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Title:
CONTROL METHOD FOR DUAL COUNTER-ROTATING TYPE AXIAL BLOWER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/057598
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a control method for a dual counter-rotating type axial blower, which can improve both a cooling efficiency and an operating efficiency. A first motor (11) and a second motor (19) are started according to a predetermined starting mode. When the temperature (T) of a cooling object (29) is then higher than a predetermined reference temperature (Tr), the numbers of revolutions (N1 and N2) of the first motor (11) and the second motor (19) are controlled according to such a predetermined cooling efficiency preference mode as prefers the cooling of the cooling object to the operating efficiency of the dual counter-rotating type axial blower (1). When the temperature (T) of the cooling object (29) is at or lower than the predetermined reference temperature (Tr), the temperature (T) of the cooling object (29) is kept at or lower the predetermined reference temperature (Tr). According to an operating efficiency preference mode predetermined to reduce the power consumption of the dual counter-rotating type axial blower (1), moreover, the numbers of revolutions (N1 and N2) of the first motor (11) and the second motor (19) are controlled.

Inventors:
OSAWA HONAMI
KUDO NARUHIKO
AIZAWA YOSHIHIKO
Application Number:
PCT/JP2008/069560
Publication Date:
May 07, 2009
Filing Date:
October 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SANYO ELECTRIC CO (JP)
OSAWA HONAMI
KUDO NARUHIKO
AIZAWA YOSHIHIKO
International Classes:
F04D27/00
Foreign References:
JP2004278370A2004-10-07
JPH02238195A1990-09-20
JPS61184895U1986-11-18
JPS6114798U1986-01-28
JPS3732888Y1
JP2004278370A2004-10-07
JPH02238195A1990-09-20
Other References:
See also references of EP 2226507A4
Attorney, Agent or Firm:
NISHIURA, Tsuguharu (Sankaido Building 8F 9-13, Akasaka 1-chom, Minato-ku Tokyo 52, JP)
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Claims:
 一方の端部に吸い込み開口部及び他方の端部に吐き出し開口部を有する風洞を備えたハウジングと、
 前記風洞内の前記吸い込み開口部に近い位置において回転する複数枚の第1のブレードを備えた第1のインペラと、
 軸線を中心にして前記第1のインペラを回転させる第1のモータと、
 前記風洞内の前記吐き出し開口部に近い位置において回転する複数枚の第2のブレードを備えた第2のインペラと、
 前記軸線を中心にして前記第2のインペラを前記第1のインペラの回転方向とは反対の回転方向に回転させる第2のモータとを備えた二重反転式軸流送風機を用いて、冷却対象の温度が所定の基準温度以下の温度になるように前記二重反転式軸流送風機の前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を制御する二重反転式軸流送風機の制御方法であり、
 停止状態にある前記第1のモータ及び前記第2のモータを所定の始動モードに従って始動し、
 その後、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度より高いときには、前記二重反転式軸流送風機の消費電力を低減することよりも、前記冷却対象を冷却することを優先するように予め定められた冷却効率優先モードに従って、前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を制御し、
 前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下であるときには、前記冷却対象の温度を前記所定の基準温度以下に維持して、しかも前記消費電力を低減するように予め定められた運転効率優先モードに従って、前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を制御し、
 前記冷却効率優先モードでは、前記第1のモータの回転数N1と前記第2のモータの回転数N2との回転数比(N1:N2)を固定し、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下になるように前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を回転数の変化率を変えることにより制御し、
 前記運転効率優先モードでは、前記第1のモータの回転数N1と前記第2のモータの回転数N2との回転数比(N1:N2)を固定し、前記冷却対象の温度が上がるまでまたは所定の基準温度より高くなるまで前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を、前記冷却効率優先モードにおける前記変化率よりも小さい変化率で段階的に下げ、前記冷却対象の温度が上がる直前または所定の基準温度より高くなる直前における前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下である間の定常回転数と定めることを特徴とする二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記始動モードは、前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を、それぞれ目標回転数まで上昇させるように定められている請求項1に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記始動モードは、起動後の所定の期間、前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数をそれぞれ徐々にまたは段階的に上昇させるように定められている請求項1に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下であるか否かを、前記冷却対象が置かれている雰囲気中に配置した温度センサの出力に基づいて決定することを特徴とする請求項1に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下であるか否かを、前記二重反転式軸流送風機に装備した温度センサの出力に基づいて決定することを特徴とする請求項1に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 一方の端部に吸い込み開口部及び他方の端部に吐き出し開口部を有する風洞を備えたハウジングと、
 前記風洞内の前記吸い込み開口部に近い位置において回転する複数枚の第1のブレードを備えた第1のインペラと、
 軸線を中心にして前記第1のインペラを回転させる第1のモータと、
 前記風洞内の前記吐き出し開口部に近い位置において回転する複数枚の第2のブレードを備えた第2のインペラと、
 前記軸線を中心にして前記第2のインペラを前記第1のインペラの回転方向とは反対の回転方向に回転させる第2のモータとを備えた二重反転式軸流送風機を用いて、冷却対象の温度が所定の基準温度以下の温度になるように前記二重反転式軸流送風機の前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を制御する二重反転式軸流送風機の制御方法であり、
 停止状態にある前記第1のモータ及び前記第2のモータを所定の始動モードに従って始動し、
 その後、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度より高いときには、前記二重反転式軸流送風機の消費電力を低減することよりも前記冷却対象を冷却することを優先するように予め定められた冷却効率優先モードに従って、前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を制御し、
 前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下であるときには、前記冷却対象の温度を前記所定の基準温度以下に維持して、しかも前記消費電力を低減するように予め定められた運転効率優先モードに従って、前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を制御することを特徴とする二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記始動モードは、前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を、それぞれ目標回転数まで上昇させるように定められている請求項6に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記始動モードは、起動後の所定の期間、前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数をそれぞれ徐々にまたは段階的に上昇させるように定められている請求項6に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下であるか否かを、前記冷却対象が置かれている雰囲気中に配置した温度センサの出力に基づいて決定することを特徴とする請求項6に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下であるか否かを、前記二重反転式軸流送風機に装備した温度センサの出力に基づいて決定することを特徴とする請求項6に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記冷却効率優先モードでは、前記第1のモータの回転数N1と前記第2のモータの回転数N2との回転数比(N1:N2)を固定し、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下になるように前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を回転数の変化率を変えることにより制御することを特徴とする請求項6に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記冷却効率優先モードでは、前記第1のモータの回転数N1と前記第2のモータの回転数N2との回転数比(N1:N2)を変更して、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下になるように前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を制御することを特徴とする請求項6に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数をそれぞれ一定の変化幅で変化させる請求項12に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記第1のモータ及び前記第2のモータのうち、回転したときに冷却性能を改善するのに大きな影響を与える一方の前記モータの回転数の変化幅が、他方の前記モータの回転数の変化幅よりも大きいことを特徴とする請求項13に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記運転効率優先モードでは、前記第1のモータの回転数N1と前記第2のモータの回転数N2との回転数比(N1:N2)を固定し、前記冷却対象の温度が上がるまでまたは所定の基準温度より高くなるまで前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を、前記冷却効率優先モードにおける変化率よりも小さい変化率で段階的に下げ、前記冷却対象の温度が上がる直前または所定の基準温度より高くなる直前における前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下である間の定常回転数と定めることを特徴とする請求項11に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記運転効率優先モードでは、前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの一方のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が上がるまでまたは前記所定の基準温度より高くなるまで前記冷却効率優先モードにおける変化幅または変化率よりも小さい所定の変化幅または変化率で下げ、
 前記冷却対象の温度が上がる直前または前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度より高くなる直前における前記一方のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下である間の前記第1のモータ及び前記第2のモータの定常回転数と定めることを特徴とする請求項11に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記運転効率優先モードでは、前記第1のモータ及び前記第2のモータのうち、回転したときに冷却性能を改善するのに大きな影響を与える一方の前記モータの回転数を、前記冷却対象の温度が上がるまでまたは所定の基準温度より高くなるまで前記冷却効率優先モードにおける変化幅または変化率よりも小さい所定の変化幅または変化率で下げ、
 前記冷却対象の温度が上がる直前または所定の基準温度より高くなる直前における前記一方のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下である間の前記一方のモータの定常回転数と定め、
 その後、前記第1のモータ及び前記第2のモータのうち他方の前記モータの回転数を前記冷却対象の温度が上がるまで前記冷却効率優先モードにおける前記変化幅または変化率よりも小さい所定の変化幅または変化率で下げ、
 前記冷却対象の温度が上がる直前における前記他方のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下である間の前記他方のモータの定常回転数と定めることを特徴とする請求項11に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記運転効率優先モードでは、冷却効率優先モードにおける最終の前記第1のモータの回転数N1と前記第2のモータの回転数N2との回転数比(N1:N2)を固定し、前記冷却対象の温度が上がるまで前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を前記冷却効率優先モードにおける前記変化率よりも小さい所定の変化率で下げ、前記冷却対象の温度が上がる直前における前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下である間の定常回転数と定めることを特徴とする請求項12に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記運転効率優先モードでは、前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの一方のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が上がるまたは前記所定の基準温度より高くなるまで前記冷却効率優先モードにおける変化幅または変化率よりも小さい所定の変化幅または変化率で下げ、
 前記冷却対象の温度が上がる直前または前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度より高くなる直前における前記一方のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下である間の前記第1のモータ及び前記第2のモータの定常回転数と定めることを特徴とする請求項12に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記運転効率優先モードでは、前記第1のモータ及び前記第2のモータのうち、回転したときに冷却性能を改善するのに大きな影響を与える一方の前記モータの回転数を、前記冷却対象の温度が上がるまで前記冷却効率優先モードにおける変化幅または変化率よりも小さい所定の変化幅または変化率で下げ、
 前記冷却対象の温度が上がる直前における前記一方のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下である間の前記一方のモータの定常回転数と定め、
 その後、前記第1のモータ及び前記第2のモータのうち他方の前記モータの回転数を前記冷却対象の温度が上がるまで前記冷却効率優先モードにおける前記変化幅または変化率よりも小さい所定の変化幅または変化率で下げ、
 前記冷却対象の温度が上がる直前における前記他方のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下である間の前記他方のモータの定常回転数と定めることを特徴とする請求項12に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 一方の端部に吸い込み開口部及び他方の端部に吐き出し開口部を有する風洞を備えたハウジングと、
 前記風洞内の前記吸い込み開口部に近い位置において回転する複数枚の第1のブレードを備えた第1のインペラと、
 軸線を中心にして前記第1のインペラを回転させる第1のモータと、
 前記風洞内の前記吐き出し開口部に近い位置において回転する複数枚の第2のブレードを備えた第2のインペラと、
 前記軸線を中心にして前記第2のインペラを前記第1のインペラの回転方向とは反対の回転方向に回転させる第2のモータとを備えた二重反転式軸流送風機を用いて冷却対象の温度が所定の基準温度以下の温度になるように前記二重反転式軸流送風機の前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を制御する二重反転式軸流送風機の制御方法であり、
 データ測定用に用意した前記二重反転式軸流送風機の前記第1のモータの回転数と前記第2のモータの回転数との回転数比をある比率で固定した状態で、風量-静圧特性を測定し、併せて前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数の一方の回転数または第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数の両回転数の合計回転数の変化と前記第1のモータの電流値及び前記第2のモータの電流値の一方の電流値または前記第1のモータの電流値及び前記第2のモータの電流値の両電流値の合計電流値の変化とを測定し、測定結果を第1の基礎データとして用意し、
 また、前記第1のモータの回転数と前記第2のモータの回転数との前記回転数比を複数設定し、各回転数比における風量-静圧特性をそれぞれ測定し、前記各回転数比での最高効率点を求め、測定した前記風量-静圧特性と前記回転数比と前記最高効率点との関係を定めた第2の基礎データを用意し、
 制御対象とする前記二重反転式軸流送風機を、前記冷却対象を有するシステムに設置して、前記第1の基礎データを測定したときと同じ回転数比で前記制御対象とする前記二重反転式軸流送風機の前記第1のモータ及び前記第2のモータを回転させ、このときの前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数の一方の回転数または第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数の両回転数の合計回転数並びに前記第1のモータの電流値及び前記第2のモータの電流値の一方の電流値または前記第1のモータの電流値及び前記第2のモータの電流値の両電流値の合計電流値と前記第1の基礎データとから、前記風量-静圧特性の0点と動作点とを通る二次曲線からなる前記システムのシステムインピーダンスの曲線を求め、
 前記システムインピーダンスの曲線と第2の基礎データとを対比して、前記システムインピーダンスの曲線と前記最高効率点が重なる回転数比を適切な回転数比として決定するか、または前記システムインピーダンスの曲線と前記最高効率点とが最も近い回転数比を適切な回転数比として決定し、決定した前記適切な回転数比を固定して、前記冷却対象の温度を前記所定の基準温度以下になるように所定の冷却モードで前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数を制御することを特徴とする二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記システムを定期的にリセットして、前記システムのシステムインピーダンスの再決定と前記最適な回転数比の決定とを行うことを特徴とする請求項21に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下になった後、前記第1のモータ及び前記第2のモータの一方の前記モータの回転数を、前記冷却対象の温度が上がるまでまたは前記所定の基準温度より高くなるまで前記所定の冷却モードにおける回転数の変化率よりも小さい所定の変化率で下げ、
 前記冷却対象の温度が上がる直前または前記所定の基準温度より高くなる直前における前記一方のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下である間の前記一方のモータの定常回転数と定め、
 その後、前記第1のモータ及び前記第2のモータのうち他方の前記モータの回転数を前記冷却対象の温度が上がるまでまたは前記所定の基準温度より高くなるまで前記所定の変化率で下げ、
 前記冷却対象の温度が上がる直前または前記所定の基準温度より高くなる直前における前記他方のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下である間の前記他方のモータの定常回転数と定めることを特徴とする請求項21に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下になった後、前記第1のモータ及び前記第2のモータのうち、回転したときに冷却性能を改善するのに大きな影響を与える一方の前記モータの回転数を、前記冷却対象の温度が上がるまでまたは前記所定の基準温度より高くなるまで前記所定の冷却モードにおける回転数の変化率よりも小さい所定の変化率で下げ、
 前記冷却対象の温度が上がる直前または前記所定の基準温度より高くなる直前における前記一方のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下である間の前記一方のモータの定常回転数と定め、
 その後、前記第1のモータ及び前記第2のモータのうち他方の前記モータの回転数を前記冷却対象の温度が上がるまでまたは前記所定の基準温度より高くなるまで前記所定の変化率で下げ、
 前記冷却対象の温度が上がる直前または前記所定の基準温度より高くなる直前における前記他方のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下である間の前記他方のモータの定常回転数と定めることを特徴とする請求項21に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下になった後、前記第1のモータ及び前記第2のモータの一方の前記モータの回転数を、前記冷却対象の温度が上がるまでまたは所定の基準温度より高くなるまで前記所定の冷却モードにおける回転数の変化率よりも小さい所定の変化率で下げ、
 前記冷却対象の温度が上がる直前または所定の基準温度より高くなる直前における前記一方のモータの回転数を、前記冷却対象の温度が前記所定の基準温度以下である間の前記一方のモータの定常回転数と定めることを特徴とする請求項21に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記第1のモータの回転数及び前記第2のモータの回転数が、各モータに予め定められている最大回転数に達するとアラームを出力することを特徴とする請求項1,6または21に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
 前記第1のモータ及び前記第2のモータの一方のモータが回転を停止したときには、アラームが発生するとともに、他方のモータの回転数を最大回転数まで増加させることを特徴とする請求項1,6または21に記載の二重反転式軸流送風機の制御方法。
Description:
二重反転式軸流送風機の制御方

 本発明は、電気機器等の内部の冷却に用 る二重反転式軸流送風機の制御方法に関す ものである。

 従来の二重反転式軸流送風機の制御方法 は、特開2004-278370号公報(特許文献1)に記載 れているように、互いに逆方向に回転する 1及び第2のインペラの回転数の比率は、通常 、固定されている。

 また特開平2-238195号公報(特許文献2)には、 重反転式軸流送風機を用いて強制空冷を行 場合に、環境温度の変化に依って、第1及び 2のインペラを回転させる第1及び第2のモー の回転数を個々に制御すること、すなわち 1及び第2のインペラの回転数の比率を変え ことが開示されている。この従来技術では 具体的には、騒音の低下目的のために、風 を必要とするときには、下流側に位置する 2のインペラの回転数を上流側に位置する第1 のインペラの回転数以下にし、風量を必要と しないときには下流側に位置する第2のイン ラの回転を停止させている。

特開2004-278370号公報

特開平2-238195号公報

 従来の二重反転式軸流送風機の制御方法 は、騒音の低下は考慮されていたものの、 却効率と運転効率とを共に改善することに いては検討されていなかった。そのため被 却物を所定の基準温度まで低下させるのに 間がかかったり、被冷却物を所定の基準温 まで低下させた後において運転効率が悪い 態を維持する制御が行われていた。

 本発明の目的は、冷却効率と運転効率と 共に改善することができる二重反転式軸流 風機の制御方法を提供することにある。

 本発明の他の目的は、運転効率をできる け高い状態にすることができる二重反転式 流送風機の制御方法を提供することにある

 本発明が制御の対象とする二重反転式軸 送風機は、一方の端部に吸い込み開口部及 他方の端部に吐き出し開口部を有する風洞 備えたハウジングと、風洞内の吸い込み開 部に近い位置において回転する複数枚の第1 のブレードを備えた第1のインペラと、軸線 中心にして第1のインペラを回転させる第1の モータと、風洞内の吐き出し開口部に近い位 置において回転する複数枚の第2のブレード 備えた第2のインペラと、軸線を中心にして 2のインペラを第1のインペラの回転方向と 反対の回転方向に回転させる第2のモータと 備えている。そして本発明においては、こ ような二重反転式軸流送風機を用いて、冷 対象の温度が所定の基準温度以下の温度に るように二重反転式軸流送風機の第1及び第 2のモータの回転数を制御する。

 本発明の方法では、基本的に、停止状態 ある第1及び第2のモータを所定の始動モー に従って始動した後に、冷却効率優先モー と運転効率優先モードとを用いて二重反転 軸流送風機の第1及び第2のモータの回転数を 制御する。すなわち冷却対象の温度が所定の 基準温度より高いときには、二重反転式軸流 送風機の消費電力を低減すること(運転効率) りも冷却対象を冷却することを優先するよ に予め定められた冷却効率優先モードに従 て、第1及び第2のモータの回転数を制御す 。そして冷却対象の温度が所定の基準温度 下であるときには、冷却対象の温度を所定 基準温度以下に維持して、しかも二重反転 軸流送風機の消費電力を低減するように予 定められた運転効率優先モードに従って、 1及び第2のモータの回転数を制御する。予め 定められた運転効率優先モードでは、第1及 第2のモータの回転数比を固定してもよく、 た回転数比を変えてもよい。

 本発明によれば、冷却対象の温度が基準 度よりも高い場合には、二重反転式軸流送 機の消費電力を低減すること(運転効率)よ も冷却対象を冷却することを優先するよう 予め定められた冷却効率優先モードに従っ 、第1及び第2のモータの回転数を制御する。 そのため冷却対象を早期に所定の基準温度以 下まで冷却することができる。そして冷却対 象が所定の基準温度以下まで冷却された後は 、二重反転式軸流送風機の消費電力を低減す るように予め定められた運転効率優先モード に従って、第1及び第2のモータの回転数を制 する。そのため冷却対象を冷却した後の電 の消費量を低減して、効率的な二重反転式 流送付機の運転をすることができる。

 ここで冷却対象とは、CPU等の発熱する電 部品そのものの他、発熱する部品が収容さ ている空間内の空気も含まれる。したがっ 二重反転式軸流送付機は、冷却対象に向か て風を吹き付ける場合、空間内に冷却媒体( 通常空気)を引き込む場合、空間から冷却媒 を吐き出す場合等の種々の冷却態様で使用 れる。

 また制御の対象となる二重反転式軸流送 機の台数は、1台に限定されるものではなく 、本発明は複数台の二重反転式軸流送風機を 同時に運転する場合も含むものである。

 冷却対象の温度が所定の基準温度以下で るか否かの決定方法は、温度センサを用い 冷却対象の温度を直接測定して決定する場 だけでなく、間接的に演算等を用いて決定 てもよい。例えば、冷却対象の温度が所定 基準温度以下であるか否かを、冷却対象が かれている雰囲気中に配置した温度センサ 出力に基づいて決定することができる。こ 場合の温度センサの出力は、冷却対象によ て加熱された空間の温度であり、間接的に 却対象の温度を測定していることになる。 た冷却対象が空間内の空気である場合等で 、空間内の空気の温度が所定の基準温度以 であるか否かを、二重反転式軸流送風機に 備した温度センサの出力に基づいて決定す ことができる。この場合には、冷却手段と ての二重反転式軸流送風機が吸い込むまた 吐き出す冷却媒体の温度により冷却対象の 度を決定することになる。冷却対象の温度 高い場合には、当然にして二重反転式軸流 風機が置かれている場又は雰囲気の温度も くなり、二重反転式軸流送風機の温度も高 なる。したがって二重反転式軸流送風機自 の温度によっても、冷却対象の温度を間接 に決定することができる。このようにする 温度センサの設置位置を考慮せずに冷却対 の冷却を行える。

 本発明の方法で用いる始動モードは、第1 及び第2のモータの回転数を、それぞれ目標 転数まで上昇させるように定められていて よい。すなわち始動モードでは、最初は、 却対象の温度と関係なく、目標回転数まで 1及び第2のモータの回転数を上昇させてもよ い。また別の始動モードとして、起動後の所 定の期間、第1及び第2のモータの回転数をそ ぞれ徐々にまたは段階的に上昇させるよう 定めることができる。この所定の期間は、 の制御が確実に行えるようになる期間であ ばよく、使用するモータの特性及び冷却対 となるシステムのシステムインピーダンス 考慮して定める。なお始動時において、常 冷却対象の温度が基準温度以上あることが らかな用途に使用する場合には、始動時か 冷却対象の温度を測定し、冷却対象の温度 基準温度以下になるように、第1及び第2の ータの回転数を増加させて第1及び第2のモー タを始動をするように始動モードを定めても よい。この場合には、始動モードが冷却効率 優先モードを一部に含むものとなる。

 冷却効率優先モードは、二重反転式軸流 風機の運転効率よりも冷却対象を冷却する とを優先するものであれば、どのようなも であってもよい。例えば、冷却効率優先モ ドを、第1のモータの回転数N1と第2のモータ の回転数N2との回転数比N1:N2を固定し、冷却 象の温度が所定の基準温度以下になるよう 第1及び第2のモータの回転数を、回転数の変 化率を変えることにより制御するように定め ることができる。このような冷却効率優先モ ードでは、回転数比N1:N2を固定して、例えば 転数の変化率を変更することにより、第1及 び第2のモータの回転数を制御すると、制御 容易である。

 また冷却効率優先モードを、第1のモータ の回転数N1と第2のモータの回転数N2との回転 比N1:N2を変更して、冷却対象の温度が所定 基準温度以下になるように第1及び第2のモー タの回転数を制御するように定めてもよい。 この冷却効率優先モードでは、回転数比N1:N2 変更するため、状況に応じて風量を多くす のに適した回転数の変化幅または変化率を んで冷却を行うことができるので、冷却対 が所定の基準温度範囲の温度に達するまで 時間を短くすることが可能になる。なお回 数比を変更する場合には、第1及び第2のモ タの少なくとも一方のモータの回転数を変 させればよい。この場合は第1及び第2のモー タのうち、回転したときに冷却性能を改善す るのに大きな影響を与える一方のモータの回 転数の変化幅または変化率を、他方のモータ の回転数の変化幅または変化率よりも大きく するのが好ましい。一般的な二重反転式軸流 送風機では、吸い込み開口部側に配置される 第1のインペラを回転させる第1のモータがこ 一方のモータになり、吐き出し開口部側に 置される第2のインペラを回転させる第2の ータが他方のモータになる。しかしながら レードの枚数や形状によっては、逆の関係 なる場合も理論的にはあり得る。このよう 冷却性能を改善するのに大きな影響を与え 一方のモータの回転数の変化幅または変化 を、他方のモータの回転数の変化幅または 化率よりも大きくすると、冷却性能を高め ことができるので、冷却時間を短縮するこ ができる。

 なお第1及び第2のモータの回転数を制御 る場合には、連続的に第1及び第2のモータの 回転数を可変してもよいが、一定の変化幅で 第1及び第2のモータの回転数を変化させて制 を行ってもよい。一定の変化幅で第1及び第 2のモータの回転数を変化させて制御を行う 、コンピュータを利用して制御を行うこと 容易になる。

 また本発明で採用する運転効率優先モー は、冷却効率優先モードのときの消費電力 りも消費電力を下げることができて、しか 冷却対象の温度が所定の基準温度を超えな ものであれば、どのように定められていて よい。例えば、第1のモータの回転数N1と第2 のモータの回転数N2との回転数比N1:N2を固定 る場合には、冷却対象の温度が上がるまで たは所定の基準温度より高くなるまで第1及 第2のモータの回転数を、冷却効率優先モー ドにおける変化率よりも小さい所定の変化率 で段階的に下げ、冷却対象の温度が上がる直 前または所定の基準温度より高くなる直前に おける第1及び第2のモータの回転数を、冷却 象の温度が所定の基準温度以下である間の 常回転数とするように運転効率優先モード 定めることができる。このようにすると第1 及び第2のモータの回転数の変化率を小さく て、段階的に回転数を下げるため、運転効 を改善するのに適した回転数を決定する精 を高めることできる。また上記の運転効率 先モードを用いる場合において、冷却効率 先モードで第1及び第2のモータの回転数比を 変更する場合には、冷却効率優先モードにお ける最終の第1のモータの回転数N1と第2のモ タの回転数N2との回転数比N1:N2を変更すれば い。

 また別の運転効率優先モードでも、冷却 能を改善するのに大きな影響を与える一方 モータの回転数を中心にして制御すること できる。この運転効率優先モードでは、ま 第1及び第2のモータのうち、回転したとき 冷却性能を改善するのに大きな影響を与え 一方のモータの回転数を、冷却対象の温度 上がるまでまたは所定の基準温度より高く るまで冷却効率優先モードにおける変化幅 たは変化率よりも小さい所定の変化幅また 変化率で下げる。そして冷却対象の温度が がる直前または所定の基準温度より高くな 直前における一方のモータの回転数を、冷 対象の温度が所定の基準温度以下である間 一方のモータの定常回転数と定める。その 、第1及び第2のモータのうち他方のモータの 回転数を冷却対象の温度が上がるまでまたは 所定の基準温度より高くなるまで冷却効率優 先モードにおける変化幅または変化率よりも 小さい所定の変化幅または変化率で下げる。 そして冷却対象の温度が上がる直前または所 定の基準温度より高くなる直前における他方 のモータの回転数を、冷却対象の温度が所定 の基準温度以下である間の他方のモータの定 常回転数と定める。このようにすると冷却性 能を改善するのに大きな影響を与える一方の モータの回転数を先に下げるので適正な回転 数を決定するまでの時間を短縮することがで きる。またその後影響が少ない他方のモータ の回転数を下げるので、回転数の微細な調整 ができて、回転数の決定精度を高めることが できる。

 なお運転効率優先モードにおいては、第1 及び第2のモータの一方のモータの回転数だ を変えてもよいのは勿論である。

 また本発明では、システムインピーダン を利用して運転効率が高くなる第1のモータ の回転数と第2のモータの回転数の回転数比 決定し、最初から好ましい回転数比で第1及 第2のモータの回転数を制御して、冷却対象 の温度が所定の基準温度以下の温度になるよ うに二重反転式軸流送風機の第1及び第2のモ タの回転数を制御することができる。この 合には、まずデータ測定用に用意した二重 転式軸流送風機の第1及び第2のモータの回 数比をある比率で固定した状態で、風量-静 特性を測定する。このとき併せて第1のモー タの回転数及び第2のモータの回転数の一方 回転数または第1のモータの回転数及び第2の モータの回転数の両回転数の合計回転数の変 化と第1のモータの電流値及び第2のモータの 流値の一方の電流値または第1のモータの電 流値及び第2のモータの電流値の両電流値の 計電流値の変化とを測定し、これらの測定 果を第1の基礎データとして用意する。また データ測定用に用意した二重反転式軸流送 機の第1及び第2のモータの回転数比を変化 せて、このときの風量-静圧特性を測定し、 れぞれの回転数比での最高効率点を求め、 定した風量-静圧特性と第1及び第2のモータ 回転数比と最高効率点との関係を定めた第2 の基礎データを用意する。

 そして制御対象とする二重反転式軸流送 機を、冷却対象を有するシステムに設置し 、第1の基礎データを測定したときと同じ回 転数比で制御対象とする二重反転式軸流送風 機の第1及び第2のモータを回転させる。この きの第1のモータの回転数及び第2のモータ 回転数の一方の回転数または第1のモータの 転数及び第2のモータの回転数の両回転数の 合計回転数並びに第1のモータの電流値及び 2のモータの電流値の一方の電流値または第1 のモータの電流値及び第2のモータの電流値 両電流値の合計電流値と第1の基礎データと ら、風量-静圧特性の0点と動作点とを通る 次曲線からなるシステムのシステムインピ ダンスの曲線を求める。次にシステムイン ーダンスの曲線と第2の基礎データとを対比 て、システムインピーダンスの曲線と最高 率点が重なる回転数比を適切な回転数比と て決定するか、またはシステムインピーダ スの曲線と最高効率点とが最も近い回転数 を適切な回転数比として決定する。そして 定した適切な回転数比を固定して、冷却対 の温度が所定の基準温度以下になるように 定の冷却モードで第1及び第2のモータの回 数を制御する。

 ここで装置のシステムインピーダンスと 、冷却対象が置かれた装置またはシステム 冷却する場合の風の抵抗を意味する。シス ムインピーダンスが高いということは、風 流れ難く、冷却対象を冷却するのに時間が かることを意味し、システムインピーダン が小さいということは、風が流れ易く、冷 対象を冷却するのに時間がかからないこと 意味する。したがってシステムインピーダ スが高い場合には、同じ風量であれば、冷 時間が長くなり、運転効率が悪くなること 意味する。例えば吸い込み開口部に異物が い込まれたり、吐き出し開口部が部分的に がれたりすると、システムインピーダンス 大きくなる。したがって二重反転式軸流送 機の運転中において、システムインピーダ スが大きくなった場合には、冷却対象の温 が上昇することになる。本発明では、シス ムインピーダンスを求めて、そのシステム ンピーダンスにおける最適な運転効率が得 れる好ましい回転数比N1:N2を決定し、その ましい回転数比を維持して第1及び第2のモー タの回転数を制御しながら冷却対象を冷却す るため、冷却対象の温度が所定の基準温度以 下になった時点で、運転効率も最適な状態に なる。

 一度最適な回転数比と回転数が決まれば 以後それらの回転数を維持すればよい。し し冷却対象を有するシステムの外部状況が わって、システムインピーダンスが変わる ともある。そこで定期的にリセットをして システムのシステムインピーダンスの再決 と最適な回転数比の決定とを行えば、運転 率を好ましい状況に戻すことができる。

 なお第1の基礎データ及び第2の基礎デー が精細なデータであれば、運転効率は最高 態になるが、データ間隔が広くなると、得 れる運転効率は多少悪いものとなる。そこ このような場合に対処するために、前述の 転効率優先モードと同様の考え方で、第1及 第2のモータの回転数を調整してもよいのは 勿論である。

 例えば、冷却対象の温度が所定の基準温 以下になった後に、第1及び第2のモータの 方のモータの回転数を、冷却対象の温度が がるまでまたは所定の基準温度より高くな まで所定の冷却モードにおける回転数の変 率よりも小さい所定の変化率で下げる。そ て冷却対象の温度が上がる直前または所定 基準温度より高くなる直前における一方の ータの回転数を、冷却対象の温度が所定の 準温度以下である間の一方のモータの定常 転数と定める。その後、第1及び第2のモータ のうち他方のモータの回転数を冷却対象の温 度が上がるまでまたは所定の基準温度より高 くなるまで所定の冷却モードの変化率よりも 小さい所定の変化率で下げる。そして冷却対 象の温度が上がる直前または所定の基準温度 より高くなる直前における他方のモータの回 転数を、冷却対象の温度が所定の基準温度以 下である間の他方のモータの定常回転数と定 める。このようにすると先に決定した第1及 第2のモータの回転数比が若干変更されて、 り運転効率が高い状態で二重反転式軸流送 機を運転することができる。特に一方のモ タとして、第1及び第2のモータのうち、回 したときに冷却性能を改善するのに大きな 響を与える一方のモータを用いれば、さら 運転効率が高い状態で二重反転式軸流送風 を運転することができる。

 なおこのような調整は、常に第1及び第2 モータの回転数を変更することにより行う 要はない。例えば、第1及び第2のモータの一 方のモータの回転数を冷却対象の温度が上が るまでまたは所定の基準温度より高くなるま で所定の冷却モードの変化率よりも小さい所 定の変化率で下げてもよい。そして冷却対象 の温度が上がる直前または所定の基準温度よ り高くなる直前における一方のモータの回転 数を、冷却対象の温度が所定の基準温度以下 である間の一方のモータの定常回転数と定め てもよい。

 なお第1及び第2のモータの回転数が、各 ータに予め定められている最大回転数に達 るとアラームを出力するようにしてもよい このようにすると制御不能であることを使 者に知らせることができる。

 また第1及び第2のモータの一方のモータ 回転を停止したときには、アラームを発生 るとともに、他方のモータの回転数を最大 転数まで増加させるようにしてもよい。こ ようにすると、アラームを聴いた使用者が 切な処置が行われるまで、可能な限り冷却 転をするので、冷却装置の使命を最大限果 すことができる。

本発明の二重反転式軸流送風機の制御 法を実施する二重反転式軸流送風機の制御 ステムの構成を概略的に示す図である。 本発明の制御方法を実施するために制 装置内のマイクロコンピュータにインスト ルされる制御用プログラムの基本アルゴリ ムを示すフローチャートである。 図1のステップST1及びST2で実施する始動 モードの一例のアルゴリズムを示すフローチ ャートである。 始動モードの他の例を示すアルゴリズ のフローチャートである。 図2のステップST5で採用する冷却効率優 先モードの一例の詳細なアルゴリズムを示す フローチャートである。 図2のステップST5で採用する冷却効率優 先モードの他の例の詳細なアルゴリズムを示 すフローチャートである。 図5の冷却効率優先モードで少なくとも 一方のモータの回転数を変化させる場合の例 を示すアルゴリズムのフローチャートである 。 図6の冷却効率優先モードで少なくとも 一方のモータの回転数を変化させる場合の例 を示すアルゴリズムのフローチャートである 。 図2のステップST6で採用する運転効率優 先モードの一例のアルゴリズムを示すフロー チャートである。 第1のモータの回転数だけを変更して 高の運転効率になる回転数比を決定する場 に用いる運転効率優先モードのアルゴリズ を示すフローチャートである。 第2のモータの回転数だけを変更して 高の運転効率になる回転数比を決定する場 に用いる運転効率優先モードのアルゴリズ を示すフローチャートである。 別の運転効率優先モードを利用したア ルゴリズムを示すフローチャートである。 別の運転効率優先モードを利用したア ルゴリズムを示すフローチャートである。 図2のステップST6で採用する運転効率 先モードの他の例のアルゴリズムを示すフ ーチャートである。 システムインピーダンスを利用して、 運転効率が高くなる第1のモータの回転数と 2のモータの回転数の回転数比を決定し、最 から好ましい回転数比で第1及び第2のモー の回転数を制御する場合に用いるプログラ のアルゴリズムを示すフローチャートであ 。 第1の基礎データの例を示すグラフで る。 第2の基礎データの例を示すグラフで る。 図15に示したプログラムの変形例のア ゴリズムを示すフローチャートである。

 以下、図面を参照して本発明の実施の形 を詳細に説明する。図1は、本発明の二重反 転式軸流送風機の制御方法を実施する二重反 転式軸流送風機の制御システムの構成を概略 的に示す図である。なお図1においては、二 反転式軸流送風機1は模式的に示してある。 例の二重反転式軸流送風機1は、前段送風機 となる第1の単体軸流送風機3と後段送風機と る第2の単体軸流送風機5とが結合構造を介 て組み合わされて構成されている。なお前 送風機と後段送風機とが一体に構成されて てもよい。第1の単体軸流送風機3は、第1の ース7と、第1のケース7内に配置される複数 のブレード6(第1のブレード)を備えた第1のイ ンペラ(前方側インペラ)9と、第1のインペラ9 駆動する第1のモータ11とを備えている。第2 の単体軸流送風機5は、第2のケース13と、第2 ケース13内に配置される複数枚のブレード15 (第2のブレード)を備えた第2のインペラ(後方 インペラ)17と、第2のインペラ17を駆動する 1のモータ19とを備えている。なおこの例で 、第1のケース7と第2のケース13とが組み合 されてハウジング21が構成されており、ハウ ジング21は、一方の端部に吸い込み開口部23 有し、他方の端部に吐き出し開口部25を有す る風洞22を構成している。軸線Aを中心にして 第1のインペラ9を回転させる第1のモータ11と 軸線Aを中心にして第2のインペラ17を回転さ せる第2のモータ19とは逆方向に回転する。即 ち第1のインペラ9の回転方向RD1と第2のインペ ラ17の回転方向RD2とは相互に反対の方向とな 。

 本実施の形態では、制御装置27からの制 指令により、CPU等の発熱する電子部品等を む冷却対象29の温度Tが所定の基準温度Tr以下 の温度になるように二重反転式軸流送風機1 第1及び第2のモータ11及び19の回転数を制御 る。この例では、制御装置27には、冷却対象 29の温度Tを測定するために冷却対象29に直接 着されたまたは冷却対象29の近傍に配置さ たサーミスタ等の温度センサ31からの温度検 出信号が入力されている。また制御装置27か は、第1及び第2のモータ11及び19を駆動する めに各モータの励磁巻線に励磁電流を供給 る第1及び第2の駆動回路33及び35に制御指令( 駆動指令)を与える。第1及び第2の駆動回路33 び35と第1及び第2のモータ11及び19の励磁巻 との間には、それぞれモータ電流を検出す 第1及び第2の電流センサ37及び39が配置され おり、第1及び第2の電流センサ37及び39の出 は制御装置27に入力される。なお本実施の形 態では、第1及び第2のモータ11及び19の回転数 を検出する手段として、第1及び第2のモータ 内部に配置されて、磁石回転子の複数の永 磁石の磁束を検出するホール素子41及び43を 用いる。ホール素子41及び43の出力は、制御 置27の内部で信号処理されて、第1及び第2の ータの回転数が検出される。

 制御装置27は、所定の制御用プログラム 実行するマイクロコンピュータを内蔵して り、第1及び第2の駆動回路33及び35に対して 御指令を出力する。この制御用プログラム 第1の例は、本発明の方法を実施するように 築されており、基本的には、始動モードと 冷却効率優先モードと運転効率優先モード を用いて二重反転式軸流送風機1の第1及び 2のモータ11及び19の回転数N1及びN2を制御す 。

 図2は、本発明の制御方法を実施するため に制御装置27内のマイクロコンピュータにイ ストールされる制御用プログラムの基本ア ゴリズムを示すフローチャートである。こ アルゴリズムでは、ステップST1で始動モー に従ってモータの始動を開始する。始動モ ドの例については、後に説明する。ステッ ST2で始動の完了が検出されると、ステップS T3で温度センサ31により測定した冷却対象29の 温度Tが、冷却対象29の特性によって適宜に定 められる所定の基準温度Trよりも高いか否か 判定する(ステップST4)。所定の基準温度Trは 、例えば冷却対象29が発熱量の多いCPUであれ 、そのCPUの使用限界温度であり、冷却対象2 9に応じて定められるものである。検出した 度Tが所定の基準温度Trより高いとき(T>Tr) は、二重反転式軸流送風機1の運転効率(消費 電力を低減すること)よりも冷却対象29を冷却 することを優先するように予め定められた冷 却効率優先モードに従って、第1及び第2のモ タ11及び19の回転数N1及びN2を制御する(ステ プST5)。そしてステップST4で冷却対象29の温 Tが所定の基準温度Tr以下であるとき(T≦Tr) は、冷却対象29の温度Tを所定の基準温度Tr以 下に維持して、しかも二重反転式軸流送風機 1の消費電力を低減する(運転効率が高くなる) ように予め定められた運転効率優先モードに 従って、第1及び第2のモータ11及び19の回転数 N1及びN2を制御する(ステップST6)。なおこの例 では、ステップST5及びST6内に、それぞれステ ップST4と同様の温度判定機能を有しているの で、以後ステップST5及びST6の両ステップ間を 循環するルートが形成されている。

 このアルゴリズムによって制御をすると 冷却対象29の温度Tが高い場合には、二重反 式軸流送風機1の運転効率(消費電力の低減) りも冷却対象29を冷却することを優先する うに予め定められた冷却効率優先モードに って、第1及び第2のモータ11及び19の回転数N1 及びN2を制御する。そのため冷却対象29を早 に所定の基準温度Tr以下まで冷却することが できる。そして冷却対象29が所定の基準温度T r以下の温度まで冷却された後は、二重反転 軸流送風機1の消費電力を低減するように予 定められた運転効率優先モードに従って、 1及び第2のモータ11及び19の回転数N1及びN2を 制御するので、冷却対象29を冷却した後の電 の消費量を低減して、効率的な運転をする とができる。

 前述の始動モードは、どのような態様で 1及び第2のモータ11及び19を始動してもよい で特に限定されるものではない。図3は、図 1のステップST1及びST2で実施する始動モード 一例のアルゴリズムを示すフローチャート ある。図3のフローチャートでは、第1及び第 2のモータ11及び19の回転数比N1:N2を一定にし 、段階的に第1及び第2のモータ11及び19の回 数N1及びN2を目標回転数まで増加させる。ス ップST11でn=0の設定を行い、ステップST12で 期値×[1+α(n+1)]を実行する。ここで初期値は N1の初期値とN2の初期値である。またαは変 幅であり、実数である。αの値を大きくす と、急激に加速され、αの値を小さくすると 徐々に加速されてソフトスタートが得られる 。ステップST12では、第1及び第2のモータ11及 19の回転数N1及びN2の初期値が、αで定まる 定の変化幅で増加する。ステップST13では、 1及び第2のモータ11及び19の回転数N1及びN2が 目標回転数に達したか否かが判定される。第 1及び第2のモータ11及び19の回転数N1及びN2が 標回転数に達するまでは、ステップST14へと んで加速が続き、目標回転数に達すると図1 のステップST3へと進む。

 図4は、始動モードの別の例を示すアルゴリ ズムのフローチャートである。図4に示す始 モードでは、ステップST113において、始動を 開始してから期間t 0 が経過するか否かを判定して第1及び第2のモ タ11及び19を期間t 0 間加速する点で図3に示す始動モードと異な 。図4の例におけるその他のステップは、図3 の例と同じであるので、図3に示したステッ の符号に100の数を加えた符号を図4のステッ に付して説明を省略する。

 冷却効率優先モードは、二重反転式軸流送 機1の運転効率よりも冷却対象29を冷却する とを優先するものであれば、どのようなも であってもよい。図5は、図2のステップST5 採用する冷却効率優先モードの一例の詳細 アルゴリズムを示すフローチャートである このアルゴリズムでは、始動モードで決ま た第1及び第2のモータ11及び19の回転数比N1:N2 を固定して(ステップST52)、段階的に第1及び 2のモータ11及び19の回転数N1及びN2を増加さ る。ステップST51でn=0の設定を行い、ステッ ST53で初期値×[1+β(n+1)]を実行する。ここで 期値は、始動モードで始動が完了したとき 第1及び第2のモータ11及び19の回転数N1及びN2 ある。またβは変化率であり、1>β>0の 数である。変化率βの値を大きくすると、急 激に回転数が上がるので、冷却速度が速くな る。これに対して、変化率βの値を小さくす と回転数は徐々に増加するので、冷却速度 遅くなる。βの値は、冷却対象29の発熱状態 に応じて適宜に定めることになる。ステップ ST54では、第1及び第2のモータ11及び19の回転 N1及びN2が、それぞれ最大回転数に達してい か否かを判定する。もし第1及び第2のモー 11及び19の回転数N1及びN2が、それぞれ最大回 転数に達している場合には、それ以上冷却性 能を上げることができないので、冷却対象29 過熱状態になる。そこでステップST54で最大 回転数に達している場合にはステップST55で ラームを発生する。ステップST54で最大回転 に達していない場合(回転数に余裕が在る場 合)には、ステップST56へと進んで、期間t 1 の経過を待つ。そして期間t 1 の間、そのときの回転数で回転し、ステップ ST57で冷却対象29の温度Tを測定して、ステッ ST58で検出した温度Tが所定の基準温度Tr以下 なっているか否かの判定がなされる。判定 果が「No」すなわち冷却対象29の温度Tが基 温度Trより高い場合であれば、ステップST59 n+1がなされて、ステップST52へ戻る。判定結 が「Yes」であれば、すなわち冷却対象29の 度Tが基準温度Tr以下になっている場合には 図2のステップST6へと進む。

 図6は、図2のステップST5で採用する冷却 率優先モードの他の例の詳細なアルゴリズ を示すフローチャートである。このアルゴ ズムでは、始動モードで決まった第1及び第2 のモータ11及び19の回転数N1及びN2を初期値と て、第1及び第2のモータ11及び19の回転数N1 びN2を可変制御する。ステップST151でn=0の設 を行い、ステップST152で第1及び第2のモータ 11及び19の回転数N1及びN2を初期値として入力 、ステップST153で[初期値+γ(n+1)]を実行する ここで初期値は、始動モードで始動が完了 たときの第1及び第2のモータ11及び19の回転 N1及びN2である。またγは、回転数の増加分( 変化幅)である。変化幅γの値を大きくすると 、回転数は早く上昇するので、冷却速度が速 くなる。これに対して、変化幅γの値を小さ すると回転数は徐々に増加するので、冷却 度は遅くなる。γの値は、冷却対象29の発熱 状態に応じて適宜に定めることになる。この ように回転数を制御すると、第1及び第2のモ タ11及び19の回転数比N1:N2が可変(変更)され 回転数N1及びN2が制御されることになる。図6 におけるその他のステップは図5に示したア ゴリズムの各ステップと同じであるため、 5に示したステップの符号の数に100の符号を えた数を図6のステップに付して説明を省略 する。

 なお回転数比N1:N2を変更する場合には、 1及び第2のモータ11及び19の回転数N1及びN2の なくとも一方の回転数を変化させればよい この場合は図7のステップST50に示すように 第1及び第2のモータ11及び19のうち、回転し ときに冷却性能を改善するのに大きな影響 与える一方のモータの回転数の変化率β1を 他方のモータの回転数の変化率β2よりも大 くするのが好ましい。本実施の形態で用い 二重反転式軸流送風機1では、吸い込み開口 23側に配置される第1のインペラ9を回転させ る第1のモータ11がこの一方のモータになり、 第2のモータ19が他方のモータになる。

 なお第1及び第2のモータの回転数を制御 る場合には、上記例のように段階的に行っ も良いもが、連続的に回転数を可変にして よい。また図7に示す変化率の代わりに変化 を用いても良い。この場合は、図8のステッ プST150に示すように、第1及び第2のモータ11及 び19のうち、回転したときに冷却性能を改善 るのに大きな影響を与える一方のモータの 転数の変化幅γ1を、他方のモータの回転数 変化幅γ2よりも大きくするのが好ましい。

 また本実施の形態で採用することができ ステップST6の運転効率優先モードは、ステ プST5の冷却効率優先モードのときの消費電 よりも消費電力を下げることができて、し も冷却対象29の温度Tが所定の基準温度Trを えないものであれば、どのように定められ いてもよい。

 図9は、図2のステップST6で採用する運転 率優先モードの一例のアルゴリズムを示す ローチャートである。この例では、ステッ ST61で、ステップST5で決定された第1のモータ の回転数N1と第2のモータの回転数N2との回転 比N1:N2を固定する。そしてステップST62で所 期間tの経過を待つ。この所定期間tは、回 数の変化による効果を確認できるまでの期 であればよく、必要以上に長くする必要は い。次にステップST63で冷却対象29の温度Tを 定する温度センサ31により検出した温度Tが がったか否か判定される。温度上昇がなけ ば、ステップST64へと進んで、第1及び第2の ータ11及び19の回転数N1及びN2を1ランク下げ 。ここで1ランクは、図5のステップST53に示 た式と同様の式を用いる。具体的には、初 値×[1+η(n+1)]の式を用いて、ηとして負の変 率を用い、nを1加算して回転数を下げる。 たがってステップST64では、回転数N1及びN2が その回転数比N1:N2を維持した状態で、温度が 下する。なお冷却効率優先モードにおける 化率βよりも、優先効率優先モードにおけ 変化率ηのほうが小さい。すなわち回転数を 下げる場合には、回転数を上げる場合よりも 回転数の変化量を小さくしている。したがっ て微細な回転数制御により、運転効率をより 高い精度で上げることができる。回転数が1 ンク下がることは冷却性能が低下したこと またはモータでの消費電力が小さくなった とを意味する。したがってステップST63で温 上昇が発生する限界まで回転数を下げるこ ができたことは、モータの消費電力が最小 なったこと、即ち運転効率が最高になった とを意味する。回転数の低下を繰り返して( ステップST62~ST64)、ステップST63で温度上昇を 出すると、ステップST65へと進み、第1及び 2のモータ11及び19の回転数N1及びN2を1ランク げる。すなわち1回前の回転数に戻す。そし てステップST66で所定時間tの経過を待ち、ス ップST67で検出した温度Tが基準温度Tr以下に なったか否かを判定する。ステップST67で検 した温度Tが基準温度Tr以下になった場合に 、ステップST68でそのときの回転数N1及びN2を 維持する。すなわち冷却対象29の温度Tが上が る直前における第1及び第2のモータ11及び19の 回転数N1及びN2を、冷却対象29の温度Tが所定 基準温度Tr以下である間の定常回転数と定め る。もしステップST67で検出した温度Tが基準 度Trより大きくなった場合には、通気環境 変化があったものと判断してステップST5へ って冷却効率優先モードを再度実行する。 たステップST68で回転数N1及びN2を維持してい る間に、ステップST67で検出した温度Tが基準 度Trより大きくなったことを判定すると、 の場合にも通気環境に変化があったものと 断してステップST5へ戻って冷却効率優先モ ドを再度実行する。

 また上記の運転効率優先モードを用いる 合において、冷却効率優先モードで第1及び 第2のモータ11及び19の回転数比N1:N2を変更す 場合には、冷却効率優先モードにおける最 の第1のモータの回転数N1と第2のモータの回 数N2の一方の回転数を段階的に下げて、回 数比N1:N2を変更すればよい。図10は、第1のモ ータ11の回転数N1だけを変更して最高の運転 率になる回転数比を決定する場合に用いる 転効率優先モードのアルゴリズムを示すフ ーチャートである。図11は、第2のモータ19の 回転数N2だけを変更して最高の運転効率にな 回転数比を決定する場合に用いる運転効率 先モードのアルゴリズムを示すフローチャ トである。図10に示したアルゴリズムにお ては、図9に示したアルゴリズムと同様のス ップに、図9に付したステップ符号(ST)の数 100または200の数を加えたステップ符号を付 てある。図11のアルゴリズムにおいては、図 9に示したアルゴリズムと同様のステップに 図9に付したステップ符号(ST)の数に200の数を 加えたステップ符号を付してある。図10のア ゴリズムでは、ステップST161において、ス ップST5で決定された第1のモータの回転数N1 第2のモータの回転数N2との回転数比N1:N2を固 定しない点で、図9の例と異なる。また図11の 例も、ステップST261でステップST5で決定され 第1のモータの回転数N1と第2のモータの回転 数N2との回転数比N1:N2を固定しない点で、図9 例と異なる。

 図12は、別の運転効率優先モードを利用 たアルゴリズムを示すフローチャートであ 。この運転効率優先モードでは、冷却性能 改善するのに大きな影響を与える第1のモー 11の回転数N1を中心にして制御する。この運 転効率優先モードでは、まず第1及び第2のモ タ11及び19のうち、回転したときに冷却性能 を改善するのに大きな影響を与える第1のモ タ11の回転数N1を、冷却対象29の温度Tが上が まで冷却効率優先モードにおける変化率β りも小さい所定の変化率ηで下げる(ステッ ST361)。そして冷却対象29の温度Tが上がる直 における第1のモータ11の回転数N1を、冷却対 象29の温度Tが所定の基準温度Tr以下である間 第1のモータ11の定常回転数と定める(ステッ プST362、ST363)。その後、第1及び第2のモータ11 及び19のうち回転したときに冷却性能を改善 るのに影響が小さい第2のモータ19の回転数N 2を冷却対象29の温度Tが上がるまで冷却効率 先モードにおける変化率βよりも小さい所定 の変化率ηで下げる(ステップST364)。

 そして冷却対象29の温度Tが上がる直前に ける第2のモータ19の回転数N2を、冷却対象29 の温度Tが所定の基準温度Tr以下である間の第 2のモータ19の定常回転数と定める(ステップST 365、ST366)。なお運転効率を上げることができ る第1及び第2のモータ11及び19の回転数N1及びN 2を決定した後でもステップST367において、冷 却対象29の温度Tを見ており、温度Tが基準温 Trを超えた場合には、図2のステップST5へ戻 て、再度冷却効率優先モード及び運転効率 先モードに従って適切な回転数の決定動作 行われる。

 また、図12に示す運転効率優先モードの わりに図13に示す運転効率優先モードを用い てもよい。図13の運転効率優先モードでは、 転したときに冷却性能を改善するのに大き 影響を与える第1のモータ11の回転数N1を、 却対象29の温度Tが所定の基準温度Trより高く なるまで冷却効率優先モードにおける変化率 βよりも小さい所定の変化率ηで下げる(ステ プST461)。冷却対象29の温度Tが所定の基準温 Trより高くなる直前における第1のモータ11 回転数N1を、冷却対象29の温度Tが所定の基準 温度Tr以下である間の第1のモータ11の定常回 数と定める(ステップST462、ST4363)。そして、 冷却対象29の温度Tが所定の基準温度Trより高 なる直前における第2のモータ19の回転数N2 、冷却対象29の温度Tが所定の基準温度Tr以下 である間の第2のモータ19の定常回転数と定め る(ステップST465、ST466)。なお、図13の例にお るその他のステップは、図12の例と同じで るので、図12に示したステップの符号に400の 数を加えた符号を図13のステップに付して説 を省略する。

 なお、変化率ηを変える代わりに変化幅δ を変えることができる。その場合は、第1及 第2のモータ11及び19のうち第2のモータ19の回 転数N2を冷却対象29の温度Tが上がるまで冷却 率優先モードにおける変化幅γよりも小さ 所定の変化幅δで下げればよい。

 このように図12及び13の運転効率優先モー ドを採用すると、冷却性能を改善するのに大 きな影響を与える一方のモータの回転数を先 に下げるので、適正な回転数を決定するまで の時間を短縮することができる。またその後 影響が少ない他方のモータの回転数を下げる ので、回転数の微細な調整ができて、回転数 の決定精度を高めることができる。

 なお、上述した図12の運転効率優先モー の代わりに図13の運転効率優先モードを採用 するのと同様に、図9に示す運転効率優先モ ドの代わりに図14の運転効率優先モードを採 用することができる。図14の運転効率優先モ ドでは、ステップST562で所定期間tの経過後 ステップST563で冷却対象29の温度Tを測定す 温度センサ31により検出した温度Tが所定の 準温度Trより高くなったか否か判定される。 温度Tが所定の基準温度Trより高くなっている 場合は、ステップST564へと進む。そして、ス ップST567で検出温度Tが基準温度Tr以下であ 場合には、ステップST568でそのときの回転数 N1及びN2を維持する(すなわち冷却対象29の温 Tが所定の基準温度Trより高くなる直前にお る第1及び第2のモータ11及び19の回転数N1及び N2を、冷却対象29の温度Tが所定の基準温度Tr 下である間の定常回転数と定める)。なお、 14の例におけるその他のステップは、図9の と同じであるので、図9に示したステップの 符号に500の数を加えた符号を図14のステップ 付して説明を省略する。

 また図9に示す運転効率優先モードの代わ りに図14の運転効率優先モードを採用するの 同様に、特に図示しないが、図10及び11の運 転効率優先モードにおいて、冷却対象29の温 Tを測定する温度センサ31により検出した温 Tが所定の基準温度Trより高くなったか否か 定し(ステップST163及びST263)、回転数N1及びN2 を維持、すなわち冷却対象29の温度Tが所定の 基準温度Trより高くなる直前における第1また は第2のモータ11または19の回転数N1またはN2を 、冷却対象29の温度Tが所定の基準温度Tr以下 ある間の第1及び第2のモータ11及び19の定常 転数と定めてもよい(ステップST168及びST268)

 図15は、システムインピーダンスを利用 て、運転効率が高くなる第1のモータ11の回 数N1と第2のモータの回転数N2の適切な回転数 比N1:N2を決定し、最初から好ましい回転数比 第1及び第2のモータの回転数N1及びN2を制御 て、冷却対象29の温度Tを所定の基準温度Tr 下の温度になるように二重反転式軸流送風 1の第1及び第2のモータ11及び19の回転数N1及 N2を制御する場合に制御装置27内のマイクロ ンピュータにインストールされるプログラ のアルゴリズムのフローチャートを示して る。このプログラムを用いた制御を行うた に、図1に示す第1及び第2の電流センサ37及 39と回転数を検出するためのホール素子41及 43が使用される。

 具体的には、データ測定用に用意した二 反転式軸流送風機1の第1及び第2のモータ11 び19の回転数比N1:N2をある比率で固定した状 で、風量-静圧特性を測定する。風量-静圧 性を測定する際には、負荷が変わるため、 ータの回転数及び電流値も変わることにな 。そこでそのときの第1のモータ11の回転数N1 及び第2のモータ19の回転数N2の一方の回転数 たは第1のモータ11の回転数N1及び第2のモー 19の回転数N2の両回転数の合計回転数(|N1|+|N2 |)の変化N、及び第1のモータ11の電流値I1及び 2のモータ19の電流値I2の一方の電流値また 第1のモータ11の電流値I1及び第2のモータ19の 電流値I2の両電流値の合計電流値(|I1|+|I2|)の 化Iを併せて測定して、これらを第1の基礎デ ータとして用意する。次にデータ測定用の二 重反転式軸流送風機1の第1及び第2のモータ11 び19の回転数比N1:N2を変化させて、このとき の風量-静圧特性を測定し、それぞれの回転 比での最高効率点を求める。そして測定し 風量-静圧特性と第1及び第2のモータ11及び19 回転数比N1:N2と最高効率点との関係を定め 第2の基礎データを用意する(図17参照)。

 なお第1及び第2の基礎データは、制御装 27内のメモリに事前に記憶させておく。

 まず図15のステップST101において、前述の 第1及び第2の基礎データをメモリから入力す 。そしてステップST102でタイマ時限の計数 開始する。このタイマ時限は、本例のシス ムをリセットするまでの時間を計数するも である。次にステップST103で、制御対象とす る二重反転式軸流送風機1を、冷却対象29を有 するシステムに設置した状態において、第1 基礎データを測定したときと同じ回転数比 制御対象とする二重反転式軸流送風機1の第1 及び第2のモータ11及び19を回転させる。第1の モータ11の回転数N1及び第2のモータ19の回転 N2の一方の回転数または両回転数の合計回転 数N(以下単に回転数と言うことがある)並びに 第1のモータ11の電流値及び第2のモータ19の電 流値の一方の電流値または両電流値の合計電 流値I(以下単に電流値と言うことがある)とを 、図1の第1及び第2の電流センサ37及び39の出 とホール素子41及び43の出力に基づいて検出 る(ステップST104)。そして図16に示すように このときの第1及び第2のモータ11及び19の電 値I及び回転数Nと第1の基礎データとから、 量-静圧特性の0点と動作点OPとを通る二次曲 線からなるシステムのシステムインピーダン スの曲線Zを求める(ステップST105)。

 次にシステムインピーダンスの曲線Zと図 17に示すような第2の基礎データとを対比して 、第2の基礎データのデータ測定間隔が非常 小さい場合には、システムインピーダンス 曲線Zと最高効率点MPとが重なる回転数比[図1 7の例では、第1の基礎データを測定したとき 回転数比(N1:N2)×0.6]を適切な回転数比として 決定する(ステップST106の一部)。また第2の基 データのデータ測定間隔が広い場合等には システムインピーダンスの曲線Zと最高効率 点MPとの重なりが発生しないことが多い。そ 場合には、システムインピーダンスの曲線Z と最高効率点MPとが最も近い回転数比を適切 回転数比として決定する(ステップST106の一 )。

 そしてこのようにして決定した適切な回 数比を固定して、温度センサ31で測定した 却対象29の温度Tを所定の基準温度Tr以下にな るように所定の冷却モードで第1及び第2のモ タ11及び19の回転数N1及びN2を制御する(ステ プST107)。

 システムインピーダンスが高い場合には 同じ風量であれば、冷却時間が長くなり、 転効率が悪くなることを意味する。例えば い込み開口部に異物が吸い込まれたり、吐 出し開口部が部分的に塞がれたりすると、 ステムインピーダンスが大きくなる。した って運転中において、システムインピーダ スが大きくなった場合には、冷却対象29の 度Tが上昇することになる。本実施の形態で 、システムインピーダンスを求めて、その ステムインピーダンスにおける最適な運転 率が得られる好ましいまたは適切な回転数 N1:N2を決定し、その回転数比N1:N2を維持して 第1及び第2のモータ11及び19の回転数N1及びN2 制御しながら冷却対象29を冷却する。そのた め、冷却対象29の温度Tが所定の基準温度Tr以 になった時点で、運転効率も最適な状態に る。

 ステップST107で、一度最適な回転数比と 転数が決まれば、以後それらの回転数を維 すればよい。しかし冷却対象29を有するシス テムの外部状況が変わって、システムインピ ーダンスが変わることもある。そこで本実施 の形態では、ステップST109においてタイマ時 の計数を完了すると、ステップST110でリセ トをして、ステップST101へ戻る。このように すればシステムのシステムインピーダンスの 再決定と最適な回転数比の決定とを行うこと ができるので、システムインピーダンスが変 わった場合でも、運転効率を好ましい状況に 戻すことができる。なおステップST108で、冷 対象29の温度Tを監視しているため、何らか 理由で冷却対象29の温度Tが上昇した場合に ステップST110へと進んで、ステップST101から 再度の制御が行われる。

 なお第1の基礎データ及び第2の基礎デー が精細なデータであれば、運転効率は最高 態になるが、データ測定間隔が広くなると 得られる運転効率は多少悪いものとなる。 こでこのような場合に対処するために、図18 に示した別のプログラムのアルゴリズムでは 、前述の運転効率優先モード(図9~図14等)と同 様の考え方で、ステップST208とステップST209 の間にステップST289を入れて、第1及び第2の ータ11及び19の回転数N1及びN2を運転効率優 モードにより調整する。図18のフローチャー トでは、図15のフローチャートと同様のステ プには、図15のステップに付した符号に100 数を加えた数の符号を付して説明を省略す 。

 ステップST289では、例えば、冷却対象29の 温度Tが所定の基準温度Tr以下になった後に、 第1及び第2のモータ11及び19の一方のモータの 回転数を、冷却対象29の温度Tが上がるまで所 定の冷却モードにおける回転数の変化率より も小さい所定の変化率で下げる。そして冷却 対象29の温度Tが上がる直前における一方のモ ータの回転数を、冷却対象29の温度Tが所定の 基準温度Tr以下である間の一方のモータの定 回転数と定めればよい。その後、第1及び第 2のモータのうち他方のモータの回転数を冷 対象29の温度Tが上がるまで所定の冷却モー の変化率よりも小さい所定の変化率で下げ 。そして冷却対象29の温度Tが上がる直前に ける他方のモータの回転数を、冷却対象29の 温度Tが所定の基準温度Tr以下である間の他方 のモータの定常回転数と定める。なお、図18 ステップのST289でも、図13と同様に、第1及 第2のモータ11及び19の一方のモータの回転数 を、冷却対象29の温度Tが基準温度Trより高く るまで所定の冷却モードにおける回転数の 化率よりも小さい所定の変化率で下げ、冷 対象29の温度Tが基準温度Trより高くなる直 における一方のモータの回転数を、冷却対 29の温度Tが所定の基準温度Tr以下である間の 一方のモータの定常回転数と定めることがで きる。そして、その後、第1及び第2のモータ うち他方のモータの回転数を冷却対象29の 度Tが所定の基準温度Trより高くなるまで所 の冷却モードの変化率よりも小さい所定の 化率で下げ、冷却対象29の温度Tが所定の基 温度Trより高くなる直前における他方のモー タの回転数を、冷却対象29の温度Tが所定の基 準温度Tr以下である間の他方のモータの定常 転数と定めることができる。

 このようにすると先に決定した第1及び第 2のモータ11及び19の回転数比N1:N2を若干変更 て、より運転効率が高い状態で運転をする とができる。特に一方のモータとして、第1 び第2のモータ11及び19のうち、回転したと に冷却性能を改善するのに大きな影響を与 る第1のモータ11を用いれば、さらに運転効 が高い状態で二重反転式軸流送風機1を運転 ることができる。

 なおこのような運転効率優先モードに従 た回転数の調整は、常に第1及び第2のモー 11及び19の回転数N1及びN2を変更することによ り行う必要はない。例えば、第1及び第2のモ タの一方のモータの回転数を冷却対象29の 度Tが上がるまで所定の冷却モードの変化率 りも小さい所定の変化率で下げてもよい。 して冷却対象29の温度Tが上がる直前におけ 一方のモータの回転数を、冷却対象29の温 Tが所定の基準温度Tr以下である間の一方の ータの定常回転数と定めてもよい。

 なお上記各フローチャートには記載して ないが、第1及び第2のモータ11及び19の一方 モータが回転を停止したときには、アラー 発生するとともに、他方のモータの回転数 最大回転数まで増加させるようにしてもよ 。このようにすると、アラームを聴いた使 者が適切な処置が行われるまで、可能な限 冷却運転をするので、冷却装置の使命を最 限果たすことができる。

 また温度センサ31は、図1に示すように冷 対象29に接触した状態で設ける場合に限定 れるものではなく、温度センサ31を冷却対象 29から離して配置してもよい。また冷却対象 システムの内部の空気の場合には、図1にお いて符号31″で示した位置(ハウジング21の外 または内部)等に温度センサを設けてもよい 。

 本発明によれば、冷却対象の温度が高い 合には、二重反転式軸流送風機の消費電力 低減すること(運転効率)よりも冷却対象を 却することを優先するように予め定められ 冷却効率優先モードに従って、第1及び第2の モータの回転数を制御するため、冷却対象を 早期に所定の基準温度以下の温度まで冷却す ることができる。そして冷却対象が所定の基 準温度以下の温度まで冷却された後は、二重 反転式軸流送風機の消費電力を低減するよう に予め定められた運転効率優先モードに従っ て、第1及び第2のモータの回転数を制御する で、冷却対象を冷却した後の電力の消費量 低減して、効率的な運転をすることができ 効果が得られる。

 またシステムインピーダンスを求めて、 のシステムインピーダンスにおける最適な 転効率が得られる好ましい回転数比を決定 、その好ましい回転数比を維持して第1及び 第2のモータの回転数を制御しながら冷却対 を冷却すると、冷却対象の温度が所定の基 温度以下になった時点で、運転効率も最適 状態になるという利点が得られる。