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Patent Searching and Data


Title:
FLUORESCENT PROBE FOR DETECTING CANCER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175688
Kind Code:
A1
Abstract:
[Problem] To provide a fluorescent probe capable of detecting breast cancer, lung cancer, and squamous cell cancer. [Solution] A fluorescent probe for detecting breast cancer and benign tumors of the breast, the probe containing a compound represented by general formula (I) or a salt thereof.

Inventors:
URANO YASUTERU (JP)
KAMIYA MAKO (JP)
FUJITA KYOHEI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/008432
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 28, 2020
Export Citation:
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Assignee:
UNIV TOKYO (JP)
International Classes:
C07D407/04; A61K49/00; C07F7/10; C12Q1/34; G01N21/64
Domestic Patent References:
WO2014106957A12014-07-10
WO2015174460A12015-11-19
Foreign References:
JP2018140971A2018-09-13
JP2018000074A2018-01-11
JP2018210101A2018-11-07
Other References:
ASANUMA D. ET AL.: "Sensitive beta -galactosidase-targeting fluorescence probe for visualizing small peritoneal metastatic tumours in vivo", NAT. COMMUN., vol. 6, 2015, pages 6463, XP055451716
MATSUZAKI H. ET AL.: "Novel hexosaminidase-targeting fluorescence probe for visualizing human colorectal cancer", BIOCONJUGATE CHEM., vol. 27, 2016, pages 973 - 981, XP055734948
UEO H. ET AL.: "Rapid intraoperative visualization of breast lesions with y- glutamyl hydroxymethyl rhodamine green", SCI. REP., vol. 5, 2015, pages 12080, XP055580125, DOI: 10.1038/srep12080
URANO, Y. ET AL., SCIENCE TRANSL MED, vol. 3, 2011, pages 110
ONOYAMA, H ET AL., SCI. REP., vol. 6, 2016, pages 26399
UEO, H. ET AL., SCI. REP., vol. 5, 2015, pages 12080
MATSUZAKI, H ET AL., BIOCONJU. CHEM., vol. 27, no. 4, 2016, pages 973 - 981
ASANUMA, D ET AL., NAT. COMMUN., vol. 6, 2015, pages 6463
J. AM. CHEM. SOC., vol. 135, 2013, pages 6002 - 6005
See also references of EP 3932916A4
Attorney, Agent or Firm:
ONO Makoto et al. (JP)
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Claims:
\¥0 2020/175688 27 卩(:17 2020 /008432

請求の範囲

[請求項 1 ] 以下の一般式 (丨) で表される化合物又はその塩を含む、 乳癌及び 乳腺の良性腫瘍検出虽光プローブ。

、 、 に存在する同一又は異なる一 価の置換基を示し;

それぞれ独立に、 水素原子、 炭素数 1〜 6個のアル キル基又はハロゲン原子を示し;

それぞれ独立に、 水素原子、 炭素数 1〜 6個のアル キル基又はハロゲン原子を示し;

水素原子、 炭素数 1〜 5個のアルキル基、 又は炭素数 1〜 5 個のフッ化アルキル基を示し;

及び は、 存在する場合は、 それぞれ独立に、 炭素数 1〜 6個 のアルキル基又はアリール基を示し、

ここで、 Xが酸素原子の場合は、 は存在せず;

Xは、 酸素原子、 珪素原子又は炭素原子を示し;

nは、 1〜 3の整数であり ;

!_は、 以下の式 (1) 〜 (6) のいずれかの基から選択される。 ) \¥02020/175688 28 卩(:171?2020/008432

[請求項 2] Xが酸素原子である、 請求項 1 に記載の蛍光プローブ。

[請求項 3] が炭素数 1〜 5個のフッ化アルキル基である、 請求項 1又は 2 に記載の蛍光プローブ。

[請求項 4] 請求項 1〜 3のいずれか 1項に記載の蛍光プローブと、 〇〇丁活性 検出プローブを含む、 乳癌及び乳腺の良性腫瘍検出蛍光プローブ。

[請求項 5] 以下の一般式 (丨) で表される化合物又はその塩を含む肺腺癌また は肺扁平上皮癌検出蛍光プローブ。

、 、 に存在する同一又は異なる一 価の置換基を示し;

それぞれ独立に、 水素原子、 炭素数 1〜 6個のアル キル基又はハロゲン原子を示し;

それぞれ独立に、 水素原子、 炭素数 1〜 6個のアル \¥02020/175688 29 卩(:171?2020/008432

キル基又はハロゲン原子を示し;

水素原子、 炭素数 1〜 5個のアルキル基、 又は炭素数 1〜 5 個のフッ化アルキル基を示し;

及び は、 存在する場合は、 それぞれ独立に、 炭素数 1〜 6個 のアルキル基又はアリール基を示し、

ここで、 Xが酸素原子の場合は、 は存在せず;

Xは、 酸素原子、 珪素原子又は炭素原子を示し;

nは、 1〜 3の整数であり ;

!_は、 以下の式 (5) 又は (6) の基から選択される。 )

[請求項 6] Xが酸素原子である、 請求項 5に記載の蛍光プローブ。

[請求項 7] が炭素数 1〜 5個のフッ化アルキル基である、 請求項 5又は 6 に記載の蛍光プローブ。

[請求項 8] 乳癌及び乳腺の良性腫瘍を検知する方法であって、 (3) 請求項 1 〜 4のいずれか 1項に記載の蛍光プローブを乳房の臨床検体に適用す る工程、 及び (匕) 前記蛍光プローブを適用した乳房の臨床検体の蛍 光像を測定することを含む、 前記方法。

[請求項 9] 肺線癌又は肺扁平上皮癌を検知する方法であって、 (3) 請求項 5 〜 7のいずれか 1項に記載の蛍光プローブを肺線癌又は肺扁平上皮癌 の臨床検体に適用する工程、 及び (匕) 前記蛍光プローブを適用した 肺線癌又は肺扁平上皮癌の臨床検体の蛍光像を測定することを含む、 刖目 方 。

[請求項 10] 請求項 1〜 4のいずれか 1項に記載の蛍光プローブ、 及び、 0 0 7 活性検出プローブを含む、 乳癌及び乳腺の良性腫瘍検出蛍光プローブ \¥02020/175688 30 卩(:171?2020/008432

[請求項 1 1 ] 前記◦◦丁活性検出プローブが、 以下の一般式 ( 丨 丨 ) で表される 化合物又はその塩である、 請求項 1 〇に記載の乳癌及び乳腺の良性腫 瘍検出蛍光プローブ。

(式中、

Xは、 3 丨 ( ) ( ) 、 0 6 ( ) ( ) 、 S n ( ) 、 〇 ( ) 、 (=〇) ( ) 又は〇を表し、 ここで、 及び は、 それぞれ独立に水素原子、 アルキル基、 又 はアリール基を表し ;

8 1は、 水素原子、 又はそれぞれ置換されていてもよいアルキル基、 カルボキシル基、 エステル基、 アルコキシ基、 アミ ド基、 及びアジド 基よりなる群から独立に選択される 1 〜 4個の同一又は異なる置換基 を表し ;

は、 水素原子、 ヒ ドロキシル基、 シアノ基、 それぞれ置換されて いてもよいアルキル基、 アルコキシ基、 アリール、 又はへテロアリー ルを表し ;

及び は、 それぞれ独立に、 水素原子、 ヒ ドロキシル基、 ハロ ゲン原子、 それぞれ置換されていてもよいアルキル基、 スルホ基、 力 ルボキシル基、 エステル基、 アミ ド基及びアジド基よりなる群から独 立に選択される 1 〜 3個の同一又は異なる置換基を表し ;

5、 [¾ 6、 及び は、 それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表 し、

ここで、 は、 それぞれ と一緒になって、 それらが結合 \¥02020/175688 31 卩(:171?2020/008432

する窒素原子を含む環構造を形成してもよく ;

アミノ酸由来のアシル残基を表す。 )

[請求項 12] 請求項 1〜 4のいずれか 1項に記載の蛍光プローブ、 及び、 以下の 式 (7) の化合物又はその塩を含む、 乳癌及び乳腺の良性腫瘍検出蛍 光プローブ。

[請求項 13] 請求項 1〜 4のいずれか 1項に記載の蛍光プローブを含む、 乳癌及 び乳腺の良性腫瘍検出用キッ ト。

[請求項 14] 請求項 1〜 4のいずれか 1項に記載の蛍光プローブ、 及び、 0 0 7 活性検出プローブを含む、 乳癌及び乳腺の良性腫瘍検出用キッ ト。

[請求項 15] 請求項 5〜 7のいずれか 1項に記載の蛍光プローブを含む、 肺線癌 又は肺扁平上皮癌検出用キッ ト。

Description:
\¥0 2020/175688 1 卩(:17 2020 /008432 明 細 書

発明の名称 : 癌検出蛍光プローブ

技術分野

[0001 ] 本発明は、 癌を特異的に検出することができる蛍光プロ ーブに関する。 よ り具体的には、 本発明は、 乳腺の悪性及び良性腫瘍、 肺腺癌または肺扁平上 皮癌を検出することが可能な蛍光プローブに 関する。

背景技術

[0002] 悪性組織における酵素活性を評価する方法に より、 癌の検出を導くための 有効なバイオマーカーについて情報を提供す ることができる。 癌の蛍光誘導 検出は、 部分摘出手術の効率を改善するための最も有 望なアプローチの 1つで ある。 本発明者らの研究グループは、 これまで、 活性型アミノぺプチダーゼ 反応性蛍光プローブ (非特許文献 1 ) を開発し、 局所的にプローブ溶液をス プレーすることによって数分以内にヒトの乳 がんと食道がんを検出すること に成功した (非特許文献 2及び 3 ) 。

[0003] しかしながら、 癌と正常組織との間のアミノぺプチダーゼ活 性に明らかな 違いがないことから、 これらの蛍光プローブによってまだ高い感度 ·特異度 で検出されていない多くの悪性腫瘍がある。

先行技術文献

非特許文献

[0004] 非特許文献 1 : 11「8门〇, 丫· 81. 3, 1 10 (201 1 )

非特許文献 2 : (^(^81113, 1 1^卩· , 6, 26399 (2016)

非特許文献 3 : 1^〇, 1 6† 3し 5〇1 . 1^卩., 5, 12080 (2015)

発明の開示

発明が解決しようとする課題

[0005] 本発明は、 乳腺の悪性及び良性腫瘍、 肺腺癌または肺扁平上皮癌を検出す ることが可能な蛍光プローブを提供すること を目的とする。

課題を解決するための手段 \¥02020/175688 2 卩(:171?2020/008432

[0006] 本発明者らは、 癌におけるグリコシダーゼ活性に焦点を当て 、 異なるグリ コシダーゼ活性を検出するための種々の蛍光 プローブを調製し、 これらの蛍 光プローブを利用してヒト外科検体における グリコシダーゼ活性の包括的な スクリーニングを行うことにより、 グリコシダーゼ活性が腫瘍の種類によっ て異なり、 そしてある種の蛍光プローブが腫瘍の特異的 画像化に有効である ことを見出し、 本発明を完成するに至った。

[0007] 即ち、 本発明は、

[ 1 ] 以下の一般式 (丨) で表される化合物又はその塩を含む、 乳癌及び乳 腺の良性腫瘍検出蛍光プローブ。

(式中、

は、 存在する場合は、 ベンゼン環上に存在する同一又は異なる一価 の置換 基を示し;

それぞれ独立に、 水素原子、 炭素数 1〜 6個のアルキル基又 はハロゲン原子を示し;

それぞれ独立に、 水素原子、 炭素数 1〜 6個のアルキル基又 はハロゲン原子を示し;

水素原子、 炭素数 1〜 5個のアルキル基、 又は炭素数 1〜 5個のフッ 化アルキル基を示し;

存在する場合は、 それぞれ独立に、 炭素数 1〜 6個のアルキ ル基又はアリール基を示し、

ここで、 Xが酸素原子の場合は、 は存在せず;

Xは、 酸素原子、 珪素原子又は炭素原子を示し; \¥02020/175688 3 卩(:171?2020/008432

nは、 1〜 3の整数であり ;

!_は、 以下の式 (1) 〜 (6) のいずれかの基から選択される。 )

[2] Xが酸素原子である、 [1] に記載の蛍光プローブ。

[3] が炭素数 1〜 5個のフッ化アルキル基である、 [1] 又は [2] に 記載の蛍光プローブ。

[4] [1] 〜 [3] のいずれか 1項に記載の蛍光プローブと、 〇〇丁活性 検出プローブを含む、 乳癌及び乳腺の良性腫瘍検出蛍光プローブ。

[5] 以下の一般式 (丨) で表される化合物又はその塩を含む肺腺癌ま たは 肺扁平上皮癌検出蛍光プローブ。

、 、 環上に存在する同一又は異なる一価の置換 \¥02020/175688 4 卩(:171?2020/008432

基を示し;

それぞれ独立に、 水素原子、 炭素数 1〜 6個のアルキル基又 はハロゲン原子を示し;

それぞれ独立に、 水素原子、 炭素数 1〜 6個のアルキル基又 はハロゲン原子を示し;

水素原子、 炭素数 1〜 5個のアルキル基、 又は炭素数 1〜 5個のフッ 化アルキル基を示し;

存在する場合は、 それぞれ独立に、 炭素数 1〜 6個のアルキ ル基又はアリール基を示し、

ここで、 Xが酸素原子の場合は、 は存在せず;

Xは、 酸素原子、 珪素原子又は炭素原子を示し;

nは、 1〜 3の整数であり ;

!_は、 以下の式 (5) 又は (6) の基から選択される。 )

[6] Xが酸素原子である、 [5] に記載の蛍光プローブ。

[7] が炭素数 1〜 5個のフッ化アルキル基である、 [5] 又は [6] に 記載の蛍光プローブ。

[8] 乳癌及び乳腺の良性腫瘍を検知する方法であ って、 (3) [1] 〜 [ 4] のいずれか 1項に記載の蛍光プローブを乳房の臨床検体 適用する工程 、 及び (匕) 前記蛍光プローブを適用した乳房の臨床検体 の蛍光像を測定す ることを含む、 前記方法。

[9] 肺線癌又は肺扁平上皮癌を検知する方法であ って、 (3) [5] 〜 [

7] のいずれか 1項に記載の蛍光プローブを肺線癌又は肺扁 上皮癌の臨床 検体に適用する工程、 及び

(匕) 前記蛍光プローブを適用した肺線癌又は肺扁 平上皮癌の臨床検体の蛍 \¥02020/175688 5 卩(:171?2020/008432

光像を測定することを含む、 前記方法。

[1 0] [1] 〜 [4] のいずれか 1項に記載の蛍光プローブ、 及び、 ◦◦ 丁活性検出プローブを含む、 乳癌及び乳腺の良性腫瘍検出蛍光プローブ。

[1 1] 前記◦◦丁活性検出プローブが、 以下の一般式 (丨 丨) で表される 化合物又はその塩である、 [1 0] に記載の乳癌及び乳腺の良性腫瘍検出蛍 光プローブ。

(式中、

Xは、 3 丨 ( ) ( ) 、 0 6 ( ) ( ) 、 S n ( ) ( ) 、 〇 ( ) ( ) 、 (=〇) ( ) 又は〇を表し、

ここで、 及び は、 それぞれ独立に水素原子、 アルキル基、 又はアリー ル基を表し;

8 1 は、 水素原子、 又はそれぞれ置換されていてもよいアルキル 基、 カルボキ シル基、 エステル基、 アルコキシ基、 アミ ド基、 及びアジド基よりなる群か ら独立に選択される 1〜 4個の同一又は異なる置換基を表し;

は、 水素原子、 ヒドロキシル基、 シアノ基、 それぞれ置換されていてもよ いアルキル基、 アルコキシ基、 アリール、 又はへテロアリールを表し; 及び は、 それぞれ独立に、 水素原子、 ヒドロキシル基、 ハロゲン原子 、 それぞれ置換されていてもよいアルキル基、 スルホ基、 カルボキシル基、 エステル基、 アミ ド基及びアジド基よりなる群から独立に選択 される 1〜 3 個の同一又は異なる置換基を表し;

[¾ 5 、 [¾ 6 、 は、 それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表 し、 ここで、 は、 それぞれ と一緒になって、 それらが結合する窒素 \¥02020/175688 6 卩(:171?2020/008432

原子を含む環構造を形成してもよく ;

アミノ酸由来のアシル残基を表す。 )

[1 2] [1] 〜 [4] のいずれか 1項に記載の蛍光プローブ、 及び、 以下 の式 (7) の化合物又はその塩を含む、 乳癌及び乳腺の良性腫瘍検出蛍光プ 口ーブ〇

[1 3] [1] 〜 [4] のいずれか 1項に記載の蛍光プローブを含む、 乳癌 及び乳腺の良性腫瘍検出用キッ ト。

[1 4] [1] 〜 [4] のいずれか 1項に記載の蛍光プローブ、 及び、 ◦◦ 丁活性検出プローブを含む、 乳癌及び乳腺の良性腫瘍検出用キッ ト。

[1 5] [5] 〜 [7] のいずれか 1項に記載の蛍光プローブを含む、 肺線 癌又は肺扁平上皮癌検出用キッ ト。

を提供するものである。

発明の効果

[0008] 本発明により、 乳腺の悪性及び良性腫瘍を検出することが可 能な蛍光プロ —ブを提供することができる。

また、 本発明により、 肺腺癌又は肺扁平上皮癌を検出することが可 能な蛍 光プローブを提供することができる。

図面の簡単な説明

[0009] [図 1]実施例で合成した 1 2種類のグリコシダーゼ反応性蛍光プローブ

[図 2]乳癌と良性の検出のためのグリコシダー 反応性蛍光プローブのスクリ —ニング試験の結果を示す。

[図 3]グリコシダーゼ反応性蛍光プローブ (1、 2、 5、 7、 1 1及び 1 2) を用いた乳癌検体における蛍光プローブの評 価結果。 \¥02020/175688 7 卩(:171?2020/008432

[図 4]グリコシダーゼ反応性蛍光プローブ 5及び 1 1 について、 乳癌、 乳腺繊 維腺腫 (良性腫瘍) における蛍光の上昇を比較した結果。

[図 5] 1 2種類のグリコシダーゼ反応性蛍光プローブ 用いた、 乳癌 (丨 口〇 ) についての蛍光イメージングの実験結果を示 す。

[図 6] 1 2種類のグリコシダーゼ反応性蛍光プローブ 用いた、 良性腫瘍 ( 八) についての蛍光イメージングの実験結果を示 す。

[図 7]グリコシダーゼ反応性蛍光プローブ 5 (1 ~ 11\/|[¾ 61 : -3-0-1\/13门) を用いた乳腺腫瘍イメージングの実験結果を 示す。

[図 8]グリコシダーゼ反応性蛍光プローブ 5 (1 ~ 11\/|[¾ 61 : -3-0-1\/13门) を用いた乳腺腫瘍イメージングの実験結果を 示す。

[図 9]グリコシダーゼ反応性蛍光プローブ 5及び 9◦ 丨 1_1 -2-〇1\/163 丨 600を併用して二色イメージングを行った結果 。

発明を実施するための形態

[0010] 本明細書において、 「アルキル基」 又はアルキル部分を含む置換基 (例え ばアルコキシ基など) のアルキル部分は、 特に言及しない場合には例えば炭 素数 1〜 6個、 好ましくは炭素数 1〜 4個、 更に好ましくは炭素数 1〜 3個 程度の直鎖、 分枝鎖、 環状、 又はそれらの組み合わせからなるアルキル基 を 意味している。 より具体的には、 アルキル基として、 例えば、 メチル基、 エ チル基、 _プロピル基、 イソプロピル基、 シクロプロピル基、 _プチル 基、 360 -プチル基、 イソプチル基、 ㊀ 「 1: -プチル基、 シクロプロピ ルメチル基、 n -ペンチル基、 n -ヘキシル基などを挙げることができる。 [0011] 本明細書において 「ハロゲン原子」 という場合には、 フッ素原子、 塩素原 子、 臭素原子、 又はヨウ素原子のいずれでもよく、 好ましくはフッ素原子、 塩素原子、 又は臭素原子である。

[0012] 本発明者らは、 癌におけるグリコシダーゼ活性に焦点を当て 、 異なるグリ コシダーゼ活性を検出するための種々の蛍光 プローブを調製した。 そして、 調製した蛍光プローブを利用することにより 、 外科的に切除した癌組織にお ける無傷のグリコシダーゼ活性をホモジナイ ズすることなく可視化および評 \¥02020/175688 8 卩(:171?2020/008432

価することに成功した。

具体的には、 本発明者らは、 ヒト外科標本におけるグリコシダーゼ活性の 包括的なスクリーニングを行い、 グリコシダーゼ活性が腫瘍の種類によって 異なり、 そしてある種の蛍光プローブが癌の特異的画 像化に有効であること を明らかにした。 その詳細について以下に説明する。

[0013] 1 . 乳癌検出蛍光プローブ

本発明の 1つの実施態様は、 以下の一般式 (丨) で表される化合物又はそ の塩を含む乳癌及び乳腺の良性腫瘍検出蛍光 プローブである (以下 「実施態 様 1」 とも言う) 。

( 1)

[0014] 一般式 (丨) において、 は、 存在する場合は、 ベンゼン環上に存在する 同一又は異なる一価の置換基を示す。 一価の置換基としては、 ハロゲン、 置 換されていてもよいアルキル基等が挙げられ る。 、 が 0であり、 は存在しない 。 即ち、 キサンテン骨格に結合するベンゼン環は無置 換のベンゼン環である

[0016] 一般式 (丨) において、 及び は、 それぞれ独立に、 水素原子、 炭素 数 1〜 6個のアルキル基又はハロゲン原子を示す。

該アルキル基にはハロゲン原子 、 カルボキシ基、 スルホニル基、 水酸基、 アミノ基、 アルコキシ基などが 1 個又は 2個以上存在していてもよく、 例えば 2 又は 3 が示すアルキル基は \¥02020/175688 9 卩(:171?2020/008432

ハロゲン化アルキル基、 ヒドロキシアルキル基、 カルボキシアルキル基など であってもよい。

あることが好ましい。 がハロゲン原子である場合は、 及び がともにフッ素原子であるか、 塩素原子である場合が好ましい。

本発明の 1つの好ましい側面においては、 及び がともに水素原子で ある。

[0017] それぞれ独立に、 水素原子、 炭素数 1〜 6個のアルキル基

、 又はハロゲン原子を示し、 及び について説明したものと同様である 。 がともに水素原子であることが好ましい。

[0018] 水素原子、 炭素数 1〜 5個のアルキル基、 又は炭素数 1〜 5個のフ ッ化アルキル基を示す。 のアルキル基としては、 メチル基、 エチル基が好 ましい。 8 6 のフッ化アルキル基としては、 一〇1 ~ 1 2 —〇1 ~ 1 2 _〇 3 が好ましい。

本発明の 1つの好ましい側面においては、 一〇1 ~ 1 2 -〇 3 である。

[0019] —般式 (丨) において、 及び は、 存在する場合は、 それぞれ独立に 、 炭素数 1〜 6個のアルキル基又はアリール基を示すが、 そ れぞれ独立に、 炭素数 1〜 3個のアルキル基であることが好ましく、

8 がともにメチル基であることがより好ま しい。 7 及び 8 が示すアルキル 基にはハロゲン原子、 カルボキシ基、 スルホニル基、 水酸基、 アミノ基、 ア ルコキシ基などが 1個又は 2個以上存在していてもよく、 例えば

が示すアルキル基はハロゲン化アルキル基、 ヒドロキシアルキル基、 カルボ キシアルキル基などであってもよい。

アリール基は単環の芳香族基又 は縮合芳香族基のいずれであってもよく、 アリール環は 1個又は 2個以上の 環構成へテロ原子 (例えば窒素原子、 酸素原子、 又は硫黄原子など) を含ん でいてもよい。 アリール基としてはフエニル基が好ましい。 アリール環上に は 1個又は 2個以上の置換基が存在していてもよい。 置換基としては、 例え ばハロゲン原子、 カルボキシ基、 スルホニル基、 水酸基、 アミノ基、 アルコ \¥0 2020/175688 10 卩(:171? 2020 /008432

キシ基などが 1個又は 2個以上存在していてもよい。

[0020] また、 後述する Xが酸素原子の場合は、 は存在しない。

[0021 ] Xは、 酸素原子、 珪素原子又は炭素原子を示す。

本発明の 1つの好ましい側面においては、 Xは酸素原子である。

[0022] nは、 1〜 3の整数であり、 好ましくは、 nは 1である。

[0023] —般式 ( I) において、 !_は、 以下の式 (1) 〜 (6) のいずれかの基か ら選択される。

[0024] !_として式 (1) の基を有する虽光プローブは、 <¾ -マンノシダーゼ、 (2

) の基を有する虽光プローブは<¾— I -—フコシダーゼ、 (3) の基を有する 虽光プロ _ ブは/ 3—ヘキソサミニダーゼ、 (4) の基を有する虽光プローブ は/ 3 - 1\1 -アセチルガラクトサミニダーゼ反応性蛍光 ローブであり、 (5 ) の基を有する虽光プローブは /3 -グルコシダーゼ、 (6) の基を有する虽光 プローブは -ガラクトシダーゼ反応性蛍光プローブであ 、 本発明者らの検 討結果によると、 これら蛍光プローブは、 乳腺線維腺腫および浸潤性乳管癌 、 非浸潤性乳管癌の画像診断に有効あった。 従って、 !_として式 (1) 〜 ( 6) のいずれかの基を有する本発明の蛍光プロー ブは、 乳癌及び良性腫瘍の \¥0 2020/175688 1 1 卩(:171? 2020 /008432

両方を検出することが可能である。

[0025] 本発明の実施態様 1の 1つの好ましい側面は、 以下の式 (丨 3) で表され る化合物又はその塩を含む乳癌及び乳腺の良 性腫瘍検出蛍光プローブである

[0026] ここで、 1_は、 以下の式 (1) 〜 (6) のいずれかの基から選択される。

[0027] 2 . 肺癌又は扁平上皮癌検出蛍光プローブ

本発明のもう 1つの実施態様は、 以下の一般式 (丨) で表される化合物又 はその塩を含む肺線癌又は肺扁平上皮癌検出 蛍光プローブである (以下 「実 施態様 2」 とも言う) 。 \¥0 2020/175688 12 卩(:171? 2020 /008432

( I)

[0028] —般式 ( I) における、 X及び nは、 実施態様 1で説明したの と同様である。

[0029] 実施態様 2においては、 !_は、 以下の式 (5) 又は (6) の基から選択さ れる。

[0030] !_として式 (5) 又は (6) の基を有する蛍光プローブは、 -グルコシダ

—ゼ又は/ 3 -ガラクトシダーゼ反応性蛍光プローブであ 、 本発明者らの検討 結果によると、 これら蛍光プローブは、 アミノぺプチダーゼ反応性蛍光プロ —ブでは検出できなかった肺扁平上皮癌に加 えて、 肺腺癌を含む主要な肺癌 の特異的イメージングに有効であることがわ かった。 従って、 !_として式 ( 5) 又は (6) の基を有する本発明の蛍光プローブは、 肺腺癌又は肺扁平上 皮癌を特異的に検出することが可能である。

[0031 ] 本発明の実施態様 2の 1つの好ましい側面は、 以下の式 ( I 3) で表され る化合物又はその塩を含む肺線癌又は肺扁平 上皮癌検出蛍光プローブである \¥02020/175688 13 卩(:171?2020/008432

[0032] ここで、 1_は、 以下の式 (5) 又は (6) の基から選択される。

[0033] 実施態様 1及び 2における一般式 ( I) で表される化合物は、 酸付加塩又 は塩基付加塩として存在することができる。 酸付加塩としては、 例えば、 塩 酸塩、 硫酸塩、 硝酸塩などの鉱酸塩、 又はメタンスルホン酸塩、 _トルエ ンスルホン酸塩、 シュウ酸塩、 クエン酸塩、 酒石酸塩などの有機酸塩などを 挙げることができ、 塩基付加塩としては、 ナトリウム塩、 カリウム塩、 カル シウム塩、 マグネシウム塩などの金属塩、 アンモニウム塩、 又はトリエチル アミン塩などの有機アミン塩などを挙げるこ とができる。 これらのほか、 グ リシンなどのアミノ酸との塩を形成する場合 もある。 一般式 (丨) で表され る化合物又はその塩は、 水和物又は溶媒和物として存在する場合もあ るが、 本発明においては、 これらの物質も用いることができる。

[0034] 一般式 ( I) で表される化合物は、 置換基の種類により、 1個又は 2個以 上の不斉炭素を有する場合があるが、 本発明においては、 1個又は 2個以上 の不斉炭素に基づく光学活性体や 2個以上の不斉炭素に基づくジアステレオ 異性体などの立体異性体のほか、 立体異性体の任意の混合物、 ラセミ体など も用いることができる。

[0035] 一般式 (丨) で表される化合物の代表的化合物の製造方法 を本明細書の実 施例に具体的に示した。 従って、 当業者は、 これらの説明をもとにして、 反 応原料、 反応条件、 及び反応試薬などを適宜選択して、 必要に応じてこれら \¥02020/175688 14 卩(:171?2020/008432

の方法に修飾や改変を加えることにより、 一般式 (丨) で表される化合物を 製造することができる。

[0036] 3 . ◦◦丁活忡検出プローブとの併用蛍光プロー ブ

実施態様 1の蛍光プローブは、 ◦◦丁活性検出プローブと併用することが できる。 例えば乳癌の検出にあたって、 赤色〇〇丁プローブと実施態様 1の 蛍光プローブを併用すれば、 乳癌 (悪性腫瘍) 及び良性腫瘍の両方について 同様に赤色蛍光を発するのに対して、 本発明で用いるグリコシダーゼ反応性 蛍光プローブは特に良性腫瘍において強い緑 色蛍光を発する。 両者の画像を 複合すると、 乳癌組織は赤色に、 良性腫瘍組織は黄色に画像化する事が可能 であった。 従って、 グリコシダーゼ反応性蛍光プローブと◦◦丁 プローブを 併用することにより、 グリコシダーゼ反応性蛍光プローブだけが蛍 光発色す る部位が良性腫瘍部、 グリコシダーゼ反応性蛍光プローブと〇〇丁 プローブ の双方が蛍光発色する部位が乳癌 (悪性腫瘍) 部であると判定することが可 能となり、 良性腫瘍と悪性腫瘍を判別することが可能に なる。 これにより、 外科手術において良性腫瘍部位を切除せずに 、 部分摘出手術の効率を改善す ることが可能である。

[0037] 即ち、 本発明のもう 1つの実施態様は、 実施態様 1の蛍光プローブと、 ◦ ◦丁活性検出プローブを含む、 乳癌及び乳腺の良性腫瘍検出蛍光プローブで ある。

[0038] ここで、 ◦◦丁活性検出プローブとしては、 以下の一般式 (丨 丨) で表さ れる化合物又はその塩が挙げられる。

[0039] —般式 ( I I) において、 Xは、 3 丨 ( ) ( ) 0 6 13 \¥02020/175688 15 卩(:171?2020/008432

) 、 S n ([¾ ([^) 、 〇 ([¾ ([^) 、 (=〇) ([¾ 又は〇を表 す。 ここで、 は、 それぞれ独立に水素原子、 アルキル基、 又はア リール基を表す。

は、 水素原子、 又はそれぞれ置換されていてもよいアルキル 基、 カルボ キシル基、 エステル基、 アルコキシ基、 アミ ド基、 及びアジド基よりなる群 から独立に選択される 1〜 4個の同一又は異なる置換基を表す。

は、 水素原子、 ヒドロキシル基、 シアノ基、 それぞれ置換されていても よいアルキル基、 アルコキシ基、 アリール、 又はへテロアリールを表す。

及び は、 それぞれ独立に、 水素原子、 ヒドロキシル基、 ハロゲン原 子、 それぞれ置換されていてもよいアルキル基、 スルホ基、 カルボキシル基 、 エステル基、 アミ ド基及びアジド基よりなる群から独立に選択 される 1〜

3個の同一又は異なる置換基を表す。

[¾ 5 、 [¾ 6 、 は、 それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表 す。 ここで、 は、 それぞれ と一緒になって、 それらが結合する窒 素原子を含む環構造を形成してもよい。

[0040] は、 アミノ酸由来のアシル残基を表す。 ここで、 当該アシル残基は、 ア ミノ酸のカルボキシル基から〇 1 ~ 1基を除去した残りの部分構造である残 を 意味する。 すなわち、 アミノ酸由来のアシル残基のカルボニル部分 と式 (丨 ド結合を形成し、 これにより口ーダミン骨 格と連結している。

「アミノ酸」 は、 アミノ基とカルボキシル基の両方を有する化 合物であれ ば任意の化合物を用いることができ、 天然及び非天然のものを含む。 中性ア ミノ酸、 塩基性アミノ酸、 又は酸性アミノ酸のいずれであってもよく、 それ 自体が神経伝達物質などの伝達物質として機 能するアミノ酸のほか、 生理活 性ペプチド (ジペプチド、 トリペプチド、 テトラぺプチドのほか、 オリゴぺ プチドを含む) やタンパク質などのポリべプチド化合物の構 成成分であるア ミノ酸を用いることができ、 例えば《アミノ酸、 /3アミノ酸、 アアミノ酸な どであってもよい。 アミノ酸としては、 光学活性アミノ酸を用いることが好 \¥02020/175688 16 卩(:171?2020/008432

ましい。 例えば、 《アミノ酸については口一又は アミノ酸のいずれを用 いてもよいが、 生体において機能する光学活性アミノ酸を選 択することが好 ましい場合がある。

[0041] は、 標的とするぺプチダーゼとの反応によって切 断される部位である。

前記標的べプチダーゼが、 ア -グルタミルトランスべプチダーゼ 丁) 、 ジぺプチジルべプチダーゼ丨 V (〇 一 丨 V) 、 又はカルパインであるこ とができる。 それゆえ、 標的べプチダーゼが· グルタミルトランスべプチダ —ゼである場合、 は、 ア -グルタミル基であることが好ましい。 また、 標 的ぺプチダーゼがジぺプチジルべプチダーゼ 丨 Vである場合、 は、 プロリ ン残基を含むアシル基であることが好ましい 。 標的べプチダーゼがカルパイ ンである場合、 は、 例えば、 システイン残基を含むアシル基であることが でき、 或いは、 カルパイン基質として当該技術分野において 公知の 3リ〇— [-㊀リー 1_ 6リー \/ I —丁ソ 「 や八〇 !_1\/1を用いる こともできる。

一般式 (丨 丨) で表される化合物の発蛍光の原理は、 係属中の出願である 特願 201 8-2 1 01 01 を参照。

[0042] 本発明の 1つの好ましい態様は、 実施態様 1の蛍光プローブと、 がア- グルタミル基である一般式 ( I I) の化合物又はその塩を含む、 乳癌及び乳 腺の良性腫瘍検出蛍光プローブである。

[0043] —般式 ( I I) で表される化合物の中でも以下の化合物を好 適に用いるこ とができる。

[0044] _般式 ( I I) で表される化合物は、 酸付加塩又は塩基付加塩として存在 \¥02020/175688 17 卩(:171?2020/008432

することができる。 酸付加塩としては、 例えば、 塩酸塩、 硫酸塩、 硝酸塩な どの鉱酸塩、 又はメタンスルホン酸塩、 ートルエンスルホン酸塩、 シュウ 酸塩、 クエン酸塩、 酒石酸塩などの有機酸塩などを挙げることが でき、 塩基 付加塩としては、 ナトリウム塩、 カリウム塩、 カルシウム塩、 マグネシウム 塩などの金属塩、 アンモニウム塩、 又はトリエチルアミン塩などの有機アミ ン塩などを挙げることができる。 これらのほか、 グリシンなどのアミノ酸と の塩を形成する場合もある。 一般式 (丨 丨) で表される化合物又はその塩は 、 水和物又は溶媒和物として存在する場合もあ るが、 本発明においては、 こ れらの物質も用いることができる。

[0045] 一般式 ( I I) で表される化合物は、 置換基の種類により、 1個又は 2個 以上の不斉炭素を有する場合があるが、 本発明においては、 1個又は 2個以 上の不斉炭素に基づく光学活性体や 2個以上の不斉炭素に基づくジアステレ 才異性体などの立体異性体のほか、 立体異性体の任意の混合物、 ラセミ体な ども用いることができる。

[0046] 本発明の 1つの好ましい態様は、 実施態様 1の蛍光プローブと、 式 (7) の化合物又はその塩を含む、 乳癌及び乳腺の良性腫瘍検出蛍光プローブで あ る。

[0047] 4 . 本発明の蛍光プローブを用いた乳癌及び乳腺 の自#腫瘍検出用キッ ト

本発明のもう 1つの実施態様は、 実施態様 1の蛍光プローブを含む、 乳癌 及び乳腺の良性腫瘍検出用キッ トである。

また、 本発明のもう 1つの実施態様は、 実施態様 1の蛍光プローブと、 ◦ ◦丁活性検出プローブを含む、 乳癌及び乳腺の良性腫瘍検出用キッ トである 。 ◦◦丁活性検出プローブについては上記で説 明した通りである。

また、 本発明のもう 1つの実施態様は、 実施態様 2の蛍光プローブを含む 、 肺線癌又は肺扁平上皮癌検出用キッ トである。

[0048] 当該キッ トにおいて、 通常、 本発明の蛍光プローブは溶液として調製され ているが、 例えば、 粉末形態の混合物、 凍結乾燥物、 顆粒剤、 錠剤、 液剤な ど適宜の形態の組成物として提供され、 使用時に注射用蒸留水や適宜の緩衝 \¥02020/175688 18 卩(:171?2020/008432

液に溶解して適用することもできる。

[0049] また、 当該キッ トには、 必要に応じてそれ以外の試薬等を適宜含んで いて もよい。 例えば、 添加剤として、 溶解補助剤、 1 ~ 1調節剤、 緩衝剤、 等張化 剤などの添加剤を用いることができ、 これらの配合量は当業者に適宜選択可 能である。

[0050] 本発明のもう 1つの実施態様は、 乳癌及び乳腺の良性腫瘍を検知する方法 であって、 (3) 実施態様 1の蛍光プローブを乳房の臨床検体に適用す エ 程、 及び (匕) 前記蛍光プローブを適用した乳房の臨床検体 の蛍光像を測定 することを含む、 方法である。

(a) の工程で蛍光プローブを乳房の臨床検体に適 用するには、 例えば、 蛍光プローブの溶液を局所的に乳房の臨床検 体にスプレーすることによって 行うことができる。

[0051] また、 本発明のもう 1つの実施態様は、 肺線癌又は肺扁平上皮癌を検知す る方法であって、 (3) 実施態様 2の蛍光プローブを肺線癌又は肺扁平上皮 癌の臨床検体に適用する工程、 及び (匕) 前記蛍光プローブを適用した肺線 癌又は肺扁平上皮癌の臨床検体の蛍光像を測 定することを含む、 方法である

(a) の工程で蛍光プローブを肺線癌又は肺扁平上 皮癌の臨床検体に適用 するには、 例えば、 蛍光プローブの溶液を局所的に肺線癌又は肺 扁平上皮癌 の臨床検体にスプレーすることによって行う ことができる。

実施例

[0052] 以下、 本発明を実施例により説明するが、 本発明はこれに限定されるもの ではない。

[0053] [合成実施例 1 ]

プローブ 1 (/3 -グルコシダーゼ反応性プローブ) の合成

1 ~ 11\/^ 6干 (〇. 4269、 1. 2, 3, 4, 6- 6

1: 「 3—〇一 306 ソ 1 «—口一 9 1 リ 00 7 「 3 门 0 3 ソ 1

〇〇1 丨 〇16 (8. 269 % 2〇. 1 |11111〇 丨) 、 八 9 2 〇 (4. 7 1 9 % 20 . 3mmo 丨 ) 、 N a 2 S 0 4 (720m g、 2. 00 mmo 丨 ) を 30mL のアセトニトリル (超脱水) に溶解し、 室温で 24時間攪拌した。 反応溶液 をセライ ト濾過し、 濾液を回収してアセトニトリルを減圧除去し た。 残渣を シリカゲルカラムクロマトグラフィー (CH 2 C l 2 : Me OH = 95 : 5) で精製し、 アセチル化糖付加体を得た。 これをメタノールに溶解させ、 N a 〇 Me (520m g、 9. 63 m m〇 I ) を 5 m Lのメタノールに溶解させ た溶液を添加し、 室温で 5時間攪拌した。 反応溶液を Am b e r I i t e I R 1 20で中和し、 メタノールを減圧除去した。 残渣をシリカゲルカラ ムクロマトグラフィー (CH 2 C I 2 : Me〇H = 90 : 1 0) で精製し、 目 的物 (301 m g、 0. 535 mm〇 I ) を収率 50. 2 %で得た。

[0054] [合成実施例 2 ]

プローブ 5 (a -マンノシダーゼ反応性プローブ) の合成

HMR e f (96. Om g、 0 24mmo l ) 、 p e n t a—〇一 a c e t y I — D— m a n n o p y r a n o s i d e ( ^ . d d g、 8. 53m mo l ) 、 b o r o n t r i f l u o r i d e d i e t h y l e t h e r c om p I e x ( 8. OmL、 63. 4mmo l ) 、 N a 2 S〇 4 (5 00 m g、 3. 34mmo I ) を 1 5 mLのジクロロメタンに溶解させ、 2 4時間攪拌した。 反応溶液をセライ ト濾過し、 1 M N aOHを用いて分液 操作でジクロロメタン層を抽出し、 減圧除去した。 残渣を 1 5 mLのメタノ —ルに溶解させ、 N a 0 M e (1. 60 g、 29. 6mmo l ) をメタノー ル 5 m Lに溶解させた溶液を添加し 5時間室温で攪拌した。 反応溶液を A m b e r 丨 i t e I R 1 20で中和し、 メタノールを減圧除去した。 残渣 をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (CH 2 C I 2 : Me〇H = 90 : 1 〇) で精製し、 粗生成物を得た。 これをさらに H P LC (5-80% Me C N i n wa t e r ( 0. 1 % T F A ) o v e r 90m i n) によ り精製し、 目的物 (6 1. 6m g、 0. 200 mmo I ) を収率 45. 6 % で得た。

[0055] [合成実施例 3] プローブ 7 ( _1__フコシダーゼ反応性プローブ) の合成

HMR e f (90. 〇 m g、 〇. 226 m m〇 I ) 、 2, 3, 4— T r i —〇一 a c e t y l — L— f u c o p y r a n o s y l 「 r i c h l o r o a c e t i m i d a t e (862m g、 1. 99mmo l ) 、 T M S 0 T f (442m g、 1. 99mmo l ) を 1 0 mLのジクロロメタンに溶解さ せ、 _4 1 °Cで 1 2時間攪拌した。 反応溶液をジクロロメタンで希釈し、 飽 和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。 有機層を分液操作で抽出し、 減圧 除去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (CH 2 C 丨 2 : Me OH = 95 : 5) で精製し、 中間体を得た。 これをメタノール 5 m Lに溶解 し、 N a 0 M e (1. 33 g、 24. 6 m m〇 I ) をメタノール 5 mLに溶 解させた溶液を添加し 5時間室温で攪拌した。 反応溶液を Am b e r I i t e I R 1 20で中和し、 メタノールを減圧除去した。 残渣をシリカゲル カラムクロマトグラフィー (CH 2 C l 2 : Me OH = 95 : 5) で精製し、 粗生成物を得た。 これをさらに H P LC (5-80%MeCN i n w a t e r (0. 1 %T F A) o v e r 90 m i n) により精製し、 目的物 (1 4. 4m g、 0. 0257 mmo l ) を収率 1 1. 7 %で得た。

[0056] [合成実施例 4]

プローブ 1 2 (/S— N—アセチルガラクトサミニダーゼ反応性プ ーブ) の 合成

HMR e f (46. 7 m g 0. 1 1 7 mmo l ) 、 2— a c e t o am i d e— d, 4, 6— t r i —〇一 a c e t y l — 2— d e o x y— a— D — g a I a c t o p y r a n o s y I c h l o r i d e (400m g、 1 . 09mmo l ) 、 A g 2 〇 (400m g、 1. 72mmo l ) 、 N a I (8 8. 3m g、 0. 589 m m〇 I ) a n d N a 2 S〇 4 (500m g、 3 . 34mmo l ) を 1 0mLのアセトニトリル (超脱水) に溶解し、 室温で 24時間攪拌した。 反応溶液をセライ ト濾過し、 濾液を回収してアセトニト リルを減圧除去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (CH 2 C l 2 : Me OH = 95 : 5) で精製し、 アセチル化糖付加体を得た。 これをメ タノールに溶解させ、 N a 0 M e (0. 50 g、 9. 25 mmo l ) を 5 m Lのメタノールに溶解させた溶液を添加し、 室温で 5時間攪拌した。 反応溶 液を Am b e r l i t e I R 1 20で中和し、 メタノールを減圧除去し た。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (CH 2 C I 2 : Me〇H = 90 : 1 0) で精製し、 粗生成物を得た。 これをさらに H P LC (5-80 %MeCN i n wa t e r ( 0. 1 % T F A ) o v e r 90 m i n ) により精製し、 目的物 (1 1. 3m g、 0. 02 1 6mmo I ) を収率 2 8. 2 %で得た。

[0057] プローブ 2に関しては Matsuzaki, H et al, Bioconju. Chem. , 27(4), 973 -981 (2016).の記載に、 プローブ 1 1 に関しては Asanuma, D et al, Nat. Co mmun. , 6, 6463 (2015). の記載に則り合成した。

また、 プローブ 3、 4、 6、 8、 9、 1 0については、 上記プローブと同 様の方法で合成した。

[0058] [実施例 1 ]

乳癌と自#の検出のためのグリコシダーゼ反 #蛍光プローブのスクリーニ ング

上記で合成した 1 2種類のグリコシダーゼ反応性蛍光プローブ (図 1参照 ) を用いて、 乳癌と良性の検出のためのスクリーニングを 以下の手順で行っ た。

乳腺臨床検体を置いた各ウェルに、 5〇MM濃度の各蛍光プローブの P B S溶液 200 !_を添加し、 1、 3、 5、 1 0、 20、 30分の 540 n m の虽光像をマエストロ i n v i v o イメージングシステム ( P e r k i n E I me r) を用いて取得した。 各蛍光強度値はマエストロソフトウェア 上で R e g i o n s 〇 f I n t e r e s t (R〇 l s) をとり定量及び 比較を行った。 フィルター設定は E x/Em = 465— 30 n m/5 1 5 n m I o n g— p a s sを用いた。

[0059] 結果を図 2に示す。

図 2の aは、 外科的に切除されたヒト乳房標本を用いた蛍 光プローブのス \¥02020/175688 22 卩(:171?2020/008432

クリーニングの結果を示す。

[0060] 図 2の匕は、 各阻害剤の存在下および非存在下での乳房 八組織における

3 0分での蛍光増加を示す。 黒い棒グラフは阻害剤の非存在下での蛍光の 増 加を表し、 灰色の棒グラブは、 阻害剤の存在下での蛍光の増加を表す。 蛍光 プローブ濃度 = 5 0 ^Ji M s 阻害剤濃度 = 5 0 0 1\/1である。

[0061 ] 図 2の〇は、 1 2種類の蛍光プローブを用いた正常乳房、 丨 〇〇 (乳癌) および 八 (良性腫瘍) 組織における無傷のグリコシダーゼ活性の包 括的分 祈の結果を示す。 蛍光の増加は、 蛍光プローブ添加後 1分から 3 0分後の増 加を表す。 各ドッ トは、 左から順に、 正常乳房、 丨 口〇、 および 八組織の蛍光の増加を表す。 図 3の〇から、 グリコシダーゼ反応性蛍光プロ —ブ 1、 2、 5、 7、 1 1及び 1 2は、 乳癌及び (良性腫瘍) 組織の両 方について蛍光の増加を示した。

[0062] 図 2の は、 1\/1八 2〇 1 についての正常乳腺、 八または丨 〇〇組織の 免疫組織化学的分析の結果を示す。 染色された細胞が見つからなかった場合 、 組織を陰性と評価し、 そうでなければそれらを陽性と評価した。 結果とし て、 正常組織よりも 、 丨 口(3組織で強い染色を確認し、 これらの組織に おける IV! 2(3 1の過剰発現を確認した。

[0063] 図 2の 6は 0巳◦アッセイの結果を示す。 0巳◦アッセイは、 丄 八111. (^6111 . 5〇〇. , 135, 6002-6005 (2013)に記載されている手順に則って行っ 。

八組織について、 マンノシダーゼ反応性プローブ 5を用いて、 0 º

◦アッセイを実施したところ、 二次元電気泳動でただ一つの蛍光スポッ トを 認め、 そのスポッ トからペプチドマスフィンガープリンティン グにより 1\/1八 N 2 13 1 を同定した。 また、 丨 口〇組織においても二次元電気泳動で同様の 蛍光スポッ トをただ一つ確認した。 これらの結果から、 マンノシダーゼ 反応性プローブ 5の蛍光上昇に関与した責任酵素は 1\/1 2(3 1である事が 分かった。

[0064] 図 2の〇で蛍光の増加を示した 6種類のグリコシダーゼ反応性蛍光プロー ブ (1、 2、 5、 7、 1 1及び 1 2) について、 乳癌検体における蛍光プロ \¥02020/175688 23 卩(:171?2020/008432

—ブの評価を行った。 検体として、 乳癌丨 口〇を 4例、 〇〇 I 3を 1例用い、 蛍光プローブ濃度 =5〇 |\/|で行った。

結果を図 3に示す。 図 3から、 グリコシダーゼ反応性蛍光プローブ 5と 1 1 が蛍光の上昇が大きく、 また腫瘍と正常組織間の蛍光強度比も大きい ことが 確認された。

[0065] グリコシダーゼ反応性蛍光プローブ 5 (1 ~ 11\/|[¾ 61 : -«-0-1\/13门) 及 び 1 1 について、 乳癌、 良性腫瘍に おける蛍光の上昇を比較した結果を図 4に示す (蛍光プローブ濃度 = 50 IV!) 0

乳腺臨床検体を置いた各ウェルには、 上記濃度の虽光プロ _ ブの 巳 3溶液 200 !_を添加し、 1、 3、 5、 1 0、 20、 30分の 540门〇1の蛍光 像をマエストロ 丨 门 V I V〇 イメージングシステム

6 「) を用いて取得した。 各蛍光強度値はマエストロソフトウェア上で 69 1 0113 〇干 1 |^ 6 「 63 1 (?¾〇 1 3) をとり定量及び比較を 行った。 フイルター設定は巳父/巳〇1= 465— 30门〇1/5 1 5门 111 I 01^ 9— 833を用いた。

[0066] 結果としてグリコシダーゼ反応性蛍光プロー ブ 5

IV! 3门) 、 1 1 は正常乳腺 (1\1〇 「 丨) に比べ腫瘍組織で高い蛍光上昇を示し、 また癌組織 (丨 0(3、 〇〇 I 3) より良性腫瘍組織 ( ) でより高い蛍光を示した。 これらの結果か ら両プローブは乳癌蛍光イメージング、 もしくは良性腫瘍の特異的検出に有 効である可能性が示唆された。

[0067] また、 1 2種類のグリコシダーゼ反応性蛍光プローブ 用いた、 乳癌 (丨 〇〇 及び良性腫瘍 ( ) について、 蛍光上昇の時間変化のイメージング 画像を図 5〜 6に示す。 実験は以下の条件で行った。

乳腺臨床検体を置いた各ウェルには、 上記濃度の虽光プローブの 巳 3溶 液 200 1111_を添加し、 1、 3、 5、 1 0、 20、 30分の540门〇1の蛍 光像をマエストロ 丨 V I 〇イメージングシステム (木) ㊀ 1 门 E l me r) を用いて取得した。 各蛍光強度値はマエストロソフトウェア上 で R e g i o n s O f I n t e r e s t (R〇 l s) をとり定量及び比 較を行った。 フィルター設定は E x/Em = 465— 30 n m/5 1 5 n m I o n g— p a s sを用いた。

図 5は乳癌組織を用いた蛍光イメージングの結 (右図) であり、 図 6は 良性腫瘍 (FA) を用いた蛍光イメージングの結果 (右図) である。

[0068] [実施例 2 ]

HMR e f -a-D-Ma nを用いた乳腺腫瘍イメージング

グリコシダーゼ反応性蛍光プローブ 5 (HMR e f -a-D-Ma n) ( 濃度: 50 mM) を用いて以下の条件でイメージングを行った 。

乳腺臨床検体 (正常部と腫瘍部の混在した検体) を置いたディッシュに上 記濃度の蛍光プローブの P B S溶液 3 m Lを添加し、 各時間の蛍光画像を取 得した。 以下、 DC 丨 S、 F Aの臨床検体の蛍光画像はマエストロ i n v i v o イメージングシステム (P e r k i n E 丨 me r) を用いて取得し た。 各フィルター設定は E x/Em = 465— 30 n m/5 1 5 n m I o n g - p a s sを用いた。 I D Cの臨床検体の蛍光画像はマエストロ i n v i v o イメージングシステムと同等な h omme m a d eのポータ ブルイメージング装置を用いて取得した。

[0069] 結果を図 7〜 8に示す。

図 7の aは、 外科切除された丨 DC (乳がん) のイメージング結果を示す プローブ散布後、 20分程度で I DC部位のみが強い蛍光で可視化された。

[0070] 図 7の bは、 上記検体の組織学的解析結果及び、 MAN 2C 1の免疫染色 結果を示す。 蛍光上昇が確認された部位と組織学的に 丨 DCである部位、 M A N 2 C 1が高発現している部位の一致が確認された

図 7の cは、 外科切除された DC 丨 S (乳がん) のイメージング結果を示 す。 プローブ散布後、 1 5分以内で DC 丨 S部位のみが強い蛍光で可視化さ れた。 [0071 ] 図 7の dは、 上記検体の R e g i o n s O f I n t e r e s t ( R 〇 I s) と、 その組織学的解析結果及び、 MAN 2C 1の免疫染色結果の例 を示す。 蛍光上昇が確認された部位と組織学的に DC I Sである部位、 MA N 2 C 1が高発現している部位の一致が確認された また、 1 mm以下の非 常に微小な DC I S組織の検出も確認された。

[0072] 図 7の eは、 上記検体の R e g i o n s O f I n t e r e s t ( R 〇 I s) の 1 5分での蛍光上昇値を示す。 組織学的に正常である部位では蛍 光の顕著な上昇は確認されず、 組織学的に DC I Sである部位では顕著な蛍 光上昇が認められた。

[0073] 図 8の aは、 外科切除された FA (良性腫瘍) のイメージング結果を示す 。 プローブ散布後、 1 〇分以内で F A部位のみが強い蛍光で可視化された。

[0074] 図 8の bは、 上記検体の組織学的解析結果及び、 MAN 2C 1の免疫染色 結果を示す。 蛍光上昇が確認された部位と組織学的に F Aである部位、 MA N 2 C 1が高発現している部位の一致が確認された

[0075] [実施例 3]

HMR e f -g-D-Ma nと G G Tプローブを併用した自#腫瘍と乳癌の 区別

グリコシダーゼ反応性蛍光プローブ 5 (HMR e f -a-D-Ma n) ( 濃度: 50 ^M) 及び GG Tプローブである g G I u -2-〇Me S i R 6 00 (濃度: 5 O^M) を併用して以下の条件で二色イメージングを 行った 乳腺臨床検体を置いた各ゥエルには、 上記濃度の虽光プローブの P BS溶 液 200 !_を添加し、 1、 3、 5、 1 0、 20、 30分の 54 O n m及び 640 n mの虽光像をマエストロ i n v i v oイメージングシステム (P e r k i n E I m e r) を用いて取得した。 各蛍光強度値はマエストロソフ トウエア上で R e g i o n s O f I n t e r e s t (R〇 l s) をとり 定量及び比較を行った。 グリコシダーゼ反応性蛍光プローブ 5に関して、 フ ィルター設定は E x/Em = 465— 30 n m/5 1 5 n m I o n g— p \¥02020/175688 26 卩(:171?2020/008432

3 3 3を用いた。 ◦◦丁プローブに関しては、 巳父/巳 01 = 5 7 0— 4 0门 111 / 6 1 0门 111 I 0 1^ 9— 8 3 3を用いた。

[0076] 結果を図 9に示す。

図 9の 3は、 での蛍光画像および 5 0 0〜 7 2 0门 での疑似 実カラー画像を示す。 図 9の 13は、 での蛍光画像および 6 0 0〜 8 2 0 n での疑似実カラー画像を示す。 蛍光画像の露光時間 (ミリ秒) は 、 各画像の下部に^^されている。

図 9の〇は、 両方のプローブを乳癌及び良性腫瘍の組織に 投与後 3 0分で の緑色および赤色蛍光画像の合成画像を示す 。 露光時間は緑色の画像で 4 0 ミリ秒、 赤色の画像で 2 0ミリ秒である。 図 9の〇1は、 各時点における合成 画像の比較を示す。

図 9の〇から、 グリコシダーゼ反応性蛍光プローブ 5は良性腫瘍について 緑色蛍光を発したのに対して、 赤色〇〇丁プローブ 9 〇 I 1_1 - 2〇1\/1巳一3 1 6 0 0は乳癌 (悪性腫瘍) 及び良性腫瘍の両方について赤色蛍光を発し た。 両者の画像を複合すると、 乳癌組織は赤色に、 良性腫瘍組織は黄色に画 像化する事が可能であった。 従って、 グリコシダーゼ反応性蛍光プローブと ◦◦丁プローブを併用することにより、 グリコシダーゼ反応性蛍光プローブ だけが蛍光発色する部位が良性腫瘍部、 グリコシダーゼ反応性蛍光プローブ と◦◦丁プローブの双方が蛍光発色する部位 が乳癌 (悪性腫瘍) 部であると 判定することが可能となり、 良性腫瘍と悪性腫瘍を判別することが可能に な る。 これにより、 外科手術において良性腫瘍部位を切除せずに 、 部分摘出手 術の効率を改善することが可能である。