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Title:
COMPUTATION DEVICE AND PARALLAX CALCULATION METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175063
Kind Code:
A1
Abstract:
This computation device comprises: a storage unit for storing a rough distance image indicating parallax in units of first blocks; a first parallax search unit for generating a detailed distance image by, on the basis of parallax candidates for second blocks the same size as or smaller than the first blocks, using a standard image that has been obtained through photography with a first camera and a reference image that has been obtained through photography with a second camera to calculate the parallax in the standard image in units of the second blocks; and a candidate calculation unit for calculating each of the parallax candidates on the basis of: the parallax of a parent block that is an area that has the size of a first block and includes a second block to have the parallax thereof calculated by the first parallax search unit, the parallax of an adjacent block that is an area that has the size of a first block and is adjacent to the parent block, and a search condition.

Inventors:
INATA KEISUKE (JP)
UCHIDA YUSUKE (JP)
NONAKA SHINICHI (JP)
TAKADA MASASHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/004342
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 05, 2020
Export Citation:
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Assignee:
HITACHI AUTOMOTIVE SYSTEMS LTD (JP)
International Classes:
G01C3/06; G06T7/593; G08G1/16
Foreign References:
TWI637350B2018-10-01
JP2011013064A2011-01-20
JP2019036151A2019-03-07
Attorney, Agent or Firm:
SUNNEXT INTERNATIONAL PATENT OFFICE (JP)
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Claims:
\¥0 2020/175063 28 卩(:17 2020 /004342

請求の範囲

[請求項 1 ] 第 1のブロック単位で視差を示す粗距離画像を格納する記憶部と、 第 1のカメラで撮影して得られた画像である基準画像、 および第 2 のカメラで撮影して得られた画像である参照画像を用いて、 前記第 1 のブロック以下の大きさである第 2のブロック単位で、 前記第 2のブ ロックごとに視差の候補である視差候補に基づき、 前記基準画像にお ける視差を算出して詳細な距離画像である詳細距離画像を生成する第 1視差探索部と、

前記第 1視差探索部が視差を算出する前記第 2のブロックを含む前 記第 1のブロックの大きさを有する領域である親ブロックの視差、 前 記親ブロックに隣接する前記第 1のブロックの大きさを有する領域で ある隣接ブロックの視差、 および探索条件に基づき前記視差候補を算 出する候補算出部とを備える演算装置。

[請求項 2] 請求項 1 に記載の演算装置において、

前記基準画像および前記参照画像を用いて前記粗距離画像を作成し 前記記憶部に格納する第 2視差探索部をさらに備える演算装置。

[請求項 3] 請求項 1 に記載の演算装置において、

前記粗距離画像を受信し前記記憶部に格納するインタフェースをさ らに備える演算装置。

[請求項 4] 請求項 1 に記載の演算装置において、

前記候補算出部は、 前記粗距離画像において前記親ブロックおよび 前記隣接ブロックのそれぞれに設定されている視差を用いて前記視差 候補を探索する演算装置。

[請求項 5] 請求項 1 に記載の演算装置において、

前記候補算出部は、 前記粗距離画像において前記親ブロックおよび 前記隣接ブロックのそれぞれに設定されている視差からいずれか 1つ の視差を選択し、 前記選択した視差を用いて前記視差候補を探索する 演算装置。 \¥02020/175063 29 卩(:171?2020/004342

[請求項 6] 請求項 1 に記載の演算装置において、

前記基準画像および前記参照画像のいずれも、 鉛直方向および水平 方向に広がりのある 3次元空間を撮影して得られた画像であり、 前記候補算出部は、 3次元空間において前記親ブロックの水平方向 に存在する前記第 1のブロックを前記隣接ブロックとする演算装置。

[請求項 7] 請求項 1 に記載の演算装置において、

前記演算装置、 前記第 1のカメラ、 および前記第 2のカメラは車両 に搭載され、

前記候補算出部は、 前記車両の速度および前記親ブロックの視差に 基づき、 前記親ブロックの視差のみを用いて前記視差候補を決定する か、 前記親ブロックおよび前記隣接ブロックの視差を用いて前記視差 候補を決定するかを判断する演算装置。

[請求項 8] 請求項 1 に記載の演算装置において、

前記基準画像から特徴情報を算出する特徴情報算出部をさらに備え 前記候補算出部は、 前記特徴情報算出部が算出した前記特徴情報に 基づき、 前記親ブロックの視差のみを用いて前記視差候補を決定する か、 前記親ブロックおよび前記隣接ブロックの視差を用いて前記視差 候補を決定するかを判断する演算装置。

[請求項 9] 請求項 8に記載の演算装置において、

前記特徴情報とは画像のエッジであり、

前記候補算出部は、 前記親ブロックの領域が前記特徴情報算出部に より算出されたエッジと重複する場合には前記親ブロックおよび前記 隣接ブロックの視差を用いて前記視差候補を決定し、 前記親ブロック の領域が前記特徴情報算出部により算出されたエッジと重複しない場 合には前記親ブロックの視差のみを用いて前記視差候補を決定する演 算装置。

[請求項 10] 請求項 8に記載の演算装置において、 \¥02020/175063 30 卩(:171?2020/004342

前記特徴情報とは画像のノイズ情報であり、

前記候補算出部は、 前記親ブロックの領域におけるノイズレベルが 所定の閾値よりも低い場合には前記親ブロックおよび前記隣接ブロッ クの視差を用いて前記視差候補を決定し、 前記親ブロックの領域にお けるノイズレベルが前記所定の閾値以上の場合には前記親ブロックの 視差のみを用いて前記視差候補を決定する演算装置。

[請求項 1 1 ] 第 1のブロック単位で視差を示す粗距離画像を格納する記憶部を備 える演算装置が実行する視差算出方法であって、

第 1のカメラで撮影して得られた画像である基準画像、 および第 2 のカメラで撮影して得られた画像である参照画像を用いて、 前記第 1 のブロック以下の大きさである第 2のブロック単位で、 前記第 2のブ ロックごとに視差の候補である視差候補に基づき、 前記基準画像にお ける視差を算出して詳細な距離画像である詳細距離画像を生成するこ とと、

視差の算出対象である前記第 2のブロックを含む前記第 1のブロッ クの大きさを有する領域である親ブロックの視差、 前記親ブロックに 隣接する前記第 1のブロックの大きさを有する領域である隣接ブロッ クの視差、 および探索条件に基づき前記視差候補を算出することとを 含む視差算出方法。

Description:
\¥0 2020/175063 1 卩(:17 2020 /004342 明 細 書

発明の名称 : 演算装置、 視差算出方法

技術分野

[0001 ] 本発明は、 演算装置、 および視差算出方法に関する。

背景技術

[0002] —対のカメラを有するステレオカメラで撮影 されたステレオ画像を用いて 、 カメラ視野内に存在する物体までの距離を三 角測量の原理で計測する位置 測定装置が知られている。 特許文献 1 には、 複数の撮像装置により物体を撮 像し、 得られた一方の画像から複数の小領域画像を 切り出し照合領域とし、 各照合領域と他方との画像との相関演算によ り前記撮像装置から前記物体ま での距離分布又は該物体を形成する面の面方 向を検出する画像における相関 演算方法であって、 前記複数の画像に対してそれぞれ解像度の異 なる複数の 画像を生成し、 解像度別に階層構造に画像を形成する多重解 像度画像生成手 段を備え、 1\] , IV!を整数とする時、 !\]層間の相関演算によって前記各照合領 域に対する各視差を求め、 該各視差に基づいて IV!層の相関演算に対する照合 領域とその探索領域を確定し、 その確定された各照合領域と各探索領域で前 記相関演算を行うことによって前記物体まで の距離分布、 又は前記物体を形 成する面の面方向を検出することを特徴とす る画像における相関演算方法が 開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0003] 特許文献 1 : 日本国特開 2 0 0 1 - 3 1 9 2 2 9号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004] 特許文献 1 に記載されている発明では、 精度を向上する余地がある。

課題を解決するための手段

[0005] 本発明の第 1の態様による演算装置は、 第 1のブロック単位で視差を示す \¥02020/175063 2 卩(:171?2020/004342

粗距離画像を格納する記憶部と、 第 1のカメラで撮影して得られた画像であ る基準画像、 および第 2のカメラで撮影して得られた画像である参 画像を 用いて、 前記第 1のブロック以下の大きさである第 2のブロック単位で、 前 記第 2のブロックごとに視差の候補である視差候 に基づき、 前記基準画像 における視差を算出して詳細な距離画像であ る詳細距離画像を生成する第 1 視差探索部と、 前記第 1視差探索部が視差を算出する前記第 2のブロックを 含む前記第 1のブロックの大きさを有する領域である親 ロックの視差、 前 記親ブロックに隣接する前記第 1のブロックの大きさを有する領域である隣 接ブロックの視差、 および探索条件に基づき前記視差候補を算出 する候補算 出部とを備える。

本発明の第 2の態様による視差算出方法は、 第 1のブロック単位で視差を 示す粗距離画像を格納する記憶部を備える演 算装置が実行する視差算出方法 であって、 第 1のカメラで撮影して得られた画像である基 画像、 および第 2のカメラで撮影して得られた画像である参 画像を用いて、 前記第 1のブ ロック以下の大きさである第 2のブロック単位で、 前記第 2のブロックごと に視差の候補である視差候補に基づき、 前記基準画像における視差を算出し て詳細な距離画像である詳細距離画像を生成 することと、 視差の算出対象で ある前記第 2のブロックを含む前記第 1のブロックの大きさを有する領域で ある親ブロックの視差、 前記親ブロックに隣接する前記第 1のブロックの大 きさを有する領域である隣接ブロックの視差 、 および探索条件に基づき前記 視差候補を算出することとを含む。

発明の効果

[0006] 本発明によれば、 算出する距離の精度を向上できる。

図面の簡単な説明

[0007] [図 1]車両 9のハードウエア構成図

[図 2]左画像 2 1、 右画像 3 1、 粗距離画像 4 1、 および詳細距離画像 4 6の 比較を説明する図

[図 3]演算装置 1の機能ブロック図 [図 4]親ブロックと子ブロックの関係を説明す 図

[図 5]図 5は候補算出部 1 0 6の動作を説明する図

[図 6]第 1視差探索部 1 0 3 Aによる視差の決定を説明する概念図

[図 7]第 1の実施の形態における演算装置 1の動作を示すフローチヤート

[図 8]変形例 1 における演算装置 1の機能ブロック図

[図 9]変形例 3における演算装置 1の動作を示すフローチヤート

[図 10]探索条件のバリエーシヨンを示す図

[図 1 1]変形例 7における第 1視差探索部 1 0 3 Aの動作を説明する図 [図 12]変形例 8における第 1視差探索部 1 0 3 Aの出力を示す概念図 [図 13]変形例 1 0における詳細距離画像 4 6を出力するタイミングを示す概 念図

[図 14]第 2の実施の形態における演算装置 1 Aの機能ブロック図

[図 15]第 2の実施の形態における演算装置 1 Aの処理を示すフローチヤート [図 16]第 2の実施の形態の変形例 2における演算装置 1 Aの機能ブロック図 発明を実施するための形態

[0008] 一第 1の実施の形態一

以下、 図 1〜図 5を参照して、 本発明に係る演算装置の第 1の実施の形態 を説明する。

[0009] (ハードウエア構成)

図 1は、 本発明に係る演算装置 1 を搭載する車両 9のハードウエア構成図 である。 車両 9は、 演算装置 1 と、 左カメラ 2と、 右カメラ 3と、 車両制御 装置 4と、 距離センサ 5とを備える。 演算装置 1および車両制御装置 4は電 子制御装置 (E lect ron i c Cont ro l Un i t) である。 左カメラ 2および右カメ ラ 3は、 車両 9の周囲を撮影して得られた撮影画像を演算 置 1 に出力する 。 左カメラ 2および右カメラ 3は、 水平方向に並んで配置される。 以下では 、 左カメラ 2の撮影画像を左画像 2 1、 右カメラ 3の撮影画像を右画像 3 1 と呼ぶ。 また左カメラ 2を 「第 1のカメラ」 と呼び、 右カメラ 3を 「第 2の カメラ」 と呼ぶこともある。 [0010] 左カメラ 2および右カメラ 3は水平方向を向くように配置されるので、 左 画像 2 1および右画像 3 1のいずれも、 鉛直方向および水平方向に広がりの ある 3次元空間を撮影して得られた画像である。 ただしここでいう水平や垂 直は厳密な意味ではなく、 左画像 2 1および右画像 3 1の左右方向が天地で はなく左右方向に対応するという程度の意味 である。 たとえば、 左カメラ 2 および右カメラ 3が光軸を回転中心として最大で 3 0度程度傾いてもよい。

[001 1 ] 距離センサ 5は、 距離情報を取得なセンサ、 たとえばレーザレンジファイ ンダ、 超音波センサ、 および L i D A R (L i ght Detect i on and Rang i ng ) などである。 距離センサ 5は、 左カメラ 2および右カメラ 3と同一の方向 を向いている。 距離センサ 5は粗距離画像 4 1 を生成し、 演算装置 1 に出力 する。 なお粗距離画像 4 1は便宜的な名称であり、 実際には所定の規則で記 載された距離情報の羅列であってもよい。 所定の規則とはたとえば、 左上か ら 5度ずつ右方向に走査し、 1 2 0度走査すると下方向に 1 0度移動させて 再び左から 5度ずつ走査することを繰り返して得られる 番に記載する規則 である。

[0012] 左画像 2 1、 右画像 3 1、 および粗距離画像 4 1 に記録されている三次元 空間は少なくとも一部が重複していればよい 。 左カメラ 2、 右カメラ 3、 お よび距離センサ 5の車両 9における取り付け位置や取り付け姿勢は既 であ り、 左画像 2 1、 右画像 3 1、 および粗距離画像 4 1の相互の位置関係も既 知である。 そのため、 左画像 2 1 における所定の画素の三次元空間における 位置が、 粗距離画像 4 1のどの位置に相当するかも既知である。 左画像 2 1 、 右画像 3 1、 および粗距離画像 4 1の相互の位置関係は、 演算で求めても よいしあらかじめルックアップテーブルなど を用意して参照して求めてもよ い。

[0013] 左カメラ 2と右カメラ 3の相対位置は既知であり、 2つのカメラの内部パ ラメータも既知なので、 被写体のカメラまでの距離と視差の関係も既 知であ る。 本実施の形態では、 距離と視差の関係は、 後述する視差テーブル 1 2 1 として演算装置 1 に格納される。 本実施の形態では距離と視差の関係は既知 なので、 視差は 「距離に対応する情報」 と呼ぶこともできる。 また本実施の 形態では、 距離と視差は相互に容易に変換可能なので、 両者は実質的に同一 の情報とみなせる。

[0014] 演算装置 1は、 中央演算装置である C P U 1 1、 読み出し専用の記憶装置 である ROM 1 2、 読み書き可能な記憶装置である RAM 1 3、 およびイン タフェース 1 4を備える。 C P U 1 1が ROM 1 2に格納されるプログラム を RAM 1 3に展開して実行することで後述する複数の 能を実現する。 た だし演算装置 1は、 CPU 1 1、 ROM 1 2, および RAM 1 3の組み合わ せの代わりに、 書き換え可能な論理回路である F P G A (Field Programmab le Gate Array) や特定用途向け集積回路である A S I C (Application S pecific Integrated Circuit) により実現されてもよい。 また演算装置 1 は、 CPU 1 1、 ROM 1 2、 および R AM 1 3の組み合わせの代わりに、 異なる構成の組み合わせ、 たとえば CPU 1 1、 ROM 1 2, RAM 1 3と F PGAの組み合わせにより実現されてもよい。

[0015] インタフェース 1 4は、 左画像 2 1、 右画像 3 1、 粗距離画像 4 1 を受信 し、 CPU 1 1 に提供する。 ただし CPU 1 1 に備えられるレジスタにはわ ずかな情報しか格納できないので、 CPU 1 1が自由にそれらの情報を参照 できるように、 インタフェース 1 4は受信した左画像 2 1、 右画像 3 1、 お よび粗距離画像 4 1 を RAM 1 3に格納する。

[0016] 演算装置 1は、 入力される左画像 2 1、 右画像 3 1および粗距離画像 4 1 を用いて詳細距離画像 46を作成し、 車両制御装置 4に出力する。 演算装置 1が詳細距離画像 46を作成する過程は図 2以降を参照してのちに詳述する 。 粗距離画像 4 1や詳細距離画像 46とは、 二次元平面における距離の遠近 を色の濃淡や色の彩度で表したものである。 粗距離画像 4 1 と詳細距離画像 46のフォーマツ トは同一であってもよいし異なっていてもよ い。 本実施の 形態では説明を簡略にするために、 粗距離画像 4 1および詳細距離画像 46 のいずれも、 各画素には距離の遠近を表す 「0」 〜 「255」 の整数値が格 納されるとして説明する。 \¥02020/175063 6 卩(:171?2020/004342

[0017] 詳細距離画像 4 6に示される範囲は、 左画像 2 1および右画像 3 1 と略同 —である。 ただし詳細距離画像 4 6に示される範囲は、 左画像 2 1および右 画像 3 1 に示される範囲よりも狭くてもよい。 詳細距離画像 4 6の画素数は 、 左画像 2 1および右画像 3 1 と略同一でもよいし、 数分の一程度でもよい

[0018] 車両制御装置 4は、 演算装置 1から入力される詳細距離画像 4 6を用いて 車両 9を制御する。 車両制御装置 4はたとえば、 詳細距離画像 4 6から車両 9の周辺に存在する障害物を検出し、 車両 9と検出した障害物との衝突を避 けるように車両 9を制御する。 車両制御装置 4による車両 9の制御は、 たと えば車両制御装置 4が不図示の操舵装置および不図示の制動装 に動作指令 を出力することにより実現される。

[0019] (画像)

図 2は、 左画像 2 1、 右画像 3 1、 粗距離画像 4 1、 および詳細距離画像 4 6に格納される情報の解像度の比較を説明す 図である。 ただしここでい う解像度とは、 奥行き方向の距離ではなく、 画像上の上下方向や左右方向の 分解能の高さを意味する。

[0020] 図 2 (a) は車両 9の周辺の様子を示す図であり、 車両 9 0 1が存在して いる。 図 2 (匕) は粗距離画像 4 1の解像度を示す概念図、 図 2 (〇) は詳 細距離画像 4 6の解像度を示す概念図である。 図 2 ( ) に示す粗距離画像 4 1 には、 図 2 (a) に示す領域を縦と横のそれぞれを 5分割した合計 2 5 個の領域ごとの距離情報が格納される。 図 2 (〇) に示す詳細距離画像 4 6 には、 図 2 ( 3 ) に示す領域を縦と横のそれぞれを 1 0分割した合計 1 0 0 個の領域ごとの距離情報が格納される。 粗距離画像 4 1および詳細距離画像 4 6は、 図示上下が天地方向に、 図示左右が水平方向に対応する。

[0021 ] 本実施の形態では、 図 2 (匕) に示すように粗距離画像 4 1 に含まれる 1 つの距離情報が示す領域を 「第 1のブロック」 と呼び、 図 2 (〇) に示すよ うに詳細距離画像 4 6に含まれる 1つの距離情報が示す領域を 「第 2のブロ ック」 と呼ぶ。 第 1のブロックは第 2のブロックよりも大きい。 図 2に示す \¥02020/175063 7 卩(:171?2020/004342

例および本実施の形態では、 第 1のブロックは第 2のブロックに比べて幅と 高さがそれぞれ 2倍であり、 面積は 4倍である。 ただし第 1のブロックが第 2のブロックよりも大きければよく、 倍数は特に制限されない。

[0022] なお距離センサ 5が出力する 1点の距離情報は、 必ずしも第 1のブロック 全体を測定して得られた距離情報ではないが 、 本実施の形態ではその距離情 報が便宜的に第 1のブロック全体を代表する距離情報とみな ている。 また 詳細距離画像 4 6における第 2のブロックのそれそれが、 粗距離画像 4 1 に おけるいずれの第 1のブロックの領域に含まれるかも既知であ 。

[0023] 左画像 2 1および右画像 3 1のそれぞれは、 第 2のブロックと同等以上の 解像度で輝度や彩度の情報を有する。 図 2の例に即すると、 左画像 2 1およ び右画像 3 1のそれぞれは図 2 ( a ) に示す範囲について縦と横ともに少な くとも 1 0画素、 すなわち全部で 1 0 0画素以上の情報を有する。 左画像 2 1 と右画像 3 1は、 詳細距離画像 4 6と略同一の画素数でもよいし、 縦方向 や横方向が 2倍や 1 0倍の画素を有していてもよい。 本実施の形態では、 左 画像 2 1 と右画像 3 1は、 詳細距離画像 4 6と略同一の画素数とする。

[0024] (機能ブロック)

図 3は、 演算装置 1が有する機能を機能ブロックとして示した 能ブロッ ク図である。 ただし図 3には、 説明の便宜のために、 記憶部 1 3 1

に格納される情報も示している。 演算装置 1はその機能として、 第 1視差探索部 1 0 3 と、 候補算出部 1 0 6と、 記憶部 1 3 1 とを備える。 記憶部 1 3 1はたとえば [¾八1\/1 1 3により実現される。 記憶部 1 3 1 には距 離センサ 5から入力される粗距離画像 4 1が格納される。 粗距離画像 4 1は 、 距離センサ 5から新たな粗距離画像 4 1が入力されるたびに上書きされる 。 なお厳密には左画像 2 1および右画像 3 1 も [¾ 1\/1である記憶部 1 3 1 に 入力されるが、 図 3では記載を省略している。

[0025] 2に格納される視差テーブル 1 2 1は、 左カメラ 2と右カメラ 3 についての視差と距離との関係を示すテーブ ルである。 念のために記載する と、 視差と距離の関係は、 2つのカメラの相対位置や内部パラメータの 響 を受ける。 ROM 1 2に格納されている視差テーブル 1 2 1は、 本実施の形 態における左カメラ 2と右カメラ 3の位置関係や内部パラメータにあわせて あらかじめ作成されたものである。

[0026] 第 1視差探索部 1 03 Aには、 左画像 2 1および右画像 3 1が入力される 。 第 1視差探索部 1 03 Aは、 まず左画像 2 1および右画像 3 1のいずれか _方を基準画像、 他方を参照画像とする。 第 1視差探索部 1 03 Aは基準画 像として左画像 2 1 と右画像 3 1のいずれを選択してもよいが、 この選択は 本実施の形態では一貫させる。 第 1視差探索部 1 03 Aは、 基準画像を第 2 のブロックごとに処理し、 基準画像の全領域についてそれぞれの第 2のブロ ックに対応する参照画像の領域を探索する。 第 1視差探索部 1 03 Aは、 参 照画像におけるエピポーラ線上のすべての領 域を探索するのではなく、 全域 視差候補 43に基づき参照画像の特定の領域のみを探索 る。

[0027] 第 1視差探索部 1 03 Aによる探索には、 既知の手法を用いる。 たとえば 第 1視差探索部 1 〇 3 Aは探索範囲について S A D (Sum of Absolute Di fferences) により非類似度を算出し、 非類似度が最も小さい参照画像上の領 域を探索する。 第 1視差探索部 1 03 Aは、 SADの代わりに、 ZSAD (Z ero-mean Sum of Absolute Differences) 、 Z S S D (Zero-mean Sum of Squared Differences) 、 B M (Block Matching) 、 S G M (Semi Global Matching) 、 NCC (Normalized Cross Correlation) 、 および ZNCC (Zero-mean Normalized Cross Correlation) のいずれかを用い てもよい。

[0028] 第 1視差探索部 1 03 Aはたとえば、 基準画像を第 2のブロックの大きさ に区切り、 1つ目の第 2のブロックについて、 全域視差候補 43に基づき定 められた領域を対象として参照画像における 対応する領域を探索し、 その第 2のブロックの視差を決定する。 そして次に第 1視差探索部 1 03 Aは、 基 準画像の 2つ目の第 2のブロックについて、 全域視差候補 43に基づき定め られた領域を対象として参照画像における対 応する領域を探索し、 その第 2 のブロックの視差を決定する。 このように第 1視差探索部 1 03 Aは基準画 \¥02020/175063 9 卩(:171?2020/004342

像を第 2のブロックの大きさに区切り、 各ブロックの視差を算出して詳細距 離画像 4 6を作成する。 第 1視差探索部 1 0 3 による全域視差候補 4 3を 用いた探索の動作は後述する。

[0029] 候補算出部 1 0 6は、 次の 2つの処理を実行する。 候補算出部 1 0 6は第

1の処理として、 粗距離画像 4 1および視差テーブル 1 2 1 を読み込み、 粗 距離画像 4 1 における第 1のブロックごとの距離情報を左カメラ 2および右 カメラ 3の視差に変換する。 候補算出部 1 0 6は第 2の処理として、 あらか じめ定められた探索条件に基づき、 基準画像の第 2のブロックの大きさに区 切られた領域ごとに視差候補 4 3 3を作成し、 すべてのブロックについての 視差候補 4 3 3 を全域視差候補 4 3として第 1視差探索部 1 0 3 に出力す る。 すなわち全域視差候補 4 3は、 基準画像を第 2のブロックの大きさに区 切った領域の数と同じ数だけ視差候補 4 3 3 を含む。 本実施の形態における 探索条件は、 「親ブロックおよび親ブロックの水平方向に 隣接するブロック 」 である。 視差候補 4 3 3 および全域視差候補 4 3の作成については後述す る。 探索条件はたとえば設計者によりあらかじめ 決定され、 2に格 納されるプログラムにハードコーディングさ れる。

[0030] 図 4は、 親ブロックと子ブロックの関係を説明する図 である。 図 4 ( a ) は粗距離画像 4 1の概念図であり図 2 ( b ) と同一である。 図 4 ( b ) は左 画像 2 1の概念図であり、 本実施の形態では左画像 2 1 と詳細距離画像 4 6 は略同一の画素数を有するので、 図 2 (〇) と同一のように図示されている 。 図 4 ( a ) に示す粗距離画像 4 1 におけるある 1つの第 1のブロックであ る領域 9 0 2は、 図 4 (匕) に示す左画像 2 1では領域 9 0 3に相当する。 図 4 ( 1〇) に示すある 1つの第 2のブロックである領域 9 0 4は、 領域 9 0 3に含まれる。

[0031 ] このような関係にある場合に本実施の形態で は、 領域 9 0 2と領域 9 0 4 の関係を 「親ブロック」 と 「子ブロック」 の関係と呼ぶ。 具体的には、 領域 9 0 2の子ブロックが領域 9 0 4であり、 領域 9 0 4の親ブロックが領域 9 0 2である。 \¥02020/175063 10 卩(:171?2020/004342

[0032] (候補算出部 1 0 6の動作)

図 5は候補算出部 1 0 6の動作を説明する図である。 図 5 (a) および図 5 ( ) は粗距離画像 4 1の概念図、 図 5 (〇) は全域視差候補 4 3の概念 図である。 厳密には図 5 (〇) は、 左画像 2 1 を構成する第 2のブロックの 領域に、 そのブロックの視差候補 4 3 3の基準値を記載したものである。 た だし図 5 ( 3 ) 〜 (〇) のいずれも粗距離画像 4 1や全域視差候補 4 3の一 部のみを示している。 また図 5 (a) および図 5 (13) における四角の枠は 第 1のブロックを表しており、 図 5 (〇) における四角の枠は第 2のブロッ クを表している。 なお図 5 (b) と図 5 (〇) の太線の枠は対応しており、 図 5 (1〇) の四角の枠で示す第 2のブロックと、 図 5 (〇) の四角の枠に含 まれる 4つの小さな第 2のブロックのそれぞれは、 親ブロックと子ブロック の関係にある。

[0033] ただし厳密には全域視差候補 4 3のそれぞれの要素、 すなわちそれぞれの 視差候補 4 3 3は第 2のブロックの大きさを有するわけではなく それぞれ の視差候補 4 3 3を利用する対象が第 2のブロックの大きさを有する。 その ため厳密には” 図 5 (b) と図 5 (〇) が親ブロックと子ブロックの関係に ある” という説明も正しくはないが、 対応関係を示すためにそのように表現 している。

[0034] 図 5 (a) に示す粗距離画像 4 1は、 第 1のブロックごとの距離情報を示 している。 距離センサ 5の出力はメートル単位に限定されず、 たとえば距離 に対応する符号でもよいが、 図 5 (a) に示す例では一般化してメートル単 位で記載している。 図 5 (匕) は、 候補算出部 1 0 6が視差テーブル 1 2 1 を用いて粗距離画像 4 1の距離情報を視差、 すなわち画素数に変換したもの である。 ただし図 5 (b) では作図の都合により 「画素」 を 「 父 丨」 とし て表記している。

[0035] 候補算出部 1 0 6は、 第 1の処理として図 5 ( 3 ) の情報と視差テーブル

1 2 1 を用いて図 5 (匕) に示す情報を作成する。 候補算出部 1 0 6はたと を 「3 0画素」 に置 \¥0 2020/175063 1 1 卩(:171? 2020 /004342

き換え。 候補算出部 1 0 6は第 2の処理として、 探索条件にしたがって図 5 (13) に示す情報を用いて図 5 (〇) に示す情報を作成する。 前述のとおり 、 本実施の形態における探索条件は親ブロック および親ブロックの水平方向 に隣接するブロックである。

[0036] 候補算出部 1 0 6は、 処理対象とする第 2のブロックの視差の基準値を、 親ブロックの視差、 および 3次元空間において親ブロックの水平方向に 接 する第 1のブロックの視差とする。 簡潔に記載すると、 ある第 2のブロック の視差の基準値は、 親ブロックの視差、 親ブロックの右隣のブロックの視差 、 および親ブロックの左隣のブロックの視差で ある。 そして候補算出部 1 〇 6は、 視差候補 4 3 3 の基準値から所定の範囲、 たとえばプラスマイナス 2 0画素を視差候補 4 3 3 とする。

[0037] 本実施の形態では、 図 5 (〇) に示すように親ブロックが同一であれば子 ブロックの視差候補 4 3 3の基準値は同一である。 そのため同一の親ブロッ クを有する子ブロックは、 いずれか 1つの子ブロックについて視差候補 4 3 3を作成 ·記録すればよい。

[0038] (第 1視差探索部 1 0 3 の動作)

図 6は、 第 1視差探索部 1 0 3 による視差の決定を説明する概念図であ る。 図 6 (a) に左画像 2 1 と右画像 3 1が示されている。 この例では、 基 準画像である左画像 2 1の領域 9 1 1 に対応する参照画像、 すなわち右画像 3 1の領域を探索している。 本実施の形態では左カメラ 2と右カメラ 3が水 平方向に並んで設置されているので、 エピポーラ線は符号 9 1 2で示す水平 方向に延びる破線である。 左画像 2 1および右画像 3 1の図示横方向の幅が 8 0 0画素であり、 領域 9 1 1の中心が左端から 2 0 0画素目の場合に、 参 照画像である右画像 3 1 には図示するように一 2 0 0〜 + 6 0 0の数値が振 られる。 たとえば参照画像の左から 6 0 0画素を中心とする領域 9 0 3が基 準画像の領域 9 0 1 に対応する、 すなわち非類似度が最も低いと判断された 場合には、 視差は 「4 0 0」 と算出される。

[0039] 図 6 (匕) は、 参照画像の破線 9 1 2上の位置ごとの領域 9 1 1 との非類 \¥02020/175063 12 卩(:171?2020/004342

似度の一例を示す図である。 前述のように、 非類似度の算出には 3 0など が用いられる。 なお図 6 (匕) では一 2 0 0〜 + 6 0 0の全域にわたって非 類似度を示しているが、 本実施の形態では全域視差候補 4 3に含まれる処理 対象の領域の視差候補 4 3 3 のみ非類似度を算出すればよい。 図 5 (〇) に 示す例によれば視差候補 4 3 3の基準値が 5 0、 1 0 0、 4 0 0なので、 視 差候補 4 3 3はそれぞれを中心としたプラスマイナス 2 0画素、 すなわち 3 〇〜 7 0、 8 0〜 1 2 0、 3 8 0〜 4 2 0となる。

[0040] そのため第 1視差探索部 1 0 3八は、 図 6 (匕) に示すハッチングを施し た領域は非類似度の算出は不要であり、 視差が 3 0〜 7 0、 8 0 ~ 1 2 0、

3 8 0〜 4 2 0の範囲のみ非類似度を算出すればよい。 図 6 (匕) に示す例 では、 視差候補 4 3 3である 3 0〜 7 0、 8 0〜 1 2 0、 3 8 0〜 4 2 0の うち、 最少となるピークが 「4 0 0」 なので視差は 「4 0 0」 と算出される

[0041 ] (フローチヤート)

図 7は、 第 1の実施の形態における演算装置 1の動作を表すフローチヤー 卜である。 以下に説明する各ステップの実行主体は演算 装置 1の〇 II 1 1 である。 ステップ3 3 0 1では候補算出部 1 0 6は、 記憶部 1 3 1から粗距 離画像 4 1 を取得する。 続くステップ 3 3 0 2では候補算出部 1 0 6は、 〇1\/1 1 2から視差テーブル 1 2 1 を読み込み、 粗距離画像 4 1 に格納されて いる距離を視差に変換する。 続くステップ 3 3 0 3では候補算出部 1 0 6は 、 左画像 2 1の全ての第 2ブロックを処理対象として、 粗距離画像 4 1 にお ける親ブロックおよび親ブロックの左右に隣 接するブロックから視差を取得 する。 なおこの視差は視差候補 4 3 3 の基準値として扱われる。

[0042] 続くステップ 3 3 0 4では候補算出部 1 0 6は、 ステップ 3 3 0 3におい て取得した視差に対して所定の範囲、 たとえばプラスマイナス 2 0画素を設 定して各ブロックの視差候補 4 3 3を作成し、 全ブロックの視差候補 4 3 3 をまとめて全域視差候補 4 3として出力する。 続くステップ 3 3 0 5では第 1視差探索部 1 0 3 は、 左画像 2 1の全ての第 2のブロックを処理対象と \¥02020/175063 13 卩(:171?2020/004342

し、 ブロックごとに視差候補 4 3 3の全範囲について非類似度を算出して視 差を探索する。 続くステップ 3 3 0 6では第 1視差探索部 1 0 3八は、 ステ ップ 3 3 0 5において探索した視差を用いて詳細距離画 4 6を生成して出 力し、 図 7に示す処理を終了する。

[0043] 上述した第 1の実施の形態によれば、 次の作用効果が得られる。

( 1 ) 演算装置 1は、 第 1のブロック単位で二次元平面の視差を示す 距離 画像 4 1 を格納する記憶部 1 3 1 と、 第 1のカメラすなわち左カメラ 2で撮 影して得られた画像である左画像 2 1すなわち基準画像、 および第 2のカメ ラすなわち右カメラ 3で撮影して得られた画像である右画像 3 1すなわち参 照画像を用いて、 第 1のブロック以下の大きさである第 2のブロック単位で 、 第 2のブロックごとに視差の候補である視差候 4 3 3に基づき基準画像 における視差を算出して詳細な距離画像であ る詳細距離画像 4 6を生成する 第 1視差探索部 1 0 3八と、 第 1視差探索部 1 0 3八が視差を算出する第 2 のブロックを含む第 1のブロックの大きさを有する領域である親 ロックの 視差、 親ブロックに隣接する第 1のブロックの大きさを有する領域である隣 接ブロックの視差、 および探索条件に基づき視差候補 4 3 3 を算出する候補 算出部 1 0 6とを備える。 そのため、 親ブロックだけでなく親ブロックに隣 接するブロックの視差も用いて視差候補 4 3 3を決定するので、 算出する距 離の精度を向上できる。 この利点を詳述する。

[0044] 図 4 ( b ) の領域 9 0 2などのように物体の輪郭が含まれる親ブロ クで は、 複数の子ブロックの視差が異なるため 1つの親ブロックの視差だけを用 いて視差を算出すると精度の低下が避けられ ない。 仮に 1つの親ブロックの 視差のみを使って子ブロックの視差を探索す ると、 最適な視差が探索できず 親ブロックの視差付近の値となってしまう。 なお範囲を限定せずにエピポー ラ線上のすべての領域を探索することも可能 であるが、 その場合は計算量が 増加する問題、 および全く異なる視差が選択されてしまう問 題が生じうる。 その一方で、 本実施の形態では親ブロックに隣接するブロ ックの視差も用い るため、 適切な範囲を探索でき、 全探索を行うよりも計算量は少なく、 親ブ \¥02020/175063 14 卩(:171?2020/004342

ロックのみの視差を用いる場合や全探索を する場合よりも精度を向上できる

[0045] ( 2 ) 演算装置 1は、 粗距離画像 4 1 を受信し記憶部 1 3 1 に格納するイン タフエース 1 4を備える。 そのため演算装置 1は、 粗距離画像 4 1 を計算す ることなく容易に取得できるので計算量を削 減できる。

[0046] ( 3 ) 候補算出部 1 0 6は、 粗距離画像 4 1 において親ブロックおよび隣接 ブロックのそれぞれに設定されている視差を 用いて視差候補 4 3 3を探索す る。 具体的には候補算出部 1 0 6は粗距離画像 4 1から親ブロックおよび隣 接ブロックの視差の値を読み込んで視差候補 4 3 3の基準値とし、 基準値に 所定の幅を持たせたものを視差候補 4 3 8とし、 その全域を探索する。 その ため、 より確からしい視差を算出できる。

[0047] ( 4 ) 基準画像および参照画像のいずれも、 鉛直方向および水平方向に広が りのある 3次元空間を撮影して得られた画像である。 候補算出部 1 0 6は、

3次元空間において親ブロックの水平方向 存在する第 1のブロックを隣接 ブロックとする。 たとえば自動車用のアプリケーシヨンでは、 鉛直方向の距 離精度よりも水平方向の距離精度が必要とさ れる傾向にあり、 候補算出部 1 0 6が参照する候補を増やすほど第 1視差探索部 1 0 3 の計算量は増加す る。 そのため、 参照する親ブロックの位置を精度確保の要請 が強い水平方向 に限定することで、 要求制度を満たしつつ計算量を削減できる。

[0048] (変形例 1 )

上述した第 1の実施の形態では、 粗距離画像 4 1は距離センサ 5が出力し た。 しかし演算装置 1が粗距離画像 4 1 を生成する第 2視差探索部を備えて もよい。 この場合は車両 9は距離センサ 5を備えなくてもよい。

[0049] 図 8は、 変形例 1 における演算装置 1の機能ブロック図である。 図 8に示 す機能ブロック図は、 図 3に比べて第 2視差探索部 1 0 3巳が追加されてい る。 第 1視差探索部 1 〇 3 の動作は第 1の実施の形態と同様である。 候補 算出部 1 0 6は、 距離を視差に変換する第 1の処理を行わなくてよい。 第 2 視差探索部 1 〇 3巳には、 左画像 2 1および右画像 3 1が入力される。 第 2 \¥02020/175063 15 卩(:171?2020/004342

視差探索部 1 0 3巳は、 粗距離画像 4 1 を生成して記憶部 1 3 1 に格納する

[0050] 第 2視差探索部 1 0 3巳の動作を詳述すると次のとおりである。 第 2視差 探索部 1 0 3巳はまず、 左画像 2 1 を基準画像、 右画像 3 1 を参照画像とし て、 第 1のブロックの単位で基準画像の各領域に対 する参照画像の領域を 特定して視差を算出する。 そして第 2視差探索部 1 0 3巳は、 算出したそれ それの第 1のブロックの視差をそのまま粗距離画像 4 1 として出力する。 第 2視差探索部 1 0 3巳による視差の算出は次のとおりである。

[0051 ] 第 2視差探索部 1 0 3巳は視差を算出するために、 参照画像におけるエピ ポーラ線上の全ての第 1のブロックを対象として非類似度を算出し 非類似 度が最も小さいブロックを探索する。 そして第 2視差探索部 1 0 3巳は、 処 理対象の基準画像のブロックの基準画像上の 座標と、 非類似度が最も小さい ブロックの参照画像上の座標との差を視差と する。 なお第 2視差探索部 1 0 3巳による非類似度の算出は、 3八0、 3八0、 7 3 3 0 , 巳 IV!、

、 1\1〇〇、 および 1\1〇〇のいずれを用いてもよい。

[0052] 第 1視差探索部 1 0 3 と第 2視差探索部 1 0 3巳の動作の違いは、 処理 対象とするブロックの大きさと、 探索対象が制限されるか否かである。 第 1 視差探索部 1 0 3 は処理対象が第 2のブロックであり、 第 2視差探索部 1 0 3巳は処理対象が第 1のブロックである。 第 1視差探索部 1 0 3八は、 処 理対象の視差の算出にあたりエピポーラ線上 でありかつ視差候補 4 3 3 で示 される範囲のみ視差の探索を行う。 第 2視差探索部 1 0 3巳は、 探索範囲を 特に限定せずエピポーラ線上の全ての領域を 探索する。 ただし第 2視差探索 部 1 0 3 律に探索範囲を制限し、 たとえば水平方向の全域ではなく 6 0 %の範囲のみ、 具体的には視差がゼロの位置を中心に 8 0 0画素の 6 0 %で ある 4 8 0画素の範囲を探索範囲としてもよい。

[0053] この変形例 1 によれば、 次の作用効果が得られる。

( 5 ) 演算装置 1は、 基準画像および参照画像を用いて粗距離画像 4 1 を作 成し記憶部 1 3 1 に格納する第 2視差探索部 1 0 3巳を備える。 そのため車 \¥02020/175063 16 卩(:171?2020/004342

両 9が距離センサ 5を備えなくても詳細距離画像 4 6を作成できる。

[0054] なお変形例 1 において、 第 1視差探索部 1 0 3 と第 2視差探索部 1 0 3 巳は共通のプログラム部品やハードウエア回 路を用いて実現してもよい。

[0055] (変形例 2)

上述した第 1の実施の形態では、 第 1のブロックは第 2のブロックよりも 大きかった。 しかし第 1のブロックと第 2のブロックは同一のサイズであっ てもよい。 すなわちこの場合は、 処理対象とするブロックの視差、 すなわち 距離の情報を、 周辺のブロックの視差を利用して改めて算出 する。 そのため 、 詳細距離画像 4 6に格納される距離情報は、 粗距離画像 4 1 に格納される 距離情報よりも精度が高くなる利点があり、 一定の有用性が認められる。

[0056] (変形例 3)

上述した第 1の実施の形態では、 候補算出部 1 0 6は親ブロックと親ブロ ックの左右に隣接するブロックの視差の全て を視差候補 4 3 3の基準値とし た。 しかし候補算出部 1 〇 6は視差候補 4 3 3 の基準値を 1つに絞り、 1つ の基準値から所定の範囲を視差候補 4 3 3 としてもよい。 この場合に候補算 出部 1 0 6は、 それぞれの視差候補 4 3 3の基準値について非類似度を算出 し、 最も確からしい視差、 すなわち非類似度が最も低い基準値を採用す る。

[0057] たとえば左画像 2 1 におけるある第 2のブロックをブロック Xとしたとき に、 ブロック Xの親ブロックとその親ブロックの左右に隣 するブロックの 視差が、 5 0、 1 0 0、 4 0 0画素であったとする。 この場合に候補算出部 1 0 6は、 ブロック Xと、 ブロック Xに対して視差が 5 0、 1 0 0、 4 0 0 画素である右画像 3 1の領域との非類似度を算出し、 非類似度が最小の領域 の視差を視差の基準値とする。 そしてその基準値から所定の範囲、 たとえば プラスマイナス 2 0画素を視差候補 4 3 3とする。

[0058] 図 9は、 本変形例における演算装置 1の動作を表すフローチヤートである 。 本フローチヤートは第 1の実施の形態における図 7に比べて、 ステップ 3 3 0 3八が追加されている点が異なる。 ステップ 3 3 0 3八では候補算出部 1 0 6は、 ステップ 3 3 0 3において取得した視差のうち最も確からし 視 \¥02020/175063 17 卩(:171?2020/004342

差、 すなわち非類似度が最も低い基準値を特定す る。 続くステップ 3 3 0 4 ではステップ 3 3 0 3八において特定した視差から所定の範囲を 差候補 4 3 3として出力する。 ステップ 3 3 0 5以降の処理は第 1の実施の形態と同 様なので説明を省略する。

[0059] この変形例 3によれば、 次の作用効果が得られる。

(6) 候補算出部 1 0 6は、 粗距離画像 4 1 において親ブロックおよび隣接 ブロックのそれぞれに設定されている視差か らいずれか 1つの視差を選択し 、 選択した視差を用いて視差候補 4 3 3 を決定する。 そのため、 計算量を削 減することができる。

[0060] (変形例 4)

上述した第 1の実施の形態では、 候補算出部 1 0 6の探索条件は 「親ブロ ックおよび親ブロックの水平方向に隣接する ブロック」 であった。 しかし探 索条件はこれに限定されない。

[0061 ] 図 1 0は探索条件のバリエーシヨンを示す図であ 。 図 1 0 (3) は第 1 の実施の形態における探索条件を示す図、 図 1 〇 (匕) 〜図 1 0 ( 6 ) は本 変形例で例示する探索条件を示す図である。 図 1 0におけるそれぞれのアル ファべッ トは、 粗距離画像 4 1 における第 1のブロックに便宜的に付した名 称である。 図 1 0に示すアルファベッ トのうち、 「 」 は親ブロックを示し ており、 他のアルファべッ トに特別な意味はない。

[0062] 図 1 0 (3) に示すように第 1の実施の形態では、 親ブロックおよび親ブ ロックの水平方向に隣接するブロック、 すなわちブロック巳、 、 の視差 を候補の基準値とした。 しかし図 1 0 (匕) 〜図 1 0 (6) に示すように探 索条件を変化させてもよい。 図 1 〇 (匕) に示す例における探索条件は、 親 ブロックを中心とする全 9ブロックである。 この場合にはブロック および ブロック巳〜 Iの視差が候補の基準値となる。

[0063] 図 1 0 (〇) における探索条件は親ブロックおよび親ブロ ックの上下左右 である。 この場合にはブロック 、 0、 巳、 、 1 ~ 1の視差が候補の基準値と なる。 図 1 0 (〇!) における探索条件は親ブロック、 親ブロックの左上、 親 \¥0 2020/175063 18 卩(:171? 2020 /004342

ブロックの左、 および親ブロックの上である。 この場合にはブロック 、 巳 、 〇、 巳の視差が候補の基準値となる。 図 1 0 (6) における探索条件は親 ブロックおよび左右 2ブロックである。 この場合にはブロック 、 [<、 巳、 、 1\1の視差が候補の基準値となる。 この変形例 4によれば、 様々な探索条 件を設定できる。

[0064] (変形例 5)

候補算出部 1 〇 6および第 1視差探索部 1 0 3 は、 詳細距離画像 4 6を 用いてさらに詳細な距離画像を作成してもよ い。 換言すると演算装置 1は、 第 1の実施の形態における粗距離画像 4 1から詳細距離画像 4 6を作成する 処理を、 詳細距離画像 4 6からさらに詳細な距離画像の作成に適用し もよ い。 さらに演算装置 1は、 この処理を繰り返し実行して距離画像の解像 度を 徐々に向上させ、 最終的には 1画素ごとに距離を算出してもよい。

[0065] 本変形例では第 2のブロック以下のサイズを有する第 3のブロックを定義 し、 第 1視差探索部 1 0 3 が詳細距離画像 4 6を作成した後に、 候補算出 咅6 1 0 6が基準画像における第 3のブロックごとに詳細距離画像 4 6を用い て視差候補を作成する。 そして第 1視差探索部 1 0 3 は、 候補算出部 1 0 6が詳細距離画像 4 6を用いて作成した視差候補に基づき第 3のブロックご とにより詳細な距離画像を作成する。 この変形例 5によれば、 より詳細な距 離画像を作成できる。

[0066] (変形例 6)

候補算出部 1 0 6は、 取得した視差候補 4 3 3 の基準値からあらかじめ定 めた所定の範囲を視差候補 4 3 3 とした。 たとえば上述した第 1の実施の形 態では、 所定の範囲はプラスマイナス 2 0画素として説明した。 しかし候補 算出部 1 0 6は、 この範囲を距離に応じて可変としてもよい。 被写体までの 距離が遠く視差が小さい場合には変化量も小 さいが、 被写体までの距離が近 く視差が大きい場合には変化量が大きい傾向 にあるためである。

[0067] たとえば候補算出部 1 0 6は、 親ブロックの距離の遠近に応じてこの範囲 を決定してもよい。 この場合に候補算出部 1 0 6は、 親ブロックの距離が近 \¥02020/175063 19 卩(:171?2020/004342

いほど範囲を広く設定し、 親ブロックの距離が近いほど範囲を狭く設定 する 。 別な一例として候補算出部 1 0 6は、 基準となる視差の値の大小に応じて この範囲を決定してもよい。 この場合には、 視差候補 4 3 3の基準値が大き いほど範囲を広く設定し、 比佐の候補の基準値が小さいほど範囲を狭く 設定 する。

[0068] (変形例 7)

上述した第 1の実施の形態では、 第 1視差探索部 1 0 3 は、 非類似度を 算出する領域と視差を設定する領域を一致さ せていた。 しかし第 1視差探索 部 1 0 3 は、 非類似度を算出する領域よりも視差を設定す る領域を狭く設 定してもよい。 非類似度の算出、 すなわち対応する位置の探索を広い領域で 行い、 視差は狭い範囲で行うことによりノイズの影 響を受けにくくする利点 を有する。

[0069] 図 1 1は、 変形例 7における第 1視差探索部 1 0 3 の動作を説明する図 である。 図 1 1 に示す内側の四角が視差を設定する領域であ り、 外側の四角 が非類似度を算出する領域である。 図 1 1 に示すでは視差を設定する領域に 対して非類似度を算出する領域は 9倍の面積を有するが、 この面積の比率は 任意である。 また、 図示縦方向の比率と図示横方向の比率も任意 であり、 た とえば視差を設定する領域に対して非類似度 を算出する領域が図示横方向に は 4倍、 図示縦方向には 1 . 5倍の長さを有してもよい。

[0070] (変形例 8)

上述した第 1の実施の形態では、 候補算出部 1 0 6は処理対象の第 2のブ ロックの親ブロックの視差および親ブロック の左右に隣接するブロックの視 差を視差候補 4 3 3 の基準値とした。 しかし所定の場合には、 親ブロックの 視差のみを視差候補 4 3 3の基準値としてもよい。 所定の場合とはたとえば 、 親ブロックの視差の値と、 親ブロックの左右に隣接するブロックの視差 と の差が所定値以下の場合である。 別の所定の場合とは、 親ブロックの視差の 値が非常に大きい、 または非常に小さい場合である。

[0071 ] また演算装置 1が車両 9に搭載された速度センサから車両 9の速度の情報 \¥02020/175063 20 卩(:171?2020/004342

を取得可能な場合は、 次の 2つの変形例も採用可能である。 車両 9の速度が 所定の閾値より速くかつ親ブロックの視差の 値が所定の閾値よりも大きい場 合には親ブロックの視差のみを視差候補 4 3 3の基準値としてもよい。 また 車両 9の速度が所定の閾値より遅くかつ親ブロッ の視差の値が所定の閾値 よりも小さい場合には親ブロックの視差のみ を視差候補 4 3 3 の基準値とし てもよい。 この 2つの変形例は、 車速が早い場合の近い距離の情報や車速が 遅い場合の遠い距離の情報は重要性が低いた め精度の向上をよりも計算用の 低減を重視するものである。

[0072] さらに本変形例では第 1視差探索部 1 0 3 は、 詳細距離画像 4 6に第 2 のブロックごとの処理経過を示す付加情報を 付加して出力してもよい。 具体 的には付加情報は、 第 2のブロックごとに視差の基準値が親ブロッ の視差 のみであるか、 親ブロックおよび親ブロックの左右に隣接す るブロックの視 差であるかを示す情報である。 付加情報は第 1視差探索部 1 〇 3 が作成し てもよいし、 候補算出部 1 0 6が作成してもよい。

[0073] 図 1 2は第 1視差探索部 1 0 3八の出力を示す概念図である。 図 1 2に示 す符号 3 0 0 1が付加情報を表している。 図 1 2に示すように付加情報 3 0 0 1は詳細距離画像 4 6の先頭に付加されてもよいし、 図 1 2とは逆に付加 情報 3 0 0 1が詳細距離画像 4 6の末尾に付加されてもよい。 また付加情報 3 0 0 1 と詳細距離画像 4 6の情報がたとえば 1 ブロックずつ交互に記載さ れてもよい。

[0074] この変形例 8によれば、 次の作用効果が得られる。

( 7 ) 演算装置 1、 左カメラ 2、 および右カメラ 3は車両 9に搭載される。 候補算出部 1 0 6は、 車両 9の速度および親ブロックの視差に基づき、 親ブ ロックの視差のみを用いて視差候補 4 3 8を決定するか否かを決定する。 そ のため、 不要な演算を削減できる。

[0075] (変形例 9 )

特定の条件を満たす場合には、 第 1視差探索部 1 0 3 は探索を行わず、 親ブロックの視差の値をそのまま子ブロック の視差としてもよい。 本変形例 \¥0 2020/175063 21 卩(:171? 2020 /004342

では、 候補算出部 1 〇 6は以下に述べる所定の場合に、 第 2のブロックごと に、 第 1視差探索部 1 0 3 に探索が不要な旨の特別な信号および親ブロ ッ クの視差を出力し、 この特別な信号を受信した第 1視差探索部 1 0 3 は受 信した親ブロックの視差を子ブロックの視差 とする。

[0076] 候補算出部 1 0 6は親ブロックの視差の値と、 親ブロックの左右に隣接す るブロックの視差との差が所定値以下の場合 に、 前述の特別な信号および親 ブロックの視差の値を出力してもよい。 また候補算出部 1 0 6は、 親ブロッ クの視差の値が非常に大きい、 または非常に小さい場合に前述の特別な信号 および親ブロックの視差の値を出力してもよ い。

[0077] また演算装置 1が車両 9に搭載された速度センサから車両 9の速度の情報 を取得可能な場合は、 次の 2つの変形例も採用可能である。 車両 9の速度が 所定の閾値より速くかつ親ブロックの視差の 値が所定の閾値よりも大きい場 合には、 候補算出部 1 〇 6は前述の特別な信号および親ブロックの視 の値 を出力してもよい。 また車両 9の速度が所定の閾値より遅くかつ親ブロッ の視差の値が所定の閾値よりも小さい場合に は、 候補算出部 1 0 6は前述の 特別な信号および親ブロックの視差の値を出 力してもよい。 この 2つの変形 例は、 車速が早い場合の近い距離の情報や車速が遅 い場合の遠い距離の情報 は重要性が低いため精度の向上をよりも計算 用の低減を重視するものである

[0078] さらに本変形例では第 1視差探索部 1 0 3 は、 詳細距離画像 4 6に第 2 のブロックごとの処理経過を示す付加情報を 付加して出力してもよい。 具体 的には付加情報は、 第 2のブロックごとに探索を行って視差を決定 たのか 、 親ブロックの視差をそのまま使用したのかを 示す情報である。 付加情報は 第 1視差探索部 1 0 3 が作成してもよいし、 候補算出部 1 0 6が作成して もよい。

[0079] (変形例 1 0)

上述した第 1の実施の形態では、 詳細距離画像 4 6を出力するタイミング は特に規定しなかった。 しかし以下に説明するように第 1〜第 4のいずれの \¥02020/175063 22 卩(:171?2020/004342

タイミングで出力してもよい。 第 1のタイミングは、 詳細距離画像 4 6の全 体が作成されたタイミングである。 第 1のタイミングで出力する場合には、 詳細距離画像 4 6の全体が一度に出力される。 第 2のタイミングは、 詳細距 離画像 4 6の図示横方向の 1 ラインが作成されたタイミングである。 第 2の タイミングで出力する場合には、 詳細距離画像 4 6の 1 ラインが作成される たびにその 1 ラインの情報が出力される。

[0080] 第 3のタイミングは、 図示横方向に連続する 4画素以上の所定の画素数の 距離情報が作成されたタイミングである。 第 3のタイミングで出力する場合 には、 詳細距離画像 4 6の所定の画素数の距離情報が作成されるた にその 所定の画素数の情報が出力される。 第 4のタイミングは、 図示横方向に連続 する 3画素の距離情報が作成されたタイミングで る。 第 4のタイミングで 出力する場合には、 詳細距離画像 4 6の 3画素の距離情報が作成されるたび にその 3画素の情報が出力される。

[0081 ] 図 1 3は変形例 1 0における詳細距離画像 4 6を出力するタイミングを示 す概念図である。 図 1 3 (3) ~ ( ) のそれぞれは、 上述した第 1〜第 4 のタイミングに対応する。

[0082] (変形例 1 1)

上述した第 1の実施の形態では、 第 1視差探索部 1 〇 3 が出力する詳細 距離画像 4 6には視差の値そのものが含まれた。 しかし第 1視差探索部 1 0 3八は、 視差テーブル 1 2 1 を用いて詳細距離画像 4 6に含まれる視差を距 離に変換して出力してもよい。 この場合に第 1視差探索部 1 0 3 は、 各画 素の値が所定の範囲、 たとえば〇〜 2 5 5となるように全画素の値に最適な 係数を掛ける、 いわゆる正規化処理をさらに施してもよい。

[0083] (変形例 1 2)

第 1の実施の形態において、 説明した演算装置 1の機能構成は一例に過ぎ ない。 図 2に示したいくつかの機能構成を一体に構成 れてもよいし、 図 3 では 1つの機能ブロック図で表した構成を 2以上の機能に分割してもよい。 また各機能ブロックが有する機能の一部を他 の機能ブロックが備える構成と \¥02020/175063 23 卩(:171?2020/004342

してもよい。 たとえば視差候補 4 3 3には基準値のみを含め、 第 1視差探索 部 1 0 3八が基準値を中心とした所定の範囲を探索 囲としてもよい。 たと えば本変形例では視差候補 4 3 3が 「5 0、 1 0 0、 4 0 0画素」 であり、 第 1視差探索部 1 〇 3八はこの視差候補 4 3 3が入力されると 「3 0〜 7 0 、 8 0〜 1 2 0、 3 8 0〜 4 2 0画素」 を探索する。

[0084] 第 2の実施の形態 _

図 1 4〜図 1 5を参照して、 本発明に係る演算装置の第 2の実施の形態を 説明する。 以下の説明では、 第 1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号 を付して相違点を主に説明する。 特に説明しない点については、 第 1の実施 の形態と同じである。 本実施の形態では、 主に、 撮影画像からエッジを検出 しエッジを利用して探索範囲を変化させる点 で、 第 1の実施の形態と異なる 。 本実施の形態における演算装置 1 のハードウエア構成、 および演算装置 1 八を搭載する車両 9のハードウエア構成は第 1の実施の形態と同様なので 説明を省略する。

[0085] (機能ブロック)

図 1 4は、 第 2の実施の形態における演算装置 1 が有する機能を機能ブ ロックとして示した機能ブロック図である。 第 1の実施の形態との違いは、 演算装置 1 が特徴情報算出部 1 0 7をさらに備える点である。 第 1視差探 索部 1 0 3 の動作は第 1の実施の形態と同様である。 候補算出部 1 0 6の 動作は後述するように第 1の実施の形態と一部が異なる。

[0086] 特徴情報算出部 1 0 7には左画像 2 1が入力される。 特徴情報算出部 1 0

7は左画像 2 1からエッジを検出して特徴情報 4 7を算出し、 特徴情報 4 7 を候補算出部 1 0 6に出力する。 エッジの検出には種々の既知の手法を用い ることができ、 たとえばソーベルフイルタやガウシアンフイ ルタによりエツ ジを検出する。 特徴情報算出部 1 0 7は、 検出したエッジの位置を特徴情報 4 7として候補算出部 1 0 6に出力する。

[0087] 候補算出部 1 0 6は、 処理対象の第 2のブロックの親ブロックがエッジ上 であるか否かにより処理を次のように変化さ せる。 候補算出部 1 0 6は、 処 \¥02020/175063 24 卩(:171?2020/004342

理対象の第 2のブロックの親ブロックがエッジ上に存在 る場合には、 第 1 の実施の形態と同様に親ブロックと親ブロッ クの左右に隣接するブロックの 視差を取得する。 その一方で処理対象の第 2のブロックの親ブロックがエッ ジ上にない場合は、 候補算出部 1 0 6は親ブロックの視差のみを取得する。 親ブロックがエッジ上にない場合には、 親ブロックの領域において急激な距 離の変化はないと考えられるので、 処理を軽減するために親ブロックの視差 のみを視差候補 4 3 3の基準値とする。

[0088] 図 1 5は第 2の実施の形態における演算装置 1 八の処理を示すフローチヤ —卜である。 第 1の実施の形態との違いは、 ステップ 3 3 0 3の代わりにス テップ3 3 0 3 およびステップ 3 3 0 3〇を備える点である。 ステップ 3 3 0 1およびステップ 3 3 0 2の処理は第 1の実施の形態と同様なので説明 を省略する。 ステップ 3 3 0 3 では候補算出部 1 0 6は、 親ブロックがエ ッジ上にある第 2のブロックについて、 親ブロックとその親ブロックの左右 に隣接するブロックの視差を取得する。 ステップ 3 3 0 3 0では候補算出部 1 0 6は、 親ブロックがエッジ上にない第 2のブロックについて、 親ブロッ クの視差を取得する。

[0089] 念のために記載すると、 候補算出部 1 0 6はステップ 3 3 0 3 およびス テップ3 3 0 3〇を合わせると、 基準画像におけるすべての第 2のブロック を対象として何らかの視差を取得する。 ステップ3 3 0 3 およびステップ 3 3 0 3 0において取得した視差は、 視差候補 4 3 3の基準値として使用さ れる。 ステップ 3 3 0 4以降の処理は第 1の実施の形態と同様なので説明を 省略する。

[0090] 上述した第 2の実施の形態によれば、 次の作用効果が得られる。

( 8 ) 演算装置 1 は、 左画像 2 1から特徴情報 4 7を算出する特徴情報算 出部 1 〇 7を備える。 候補算出部 1 0 6は、 特徴情報算出部 1 0 7が算出し た特徴情報 4 7に基づき、 親ブロックの視差のみを用いて視差候補 4 3 3 を 決定するか否かを決定する。 そのため、 撮影した画像の特徴を利用して計算 を削減できる。 [0091 ] ( 9 ) 特徴情報 4 7とは画像のエッジ情報である。 候補算出部 1 0 6は、 親 ブロックの領域が特徴情報算出部により算出 されたエッジと重複する場合に は親ブロックおよび隣接ブロックの視差を用 いて視差候補 4 3 aを決定し、 親ブロックの領域が特徴情報算出部により算 出されたエッジと重複しない場 合には親ブロックの視差のみを用いて視差候 補 4 3 aを決定する。 そのため 、 エッジの境界付近の距離精度を向上すること ができる。

[0092] (第 2の実施の形態の変形例 1 )

上述した第 2の実施の形態では、 画像中の特徴情報としてエッジが用いら れた。 しかし特徴情報としてエッジの代わりにノイ ズを用いてもよい。 特徴 情報算出部 1 0 7は、 左画像 2 1の細かい領域ごとにノイズレベルを評価し 、 領域ごとのノイズレベルの大きさを特徴情報 4 7として候補算出部 1 0 6 に出力してもよい。 ノイズの評価には既知の手法を用いることが でき、 たと えば R M S ( root mean square) 粒状度やウイーナースペクトルを用いて 評価することができる。

[0093] 候補算出部 1 0 6は、 親ブロックが存在する領域のノイズレベルが 所定の 閾値よりも低いことを親ブロックがエッジ上 に存在することと同様に扱い、 親ブロックが存在する領域のノイズレベルが 所定の閾値以上であることを親 ブロックがエッジ上に存在しないことと同様 に扱う。 なお特徴情報算出部 1 0 7は、 ノイズの評価とエッジの検出の両方を実行し 、 両方の情報を特徴情 報 4 7として出力してもよい。 その場合は候補算出部 1 0 6は、 ノイズとエ ッジの両方の情報を用いて判断を行う。

[0094] 本変形例によれば次の作用効果が得られる。

( 1 0 ) 特徴情報 4 7とは画像のノイズ情報である。 候補算出部 1 0 6は、 親ブロックの領域におけるノイズレベルが所 定の閾値よりも低い場合には親 ブロックおよび隣接ブロックの視差を用いて 視差候補 4 3 aを決定し、 親ブ ロックの領域におけるノイズレベルが所定の 閾値以上の場合には親ブロック の視差のみを用いて視差候補 4 3 aを決定する。 そのためノイズが多く参照 量を増やしても距離精度の改善が見込めない 領域の計算量を削減できる。 \¥02020/175063 26 卩(:171?2020/004342

[0095] (第 2の実施の形態の変形例 2)

第 2の実施の形態において、 演算装置 1 が粗距離画像 4 1 を生成する第 2視差探索部を備えてもよい。 この場合は、 車両 9は距離センサ 5を備えな くてもよい。 なお本変形例は、 第 2の実施の形態の構成と、 第 1の実施の形 態の変形例 1 とを組み合わせてもよいことを明示するもの である。

[0096] 図 1 6は、 第 2の実施の形態の変形例 2における演算装置 1の機能ブロッ ク図である。 図 1 6に示す機能ブロック図は、 図 1 4に比べて第 2視差探索 部 1 0 3巳が追加されている。 第 1視差探索部 1 0 3八の動作は第 1の実施 の形態と同様である。 候補算出部 1 0 6は、 距離を視差に変換する第 1の処 理を行わなくてよい。 第 2視差探索部 1 0 3巳には、 左画像 2 1および右画 像 3 1が入力される。 第 2視差探索部 1 0 3巳は、 粗距離画像 4 1 を生成し て記憶部 1 3 1 に格納する。 これ以降の処理は、 第 1の実施の形態の変形例 1および第 2の実施の形態において説明済みなので説明 省略する。

[0097] 上述した各実施の形態および変形例において 、 プログラムは不図示の[¾〇 IV!に格納されるとしたが、 プログラムは不図示の不揮発性記憶装置に格 納さ れていてもよい。 また、 演算装置が不図示の入出カインタフェースを 備え、 必要なときに入出カインタフェースと演算装 置が利用可能な媒体を介して、 他の装置からプログラムが読み込まれてもよ い。 ここで媒体とは、 例えば入 出カインタフェースに着脱可能な記憶媒体、 または通信媒体、 すなわち有線 、 無線、 光などのネッ トワーク、 または当該ネッ トワークを伝搬する搬送波 やディジタル信号、 を指す。 また、 プログラムにより実現される機能の一部 または全部がハードウエア回路や 〇八により実現されてもよい。

[0098] 上述した各実施の形態および変形例は、 それぞれ組み合わせてもよい。 上 記では、 種々の実施の形態および変形例を説明したが 、 本発明はこれらの内 容に限定されるものではない。 本発明の技術的思想の範囲内で考えられるそ の他の態様も本発明の範囲内に含まれる。

[0099] 次の優先権基礎出願の開示内容は引用文とし てここに組み込まれる。

日本国特許出願 2 0 1 9 - 3 6 1 5 1 (2 0 1 9年 2月 2 8日出願) \¥02020/175063 27 2020/004342

符号の説明

[0100] 1、 1 八 演算装置

2 左カメラ

3 右カメラ

4 車両制御装置

5 距離センサ

9 車

1 4 インタフエース

2 1 左画像

3 1 右画像

4 1 粗距離画像

43 視差候補 3

43 全域視差候補

46 詳細距離画像

47 特徴情報

1 03 第 1視差探索部

1 03巳 第 2視差探索部

1 〇 6 候補算出部

1 〇 7 特徴情報算出部

1 2 1 視差テーブル

1 3 1 記憶部