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Title:
DIE-CUSHION DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/142112
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a die-cushion device that can shorten the build-up time of the pressing force on slides. The die-cushion device is provided with a cushion pad, a support, a servomotor, and a cushioning device (12). The support holds the cushion pad. The servomotor raises and lowers the cushion pad by raising and lowering the support. The cushioning device (12) has an orifice (33) and mitigates shock between the cushion pad and the support. The orifice (33) generates a reactive force that corresponds to the relative speed of the cushion pad with respect to the support.

Inventors:
MIYASAKA TAKUJI (JP)
SATO HIROHIDE (JP)
MORIMOTO SHIGEO (JP)
ITO HIROYUKI (JP)
ARIKABE TAKEO (JP)
WATANABE SHYOJI (JP)
NAGASHIMA SHIGENORI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/058636
Publication Date:
November 26, 2009
Filing Date:
May 07, 2009
Export Citation:
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Assignee:
KOMATSU MFG CO LTD (JP)
KOMATSU IND CORP (JP)
MIYASAKA TAKUJI (JP)
SATO HIROHIDE (JP)
MORIMOTO SHIGEO (JP)
ITO HIROYUKI (JP)
ARIKABE TAKEO (JP)
WATANABE SHYOJI (JP)
NAGASHIMA SHIGENORI (JP)
International Classes:
B21D24/02; B30B15/02
Foreign References:
JP2006055872A2006-03-02
JP2006289498A2006-10-26
JPH0811000A1996-01-16
JP2006015407A2006-01-19
Attorney, Agent or Firm:
Shinjyu Global IP (JP)
fresh green -- a global IP patent business corporation (JP)
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Claims:
 クッションパッドと、
 前記クッションパッドを支持する支持部と、
 前記支持部を昇降させることにより前記クッションパッドを昇降させるサーボモータと、
 前記支持部に対する前記クッションパッドの相対速度に応じた反力を生じさせる減衰部を有し、前記クッションパッドと前記支持部との間での衝撃を緩和させる緩衝装置と、
を備えるダイクッション装置。
 前記緩衝装置は、前記支持部に対する前記クッションパッドの相対変位に応じた反力を生じさせる弾性部をさらに有する、
請求項1に記載のダイクッション装置。
 前記緩衝装置は、前記クッションパッドと前記支持部との間に設けられ液体が充填された液圧室と、前記液圧室に接続され液体が通過する液体流路とをさらに有し、
 前記減衰部は、前記液体流路に設けられた絞りである、
請求項1に記載のダイクッション装置。
 前記緩衝装置は、前記クッションパッドと前記支持部との間に設けられ液体が充填された液圧室と、前記液圧室に接続され液体が通過する液体流路とをさらに有し、
 前記弾性部は、前記液体流路に設けられたアキュムレータである、
請求項2に記載のダイクッション装置。
 
Description:
ダイクッション装置

 本発明は、ダイクッション装置に関する

 ダイクッション装置は、スライドに対し 押付力を作用させるためにプレス機械に設 られる。ダイクッション装置は、下方へ移 するスライドからの力をクッションパッド よって受け止め、スライドに押付力を加え がらクッションパッドを移動させる。

 ここで、従来のダイクッション装置では スライドに加えられる押付力を高精度に制 するために、サーボモータによってクッシ ンパッドを駆動させている。また、スライ とクッションパッドとの衝突時の衝撃を緩 するために、クッションパッドと、クッシ ンパッドを支持する支持部との間に油圧室 設けられた装置がある(特許文献1参照)。油 室には油が充填されており、クッションパ ドに作用する衝撃を緩和することができる

特開2006-015407号公報

 上記のようなダイクッション装置では、 圧室の油がバネとして作用することにより 突時の衝撃を緩和し、クッションパッドに わる荷重を支える。このクッションパッド 荷重はスライドに加えられる押付力に対応 ている。ここで、油圧室の油をバネと見な と、バネ定数の低い軟らかいバネが用いら た場合には、荷重の立ち上がりが遅いため クッションパッドの荷重が目標荷重に達す までに時間がかかってしまう。この場合、 ライドへの押付力が目標値に達するまでに 間がかかる。一方、バネ定数の高い硬いバ が用いられた場合には、荷重の立ち上がり 早くなるが、振動のオーバーシュートとア ダーシュートが発生し易くなる。

 本発明の課題は、スライドへの押付力の ち上がり時間を短縮させることができるダ クッション装置を提供することにある。

 第1発明に係るダイクッション装置は、ク ッションパッドと、支持部と、サーボモータ と、緩衝装置と、を備える。支持部は、クッ ションパッドを支持する。サーボモータは、 支持部を昇降させることによりクッションパ ッドを昇降させる。緩衝装置は、減衰部を有 し、クッションパッドと支持部との間での衝 撃を緩和させる。減衰部は、支持部に対する クッションパッドの相対速度に応じた反力を 生じさせる。

 このダイクッション装置では、緩衝装置 減衰部を設けることにより、緩衝装置での 重の立ち上がり時間を短縮させることがで る。これにより、スライドへの押付力の立 上がり時間を短縮させることができる。

 第2発明に係るダイクッション装置は、第 1発明のダイクッション装置であって、緩衝 置は、弾性部をさらに有する。弾性部は、 持部に対するクッションパッドの相対変位 応じた反力を生じさせる。

 このダイクッション装置では、緩衝装置 弾性部と減衰部とが併設される。このため 弾性部によって、緩衝装置での荷重を安定 せることができる。また、弾性部による荷 の立ち上がりの遅さが、減衰部によって補 れ、荷重の立ち上がり時間を短縮させるこ ができる。

 第3発明に係るダイクッション装置は、第 1発明のダイクッション装置であって、緩衝 置は、液圧室と、液体流路とをさらに有す 。液圧室は、クッションパッドと支持部と 間に設けられ、液体が充填される。液体流 は、液圧室に接続され液体が通過する流路 ある。そして、上記の減衰部は、液体流路 設けられた絞りである。

 このダイクッション装置では、液圧室に 体流路と絞りとを接続することによって、 衰部を構成することができる。

 第4発明に係るダイクッション装置は、第 2発明のダイクッション装置であって、緩衝 置は、液圧室と、液体流路とをさらに有す 。液圧室は、クッションパッドと支持部と 間に設けられ、液体が充填される。液体流 は、液圧室に接続され液体が通過する流路 ある。そして、弾性部は、液体流路に設け れたアキュムレータである。

 このダイクッション装置では、液圧室に 体流路とアキュムレータとを接続すること よって、弾性部を構成することができる。

 本発明では、緩衝装置に減衰部を設ける とにより、緩衝装置での荷重の立ち上がり 間を短縮させることができる。これにより スライドへの押付力の立ち上がり時間を短 させることができる。

プレス機械の構成を示す正面図。 ダイクッション装置の構成を示す部分 大図。 ダイクッション装置の上面図。 油圧回路の構成図。 ダイクッション装置の制御ブロック図 スライドとクッションパッドとの動作 示す図。 アキュムレータおよびオリフィスによ 荷重の変化を示すグラフ。 緩衝装置による荷重の変化を示すグラ 。 速度差指令値の変化を示すグラフ。 アキュムレータによる荷重の変化およ び目標荷重の変化を示すグラフ。

 1.構成
 以下、本発明の実施の形態について図面を 照して説明する。

  1-1.プレス機械1の全体構成
 図1はプレス機械1の構成を示す模式図であ 。このプレス機械1は、スライド2と、ボルス タ3と、上型4および下型5と、スライド駆動機 構6と、ダイクッション装置7とを備える。

 スライド2は、上下方向に移動可能に設け られている。ボルスタ3は、スライド2の下方 配置されており、スライド2と対向している 。スライド駆動機構6はスライド2の上方に配 されており、スライド2を昇降させる。上型 4は、スライド2の下部に取り付けられている 下型5はボルスタ3の上部に取り付けられて る。ボルスタ3及び下型5には上下方向に貫通 する複数の孔が設けられており、これらの孔 には、後述する複数のクッションピン8が挿 される。スライド駆動機構6は、スライド2を 昇降させ、上型4を下型5に押し付ける。これ より、上型4と下型5との間に配置された加 対象部材(以下、「ワーク9」と呼ぶ)が所望 形状にプレス加工される。ダイクッション 置7は、スライド2に対する押付力を生じさせ る装置である。

  1-2.ダイクッション装置7の構成
 以下、図1~図3に基づいて、ダイクッション 置7の構成について詳細に説明する。図2は イクッション装置7の模式図である。図3はダ イクッション装置7の上面図である。ダイク ション装置7は、複数のクッションピン8と、 ブランクホルダ10と、クッションパッド11と 緩衝装置12と、支持部13と、駆動部14と、各 の検出部15~17(図5参照)と、制御部18(図5参照) を備える。

 図1に示すように、クッションピン8は、 ルスタ3及び下型5に設けられた孔に上下方向 に移動可能に挿入されている。クッションピ ン8の上端はブランクホルダ10に当接している 。また、クッションピン8の下端は、クッシ ンパッド11に当接している。

 ブランクホルダ10は、上型4の下方に配置 れている。ブランクホルダ10は、上型4が下 5に近接するように下方に移動した際に、ワ ーク9を介して上型4に押圧されるように配置 れている。

 クッションパッド11は、スライド2からの を受ける部材であり、ボルスタ3の下方に配 置されたベッド9内に設けられている。クッ ョンパッド11は、ベッド9内において上下方 に移動可能に設けられている。なお、ベッ 9の内壁面間にはビーム6が設けられており、 ビーム6によってダイクッション装置7が支持 れている。図3に示すように、クッションパ ッド11の各側面とその各側面に対向するベッ 9の内壁面との間には複数のガイド19が設け れている。ガイド19は、互いに係合する一 のインナーガイド19aとアウターガイド19bと 有している。インナーガイド19aはクッショ パッド11の各側面に設けられている。アウタ ーガイド19bはベッド9の内壁面に設けられて る。ガイド19はクッションパッド11を上下方 に案内する。なお、図3においては、複数の ガイド19のうちの1つにのみ符号を付して、他 のガイド19の符号は省略している。

 図2に示すように、緩衝装置12は、クッシ ンパッド11と支持部13との間で衝撃を緩和さ せる装置であり、シリンダ21と、ピストン22 、油圧回路24(図4参照)とを有する。

 シリンダ21は、クッションパッド11の下部 に取り付けられている。シリンダ21は、下方 に開口した形状を有しており、開口内部の 井面には上方に向けて凹んだ凹部21aが設け れている。

 ピストン22はシリンダ21の内部に摺動可能 に収容される。また、ピストン22は上方に突 した凸部22aを有しており、ピストン22の凸 22aはシリンダ21の凹部21aに挿入される。シリ ンダ21とピストン22との間には、円環状の油 室23が形成される。この油圧室23の軸心は、 述するロッド45及びボールねじ46の軸心と一 致している。油圧室23には衝撃緩和用の油が 填されている。

 油圧回路24の構成を示す概略図を図4に示 。油圧回路24は、油圧室23に接続されており 、油圧室23との間で、油の供給と排出とを自 に行うことができる。

 油圧回路24は、アキュムレータ31と、第1 リーフバルブ32と、オリフィス33と、冷却器3 4と、第2リリーフバルブ40と、圧力センサ35と 、複数の流路36~39とを有する。

 アキュムレータ31は、第1流路36を介して 圧室23と接続されている。

 第1リリーフバルブ32は、第1流路36に設け れており、第1流路36の油圧すなわち油圧室2 3の油圧が所定の第1リリーフ圧以上である場 に開かれる。第1リリーフ圧は、上型4とワ ク9とが接した際に油圧室23に作用する油圧 よって第1リリーフバルブ32が開かれるよう 設定されている。

 オリフィス33は、第1流路36から分岐した 2流路37に設けられている。なお、第2流路37 は、可変絞り弁41と逆止弁42とが設けられて り、第1流路36側への油の逆流が防止されて る。

 冷却器34は、第1流路36から分岐した第3流 38に設けられている。第3流路38は、第1流路3 6の油圧室23側とは反対側において第2流路37と 接続されている。冷却器34は、オリフィス33 通過して温度が上昇した油を冷却する。な 、第3流路38には、可変絞り弁43と逆止弁44と 設けられており、第1流路36の油圧室23側か 冷却器34に油が流れることが防止されている 。

 第2リリーフバルブ40は、第1流路36から分 した第4流路39に設けられている。第4流路39 、第1流路36と反対側において油タンクと接 されている。第2リリーフバルブ40は、油圧 23の油圧が所定の第2リリーフ圧以上である 合に開かれる。第2リリーフ圧は、上述した 第1リリーフ圧よりも高い圧力に設定されて る。第2リリーフバルブ40は、油圧室23の油圧 が過剰に高くなった場合に開かれることによ り、クッションパッド11に過剰な荷重が加え れることを防止することができる。なお、 2リリーフバルブ40が作動するとプレス機械1 は非常停止する。また、復帰する際には、図 示しない油圧供給手段から油圧回路24に油が 給される。

 圧力センサ35は、第1流路36の油圧、すな ち、油圧室23の油圧を検出する。

 図2に示す支持部13は、クッションパッド1 1を支持する部分であり、ロッド45を有してい る。ロッド45の上端は、ピストン22の下端に 接している。ロッド45の上端には球面状の当 接面が形成される。ロッド45の上端が球面形 であることにより、仮にクッションパッド1 1が傾いたとしても、ロッド45全体には軸方向 の力のみが働く。このような構造によって偏 心荷重によるロッド45の損傷が防止される。 ッド45の下端はボールねじ46のねじ部46aの上 端に接続される。

 駆動部14は、ボールねじ46と、大プーリー 47と、小プーリー48と、サーボモータ49とを有 する。

 ボールねじ46は、ねじ部46aとナット部46b を有する。ねじ部46aはナット部46bに螺合さ ている。ねじ部46aの上端は、ロッド45の下端 と接続されている。ナット部46bの下端は大プ ーリー47の上端に接続されている。また、ナ ト部46bは、ビーム6に対してベアリングなど で軸支されている。小プーリー48はサーボモ タ49の回転軸に接続されている。大プーリ 47と小プーリー48にはベルト50が巻架されて り、互いの動力を伝達可能となっている。

 サーボモータ49は回転軸を有し、電流の 給によって回転軸が正逆回転する。サーボ ータ49に電流が供給され回転軸が回転すると 、小プーリー48が回転する。小プーリー48の 転はベルト50を介して大プーリー47に伝達さ 、これにより、大プーリー47が回転する。 プーリー47はナット部46bに接続されているた め、大プーリー47の回転と共にナット部46bが 転する。ナット部46bが回転すると、ねじ部4 6aがナット部46bに沿って上下方向に直線的に 動する。これにより、ロッド45が上下方向 移動し、ピストン22、油圧室23、シリンダ21 共にクッションパッド11が昇降する。このよ うに、サーボモータ49は、支持部13を昇降さ ることによりクッションパッド11を昇降させ る。

 図5に示すように、各種の検出部15~17には 第1速度検出部15、第2速度検出部16、位置検 部17がある。

 第1速度検出部15は、スライド2の速度を検 出する。

 第2速度検出部16は、支持部13の速度を検 する。第2速度検出部16は、例えば、サーボ ータ49の回転軸の周囲に設けられたエンコー ダであり、サーボモータ49の回転速度を検出 る。

 位置検出部17は、クッションパッド11の位 置を検出する。位置検出部17は、例えば、ク ションパッド11とベッド9との間に設けられ リニアスケールであり、クッションパッド1 1の昇降位置を検出する。

 これらの検出部15~17によって検出された 報は、検出信号として制御部18に送られる。

 制御部18は、サーボモータ49への供給電流 を制御することによって、サーボモータ49を 御する。制御部18は、サーボモータ49を制御 することによって、クッションパッド11の位 および速度を制御する。また、制御部18は クッションパッド11からスライド2に加えら る押付力を制御する。制御部18によって実行 されるダイクッション装置7の制御について 後に詳細に説明する。

 2.ダイクッション装置7の動作
  2-1.クッションパッド11の動作
 図6はスライド2とクッションパッド11の動作 を示す図であり、時間の経過に伴うスライド 2とクッションパッド11の位置の変化を示して いる。図6において、破線L1は、スライド2の 置の変化を示しており、実線L2はクッション パッド11の位置の変化を示している。

 まず、時点t1からt2までの間は、クッショ ンパッド11の予備加速が行われる。この予備 速では、上型4とワーク9とが接する際の衝 を緩和するためにクッションパッド11を予め 下方に移動させる。この予備加速の間は、制 御部18において位置フィードバック制御が行 れており、クッションパッド11の位置検出 が予め設定された位置パターンに追従する うにクッションパッド11の位置が制御される 。クッションパッド11はその制御内容に応じ 下降する。なお、位置フィードバック制御 内容については後に詳述する。

 時点t2では上型4とワーク9とが接する。な お、以下の説明において「衝突時」というと きは、上型4とワーク9とが接した時点t2を意 するものとする。時点t2からt3までの間はス イド2とクッションパッド11とが一体となっ 下降し、ワーク9がプレス加工される。この 間は制御部18で圧力フィードバック制御が行 れており、油圧室23の油圧の検出値が予め 定された圧力パターンに追従するようにク ションパッド11に加えられる荷重が制御され る。クッションパッド11はその制御内容に応 て下降する。なお、圧力フィードバック制 の内容については後に詳述する。

 時点t3でスライド2とクッションパッド11 下死点に達する。時点t3からt4までの間はス イド2とクッションパッド11が一体となって 助リフトストロークD1だけ上昇する。

 時点t4からt5までの間、クッションパッド 11はロッキングし上昇動作を一旦停止する。 して、時点t5でクッションパッド11は再び上 昇動作を開始する。

 なお、時点t3からt5までの間は、制御部18 位置フィードバック制御が行われ、クッシ ンパッド11の位置検出値が予め設定された 置パターンに追従するように、クッション ッド11の位置が制御される。クッションパッ ド11はその制御内容に応じて上昇する。

  2-2.緩衝装置12の動作
 スライド2が下方に移動することにより上型 4がワーク9に接触すると、スライド2からの力 が上型4、ワーク9、ブランクホルダ10、クッ ョンピン8を介してクッションパッド11に伝 される。このとき、油圧室23に充填された油 はクッションパッド11に瞬間的に作用する力 吸収する。このため、衝突時にクッション ッド11がスライド2から受ける瞬間的な荷重 、緩衝装置12によって緩和される。以下、 の場合の緩衝装置12の動作について説明する 。

 上型4とワーク9とが接触する直前には、 ッションパッド11および支持部13は、上述し ように予備加速により共に下方に移動して る。そして、上型4とワーク9とが接触して クッションパッド11にスライド2からの荷重 作用すると、クッションパッド11は支持部13 対して相対的に下方に移動する。これによ 、油圧室23が圧縮され、油圧室23内の油が油 圧回路24に送られる。

 図4を参照して、油圧回路24に送られた油 、第1流路36を通り、アキュムレータ31に送 れる。これにより、アキュムレータ31は、支 持部13に対するクッションパッド11の相対変 に応じた反力を緩衝装置12において生じさせ る。また、油圧回路24に送られた油は、第2流 路37を通り、オリフィス33を通過する。これ より、オリフィス33は、支持部13に対するク ションパッド11の相対速度に応じた反力を 衝装置12において生じさせる。その結果、ク ッションパッド11には、アキュムレータ31に る反力とオリフィス33による反力との合力が 荷重として作用する。なお、アキュムレータ 31に蓄えられた油は、時点t4後の荷重が抜け ときに油圧室23に戻される。

 アキュムレータ31による荷重の時間に対 る変化の一例を図7(a)に示す。このアキュム ータ31は、比較的低いバネ定数を有してお 、荷重の立ち上がりは遅いが、オーバーシ ートすることなく目標荷重まで単調増加し いる。

 また、オリフィス33による荷重の時間に する変化の一例を図7(b)に示す。衝突時初期 おいては、上型4とワーク9との接触により 較的大きな相対速度が生じる。このため、 突初期においては、オリフィス33による荷重 は大きな値を示し、その後、直ぐにゼロに収 束する。

 上述したように、クッションパッド11に 、アキュムレータ31による荷重とオリフィス 33による荷重との合力が作用する。従って、 ッションパッド11に作用する荷重の時間に する変化は、図8に示すような波形になる。 の荷重の変化では、荷重の立ち上がりが非 に早く、且つ、立ち上がり後は荷重が迅速 安定する。

 3.ダイクッション装置7の制御
 次に、制御部18によって実行されるダイク ション装置7の制御について図5に基づいて説 明する。制御部18は、圧力指令演算部61、圧 制御部62、速度差指令部63、速度制御部64、 置指令演算部65、位置制御部66、制御切換部6 7を有しており、これらの各部の機能により 以下に示す圧力フィードバック制御と位置 ィードバック制御とを選択的に実行する。 お、図5は、制御部18によって実行されるフ ードバック制御を示す制御ブロック図であ 。

  3-1.圧力フィードバック制御
 まず、圧力フィードバック制御について説 する。

 圧力指令演算部61は、時間とクッション ッド11に生ずる圧力(以下、「クッション圧 と呼ぶ)との所望の対応関係を示す圧力パタ ンを記憶している。圧力指令演算部61は、 力パターンを用いて時間に対応するクッシ ン圧を求め、圧力制御信号Spとして出力する 。

 一方、油圧室23の油圧が圧力センサ35で検 出され、その値は、圧力フィードバック信号 Spfとして出力される。そして、圧力制御信号 Spの値から圧力フィードバック信号Spfの値が 算され、圧力補正信号Spcが生成される。圧 制御部62は圧力補正信号Spcに基づいてサー モータ49の適切な速度を求め、モータ速度制 御信号Sr1として出力する。

 また、スライド2の速度が第1速度検出部15 によって検出され、その値はスライド速度信 号Ssvとして出力される。そして、モータ速度 制御信号Sr1の値にスライド速度信号Ssvの値が 加算されて、モータ速度指令信号Sr2が生成さ れる。

 一方、支持部13の速度が第2速度検出部16 よって検出され、その値は、速度フィード ック信号Srfとして出力される。そして、モ タ速度指令信号Sr2の値から速度フィードバ ク信号Srfの値が減算され、第1速度補正信号S c1が生成される。

 次に、速度差指令部63から速度差指令信 Svcが出力され、第1速度補正信号Sc1の値から 度差指令信号Svcの値が減算されて、第2速度 補正信号Sc2が生成される。ここで、速度差指 令信号Svcは、スライド2の速度と支持部13の速 度との間に所定の速度差が生じるようにサー ボモータ49を制御するための信号である。具 的には、速度差指令部63は、図9に示すよう 、速度差パターンを記憶しており、速度差 令部63は、速度差パターンを用いて時間に 応する速度差を求め、速度差指令信号Svcと て出力する。

 この速度差パターンは、衝突時以降の所 の第1時点においてピークとなり、第1時点 降は時間の経過に応じて減少するように変 する。この速度差パターンの形状は、図10に 示す理想減衰力(ハッチングを付した部分参 )に対応している。図10において、破線L3は衝 突時におけるクッションパッド11の目標荷重 示しており、実線L4は、衝突時において緩 装置12のアキュムレータ31によって生じる荷 の変化を示している。すなわち、理想減衰 は、目標荷重とアキュムレータ31による荷 との差である。そして、上記の速度差パタ ンは、緩衝装置12のオリフィス33による減衰 が理想減衰力と一致するように設定される

 例えば、速度差パターンは、以下の式で せる。

 

 ここで、Vc:速度差指令値、t:時刻、h:ピー ク高さ、B:時定数、τ:時間遅れ、である。な 、衝突時から時間τだけ遅れた時点を原点 している。

 また、上記のh,B,τは、衝突速度v、押付力 F,アキュムレータ31の初期体積V0、アキュムレ ータ31の初期圧P0、成型サイクル数SPMの関数 して以下のように与えられる。

 

 ここで、衝突速度vは、スライド2のクッ ョンパッド11に対する衝突時の相対速度であ る。押付力Fは、クッションパッド11からスラ イド2に与えられる力である。アキュムレー 31の初期体積V0は、衝突前におけるアキュム ータ31内のガスの体積である。アキュムレ タ31の初期圧P0は、衝突前におけるアキュム ータ31内のガスの圧力すなわちアキュムレ タ31内の油の圧力である。成型サイクル数SPM は、単位時間(例えば1分間)当たりの成型回数 すなわち単位時間当たりのスライド2の往復 である。

 図5に戻り、第2速度補正信号Sc2は、速度 御部64に出力される。速度制御部64では第2速 度補正信号Sc2に基づいてサーボモータ49への 切な供給電流値が求められ、供給電流Iとし てサーボモータ49に供給される。これにより サーボモータ49はクッションパッド11を駆動 し、クッションパッド11はスライド2に対して 上向きの押付力を発生させながら下降する。 これにより、設定されたクッション圧が得ら れる。

  3-2.位置フィードバック制御
 次に、位置フィードバック制御について説 する。

 位置指令演算部65は、時間とクッション ッド11の位置との所望の対応関係を示す位置 パターンを記憶している。位置指令演算部65 、位置パターンを用いて時間に対応するク ション位置を求め、位置制御信号Shとして 力する。

 一方、クッションパッド11の高さ位置は 置検出部17によって検出され、その値は位置 フィードバック信号Shfとして出力される。そ して、位置制御信号Shの値から位置フィード ック信号Shfの値が減算されて、位置補正信 Shcが生成される。位置補正信号Shcは位置制 部66に出力される。位置制御部66では位置補 正信号Shcに基づいてサーボモータ49の適切な 度が求められ、モータ速度制御信号Sr3が出 される。以降の信号の流れは圧力フィード ック制御と同じである。ただし、位置フィ ドバック制御が行われている間は、速度差 令部63からの速度差指令信号Svcの値はゼロ なっている。

 なお、圧力フィードバック制御と位置フ ードバック制御とは制御切換部67によって り換えられる。

 4.特徴
 このダイクッション装置7では、緩衝装置12 アキュムレータ31とオリフィス33とが併設さ れる。このため、衝突時におけるワーク9の 型4への押付力を安定させることができる。 た、アキュムレータ31による押付力の立ち がりの遅さが、オリフィス33によって補われ 、押付力の立ち上がり時間を短縮させること ができる。

 また、このダイクッション装置7では、ア キュムレータ31による押付力の立ち上がりの さがオリフィス33によって補われるように スライド2の速度と支持部13の速度との速度 が制御される。これにより、衝突時におけ 押付力を精度よく制御することができる。

 5.他の実施形態
 (a)
 上記の実施形態では、緩衝装置12に油圧回 24が設けられ、油圧によって衝撃が吸収され ているが、衝撃を吸収する他の構成が用いら れてもよい。例えば、オリフィス33に代えて ンパーが減衰部として設けられてもよい。 た、アキュムレータ31に代えてコイルスプ ングが弾性部として設けられてもよい。

 (b)
 上記の実施形態では、スライド2の速度が検 出され、スライド2の速度と支持部13の速度と の速度差が制御されているが、クッションパ ッド11の速度が検出され、クッションパッド1 1の速度が上記のスライド2の速度と見なして いられてもよい。

 (c)
 速度差パターンは、上記のものに限られず アキュムレータ31による押付力の立ち上が の遅さを補うものであればよい。

 (d)
 上記の実施形態では、緩衝装置12において が用いられているが、衝撃を吸収する液体 して別種のものが用いられてもよい。

 (e)
 上記の実施形態では、オリフィス33が用い れているが、絞りとして作用する他の装置 用いられてもよい。

 (d)
 第1速度検出部15は、スライドの位置を検出 、その検出値を微分することでスライド速 を算出する手段であってもよい。

 また、第2速度検出部16は、サーボモータ4 9の回転軸の回転角度を検出し、その検出値 微分することで回転速度を算出してもよい

 本発明は、スライドへの押付力の立ち上 り時間を短縮させることができる効果を有 、ダイクッション装置として有用である。

7   ダイクッション装置
11  クッションパッド
12  緩衝装置
13  支持部
23  油圧室(液圧室)
31  アキュムレータ(弾性部)
33  オリフィス(絞り)
36  第1流路(液体流路)
37  第2流路(液体流路)
49  サーボモータ