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Title:
DEVICE FOR MONITORING SURROUNDING AREA OF VEHICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2010/047055
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a device for monitoring the surrounding area of a vehicle.  The device separates and extracts an object around the vehicle in better precision from the background.  The device detects the ambient temperature of the vehicle, and determines a temperature difference between the ambient temperature and an object surface temperature estimated on the basis of the ambient temperature.  On the basis of the brightness value of the background of a captured image obtained by an infrared camera and a brightness difference corresponding to the temperature difference, the brightness value of the object is calculated.  The captured image is binarized by using the brightness value of the object as a threshold value, and the object is extracted.  Since the binary threshold value is set on the basis of the relation between the ambient temperature and the object surface temperature, the object can be separated and extracted in the better precision from the background.

Inventors:
MATSUDA KODAI (JP)
NAGAOKA NOBUHARU (JP)
TAKATSUDO IZUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/005261
Publication Date:
April 29, 2010
Filing Date:
October 08, 2009
Export Citation:
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Assignee:
HONDA MOTOR CO LTD (JP)
MATSUDA KODAI (JP)
NAGAOKA NOBUHARU (JP)
TAKATSUDO IZUMI (JP)
International Classes:
G08G1/16; B60R1/00; B60R11/02; G06T1/00; H04N7/18
Foreign References:
JP2006101384A2006-04-13
JP2003016458A2003-01-17
JP2003009140A2003-01-10
JP2007264732A2007-10-11
JP2005128776A2005-05-19
JP2003216949A2003-07-31
JP2007264778A2007-10-11
Other References:
See also references of EP 2346015A4
Attorney, Agent or Firm:
OKADA, FUSHIMI AND HIRANO, PC (JP)
Patent business corporation Okada フシミ ヒラノ (JP)
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Claims:
 車両に搭載された赤外線カメラによって得られる撮像画像を用いて車両の周辺を監視する車両周辺監視装置であって、
 前記車両の外気温を検出する外気温検出手段と、
 前記外気温に基づいて推定された対象物の表面温度と前記外気温との温度差を求める温度差算出手段と、
 前記撮像画像における背景の輝度値および前記温度差に対応する輝度差に基づいて、該撮像画像における該対象物の輝度値を算出する対象物輝度値算出手段と、
 前記対象物の輝度値を閾値として、前記赤外線カメラによって得られた撮像画像を2値化し、前記対象物を抽出する対象物抽出手段と、
 を備える、車両周辺監視装置。
 前記推定された対象物の表面温度として、上限表面温度および下限表面温度があり、
 前記温度差算出手段は、前記推定された上限表面温度と前記外気温との第1の温度差を算出すると共に、前記推定された下限表面温度と前記外気温との第2の温度差を算出し、
 前記対象物輝度値算出手段は、前記背景の輝度値および前記算出された第1の温度差に対応する輝度差に基づいて、前記撮像画像における該対象物の上限の輝度値を算出すると共に、前記背景の輝度値および前記算出された第2の温度差に対応する輝度差に基づいて、該撮像画像における該対象物の下限の輝度値を算出し、
 前記対象物抽出手段は、前記閾値として、前記上限の輝度値および前記下限の輝度値を用い、前記撮像画像の各輝度値が該下限の輝度値と該上限の輝度値の間にあるかどうかに従って、該撮像画像の2値化を行う、
 請求項1に記載の車両周辺監視装置。
 前記外気温に基づいて路面温度を推定する路面温度推定手段と、
 前記路面温度と前記外気温との温度差に対応する輝度差に基づいて、前記撮像画像の輝度値ヒストグラムにおいて最も度数の高い輝度値を補正することにより、該外気温に対応する輝度値を求める手段と、を備え、
 前記外気温に対応する輝度値を、前記背景の輝度値に設定する、
 請求項1または2に記載の車両周辺監視装置。
Description:
車両の周辺監視装置

 この発明は、赤外線カメラによって得ら る撮像画像を用いて車両の周辺を監視する めの装置に関し、より具体的には、該撮像 像の2値化処理によって対象物の抽出を行う 車両周辺監視装置に関する。

 従来、赤外線カメラを車両に搭載し、該 メラにより撮像された車両周辺の撮像画像 2値化して、歩行者や動物等の高温の対象物 を抽出する装置が提案されている。特開2003-2 16949号公報(特許文献1)では、赤外線カメラを いて得られた撮像画像の輝度値ヒストグラ を作成し、該輝度値ヒストグラムに基づい 、背景画像と対象物画像とに二分する閾値 決定する手法が提案されている。このよう 閾値を用いた2値化処理により、高温対象物 を背景と区別して抽出する。

特開2003-216949号公報

 車両の周辺には、歩行者や動物等の生体 他に、電柱や壁等の人工の構造物が様々に 在しうる。歩行者や動物等の生体を、高温 対象物として背景から分離して抽出するた には、2値化処理において、このような人工 構造物は背景に分類されるのが望ましい。し かしながら、人工構造物の種類やその配置、 および周辺の温度等の車両の周辺環境に依存 して、人工構造物は、それ以外の背景部分よ りも高温なことがあり、結果として、上記の ような従来の手法を採用しても、人工構造物 を高温対象物として分類してしまうおそれが ある。 したがって、車両の周辺環境に依存 ることなく、所望の対象物を、2値化処理に おいてより良好な精度で背景から分離して抽 出することのできる手法が望まれている。

 この発明の一つの側面によると、車両に 載された赤外線カメラによって得られる撮 画像を用いて車両の周辺を監視する車両周 監視装置は、車両の外気温を検出する。外 温に基づいて推定された対象物の表面温度 該外気温との温度差を求める。撮像画像に ける背景の輝度値および該温度差に対応す 輝度差に基づいて、該撮像画像における該 象物の輝度値を算出する。該対象物の輝度 を閾値として、赤外線カメラによって得ら た撮像画像を2値化し、対象物を抽出する。

 対象物の表面温度と外気温との間の関係 予め決まっており、外気温から該表面温度 推定することができる。この発明は、この 見に基づいてなされたものであり、検出さ た外気温に基づいて推定された対象物の表 温度と、外気温との温度差を算出する。背 の輝度値は外気温に対応すると考えられる で、該背景の輝度値と、該温度差に対応す 輝度差とに基づいて、対象物に対応する輝 値を算出することができる。該算出された 度値を閾値として2値化することにより、対 象物を、該対象物以外の背景部分から良好に 分離して抽出することができる。したがって 、たとえば歩行者を対象物とする場合には、 歩行者の表面温度と外気温との間の関係を予 め決めておくことにより、人工構造物などを 対象物として誤って抽出するのを防止するこ とができる。

 本発明のその他の特徴及び利点について 、以下の詳細な説明から明らかである。

この発明の一実施例に従う、周辺監視 置の構成を示すブロック図。 この発明の一実施例に従う、カメラの り付け位置を説明するための図。 この発明の一実施例に従う、画像処理 ニットにおけるプロセスを示すフローチャ ト。 この発明の一実施例に従う、外気温と 象物の表面温度との間の関係を規定するマ プを示す図。 この発明の一実施例に従う、2値化処理 の閾値設定を説明するための図。 従来の2値化画像と、この発明の一実施 例に従う2値化画像との比較を表す図。 この発明の一実施例に従う、撮像画像 おける対象物の大きさの推定を説明するた の図。 この発明の一実施例に従う、対象物領 の設定および対象物判定を説明するための 。 この発明の一実施例に従う、対象物領 の設定の他の手法を説明するための図。 この発明の一実施例に従う、路面温度 を用いて2値化処理の閾値を設定する手法を 明するための図。

 次に図面を参照してこの発明の実施の形 を説明する。

 図1は、この発明の一実施形態に従う、車 両の周辺監視装置の構成を示すブロック図で ある。該装置は、車両に搭載され、遠赤外線 を検出可能な2つの赤外線カメラ1Rおよび1Lと 車両周辺の外気の温度(外気温)を検出する ンサ5と、カメラ1Rおよび1Lによって得られる 画像データに基づいて車両前方の対象物を検 出するための画像処理ユニット2と、該検出 果に基づいて音声で警報を発生するスピー 3と、カメラ1Rまたは1Lによって得られる画像 を表示すると共に、運転者に車両前方の対象 物を認識させるための表示を行うヘッドアッ プディスプレイ(以下、HUDと呼ぶ)4とを備えて いる。

 図2に示すように、カメラ1Rおよび1Lは、 両10の前部に、車幅の中心を通る中心軸に対 して対称な位置に配置されている。2つのカ ラ1Rおよび1Lは、両者の光軸が互いに平行と り、両者の路面からの高さが等しくなるよ に車両に固定されている。赤外線カメラ1R よび1Lは、背景の温度よりも対象物の温度が 高いほど、その出力信号のレベルが高くなる (すなわち、撮像画像における輝度値が大き なる)特性を有している。

 画像処理ユニット2は、入力アナログ信号 をデジタル信号に変換するA/D変換回路、デジ タル化した画像信号を記憶する画像メモリ、 各種演算処理を行う中央演算処理装置(CPU)、C PUが演算に際してデータを記憶するのに使用 るRAM(ランダムアクセスメモリ)、CPUが実行 るプログラムおよび用いるデータ(テーブル マップを含む)を記憶するROM(リードオンリ メモリ)、スピーカ3に対する駆動信号および HUD4に対する表示信号などを出力する出力回 を備えている。カメラ1Rおよび1Lの出力信号 よびセンサ5の出力信号は、デジタル信号に 変換されてCPUに入力されるよう構成されてい る。HUD4は、図2に示すように、車両10のフロ トウィンドウの、運転者の前方位置に画面4a が表示されるように設けられている。こうし て、運転者は、HUD4に表示される画面を視認 ることができる。

 図3は、画像処理ユニット2によって実行 れるプロセスを示すフローチャートである 該プロセスは、所定の時間間隔で実行され ことができる。

 ステップS11~S13において、カメラ1Rおよび1 Lの出力信号(すなわち、撮像画像のデータ)を 入力として受け取り、これをA/D変換して、画 像メモリに格納する。格納される画像データ は、輝度情報を含んだグレースケール画像で ある。

 以下のステップS14~S19は、2値化処理にお て、所望の対象物を、背景とは分離して抽 するための処理である。この実施例では、 行者を、該所望の対象物として説明する。

 ステップS14において、外気温センサ5によ って検出された外気温i(℃)を取得する。ステ ップS15において、背景の輝度値Tbを決定する

 背景の輝度値は、任意の手法で決定され ことができる。この実施例では、グレース ール画像に基づいて輝度値ヒストグラムを 成し、最も度数の高い輝度値を、背景の輝 値Tbとして用いる。撮像画像においては、 常、背景の占める面積が最も大きいからで る。

 ステップS16において、検出された外気温i に基づいて、図4に示すようなマップを参照 る。ここで、該マップを説明する。歩行者 頭部は、主にその顔面において皮膚が外気 さらされており、熱源を妨げるものが少な 部位である。したがって、外気にさらされ いる頭部表面に着目する。頭部表面の温度( 下、表面温度と呼ぶ)fa(℃)と外気温i(℃)と 間の関係を、実験やシミュレーション等で べた結果、両者の間には、図4に示すような 係があることが判明した。この図において 横軸は外気温i(℃)を示し、縦軸は表面温度f a(℃)を示す。この図に示すように、外気温i ら、表面温度faを推定することができる。

 表面温度faは、外気温iに対して、曲線101 示すように推移し、外気温iが高くなるほど 、表面温度faも高くなる。所与の外気温iにお いて、該外気温iに対する表面温度fa(i)の差が 、曲線101と線103(これは、fa=iを表す直線であ )の差によって表されており、これを、表面 温度差と呼び、F(i)で表す。すなわち、F(i)=表 面温度fa(i)― 外気温iである。図に示される うに、表面温度差F(i)は、外気温iが高くな につれて小さくなる傾向がある。

 対象物の抽出精度をより向上させるため この実施例では、F(i)を中心として、所定の 余裕範囲(マージン)T(℃)を設定する。該余裕 囲の上限が点線101Uよって示されており、該 上限と外気温iとの差を、F(i)maxで表す。該余 範囲の下限が点線101Lによって示されており 、該下限と外気温iとの差を、F(i)minで表す。

 図4に示されるようなマップは、画像処理 ユニット2のメモリに予め記憶される。画像 理ユニット2は、検出された外気温i(℃)に基 いて該マップを参照することにより、外気 iに対応する表面温度faを求め、該表面温度f aと外気温iとの表面温度差F(i)を算出し、所定 の余裕範囲Tを用いて、該表面温度差F(i)に対 る上限値F(i)maxおよび下限値F(i)minを算出す 。ここで、余裕範囲Tは、外気温iに従って変 化させてもよいし、一定でもよい。

 代替的に、各外気温iに対する表面温度差 F(i)についての上限値F(i)maxおよび下限値F(i)min をメモリに記憶し、外気温iから表面温度faを 求めることをスキップして、外気温iから直 上限値F(i)maxおよび下限値F(i)minを求めるよう にしてもよい。

 図3に戻り、ステップS17において、表面温度 差F(i)の上限値F(i)maxおよび下限値F(i)minに対応 する輝度差を算出する。遠赤外線カメラの仕 様によって、温度変化に対する輝度値変化の 割合は決まっており、これを、パラメータSiT Fで表す。こうして、表面温度差F(i)の上限値F (i)maxおよび下限値F(i)minに対応して、以下の (1)のように、輝度差の上限値dTmaxおよび下限 値dTminがそれぞれ算出される。
 dTmax=SiTF×F(i)max
 dTmin=SiTF×F(i)min     (1)

 ステップS18において、2値化処理のための閾 値を算出する。ここで図5を参照すると、ス ップS13で取得されたグレースケール画像の 度値ヒストグラムの一例が示されている。 述したように、ステップS15において、最も 数の高い輝度値(ピーク輝度値)が背景の輝度 値Tbに設定されている。背景の輝度値Tbは、 気温iに対応すると考えることができる。し がって、以下の式(2)に示すように、外気温i に対して表面温度差の上限値F(i)maxを持つ表 温度の輝度値Tcmaxは、背景の輝度値Tbに対し 輝度差の上限値dTmaxを持つ。同様に、外気 iに対して表面温度差の上限値F(i)minを持つ表 面温度の輝度値Tcminは、背景の輝度値Tbに対 、輝度差の下限値dTminを持つ。
 Tcmax=Tb+dTmax
 Tcmin=Tb+dTmin       (2)

 上限の輝度値Tcmaxおよび下限の輝度値Tcmin は、2値化処理の閾値に設定される。これら2 の閾値によって画定される領域111が図5に示 されており、該領域111が、抽出すべき対象物 の輝度領域である。

 ステップS19において、ステップS18におい 設定された閾値を用いて、ステップS13で取 されたグレースケール画像(この実施例では 、カメラ1Rで得られた撮像画像を用いるが、 メラ1Lで得られた撮像画像でもよい)に対し 2値化処理を行う。撮像画像の各画素につい て、該画素の輝度値が輝度領域111内にあると きには、抽出すべき対象物であると判定され て、該画素を値1の白領域とし、該画素の輝 値が輝度領域111外にあるときには、背景で ると判定されて、該画素を値ゼロの黒領域 する。

 ここで、図6を参照すると、画像を模式的 に表した図が示されている。(a)はグレースケ ール画像(撮像画像)を示し、図では、ハッチ グの種類の違いによって階調の違いを表し いる。(b)は、従来の手法によって2値化され た画像を示し、(c)は、上記ステップS14~S19の 法によって2値化された画像を示す。図では 黒領域は、ハッチングされた領域で表して る。

 グレースケール画像には、歩行者121の他 、電柱125や自動車127のような人工構造物が 像されている。従来は、2値化に用いる閾値 に依存して、(b)に示すように、これら人工構 造物125,127も、歩行者と同様の対象物として すなわち白領域として抽出されることがあ た。

 それに対し、本願発明の上記手法によれ 、外気温に対する対象物(この実施例では、 歩行者)の表面温度が推定されて、該推定さ た表面温度の外気温に対する温度差に基づ て、対象物の輝度領域を設定するので、(c) 白領域131に示すように、歩行者121の頭部部 のみを抽出することができる(この領域を、 下、頭部領域と呼ぶ)。(a)に示されるように 人工構造物125と歩行者121とが重なって撮像さ れていても、(c)の白領域131に示されるように 歩行者121のみを容易に抽出することができる 。このように、本願発明によれば、対象物を 、該対象物以外の背景部分からより良好に分 離して抽出することができる。

 図3に戻り、ステップS20において、抽出さ れた頭部領域に基づいて、撮像画像における 歩行者全身の大きさを推定する。推定は、任 意の手法で実現されることができ、ここでは 、その一例を具体的に説明する。

 図7を参照すると、(a)には、2値画像にお て抽出された頭部領域が黒の領域で表され おり、その幅がw(画素数により表される)に り示されている。幅wは、たとえば頭部領域 外接する四角形を設定し、その幅を求める とにより算出されることができる。歩行者 頭部以外の部分は点線で示されているが、 れはまだ抽出されていない部分である。ス ップS20では、歩行者の撮像画像における高 h(画素数により表される)を推定することを 的とする。

 この推定のため、(b)に示すように、実空 における歩行者の一般的なサイズ、すなわ 頭部の幅Waおよび身長Haが予め設定される。 WaおよびHaには、たとえば、成人の平均値に づく値を設定することができる(たとえば、W aは20(cm)、Haは、160~170(cm)内の値)。

 また、(c)は、カメラ1Rと対象物との配置 関係をXZ平面上に表した図であり、(d)は、カ メラ1Rと対象物との配置の関係をYZ平面上に した図である。ここで、Xは、車両10の車幅 向を示し、Yは、車両10の車高方向を示し、Z 、車両10から対象物への距離方向を示す。 メラ1Rは、撮像素子11Rおよびレンズ12Rを備え ている。fは、レンズ12Rの焦点距離を示す。

 (c)の図により、対象物までの距離をZ(cm)と ると、距離Zは、以下の式(3)のように算出さ る。ここで、pcwは、X方向の画素間隔すなわ ち1画素あたりの長さ(cm)を示す。
 Z=Wa×f/(w×pcw)   (3)

 (d)の図により、距離Zを用いて、歩行者の撮 像画像における高さh(cm)を、以下の式(4)のよ に算出することができる。ここで、pchは、Y 方向の画素間隔すなわち1画素あたりの長さ(c m)を示す。
 h=(Ha/pch)×f/Z   (4)

 こうして、撮像画像における歩行者の大 さは、幅wおよび高さhを持つと推定するこ ができる。なお、頭部の幅よりも胴体の幅 方が一般的に広いことを考慮して、代替的 、頭部領域の幅wに所定の余裕値を加えた値 、上記の幅wの代わりに用いてもよい。

 図3に戻り、ステップS21において、ステッ プS20で推定された歩行者の大きさに従って、 撮像画像(グレースケール画像でもよいし、2 画像でもよい)上に対象物領域を設定する。 ここで図8(a)を参照すると、前述したように 出された頭部領域131が示されている。太枠 示すように、該頭部領域131の幅wを持ち、頭 領域131の頂点(図では、y座標値がyu)から高 hの対象物領域141が設定される。こうして、 像画像における対象物の位置が特定される

 図3に戻り、この実施例では、ステップS22 を実行して、設定された対象物領域141に対し て対象物判定処理を実行し、該対象物領域141 内に撮像されている対象物が歩行者かどうか を判定する。たとえば、周知の形状マッチン グ手法を用いた任意の適切な対象物判定手法 により、歩行者を判定することができる(た えば、特開2007-264778号公報)。この処理は、 レースケール画像を用いて行われる。図8(b) は、こうして形状判定された歩行者151が示 れている。

 ステップS22において対象物が歩行者と判 されたならば、ステップS23に進んで警報判 処理を行う。この処理では、運転者に対し 警報を実際に出力するかどうかを判定し、 の判定結果が肯定であれば、警報を出力す 。

 たとえば、ブレーキセンサ(図示せず)の 力から、車両の運転者がブレーキ操作を行 ているか否かを判別し、ブレーキ操作を行 ていなければ、警報出力を行うことができ 。警報出力は、スピーカ3を介して音声によ 警報を発するとともに、HUD4により、例えば カメラ1Rにより得られる画像を画面4aに表示 、歩行者を強調表示する。強調表示は任意 手法でよく、たとえば、色のついた枠で囲 で強調することができる。こうして、車両 方に存在する歩行者を、運転者はより確実 認識することができる。なお、警報および 像表示のいずれか一方を用いて警報出力を ってもよい。

 上記のステップS20の他の手法として、た えば、頭部領域131の高さ(頭部領域131に外接 する四角形の高さを用いることができ、画数 で表される)と頭身数とから、撮像画像にお る歩行者の高さhを算出してもよい。たとえ 、頭部領域131の高さがhbであり、成人の平 頭身数が7とすると、歩行者の高さhを、h=7×h bと推定することができる。

 また、ステップS20およびS21のさらなる他 手法として、頭部領域131の下部領域の輝度 から路面を判定し、対象物領域141を特定す 手法を採用してもよい。図9を参照してこの 手法を簡単に説明すると、(a)はグレースケー ル画像(図では、頭部領域131以外のものは省 されている)であり、抽出された頭部領域131 下に、所定サイズのマスク161を設定し、該 スクによって覆われた領域内の輝度値の分 (代替的に、分散の平方根である標準偏差を 用いてもよい)を算出する。路面は、輝度値 ほぼ一様の画像領域として撮像されると考 られるので、分散が所定値より高ければ、 マスクが設定された領域は路面ではないと 定する。その場合、(b)に示すように、マス 161を下方に移動し、再び分散を算出する。 の処理を、マスク161を下方に移動しながら り返す。マスク161によって覆われる領域が 面のみになると、分散は低い値を示す。(c) 示すように、分散が所定値より低くなった スク161の位置が求められたならば、該マス 161の位置と、該マスク161の前回の位置(点線 表示)との間の境界(y座標値がyb)を、対象物 域141の底辺と判断することができる。こう て、幅wを持ち、頭部領域の頂部(y座標がyu) ら該境界までの高さを持つ対象物領域141が 出される。

 上記実施例では、輝度値ヒストグラムに いて、最も度数の高い輝度値を背景の輝度 Tbに設定し、これを、外気温に対応づけた 代替的に、外気温と路面の温度とを区別し 、以下のように背景の輝度値Tbを決定しても よい。すなわち、図2に示すように車両前方 配置したカメラの場合、撮像画像に占める 面の面積が大きいため、通常、最も度数の い輝度値は、路面温度に対応づけることが きる。したがって、路面温度と外気温の関 を予めマップ(図示せず)に規定してこれをメ モリに記憶しておく。該関係は、実験やシミ ュレーション等によって得られることができ る。

 検出された外気温iに基づいて該マップを 参照し、対応する路面の温度Rを求める。路 温度Rと外気温iの温度差を算出する。前述し たパラメータSiTFを用いて、該温度差を輝度 dTiに変換する。ここで、図10を参照すると、 図5と同様の輝度値ヒストグラムが示されて る。最も度数の高い輝度値Trは、路面温度R 対応づけられている。路面の温度Rは、通常 外気温iより高いため、算出された輝度差dTi の分だけ、路面の輝度値Trから減算して、外 温iに対応する輝度値を算出し、これを、図 3のステップS15の背景輝度値Tbとする。なお、 外気温iの方が路面温度Rより高い場合には、 面の輝度値Trに対して輝度差dTiを加算し、 気温に対応する輝度値Tiを求めればよい。背 景の輝度値Tbに対し、輝度差dTmaxおよびdTminを 持つ輝度値TcmaxおよびTcminにより、対象物の 度領域111が特定される。こうして、外気温 路面温度とを区別することにより、背景の 度値をより正確に求めることができる。し がって、2値化処理に用いる閾値をより適切 設定することができ、対象物を抽出する精 をより高めることができる。

 好ましくは、路面温度と外気温との間の 度差は、天候の状態(晴れているかどうか、 風速、雨量等)や日没からの経過時間等の外 環境パラメータの値によって変動するおそ があるので、予め設定された外部環境パラ ータ値のそれぞれについてマップを作成し 記憶し、その日の外部環境パラメータ値に じたマップを用いるようにしてもよい。

 同様に、図4のマップも、天候の状態等の 外部環境パラメータの値ごとに設定してメモ リに記憶するようにしてもよい。たとえば、 風速が所定値以上の日とそうでない日とでそ れぞれマップを作成して記憶し、その日の風 速に応じたマップを用いることができる。

 また、上記実施例では、図4を参照して説 明したように、表面温度差F(i)について、余 範囲Tを規定する上限値F(i)maxと下限値F(i)min 設定した。このような余裕範囲を設定する とにより、より確実かつ良好な精度で対象 を抽出することができるように2値化処理の 値を設定することができる。しかしながら 代替的に、このような余裕範囲Tを設定する ことなく、表面温度差F(i)に対応する輝度差dT を算出し、これを、背景の輝度値Tbに加算し 、対象物の輝度値Tcを算出してもよい。輝 値Tcを閾値として2値化を行うことができる たとえば、輝度値Tcに一致する輝度値を有す る画素は、対象物であると判定して白領域に 設定され、輝度値Tcに一致しない輝度値を有 る画素は、対象物ではないと判定して黒領 に設定される。また、輝度値Tcを中心とし 所定範囲を、対象物の輝度領域に設定して よい。

 さらに、上記実施例は、2値化処理におい て抽出すべき対象物が歩行者を例に説明して いる。代替的に、対象物は、動物等の他の生 体でもよい。たとえば、所定の動物について 、図3のようなマップを実験やシミュレーシ ン等によって予め作成し、該マップを用い 、前述したような2値化処理の閾値を設定す 。動物の場合には、ほぼ全身が外気にさら れていることが多いので、図3のステップS19 の2値化処理において、その全身が抽出され 。したがって、ステップS20およびS21をスキ プし、ステップS22において、ステップS19で 出された領域に対し、形状判定等を行って 対象物が動物であるかどうかを判定するよ にしてもよい。動物と判定されたならば、 テップS23の警報判定が行われる。

 また、本願発明は、図3のマップに示され るように、外気温との関係を予め実験やシミ ュレーション等によって規定することができ る表面温度を有する対象物について適用可能 であり、よって、対象物は、人間および動物 のような生体に必ずしも限定されるものでは ない。

1R,1L 赤外線カメラ(撮像手段)
2 画像処理ユニット
3 スピーカ
4 ヘッドアップディスプレイ