Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
DISCHARGE LAMP
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/087748
Kind Code:
A1
Abstract:
A discharge lamp (1) is provided with a luminous tube (10); an auxiliary bulb (30); a lighting unit (40) including a timer circuit; and a thermal fuse (71) which detects heat from the auxiliary bulb (30). When the auxiliary bulb (30), i.e., a luminous body, is not turned off but continuously turned on because the timer circuit does not operate normally, the thermal fuse (71) melts down, which disconnects energization of the lighting unit (40) and turns off the auxiliary bulb (30).

Inventors:
TAKAHASHI AKIRA
GYOTEN MASAYOSHI
Application Number:
PCT/JP2008/004031
Publication Date:
July 16, 2009
Filing Date:
December 26, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
PANASONIC CORP (JP)
TAKAHASHI AKIRA
GYOTEN MASAYOSHI
International Classes:
H05B41/24; F21S2/00; F21V3/00; F21V23/00; H01J61/54; H01J61/56; F21Y103/02
Foreign References:
JP2000164174A2000-06-16
JPH05326172A1993-12-10
JPH1069986A1998-03-10
JPS567382A1981-01-26
Attorney, Agent or Firm:
NAKAJIMA, Shiro et al. (2-1 Toyosaki 3-chome,Kita-ku, Osaka-shi, Osaka 72, JP)
Download PDF:
Claims:
 放電により発光する発光管と、
 前記発光管よりも高い光束立ち上がり特性を有する発光体と、
 前記発光管と前記発光体とを点灯させる点灯回路と、前記発光体を点灯から所定時間経過後に消灯させるタイマー回路とを含む点灯ユニットと、
 前記タイマー回路が正常に動作しないときに前記発光体の熱により溶断して前記点灯回路への通電を遮断する温度ヒューズと、
を備えることを特徴とする放電ランプ。
 前記発光管と前記発光体とを保持する保持部材と、
 前記保持部材に保持され、前記点灯ユニットを構成する動作回路部品と前記温度ヒューズとが実装された部品面を有するプリント板と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
 前記発光管及び前記発光体は、前記プリント板の前記部品面とは反対側に位置しており、
 前記温度ヒューズは、前記部品面上の略中央部分に配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載の放電ランプ。
 前記動作回路部品は、前記点灯ユニットを構成する電源用パワーICを含み、
 前記パワーICは、前記部品面上に実装され、前記パワーICが有するICピンはプリント板を貫通しており、
 前記温度ヒューズは、前記ICピンに近接して配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載の放電ランプ。
 前記動作回路部品は、前記点灯回路に係る電流を限流するチョークコイルを含み、
 前記チョークコイルは、前記部品面上に前記パワーICと近接する状態で実装されており、
 前記温度ヒューズは、前記ICピンと、前記チョークコイルとの間に挟まれて配置されている
ことを特徴とする請求項4に記載の放電ランプ。
 前記発光体は、発熱および発光するフィラメントを備えるフィラメント電球である
ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
 前記保持部材と前記プリント板とを収納するケースと、
 前記ケースの端部に取り付けられた口金と
を備えることを特徴とする請求項2に記載の放電ランプ。
 前記発光管は、内方に空間を有する状態で、仮想軸廻りを螺旋状に旋回する旋回部を有する二重螺旋形状を有し、
 前記発光体は、前記発光管の前記内方の空間に対し、前記発光管の外壁と近接する状態で内挿されている
ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
 前記発光管は、透光性のグローブで覆われている
ことを特徴とする請求項8に記載の放電ランプ。
Description:
放電ランプ

 本発明は、放電ランプに関する。

 省エネルギー時代を迎え、照明分野にお ても、従来一般的に使用されてきた白熱電 に替わり、蛍光ランプの使用が浸透しつつ る。蛍光ランプの中でも、高いランプ効率 有し、白熱電球用のソケットを利用して装 可能な電球形蛍光ランプが普及してきてい 。

 電球形蛍光ランプは、ホルダーに取り付 られた発光管と、当該発光管を点灯駆動す ための回路部品を実装したプリント板とを し、このプリント板がケース内に収納され 構造を有する。なお、ケースの一端部には E型などの口金が取り付けられている。

 発光管は、屈曲ガラス管の管両端部にフ ラメントコイル電極が封止され、屈曲ガラ 管の内壁には蛍光体層が形成されている。 して、発光管の内部には、253.7nm紫外放射物 質としての水銀Hgが封入され、緩衝ガスとし アルゴンArネオンNeなどの希ガスが封入され ている。

 ところで、発光管に封入された水銀から 放射紫外線は、管内の水銀蒸気圧に依存し おり、水銀蒸気圧が低い状態下の始動では 束の立ち上がりが遅い。特に低温条件下で 顕著に現れる。

 このような問題の解決を図るために、発光 に隣接させてフィラメント電球を補助的に し、始動時の一定期間だけフィラメント電 を点灯させるという技術が提案されている( 例えば、特許文献1参照)。フィラメント電球 ら発せられる光束により、始動時のランプ 体としての光束を底上げし、立ち上がり特 の向上を図っている。
特許文献1:特開2000-164174号公報
特許文献2:特開平3-74002号公報

 本発明者らは、発光管にフィラメント電 を加えた構成とすることで、ランプ始動時 光束立ち上がり特性を改善した電球形蛍光 ンプの開発に取り組んでいる。本開発にお ては、特性の一層の向上を目指して、フィ メント電球への電気入力を、発光管への電 入力に比べて約2倍と高く設定している。

 ここで、フィラメント電球を想到通り始 時の一定期間に限って正常に点灯できる場 には、良好な立ち上がり特性が得られ満足 結果となる。

 ところが、極めて希であるものの、始動 の一定期間を計時してフィラメント電球を 灯するタイマー回路が、電子回路部品の不 などに起因して正常に動作しない場合があ ことが判明している。

 タイマーが動作せず、フィラメント電球 長時間延々と点灯される場合には、フィラ ント電球の点灯に伴う発熱(電気入力が大な ため発熱が多い。)がケースに伝達、そして ースが変形して外観が損なわれてしまうこ がある。

 また、係る点灯が進むに連れて、電子安 器やフィラメント電球の回路部品を実装し プリント板(プリント配線板)が高温となる それゆえプリント板の高圧配線と低圧配線 の間が配線パターンに沿って順次絶縁破壊 絶縁部に電流経路が形成する現象(このよう 現象を「トラッキング現象」という。)が発 生することも考えられる。

 本発明は上述の問題に鑑みてなされたも であって、電球形蛍光ランプなどの放電ラ プにおいて、発光管の近傍にフィラメント 球などの発光体を備え、点灯時に発光体を 定期間だけ点灯させることで良好な光束立 上がり特性を得ることを実現しつつ、発光 の点灯-消灯を計時するタイマー回路が正常 に動作しない場合であっても、異常点灯を簡 易かつ確実に中止させ、より安全な放電ラン プを提供することを目的とする。

 本発明に係る放電ランプは、放電により 光する発光管と、前記発光管よりも高い光 立ち上がり特性を有する発光体と、前記発 管と前記発光体とを点灯させる点灯回路と 前記発光体を点灯から所定時間経過後に消 させるタイマー回路とを含む点灯ユニット 、前記タイマー回路が正常に動作しないと に前記発光体の熱により溶断して前記点灯 路への通電を遮断する温度ヒューズと、を えることを特徴としている。

 本発明に係る放電ランプでは、発光体の により溶断する温度ヒューズを備えるため タイマー回路が正常に動作しないときに生 る発光体の発熱を、温度ヒューズで検知し 点灯回路への通電を遮断して発光体を消灯 せることが可能となる。

 また、前記発光管と前記発光体とを保持 る保持部材と、前記保持部材に保持され、 記点灯ユニットを構成する動作回路部品と 記温度ヒューズとが実装された部品面を有 るプリント板と、を備えるとしても構わな 。

 また、前記発光管及び前記発光体は、前 プリント板の前記部品面とは反対側に位置 ており、前記温度ヒューズは、前記部品面 の略中央部分に配置されているとしても構 ない。

 また、前記動作回路部品は、前記点灯ユ ットを構成する電源用パワーICを含み、前 パワーICは、前記部品面上に実装され、前記 パワーICが有するICピンはプリント板を貫通 ており、前記温度ヒューズは、前記ICピンに 近接して配置されているとしても構わない。

 上記発光体は、上記部品面とは反対側に 置されているところ、パワーICのICピンはプ リント板を貫通しているため上記反対側の熱 を部品面側に伝達しやすい。

 このため、この構成によれば、パワーIC ICピンの熱が速やかに温度ヒューズに伝達さ れるため、発光体の熱の検知性が高まる。

 また、前記動作回路部品は、前記点灯回 に係る電流を限流するチョークコイルを含 、前記チョークコイルは、前記部品面上に 記パワーICと近接する状態で実装されてお 、前記温度ヒューズは、前記ICピンと、前記 チョークコイルとの間に挟まれて配置されて いるとしても構わない。

 この構成によれば、異常点灯時に発熱す 傾向にある限流用チョークコイルの熱が温 ヒューズに伝達されやすいため、好適であ 。

 また、前記発光体は、発熱および発光す フィラメントを備えるフィラメント電球で るとしても構わない。

 また、前記保持部材と前記プリント板と 収納するケースと、前記ケースの端部に取 付けられた口金とを備えるとしても構わな 。

 また、前記発光管は、内方に空間を有す 状態で、仮想軸廻りを螺旋状に旋回する旋 部を有する二重螺旋形状を有し、前記発光 は、前記発光管の前記内方の空間に対し、 記発光管の外壁と近接する状態で内挿され いるとしても構わない。

 また、前記発光管は、透光性のグローブ 覆われているとしても構わない。

電球形蛍光ランプ1の構成を模式的に示 す断面図である。 電球形蛍光ランプ1の回路構成を示す図 である。 補助電球の有無が光束立ち上がりに与 る影響を調べた結果のグラフを示す図であ 。 点灯ユニット40の斜視図である。 (a)は、点灯ユニット40を、はんだ面70b から見た平面図である。(b)は、温度測定結 の表を示す図である。 電球形蛍光ランプ5の構成を模式的に示 す断面図である。

符号の説明

 1,5 電球形蛍光ランプ
 10 発光管
 30 補助電球
 40 点灯ユニット
 46 タイマー回路
 60 口金
 70 プリント板
 70a プリント板の部品面
 71 温度ヒューズ
 74 パワーIC
 74p ICピン

 以下、本発明の実施の形態について、図 を用いて説明する。なお、以下、記載する 法などの具体的なランプ仕様は一例であっ 、これに限定されるわけではない。

 1.電球形蛍光ランプの構成
 図1は、実施の形態に係る電球形蛍光ランプ 1の構成を模式的に示す断面図である。

 図1に示すように、放電ランプの一種であ る電球形蛍光ランプ1は、二重螺旋形状の発 管10、この発光管10をその端部で保持する保 部材であるホルダー20、発光管10における旋 回内の円筒形状の空間に配置された発光体で ある補助電球30、発光管10及び補助電球30を点 灯駆動するための点灯ユニット40、プリント 70を備える。

 発光管10は、例えば、定格電力9Wであり白 熱電球60Wの代替として用いられ、仮想軸CL廻 を旋回する旋回部を有する二重螺旋形状を ている。螺旋形状部分の管外径は7.5mm、螺 に旋回している旋回部分どうしの隙間(巻層 隙間)は2.0mm、旋回回数(巻層数)は約6回、仮 軸CL方向から見たときの環外径は32.5mm、管 長は60mmである。

 発光管10は、その管の両端内部それぞれ フィラメントコイル電極(電極間距離530mm)が 成され、管内には波長253.7nm紫外線放射物質 としての単体の水銀Hgが3.0mg封入され、また ルゴンAr、クリプトンKrの混合ガス(Ar80%+Kr20%) が550Paの封入圧で封入されている。

 なお、封入する水銀は、完全に単体でな とも亜鉛水銀やスズ水銀などの略単体の形 であってもよい。

 発光管10の放電空間における電極の近傍 は、図示しない補助アマルガムが配設され いる。補助アマルガムは、ランプ始動時に 銀を放出することで光束立ち上がり特性を 善する。補助アマルガムの形成金属体には インジウムInメッキされたステンレスメッシ ュ切片を用いている。

 補助電球30は、円筒状をしたガラスバル 31、ガラスバルブ内に収納されたタングステ ン製のフィラメントコイル32を備えたフィラ ント電球である。このフィラメントコイル3 2は、一対のステムリード線33,34に支持されて いる。

 また、補助電球30は、定格電力20W(発光管1 0の2倍)であって、旋回する発光管10の内方に 入されている。そして、補助電球30のガラ バルブ31の外壁は、発光管10の外壁に対して 接している。

 なお、ガラスバルブ31内には、クリプトンKr -窒素N 2 の混合ガスが80KPa封入されている。ガラスバ ブ31は、管外径16mm、管長40mmである。

 この補助電球30は、発光管10よりも高い( い)光束立ち上がり特性を有し、ランプ1始動 時の一定期間だけ点灯されることで、ランプ 1の立ち上がり特性を向上させる。

 発光管10および補助電球30は、ホルダーに 20設けられた挿入穴にそれぞれ挿入され、ホ ダー20の裏面側でシリコーン樹脂などを用 て固定されている。

 点灯ユニット40は、シリーズインバータ 式などに基づくインバータ回路から構成さ ており、回路効率は約90%である。発光管10へ の管入力は10×0.9=約9Wとなる。

 プリント板70は、ガラス・エポキシ樹脂 (耐熱温度約150℃)であって、略円形状をして おり外径は約38mmである。ホルダー20により固 定されている。

 また、プリント板70の主外層面のうち、 方の部品面(component side,発光体30側の面とは 対側となる。)には点灯ユニット40に係る動 回路部品の大半が実装されている。他方の んだ面(solder side)は、部品面の部品を固定 電気的に接続するはんだ付けが施されてい 。

 部品面上の動作回路部品は、ホルダー20 下方向に展開されており、この動作回路部 はケース50により覆われている。

 ケース50の下側端部には、口金60が取り付 けられている。

 発光管10の頂点部分には、凸部10aが形成 れている。

 この凸部10aは、透明性のシリコーン樹脂 らなる熱伝導性媒体82を介してグローブ80と 結合されている。この凸部10aは、発光管10の 光時の最冷点箇所となる。

 また、グローブ80は透光性を有しており、 の内表面には、炭酸カルシウムを主成分と た拡散膜が塗布されている。
2.回路構成
 図2は、実施の形態に係る電球形蛍光ランプ 1の回路構成を示す図である。

 図2に示すように、電球形蛍光ランプ1の 灯ユニット40は、商用電源から電力供給を受 けて発光管10、補助電球30を点灯させるもの あり、整流器41、平滑器42、安定器43、予熱 路44、タイマー回路46,温度ヒューズ71を含ん いる。

 商用電源側から発光管10に向けた電力経 上において、商用電源から供給される交流 流を整流する整流器41、電流中の脈動分を減 少させる平滑器42、発光管10の点灯を制御す 安定器43の順に接続されている。

 タイマー回路46は、補助電球30を一定期間 だけ点灯させる回路であり、素子として、抵 抗R11~R14、コンデンサ(キャパシタ)C11,C12、ツ ナーダイオードZD,トランジスタ素子Q3,Q4を含 んでいる。

 タイマー回路46の動作は次の通りである

 (1)電球形蛍光ランプ1への電源がオンとさ れると(ランプ始動となると)、抵抗R11を通っ 、コンデンサC11が充電される。同時に抵抗R 12、R14を介してトランジスタ素子Q3のGS(ゲー ・ソース)間に電圧が瞬時に印加しトランジ タ素子Q3がオンとなり補助電球30が点灯する 。

 (2)コンデンサC11の充電電圧がツェナーダ オードZDのしきい値電圧に到達すると、ト ンジスタ素子Q4のBE(ベース・エミッタ)間が 電する。

 (3)トランジスタ素子Q4のBE間の通電により トランジスタ素子Q4のオンになると、トラン スタ素子Q3のGS(ゲート・ソース)間が短絡し 補助電球30が消灯する。

 (1)~(3)において、補助電球の点灯から消灯ま での期間は、約60秒に設定されている。この 灯-消灯期間は、メインの発光管10の光束の ち上がり状況や、補助電球30による光束補 の効果の要否などに基づいて長短を決定す ことができ、ランプの仕様や使用が想定さ る環境(例えば、周囲温度。)に応じて変わる 。また点灯-消灯期間は、R11の抵抗値、C11の 量、印加電圧などを変更することで適宜調 することができる。
3.光束立ち上がり
 上述の電球形蛍光ランプ1の、補助電球30を えることによる光束立ち上がり特性向上の 果について説明する。

 図3に、低温条件下である周囲温度5℃に いて補助電球の有無が光束立ち上がりに与 る影響を調べた結果のグラフを示す。

 A線は、補助電球30を備えない従来の電球 蛍光ランプの光束遷移であり、始動直後に 定常状態の約10%の光束しか得られていない

 B線は、実施の形態に係る電球形蛍光ラン プ1の光束遷移である。始動直後に定常状態 約35%もの光束が得られており、立ち上がり 性が向上している。

 なお、B線においては60秒の時点で約65%か 約50%へと光束が急に落ち込んでいるのは、 助電球30を消灯したためである。しかし、 助電球30を消灯した場合においても、A線で す従来の電球形蛍光ランプよりは高い割合 光束が得られている。

 また、ランプ始動時において、定常状態 25%程度の光束が得られれば、ランプを使用 るユーザに違和感を与えることはないと考 られる。

 C線は、実施の形態に係る電球形蛍光ラン プ1と、補助アマルガムを備えない以外の構 は同じランプの光束遷移である。B線とC線と を比べると、補助アマルガムによる光束立ち 上がり特性の向上の効果がわかる。

 このように始動時において、立ち上がり 性が遅い発光管10の光束を、特性が早い補 電球30の光束で補うことで、電球形蛍光ラン プ1全体としては、良好な光束立ち上がり特 を得ることができる。

 もっとも、上述のように回路部品の不良 どにより、タイマー回路が正常に動作せず 補助電球30が設定時間を超えて延々と点灯 継続するような事態が想定される。

 本実施の形態では、プリント板70上に温度 ューズ71を設け、溶断時には点灯ユニットに おける通電を遮断することで、タイマー回路 が動作しない場合に生じ得る不具合を防止す る。次に、この温度ヒューズ71を中心に点灯 ニット40の外観構成について説明する。
4.点灯ユニット
 図4は点灯ユニット40の斜視図である。

 円板状をしたプリント板70の部品面70a上 は、点灯ユニット40を構成する動作回路部品 が実装されている。

 動作回路部品としては、パワーIC74、平滑 コンデンサ75,76、共振コンデンサ77、限流用 チョークコイル78を含む。

 パワーIC74は、左右に複数本(図4中では、 右4本ずつ描いている。)のICピン74pを有して いる。

 また、部品面70a上には、パワーIC74とチョ ークコイル78とに挟まれるようにして、絶縁 を有するシリコンチューブ72に覆われた温 ヒューズ71(例えば、溶断温度141℃)が配され いる。

 温度ヒューズ71は、ICピン74p(図4中では、 側のICピン74pはシリコンチューブ72に遮られ て見えなくなっている。)に近接あるいは接 して配置されている。近接の距離は1~4mm、好 ましくは3mmである。

 そして、ICピン74pは、プリント板70を貫通 しているため、温度ヒューズが部品面70aとは 反対側のはんだ面70b上の熱を、部品面70a側に 伝達させ易い。

 このような配置関係にあるため、補助電 30→ICピン74p→温度ヒューズ71というICピン74 pを介した熱伝達の経路を確立することがで る。

 また、温度ヒューズ71は、プリント板70の 略中央に実装されたチョークコイル78にも隣 して配置されている。

 チョークコイル78は、点灯ユニット40におけ る発熱体であるため、温度ヒューズ71をチョ クコイル78に隣接させることで、温度ヒュ ズ71の検知性を高めることができる。
5.温度ヒューズ
 実施の形態に係る温度ヒューズ71の配置位 や溶断温度は、プリント板70の温度測定から 導いて決定されたものである。次に、この温 度測定について説明する。

 図5(a)は点灯ユニット40を、プリント板70 はんだ面70b側から見た平面図である。

 図5(a)に示すように、本温度測定において は、電球形蛍光ランプ1を実際の灯具に取り けて点灯し、プリント板70のチョークコイル 78が配置された中央部分C点(Center)、周縁部分V 点(Verge,板周縁から5mm内側の箇所)の2点におけ る温度測定を行った。

 この測定では、
 ケースA:補助電球30を点灯-消灯(点消灯時間 約30秒と設定)するタイマー回路46を正常に 作させ、補助電球30は点灯開始から約30秒だ 点灯させた場合、
 ケースB:タイマー回路46を敢えて動作させず に、補助電球30を延々と点灯させた場合、
の2つケースA,ケースBについて30分点灯後の温 度を測定した。なお、ケースBでは、温度ヒ ーズ71を載せるとヒューズが溶断して温度測 定ができないおそれがあるため、プリント板 70から温度ヒューズ71を除去した。

 図5(b)に測定結果の表を示す。

 この表からわかるように、タイマー回路4 6が正常に動作したケースAの温度はC点で120℃ 、V点で110℃と低く、30分点灯後も正常な点灯 が維持されている。

 これに対して、タイマー回路46を動作さ ないケースBの温度は、C点で166℃、V点で145 と異常に高温となった。

 一般に、プリント板におけるトラッキン 現象は、基板温度が160℃以上になると発生 出すことが知られており、ケースBでは特に 中央のC点の温度が高くトラッキングが生じ い条件である。

 この温度測定結果から、部品面70aにおい 温度ヒューズ71を配置する好適な位置は、 温になりやすいプリント板70の略中央部分で あると言える。

 プリント板70の「略中央部分」とは、例 ば、チョークコイル78などの高温になりやす い部品が集まっている部分であり、例えば、 円形をしたプリント板の半径の、約70%の半径 以下の同心円部分をいう。

 そして、C点の温度は、ケースAで120℃、ケ スBで166℃であったため、温度ヒューズ71の 断温度は、120℃と166℃との間に設定すれば トラッキング現象の発生を未然に確実に防 しつつ、タイマー回路が正常に動作する場 に不必要に溶断させないようにすることが きる。この観点から実施の形態では溶断温 を141℃に設定している。
6.その他
(1)上述の実施の形態では、グローブを有する タイプの電球形蛍光ランプ1について説明し が、グローブ無しのタイプであっても構わ い。

 図6は、電球形蛍光ランプ5の構成を示す 式図である。

 電球形蛍光ランプ5は、グローブ80(図1)無し タイプである。発光管15の旋回における内 に補助電球30を配し、点灯ユニット40及び温 ヒューズ71として上記同様の構成を採用す ことで、実施の形態と同様の効果を得るこ ができる。
(2)上述の実施の形態では、始動時において、 発光管10の光束を補助する補助電球30として ィラメント電球を例に挙げて説明したが、 ィラメント電球に限らず光束を補助できる 光体を用いても基本的には同様に光束立ち がり特性の向上が得られる。具体的には、 光体として、クリプトン電球、KTクリプトン 電球、さらに、高輝度LEDなどを用いることも できる。

 もっとも、補助電球としては、フィラメン 電球のように発熱しやすい電球を採用する とが好ましい。係る補助電球を発光管に接 して配置することで、熱伝導により発光管 を暖めて水銀蒸気圧を上昇させ、発光管自 の光束立ち上がりを改善するという有為な 果が得られるからである。
(3)上述の実施の形態では、二重螺旋形状の発 光管を有する電球形蛍光ランプ1を例に挙げ 説明したが、本発明は、U字管などの屈曲管 状、円管形状、直管形状の発光管を有する ンプに適用することが可能である。

 もっとも、二重螺旋形状の発光管のように 電路長が長いランプは、外気温の低い状態 の光束立ち上がりの遅れが顕在化しやすい め、本発明を好適に利用することができる
(4)上述の実施の形態では、プリント基板70を 置き(仮想軸CLと略直交する方向に配置)して いたが、これに限らず縦置き(仮想軸CLと略平 行な方向に配置)しても構わない。
(5)上述の実施の形態では、補助電球30を電源 オンと同時に点灯するとして説明したが、 ンプ1の始動に合わせて補助電球30を点灯さ れば良く、電源オンより例えば1秒程度だけ 遅延させて点灯開始するようにしても構わな い。

 この程度の遅延なら、ユーザが光束立ち上 り遅れに気付きにくく実用上問題ないと考 られるからである。
(6)本発明は、実施の形態に係る電球形蛍光ラ ンプ1を備える照明装置として実施可能であ 。なお、照明装置とは、放電ランプと各種 具とが組み合わされ構成されたものを指す そして、各種器具とは、例えば、反射鏡、 さ、カバーや密閉器具などを指す。
(7)実施の形態の構成と、上述の(1)~(6)の構成 組み合わせて実施することが可能である。

 本発明に係る放電ランプは、光束立ち上 り特性が良好なため、各種放電ランプに好 に利用できる。