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Title:
MOLD FOR PRESS APPARATUS, AND OPEN-DRAWING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/069461
Kind Code:
A1
Abstract:
This aims to provide a press-apparatus mold capable of improving the yield of a raw material while preventing wrinkles and cracks in a finished product, and an open-drawing method according to the press-apparatus mold. Within a range corresponding to the excess thickness portion (6) of a raw material (4), the width of a punch (3) is gradually enlarged toward the end of the punch (3), thereby to curve boundaries (or the punch ridgelines (3d and 3e)) formed by the upper face (3a) and the side faces (3b and 3c) of the punch (3), toward the end of the punch (3) and to the widthwise outer sides of the punch (3). At the same time, the width of the recess (1a) of a die (1) is gradually enlarged toward the end of the recess (1a), thereby to curve a drawing profile (8) set by the punch (3) and the die (1), toward the ends of the punch (3) and the recess (1a) and to the widthwise outer sides of the punch (3) and the recess (1a).

Inventors:
KUBO MASAO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/070464
Publication Date:
June 04, 2009
Filing Date:
November 11, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
KUBO MASAO (JP)
International Classes:
B21D24/00; B21D22/22
Foreign References:
JPH0446637A1992-02-17
JPH01197018A1989-08-08
JPH0255624A1990-02-26
JPH0825097A1996-01-30
JPH01197018A1989-08-08
Other References:
See also references of EP 2202011A4
Attorney, Agent or Firm:
YANO, Juichiro (1-61 Shiromi 2-chome, Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 34, JP)
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Claims:
 開放端が存在する凹部と該凹部の周囲に配置されるクッション面が形成されるダイと、
 前記クッション面と接し材料素材を保持するブランクホルダーと、
 前記凹部の底部に対応する上面部と前記凹部の両側部に対応する側面部が形成されるポンチと、
 からなる開放絞り成形に用いられるプレス装置用金型であって、
 前記材料素材の余肉部に対応する範囲において、
 前記ポンチの幅を該ポンチの端部に向かって漸次拡幅させて、
 前記ポンチの前記上面部と前記側面部によって形成される境界線を、
 前記ポンチの端部に向かって、前記ポンチの幅方向の外側へ湾曲させる、
 ことを特徴とするプレス装置用金型。
 開放端が存在する凹部と該凹部の周囲に配置されるクッション面が形成されるダイと、
 前記クッション面と接し材料素材を保持するブランクホルダーと、
 前記凹部の底部に対応する上面部と前記凹部の両側部に対応する側面部が形成されるポンチと、
 からなる開放絞り成形に用いられるプレス装置用金型であって、
 前記材料素材の余肉部に対応する範囲において、
 前記ポンチの幅を該ポンチの端部に向かって漸次拡幅させて、かつ、
 前記ダイの凹部の幅を該凹部の端部に向かって漸次拡幅させて、
 前記ポンチと前記ダイによって設定される絞りプロファイルを、
 前記ポンチおよび前記凹部の端部に向かって、前記ポンチおよび前記凹部の幅方向の外側へ湾曲させる、
 ことを特徴とするプレス装置用金型。
 開放端が存在する凹部と該凹部の周囲に配置されるクッション面が形成されるダイと、
 前記クッション面と接し材料素材を保持するブランクホルダーと、
 前記凹部の底部に対応する上面部と前記凹部の両側部に対応する側面部が形成されるポンチと、
 からなる開放絞り成形に用いられるプレス装置用金型であって、
 前記材料素材の余肉部に対応する範囲において、
 前記ポンチの幅を該ポンチの端部に向かって漸次拡幅させて、
 前記ポンチの前記上面部と前記側面部によって形成される境界線を、
 前記ポンチの端部に向かって、前記ポンチの幅方向の外側へ湾曲させ、かつ、
 前記ダイの凹部の幅を該凹部の端部に向かって漸次拡幅させて、
 前記ポンチと前記ダイによって設定される絞りプロファイルを、
 前記ポンチおよび前記凹部の端部に向かって、前記ポンチおよび前記凹部の幅方向の外側へ湾曲させる、
 ことを特徴とするプレス装置用金型。
 開放端が存在する凹部と該凹部の周囲に配置されるクッション面が形成されるダイと、
 前記クッション面と接し材料素材を保持するブランクホルダーと、
 前記凹部の底部に対応する上面部と前記凹部の両側部に対応する側面部が形成されるポンチと、
 によって製品形状たるキャビティを形成するプレス装置用金型による開放絞り成形方法であって、
 前記材料素材の余肉部に対応する範囲において、
 前記ポンチの幅を該ポンチの端部に向かって漸次拡幅させて、
 前記ポンチの前記上面部と前記側面部が形成する境界線を、
 前記ポンチの端部に向かって該ポンチの幅方向の外側へ湾曲させておき、
 開放絞り成形の開始当初から前記材料素材を前記境界線に沿って前記キャビティに流入させて、
 前記余肉部を該余肉部の端部に向かって、前記ポンチの幅方向の外側に湾曲させる、
 ことを特徴とする開放絞り成形方法。
 開放端が存在する凹部と該凹部の周囲に配置されるクッション面が形成されるダイと、
 前記クッション面と接し材料素材を保持するブランクホルダーと、
 前記凹部の底部に対応する上面部と前記凹部の両側部に対応する側面部が形成されるポンチと、
 によって製品形状たるキャビティを形成するプレス装置用金型による開放絞り成形方法であって、
 前記材料素材の余肉部に対応する範囲において、
 前記ポンチの幅を該ポンチの端部に向かって漸次拡幅させて、かつ、
 前記ダイの凹部の幅を該凹部の端部に向かって漸次拡幅させて、
 前記ポンチと前記ダイによって設定される絞りプロファイルを、
 前記ポンチおよび前記凹部の端部に向かって、前記ポンチおよび前記凹部の幅方向の外側へ湾曲させておき、
 開放絞り成形の開始当初から前記材料素材を前記絞りプロファイルに沿って前記ダイによって湾曲させて、
 前記余肉部を該余肉部の端部に向かって、前記ポンチおよび前記凹部の幅方向の外側へ湾曲させる、
 ことを特徴とする開放絞り成形方法。
 開放端が存在する凹部と該凹部の周囲に配置されるクッション面が形成されるダイと、
 前記クッション面と接し材料素材を保持するブランクホルダーと、
 前記凹部の底部に対応する上面部と前記凹部の両側部に対応する側面部が形成されるポンチと、
 によって製品形状たるキャビティを形成するプレス装置用金型による開放絞り成形方法であって、
 前記材料素材の余肉部に対応する範囲において、
 前記ポンチの幅を該ポンチの端部に向かって漸次拡幅させて、
 前記ポンチの前記上面部と前記側面部が形成する境界線を、
 前記ポンチの端部に向かって該ポンチの幅方向の外側へ湾曲させておき、
 開放絞り成形の開始当初から前記材料素材を前記境界線に沿って前記キャビティに流入させて、かつ、
 前記ダイの凹部の幅を該凹部の端部に向かって漸次拡幅させて、
 前記ポンチと前記ダイによって設定される絞りプロファイルを、
 前記ポンチおよび前記凹部の端部に向かって、前記ポンチおよび前記凹部の幅方向の外側へ湾曲させておき、
 開放絞り成形の開始当初から前記材料素材を前記絞りプロファイルに沿って前記ダイによって湾曲させて、
 前記余肉部を該余肉部の端部に向かって、前記ポンチおよび前記凹部の幅方向の外側へ湾曲させる、
 ことを特徴とする開放絞り成形方法。
Description:
プレス装置用金型および開放絞 成形方法

 本発明は、プレス装置用金型および開放 り成形方法の技術に関する。

 従来、製品形状に形成されたキャビティ コーナー部において、該コーナー部よりも 定間隔外側に緩やかな凹または凸形状部を けることによって、プレス成形を行って材 素材が金型に流入するときに、該材料素材 付与される圧縮応力を規制して、プレス成 された製品にしわや割れが発生することを 止する技術が知られており、以下に示す特 文献1にその技術が開示されている。

 しかしながら、係る特許文献1に示された 従来技術は、金型の開放部側からの材料素材 の流入を規制することができないため、開放 絞り成形を行う場合において、金型の開放部 側からの材料素材の流入を規制する必要があ る場合には、その他の対策を講じる必要があ った。

 また従来、開放絞り成形を行う場合におい 、製品にしわや割れが発生することを防止 る技術が知られており、以下に示す特許文 2にその技術が開示されている。
 特許文献2に示される従来技術では、ワーク (材料素材)をダイ(金型)形状に対応した曲げ 態に保って開放絞り成形をすることによっ 、プレス成形された製品にしわや割れが発 することを防止するようにしている。

 しかしながら、係る特許文献2に示された 従来技術は、金型の開放部側からの材料素材 の流入量を積極的に調整することを目的とは しておらず、金型の開放部側からの材料素材 の流入量が過多となることに起因するしわや 割れを防止することが困難であった。

 ここで、従来の開放絞り成形の実施形態に いて説明をする。
 まず、従来のプレス装置用金型30について 図5を用いて説明をする。
 尚、説明の便宜上、図5中の基準座標軸に示 す矢印Xの方向(製品の長さ方向)を前方、矢印 Yの方向(製品の幅方向)を右方、矢印Zの方向( 品の高さ方向)を上方として、以下の説明を 行う。

 図5に示す如く、従来のプレス装置用金型30 、上型たるダイ31と、ブランクホルダー32と 、下型たるポンチ33等により構成されている
 ダイ31の下面側には、底部31fおよび左右の 面部31g・31hからなり下方および前後方向に 放される凹部31aが形成されている。また、 イ31の下面側には、凹部31aを挟んでクッショ ン面31b・31cが左右に形成されている。さらに 、クッション面31b・31cには、該クッション面 31b・31cの前後方向の全長に渉って、ビード31d ・31eが下方に突出して形成されている。

 ブランクホルダー32は、左右方向に二つの ロック部32a・32bが形成される平面視略矩形 の部材であり、各ブロック部32a・32bの上面 にクッション面32c・32dが形成されている。
 また、クッション面32c・32dには、該クッシ ン面32c・32dの前後方向の全長に渉って、前 したビード31d・31eに対応する溝部32e・32fが クッション面32c・32dの上面より下方に窪ま て形成されている。つまり、ブランクホル ー32の各クッション面32c・32dは、前述した イ31の各クッション面31b・31cに対応しており 、クッション面31bとクッション面32cが対面し 、かつ、クッション面31cとクッション面32dが 対面する構成としている。

 また、ブロック部32a内側の側面部32gとブ ック部32b内側の側面部32hによってポンチ33 挿通される空間が形成されている。該空間 おける各側面部32g・32hの面間距離は、ポン 33が挿通可能で、かつ、後述する材料素材34( 図6参照)のキャビティ39への流入を妨げない 離に設定されている。

 ポンチ33の上面側には、前述したダイ31の 底部31fに対応する上面部33aが形成されており 、また、左右の側面には前述したダイ31の側 部31g・31hに対応する側面部33b・33cが形成さ ている。

 次に、従来のプレス装置用金型30による開 絞り成形方法について、図6を用いて説明を る。
 まず準備状態における、プレス装置用金型3 0への材料素材34のセット状況およびセット方 法について説明をする。尚、図6(b)では、上 たるダイ31を透過させた状態で平面視におけ るプレス装置用金型30を図示しているため、 イ31の図示を省略している(以下、図2(b)、図 3(b)、図4(b)、図7(b)、図8(b)においても同様と る)。

 図6(a)に示す如く、プレス装置用金型30に材 素材34をセットする際には、ブランクホル ー32の各クッション面32c・32dがポンチ33の上 部33aに比して上方の位置に保持した後に、 ランクホルダー32の各クッション面32c・32d に材料素材34を載置する。そして、ダイ31を 降させてダイ31の各ビード31d・31eがブラン ホルダー32の各溝部32e・32fに嵌り込む高さに 保持することによって、ダイ31の各ビード31d 31eと、ブランクホルダー32の各溝部32e・32f よって材料素材34が挟持される。
 尚、ダイ31を保持する高さや、各ビード31d 31eの高さおよび各溝部32e・32fの深さを調整 ることによって、ダイ31およびブランクホル ダー32による材料素材34に対する挟持力を調 することが可能である。

 また、プレス装置用金型30では、ダイ31、 ブランクホルダー32およびポンチ33によって ャビティ39が形成されている。このキャビテ ィ39の内部形状は所望する製品形状に形成さ ており、該キャビティ39に材料素材34を沿わ せてプレス成形を施すことにより、材料素材 34が製品形状に成形されるものである。

 図6(b)に示す如く、一般的にプレス成形を行 う場合には、完成製品の形状や材料素材34の きさに応じて、材料素材34上に製品見切り 35を設定する。製品見切り線35は、製品とし 残される範囲と切除される範囲との境界を す仮想的な境界線である。そして、材料素 34の製品見切り線35よりも外側の部位を余肉 部36として設定する。該余肉部36は、最終的 は切除されるため、製品にはならない部位 ある。
 さらに、ダイ31の側面部31g・31hとポンチ33の 側面部33b・33cが接する境界線たる絞りプロフ ァイル38を設定する。絞りプロファイルは、 成製品において、コーナー部分に稜線とし 現れるものである。

 また、図6(b)に示す範囲X(斜線部)が各ビー ド31d・31eおよび各溝部32e・32fによる挟持面37 37となり、材料素材34の変位および伸長を規 制している。つまり、従来のプレス装置用金 型30では、左右方向の材料素材34の各端部は 持することができるが、開放部側(前後方向) の材料素材34の各端部を挟持することができ い構成となっている。

 次に、成形途中における、プレス装置用金 30および材料素材34の状況について、図7を いて説明をする。
 図7(a)に示す如く、ダイ31およびブランクホ ダー32によって材料素材34を挟持した状態で 、ダイ31およびブランクホルダー32を徐々に 降させて、前述した準備状態からプレス成 状態に移行する。
 プレス成形が進行していくと、ダイ31およ ブランクホルダー32によって挟持されている 左右方向の各端部の材料素材34(図7(b)中に示 範囲A)は、ポンチ稜線33d・33eに対して直角方 向に変位および伸長し、キャビティ39に流入 る。ここでは、各ビード31d・31eおよび各溝 32e・32fによって材料素材34に挟持力を付与 ることによって、左右端部側の材料素材34の キャビティ39への流入量を調整している。

 一方、ダイ31およびブランクホルダー32によ って挟持されていない開放部側の材料素材34( 図7(b)中に示す範囲B)は、ブランクホルダー32 ポンチ33によって直接挟持されていないた 、ポンチ稜線33d・33eに対して略平行な方向 自由にキャビティ39に流入する。
 つまり、従来のプレス装置用金型30では、 形途中の過程において、開放部側(前後端部 )の材料素材34のキャビティ39への流入量を 整することが困難であった。

 次に、成形完了時におけるプレス装置用金 30および材料素材34の状況について、図8を いて説明をする。
 図8(a)に示す如く、ダイ31およびブランクホ ダー32が下死点にまで達すると、ダイ31の凹 部31a(底部31fおよび側面部31g・31h)とポンチ33 上面部33aおよび側面部33b・33cによって材料 材34が製品形状にプレス成形される。

 また、ダイ31およびブランクホルダー32が 下死点にまで達すると、ダイ31およびブラン ホルダー32によって挟持されている左右方 の各端部の材料素材34(図7(b)中に示す範囲A) 、ポンチ稜線33d・33eに対して直角方向にさ に変位および伸長され、キャビティ39に流入 する。

 一方、ダイ31およびブランクホルダー32に よって挟持されていない開放部側の材料素材 34(図7(b)中に示す範囲B)は、ブランクホルダー 32とポンチ33によっても挟持されていないた 、ポンチ稜線33d・33eに対して略平行な方向 さらに自由に変位および伸長されて、キャ ティ39に流入する。

 そして、ダイ31およびブランクホルダー32が 下死点にまで達するときに初めて、ダイ31の 部31fおよびポンチ33の上面部33aによって、 料素材34の開放部側端部の余肉部36を挟持す ことができる。
 従って、従来のプレス装置用金型30では、 放部側端部の材料素材34の流入量を調整する ことができなかった。

 このため、従来構成に係るプレス装置用金 30による開放絞り成形方法においては、開 部側からの材料素材34の流入に起因するしわ 40が製品見切り線35よりも製品内側に生じて まう等の不具合が発生していた。
 従って、製品見切り線35を製品のより内側 設定する等の対策を講じる必要が生じ、そ 結果、余肉部36の範囲が拡大して、材料素材 34のロスが増加し、歩留まりの低下を招いて た。

 そこで従来は、開放絞り成形方法を採用 ずに、ダイおよびブランクホルダーによっ ポンチを包囲し、ポンチの全周にしわ押さ 面を設ける構成としたプレス装置用金型が く採用されている。

 しかしこの場合、材料素材の流入量を適 に調整することができる反面、開放絞り成 を行う場合に比して、しわ押さえ面で挟持 るための余肉部を余分に設定する必要があ 、その結果、材料素材のロスが増加し、歩 まりの低下を招いていた。

 つまり、材料素材の歩留まりを改善するた には開放絞り成形方法を採用することが有 であり、このため、金型の開放部側からの 料素材の流入量を適切に調整できる開放絞 成形方法の開発が望まれていた。

特開平8-25097号公報

特開平1-197018号公報

 本発明は、係る現状を鑑みて成されたも であり、成形途中の過程においても金型の 放部側からの材料素材の流入量を調整する とができるプレス装置用金型およびそのプ ス装置用金型による開放絞り成形方法を提 することにより、完成製品にしわや割れが 生することを防止しつつ、材料素材の歩留 りを改善することを課題としている。

 本発明の解決しようとする課題は以上の くであり、次にこの課題を解決するための 段を説明する。

 本発明の第一の態様であるプレス装置用金 は、開放端が存在する凹部と該凹部の周囲 配置されるクッション面が形成されるダイ 、前記クッション面と接し材料素材を保持 るブランクホルダーと、前記凹部の底部に 応する上面部と前記凹部の両側部に対応す 側面部が形成されるポンチと、からなる開 絞り成形に用いられるプレス装置用金型で る。
 本発明に係る一実施形態では、前記材料素 の余肉部に対応する範囲において、前記ポ チの幅を該ポンチの端部に向かって漸次拡 させて、前記ポンチの前記上面部と前記側 部によって形成される境界線を、前記ポン の端部に向かって、前記ポンチの幅方向の 側へ湾曲させることが好ましい。

 また、本発明に係る他の実施形態では、 記材料素材の余肉部に対応する範囲におい 、前記ポンチの幅を該ポンチの端部に向か て漸次拡幅させて、かつ、前記ダイの凹部 幅を該凹部の端部に向かって漸次拡幅させ 、前記ポンチと前記ダイによって設定され 絞りプロファイルを、前記ポンチおよび前 凹部の端部に向かって、前記ポンチおよび 記凹部の幅方向の外側へ湾曲させることが ましい。

 また、本発明に係る他の実施形態では、 記材料素材の余肉部に対応する範囲におい 、前記ポンチの幅を該ポンチの端部に向か て漸次拡幅させて、前記ポンチの前記上面 と前記側面部によって形成される境界線を 前記ポンチの端部に向かって、前記ポンチ 幅方向の外側へ湾曲させ、かつ、前記ダイ 凹部の幅を該凹部の端部に向かって漸次拡 させて、前記ポンチと前記ダイによって設 される絞りプロファイルを、前記ポンチお び前記凹部の端部に向かって、前記ポンチ よび前記凹部の幅方向の外側へ湾曲させる とが好ましい。

 本発明の第二の態様である開放絞り成形方 は、開放端が存在する凹部と該凹部の周囲 配置されるクッション面が形成されるダイ 、前記クッション面と接し材料素材を保持 るブランクホルダーと、前記凹部の底部に 応する上面部と前記凹部の両側部に対応す 側面部が形成されるポンチと、によって製 形状たるキャビティを形成するプレス装置 金型による開放絞り成形方法である。
 本発明に係る一実施形態では、前記材料素 の余肉部に対応する範囲において、前記ポ チの幅を該ポンチの端部に向かって漸次拡 させて、前記ポンチの前記上面部と前記側 部が形成する境界線を、前記ポンチの端部 向かって該ポンチの幅方向の外側へ湾曲さ ておき、開放絞り成形の開始当初から前記 料素材を前記境界線に沿って前記キャビテ に流入させて、前記余肉部を該余肉部の端 に向かって、前記ポンチの幅方向の外側に 曲させることが好ましい。

 また、本発明に係る他の実施形態では、 記材料素材の余肉部に対応する範囲におい 、前記ポンチの幅を該ポンチの端部に向か て漸次拡幅させて、かつ、前記ダイの凹部 幅を該凹部の端部に向かって漸次拡幅させ 、前記ポンチと前記ダイによって設定され 絞りプロファイルを、前記ポンチおよび前 凹部の端部に向かって、前記ポンチおよび 記凹部の幅方向の外側へ湾曲させておき、 放絞り成形の開始当初から前記材料素材を 記絞りプロファイルに沿って前記ダイによ て湾曲させて、前記余肉部を該余肉部の端 に向かって、前記ポンチおよび前記凹部の 方向の外側へ湾曲させることが好ましい。

 また、本発明に係る他の実施形態では、 記材料素材の余肉部に対応する範囲におい 、前記ポンチの幅を該ポンチの端部に向か て漸次拡幅させて、前記ポンチの前記上面 と前記側面部が形成する境界線を、前記ポ チの端部に向かって該ポンチの幅方向の外 へ湾曲させておき、開放絞り成形の開始当 から前記材料素材を前記境界線に沿って前 キャビティに流入させて、かつ、前記ダイ 凹部の幅を該凹部の端部に向かって漸次拡 させて、前記ポンチと前記ダイによって設 される絞りプロファイルを、前記ポンチお び前記凹部の端部に向かって、前記ポンチ よび前記凹部の幅方向の外側へ湾曲させて き、開放絞り成形の開始当初から前記材料 材を前記絞りプロファイルに沿って前記ダ によって湾曲させて、前記余肉部を該余肉 の端部に向かって、前記ポンチおよび前記 部の幅方向の外側へ湾曲させることが好ま い。

 本発明の効果として、以下に示すような 果を奏する。

 本発明によれば、材料素材に対して、開 絞り成形の開始当初から開放方向の外側に 用する張力をより確実に付与することがで 、プレス装置用金型の開放部側からキャビ ィに流入する材料素材の流入量を、開放絞 成形の開始当初からより適切に調整するこ ができる。また、これにより、完成製品に わや割れが発生することをより確実に防止 ることができる。

本発明の一実施例に係るプレス装置用 型の全体構成を示す斜視図である。 本発明の一実施例に係る開放絞り成形 法によるプレス成形の状況(準備状態)を示 図であり、(a)は正面側断面図、(b)は部分平 図である。 本発明の一実施例に係る開放絞り成形 法によるプレス成形の状況(成形途中)を示 図であり、(a)は正面側断面図、(b)は部分平 図である。 本発明の一実施例に係る開放絞り成形 法によるプレス成形の状況(成形完了時)を す図であり、(a)は正面側断面図、(b)は部分 面図である。 従来のプレス装置用金型の全体構成を す斜視図である。 従来の開放絞り成形方法によるプレス 形の状況(準備状態)を示す図であり、(a)は 面側断面図、(b)は部分平面図である。 従来の開放絞り成形方法によるプレス 形の状況(成形途中)を示す図であり、(a)は 面側断面図、(b)は部分平面図である。 従来の開放絞り成形方法によるプレス 形の状況(成形完了時)を示す図であり、(a) 正面側断面図、(b)は部分平面図である。

 まず始めに本発明の一実施例に係るプレス 置用金型10について、図1を用いて説明をす 。
 尚、説明の便宜上、図1中の基準座標軸に示 す矢印Xの方向(製品の長さ方向)を前方、矢印 Yの方向(製品の幅方向)を右方、矢印Zの方向( 品の高さ方向)を上方として、以下の説明を 行う。
 また、この基準座標軸は説明の便宜上定め ものであって、本発明に係るプレス装置用 型を構成する各部(ダイ、ブランクホルダー 、ポンチ等)の配置構成を本実施例に示す構 に限定するものではない。

 図1に示す如く、本発明の一実施例に係るプ レス装置用金型10は、上型たるダイ1と、ブラ ンクホルダー2と、下型たるポンチ3等により 成される。
 ダイ1の下面側には、底部1fおよび左右の側 部1g・1hからなり下方および前後方向に開放 される凹部1aが形成されている。また、ダイ1 の下面側には、凹部1aを挟んで左右にクッシ ン面1b・1cが形成されている。さらに、クッ ション面1b・1cには、前後方向の全長に渉っ 、ビード1d・1eが下方に突出して形成されて る。

 ダイ1の左右の側面部1g・1hの前後方向の 端部には、Y軸方向(即ち、完成製品の幅方向 )の外側に向けて湾曲する湾曲部1j・1jが形成 れており、この点が前述した従来のダイ31 相違している。

 ブランクホルダー2は、左右にブロック部2a 2bが形成される平面視略矩形状の部材であ 、ブロック部2a・2bの上面側にはそれぞれク ション面2c・2dが形成されている。
 クッション面2c・2dには、その前後方向の全 長に渉って、前述したビード1d・1eに対応す 溝部2e・2fが上面より下方に窪ませて形成さ ている。つまり、ブランクホルダー2の各ク ッション面2c・2dは、前述したダイ1の各クッ ョン面1b・1cに対応しており、クッション面 1bとクッション面2cが対面し、かつ、クッシ ン面1cとクッション面2dが対面する。

 ブロック部2a内側の側面部2gとブロック部 2b内側の側面部2hによってポンチ3が挿通され 隙間が形成されている。該隙間における側 部2g・2hの面間距離は、ポンチ3が挿通可能 、かつ、後述する材料素材4(図2参照)の流入 妨げない距離に設定されている。

 各側面部2g・2hの前後方向の端部には、前 記ダイ1の湾曲部1j・1jに対応し、Y軸方向(即 、完成製品の幅方向)の外側に向けて湾曲す 湾曲部2j・2jが形成されており、この点が従 来のブランクホルダー32と相違している。

 ポンチ3の上面側には、ダイ1の底部1fに対 応する上面部3aが形成されており、また、左 の側面には前述したダイ1の側面部1g・1hに 応する側面部3b・3cが形成されている。

 各側面部3b・3cの前後方向の端部には、ダイ 1の湾曲部1j・1jおよびブランクホルダー2の湾 曲部2j・2jに対応し、Y軸方向(即ち、完成製品 の幅方向)の外側に向けて湾曲する湾曲部3f・ 3fが形成されている。
 これにより、ポンチ3の上面部3aと側面部3b 3cの境界線となるポンチ稜線3d・3eおよび後 する絞りプロファイル8も、Y軸方向(即ち、 成製品の幅方向)の外側に向けて湾曲される 成としている。

 次に、本発明の一実施例に係るプレス装置 金型10を用いた開放絞り成形方法について 図2を用いて説明をする。
 まず準備状態における、プレス装置用金型1 0への材料素材4のセット状況およびセット方 について説明をする。
 図2(a)に示す如く、プレス装置用金型10に材 素材4をセットする際には、ブランクホルダ ー2の各クッション面2c・2dがポンチ3の上面部 3aより上方に保持した後に、ブランクホルダ 2の各クッション面2c・2d上に材料素材4を載 する。そして、ダイ1を下降させてダイ1の ビード1d・1eがブランクホルダー2の各溝部2e 2fに嵌り込む高さに保持することによって ダイ1の各ビード1d・1eと、ブランクホルダー 2の各溝部2e・2fによって材料素材4が挟持され る。
 尚、プレス装置用金型10においても、ダイ1 保持する高さや、各ビード1d・1eの高さおよ び各溝部2e・2fの深さを調整することによっ 、ダイ1およびブランクホルダー2による材料 素材4に対する挟持力を調整することが可能 ある。

 また、プレス装置用金型10では、ダイ1、 ランクホルダー2およびポンチ3によって製 形状たるキャビティ9が形成されている。

 図2(b)に示す如く、本発明の一実施例に係る 開放絞り成形方法においても、完成製品の形 状や材料素材4の大きさに応じて、材料素材4 に製品見切り線5を設定する。そして、材料 素材4の製品見切り線5よりも外側の部位を余 部6として設定する。
 さらに、ダイ1の側面部1g・1hとポンチ3の側 部3b・3cが接する境界線たる絞りプロファイ ル8を設定する。

 また、図2(b)に示す範囲X(図2(b)中に示す斜 線部)が各ビード1d・1eおよび各溝部2e・2fによ る挟持面7・7となり、材料素材4の変位および 伸長を調整している。つまり、本発明の一実 施例に係るプレス装置用金型10では、左右方 の材料素材4の各端部を挟持することができ るが、開放部側(前後方向)の材料素材4の各端 部は挟持することができない構成としている 。

 次に、成形途中における、プレス装置用金 10および材料素材4の状況について、図3を用 いて説明をする。
 図3(a)に示す如く、材料素材4を挟持した状 でダイ1およびブランクホルダー2を徐々に下 降させて、前述した準備状態からプレス成形 状態に移行する。
 プレス成形が進行していくと、ダイ1および ブランクホルダー2によって挟持されている 右方向の各端部の材料素材4(図3(b)中に示す 囲A)は、ポンチ稜線3d・3eに対して直角方向 変位および伸長し、キャビティ9に流入する ここでは、各ビード1d・1eおよび各溝部2e・2 fによって材料素材4に挟持力を付与すること よって、左右端部側の材料素材4のキャビテ ィ9への流入量を調整している。

 一方、ダイ1およびブランクホルダー2によ て挟持されていない開放部側の材料素材4(図 3(b)中に示す範囲B)の余肉部6は、ダイ1とブラ クホルダー2によっては挟持されていない状 態で、Y軸方向(即ち、完成製品の幅方向)の外 側に向けて湾曲するポンチ稜線3d・3eに沿っ 湾曲されながらキャビティ9に流入している このとき、材料素材4をポンチ稜線3d・3eに って湾曲されることにより、材料素材4に対 て開放部側(略前後方向の、例えば、図3(b) に示す矢印T1・T2で示す方向)に向けた張力が 付与される。
 この張力は、余肉部6がポンチ稜線3d・3eに って湾曲されながらキャビティ9に流入する とによって付与されるものであり、例えば ダイ1に湾曲部1jが形成されていない場合で っても付与されるものである。

 即ち、本発明の一実施例に係るプレス装 用金型10は、開放端が存在する凹部1aと凹部 1aの周囲にクッション面1b・1cが形成されるダ イ1と、クッション面1b・1cと接し材料素材4を 保持するブランクホルダー2と、凹部1aの底部 1fに対応する上面部3aと凹部1aの両側面部1g・1 hに対応する側面部3b・3cが形成されるポンチ3 と、からなる開放絞り成形に用いられるプレ ス装置用金型10であって、材料素材4の余肉部 6に対応する範囲において、ポンチ3の幅を該 ンチ3の端部に向かって漸次拡幅させて、ポ ンチ3の上面部3aと側面部3b・3cによって形成 れる境界線(ポンチ稜線3d・3e)を、ポンチ3の 部に向かって、ポンチ3の幅方向の外側へ湾 曲させるものである。

 また、本発明の一実施例に係る開放絞り 形方法は、開放端が存在する凹部1aと該凹 1aの周囲にクッション面1b・1cが形成される イ1と、クッション面1b・1cと接し材料素材4 保持するブランクホルダー2と、凹部1aの底 1fに対応する上面部3aと凹部1aの両側面部1g・ 1hに対応する側面部3b・3cが形成されるポンチ 3と、によって製品形状たるキャビティ9を形 するプレス装置用金型10による開放絞り成 方法であって、材料素材4の余肉部6に対応す る範囲において、ポンチ3の幅を該ポンチ3の 部に向かって漸次拡幅させて、ポンチ3の上 面部3aと側面部3b・3cが形成する境界線(ポン 稜線3d・3e)を、ポンチ3の端部に向かってポ チ3の幅方向の外側に向けて湾曲させておき 開放絞り成形の開始当初から材料素材4をポ ンチ稜線3d・3eに沿ってキャビティ9に流入さ て、余肉部6を該余肉部6の端部に向かって ポンチ3の幅方向の外側に湾曲させている。

 このような構成により、材料素材4に対し て、開放絞り成形の開始当初から開放方向の 外側に作用する張力を付与することができ、 プレス装置用金型10の開放部側からキャビテ 9に流入する材料素材4の流入量を、開放絞 成形の開始当初から調整することができる また、これにより、完成製品にしわや割れ 発生することを防止することができる。

 また、材料素材4がポンチ稜線3d・3eに沿っ 湾曲されるのと同時に、余肉部6が、ダイ1に 形成される湾曲部1j(即ち、絞りプロファイル 8)に沿って湾曲された(所謂ナツキ成形された )状態となり、このことによっても材料素材4 対して開放部側(略前後方向の、例えば、図 3(b)中に示す矢印T1・T2で示す方向)に向けた張 力が付与される。
 この張力は、余肉部6がダイ1に形成される 曲部1j(即ち、絞りプロファイル8)に沿って湾 曲された(所謂ナツキ成形された)状態となる とによって付与されるものであり、例えば ポンチ稜線3d・3eの態様が、ポンチ3の端部 向かってポンチ3の幅方向の外側に向けて湾 されていない場合であっても付与されるも である。

 即ち、本発明の一実施例に係るプレス装 用金型10は、開放端が存在する凹部1aと凹部 1aの周囲にクッション面1b・1cが形成されるダ イ1と、クッション面1b・1cと接し材料素材4を 保持するブランクホルダー2と、凹部1aの底部 1fに対応する上面部3aと凹部1aの両側面部1g・1 hに対応する側面部3b・3cが形成されるポンチ3 と、からなる開放絞り成形に用いられるプレ ス装置用金型10であって、材料素材4の余肉部 6に対応する範囲において、ポンチ3の幅を該 ンチ3の端部に向かって漸次拡幅させて、か つ、ダイ1の凹部1aの幅を該凹部1aの端部に向 って漸次拡幅させて、ポンチ3とダイ1によ て設定される絞りプロファイル8を、ポンチ3 および凹部1aの端部に向かって、ポンチ3およ び凹部1aの幅方向の外側へ湾曲させるもので る。

 また、本発明の一実施例に係る開放絞り 形方法は、開放端が存在する凹部1aと凹部1a の周囲にクッション面1b・1cが形成されるダ 1と、クッション面1b・1cと接し材料素材4を 持するブランクホルダー2と、凹部1aの底部1f に対応する上面部3aと凹部1aの両側面部1g・1h 対応する側面部3b・3cが形成されるポンチ3 、によって製品形状たるキャビティ9を形成 るプレス装置用金型10による開放絞り成形 法であって、材料素材4の余肉部6に対応する 範囲において、ポンチ3の幅を該ポンチ3の端 に向かって漸次拡幅させて、かつ、ダイ1の 凹部1aの幅を該凹部1aの端部に向かって漸次 幅させて、ポンチ3とダイ1によって設定され る絞りプロファイル8を、ポンチ3および凹部1 aの幅方向の外側に向けて湾曲させておき、 放絞り成形の開始当初から材料素材4を絞り ロファイル8に沿ってダイ1によって湾曲さ て、余肉部6を該余肉部6の端部に向かって、 ポンチ3および凹部1aの幅方向の外側に湾曲さ せている。

 このような構成により、材料素材4に対し て、開放絞り成形の開始当初から開放方向の 外側に作用する張力を付与することができ、 プレス装置用金型10の開放部側からキャビテ 9に流入する材料素材4の流入量を、開放絞 成形の開始当初から調整することができる である。また、これにより、完成製品にし や割れが発生することを防止することがで る。

 つまり、材料素材4がポンチ稜線3d・3eに した時点(即ち、開放絞り成形の開始時点)か ら材料素材4に対して開放部側(略前後方向)へ の張力を付与することができる。換言すれば 、本発明の一実施例に係るプレス装置用金型 10およびこれを用いた開放絞り成形方法では ダイ1およびブランクホルダー2によって挟 されていない開放部側の材料素材4(図3(b)中 示す範囲B)が自由にキャビティ9に流入する イミングが発生しない。

 次に、成形完了時における、プレス装置用 型10および材料素材4の状況について、図4を 用いて説明をする。
 図4(a)に示す如く、ダイ1およびブランクホ ダー2が下死点にまで達すると、ダイ1および ブランクホルダー2によって挟持されている 右方向の各端部の材料素材4(図4(b)中に示す 囲A)は、ポンチ稜線3d・3eに対して直角方向 さらに変位および伸長し、キャビティ9に流 する。

 一方、ダイ1およびブランクホルダー2に って挟持されていない開放部側の材料素材4( 図4(b)中に示す範囲B)は、ポンチ稜線3d・3eに って湾曲しながらキャビティ9にさらに流入 、かつ、ダイ1に形成される湾曲部1j(即ち、 絞りプロファイル8)に沿って、さらに湾曲さ る(所謂、ナツキ成形される)ことにより、 放部側(略前後方向の、例えば、図4(b)中の矢 印T3・T4で示す方向)に向けて材料素材4に適切 な張力が付与されて、流入が規制された状態 を維持している。

 即ち、本発明の一実施例に係るプレス装 用金型10は、開放端が存在する凹部1aと凹部 1aの周囲にクッション面1b・1cが形成されるダ イ1と、クッション面1b・1cと接し材料素材4を 保持するブランクホルダー2と、凹部1aの底部 1fに対応する上面部3aと凹部1aの両側面部1g・1 hに対応する側面部3b・3cが形成されるポンチ3 と、からなる開放絞り成形に用いられるプレ ス装置用金型10であって、材料素材4の余肉部 6に対応する範囲において、ポンチ3の幅を該 ンチ3の端部に向かって漸次拡幅させて、ポ ンチ3の上面部3aと側面部3b・3cによって形成 れる境界線(ポンチ稜線3d・3e)を、ポンチ3の 部に向かって、ポンチ3の幅方向の外側へ湾 曲させ、かつ、ダイ1の凹部1aの幅を該凹部1a 端部に向かって漸次拡幅させて、ポンチ3と ダイ1によって設定される絞りプロファイル8 、ポンチ3および凹部1aの端部に向かって、 ンチ3および凹部1aの幅方向の外側へ湾曲さ るものである。

 また、本発明の一実施例に係る開放絞り 形方法は、開放端が存在する凹部1aと凹部1a の周囲にクッション面1b・1cが形成されるダ 1と、クッション面1b・1cと接し材料素材4を 持するブランクホルダー2と、凹部1aの底部1f に対応する上面部3aと凹部1aの両側面部1g・1h 対応する側面部3b・3cが形成されるポンチ3 、によって製品形状たるキャビティ9を形成 るプレス装置用金型10による開放絞り成形 法であって、材料素材4の余肉部6に対応する 範囲において、ポンチ3の幅を該ポンチ3の端 に向かって漸次拡幅させて、ポンチ3の上面 部3aと側面部3b・3cが形成する境界線(即ち、 ンチ稜線3d・3e)を、ポンチ3の端部に向かっ 該ポンチ3の幅方向の外側に向けて湾曲させ おき、開放絞り成形の開始当初から材料素 4をポンチ稜線3d・3eに沿ってキャビティ9に 入させて、かつ、ダイ1の凹部1aの幅を該凹 1aの端部に向かって漸次拡幅させて、ポン 3とダイ1によって設定される絞りプロファイ ル8を、ポンチ3および凹部1aの幅方向の外側 向けて湾曲させておき、開放絞り成形の開 当初から材料素材4を絞りプロファイル8に沿 ってダイ1によって湾曲させて、余肉部6を該 肉部6の端部に向かって、ポンチ3および凹 1aの幅方向の外側に湾曲させている。

 このような構成により、ポンチ稜線3d・3e に沿って余肉部6を湾曲させて付与される張 と、余肉部6をダイ1の湾曲部1j(即ち、絞りプ ロファイル8)に沿ってダイ1によって湾曲させ て(所謂、ナツキ成形がなされて)付与される 力によって相乗的な効果が得られるため、 料素材4に対して、開放絞り成形の開始当初 から開放方向の外側に作用する張力をより確 実に付与することができ、プレス装置用金型 10の開放部側からキャビティ9に流入する材料 素材4の流入量を、開放絞り成形の開始当初 らより適切に調整することができる。また これにより、完成製品にしわや割れが発生 ることをより確実に防止することができる

 つまり、本発明の一実施例に係る開放絞 成形方法では、成形途中の過程で開放部側 余肉部6や材料素材4の端部を拘束すること でき、ダイ1およびブランクホルダー2が下死 点にまで達しなくとも、開放部側の余肉部6 材料素材4の端部のキャビティ9への流入量を 規制することができる。これにより、余分に 余肉部6を設定すること無く、開放部側の材 素材4の流入を規制する十分な効果を得るこ ができる。

 このため、本発明の一実施例に係るプレ 装置用金型10による開放絞り成形方法にお ては、従来のプレス装置用金型30による開放 絞り成形方法のように、開放部側からの材料 素材4の流入に起因するしわが発生しない。 らに、余肉部6の設定範囲を削減することが 能となり、材料素材4の歩留まりを改善する ことができる。

 尚、平面視におけるダイ1の湾曲部1jおよび ンチ3の湾曲部3fの曲率を小さく設定するほ 、材料素材4に対して付与する完成製品の長 さ方向に作用する張力を大きくすることがで きる。
 つまり、材料素材4のキャビティ9への流入 は、平面視における前記湾曲部1j・3fの曲率 変更することで容易に調整することができ ため、型修正をすることによって材料素材4 の流入量の微調整を容易にすることができる 。

 また、製品見切り線5よりも外側における 余肉部6の縦壁角度(即ち、図4(a)中に示す角度 θ)を小さく設定するほど、材料素材4に対し 開放部側(即ち、完成製品の長さ方向)に向け て付与される張力を大きくすることができる 。

 本発明は、開放絞り成形を行う場合に用 られるプレス成形用金型およびそれを用い 開放絞り成形方法について特に有効である 、開放部を有していない構造のプレス成形 金型およびそれを用いた絞り成形方法に対 ても、応用して適用することが可能である