Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
FLUORESCENT LAMP AND LIGHTING DEVICE USING FLUORESCENT LAMP
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/087872
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a fluorescent lamp (1) comprising a fluorescent tube (2) and a base (3) arranged at the end part of the fluorescent tube (2), wherein the base (3) is formed with a resin and the resin has an UV-absorbing layer formed on its surface. Preferably, the UV-absorbing layer contains an UV-absorbing material and the UV-absorbing material comprises an inorganic particle. The inorganic particle is preferably composed of at least one member selected from the group consisting of TiO2, ZnO and CeO2. It becomes possible to provide a fluorescent lamp having a base which enables to completely separate UV ray from a base-forming resin and also enables to exhibit the UV absorption effect satisfactorily over a long period.

Inventors:
MANABE YOSHIO
ITO MASANOBU
HATA NOBUHARU
MIKI MASAHIRO
KAWABATA ICHIRO
SAITO TAKESHI
Application Number:
PCT/JP2008/050052
Publication Date:
July 24, 2008
Filing Date:
January 08, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
MATSUSHITA ELECTRIC IND CO LTD (JP)
MANABE YOSHIO
ITO MASANOBU
HATA NOBUHARU
MIKI MASAHIRO
KAWABATA ICHIRO
SAITO TAKESHI
International Classes:
H01J5/50
Foreign References:
JPH09129012A1997-05-16
JPH10162722A1998-06-19
Attorney, Agent or Firm:
IKEUCHI SATO & PARTNER PATENT ATTORNEYS (OAP TOWER 8-30, Tenmabashi 1-chome, Kita-ku, Osaka-sh, Osaka 26, JP)
Download PDF:
Claims:
 蛍光管と、前記蛍光管の端部に配置された口金とを含む蛍光ランプであって、
 前記口金が樹脂で形成され、
 前記樹脂の表面には、紫外線吸収層が形成されていることを特徴とする蛍光ランプ。
 前記紫外線吸収層は、紫外線吸収材料を含み、前記紫外線吸収材料は、無機粒子からなる請求項1に記載の蛍光ランプ。
 前記無機粒子は、TiO 2 、ZnO及びCeO 2 からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項2に記載の蛍光ランプ。
 前記紫外線吸収材料は、無機粒子からなり、前記紫外線吸収層の厚みが、0.5μm~5μmである請求項1に記載の蛍光ランプ。
 前記紫外線吸収材料は、無機粒子からなり、前記無機粒子の少なくとも一部が、前記樹脂の表面から内部に侵入している請求項1に記載の蛍光ランプ。
 前記無機粒子の前記樹脂の表面からの侵入深さが、10nm~100nmである請求項5に記載の蛍光ランプ。
 前記紫外線吸収層は、紫外線吸収材料を含み、前記紫外線吸収材料は、有機材料からなる請求項1に記載の蛍光ランプ。
 前記有機材料は、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物及びトリアジン系化合物から選ばれる少なくとも1種である請求項7に記載の蛍光ランプ。
 前記紫外線吸収材料は、有機材料からなり、前記紫外線吸収層の厚みが、0.1μm~10μmである請求項1に記載の蛍光ランプ。
 前記紫外線吸収材料は、有機材料からなり、前記有機材料の少なくとも一部が、前記樹脂の表面から内部に侵入している請求項1に記載の蛍光ランプ。
 前記有機材料の前記樹脂の表面からの侵入深さが、10nm~100nmである請求項10に記載の蛍光ランプ。
 前記口金の表面が、凹凸を有する請求項1に記載の蛍光ランプ。
 請求項1~12のいずれか1項に記載の蛍光ランプを含むことを特徴とする照明装置。
Description:
蛍光ランプ及び蛍光ランプを用 た照明装置

 本発明は、蛍光ランプとこの蛍光ランプ 用いた照明装置に関する。

 一般照明用の蛍光ランプとして、直管形 光ランプ;蛍光管が丸形や四角状であり、電 極を備えた端部同士を口金で跨いで連結した 環形蛍光ランプ;直管状のバルブを複数本ブ ッジ状に接続して端部で保持した、いわゆ 直管形のツイン形蛍光ランプ;丸形や四角状 バルブを複数本ブリッジ状に接続して形成 た、いわゆるツイン形状の環形蛍光ランプ が知られている。

 このような蛍光ランプにおける口金は、通 、ポリブチレンテレフタレート(PBT)又はポ カーボネート(PC)等の合成樹脂から形成され いる。また、環形蛍光ランプの場合、外観 した場合に全体的に白色の輪に見えるよう 、バルブ内に塗布された蛍光体の白色に合 せて、且つ、太陽光からの紫外線、蛍光ラ プ自体の発する紫外線及び周辺の他の蛍光 等からの紫外線による変色や機械的強度の 下を防ぐため、口金を形成する樹脂には、T iO 2 等の白色顔料を混合している(例えば、特許 献1、特許文献2参照。)。

 また、電球型蛍光灯では、口金だけでなく 路を収納しているホルダ部分にもPBT等の合 樹脂が使用されているが、同様に紫外線に り変色や機械的強度が低下するおそれがあ 。そこで、高分子樹脂に分散させたTiO 2 等の白色顔料をホルダ表面に塗布することに より、耐紫外線効果を付与することが提案さ れている(例えば、特許文献3参照。)。

特開昭56-106336号公報

特開昭59-184432号公報

特開平6-139997号公報

 上記従来の口金では、紫外線吸収剤として 能するTiO 2 等の白色顔料は、口金を形成する樹脂に分散 ・混合されているため、紫外線が直接照射さ れる口金表面部分では、紫外線吸収剤が存在 する部分と、樹脂のみが存在する部分とが混 在し、その樹脂のみが存在する部分では、紫 外線による変色や機械的強度の低下を防止す ることは困難である。このため、従来の口金 は、蛍光ランプを長期間使用すると変色した り、機械的強度が低下したりすることは避け られなかった。

 本発明は、上記従来の問題を解決するも で、紫外線と口金樹脂とを完全に隔離し、 外線吸収効果を長期間にわたって十分に発 させることができる口金を備えた蛍光ラン を提供する。

 本発明の蛍光ランプは、蛍光管と、前記 光管の端部に配置された口金とを含む蛍光 ンプであって、前記口金が樹脂で形成され 前記樹脂の表面には、紫外線吸収層が形成 れていることを特徴とする。

 また、本発明の照明装置は、上記本発明 蛍光ランプを含むことを特徴とする。

 本発明は、紫外線と口金樹脂とを完全に 離し、紫外線吸収効果を長期間にわたって 分に発揮させることができる口金を備えた 光ランプを提供できる。また、本発明の蛍 ランプを用いることで、長期間にわたって 金の変色や機械的強度の低下を防止した照 装置を提供できる。

図1は、実施形態1の環形蛍光ランプの 面図である。 図2は、図1の蛍光ランプに用いた口金 分解斜視図である。 図3は、実施形態3の直管形ツイン蛍光 ンプの側面図である。 図4は、実施形態4のボール形蛍光ラン の側面図である。 図5は、実施形態5の吊り下げ式蛍光灯 側面図である。 図6は、実施形態6のドーム型蛍光灯の 視図である。 図7は、比較例1の口金の紫外線照射前 の分光透過率を示す図である。 図8は、比較例1の口金の紫外線照射前 の分光透過率における変化量S1を示した図で ある。 図9は、ZnO添加量と変化量S1と膜厚との 係を示す図である。 図10は、実施例1~3及び比較例1の口金中 央を通過した透過光の分光特性を示す図であ る。 図11は、ZnO添加量と紫外線吸収比との 係を示す図である。

 以下、本発明の実施形態を図面に基づき 明する。但し、下記実施形態は、本発明の 例であって、本発明は下記実施形態に限定 れない。

 (実施形態1)
 先ず、本発明の蛍光ランプの一例である環 蛍光ランプの実施形態について説明する。 1は、本実施形態の環形蛍光ランプの平面図 である。図1において、蛍光ランプ1は、消費 力が30Wであって、蛍光管2と口金3とを備え いる。

 蛍光管2は、内部に一対の電極(図示せず )を有し、内部に水銀を供給するための粒状 亜鉛スズ水銀合金と、希ガスとしてのアル ンガスとが封入されている。また、口金3は 、蛍光管2の両端部を覆い且つその両端部を いで配置されている。

 蛍光管2の内面には、保護膜と蛍光体層と が順次積層(図示せず。)されている。蛍光管2 は、ソーダガラス製であって、管内径が28mm 肉厚が1.0mm、管軸方向の長さが540mmである。 光管2の両端部は、鉛ガラス製のフレアステ ム(図示せず。)により封止されている。フレ ステムにはタングステン製のフィラメント イルからなる電極を架設した2本のリード線 が封着されている(図示せず。)。蛍光管2の端 部にはフレアステムを固着するために蛍光体 が塗布されていない透明部分、即ち蛍光体非 塗布部が形成されている(図示せず。)。これ 蛍光体を塗布した後、フレアステムを固着 る箇所の蛍光体を削り取って形成するもの あり、口金3はこのような蛍光管2の端部の 明部分を覆って配置されている。

 図2は、図1の蛍光ランプに用いた口金の分 斜視図である。口金3は、二分割された半円 形状の第一部材4と第二部材5とから構成さ る。第一部材4及び第二部材5は、PBT、PC等の 燃性の樹脂で形成されている。この樹脂に 、紫外線による口金3の変色や機械的強度の 低下を防止するため、紫外線吸収材料として TiO 2 等の白色顔料が混合されており、第一部材4 び第二部材5は白色を呈している。但し、第 部材4及び第二部材5を形成する樹脂には、Ti O 2 等の紫外線吸収材料を混合しなくてもよい。 また、第一部材4及び第二部材5のいずれか一 のみを紫外線吸収材料を混合した樹脂で形 してもよい。

 口金3を構成する第一部材4は、蛍光ラン の主発光面とはほぼ反対側に位置する部分 あり、第一部材4には4本の電力供給用のピン 6が立設されている。また、口金3を構成する 二部材5は、蛍光ランプのほぼ主発光面側に 位置する部分である。ここで、蛍光ランプの 主発光面とは、被照射物のある方向に向かう 面をいい、例えば蛍光ランプを通常の天井灯 等に用いる場合において、例えば下方向に向 かう面を指す。具体的には、電力供給用のピ ン6が立設されている側とは反対側の部分を う。

 また、口金3の外面8には第一紫外線吸収 が形成されている。第一紫外線吸収層は、 光ランプ自体から発せられる紫外線や、蛍 ランプの周囲に位置する他の蛍光灯等から 紫外線による口金3の変色や機械的強度の低 を防ぐ効果を有している。また、口金3の内 面7には第二紫外線吸収層が形成されている 第二紫外線吸収層は、口金3の内面7を保護し 、口金3の内面7の紫外線による変色や機械的 度の低下を防ぐ効果を有するものである。 実施形態では、口金3の外面8と内面7との両 に紫外線吸収層を形成したが、外面8及び内 面7のうち、いずれかの表面に紫外線吸収層 形成してもよい。

 第一紫外線吸収層及び第二紫外線吸収層は 無機粒子からなる紫外線吸収材料により形 されている。紫外線吸収材料として使用で る無機粒子としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO )、酸化チタン(TiO 2 )、酸化セリウム(CeO 2 )等を挙げることができ、特にZnOは紫外線吸 能力が高いため最も好ましい。紫外線吸収 料は、これらの無機粒子を単独又は混合し 使用することができる。

 上記無機粒子の粒子径は、20nm~100nmである ことが好ましい。この範囲内であれば、波長 375nmに代表される近紫外線まで吸収すること できるからである。上記粒子径は、高分解 走査型電子顕微鏡を用いて上記無機粒子の 子径を実測することにより求めることがで る。

 また、紫外線吸収層の厚みは、0.5μm~5μm あることが好ましい。0.5μm未満であると紫 線吸収効果が少なく、5μmを超えると紫外線 収層が厚くなりすぎて、紫外線吸収層が脱 するおそれがあるからである。このように 金3の表面だけに紫外線吸収層を設けること で、少ない紫外線吸収材料を用いても紫外線 吸収効果を十分に発揮させることができる。 このため、口金3を形成する樹脂自体に紫外 吸収材料を混合することを省略できる。

 上記無機粒子の少なくとも一部は、口金3 を形成する樹脂の表面から内部に侵入、言い 換えれば樹脂の表面に無機粒子の一部が埋設 されていることが好ましい。即ち、上記無機 粒子が樹脂の表面に紫外線吸収層として単に 付着しているのではなく、樹脂の表面に埋め 込まれた状態で、樹脂の表面を紫外線吸収層 として被覆していることが好ましい。これに より、樹脂からなる口金3の表面に紫外線吸 層を強固に接合できる。また、上記無機粒 の上記樹脂の表面からの侵入深さは、10nm~100 nmであることが好ましい。10nm未満であると紫 外線吸収層の接合強度が不十分となり、100nm 超えると口金3が変形するおそれがあるから である。上記侵入深さは、高分解能走査型電 子顕微鏡を用いて上記無機粒子の粒子径を実 測し、その無機粒子の粒子径と、樹脂の表面 から突出しているその無機粒子部分の大きさ とから求めることができる。

 上記紫外線吸収層は、上記無機粒子をイ プロピルアルコール等の有機溶媒に分散さ た紫外線吸収層形成用塗布液を、口金3の表 面に塗布して乾燥して形成すればよい。この 際、紫外線吸収層形成用塗布液中の有機溶媒 が口金3を形成する樹脂の表面をわずかに溶 するため、樹脂の表面から上記無機粒子を 部に侵入させることができる。紫外線吸収 形成用塗布液中の無機粒子の含有量は、無 粒子の種類によって異なるが、例えば、ZnO 場合は、紫外線吸収層形成用塗布液の全重 割合で5重量%~30重量%が好ましい。5重量%未満 では紫外線吸収層の厚みを0.5μm以上にするこ とが困難であるため、紫外線吸収効果が少な くなり、30重量%を超えると紫外線吸収層の厚 みも5μmを超えてしまうため、紫外線吸収層 脱落するおそれがあるからである。

 また、口金3の表面は、凹凸を有すること が好ましく、本実施形態の口金3の外面8及び 面7には凹凸が形成されている。このような 凹凸は、例えばシボ加工により形成できる。 このような凹凸を設けることにより、紫外線 吸収層の口金3に対する接合強度がさらに大 くなり、蛍光ランプの取り扱い中に振動等 与えても紫外線吸収層が脱落することを防 ことができる。

 本実施形態では、口金3の外面8及び内面7 両面に凹凸を形成したが、外面8及び内面7 うち、いずれか一方に凹凸を形成すれば上 効果を得ることができる。

 第一部材4と第二部材5とは嵌合されて組 立てられて口金3を構成する。第二部材5の、 第一部材4と接合される部分のほぼ中央部に 一部材4に向かって突出する2つの係止凸部9 設けられている。第一部材4の、第二部材5と 接合される部分には、第二部材5の2つの係止 部9が挿入され、且つ嵌合するための係止凹 部(図示せず。)が形成されている。

 また、第二部材5のほぼ中央部には、蛍光 ランプの両端部間を仕切るよう補強部材10が けられている。さらに、第一部材4にはねじ 穴11が設けられ、このねじ穴11に挿入された じ12が、第二部材5の補強部材10に設けられた ねじ穴13にねじ込まれて第一部材4と第二部材 5とが固定される。

 口金3の肉厚は、本実施形態では約1mmとし たが、例えば、0.8mm~1.5mmとしてもよい。この 囲内であれば、シボ加工等の加工が行いや く、また、一般的な照明器具への取り付け 取り外しに対する口金3の強度を付与するこ とができる。

 本実施形態においては口金3の表面の全面 に紫外線吸収層を形成したが、口金3の表面 紫外線吸収層を形成しその一部に紫外線吸 層を形成していない紫外線吸収層非形成部 形成した形態、又は紫外線吸収層の膜厚を ならせて形成した形態も実施できる。これ より、紫外線吸収層の形成されていない部 又は薄く形成された部分において、所定時 経過後に口金を変色するよう構成すること よって、ランプ交換の時期を表示する機能 付与できる。

 (実施形態2)
 次に、本発明の蛍光ランプの他の例である 形蛍光ランプの実施形態について説明する 本実施形態の蛍光ランプは、紫外線吸収材 を他の材料に変更した以外は、実施形態1の 蛍光ランプと同様であるため、共通する部分 の説明は省略する。

 本実施形態の蛍光ランプでは、紫外線吸 材料として、有機材料を用いる。紫外線吸 材料として使用できる有機材料としては、 えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベン フェノン系化合物、トリアジン系化合物等 用いることができ、特にベンゾトリアゾー 系化合物は紫外線吸収能力が高いため最も ましい。これらの有機材料は、それぞれ単 又は混合して使用することができる。

 上記ベンゾトリアゾール系化合物として 、例えば、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフ ニル)ベンゾトリアゾール、2-(5-メチル-2-ヒ ロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-〔2- ヒドロキシ-3,5-ビス(α,α-ジメチルベンジル) ェニル〕-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-t-ブチ ル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ ンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-t- クチルフェニル)ベンゾトリアゾール等を使 用できる。上記ベンゾフェノン系化合物とし ては、例えば、(2-ヒドロキシ-4-メトキシベン ゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベ ゾフェノン等を使用できる。上記トリアジ 系化合物としては、例えば、2-(4,6-ジフェニ -1,3,5-トリアジン-2-イル)-5〔(ヘキシル)オキ 〕-フェノール等を使用できる。

 紫外線吸収材料として有機材料を用いた 合、上記紫外線吸収層の厚みは、0.1μm~10μm あることが好ましい。0.1μm未満であると紫 線吸収効果が少なく、10μmを超えると紫外 吸収層が厚くなりすぎて、紫外線吸収層が 落するおそれがあるからである。このよう 口金3の表面だけに紫外線吸収層を設けるこ で、少ない紫外線吸収材料を用いても紫外 吸収効果を十分に発揮させることができる

 上記有機材料の少なくとも一部は、上記 脂の表面から内部に侵入していることが好 しい。これにより、樹脂からなる口金3の表 面に紫外線吸収層を強固に接合できる。また 、上記有機材料の、上記樹脂の表面からの侵 入深さは、10nm~100nmであることが好ましい。10 nm未満であると紫外線吸収層の接合強度が不 分となり、100nmを超えると第二部材5が変形 るおそれがあるからである。上記侵入深さ 、高分解能走査型電子顕微鏡を用いた観察 より求めることができる。

 上記紫外線吸収層は、上記有機材料をイ プロピルアルコール等の有機溶媒に分散さ た紫外線吸収層形成用塗布液を、口金3の表 面に塗布して乾燥して形成すればよい。この 際、紫外線吸収層形成用塗布液中の有機溶媒 が口金3を形成する樹脂の表面をわずかに溶 するため、樹脂の表面から上記有機材料を 部に侵入させることができる。紫外線吸収 形成用塗布液中の有機材料の含有量は、有 材料の種類によって異なるが、例えば、ベ ゾトリアゾール系化合物の場合は、紫外線 収層形成用塗布液の全重量割合で0.1重量%~1 量%が好ましい。0.1重量%未満では紫外線吸収 層の厚みを0.1μm以上にすることが困難である ため、紫外線吸収効果が少なくなり、1重量% 超えると紫外線吸収層の厚みも10μmを超え しまうため、紫外線吸収層が脱落するおそ があるからである。

 (実施形態3)
 次に、本発明の蛍光ランプの他の例である 管形ツイン蛍光ランプの実施形態について 明する。図3は、本実施形態の直管形ツイン 蛍光ランプの側面図である。図3では、図1及 図2と共通する部分には同一の符号を付けて その説明を省略する場合がある。図3におい 、蛍光ランプ10は、複数の蛍光管2と口金3と 備えている。蛍光管2は、直管状のバルブを 複数本ブリッジ接続して、両端部にそれぞれ 電極を設けたものであって、蛍光ランプ10は その蛍光管2の端部を口金3で保持したもの ある。蛍光管2は、形状を除けば実施形態1の 蛍光管2(図1)とほぼ同様に構成されている。 金3は、全体が実施形態1と同様の樹脂で形成 されている。口金3の外面には、紫外線吸収 が形成されている。これにより、蛍光ラン 10自体から発せられる紫外線や、蛍光ランプ 10の周囲に位置する他の蛍光灯等からの紫外 による口金3の変色や機械的強度の低下を防 ぐことができる。また、口金3の内面にも紫 線吸収層を形成することができ、これによ 、蛍光ランプ10の口金3の内部から侵入する 外線による口金3の変色や機械的強度の低下 防ぐことができる。

 紫外線吸収層については、実施形態1又は 実施形態2と同様の紫外線吸収層を形成すれ よい。また、本実施形態の蛍光ランプ10の他 の構成は、実施形態1の蛍光ランプと矛盾し い範囲で同様に形成することができ、同様 効果を有する。

 (実施形態4)
 次に、本発明の蛍光ランプの他の例である ール形蛍光ランプの実施形態について説明 る。図4は、本実施形態のボール形蛍光ラン プの側面図である。図4では、図1及び図2と共 通する部分には同一の符号を付けてその説明 を省略する場合がある。図4において、蛍光 ンプ20は、U字状バルブを複数本ブリッジ接 し、両端部にそれぞれ電極を設けた蛍光管2 、この蛍光管2を覆うグローブ21と、蛍光管2 を支持するホルダを備えた口金3とからなる 蛍光管2の端部は口金3のホルダに固着され、 口金3で保持されている。蛍光管2は、形状を けば実施形態1の蛍光管2(図1)とほぼ同様に 成されている。口金3は、全体が実施形態1と 同様の樹脂で形成されている。口金3の外面 は、紫外線吸収層が形成されている。これ より、蛍光ランプ20自体から発せられる紫外 線や、蛍光ランプ20の周囲に位置する他の蛍 灯等からの紫外線による口金3の変色や機械 的強度の低下を防ぐことができる。また、口 金3の内面にも紫外線吸収層を形成すること でき、これにより、蛍光ランプ20の口金3の 部から侵入する紫外線による口金3の変色や 械的強度の低下を防ぐことができる。

 紫外線吸収層については、実施形態1又は 実施形態2と同様の紫外線吸収層を形成すれ よい。また、本実施形態の蛍光ランプ20の他 の構成は、実施形態1の蛍光ランプと矛盾し い範囲で同様に形成することができ、同様 効果を有する。

 (実施形態5)
 次に、本発明の蛍光ランプを備えた照明装 の一例である吊り下げ式蛍光灯の実施形態 ついて説明する。図5は、本実施形態の吊り 下げ式蛍光灯の側面図である。図5において 蛍光灯30は、蛍光ランプ31と、傘部32とを備 ている。蛍光ランプ31は、実施形態1又は実 形態2の蛍光ランプと同様の蛍光ランプを用 ており、蛍光管2と口金3とを備えている。 た、傘部32の下方は円形開口部を形成し、蛍 光ランプ31の発光が直接照射されるように構 されている。

 本実施形態の蛍光灯30は、実施形態1又は 施形態2の蛍光ランプを備えているので、長 期間使用しても口金3の変色や機械的強度の 下を防止できる。

 (実施形態6)
 次に、本発明の蛍光ランプを備えた照明装 の他の例であるドーム型蛍光灯の実施形態 ついて説明する。図6は、本実施形態のドー ム型蛍光灯の斜視図である。図6において、 光灯40は、蛍光ランプ41と、シーリングカバ 42とを備え、天井に設置されている。蛍光 ンプ41は、実施形態1又は実施形態2の蛍光ラ プと同様の蛍光ランプを用いており、蛍光 2と口金3とを備えている。また、シーリン カバー42は、半透明の樹脂から形成され、蛍 光ランプ41の発光がシーリングカバーを通し 照射されるように構成されている。

 本実施形態の蛍光灯40は、実施形態1又は 施形態2の蛍光ランプを備えているので、長 期間使用しても口金3の変色や機械的強度の 下を防止できる。

 以下、実施例に基づき本発明を説明する 、本発明は以下の実施例に限定されるもの はない。

 (実施例1)
 図2に示した実施形態1と同様の構成の口金3 次のとおり作製した。先ず、口金3の第一部 材4は、TiO 2 を1重量%添加したPBTで形成した。第二部材5は 、透光性のPBTのみで形成した。なお、第二部 材5を透光性のPBTで形成したのは、着色等の 化が確認し易いためである。次に、紫外線 収層は、次のとおり形成した。紫外線吸収 料としては、粒子径が20nm~100nmであるZnO微粒 を用いた。このZnO微粒子をイソプロピルア コールに分散させて、紫外線吸収層形成用 布液を作製した。ZnO微粒子の添加量は、紫 線吸収層形成用塗布液の全重量割合で10重 %とした。作製した紫外線吸収層形成用塗布 を、口金3の外面8と内面7とに塗布して乾燥 た。

 (実施例2)
 ZnO微粒子の添加量を13重量%とした以外は、 施例1と同様にして口金を作製した。

 (実施例3)
 ZnO微粒子の添加量を19重量%とした以外は、 施例1と同様にして口金を作製した。

 (比較例1)
 紫外線吸収層を形成しなかった以外は、実 例1と同様にして口金を作製した。

 <分光透過率の測定>
 比較例1の口金の分光透過率を日立製作所製 の分光光度計“U-4100”を用いて測定した。そ の後、口金に紫外線ランプ(中心波長350nm、出 力:3J)を用いて、口金の上方5cmの距離から紫 線を42時間照射した。その後、同様にして口 金の分光透過率を測定した。その結果、図7 示すように、紫外線照射前後での分光透過 は大きく変化した。図7において、曲線Aは、 紫外線照射前の分光透過率を示し、曲線Bは 紫外線照射後の分光透過率を示す。図7から 紫外線照射前では波長410nm以上の領域で透 率は80%以上であったが、紫外線照射後では 長350nm~470nmの領域で透過率が大きく低下した ことが分かる。

 また、図8の斜線部に示すように、波長350 nm~400nmの領域における5nmおきの紫外線照射前 での透過率fのトータル変化量S1を下記式(1) ら計算した。

 同様にして実施例1~3の口金の上記変化量S 1を求めた。その結果を図9に示す。図9から、 紫外線照射前後での上記変化量S1は、ZnO添加 を増加させると徐々に減少し、19重量%で殆 変化しなくなった。このことから、ZnO微粒 からなる紫外線吸収層を設けることにより 紫外線を照射しても口金はほとんど経時劣 しないことが分かる。

 また、図9には、ZnO添加量と紫外線吸収層 の膜厚との関係も示す。図9から、膜厚は、Zn O微粒子の添加量に比例して増加することが かる。

 <分光特性の測定>
 実施例1~3及び比較例1の口金を用いて、実施 形態1と同様の環形蛍光ランプ(FCL40:品番)を作 製した。作製した蛍光ランプの口金以外の構 成部分は、通常の部材を使用し、通常の方法 により作製した。

 次に、各蛍光ランプを点灯させて、口金 央の透過光の分光特性をトプコン社製の表 輝度分光測定装置“SR-3”で測定した。蛍光 ランプと測定装置“SR-3”との距離は1mとし、 測定スポットの大きさは約2mm径とした。また 、分光標準光としては、標準ランプを用いた 。口金中央を通過した透過光の分光特性を図 10に示す。図10において、365nmにおいて水銀原 子線のピークが見られる。紫外線吸収層の有 無で365nm付近の分光特性が大きく変化し、こ 水銀原子線を紫外線吸収層が吸収している とが分かる。ここで、波長300nm~370nmの領域 おける透過率T(λ)を積分した値S2を下記式(2) 表現する。

 上記S2について、紫外線吸収層がない場 をS2aとし、紫外線吸収層を形成した場合をS2 bとし、〔(S2a-S2b)/S2a〕を紫外線吸収比とする ZnO添加量と紫外線吸収比〔(S2a-S2b)/S2a〕との 関係を図11に示す。図11から、ZnO添加量の増 と共に紫外線吸収比〔(S2a-S2b)/S2a〕が増加し 紫外線吸収層を設けることにより、96%以上 紫外線(特に水銀原子線の365nm)をほとんど吸 収することができた。

 本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で 上記以外の形態としても実施が可能である 本出願に開示された実施形態は一例であっ 、これらに限定はされない。本発明の範囲 、上述の明細書の記載よりも、添付されて る請求の範囲の記載を優先して解釈され、 求の範囲と均等の範囲内での全ての変更は 請求の範囲に含まれるものである。

 以上のように、本発明は、紫外線と口金 脂とを完全に隔離し、紫外線吸収効果を長 間にわたって十分に発揮させることができ 口金を備えた蛍光ランプを提供できる。ま 、本発明の蛍光ランプを用いることで、長 間にわたって口金の変色や機械的強度の低 を防止した照明装置を提供できる。