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Title:
ELECTRIC POWER CONVERSION DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/157276
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is an electric power conversion device which can charge a clamp capacitor without using a dedicated charge circuit while preventing a rush current flowing from a capacitor of the input side of a converter to the clamp capacitor.  A plurality of capacitors (Cr, Cs, Ct) are arranged between a plurality of input lines (ACLr, ACLs, ACLt).  The clamp capacitor (Cc1) is connected between two DC power lines (L1, L2).  A current type converter (1) has a plurality of switches (Sxp, Sxn) (wherein x represents r, s, t).  Each of the switch elements (Sxp, Sxn) has a diode and a transistor.  Each of the diodes has an anode connected to the DC power line (L2) side and a cathode connected to the DC power line (L1) side.  Each of the transistor is connected in series to the diode.  The transistors are all normally-ON type transistors.

Inventors:
SAKAKIBARA KENICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/059999
Publication Date:
December 30, 2009
Filing Date:
June 01, 2009
Export Citation:
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Assignee:
DAIKIN IND LTD (JP)
SAKAKIBARA KENICHI (JP)
International Classes:
H02M7/12; H02M7/48
Foreign References:
JP2007295686A2007-11-08
JP2001314081A2001-11-09
Other References:
See also references of EP 2299583A4
Attorney, Agent or Firm:
YOSHITAKE Hidetoshi et al. (JP)
Hidetoshi Yoshitake (JP)
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Claims:
 相互間に多相交流電圧が印加される複数の入力線(ACLr,ACLs,ACLt)と、
 前記複数の入力線の相互間に介在する複数のコンデンサ(Cr,Cs,Ct)と、
 第1の直流電源線(L1)と、
 前記第1の直流電源線よりも低い電位が印加される第2の直流電源線(L2)と、
 前記複数の入力線の各々に対応して設けられ、アノードが対応する一の前記複数の入力線側に、カソードが前記第1の直流電源線側にそれぞれ接続された第1のダイオード(Drp,Dsp,Dtp)と、アノードが前記第2の直流電源線側に、カソードが対応する前記一の前記複数の入力線側にそれぞれ接続された第2のダイオード(Drn,Dsn,Dtn)と、前記複数の入力線の各々に対応して設けられ、外部からの信号(SSrp,SSrn;SSsp,SSsn;SStp,SStn)に基づいて、対応する前記一の前記複数の入力線と前記第1の直流電源線との間の前記第1のダイオードを介した導通/非導通、及び対応する前記一の前記複数の入力線と前記第2の直流電源線との間の前記第2ダイオードを介した導通/非導通を選択し、前記信号を受け取らない状態で、対応する前記一の前記複数の入力線を前記第1及び前記第2の直流電源線と導通させる、スイッチ部(Trp,Tsp,Ttp,Trn,Tsn,Ttn)と、を有するコンバータ(1)と、
 前記第1及び前記第2の直流電源線の間で接続されるクランプコンデンサ(Cc1,Cc2)と
を備える、電力変換装置。
 前記スイッチ部(Trp,Tsp,Ttp,Trn,Tsn,Ttn)は接合型電界効果トランジスタを有する、請求項1に記載の電力変換装置。
 アノードが前記第1の直流電源線(L1)側に、カソードが前記第2の直流電源線(L2)側にそれぞれ位置し、前記クランプコンデンサと直列に接続された第3のダイオード(D1)と、
 複数の出力線(ACLu,ACLv,ACLw)と、
 一の前記複数の出力線と、前記第1の直流電源線との間の導通/非導通を選択するハイアーム側スイッチ素子(Sup,Svp,Swp)と、前記一の前記複数の出力線と、前記第2の直流電源線との間の導通/非導通を選択するローアーム側スイッチ素子(Sun,Svn,Swn)とを有するインバータ(3)と
を更に備える、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
 前記ハイアーム側スイッチ素子(Sup,Svp,Swp)及び前記ローアーム側スイッチ素子(Sun,Svn,Swn)は絶縁ゲートバイポーラトランジスタを有する、請求項3に記載の電力変換装置。
Description:
電力変換装置

 本発明は、電力変換装置に関し、特に直 リンクにクランプコンデンサを有する直接 電力変換装置に関する。

 非特許文献1には直流リンク付きの直接形 電力変換装置が記載されている。当該直接形 電力変換装置においてコンバータとインバー タとが直流リンクを介して接続されている。

 コンバータは入力側の交流電流を直流電 に変換して直流リンクに出力する。ここで されるコンバータ主回路はその逆の変換、 ち直流リンクの直流電流を交流電流に変換 て入力側に出力することはできない。よっ 、インバータを遮断したときに生じる誘導 負荷の誘導電流をコンバータが電源側へ回 できない。

 そこで、非特許文献1では直流リンクにク ランプコンデンサを設け、上記誘導電流をク ランプコンデンサが吸収していた。

 また、コンバータの入力側にはリアクト と入力コンデンサからなるフィルタが設け れている。よって、クランプコンデンサが 電状態にある時、コンバータが導通すると 入力コンデンサとクランプコンデンサが相 に短絡し、入力コンデンサからクランプコ デンサへと突入電流が流れる可能性があっ 。

 このような問題を解決することができる 術が例えば非特許文献2に記載されている。 非特許文献2には、クランプ回路を有する直 リンク付きの直接形電力変換回路において クランプコンデンサを充電するためのダイ ード整流回路が別に設けられるものが記載 れている。

 なお、本発明に関連する技術として非特 文献3,4が開示されている。

Lixiang Wei, T.A.Lipo, Ho Chan:”Matrix Converte r Topologies With Reduced Number of Switches,” Proc . of PESC 2002, vol. 1, pp 57-63(2002) J.Schonberger,T.Friedli,S.D.Round,and J.W.Kolar :” An Ultra Sparse Matrix Converter with a Novel Active  Clamp Circuit”, Proc. of PCC-Nagoya 2007(2007) K.Mino, S.Herold, and J. W. Kolar:” A Gate D rive Circuit for Silicon Carbide JFET.”, Proc. of  IECON'03 pp.1162-1166 (2003) F. Schafmeister, S. Herold, and J.W. Kolar:”  Evaluation of 1200V-Si-IGBTs and 1300V-SiC-JFETs for A pplication in Three-Phase Very Sparse Matrix AC-AC Co nverter Systems.”APEC'03(2003)

 特願2007-220907号の明細書には、入力コン ンサからクランプコンデンサへの突入電流 防止する直接形電力変換装置が記載されて る。当該直接形電力変換装置においては、 互に直列に接続された2つのクランプコンデ サが直流リンクに設けられ、電源の中性点 クランプコンデンサの相互間とが接続され いる。そして、クランプコンデンサの充電 際して、コンバータを適宜に制御して、電 からの交流電圧を倍電圧整流してクランプ ンデンサに供給している。

 かかる技術は、しかしながら、入力コン ンサからクランプコンデンサへと突入電流 流れることを防止できるものの、専用の充 回路(例えば電源の中性点とクランプコンデ ンサを抵抗を介して接続する回路)が必要で るので、回路規模や製造コストが増大して た。

 そこで、本発明はコンバータの入力側の ンデンサからクランプコンデンサへの突入 流を防止しつつ、専用の充電回路を省略で る電力変換装置を提供することを目的とす 。

 本発明に係る電力変換装置の第1の態様は 、相互間に多相交流電圧が印加される複数の 入力線(ACLr,ACLs,ACLt)と、前記複数の入力線の 互間に介在する複数のコンデンサ(Cr,Cs,Ct)と 第1の直流電源線(L1)と、前記第1の直流電源 よりも低い電位が印加される第2の直流電源 線(L2)と、前記複数の入力線の各々に対応し 設けられ、アノードが対応する一の前記複 の入力線側に、カソードが前記第1の直流電 線側にそれぞれ接続された第1のダイオード (Drp,Dsp,Dtp)と、アノードが前記第2の直流電源 側に、カソードが対応する前記一の前記複 の入力線側にそれぞれ接続された第2のダイ オード(Drn,Dsn,Dtn)と、前記複数の入力線の各 に対応して設けられ、外部からの信号(SSrp,SS rn;SSsp,SSsn;SStp,SStn)に基づいて、対応する前記 の前記複数の入力線と前記第1の直流電源線 との間の前記第1のダイオードを介した導通/ 導通、及び対応する前記一の前記複数の入 線と前記第2の直流電源線との間の前記第2 イオードを介した導通/非導通を選択し、前 信号を受け取らない状態で、対応する前記 の前記複数の入力線を前記第1及び前記第2 直流電源線と導通させる、スイッチ部(Trp,Tsp ,Ttp,Trn,Tsn,Ttn)と、を有するコンバータ(1)と、 記第1及び前記第2の直流電源線の間で接続 れるクランプコンデンサ(Cc1,Cc2)とを備える

 本発明に係る電力変換装置の第2の態様は 、第1の態様に係る電力変換装置であって、 記スイッチ部(Trp,Tsp,Ttp,Trn,Tsn,Ttn)は接合型電 効果トランジスタを有する。

 本発明に係る電力変換装置の第3の態様は 、第1又は第2の態様に係る電力変換装置であ て、アノードが前記第1の直流電源線(L1)側 、カソードが前記第2の直流電源線(L2)側にそ れぞれ位置し、前記クランプコンデンサと直 列に接続された第3のダイオード(D1)と、複数 出力線(ACLu,ACLv,ACLw)と、一の前記複数の出力 線と、前記第1の直流電源線との間の導通/非 通を選択するハイアーム側スイッチ素子(Sup ,Svp,Swp)と、前記一の前記複数の出力線と、前 記第2の直流電源線との間の導通/非導通を選 するローアーム側スイッチ素子(Sun,Svn,Swn)と を有するインバータ(3)とを更に備える。

 本発明に係る電力変換装置の第4の態様は 、第3の態様に係る電力変換装置であって、 記ハイアーム側スイッチ素子(Sup,Svp,Swp)及び 記ローアーム側スイッチ素子(Sun,Svn,Swn)は絶 縁ゲートバイポーラトランジスタを有する。

 本発明に係る電力変換装置の第1の態様に よれば、スイッチ部は信号を受け取らない状 態で、第1のダイオードを介して一の入力線 第1の直流電源線とを接続し、第2のダイオー ドを介して一の入力線と第2の直流電源線と 接続する。よって、信号を受け取らない状 でコンバータは整流回路として機能する。 って、例えば電力変換装置の起動前のよう スイッチ部が信号を受け取っていない状態 入力線に多相交流電圧が印加されると、ク ンプコンデンサに直流電圧が充電される。 の場合、コンデンサ及びクランプコンデン には略同時に電圧が印加されるので、コン ンサからクランプコンデンサへと突入電流 生じない。

 また、専用の充電回路が不要であるので 回路規模及び製造コストを低減できる。

 本発明に係る電力変換装置の第2の態様に よれば、接合型電界効果トランジスタは信号 を受け取らない状態で導通するので、スイッ チ部として構成が容易である接合型電界効果 トランジスタをそのまま用いることができる 。また、SiC、GaN等のワイドバンドギャップ素 子を用いて構成する際に製作が容易な接合型 電界効果トランジスタを適用することができ る。

 本発明に係る電力変換装置の第3の態様に よれば、クランプコンデンサに電圧が充電さ れた後は、第1及び第2の直流電源線の間に平 コンデンサなどの電力蓄積手段を有さない 接形交流電力変換装置として自身を機能さ ることができる。また、電圧側インバータ ら還流された電流をクランプコンデンサで 積し、一定の電圧に保持できる。

 本発明に係る電力変換装置の第4の態様に よれば、第3の態様に係る電力変換装置の実 に寄与する。

 この発明の目的、特徴、局面、および利 は、以下の詳細な説明と添付図面とによっ 、より明白となる。

第1の実施の形態にかかる直接形交流電 力変換装置の概念的な構成の一例を示す図で ある。 電流型コンバータの概念的な構成の一 を示す図である。 電圧形コンバータの概念的な構成の一 を示す図である。 J-FETとMOS-FETとがカスコート接続された イブリッド素子を示す図である。 第1の実施の形態に係る直接形電力変換 装置の概念的な構成の他の一例を示す図であ る。 第2の実施の形態に係る直接形電力変換 装置の概念的な構成の一例を示す図である。 第2の実施の形態に係る直接形電力変換 装置の概念的な構成の他の一例を示す図であ る。 第3の実施の形態に係る直接形電力変換 装置の概念的な構成の一例を示す図である。

 第1の実施の形態.
 図1は第1の実施の形態に係る直接形電力変 装置の概念的な構成の一例を示す。本直接 電力変換装置は、複数の入力線ACLr,ACLs,ACLtと 、リアクトルLr,Ls,Ltと、コンデンサCr,Cs,Ctと 電流形コンバータ1と、直流電源線L1,L2と、 ランプ回路2と、電圧形インバータ3と、複数 の出力線ACLu,ACLv,ACLwとを備えている。

 入力線ACLr,ACLs,ACLtにはいずれも電源E1が接 続されている。電源E1は多相交流電源であっ 例えば3相交流電源である。電源E1は入力線A CLr,ACLs,ACLtの相互間に3相交流電圧を印加する

 リアクトルLr,Ls,Ltの各々は入力線ACLr,ACLs,A CLt上にそれぞれ設けられている。

 コンデンサCr,Cs,Ctは入力線ACLr,ACLs,ACLtの相 互間に介在し、例えばY結線されている。即 、コンデンサCr,Csは入力線ACLr,ACLsの間に直列 に接続されている。コンデンサCs,Ctは入力線A CLs,ACLtの間に直列に接続されている。コンデ サCt,Crは入力線ACLt,ACLrの間に直列に接続さ る。これらは電流形コンバータ1の入力側に けられ電圧源として機能する。他方、コン ンサCr,Cs,CtはそれぞれリアクトルLr,Ls,Ltと共 にキャリヤ電流成分を除去するキャリヤ電流 成分除去フィルタを構成すると把握すること もできる。

 電流形コンバータ1は、複数のスイッチ素 子Sxp,Sxn(但し、xはr,s,tを代表する。以下、同 。)を有している。そして、当該複数のスイ ッチ素子Sxp,Sxnの選択動作によって、入力線AC Lr,ACLs,ACLtの間に印加される3相交流電圧を選 的に直流電源線L1,L2の間に供給することで直 流電源線L1,L2に電流を流す。これによって、 流電源線L1を高電位側、直流電源線L2を低電 位側とする直流電圧が直流電源線L1,L2の間に 加される。

 図2は電流形コンバータ1の具体的な構成 概念的な一例を示す。但し、図2においては1 つの相についての構成を示している。スイッ チ素子SxpはトランジスタTxpと高速ダイオード Dxpとを備えている。スイッチ素子Sxnはトラン ジスタTxnと高速ダイオードDxnとを備えている 。

 高速ダイオードDxpのアノードが入力線ACLx 側に、そのカソードが直流電源線L1側にそれ れ接続されている。高速ダイオードDxnのア ードが直流電源線L2側に、そのカソードが 力線ACLx側にそれぞれ接続されている。

 トランジスタTxp,Txnは外部の信号を受けて その導通/非導通が選択される。トランジス Txp,Txnは当該信号を受けない状態で導通する いわゆるノーマリーオン型のスイッチであ 。トランジスタTxpは入力線ACLxと高速ダイオ ードDxpのアノードとの間に設けられている。 トランジスタTxnは入力線ACLxと高速ダイオー Dxnのカソードとの間に設けられている。

 このような電流形コンバータ1において、 トランジスタTxp,Txnは、外部の信号に基づい 、入力線ACLxと直流電源線L1との間の高速ダ オードDxpを介した導通/非導通、及び入力線A CLxと直流電源線L2との間の高速ダイオードDxn 介した導通/非導通を選択し、当該信号を受 けない状態で入力線ACLxを直流電源線L1,L2と導 通させるスイッチ部と把握できる。

 クランプ回路2はダイオードD1とクランプ ンデンサCc1とを備えている。クランプコン ンサCc1は直流電源線L1,L2の間で接続される ダイオードD1は、そのアノードが直流電源線 L1側に、そのカソードが直流電源線L2側に位 し、クランプコンデンサCc1と直列に接続さ ている。

 クランプ回路2は、出力線ACLu,ACLv,ACLwに接 される誘導性負荷(例えばモータ)から電圧 インバータ3を介して直流電源線L1を流れる 流を自身に流して、誘導性負荷の誘導電流 蓄積し、一定の電圧に保持する。

 電圧形インバータ3は、複数のハイアーム 側スイッチ素子Syp(但し、yはu,v,wを代表する 以下、同様。)と、ローアーム側スイッチ素 Synを有している。以下では、単にスイッチ 子Syp,Synと呼ぶ。スイッチ素子Sypは直流電源 線L1と出力線ACLyとの間の導通/非導通を選択 る。スイッチ素子Synは直流電源線L2と出力線 ACLyとの間の導通/非導通を選択する。そして これら複数のスイッチ素子Syp,Synの選択動作 によって、直流電源線L1,L2の間の電圧を変換 て出力線ACLu,ACLv,ACLwに出力する。

 図3は電圧形インバータ3の具体的な構成 概念的な一例を示す。但し、図3においては1 つの相についての構成を示している。スイッ チ素子SypはトランジスタTypと還流ダイオード Dypとを備えている。スイッチ素子Synはトラン ジスタTynと還流ダイオードDynとを備えている 。

 トランジスタTypのコレクタおよび還流ダ オードDypのカソードは直流電源線L1に接続 れている。トランジスタTynのエミッタおよ 還流ダイオードDynのアノードは直流電源線L2 に接続されている。トランジスタTypのエミッ タおよびトランジスタTynのコレクタおよび還 流ダイオードDypのアノードおよび還流ダイオ ードDynのカソードは共通して出力線ACLyに接 されている。

 トランジスタTyp,Tynはノーマリーオフ型の スイッチであって、例えば絶縁ゲートバイポ ーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transisto r、以下、IGBTと呼ぶ)である。

 このような直接形電力変換装置において ダイオードD1はクランプコンデンサCc1に充 された電圧の放電を阻害する。よって、本 接形電力変換装置は、誘導性負荷へと電流 供給するに際して、直流電源線L1,L2に平滑コ ンデンサやリアクトルなどの電力蓄積手段を 有さない直接形電力変換装置として機能する ことができる。なお、クランプ回路2は例え スイッチ素子Syp,Synを遮断した場合に生じる 圧形インバータ3からの電流を蓄積し、一定 の電圧に保持する。

 次に本直流形電力変換装置のクランプコ デンサCc1の充電に関する作用について説明 る。

 トランジスタTxp,Txnはノーマリーオン型の スイッチであるので、外部から信号を受けて いない状態で電流形コンバータ1は整流回路 して機能する。よって、例えば直接形電力 換装置の起動前のようにトランジスタTxp,Txn 信号を受けていない状態で入力線ACLr,ACLs,ACL tに3相交流電圧が印加されると、クランプコ デンサCc1に直流電圧が充電される。

 このとき、コンデンサCr,Cs,Ctとクランプ ンデンサCc1とは電流形コンバータ1を介して 互に接続されている。入力線ACLr,ACLs,ACLtに3 交流電圧が印加されると、クランプコンデ サCc1とコンデンサCr,Cs,Ctには略同時に電圧 印加される。よって、コンデンサCr,Cs,Ctの何 れにも電圧が充電されていない状態で、クラ ンプコンデンサCc1の充電を開始できる。従っ て、クランプコンデンサCc1の充電の開始に際 して、コンデンサCr,Cs,Ctからクランプコンデ サCc1へと突入電流が流れることを防止でき 。

 また、コンデンサCr,Cs,Ctからクランプコ デンサCc1への突入電流を回避しつつも、ク ンプコンデンサCc1を充電するための専用の 電回路が不要であるので、回路規模及び製 コストを低減できる。

 また、図2においてはトランジスタTxp,Txn して接合型電解効果トランジスタ(Junction Fie ld Effect Transistor、以下、J-FETと呼ぶ。)を採 している。J-FETはノーマリーオン型のスイッ チ素子であって、その構成がIGBTなどに比べ 、簡易である。

 なお、従来ではトランジスタTxp,Txnとして ノーマリーオフ型のスイッチ素子を採用して いた。よって、従来ではノーマリーオン型の J-FETを採用するために、これとMOS-FET(metal-oxide -semiconductor field-effect transistor)とをカスコー 接続していた。図4は当該ハイブリッド素子 を示している。J-FET51とMOS-FET52とがカスコー 接続されている。このようなハイブリッド 子は上述した非特許文献3に記載されている

 一方、本直接形電力変換装置ではトラン スタTxp,Txnはノーマリーオン型のスイッチで あるので、トランジスタTxp,Txnとして簡易な 成であるJ-FETをそのまま採用することができ る。これによって、製造コストの低減を招来 できる。また、トランジスタTxp,TxnとしてSiC GaN等のワイドバンドギャップ素子を採用す 際に製作が容易な接合型電界効果トランジ タを適用することができる。これによって 接形電力変換装置の高キャリヤ化による制 性能および、変換効率を向上することがで る。

 図5は直接形電力変換装置の概念的な構成 の他の一例を示している。図1に示す直接形 力変換装置と比較して、クランプ回路2の構 が相違している。

 クランプ回路2はクランプコンデンサCc1,Cc 2とダイオードD1~D3とを備えている。クランプ コンデンサCc1,Cc2は直流電源線L1,L2の間で相互 に直列に接続されている。クランプコンデン サCc2はクランプコンデンサCc1に対して直流電 源線L2側に設けられている。

 ダイオードD1は、クランプコンデンサCc1,C c2の間に設けられ、そのアノードがクランプ ンデンサCc1に、そのカソードがクランプコ デンサCc2にそれぞれ接続されている。ダイ ードD2のアノードがクランプコンデンサCc2 ダイオードD1との間に、そのカソードが直流 電源線L1にそれぞれ接続されている。ダイオ ドD3のアノードが直流電源線L2に、そのカソ ードがクランプコンデンサCc1とダイオードD1 の間にそれぞれ接続されている。

 このようなクランプ回路2は次のように作 用する。電圧形インバータ3側に例えば誘導 負荷が接続された場合、これに流れる負荷 流は、その負荷力率に依存して、直流電源 L1,L2の間の電圧に対して遅れる場合がある。 この場合には誘導性負荷から直流電源線L1へ 還流電流が流れる期間が存在し、クランプ ンデンサCc1,Cc2は相互に直列状態で充電され る。このときの充電電圧(クランプコンデン Cc1,Cc2の一組の両端電圧)も負荷力率に基づい て決定される。他方、クランプコンデンサCc1 ,Cc2の各々の両端電圧が、直流電源線L1,L2の間 の電圧より上昇すると、クランプコンデンサ Cc1,Cc2は相互に並列状態で放電する。なお、 ランプコンデンサCc1,Cc2は相互に直列状態で 電し、相互に並列状態で放電することから 放電電圧は充電電圧の1/2である。

 このような充放電動作によりクランプコ デンサCc1,Cc2の電圧が平衡するように作用す る。

 以上のように、誘導性負荷からの還流電 を充電し、また放電して誘導性負荷へと再 供給することができるので、誘導性負荷を 率よく駆動できる。また、クランプ回路2は スイッチ素子等のいわゆるアクティブ素子を 必要としていないので、消費電力や製造コス トを低減できる。

 第2の実施の形態.
 図6は第2の実施の形態に係る直接形電力変 装置の概念的な構成の一例を示す。図1に示 直接形電力変換装置と比較して、制御部4を 更に備えている。

 制御部4はクランプコンデンサCc1の両端と 接続され、クランプコンデンサCc1の両端電圧 を動作電源として用いる。制御部4は電流形 ンバータ1(より具体的にはトランジスタTxp,Tx n)へと信号SSxp,SSxnを与え、電圧形インバータ3 (より具体的にはトランジスタTyp,Tyn)へと信号 SSyp,SSynを与える。

 トランジスタTxp,Txn,Typ,Tynはそれぞれ信号S Sxp,SSxn,SSyp,SSynに基づいてその導通/非導通が 御される。

 このような直接形電力変換装置によれば 制御部4へと動作電源を与える整流回路を省 略できるので回路規模や製造コストを低減で きる。

 図7は直接形電力変換装置の概念的な構成 の他の一例を示す。但し、図7においてはク ンプ回路2よりも後段を省略して示している 図5に示す直接形電力変換装置と比較して、 クランプコンデンサCc1,Cc2の両端にそれぞれ 抗R1、R2が接続されている。当該抵抗R1、R2は 制御部4を擬似的に抵抗として示したもので る。例えば、抵抗R1は制御部4のうち、コン ータ1側の制御部、抵抗R2はインバータ3側の 御部とすることができ、抵抗R1,R2でそれぞ 示される制御部がほぼ等しい負荷となるよ 選択することが望ましい。

 制御部4はクランプコンデンサCc1,Cc2の両 電圧を動作電源として用いる。よって制御 4へと動作電源を与える整流回路を省略でき 以て回路規模や製造コストを低減できる。

 第3の実施の形態.
 図8は第3の実施の形態に係る直接形電力変 装置の概念的な構成の一例を示す。但し、 8においてはクランプ回路2よりも後段を省略 して示している。図1に示す直接形電力変換 置と比較して抵抗R3,R4、スイッチS1,S2を更に えている。

 抵抗R3,R4は入力線ACLr,ACLs,ACLtの少なくとも 何れか二つに設けられている。例えば抵抗R3, R4は入力線ACLr,ACLt上に設けられている。

 これによって、クランプコンデンサCc1の 電に際して電源E1からクランプコンデンサCc 1へと流れる電流が抵抗R3,R4を介すので、電源 E1からクランプコンデンサCc1へと流れる突入 流を低減できる。よって、例えばクランプ ンデンサCc1として電気容量の大きい電解コ デンサを採用しても、突入電流が問題にな ない。

 スイッチS1,S2は例えばノーマリーオフ形 リレーであって、それぞれ抵抗R3,R4と並列に 接続されている。クランプコンデンサCc1が充 電された後にスイッチS1,S2を導通させること 、通常運転において抵抗R3,R4で生じる損失 回避できる。

 なお、図8におけるクランプ回路2を、図5 示すクランプ回路2に置き換えてもよい。

 この発明は詳細に説明されたが、上記し 説明は、すべての局面において、例示であ て、この発明がそれに限定されるものでは い。例示されていない無数の変形例が、こ 発明の範囲から外れることなく想定され得 ものと解される。




 
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