようにガラスコート を形成する。このガラスコートは、抵抗値を トリミングする際の保護膜として形成されて いる。ガラスコートを形成した後、レーザー トリミングが行われる。トリミング作業が終 了した後、各ガラスコートの表面にガラス等 からなる保護コートを個別に形成する。その 後アルミナ基板を個々のチップ基板に切断し て、チップ抵抗器の製造を完了する。この従 来の方法によれば電極の厚みを薄くすること ができるので、チップ抵抗器の小型化が可能 となる。

 また特開平11-307304号公報(特許文献2)には、 ラミック基板の表面に厚膜で一対の表面電 を形成し、スパッタリング等の薄膜形成技 を利用して一対の表面電極の上に下地電極 を形成し、下地電極層の上に更にメッキ層 形成したチップ抵抗器の構造及びその製造 法が示されている。

特開昭63-172401号公報

特開平11-307304号公報

 しかしながら、部品の寸法が小さくなれ なるほど、特許文献2に記載のチップ抵抗器 (チップ状電気部品)のように表面電極を厚膜 形成した場合でも、半田付け電極部とオー ーコートとの間には、比較的大きな段差が 成される。この段差の存在により、真空吸 ノズルで部品を吸引した際に絶縁基板に加 る力で、最悪の場合には、絶縁基板にクラ クが発生したり、絶縁基板が割れてしまう 題が発生する。このような段差を小さくす ために、表面電極の上に追加層を形成する とも考えられるが、部品の寸法が小さくな と、製造が難しくなる上、部品の価格が高 なる問題が生じる。

 本発明の目的は、上記の問題を解決した ップ状電気部品を提供することにある。

 本発明の具体的な目的は、製造が容易で しかも価格を上げることなく、絶縁基板に ラックや割れが入るのを防止したチップ抵 器等のチップ状電気部品を提供することに る。

 本発明が対象とするチップ状電気部品は セラミック製の絶縁基板を用いる。そして 縁基板の基板表面の両端には、メタルグレ ズ系の一対の表面電極が設けられている。 タルグレーズ系の一対の表面電極は、例え ガラスにAg等の導電性粉末を混練してなる ーストをスクリーン印刷により印刷して形 することができる。そしてチップ状電気部 は、一対の表面電極に電気的に接続され且 基板表面上に形成された電気素子層を有し いる。電気素子層は、チップ状電気部品が ップ抵抗器であれば、抵抗層である。イン クタであれば、電気素子層は導体層である チップ状電気部品は、コンデンサ等であっ もよい。またチップ状電気部品は、電気素 層の全部と電気素子層に隣接する一対の表 電極の一部を覆う電気絶縁材料からなる絶 保護層を有している。さらにチップ状電気 品は、少なくとも絶縁保護層によって覆わ ていない一対の表面電極を覆う薄膜導電層 備えている。薄膜導電層は、1層以上のメッ 層を含む。なお表面電極と薄膜導電層とに って半田付け電極部が構成される。

 本発明では、一対の表面電極が、電気素 層から一対の表面電極が並ぶ方向に位置す 絶縁基板の一対の端部に向かうに従って厚 が厚くなるように形成されている。このよ な形状の表面電極を用いると、表面電極と 縁保護層との間にメッキ溜まりが形成され 。そのため1層以上のメッキ層を形成する際 に、メッキ溜まりにメッキ金属が溜まり、メ ッキ層によって半田付け電極部と保護層との 間に形成される段差をある程度小さくするこ とができる。したがって段差減少のための追 加層を設けることなく、段差を減少させるこ とができる。メッキ層の数が多くなるほど、 段差は小さくなる。

 薄膜導電層は、スパッタリングまたは蒸 によって形成されて絶縁保護層によって覆 れていない表面電極を覆う下地導電層と、 地導電層の上に形成された1層以上のメッキ 層とから構成されているのが好ましい。この ようにすると下地導電層が形成された上にの みメッキ層を確実に形成することができる。

 なお下地導電層は、表面電極に隣接する 縁基板の端部の側面上を覆う下地導電層延 部を備えていてもよい。この場合には、1層 以上のメッキ層は下地導電層延長部を覆うメ ッキ層延長部を備えることになる。メッキ層 延長部は、絶縁基板の側面電極を構成するこ とになるので、半田付け強度が高くなる。

 下地導電層延長部は、絶縁基板の基板表 と対向する基板裏面上に一部が更に延びて てもよい。この場合にも、メッキ層延長部 一部が基板裏面上に延びる下地導電層延長 の上に延びることになる。その結果、基板 面側に形成されたメッキ層延長部は、絶縁 板の裏面電極となるので、さらに半田付け 度を高めることができる。

 なお下地導電層は、Cu,Ni,Crを含んでいる が好ましい。また1層以上のメッキ層は、Ni ッキ層の上にSnメッキ層が形成された2層構 であるのが好ましい。このような構造であ ば、下地導電層及びメッキ層を確実に形成 ることができる。

 本発明のチップ状電気部品で具体的なチ プ抵抗器を構成する場合には、電気素子層 抵抗層により構成すればよい。そして絶縁 護層は、抵抗層を覆うガラス層と、ガラス を覆う絶縁樹脂層とから構成するのが好ま い。このようにすると抵抗層をトリミング た後に抵抗層の抵抗値が変動するのを防止 ることができる。

 本発明のチップ状電気部品を製造する方 は以下のステップを備えている。まず最初 ステップでは、セラミック製の大型絶縁基 の基板表面上に所定の間隔を開けてメタル レーズ系の導電性ペーストを用いてスクリ ン印刷により、複数の電極層を縦電極層列 び横電極層列を構成するように形成する。 のステップでは、横電極層列に含まれる複 の電極層の隣り合う一対の前記電極層に跨 ように電気素子層を大型絶縁基板の基板表 上に印刷により形成する。次のステップで 、電気素子層の全部と電気素子層に隣接す 一対の電極層の一部を覆うように印刷によ て電気絶縁材料を用いて絶縁保護層を形成 る。次のステップでは、縦電極層列に含ま る複数の電極層を中央部の位置で二分割し 電気素子層の両端に一対の表面電極を形成 るために大型絶縁基板に複数のスリットを 成する。次のステップでは、絶縁保護層に って覆われていない一対の表面電極及びス ットの内面を覆う下地導電層をスパッタリ グまたは蒸着により形成する。そして次の テップでは、下地導電層を形成した後に、 対の表面電極、電気素子層及び絶縁保護層 備えたチップ片を分離する。そして最後の テップでは、分離したチップ片の下地導電 の上に1層以上のメッキ層を形成する。スク リーン印刷により形成した電極層は、中央部 の高さ寸法が最も高くなるドーム形状または 上に向かって滑らかに凸となった形状になる 。このような電極層を中央部で二分割する方 法を採用すると、一対の表面電極を絶縁基板 の一対の端部に向かうに従って厚みが厚くな る形状を簡単に形成することができる。

本発明のチップ状電気部品の製造方法 製造したチップ状電気部品の一種であるチ プ抵抗器の構造を概略的に示す断面図であ 。 (A)乃至(F)は、図1の実施の形態のチップ 抵抗器の製造方法における複数の工程を示す 工程図である。 (A)及び(B)は、図2(D)のIIIA-IIIA線拡大断面 図及び図2(E)のIIIB-IIIB線拡大断面図である。 本発明の他の実施の形態の構成を概略 に示す断面図である。

 以下図面を参照して本発明のチップ状電 部品の実施の形態を詳細に説明する。図1は 本発明のチップ状電気部品の製造方法で製造 したチップ状電気部品の一種であるチップ抵 抗器1の構造を概略的に示す断面図である。 1は、理解を容易にするために、模式的に示 た断面図であって、各部の寸法比や各層の み及び形状は、実際の部品のそれらとは異 る。図2(A)乃至(F)は、図1の実施の形態のチ プ抵抗器1の製造方法における複数の工程を す工程図である。図2の工程図を用いて、本 実施の形態のチップ抵抗器1の製造方法を説 しながら、図1のチップ抵抗器1の構造を併せ て説明する。

 図2(A)において3はセラミック基板からな 多数個取り用の大型絶縁基板である。大型 縁基板3の基板表面5上には、図2(A)に示したX 向(横方向)とY方向(縦方向)にそれぞれ所定 間隔を開けて、導電性ガラスペースト(メタ グレーズ系の導電性ペースト)を用いてスク リーン印刷により、複数の電極層7が縦電極 列9及び横電極層列11を構成するように形成 れている。図2(A)では、4×4個の電極層7が示 れているが、実際にはもっと多くの電極層7 形成される。導電性ガラスペーストとして 、例えば銀を含有するAg-Pdガラスペースト 用いられている。この例では、後述の第1及 2の表面電極21及び23を形成するために、こ 導電性ガラスペーストを約850℃の温度で焼 している。複数の電極層7は、横方向の長さ 法が縦方向の長さ寸法よりも長くなってい 。これは後に、電極層7が二分割されるため である。スクリーン印刷により形成した電極 層7は、後にも詳しく説明するように、表面 力により印刷した導電性ガラスペーストの 刷部の中央部の高さ寸法が最も高くなる形 、上に向かって滑らかに凸となった形状、 たは裾野から頂上に向かって徐々に高さが くなる山に似た形で焼成されている。なお 極層7が分割されると、図1に示すように、絶 縁基板29の基板表面29Aの両端18,20に設けられ 一対の表面電極21,23となる。

 図2(B)の工程では、複数の電極層7のうち 横電極層列11に含まれる複数の電極層7の隣 合う一対の電極層7,7に跨るように電気素子 としての抵抗層13を大型絶縁基板3の基板表 5上に印刷により形成する。抵抗層13は、ガ スをバインダとする酸化ルテニウム等の金 酸化物を主成分とする抵抗体ガラスペース から形成されている。この例ではこの抵抗 ガラスペーストを用いてスクリーン印刷に り大型絶縁基板3の基板表面5上に抵抗体パタ ーンを印刷し、これを約850℃の焼成温度で焼 成して厚膜の抵抗層13を形成している。

 次に図2(C)及び図2(D)に示すように、抵抗 13の全部と抵抗層13に隣接する一対の電極層7 ,7の一部を覆うように印刷によって抵抗層13 覆うガラス層17と、ガラス層17を覆う絶縁樹 層19とからなる絶縁保護層15を形成する。絶 縁保護層15は、図1のチップ抵抗器1では、抵 層13(電気素子層)の全部と抵抗層13に隣接す 一対の表面電極21及び23の一部21A及び23Aを覆 構成となっている。このようにすると抵抗 13をガラス層17で覆った後に、レーザ光線に より、抵抗層13にトリミング溝を入れて抵抗 調整(トリミング)をした後に、絶縁樹脂層19 を形成するため、抵抗層13の抵抗値が変動す のを防止することができる。ガラス層17及 絶縁樹脂層19は、いずれもスクリーン印刷に より形成されている。ガラス層17は、約850℃ 焼成温度で焼成されている。また絶縁樹脂 19は、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂 の合成樹脂ペーストを用いて形成されてお 、焼成温度は約200℃である。

 絶縁保護層15を形成した後は、図2(D)及び 3(A)[図2(D)のIIIA-IIIA線拡大断面図]に示すよう に、縦電極層列9に含まれる複数の電極層7を 央部の位置で二分割して抵抗層13の両端に 対の表面電極21及び23を形成するために大型 縁基板3に複数のスリット25を形成する。

 そして次に図2(E)及び図3(B)[図2(E)のIIIB-IIIB 線拡大断面図]に示すように、絶縁保護層15に よって覆われていない一対の表面電極21及び2 3及びスリット25の内面25A及び大型絶縁基板3 裏面の一部を覆う下地導電層27をスパッタリ ングまたは蒸着により形成する。本実施の形 態では、下地導電層27は、Cu,Ni及びCrを含む合 金層である。これらの金属は、メッキ金属が 付着し易い性質を持っている。本実施の形態 では、図1のチップ抵抗器の構成で説明する 、下地導電層27が、表面電極21,23に隣接する 縁基板29の端部30の側面30A上を覆う下地導電 層延長部27Aを備えている。そして本実施の形 態では、下地導電層延長部27Aは、絶縁基板29 基板表面29Aと対向する基板裏面29B上に一部2 7Bが更に延びている。所望の位置に下地導電 27を形成するためには、適宜のマスクを大 絶縁基板3の表面及び裏面に形成すればよい

 そして下地導電層27を形成した後は、図2( F)に示すように、横電極層列11に沿って絶縁 護層15を間に挟む位置にダイシングを用いて カッティングライン28に沿って切断加工を施 。このダイシングによる切断加工によって 大型絶縁基板3から、セラミック基板からな る絶縁基板29の基板表面5上に一対の表面電極 21及び23、抵抗層13及び絶縁保護層15を備えた ップ片31が分離される。

 最後に、分離したチップ片31の下地導電 27の上に、1層以上のメッキ層33を形成する。 メッキ層33は、下地導電層27の下地導電層延 部27Aの上にも形成され、下地導電層延長部27 Aの上に形成されたメッキ層33の部分は、メッ キ層延長部33Aを構成する。本実施の形態では 、メッキ層33を、無電解メッキにより形成し Niメッキ層35の上に、Snメッキ層37を形成し 2層構造としている。このように形成した下 導電層27及びメッキ層33は、図1に示すよう 薄膜導電層32を構成している。

 なおメッキ層33は、図1に示すように下地 電層27の下地導電層延長部27Aの上にも形成 れ、下地導電層延長部27Aの上に形成された ッキ層33の部分は、メッキ層延長部33Aを構成 する。そして、メッキ層延長部33Aの一部33Bは 、絶縁基板29の基板裏面29B上に延びる下地導 層延長部27Aの一部27B上に延びている。

 本実施の形態の製造方法により製造した ップ抵抗器(チップ状電気部品)は、一対の 面電極21及び23が、抵抗層13から一対の表面 極21及び23が並ぶ方向に位置する絶縁基板29 一対の端部30に向かうに従って厚みが厚くな る。このような形状の表面電極21及び23を用 ると、表面電極21または23と絶縁保護層15と 間にメッキ溜まりSが形成される。そのため1 層以上のメッキ層33(35及び37)を形成する際に メッキ溜まりSにメッキ金属が溜まり、メッ キ層33によって半田付け電極部(21,23,27,33)と絶 縁保護層15との間に形成される段差をある程 小さくすることができる。したがって本実 の形態によれば、従来のように、段差減少 ための追加層を設けることなく、段差を減 させることができる。なおメッキ層33の層 数が多くなるほど、段差は小さくなる。

 図4は、本発明の他の実施の形態のチップ 抵抗器101の構造を模式的に示す断面図である 。図4において、図1に示した実施の形態と同 の部分には、図1に付した符号の数に100の数 を加えた数の符号を付して説明を省略する。 本実施の形態では、絶縁基板129の側面130上を 下地導電層延長部127Aが延びているものの、 面129B側に下地導電層延長部127Aが延びていな い。このような場合にも本発明は適用できる 。また本発明は、導電性延長部127Aを備えて ない場合にも、当然にして適用することが きる。

 上記実施の形態では、絶縁保護層15及び11 5を2層構造にしているが、1層構造であっても よいのは勿論である。

 本発明では、一対の表面電極が、電気素 層から一対の表面電極が並ぶ方向に位置す 絶縁基板の一対の端部に向かうに従って厚 が厚くなるように形成するので、このよう 形状の表面電極を用いると、表面電極と絶 保護層との間にメッキ溜まりが形成される そのため1層以上のメッキ層を形成する際に 、メッキ溜まりにメッキ金属が溜まり、メッ キ層によって半田付け電極部と保護層との間 に形成される段差をある程度小さくすること ができる。したがって段差減少のための追加 層を設けることなく、段差を減少させること ができる。メッキ層の数が多くなるほど、段 差は小さくなる。

 本発明の製造方法によれば、電極層を中 部で二分割する方法を採用するため、絶縁 板の一対の端部に向かうに従って一対の表 電極の厚みが厚くなる形状を簡単に形成す ことができる。