Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
CIRCUIT BOARD FOR COLLECTING BODY FLUID AND BIOSENSOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/116312
Kind Code:
A1
Abstract:
A circuit board for collecting a body fluid comprises a plurality of measuring units and each of the units is equipped with a lancet needle and an electrode to be contacted with the body fluid collected by puncturing a body with the lancet needle. The measuring units are radially disposed on a same plane.

Inventors:
KANETO MASAYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/050817
Publication Date:
September 24, 2009
Filing Date:
January 21, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
NITTO DENKO CORP (JP)
KANETO MASAYUKI (JP)
International Classes:
A61B5/157; A61B5/1473; A61B5/151
Foreign References:
JP2006504506A2006-02-09
JP2005523065A2005-08-04
JP2004000598A2004-01-08
JP2004000493A2004-01-08
Other References:
See also references of EP 2253272A4
Attorney, Agent or Firm:
OKAMOTO, HIROYUKI (JP)
Hiroyuki Okamoto (JP)
Download PDF:
Claims:
 穿刺針と、前記穿刺針の穿刺により採取される体液と接触させるための電極とを備える測定ユニットを備え、
 前記測定ユニットは、同一平面において放射状に配置されるように、複数設けられていることを特徴とする、体液採取用回路基板。
 各前記測定ユニットは、前記穿刺針の先端に対する前記穿刺方向上流側において折り曲げ可能な折曲部を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の体液採取用回路基板。
 前記体液採取用回路基板の中心には、開口部が設けられ、
 前記体液採取用回路基板の開口部における内周面には、前記体液採取用回路基板を周方向に回転させるための駆動部材に嵌合可能な嵌合部が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の体液採取用回路基板。
 請求項1に記載の体液採取用回路基板と、
 前記電極に電気的に接続され、前記体液の成分を測定する測定部と
を備えることを特徴とする、バイオセンサ。
Description:
体液採取用回路基板およびバイ センサ

 本発明は、体液採取用回路基板およびバ オセンサ、詳しくは、体液採取用回路基板 よびこれを備えるバイオセンサに関する。

 糖尿病には、インシュリン依存性(I型)とイ シュリン非依存性(II型)とがあり、前者は、 定期的なインシュリンの投与が必要となる。 そのため、前者では、患者が自ら採血し、自 ら血糖値を測定し、その血糖値に応じた投与 量でインシュリンを自ら投与する処置方法が 採用されている。
 専ら、そのような患者のために、患者自身 、個人的に採血し、血糖値を測定すること できる血糖値測定装置が知られている。

 例えば、電極が挿入され、本体中央に設け れる反応区域と、本体中央から外方に突出 る穿刺針と、電極と穿刺針とを連通する毛 路とを備える流体収集装置が提案されてい (例えば、下記特許文献1参照。)。

特開2004-493号公報

 上記特許文献1に記載される流体収集装置で は、穿刺針と反応区域とが本体に一体的に形 成されているので、測定準備が簡便である。 しかし、この流体収集装置では、反応区域と は別部材である電極を、反応区域へ挿入して 、血液成分を測定する。そのため、血液の検 知精度が不安定となり、精度よく測定できな いという不具合がある。
 また、I型の糖尿病においては、症状によっ ては、患者が、1日に複数回、具体的には、 前毎あるいは食後毎に、血糖値を測定する 要がある。

 一方、上記特許文献1に記載される流体収集 装置では、1個の装置につき、1本の穿刺針し 備えられていないので、穿刺針の繰り返し 使用を避ける必要上、1回の測定ができるの みである。
 そのため、上記した流体収集装置で、上記 たように複数回測定する場合には、使用済 の流体収集装置を廃棄し、その後、新たな 体収集装置を準備する必要がある。そのた 、かかる流体収集装置では、上記した測定 備が繁雑になり、ランニングコストの上昇 不可避となる。

 本発明の目的は、簡易な構成により、体 の成分を精度よく測定することができ、し も、1個の体液採取用回路基板で、複数回、 簡便に測定することのできる、体液採取用回 路基板、および、その体液採取用回路基板を 備えるバイオセンサを提供することにある。

 上記の目的を達成するため、本発明の体液 取用回路基板は、穿刺針と、前記穿刺針の 刺により採取される体液と接触させるため 電極とを備える測定ユニットを備え、前記 定ユニットは、同一平面において放射状に 置されるように、複数設けられていること 特徴としている。
 この体液採取用回路基板は、穿刺針と電極 を備える測定ユニットを備えている。その め、穿刺針の穿刺により体液を流出させて 流出させた体液を、測定ユニットの電極と 便に接触させることができる。その結果、 の体液採取用回路基板によれば、簡易な構 により、体液の成分を簡便に測定すること できる。

 しかも、この体液採取用回路基板では、1個 の体液採取用回路基板に、複数設けられる測 定ユニットによって、体液の成分を、複数回 測定することができる。
 さらに、この体液採取用回路基板では、測 ユニットが、同一平面において放射状に配 されているので、1個の測定ユニットの使用 後には、体液採取用回路基板を周方向に回転 させることにより、使用後の測定ユニットと その測定ユニットに対して回転方向上流側に 隣接する未使用の測定ユニットとを交換する ことができる。そのため、複数回の測定毎に 、測定ユニットを簡便に交換することができ る。

 また、本発明の体液採取用回路基板では、 前記測定ユニットは、前記穿刺針の先端に する前記穿刺方向上流側において折り曲げ 能な折曲部を備えていることが好適である
 この体液採取用回路基板によれば、測定ユ ットの使用時おいて、これを折曲部で折り げることにより、複数のユニットが配置さ る同一平面から、使用したい穿刺針の先端 離間させることができる。そのため、折り げられた穿刺針によって、確実に穿刺する とができる。

 また、本発明の体液採取用回路基板では、 記体液採取用回路基板の中心には、開口部 設けられ、前記体液採取用回路基板の開口 における内周面には、前記体液採取用回路 板を周方向に回転させるための駆動部材に 合可能な嵌合部が形成されていることが好 である。
 この体液採取用回路基板によれば、嵌合部 、駆動部材を嵌合して、駆動部材を駆動す ば、体液採取用回路基板を周方向に確実に 転させることができる。そのため、複数回 測定毎に、測定ユニットをより一層簡便に 換することができる。

 また、本発明のバイオセンサは、上記した 液採取用回路基板と、前記電極に電気的に 続され、前記体液の成分を測定する測定部 を備えることを特徴としている。
 このバイオセンサによれば、上記した体液 取用回路基板により流出させた体液を、電 と接触させて、この電極と電気的に接続さ る測定部によって、体液の成分を簡便に測 することができる。

 本発明の体液採取用回路基板によれば、簡 な構成により、体液の成分を簡便に測定し がら、1個の体液採取用回路基板で、複数設 けられる測定ユニットによって、体液の成分 を、複数回測定することができる。さらに、 複数回の測定毎に、測定ユニットを簡便に交 換することができる。
 また、本発明のバイオセンサによれば、体 の成分を簡便に測定することができる。

図1は、本発明の体液採取用回路基板の 一実施形態である採血用回路基板の平面図を 示す。 図2は、図1に示す採血用回路基板の測 ユニットの拡大平面図を示す。 図3は、図1に示す採血用回路基板の測 ユニットの拡大背面図を示す。 図4は、図2のA-A線に沿う断面図を示す 図5は、採取用回路基板の製造方法を説 明するための製造工程図であって、(a)は、金 属基板を用意する工程、(b)は、ベース絶縁層 を形成する工程、(c)は、3つの電極を備える 体パターンを形成する工程を示す。 図6は、図5に続いて、採取用回路基板 製造方法を説明するための製造工程図であ て、(d)は、カバー絶縁層を形成する工程、(e )は、金属基板を外形加工して、穿刺針を備 る複数の測定ユニットと嵌合溝とを形成す 工程、(f)は、電極に薬剤を塗布する工程を す。 図7は、図1に示す採血用回路基板が実 された、本発明のバイオセンサの一実施形 である血糖値測定装置の概略斜視図を示す 図8は、図7に示す血糖値測定装置の使 方法を説明するための側断面図を示す。

発明の実施形態

 図1は、本発明の体液採取用回路基板の一実 施形態である採血用回路基板の平面図、図2 、図1に示す採血用回路基板の測定ユニット 拡大平面図、図3は、図1に示す採血用回路 板の測定ユニットの拡大背面図、図4は、図2 のA-A線に沿う断面図、図5および図6は、採取 回路基板の製造方法を説明するための製造 程図を示す。
 図1において、この採血用回路基板1は、患 が指などの皮膚を穿刺して採血し、採血し 血液中のグルコース量を測定するために、 述する血糖値測定装置19(図7および図8参照) 実装されて用いられる。この採血用回路基 1は、複数回測定できる、繰り返し使用可能( 連続使用可能)タイプとして用意されている

 採血用回路基板1は、中心に開口部として の中心開口部17が形成された略円板状に形成 れている。採血用回路基板1には、中心開口 部17の径方向外側に、同一平面において、放 状に配置されるように、測定ユニット2が複 数(32個)設けられている。また、採血用回路 板1の中心開口部17における内周面には、後 する嵌合部としての嵌合溝18が形成されてい る。

 測定ユニット2は、図2および図3に示すよう 、径方向内側に配置される内側部3と、内側 部3の径方向外側に配置される外側部4とを一 的に備えている。
 内側部3は、採血用回路基板1の嵌合溝18と径 方向において間隔を隔てて配置され、図1に すように、周方向に隣接する測定ユニット2 内側部3と連続するように形成されている。 また、内側部3の径方向外側端面は、図2およ 図3に示すように、平面視において略円弧形 状(あるいは略直線状)に形成されており、こ により、採血用回路基板1は、略円板形状( るいは略正多角形(略正32角形)状)に形成され ている。

 外側部4は、内側部3の径方向外側端面に ける周方向略中央から、径方向外側に向か て突出するように配置されている。また、 側部4は、周方向長さが内側部3のそれよりも 短く形成されている。これにより外側部4は 図1に示すように、周方向に隣接する測定ユ ット2の外側部4と、周方向に間隔を隔てて 置されている。また、外側部4は、図2および 図3に示すように、平面視略正5角形状に形成 れる電極部28と、電極部28の径方向外側に配 置される穿刺針6とから形成されている。

 そして、測定ユニット2は、1つの穿刺針6と 導体パターン7とを備えている。
 穿刺針6は、穿刺により血液を採取するため に設けられている。すなわち、穿刺針6は、 側部4において、電極部28の径方向外側(つま 、穿刺方向下流側)に隣接配置され、電極部 28と一体的に形成されている。具体的には、 刺針6は、電極部28の径方向外側端部の周方 中央から径方向外側に向かって突出してい 。また、穿刺針6は、径方向に沿って先端29( 径方向外側端部)が鋭角に尖る平面視略三角 状(二等辺三角形状)に形成されている。

 穿刺針6の先端29の角度θ(図3参照)は、例 ば、10~30°、好ましくは、15~25°である。先端 29の角度θが10°未満であると、強度不足によ 皮膚に穿刺できない場合がある。一方、角 θが30°を超過すると、穿刺しにくい場合が る。また、穿刺針6の径方向(穿刺方向)長さ 、例えば、0.5~10mmであり、穿刺針6の周方向 さ(径方向内側部分の幅)は、例えば、0.3~3mm ある。穿刺針6の穿刺方向長さおよび幅が、 上記範囲に満たない場合には、採血が困難に なる場合があり、穿刺針6の穿刺方向長さお び幅が、上記範囲を超過する場合には、穿 箇所の損傷が大きくなる場合がある。

 導体パターン7は、3つの電極8、3つの端子9 よび3本の配線10を備えている。
 3つの電極8は、後述する穿刺針6の穿刺によ 採血される血液と接触させるために設けら 、電極部28において、周方向および径方向 おいて、隣接配置されている。
 より具体的には、3つの電極8のうち、2つの 極8aは、電極部28において、周方向において 間隔を隔てて互いに対向配置されている。2 の電極8aは、平面視略円形状に形成されてい る。

 また、残りの1つの電極8bは、電極部28にお て、2つの電極8bに対して径方向外側に間隔 隔てて対向配置されている。電極8bは、2つ 電極8b間よりも長く延びる平面視略矩形状に 形成されている。
 また、3つの電極8は、それぞれ、作用極、 極または参照電極のいずれかに対応してい 。2つの電極8aの各直径は、例えば、100μm~2.5m mであり、1つの電極8bの一辺の長さは、例え 、100μm~2.5mmである。また、3つの電極8は、径 方向において、穿刺針6の先端29から、例えば 、0.2~5mm、好ましくは、0.5~3mm以内に配置され いる。穿刺針6の先端29と電極8との間が短す ぎると、電極8が穿刺針6とともに皮膚に刺さ 、電極8の表面に塗布された薬剤30(後述)が 体内に拡散して正確な測定を阻害する場合 ある。一方、穿刺針6の先端29と電極8との間 長すぎると、穿刺針6から電極8へ血液を導 するために、吸引や毛細管現象を利用する めの構成が必要となる。

 3つの端子9は、3つの電極8に対応して設けら れ、後述するCPU25に接続するために、内側部3 に配置されている。
 より具体的には、2つの端子9aは、2つの電極 8aに対応し、内側部3において、周方向におい て間隔を隔てて互いに対向配置されている。 また、2つの端子9aは、径方向内側に向かうに 従って周方向長さ(幅)が次第に狭くなる平面 略テーパ形状に形成されている。具体的に 、2つの端子9aにおいて、互いに対向する周 向内側端縁は、径方向に沿って並行状に配 されている。また、2つの端子9aにおける周 向外側端縁は、径方向に互いに交差する方 に沿うように形成されている。

 残りの1つの端子9bは、1つの電極8bに対応し 2つの端子9aに対して径方向内側に間隔を隔 て対向配置されている。1つの端子9bは、各 定ユニット2において、周方向に沿って平帯 略円弧状に形成されている。すなわち、端子 9bは、図1に示すように、1つの採血用回路基 1において、連続して略円環状に形成されて る。
 つまり、1つの端子9bは、1つの採血用回路基 板1につき、1つ設けられている。これにより 1つの端子9bは、周方向に隣接する別の測定 ニット2における端子9bと連続して形成され おり、複数の測定ユニット2の端子9bは、1つ の端子として共有して用いられる。

 3つの端子9において、2つの端子9aの一辺の さは、例えば、0.5~10mmであり、1つの端子9bの 径方向長さ(幅)は、例えば、0.5~5mmである。
 3本の配線10は、図2および図3に示すように 内側部3および外側部4にわたって設けられ、 互いに周方向に間隔を隔てて並列配置されて いる。3本の配線10は、各電極8とこれらに対 する各端子9とをそれぞれ電気的に接続する うに、径方向に沿って設けられている。各 極8と、各端子9と、それらを接続する配線10 とは、連続して一体的に設けられている。各 配線10の周方向長さは、例えば、0.01~2mmであ 、各配線10の径方向長さは、例えば、5~28mmで ある。

 また、各測定ユニット2は、折曲部5および トッパ部31を備えている。
 折曲部5は、図8が参照されるように、穿刺 6の先端29に対する径方向内側(穿刺方向上流 )において折り曲げ可能に設けられている。 すなわち、折曲部5は、図2および図3に示すよ うに、内側部3および外側部4との間において 周方向に沿って延びる直線部分として形成 れている。

 折曲部5は、内側部3と外側部4とが隣接する 接部分において、周方向内側に細く切り込 れる切込部32により、周方向長さが狭いく れ部分として形成されている。
 これにより、折曲部5は、内側部3と外側部4 の間の脆弱部分として形成されるので、外 部4が内側部3に対して折曲可能に設けられ いる。
 ストッパ部31は、外側部4において、電極部2 8の径方向外側端部に、穿刺針6が皮膚に過度 深く穿刺することを防止するために設けら ている。具体的には、ストッパ部31は、電 部28において、平面視略正5角形の径方向最 側頂点が径方向内側に向かって凹む部分と て形成されている。すなわち、ストッパ部31 は、電極部28において、穿刺針6を挟んで周方 向両外側(周方向両外側斜め径方向外方)から 出するように設けられている。なお、スト パ部31の径方向(穿刺方向下流側)端縁と穿刺 針6の先端29との離間長さは、例えば、0.3~2mm ある。

 また、嵌合溝18は、図1に示すように、採血 回路基板1の中心開口部17における内周面全 に、後述する駆動部材としての駆動軸21に 合可能に形成されている。具体的には、嵌 溝18は、山部および谷部が交互に配列される スプライン形状に形成されている。
 そして、採血用回路基板1は、図4に示すよ に、金属基板11と、金属基板11の上に積層さ るベース絶縁層12と、ベース絶縁層12の上に 積層される導体パターン7と、導体パターン7 被覆するように、ベース絶縁層12の上に設 られるカバー絶縁層13とを備えている。

 金属基板11は、図1および図4に示すように、 金属箔などからなり、採血用回路基板1の外 形状に対応するシート状に形成されている すなわち、金属基板11は、採血用回路基板1 おいて、1枚のシートとして形成されている
 金属基板11を形成する金属材料としては、 えば、ニッケル、クロム、鉄、ステンレス(S US304、SUS430、SUS316L)などが用いられる。好ま くは、ステンレスが用いられる。また、金 基板11の厚みは、例えば、10~300μm、好ましく は、20~100μmである。厚みが10μm未満であると 強度不足により皮膚に穿刺(後述)できない 合がある。一方、厚みが300μmを超過すると 穿刺時に痛みを感じ、皮膚が過度に損傷す 場合や、折曲部5を円滑に折り曲げられない 合がある。

 そして、この金属基板11から、内側部3、 側部4(電極部28および穿刺針6)および嵌合溝1 8が形成されている。なお、穿刺針6は、上記 た金属材料からなる金属基板11から形成さ るので、確実な穿刺を達成することができ 。また、嵌合溝18は、上記した金属材料から なる金属基板11から形成されるので、採血用 路基板1の確実な回転を達成することができ る。

 ベース絶縁層12は、内側部3および外側部4 に対応する金属基板11の表面に形成されてい 。また、ベース絶縁層12は、図2に示すよう 、平面視で、内側部3において、金属基板11 径方向外側端部を露出するように形成され いる。また、ベース絶縁層12は、図3に示す うに、平面視で、ストッパ部31を含む外側 4において、金属基板11の周端部、より具体 には、金属基板11の周方向外側端部および径 方向両側端部から周方向外側および径方向両 側に向かって膨出するように、形成されてい る。

 ベース絶縁層12を形成する絶縁材料とし は、例えば、ポリイミド樹脂、ポリカーボ ート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレ テレフタレート樹脂、エポキシ樹脂、フッ 樹脂などの合成樹脂が用いられる。機械耐 性および耐薬品性の観点から、好ましくは ポリイミド樹脂が用いられる。また、ベー 絶縁層12の厚みは、例えば、3~50μm、好まし は、5~25μmである。厚みが3μm未満であると、 ピンホールなどの絶縁欠陥が発生する場合が ある。一方、厚みが50μmを超過すると、切断 外形加工がしにくくなる場合がある。

 導体パターン7は、図4に示すように、ベー 絶縁層12の表面に形成され、上記した3つの 極8、3つの端子9および3本の配線10を備える 線回路パターンとして形成されている。
 導体パターン7を形成する導体材料としては 、例えば、鉄、ニッケル、クロム、銅、金、 銀、白金、またはそれらの合金などの金属材 料が用いられる。導体材料は、ベース絶縁層 12やカバー絶縁層13との密着性や加工容易性 観点から、適宜選択される。また、2種類以 の導体材料を積層することもできる。導体 ターン7の厚みは、例えば、5~50μm、好まし は、10~20μmである。

 カバー絶縁層13は、各配線10を被覆するよう に、ベース絶縁層12の表面に設けられている また、カバー絶縁層13の周端部は、図2~図4 示すように、ベース絶縁層12の周端部と、平 面視において同一位置に位置するように配置 されている。
 また、カバー絶縁層13には、図4に示すよう 、電極8を露出させる電極側開口部38、およ 、端子9を露出させる端子側開口部39が形成 れている。具体的には、電極側開口部38は 図2に示すように、平面視において、電極8を 取り囲むように、電極8よりやや大きく形成 れている。また、端子側開口部39は、平面視 において、端子9を取り囲むように、端子9よ やや大きく形成されている。カバー絶縁層1 3を形成する絶縁材料としては、上記したベ ス絶縁層12のそれと同様の絶縁材料が用いら れる。カバー絶縁層13の厚みは、例えば、2~50 μmである。

 そして、図3に示すように、上記したベー ス絶縁層12およびカバー絶縁層13の膨出部分 ら、ストッパ部31が形成されている。なお、 ストッパ部31は、ストッパ部31を形成する絶 材料が、通常、金属基板11の金属材料より柔 らかいため、穿刺針6の過度の穿刺を防止す 際には、ストッパ部31に当接する皮膚の損傷 を有効に防止することができる。

 また、上記した金属基板11と、ベース絶縁 12と、カバー絶縁層13とから、折曲部5が形成 されている。
 次に、図5および図6を参照して、採血用回 基板1の製造方法を説明する。
 この方法では、まず、図5(a)に示すように、 金属基板11を用意する。金属基板11は、例え 、金属基板11を多数確保できる長尺シート状 の金属箔として用意する。その長尺の金属箔 から、各金属基板11を後の工程において、外 加工することにより、複数の採血用回路基 1を製造する。

 次いで、この方法では、図5(b)に示すよう に、金属基板11の表面に、ベース絶縁層12を 成する。ベース絶縁層12の形成は、例えば、 金属基板11の表面に、感光性の合成樹脂ワニ を塗布し、フォト加工後に硬化させる方法 例えば、金属基板11の表面に合成樹脂のフ ルムを積層し、そのフィルムの表面にベー 絶縁層12と同一パターンのエッチングレジス トを積層し、その後、エッチングレジストか ら露出するフィルムをウエットエッチングす る方法、例えば、金属基板11の表面に、予め 械打ち抜きした合成樹脂のフィルムを積層 る方法、例えば、金属基板11の表面に、合 樹脂のフィルムを積層した後、放電加工ま はレーザ加工する方法などが用いられる。 工精度の観点から、好ましくは、金属基板11 の表面に、感光性の合成樹脂ワニスを塗布し 、フォト加工後に硬化させる方法が用いられ る。

 その後、この方法では、図5(c)に示すよう に、導体パターン7を形成する。導体パター 7の形成は、アディティブ法やサブトラクテ ブ法など、プリント配線を形成する公知の ターンニング法が用いられる。微細パター を形成できる観点から、好ましくは、アデ ティブ法が用いられる。アディティブ法で 、例えば、ベース絶縁層12の表面に、化学 着やスパッタリグにより金属薄膜34(破線)を 成し、その金属薄膜34の表面にめっきレジ トを形成した後、めっきレジストから露出 る金属薄膜34の表面に、金属薄膜34を種膜と て、電解めっきによりめっき層35を形成す 。

 また、導体パターン7は、化学蒸着やスパッ タリングにより金属薄膜34のみから形成する ともできる。
 なお、導体パターン7の形成では、図示しな いが、電極8の表面および端子9の表面には、 らに電解めっきや無電解めっきより、異種 金属のめっき層を形成することもできる。 の金属めっき層の厚みは、好ましは、0.05~20 μmである。

 次いで、この方法では、図6(d)に示すよう に、カバー絶縁層13を形成する。カバー絶縁 13の形成は、ベース絶縁層12を形成する方法 と、同様の方法が用いられる。好ましくは、 ベース絶縁層12の表面に、導体パターン7を被 覆するように、感光性の合成樹脂ワニスを塗 布し、フォト加工後に硬化させる方法が用い られる。なお、電極側開口部38および端子側 口部39は、カバー絶縁層13をパターンで形成 する場合には、カバー絶縁層13を、電極側開 部38および端子側開口部39を有するパターン で形成すればよく、また、電極側開口部38お び端子側開口部39は、例えば、放電加工す 方法、例えば、レーザ加工する方法などに り、穿孔することもできる。

 その後、図6(e)に示すように、金属基板11 外形加工して、内側部3と、穿刺針6および 極部28を備える外側部4(ストッパ部31を含む) 、嵌合溝18と、折曲部5とを同時に形成する 金属基板11の外形加工は、例えば、放電加 、レーザ加工、機械打ち抜き加工(例えば、 ンチ加工など)、エッチング加工などが用い られる。加工後の洗浄が容易である観点から 、好ましくは、エッチング加工(ウエットエ チング)が用いられる。

 これによって、穿刺針6および電極8を備え 複数の測定ユニット2を備える採血用回路基 1を得ることができる。
 得られた採血用回路基板1には、その電極8 、図6(f)に示すように、薬剤30、すなわち、 素として、例えば、グルコースオキシダー 、グルコースデヒドロゲナーゼなどや、例 ば、メディエータとして、例えば、フェリ アン化カリウム、フェロセン、ベンゾキノ などが、単独または組み合わせて塗布され 。なお、薬剤30の塗布には、例えば、浸漬法 、スプレー法、インクジェット法など適宜の 方法が用いられる。

 また、薬剤30の種類によっては、電極8の表 に、上記したように、異種の金属のめっき を形成した後、さらに、予め異種の金属の 膜を形成しておいて、所定の電位差を付与 ることもできる。具体的には、金めっき層 形成した後、さらに、銀または塩化銀を、 の金めっき層の表面に塗布することが例示 れる。
 図7は、図1に示す採血用回路基板1が実装さ た、本発明のバイオセンサの一実施形態で る血糖値測定装置の概略斜視図、図8は、図 7に示す血糖値測定装置の使用方法を説明す ための側断面図を示す。なお、図8において 紙面右側を「前側」、紙面左側を「後側」 紙面上側を「上側」、紙面下側を「下側」 紙面手前側を「左側」、紙面奥側を「右側 とし、図7の各方向は、図8の方向の例にな うものとする。

 次に、図7および図8を参照して、採血用回 基板1が実装された血糖値測定装置19の使用 法について説明する。
 図7および図8において、上記により得られ 採血用回路基板1は、上記したように、患者 指などの皮膚を穿刺して採血し、採血した 液中のグルコース量を測定するために、血 値測定装置19に実装されて用いられる。

 すなわち、この血糖値測定装置19は、ケー ング41と、採血部42と、血液中のグルコース 測定する測定部43(図7において省略される) 、表示部44とを備えている。
 ケーシング41は、血糖値測定装置19における 各部材を収容するために用意され、箱状に形 成されている。具体的には、ケーシング41は 採血部42および測定部43を内蔵するとともに 、その表面には、表示部44が設けられている また、ケーシング41には、前側開口部33、上 側開口部22および折曲ガイド部49が形成され いる。

 前側開口部33は、ケーシング41の前壁におい て、左右方向に延びる正面視略矩形状に開口 されるように形成されており、後述するよう に、採血用回路基板1が前方へ進出するとき 、一部(数個)の測定ユニット2が露出するよ に、形成されている。
 上側開口部22は、ケーシング41の上壁の前側 であって、左右方向中央部において、前後方 向に延びる長孔として形成されており、具体 的には、後述する駆動軸21が前後方向にスラ ド自在に挿通されるように、形成されてい 。

 折曲ガイド部49は、ケーシング41の前壁の 左右方向中央部であって、前壁の上側開口部 22の上端縁に設けられ、略平板状に形成され いる。また、折曲ガイド部49は、後端縁を 点として前端縁が上下方向に揺動自在に設 られており、常には、上側開口部22より前方 を遮るように、ケーシング41の前壁から前方 め下側に向かうように配置されている。な 、折曲ガイド部49は、採血用回路基板1の穿 時には、上側開口部22より前方を遮るよう 閉鎖する一方(図8(b)参照)、血糖値の測定時 は、上側開口部22を露出させて、そこから最 前側の測定ユニット2を露出させて、最前側 測定ユニット2と接触しないように開放させ (図8(d)参照)。

 また、折曲ガイド部49は、採血用回路基板1 穿刺時には、側面視において、その折曲ガ ド部49の沿う方向と前後方向とのなす角度 、例えば、15~60°、好ましくは、20~45°に設定 されている。
 採血部42は、図8に示すように、駆動軸21、 イド部23および採血用回路基板1を備えてい 。

 駆動軸21は、軸線が上下方向に延びるよ に配置され、その外周面全面には、駆動溝40 が、採血用回路基板1の嵌合溝18に嵌合できる ように、設けられている。すなわち、駆動軸 21は、採血用回路基板1の中心開口部17(図1参 )に挿通され、駆動溝40が、嵌合溝18(図1参照) に嵌合している。これにより、駆動軸21は、 合溝18に対して上下方向に着脱自在、かつ 相対回転不能に嵌合され、採血用回路基板1 駆動軸21の軸線を中心として周方向に回転 せるように設けられている。

 ガイド部23は、ケーシング41の上壁の上側開 口部22における周端に設けられている。具体 には、ガイド部23は、駆動軸21の前後方向の 進退を案内するように、設けられている。
 採血用回路基板1は、駆動軸21によって、前 方向に進退可能で、かつ、駆動軸21の軸線 中心とした周方向に回転可能となるように 設けられている。また、採血用回路基板1は 電極8および端子9が下側に向かって露出す ように、配置されている。また、採血用回 基板1は、進出時には、前側の数個の測定ユ ット2が露出するとともに、これらのうち最 前側の測定ユニット2の穿刺針6が、折曲ガイ 部49と接触するように、設けられている。

 測定部43は、電極8と電気的に接続されてお 、接点26およびCPU25を備えている。
 接点26は、採血用回路基板1の測定時に、測 に供する測定ユニット2の端子9(図2および図 3参照)と接触するように、端子9に対して摺動 自在に設けられている。また、接点26は、端 9を介して、電極8に電圧を印加できるとと に、電圧印加時の各電極8間の抵抗値の変化 検知できるように、設けられている。

 CPU25は、接点26と信号配線48を介して、電気 に接続されるとともに、表示部44と接続さ ている。また、CPU25は、採血用回路基板1に る測定時に、接点26において検知される各電 極8間の抵抗値の変化に基づいて、グルコー 量を血糖値として算出できるように、設け れている。
 表示部44は、ケーシング41の上壁の後側に設 けられ、例えば、LEDなどからなり、CPU25によ 測定される血糖値を表示する。

 そして、血糖値測定装置19を使用するには まず、図7(a)および図8(a)に示すように、駆動 軸21を後側にスライドさせて血糖値測定装置1 9を用意するとともに、患者自身の指などを 折曲ガイド部49の下方に配置させる。なお、 駆動軸21が後側に予めスライドされている場 には、駆動軸21をスライドさせる必要はな 。
 この場合には、血糖値測定装置19において 採血用回路基板1のすべての測定ユニット2が 、前側開口部33から露出することなく、ケー ング41内に収容されている。

 この方法では、次いで、図7(b)および図8(b) 示すように、駆動軸21を前側にスライドさせ て、穿刺針6を前側開口部33から露出させるこ とにより、患者自身が指などに、この穿刺針 6を穿刺する。
 このとき、採血用回路基板1を前側に進出さ せて、測定ユニット2のうち、数個の測定ユ ット2を、前側開口部33から露出させるとと に、最前側の測定ユニット2を折曲ガイド部4 9に当接させることにより、折曲部5を境とし 、内側部3に対して外側部4を斜め下方へ折 曲げる。そして、折り曲げられた外側部4の 刺針6を、指に穿刺する。

 なお、折曲ガイド部49が側面視において上 した所定の角度で配置されていることから 折曲部5における折曲角度は、例えば、15~60° 、好ましくは、20~45°となる。
 また、このとき、穿刺針6の穿刺は、ストッ パ部31が皮膚に当接すると、それ以上の穿刺 規制される。これにより、穿刺針6の穿刺深 さは、例えば、0.5~1.5mmとなる。

 次いで、この方法では、図8(c)に示すように 、駆動軸21を後側にスライドさせて、穿刺針6 を指などから引き抜くことにより、穿刺箇所 から微量出血させる。
 このとき、折曲ガイド部49によって折り曲 られた測定ユニット2は、折曲ガイド部49か 離間されることにより、その折曲角度が緩 される。具体的には、折曲部5における折曲 度が、例えば、15~60°、好ましくは、30~45° なる。

 なお、穿刺箇所の微量出血を、必要により 穿刺箇所の近傍を押圧(圧迫)することによ 、促進させることができる。
 次いで、この方法では、図8(d)に示すように 、折曲ガイド部49を、その前端部を上方に揺 させることにより、開放し、再度、駆動軸2 1を前側にスライドさせて、最前側の測定ユ ット2の電極8を前側開口部33から露出させる とにより、穿刺箇所に電極8を近づけて接触 させる。

 すると、電極8の表面に、穿刺針6の穿刺 より採取された血液が接触して、血液と薬 30とが反応する。このとき、接点26は、端子9 と接触するとともに、この接点26から、端子9 を介して、電極8に電圧を印加する。そして 接点26により、電圧印加時の各電極8間の抵 値の変化を検知し、この接点26による抵抗値 の変化の検知に基づいて、CPU25が、グルコー 量を血糖値として算出する。そして、CPU25 より測定された血糖値が、表示部44において 、表示される。

 その後、この方法では、図示しないが、 動軸21を駆動軸21の軸線を中心として周方向 に回転させることにより、採血用回路基板1 回転させて、使用後の測定ユニット2に対し 回転方向上流側に隣接配置される未使用の 定ユニット2を、最前側に配置させる。その 後、上記した図8(a)~図8(d)に示した各工程が複 数回実施されて、血糖値を複数回測定する。

 そして、この採血用回路基板1および採血用 回路基板1を備える血糖値測定装置19によれば 、穿刺針6の穿刺により血液を出血させて、 血させた血液を、測定ユニット2の電極8と簡 便に接触させて、この電極8と電気的に接続 れるCPU25によって、血糖値を簡便に測定する ことができる。
 その結果、この採血用回路基板1および血糖 値測定装置19は、簡易な構成により、血糖値 簡便に測定することができる。

 しかも、この採血用回路基板1では、1個の 血用回路基板1に、複数設けられる測定ユニ ト2によって、血糖値を、複数回測定するこ とができる。
 さらに、この採血用回路基板1では、測定ユ ニット2が、同一平面において放射状に配置 れているので、1個の測定ユニット2の使用後 には、採血用回路基板1を周方向に回転させ ことにより、使用後の測定ユニット2とその 定ユニット2に対して回転方向上流側に隣接 する未使用の測定ユニット2とを交換するこ ができる。そのため、複数回の測定毎に、 定ユニット2を簡便に交換することができる

 また、この採血用回路基板1によれば、測定 ユニット2の使用時おいて、これを折曲部5で り曲げることにより、複数の測定ユニット2 が配置される同一平面から、使用したい穿刺 針6の先端29を離間させることができる。その ため、折り曲げられた穿刺針6によって、確 に穿刺することができる。
 また、この採血用回路基板1によれば、嵌合 溝18に、駆動軸21を嵌合して、駆動軸21を周方 向に回転させることにより、採血用回路基板 1を周方向に確実に回転させることができる そのため、複数回の測定毎に、測定ユニッ 2をより一層簡便に交換することができる。

 なお、上記した図1に示す説明では、測定ユ ニット2を、採血用回路基板1に32個設けたが その数は特に限定されず、ケーシング41の大 きさなどに応じて適宜選択され、例えば、10 以上、好ましくは、20個以上、通常、100個 下、設けることができる。
 また、上記した図1に示す説明において、採 血用回路基板1の大きさは、ケーシング41の大 きさや測定ユニット2の数などに応じて適宜 択され、特に限定されないが、例えば、そ 直径が、例えば、20mm以上、例えば、100mm以 である。直径が上記範囲に満たない場合に 、測定ユニット2の数が過度に少なくなる場 がある。また、直径が上記範囲を超過する 合には、ケーシング41が過度に大きくなり 血糖値測定装置19の取扱いが困難となる場合 がある。

 なお、上記した図2および図3に示す説明で 、折曲部5を、内側部3および外側部4の間に けたが、例えば、図示しないが、内側部3に いて、穿刺針6、具体的には、穿刺針6の先 29に対する径方向内側(穿刺方向上流側)部分 穿刺針6、すなわち、穿刺針6の径方向途中 るいは径方向内側端部に設けることもでき 。
 なお、上記した図1に示す説明では、嵌合溝 18を、採血用回路基板1の中心開口部17におけ 内周面全面に設けたが、例えば、図示しな が、内周面の一部の面のみに設け、残りの を円筒形状(凹凸のない形状)に形成するこ ができる。なお、この場合には、駆動軸21の 駆動溝40(図7および図8参照)を、上記した嵌合 溝18に対応する形状に形成する。

 さらに、嵌合溝18を、キー状に形成された 動軸21に、キー嵌合できるキー溝として形成 することもできる。
 また、上記した説明では、本発明の体液採 用回路基板およびこの体液採取用回路基板 備えるバイオセンサを、採血用回路基板1お よびこの採血用回路基板1を備える血糖値測 装置19を例示して説明した。つまり、体液採 取用回路基板の穿刺針の穿刺により採取され る体液を、血液として説明した。

 しかし、体液としては、生体内にある液 であれば、特に限定されず、例えば、細胞 液や細胞内液が挙げられる。細胞外液とし は、上記した血液が除かれ、例えば、血漿 組織間液、リンパ液、あるいは、密な結合 織、骨および軟骨中の水分、細胞透過液な が挙げられる。そして、上記した体液の特 成分を、体液採取用回路基板およびこの体 採取用回路基板を備えるバイオセンサによ 、測定することができる。

  実施例1
 (図1に示す採血用回路基板の製造)
 まず、厚み50μmで、SUS430からなる、長尺シ ト状の金属基板を用意した(図5(a)参照)。
 次いで、金属基板の表面に、感光性ポリイ ド樹脂前駆体(感光性ポリアミック酸樹脂) ワニスを塗布し、加熱乾燥して皮膜を形成 、露光・現像することにより、皮膜をパタ ンに形成した。その後、窒素雰囲気下、400 に加熱して、厚み10μmのベース絶縁層を、上 記したパターンで形成した(図5(b)参照)。

 次いで、ベース絶縁層の表面に、クロム 膜および銅薄膜からなる金属薄膜をスパッ リングにより順次形成した。その後、金属 膜の表面に、ドライフィルムレジストを積 し、露光・現像することにより、めっきレ ストをパターンとして形成した。そして、 っきレジストから露出する金属薄膜の表面 、金属薄膜を種膜として、電解銅めっきに り、銅からなるめっき層を形成し、電極、 子および配線を備える導体パターンを形成 た(図5(c)参照)。その後、めっきレジストお びそのめっきレジストが形成されていた部 の金属薄膜をエッチングにより除去した。

 導体パターンの厚みは12μm、2つの電極(8a) の直径は0.3mm、1つの電極(8b)の長辺の長さは1. 0mm、短辺の長さが0.6mmであった。また、2つの 端子(9a)の周方向内側端縁の長さは4mm、周方 に沿う辺であって、径方向外側端縁(長辺)の 長さは1mm、径方向内側端縁(短辺)の長さは0.5m mであった。また、1つの端子(9b)の幅は1mmであ った。また、配線の幅は100μmであり、2つの 極8aおよび2つの端子9aをそれぞれ接続する配 線の長さは25mm、1つの電極8bおよび1つの端子9 bを接続する配線の長さは10mmであった。

 その後、ベース絶縁層の表面に、導体パ ーンを被覆するように、感光性ポリイミド 脂前駆体(感光性ポリアミック酸樹脂)のワ スを塗布し、加熱乾燥して皮膜を形成後、 光・現像することにより、皮膜をパターン 形成した。その後、窒素雰囲気下、400℃に 熱して、厚み5μmのカバー絶縁層を形成した( 図6(d)参照)。なお、カバー絶縁層は、電極側 口部および端子側開口部が形成されること より、電極および端子が露出し、かつ、配 が被覆されるように形成した。

 その後、電極および端子の表面に、電解ニ ケルめっき層(厚み0.5μm)、電解金めっき層( み2.5μm)を順次形成した。
 次いで、金属基板の表面にドライフィルム ジストを積層し、露光・現像することによ 、エッチングレジストをパターンとして形 した。そして、エッチングレジストから露 する金属基板を、塩化第二鉄をエッチング とするウエットエッチングにより、エッチ グし、金属基板を、穿刺針を備える複数(32 )の測定ユニットを備える上記したパターン として外形加工した(図6(e)参照)。なお、この 金属基板の外形加工によって、内側部、外側 部(ストッパ部を含む)、嵌合溝および折曲部 形成した。

 なお、穿刺針の先端から1つの電極(8b)(先端 ら最も近い電極)までの長さが0.5mm、穿刺針 先端の角度が20°、ストッパ部の膨出部分の 幅は0.5mm、ストッパ部の径方向(穿刺方向下流 側)端縁と穿刺針の先端との離間長さは1.5mmで あった。
 これによって、採血用回路基板を得た。

 その後、得られた採血用回路基板において 各測定ユニットにおける電極に、グルコー オキシダーゼおよびフェリシアン化カリウ 溶液を含む薬剤を、インクジェットにより 布した(図6(f)参照)。
 (図7および図8に示す血糖値測定装置の製造)
 得られた採血用回路基板を、駆動軸および イドとともに、表示部が設けられたケーシ グ内に実装した(図7および図8参照)。

 採血用回路基板を実装するには、駆動軸を 心開口部に挿通して、駆動溝を嵌合溝に嵌 させるとともに、駆動軸をガイド部に、ス イド自在に挿通させた。
 (血糖値測定装置による血糖値測定)
 まず、上記した血糖値測定装置を用意し、 いで、患者自身の指を、折曲ガイド部の下 に配置させた(図7(a)および図8(a)参照)。

 次いで、駆動軸を前側にスライドさせて 穿刺針を前側開口部から露出させることに り、患者自身が指に、この穿刺針6を穿刺し た(図7(b)および図8(b)参照)。このとき、測定 ニットのうち、数個の測定ユニットを、前 開口部から露出させるとともに、最前側の 定ユニットを折曲ガイド部に当接させるこ により、折曲部を境として、内側部に対し 外側部を45°折り曲げた。そして、折り曲げ れた外側部の穿刺針を、指に穿刺した。

 次いで、駆動軸を後側にスライドさせて、 刺針を指から引き抜くことにより、穿刺箇 から微量出血させた(図8(c)参照)。これによ 、折曲部において折り曲げられた測定ユニ トは、折曲ガイド部から離間されて、折曲 における折曲角度が35°となり、その折曲角 度が緩和された。
 次いで、折曲ガイド部を開放し、再度、駆 軸を前側にスライドさせて、最前側の測定 ニットの電極を前側開口部から露出させて 穿刺箇所に電極を近づけて接触させた(図8(d )参照)。

 すると、血液により、グルコースが酸化、 ェリシアン化イオンが反応した。同時に、 点から、端子を介して、電極に電圧を印加 た。そして、接点により、電圧印加時の各 極間の抵抗値の変化を検知し、それに基づ て、CPUが、グルコース量を血糖値として算 した。そして、CPUにより測定された血糖値 、表示部において、表示させた。
 その後、この方法では、駆動軸を駆動軸の 線を中心として周方向に回転させることに り、採血用回路基板を回転させて、使用後 測定ユニットに対して回転方向上流側に隣 配置される未使用の測定ユニットを、最前 に配置させた。続いて、上記した各工程を 施して、血糖値を複数回(合計32回)測定した 。

 なお、上記説明は、本発明の例示の実施 態として提供したが、これは単なる例示に ぎず、限定的に解釈してはならない。当該 術分野の当業者によって明らかな本発明の 形例は、後記の特許請求の範囲に含まれる のである。

 本発明の体液採取用回路基板およびバイ センサは、例えば、血液中の血糖値などを 定する分野に好適に用いられる。