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Patent Searching and Data


Title:
DRIVE DEVICE AND ITS MANUFACTURING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/116187
Kind Code:
A1
Abstract:
A drive device (1) comprising a rotary electrical machine and a rotary sensor for detecting the rotational position of a rotor of the rotary electrical machine. In an inspection step of measuring the back electromotive force by mechanically driving the rotary electrical machine after the rotary electrical machine and the rotary sensor are joined, position error information on the rotary sensor obtained from information on the electromotive force and output information from the rotary sensor is stored in a storage medium (4). The storage medium (4) is integrally provided in a readable state when a control device (3) for controlling the rotary electrical machine is joined.

Inventors:
NAKAGAWA YOSHINARI (JP)
ATARASHI TOMOO (JP)
KOSHIDA TAKAFUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/063348
Publication Date:
September 24, 2009
Filing Date:
July 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
AISIN AW CO (JP)
NAKAGAWA YOSHINARI (JP)
ATARASHI TOMOO (JP)
KOSHIDA TAKAFUMI (JP)
International Classes:
H02K24/00; H02K11/00; H02K15/02
Foreign References:
JP2007228700A2007-09-06
JP2005295639A2005-10-20
JP2002051580A2002-02-15
JPS6110715A1986-01-18
Attorney, Agent or Firm:
KITAMURA, SHUICHIRO (JP)
Shuichiro Kitamura (JP)
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Claims:
 回転電機と、前記回転電機のロータの回転位置を検出する回転センサと、を備えた駆動装置であって、
 前記回転電機と前記回転センサとの組み付け後に、前記回転電機を機械的に駆動して逆起電力を測定する検査工程において、当該逆起電力の情報と前記回転センサからの出力情報とに基づいて得られる前記回転センサの位置誤差情報を記憶媒体に記憶させて備え、
 前記記憶媒体は、前記回転電機を制御する制御装置の組み付け時に読み取り可能な状態で一体的に設けられている駆動装置。
 前記検査工程では、更に、前記回転電機を機械的に駆動した際の逆起電力の情報に基づいて前記回転電機の特性情報が取得され、
 当該特性情報を、前記記憶媒体に更に記憶させて備えた請求項1に記載の駆動装置。
 前記記憶媒体は、記憶された情報を光学的に読み取り可能な媒体であり、前記回転電機及び前記回転センサを収容するケースの表面に貼り付けられている請求項1又は2に記載の駆動装置。
 前記記憶媒体は、前記回転電機及び前記回転センサを収容するケースの外部から読み取り可能、又は前記ケースに一体化された前記制御装置から読み取り可能に設けられた電磁的記憶媒体である請求項1又は2に記載の駆動装置。
 前記記憶媒体には、更に、前記回転電機の識別符号を含む管理情報が記憶されている請求項1から4のいずれか一項に記載の駆動装置。
 前記回転センサの位置誤差情報は、前記逆起電力の情報としての電圧波形と、前記回転センサからの出力情報としてのパルス信号とのゼロ点誤差の情報である請求項1から5のいずれか一項に記載の駆動装置。
 前記検査工程は、前記逆起電力の情報としての電圧波形の実効値を測定する工程を含み、前記回転電機の特性情報は、当該電圧波形の実効値の情報を含む請求項2に記載の駆動装置。
 回転電機と、前記回転電機のロータの回転位置を検出する回転センサと、を備えた駆動装置の製造方法であって、
 前記回転電機と前記回転センサとを組み付ける組付工程と、
 前記回転電機を機械的に駆動して逆起電力を測定する測定工程と、
 当該逆起電力の情報と回転センサからの出力情報とに基づいて、前記回転センサの位置誤差情報を取得する情報取得工程と、
 前記位置誤差情報を、記憶媒体に記憶させる記録工程と、
 前記記憶媒体を、前記回転電機を制御する制御装置の組み付け時に読み取り可能な状態で一体的に配置する配置工程と、
を有する駆動装置の製造方法。
Description:
駆動装置及びその製造方法

 本発明は、回転電機と、当該回転電機の ータの回転位置を検出する回転センサと、 備えた駆動装置及びその製造方法に関する

 回転電機(モータやジェネレータ)を備え 駆動装置には、回転電機の正確な速度制御 行うため、ステータに対するロータの回転 置を精密に検出するための回転センサが設 られている。このように回転センサにより ータの回転位置を精密に検出するのは、回 センサからの出力信号に基づいて回転電機 入力する電流値や電流位相を決定するため ある。

 このような駆動装置を組み立てる場合、 度の組み付けで回転電機と回転センサとの 付誤差が全くない状態とすることは極めて であり、その組付誤差等に起因して回転電 と回転センサとの間に位相差が生じてしま 。ここで「回転電機と回転センサとの間の 相差」とは、回転電機のロータの周方向の 定部位の位相に注目した場合において、当 回転位相と、前記特定部位に対応する回転 ンサの部位の回転位相との間の位相差を意 する(以下同様)。そのため、通常、これら 間の位相を揃えるために少なくとも一回は その位相差を調整する必要がある。

 回転電機と回転センサとの間の位相差を 整する方法としては、これらを組み付けた に回転電機の回転軸を回転させて逆起電力 発生させ、回転電機の電圧波形と回転セン の検出用の電圧波形とを比較し、これらの の位相差が所定の範囲外の場合には回転電 に対して回転センサを周方向に手動で回転 せる方法が、以下の特許文献1に記載されて いる。この方法にあっては、位相差が所定の 範囲内に収まるまで上記の作業が繰り返され ることになる。また、回転センサの誤差をあ らかじめ測定して回転センサを制御する制御 装置の記憶部に記憶し、記憶された誤差情報 と回転センサから検出された検出値とに基づ いて正確な位置を求める方法が、以下の特許 文献2に記載されている。

特開2005-295639号公報

特開昭61-10715号公報

 しかし、特許文献1に記載されたような方 法により駆動装置を製造する場合、位相の調 整はあくまで手動によるものであるため、多 くの時間と手間を要する。また、位相を調整 するための調整機構を駆動装置に取り付ける 必要があるため、コストが高くなってしまう という問題がある。一方、特許文献2に記載 れたような方法により駆動装置を製造する 合には、そのような問題は生じない。しか 、駆動装置の製造と制御装置の製造、更に れらの車両への組み付けが別工程や別工場 別会社で行われる場合には、駆動装置及び 御装置の搬送や保管等に際して、駆動装置 当該駆動装置の誤差情報を記憶した制御装 を一対一で対応させるための特別な管理作 が発生し、高コストとなってしまうという 題がある。

 本発明は、上記課題に鑑みてなされたも であり、回転電機と回転センサとの間の位 差を、簡易に、かつ、低コストで調整する とができる駆動装置及びその製造方法を提 することを目的とする。

 この目的を達成するための、本発明に係 回転電機と、前記回転電機のロータの回転 置を検出する回転センサと、を備えた駆動 置の特徴構成は、前記回転電機と前記回転 ンサとの組み付け後に、前記回転電機を機 的に駆動して逆起電力を測定する検査工程 おいて、当該逆起電力の情報と前記回転セ サからの出力情報とに基づいて得られる前 回転センサの位置誤差情報を記憶媒体に記 させて備え、前記記憶媒体は、前記回転電 を制御する制御装置の組み付け時に読み取 可能な状態で一体的に設けられている点に る。

 ここで、「回転センサの位置誤差情報」 は、回転電機と回転センサとの組み付け時 組付誤差や、回転電機や回転センサ自体が している機械的誤差等に起因する、これら 間の位相差に関する情報を意味する。

 上記の特徴構成によれば、回転電機と回 センサとの組み付け後に実施される検査工 において、回転電機を機械的に駆動して得 れる逆起電力の情報から回転電機の動作確 を行うのと同時に、逆起電力の情報と回転 ンサからの出力情報とに基づいて回転セン の位置誤差情報を取得するので、位相差を めるための特別な工程を要することなくこ らの間の位相差を取得することができる。 得された位置誤差情報は記憶媒体に記憶さ 、当該記憶媒体は制御装置に読み取り可能 状態で駆動装置に一体的に設けられている で、駆動装置と制御装置とを組み付けた後 、位置誤差を有する回転電機及び回転セン の組み合わせと、検査工程において当該組 合わせについて取得された位置誤差情報と 簡単に一対一に対応させて、記憶媒体から 置誤差情報を制御装置に容易に移行させる とができる。よって、駆動装置及び制御装 の搬送や保管等に際して、駆動装置と当該 動装置の誤差情報を記憶した制御装置とを 対一で対応させるための特別な管理作業が 要であり、高コスト化を招くこともない。 御装置は、受け取った位置誤差情報に基づ て電気的に回転電機と回転センサとの間の 相差を調整することができるので、回転セ サの取り付け位置を機械的に調整する必要 なく製造時間を短縮することができる。ま 、調整機構も不要となり製造コストを低減 ることができる。したがって、回転電機と 転センサとの間の位相差を、簡易に、かつ 低コストで調整することができる駆動装置 提供することができる。

 ここで、前記検査工程では、更に、前記 転電機を機械的に駆動した際の逆起電力の 報に基づいて前記回転電機の特性情報が取 され、当該特性情報を、前記記憶媒体に更 記憶させて備えると好適である。

 この構成によれば、検査工程で取得され 逆起電力の情報に基づいて回転電機の特性 報が取得され、記憶媒体に当該特性情報が に記憶させて備えられる。回転電機の特性 報は、駆動装置と制御装置とを組み付ける に記憶媒体から制御装置へ移行可能なので 回転電機の特性をも考慮したより精密な制 を制御装置に行わせることが可能となる。

 ここで、前記記憶媒体は、記憶された情 を光学的に読み取り可能な媒体であり、前 回転電機及び前記回転センサを収容するケ スの表面に貼り付けられていると好適であ 。

 この構成によれば、取得された位置誤差 報は光学的に読み取り可能な記憶媒体に記 されるので、光学的に読み取り可能な光学 取機器を利用して、簡単に記憶媒体から制 装置へ位置誤差情報を移行させることがで る。このとき、記憶媒体は回転電機及び回 センサを収容するケースの表面に直接貼付 れているので、位置誤差を有する回転電機 び回転センサの組み合わせと、検査工程に いて当該組み合わせについて取得された位 誤差情報とを、制御装置と回転電機及び回 センサを収容するケースと組み付ける工程 おいて確実に一対一に対応させることが可 となり、回転電機と回転センサとの間の位 差を確実に正しく調整することができる。

 ここで、前記記憶媒体は、前記回転電機 び前記回転センサを収容するケースの外部 ら読み取り可能、又は前記ケースに一体化 れた前記制御装置から読み取り可能に設け れた電磁的記憶媒体であると好適である。

 この構成によれば、取得された位置誤差 報は電磁的記憶媒体に記憶されるので、電 的信号又は磁気的信号の読取機器を利用し 、簡単に記憶媒体から制御装置へ位置誤差 報を移行させることができる。このとき、 憶媒体は回転電機及び回転センサを収容す ケースの外部から読み取り可能、又は当該 ースに一体化された制御装置から読み取り 能に設けられているので、位置誤差を有す 回転電機及び回転センサの組み合わせと、 査工程において当該組み合わせについて取 された位置誤差情報とを、制御装置と回転 機及び回転センサを収容するケースと組み ける工程において確実に一対一に対応させ ことが可能となり、回転電機と回転センサ の間の位相差を確実に正しく調整すること できる。

 ここで、前記記憶媒体には、更に、前記 転電機の識別符号を含む管理情報が記憶さ ていると好適である。

 この構成によれば、位置誤差情報を記憶 た記憶媒体に回転電機の識別符号等の管理 報をも記憶させ、記憶媒体の数を増加させ ことなく、回転電機の製造工程を管理する で必要な情報を保持させることができる。

 ここで、前記回転センサの位置誤差情報 、前記逆起電力の情報としての電圧波形と 前記回転センサからの出力情報としてのパ ス信号とのゼロ点誤差の情報であると好適 ある。

 この構成によれば、逆起電力の情報とし の電圧波形と、回転センサからの出力情報 してのパルス信号とのゼロ点誤差から、回 電機と回転センサとの間の位相差を簡単に 得することができる。

 ここで、前記検査工程は、前記逆起電力 情報としての電圧波形の実効値を測定する 程を含み、前記回転電機の特性情報は、当 電圧波形の実効値の情報を含むと好適であ 。

 この構成によれば、検査工程において、 転電機を機械的に駆動して得られる逆起電 の情報としての電圧波形に基づいて更に実 値が測定され、当該実効値の情報が回転電 の特性情報の一種として記憶媒体に記憶さ る。このように、特性情報として実効値の 報を取得しておけば、回転電機が個々に異 る特性を有していたとしても、当該実効値 情報を利用することにより、駆動装置が動 する際の回転電機の制御をより精密なもの することができる。

 本発明に係る回転電機と、前記回転電機 ロータの回転位置を検出する回転センサと を備えた駆動装置の製造方法の特徴構成は 前記回転電機と前記回転センサとを組み付 る組付工程と、前記回転電機を機械的に駆 して逆起電力を測定する測定工程と、当該 起電力の情報と回転センサからの出力情報 に基づいて、前記回転センサの位置誤差情 を取得する情報取得工程と、前記位置誤差 報を、記憶媒体に記憶させる記録工程と、 記記憶媒体を、前記回転電機を制御する制 装置の組み付け時に読み取り可能な状態で 体的に配置する配置工程と、を有する点に る。

 この特徴構成によれば、組付工程後に実 される検査工程において、回転電機を機械 に駆動して得られる逆起電力の情報から回 電機の動作確認を行うのと同時に、情報取 工程において逆起電力の情報と回転センサ らの出力情報とに基づいて回転センサの位 誤差情報を取得するので、位相差を求める めの工程を演算によるものとすることがで 、特別な作業工程を要することなくこれら 間の位相差を取得することができる。取得 れた位置誤差情報は記録工程で記憶媒体に 憶され、当該記憶媒体は配置工程で制御装 に読み取り可能な状態で駆動装置に一体的 配置されるので、その後駆動装置と制御装 とを組み付けた後に、位置誤差を有する回 電機及び回転センサの組み合わせと、検査 程において当該組み合わせについて取得さ た位置誤差情報とを一対一に対応させて、 憶媒体から位置誤差情報を制御装置に容易 移行させることができる。よって、駆動装 及び制御装置の搬送や保管等に際して、駆 装置と当該駆動装置の誤差情報を記憶した 御装置を一対一で対応させるための特別な 理作業が不要であり、高コスト化を招くこ もない。制御装置は、受け取った位置誤差 報に基づいて電気的に回転電機と回転セン との間の位相差を調整することができるの 、回転センサの取り付け位置を機械的に調 する必要がなく製造時間を短縮することが きる。また、調整機構も不要となり製造コ トを低減することができる。したがって、 構成によれば、回転電機と回転センサとの の位相差を、簡易に、かつ、低コストで調 することができる駆動装置を製造すること できる。

は、記憶媒体が一体的に設けられた駆 装置の概略構成を示すブロック図であり、 は、回転電機及び回転センサを備えた 動装置の部分断面図であり、 は、記憶媒体に記憶されている情報の を示す図であり、 は、本実施形態に係る駆動装置の製造 法の工程図であり、 は、回転センサの位置誤差情報の取得 法を説明するための説明図である。

 以下に、本発明に係る駆動装置1の実施形 態について、図面を参照して説明する。本実 施形態では、一例として、本発明を回転電機 10を備えたハイブリッド車両用の駆動装置1に 適用した場合を例として説明する。図1は、 憶媒体4が一体的に設けられた駆動装置1の概 略構成を示すブロック図であり、図2は、回 電機10及び回転センサとしてのレゾルバ20を えた駆動装置1の部分断面図である。図3は 記憶媒体4に記憶されている情報の例を示す である。図4は、駆動装置1の製造方法の工 図であり、図5は、レゾルバ20の位置誤差情 Pの取得方法を説明するための説明図である

1.駆動装置の構成
 まず、駆動装置1の構成について説明する。 本実施形態に係る駆動装置1は、図1に示すよ に、駆動装置1に一体的に設けられた記憶媒 体4を備える。記憶媒体4に記憶される情報に いては後述する。また、駆動装置1は、図2 示すように、エンジン2(図1を参照)の回転を 力するクランクシャフト等のエンジン出力 31と一体的に接続された入力軸32と、入力軸 32の周囲に配設された回転電機10とレゾルバ20 とを備える。これらは駆動装置ケース41内に 容されている。なお、駆動装置ケース41は 回転電機収容ケース42及び本体ケース43を備 ており、回転電機収容ケース42には回転電 10及びレゾルバ20が収容され、本体ケース43 は変速装置(図示はしていない)が収容されて いる。駆動装置1にはエンジン2及びインバー を備えた制御装置3が接続され、エンジン2 び制御装置3により動作が制御される回転電 10の回転駆動力が、図示しない変速機構、 ウンタギヤ機構及び作動歯車機構を介して 動輪に伝達される。これにより、駆動装置1 備えたハイブリッド車両は走行することが きる。

 図2に示すように、回転電機10は、エンジ 出力軸31と一体的に接続された入力軸32に連 結されて回転自在に配設されたロータ11と、 ータ11の径方向外側においてロータ11と同心 となるように配置されて回転電機収容ケース 42に固定されたステータ15とを備える。ロー 11は、ロータコア12と、当該ロータコア12の 方向における複数箇所に配設された永久磁 13と、これらを固定・支持するロータ支持部 材14とを備える。ロータ11は、ロータ支持部 14と回転電機収容ケース42との間に配置され ベアリング33を介して、入力軸32の回転軸芯 周りに回転可能に設けられている。ステータ 15は、ステータコア16と、当該ステータコア16 に巻装されたコイル17とを備える。このよう 回転電機10は、必要に応じてモータ(電動機) 及びジェネレータ(発電機)の双方の機能を果 すモータ・ジェネレータとなっている。具 的には、回転電機10は、車両の発進時や加 時等においては回転を発生させてトルクを 生させるモータとして機能し、車両の減速 ための回生制動時等にはジェネレータとし 機能する。

 回転電機10のロータ11に隣接する位置に、 レゾルバ20が配設されている。レゾルバ20は 回転電機10のステータ15に対するロータ11の 転位置や回転速度を精密に検出するために けられている。本実施形態においては、こ レゾルバ20が、本発明における回転センサに 相当する。レゾルバ20は、センサロータ21と ンサステータ22とを備えている。センサロー タ21は、ロータ支持部材14に一体的に取り付 られて、回転電機10のロータ11とともに回転 る。センサステータ22は、センサロータ21の 径方向外側においてセンサロータ21と同心と るように配置され、ボルト34により回転電 収容ケース42に固定されている。

 レゾルバ20からの出力信号は、R/Dコンバ タ(レゾルバ・ディジタル変換器、図示はし いない)により三相の出力信号、すなわち、 A相信号、B相信号及びZ相信号に変換される。 図5(b)に示すように、Z相信号においては、レ ルバ20のセンサロータ21が一回転するごとに 矩形形状のパルス信号が発生するZ相パルス 形Wzが得られる。また、A相信号及びB相信号 おいては、極めて短い所定の周期で、かつ 互いに所定の位相差で矩形形状のパルス信 が発生するA相パルス波形Wa及びB相パルス波 形Wbが得られる。このようにして得られるパ ス波形においては、Z相パルス波形Wzの立ち がり点を基準(ゼロ点)として回転センサの 気角が設定されている。具体的には、一の ルス信号の立ち上がり点が電気角0°、当該 ルス信号の次のパルス信号の立ち上がり点 電気角360°として設定される。Z相信号の一 期(電気角0°から360°)中においては、A相信号 には所定数のパルス信号が含まれることにな るため、Z相信号の基準点(ゼロ点)から各時点 までに現れたパルス信号の数を計測すること により、その回転位置(電気角)を求めること できる。本例では、一例として、Z相信号の 一周期中において、1024パルス分のA相信号が まれている。この例において、Z相信号の基 準点(ゼロ点)からある時点までにA相信号がn 現れたとすれば、その時点における回転位 は、電気角(360°/1024)×nに相当する位置とな 。なお、A相信号及びB相信号は所定の位相差 を有することから、これらの出力順序に基づ いて回転電機10のロータ11の回転方向を判別 ることができる。

 図1に戻り、駆動装置1には記憶媒体4が一 的に設けられている。本実施形態において 、記憶媒体4は、記憶された情報を光学的に 読み取り可能な媒体、具体的にはバーコード とされており、回転電機10及びレゾルバ20を 容する回転電機収容ケース42の表面に貼り付 けられている。記憶媒体4としてのバーコー は、一次元バーコードや、QRコード(登録商 )等の二次元バーコードとすることができる 図3に概念的に示すように、記憶媒体4には 少なくとも位置誤差情報Pが記憶されている 本実施形態においては更に、回転電機10に する管理情報I及び特性情報Cが記憶されてい る。ここで、管理情報Iは駆動装置1に備えら た回転電機10の識別符号を含む情報であり 回転電機の製造工程を管理する上で必要な 報である。位置誤差情報P及び特性情報Cは、 回転電機10とレゾルバ20との組み付け後に実 される、後述する検査工程S2(図4を参照)にお いて、回転電機10を機械的に駆動することに り得られる逆起電力の情報に基づいて取得 れる。

 詳しくは後で述べるが、位置誤差情報Pは 、逆起電力の情報としての電圧波形Weと、レ ルバ20からの出力情報としてのパルス信号 のゼロ点の誤差に関するゼロ点誤差情報Zで る。また、特性情報Cは、逆起電力の情報と しての電圧波形Weの実効値に関する実効値情 Eを含んだものとされる。

2.駆動装置の製造方法
 次に、本実施形態に係る駆動装置1の製造方 法の概要について説明する。図4に示すよう 、本実施形態に係る駆動装置1は、組付工程S 1と、検査工程S2と、記録工程S3と、配置工程S 4と、を経て製造される。

 組付工程S1では、回転電機10とレゾルバ20 が組み付けられる。回転電機10とレゾルバ20 とは、公知の方法を利用してこれらの軸芯が 一致するように、また、後述する、それぞれ のゼロ点(電気角が0°となる点)の位置が略等 くなるように組み付けられる。この段階で 、回転電機10とレゾルバ20のゼロ点位置は略 等しいものの、完全には一致しておらず、所 定の組付誤差を有する状態である。また、回 転電機10やレゾルバ20は、永久磁石13やコイル 17の配置に関して僅かに不均一であること等 より、それ自体機械的誤差を有する。その め、当該組付誤差や機械的誤差に起因して 回転電機10とレゾルバ20との間に位相差が生 じてしまう。そこで、回転電機10のステータ1 5に対してロータ11の回転位置を精密に検出し て回転電機10の正確な速度制御を行うことを 能とするため、上記の位相差を調整する作 が必要となる。本実施形態においては、逐 位相差を確認しながら回転電機に対して回 センサを周方向に回転させる等の機械的な 整作業を行うのではなく、以下に説明する うにして位相差を調整する方法を採用して る。

 検査工程S2では、回転電機10を機械的に駆 動して取得される逆起電力の情報と、レゾル バ20からの出力情報とに基づいて、レゾルバ2 0の位置誤差情報Pが取得される。なお、逆起 力の測定は、回転電機10とレゾルバ20との組 み付け後に、これらが正常に動作することを 確認するために通常実施される検査項目であ り、位相差を求めるために追加される特別な 工程ではない。検査工程S2は、測定工程S2aと 報取得工程S2bとを有する。

 測定工程S2aでは、回転電機10を機械的に 動することにより逆起電力が測定され、逆 電力の情報が取得される。ここで、逆起電 の情報としては、図5(a)に実線で示すような 弦波形状の電圧波形Weが得られる。このよ にして得られる電圧波形Weにおいては、ゼロ クロスポイントを基準(ゼロ点)として回転電 の電気角が設定される。具体的には、一の ロクロスポイントを電気角0°、当該ゼロク スポイントから1波長分経過した時点におけ るゼロクロスポイントを電気角360°として設 される。測定工程S2aでは更に、レゾルバ20 らの出力情報が取得される。ここで、レゾ バ20からの出力情報としては、上述したよう なZ相パルス波形Wz及びA相パルス波形Waが得ら れる(図5(b)を参照)。

 情報取得工程S2bでは、検査工程S2で取得 れた逆起電力の情報とレゾルバ20からの出力 情報とに基づいて、レゾルバ20の位置誤差情 Pが取得される。上述したように、逆起電力 の情報として得られる電圧波形We及びレゾル 20からの出力情報として得られるZ相パルス 形Wzは、それぞれ電気角が0°となる基準点( ロ点)を有している。本実施形態においては 、これらのゼロ点間の誤差に関するゼロ点誤 差情報Zが位置誤差情報Pとして取得される。 体的には、回転電機10からの正弦波形状の 圧波形Weとレゾルバ20からのZ相パルス波形Wz が同時に取得され、これらのゼロ点間にお て現れるA相パルス波形Waのパルス信号の個 (或いは、これに相当する電気角の大きさ) 対応する位相差の情報が、ゼロ点誤差情報Z なわち位置誤差情報Pとして取得される。

 本実施形態においては、情報取得工程S2b は更に、回転電機10を機械的に駆動した際 逆起電力の情報としての電圧波形Weに基づい て、回転電機10の特性情報Cが取得される。具 体的には、逆起電力の情報としての電圧波形 Weに基づいてその実効値が測定され、当該電 波形Weの実効値に関する実効値情報Eを含む のとして特性情報Cが取得される。図5(a)に 、他の回転電機10を機械的に駆動した際の逆 起電力の情報としての電圧波形We’を破線で した。この例の場合、電圧波形Weに対応す 実効値に対して電圧波形We’に対応する実効 値は小さいものとなる。そのため、これらの 回転電機10がそれぞれ駆動装置1に組み付けら れて動作する際には、同じ大きさの回転駆動 力を得るためには、後者の方がより大きな電 流値が入力される必要があることになる。こ のように、特性情報Cとして実効値情報Eを取 して記憶媒体4に記憶させておけば、回転電 機10が個々に異なる特性を有していたとして 、特性情報Cとしての実効値情報Eを利用す ことにより、駆動装置1が動作する際の回転 機10の制御をより精密なものとすることが きる。

 記録工程S3では、情報取得工程S3で取得さ れた位置誤差情報P及び特性情報Cが記憶媒体4 に記憶される。本実施形態においては、バー コードライターを用いてこれらの情報が記憶 媒体4としてのバーコードに記憶される。ま 、本実施形態においては更に、駆動装置1に えられた回転電機10の識別符号を含む管理 報Iが、合わせてバーコードに記憶される。

 配置工程S4では、位置誤差情報P、特性情 C及び管理情報Iを記憶した記憶媒体4が、駆 装置1の外部から読み取り可能な状態で駆動 装置ケース41に一体的に配置される。本実施 態においては、記憶媒体4としてのバーコー ドが、回転電機10及びレゾルバ20を収容する 転電機収容ケース42の表面に貼り付けられる 。以上の工程を経ることで、駆動装置1は完 する。

 ところで、配置工程S4までが終了した時 では、駆動装置1としては完成しているもの 、上述したような、組付誤差等に起因する 転電機10とレゾルバ20との間の位相差は依然 として残ったままの状態である。本実施形態 においては、この位相差に対する調整は、駆 動装置1の出荷後に組み付けられる制御装置3 より電気的に行われる。すなわち、駆動装 ケース41に一体的に設けられた記憶媒体4と てのバーコードに記憶された位置誤差情報P が、駆動装置ケース41の外部からバーコード ーダーにより読み取られて制御装置3が備え るメモリに移行される。そして、制御装置3 位置誤差情報Pに基づいてレゾルバ20の出力 号を補正して用いることにより、位相差の 整が行われる。具体的には、制御装置3にお て、情報取得工程S2bで取得されたゼロ点誤 情報Zの分だけ、レゾルバ20からのZ相パルス 波形Wzのゼロ点位置がオフセットされる。こ により、電気的には回転電機10とレゾルバ20 とは略完全に同位相となり、制御装置3によ 回転電機10の回転速度の制御を正確に行うこ とが可能となる。このとき、本発明によれば 、制御装置としての制御装置3は、受け取っ 位置誤差情報Pに基づいて電気的に回転電機1 0とレゾルバ20との間の位相差を調整すること ができるので、レゾルバ20の取り付け位置を 械的に調整する必要がなく製造時間を短縮 ることができる。また、そのような機械的 調整を行うための調整機構も不要となるの 、製造コストを低減することができる。

 ここで、位置誤差情報Pを記憶した記憶媒 体4は、制御装置3に読み取り可能な状態で駆 装置ケース41に一体的に設けられている。 って、駆動装置1と制御装置3とを組み付ける 際に、位置誤差を有する回転電機10及びレゾ バ20の組み合わせと、検査工程S2において当 該組み合わせについて取得された位置誤差情 報Pとを簡単に一対一に対応させて、記憶媒 4から位置誤差情報Pを制御装置3に移行させ ことができる。特に、駆動装置1と制御装置3 が別個に製造され、それぞれ搬送されて別の 場所で組み付けられる場合にも、搬送段階で は制御装置3には駆動装置1の誤差情報は記憶 れていないので、これらの搬送や保管等に して、駆動装置1と制御装置3とを一対一で 応させるための特別な管理作業が不要とな ので有利である。また、車両の出荷後にお て駆動装置1又は制御装置3が故障した場合に も、新たな駆動装置1に一体的に設けられた 憶媒体4から制御装置3へ位置誤差情報Pを移 させたり、駆動装置1に一体的に設けられた 憶媒体4から新たな制御装置3へ位置誤差情 Pを移行させたりするだけで、回転電機10と ゾルバ20との間の位相差を調整することがで きるので、補修作業を容易とすることもでき る。

〔その他の実施形態〕
(1)上記の実施形態においては、記憶媒体4と て、記憶された情報を光学的に読み取り可 なバーコードを用いる例について説明した しかし、記憶された情報が制御装置3との組 付け時に読み取り可能な状態とされている であれば、記憶媒体4として、回転電機10及 レゾルバ20を収容する回転電機収容ケース42 の外部から読み取り可能、又は当該回転電機 収容ケース42に一体化された制御装置3から読 み取り可能に設けられた電磁的記憶媒体を用 いても良い。
 例えば、電磁的記憶媒体としてICタグを用 、制御装置3との組み付け時に、駆動装置ケ ス41から所定の距離だけ離間した位置に設 されたICタグリーダーでICタグに記憶された 置誤差情報Pを読み取ることができるように 構成しても良い。また、電磁的記憶媒体とし て半導体メモリを用い、制御装置3との組み け時に、駆動装置ケース41内に設けられた半 導体メモリと制御装置3とを電気的に接続す ことにより、制御装置3から半導体メモリに 憶された位置誤差情報Pを読み取ることがで きるように構成しても良い。更に、電磁的記 憶媒体として磁気ストライプカード等を用い ても良い。

(2)上記の実施形態においては、記憶媒体4 してのバーコードが回転電機収容ケース42の 表面に貼り付けられることにより、駆動装置 1に一体的に設けられる例について説明した しかし、記憶媒体4は駆動装置1に一体的に設 けられていれば良く、本体ケース43の表面に り付けられていても良い。また、記憶媒体4 は必ずしも駆動装置ケース41と一体化されて る必要はなく、少なくとも駆動装置1と、当 該駆動装置1が備える回転電機10とレゾルバ20 の組み合わせについて取得された位置誤差 報Pを記憶した記憶媒体4と、が一対一に対 するようにされていれば良い。例えば、記 媒体4としてのバーコードを、駆動装置1の梱 包ケースに貼り付けることにより一体的に設 ける構成とすることも、本発明の好適な実施 形態の一つである。

(3)上記の実施形態においては、本発明を回 転電機10を備えたハイブリッド車両用の駆動 置1に適用した場合を例として説明した。し かし、回転電機と当該回転電機のロータの回 転位置を検出する回転センサとを備えた駆動 装置1であれば、電気自動車用等の、その他 駆動装置1にも適用することができる。

 本発明は、回転電機と、当該回転電機の ータの回転位置を検出する回転センサと、 備えた駆動装置に好適に利用することがで る。