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Patent Searching and Data


Title:
FILTER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/090897
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a filter for adjusting sound qualities for various purposes. A filter (1) is so configured as to have a sound signal input and output the sound signal by shifting the phase of the sound signal in a prescribed frequency range by a prescribed angle.

Inventors:
MATSUMOTO YASUSHI
MAEDA KAZUAKI
Application Number:
PCT/JP2008/050833
Publication Date:
July 31, 2008
Filing Date:
January 22, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOA CORP (JP)
MATSUMOTO YASUSHI
MAEDA KAZUAKI
International Classes:
H03H17/06; H03G5/02; H03H17/02; H03H17/08; H04R3/04
Foreign References:
JPH01160207A1989-06-23
JPS63281508A1988-11-18
JPS6468109A1989-03-14
JPH04116774A1992-04-17
JPH0795684A1995-04-07
JP2003168958A2003-06-13
Attorney, Agent or Firm:
PATENT CORPORATE BODY ARCO PATENT OFFICE (Bo-eki Bldg.123-1, Higashimachi, Chuo-ku,Kobe-sh, Hyogo 31, JP)
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Claims:
 音声信号を入力し、前記音声信号の所定の周波数範囲における位相を所定角度ずらして出力するように構成された、フィルタ。
 前記音声信号の位相をずらす前記所定の周波数範囲及び前記所定角度がそれぞれ独立して変更可能なように構成された、請求項1に記載のフィルタ。
 前記音声信号の位相をずらす前記所定角度は±180度未満の範囲内であるように構成された、請求項1に記載のフィルタ。
 前記音声信号の位相をずらす前記所定の周波数範囲及び前記所定角度を変更可能なように構成された、請求項1に記載のフィルタ。
 入力される前記音声信号と出力される前記音声信号との前記所定の周波数範囲における振幅が不変であるように構成された、請求項1に記載のフィルタ。
 前記所定の周波数範囲は、可聴周波数の範囲内にある、請求項1に記載のフィルタ。
 前記所定の周波数範囲が複数設定されるとともに、それぞれの前記所定の周波数範囲に対応して位相をずらす前記所定角度がそれぞれ設定されるように構成された、請求項1に記載のフィルタ。
 前記フィルタは、有限インパルス応答フィルタである、請求項1に記載のフィルタ。
 デジタル信号プロセッサにより構成された、請求項1に記載のフィルタ。
 前記フィルタの位相周波数特性と振幅周波数特性とを独立して変更可能に構成された、請求項1に記載のフィルタ。
 前記位相周波数特性の変更は、中心周波数と周波数帯域幅と角度とを1または複数組指定することにより行われるように構成された、請求項10に記載のフィルタ。
 前記指定は、中心周波数と周波数帯域幅と角度とのそれぞれの数値を入力することにより行うように構成された、請求項11に記載のフィルタ。

 前記指定は、表示装置の画面上に表示された位相周波数特性曲線上の操作子であって、中心周波数と周波数帯域幅と角度とのそれぞれに対応する前記操作子を操作することにより行うように構成された、請求項11に記載のフィルタ。

 前記指定は、データとして予め作成された中心周波数と周波数帯域幅と角度とに基づいて行うように構成された、請求項11に記載のフィルタ。
 前記位相周波数特性の変更は、表示装置の画面上に所望の位相周波数特性曲線を描画することにより行うように構成された、請求項10に記載のフィルタ。
 前記位相周波数特性の変更は、表示装置の画面上に予め表示される位相周波数特性曲線を操作することにより行うように構成された、請求項10に記載のフィルタ。
 前記位相周波数特性の変更は、予め用意された複数の位相周波数特性の中から1つを選択することにより行うように構成された、請求項10に記載のフィルタ。
 前記振幅周波数特性の変更は、中心周波数と周波数帯域幅と利得とを1または複数組指定することにより行うように構成された、請求項10に記載のフィルタ。
 前記指定は、中心周波数と周波数帯域幅と利得とのそれぞれの数値を入力することにより行うように構成された、請求項18に記載のフィルタ。
 前記指定は、表示装置の画面上に表示された振幅周波数特性曲線上の操作子であって、中心周波数と周波数帯域幅と利得とのそれぞれに対応する前記操作子を操作することにより行うように構成された、請求項18に記載のフィルタ。
 前記指定は、データとして予め作成された中心周波数と周波数帯域幅と利得とに基づいて行うように構成された、請求項18に記載のフィルタ。
 前記振幅周波数特性の変更は、表示装置の画面上に所望の振幅周波数特性曲線を描画することにより行うように構成された、請求項10に記載のフィルタ。
 前記振幅周波数特性の変更は、表示装置の画面上に予め表示される振幅周波数特性曲線を操作することにより行うように構成された、請求項10に記載のフィルタ。
 前記振幅周波数特性の変更は、予め用意された複数の振幅周波数特性の中から1つを選択することにより行うように構成された、請求項10に記載のフィルタ。
Description:
フィルタ

 本発明は、音声信号の周波数特性(振幅周 波数特性及び位相周波数特性)のうちの少な とも位相周波数特性を調整するフィルタに する。

 従来、音響装置では、そのシステム全体 振幅周波数特性及び位相周波数特性が平坦 直線状になるようにイコライズするために FIR(有限インパルス応答)フィルタを用いて るものがある。なお、位相周波数特性とは 一般に位相特性などと言われるものであっ 、周波数を横軸に位相を縦軸に記して表さ る特性のことを言う。また、振幅周波数特 とは、オーディオ業界において一般に周波 特性などと言われるものであって、周波数 横軸に振幅を縦軸に記して表される特性の とを言う。

 例えば、特許文献1には、FIRフィルタが用 いられて、スピーカから出力される音響の位 相周波数特性が直線性を有するようにFIRフィ ルタの係数が設定された構成が記載されてい る。

 一方、特許文献2には、オペアンプを用いて 構成された180度移相回路を少なくとも3段縦 接続した構成とし、可聴周波数の範囲にお る周波数の対数的な増加に対応して音声入 信号の位相を漸次遅らせて可聴周波数の範 においてトータルで450度~600度の範囲の位相 れを発生する位相周波数特性をもつ音質改 回路が示されている。

特開2000-91865号公報

特開2005-143093号公報

 上記の特許文献1の技術では、スピーカか ら出力される音響の位相周波数特性が直線性 を有するように設定されている。また、特許 文献2の技術では、周波数の対数的な増加に 応して直線的な傾きで位相を遅らせるよう 構成されている。このようにこれらの従来 術では、予めどのような位相周波数特性に るかが定められているため、種々の用途に じた音質の調整を行うための構成としては 向きである。

 本発明は上記のような課題を解決するた になされたもので、種々の用途に応じた音 の調整が可能になるフィルタを提供するこ を目的としている。

 上記目的を達成するために、本発明のフ ルタは、音声信号を入力し、前記音声信号 所定の周波数範囲における位相を所定角度 らして出力するように構成されている。

 この構成によれば、所定の周波数範囲に ける位相を所定角度ずらす、例えば、ある 波数の位相を遅らせる、あるいは進めるこ により、音質の調整を行うことが可能にな 。したがって、種々の用途に応じて位相を らす周波数範囲と角度とを設定しておけば 種々の用途に応じた音質の調整が可能にな 。

 また、前記音声信号の位相をずらす前記 定の周波数範囲及び前記所定角度がそれぞ 独立して変更可能なように構成されていて よい。

 また、前記音声信号の位相をずらす前記 定角度は±180度未満の範囲内であるように 成されていてもよい。

 また、前記音声信号の位相をずらす前記 定の周波数範囲及び前記所定角度を変更可 なように構成されていてもよい。

 この構成によれば、例えば種々の用途に じて位相をずらす周波数範囲と角度とを変 することが容易になる。

 また、入力される前記音声信号と出力さ る前記音声信号との前記所定の周波数範囲 おける振幅が不変であるように構成されて てもよい。

 また、前記所定の周波数範囲は、可聴周 数の範囲内にあるように構成されていれば い。

 また、前記所定の周波数範囲が複数設定 れるとともに、それぞれの前記所定の周波 範囲に対応して位相をずらす前記所定角度 それぞれ設定されるように構成されていて よい。

 また、前記フィルタは、有限インパルス 答フィルタであるように構成されていても い。

 また、デジタル信号プロセッサにより構 されていてもよい。

 また、前記フィルタの位相周波数特性と振 周波数特性とを独立して変更可能に構成さ ていてもよい。

 また、前記位相周波数特性の変更は、中心 波数と周波数帯域幅と角度とを1または複数 組指定することにより行われるように構成さ れていてもよい。

 また、前記指定は、中心周波数と周波数 域幅と角度とのそれぞれの数値を入力する とにより行うように構成されていてもよい

 また、前記指定は、表示装置の画面上に 示された位相周波数特性曲線上の操作子で って、中心周波数と周波数帯域幅と角度と それぞれに対応する前記操作子を操作する とにより行うように構成されていてもよい

 また、前記指定は、データとして予め作 された中心周波数と周波数帯域幅と角度と 基づいて行うように構成されていてもよい

 また、前記位相周波数特性の変更は、表 装置の画面上に所望の位相周波数特性曲線 描画することにより行うように構成されて てもよい。

 また、前記位相周波数特性の変更は、表 装置の画面上に予め表示される位相周波数 性曲線を操作することにより行うように構 されていてもよい。

 また、前記位相周波数特性の変更は、予 用意された複数の位相周波数特性の中から1 つを選択することにより行うように構成され ていてもよい。

 また、前記振幅周波数特性の変更は、中 周波数と周波数帯域幅と利得とを1または複 数組指定することにより行うように構成され ていてもよい。

 また、前記指定は、中心周波数と周波数 域幅と利得とのそれぞれの数値を入力する とにより行うように構成されていてもよい

 また、前記指定は、表示装置の画面上に 示された振幅周波数特性曲線上の操作子で って、中心周波数と周波数帯域幅と利得と それぞれに対応する前記操作子を操作する とにより行うように構成されていてもよい

 また、前記指定は、データとして予め作 された中心周波数と周波数帯域幅と利得と 基づいて行うように構成されていてもよい

 また、前記振幅周波数特性の変更は、表 装置の画面上に所望の振幅周波数特性曲線 描画することにより行うように構成されて てもよい。

 また、前記振幅周波数特性の変更は、表 装置の画面上に予め表示される振幅周波数 性曲線を操作することにより行うように構 されていてもよい。

 また、前記振幅周波数特性の変更は、予 用意された複数の振幅周波数特性の中から1 つを選択することにより行うように構成され ていてもよい。

 本発明は、以上に説明した構成を有し、 々の用途に応じた音質の調整が可能になる ィルタを提供することができるという効果 奏する。

 本発明の上記目的、他の目的、特徴、及 利点は、添付図面参照の下、以下の好適な 施態様の詳細な説明から明らかにされる。

図1は、本発明の実施の形態のフィルタ を用いた音響装置の一例を示すブロック図で ある。 図2は、本発明の実施の形態のフィルタ の一構成例であるFIRフィルタを示す回路図で ある。 図3は、本発明の実施の形態のフィルタ の位相特性と振幅特性とを独立して変更する ための第1構成例の入力手段の表示画面を示 図である。 図4は、本発明の実施の形態のフィルタ の位相特性と振幅特性とを独立して変更する ための第2構成例の入力手段の表示画面を示 図である。 図5は、本発明の実施の形態のフィルタ の位相特性と振幅特性とを独立して変更する ための第6構成例の入力手段の表示画面を示 図である。 図6は、本発明の実施の形態のフィルタ の位相特性と振幅特性とを独立して変更する ための第7構成例の入力手段の表示画面を示 図である。 図7は、本発明の実施の形態のフィルタ の位相特性と振幅特性とを独立して変更する ための第8構成例の入力手段の表示画面を示 図である。

符号の説明

 1 フィルタ
 2 D/A変換器
 3 増幅器
 4 スピーカ

 以下、本発明の好ましい実施の形態を、 面を参照しながら説明する。

 図1は、本発明の実施の形態のフィルタを 用いた音響装置の一例を示すブロック図であ る。

 この音響装置には、フィルタ1と、その出 力端子OUTに接続されたD/A(デジタル/アナログ) 変換器2と、D/A変換器2に接続された増幅器3と 、増幅器3に接続されたスピーカ4と、押しボ ン等による入力手段5とが備えられている。

 フィルタ1では、デジタル信号処理が行わ れ、その入力端子INには、例えばマイクロホ から出力されるアナログ音声信号がA/D変換 れたデジタル音声信号、あるいはCDプレー 等の記録媒体再生装置から出力されるデジ ル音声信号が入力される。フィルタ1にて後 する処理が施された信号は、D/A変換器2に入 力されてアナログ信号に変換され、さらに増 幅器3によって電力増幅されてスピーカ4へ出 され、スピーカ4から拡声音として出力され る。

 フィルタ1では、入力端子INから入力され デジタル音声信号を、可聴周波数の範囲(20H z~20kHz)内における一部の所定の周波数範囲に ける位相を所定角度ずらして出力するよう 構成されている。

 フィルタ1は、例えばDSP(デジタル信号プロ ッサ)からなり、例えば図2に示すようなFIR( 限インパルス応答)フィルタとして機能する このFIRフィルタには、n個の縦続接続された 遅延回路11と、(n+1)個の乗算器12と、加算器13 を備えている。各遅延回路11では、それぞ の入力信号をサンプリング周期だけ遅延さ て出力し、各乗算器12では、それぞれに対応 して設定されるフィルタ係数h k (k=0~n)を入力信号に乗算して出力し、各乗算 12の出力が加算器13で加算されて出力される このようなFIRフィルタを用いれば、フィル 係数h k (k=0~n)を設定することによって振幅周波数特 (以下、「振幅特性」という)と位相周波数特 性(以下、「位相特性」という)とを独立して 定することができる。

 ここで、位相特性とは、周波数を横軸に位 を縦軸に記して表される特性のことを言う また、振幅特性とは、周波数を横軸に振幅( 例えば、ゲイン)を縦軸に記して表される特 のことを言う。

 また、種々の用途に応じたフィルタ係数 予め記憶されているメモリ(図示せず)をフ ルタ1に内蔵しておき、入力手段5を操作する ことによって、ある用途に応じたフィルタ係 数が選択され、この選択されたフィルタ係数 がメモリから読み出されて各乗算器12の利得 して設定される。例えば、入力端子INにマ クロホンからの音声信号がA/D変換されて入 される場合であって、そのマイクロホンを ピーチに使用する場合や、非常用のアナウ スを行うために使用する場合など、また、 力端子INにCDプレーヤ等の記録媒体再生装置 ら出力されるデジタル音声信号が入力され 場合などの種々の用途に応じたフィルタ係 が、予めフィルタ1内のメモリに記憶されて いる。

 本実施の形態では、フィルタ1にて、音声 信号の所定の周波数範囲における位相を所定 角度ずらす、例えば、ある周波数の位相を遅 らせる、あるいは進めることにより、スピー カ4から出力される音質の調整を行うことが 能になる。また、位相をずらす所定の周波 範囲が複数設定され、それぞれの所定の周 数範囲に対応して位相をずらす角度がそれ れ設定されていてもよい。また、入力手段5 操作することによって、位相をずらす周波 範囲と角度とを変更することができ、種々 用途に応じた音質の調整が可能になる。

 また、音質の調整を行う上で、音声信号 所定の周波数範囲における位相をずらす角 は±180度未満の範囲内であれば十分である

 また、フィルタ1にFIRフィルタを用いるこ とにより、振幅特性と位相特性とを独立して 設定することができるので、位相をずらす所 定の周波数範囲における振幅が不変であるよ うに構成されていてもよい。

 また、上記のFIRフィルタを用いた場合に 、位相特性を振幅特性と独立して変更可能 なるため、従来不可能であった音響調整が 能となる。特に、振幅を変化させずに位相 進めることにより、位相を進めた帯域の音 より強調された聞こえ方になり、かつ騒々 く聞こえなくなるなど従来では実現できな った調整ができるようになる。さらに、振 特性の変更と組み合わせて位相特性を変更 きるため、それぞれに効果的な設定が可能 なり、より複雑で自由な音響調整が可能と る。

 以下に、位相特性と振幅特性とを独立し 変更する構成例について説明する。

 ここで、フィルタ1には、FIRフィルタ(以下 「FIRフィルタ1A」と明記する)と、フィルタ 数設定手段として機能する演算制御部(以下 「演算制御部1B」と明記する)とを有するも とする。FIRフィルタ1Aは、入力端子INからの デジタル音声信号を入力し、フィルタ処理が 施された信号を出力端子OUTへ出力する。

 入力手段5では、操作者によって、例えばFIR フィルタ1Aに設定される振幅特性及び位相特 を指定するための操作が行われる。入力手 5は、後述の第1~第3構成例の場合には、例え ば、液晶ディスプレイとペンタブレットとを 統合した液晶ペンタブレット等を用いて構成 される。この場合、振幅特性と位相特性を入 力するための表示画面が表示され、ポインテ ィングデバイスとしてスタイラスペンを用い る。

 以下、各構成例について述べるが、各構 例では、入力手段5及び演算制御部1Bの構成 異なり、他の構成については同じである。

 (第1構成例)
 図3は、第1構成例の入力手段5の表示画面を す図である。

 この図3に示された表示画面31の場合、そ 画面の左側下部領域が振幅特性を指定する めの振幅特性指定領域であり、左側上部領 が指定される振幅特性を振幅特性曲線34で 示する振幅特性表示領域である。また、画 の右側下部領域が位相特性を指定するため 位相特性指定領域であり、右側上部領域が 定される位相特性を位相特性曲線35で表示す る位相特性表示領域である。

 振幅特性指定領域には、例えば可聴周波 (20Hz~20kHz)の範囲内で予め設定された複数の 波数の各々におけるゲイン(利得)を設定す ためのゲイン調整用操作子32が表示されてい る。同様に、位相特性指定領域には、上記の 可聴周波数の範囲内で予め設定された複数の 周波数の各々における位相を設定するための 位相調整用操作子33が表示されている。例え 、上記の予め設定された複数の周波数が10 とした場合には、図中、左から右へ並んだ イン調整用操作子32及び位相調整用操作子33 それぞれは、左から順に、例えば、31Hz、62H z、125Hz、250Hz、500Hz、1kHz、2kHz、4kHz、8kHz、16kH zの周波数のものに対応する。また、これら 周波数の数値については、表示画面31に表示 されるが、図3ではその図示を省略している

 操作者はスタイラスペンを用いて、所望 振幅特性となるように各ゲイン調整用操作 32の位置を上下に移動(ドラッグ)させて各周 波数におけるゲインを設定する。同様に、所 望の位相特性となるように各位相調整用操作 子33の位置を上下に移動させて各周波数にお る位相を設定する。そして、各ゲイン調整 操作子32の位置に対応する振幅特性曲線34が 表示され、各位相調整用操作子33の位置に対 する位相特性曲線35が表示される。なお、 ゲイン調整用操作子32,各位相調整用操作子33 は、一度も設定が行われていない初期状態と しては、例えば、各周波数におけるゲインあ るいは位相が0に設定された状態として表示 れる。

 以上に述べた図3に示す表示画面31が表示さ る入力手段5では、例えば表示画面31上の「 定」ボタン(図示せず)をスタイラスペンで れることにより、各ゲイン調整用操作子32の 位置を示す表示情報と、各位相調整用操作子 33の位置を示す表示情報とを演算制御部1Bへ 力する。これにより、FIRフィルタ1Aに設定し ようとする振幅特性と位相特性とが入力手段 5によって指定される。演算制御部1Bでは、各 ゲイン調整用操作子32の表示情報を振幅特性 報に変換するとともに各位相調整用操作子3 3の表示情報を位相特性情報に変換した後、 れらの振幅特性情報と位相特性情報とに基 き、逆FFT等の演算を行うことによりフィル 係数h k を求め、それをFIRフィルタ1Aに設定する。な 、各ゲイン調整用操作子32の表示情報は、 い間隔の周波数(前述のように例えば31Hz、62H z、・・・・、8kHz、16kHz)についての情報であ ため、演算制御部1Bでは、これらの周波数 すき間の周波数に関する振幅情報(ゲイン)を 補間して振幅特性情報を求める。同様に、各 位相調整用操作子33の表示情報も、広い間隔 周波数(前述のように例えば31Hz、62Hz、・・ ・、8kHz、16kHz)についての情報であるため、 演算制御部1Bでは、これらの周波数のすき間 周波数に関する位相情報を補間して位相特 情報を求める。

 なお、一旦ゲインあるいは位相の設定を い、次に設定を変更するとき、その変更前 は、各ゲイン調整用操作子32,各位相調整用 作子33はその直前に設定されたときの状態 ある変更前の状態が表示される。その状態 ら各操作子32,33を上下に移動させて設定を変 更する。このとき、各操作子32,33の位置に対 して表示される振幅特性曲線34及び位相特 曲線35の他、変更前の振幅特性曲線34a及び位 相特性曲線35aを表示しておくようにしてもよ い。これにより、変更前の振幅特性及び位相 特性と新たに設定しようとする振幅特性及び 位相特性との比較が容易になる。

 なお、各ゲイン調整用操作子32,各位相調 用操作子33は、上記のように画面上に表示 れるものではなく、操作者が実際に手で操 するハードウェアで構成されるようにして よい。

 なお、振幅特性情報とは、例えば振幅特 曲線34のグラフで示されるような振幅特性 表す数値列のデータであり、位相特性情報 は、例えば位相特性曲線35のグラフで示され るような位相特性を表す数値列のデータであ る。

 (第2、第3構成例)
 図4は、第2構成例の入力手段5の表示画面を す図である。

 この図4に示された表示画面41の場合、そ 上半分の上部領域が振幅特性を指定するた の領域(振幅特性表示領域)であり、下半分 下部領域が位相特性を指定するための領域( 相特性表示領域)である。

 上部の振幅特性表示領域には、例えば可 周波数の範囲内において設定される振幅特 を示すためのライン(振幅特性線)42が表示さ れる。このライン42は、初期状態として、例 ば、可聴周波数の全範囲においてゲインが0 に設定された状態である。あるいは、これ以 外の状態に設定されてあってもよい。操作者 はスタイラスペンを用いて、ライン42の任意 箇所をドラッグすることにより所望の振幅 性を示すライン42を形成する。

 下部の位相特性表示領域には、例えば可 周波数の範囲内において設定される位相特 を示すためのライン(位相特性線)43が表示さ れる。このライン43は、初期状態として、例 ば、可聴周波数の全範囲において位相が0に 設定された状態である。あるいは、これ以外 の状態に設定されてあってもよい。操作者は スタイラスペンを用いて、ライン43の任意の 所をドラッグすることにより所望の位相特 を示すライン43を形成する。

 なお、上記の第2構成例の入力手段5では 任意のライン42,43を変形させて所望の特性を 示すライン42,43を形成するようにしたが、例 ば、初期状態の表示画面41を、図4において イン42,43以外のものが表示され、ライン42,43 のみが表示されていない画面とし、操作者は スタイラスペンを用いて所望の特性を示すラ イン42,43を描画するようにしてもよい(これを 、第3構成例の入力手段5とする)。

 以上に述べた図4に示す表示画面41が表示さ る第2及び第3構成例の入力手段5では、例え 表示画面41上の「確定」ボタン(図示せず)を スタイラスペンで触れることにより、ライン 42の表示情報と、ライン43の表示情報とを演 制御部1Bへ出力する。これにより、FIRフィル タ1Aに設定しようとする振幅特性と位相特性 が入力手段5によって指定される。演算制御 部1Bでは、ライン42の表示情報を振幅特性情 に変換するとともにライン43の表示情報を位 相特性情報に変換した後、それらの振幅特性 情報と位相特性情報とに基づき、逆FFT等の演 算を行うことによりフィルタ係数h k を求め、それをFIRフィルタ1Aに設定する。

 上記の図3、図4に示すような表示画面を 示するように構成された第1、第2及び第3構 例の入力手段5を用いた場合には、操作者は 表示画面上で所望するFIRフィルタ1Aの振幅 性と位相特性とを容易に指定することが可 になる。

 (第4構成例)
 次に、第4構成例について説明する。この第 4構成例では、演算制御部1Bには、例えば演算 制御部1Bを構成するマイクロコンピュータの 部メモリからなる記憶部を有しており、こ にFIRフィルタ1Aに関する複数の振幅特性情 と複数の位相特性情報とを予め格納(記憶)し ておく。そして、入力手段5を操作すること よって、記憶部に格納されたものの中から 望の振幅特性情報及び位相特性情報を選択 るように構成されている。この第4構成例の 合の入力手段5には、例えば、複数の振幅特 性のそれぞれに対応する振幅特性指定ボタン 及び複数の位相特性のそれぞれに対応する位 相特性指定ボタンが設けられている。これら の指定ボタンは、押しボタン式等の実際に人 間の手で選択操作するものであってもよいし 、タッチパネルに表示され、指やスタイラス ペンで触れることにより選択されるものであ ってもよく、いずれの場合も振幅特性及び位 相特性を指定するための操作が容易である。 入力手段5では、選択された振幅特性指定ボ ンに対応する振幅特性の選択信号と、選択 れた位相特性指定ボタンに対応する位相特 の選択信号とを演算制御部1Bへ出力する。演 算制御部1Bでは、それぞれの選択信号に対応 る振幅特性情報と位相特性情報とを記憶部 ら読み出し、それらの振幅特性情報と位相 性情報とに基づき、逆FFT等の演算を行うこ によりフィルタ係数h k を求め、それをFIRフィルタ1Aに設定する。

 また、上記の第4構成例において、演算制 御部1B内の記憶部の記憶している情報の書き えができるように入力手段5を構成しておい てもよい。例えば、演算制御部1Bの記憶部に 、増幅器3やスピーカ4により構成される音 出力装置に応じたFIRフィルタ1Aの振幅特性情 報と位相特性情報とが記憶されている場合に 、音響出力装置を他の音響出力装置に変更し た場合に、前記他の音響出力装置に応じたFIR フィルタ1Aの位相特性情報及び振幅特性情報 書き換えるようにすればよい。この場合、 力手段5に、フラッシュメモリ、CD等の記録 体の情報を読み取る読取り手段を設けてお 、記録媒体から読み取った新しい振幅特性 報と位相特性情報を記憶部に格納(記憶)す ように構成すればよい。記録媒体は、音響 整装置あるいは音響装置の製造会社等から 布されたものであってもよいし、ユーザが ソコン(パーソナルコンピュータ)を操作して 音響調整装置あるいは音響装置の製造会社等 のホストコンピュータから、新しい振幅特性 情報と位相特性情報のファイルをダウンロー ドして記録媒体に記録したものであってもよ い。

 (第5構成例)
 次に、第5構成例について説明する。この第 5構成例では、入力手段5には、例えば、FIRフ ルタ1Aの初期状態(例えばゲインが0)あるい 直前に設定された振幅特性から、予め設定 れた複数の周波数の各々におけるゲインを 加するための振幅増加周波数指定ボタン及 ゲインを減少するための振幅減少周波数指 ボタンが各周波数に対応して設けられてい とともに、FIRフィルタ1Aの初期状態(例えば 相が0)あるいは直前に設定された位相特性か ら、予め設定された複数の周波数の各々にお ける位相を進めるための位相進相周波数指定 ボタン及び位相を遅らせるための位相遅相周 波数指定ボタンが各周波数に対応して設けら れている。上記の予め設定された複数の周波 数が10個とした場合には、振幅増加周波数指 ボタン、振幅減少周波数指定ボタン、位相 相周波数指定ボタン及び位相遅相周波数指 ボタンがそれぞれ10個ずつ設けられ、それ れの指定ボタンは、例えば、31Hz、62Hz、125Hz 250Hz、500Hz、1kHz、2kHz、4kHz、8kHz、16kHzの周波 数のものに対応する。これらの指定ボタンは 、押しボタン式等の実際に人間の手で選択操 作するものであってもよいし、タッチパネル に表示され、指やスタイラスペンで触れるこ とにより選択されるものであってもよい。

 この場合、入力手段5では、ある振幅増加 周波数指定ボタンがn回選択操作されると、 択された振幅増加周波数指定ボタンに対応 る選択信号を演算制御部1Bへn回出力し、あ 振幅減少周波数指定ボタンがn回選択操作さ ると、選択された振幅減少周波数指定ボタ に対応する選択信号を演算制御部1Bへn回出 する。また、ある位相進相周波数指定ボタ がn回選択操作されると、選択された位相進 相周波数指定ボタンに対応する選択信号を演 算制御部1Bへn回出力し、ある位相遅相周波数 指定ボタンがn回選択操作されると、選択さ た位相遅相周波数指定ボタンに対応する選 信号を演算制御部1Bへn回出力する。

 演算制御部1Bでは、直前に設定されてい FIRフィルタ1Aの振幅特性に対して、選択信号 がn回出力された振幅増加周波数指定ボタン 対応する周波数のゲインを所定値×nの分増 させるとともに、選択信号がn回出力された 幅減少周波数指定ボタンに対応する周波数 ゲインを所定値×nの分減少させることによ 変更後の振幅特性を定める情報を求め、そ 情報に基づいて振幅特性情報を求める。上 所定値は、予め定められた値である。各振 増加周波数指定ボタン及び振幅減少周波数 定ボタンの選択信号によって得られる変更 の振幅特性を定める情報は、広い間隔の周 数(前述のように例えば31Hz、62Hz、・・・・ 8kHz、16kHz)についての情報であるため、演算 制御部1Bでは、これらの周波数のすき間の周 数に関する振幅情報(ゲイン)を補間して振 特性情報を求める。

 また、演算制御部1Bでは、直前に設定さ ているFIRフィルタ1Aの位相特性に対して、選 択信号がn回出力された位相進相周波数指定 タンに対応する周波数の位相を所定角度×n 分進めるとともに、選択信号がn回出力され 位相遅相周波数指定ボタンに対応する周波 の位相を所定角度×nの分遅らせることによ 変更後の位相特性を定める情報を求め、そ 情報に基づいて位相特性情報を求める。上 所定角度は、予め定められた値である。各 相進相周波数指定ボタン及び位相遅相周波 指定ボタンの選択信号によって得られる変 後の位相特性を定める情報は、広い間隔の 波数(前述のように例えば31Hz、62Hz、・・・ 、8kHz、16kHz)についての情報であるため、演 算制御部1Bでは、これらの周波数のすき間の 波数に関する位相情報を補間して位相特性 報を求める。

 さらに、演算制御部1Bでは、上記のように て求めた振幅特性情報と位相特性情報とに づき、逆FFT等の演算を行うことによりフィ タ係数h k を求め、それをFIRフィルタ1Aに設定する。

 この第5構成例の入力手段5を用いた場合、 幅を変更したい周波数に対応する振幅増加 波数指定ボタン及び振幅減少周波数指定ボ ンを押す等の簡単な操作によってFIRフィル 1Aの振幅特性を変更することができる。また 、位相を変更したい周波数に対応する位相進 相周波数指定ボタン及び位相遅相周波数指定 ボタンを押す等の簡単な操作によってFIRフィ ルタ1Aの位相特性を変更することができる。

 (第6構成例)
 図5は、第6構成例の入力手段5の表示画面を す図である。

 ここでは、入力手段5は、例えば、表示画 面101を有する液晶ディスプレイと、キーボー ド及びマウス等を用いて構成される。

 この図5に示された表示画面101の場合、そ の画面の左側領域に振幅特性曲線102等を表示 する振幅特性表示領域が配置され、画面の右 側領域に位相特性曲線103等を表示する位相特 性表示領域が配置されている。

 振幅特性表示領域の下方には、設定ポイ ト番号(No.)、中心周波数(f)、周波数帯域幅(Q )、中心周波数におけるゲイン(G)を指定する めのそれぞれの操作ボタン104a、104b、105a、10 5b、106a、106b、107a、107bと、指定された値が表 示されるボックス104、105、106、107とが表示さ れている。同様に、位相特性表示領域の下方 には、設定ポイント番号(No.)、中心周波数(f) 周波数帯域幅(Q)、中心周波数における角度( D)を指定するためのそれぞれの操作ボタン108a 、108b、109a、109b、110a、110b、111a、111bと、指 された値が表示されるボックス108、109、110 111とが表示されている。

 操作者は、所望の振幅特性となるように 各設定ポイント番号(例えば、1、2、3、・・ ・)ごとに、中心周波数、周波数帯域幅、中 周波数におけるゲインを設定する。操作者 、例えばマウスを用いて、増加ボタン104a及 減少ボタン104bをクリックすることで、ボッ クス104に表示される設定ポイント番号を増加 及び減少させることができる。また、増加ボ タン105a及び減少ボタン105bをクリックするこ で、ボックス105に表示される中心周波数を 加及び減少させることができる。また、増 ボタン106a及び減少ボタン106bをクリックす ことで、ボックス106に表示される周波数帯 幅を増加及び減少させることができる。ま 、増加ボタン107a及び減少ボタン107bをクリッ クすることで、ボックス107に表示されるゲイ ンを増加及び減少させることができる。

 入力手段5では、以上の操作により設定さ れる各設定ポイント番号ごとの、中心周波数 、周波数帯域幅及びゲインからなる各振幅設 定情報を、演算制御部1Bへ出力する。演算制 部1Bでは、各振幅設定情報に基づいて振幅 性情報を求める。この振幅特性情報に基づ て振幅特性曲線102を表示するための表示情 を作成し、入力手段5の表示画面101に振幅特 曲線102を表示させる。

 また操作者は、所望の位相特性となるよ に、各設定ポイント番号(例えば、1、2、3、 ・・・)ごとに、中心周波数、周波数帯域幅 中心周波数における角度を設定する。操作 は、例えばマウスを用いて、増加ボタン108a び減少ボタン108bをクリックすることで、ボ ックス108に表示される設定ポイント番号を増 加及び減少させることができる。また、増加 ボタン109a及び減少ボタン109bをクリックする とで、ボックス109に表示される中心周波数 増加及び減少させることができる。また、 加ボタン110a及び減少ボタン110bをクリック ることで、ボックス110に表示される周波数 域幅を増加及び減少させることができる。 た、増加ボタン111a及び減少ボタン111bをクリ ックすることで、ボックス111に表示される角 度を増加及び減少させることができる。

 入力手段5では、以上の操作により設定さ れる各設定ポイント番号ごとの、中心周波数 、周波数帯域幅及び角度からなる各位相設定 情報を、演算制御部1Bへ出力する。演算制御 1Bでは、各位相設定情報に基づいて位相特 情報を求める。この位相特性情報に基づい 位相特性曲線103を表示するための表示情報 作成し、入力手段5の表示画面101に位相特性 線103を表示させる。

 さらに、演算制御部1Bでは、求めた振幅特 情報と位相特性情報とに基づき、逆FFT等の 算を行うことによりフィルタ係数h k を求め、それをFIRフィルタ1Aに設定する。

 また、設定を変更するための操作中に、 の変更前の振幅特性曲線102a及び位相特性曲 線103aを表示しておくようにしてもよい。こ により、変更前の振幅特性及び位相特性と たに設定しようとする振幅特性及び位相特 との比較が容易になる。

 また、設定を変更するための操作中に、 示画面101の振幅特性表示領域に目標とする 幅特性曲線を表示し、位相特性表示領域に 標とする位相特性曲線を表示しておくよう してもよい。これにより、目標とする振幅 性曲線及び目標とする位相特性曲線と重な ように振幅特性曲線及び位相特性曲線を作 することで、これらの作成が容易になる。

 なお、振幅特性を設定するための操作ボ ン(104a、104b)、(105a、105b)、(106a、106b)、(107a 107b)及び、位相特性を設定するための操作ボ タン(108a、108b)、(109a、109b)、(110a、110b)、(111a 111b)に代えて、例えば図5の操作子32、33で示 されるようなスライドバー等を用いてもよい 。さらに、これらの操作ボタンやスライドバ ー等の操作子は、上記のように画面上に表示 されるものではなく、操作者が実際に手で操 作する、ハードウェアで構成されるようにし てもよい。

 (第7構成例)
 図6は、第7構成例の入力手段5の表示画面を す図である。

 この図6に示された表示画面131の場合、そ の上部領域が指定する振幅特性を示す振幅特 性曲線を作成するための振幅特性描画領域で あり、下部領域が指定する位相特性を示す位 相特性曲線を作成するための位相特性描画領 域である。

 入力手段5は、例えば、表示画面131を有す る液晶ディスプレイと、キーボード及びマウ ス等を用いて構成される。

 入力手段5によって操作開始の指令を与え ると、表示画面131の振幅特性描画領域におい て、周波数軸上の所定の周波数の位置に、予 め定めた形状及び大きさの山形の振幅特性曲 線141が表示されるとともに、位相特性描画領 域においても同様に、予め定めた形状及び大 きさの山形の位相特性曲線151が表示される。

 振幅特性曲線141は、2つの操作子142、143を 有している。操作子142は振幅特性曲線141の中 央のピーク位置に設けられており、操作子143 は振幅特性曲線141の中途の位置に設けられて いる。操作子142は、マウスによってカーソル を操作子142に合わせて画面の上下方向及び左 右方向に移動(ドラッグ)させることができる また、操作子143は、マウスによってカーソ を操作子143に合わせて画面の左右方向に移 (ドラッグ)させることができる。

 操作子142を上下方向に移動させることで 幅特性曲線141のピークのゲインを調整する とができる。例えば、振幅特性曲線141の操 子142を上方向にドラッグすると、例えば振 特性曲線141aで示すように相似形の状態に拡 大し、マウスの釦を離すと、即ちドロップす ると、その位置で拡大を停止させる。また、 操作子142を下方にドラッグすると、図示して いないが、振幅特性曲線141を相似形の状態で 縮小する。

 また、操作子142を左右方向に移動させる とで振幅特性曲線141のピークのゲインとな 周波数(中心周波数)を変更することができ 。例えば拡大された振幅特性曲線141aの操作 142を右方向にドラッグすると、例えば振幅 性曲線141bで示すように振幅特性曲線141aが 平方向に移動し、ドロップした点で移動が 止する。

 操作子143を左右方向に移動させることで 幅特性曲線141の周波数帯域幅を変更するこ ができる。例えば最大ゲイン及びその周波 が移動された振幅特性曲線141bの操作子143を 右方向に向かって水平にドラッグすると、振 幅特性曲線141cとして示すように、振幅特性 線の傾きが緩やかになる。即ち、周波数帯 幅が大きくなる。また、操作子143を左方向 ドラッグすると、振幅特性曲線141の傾きは 峻となる。即ち、周波数帯域幅が小さくな 。このような傾きの変更は、ドロップする で継続する。

 以上のような操作によって振幅特性曲線 作成することにより、1つの設定ポイントに おける、中心周波数、周波数帯域幅及びゲイ ンからなる振幅設定情報が決められる。また 、以上のような操作を例えば複数回繰り返す ことにより、例えば可聴周波数範囲における 振幅特性曲線を作成(描画)し、それに対応す 複数の設定ポイントの各々における、中心 波数、周波数帯域幅及び中心周波数におけ ゲインからなる振幅設定情報が決められる

 また、位相特性曲線151も、2つの操作子152 、153を有している。操作子152は、位相特性曲 線151の中央のピーク位置に設けられており、 操作子153は位相特性曲線151の中途の位置に設 けられている。操作子152は、マウスによって カーソルを操作子152に合わせて画面の上下方 向及び左右方向に移動(ドラッグ)させること できる。また、操作子153は、マウスによっ カーソルを操作子153に合わせて画面の左右 向に移動(ドラッグ)させることができる。

 操作子152を上下方向に移動させることで 相特性曲線151のピークの角度(位相)を調整 ることができる。例えば、位相特性曲線151 操作子152を上方向にドラッグすると、例え 位相特性曲線151aで示すように相似形の状態 拡大し、ドロップすると、その位置で拡大 停止させる。また、操作子152を下方にドラ グすると、図示していないが、位相特性曲 151を相似形の状態で縮小する。

 また、操作子152を左右方向に移動させる とで位相特性曲線151のピークの角度となる 波数(中心周波数)を変更することができる 例えば拡大された位相特性曲線151aの操作子1 52を右方向にドラッグすると、例えば位相特 曲線151bで示すように位相特性曲線151aが水 方向に移動し、ドロップした点で移動が停 する。

 操作子153を左右方向に移動させることで 相特性曲線151の周波数帯域幅を変更するこ ができる。例えば最大角度及びその周波数 移動された位相特性曲線151bの操作子153を右 方向に向かって水平にドラッグすると、位相 特性曲線151cとして示すように、位相特性曲 の傾きが緩やかになる。即ち、周波数帯域 が大きくなる。また、操作子153を左方向に ラッグすると、位相特性曲線151の傾きは急 となる。即ち、周波数帯域幅が小さくなる このような傾きの変更は、ドロップするま 継続する。

 以上のような操作によって位相特性曲線 作成することにより、1つの設定ポイントに おける、中心周波数、周波数帯域幅及びゲイ ンからなる位相設定情報が決められる。また 、以上のような操作を例えば複数回繰り返す ことにより、例えば可聴周波数範囲における 位相特性曲線を作成(描画)し、それに対応す 複数の設定ポイントの各々における、中心 波数、周波数帯域幅及び中心周波数におけ 角度からなる位相設定情報が決められる。

 入力手段5では、以上の操作により設定され た各設定ポイントにおける振幅設定情報及び 各設定ポイントにおける位相設定情報を、演 算制御部1Bへ出力する。演算制御部1Bでは、 振幅設定情報に基づいて振幅特性情報を求 るとともに各位相設定情報に基づいて位相 性情報を求め、求めた振幅特性情報と位相 性情報とに基づき、逆FFT等の演算を行うこ によりフィルタ係数h k を求め、それをFIRフィルタ1Aに設定する。

 また、設定を変更するための操作中に、 示画面131の振幅特性描画領域に変更前の振 特性曲線を表示し、位相特性描画領域に変 前の位相特性曲線を表示しておくようにし もよい。これにより、変更前の振幅特性及 位相特性と新たに設定しようとする振幅特 及び位相特性との比較が容易になる。

 また、設定を変更するための操作中に、 示画面131の振幅特性描画領域に目標とする 幅特性曲線を表示し、位相特性描画領域に 標とする位相特性曲線を表示しておくよう してもよい。これにより、目標とする振幅 性曲線及び目標とする位相特性曲線と重な ように振幅特性曲線及び位相特性曲線を作 することで、これらの作成が容易になる。 の場合、目標とする振幅特性曲線及び目標 する位相特性曲線を表示するための情報は 例えば、演算制御部1Bの記憶部に格納され いる。

 (第8構成例)
 図7は、第8構成例の入力手段5の表示画面を す図である。

 ここでは、入力手段5は、例えば、表示画 面161を有する液晶ディスプレイと、キーボー ド及びマウス等を用いて構成される。

 この図7に示された表示画面161の場合、そ れぞれ表形式の振幅特性設定ファイル及び位 相特性設定ファイルが表示される。これら両 方のファイルの設定ポイント番号(No.)は、1、 2、3、・・・の順に予め表示されるようにな ている。

 操作者は、例えばキーボード等を操作し 、振幅特性設定ファイルの中心周波数(f)、 波数帯域幅(Q)、中心周波数におけるゲイン( G)の欄に所望の値を入力する。同様に、位相 性設定ファイルの中心周波数(f)、周波数帯 幅(Q)、中心周波数における角度(D)の欄に所 の値を入力する。

 入力手段5では、振幅特性設定ファイルに入 力された各設定ポイント番号ごとの、中心周 波数、周波数帯域幅及びゲインからなる各振 幅設定情報と、位相特性設定ファイルに入力 された各設定ポイント番号ごとの、中心周波 数、周波数帯域幅及び角度からなる各位相設 定情報とを、演算制御部1Bへ出力する。演算 御部1Bでは、各振幅設定情報に基づいて振 特性情報を求めるとともに、各位相設定情 に基づいて位相特性情報を求める。さらに 演算制御部1Bでは、求めた振幅特性情報と位 相特性情報とに基づき、逆FFT等の演算を行う ことによりフィルタ係数h k を求め、それをFIRフィルタ1Aに設定する。

 なお、この第8構成例では、入力手段5に 、振幅特性設定ファイル及び位相特性設定 ァイルを作成するようにしたが、例えばパ コン等を用いて振幅特性設定ファイル及び 相特性設定ファイルを作成し、フィルタに ップロードするようにすれば、フィルタの 力手段5に表示画面161を表示するためのディ プレイ等を備える必要がない。

 また、パソコンや設定用機器において、前 の図5や図6のような表示画面を表示できる 成とし、第6、第7構成例と同様にして設定さ れる振幅設定情報及び位相設定情報をファイ ル化して振幅特性設定ファイル及び位相特性 設定ファイルを作成し、それらをフィルタに アップロードするようにしてもよい。

 また、演算制御部1Bの記憶部に、複数の振 特性に対応する複数の振幅特性設定ファイ の情報(複数の振幅特性特定情報)と、複数の 位相特性に対応する複数の位相特性設定ファ イルの情報(複数の位相特性特定情報)とを予 格納しておき、先述の第4構成例のように、 入力手段5を、記憶部に格納されたものの中 ら所望の振幅特性特定情報及び位相特性特 情報を選択するように構成してもよい。こ 場合、演算制御部1Bでは、入力手段5の操作 応じて振幅特性特定情報と位相特性特定情 とを記憶部から読み出し、読み出した振幅 性特定情報(1または複数の振幅設定情報から なる情報)に基づいて振幅特性情報を求める ともに、位相特性特定情報(1または複数の位 相設定情報からなる情報)に基づいて位相特 情報を求め、さらに、振幅特性情報と位相 性情報とに基づいてフィルタ係数h k を求め、それをFIRフィルタ1Aに設定する。

 以上、第1~第8構成例のいずれの場合でも、 定する周波数範囲において、例えば位相特 を平坦にするためのボタン、メニュー等を けておいてもよい。これにより平坦な位相 性(例えば設定する全周波数範囲において角 度が0)の設定が容易になる。同様に、設定す 周波数範囲において、例えば振幅特性を平 にするためのボタン、メニュー等を設けて いてもよい。これにより平坦な振幅特性(設 定する周波数範囲において振幅が一定)の設 が容易になる。

 本実施形態では、フィルタ係数の設定によ 振幅特性と位相特性とをそれぞれ個別的に 定することができるFIRフィルタ1Aを用い、 のFIRフィルタ1Aの振幅特性と位相特性とを個 別的に設定することにより聴取者の好みや種 々の用途等に応じてスピーカ4から出力され 音質の調整を容易に行うことができる。特 、ある周波数の位相を遅らせる、あるいは めることにより、スピーカ4から出力される 質の調整を行うことが可能になる。

 上記のように本実施形態では、音響調整 FIRフィルタ1Aを用いている。つまりデジタ 信号処理の技術を用いている。

 そして、上記のような入力手段5を用いて FIRフィルタ1Aの位相特性を設定することがで るようにしているので、これまでの音響調 方法では実現することのできなかったよう 種々の音響調整が可能となる。上記のよう FIRフィルタ1Aを用いているため、任意の位 特性を設定することができる。つまり、各 波数毎に任意の位相特性を持たせることが きる。しかも、任意の周波数範囲において み、位相特性を調整するということも可能 ある。例えば、100Hzから200Hzまでの周波数範 においてのみ、入力された音声信号に対し 位相の変化を施し、他の周波数範囲におい は位相を変化させないようにすることもで る。

 また、上記のような入力手段5を用いてFIR フィルタ1Aの位相特性と振幅特性とを設定す ことができるようにしているので、位相特 と振幅特性の設定を、それぞれ独立して行 ことができる。つまり、FIRフィルタ1Aに既 設定されている振幅特性を変更させること く、位相特性のみを既に設定されている特 (位相特性)から別の特性(位相特性)に変更さ ることもできる。

 また、これとは反対に、FIRフィルタ1Aに に設定されている位相特性を変更させるこ なく、振幅特性のみを既に設定されている 性(振幅特性)から別の特性(振幅特性)に変更 せることもできる。

 さらに、FIRフィルタ1Aに既に設定されて る位相特性と振幅特性の両方を、別の特性 変更させることもできる。

 また、FIRフィルタ1Aに対して、周波数に らず一定のゲインを与えるような振幅特性 設定しておき、音声信号の位相特性のみに 化を与えるように、FIRフィルタ1Aの位相特性 を設定することもできるし、FIRフィルタ1Aに 定する位相特性を種々に変更して行くこと できる。

 特に、振幅を変化させずに位相を進める とにより、位相を進めた帯域の音がより強 された聞こえ方になり、かつ騒々しく聞こ なくなるなど従来では実現できなかった調 ができるようになる。さらに、振幅特性の 更と組み合わせて位相特性を変更できるた 、それぞれに効果的な設定が可能となり、 り複雑で自由な音響調整が可能となる。

 上記説明から、当業者にとっては、本発 の多くの改良や他の実施形態が明らかであ 。従って、上記説明は、例示としてのみ解 されるべきであり、本発明を実行する最良 態様を当業者に教示する目的で提供された のである。本発明の精神を逸脱することな 、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に 変更できる。

 本発明に係るフィルタは、音質の調整を うためのフィルタ等として有用である。