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Title:
EXHAUST GAS RECIRCULATION DEVICE FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/051154
Kind Code:
A1
Abstract:
A technique for an exhaust gas recirculation device for an internal combustion engine reduces pressure loss in a cyclone collector. The exhaust gas recirculation device has a turbocharger (5), a low-pressure EGR path (31), a cyclone collector (11) placed in the low-pressure EGR path (31) and collecting foreign matter in a low-pressure EGR gas, a flow rate regulation path (12) for causing the low-pressure EGR gas to flow from a foreign matter collection section of the cyclone collector (11) to that portion of an exhaust path (4) which is located downstream of that portion of the flow rate regulation path (12) to which the low-pressure EGR path (31) is connected, a flow rate regulation valve (13) placed in the flow rate regulation path (12) and regulating the low-pressure EGR gas flowing in the flow rate regulation path (12), and an ECU (14) for controlling opening and closing of the flow rate regulation valve (13) according to a pressure loss occurring when the low-pressure EGR gas flowing in the low-pressure EGR path (31) passes through the cyclone collector (11).

Inventors:
YAMASHITA AKIRA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068702
Publication Date:
April 23, 2009
Filing Date:
October 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
YAMASHITA AKIRA (JP)
International Classes:
F02M25/07
Foreign References:
JPS57193954U1982-12-08
JP2000170608A2000-06-20
Other References:
See also references of EP 2199585A4
Attorney, Agent or Firm:
KAWAGUCHI, Yoshiyuki et al. (4-10 Higashi Nihonbashi 3-chom, Chuo-ku Tokyo 04, JP)
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Claims:
 内燃機関の排気通路に配置されたタービン及び前記内燃機関の吸気通路に配置されたコンプレッサを有するターボチャージャと、
 前記タービンより下流の前記排気通路から排気の一部を低圧EGRガスとして取り込み、前記コンプレッサより上流の前記吸気通路へ当該低圧EGRガスを還流させる低圧EGR通路と、
 前記低圧EGR通路に配置され、前記低圧EGRガス中の異物を捕集するサイクロン式捕集装置と、
 前記サイクロン式捕集装置の異物捕集部から前記低圧EGR通路との接続部位よりも下流の前記排気通路へ前記低圧EGRガスを流出させる流量調整路と、
 前記流量調整路に配置され、当該流量調整路を流通する低圧EGRガス流量を調整する流量調整弁と、
 前記低圧EGR通路を流通する低圧EGRガスが前記サイクロン式捕集装置を通過する際の圧力損失に応じて、前記流量調整弁を開閉制御する第1制御手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の排気還流装置。
 前記第1制御手段は、
前記低圧EGR通路を流通する低圧EGRガス流量が前記サイクロン式捕集装置で異物を捕集するよりも前記低圧EGRガスが前記サイクロン式捕集装置を通過する際の圧力損失の低減を優先する閾値となる第1所定流量より少ない場合には、前記流量調整弁を閉弁し、
 前記低圧EGR通路を流通する低圧EGRガス流量が前記第1所定流量以上となる場合に、前記サイクロン式捕集装置が前記内燃機関の吸気系に影響を与える粒子径以上に粒子径の大きい異物を捕集することが可能な範囲の開度で前記流量調整弁を開弁することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気還流装置。
 内燃機関の排気通路に配置されたタービン及び前記内燃機関の吸気通路に配置されたコンプレッサを有するターボチャージャと、
 前記タービンより下流の前記排気通路に配置された活性時高温になる触媒と、
 前記触媒の直下流の前記排気通路に配置され、排気中の異物を捕集するサイクロン式捕集装置と、
 前記サイクロン式捕集装置より下流の前記排気通路から排気の一部を低圧EGRガスとして取り込み、前記コンプレッサより上流の前記吸気通路へ当該低圧EGRガスを還流させる低圧EGR通路と、
 前記サイクロン式捕集装置の異物捕集部から前記低圧EGR通路との接続部位よりも下流の前記排気通路へ排気を流出させる流量調整路と、
 前記流量調整路に配置され、当該流量調整路を流通する排気流量を調整する流量調整弁と、
 前記排気通路を流通する排気が前記サイクロン式捕集装置を通過する際の圧力損失に応じて、前記流量調整弁を開閉制御する第2制御手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の排気還流装置。
 前記第2制御手段は、
前記排気通路を流通する排気流量が前記サイクロン式捕集装置で異物を捕集するよりも排気が前記サイクロン式捕集装置を通過する際の圧力損失の低減を優先する閾値となる第2所定流量より少ない場合には、前記流量調整弁を閉弁し、
 前記排気通路を流通する排気流量が前記第2所定流量以上となる場合に、前記サイクロン式捕集装置が前記内燃機関の吸気系に影響を与える粒子径以上に粒子径の大きい異物を捕集することが可能な範囲の開度で前記流量調整弁を開弁することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の排気還流装置。
 内燃機関の排気通路に配置されたタービン及び前記内燃機関の吸気通路に配置されたコンプレッサを有するターボチャージャと、
 前記タービンより下流の前記排気通路から排気の一部を低圧EGRガスとして取り込み、前記コンプレッサより上流の前記吸気通路へ当該低圧EGRガスを還流させる低圧EGR通路と、
 前記低圧EGR通路に配置され、前記低圧EGRガス中の異物を捕集するサイクロン式捕集装置と、
 前記低圧EGR通路内において前記低圧EGRガスに前記サイクロン式捕集装置をバイパスさせるバイパス通路と、
 前記バイパス通路を開閉するバイパス弁と、
 前記低圧EGR通路を流通する低圧EGRガス流量が異物を前記コンプレッサに到達させない閾値である第3所定流量より少なく、かつ、前記ターボチャージャの回転数が前記サイクロン式捕集装置で捕集しきれない小粒径の異物が前記コンプレッサに到達しても前記コンプレッサを損傷させない閾値である所定回転数より低い場合に、前記バイパス弁を開弁する第3制御手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の排気還流装置。
Description:
内燃機関の排気還流装置

 本発明は、内燃機関の排気還流装置に関 る。

 内燃機関の排気通路から排気の一部をEGRガ として取り込み、内燃機関の吸気通路へ当 EGRガスを還流させるEGR通路内に、当該EGRガ 中の異物を捕集するサイクロン式捕集装置 設ける技術が開示されている(例えば、特許 文献1参照)。

特開2002-130058号公報

特開2000-170608号公報

特開2005-155559号公報

特開平07-158420号公報

 EGR通路内に設けられたサイクロン式捕集 置は、EGRガス流量が多くなりEGRガス流速が くなると、粒子径のより小さい異物も捕集 ることができる。しかし、EGRガス流量が多 なる場合には、EGRガスがサイクロン式捕集 置を通過する際の圧力損失が大きくなる。 の圧力損失が大きくなると、所望量のEGRガ が内燃機関に供給されなくなり、EGRガスが 足して排気エミッションの悪化を招いてし う。このように、サイクロン式捕集装置で 圧力損失が大きいと、種々の弊害が生じる 合があった。

 本発明は上記事情に鑑みてなされたもの あり、その目的とするところは、内燃機関 排気還流装置において、サイクロン式捕集 置における圧力損失を低減する技術を提供 ることにある。

 本発明にあっては、以下の構成を採用する すなわち、本発明は、
 内燃機関の排気通路に配置されたタービン び前記内燃機関の吸気通路に配置されたコ プレッサを有するターボチャージャと、
 前記タービンより下流の前記排気通路から 気の一部を低圧EGRガスとして取り込み、前 コンプレッサより上流の前記吸気通路へ当 低圧EGRガスを還流させる低圧EGR通路と、
 前記低圧EGR通路に配置され、前記低圧EGRガ 中の異物を捕集するサイクロン式捕集装置 、
 前記サイクロン式捕集装置の異物捕集部か 前記低圧EGR通路との接続部位よりも下流の 記排気通路へ前記低圧EGRガスを流出させる 量調整路と、
 前記流量調整路に配置され、当該流量調整 を流通する低圧EGRガス流量を調整する流量 整弁と、
 前記低圧EGR通路を流通する低圧EGRガスが前 サイクロン式捕集装置を通過する際の圧力 失に応じて、前記流量調整弁を開閉制御す 第1制御手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の排気還 流装置である。

 低圧EGR通路内に設けられたサイクロン式 集装置は、低圧EGRガス流量が多くなり低圧E GRガス流速が速くなると、粒子径のより小さ 異物も捕集することができる。しかし、低 EGRガス流量が多くなる場合には、低圧EGRガ がサイクロン式捕集装置を通過する際の圧 損失が大きくなる。この圧力損失が大きく ると、所望量の低圧EGRガスが内燃機関に供 されなくなり、低圧EGRガスが不足して排気 ミッションの悪化を招いてしまう。

 本発明によると、低圧EGRガスがサイクロ 式捕集装置を通過する際の圧力損失に応じ 、流量調整弁を開閉制御する。よって、圧 損失が大きくなる場合、すなわち低圧EGRガ 流量が多くなる場合には、流量調整弁を開 することができる。これによって、低圧EGR スをサイクロン式捕集装置から流量調整路 流し、サイクロン式捕集装置で滞る低圧EGR スを減少させる。すると、低圧EGRガスがサ クロン式捕集装置を通過する際の圧力損失 小さくなるので、所望量の低圧EGRガスを内 機関に供給でき、低圧EGRガスが不足するこ に起因する排気エミッションの悪化を抑制 きる。

 また、本発明のように低圧EGRガスをサイ ロン式捕集装置から流量調整路へ流すと、 イクロン式捕集装置を通過する低圧EGRガス 速が遅くなり、サイクロン式捕集装置は粒 径の小さい異物を捕集することができない しかし、この場合でも、サイクロン式捕集 置が内燃機関の吸気系に影響を与える粒子 以上に粒子径の大きい異物を捕集すること できればよい。このように、サイクロン式 集装置で内燃機関の吸気系に影響を与える 子径以上に粒子径の大きい異物を捕集でき いれば、異物混入によって内燃機関の吸気 に影響が及ぶことはない。

 前記第1制御手段は、前記低圧EGR通路を流 通する低圧EGRガス流量が前記サイクロン式捕 集装置で異物を捕集するよりも前記低圧EGRガ スが前記サイクロン式捕集装置を通過する際 の圧力損失の低減を優先する閾値となる第1 定流量より少ない場合には、前記流量調整 を閉弁し、前記低圧EGR通路を流通する低圧EG Rガス流量が前記第1所定流量以上となる場合 、前記サイクロン式捕集装置が前記内燃機 の吸気系に影響を与える粒子径以上に粒子 の大きい異物を捕集することが可能な範囲 開度で前記流量調整弁を開弁するとよい。

 ここで、第1所定流量とは、それ以上の流 量であると、サイクロン式捕集装置で異物を 捕集するよりも低圧EGRガスがサイクロン式捕 集装置を通過する際の圧力損失の低減を優先 する閾値となる低圧EGRガス流量である。

 本発明によると、低圧EGRガス流量が第1所 定流量よりも多くなる場合には、流量調整弁 を開弁し、低圧EGRガスがサイクロン式捕集装 置を通過する際の圧力損失を低減できる。ま た、流量調整弁を開弁する際、サイクロン式 捕集装置は内燃機関の吸気系に影響を与える 粒子径以上に粒子径の大きい異物を捕集する ことができる。

 本発明にあっては、以下の構成を採用する すなわち、本発明は、
 内燃機関の排気通路に配置されたタービン び前記内燃機関の吸気通路に配置されたコ プレッサを有するターボチャージャと、
 前記タービンより下流の前記排気通路に配 された活性時高温になる触媒と、
 前記触媒の直下流の前記排気通路に配置さ 、排気中の異物を捕集するサイクロン式捕 装置と、
 前記サイクロン式捕集装置より下流の前記 気通路から排気の一部を低圧EGRガスとして り込み、前記コンプレッサより上流の前記 気通路へ当該低圧EGRガスを還流させる低圧E GR通路と、
 前記サイクロン式捕集装置の異物捕集部か 前記低圧EGR通路との接続部位よりも下流の 記排気通路へ排気を流出させる流量調整路 、
 前記流量調整路に配置され、当該流量調整 を流通する排気流量を調整する流量調整弁 、
 前記排気通路を流通する排気が前記サイク ン式捕集装置を通過する際の圧力損失に応 て、前記流量調整弁を開閉制御する第2制御 手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の排気還 流装置である。

 排気通路内に設けられたサイクロン式捕 装置は、排気流量が多くなり排気流速が速 なると、粒子径のより小さい異物も捕集す ことができる。しかし、排気流量が多くな 場合には、排気がサイクロン式捕集装置を 過する際の圧力損失が大きくなる。この圧 損失が大きくなると、内燃機関の出力低下 燃費の悪化を招いてしまう。

 本発明によると、排気がサイクロン式捕 装置を通過する際の圧力損失に応じて、流 調整弁の開度を制御する。よって、圧力損 が大きくなる場合、すなわち排気流量が多 なる場合には、流量調整弁を開弁すること できる。これによって、排気をサイクロン 捕集装置から流量調整路へ流し、サイクロ 式捕集装置で滞る排気を減少させる。する 、排気がサイクロン式捕集装置を通過する の圧力損失が小さくなるので、内燃機関の 力低下や燃費の悪化を抑制できる。

 また、本発明のように排気をサイクロン 捕集装置から流量調整路へ流すと、サイク ン式捕集装置を通過する排気流速が遅くな 、サイクロン式捕集装置は粒子径の小さい 物を捕集することができない。しかし、こ 場合でも、サイクロン式捕集装置が内燃機 の吸気系に影響を与える粒子径以上に粒子 の大きい異物を捕集することができればよ 。このように、サイクロン式捕集装置で内 機関の吸気系に影響を与える粒子径以上に 子径の大きい異物を捕集できていれば、異 混入によって内燃機関の吸気系に影響が及 ことはない。

 さらに、本発明のように触媒の直下流に イクロン式捕集装置が配置されていると、 気が活性時に高温となっている触媒から熱 を持ち去り、排気は暖められた状態でサイ ロン式捕集装置に流入する。このため、サ クロン式捕集装置内では排気が高温である で、排気の飽和蒸気量が減少せず、サイク ン式捕集装置内で排気から凝縮水を発生す ことを抑制できる。したがって、凝縮水発 に起因する吸排気配管の腐食信頼性に影響 及ぼすことを抑制できる。

 前記第2制御手段は、前記排気通路を流通 する排気流量が前記サイクロン式捕集装置で 異物を捕集するよりも排気が前記サイクロン 式捕集装置を通過する際の圧力損失の低減を 優先する閾値となる第2所定流量より少ない 合には、前記流量調整弁を閉弁し、前記排 通路を流通する排気流量が前記第2所定流量 上となる場合に、前記サイクロン式捕集装 が前記内燃機関の吸気系に影響を与える粒 径以上に粒子径の大きい異物を捕集するこ が可能な範囲の開度で前記流量調整弁を開 するとよい。

 ここで、第2所定流量とは、それ以上の流 量であると、サイクロン式捕集装置で異物を 捕集するよりも排気がサイクロン式捕集装置 を通過する際の圧力損失の低減を優先する閾 値となる排気流量である。

 本発明によると、排気流量が第2所定流量 よりも多くなる場合に、流量調整弁を開弁し 、排気がサイクロン式捕集装置を通過する際 の圧力損失を低減できる。また、流量調整弁 を開弁する際、サイクロン式捕集装置は内燃 機関の吸気系に影響を与える粒子径以上に粒 子径の大きい異物を捕集することができる。

 本発明にあっては、以下の構成を採用する すなわち、本発明は、
 内燃機関の排気通路に配置されたタービン び前記内燃機関の吸気通路に配置されたコ プレッサを有するターボチャージャと、
 前記タービンより下流の前記排気通路から 気の一部を低圧EGRガスとして取り込み、前 コンプレッサより上流の前記吸気通路へ当 低圧EGRガスを還流させる低圧EGR通路と、
 前記低圧EGR通路に配置され、前記低圧EGRガ 中の異物を捕集するサイクロン式捕集装置 、
 前記低圧EGR通路内において前記低圧EGRガス 前記サイクロン式捕集装置をバイパスさせ バイパス通路と、
 前記バイパス通路を開閉するバイパス弁と
 前記低圧EGR通路を流通する低圧EGRガス流量 異物を前記コンプレッサに到達させない閾 である第3所定流量より少なく、かつ、前記 ターボチャージャの回転数が前記サイクロン 式捕集装置で捕集しきれない小粒径の異物が 前記コンプレッサに到達しても前記コンプレ ッサを損傷させない閾値である所定回転数よ り低い場合に、前記バイパス弁を開弁する第 3制御手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の排気還 流装置である。

 ここで、第3所定流量とは、それよりも少 ない流量であると、異物をコンプレッサに到 達させない閾値である低圧EGRガス流量をいう 。また、所定回転数とは、それよりも低い回 転数であると、サイクロン式捕集装置で捕集 しきれない小粒径の異物がコンプレッサに到 達してもコンプレッサを損傷させない閾値で あるターボチャージャの回転数をいう。

 本発明によると、低圧EGR通路を流通する 圧EGRガス流量が異物をコンプレッサに到達 せない第3所定流量より少なく、かつ、ター ボチャージャの回転数がサイクロン式捕集装 置で捕集しきれない小粒径の異物がコンプレ ッサに到達してもコンプレッサを損傷させな い所定回転数より低い場合に、バイパス弁を 開弁する。これによって、低圧EGR通路を流通 する低圧EGRガスにサイクロン式捕集装置をバ イパスさせて、当該低圧EGRガスはバイパス通 路を流通する。このため、低圧EGRガスがサイ クロン式捕集装置を通過する際の圧力損失が なくなる。よって、低圧EGR通路の経路上での 圧力損失が小さくなるため、所望量の低圧EGR ガスを内燃機関に供給でき、低圧EGRガスが不 足することに起因する排気エミッションの悪 化を抑制できる。

 本発明によると、内燃機関の排気還流装 において、サイクロン式捕集装置における 力損失を低減することができる。

実施例1に係る内燃機関、及びその吸排 気系の概略構成を示す図である。 実施例1に係る内燃機関の運転状態に応 じて要求される低圧EGRガス流量を示す図であ る。 実施例1に係るサイクロン式捕集装置に 流入する低圧EGRガス流量と低圧EGRガスがサイ クロン式捕集装置を通過する際の圧力損失と の関係を示す図である。 実施例1に係る異物の粒子径とサイクロ ン式捕集装置での異物捕集効率との関係を示 す図である。 実施例1に係る低圧EGRガス流量の制御ル ーチンを示したフローチャートである。 実施例2に係る内燃機関、及びその吸排 気系の概略構成を示す図である。 実施例2に係る三方弁の取り得る状態を 示す図である。 実施例2に係る排気温度と水蒸気量との 特性を示す図である。 実施例2に係る排気流量の制御ルーチン を示したフローチャートである。 実施例3に係る内燃機関、及びその吸 気系の概略構成を示す図である。 実施例3に係る内燃機関の運転状態に じたバイパス弁を開弁する領域を示す図で る。 実施例3に係る低圧EGRガス流量と低圧EG R通路の経路上での圧力損失との関係を示す である。 実施例3に係るバイパス弁の制御ルー ンを示したフローチャートである。

符号の説明

1     内燃機関
2     気筒
3     吸気通路
4     排気通路
5     ターボチャージャ
5a   コンプレッサ
5b   タービン
6     スロットル弁
7     エアフローメータ
8     インタークーラ
9     排気浄化装置
10   排気絞り弁
11   サイクロン式捕集装置
12   流量調整路
13   流量調整弁
14   ECU
15   クランクポジションセンサ
16   三方弁
17   バイパス通路
18   バイパス弁
30   低圧EGR装置
31   低圧EGR通路
32   低圧EGR弁
33   低圧EGRクーラ

 以下に本発明の具体的な実施例を説明す 。

 <実施例1>
 図1は、本実施例に係る内燃機関の排気還流 装置を適用する内燃機関、及びその吸排気系 の概略構成を示す図である。図1に示す内燃 関1は、ピストンと共に燃焼室を形成する気 2を4つ有する水冷式の4ストロークサイクル ディーゼルエンジンである。内燃機関1は、 車両に搭載されている。内燃機関1には、吸 通路3及び排気通路4が接続されている。

 内燃機関1に接続された吸気通路3の途中 は、排気のエネルギを駆動源として作動す ターボチャージャ5のコンプレッサ5aが配置 れている。

 コンプレッサ5aよりも上流の吸気通路3に 、該吸気通路3内を流通する吸気の流量を調 節するスロットル弁6が配置されている。こ スロットル弁6は、電動アクチュエータによ 開閉される。スロットル弁6よりも上流の吸 気通路3には、該吸気通路3内を流通する新気 流量に応じた信号を出力するエアフローメ タ7が配置されている。このエアフローメー タ7により、内燃機関1の吸入空気量(新気量) 測定される。

 コンプレッサ5aよりも下流の吸気通路3に 、吸気と外気とで熱交換を行うインターク ラ8が配置されている。

 一方、内燃機関1に接続された排気通路4 途中には、ターボチャージャ5のタービン5b 配置されている。タービン5bよりも下流の排 気通路4には、排気浄化装置9が配置されてい 。

 排気浄化装置9は、酸化触媒と当該酸化触 媒の後段に配置されたパティキュレートフィ ルタ(以下単にフィルタという)とを有して構 される。なお、フィルタには吸蔵還元型NOx 媒(以下単にNOx触媒という)が担持されてい もよい。排気浄化装置9は、酸化触媒やNOx触 が活性時に高温となり各触媒が機能を発揮 る。排気浄化装置9に用いられる酸化触媒や NOx触媒が本発明の触媒に相当する。

 また、排気浄化装置9よりも下流の排気通 路4には、該排気通路4内を流通する排気の流 を調節する排気絞り弁10が設けられている この排気絞り弁10は、電動アクチュエータに より開閉される。

 そして、内燃機関1には、排気通路4内を 通する排気の一部を低圧で吸気通路3へ還流( 再循環)させる低圧EGR装置30が備えられている 。この低圧EGR装置30は、低圧EGR通路31、低圧EG R弁32、及び低圧EGRクーラ33を備えて構成され いる。

 低圧EGR通路31は、排気浄化装置9よりも下 且つ排気絞り弁10よりも上流側の排気通路4 、コンプレッサ5aよりも上流且つスロット 弁6よりも下流側の吸気通路3と、を接続して いる。この低圧EGR通路31を通って、排気が低 で内燃機関1へ送り込まれる。本実施例では 、低圧EGR通路31を流通して還流される排気を 圧EGRガスと称している。

 低圧EGR弁32は、低圧EGR通路31の通路断面積 を調整することにより、該低圧EGR通路31を流 る低圧EGRガスの量を調節する。この低圧EGR 32は、電動アクチュエータにより開閉され 。なお、低圧EGRガス量の調節は、低圧EGR弁32 の開度の調整以外の方法によって行うことも できる。例えば、スロットル弁6の開度を調 することにより、或いは排気絞り弁10の開度 を調節することにより、低圧EGR通路31の上流 下流との差圧を変化させ、これにより低圧E GRガスの量を調節することができる。

 低圧EGRクーラ33は、該低圧EGRクーラ33を通 過する低圧EGRガスと、内燃機関1の機関冷却 とで熱交換をして、該低圧EGRガスの温度を 下させる。

 ここで、本実施例では、低圧EGRクーラ33 りも下流の低圧EGR通路31には、サイクロン式 捕集装置11が配置されている。サイクロン式 集装置11では、異物を含む低圧EGRガスがサ クロン式捕集装置11内に流入すると、低圧EGR ガスはサイクロン式捕集装置11の下方がより 径となる円筒内壁に沿って回転運動しなが 降下し、この間に異物に遠心力が働いて異 が壁方向に移動して低圧EGRガスから分離す 。異物が分離した低圧EGRガスは、サイクロ 式捕集装置11の中心部方向に流れサイクロ 式捕集装置11上部の排出口から流出する。一 方、低圧EGRガスから分離した異物は、低圧EGR ガスから分離後も降下してサイクロン式捕集 装置11下部の異物捕集部へ捕集される。

 本実施例では、サイクロン式捕集装置11 部の異物捕集部と、低圧EGR通路31との接続部 位よりも下流の排気通路4と、を接続する流 調整路12が設けられている。流量調整路12は 異物と共に低圧EGRガスをサイクロン式捕集 置11の異物捕集部から排気通路4へ流出させ 。

 流量調整路12には、流量調整弁13が配置さ れている。流量調整弁13は、流量調整路12を 通する低圧EGRガス流量を調整する。この流 調整弁13は、電動アクチュエータにより開閉 される。

 以上述べたように構成された内燃機関1に は、該内燃機関1を制御するための電子制御 ニットであるECU14が併設されている。ECU14は 内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じ て内燃機関1の運転状態を制御するユニット ある。

 ECU14には、エアフローメータ7、及び機関 転速度を検出するクランクポジションセン 15が電気配線を介して接続され、これら各 センサの出力信号がECU14に入力されるように なっている。

 一方、ECU14には、スロットル弁6、排気絞 弁10、低圧EGR弁32、及び流量調整弁13の各ア チュエータが電気配線を介して接続されて り、該ECU14によりこれらの機器が制御され 。

 そして、本実施例では、内燃機関1の運転 状態に応じて低圧EGR弁32を用い低圧EGRガス流 を制御する。これにより、内燃機関1に吸入 される吸気に低圧EGRガスが含まれた状態で内 燃機関1を運転させる、いわゆるEGR運転を行 、吸気の酸素濃度を低下させて燃焼温度、 焼速度を低下させて、燃焼時に発生するNOx 低減させる効果を発揮させている。

 図2は、内燃機関1の運転状態に応じて要 される低圧EGRガス流量を示している。図2の 軸は内燃機関1の機関負荷を示し、縦軸が低 圧EGRガス流量を示す。図2中の2つの特性曲線 おいて上側の特性曲線が内燃機関1の機関回 転数が高回転の場合の特性曲線であり、下側 の特性曲線が内燃機関1の機関回転数が低回 の場合の特性曲線である。図2に示すように 内燃機関1の運転状態として、機関負荷が軽 ・中負荷であり且つ機関回転数が高回転であ る程、内燃機関1に要求される低圧EGRガス流 は増加傾向にある。図2のようなマップを用 、内燃機関1の運転状態に応じて要求される 低圧EGRガス流量を供給するようにしている。

 ところで、本実施例では、低圧EGR通路31 にサイクロン式捕集装置11が配置されている 。低圧EGR通路31内に設けられたサイクロン式 集装置11は、低圧EGRガス流量が多くなり低 EGRガス流速が速くなると、粒子径のより小 い異物も捕集することができる。しかし、 圧EGRガス流量が多くなる場合には、低圧EGR スがサイクロン式捕集装置11を通過する際の 圧力損失が大きくなる。この圧力損失が大き くなると、所望量の低圧EGRガスが内燃機関1 供給されなくなり、低圧EGRガスが不足して まう。このため、低圧EGRガスの不足を要因 して、吸気の酸素濃度が低下せず燃焼温度 燃焼速度が低下せず、燃焼時にNOxが発生し しまい、排気エミッションの悪化を招いて まう。

 また、不足した低圧EGRガスを供給するた に排気絞り弁10を閉じ側に制御すると、低 EGRガスがサイクロン式捕集装置11を通過する 際の圧力損失がさらに大きくなると共に、排 気の流れも滞り、ポンピングロスが増加し、 内燃機関1の出力低下や燃費の悪化を招いて まう。

 そこで、本実施例では、低圧EGR通路31を 通する低圧EGRガスがサイクロン式捕集装置11 を通過する際の圧力損失に応じて、流量調整 弁13を開閉制御するようにした。

 ここで、低圧EGRガスがサイクロン式捕集 置11を通過する際の圧力損失は、サイクロ 式捕集装置11に流入する低圧EGRガス流量に相 関関係があり、低圧EGRガス流量が大きくなる 程、圧力損失も大きくなる。このため、実際 の流量調整弁13の制御としては、予め圧力損 との相関関係が求められた低圧EGRガス流量 算出し、算出した低圧EGRガス流量に応じて 流量調整弁13を開閉制御する。

 具体的には、低圧EGR通路31を流通する低 EGRガス流量が、サイクロン式捕集装置11で異 物を捕集するよりも低圧EGRガスがサイクロン 式捕集装置11を通過する際の圧力損失の低減 優先する閾値となる第1所定流量より少ない 場合には、流量調整弁13を閉弁する。

 一方、低圧EGRガス流量が第1所定流量以上 となる場合には、流量調整弁13を開弁する。 して、流量調整弁13の開弁時の開度は、サ クロン式捕集装置11が内燃機関1の吸気系に 響を与える粒子径以上に粒子径の大きい異 を捕集することが可能な範囲に定める。

 なお、第1所定流量とは、それ以上の流量 であると、サイクロン式捕集装置11で異物を 集するよりも低圧EGRガスがサイクロン式捕 装置11を通過する際の圧力損失の低減を優 する閾値となる低圧EGRガス流量である。

 本実施例によると、低圧EGRガスがサイク ン式捕集装置11を通過する際の圧力損失が きくなる場合、すなわちサイクロン式捕集 置11に流入する低圧EGRガス流量が多くなる場 合に、流量調整弁13を開弁する。これによっ 、低圧EGRガス流量が多くなる場合に、低圧E GRガスをサイクロン式捕集装置11から流量調 路12へ流し、サイクロン式捕集装置11で滞る 圧EGRガスを減少させる。すると、低圧EGRガ がサイクロン式捕集装置11を通過する際の 力損失が小さくなる。

 図3は、サイクロン式捕集装置11に流入す 低圧EGRガス流量と低圧EGRガスがサイクロン 捕集装置11を通過する際の圧力損失との関 を示す図である。図3中、第1特性曲線は流量 調整弁13を閉弁している場合の低圧EGRガス流 と圧力損失との関係を示しており、第2特性 曲線は流量調整弁13を開弁した場合の低圧EGR ス流量と圧力損失との関係を示している。 3に示すように、流量調整弁13を開弁するこ によって、第1特性曲線のA位置から第2特性 線のB位置に移行し、低圧EGRガス流量に対す る圧力損失が小さくなる。

 このように圧力損失が低減されるので、 望量の低圧EGRガスを内燃機関1に供給でき、 内燃機関1に供給される低圧EGRガスは不足し い。したがって、十分な低圧EGRガスが供給 れ、吸気の酸素濃度が低下して燃焼温度、 焼速度が低下して、燃焼時に発生するNOxを 減でき、排気エミッションの悪化を抑制で る。

 また、不足した低圧EGRガスを供給するた に排気絞り弁10を閉じ側に制御する必要が くなり、低圧EGRガスがサイクロン式捕集装 11を通過する際の圧力損失がさらに大きくな ることがなく、また、排気の流れが滞ること がなく、ポンピングロスが増加せず、内燃機 関1の出力低下や燃費の悪化を抑制できる。

 ここで、低圧EGRガスをサイクロン式捕集 置11から流量調整路12へ流すと、サイクロン 式捕集装置11を通過する低圧EGRガス流速が遅 なり、サイクロン式捕集装置11は粒子径の さい異物を捕集することができず、粒子径 小さい異物の捕集効率が低下する。しかし 本実施例では、サイクロン式捕集装置11が内 燃機関1の吸気系に影響を与える粒子径以上 粒子径の大きい異物を捕集することが可能 なる範囲に限って、流量調整弁13の開度を開 き側に制御する。このため、サイクロン式捕 集装置11で内燃機関1の吸気系に影響を与える 粒子径以上に粒子径の大きい異物は捕集でき ている。

 図4は、異物の粒子径とサイクロン式捕集 装置11での異物捕集効率との関係を示す図で る。図4中Aは図3で用いた流量調整弁13を閉 している場合の第1特性曲線のA位置での異物 捕集効率を示し、Bは図3で用いた流量調整弁1 3を開弁した場合の第2特性曲線のB位置での異 物捕集効率を示す。なお、Cは図3の流量調整 13を閉弁した場合の第1特性曲線の低圧EGRガ 流量が少ないときのC位置での異物捕集効率 を示す。また、斜線部は異物の粒子径が内燃 機関1の吸気系に影響を与える粒子径以上の 囲(NG領域)を示している。図4に示すように、 流量調整弁13を開弁することによって、Aの異 物捕集効率からBの異物捕集効率に移行し、 子径の小さい異物の異物捕集効率が低下す が、NG領域の内燃機関1の吸気系に影響を与 る粒子径以上に大きい粒子径の異物は捕集 きている。

 よって、本実施例の場合には、サイクロ 式捕集装置11で捕集できない異物の混入に って、異物がコンプレッサ5aに到達してコン プレッサ5aを損傷させる等の内燃機関の吸気 に影響が及ぶことはない。

 次に、本実施例による低圧EGRガス流量の 御ルーチンについて説明する。図5は、本実 施例による低圧EGRガス流量の制御ルーチンを 示したフローチャートである。本ルーチンは 、所定の時間毎に繰り返し実行される。なお 、本ルーチンを実行するECU14が本発明の第1制 御手段に相当する。

 ステップS101では、ECU14は、各種センサの 力信号を読み取り、内燃機関1の運転状態を 検出する。

 ステップS102では、ECU14は、ステップS101で 検出した内燃機関1の運転状態から、低圧EGR スを内燃機関1へ導入する必要があるか否か 別する。

 吸気の酸素濃度を低下させて燃焼温度、 焼速度を低下させて、燃焼時に発生するNOx 低減させる必要がある場合などに、低圧EGR スを内燃機関1へ導入する必要があると判断 する。

 ステップS102において低圧EGRガスを内燃機 関1へ導入する必要があると肯定判定された 合には、ステップS103へ移行する。ステップS 102において低圧EGRガスを内燃機関1へ導入す 必要がないと否定判定された場合には、ス ップS106へ移行する。

 ステップS103では、ECU14は、ステップS101で 検出した内燃機関1の運転状態から、導入す き低圧EGRガス流量を算出する。

 低圧EGRガス流量は、図2に示すようなマッ プを予め求めておき、内燃機関1の機関負荷 び機関回転数をこのマップに取り込むこと 算出できる。

 ステップS104では、ECU14は、ステップS103で 算出した低圧EGRガス流量から、流量調整弁13 開度を算出する。

 ステップS103で算出した低圧EGRガス流量が 第1所定流量より少ない場合には、サイクロ 式捕集装置11で異物を捕集することを優先す るので、流量調整弁13の開度は零(閉弁状態) ある。算出した低圧EGRガス流量が第1所定流 以上となる場合には、予め求めておいた図3 や図4に示すようなマップに当該低圧EGRガス 量を取り込み、サイクロン式捕集装置11が内 燃機関1の吸気系に影響を与える粒子径以上 粒子径の大きい異物を捕集することが可能 範囲で流量調整弁13の開度を算出する。この 開度は、零よりも大きい値となる。なお、低 圧EGRガス流量が多い程、低圧EGRガスがサイク ロン式捕集装置11を通過する際の圧力損失が きくなる。このことから、低圧EGRガス流量 多い程、圧力損失をより小さくするために 流量調整弁13の開度はより開かれるとよい

 ステップS105では、ECU14は、ステップS104で 算出した値に流量調整弁13の開度を制御する

 一方、ステップS106では、ECU14は、流量調 弁13を閉弁し、全閉状態とする。

 ステップS107では、ECU14は、低圧EGRガスを 燃機関1へ導入する場合には、ステップS103 算出した低圧EGRガス流量の低圧EGRガスを実 に導入してEGR運転を実施する。また、この き、高圧EGRガスや内部EGRガスを導入しても い。一方、低圧EGRガスを内燃機関1へ導入し い場合には、高圧EGRガスや内部EGRガスのみ 導入してEGR運転を実施する。本ステップの 理の後、本ルーチンを一旦終了する。

 以上の制御ルーチンを実行することによ 、低圧EGRガスがサイクロン式捕集装置11を 過する際の圧力損失が低減できる。

 <実施例2>
 次に、実施例2を説明する。ここでは、上述 した実施例と異なる構成について説明し、同 様の構成については説明を省略する。

 図6は、本実施例に係る内燃機関の排気還 流装置を適用する内燃機関、及びその吸排気 系の概略構成を示す図である。

 本実施例では、排気浄化装置9の直下流に 排気浄化装置9と一体化されて、サイクロン 捕集装置11が配置されている。本実施例でも 、サイクロン式捕集装置11下部の異物捕集部 、低圧EGR通路31との接続部位よりも下流の 気通路4と、を接続する流量調整路12が設け れている。流量調整路12には、流量調整弁13 配置されている。

 低圧EGR通路31は、サイクロン式捕集装置11 よりも下流且つ流量調整路12との接続部位よ も上流側の排気通路4と、コンプレッサ5aよ も上流且つスロットル弁6よりも下流側の吸 気通路3と、を接続している。

 低圧EGR通路31と上流側排気通路4及び下流 の排気通路4とが接続された接続部位に、三 方弁16が配置されている。三方弁16は、電動 クチュエータにより作動される。ECU14には、 三方弁16のアクチュエータが電気配線を介し 接続されており、該ECU14により三方弁16が制 御される。

 図7は、本実施例に係る三方弁16を示す図 ある。図7に示す三方弁16は、図7(a)に示す三 方弁16よりも上流側の上流側排気通路4と三方 弁16よりも下流側の下流側排気通路4とをつな ぎ、低圧EGR通路31を遮断する状態(低圧EGRガス OFF状態)と、図7(b)に示す上流側排気通路4と下 流側排気通路4と低圧EGR通路31とをつなぐ状態 (低圧EGRガスON状態)と、図7(c)に示す全通路を 断する状態(全通路遮断状態)と、に変更可 である。

 図7(a)に示す低圧EGRガスOFF状態や図7(b)に す低圧EGRガスON状態では、三方弁16は、上流 排気通路4や下流側排気通路4との境界部分 通路断面積を調整することにより、下流側 気通路4へ流れる排気の量を調節することが き、排気絞り弁の役割を果たすことができ 。図7(b)に示す低圧EGRガスON状態では、三方 16は、低圧EGR通路31との境界部分の通路断面 積を調整することにより、該低圧EGR通路31を れる低圧EGRガスの量を調節することができ 低圧EGR弁の役割を果たすことができる。図7 (c)に示す全通路を遮断する状態では、排気を 全て流量調整路12へ流通させることになり、 イクロン式捕集装置11下部の異物捕集部に 積した異物を排気通路4へ排出することがで る。

 ところで、本実施例では、排気通路4内に サイクロン式捕集装置11が配置されている。 気通路4内に設けられたサイクロン式捕集装 置11は、排気流量が多くなり排気流速が速く ると、粒子径のより小さい異物も捕集する とができる。しかし、排気流量が多くなる 合には、排気がサイクロン式捕集装置11を 過する際の圧力損失が大きくなる。この圧 損失が大きくなると、ポンピングロスが増 し、内燃機関1の出力低下や燃費の悪化を招 てしまう。

 そこで、本実施例では、排気通路4を流通 する排気がサイクロン式捕集装置11を通過す 際の圧力損失に応じて、流量調整弁13を開 制御するようにした。

 ここで、排気がサイクロン式捕集装置11 通過する際の圧力損失は、サイクロン式捕 装置11に流入する排気流量に相関関係があり 、排気流量が大きくなる程、圧力損失も大き くなる。このため、実際の流量調整弁13の制 としては、予め圧力損失との相関関係が求 られた排気流量を算出し、算出した排気流 に応じて、流量調整弁13を開閉制御する。

 具体的には、排気通路4を流通する排気流 量が、サイクロン式捕集装置11で異物を捕集 るよりも排気がサイクロン式捕集装置11を 過する際の圧力損失の低減を優先する閾値 なる第2所定流量より少ない場合には、流量 整弁13を閉弁する。

 一方、排気流量が第2所定流量以上となる 場合には、流量調整弁13を開弁する。そして 流量調整弁13の開弁時開度は、サイクロン 捕集装置11が内燃機関1の吸気系に影響を与 る粒子径以上に粒子径の大きい異物を捕集 ることが可能な範囲に定める。

 なお、第2所定流量とは、それ以上の流量 であると、サイクロン式捕集装置11で異物を 集するよりも排気がサイクロン式捕集装置1 1を通過する際の圧力損失の低減を優先する 値となる排気流量である。

 本実施例によると、排気がサイクロン式 集装置11を通過する際の圧力損失が大きく る場合、すなわちサイクロン式捕集装置11に 流入する排気流量が多くなる場合に、流量調 整弁13を開弁する。これによって、排気流量 多くなる場合に、排気をサイクロン式捕集 置11から流量調整路12へ流し、サイクロン式 捕集装置11で滞る排気を減少させる。すると 排気がサイクロン式捕集装置11を通過する の圧力損失が小さくなる。

 サイクロン式捕集装置11に流入する排気 量と排気がサイクロン式捕集装置11を通過す る際の圧力損失との関係は、図3に示すサイ ロン式捕集装置11に流入する低圧EGRガス流量 と低圧EGRガスがサイクロン式捕集装置11を通 する際の圧力損失との関係と同様である。 たがって、図3に示すように、流量調整弁13 開弁することによって、第1特性曲線のA位 から第2特性曲線のB位置に移行し、排気流量 に対する圧力損失が小さくなる。

 このように圧力損失が低減されるので、 ンピングロスを低減し、内燃機関1の出力低 下や燃費の悪化を抑制できる。

 ここで、排気をサイクロン式捕集装置11 ら流量調整路12へ流すと、サイクロン式捕集 装置11を通過する排気流速が遅くなり、サイ ロン式捕集装置11は粒子径の小さい異物を 集することができず、粒子径の小さい異物 捕集効率が低下する。しかし、本実施例で 、サイクロン式捕集装置11が内燃機関1の吸 系に影響を与える粒子径以上に粒子径の大 い異物を捕集することが可能となる範囲に って、流量調整弁13の開度を開き側に制御す る。このため、サイクロン式捕集装置11で内 機関1の吸気系に影響を与える粒子径以上に 粒子径の大きい異物は捕集できている。

 本実施例の場合も、異物の粒子径とサイ ロン式捕集装置11での異物捕集効率との関 は図4に示すようになる。このため、図4に示 すように、流量調整弁13を開弁することによ て、Aの異物捕集効率からBの異物捕集効率 移行し、粒子径の小さい異物の異物捕集効 が低下するが、内燃機関1の吸気系に影響を える粒子径以上に大きい粒子径の異物は捕 できている。

 よって、本実施例の場合には、サイクロ 式捕集装置11で捕集できない異物の混入に って、異物が低圧EGR通路31を通過してコンプ レッサ5aに到達してコンプレッサ5aを損傷さ る等の内燃機関1の吸気系に影響が及ぶこと ない。

 ここで、本実施例では、排気浄化装置9の 直下流に排気浄化装置9に一体化されてサイ ロン式捕集装置11が配置されている。このた め、排気が活性時に高温となっている酸化触 媒やNOx触媒を有する排気浄化装置9から熱量 持ち去り、排気は暖められた状態でサイク ン式捕集装置11に流入する。

 図8は、排気温度と水蒸気量との特性を示 す図である。図8の横軸は排気温度を示し、 軸は水蒸気量を示している。図8に示すよう 、本実施例のようにサイクロン式捕集装置1 1内で排気が高温であれば、水と蒸気との境 線に対し蒸気側に全水蒸気量が入り、凝縮 は発生しない。これに対し、破線で示すよ に排気が低温であれば、水と蒸気との境界 に対し水側に水蒸気量がはみ出し、このは 出した量が凝縮水となってしまう。このよ に、本実施例では、サイクロン式捕集装置11 内では排気が高温であるので、排気の飽和蒸 気量が減少せず、サイクロン式捕集装置11内 排気から凝縮水が発生してしまうことを抑 できる。

 したがって、凝縮水発生に起因する吸排 配管の腐食信頼性に影響を及ぼすことを抑 できる。

 次に、本実施例による排気流量の制御ル チンについて説明する。図9は、本実施例に よる排気流量の制御ルーチンを示したフロー チャートである。本ルーチンは、所定の時間 毎に繰り返し実行される。なお、本ルーチン を実行するECU14が本発明の第2制御手段に相当 する。

 ステップS201では、ECU14は、各種センサの 力信号を読み取り、内燃機関1の運転状態を 検出する。

 ステップS202では、ECU14は、ステップS201で 検出した内燃機関1の運転状態から、排気流 を算出する。

 ステップS203では、ECU14は、ステップS202で 算出した排気流量から、流量調整弁13の開度 算出する。

 ステップS202で算出した排気流量が第2所 流量より少ない場合には、サイクロン式捕 装置11で異物を捕集することを優先するので 、流量調整弁13の開度は零(閉弁状態)である 算出した排気流量が第2所定流量以上となる 合には、予め求めておいた排気流量に対応 る図3や図4と同様なマップに当該排気流量 取り込み、サイクロン式捕集装置11が内燃機 関1の吸気系に影響を与える粒子径以上に粒 径の大きい異物を捕集することが可能な範 で流量調整弁13の開度を算出する。この開度 は、零よりも大きい値となる。なお、排気流 量が多い程、排気がサイクロン式捕集装置11 通過する際の圧力損失が大きくなる。この とから、排気流量が多い程、圧力損失をよ 小さくするために、流量調整弁13の開度は り開かれるとよい。

 ステップS204では、ECU14は、ステップS203で 算出した値に流量調整弁13の開度を制御する 本ステップの処理の後、本ルーチンを一旦 了する。

 以上の制御ルーチンを実行することによ 、排気がサイクロン式捕集装置11を通過す 際の圧力損失が低減できる。

 なお、本実施例では、サイクロン式捕集 置11は排気浄化装置9の直下流に一体的に設 られていたが、これに限られず、サイクロ 式捕集装置11に流入する排気が排気浄化装 9から熱量を持ち去り高温となっており、サ クロン式捕集装置11内で排気が凝縮水を発 させなければ、サイクロン式捕集装置11は排 気浄化装置9から離れて分離していてもよい

 <実施例3>
 次に、実施例3を説明する。ここでは、上述 した実施例と異なる構成について説明し、同 様の構成については説明を省略する。

 図10は、本実施例に係る内燃機関の排気 流装置を適用する内燃機関、及びその吸排 系の概略構成を示す図である。

 本実施例では、低圧EGR通路31内において 圧EGRガスにサイクロン式捕集装置11をバイパ スさせるバイパス通路17を設けている。

 バイパス通路17には、バイパス通路17に低 圧EGRガスを流通させるために開弁し、バイパ ス通路17での低圧EGRガスの流通を遮断するた に閉弁するバイパス弁18が配置されている このバイパス弁18は、電動アクチュエータに より開閉される。ECU14には、バイパス弁18の クチュエータが電気配線を介して接続され おり、該ECU14によりバイパス弁18が制御され 。

 ところで、本実施例では、低圧EGR通路31 にサイクロン式捕集装置11が配置されている 。低圧EGRガスがサイクロン式捕集装置11を通 する際には少なからず圧力損失が生じてし う。この圧力損失が大きくなると、所望量 低圧EGRガスが内燃機関に供給されなくなり 低圧EGRガスが不足してしまう。このため、 圧EGRガスの不足を要因として、吸気の酸素 度が低下せず燃焼温度、燃焼速度が低下せ 、燃焼時にNOxが発生してしまい、排気エミ ションの悪化を招いてしまう。

 また、不足した低圧EGRガスを供給するた に排気絞り弁10を閉じ側に制御すると、低 EGRガスがサイクロン式捕集装置11を通過する 際の圧力損失がさらに大きくなると共に、排 気の流れも滞り、ポンピングロスが増加し、 内燃機関1の出力低下や燃費の悪化を招いて まう。

 そこで、本実施例では、低圧EGR通路31を 通する低圧EGRガス流量が、低圧EGRガスに乗 た異物をコンプレッサ5aに到達させない閾値 である第3所定流量より少なく、かつ、ター チャージャ5の回転数が、サイクロン式捕集 置11で捕集しきれない小粒径の異物がコン レッサ5aに到達してもコンプレッサ5aを損傷 せない閾値である所定回転数より低い場合 、バイパス弁18を開弁するようにした。

 なお、第3所定流量とは、それより少ない 流量であると、低圧EGRガスに乗った異物をコ ンプレッサ5aに到達させない閾値となる低圧E GRガス流量である。また、所定回転数とは、 れより低い回転数であると、サイクロン式 集装置11で捕集しきれない小粒径の異物が ンプレッサ5aに到達してもコンプレッサ5aを 傷させない閾値となるターボチャージャ5の 回転数である。

 図11は、内燃機関1の運転状態に応じたバ パス弁18を開弁する領域を示す図である。 11の横軸は内燃機関1の機関回転数であり、 軸は内燃機関1の機関負荷である。図11中、 数の実線の特性曲線は、内燃機関1の運転状 に応じて要求される低圧EGRガス流量を示し おり、機関負荷が軽・中負荷であり且つ機 回転数が高回転である程、内燃機関に要求 れる低圧EGRガス流量は増加傾向にある。複 の破線の特性曲線は、内燃機関の運転状態 応じて要求されるターボチャージャ5の回転 数を示しており、機関負荷が高負荷であり且 つ機関回転数が高回転である程、内燃機関1 要求されるターボチャージャ5の回転数は高 転になる傾向にある。そして、斜線部が、 イパス弁18を開弁する条件が満たされた領 (バイパス弁開弁領域)を示している。バイパ ス弁開弁領域である斜線部は、低圧EGRガス流 量が第3所定流量より少なく、かつターボチ ージャの回転数が所定回転数より低い領域 ある。

 本実施例によると、内燃機関1の運転状態 が図11の斜線部のバイパス弁開弁領域にある 合に、バイパス弁18を開弁する。すると、 圧EGR通路31を流通する低圧EGRガスにサイクロ ン式捕集装置11をバイパスさせて、当該低圧E GRガスはバイパス通路17を流通する。このた 、低圧EGRガスがサイクロン式捕集装置11を通 過する際の圧力損失がなくなる。よって、低 圧EGR通路31の経路上での圧力損失が小さくな 。

 図12は、低圧EGRガス流量と低圧EGR通路31の 経路上での圧力損失との関係を示す図である 。図12中、破線の特性曲線は低圧EGRガス流量 対する低圧EGRガスがサイクロン式捕集装置1 1を通過する際の圧力損失を示し、実線の特 曲線は低圧EGRガス流量に対する低圧EGRガス バイパス通路17を通過する際の圧力損失を示 している。図12に示すように、バイパス弁18 開弁し、低圧EGRガスがバイパス通路17を通過 する場合に圧力損失が小さくなる。

 このように低圧EGR通路31の経路上での圧 損失が低減されるので、所望量の低圧EGRガ を内燃機関1に供給でき、内燃機関1に供給さ れる低圧EGRガスは不足しない。したがって、 十分な低圧EGRガスが供給され、吸気の酸素濃 度が低下して燃焼温度、燃焼速度が低下して 、燃焼時に発生するNOxを低減でき、排気エミ ッションの悪化を抑制できる。

 また、不足した低圧EGRガスを供給するた に排気絞り弁10を閉じ側に制御する必要が くなり、低圧EGRガスがサイクロン式捕集装 11を通過する際の圧力損失がさらに大きくな ることがなく、また、排気の流れが滞ること がなく、ポンピングロスが増加せず、内燃機 関1の出力低下や燃費の悪化を抑制できる。

 ここで、低圧EGRガスをバイパス通路17へ すと、低圧EGRガスはサイクロン式捕集装置11 を通過しなくなり、サイクロン式捕集装置11 異物を捕集することができない。しかし、 実施例では、低圧EGR通路31を流通する低圧EG Rガス流量が、低圧EGRガスに乗った異物をコ プレッサ5aに到達させない閾値である第3所 流量より少なく、かつ、ターボチャージャ5 回転数が、サイクロン式捕集装置11で捕集 きれない小粒径の異物がコンプレッサ5aに到 達してもコンプレッサ5aを損傷させない閾値 ある所定回転数より低い場合に、バイパス 18を開弁する。このため、サイクロン式捕 装置11で異物が捕集できていなくても、低圧 EGRガスに乗った異物はコンプレッサ5aに到達 ない、又はサイクロン式捕集装置11で捕集 きれない小粒径の異物がコンプレッサ5aに到 達してもコンプレッサ5aを損傷させない。し がって、内燃機関1の吸気系への異物混入に よる弊害が抑制できる。

 次に、本実施例によるバイパス弁18の制 ルーチンについて説明する。図13は、本実施 例によるバイパス弁18の制御ルーチンを示し フローチャートである。本ルーチンは、所 の時間毎に繰り返し実行される。なお、本 ーチンを実行するECU14が本発明の第3制御手 に相当する。

 ステップS301では、ECU14は、各種センサの 力信号を読み取り、内燃機関1の運転状態を 検出する。ここで、ターボチャージャ5の回 数もコンプレッサ5aに隣接配置されるコンプ レッサ回転数センサなどにより検出されるこ ととなる。

 ステップS302では、ECU14は、ステップS301で 検出した内燃機関1の運転状態から、低圧EGR スを内燃機関1へ導入する必要があるか否か 別する。

 ステップS302において低圧EGRガスを内燃機 関1へ導入する必要があると肯定判定された 合には、ステップS303へ移行する。ステップS 302において低圧EGRガスを内燃機関1へ導入す 必要がないと否定判定された場合には、ス ップS307へ移行する。

 ステップS303では、ECU14は、ステップS301で 検出した内燃機関1の運転状態から、導入す き低圧EGRガス流量を算出する。

 ステップS304では、ECU14は、ステップS303で 算出した低圧EGRガス流量が第3所定流量より 少ないか否か判別する。

 ステップS304において低圧EGRガス流量が第 3所定流量よりも少ないと肯定判定された場 には、ステップS305へ移行する。ステップS304 において低圧EGRガス流量が第3所定流量以上 あると否定判定された場合には、ステップS3 07へ移行する。

 ステップS305では、ECU14は、ステップS301で 検出したターボチャージャ5の回転数が所定 転数よりも低いか否か判別する。

 ステップS305においてターボチャージャ5 回転数が所定回転数よりも低いと肯定判定 れた場合には、ステップS306へ移行する。ス ップS305においてターボチャージャ5の回転 が所定回転数以上であると否定判定された 合には、ステップS307へ移行する。

 ステップS306では、ECU14は、バイパス弁18 開弁する。本ステップの処理の後、本ルー ンを一旦終了する。

 一方、ステップS307では、ECU14は、バイパ 弁18を閉弁する。本ステップの処理の後、 ルーチンを一旦終了する。

 以上の制御ルーチンを実行することによ 、低圧EGRガスにサイクロン式捕集装置11を イパスさせて、低圧EGR通路31の経路上での圧 力損失が低減できる。

 本発明に係る内燃機関の排気還流装置は 上述の実施例に限定されるものではなく、 発明の要旨を逸脱しない範囲内において種 の変更を加えてもよい。