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Patent Searching and Data


Title:
COMPOUND HAVING OLIVINE-TYPE STRUCTURE, POSITIVE ELECTRODE FOR NONAQUEOUS ELECTROLYTE SECONDARY BATTERY, AND NONAQUEOUS ELECTROLYTE SECONDARY BATTERY
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/105490
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a compound having an olivine-type structure, which enables to produce a battery having high capacity, high output and excellent rate characteristics. Also disclosed are a positive electrode for nonaqueous electrolyte secondary batteries, which is produced by using such a compound, and a nonaqueous electrolyte secondary battery comprising such a positive electrode. Specifically disclosed is a compound containing at least lithium, a transition metal, phosphorus and oxygen, such as LiFePO4. The compound has an olivine-type structure and hardly contains a crystal phase other than one with olivine-type structure, while having a specific surface area of not less than 4 m2/g. This compound is useful as a positive electrode active material for nonaqueous electrolyte secondary batteries.

Inventors:
IKEGAWA ATSUSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053483
Publication Date:
September 04, 2008
Filing Date:
February 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SANTOKU CORP (JP)
IKEGAWA ATSUSHI (JP)
International Classes:
C01G49/00; H01M4/131; H01M4/136; H01M4/1391; H01M4/1397; H01M4/48; H01M4/485; H01M4/52; H01M4/525; H01M4/58; H01M4/62; H01M10/0525; H01M10/36
Foreign References:
JP2007035295A2007-02-08
JP2006261060A2006-09-28
JP2006155941A2006-06-15
JP2004296367A2004-10-21
JP2007207637A2007-08-16
Other References:
KOIZUMI S. ET AL.: "Lithium Denchi Seikyoku Zairyo LiFePO4 no Suinetsu Gosei Joken no Kento", THE ELECTROCHEMICAL SOCIETY OF JAPAN DAI 73 KAI TAIKAI KOEN YOSHISHU, 1 April 2006 (2006-04-01), pages 260
SHIRAISHI K. ET AL.: "Suinetsuho ni yori Gosei shita Olivine-gata LiFePO4 no Denki Kagaku Tokusei", 44TH BATTERY SYMPOSIUM IN JAPAN, 4 November 2003 (2003-11-04), pages 378 - 379
Attorney, Agent or Firm:
SAKAI, Hajime et al. (9-15 Akasaka 1-chome, Minato-k, Tokyo 52, JP)
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Claims:
 少なくともリチウム、遷移金属、リン及び酸素を含み、オリビン型構造を有し、下記条件でX線回折を測定した、2θが23.00°~23.70°に現れる最強の回折ピークの強度をI1、2θが21.40°~22.90°に現れる最強の回折ピークの強度をI2、2θが17.70°~19.70°に現れる最強の回折ピークの強度をI3とした場合、I1/I2が0.050以下、I3/I2が0.001以下であり、かつ比表面積が4m 2 /g以上であることを特徴とするオリビン型構造を有する化合物。
 X線回折条件
 ターゲット:銅、管電圧:40kV、管電流:300mA、発散スリット:1/2°、散乱スリット:1°、受光スリット:0.15mm、操作モード:FT、スキャンステップ:0.01°、計数時間:2秒。
 下記の充放電試験において、10回目の(3)の工程の充電時に正極の電位が負極に対して4.0Vに到達した時に理論容量の91.0%以上充電されることを特徴とする請求項1記載の化合物。
(充放電試験)
(1)少なくともリチウム、遷移金属、リン、酸素を含有するオリビン型構造を有する化合物と炭素の質量比が98.5:1.5となるように、該化合物を10質量%のグルコース水溶液に分散し、攪拌しながら乾燥し、次いで、5体積%水素-アルゴンの混合ガス雰囲気中800℃で1時間還元処理を行う。
(2)(1)の工程で得られる化合物と、導電剤としてアセチレンブラックと、結着剤としてポリフッ化ビニリデンとを、質量比で80:15:5の割合で混合し、N-メチルピロリドンを用いて混練してスラリー化する。得られた電極スラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔に塗布し、乾燥後、プレス機で加圧成型し、厚さ60μmとする。続いてφ12mmに打ち抜いて、アルミニウム箔を除いた部分の密度が1.830~1.920g/cm 3 の正極とする。厚み0.15mmのリチウム箔をφ14mmに打ち抜いて負極とし、厚さ0.025mmのポリプロピレン製多孔質不織布をセパレータとする。この電極群を2032型コインセルに入れ、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとを1:2の体積比とした混合溶液に1mol/lとなるように六フッ化リン酸リチウムを溶解した電解液を注液し、非水電解質二次電池を作製する。
(3)(2)の工程で得られる非水電解質二次電池を、25℃の一定温度下、0.2Cで、正極の電位が負極に対して4.5Vとなるまで定電流充電を行った後、定電圧充電で正極の電流密度が0.010mA/cm 2 以下になるまで充電する。
(4)(3)の充電後、25℃の一定温度下、0.2Cで、正極の電位が負極に対して2.5Vとなるまで放電を行う。
(5)(3)の工程と(4)の工程を繰り返し行う。
 表面の少なくとも一部に導電性物質を有する請求項1又は2記載の化合物。
 導電性物質が、炭素質材料である請求項3記載の化合物。
 請求項1~4のいずれかに記載の化合物を含有する非水電解質二次電池用正極。
 請求項5記載の非水電解質二次電池用正極を備えた非水電解質二次電池。
Description:
オリビン型構造を有する化合物 非水電解質二次電池用正極、非水電解質二 電池

 本発明は、リチウムイオン二次電池等の 水電解質二次電池、それに用いるオリビン 構造を有する化合物及び正極に関する。

 非水電解質二次電池であるリチウムイオン 次電池は、小型化、軽量化、高性能化の進 、ビデオカメラ、携帯型オーディオプレイ ー、携帯電話、ノートパソコン等の携帯用 子機器に広く利用されている。また、電気 動車、ハイブリッド自動車、電動機付自転 等の分野では、高容量で、サイクル特性お びレート特性が良好なリチウムイオン二次 池の開発が急がれている。資源、環境面で ニッケル、コバルト等の希少金属の使用量 低減することも重要な課題である。
 そこで、ニッケル、コバルト等に代えて、 源として豊富であり、かつ安価な鉄を主要 成分として使用するオリビン型構造を有す LiFePO 4 、LiFeVO 4 等を正極活物質として用いたリチウムイオン 二次電池が提案されている。

 特許文献1には、優れた電池特性を実現し、 かつ低コストのリチウムイオン二次電池用正 極活物質の製造方法が提案されている。該方 法は、炭酸リチウム等のリチウム化合物と、 リン酸第一鉄等の2価の鉄化合物と、リン酸 素アンモニウム等のリン酸化合物等とを混 し、焼成する方法である。
 特許文献2には、製造ロット間で粒径や粒度 分布のばらつきが少なく、高容量の正極活物 質として、レーザー回折法で測定した粒度分 布が正規分布かつ中央値が5.3μm以下のLiFePO 4 が提案されている。
 特許文献3には、粒径が小さく、結晶性が良 い、高容量で充放電特性に優れたLiFePO 4 等の正極活物質が提案されている。
 特許文献2及び3に記載されたLiFePO 4 の製法としては、特許文献1と同様なリチウ 化合物と鉄化合物とリン酸化合物とを耐圧 器中で加熱し、反応させる方法が記載され いる。また、これらのLiFePO 4 等の正極活物質は、粉末X線回折によりオリ ン型構造を有することが確認されている。

特開平9-171827号公報

特開2002-151082号公報

特開2004-95385号公報

 しかしながら、これらの正極活物質は、オ ビン型構造以外の異相を含む場合や、粉末X 線回折では確認できないが、微視的には十分 な結晶性が得られていない部分が存在する。 このような部分の存在は、Liのインターカレ ション、デインターカレーションの阻害要 となり易く、その影響は充放電曲線に特徴 に現れる。具体的には、異相部分や十分な 晶性が得られていない部分を有する場合、 電の進行に伴い、早い段階から徐々に電位 上昇していく。また、放電の進行に伴い、 い段階から徐々に電位が下降していく。
 これらのLiFePO 4 等の正極活物質は、一次粒子および/または 次粒子が大きく、比表面積が小さいため、 電助剤を用いて導電性を付与したとしても 十分な放電容量、レート特性を得ることが きない。

 本発明の課題は、非水電解質二次電池用 正極活物質として使用した場合に、高容量 高出力、優れたレート特性を発揮するオリ ン型構造を有する化合物、この化合物を含 非水電解質二次電池用正極、この正極を備 た非水電解質二次電池を提供することにあ 。

 本発明によれば、少なくともリチウム、遷 金属、リン及び酸素を含み、オリビン型構 を有し、下記条件でX線回折を測定した、2θ が23.00°~23.70°に現れる最強の回折ピークの強 度をI1、2θが21.40°~22.90°に現れる最強の回折 ークの強度をI2、2θが17.70°~19.70°に現れる 強の回折ピークの強度をI3とした場合、I1/I2 0.050以下、I3/I2が0.001以下であり、かつ比表 積が4m 2 /g以上であることを特徴とするオリビン型構 を有する化合物が提供される。
 X線回折条件
 ターゲット:銅、管電圧:40kV、管電流:300mA、 散スリット:1/2°、散乱スリット:1°、受光ス リット:0.15mm、操作モード:FT、スキャンステ プ:0.01°、計数時間:2秒。
 また本発明によれば、上記オリビン型構造 有する化合物を含有する非水電解質二次電 用正極が提供される。
 更に本発明によれば、上記正極を備えた非 電解質二次電池が提供される。

 本発明のオリビン型構造を有する化合物 、非水電解質二次電池用正極に用いること より、高容量、高出力、さらには優れたレ ト特性を示し、非水電解質二次電池に非常 有用である。

実施例1及び比較例1で調製したLiFePO 4 の10回目の充放電曲線を示すチャートである 実施例1で調製したLiFePO 4 の粉末X線回折パターンを示すチャートであ 。 実施例1及び比較例1で調製したLiFePO 4 の2θが15°~29°を拡大したX線回折パターンを すチャートである。 比較例3で調製したLiFePO 4 の粉末X線回折パターンを示すチャートであ 。

 以下、本発明を更に詳細に説明する。
 本発明のオリビン型構造を有する化合物は 少なくともリチウム、遷移金属、リン、酸 を含有する。遷移金属としては、Sc、Y、原 番号57~71のランタノイド、Ti、Zr、Hf、V、Nb Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Ni、Cuから選択され る一種以上を好ましく用いることができる。
 本発明の化合物は、所望の特性を得るため 1、2族元素、12~17族元素をさらに含むことが できる。資源面では、豊富なFeを用いること 好ましく、LiFePO 4 が本発明のオリビン型構造を有する化合物の 代表例である。
 上記LiFePO 4 において、Feの一部を他元素で置換すること できる。例えば、Mnで置換するとサイクル 性が改善され、Al、Mg、Ca、Niで置換すると容 量が大きくなり、Biで置換するとサイクル特 が改善され、かつ容量が大きくなり、Ti、Zr 、Nbで置換すると電子伝導性が高くなり、サ クル特性、レート特性が改善される。

 Feの一部を他元素で置換した例としては、Li Fe 0.8 Mn 0.2 PO 4 、LiFe 0.8 Cr 0.2 PO 4 、LiFe 0.8 Co 0.2 PO 4 、LiFe 0.8 Cu 0.2 PO 4 、LiFe 0.8 Ni 0.2 PO 4 、LiFe 0.75 V 0.25 PO 4 、LiFe 0.75 Mo 0.25 PO 4 、LiFe 0.75 Ti 0.25 PO 4 、LiFe 0.7 Zn 0.3 PO 4 、LiFe 0.7 Al 0.3 PO 4 、LiFe 0.7 Ga 0.3 PO 4 、LiFe 0.75 Mg 0.25 PO 4 、LiFe 0.75 B 0.25 PO 4 、LiFe 0.75 Nb 0.25 PO 4 が挙げられる。

 本発明の化合物は、オリビン型構造以外の 晶相をほとんど含有しない。オリビン型構 以外の結晶相をほとんど含有しないことは 下記条件でX線回折を測定した場合に現れる 特定の3つの回折ピークの強度の比により評 することができる。
 X線回折測定の条件は、ターゲット:銅、管 圧:40kV、管電流:300mA、発散スリット:1/2°、散 乱スリット:1°、受光スリット:0.15mm、操作モ ド:FT、スキャンステップ:0.01°、計数時間:2 である。
 評価に用いた3つのピークは、2θが23.00°~23.7 0°に現れる最強の回折ピーク、2θが21.40°~22.9 0°に現れる最強の回折ピーク、2θが17.70°~19.7 0°に現れる最強の回折ピークである。それぞ れの回折強度を、I1、I2及びI3とした場合、本 発明のオリビン型構造を有する化合物は、I1/ I2が0.050以下、かつI3/I2が0.001以下である。好 しくはI1/I2が0.010以下である。
 例えば、LiFePO 4 の場合、2θが23.00°~23.70°に現れる最強の回折 ピークは、Li 3 PO 4 の(101)面等のLiFePO 4 以外のピークである。2θが21.40°~22.90°に現れ る最強の回折ピークは、LiFePO 4 の(210)面のピークである。2θが17.70°~19.70°に れる最強の回折ピークは、FePO 4 の(200)面のピークである。したがって、I1/I2 0.050以下、かつI3/I2が0.001以下であるという とは、LiFePO 4 以外の不純物相がほとんど存在しないことを 意味する。

 本発明の化合物の比表面積は、4.0m 2 /g以上、好ましくは6.0m 2 /g以上、最も好ましくは8.0m 2 /g以上である。該比表面積は、BET法により測 した値である。
 一次粒子を小さくすると充放電反応時のLi 拡散距離が短くなり、さらには、比表面積 大きくなることからLiの反応面積が大きくな り、レート特性が改善される。従って、本発 明の化合物は、一次粒子が小さく、比表面積 が大きい方が好ましいが、全体にわたり優れ た結晶性を有するため、比表面積が4.0m 2 /g以上であれば、高容量、高出力で、優れた ート特性が得られる。異相を出現させずに このような優れた結晶性を有する化合物を るには、比表面積を15.0m 2 /g以下とすることが、工業生産上好ましい。

 本発明の化合物は、全体にわたり優れた 晶性を有することが好ましい。本発明の化 物において、従来の化合物との微視的な結 性の違いは、粉末X線回折により評価するこ とができない。このため、下記に示す充放電 試験によりその結晶性を評価することにした 。

 充放電試験は、以下の(1)~(5)の工程により行 った。
 (1)少なくともリチウム、遷移金属、リン、 素を含有するオリビン型構造を有する化合 と炭素の質量比が98.5:1.5となるように、該 合物を10質量%のグルコース水溶液に分散し 攪拌しながら乾燥し、次いで、5体積%水素- ルゴンの混合ガス雰囲気中800℃で1時間還元 理を行う。
 (2)(1)の工程で得られる化合物と、導電剤と てアセチレンブラックと、結着剤としてポ フッ化ビニリデンとを、質量比で80:15:5の割 合で混合し、N-メチルピロリドンを用いて混 してスラリー化する。得られた電極スラリ を厚さ20μmのアルミニウム箔に塗布し、乾 後、プレス機で加圧成型し、厚さ60μmとする 。続いてφ12mmに打ち抜いて、アルミニウム箔 を除いた部分の密度が1.830~1.920g/cm 3 の正極とする。厚み0.15mmのリチウム箔をφ14mm に打ち抜いて負極とし、厚さ0.025mmのポリプ ピレン製多孔質不織布をセパレータとする この電極群を2032型コインセルに入れ、エチ ンカーボネートとジメチルカーボネートと 1:2の体積比とした混合溶液に1mol/lとなるよ に六フッ化リン酸リチウムを溶解した電解 を注液し、非水電解質二次電池を作製する
 (3)(2)の工程で得られる非水電解質二次電池 、25℃の一定温度下、0.2Cで、正極の電位が 極に対して4.5Vとなるまで定電流充電を行っ た後、定電圧充電で正極の電流密度が0.010mA/c m 2 以下になるまで充電する。
 (4)(3)の充電後、25℃の一定温度下、0.2Cで、 極の電位が負極に対して2.5Vとなるまで放電 を行う。
 (5)(3)の工程と(4)の工程を繰り返し行う。

 (1)の工程は、少なくともリチウム、遷移金 、リン、酸素を含有するオリビン型構造を する化合物の表面の少なくとも一部を炭素 の導電性物質により被覆する工程である。 するに、LiFePO 4 等のオリビン型構造を有する化合物は、電子 伝導性が低いために、この工程で電子伝導性 を付与している。
 (2)の工程は、(1)の工程で得られた上記電子 導性を付与した化合物を正極活物質として 用して正極を、金属リチウムを使用して負 を作製し、2032型コインセルを作製している 工程である。
 (3)、(4)及び(5)の工程は、(2)の工程で得られ コインセルを用いた充放電試験を行う工程 あり、その条件を設定している。

 本発明のオリビン型構造を有する化合物は 通常、(1)、(2)の工程により作製したコイン ルを(3)の条件で充電後、(4)の条件で放電し (4)の条件で放電後、(3)の条件で充電すると う要領で(3)、(4)の工程を繰り返し、10回目 (3)の工程における充電時に、正極の電位が 極に対して4.0Vに到達した時に理論容量の91.0 %以上に、好ましくは93.0%以上に充電される化 合物である。さらに好ましくは上記10回目の( 3)の工程における充電時に、正極の電位が負 に対して3.8Vに到達した時に理論容量の90.0% 上に、もっとも好ましくは91.0%以上に充電 れる化合物である。
 上記理論容量とは、本発明の化合物が含有 るLiのすべてが充放電反応に関与する時の 量である。

 図1に、後述する実施例1で調製した化合物 比較例1で調製した化合物の10回目の充放電 線を示す。前者の4.0Vに到達した時の充電量 、158.6mAh/g(理論容量の93.3%)、後者は153.4mAh/g( 理論容量の90.2%)である。前者の3.8Vに到達し 時の充電量は、156.3mAh/g(理論容量の91.9%)、後 者は151.5mAh/g(理論容量の89.1%)である。両者の 電曲線を見ると、放電開始後、おおよそ125m Ah/g(理論容量の73.5%)まではほぼ重なっている つまり同じ放電電位をとっている。しかし がら後者は125mAh/g(理論容量の73.5%)以降、だ だらと放電電位が低下しながら放電が終了 ている。前者は放電電位が低下することな 放電し、145mAh/g(理論容量の85.3%)程度から電 を下げて放電が終了する。
 この結果より、本発明のオリビン型構造を する化合物を用いることによって、上述の きな充放電容量を示すのは、該オリビン型 造を有する化合物が、全体にわたり優れた 晶性を有するため、この化合物の表層近く 存在するLiも内部に存在するLiも、スムーズ にインターカレーション、デインターカレー ションを行うことができるためと考えられる 。

 本発明のオリビン型構造を有する化合物 、表面の少なくとも一部に導電性物質を有 ることが好ましい。導電性物質は、電子導 性を有するものであればよく、例えば、Fe Ni、Cu、Ti、Au、Ag、Pd、Pt、Ir、Ta、炭素、Al等 の単体、合金または化合物など種々のものが 挙げられ、中でも炭素質材料が好ましい。炭 素質材料は、炭素を含有し、電子導電性を有 するもので、好ましくは、炭素の含有量が50 量%以上の材料が挙げられる。炭素質材料と しては、例えば、アセチレンブラック、ファ ーネスブラック等のカーボンブラック、カー ボンナノチューブ、フラーレン、黒鉛が挙げ られる。

 本発明の化合物において、上記導電性物質 表面の少なくとも一部に存在させるには、 えば、該化合物を導電性物質により被覆す ことによって行うことができる。被覆は、 えば、本発明の化合物に導電性物質を、め きする方法、蒸着する方法、若しくは本発 の化合物と導電性物質をボールミル等で混 する方法によって行うことができる。
 導電性物質が炭素質材料の場合の被覆方法 しては、炭素を含有する物質、例えば、ア ギン酸、グルコース等の糖類を溶解した溶 に本発明の化合物を含侵し、攪拌しながら 燥した後、雰囲気制御した加熱炉中で還元 る方法が挙げられる。このような方法は、 素質材料を化合物の表面に均一に被覆でき ことから好ましい。

 上記被覆方法において、雰囲気制御を単に 活性ガス雰囲気とする場合は、糖類を還元 る際にオリビン型構造を有する化合物の表 に酸化反応が生じ、容量やレート特性の低 を引き起こすおそれがある。この為、水素 不活性ガスの混合ガス雰囲気に制御するこ が望ましい。
 上記導電性物質自体は、放電容量には寄与 ないことから、被覆量を増やしすぎると導 性物質を被覆したオリビン型構造を有する 合物の単位重量あるいは単位体積当りの放 容量が減少する。このため、導電性物質の は、十分な充放電反応が得られる範囲でな べく少ない方が好ましい。
 上記ボールミル等で混合して被覆する方法 場合、少ない量で導電性を高くすることが きることから、導電性物質はなるべく微粒 であることが好ましく、被覆も均一に行う とが好ましい。

 本発明のオリビン型構造を有する化合物 製造する方法は、本発明の化合物が得られ 方法であれば特に限定されない。例えば、 チウム源となるリチウム化合物と、遷移金 源となる遷移金属化合物と、リン源となる ン化合物とを混合し、焼成する方法又は溶 中で熱処理する方法により得ることができ 。全体にわたり優れた結晶性とする必要が るため、原料化合物を溶媒中で熱処理する 法が好ましい。

 リチウム化合物としては、例えば、水酸化 チウム、塩化リチウム、硝酸リチウム、炭 リチウム、硫酸リチウム等の無機塩;蟻酸リ チウム、酢酸リチウム、シュウ酸リチウム等 の有機塩が挙げられる。
 遷移金属化合物としては、例えば、遷移金 の、酸化物、水酸化物、炭酸塩、オキシ水 化物が挙げられる。好ましくは遷移金属が2 価である化合物を用いることができる。鉄を 用いる場合は、フッ化鉄、塩化鉄、臭化鉄、 ヨウ化鉄、硫酸鉄、リン酸鉄、シュウ酸鉄、 酢酸鉄の使用が好ましい。
 リン化合物としては、例えば、オルトリン 、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四 ン酸、リン酸アンモニウム、リン酸水素二 ンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、 ン酸リチウム、リン酸鉄が挙げられる。

 リチウム、遷移金属、リン以外の元素を む場合、選択される元素により異なるが、 えば、それら元素の単体、もしくはそれら 素を含有する酸化物、水酸化物、炭酸塩、 酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物が挙げられる

 上記原料化合物を溶媒中で熱処理して本発 の化合物を製造する方法について以下に詳 する。
 熱処理は、不活性雰囲気下、80~300℃で3~48時 間の条件で行うことができる。熱処理後冷却 し、生成物をろ過し、洗浄した後、乾燥する ことにより本発明の化合物を得ることができ る。
 熱処理の好ましい方法としては、原料化合 と溶媒とを不活性雰囲気とした耐圧容器に 入し、1気圧以上の圧力下で熱処理する方法 が挙げられる。この場合、熱処理条件は、通 常100~250℃で、5~20時間、特に120~180℃で7~15時 の条件が好ましい。

 溶媒としては、例えば、水、メタノール エタノール、2-プロパノール、エチレング コール、プロピレングリコール、アセトン シクロヘキサノン、2-メチルピロリドン、エ チルメチルケトン、2-エトキシエタノール、 ロピレンカーボネート、エチレンカーボネ ト、ジメチルカーボネート、ジメチルフォ ムアミド、ジメチルスルフォオキシド等を 独あるいは2種以上混合した溶媒が挙げられ る。

 遷移金属として鉄を含有する本発明の化合 を得る場合、前述のリチウム化合物と、2価 の鉄化合物と、リン化合物とを溶媒中で混合 し、不活性雰囲気とした耐圧容器に入れて反 応させる方法が好ましい。
 それぞれの化合物の配合割合は、最終的に 的とするオリビン型構造を有する化合物で るLiFePO 4 が得られるように調整できる。例えば、2価 鉄化合物とリン化合物とを、鉄とリンのモ 比が、略1:1となるように混合し、リチウム は適宜調整する。具体的には、水を溶媒と てLi 3 PO 4 と2価の鉄化合物の溶液を、鉄とリンのモル が略1:1となるように混合することができる
 この際、溶液中におけるLi 3 PO 4 は固体、2価の鉄化合物はイオンの状態で存 するようにpH領域を制御することが、本発明 の化合物をより効率よく得るために好ましい 。

 溶液のpHは、3.7~6.8が好ましく、4.5~6.0が更 に好ましい。このpHは、熱処理の前後で大き 変化しないように調整するのが好ましい。 記熱処理を、2価の鉄の化合物が固体で存在 するpH領域で行うと、オリビン型構造以外の 合物が生成することがあり好ましくない。p Hが低いほど化合物の結晶性が全体にわたり くなる傾向にはあるが、一次粒子が成長し 比表面積が小さくなることがある。pHが高い ほど、一次粒子は小さく、比表面積が大きく なる傾向にあるが、二次粒子が成長しすぎた り、化合物の結晶性が低くなったり、オリビ ン型構造以外の化合物が生成するおそれがあ る。

 本発明の化合物として、表面の少なくと 一部に導電性物質を有する化合物を製造す 場合には、上記溶液中に前述の導電性物質 添加して熱処理する方法を採用することが きる。特に微粉末状の導電性物質を添加し 場合、表面に導電性物質が分散性よく被覆 れた本発明の化合物を得ることができる。

 上記熱処理時の不活性雰囲気は、例えば 窒素、アルゴン、ヘリウム、炭酸ガス等の 活性ガスを単独あるいは2種以上を耐圧容器 内に導入する方法により制御することができ る。また、例えば、アスコルビン酸、エリソ ルビン酸等の還元性を有する化合物を溶媒に 添加することもできる。

 本発明の非水電解質二次電池用正極は、上 の本発明のオリビン型構造を有する化合物 含有する。本発明の正極は、本発明の化合 を含むことで、高容量、高出力で、優れた ート特性を示す。
 本発明の正極は、例えば、本発明のオリビ 型構造を有する化合物、導電剤及び結着剤 を有機溶媒中で混練、スラリー化し、電極 に塗布、乾燥後、ローラーで圧延、所定の 法に裁断する方法により得られる。正極は 通常50~100μmの厚さに調整することができる

 導電剤、結着剤、有機溶媒、電極板は、公 のものが使用できる。
 導電剤としては、例えば、天然黒鉛、人造 鉛、ケッチェンブラック、アセチレンブラ ク等の炭素質材が挙げられる。
 結着剤としては、例えば、ポリテトラフル ロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフ 素系樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメ クリレート、スチレン-ブタジエン共重合体 、アクリロニトリルブタジエン共重合体、カ ルボキシメチルセルロースが挙げられる。
 有機溶媒としては、例えば、N-メチルピロ ドン、テトラヒドロフラン、エチレンオキ ド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ 、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチ トリアミン、ジメチルホルムアミド、ジメ ルアセトアミドが挙げられる。
 電極板としては、例えば、Al、Cu、ステンレ ス等の金属箔が挙げられ、特に、厚さが10~30 mのAlの金属箔が好ましい。

 本発明の非水電解質二次電池は、上述の本 明の正極を備える。本発明の正極を備える とで、高容量、高出力、さらには優れたレ ト特性を示す。
 本発明の電池は、主に正極、負極、有機溶 、電解質、セパレータで構成される。有機 媒と電解質の替わりに固体電解質を用いる ともできる。
 負極、有機電解液、電解質及びセパレータ 公知のものが使用できる。
 負極は、負極活物質として、例えば、リチ ム金属、リチウム合金、ソフトカーボンや ードカーボンといったアモルファス系炭素 造黒鉛、天然黒鉛といった炭素質材を用い 負極が挙げられ、必要に応じ、正極と同様 結着剤、電極板等が使用される。

 有機溶媒としては、例えば、プロピレンカ ボネート、エチレンカーボネート、ジメチ カーボネート、ジエチルカーボネート、エ ルメチルカーボネート等のカーボネート類 1,2,1,3-ジメトキシプロパン、テトラヒドロ ラン、2-メチルテトラヒドロフラン等のエー テル類、酢酸メチル、γ-ブチロラクトン等の エステル類、アセトニトリル、ブチロニトリ ル等のニトリル類、N,N-ジメチルホルムアミ 、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド類が げられる。
 電解質としては、例えば、LiClO 4 、LiPF 6 、LiBF 4 が挙げられる。
 固体電解質としては、例えば、ポリエチレ オキサイド系等の高分子電解質、Li 2 S-SiS 2 、Li 2 S-P 2 S 5 、Li 2 S-B 2 S 3 等の硫化物系電解質が挙げられる。また、高 分子に非水電解質溶液を保持させた、いわゆ るゲルタイプのものを用いることもできる。
 セパレータとしては、例えば、ポリエチレ 、ポリプロピレン等の多孔質高分子膜、セ ミックス塗布多孔質シートが挙げられる。

 本発明の非水電解質二次電池の形状は、 えば、円筒型、積層型、コイン型等、種々 形状とすることができる。いずれの形状で っても、上述の構成要素を電池ケースに収 し、正極及び負極から正極端子及び負極端 までの間を集電用リード等を用いて接続し 電池ケースを密閉することにより得ること できる。

 以下、本発明を実施例により更に詳細に説 するが、本発明はこれらに限定されない。
 実施例1
 水酸化リチウム一水和物を蒸留水に溶解し 4.5mol/dm 3 の溶液1と、リン酸を蒸留水で希釈した1.5mol/d m 3 の溶液2と、硫酸第一鉄七水和物とアスコル ン酸とを蒸留水で溶解した、硫酸第一鉄1.5mo l/dm 3 及びアスコルビン酸0.005mol/dm 3 の溶液3をそれぞれ調製した。溶液1~3を攪拌 ながら混合し、pHを5.7に調整して前駆体スラ リーを調製した。
 得られた前駆体スラリーを加圧容器に移し アルゴンガス雰囲気下、170℃、15時間攪拌 ながら熱処理を行った後、降温した。反応 成物を蒸留水で洗浄後、ろ過し、真空乾燥 てLiFePO 4 を得た。得られたLiFePO 4 について、下記条件A及び条件Bで粉末X線回折 を測定した。得られたX線回折パターンをそ ぞれ図2及び図3に示す。図3は2θが15°~29°を 大したX線回折パターンである。条件Bで測定 した2θが23.00°~23.70°に現れる最強の回折ピー クの強度I1、2θが21.40°~22.90°に現れる最強の 折ピークの強度I2、2θが17.70°~19.70°に現れ 最強の回折ピークの強度I3を求めた。この場 合のピーク強度比I1/I2は0.0079、I3/I2は0.001以下 であった。
 また、BET法により比表面積を測定した。そ 結果、比表面積は6.45m 2 /gであった。

 (条件A)
 X線回折装置:RINT1100 株式会社リガク社製、 ーゲット:銅、管電圧:40kV、管電流:40mA、発 スリット:1°、散乱スリット:1°、受光スリッ ト:0.15mm、操作モード:連続、スキャンステッ :0.01°、スキャンスピード:5°/分。
 (条件B)
 X線回折装置:RINT2500 株式会社リガク社製、 ーゲット:銅、管電圧:40kV、管電流:300mA、発 スリット:1/2°、散乱スリット:1°、受光スリ ット:0.15mm、操作モード:FT、スキャンステッ :0.01°、計数時間:2秒。

 次に、得られたLiFePO 4 に、10質量%グルコース溶液を炭素量で1.5質量 %になるように添加し、攪拌しながら80℃で真 空乾燥した。得られた乾燥粉を5体積%水素-ア ルゴンの混合ガス気流中、800℃、1時間焼成 て解砕し、表面を炭素質材料で被覆したLiFeP O 4 を得た。
 得られた炭素質材料被覆後のLiFePO 4 と、導電剤としてのアセチレンブラックと、 結着剤としてのポリフッ化ビニリデンとを、 質量比で80:15:5の割合で混合し、N-メチルピロ リドンを用いて混練し、電極スラリーを調製 した。

 得られた電極スラリーを、厚さ20μmのアル ニウム箔に塗布し、乾燥後、プレス機で加 成型し、厚さ60μmとした。これをφ12mmに打ち 抜いて、アルミニウム箔を除いた部分の密度 が1.830~1.920g/cm 3 の正極を作製した。また、厚さ0.15mmのリチウ ム箔をφ14mmに打ち抜いて負極とし、厚さ0.025m mのポリプロピレン製多孔質不織布をセパレ タとした。
 上記正極、負極及びセパレータからなる電 群を、2032型コインセルに入れ、更に、エチ レンカーボネートとジメチルカーボネートと を1:2の体積比とした混合溶液に、1mol/lとなる ように六フッ化リン酸リチウムを溶解した電 解液を注液し、非水電解質二次電池を作製し た。

 得られた非水電解質二次電池を、25℃の一 温度下、0.2Cで、正極の電位が負極に対して4 .5Vとなるまで定電流充電を行った後、定電圧 充電で正極の電流密度が0.010mA/cm 2 以下になるまで充電した。その後、25℃の一 温度下、0.2Cで、正極の電位が負極に対して 2.5Vとなるまで放電した。同条件で充放電を り返した。10回目の充放電曲線を図2に示す 10回目の充電時に正極の電位が負極に対して 4.0Vに到達した時、158.5mAh/g(理論容量の93.2%)充 電した。同じく3.8Vに到達した時、156.3mAh/g(理 論容量の91.9%)充電した。10回目の放電時に正 の電位が負極に対して2.5Vに到達した時、162 .2mAh/g(理論容量の95.4%)放電した。

 同様に作製した非水電解質二次電池を用い レート特性を調べるための充放電試験を行 た。まず、25℃の一定温度下、0.2Cで、正極 電位が負極に対して4.0Vとなるまで定電流充 電を行った後、定電圧充電で電流値が0.010mA/c m 2 以下になるまで充電した。その後、25℃の一 温度下、0.2Cで、正極の電位が負極に対して 2.5Vとなるまで放電した。同条件で充放電を10 回繰り返し、初期活性化処理を行った。その 後、25℃の一定温度下、0.2Cで、正極の電位が 負極に対して4.0Vとなるまで定電流充電を行 た後、定電圧充電で正極の電流密度が0.010mA/ cm 2 以下になるまで充電した。その後、25℃の一 温度下、0.2Cで、正極の電位が負極に対して 2.5Vとなるまで放電した。その時の放電容量 145.0mAh/gであった。同様の初期活性化処理を った非水電解質二次電池を用いて、1.0C、2.0 Cで放電を行った。その時の放電容量は、そ ぞれ136.6mAh/g、131.5mAh/gであった。

 実施例2
 実施例1において調製した溶液1~3を混合した 際のpHを4.3にした以外は全て実施例1と同様に 表面を炭素質材料で被覆したLiFePO 4 を得た。実施例1と同様にして、炭素質材料 覆前のLiFePO 4 について比表面積、前記条件Bで粉末X線回折 、炭素質材料被覆後のLiFePO 4 について充放電特性をそれぞれ測定した。結 果を表1に示す。

 実施例3
 実施例1において調製した溶液1~3を混合した 際のpHを4.7にした以外は全て実施例1と同様に 表面を炭素質材料で被覆したLiFePO 4 を得た。実施例1と同様にして、炭素質材料 覆前のLiFePO 4 について比表面積、前記条件Bで粉末X線回折 、炭素質材料被覆後のLiFePO 4 について充放電特性をそれぞれ測定した。結 果を表1に示す。

 比較例1
 LiFePO 4 は固相合成法により作製した。合成原料とし てはリン酸水素二アンモニウム、シュウ酸鉄 (II)二水和物、水酸化リチウム一水和物をモ 比で1:1:1の割合で配合し、φ10mmのジルコニア ボールを使用し、ボールミルでアルゴンガス 雰囲気中、24時間、粉砕、混合した。次いで 得られた混合物をアルゴンガス気流中、650 で24時間焼成しLiFePO 4 を得た。
 実施例1と同様にして、表面を炭素質材料で 被覆した。実施例1と同様にして、炭素質材 被覆前のLiFePO 4 について比表面積、前記条件Bで粉末X線回折 、炭素質材料被覆後のLiFePO 4 について充放電特性をそれぞれ測定した。結 果を表1に示す。
 図3に2θが15°~29°を拡大したX線回折パター を示す。

 比較例2
 実施例1において調製した溶液1~3を混合した 際のpHを3.4にした以外は全て実施例1と同様に 表面を炭素質材料で被覆したLiFePO 4 を得た。実施例1と同様にして、炭素質材料 覆前のLiFePO 4 について比表面積、前記条件Bで粉末X線回折 、炭素質材料被覆後のLiFePO 4 について充放電特性をそれぞれ測定した。結 果を表1に示す。

 比較例3
 実施例1において調製した溶液1~3を混合した 際のpHを8.2にした以外は全て実施例1と同様に 表面を炭素質材料で被覆したLiFePO 4 を得た。実施例1と同様にして、炭素質材料 覆前のLiFePO 4 について、比表面積、条件A及びBで粉末X線回 折を、炭素質材料被覆後のLiFePO 4 について充放電特性を測定した。条件Aにて られた粉末X線回折パターンを図4に、その他 の結果を表1に示す。