Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
COMPONENT MEASURING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/096507
Kind Code:
A1
Abstract:
A component measuring device (1) has a blood measuring mode in which the blood sugar level is determined by measuring a test paper (53) to which a blood adheres and a test liquid measuring mode in which the blood sugar level by measuring a test paper (53) to which a test liquid adheres. Adequate first analytical curves corresponding to lots and adequate second analytical curves corresponding to lots are stored in a data storage section (13). Calibration numbers each for specifying an analytical curve are allocated to the first and second analytical curves. A calibration number for specifying adequate first and second analytical curves corresponding to the lot is indicated on each container of a chip (5).

Inventors:
ARITA EIJI (JP)
NAGASAWA YASUSHI (JP)
SUZUKI YOSHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/074161
Publication Date:
August 14, 2008
Filing Date:
December 14, 2007
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
TERUMO CORP (JP)
ARITA EIJI (JP)
NAGASAWA YASUSHI (JP)
SUZUKI YOSHIRO (JP)
International Classes:
G01N35/00
Foreign References:
JP2006084253A2006-03-30
JPH09325150A1997-12-16
JP2005169111A2005-06-30
Attorney, Agent or Firm:
MASUDA, Tatsuya (18-9 Nishi-Shinbashi 1-chome, Minato-k, Tokyo 03, JP)
Download PDF:
Claims:
 検体中の所定成分の量を示す値を求める検体測定モードと、前記検体中の所定成分の量に対応する値が所定値に設定されたテスト液を測定して前記検体中の所定成分の量に対応する値を求めるテスト液測定モードとを有する成分測定装置であって、
 前記成分測定装置に着脱自在に装着可能な試験具を用いて、前記検体中の所定成分の量を測定する測定部と、
 前記検体の前記測定部による測定結果に基づいて、前記検体中の所定成分の量を示す値を求めるために用いる第1の検量線と、前記テスト液の前記測定部による測定結果に基づいて、前記検体中の所定成分の量に対応する値を求めるために用いる第2の検量線とを記憶する第1の記憶手段と、
 前記第1の検量線を用いて、前記検体中の所定成分の量を示す値を求めるとともに、前記第2の検量線を用いて、前記テスト液における前記検体中の所定成分の量に対応する値を求める分析手段とを有し、
 同一ロットの複数の試験具毎に、該同一ロットの試験具の特性に応じた適正な第1の検量線、または前記第1の記憶手段に記憶された前記第1の検量線が前記適正な第1の検量線となるように前記第1の検量線を修正する第1の修正情報、および、前記同一ロットの試験具の特性に応じた適正な第2の検量線、または前記第1の記憶手段に記憶された前記第1または第2の検量線が前記適正な第2の検量線となるように前記第1または第2の検量線を修正する第2の修正情報とが、それぞれ設定されており、
 前記検体測定モードでは、前記分析手段は、前記適正な第1の検量線、または、前記第1の修正情報による修正後の前記適正な第1の検量線を用いて、前記検体の前記測定部による測定結果に基づいて、前記検体中の所定成分の量を示す値を求め、
 前記テスト液測定モードでは、前記分析手段は、前記適正な第2の検量線、または、前記第2の修正情報による修正後の前記適正な第2の検量線を用いて、前記テスト液の前記測定部による測定結果に基づいて、前記テスト液における前記検体中の所定成分の量に対応する値を求めるよう構成されていることを特徴とする成分測定装置。
 前記同一ロットの複数の試験具を収納する収納容器毎に、該当するロットに対応する前記適正な第1の検量線または前記第1の修正情報と、該当するロットに対応する前記適正な第2の検量線または前記第2の修正情報とが記憶された第2の記憶手段が添付されており、
 前記第2の記憶手段に記憶されている情報を読み取る読取手段を有する請求項1に記載の成分測定装置。
 複数のロットに対応する複数の前記適正な第1の検量線または複数の前記第1の修正情報と、前記複数のロットに対応する複数の前記適正な第2の検量線または複数の前記第2の修正情報とが、前記第1の記憶手段に記憶されている請求項1に記載の成分測定装置。
 前記同一ロットの複数の試験具を収納する各収納容器に、それぞれ、該当するロットに対応する前記適正な第1の検量線または前記第1の修正情報と、該当するロットに対応する前記適正な第2の検量線または前記第2の修正情報とを特定する特定用情報が表示されており、
 前記特定用情報を入力する入力手段と、
 前記特定用情報に基づいて、複数の前記適正な第1の検量線または複数の前記第1の修正情報から、該当するロットに対応する前記適正な第1の検量線または前記第1の修正情報を選択するとともに、複数の前記適正な第2の検量線または複数の前記第2の修正情報から、該当するロットに対応する前記適正な第2の検量線または前記第2の修正情報を選択する選択手段とを有する請求項3に記載の成分測定装置。
 前記同一ロットの複数の試験具を収納する各収納容器または前記各収納容器の各試験具に、それぞれ、該当するロットに対応する前記適正な第1の検量線または前記第1の修正情報と、該当するロットに対応する前記適正な第2の検量線または前記第2の修正情報とを特定する特定用情報を担持する情報担持体が設けられており、
 前記情報担持体が担持する情報を読み取る読取手段と、
 前記特定用情報に基づいて、複数の前記適正な第1の検量線または複数の前記第1の修正情報から、該当するロットに対応する前記適正な第1の検量線または前記第1の修正情報を選択するとともに、複数の前記適正な第2の検量線または複数の前記第2の修正情報から、該当するロットに対応する前記適正な第2の検量線または前記第2の修正情報を選択する選択手段とを有する請求項3に記載の成分測定装置。
 前記テスト液測定モードでの測定が終了すると、前記検体測定モードに切り換わるよう構成されている請求項1に記載の成分測定装置。
 前記テスト液測定モードでの測定が終了し、その結果、許容範囲内の値が得られた場合は、前記検体測定モードに切り換わるよう構成されている請求項1に記載の成分測定装置。
 前記テスト液測定モードは、得られた値を予め設定された許容範囲と比較して、当該成分測定装置と当該試験具とで構成される測定システムの測定精度の良し悪しを判別するモードである請求項1に記載の成分測定装置。
 
Description:
成分測定装置

 本発明は、成分測定装置に関するもので る。

 近年、糖尿病患者の増加に伴い、日常の 糖値の変動を患者自身がモニターする自己 糖測定が推奨されてきており、その血糖値 測定には、血糖測定装置(成分測定装置)が いられる。

 この血糖測定装置は、例えば、血中のブ ウ糖量に応じて呈色する試験部位である試 紙等に血液を供給、展開して呈色させ、そ 呈色の度合いを光学的に測定(測色)して血 値を定量化するものであり、試験紙を備え チップ(試験具)を着脱自在に装着するチップ 装着部(試験具装着部)を有している。

 また、少なくとも測定極と対極の2電極を 備え、GODやGDHのような酵素とメディエータを 用いてグルコースと反応させ、電極上でメデ ィエータから移送される電子を電流として受 け取り、血糖値に変換する電極式の装置や、 該装置の装着部に装着して用いるチップ(試 具)が知られている。

 前記チップは、同一の製造ロット(ロット )から得られた複数のチップを収納容器に収 した状態で販売される。

 ところで、ロットが異なると、それぞれ チップの特性は、ロット毎に異なる(チップ の特性は、ロット毎にバラツキがある)。す わち、異なるロットから得られたチップを いて血糖値を測定すると、同じ血液サンプ でも異なる値が得られ、このため、血糖値 正確に測定することは困難である。

 そこで、ロットの違いによる測定値のズ を補正する機能を有する血液等の成分を測 する測定装置が提案されている(例えば、特 許文献1参照)。これによれば、血糖値を正確 測定することができる。

 また、血糖測定装置とチップとで構成さ る測定システムの測定精度(精度)を確認す ために用いられる「コントロール液」と呼 れるテスト液が、各機種毎に用意されてい 。このテスト液は、その成分が実際の血液 は異なる擬似的な血液である。

 使用者(患者)は、血糖測定装置に装着さ たチップにテスト液を供給、展開し、測定 行って、測定システムの測定精度を確認す 。このテスト液の測定で得られた値が、予 設定された許容範囲内の場合は、測定精度 、良好(適正)であり、一方、許容範囲外の場 合は、測定精度が悪い(不適)とされる。

 このテスト液の測定においても、前記血 値の測定の場合と同様に、異なるロットか 得られたチップを用いると、互いに異なる が得られるという問題がある。

 また、前記ロットの違いによる血糖測定 のズレを補正する機能を有する従来の血糖 定装置では、テスト液と血液の成分や性状 互いに異なるにも拘わらず、テスト液の測 においても、血糖値の測定と同様の補正を うので、正確な値は得られない(十分に補正 することはできない)。

 このため、下記(1)または(2)の対策がなされ いる。
 (1) 測定システムの測定精度の確認のため テスト液の測定における許容範囲を、チッ が得られたロット毎に設定する。

 (2) 測定システムの測定精度の確認のた のテスト液の測定における許容範囲を、チ プの特性のロット毎のバラツキを考慮して 十分に広く設定する。

 しかしながら、前記(1)の対策では、チッ が得られたロット毎に異なる許容範囲を設 し、その許容範囲を対応する各収納容器に 字する必要があり、その工程が増え、手間 時間がかかるという欠点がある。

 また、前記(2)の対策では、許容範囲が広 設定されているので、使用者は、測定シス ムの測定精度の確認結果の信頼性に不安を じ、また、実際、その測定精度の確認結果 信頼性は、低い。すなわち、許容範囲を広 設定し過ぎると、測定システムの測定精度 悪くても、テスト液の測定で得られた値が 許容範囲内となったり、また、許容範囲を く設定し過ぎると、本来、測定システムの 定精度が良くても、テスト液の測定で得ら た値が、許容範囲外となったりすることが る。

特開2005-30983号公報

 本発明の目的は、検体中の所定成分の量 正確に測定することができ、かつ、テスト の測定における許容範囲を試験具が得られ ロット毎に換えることなく、測定精度の良 悪しを的確に判別することができる成分測 装置を提供することにある。

 上記目的を達成するために、本発明は、検 中の所定成分の量を示す値を求める検体測 モードと、前記検体中の所定成分の量に対 する値が所定値に設定されたテスト液を測 して前記検体中の所定成分の量に対応する を求めるテスト液測定モードとを有する成 測定装置であって、
 前記成分測定装置に着脱自在に装着可能な 験具を用いて、前記検体中の所定成分の量 測定する測定部と、
 前記検体の前記測定部による測定結果に基 いて、前記検体中の所定成分の量を示す値 求めるために用いる第1の検量線と、前記テ スト液の前記測定部による測定結果に基づい て、前記検体中の所定成分の量に対応する値 を求めるために用いる第2の検量線とを記憶 る第1の記憶手段と、
 前記第1の検量線を用いて、前記検体中の所 定成分の量を示す値を求めるとともに、前記 第2の検量線を用いて、前記テスト液におけ 前記検体中の所定成分の量に対応する値を める分析手段とを有し、
 同一ロットの複数の試験具毎に、該同一ロ トの試験具の特性に応じた適正な第1の検量 線、または前記第1の記憶手段に記憶された 記第1の検量線が前記適正な第1の検量線とな るように前記第1の検量線を修正する第1の修 情報、および、前記同一ロットの試験具の 性に応じた適正な第2の検量線、または前記 第1の記憶手段に記憶された前記第1または第2 の検量線が前記適正な第2の検量線となるよ に前記第1または第2の検量線を修正する第2 修正情報とが、それぞれ設定されており、
 前記検体測定モードでは、前記分析手段は 前記適正な第1の検量線、または、前記第1 修正情報による修正後の前記適正な第1の検 線を用いて、前記検体の前記測定部による 定結果に基づいて、前記検体中の所定成分 量を示す値を求め、
 前記テスト液測定モードでは、前記分析手 は、前記適正な第2の検量線、または、前記 第2の修正情報による修正後の前記適正な第2 検量線を用いて、前記テスト液の前記測定 による測定結果に基づいて、前記テスト液 おける前記検体中の所定成分の量に対応す 値を求めるよう構成されていることを特徴 する成分測定装置である。

 これにより、検体中の所定成分の量を正 に測定することができるとともに、テスト の測定における許容範囲を試験具が得られ ロット毎に換えることなく(許容範囲を一定 範囲に固定することができ)、成分測定装置 試験具とで構成される測定システムの測定 度の良し悪しを的確に判別することができ 。すなわち、特に、テスト液について、試 具が得られたロット毎に異なる許容範囲を 定し、その許容範囲を対応する試験具の各 納容器に印字する作業(工程)が不要となる。 また、ロット毎のバラツキを考慮して設定さ れた場合に比べ、許容範囲を狭くすることが でき、テスト液を用いた測定システムの精度 確認をより適切に行うことができる。これに より、測定システムの測定精度の管理を確実 に行うことができる。

 本発明の成分測定装置では、前記同一ロッ の複数の試験具を収納する収納容器毎に、 当するロットに対応する前記適正な第1の検 量線または前記第1の修正情報と、該当する ットに対応する前記適正な第2の検量線また 前記第2の修正情報とが記憶された第2の記 手段が添付されており、
 前記第2の記憶手段に記憶されている情報を 読み取る読取手段を有するのが好ましい。

 これにより、既存の試験具についてはも ろんのこと、後から製造された、新たなロ ドの試験具についても、容易かつ確実に、 正な第1の検量線および第2の検量線を得る とができる。

 本発明の成分測定装置では、複数のロッ に対応する複数の前記適正な第1の検量線ま たは複数の前記第1の修正情報と、前記複数 ロットに対応する複数の前記適正な第2の検 線または複数の前記第2の修正情報とが、前 記第1の記憶手段に記憶されているのが好ま い。

 これにより、容易かつ確実に、適正な第1 の検量線および第2の検量線を得ることがで る。

 また、後から製造された、新たなロッド 試験具については、その適正な第1の検量線 または第1の修正情報と、適正な第2の検量線 たは第2の修正情報とを第1の記憶手段に記 することにより、容易かつ確実に、適正な 1の検量線および第2の検量線を得ることがで きる。

 本発明の成分測定装置では、前記同一ロッ の複数の試験具を収納する各収納容器に、 れぞれ、該当するロットに対応する前記適 な第1の検量線または前記第1の修正情報と 該当するロットに対応する前記適正な第2の 量線または前記第2の修正情報とを特定する 特定用情報が表示されており、
 前記特定用情報を入力する入力手段と、
 前記特定用情報に基づいて、複数の前記適 な第1の検量線または複数の前記第1の修正 報から、該当するロットに対応する前記適 な第1の検量線または前記第1の修正情報を選 択するとともに、複数の前記適正な第2の検 線または複数の前記第2の修正情報から、該 するロットに対応する前記適正な第2の検量 線または前記第2の修正情報を選択する選択 段とを有するのが好ましい。

 これにより、容易かつ確実に、適正な第1 の検量線および第2の検量線を得ることがで る。

 本発明の成分測定装置では、前記同一ロッ の複数の試験具を収納する各収納容器また 前記各収納容器の各試験具に、それぞれ、 当するロットに対応する前記適正な第1の検 量線または前記第1の修正情報と、該当する ットに対応する前記適正な第2の検量線また 前記第2の修正情報とを特定する特定用情報 を担持する情報担持体が設けられており、
 前記情報担持体が担持する情報を読み取る 取手段と、
 前記特定用情報に基づいて、複数の前記適 な第1の検量線または複数の前記第1の修正 報から、該当するロットに対応する前記適 な第1の検量線または前記第1の修正情報を選 択するとともに、複数の前記適正な第2の検 線または複数の前記第2の修正情報から、該 するロットに対応する前記適正な第2の検量 線または前記第2の修正情報を選択する選択 段とを有するのが好ましい。

 これにより、容易かつ確実に、適正な第1 の検量線および第2の検量線を得ることがで る。

 本発明の成分測定装置では、前記テスト 測定モードでの測定が終了すると、前記検 測定モードに切り換わるよう構成されてい のが好ましい。

 使用者は、テスト液測定モードでの測定 終了すると、通常は、次に、血液測定モー において検体中の所定成分の量を測定する で、これにより、使用者が手作業で検体測 モードに設定する手間を省くことができる

 本発明の成分測定装置では、前記テスト 測定モードでの測定が終了し、その結果、 容範囲内の値が得られた場合は、前記検体 定モードに切り換わるよう構成されている が好ましい。

 使用者は、テスト液測定モードでの測定 終了し、その結果、許容範囲内の値が得ら た場合は、通常は、次に、血液測定モード おいて検体中の所定成分の量を測定するの 、これにより、使用者が手作業で検体測定 ードに設定する手間を省くことができる。

 本発明の成分測定装置では、前記テスト 測定モードは、得られた値を予め設定され 許容範囲と比較して、当該成分測定装置と 該試験具とで構成される測定システムの測 精度の良し悪しを判別するモードであるの 好ましい。

 これにより、使用者は、成分測定装置と 験具とで構成される測定システムの測定精 が良好(適正)であるか、または、悪い(不適) かを、容易かつ確実に把握することができ、 これによって、測定システムの測定精度の管 理をさらに容易かつ確実に行うことができる 。

図1は、本発明の成分測定装置の第1実 形態の内部構造を示す平面図である。 図2は、図1に示す成分測定装置の断面 面図である。 図3は、図1に示す成分測定装置のブロ ク図である。 図4は、図1に示す成分測定装置の測光 の構成を示す縦断面図である。 図5は、試験具の構成を示す縦断面図で ある。 図6は、図5に示す試験具を成分測定装 に装着した状態を示す縦断面図である。 図7は、図5に示す試験具を用いて血液 採取するときの状態を示す側面図である。 図8は、図1に示す成分測定装置の作用 説明するためのフローチャートである。 図9は、図1に示す成分測定装置の作用 説明するためのフローチャートである。 図10は、本発明の成分測定装置の第2実 施形態の作用を説明するためのフローチャー トである。 図11は、本発明の成分測定装置の第3実 施形態を示すブロック図である。 図12は、本発明の成分測定装置の第4実 施形態を示すブロック図である。

 以下、本発明の成分測定装置を添付図面 示す好適実施形態に基づいて詳細に説明す 。

 また、本発明の成分測定装置は、検体中 所定成分の量を測定する装置であるが、以 の実施形態では、代表的に、本発明の成分 定装置を、血液中のブドウ糖の量(血糖値) 測定する血糖測定装置に適用した場合を説 する。

 なお、本発明の成分測定装置の実施形態 説明する前に、まず、本発明の成分測定装 に装着して使用される試験具の実施形態に いて説明する。

 図5は、試験具の構成を示す縦断面図、図 6は、図5に示す試験具を成分測定装置に装着 た状態を示す縦断面図、図7は、図5に示す 験具を用いて血液を採取するときの状態を す側面図である。なお、以下では、図5およ 図6中の左側を「基端」、右側を「先端」と して説明する。

 図5に示す試験具であるチップ(tip)(成分測 定用チップ)5は、検体である血液を採取する 取具としての機能も有しており、有底筒状 チップ本体(試験具本体)51と、このチップ本 体51の底部511から突出した細管52と、チップ 体51内に設置された試験部位である試験紙53 で構成されている。

 チップ本体51は、試験紙53を支持するとと もに、チップ5を、後述する成分測定装置1が える測光部4の先端部(チップ装着部)(試験具 装着部)へ装着する装着部を構成するもので る。

 チップ本体51は、底部511と、胴部513と、 部513の基端外周に形成されたフランジ514と 構成されている。また、底部511の内側には 試験紙53を固定する台座部512が形成されてい る。試験紙53は、その外周部(固定部533)にお て、例えば融着または接着剤による接着等 方法により台座部512に固定される。

 胴部513は、チップ5を成分測定装置1の測 部4の先端部へ装着する装着部を構成する。 なわち、図6および図7に示すように、チッ 本体51の胴部513の内側に、測光部4の先端部( え部材47)を嵌合して、チップ5を成分測定装 置1の測光部4へ装着する。以下、図6に示す状 態を、「チップ装着状態」と言う。

 細管52は、血液(検体)を採取するためのも のであり、その内部には、検体導入流路520が 形成されている。この検体導入流路520は、試 験紙53に対しほぼ直交する方向に延在してお 、その先端には検体流入口523、その基端に 検体流出口527がそれぞれ形成されている。

 チップ本体51の底部511内面の台座部512よ 外周側の位置には、チップ装着状態で、試 紙53と測光部4の押え部材47との非接触を確保 する離間手段として、スペーサー56が形成さ ている。

 このスペーサー56は、底部511の内面に周 向に沿って配置された複数(例えば90°間隔で 4個)の凸部で構成されており、図6に示すよう に、チップ装着状態で、測光部4の押え部材47 の先端に当接して、押え部材47の先端部が試 紙53に接触することを阻止する。

 このようなスペーサー56を設けたことに り、試験紙53が保護されるとともに、試験紙 53上に展開された血液が測光部4に付着して汚 染することが防止される。

 また、スペーサー56は、チップ装着状態 、押え部材47の先端に当接して、試験紙53と 光部4の発光素子41および受光素子42との離 距離や、試験紙53と後述する光透過性部材45 の離間距離(平均距離L)を一定に保つ機能も している。これにより、前記距離が変動し 学的特性にバラツキが生じることによる測 誤差を少なくすることができ、測定精度の 上に寄与する。

 なお、チップ5は、有底筒状でフランジ514 や細管52を有するものに限らず、例えば、小 状、平板状(板状)、シート状、スティック のものであってもよい。

 以上のようなチップ本体51および細管52は 、所定の剛性を有する剛性材料で構成されて いる。このような剛性材料としては、アクリ ル系樹脂等の親水性の高い材料または親水化 処理された各種樹脂材料が好ましい。

 試験紙53は、血液(検体)を吸収可能な担体 に、試薬(発色試薬)を担持(含浸)させたもの ある。この担体は、好ましくは多孔性膜(シ ト状多孔質基材)で構成されている。この場 合、多孔性膜は、血液中の赤血球を濾過でき る程度の孔径を有するものが好ましい。

 試験紙53の担体としては、多孔性膜の他 、例えば、不織布、織布、延伸処理したシ ト等のシート状多孔質基材が挙げられる。

 多孔性膜等の担体の構成材料としては、 リエステル類、ポリアミド類、ポリオレフ ン類、ポリスルホン類またはセルロース類 が挙げられるが、試薬を溶解した水溶液を 浸させたり、血液の採取時には血液の吸収 展開を迅速に行うため、親水性を有する材 または、親水化処理されたものが好ましい

 担体(多孔質膜)に含浸する試薬としては 血糖値測定用の場合、グルコースオキシダ ゼ(GOD)と、ペルオキシダーゼ(POD)と、例えば4 -アミノアンチピリン、N-エチルN-(2-ヒドロキ -3-スルホプロピル)-m-トルイジンのような発 色剤(発色試薬)との組み合せが挙げられ、そ 他、測定成分に応じて、適宜選択される。

 また、試験紙53は、固定部533の内周側に けられ、先端方向に突出している環状の凸 532を有している。この環状の凸部532は、試 紙53上での血液の展開を規制する機能を有す る。これにより、余分な血液が環状の凸部532 より外周側へ流出することが阻止され、血液 付着による汚染が防止される。

 このようなチップ5は、所定の収納容器に 収納される。すなわち、収納容器には、同一 のロットから得られた試験紙53を備える複数 チップ5が収納される。

 図7に示すように、血液の採取は、まず、 指先等を針やメス等で穿刺し、この穿刺部か ら皮膚上に少量(例えば1~6μL程度)の血液18を 出させる。

 一方、成分測定装置1が備える測光部4の 端部(チップ装着部)にチップ5を装着し、細 52の検体流入側端部521の端面を皮膚に当接さ せる。指先の血液18は、溝522内を経て検体流 口523へ至り、毛細管現象により吸引されて 体導入流路520内を基端方向へ流れ、検体流 口527へ到達する。このとき、指先の血液18 、溝522の側面開口部(細管52の外周面に開放 た部分)から有効に吸入されるので、皮膚上 過剰に散らされることもなく、ロスも少な 。

 試験紙53上への血液の展開(付着)が完了す ると、血液中のブドウ糖(目的成分)と試験紙5 3に担持された試薬とが反応し、ブドウ糖の に応じて呈色する。成分測定装置1により、 の呈色した試験紙53を測色して、呈色の強 を測定することにより、血液中の目的成分 である血糖値が求まる。

 なお、試験部位として試験紙を用いて説 したが、本発明では、これに限定されず、 的成分により、反射光の変化するものであ ば用いることができる。

 次に、本発明の成分測定装置を添付図面 示す好適実施形態に基づいて詳細に説明す 。

 なお、本発明の理解を容易にするため、 めに、成分測定装置全体の構成や動作(作用 )等を一通り説明し、その後、本発明の要部( 徴)について説明する。

 <第1実施形態>
 図1は、本発明の成分測定装置の第1実施形 の内部構造を示す平面図、図2は、図1に示す 成分測定装置の断面側面図、図3は、図1に示 成分測定装置のブロック図、図4は、図1に す成分測定装置の測光部の構成を示す縦断 図である。なお、以下では、図1、図2および 図4中の左側を「基端」、右側を「先端」と て説明する。

 これらの図に示す成分測定装置(血中成分 測定装置)1は、ケーシング2を有し、このケー シング2内には、プリント基板3が配置されて る。また、ケーシング2の先端部には、血液 (検体)中のブドウ糖(所定成分)と試験紙53の試 薬との反応によって生じた変化を測定する測 定部として、試験紙53を測色(測光)(測定)する 測光部(測定部)4が設けられている。ケーシン グ2の窓部には、各種の情報を表示(報知)する 表示手段(報知手段)として液晶(LCD)表示装置9 設置されている。

 プリント基板3上には、例えばマイクロコ ンピュータで構成される制御手段10が搭載さ ており、成分測定装置1の諸動作(各部の作 )を制御する。この制御手段10には、測光部4 らの信号(測定結果)に基づいて目的とする 中成分であるブドウ糖の量(血糖値)を算出す る(求める)演算部(分析手段)が内蔵されてい 。この演算部は、必要に応じて、例えばヘ トクリット値補正計算、温度補正計算等も う。なお、制御手段10により、選択手段の主 機能が達成(構成)される。

 測光部4は、発光素子(発光ダイオード)41 、受光素子(フォトダイオード)42とを有して り、これらは、ホルダー43に収納、保持さ ている。発光素子41は制御手段10と電気的に 続され、受光素子42は、図示しない増幅器 よびA/D変換器49を介して制御手段10と電気的 接続されている。

 発光素子41は、制御手段10からの信号によ り作動し、所定の時間間隔でパルス光を発す る。このパルス光は、例えば、その周期が0.5 ~3.0msec程度、1パルスの発光時間が0.05~0.3msec程 度とされる。

 また、このパルス光の波長は、血糖測定 場合、好ましくは500~720nm程度、より好まし は580~650nm程度とされる。

 測光部4の先端部には、前述したような試 験紙53を内蔵する試験具であるチップ(成分測 定用チップ)5が着脱自在に装着される。具体 には、ホルダー43の先端部には、このホル ー43に対して光透過性部材45を固定する押え 材47が設けられており、チップ5を測光部4の 先端部に装着した状態(チップ装着状態)で、 え部材47にチップ本体51の基端部が嵌合し、 チップ5が押え部材47に固定される(図6参照)。 すなわち、本実施形態では、押え部材47がチ プ装着部(試験具装着部)を構成している。

 このチップ装着状態で、押え部材47の先 (開口部472の先端)は、チップ5が備える試験 53に対面する(臨む)。そして、この状態で、 光素子41を点灯させると、発光素子41から発 せられた光は試験紙53に照射され、試験紙53 反射された反射光は、受光素子42に受光され 、光電変換される。受光素子42からは、その 光光量(反射光の光量)に応じたアナログ信 が出力され、所望に増幅された後、A/D変換 49にてデジタル信号に変換され、制御手段10 入力される。

 そして、制御手段10では、後述する検量 を用いて、入力された信号に基づき、例え 、所定の演算処理を行い、また、必要に応 補正計算等を行って、血液中のブドウ糖の (血糖値)を求める。

 また、成分測定装置1は、電源部6、電源 圧検出部7、スイッチ回路8、制御発振部11、 計発振部12、データ記憶部(第1の記憶手段)13 、ブザー出力部14、外部出力部15および温度 定部16を有している。

 電源部6には、電池61が装填される。電源 圧検出部7は、この電池61の電圧を検出し、 出された電圧値(検出値)を制御手段10へ出力 する。これにより、電池61の残量をチェック ることができる。

 スイッチ回路8は、以下のような種々のス イッチの入力を検出し、その信号を制御手段 10へ入力する。スイッチの種類としては、例 ば、電源スイッチ、測定スイッチ、血液(検 体)測定モード選択スイッチ、テスト液(コン ロール液)測定モード選択スイッチ、特定用 情報入力用スイッチ、記憶データ読出スイッ チ、時刻設定・変更スイッチ、リセットスイ ッチ、ブザー作動/不作動選択スイッチ、50Hz/ 60Hz商用電源周波数選択スイッチ等が挙げら る。

 電源スイッチは、操作ボタン31の押圧に り、オン/オフすることができる。また、そ 他のスイッチは、操作ボタン31、操作部材32 、33、34等のうちのいずれか1つまたは2つ以上 を組み合わせて操作することにより作動させ ることができる。なお、操作部材32~34および 定用情報入力用スイッチにより、後述する 定用情報を入力する入力手段が構成される

 制御発振部11は、タイマーを構成するも で、一定時間間隔のクロックパルスを発振 、制御手段10のマイクロコンピューター(マ クロプロセッシングユニット:MPU)の動作用基 準信号の供給を行う。

 時計発振部12は、絶対時間(日時)を特定す る時計を構成するもので、一定時間間隔のク ロックパルスを発振し、制御手段10が内蔵す 時計制御回路の動作用基準信号の供給を行 。

 データ記憶部13は、第1メモリー(RAM)、第2 モリー(ROM)および書き換え可能な不揮発性 モリーである第3メモリー(不揮発性RAM)を備 ている。測光部4より入力された測光値(測光 データ)、すなわち、測定値(測定データ)は、 所定のフォーマットに従って第1メモリーに 憶される。

 また、第2メモリーには、測光値または測 光値から求められた吸光度と、血糖値(目的 する血中成分量)との関係、すなわち、測光 または吸光度に基づいて血糖値を求めるた に用いる検量線が記憶されている。検量線 しては、例えば、演算式、テーブル等が挙 られる。

 また、第3メモリーには、個々の装置ごと に固有の校正値が予め記憶されている。ここ で言う固有の校正値には、例えば、反射光量 の規定値、吸光度計算の補正係数等がある。

 ブザー出力部14は、制御手段10からの信号 に基づいて、ブザーを作動させ、音を発する 。

 外部出力部15は、求められた血糖値(目的 する血中成分量)等のデータを、例えばパソ コンのような外部装置へ出力するためのもの である。この場合、外部出力部15は、例えばR S232Cのような通信ドライバーを内蔵している また、赤外線通信を行う場合には、外部出 部15は、赤外線発光素子およびその駆動回 を内蔵している。

 温度測定部16は、環境温度を測定し得る 度センサー(サーミスタ)を備えている。温度 測定部16では、随時温度測定がなされ、その 度情報は、データ記憶部13の第1メモリーに 憶される。また、第1メモリーから読み出さ れた温度情報は、制御手段10へ入力され、血 値(目的とする血中成分量)の温度補正計算 利用される。

 次に、図4および図6に基づいて、測光部4に いて説明する。
 前述したように、測光部4は、発光素子41お び受光素子42が固定(固着)されたホルダー( 光ブロック)43と、光透過性部材45と、ホルダ ー43に対して光透過性部材45を固定する押え 材47とを備えている。このホルダー43には、 光素子41が発する光を通過させ、試験紙53に 案内する第1の通路431と、この光が試験紙53で 反射された反射光を通過させ、受光素子42に 内する第2の通路432とが形成されている。

 第1の通路431と第2の通路432とは、ホルダ 43の先端部で1つとなった(合流した)後、ホル ダー43の先端において開放(開口)している。 れにより、ホルダー43の先端には、第1の通 431および第2の通路432が開放する開口部433が 成されている。

 ホルダー43の先端部、すなわち、チップ 着状態で試験紙53に対向する部分(チップ装 状態で試験紙53に臨む部分)には、第1の通路4 31がほぼ中央に位置するように、凹部434が形 されている。

 また、凹部434の外周には、この凹部434に 通し、凹部434よりも深く形成された環状凹 435が形成されている。

 この環状凹部435内にはOリング46が収納さ 、かつ、凹部434内には光透過性部材45が収 されており、押え部材47により、ホルダー43 対して光透過性部材45が固定されている。

 押え部材47は、略筒状をなしており、そ 基端側には、光透過性部材45に当接するリン グ状(円環状)の当接部471と、ホルダー43の先 部に嵌合するリング状(円環状)の嵌合部473と が、それぞれ、突出形成されている。嵌合部 473は、当接部471の外周側に位置している。

 嵌合部473は、押え部材47をホルダー43の先 端部へ装着する装着部を構成する。すなわち 、図6に示すように、押え部材47の嵌合部473の 内側に、ホルダー43の先端部を挿入して、押 部材47をホルダー43へ装着する(嵌合させる)

 環状凹部435内にOリング46を、凹部434内に 透過性部材45をそれぞれ収納した状態で、 え部材47をホルダー43の先端部に装着すると 当接部471が光透過性部材45に当接し、これ ホルダー43に向かって押圧する。また、Oリ グ46は、その弾性力により光透過性部材45を 接部471に向かって押圧する。これにより、 透過性部材45は、ホルダー43に対して固定さ れる。このように、ホルダー43の第1の通路431 および第2の通路432(以下、単に「通路」と言 。)は、Oリング46を介して光透過性部材45に り密閉されている。

 また、ホルダー43の先端部外周には、複 のリング状の凹部で構成される接着剤溜り43 6が設けられている。この接着剤溜り436内に 着剤が供給され、これにより、押え部材47は ホルダー43に対して固定(固着)される。

 なお、押え部材47のホルダー43への固定( 着)の方法は、接着剤による接着による方法 限定されず、例えば、融着、嵌合、螺合等 方法を用いてもよい。押え部材47をホルダ 43に対して、嵌合や螺合の方法により固定す ると、光透過性部材45やOリング46を、必要時 取替えることができ便利である。

 このような構成により、チップ装着状態 、光透過性部材45は、試験紙53とホルダー43( 測光部4)の通路とを隔離する。

 この成分測定装置1では、ホルダー43の通 が密閉されているので、通路内への埃、水 血液(検体)等の侵入が確実に防止される。 れにより、血糖値の測定を、高い測定精度 行うことができる。

 また、押え部材47(測光部4)や光透過性部 45の先端面に、血液等が付着した場合でも、 消毒用アルコールや水等の洗浄液により洗浄 して、これらを容易かつ確実に除去すること もできる。

 押え部材47の外周部は、チップ装着状態 、チップ5の基端部が嵌合する嵌合部として 能する。

 また、押え部材47のほぼ中央には、発光 子41が発する光、および試験紙53で反射され 反射光が通過する開口部(貫通孔)472が形成 れており、チップ装着状態において、試験 53と光透過性部材45との間に空間(中空部)19が 形成される。すなわち、チップ装着状態にお いては、試験紙53と光透過性部材45との間に 口部472が位置し、主に、この開口部472の内 (内周面)と、試験紙53の基端側の表面と、光 過性部材45の先端側の表面とで、空間19が画 成される。

 この開口部472は、本実施形態では、その 断面形状が先端(外側端部)から基端(内側端 )までの任意の位置においてほぼ等しい形状 (相似形)をなしている。すなわち、開口部472 内面と当接部471(当接部471の基端面)とのな 角度がほぼ90°となっている。これにより、 間19の横断面積は、その空間19の試験紙53側( 先端側)の端部から光透過性部材45側(基端側) 端部までほぼ一定となる。

 このような構成により、押え部材47の先 面に指等が接触した場合でも、この指等が 透過性部材45の先端面(外側面)に接触するの 防止できるという効果(接触防止効果)が得 れる。

 光透過性部材45の厚さ(平均)は、その構成 材料等によっても若干異なり、特に限定され ないが、0.1~10mm程度であるのが好ましく、0.3~ 3mm程度であるのがより好ましい。光透過性部 材45の厚さが薄過ぎると、強度が低下するお れがあり、一方、光透過性部材45の厚さが 過ぎると、測光部4が大型化し好ましくない

 また、光透過性部材45の形状は、開口部43 3に対応した形状であるのが好ましく、光透 性部材45の寸法は、開口部433を覆うことがで きる程度の大きさであればよい。

 このような光透過性部材45の構成材料と ては、例えば、各種ガラス材料、各種樹脂 料等が挙げられる。

 また、ホルダー43および押え部材47の構成 材料としては、各種樹脂材料や各種金属材料 が挙げられる。

 なお、光透過性部材45は、平板状のもの 限定されず、例えば、レンズ形状のもので ってもよい。

 また、光透過性部材45の表面には、任意 目的のコート層が1層以上形成されていても い。このコート層は、例えば、測定精度を 上させる目的、光透過性部材45のキズ付き 防止する目的等の目的で設けることができ 。

 測定精度を向上させる観点からは、コー 層として、例えば、発光素子41が発する光 光透過性部材45の表面(基端面)で反射される を防止する反射防止コート(ARコート)や、試 験紙53で反射された反射光が光透過性部材45 表面(先端面)で反射されるのを防止する反射 防止コート、外乱光(特に赤外光)が測定精度 大きく影響を与えることから、例えば720nm 下の波長の光を選択的に透過させるローパ フィルタや、500~720nm程度(発光素子41が発す 光の波長に対応する)の波長の光を選択的に 過させるバンドパスフィルタ等を設けるの 好ましい。

 また、光透過性部材45のキズ付きを防止 る観点からは、コート層として、例えば、Si 系材料、Al系材料、多官能アクリル系材料、 レタン樹脂系材料、メラミン樹脂系材料等 主材料とする強化コート層(ハードコート層 )を設けるのが好ましい。

 Oリング46は、弾性材料で構成され、その 断面における径(直径)が環状凹部435の深さ り大きくなるよう設定されている。これに り、光透過性部材45を凹部434内に設置した状 態で、Oリング46は、ホルダー43および光透過 部材45の双方と確実に密着するようになる これにより、ホルダー43の通路の密閉性(液 性または気密性)の向上を図ることができ、 述した効果をより向上させることができる

 このような弾性材料としては、各種ゴム 料(特に加硫処理したもの)や、各種熱可塑 エラストマーが挙げられ、これらのうちの1 または2種以上を混合して用いることができ る。

 なお、Oリング46の設置位置は、図示のも に限定されず、例えば、光透過性部材45の 周部とすることもできる。

 さて、成分測定装置1は、血液(検体)が付 した試験紙53を測定して血液中のブドウ糖 量(血糖値)を示す値を求める血液(検体)測定 ードと、血液中のブドウ糖の量(血糖値)に 応する値が既知のテスト液(コントロール液) が付着した試験紙53を測定して前記血液中の ドウ糖の量(血糖値)に対応する値を求める スト液(コントロール液)測定モードとを有し ている。

 本実施形態では、操作部材32~34を操作す ことにより、血液測定モード選択スイッチ 、テスト液測定モード選択スイッチとのい かのスイッチが作動し、血液測定モードと テスト液測定モードとのいずれかのモード 設定し得るようになっている。

 テスト液測定モードは、得られた値を予 設定された許容範囲(適正範囲)と比較して 成分測定装置1と試験紙53を備えるチップ5と 構成される測定システムの測定精度(精度) 確認、すなわち、測定システムの測定精度 良し悪し(適正/不適)を判別するモードであ 。そして、テスト液は、この測定システム 測定精度を確認するために用いられる液で る。また、テスト液は、その成分および性 が実際の血液とは異なる擬似的な血液であ 、血糖値に対応する値が、既知のもの(所定 に設定されたもの)である。

 テスト液測定モードにおいて、成分測定 置1でテスト液が付着した試験紙53を測定し 求まった値が、予め設定された許容範囲(適 正範囲)内の場合は、測定精度は、良好(適正) であり、一方、許容範囲外の場合は、測定精 度が悪い(不適)と判別する。この許容範囲は データ記憶部13の第2メモリーに記憶されて る、また、許容範囲は、例えば、テスト液 取り扱い説明書、チップ5が収納されている 収納容器等に記載(表示)されている。

 ここで、前記「血糖値に対応する値」と 、テスト液に実際に含まれるブドウ糖の量 はなく、測定システムの測定精度が良好(適 正)である場合において成分測定装置1でテス 液が付着した試験紙53を測定したときに得 れる値である。すなわち、テスト液と血液 血球の有無等により特性が異なり、その違 に基づいて、実際にはテスト液に含まれる ドウ糖の量と血糖値に対応する値が必ずし 一致するものではない。例えば、前記「血 値に対応する値」、すなわち、成分測定装 1でテスト液を用いて測定して得られる値が1 00mg/dLとなる場合でも、テスト液に実際に含 れるブドウ糖の量は、80mg/dLしかないといっ ケースが考えられる。以下、前記「血糖値 示す値」および前記「血糖値に対応する値 を、それぞれ、単に、「血糖値」とも言う

 また、データ記憶部13の第2メモリーには 血液が付着した試験紙53の測光部4の測光値 たは測光値から求められた吸光度(以下、単 に、「測光値」と言う)に基づいて、血糖値 求めるために用いる第1の検量線(血液用検量 線)と、テスト液が付着した試験紙53の測光部 4の測光値に基づいて、血糖値を求めるため 用いる第2の検量線(テスト液用検量線)とが 憶されている。

 この場合、同一のロットから得られた試 紙53を備える複数のチップ5が収納された収 容器毎(同一ロットの複数のチップ5毎)に、 の収納容器内のチップ5の試験紙53の特性に じた適正な第1の検量線と、収納容器内のチ ップ5の試験紙53の特性に応じた適正な第2の 量線とが、それぞれ設定されている。すな ち、複数のロットの各ロット毎に、それぞ 、適正な第1の検量線と、適正な第2の検量線 とが設定されており、複数のロットに対応す る複数の適正な第1の検量線と、複数のロッ に対応する複数の適正な第2の検量線とが、 ータ記憶部13の第2メモリーに記憶されてい 。なお、第1の検量線および第2の検量線と ては、それぞれ、例えば、演算式、テーブ 等が挙げられる。

 また、前記データ記憶部13に記憶されて る各第1の検量線および各第2の検量線には、 それぞれ、その第1の検量線および第2の検量 を特定する校正番号(特定用情報)が割り当 られている。

 一方、チップ5の各収納容器には、それぞ れ、該当するロットに対応する適正な第1の 量線と、該当するロットに対応する適正な 2の検量線とを特定する校正番号(特定用情報 )が記載(表示)されている。

 そして、本実施形態では、操作部材32~34 操作することにより、特定用情報入力用ス ッチが作動し、所定の校正番号(特定用情報) が入力されるようになっている。

 使用者は、使用するチップ5の収納容器に 記載されている校正番号を、操作部材32~34を 作して入力する。

 これにより、制御手段10は、複数の第1の 量線から、入力された校正番号の第1の検量 線を選択し、また、複数の第2の検量線から 入力された校正番号の第2の検量線を選択す 。すなわち、制御手段10は、特定用情報に づいて、複数の適正な第1の検量線から、該 するロットに対応する適正な第1の検量線を 選択するとともに、複数の適正な第2の検量 から、該当するロットに対応する適正な第2 検量線を選択する。

 そして、血液測定モードにおいては、制 手段10は、前記選択された適正な第1の検量 を用いて、血液が付着した試験紙53の測光 4の測光値に基づいて、血糖値を求める。

 また、テスト液測定モードにおいては、 御手段10は、前記選択された適正な第2の検 線を用いて、テスト液が付着した試験紙53 測光部4の測光値に基づいて、血糖値を求め 。

 次に、図8および図9に示すフローチャー に基づいて、成分測定装置1の作用(動作)を 明する。

 図8および図9は、図1に示す成分測定装置 作用を説明するためのフローチャート(制御 手段10の制御動作を示すフローチャート)であ る。

 まず、使用者が行う作業の一例を簡単に説 する。
 使用者は、操作ボタン31を操作して電源ス ッチをオンし、成分測定装置1の押え部材47 、チップ5を装着する。なお、チップ5を装着 すると、自動的に、電源スイッチがオンにな るよう構成されていてもよい。

 また、使用者は、操作部材32~34を操作し 、血液測定モード選択スイッチまたはテス 液測定モード選択スイッチをオンし、血液 定モードまたはテスト液測定モードに設定 る。血液測定モードに設定する場合は、チ プ5で血液を採取する。これにより、採取さ た血液は、試験紙53に付着する。また、テ ト液測定モードに設定する場合は、チップ5 テスト液を採取する。これにより、採取さ たテスト液は、試験紙53に付着する。

 また、使用者は、操作部材32~34を操作し 、使用するチップ5の収納容器に記載されて る校正番号を入力する。これにより、該当 るロットに対応する適正な第1の検量線が選 択されるとともに、該当するロットに対応す る適正な第2の検量線が選択される。

 また、使用者は、操作部材32を操作して 定スイッチをオンする。これにより、前述 たように、測光部4によって測光(測定)が行 れ、血糖値が求まる。

 最後に、使用者は、操作ボタン31を操作 て電源スイッチをオフする。なお、前記使 者の作業の順番は、適宜、変更することが き、また、その作業の一部は、省略するこ もできる。

 次に、成分測定装置1の作用(動作)を説明す 。
 まず、電源スイッチがオンしたか否かを判 し(ステップS101)、電源スイッチがオンした 合には、血液測定モードに設定する(ステッ プS102)。使用頻度は、テスト液測定モードに べて、血液測定モードの方が圧倒的に多い で、これにより、使用者が手作業で血液測 モードに設定する手間を省くことができる

 次いで、液晶表示装置9に、血液測定モー ドに設定されていることを示す文字、記号、 図形等を表示する(ステップS103)。

 次いで、血液測定モード選択スイッチが ンしたか否かを判断し(ステップS104)、血液 定モード選択スイッチがオンした場合には ステップS102に戻り、再度、ステップS102以 を実行する。なお、血液測定モード選択ス ッチは、オンした後、瞬時にオフするよう なっている。

 また、ステップS104において、血液測定モ ード選択スイッチがオンしない場合には、テ スト液測定モード選択スイッチがオンしたか 否かを判断し(ステップS105)、テスト液測定モ ード選択スイッチがオンした場合には、テス ト液測定モードに設定する(ステップS106)。な お、テスト液測定モード選択スイッチは、オ ンした後、瞬時にオフするようになっている 。

 次いで、液晶表示装置9に、テスト液測定 モードに設定されていることを示す文字、記 号、図形等を表示し(ステップS107)、ステップ S104に戻り、再度、ステップS104以降を実行す 。

 また、ステップS105において、テスト液測 定モード選択スイッチがオンしない場合には 、複数の第1の検量線から、入力された校正 号の第1の検量線を選択し、また、複数の第2 の検量線から、入力された校正番号の第2の 量線を選択する(ステップS108)。なお、この テップS108では、入力された最新の校正番号 第1の検量線および第2の検量線が選択され 。

 次いで、測定スイッチがオンしたか否か 判断し(ステップS109)、測定スイッチがオン ない場合には、電源スイッチがオフしたか かを判断し(ステップS110)、電源スイッチが フしない場合には、ステップS104に戻り、再 度、ステップS104以降を実行し、電源スイッ がオフした場合には、このプログラムを終 する。

 また、ステップS109において、測定スイッ チがオンした場合には、前述したように、測 光部4によって測光(測定)を行う(ステップS111) 。なお、測定スイッチは、オンした後、瞬時 にオフするようになっている。

 次いで、現在のモードが、血液測定モー であるか否かを判断し(ステップS112)、血液 定モードである場合は、前記選択された第1 の検量線を用いて、前記測光部4の測光値に づいて、血糖値を求める(ステップS113)。

 次いで、液晶表示装置9に、求まった血糖 値を表示し(ステップS114)、ステップS104に戻 、再度、ステップS104以降を実行する。

 一方、ステップS112において、テスト液測 定モードである場合は、前記選択された第2 検量線を用いて、前記測光部4の測光値に基 いて、血糖値を求める(ステップS115)。

 次いで、求まった血糖値が許容範囲内か かを判断し(ステップS116)、許容範囲内の場 には、液晶表示装置9に、求まった血糖値と 、その血糖値が許容範囲内であることを示す 、例えば、「OK」とを表示し(ステップS117)、 テップS102に戻り、再度、ステップS102以降 実行する。次に、使用者は、通常は、血液 定モードにおいて、血液の血糖値を測定す ので、ステップS102において、血液測定モー に設定されることで、自動的に、血液測定 ードに切り換わるため、使用者が手作業で 液測定モードに設定する手間を省くことが きる。

 また、ステップS116において、求まった血 糖値が許容範囲外の場合には、液晶表示装置 9に、求まった血糖値と、その血糖値が許容 囲外であることを示す、例えば、「NG」とを 表示し(ステップS118)、ステップS104に戻り、 度、ステップS104以降を実行する。この場合 、血液測定モードに切り換わらずに、テス 液測定モードが維持されるので、使用者は テスト液測定モードに設定する作業を行う となく、再び、テスト液測定モードでの測 を行って、測定システムの測定精度を確認 ることができる。

 以上説明したように、この成分測定装置1 によれば、血液測定モードにおいては、該当 するロットに対応する適正な第1の検量線を いて血糖値を求め、テスト液測定モードに いては、該当するロットに対応する適正な 2の検量線を用いて血糖値を求めるので、血 値を正確に測定することができるとともに テスト液の測定における許容範囲をチップ5 の試験紙53が得られたロット毎に換えること く(許容範囲を一定範囲に固定することがで き)、成分測定装置1とチップ5とで構成される 測定システムの測定精度の良し悪しを的確に 判別することができる。

 すなわち、特に、テスト液について、チ プ5の試験紙53が得られたロット毎に異なる 容範囲を設定し、その許容範囲を、都度対 するチップ5の各収納容器に印字する作業( 程)が不要となる。また、ロットによるバラ キを考慮して広い許容範囲を設定したもの 比べ、許容範囲を狭く設定することができ ので、テスト液を用いた測定システムの精 確認をより精密に行うことができる。これ より、使用者に対して安心感を与えること でき、また、測定システムの測定精度の管 を確実に行うことができる。

 なお、本発明では、図8および図9に示す ローチャートにおいて、例えば、ステップS1 08は、他の位置に設けられていてもよい。

 また、本発明では、ステップS118を実行し た後、ステップS102に戻るようになっていて よい。すなわち、テスト液測定モードでの 定が終了すると、その結果にかかわらず(許 範囲内の値が得られた場合と、許容範囲外 値が得られた場合のいずれにおいても)、血 液測定モードに切り換わるよう構成されてい てもよい。

 また、本実施形態では、データ記憶部13 、複数の適正な第1の検量線と、複数の適正 第2の検量線とが記憶されており、これらか ら、所定の第1の検量線および所定の第2の検 線を選択するようになっているが、本発明 は、これに限らず、例えば、下記(1)または( 2)のように構成されていてもよい。

 (構成1)
 データ記憶部13に、1つの第1の検量線が記憶 されている。そして、同一のロットから得ら れた試験紙53を備える複数のチップ5が収納さ れた収納容器毎に、データ記憶部13に記憶さ ている第1の検量線が、収納容器内のチップ 5の試験紙53の特性に応じた適正な第1の検量 となるようにその第1の検量線を修正する第1 の修正情報(血液用修正情報)と、データ記憶 13に記憶されている第1の検量線が、収納容 内のチップ5の試験紙53の特性に応じた適正 第2の検量線となるようにその第1の検量線 修正する第2の修正情報(テスト液用修正情報 )とが、それぞれ設定されている。すなわち 複数のロットの各ロット毎に、それぞれ、 正な第1の検量線と、適正な第2の検量線とが 設定されており、複数のロットに対応する複 数の第1の修正情報と、複数のロットに対応 る複数の第2の修正情報とが、データ記憶部1 3に記憶されている。

 (構成2)
 データ記憶部13に、1つの第1の検量線および 1つの第2の検量線が記憶されている。そして 同一のロットから得られた試験紙53を備え 複数のチップ5が収納された収納容器毎に、 ータ記憶部13に記憶されている第1の検量線 、収納容器内のチップ5の試験紙53の特性に じた適正な第1の検量線となるようにその第 1の検量線を修正する第1の修正情報(血液用修 正情報)と、データ記憶部13に記憶されている 第2の検量線が、収納容器内のチップ5の試験 53の特性に応じた適正な第2の検量線となる うにその第2の検量線を修正する第2の修正 報(テスト液用修正情報)とが、それぞれ設定 されている。すなわち、複数のロットの各ロ ット毎に、それぞれ、適正な第1の検量線と 適正な第2の検量線とが設定されており、複 のロットに対応する複数の第1の修正情報と 、複数のロットに対応する複数の第2の修正 報とが、データ記憶部13に記憶されている。

 なお、第1の修正情報および第2の修正情 としては、それぞれ、例えば、修正前の検 線を用いて血糖値を求めた場合に、適正値 りも所定値小さい値になってしまう場合は その所定値を加算し、適正値よりも所定値 きい値になってしまう場合は、その所定値 減算する演算式等が挙げられる。

 また、前記データ記憶部13に記憶されて る各第1の修正情報および各第2の修正情報に は、それぞれ、その第1の修正情報および第2 修正情報を特定する校正番号(特定用情報) 割り当てられている。

 一方、チップ5の各収納容器には、それぞ れ、該当するロットに対応する第1の修正情 と、該当するロットに対応する第2の修正情 とを特定する校正番号(特定用情報)が記載( 示)されている。

 使用者が、使用するチップ5の収納容器に 記載されている校正番号を、操作部材32~34を 作して入力すると、制御手段10は、複数の 1の修正情報から、入力された校正番号の第1 の修正情報を選択し、また、複数の第2の修 情報から、入力された校正番号の第2の修正 報を選択する。すなわち、制御手段10は、 定用情報に基づいて、複数の第1の修正情報 ら、該当するロットに対応する第1の修正情 報を選択するとともに、複数の第2の修正情 から、該当するロットに対応する第2の修正 報を選択する。そして、この選択された第1 の修正情報による修正後の適正な第1の検量 および選択された第2の修正情報による修正 の適正な第2の検量線は、データ記憶部13に 憶される。

 血液測定モードにおいては、制御手段10 、前記選択された第1の修正情報による修正 の適正な第1の検量線を用いて、血液が付着 した試験紙53の測光部4の測光値に基づいて、 血糖値を求める。

 また、テスト液測定モードにおいては、 御手段10は、前記選択された第2の修正情報 よる修正後の適正な第2の検量線を用いて、 テスト液が付着した試験紙53の測光部4の測光 値に基づいて、血糖値を求める。

 また、本発明では、データ記憶部13に、 数のロットに対応する適正な第1の検量線と 複数のロットに対応する複数の第2の修正情 報とが、記憶されていてもよい。

 また、本発明では、データ記憶部13に、 数のロットに対応する複数の第1の修正情報 、複数のロットに対応する複数の適正な第2 の検量線とが、記憶されていてもよい。

 なお、前記の各変形例は、そのまま、ま は、多少変更して、後述する各実施形態に それぞれ適用することができる。以下の各 施形態の説明では、これらの変形例の説明 、省略するか、または、簡単に説明する。

 <第2実施形態>
 次に、本発明の成分測定装置の第2実施形態 について説明する。

 図10は、本発明の成分測定装置の第2実施 態の作用を説明するためのフローチャート( 制御手段10の制御動作を示すフローチャート) である。

 以下、第2実施形態の成分測定装置1につ て、前述した第1実施形態との相違点を中心 説明し、同様の事項については、その説明 省略する。

 第2実施形態の成分測定装置1は、自動的 、血液測定モードと、テスト液測定モード のいずれかのモードに設定されるように構 されていることが異なっていること以外は 前述した第1実施形態と同様である。

 すなわち、第2実施形態の成分測定装置1 は、測光部4の受光素子42からの出力値(測光 )(測定値)の単位時間当りの変化量(変化率) 、血液が付着した試験紙53を測定した場合と 、テスト液が付着した試験紙53を測定した場 とで、異なるので、この違いを利用して、 液が付着した試験紙53と、テスト液が付着 た試験紙53とのいずれを測定したかを判別し 、その結果に応じて、血液測定モードと、テ スト液測定モードとのいずれかのモードに設 定するよう構成されている。血液が付着した 試験紙53を測定した場合は、血液測定モード 設定され、テスト液が付着した試験紙53を 定した場合は、テスト液測定モードに設定 れる。

 なお、前記血液が付着した試験紙53と、 スト液が付着した試験紙53とのいずれを測定 したかを判別する方法は、これに限らず、例 えば、液が付着した試験紙53の色を測定(認識 )し、その色の違いを利用して判別してもよ 。

 次に、図10に示すフローチャートに基づ て、成分測定装置1の作用(動作)を説明する

 まず、電源スイッチがオンしたか否かを 断し(ステップS201)、電源スイッチがオンし 場合には、複数の第1の検量線から、入力さ れた校正番号の第1の検量線を選択し、また 複数の第2の検量線から、入力された校正番 の第2の検量線を選択する(ステップS202)。な お、このステップS202では、入力された最新 校正番号の第1の検量線および第2の検量線が 選択される。

 次いで、測定スイッチがオンしたか否か 判断し(ステップS203)、測定スイッチがオン ない場合には、電源スイッチがオフしたか かを判断し(ステップS204)、電源スイッチが フしない場合には、ステップS202に戻り、再 度、ステップS202以降を実行し、電源スイッ がオフした場合には、このプログラムを終 する。

 また、ステップS203において、測定スイッ チがオンした場合には、前述したように、測 光部4によって測光(測定)を行う(ステップS205) 。なお、測定スイッチは、オンした後、瞬時 にオフするようになっている。

 次いで、血液が付着した試験紙53を測定 たか否かを判断し(ステップS206)、血液が付 した試験紙53を測定したと判断した場合には 、血液測定モードに設定する(ステップS207)。

 次いで、前記選択された第1の検量線を用 いて、前記測光部4の測光値に基づいて、血 値を求める(ステップS208)。

 次いで、液晶表示装置9に、求まった血糖 値、および血液測定モードに設定されている ことを示す文字や記号等を表示し(ステップS2 09)、ステップS202に戻り、再度、ステップS202 降を実行する。

 一方、ステップS206において、テスト液が 付着した試験紙53を測定したと判断した場合 は、テスト液測定モードに設定する(ステッ プS210)。

 次いで、前記選択された第2の検量線を用 いて、前記測光部4の測光値に基づいて、血 値を求める(ステップS211)。

 次いで、求まった血糖値が許容範囲内か かを判断し(ステップS212)、許容範囲内の場 には、液晶表示装置9に、求まった血糖値と 、その血糖値が許容範囲内であることを示す 、例えば、「OK」と、血液測定モードに設定 れていることを示す文字、記号、図形等を 示し(ステップS213)、ステップS202に戻り、再 度、ステップS202以降を実行する。

 また、ステップS212において、求まった血 糖値が許容範囲外の場合には、液晶表示装置 9に、求まった血糖値と、その血糖値が許容 囲外であることを示す、例えば、「NG」と、 テスト液測定モードに設定されていることを 示す文字、記号、図形等を表示し(ステップS2 14)、ステップS202に戻り、再度、ステップS202 降を実行する。

 この成分測定装置1によれば、前述した第 1実施形態と同様の効果が得られる。

 そして、この成分測定装置1では、使用者 が手作業で血液測定モードまたはテスト液測 定モードに設定する操作を行う必要がなく、 血液が付着した試験紙53を測定した場合は、 液測定モードに、テスト液が付着した試験 53を測定した場合は、テスト液測定モード 、それぞれ、自動的に設定されるように構 されているので、使用者の手間を省くこと でき、また、誤って異なるモードに設定し しまうことを防止することができる。

 なお、この第2実施形態は、後述する各実 施形態にもそれぞれ適用することができる。

 <第3実施形態>
 次に、本発明の成分測定装置の第3実施形態 について説明する。

 図11は、本発明の成分測定装置の第3実施 態を示すブロック図である。

 以下、第3実施形態の成分測定装置1につ て、前述した第1実施形態との相違点を中心 説明し、同様の事項については、その説明 省略する。

 第3実施形態の成分測定装置1では、チッ (試験具)5の各収納容器または各収納容器の チップ5に、校正番号等の特定用情報を担持 るバーコード等の情報担持体が設けられて る。

 また、図11に示すように、成分測定装置1 、バーコード(情報担持体)が担持する情報 読み取るバーコードリーダー(第2の読取手段 )(読取手段)21を有している。このバーコード ーダー21と制御手段10とは、電気的に接続さ れており、バーコードリーダー21で読み取っ 情報は、制御手段10に入力されるようにな ている。

 すなわち、各収納容器または各チップ5に 設けられているバーコードは、バーコードリ ーダー21で読み取られ、そのバーコードが担 する校正番号の情報は、制御手段10に入力 れる。

 また、本実施形態は、チップカートリッ を着脱自在に装着し得る成分測定装置に適 することができる。以下、この場合の構成 説明する。

 まず、複数のチップ5と、その複数のチッ プ5を収納した収納容器とで、チップカート ッジが構成されている。

 成分測定装置1は、このチップカートリッ ジを着脱自在に装着するカートリッジ装着部 (収納容器装着部)と、複数のチップから1つの チップを選択し測定に供する機構とを有して いる(図示せず)。成分測定装置1のカートリッ ジ装着部に、チップカートリッジを装着する と、チップカートリッジの収納容器に設けら れているバーコードが、バーコードリーダー 21で読み取られ、そのバーコードが担持する 正番号の情報は、制御手段10に入力される

 また、別の構成例では、成分測定装置1の カートリッジ装着部に装着されているチップ カートリッジのチップ5が、成分測定装置1の ップ装着部に装着されると、チップ5に設け られているバーコードが、バーコードリーダ ー21で読み取られ、そのバーコードが担持す 校正番号の情報は、制御手段10に入力され 。

 なお、情報担持体としては、バーコード 限らず、例えば、2次元コード等であっても よい。

 この成分測定装置1によれば、前述した第 1実施形態と同様の効果が得られる。

 <第4実施形態>
 次に、本発明の成分測定装置の第4実施形態 について説明する。

 図12は、本発明の成分測定装置の第4実施 態を示すブロック図である。

 以下、第4実施形態の成分測定装置1につ て、前述した第1実施形態との相違点を中心 説明し、同様の事項については、その説明 省略する。

 第4実施形態の成分測定装置1では、チッ (試験具)5の各収納容器に、それぞれ、第2の 憶手段であるICメモリーチップ(ICメモリー ード)24が添付されている。

 このICメモリーチップ(第2の記憶手段)24に は、該当するロットに対応する適正な第1の 量線と、該当するロットに対応する適正な 2の検量線とが記憶されている。

 また、図12に示すように、成分測定装置1 、ICメモリーチップ24が着脱自在に装着され るICメモリー装着部(図示せず)と、ICメモリー チップ24がICメモリー装着部に装着されたと 、ICメモリーチップ24の端子が電気的に接続 れるコネクタ23と、コネクタ23に電気的に接 続され、ICメモリーチップ24に記憶されてい 情報を読み取る読取部(第1の読取手段)(読取 段)22とを有している。読取部22と制御手段10 とは、電気的に接続されており、読取部22で み取った情報は、制御手段10に入力される うになっている。

 すなわち、ICメモリーチップ24がICメモリ 装着部に装着され、ICメモリーチップ24の端 子がコネクタ23に電気的に接続された状態で ICメモリーチップに記憶されている該当す ロットに対応する適正な第1の検量線および 2の検量線の情報は、読取部22で読み取られ 制御手段10に入力され、データ記憶部13に記 憶され、必要時にデータ記憶部13から読み出 れる。

 なお、前述した第1実施形態でも述べたよ うに、データ記憶部13に、1つの第1の検量線 または、1つの第1の検量線および1つの第2の 量線が記憶されており、ICメモリーチップ24 に、該当するロットに対応する第1の修正情 および該当するロットに対応する第2の修正 報とが記憶されていてもよく、また、該当 るロットに対応する適正な第1の検量線およ び該当するロットに対応する第2の修正情報 が記憶されていてもよく、また、該当する ットに対応する第1の修正情報および該当す ロットに対応する適正な第2の検量線が記憶 されていてもよい。

 この成分測定装置1によれば、前述した第 1実施形態と同様の効果が得られる。

 以上、本発明の成分測定装置を、図示の 施形態に基づいて説明したが、本発明はこ に限定されるものではなく、各部の構成は 同様の機能を有する任意の構成のものに置 することができる。また、本発明に、他の 意の構成物が付加されていてもよい。

 また、本発明は、前記各実施形態のうち 、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせた のであってもよい。

 また、前記実施形態では、検体として血 を挙げて説明したが、検体はこれに限らず その他、例えば尿、リンパ液、髄液、唾液 の体液またはその希釈液、濃縮液であって よい。

 また、測定目的とする成分(所定成分)は ブドウ糖(血糖値)に限らず、例えば、コレス テロール、尿酸、クレアチニン、乳酸、ヘモ グロビン(潜血)、各種アルコール類、各種糖 、各種タンパク質、各種ビタミン類、ナト ウム等の各種無機イオン等であってもよい

 また、前記実施形態では、試験紙を備え 有底筒状のチップ(試験具)を装着して使用 る成分測定装置について説明したが、本発 の成分測定装置は、小片状、平板状(板状)、 シート状、スティック状等の他の構成(形態) 試験具を用いるものであってもよい。

 また、前記実施形態では、試験具および 分測定装置は、比色式(光学的に測定する方 式)のものであるが、本発明では、この方式 限らず、例えば、電極式(試験片に接する2つ の電極間に電圧を印加したときにその試験片 を介して流れる電流を測定する方式)のもの あってもよい。

 本発明によれば、同一のロットから得ら た複数のチップ(試験具)が収納された収納 器毎に、検体測定モードで用いられ、収納 器内の試験具の特性に応じた適正な第1の検 線または第1の修正情報と、テスト液測定モ ードで用いられ、収納容器内の試験具の特性 に応じた適正な第2の検量線または第2の修正 報とが、それぞれ設定されているので、検 中の所定成分の量を正確に測定することが きるとともに、テスト液の測定における許 範囲を試験具が得られたロット毎に換える となく(許容範囲を一定範囲に固定すること ができ)、成分測定装置と試験具とで構成さ る測定システムの測定精度の良し悪しを的 に判別することができる。すなわち、特に テスト液について、試験具が得られたロッ 毎に異なる許容範囲を設定し、その許容範 を対応する試験具の各収納容器に印字する 業(工程)が不要となる。また、ロット毎のバ ラツキを考慮して設定された場合に比べ、許 容範囲を狭くすることができ、テスト液を用 いた測定システムの精度確認をより適切に行 うことができる。これにより、測定システム の測定精度の管理を確実に行うことができる 。したがって、産業上の利用可能性を有する 。