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Title:
FE-BASED SINTERED METAL BEARING AND METHOD FOR PRODUCING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/154052
Kind Code:
A1
Abstract:
A sintered metal bearing, which can exhibit excellent sliding characteristics even in an oil-less environment, is produced at low cost. A mixed powder (6) obtained by mixing an Mn powder (2) and an S powder (3) into an Fe-based metal powder (5) is subjected to compaction molding.  By sintering a green compact (7) obtained by compaction molding, the Mn powder (2) is reacted with the S powder (3) by utilizing the heat during the sintering, thereby producing an Fe-based sintered metal bearing (1) containing MnS in the Fe-based sintered metal.

Inventors:
KIMURA KAZUHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/059121
Publication Date:
December 23, 2009
Filing Date:
May 18, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NTN TOYO BEARING CO LTD (JP)
KIMURA KAZUHIRO (JP)
International Classes:
B22F5/00; B22F1/00; B22F3/10; C22C33/02; F16C33/10; F16C33/14
Foreign References:
JP2008069384A2008-03-27
JP2002332552A2002-11-22
JP2006241533A2006-09-14
Attorney, Agent or Firm:
TANAKA Hideyoshi et al. (JP)
Hideyoshi Tanaka (JP)
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Claims:
 Fe系焼結金属中にMnSを含有するFe系焼結金属製軸受であって、Fe系金属粉末に、Mn粉末とS粉末を混合した混合粉末の圧粉成形体を焼結することにより、該焼結時の熱で前記Mn粉末と前記S粉末を反応させ、Fe系焼結金属中にMnSを含有させたことを特徴とするFe系焼結金属製軸受。
 前記混合粉末は、モル比で、前記Mn粉末が前記S粉末以上配合されている請求項1に記載のFe系焼結金属製軸受。
 前記混合粉末は、前記Mn粉末と前記S粉末とが1:1のモル比で、かつ、全体の1~10重量%配合されている請求項2に記載のFe系焼結金属製軸受。
 Fe系焼結金属中にMnSを含有するFe系焼結金属製軸受の製造方法において、
 Fe系金属粉末に、Mn粉末とS粉末を混合した混合粉末を圧粉成形した後、該混合粉末の圧粉成形体を焼結することにより、該焼結時の熱で前記Mn粉末と前記S粉末を反応させ、Fe系焼結金属中にMnSを含有させることを特徴とするFe系焼結金属製軸受の製造方法。
 前記混合粉末は、モル比で、前記Mn粉末が前記S粉末以上配合されている請求項4に記載のFe系焼結金属製軸受の製造方法。
 前記混合粉末は、前記Mn粉末と前記S粉末とが1:1のモル比で、かつ、全体の1~10重量%配合されている請求項5に記載のFe系焼結金属製軸受の製造方法。
 前記混合粉末を、前記Mn粉末と前記S粉末を予め混合させたものを前記Fe系金属粉末と混合することにより得る請求項4~6のいずれか一項に記載のFe系焼結金属製軸受の製造方法。
Description:
Fe系焼結金属製軸受およびその 造方法

 本発明は、Fe系焼結金属製軸受およびそ 製造方法に関する。

 焼結金属製軸受は、高い成形自由度を有 かつ安価に製造可能であることから、例え 情報機器用や自動車部品用など、種々の分 にわたって広く用いられている。

 また、この種の焼結金属製軸受は、その 造上、内部に多数の空孔を有することから 潤滑油等の液状潤滑剤を内部空孔に含浸さ た、いわゆる焼結含油軸受として使用され 場合も多い。

 一方で、この種の焼結金属製軸受を、無 油の状態で使用する場合、主成分となる金 粉末に、黒鉛や二硫化モリブデン等の固体 滑剤を加えたものを成形、焼結することで 動性を改善した焼結金属製軸受が提案され いる(例えば、特許文献1,2)。

 ところで、最近では、この種の焼結金属 軸受に対しても低コスト化の要求が高まっ きており、比較的安価なFe系金属粉末を主 分として、焼結金属製軸受が製造される場 も多くなっているのが実情である。

 この場合、潤滑油等が使用できるのであ ば、特に問題はないが、上述の通り、この の焼結金属製軸受は種々の分野、用途にわ って広範に用いられているものであるから 中には、例えば燃料ポンプ用の軸受など、 滑油等の使用が制限される用途に用いられ 場合がある。このように、オイルレス環境 での使用が求められる用途に関しては、摺 性に優れた材料を選択、使用するだけでは りず、個体潤滑剤の使用が必須となる。

 しかしながら、SUS系金属粉末のように1100 ℃以上の高温で焼結する場合には、固体潤滑 剤として黒鉛を配合すると、黒鉛がSUS中のCr 化合し炭化物を生成するため、製造された 結金属製軸受の性能面で不具合を来たすこ になる。

 また、固体潤滑剤として二酸化モリブデ を配合すると、分解温度が低い二酸化モリ デンは800℃以上の高温の焼結温度で熱分解 、Crと化合して硫化物を生成するため、固 潤滑剤としての潤滑性能を発揮できなくな 。

 そこで、下記の特許文献3には、Fe系金属 末であるステンレス鋼粉末に、固体潤滑剤 してMnS粉末を混合したものを成形、焼結す ことで、焼結金属製軸受を製造することが 案されている。このようにすれば、MnS粉末 、Fe系金属中に固溶することがなく、また 結温度でも熱分解しないため、焼結金属製 受の良好な摺動特性を実現することができ 。

実開平5-52347号公報

特開2001-3123号公報

特開2006-242224号公報

 しかしながら、MnS粉末は材料コストが高 ため、たとえFe系金属粉末を使用したとし も、焼結金属製軸受の低コスト化を図る上 は依然として不十分である。

 本発明は、上記実情に鑑み、オイルレス 境下でも優れた摺動特性を発揮し得る焼結 属製軸受を低コストで製造することを技術 課題とする。

 上記課題を解決するために創案された本 明に係るFe系焼結金属製軸受は、Fe系焼結金 属中にMnSを含有するFe系焼結金属製軸受であ て、Fe系金属粉末に、Mn粉末とS粉末を混合 た混合粉末の圧粉成形体を焼結することに り、該焼結時の熱で前記Mn粉末と前記S粉末 反応させ、Fe系焼結金属中にMnSを含有させた ことを特徴とする。なお、ここでいうFe系金 粉末は、純鉄に限らず、ステンレス鋼等のF e系合金からなる粉末を含む(以下、同様)。

 このような構成によれば、安価なMn粉末 S粉末を使用して、Fe系焼結金属中にMnSを含 させることができ、しかもMn粉末とS粉末の 応には焼結時の熱がそのまま利用される。 たがって、高価なMnS粉末を使用する場合に べて、焼結金属製軸受の製造コストを確実 低減することが可能となる。また、このよ に製造された焼結金属製軸受であれば、MnS 末を使用した場合と同様に、最終的にFe系焼 結金属中にMnSが含有されることになるので、 潤滑油等の使用が制限される環境下でも非常 に優れた摺動特性を発揮することが可能とな る。

 上記の構成において、前記混合粉末は、 ル比で、前記Mn粉末が前記S粉末以上配合さ ていることが好ましい。

 Mn粉末とS粉末を反応させてFe系焼結金属 にMnSを含有させる場合、Mn粉末とS粉末は1:1 モル比で反応する。そのため、仮に、モル で、S粉末がMn粉末よりも多く配合されてい 場合には、Fe系焼結金属中にSが単独で残留 るおそれがあり、相手部材を腐食させる可 性がある。その一方で、Fe系焼結金属中にMn 単独で残留していても、特に問題となるこ はない。したがって、Mn粉末は、S粉末と同 モル比か、或いはS粉末以上のモル比で配合 されていることが好ましい。なお、Fe系焼結 属中にSが単独で残留するのを防止する観点 からは、モル比で、Mn粉末をS粉末よりも多く 配合することがより好ましい。このようにす れば、Fe系焼結金属中にMnが残留するものの Sが残留する可能性を可及的に低減すること できる。

 上記の構成において、前記混合粉末は、 記Mn粉末と前記S粉末とが1:1のモル比で、か 、全体の1~10重量%配合されていることが好 しい。

 すなわち、Mn粉末とS粉末をモル比1:1で配 した場合、その配合量が混合粉末全体に対 て1重量%未満であると、焼結時の熱でMn粉末 とS粉末を反応させ、Fe系焼結金属中にMnSを含 有させたときに、MnSの含有量が不十分となっ て良好な摺動特性が得られないことがある。 一方、モル比1:1で配合されたMn粉末とS粉末を 、混合粉末全体に対して10重量%を超える割合 で配合したとしても、摩擦係数のそれ以上の 顕著な低下はみられず、配合したMn粉末やS粉 末に無駄が生じてしまう。したがって、Mn粉 とS粉末をモル比1:1で配合した場合には、Mn 末とS粉末が混合粉末全体に対して上記数値 範囲内の重量%で配合されていることが好ま い。

 上記課題を解決するために創案された本 明に係るFe系焼結金属製軸受の製造方法は Fe系焼結金属中にMnSを含有するFe系焼結金属 軸受の製造方法において、Fe系金属粉末に Mn粉末とS粉末を混合した混合粉末を圧粉成 した後、該混合粉末の圧粉成形体を焼結す ことにより、該焼結時の熱で前記Mn粉末と前 記S粉末を反応させ、Fe系焼結金属中にMnSを含 有させることを特徴とする。

 このような方法によれば、既に述べた段 [0014]に記載した事項と同様の作用効果を享 することができる。

 上記の方法において、前記混合粉末は、 ル比で、前記Mn粉末を前記S粉末以上配合さ ていることが好ましい。

 このようにすれば、既に述べた段落[0016] 記載した事項と同様の作用効果を享受する とができる。

 上記の方法において、前記混合粉末は、 記Mn粉末と前記S粉末とが1:1のモル比で、か 、全体の1~10重量%配合されていることが好 しい。

 このようにすれば、既に述べた段落[0018] 記載した事項と同様の作用効果を享受する とができる。

 上記の方法において、前記混合粉末を、 記Mn粉末と前記S粉末を予め混合させたもの 前記Fe系金属粉末と混合することにより得 ことが好ましい。

 このようにすれば、予めMn粉末とS粉末が ァンデルワールス力や静電気力等によって る程度密着した状態で、Fe系金属粉末と混 されるので、焼結時の加熱過程におけるMn粉 末とS粉末との反応性が増し、Fe系焼結金属中 にMnSを効率よく含有させることが可能となる 。

 以上のように、本発明によれば、オイル ス環境下でも優れた摺動特性を発揮し得る 結金属製軸受を低コストで製造することが きる。

本発明の一実施形態に係るFe系焼結金 製軸受を模式的に示す縦断面図である。 本実施形態に係るFe系焼結金属製軸受 製造方法を模式的に示すフロー図である。 本実施形態に係るFe系焼結金属製軸受 変形例を示す縦断面図である。 本実施形態に係るFe系焼結金属製軸受 変形例を示す縦断面図である。 本発明の実施例に係るFe系焼結金属製 受のX線回折パターンを示す図である。

 以下、本発明の実施形態を図面に基づい 説明する。

 図1は、本発明の一実施形態に係るFe系焼 金属製軸受1の縦断面図を示している。同図 に示すように、この焼結金属製軸受1は略円 状をなし、焼結金属の多孔質体で形成され いる。

 この焼結金属製軸受1は、焼結時の熱でMn 末とS粉末を反応させて形成したMnSを含有し ている(詳細は後述する)。そのため、この焼 金属製軸受1は、MnSの固体潤滑剤としての機 能によって、内周側に配設される軸との間に 良好な摺動特性を確保しながら軸を相対回転 自在に支持することが可能となっている。

 なお、本実施形態に係る焼結金属製軸受1 は、略円筒状の形状をなすため、ラジアル荷 重を負荷することができ、例えば、家庭電化 製品、音響・映像機器、自動車電装品、事務 機、農業機械などに広く利用することができ る。

 次に、上述した焼結金属製軸受1の製造方 法を説明する。図2は、この焼結金属製軸受1 製造方法を模式的に示すフロー図である。 図に示すように、当該焼結金属製軸受1の製 造方法は、原料となるFe系金属粉末とMn粉末 S粉末とを混合する粉末混合工程(S1)と、混合 粉末を成形金型内に充填し、圧粉成形する圧 粉成形工程(S2)と、圧粉成形体を焼結する焼 工程(S3)とを含む。以下、各工程を順に説明 る。

 粉末混合工程S1では、Mn粉末2とS粉末3とを 混合した後、この第1混合粉末4をSUS粉末等のF e系金属粉末5と混合して第2混合粉末6を得る このように2段階に分けて粉末を混合するの 、予めMn粉末2とS粉末3とをファンデルワー ス力や静電気力等によってある程度密着さ てから、主成分であるFe系金属粉末5と混合 るためである。この際、第1混合粉末4は、モ ル比で、Mn粉末2がS粉末3以上になるように配 する。なお、この実施形態では、Mn粉末2とS 粉末3を、モル比で1:1で混合する。そして、 の第1混合粉末4が、第2混合粉末6全体の1~10重 量%(好ましくは1.5~2.5重量%)になるような配合 合で、Fe系金属粉末5と混合する。

 圧粉成形工程S2では、粉末混合工程S1で得 られた第2混合粉末6を、成形金型内部に充填 、これを圧粉成形することで圧粉成形体7を 得る。成形金型は、図示例では、第2混合粉 6の充填空間を形成するダイ8と、コアピン9 、下パンチ10と、ダイ8とコアピン9、および パンチ10に対して相対的に上下動が可能な パンチ11とで構成される。ダイ8、コアピン9 および下パンチ10で区画形成される空間に 2混合粉末6を充填し、当該空間に充填された 第2混合粉末6を上パンチ11により圧縮するこ で、成形金型の区画空間に倣った形状の圧 成形体7が成形される。ここで、図示例では イ8、コアピン9、および上下パンチ10,11とで 形成される区画空間は円筒状をなすため、当 該空間に倣った円筒状の圧粉成形体7が成形 れる。この際、ダイ8およびコアピン9に対す る下パンチ10の相対位置を調整することで、 2混合粉末6の充填量が設定でき、また、下 ンチ10に対する上パンチ11の近接量を調整す ことで、圧粉成形体7の圧縮比を適宜設定す ることが可能である。もちろん、圧粉成形体 7の形状は円筒状に限るものではなく、上記 型8~11の形状、構成を変更することで適宜調 可能である。

 焼結工程S3では、焼結炉12内で上述の圧粉 成形工程S2で得られた圧粉成形体7を、Fe系金 粉末5の焼結温度(例えば、1200℃)まで加熱す ることで焼結する。この際、圧粉成形体7の 面を酸化させないように、AXガスや水素ガス 雰囲気などの還元性雰囲気で段階的に加熱す ることが好ましい。

 このようにして、圧粉成形体7をFe系金属 末5の焼結温度まで加熱することで、その加 熱過程で、圧粉成形体7に含まれるMn粉末2とS 末3とが反応してMnSが生成される。したがっ て、焼結後のFe系焼結金属中には、MnSが分散 た状態で含有されることになるので、潤滑 等の使用が制限される環境下でも非常に優 た摺動特性を発揮することが可能となる。 して、安価なMn粉末2とS粉末3を使用してFe系 焼結金属中にMnSを含有させることができるの で、高価なMnS粉末を使用する場合に比べて、 焼結金属製軸受1の製造コストを確実に低減 ることが可能となる。

 なお、焼結工程S3の後に、サイジング工 を設け、当該工程において焼結工程S3で得ら れた焼結金属製軸受1にサイジング(プレス)加 工を施して、形状及び寸法を矯正するように してよい。

 以上のようにして製造された焼結金属製軸 1は、その表面開孔率が5~50%であることが好 しく、またその密度が5.5~7.5g/cm 3 であることが好ましい。

 また、製造された焼結金属製軸受1の中に は、MnSの他にも、上述したMn粉末2に由来する Mnが単独成分で残留するようにしてもよい。 れは、Mn粉末2とS粉末3とが焼結時の熱で反 する際に、焼結温度よりも蒸発温度が高いMn 粉末2のうちS粉末3と反応しなかったものは単 体のMnとして残留し、焼結温度よりも蒸発温 が低いS粉末3のうちMn粉末2と反応しなかっ ものは全て蒸発・飛散する場合があるため ある。なお、焼結金属製軸受1にMnが単独成 で含有されているか否かは、例えば、SEMで 察された範囲内の元素分析(面分析)を行うこ とにより判断することができる。すなわち、 Mn成分を示す分布の中に、Mn成分を示す分布 重複していない領域がある場合には、Mnが単 独成分で存在していると判断することができ る。なお、このとき、Mn成分を示す分布と、S 成分を示す分布が重複している領域について は、MnSが存在していると判断することができ る。

 さらに、上記の実施形態では、焼結金属 軸受の材料として、Fe系金属粉末5に、Mn粉 2とS粉末3とを混合したものを使用したが、 ちろん、バインダや離型剤など、他の材料 更に配合することも可能である。例えば、Cu 粉末などが、Fe系金属粉末5のバインダとして 使用可能である。

 また、上記実施形態では、焼結金属製軸 に、潤滑油等が含浸されていない場合を説 したが、潤滑油等の使用が制限されない通 の環境下で使用する場合には、焼結金属製 受に潤滑油や液体グリースを含浸させて、 わゆる焼結含油軸受として使用することも もちろん可能である。この場合、含油率は 5~25体積%とすることが好ましい。

 なお、上記の実施形態では、焼結金属製 受1として略円筒状のものを説明したが、こ れに限定されるものではなく、種々のタイプ の焼結金属製軸受に対しても勿論適用するこ とができる。具体的には、例えば図3に示す うに、外周面にフランジ部1aを有する焼結金 属製軸受1であってもよく、このようにすれ 、ラジアル荷重とアキシアル荷重が負荷で ると共に、フランジ部1aでの位置決めが可能 となる。また、例えば図4に示すように、外 面が略球面をなすスフェリカル形の焼結金 製軸受1であってもよく、このようにすれば ラジアル荷重が負荷できると共に、機器に り付ける際の調心機能も確保することが可 となる。

 本発明の有用性を実証するために以下の 認試験を行った。

 まず、Mn粉末とS粉末をモル比1:1で混合して 1混合粉末を製作した。その後、この第1混 粉末を、Fe系金属粉末であるSUS410L粉末と混 して第2混合粉末を製作した。このとき、第1 混合粉末は、第2混合粉末全体に対して30%に るように配合した。その後、このようにし 製作された第2混合粉末を6ton/cm 3 程度の圧力で圧粉成形した後、この圧粉成形 体を1100℃程度の温度で約8時間にわたって焼 することで焼結金属製軸受を製造した。な 、上記の第1混合粉末としては、Mn粉末とS粉 末とを1.8ks間単純に攪拌しながら混合したも (mix)と、Mn粉末とS粉末とを0.3~3.6ks間メカニ ルアロイニングすることにより混合したも (MA)を使用した。

 そして、以上のように製造された焼結金 製軸受の中にMnSが含有されているかを確認 るために、X線回折パターンを測定した。ま た、比較のためにMnS粉末を使用して焼結金属 中にMnSを含有させた焼結金属製軸受のX線回 パターンも測定した。これらの結果を図5に す。

 同図に示すように、MnS粉末を使用して製 された焼結金属製軸受と同様に、Mn粉末とS 末を使用して製造した実施例に係る焼結金 製軸受においても、MnSの存在を示す29度,34 ,49度の回折角においてピークが現われてい ことが確認できる。したがって、この結果 らも、焼結時の熱によりMn粉末とS粉末が反 して、焼結金属中にMnSが含有した焼結金属 軸受が製造されていると言える。

1   Fe系焼結金属製軸受
2   Mn粉末
3   S粉末
4   第1混合粉末
5   Fe系金属粉末
6   第2混合粉末
7   圧粉成形体
8   ダイ
9   コアピン
10  下パンチ
11  上パンチ
12  焼結炉
S1  粉末混合工程
S2  圧粉成形工程
S3  焼結工程




 
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