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Title:
COMMUNICATION QUALITY ESTIMATION SYSTEM, DEVICE, METHOD, AND PROGRAM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/069460
Kind Code:
A1
Abstract:
A communication quality estimation system includes a plurality of devices which perform transmission of packets over a network and a communication quality estimation device. The plurality of devices includes a first device, a second device, and a third device located on the downstream side of the first device and on the upstream side of the second device. The communication quality estimation device compares the number of first packets complying with a first sampling rule out of the packets sent from the first device and the number of second packets complying with the first sampling rule out of the packets sent from the second device and estimates a communication quality in the third device.

Inventors:
YAMASAKI YASUHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/070447
Publication Date:
June 04, 2009
Filing Date:
November 11, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NEC CORP (JP)
YAMASAKI YASUHIRO (JP)
International Classes:
H04L12/56
Domestic Patent References:
WO2007010763A12007-01-25
Foreign References:
JP2006516855A2006-07-06
JP2006186845A2006-07-13
JP2007174668A2007-07-05
Attorney, Agent or Firm:
KUDOH, Minoru (24-10Minamiooi 6-chome, Shinagawa-ku Tokyo 13, JP)
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Claims:
 ネットワーク上でパケットの伝送を行う複数の装置と、
 通信品質推定装置と
 を備え、
 前記複数の装置は、
 第1装置と、
 第2装置と、
 前記第1装置より下流で前記第2装置より上流に配置された第3装置と
 を含み、
 前記通信品質推定装置は、前記第1装置が送出するパケットのうち第1のサンプリング規則に適合する第1パケットの数と、前記第2装置が送出するパケットのうち前記第1のサンプリング規則に適合する第2パケットの数とを比較することにより、前記第3装置における通信品質を推定する
 通信品質推定システム。
 請求の範囲1に記載の通信品質推定システムであって、
 前記第1装置は、送出するパケットの中から前記第1のサンプリング規則に適合する前記第1パケットを抽出する第1計測装置であり、
 前記第2装置は、送出するパケットの中から前記第1のサンプリング規則に適合する前記第2パケットを抽出する第2計測装置であり、
 前記第3装置は、前記第1計測装置より下流で前記第2計測装置より上流に配置された第3計測装置であり、
 前記通信品質推定装置は、前記抽出された第1パケットの数と前記抽出された第2パケットの数とを比較することにより、前記第3計測装置における通信品質を推定する
 通信品質推定システム。
 請求の範囲2に記載の通信品質推定システムであって、
 前記第3計測装置は、送出するパケットの中から前記第1のサンプリング規則と異なる第2のサンプリング規則に適合する第3パケットを抽出し、
 前記通信品質推定装置は、前記抽出された第1パケットの数と前記抽出された第2パケットの数とを比較することによって、前記第3計測装置において前記第1のサンプリング規則に適合する第4パケットの数を推定し、また、前記抽出された第3パケットの数と前記推定された第4パケットの数を組み合わせることによって、前記第3計測装置における通信品質を推定する
 通信品質推定システム。
 請求の範囲1に記載の通信品質推定システムであって、
 前記第1装置における通信品質は推測可能であり、
 前記第2装置は、送出するパケットの中から前記第1のサンプリング規則に適合する前記第2パケットを抽出する第2計測装置であり、
 前記第3装置は、前記第1装置より下流で前記第2計測装置より上流に配置された第3計測装置であり、
 前記通信品質推定装置は、前記第1装置が送出するパケットのうち前記第1のサンプリング規則に適合する前記第1パケットの数と、前記抽出された第2パケットの数とを比較することにより、前記第3計測装置における通信品質を推定する
 通信品質推定システム。
 請求の範囲4に記載の通信品質推定システムであって、
 前記第3計測装置は、送出するパケットの中から前記第1のサンプリング規則と異なる第2のサンプリング規則に適合する第3パケットを抽出し、
 前記通信品質推定装置は、前記第1パケットの数と前記抽出された第2パケットの数とを比較することによって、前記第3計測装置において前記第1のサンプリング規則に適合する第4パケットの数を推定し、また、前記抽出された第3パケットの数と前記推定された第4パケットの数を組み合わせることによって、前記第3計測装置における通信品質を推定する
 通信品質推定システム。
 請求の範囲1乃至5のいずれかに記載の通信品質推定システムであって、
 前記通信品質推定装置は更に、前記第1のサンプリング規則に適合するパケットの発生確率に基づいて、前記第1装置、前記第2装置及び前記第3装置の各々における通信品質を統計的に推定する
 通信品質推定システム。
 請求の範囲3又は5に記載の通信品質推定システムであって、
 前記通信品質推定装置は更に、前記第1のサンプリング規則及び前記第2のサンプリング規則の両方に適合するパケットの発生確率に基づいて、前記抽出された第3パケットの数及び前記推定された第4パケットの数から前記第3計測装置における通信品質を統計的に推定する
 通信品質推定システム。
 請求の範囲1乃至7のいずれかに記載の通信品質推定システムであって、
 前記通信品質推定装置は、前記推定された通信品質に応じて、サンプリング規則の設定を動的に変更する
 通信品質推定システム。
 請求の範囲3、5及び7のいずれかに記載の通信品質推定システムであって、
 前記通信品質推定装置は、前記推定された通信品質が所定の基準を満足しない場合、前記第3計測装置に設定されるサンプリング規則を、前記第2のサンプリング規則から前記第1のサンプリング規則に切り換える
 通信品質推定システム。
 請求の範囲1乃至9のいずれかに記載の通信品質推定システムであって、
 前記通信品質は、通信量とパケットロス量のうち少なくとも1つを含む
 通信品質推定システム。
 ネットワーク上でパケットの伝送を行う複数の装置に接続された通信品質推定装置であって、
 前記複数の装置は、
 第1装置と、
 第2装置と、
 前記第1装置より下流で前記第2装置より上流に配置された第3装置と
 を含み、
 前記通信品質推定装置は、
 前記第1装置が送出するパケットのうち第1のサンプリング規則に適合する第1パケットの数と、前記第2装置が送出するパケットのうち前記第1のサンプリング規則に適合する第2パケットの数とを示すパケット数データが格納される記憶手段と、
 前記パケット数データを参照し、前記第1パケットの数と前記第2パケットの数とを比較することにより、前記第3装置における通信品質を推定する比較推定手段と
 を備える
 通信品質推定装置。
 請求の範囲11に記載の通信品質推定装置であって、
 前記第1装置は、送出するパケットの中から前記第1のサンプリング規則に適合する前記第1パケットを抽出する第1計測装置であり、
 前記第2装置は、送出するパケットの中から前記第1のサンプリング規則に適合する前記第2パケットを抽出する第2計測装置であり、
 前記第3装置は、前記第1計測装置より下流で前記第2計測装置より上流に配置された第3計測装置であり、
 前記パケット数データは、前記抽出された第1パケットの数と前記抽出された第2パケットの数を示し、
 前記比較推定手段は、前記抽出された第1パケットの数と前記抽出された第2パケットの数とを比較することにより、前記第3計測装置における通信品質を推定する
 通信品質推定装置。
 請求の範囲12に記載の通信品質推定装置であって、
 前記第3計測装置は、送出するパケットの中から前記第1のサンプリング規則と異なる第2のサンプリング規則に適合する第3パケットを抽出し、
 前記パケット数データは、更に、前記抽出された第3パケットの数を示し、
 前記比較推定手段は、前記抽出された第1パケットの数と前記抽出された第2パケットの数とを比較することによって、前記第3計測装置において前記第1のサンプリング規則に適合する第4パケットの数を推定し、また、前記抽出された第3パケットの数と前記推定された第4パケットの数を組み合わせることによって、前記第3計測装置における通信品質を推定する
 通信品質推定装置。
 ネットワーク上でパケットの伝送を行う複数の装置に関する通信品質推定方法であって、
 前記複数の装置は、
 第1装置と、
 第2装置と、
 前記第1装置より下流で前記第2装置より上流に配置された第3装置と
 を含み、
 前記通信品質推定方法は、
 前記第1装置が送出するパケットのうち第1のサンプリング規則に適合する第1パケットの数と、前記第2装置が送出するパケットのうち前記第1のサンプリング規則に適合する第2パケットの数とを取得するステップと、
 前記第1パケットの数と前記第2パケットの数とを比較することにより、前記第3装置における通信品質を推定するステップと
 を含む
 通信品質推定方法。
 請求の範囲14に記載の通信品質推定方法であって、
 前記取得するステップは、
 前記第1装置が送出するパケットの中から前記第1のサンプリング規則に適合する前記第1パケットを抽出するステップと、
 前記第2装置が送出するパケットの中から前記第1のサンプリング規則に適合する前記第2パケットを抽出するステップと
 を含み、
 前記推定するステップは、
 前記抽出された第1パケットの数と前記抽出された第2パケットの数とを比較することにより、前記第3装置における通信品質を推定するステップ
 を含む
 通信品質推定方法。
 請求の範囲15に記載の通信品質推定方法であって、
 前記取得するステップは、
 前記第3装置が送出するパケットの中から前記第1のサンプリング規則と異なる第2のサンプリング規則に適合する第3パケットを抽出するステップ
 を更に含み、
 前記推定するステップは、
 前記抽出された第1パケットの数と前記抽出された第2パケットの数とを比較することによって、前記第3装置において前記第1のサンプリング規則に適合する第4パケットの数を推定するステップと、
 前記抽出された第3パケットの数と前記推定された第4パケットの数を組み合わせることによって、前記第3装置における通信品質を推定するステップと
 を含む
 通信品質推定方法。
 ネットワーク上でパケットの伝送を行う複数の装置に関する通信品質推定処理をコンピュータに実行させる通信品質推定プログラムが記録された記録媒体であって、
 前記複数の装置は、
 第1装置と、
 第2装置と、
 前記第1装置より下流で前記第2装置より上流に配置された第3装置と
 を含み、
 前記通信品質推定処理は、
 前記第1装置が送出するパケットのうち第1のサンプリング規則に適合する第1パケットの数と、前記第2装置が送出するパケットのうち前記第1のサンプリング規則に適合する第2パケットの数とを示すパケット数データを、記憶装置から読み出すステップと、
 前記パケット数データを参照し、前記第1パケットの数と前記第2パケットの数とを比較することにより、前記第3装置における通信品質を推定するステップと
 を含む
 記録媒体。
 請求の範囲17に記載の記録媒体であって、
 前記第1装置は、送出するパケットの中から前記第1のサンプリング規則に適合する前記第1パケットを抽出する第1計測装置であり、
 前記第2装置は、送出するパケットの中から前記第1のサンプリング規則に適合する前記第2パケットを抽出する第2計測装置であり、
 前記第3装置は、前記第1計測装置より下流で前記第2計測装置より上流に配置された第3計測装置であり、
 前記パケット数データは、前記抽出された第1パケットの数と前記抽出された第2パケットの数を示し、
 前記推定するステップは、前記抽出された第1パケットの数と前記抽出された第2パケットの数とを比較することにより、前記第3計測装置における通信品質を推定するステップを含む
 記録媒体。
 請求の範囲18に記載の記録媒体であって、
 前記第3計測装置は、送出するパケットの中から前記第1のサンプリング規則と異なる第2のサンプリング規則に適合する第3パケットを抽出し、
 前記パケット数データは、更に、前記抽出された第3パケットの数を示し、
 前記推定するステップは、
 前記抽出された第1パケットの数と前記抽出された第2パケットの数とを比較することによって、前記第3計測装置において前記第1のサンプリング規則に適合する第4パケットの数を推定するステップと、
 前記抽出された第3パケットの数と前記推定された第4パケットの数を組み合わせることによって、前記第3計測装置における通信品質を推定するステップと
 を含む
 記録媒体。
Description:
通信品質推定システム、装置、 法、及びプログラム

 本発明は、通信品質を推定するための技 に関する。特に、本発明は、パケットサン リング技術に基づいて通信品質を推定する 術に関する。

 近年、FTTH(Fiber To The Home)等のブロード ンド環境の普及と共に、IPネットワークを利 用した音声通信VoIP(Voice over IP)やストリーム 映像配信が一般的になりつつある。これらの リアルタイム系アプリケーションでは、ネッ トワーク品質の劣化が直ちにユーザ体感品質 の劣化に結びつく。そのため、ネットワーク 品質に対する要求が厳しく、フロー(一連の 連するパケットの並び)の品質を把握してお ことが重要となる。フロー品質を把握する めに、ネットワーク上のある観測点を通過 るパケットを取得することが考えられる。 得されたパケットの情報を解析することに り、フロー品質を計測することが可能とな 。

 その一方で、ブロードバンドの普及によ 、1Gbpsを超えるような高速ネットワーク回 が急速に増加している。そのような高速ネ トワーク回線では、フロー毎の品質を常時 測することは困難である。従って、フロー 質の計測手法をより軽量化することが望ま る。

 フロー品質の計測を軽量化するためには 観測点を通過するパケットのうち、所定の 件(規則)に適合するパケットのみを抽出し それ以外のパケットを抽出しないことが有 である。言い換えれば、パケットのサンプ ングを実施することが好適であり、以下「 ケットサンプリング」と参照される。また パケットをサンプリングするか否かの判定 用いられる上記所定の条件は、以下「サン リング規則」と参照される。例えば、特許 献1(国際公開WO/2007/010763号公報)、非特許文献 1(鶴 正人,“インターネットのトラヒック計 技術の最新動向 -次世代のフロー計測技術- ”,2004年6月,Interop Workshop.)、非特許文献2(山  康広,下西 英之,村瀬 勉,“パケットサン リングを用いたUDP/RTPストリーム品質計測の 価”,電子情報通信学会技術報告(TM2005-62),Mar ch 2006.)を参照されたい。

 上記非特許文献1には、パケット追跡計測 (Trajectory Sampling)の手法が開示されている。 ケット追跡計測では、多数の観測点におい パケット情報が収集される。全てのパケッ 情報を収集することは実質的に不可能であ ため、パケットサンプリングが必須となる ここで、非特許文献1では、各観測点におけ サンプリング規則を同一に設定すること、 なわち、観測点間のサンプリング規則の“c onsistency”が重要であることが示唆されてい 。この場合、ある観測点でサンプリングさ たパケットは、他の観測点でもサンプリン されることになる。逆に、ある観測点でサ プリングされなかったパケットは、他の観 点でもサンプリングされないことになる。 数の観測点において収集されたパケット情 は、データ集約サーバに集約される。デー 集約サーバは、集約されたパケット情報を き合わせることによって、大域的なフロー 追跡する。

 上記非特許文献2及び特許文献1には、リ ルタイム系アプリケーションの多くで使用 れているUDP/RTP(Real-time Transport Protocol)セッ ョンの品質計測を軽量化するための技術が 示されている。より詳細には、当該関連技 によれば、RTPヘッダのフィールドの一種で る「シーケンス番号(以下、単に「SN」と参 される場合がある)」に基づいて、パケット ンプリングが実施される。言い換えれば、 ンプリング規則は所定のSNであり、その所 のSNのパケットだけがサンプリングされる。 ここで、あるフローのSNは、送信端末がパケ トを送信するたびに1ずつ増加させるフィー ルドであることに留意されたい。従って、あ るフローに関して、SNの確率分布は一様であ 、各SNの発生確率はほぼ均一となる。この うなSNの性質を利用することにより、次に示 されるように“統計的”な手法を導入するこ とが可能となる。

 図1は、当該関連技術による、SNを利用し フロー品質の推定方法を説明するための概 図である(特許文献1の図10参照)。図1におい 、UDP/RTPに基づくあるフローが例示されてい る。このフローによれば、送信装置から受信 装置に向けて10個のパケットが送出される(SN= 1~10)。また、送信装置から受信装置の間には4 台の観測器が設けられており、各パケットは 、それら観測器を通過して受信端末に送られ る。各観測器は、通過するパケットのうち、 所定のサンプリング規則に適合するパケット のみをサンプリングする。ここでも、各観測 器におけるサンプリング規則は同一であり、 観測器間でサンプリング規則は統一されるこ とに留意されたい。

 図1の例では、サンプリング規則は「SN=偶 数」に統一されている。従って、各観測器は 、通過するパケットのうち、SNが偶数である ケットのみを抽出する。この時例えば、上 の2箇所の観測器では、SN=2,4,6,8,10の5個のパ ットが抽出され、下流の2箇所の観測器では 、SN=2,4,8,10の4個のパケットが抽出されたとす る。各観測器におけるサンプリング規則は同 じに設定されているため、本来であれば、各 観測器における抽出パケットは同種・同数と なるはずである。しかしながら、図1の例で 、2台目の観測器と3台目の観測器との間で、 抽出パケットの数に差異が存在している。こ のことは、2台目の観測器と3台目の観測器と 間の区間で、パケットロスが発生したこと 意味する。このように、各観測器における ンプリング規則を統一することにより、パ ットロスの有無、すなわち、品質劣化の有 を検出することができる。

 更に、上述の通り、あるフローに関して SNの発生確率はほぼ均一である。従って、 ンプリング規則が「SN=偶数」に設定される 合、「ある観測器を通過したパケット数は その観測器で抽出されたパケット数の倍で る」と“統計的”に推定される。例えば、 る観測器における抽出パケット数が5である 合(SN=2,4,6,8,10)、当該観測器を通過したパケ ト数(期待値)は10であると統計的に推定され る。また、ある観測器における抽出パケット 数が4である場合(SN=2,4,8,10)、当該観測器を通 したパケット数(期待値)は8であると統計的 推定される。このように、サンプリング規 に適合するパケットの発生確率を考慮する とによって、ある箇所における通過パケッ 数を、その箇所における抽出パケット数か 統計的に推測することができる(非特許文献 2参照)。同様にして、ある区間におけるパケ トロス数を統計的に推測することもできる

 図1を用いて説明された上記方法は、以下 「統計推定方式」と参照される場合がある。 統計推定方式によれば、SNに基づくパケット ンプリングにより、ある箇所におけるフロ 品質を、当該箇所におけるパケットのサン リング結果から統計的に推定することがで る。サンプリング規則と統計的手法を導入 ることにより、フロー品質の計測にかかる 荷を低減できていると言える。但し、統計 手法が用いられるため、推定されるフロー 質(期待値)には統計的誤差が存在する。実 の値に対する期待値の誤差範囲は、以下「 ラー率(%)」と参照される。このエラー率は の式(1)で与えられる。

 上記式(1)において、パラメータcは、サン プル数(抽出パケット数)である。パラメータd は、信頼区間係数である。信頼区間が95%の場 合、パラメータdは196である。上記式(1)は、 特許文献3(http://www.inmon.com/pdf/sFlowBilling.pdf)や 上記非特許文献2に記載されている。

 本願発明者は、次の点に着目した。それ 、上述の統計推定方式では、フロー品質(期 待値)の推定精度が悪くなる可能性があるこ である。上述の通り、推定されるフロー品 に関するエラー率は、式(1)で与えられる。 (1)から明らかなように、エラー率は、サン ル数(抽出パケット数)cの逆数に依存してい 。従って、サンプル数cが少ない場合、推定 度が悪化する。例えばサンプル数cが15000の 合、エラー率は約1.6%であるが、サンプル数 cが100の場合には、エラー率は約19.6%にも上昇 する。このように、サンプル数cが少ない場 、統計誤差が大きくなり、推定精度が劣化 る。

 本発明の1つの目的は、統計推定方式とは 異なる方式を提案することにある。より詳細 には、本発明の1つの目的は、通信品質の推 精度を向上させることができる技術を提供 ることにある。

 本発明の第1の観点において、通信品質推 定システムが提供される。その通信品質推定 システムは、ネットワーク上でパケットの伝 送を行う複数の装置と、通信品質推定装置と を備える。複数の装置は、第1装置と、第2装 と、第1装置より下流で第2装置より上流に 置された第3装置とを含む。通信品質推定装 は、第1装置が送出するパケットのうち第1 サンプリング規則に適合する第1パケットの と、第2装置が送出するパケットのうち第1 サンプリング規則に適合する第2パケットの とを比較することにより、第3装置における 通信品質を推定する。

 本発明の第2の観点において、ネットワー ク上でパケットの伝送を行う複数の装置に接 続された通信品質推定装置が提供される。複 数の装置は、第1装置と、第2装置と、第1装置 より下流で第2装置より上流に配置された第3 置とを含む。通信品質推定装置は、記憶装 と比較推定部とを備える。記憶装置には、 1装置が送出するパケットのうち第1のサン リング規則に適合する第1パケットの数と、 2装置が送出するパケットのうち第1のサン リング規則に適合する第2パケットの数とを すパケット数データが格納される。比較推 部は、パケット数データを参照し、第1パケ ットの数と第2パケットの数とを比較するこ により、第3装置における通信品質を推定す 。

 本発明の第3の観点において、ネットワー ク上でパケットの伝送を行う複数の装置に関 する通信品質推定方法が提供される。複数の 装置は、第1装置と、第2装置と、第1装置より 下流で第2装置より上流に配置された第3装置 を含む。通信品質推定方法は、(A)第1装置が 送出するパケットのうち第1のサンプリング 則に適合する第1パケットの数と、第2装置が 送出するパケットのうち第1のサンプリング 則に適合する第2パケットの数とを取得する とと、(B)第1パケットの数と第2パケットの とを比較することにより、第3装置における 信品質を推定することと、を含む。

 本発明の第4の観点において、ネットワー ク上でパケットの伝送を行う複数の装置に関 する通信品質推定処理を、コンピュータに実 行させる通信品質推定プログラムが提供され る。複数の装置は、第1装置と、第2装置と、 1装置より下流で第2装置より上流に配置さ た第3装置とを含む。通信品質推定処理は、( a)第1装置が送出するパケットのうち第1のサ プリング規則に適合する第1パケットの数と 第2装置が送出するパケットのうち第1のサ プリング規則に適合する第2パケットの数と 示すパケット数データを、記憶装置から読 出すことと、(b)パケット数データを参照し 第1パケットの数と第2パケットの数とを比 することにより、第3装置における通信品質 推定することと、を含む。

 本発明によれば、通信品質の推定精度を 上させることが可能となる。

 上記及び他の目的、長所、特徴は、次の 面と共に説明される本発明の実施の形態に り明らかになるであろう。

図1は、関連技術に記載された「統計推 定方式」を説明するための概念図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る「比 較推定方式」を説明するための概念図である 。 図3は、本発明の実施の形態に係る通信 品質推定システムの全体構成の一例を示す図 である。 図4は、各フローの経路を示す概念図で ある。 図5は、本発明の実施の形態における各 計測装置の構成例を示すブロック図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態に係 通信品質推定装置の構成を示すブロック図 ある。 図7は、第1の実施の形態における通信 質推定方法を示すフローチャートである。 図8は、第1の処理例を説明するための である。 図9は、第1の処理例を説明するための である。 図10は、第2の処理例を説明するための 図である。 図11は、第2の処理例を説明するための 図である。 図12は、本発明の第2の実施の形態に係 る通信品質推定装置の構成を示すブロック図 である。 図13は、第2の実施の形態における通信 品質推定方法を示すフローチャートである。 図14は、第3の処理例を説明するための 図である。 図15は、第3の処理例を説明するための 図である。 図16は、第4の処理例を説明するための 図である。 図17は、第4の処理例を説明するための 図である。 図18は、本発明の第3の実施の形態を示 す概念図である。 図19は、本発明の第4の実施の形態に係 る通信品質推定装置の構成を示すブロック図 である。 図20は、第4の実施の形態における通信 品質推定方法を示すフローチャートである。

 添付図面を参照して、本発明の実施の形 を説明する。

 1.概念
 図2は、本発明の実施の形態に係る通信品質 推定システム1による処理を概念的に説明す ための図である。通信品質推定システム1は 複数の計測装置20及び通信品質推定装置30を 備えている。計測装置20のそれぞれは、ネッ ワーク上に配置されている。通信品質推定 置30は、それら計測装置20に接続されている 。

 各計測装置20は、パケットの伝送を行う 能を有しており、フローは、送信装置から 数の計測装置20を経由して受信装置に伝送さ れる。例えば図2に示されるように、複数の 測装置20は、第1計測装置20-1、第2計測装置20- 2、及び第3計測装置20-3を含んでいる。第3計 装置20-3は、第1計測装置20-1と第2計測装置20-2 の間に配置されている。言い換えれば、第3 測装置20-3は、第1計測装置20-1より下流で第2 測装置20-2より上流に配置されている。フロ ーは、第1計測装置20-1、第3計測装置20-3、第2 測装置20-2の順番に伝送される。

 また、各計測装置20は、設定されたサン リング規則に従ってパケットサンプリング 実施する機能を有している。つまり、各計 装置20は、自身が受け取り送出するパケット のうち、サンプリング規則に適合するパケッ トだけをサンプリング(抽出)する。抽出され パケットの情報は、通信品質推定装置30に られる。

 第1計測装置20-1と第2計測装置20-2に関して は、同じ第1サンプリング規則SRAが設定され 。従って、第1計測装置20-1は、送出するパケ ットの中から第1サンプリング規則SRAに適合 る「第1パケットPA1」を抽出する。また、第2 計測装置20-2は、送出するパケットの中から 1サンプリング規則SRAに適合する「第2パケッ トPA2」を抽出する。サンプリング規則が同じ であるため、第1計測装置20-1で抽出されたパ ットは、第2計測装置20-2でも抽出されるは である。逆に、第1計測装置20-1で抽出されな いパケットは、第2計測装置20-2でも抽出され い。つまり、パケットロスが無ければ、第1 パケットPA1と第2パケットPA2は種類と数にお て同じになる。

 一方、第3計測装置20-3に関しては、上記 1サンプリング規則SRAを設定する必要はない 図2で示される例では、第3計測装置20-3に対 て第1サンプリング規則SRAは設定されず、そ の代わり、第1サンプリング規則SRAと異なる 2サンプリング規則SRBが設定される。従って 第3計測装置20-3は、送出するパケットの中 ら第2サンプリング規則SRBに適合する「第3パ ケットPB3」を抽出する。しかしながら、第3 測装置20-3は、第1サンプリング規則SRAに適合 するパケット(便宜上、以下「第4パケットPA3 と参照される)の抽出は行わない。

 各計測装置20によって抽出されたパケッ の情報は、通信品質推定装置30に送られる。 これにより、通信品質推定装置30は、第1計測 装置20-1において抽出された第1パケットPA1の と、第2計測装置20-2において抽出された第2 ケットPA2の数を算出することができる。こ とき、通信品質推定装置30は、第3計測装置2 0-3において上記第1サンプリング規則SRAに適 する第4パケットPA3の数を直接算出すること できない。しかしながら、以下に説明され ように、通信品質推定装置30は、第1パケッ PA1の数と第2パケットPA2の数に基づいて、第 4パケットPA3の数を“推定”することができ 。

 上述の通り、あるフローは、第1計測装置20- 1、第3計測装置20-3、第2計測装置20-2の順番に 送される。パケットロスが無い場合、各計 装置を通過する通過パケット数は同じであ 。一方、パケットロスが発生する場合、上 から下流に行くに従って、通過パケット数 単調減少し、パケットロス数は単調増加す 。従って、第1サンプリング規則SRAに適合す る第1パケットPA1、第4パケットPA3、及び第2パ ケットPA2のそれぞれの数の間には、次の関係 式(2)が成り立つ:
 PA1の数 ≧ PA3の数 ≧ PA2の数    ・・・ (2)

 この関係式(2)で示されるように、第1パケ ットPA1の数と第2パケットPA2の数は、それぞ 、第4パケットPA3の上限値と下限値を与えて る。それら第1パケットPA1及び第2パケットPA 2の数は、直接観測により確定している。従 て、第4パケットPA3の数は、第1パケットPA1の 数以下であり第2パケットPA2の数以上である とが確定する。第1パケットPA1の数と第2パケ ットPA2の数が同じである場合、第4パケットPA 3の数は一意に決まる。それ以外の場合、第4 ケットPA3の数は、第1パケットPA1の数以下で あり第2パケットPA2の数以上のある数である このように、第3計測装置20-3において第4パ ットPA3を直接観測しなくても、その第3計測 置20-3の上流と下流における直接観測の結果 を比較することによって、第4パケットPA3の を推定することができる。

 通信品質推定装置30は、以上に説明され 方式で、第4パケットPA3の数を推定する。つ り、通信品質推定装置30は、第1パケットPA1 数と第2パケットPA2の数を比較することによ って、第4パケットPA3の数を推定する。この 4パケットPA3の数が、第3計測装置20-3におけ 通信品質の指標となる。つまり、通信品質 定装置30は、第1パケットPA1の数と第2パケッ PA2の数とを比較することにより、第3計測装 置20-3における通信品質を推定することがで る。

 図1で示された「統計推定方式」に対し、 図2で示された方式は、以下「比較推定方式 と参照される。統計推定方式によれば、サ プリング規則に適合するパケットの発生確 を考慮することによって、ある計測点にお る通信品質が、当該計測点における実際の ケットサンプリング結果から統計的に推定 れる。一方、比較推定方式によれば、ある 測点における通信品質は、当該計測点の上 と下流における実際のパケットサンプリン 結果から推定される。比較推定方式では、 計的手法を導入する必要はない。

 比較推定方式により得られる効果は、次 通りである。

 まず、通信品質の推定処理にかかる負荷 低減される。それは、必ずしも全ての計測 置20でパケットサンプリングを行う必要が いからである。図2で示された例では、第3計 測装置20-3による第1サンプリング規則SRAを用 たパケットサンプリングは不要である。そ 場合であっても、第1計測装置20-1と第2計測 置20-2におけるパケットサンプリングの結果 に基づいて、第3計測装置20-3における通信品 を推定することが可能である。より一般的 は、複数の計測装置20のうち一部だけで実 にパケットサンプリングを実施すればよい パケットサンプリングが実施された計測装 20の間の対象計測装置に関しては、比較推定 方式により通信品質を推定可能である。パケ ットサンプリングの量を減らすことができる ので、処理負荷が低減される。

 更に、通信品質の推定精度が向上する。 れは、統計的手法が導入されないからであ 。統計推定方式の場合、統計的手法が用い れるため、推定される通信品質(期待値)に 統計的誤差が存在する。上記式(1)で表され ように、エラー率はサンプル数cの逆数に依 しており、サンプル数cが少ないと推定精度 が悪化する。また、信頼区間は100%ではない め、実際の値は誤差範囲の外に存在する可 性もある。一方、比較推定方式の場合、推 される通信品質の誤差は、サンプル数cに依 しない。図2で示された例の場合、上記関連 式(2)で表されるように、第4パケットPA3の数 誤差範囲は、第1パケットPA1の数(上限値)と 2パケットPA2の数(下限値)との間である。そ ら上限値と下限値は直接観測に基づいて得 れるため、誤差範囲は、サンプル数に依存 ず、且つ、確定している。実際の値は、必 その誤差範囲内に存在する。このように、 較推定方式によれば、通信品質の推定精度 向上する。

 尚、第1サンプリング規則SRAがある一種類 のフローの一部のパケットだけに適合してい る場合、図2に示されるように、第3計測装置2 0-3に第2サンプリング規則SRBを設定すること 有効である。その場合、第3計測装置20-3にお いて、第2サンプリング規則SRBに適合する第3 ケットPB3は実際に抽出される。通信品質推 装置30は、抽出された第3パケットPB3の数と 上記比較推定方式に従って推定された第4パ ケットPBの数を組み合わせることによって、 3計測装置20-3における当該フローの通信品 を推定することができる。このように、第1 ンプリング規則SRAと異なる第2サンプリング 規則SRBを補完的に用いることにより、通信品 質の推定精度を更に向上させることも可能で ある。

 以下、様々な実施の形態や様々な処理例 説明する。

 2.第1の実施の形態
 2-1.構成
 図3は、通信品質推定システム1の全体構成 一例を概略的に示している。図3において、 信品質推定システム1は、ネットワーク上で パケットの伝送を行う複数の伝送装置と通信 品質推定装置30とを備えている。複数の伝送 置は、ネットワーク上に配置された端末11~1 5及び計測装置21~25を含んでいる。本実施の形 態において、通信品質推定装置30は、各伝送 置とネットワークを介して接続されたサー 31である。図3で示されるネットワークは、3 つのフローFA、FB、FCの通信が行われている状 態にある。

 図4は、フローFA、FB、FCの各々の経路を示 す概念図である。各フローは、UDP/RTPに基づ て通信されている。より詳細には、フローFA では、送信装置としての端末11(IPアドレス:10. 56.134.221)から受信装置としての端末12(IPアド ス:10.54.134.101)に向けて、RTPシーケンス番号(S N)が1~30000の30000個のパケットが流れる。この ローFAは、端末11から、計測装置21、25、22を 順番に経由して、端末12へ伝送される。また フローFBでは、送信装置としての端末15(IPア ドレス:10.56.134.220)から受信装置としての端末 12(IPアドレス:10.54.134.101)に向けて、20000個の ケットが流れる(SN:1~20000)。このフローFBは、 端末15から、計測装置21、25、22を順番に経由 て、端末12へ伝送される。フローFCでは、送 信装置としての端末13(IPアドレス:10.56.134.219) ら受信装置としての端末14(IPアドレス:10.54.1 34.100)に向けて、10000個のパケットが流れる(SN :1~10000)。このフローFCは、端末13から、計測 置23、25、24を順番に経由して、端末14に伝送 される。

 図5は、各計測装置(21~25)の構成例を示す ロック図である。各計測装置は、例えばル タであり、パケット伝送機能を有している また、各計測装置は、設定されたサンプリ グ規則に従ってパケットサンプリングを実 する機能を有している。具体的には、各計 装置は、処理装置200と記憶装置250を備えて る。処理装置200は、パケットの取り込みと 出を行うキャプチャ部210と、パケットサン リングを行うサンプリング部220を有してい 。記憶装置250には、設定されたサンプリン 規則を示すサンプリング規則データDSRが格 されている。

 サンプリング規則は、パケットをサンプ ングするか否かの判定に用いられる条件を えている。本実施の形態では、サンプリン 規則は、RTPパケット中の所定のフィールド 関する条件を与える。その所定のフィール は、通信中に変化するフィールド(例えば、 IPヘッダのTTLフィールドやチェックサムフィ ルド)を除いたフィールド全体、あるいはそ の一部(例えば、送受信IPアドレス、シーケン ス番号、ポート番号、プロトコルID等)である 。尚、本実施の形態において、計測装置21~25 それぞれに設定されるサンプリング規則は 必ずしも同一ではない。

 図6は、本実施の形態に係る通信品質推定 装置30としてのサーバ31の構成例を示すブロ ク図である。サーバ31は、処理装置300と記憶 装置350を備えている。処理装置300は、CPUを含 んでおり、各種データ処理を実行する。記憶 装置350としては、RAMやHDDが例示される。

 記憶装置350には、サンプリング規則デー ベースDBSR、抽出パケットデータベースDBP、 パケット数データNUM、推定品質データQTY等が 格納される。サンプリング規則データベース DBSRは、計測装置21~25のそれぞれに適用されて いるサンプリング規則を示している。例えば 、各計測装置のID番号と設定されているサン リング規則との対応関係が示されている。 出パケットデータベースDBP、パケット数デ タNUM、及び推定品質データQTYは、後述され 通信品質推定処理において作成されるデー である。

 また、記憶装置350には、通信品質推定処 のためのプログラムPROGが格納されている。 プログラムPROGは、処理装置300によって実行 れるソフトウェアである。典型的には、プ グラムPROGは、コンピュータ読み取り可能な 録媒体に記録されており、処理装置300によ て読み込まれる。処理装置300は、このプロ ラムPROGを実行することにより、後述される 通信品質推定処理を実現する。より詳細には 、図6に示されるように、処理装置300は、パ ット蓄積部310、パケット数カウント部320及 比較推定部330を備えている。これらパケッ 蓄積部310、パケット数カウント部320及び比 推定部330は、処理装置300がプログラムPROGを 行することにより実現される。

 2-2.動作
 図7は、本実施の形態における通信品質推定 方法を示すフローチャートである。図7と既 の図5及び図6を参照して、通信品質推定処理 を説明する。ネットワーク中の計測装置21~25 パケットが通過すると処理が開始される。

 (ステップS200)
 ステップS200では、各計測装置21~25がパケッ サンプリングを実施する。

 (ステップS210)
 具体的には、パケットが計測装置に入力さ ると、キャプチャ部210が入力されたパケッ を取り込む。キャプチャ部210は、パケット ォワーディング処理を行い、パケットをネ トワークに送出する。それと共に、キャプ ャ部210は、取り込んだパケットの情報をサ プリング部220に転送する。パケット情報と ては、パケットそのものが例示される。あ いは、パケット情報は、パケットヘッダの 部であってもよいし、パケットヘッダにハ シュ処理を施すことにより得られる数値で ってもよい。

 (ステップS220)
 サンプリング部220は、キャプチャ部210から ケット情報を受け取る。そして、サンプリ グ部220は、サンプリング規則データDSRが示 サンプリング規則を参照し、当該パケット サンプリング対象か否かの判定を行う。パ ット情報に含まれる所定のフィールドがサ プリング規則に適合する場合、当該パケッ はサンプリング対象である。それ以外の場 、当該パケットはサンプリング対象ではな 。サンプリング部220は、サンプリング対象 パケット情報に計測装置のID番号を付加し 、サーバ31に転送する。

 このように、ステップS200において、各計 測装置は、自身が送出するパケットのうち、 サンプリング規則に適合するパケットだけを サンプリング(抽出)する。抽出されたパケッ の情報は、計測装置のID番号と共に、サー 31に転送される。その転送タイミングとして は、パケット毎、一定間隔毎、あるいは、抽 出パケット数が一定数に達する度などが考え られる。

 (ステップS300)
 ステップS300では、サーバ31が通信品質の推 処理を行う。

 (ステップS310)
 サーバ31が各計測装置21~25から送られてくる 情報を受け取ると、パケット蓄積部310は、受 け取った情報を整理して記憶装置350に随時蓄 積する。具体的には、パケット蓄積部310は、 各計測装置21~25から受け取った抽出パケット 関する情報を、記憶装置350の抽出パケット ータベースDBPに格納していく。このとき格 される情報は、パケット情報の少なくとも 部と計測装置のID番号である。例えば、抽 パケットが属するフローのID番号と、計測装 置のID番号が、抽出パケットデータベースDBP 格納される。

 (ステップS315)
 通信品質の推定処理は、ある単位毎に実行 れる。例えば、その処理は、あるフローの 信が終了した際に実行される。あるいは処 は、一定間隔毎に実行されてもよい。ある は処理は、ある特殊なパケット(TCPのSYNやFIN 、特定のシーケンス番号を持つパケット等) 到着した際に実行されてもよい。推定処理 開始タイミングが到来すると、次のステッ S320が実行される。

 (ステップS320)
 パケット数カウント部320は、上述の抽出パ ットデータベースDBPの検索を行い、分類毎 抽出パケットの数をカウントする。例えば その分類は、計測装置のID番号(以下、「装 番号」と参照される)とフローのID番号(以下 、「フロー番号」と参照される)である。こ 場合、パケット数カウント部320は、装置番 とフロー番号の組み合わせ毎に抽出パケッ を分類し、その分類毎に抽出パケット数を ウントする。このカウント結果を示す情報 、パケット数データNUMである。パケット数 ータNUMは、例えば、装置番号、フロー番号 及び抽出パケット数を示すテーブルである その他の情報として、パケットロス数、パ ットの抽出時刻、サンプリング規則等が記 されていてもよい。このように、パケット カウント部320は、抽出パケットデータベー DBPを参照し、パケット数データNUMを作成す 。作成されたパケット数データNUMは、記憶 置350に格納される。

 (ステップS330)
 次に、比較推定部330は、記憶装置350からパ ット数データNUMを読み出す。そのパケット データNUMには、各計測装置21~25でサンプリ グ規則に従って抽出された抽出パケットの が示されている。従って、上述の第1節で説 された「比較推定方式」により、比較推定 330は、通信品質を推定することができる。 定された通信品質を示す情報が、推定品質 ータQTYである。比較推定部330は、推定品質 ータQTYを作成し、記憶装置350に格納する。

 例えば、あるフローの通信品質を推定す 場合を考える。この場合、比較推定部330は パケット数データNUMの装置番号とフロー番 を参照し、当該フローがどの計測装置を経 したかを認識する。次に、比較推定部330は サンプリング規則データベースDBSRを参照し 、当該フローが経由した計測装置の各々に適 用されているサンプリング規則を確認する。 同じサンプリング規則が適用されている計測 装置が存在する場合、それら計測装置の間に 配置されている他の計測装置における通信品 質を、比較推定方式により推定することが可 能である。従って、比較推定部330は、該当す る装置番号とフロー番号を用いてパケット数 データNUMを検索し、同じサンプリング規則が 適用されている計測装置のそれぞれにおいて 抽出された抽出パケットの数を取得する。そ して、比較推定部330は、取得したそれぞれの パケット数を用いることにより、比較推定方 式に基づいて通信品質を推定することができ る。

 2-3.処理例(1)
 次に、図8及び図9を参照して、具体的な処 の一例を説明する。図8において、端末11(IP ドレス:10.56.134.221)から端末12(IPアドレス:10.54 .134.101)に向けて、フローFAの通信が行われて る。フローFAの総パケット数は30000個である (SN:1~30000)。また、端末15(IPアドレス:10.56.134.22 0)から端末12(IPアドレス:10.54.134.101)に向けて フローFBの通信が行われている。フローFBの パケット数は20000個である(SN:1~20000)。フロ FA、FBの双方とも、計測装置21、25、22を経由 ている。また、計測装置25(第3装置)は、計 装置21(第1装置)より下流で計測装置22(第2装 )より上流に配置されている。

 本例において、サンプリング規則は、RTP ケット中の「送信元IPアドレス」に関連し いる。計測装置21と計測装置22に適用される 1サンプリング規則SRAは、同一であり、「送 信元IPアドレス=2の倍数」である。一方、計 装置25に適用される第2サンプリング規則SRB 、第1サンプリング規則SRAと異なっており、 送信元IPアドレス≠2の倍数」である。

 この場合、計測装置21は、送信元IPアドレ スの最後が2で割り切れるパケット、すなわ 、端末15からのフローFBのパケットPB1(第1パ ット)を抽出する。また、計測装置22は、送 元IPアドレスの最後が2で割り切れるパケッ 、すなわち、端末15からのフローFBのパケッ PB2(第2パケット)を抽出する。一方、計測装 25は、フローFBのパケットPB3(第4パケット)は 抽出しない。その代わり、計測装置25は、送 元IPアドレスの最後が2で割り切れないパケ ト、すなわち、端末11からのフローFAのパケ ットPA3(第3パケット)を抽出する。

 図9を参照して、パケット数カウント部320 aは、分類毎に抽出パケットの数をカウント る。本例において、その分類は、装置番号 フロー番号の組み合わせである。従って、 ケット数カウント部320aは、抽出パケットPB1 PB2、PA3のそれぞれの数をカウントし、パケ ト数データNUMを作成する。図9において、パ ケット数データNUMはエントリD1~D3を含んでお 、各エントリは、装置番号、フロー番号、 びパケット数(通信量)の対応関係を示して る。例えば、計測装置21で抽出されたパケッ トPB1の数は20000個であり、計測装置22で抽出 れたパケットPB2の数は20000個であり、計測装 置25で抽出されたパケットPA3の数は30000個で る。

 比較推定部330aは、パケット数データNUMを 参照して、比較推定方式により通信品質の推 定を行う。まず、パケット数データNUMから、 フローFBが計測装置21と計測装置22を通過した ことが判明する。次に、比較推定部330aは、 ンプリング規則データベースDBSRを参照し、 れら計測装置21、22のそれぞれに適用されて いるサンプリング規則を確認する。本例では 、それぞれのサンプリング規則は同じ「送信 元IPアドレス=2の倍数」である。従って、計 装置21、22の間に配置された計測装置25に対 て、比較推定方式を適用することが可能で る。比較推定部330aは、パケット数データNUM 再度参照し、計測装置21で抽出されたパケ トPB1の数(=20000)と、計測装置22で抽出された ケットPB2の数(=20000)を取得する。それら2つ 数の比較から、計測装置25を通過したフロ FBのパケットPB3の数は“20000個”であると推 される。図9に示される推定品質データQTYは 、この推定結果を示している。

 このように、計測装置25においてフローFB のパケットPB3は直接抽出されないが、そのパ ケットPB3の数(通信量)は、上流と下流の抽出 果から推定可能である。計測装置25におい フローFBを抽出する必要がないため、処理負 荷が軽減される。直接観測をしなくても、計 測装置25におけるフローFBの品質(通信量)を高 精度に推定することが可能である。

 更に、本例では、計測装置21におけるフ ーFAの品質を、次に示されるように推定する ことも可能である。端末11からのフローFAに しては、図8に示されるように、計測装置25 おいてパケットPA3が抽出されているが、計 装置21においてパケットPA1(送信元IPアドレス ≠2の倍数)は抽出されていない。ここで、プ トコルの暗黙の前提条件を考慮すると、フ ーFAの起点となる端末11(送信装置)から送出 れるパケットの個数が判明する可能性があ 。その場合、端末11(第1装置)と計測装置25( 2装置)との間に配置されている計測装置21(第 3装置)におけるフローFAの通信量を、比較推 方式により推定することが可能となる。

 例えば、図8及び図9で示された例におい 、計測装置25で抽出されたパケットPA3のシー ケンス番号(SN)を参照することにより、「SNが 1~30000であるパケットが計測装置25を通過した こと」が判明する。プロトコルがUDP/RTPであ ことを考慮すると、このことは、「送信装 から30000個のパケットが送出されたこと」を 意味する。従って、パケット数カウント部320 aは、パケットPA3の数をカウントする際に、 のSNを参照することによって、送信装置から 送出されるパケット数は30000であると推定す ことができる。そして、この情報も、パケ ト数データNUMに追加される。その後の処理 同様である。比較推定部330aは、送信装置か ら送出されたパケットの数(=30000)とパケットP A3の数(=30000)から、計測装置21を通過したフロ ーFAのパケットPA1の数を“30000個”と推定す 。図9に示される推定品質データQTY’は、こ 推定結果を示している。

 以上に説明されたように、比較推定方式 おいて、2台の計測装置を利用する必要は必 ずしもない。例えば1台の送信装置と1台の計 装置を利用することによって、比較推定方 を実施することも可能である。また、計測 置の代わりとして利用できる装置は、送信 置以外にも考えられる。例えば、品質を補 する中継装置がネットワーク中に設置され 場合、その中継装置から送出されるパケッ の個数は、下流の計測装置における抽出パ ット群から推測可能である。従って、1台の 中継装置と1台の計測装置を利用することに って、比較推定方式を実施することも可能 ある。より一般的には、ネットワーク中の る装置での通信品質が何らかの手段で推測 能な場合、当該装置と計測装置を利用する とによって、比較推定方式を実施すること 可能である。

 尚、上記説明において、サンプリング規則 対象フィールドは「送信元IPアドレス」で ったが、それに限られない。比較推定方式 利用される場合の対象フィールドは、次の 件(A)を満たせばよい。
  「条件(A):通信中に変化するフィールドを いたフィールド全体、あるいはその一部」
 通信中に変化するフィールドとしては、例 ば、IPヘッダのTTLフィールドやチェックサ フィールドが挙げられる。但し、条件(A)は 計測装置が配置されているネットワーク領 内で満たされていればよい。従って、複数 計測装置が同一LAN内に配置されている場合 、TTLフィールドやMACアドレスなども条件(A) 適合する。

 2-4.処理例(2)
 次に、図10及び図11を参照して、具体的な処 理の他の例を説明する。図10に示されるよう 、フローFAが、端末11から計測装置21、25、22 を経由して端末12へ通信されている。フローF Aの総パケット数は30000個である(SN:1~30000)。本 例によれば、このフローFAに関して、ある計 装置における「通信量」及び「パケットロ 量」が比較推定方式により推定される。

 本例において、サンプリング規則は、RTP ケット中の「RTPシーケンス番号(SN)」に関連 している。フローFAのSNは、端末11がパケット を送信するたびに1ずつ増加させるフィール である。図10に示されるように、計測装置21 計測装置22に適用される第1サンプリング規 SRAは、同一であり、「SN=偶数」である。一 、計測装置25に適用される第2サンプリング 則SRBは、第1サンプリング規則SRAと異なって おり、「SN=奇数」である。これら第1サンプ ング規則SRAと第2サンプリング規則SRBは、互 に直交していると言える。

 この場合、計測装置21は、フローFAのパケ ットのうち、SNが偶数であるパケットPA1(第1 ケット)を抽出する。また、計測装置22は、 ローFAのパケットのうち、SNが偶数であるパ ットPA2(第2パケット)を抽出する。一方、計 装置25は、フローFAのパケットのうち、SNが 数であるパケットPA3(第4パケット)は抽出し い。その代わり、計測装置25は、同じフロ FAのパケットのうち、SNが奇数であるパケッ PB3(第3パケット)を抽出する。

 図11を参照して、パケット数カウント部32 0bは、分類毎に抽出パケットの数をカウント る。本例において、その分類は、装置番号 フロー番号の組み合わせである。従って、 ケット数カウント部320bは、フローFAに関し 抽出パケットPA1、PA2、及びPB3のそれぞれの をカウントする。このとき、パケット数カ ント部320bは、次に示されるように、各計測 装置21、22、25までの「パケットロス数」もカ ウントすることができる。

 フローFAのSNは、端末11がパケットを送信 るたびに1ずつ増加させるフィールドである 。従って、最初の抽出パケットのSNとサンプ ング規則が分かれば、それ以降の抽出パケ トのSNを予測することができる。例えば、 測装置21に適用されているサンプリング規則 は、「SN=偶数」である。従って、パケットロ スが無ければ、計測装置21で抽出されるパケ トPA1のSNは、2、4、6、8、10、・・・、2n(nは1 以上の整数)と続くと予測される。もし、予 されたSNのパケットPA1が抽出されていない場 合、パケットロスが発生したと判断され得る 。

 従って、パケット数カウント部320bは、上 述の抽出パケットデータベースDBPを参照して カウント処理(ステップS320)を実施するにあた り、サンプリング規則データベースDBSRも参 する(図6参照)。これにより、パケット数カ ント部320bは、各計測装置に適用されている ンプリング規則を認識し、各計測装置にお て抽出されるべきパケットのSNを予測する とができる。各計測装置に関する「パケッ 数(通信量)」と「パケットロス数」を初期値 0が設定された後、カウント処理が開始する カウント処理において、パケット数カウン 部320bは、パケット情報に含まれるSNを参照 、予測されたSNのパケットが抽出パケットデ ータベースDBPに存在するか否かを判定する。 予測されたSNのパケットが存在する場合、パ ット数カウント部320bは「パケット数」をカ ウントアップする。一方、予測されたSNのパ ットが存在しない場合、パケット数カウン 部320bは「パケットロス数」をカウントアッ プする。このようにして、パケット数カウン ト部320bは、各計測装置21、22、25における「 ケット数(通信量)」と「パケットロス数」を カウントすることができる。

 図11には、カウント結果を示すパケット データNUMの例が示されている。パケット数 ータNUMはエントリD1~D3を含んでおり、各エン トリは、装置番号、フロー番号、パケット数 (通信量)及びパケットロス数の対応関係を示 ている。本例では、計測装置21において抽 されたパケットPA1の数は14990であり、パケッ トロス数は10である。また、計測装置22にお て抽出されたパケットPA2の数は14980であり、 パケットロス数は20である。また、計測装置2 5において抽出されたパケットPB3の数は15000で あり、パケットロス数は0である。

 比較推定部330bは、パケット数データNUMを 参照して、比較推定方式により通信品質の推 定を行う。まず、パケット数データNUMから、 フローFAが計測装置21、22、25を通過したこと 判明する。次に、比較推定部330bは、サンプ リング規則データベースDBSRを参照し、それ 計測装置21、22、25のそれぞれに適用されて るサンプリング規則を確認する。本例では 2つの計測装置21、22に適用されたサンプリン グ規則が同じ「SN=偶数」である。従って、計 測装置21、22の間に配置された計測装置25に対 して、比較推定方式を適用することが可能で ある。比較推定部330bは、パケット数データNU Mを再度参照し、計測装置21で抽出されたパケ ットPA1の数(=14990)と、計測装置22で抽出され パケットPA2の数(=14980)を取得する。それら2 の数の比較から、計測装置25を実際に通過し たパケットPA3(SN=偶数)の数は“14980~14990”で ると推定される。また、計測装置25でのパケ ットPA3(SN=偶数)のロス数は“10~20”であると 定される。

 一方で、計測装置25において、SN=奇数で るパケットPB3は実際に測定されている。パ ット数データNUMに示されるように、計測装 25を実際に通過したパケットPB3(SN=奇数)の数 、15000個であることが判明している。従っ 、パケットPA3(SN=偶数)の推定数と、パケット PB3(SN=奇数)の抽出数を組み合わせることによ て、比較推定部330bは、計測装置25における 信品質(通信量とパケットロス数)を推定す ことができる。図11に示される推定品質デー タQTYは、この推定結果を示している。計測装 置25におけるフローFAの通信量は、“29980~29990 ”であると推定される。また、計測装置25ま のパケットロス数は、“10~20”であると推 される。

 このように、計測装置25においてパケッ PA3は直接抽出されないが、そのパケットPA3 数は、上流と下流の抽出結果から推定可能 ある。そして、パケットPA3の推定数とパケ トPB3の実測数を補完的に組み合わせること よって、計測装置25における通信品質を推定 することができる。計測装置25においてパケ トPA3を抽出する必要がないため、処理負荷 軽減される。

 更に、推定精度は、統計推定方式の場合 りも高い。比較例として、統計推定方式に り計測装置25における通信量を推定する場 を考える。この場合、計測装置25におけるサ ンプリング規則も、他と同じ「SN=偶数」に設 定される。計測装置25におけるパケットPA3の 出数(サンプル数c)は、エラー率が最小とな 15000(最大数)であるとする。SN=偶数の発生確 率は50%であるため、計測装置25における全パ ット数(通信量)の期待値は“30000”と統計的 に推定される。このとき、サンプル数cが15000 であるため、上記式(1)から、エラー率は1.6%( 頼区間=95%)と算出される。従って、計測装 25における通信量は、“29520~300480”と推定さ れる。この推定範囲“29520~300480”は、明らか に、本実施の形態における推定範囲“29980~299 90”より大きい。逆に言えば、本実施の形態 係る比較推定方式は、推定精度の点におい 、統計推定方式よりも優れている。

 また、上述の処理例(1)の場合と同様に、 ロトコルの暗黙の前提条件を考慮すること より、計測装置21における通信品質を推定 ることも可能である。サンプリング規則「SN =奇数」に適合するパケット群PBに関しては、 計測装置25においてパケットPB3が抽出されて る。その抽出パケットPB3のSNを参照するこ により、「送信装置からSN=1~30000のパケット 送出されたこと」が推定される。従って、 信装置が送出するパケットのうち「SN=奇数 に適合するパケットの数は15000であると推 される。パケット数カウント部320bは、この 報もパケット数データNUMに追加する。

 比較推定部330bは、送信装置から送出され たパケットの数(=15000)と抽出パケットPB3の数( =15000)から、計測装置21におけるパケットPB1(SN =奇数)の数を“15000個”と推定する。更に、 測装置21におけるパケットPA1(SN=偶数)の数は 14990個”であることが判明している。従っ 、パケットPA1(SN=偶数)の抽出数と、パケット PB1(SN=奇数)の推定数を組み合わせることによ て、比較推定部330bは、計測装置21における 信品質(通信量とパケットロス数)を推定す ことができる。図11に示される推定品質デー タQTY’は、この推定結果を示している。計測 装置21における通信量は“29990”であり、パ ットロス数は“10”であると推定される。

 尚、上記説明において、サンプリング規則 対象フィールドは「RTPシーケンス番号(SN)」 であったが、それに限られない。比較推定方 式により通信量とパケットロス数が推定され る場合の対象フィールドは、既出の条件(A)と 共に次の条件(B)を満たせばよい。
 「条件(B):ある1パケットを抽出すると、そ 以降の抽出パケットが予測できるフィール 」
 この条件(B)は、パケットロス数の推定に必 となる。

 2-5.変形例
 上記説明において、サーバ31(通信品質推定 置30)が複数の計測装置から独立して設けら る構成が示されたが、通信品質推定システ 1の構成はそれに限られない。通信品質推定 装置30の機能は、少なくとも1つの計測装置に 組み込まれていても構わない。つまり、計測 装置が、通信品質推定装置30の役割を兼ねる とも可能である。この場合、少なくとも1つ の計測装置が、パケット蓄積部310、パケット 数カウント部320、比較推定部330等を有する。 各計測装置が、パケット蓄積部310、パケット 数カウント部320、比較推定部330等を有してい てもよい。計測装置間でデータのやりとりを 行うことにより、同じ推定処理を実現可能で ある。

 また、通信品質推定装置30は、サンプリ グ規則データベースDBSRを必ずしも有する必 はない。例えば、各計測装置は、抽出パケ トの情報及び装置番号と共に、設定されて るサンプリング規則データDSRの内容を、通 品質推定装置30に送信することができる。 の場合でも、通信品質推定装置30は、各計測 装置に設定されているサンプリング規則を認 識することができるので、サンプリング規則 データベースDBSRを要しない。

 また、上記説明において、各計測装置が ケットのフォワーディングパス上に存在す 形態が示されたが、形態はそれに限られな 。スイッチのミラーポートやネットワークT AP機器等がある場合、計測装置は、直接フォ ーディングパス上に存在しなくても構わな 。また、ルータやスイッチのパケット観測 能のような仕組みを利用しても構わない。

 また、上記説明において、フローやSN毎 分類で品質推定が実施される例が示された 、分類はそれに限られない。ポート毎の分 や、より上位のアプリケーション毎の分類 可能である。より上位のアプリケーション しては、MPEGやSVC(Scalable Video Coding)が例示さ れる。サンプリング規則の対象は、MPEGヘッ のシーケンス番号、Iピクチャ、Bピクチャ、 Pピクチャ等であってもよい。また、SVCの基 レイヤと拡張レイヤで分類することも考え れる。例えば、計測装置21、22が基本レイヤ 取得し、計測装置25が拡張レイヤを取得す 場合、計測装置25における基本レイヤ品質を 、計測装置21、22での観測結果から比較推定 ることが可能である。その他、RTPのMビット 値で分類することも考えられる。例えば、 測装置21、22がMビット=1のパケットを取得し 、計測装置25がMビット=0のパケットを取得す 場合、計測装置25におけるMビット=1のパケ トの品質を、計測装置21、22での観測結果か 比較推定することが可能である。

 3.第2の実施の形態
 本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の 態と「統計推定方式」の組み合わせである 第2の実施の形態では、直接観測と比較推定 式ではカバーしきれない箇所の通信品質が 統計推定方式によりカバーされる。以下の 明において、第1の実施の形態と重複する説 明は、適宜省略される。

 3-1.構成
 本実施の形態において、各計測装置21~25の 成は、第1の実施の形態と同じである。

 図12は、本実施の形態におけるサーバ31( 信品質推定装置30)の構成例を示すブロック である。本実施の形態によれば、処理装置30 0は、パケット蓄積部310、パケット数カウン 部320、比較推定部330に加えて、統計推定部34 0を備えている。この統計推定部340は、統計 定方式の機能を提供する。統計推定部340以 の機能は、第1の実施の形態と同じである。

 また、記憶装置350に格納される推定品質 ータQTYは、比較推定品質データQTY-Cと統計 定品質データQTY-Sを含んでいる。比較推定品 質データQTYは、比較推定部330によって、第1 実施の形態と同様に作成される。統計推定 質データQTY-Sは、統計推定部340によって作成 される。

 3-2.動作
 図13は、本実施の形態における通信品質推 方法を示すフローチャートである。ステッ S200は、第1の実施の形態と同じである。ステ ップS300は、ステップS310、S315、S320、S330に加 て、ステップS340を含んでいる。ステップS34 0以外は、第1の実施の形態と同じである。

 ステップS340において、統計推定部340は、 統計推定方式に基づいて通信品質の推定を行 う。このとき、統計推定部340は、直接観測さ れた量だけでなく比較推定方式によって推定 された量をも用いて、通信品質を統計的に推 定する。そのため、統計推定部340は、記憶装 置350から、パケット数データNUM(直接観測結 )と共に比較推定品質データQTY-C(比較推定結 )を読み出す。また、統計推定部340は、サン プリング規則データベースDBSRを参照して、 出パケット及び比較推定パケットの発生確 を算出する。算出された発生確率、抽出パ ット数、及び比較推定パケット数に基づい 、統計推定部340は、通信品質(期待値)を統計 的に推定する。推定された通信品質を示す情 報が、統計推定品質データQTY-Sである。

 このように、本実施の形態によれば、直 観測により判明する量に加えて比較推定方 により推定される量に基づいて、統計推定 式が実施される。単に統計推定方式だけが 用される場合と比較して、ベースとなるサ プル数cが増加するため、推定精度も向上す る(既出の式(1)参照)。

 3-3.処理例(3)
 次に、図14及び図15を参照して、具体的な処 理の他の例を説明する。既出の処理例(2)と同 様に、フローFAの通信品質の推定処理を考え 。フローFAの総パケット数は30000個である(SN :1~30000)。図14に示されるように、計測装置21 計測装置22に適用される第1サンプリング規 SRAは、同一であり、「SN=3n(nは1以上の整数) である。一方、計測装置25に適用される第2 ンプリング規則SRBは、第1サンプリング規則S RAと異なっており、「SN=3n+1」である。

 この場合、計測装置21は、フローFAのパケ ットのうち、SNが3で割り切れるパケットPA1( 1パケット)を抽出する。また、計測装置22は フローFAのパケットのうち、SNが3で割り切 るパケットPA2(第2パケット)を抽出する。一 、計測装置25は、フローFAのパケットのうち SNが3で割り切れるパケットPA3(第4パケット) 抽出しない。その代わり、計測装置25は、 じフローFAのパケットのうち、SNを3で割ると 1余るパケットPB3(第3パケット)を抽出する。

 既出の処理例(2)と同様に、パケット数カ ント部320cは、パケット数データNUMを作成す る。図15に示されるように、本例では、計測 置21において抽出されたパケットPA1(SN=3n)の は10000であり、パケットロス数は0である。 た、計測装置22において抽出されたパケッ PA2(SN=3n)の数は9990であり、パケットロス数は 10である。また、計測装置25において抽出さ たパケットPB3(SN=3n+1)の数は9995であり、パケ トロス数は5である。

 既出の処理例(2)と同様に、比較推定部330c は、比較推定方式によりパケット数(通信量) パケットロス数の推定を行う。本例では、 測装置25を通過するパケットPA3(SN=3n)に対し 比較推定方式を適用可能である。図15中の 較推定品質データQTY-Cに示されるように、パ ケットPA3(SN=3n)の数は“9990~10000”であると推 される。また、計測装置25でのパケットPA3(S N=3n)のロス数は“0~10”であると推定される。 一方で、パケットPB3(SN=3n+1)の数は直接抽出に より判明している。従って、パケットPA3(SN=3) とパケットPB3(SN=3n+1)の合計数は、“19985~19995 であると推定され、パケットロス数は“5~15 ”であると推定される。

 その後、統計推定部340cが更に、統計推定 方式に従って、抽出/推定されていないパケ ト数(通信量)を推定する。この時、統計推定 部340cは、パケット数データNUMと比較推定品 データQTY-Cを参照し、実際に抽出されたパケ ット数と既に推定されたパケット数の合計を 「サンプル数c」として用いる。また、統計 定部340cは、サンプリング規則データベースD BSRを参照し、上記サンプル数cのパケットの 生確率を算出する。言い換えれば、統計推 部340cは、サンプリング規則「SN=3n」や「SN=3n +1」に適合するパケットの発生確率を算出す 。その発生確率とサンプル数cに基づいて、 統計推定部340cは、各計測装置におけるパケ ト数(通信量)とパケットロス量を統計的に推 定する。推定結果が、図15中の統計推定品質 ータQTY-Sに示されている。

 計測装置21を通過するフローFAに関して、 パケットPA1(SN=3n)の数だけが既に判明してい 。また、フローFAのうちパケットPA1(SN=3n)の 生確率は1/3である。パケットPA1(SN=3n)の数、 なわちサンプル数cは10000であるため、計測 置21を通過するフローFAの通信量(期待値)は 30000”と統計的に推定される。また、計測 置21までのパケットロス数(期待値)は“0”と 統計的に推定される。但し、サンプル数cが10 000であるため、エラー率は1.96%(信頼区間=95%) ある。従って、計測装置21におけるフローFA の通信量は、“29412~30588”の範囲にあると推 される。

 計測装置22を通過するフローFAに関して、 パケットPA2(SN=3n)の数だけが既に判明してい 。また、フローFAのうちパケットPA2(SN=3n)の 生確率は1/3である。パケットPA2(SN=3n)の数、 なわちサンプル数cは9990であるため、計測 置22を通過するフローFAの通信量(期待値)は 29970”と統計的に推定される。また、計測装 置22までのパケットロス数(期待値)は“30”と 統計的に推定される。但し、サンプル数cが99 90であるため、エラー率は約1.96%(信頼区間=95% )である。従って、計測装置22におけるフロー FAの通信量は、“29382~30558”の範囲にあると 定される。

 計測装置25を通過するフローFAに関して、 パケットPA3(SN=3n)の数が既に推定されており また、パケットPB3(SN=3n+1)の数が既に判明し いる。この場合、サンプル数cとして、パケ トPA3の推定数とパケットPB3の抽出数の合計( =19985~19995)が用いられる。また、フローFAのう ちパケットPA3(SN=3n)及びパケットPB3(SN=3n+1)の 方の発生確率は2/3である。従って、計測装 25を通過するフローFAの通信量(期待値)は“29 977.5~29992.5”と統計的に推定される。また、 測装置25までのパケットロス数(期待値)は、 7.5~22.5”と統計的に推定される。通信量の 限値(=29977.5)に関するエラー率は約1.39%(信頼 間=95%)であり、その下限値の範囲は“29560.5~ 30394.5”である。一方、通信量の上限値(=29992. 5)に関するエラー率も約1.39%(信頼区間=95%)で り、その上限値の範囲は“29575.5~30409.5”で る。従って、計測装置25におけるフローFAの 信量は、“29560.5~30409.5”の範囲にあると推 される。

 以上に説明されたように、比較推定方式 統計推定方式を組み合わせることによって 各計測装置における通信品質(通信量、パケ ットロス量)を推定することができる。この き、統計推定処理は、直接観測により判明 る量に加えて比較推定方式により推定され 量に基づいて実施される。単に統計推定方 だけが適用される場合と比較して、ベース なるサンプル数cが増加するため、エラー率 減少し、推定精度も向上する。例えば本例 おいて、計測装置21、22に関する推定結果の エラー率は約1.96%であるのに対し、計測装置2 5に関する推定結果のエラー率は約1.39%である 。これは、計測装置25に関する統計推定処理 おいて、比較推定方式で推定された量も考 に入れられたからである。

 尚、既出の処理例(1)、(2)の場合と同様に プロトコルの暗黙の前提条件を考慮し、送 装置(端末11)と計測装置25を用いることによ て、計測装置21における通信品質を比較推 することも可能である。この場合、計測装 21に関する推定結果のエラー率も減少する。

 また、上記説明において、サンプリング規 の対象フィールドは「RTPシーケンス番号(SN) 」であったが、それに限られない。比較推定 方式と統計推定方式を組み合わせる場合の対 象フィールドは、既出の条件(A)と共に次の条 件(C)を満たせばよい。
 「条件(C):各数値の確率分布が既知であるフ ィールド」
 この場合、サンプリング規則に適合するパ ットの発生確率を算出することができ、統 推定方式を適用することが可能となる。例 ば、RTPシーケンス番号(SN)の場合、SNの確率 布は一様であり、各SNの発生確率はほぼ均 となる。パケットロス量の推定も行われる 合には、既出の条件(B)も組み合わされる。

 3-4.処理例(4)
 次に、図16及び図17を参照して、具体的な処 理の他の例を説明する。既出の処理例(3)と同 様に、フローFAの通信品質の推定処理を考え 。フローFAの総パケット数は30000個である(SN :1~30000)。

 本例では、計測装置21、22、25に適用され サンプリング規則がそれぞれ異なっている 具体的には、図16に示されるように、計測 置21にはサンプリング規則「SN=3n」が適用さ る。計測装置22にはサンプリング規則「SN=3n +2」が適用される。計測装置25にはサンプリ グ規則「SN=3n+1」が適用される。この場合、 測装置21は、フローFAのパケットのうち、パ ケットPA1(SN=3n)を抽出する。計測装置22は、フ ローFAのパケットのうち、パケットPC2(SN=3n+2) 抽出する。計測装置25は、フローFAのパケッ トのうち、パケットPB3(SN=3n+1)を抽出する。

 既出の処理例(3)と同様に、パケット数カ ント部320dは、パケット数データNUMを作成す る。図17に示されるように、本例では、計測 置21において抽出されたパケットPA1(SN=3n)の は10000であり、パケットロス数は0である。 た、計測装置22において抽出されたパケッ PC2(SN=3n+2)の数は9990であり、パケットロス数 10である。また、計測装置25において抽出さ れたパケットPB3(SN=3n+1)の数は9995であり、パ ットロス数は5である。

 本例では、比較推定部330dは、プロトコル の暗黙の前提条件を考慮し、送信装置(端末11 )を1つの計測装置とみなして、比較推定処理 実施する。その比較推定処理の結果が、図1 7中の比較推定品質データQTY-Cに示されている 。

 サンプリング規則「SN=3n+1」に適合するパ ケット群PBに関して、計測装置25においてパ ットPB3が抽出されている。従って、端末11と 計測装置25との間に配置された計測装置21に して比較推定方式を適用可能である。具体 には、計測装置21を通過したパケットPB1(SN=3n +1)の数は、“9995~10000”と推定される。パケ トロス数は“0~5”と推定される。

 サンプリング規則「SN=3n+2」に適合するパ ケット群PCに関して、計測装置22においてパ ットPC2が抽出されている。従って、端末11と 計測装置22との間に配置された計測装置21、25 の両方に対して、比較推定方式を適用可能で ある。具体的には、計測装置21を通過したパ ットPC1(SN=3n+2)の数は、“9990~10000”と推定さ れる。パケットロス数は“0~10”と推定され 。同様に、計測装置25を通過したパケットPC3 (SN=3n+2)の数は、“9990~10000”と推定される。 ケットロス数は“0~10”と推定される。

 その後、既出の処理例(3)と同様に、統計 定部340dが統計推定処理を実施する。その統 計推定処理の結果が、図17中の統計推定品質 ータQTY-Sに示されている。

 計測装置21に関して、パケットPA1(SN=3n)の は“10000”であり、パケットPB1(SN=3n+1)の数 “9995~10000”であり、パケットPC1(SN=3n+2)の数 “9990~10000”である。全種類のパケット数が 既に測定あるいは比較推定されているため、 統計推定処理は不要である。計測装置21を通 するフローFAの通信量は“29985~30000”と推定 される。また、パケットロス数は“0~15”と 定される。

 計測装置22に関して、パケットPC2(SN=3n+2) 数は“9990”であり、その他は測定も推定も れていない。従って、既出の処理例(3)と同 に、統計推定処理が実施される。具体的に 、計測装置22を通過するフローFAの通信量( 待値)は“29970”と推定され、パケットロス (期待値)は“30”と推定される。通信量のエ ー率は約1.96%(信頼区間=95%)である。また、 ケットロス数のエラー率は約62%である。

 計測装置25に関して、パケットPB3(SN=3n+1) 数は“9995”であり、パケットPC3(SN=3n+2)の数 “9990~10000”であり、その他は測定も推定も されていない。従って、既出の処理例(3)と同 様に、統計推定処理が実施される。具体的に は、計測装置25を通過するフローFAの通信量( 待値)は“29977.5~29992.5”と推定され、パケッ トロス数(期待値)は、“7.5~22.5”と推定され 。通信量のエラー率は約1.39%である。

 以上に説明されたように、計測装置21、22 、25に適用されるサンプリング規則がそれぞ 異なっていても、既出の処理例(3)と同様の 理が可能である。

 尚、上記処理例において、サンプル数cが ある範囲を有している場合、統計推定処理は 当該範囲の上限値と下限値の両方に対して実 施されていた。しかしながら、統計推定処理 の方法はそれに限られない。例えば、サンプ ル数cがある範囲を有している場合、当該範 に含まれる代表値(例:中間値)に対して統計 定処理が実施されてもよい。また、ベイズ 定方式等を利用することによって、通信品 が統計的に推定されてもよい。重要なこと 、直接観測と比較推定方式ではカバーしき ない箇所の通信品質が、統計的な手法によ カバーされることである。

 4.第3の実施の形態
 上述の実施の形態において、各計測装置に いて抽出されるパケット量は、ほぼ均等で った。しかしながら、各計測装置における 出パケット量が不均一となるように、各計 装置におけるサンプリング規則が設定され もよい。

 例えば、図18に示されるように5台の計測 置20-1~20-5があるフローの通信を行う状況を える。一般的に、通信速度は、中心のコア ットワーク付近では高く、ネットワークの ッジに近づくにつれて低くなる。図18で示 れた例では、計測装置20-1、20-5が低速ネット ワーク上に位置し、計測装置20-2、20-4が中速 ットワーク上に位置し、計測装置20-3が高速 ネットワーク上に位置している。この場合、 より高速なネットワーク上の計測装置の負荷 がなるべく軽減されるように、サンプリング 規則を設定することが好適である。

 例えば図18において、計測装置20-3にはサ プリング規則SRAが適用されている。フロー うちパケット群PAは、このサンプリング規 SRAに適合する。また、計測装置20-2、20-4には サンプリング規則SRBが適用されている。フロ ーのうちパケット群PBは、このサンプリング 則SRBに適合する。また、計測装置20-1、20-5 はサンプリング規則SRCが適用されている。 ローのうちパケット群PCは、このサンプリン グ規則SRCに適合する。ここで、「パケット群 PAの要素数<パケット群PBの要素数<パケッ ト群PCの要素数」となるように、サンプリン 規則SRA、SRB、SRCが設定される。結果として より高速なネットワーク上の計測装置にお るパケットサンプリング処理の負荷がより 減され、好適である。

 図18で示されるような状況であっても、 較推定方式を採用することによって、フロ 品質を高精度に推定することが可能となる また、統計推定方式が補完的に採用されて よい。

 5.第4の実施の形態
 既出の図1で示された「従来の統計推定方式 」によれば、全ての計測装置に対して同一の サンプリング規則が適用される。そのため、 比較推定方式を採用することはできない。一 方で、サンプリング規則が統一されるため、 計測装置間で抽出パケット数の差が検出され れば、パケットロスが発生した区間を直ちに 特定することができる。つまり、ある1箇所 おける通信品質の推定精度は低いものの、 信品質が劣化する区間を断定することがで る。

 従って、「上述の実施の形態」と「従来 統計推定方式」を状況に応じて動的に切り えることによって、より精密な通信品質の 析が可能になると考えられる。言い換えれ 、サンプリング規則の設定を動的に切り換 ることによって、状況に応じた適切な解析 行うことが可能となる。本発明の第4の実施 の形態では、サンプリング規則の設定を動的 に変更することができる技術が提供される。 尚、既出の実施の形態と重複する説明は省略 される。

 図19は、第4の実施の形態におけるサーバ3 1(通信品質推定装置30)の構成例を示すブロッ 図である。既出の実施の形態と比較して、 実施の形態に係る処理装置300は、更にサン リング規則変更部400を備えている。このサ プリング規則変更部400は、推定品質データQ TYを参照し、推定された通信品質(通信量ある いはパケットロス量)に応じて、サンプリン 規則の設定を動的に変更する。

 図20は、本実施の形態における通信品質 定方法を示すフローチャートである。ステ プS200及びステップS300は、既出の実施の形態 のいずれかと同じである。

 (ステップS400)
 サンプリング規則変更部400は、比較推定部3 30や統計推定部340によって作成された推定品 データQTYを、記憶装置350から読み出す。そ て、サンプリング規則変更部400は、推定さ た通信品質(通信量あるいはパケットロス量 )を参照し、必要に応じてサンプリング規則 設定を変更する。より詳細には、サンプリ グ規則変更部400は、次のような処理を行う

 (ステップS410)
 サンプリング規則変更部400は、推定された 信品質を参照し、サンプリング規則の変更 必要か否かの判定を行う。具体的には、推 された通信品質が所定の基準を満足しない 合、サンプリング規則変更部400は、サンプ ング規則の変更が必要であると判定する。 えば、パケットロス量がある閾値(数あるい は率)を超えた場合、あるいは、通信量があ 閾値以下に減少した場合が挙げられる。

 (ステップS420)
 通信品質が所定の基準を満足しなくなると 品質劣化区間を特定するために、サンプリ グ規則変更部400は、サンプリング規則の変 を行う。具体的には、サンプリング規則変 部400は、必要な計測装置にサンプリング規 の変更を指示し、同時に、サンプリング規 データベースDBSR中の変更箇所を書き換える 。変更が指示された計測装置間では、サンプ リング規則は統一される。このとき、全ての 計測装置におけるサンプリング規則を統一す る必要は必ずしも無い。品質劣化区間の特定 に必要な計測装置におけるサンプリング規則 だけが同一に設定されてもよい。

 (ステップS500)
 サンプリング規則が変更された後、「従来 統計推定方式」に従って、品質劣化区間が 定される。この場合、比較推定部330は機能 ないが、統計推定部340は機能する。統計推 部340は、各計測装置におけるパケットサン リング結果から、各計測装置における通信 質を統計的に推定する。計測装置間での通 品質の差から、品質劣化区間を特定するこ が可能である。

 例えば、既出の図10で示された場合を考 る。サンプリング規則変更部400は、推定さ た通信品質(通信量及びパケットロス量)をモ ニターする。通信品質が所定の基準を満足し ているうちは(ステップS410;Yes)、サンプリン 規則変更部400は、サンプリング規則の変更 行わない。従って、高精度な比較推定方式 そのまま維持される。そのうち、計測装置22 までのパケットロス量が閾値を超えたとする (ステップS410;No)。この場合、サンプリング規 則変更部400は、各計測装置におけるサンプリ ング規則を統一する(ステップS420)。例えば、 計測装置25に設定されるサンプリング規則を 「SN=奇数」から「SN=偶数」に切り換える。 れにより、各計測装置におけるサンプリン 規則が統一され、従来の統計推定方式(ステ ップS500)が可能となる。

 同様にして、「従来の統計推定方式」か 「比較推定方式」への切り換えも可能であ 。

 以上、本発明の実施の形態が添付の図面 参照することにより説明された。但し、本 明は、上述の実施の形態に限定されず、要 を逸脱しない範囲で当業者により適宜変更 れ得る。

 本出願は、2007年11月26日に出願された日 国特許出願2007-304704を基礎とする優先権を主 張し、その開示の全てをここに取り込む。