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Patent Searching and Data


Title:
GLASS PLATE FACE GRINDING DEVICE AND METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/081637
Kind Code:
A1
Abstract:
In the process of grinding an end face of a glass plate, a grinding fluid is effectively prevented from being scattered on the plane of the glass plate and the grinding fluid is efficiently recovered. A shielding plate (6) includes a surrounding portion (9) for surrounding a contact portion (4) from the center side of the plane of a glass substrate (2). One end of the surrounding portion (9) extends crossing an end face (2a) of the glass substrate (2) on the forward side in the rotational direction of a grinding wheel (3). A purge nozzle (7) is disposed on the opposite side of the shielding plate (6) from the grinding wheel (3). In the purge nozzle (7), nozzle openings for jetting purge water (13) for preventing the grinding fluid from entering the plane of the glass substrate (2) through a gap between the shielding plate (6) and the glass substrate (2) are arranged in a line.

Inventors:
TANAKA TERUYOSHI (JP)
KITAJIMA KOUICHI (JP)
TAKAHASHI YUJI (JP)
NISHIMURA NAOKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/067808
Publication Date:
July 02, 2009
Filing Date:
October 01, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON ELECTRIC GLASS CO (JP)
TANAKA TERUYOSHI (JP)
KITAJIMA KOUICHI (JP)
TAKAHASHI YUJI (JP)
NISHIMURA NAOKI (JP)
International Classes:
B24B55/06; B24B9/10; B24B55/02
Foreign References:
JP2006346803A2006-12-28
JP2007030051A2007-02-08
JP2007165488A2007-06-28
JP2003266306A2003-09-24
Attorney, Agent or Firm:
TANAKA, Hideyoshi et al. (15-26 Edobori 1-chome,Nishi-k, Osaka-shi Osaka 02, JP)
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Claims:
 回転させつつガラス板の端面に接触させることで該端面を研削する砥石と、該砥石と前記ガラス板の端面との接触部に研削液を供給する研削液供給部と、前記接触部に供給された研削液から前記ガラス板の平面を遮蔽するための遮蔽板とを備えたガラス板の端面研削装置において、
 前記遮蔽板は、前記接触部を前記ガラス板の平面中央側から包囲する包囲部を有し、該包囲部の一端は、前記接触部よりも前記砥石の回転方向前方側で前記ガラス板の端面と交差して延びていることを特徴とするガラス板の端面研削装置。
 前記包囲部は、前記ガラス板の平面に対する平面視で、前記砥石の外周面に沿った湾曲形状を有している請求項1に記載のガラス板の端面研削装置。
 前記包囲部は、前記ガラス板の両面側に位置している請求項1又は2に記載のガラス板の端面研削装置。
 前記包囲部は、前記ガラス板の前記端面を含む一部を挿通するためのスリットを有している請求項3に記載のガラス板の端面研削装置。
 前記包囲部を挟んで前記砥石と反対側の位置に、パージ流体を噴射するパージノズルが配設され、前記パージ流体が前記遮蔽板と前記ガラス板との間の間隙に供給されるように構成されている請求項1から4の何れか1項に記載のガラス板の端面研削装置。
 前記パージノズルは、前記パージ流体が前記包囲部と前記ガラス板との間の間隙を通って前記ガラス板に達するように、その設置角度が設定されている請求項5に記載のガラス板の端面研削装置。
 前記パージノズルが、前記ガラス板の両面側にそれぞれ配置されている請求項5に記載のガラス板の端面研削装置。
 少なくとも前記砥石と前記研削液供給部とを収容するハウジングをさらに備え、該ハウジングは、所定の端面に、前記ガラス板の一部を挿通し、該ガラス板の前記端面を前記砥石に接触可能とするための開口部を有している請求項1から7の何れか1項に記載のガラス板の端面研削装置。
 前記ガラス板を水平姿勢にして加工するように構成されている請求項1から8の何れか1項に記載のガラス板の端面研削装置。
 前記包囲部を有する遮蔽板と前記パージノズルとがユニット化されている請求項5に記載のガラス板の端面研削装置。
 砥石を回転させながらガラス板の端面に接触させることで該端面の研削を行う方法であって、前記砥石と前記ガラス板の前記端面との接触部に研削液を供給すると共に、前記接触部に供給された前記研削液から前記ガラス板の平面を遮蔽するための遮蔽板を配設した状態で前記端面の研削を行うガラス板の端面研削方法において、
 前記遮蔽板は、前記接触部を前記ガラス板の平面中央側から包囲する包囲部を有し、該包囲部の一端は、前記接触部よりも前記砥石の回転方向前方側で前記端面と交差して延びていることを特徴とするガラス板の端面研削方法。
 前記包囲部を挟んで前記砥石と反対側の位置に、パージ流体を噴射するパージノズルが
配設され、前記パージ流体が前記遮蔽板と前記ガラス板との間の間隙に供給されるように構成されている請求項11に記載のガラス板の端面研削方法。
Description:
ガラス板の端面研削装置および の方法

 本発明は、ガラス板の端面研削装置およ その方法に関し、詳しくは、回転する砥石 ガラス板の端面に接触させ、この接触部に 削液を供給しながら砥石とガラス板とをガ ス板の端面の長手方向に相対移動させるこ でガラス板の端面を研削する技術に関する

 周知のように、液晶ディスプレイ、プラ マディスプレイ、エレクトロルミネッセン ディスプレイ、フィールドエミッションデ スプレイなどの各種画像表示機器の製作に しては、大型のガラス基板に対して複数の 示素子を形成した後に、各表示素子の区画 とに分割する、いわゆる多面取りという手 が採用されるに至っている。そのため、ガ スメーカー等で製造されるガラス基板の大 化が推進されている現状がある。

 これらのガラス基板は、成形後の素材ガ スを矩形状かつ所定の大きさに切断した後 その切断端面を研削する処理などを行うこ により、ガラス基板製品として得られる。

 この種のガラス基板の端面研削は、通常 ガラス基板の端面に回転状態の砥石を接触 せた状態で、かかる砥石をガラス基板に対 てその端面に沿った向きに相対移動させる とで行われる。この際、砥石とガラス基板 端面との接触部(研削部)の冷却や摩擦低減 の目的で、研削部に研削液を供給する場合 多い。しかしながら、研削部に供給された 削液は、研削液の供給方向や、砥石の回転 に起因してガラス基板の表面にも飛散し、 の飛散した研削液に含まれている切粉等が ラス基板の表面に付着することでガラス基 の表面性状が悪化したり、後の洗浄工程が 雑化したりする事態を招き得る。そのため この種の端面研削装置においては、以下に すような対策が講じられている。

 例えば、下記の特許文献1には、略鉛直に保 持されたガラス基板の表裏面のうちプラズマ ディスプレイパネルの構成要素が形成された 面上に、ガラス基板の鉛直下方に位置する砥 石と前記構成要素との間を遮蔽する遮蔽板を 配置し、この状態で、研削すべき割断面に砥 石を接触させ、砥石に液体を供給しながら、 保持されたガラス基板を割断面の長手方向に 移動させつつ砥石を回転させて割断面を研削 する方法が開示されている。

特開2005-317235号公報

 ところで、最近では、液晶ディスプレイ プラズマディスプレイなど、各種画像表示 ィスプレイの高精細化がなされており、こ に伴い、PDPをはじめとする各ディスプレイ ガラス基板についても高精細化の要求が高 っている。かかる要求に応えるためには、 ラス基板の表面性状を一層良好なものとす 必要があり、このために、研削部に供給さ た研削液をガラス基板の表面に飛散させな ようにすることが肝要となる。

 ここで、上記特許文献1に開示の遮蔽板は フラットな形状をなし、研削対象となるガラ ス板の端面に対して平行にかつ所定距離だけ 上方に配置されている。砥石とガラス板の端 面との接触部に供給された研削液は、砥石の 回転とガラス板の相対移動に伴って該接触部 から斜め上方に飛散して遮蔽板に至る。そし て、遮蔽板に至った研削液の大半は、遮蔽板 に沿ってガラス板の端面と平行な方向に流れ 、流速が低下した位置で自重により流下して ガラス板より下方に落下する。そのため、飛 散した研削液が遮蔽板に至り、遮蔽板に沿っ てガラス板の端面と平行な方向に流れる領域 では、研削液が遮蔽板とガラス板との間の間 隙を通ってガラス板の平面中央側に侵入しや すく、同文献の図3に示されているようなガ 供給ノズル23を設けたとしても、ガラス板の 平面中央側への研削液の侵入を効果的に抑制 することは難しい。特に、ガラス板を水平姿 勢にして加工する場合は、その傾向が顕著で ある。また、同文献は、接触部(研削部)に供 した研削液の回収について特に配慮してい い。

 以上の事情に鑑み、本発明では、ガラス の端面研削工程において、研削液がガラス の平面へ飛散するのを効果的に抑制し、ま 、研削液の効率的な回収を図ることを技術 課題とする。

 前記課題の解決は、本発明に係るガラス の研削装置により達成される。すなわち、 のガラス板の研削装置は、回転させつつガ ス板の端面に接触させることで端面を研削 る砥石と、砥石とガラス板の端面との接触 に研削液を供給する研削液供給部と、接触 に供給された研削液からガラス板の平面を 蔽するための遮蔽板とを備えたガラス板の 面研削装置において、遮蔽板は、接触部を ラス板の平面中央側から包囲する包囲部を し、包囲部の一端は、接触部よりも砥石の 転方向前方側でガラス板の端面と交差して びている点をもって特徴づけられる。

 このような構成によれば、接触部に供給 れた研削液は、接触部での加工に寄与した 、接触部を包囲する包囲部に到達し、包囲 に沿って、接触部よりも砥石の回転方向前 側でガラス板の端面と交差する位置を超え 位置まで誘導される。すなわち、接触部か 砥石の回転方向前方側において、研削液は 囲部に沿って、ガラス板の平面中央側から れる方向に流れ、ガラス板の端面を超える 置まで誘導される。これにより、接触部で 散した研削液がガラス板の平面中央側に流 て、平面中央側に付着することが効果的に 止される。また、研削液は包囲部によって れの方向性を与えられるため、研削液を効 的に回収することもできる。

 この場合、包囲部は、ガラス板の平面に する平面視で、砥石の外周面に沿った湾曲 状を有していることが好ましい。

 包囲部を上記の形状とすることで、包囲 に到達した研削液を砥石の回転方向に沿っ 円滑に誘導して、上記の効果を高めること できる。

 また、包囲部は、ガラス板の一面側に位 する構成とする他、その両面側に位置して る構成とすることもできる。

 包囲部がガラス板の両面側に位置するよ に遮蔽板を配設することで、包囲部による 記作用をガラス板の両面に対して得ること できる。そのため、当該研削装置により得 れたガラス板を、高精細な液晶ディスプレ やプラズマディスプレイ等の各種画像表示 器用のガラス基板として広く提供すること できる。

 また、包囲部がガラス板の両面側に位置 る構成とする場合、包囲部は、ガラス板の 面を含む一部を挿通するためのスリットを していることが好ましい。

 このような形状とすることで、ガラス板 両面側に位置する包囲部を1つの遮蔽板で構 成して、構造の簡素化を図ることができる。

 また、上記構成に加えて、包囲部を挟ん 砥石と反対側の位置に、パージ流体を噴射 るパージノズルが配設されている構成とし もよい。この場合、パージ流体は、前記包 部とガラス板との間の間隙に供給される。

 かかる構成とすることで、包囲部とガラ 板との間の間隙を通ってガラス板の平面中 側に侵入しようとする研削液は、パージノ ルから噴出するパージ流体によって砥石の に押し戻される。よって、ガラス板の平面 央側への研削液の付着をより効果的に防止 ることができる。なお、ここでいう「パー 流体」には、水等の液体、空気等の気体が まれるが、包囲部とガラス板との間隙を通 てガラス板の平面中央側に侵入しようとす 研削液を砥石側に押し戻すのに十分な圧力 付与するとの観点からは、水等の液体がよ 好ましい。また、その圧力は研削液の供給 に応じて適宜設定すればよい。

 この場合、パージノズルは、パージ流体 包囲部とガラス板との間の間隙を通ってガ ス板に達するように、その設置角度が設定 れていることが好ましい。

 上述の如くパージノズルの設置角度を定 ることで、パージ流体によって、遮蔽板と ラス板の間隙よりも砥石に近い位置で研削 を押し戻すことができ、当該間隙を介して 削液がガラス板の平面中央側に侵入する事 をより一層効果的に防止することができる

 また、パージノズルは、遮蔽板の包囲部 同様、ガラス板の一面側に配置する他、そ 両面側に配置することもできる。

 このような構成とすることで、上記パー ノズルによる作用と同一の作用をガラス板 両面側で得ることができる。

 また、この場合、包囲部を有する遮蔽板 パージノズルとはユニット化されたもので ってもよい。

 このようにユニット化されていれば、砥 の交換のために上記端面研削装置を分解し 場合であっても、遮蔽板とパージノズル相 の位置関係を維持したままで当該ユニット 取り外しできる。そのため、砥石交換後の 組立時に砥石と上記ユニットとの位置関係 調整するだけで済み、砥石の交換作業に要 る時間を短縮することができる。

 もちろん、遮蔽板とパージノズルに加え 、研削液供給部もユニット化することも可 である。すなわち、遮蔽板と研削液供給部 およびパージノズルとがユニット化された のであってもよい。

 上記構成に係るガラス板の端面研削装置 、少なくとも砥石と研削液供給部とを収容 るハウジングをさらに備え、このハウジン は、所定の端面に、ガラス板の一部を挿通 、当該ガラス板の端面を砥石に接触可能と るための開口部を有することが好ましい。

 このような構成とすることで、ガラス板 挿通側となる開口部を除き、砥石がハウジ グで覆われる。そのため、上記遮蔽板ある はパージノズルによる上記作用と相俟って 研削液のガラス板平面中央側への飛散を一 確実に防止することができる。また、砥石 研削液供給部がハウジングで覆われること 、包囲部によりガラス板から遠ざかる向き 誘導された研削液を漏れなく回収すること できる。

 また、上記構成に係るガラス板の端面研 装置は、ガラス板を水平姿勢にして加工す 場合に特に好適である。

 一方、前記課題の解決は、本発明に係る ラス板の端面研削方法によっても達成され 。すなわち、このガラス板の研削方法は、 石を回転させながらガラス板の端面に接触 せることで端面の研削を行う方法であって 砥石とガラス板の端面との接触部に研削液 供給すると共に、接触部に供給された研削 からガラス板の平面を遮蔽するための遮蔽 を配設した状態で端面の研削を行うガラス の端面研削方法において、遮蔽板は、接触 をガラス板の平面中央側から包囲する包囲 を有し、包囲部の一端は、接触部よりも砥 の回転方向前方側で端面と交差して延びて る点をもって特徴づけられる。

 このような方法によれば、先に述べた本 明に係るガラス板の研削装置についての事 と、同一の事項が当てはまり、故に当該装 による作用効果と同一の作用効果を得るこ ができる。

 また、この場合、包囲部を挟んで砥石と 対側の位置に、パージ流体を噴射するパー ノズルが配設され、パージ流体が遮蔽板と ラス板との間の間隙に供給されるように構 されていることが好ましい。

 このように、上述した端面研削方法にお ても、上記供給態様のパージノズルを配設 ることで、先に述べた端面研削装置におけ パージノズルについての事項と、同一の事 が当てはまり、故に当該装置による作用効 と同一の作用効果を得ることができる。

 以上のように、本発明に係るガラス板の 削装置およびその方法によれば、ガラス板 端面研削工程において、研削水がガラス板 平面へ飛散するのが可及的に抑制される。 のため、ガラス板の表面性状を良好なもの して、液晶ディスプレイやプラズマディス レイ等の各種画像表示機器用の表示素子の 精細化を図ることができる。また、研削液 効率的な回収を図ることができる。

 以下、本発明の実施形態を添付図面を参 して説明する。

 まず、図1に示す平面図に基づいて、本発 明の一実施形態に係るガラス板の研削装置の 全体構成を説明する。なお、本実施形態では 、液晶ディスプレイ用のガラス基板の端面を 研削する場合を例にとって説明する。

 同図に示すように、ガラス基板の端面研 装置1は、成形後の素板ガラスから切り出さ れたガラス基板2の端面2a(切断面)に対して研 加工を施すための装置であり、水平姿勢で 定の方向に搬送されるガラス基板2の一方の 側(又は両方の側)に配設される。ここで、こ 端面研削装置1は、ガラス基板2の搬送方向 一辺に沿った端面2aを回転を伴って研削する 砥石3と、砥石3とガラス基板2との接触部(研 部)4を基準として砥石3の回転方向後方側(図1 でいえば、接触部4よりも右側領域)に配設さ 、接触部4の周辺に向けて研削液(ここでは 水)を供給する研削液供給ノズル5と、後述す る遮蔽板6、および、パージノズル7とを備え 。また、本実施形態では、上記構成要素(砥 石3、研削液供給ノズル5、遮蔽板6、パージノ ズル7)が略矩形状のハウジング8内に収容され ると共に、このハウジング8の一端面に設け 開口部8aにより、ガラス基板2の一部がハウ ング8内部に挿通でき、かつ、挿通したガラ 基板2の一部に係る端面2aを砥石3の外周面と 接触できるように構成されている。

 砥石3は、ガラス基板2の平面に直交する と平行な軸まわりに回転するように構成さ ており、その回転方向は、ガラス基板2の研 部(接触部4)においてガラス基板2の搬送方向 と相対する方向(図1中、反時計回りの方向)と されている。なお、研削面となる砥石3の外 面3aは、例えば図4に示すように、略凹部円 状の断面輪郭形状をなし、ガラス基板2の端 2aの両縁部を一度にR面取りできるように構 されている。

 研削液供給ノズル5は、ガラス基板2と砥 3との接触部4を基準として、砥石3の回転方 後方側から、接触部4に向けて研削液を供給 るように構成されている。

 遮蔽板6は、図2に示すように、長手方向 沿って湾曲状、例えば略円弧状(円弧状を含 )に形成された部分を有しており、この円弧 状部が接触部4を含む砥石3のガラス基板2側の 周囲を包囲する包囲部9となる。詳細には、 囲部9は、ガラス基板2の平面を平面視した状 態では、図1に示すように、砥石3の外周面3a 沿った略円弧状をなし、また、その長手方 に沿って幅寸法一定のスリット10を有してい る。そして、このスリット10にガラス基板2の 一部を挿通し、挿通部分の端面2aを砥石3と接 触させた状態では、図4に示すように、包囲 9が接触部4よりもガラス基板2の平面中央側 位置に配置される。また、包囲部9の一端が 接触部4を基準として砥石3の回転方向前方 (図1中、接触部4よりも左側領域)でガラス基 2の端面2aと交差して延びるように、遮蔽板6 がハウジング8に固定されている。上記構成 包囲部9は、ガラス基板2の表裏双方の平面側 に配置される。なお、スリット10の幅寸法に し、上述の如くガラス基板2が挿通できる程 度の大きさは少なくとも必要であり、できれ ば、研削時のガラス基板2のバタつき(板厚方 への振幅)を考慮して当該幅寸法を設定する のが好ましい。

 パージノズル7は、本実施形態では、図3 示すように、複数のノズル開口部11を集約し てなるノズルユニットとして構成されており 、遮蔽板6を挟んで砥石3とは反対側の位置に 設されている。ここで、パージノズル7は、 遮蔽板6と同様、ガラス基板2を挿通するため スリットを有し、このスリットを間に挟ん 対向する一対の斜面12,12には、各斜面12,12の 長手方向に沿って複数のノズル開口部11がそ ぞれ一列に配置されている。また、これら ズル開口部11は、一律に同じ方向を指向す ように配置されている。そのため、パージ ズル7の斜面12,12間(スリット)にガラス基板2 一部を挿通し、その端面2aを砥石3に接触さ た状態では、これら複数のノズル開口部11か ら噴射されたパージ水(例えば純水)13が、当 複数のノズル開口部11とガラス基板2の平面 の間にカーテン状の水壁を形成するように っている。なお、パージノズル7に設けられ スリットの幅寸法に関しては、遮蔽板6のス リット10と同様、挿通されるガラス基板2の厚 みに応じて設定されるのがよく、好ましくは 、研削時のガラス基板2のバタつき度合いを 考慮して設定されるのがよい。

 ここで、パージノズル7から吐出されるパー ジ水13の鉛直方向における指向態様について 述すると、図5に示すように、各ノズル開口 部11は、当該ノズル開口部11から噴射された ージ水13が、砥石3と接触状態にあるガラス 板2と遮蔽板6との間隙に供給されるように指 向されている。ここで、好ましくは、ノズル 開口部11から噴射されたパージ水13のガラス 板2の平面に対する入射角θ 1 が10度以上45度以下となるように、より好ま くは、入射角θ 1 が25度以上35度以下となるように、パージノ ル7の取り付け角度、もしくはノズル開口部1 1の形成角度が設定される。これは、パージ 13のガラス基板2平面への着地点が砥石3の側 近いほど、研削液の押し戻し作用は高い一 で、ガラス基板2との干渉を回避するには、 両者間(ガラス基板2とパージノズル7)の鉛直 向隙間をなるべく大きく取るほうがよい、 の理由に基づく。逆に言えば、上述の理由 ら、パージノズル7のノズル開口部11は、パ ジ水13が包囲部9とガラス基板2との間の間隙 通ってガラス基板2の平面に達するように、 その設置角度が設定されていることが好まし い。

 また、ガラス基板2の平面を平面視した状態 でパージ水13の指向態様を詳述すると、図6に 示すように、各ノズル開口部11は、当該ノズ 開口部11から噴射されたパージ水13が砥石3 接触状態にあるガラス基板2の端面2aのうち 研削の部分を斜めに横切って砥石3に向かう う指向されている。言い換えると、ノズル 口部11から噴射されたパージ水13の噴出方向 と、砥石3の接触部4における接線方向V(回転 向前方側。図6を参照)とのなす角θ 2 が90度を越え180度未満となるようにノズル開 部11の指向角度が設定されている。

 以下、上記構成の装置を用いたガラス基 の研削方法につき、図7および図8を参照し 説明する。なお、図7は遮蔽板6の作用に焦点 を当てて当該作用を説明するための要部平面 図であり、図8はパージノズル7の作用に焦点 当てて当該作用を説明するための要部平面 を示している。

 まず、遮蔽板6の作用について説明する。 図7に示すように、研削時、接触部4の近傍に けて供給された研削液(同図中、太矢印で示 されている)は、接触部4に到った後、その周 に向けて飛散する。この際、接触部4は、遮 蔽板6に設けた包囲部9によって包囲されてい ため、接触部4の周囲に飛散した研削液は、 包囲部9に沿って、接触部4よりも砥石3の回転 方向前方側でガラス基板2の端面2aとの交差位 置を超える位置まで誘導される。すなわち、 接触部4から砥石3の回転方向前方側において 研削液は包囲部9に沿って、ガラス基板2の 面中央側から離れる方向に流れ、ガラス基 2の端面2aを超える位置まで誘導される。こ により、接触部4で飛散した研削液がガラス 板2の平面中央側に流れて、平面中央側に付 着することが効果的に防止される。また、研 削液は包囲部9によって流れの方向性を与え れるため、研削液が効率的に回収される。

 また、本実施形態のように、包囲部9を砥 石3の外周面3aに沿って略円弧状に形成してい れば、包囲部9に到達した研削液を砥石3の回 方向に沿って円滑に誘導して、上記の効果 高めることができる。また、当該形状とす ことで、ガラス基板2を平面視した状態では 、包囲部9と砥石3との間に半径方向の対向間 が略一定な流路が形成され、これによって 研削液の送出がスムーズに行われる。

 次に、パージノズル7の作用について説明 すると、図8に示すように、パージノズル7(の ノズル開口部)から噴射されたパージ水13は、 接触部4から見て斜め前方側から遮蔽板6とガ ス基板2との隙間に供給される。そのため、 包囲部9とガラス基板2との間の間隙を通じて ラス基板2の平面に侵入しようとする研削液 は、パージ水13により砥石3の側に押し戻され る。また、接触部4から砥石3の回転方向前方 へ飛散した研削液は当該飛散方向への勢い 弱められると共に、その飛散方向(流動方向 )を変え、ガラス基板2から遠ざかる向きに誘 される。加えて、包囲部9によりガラス基板 2から遠ざかる向きに誘導されている研削液 対しては、包囲部9による誘導を促進する向 に押し込むように作用する。以上より、遮 板6とガラス基板2との間隙を通じて研削液 ガラス基板2の平面中央側へ侵入するのを防 と共に、この遮蔽板6とガラス基板2との隙 を通じて研削液がハウジング8の外部へ漏れ すのを防ぐことができる。

 また、本実施形態のように、砥石3や研削 液供給ノズル5を収容するハウジング8を設け ことで、ガラス基板2の挿通側となる開口部 8aを除き、砥石3がハウジング8で覆われる。 って、上記遮蔽板6による遮蔽作用や、上記 ージノズル7によるパージ作用(排出作用)と 乗的に作用し合って、ガラス基板2の平面中 央側への研削液の漏れ出しだけでなく、ハウ ジング8外への研削液の漏れ出しも可及的に 止される。また、包囲部9によりガラス基板2 から遠ざける向きに逃がした研削液を漏れな く回収することができる。これにより、例え ば研削工程後の検査工程にて検出が困難な微 小なガラスパーティクルや砥粒残渣がガラス 板の平面に残存付着している可能性をできる 限り零に近づけて、上記ディスプレイ用パネ ルの高精細化を図ることができる。

 以上、本発明の一実施形態を説明したが 本発明に係るガラス板の端面研削装置もし はその方法は、本発明の範囲内において任 に変更が可能であることはもちろんである

 例えば上記実施形態では包囲部9の形状を 部分的に略円弧状に湾曲させた形状としたが 、特にこれに限ることはない。包囲部9とし の機能を有する限りにおいて、その形状は 意である。例えば図示は省略するが、包囲 9は円弧状以外の湾曲形状を有するものでも く、また、フラットな面を部分的に含むも であってもよい。あるいは、上記長手方向 沿った形状のみならず、これと直交する向 (ガラス基板2の厚み方向)に沿って湾曲する 状をなすものでもよい。

 また、パージノズル7に形成されるノズル 開口部11の配列態様に関し、全てのノズル開 部11がガラス基板2上に配置されている必要 なく、並列された複数のノズル開口部11の 部がガラス基板2の端面2aを境として砥石3の に配置されていてもよい。また、上記実施 態では、ガラス基板2の両面側に複数のノズ ル開口部11を1列に配置したが、2列以上の複 とすることも可能である。なお、ノズル開 部11の形状に関しても、丸穴形状に限ること なく、例えばスリット状にしてもよい。

 また、上記実施形態ではそれぞれ別体に 成し、配置した遮蔽板6とパージノズル7と 一体化した構成を採ることも可能である。 の場合、図示は省略するが、遮蔽板6に設け れたスリット10の砥石3側の角部を面取りし このスリット長手方向に沿った面取り部に えば図3に示す複数のノズル開口部11を並列 置した構成が上記一体化(ユニット化)の一 として挙げられる。かかる構成によれば、 ウジング8への取り付け部品を1部品に集約で きるため、ハウジング8への取り付け精度が 上する。もちろん、遮蔽板6やパージノズル7 をそれぞれハウジング8と一体化することも きる。

 ここで、図9は、上記ユニット化の他の構 成例を示し、具体的には、遮蔽板と研削液供 給ノズル、およびパージノズルをユニット化 した研削液飛散防止ユニット20の斜視図を示 ている。また、図10は、上記研削液飛散防 ユニット20を組み込んだ端面研削装置の要部 平面図を示している。この研削液飛散防止ユ ニット20は図2に示す遮蔽板6を一体に有する 箱状に形成されており、その側面に設けら た包囲部9’がスリット10’により上下に分 された形態をなす。そして、上記実施形態 同様、このスリット10’にガラス基板2の一 を挿通し、挿通部分の端面2aを砥石3と接触 せた状態では、図10に示すように、包囲部9 の一端が、接触部4を基準として砥石3の回転 方向前方側(図10中、接触部4よりも左側領域) ガラス基板2の端面2aと交差して延びるよう 、研削液飛散防止ユニット20が例えば図1に す形状のハウジング8に固定されている。ま た、包囲部9’を挟んで砥石3とは反対の側に 複数のノズル開口部11’が配置されており( 10を参照)、研削時、ガラス基板2の平面に向 けてパージ水13を噴射できるように研削液飛 防止ユニット20内に配置されている。なお この図示例では、研削液飛散防止ユニット20 の上部に研削液供給ノズル5’が一体に配設 れているが、代わりに下部に研削液供給ノ ル5’を配設することもでき、あるいは、上 と下部の双方にそれぞれ配設することもで る。

 このように構成することで、砥石3の交換 時には、研削液飛散防止ユニット20を脱着す のみで砥石3の交換が可能となる。加えて、 研削液供給ノズル5’や包囲部9’、およびパ ジノズルのノズル開口部11’相互間の位置 係を改めて調整し直す必要がないので、砥 3の交換に要する時間が短縮される。

 また、上記実施形態では、ガラス基板2の 上下両面側に遮蔽板6やパージノズル7(ノズル 開口部11)を配置した場合を例示したが、必ず しも両面側に配置する必要はなく、例えばガ ラス基板2の上面側にのみ遮蔽板6とパージノ ル7の一方または双方を配置してもよい。ま た、この際、ガラス基板2の一面側にのみ遮 板6(包囲部9)とパージノズル7とが配置される ように、両構成要素9,7をユニット化した構成 を採ることも可能である。

 また、以上の説明に係るガラス基板の端 研削装置1は、ガラス基板2の両方の側に配 されているが、素板ガラスから切り出され ガラス基板2の4辺に係る端面全てを研削する 場合には、例えば、ガラス基板2の搬送ライ の相対的に上流側となる位置および下流側 なる位置に、当該搬送方向に直交する向き それぞれ2台の端面研削装置1を対向配置した 構成を採ることも可能である。また、ガラス 基板2のサイズ変更等に同一の端面研削装置1 対応できるよう、端面研削装置1を搬送方向 に直交する向きに移動可能に構成することも 可能である。あるいは、砥石3など特定の構 要素のみをハウジング8内で搬送直交方向に 対移動可能に構成することも可能である。

 なお、搬送手段は、ここでは図示は省略 るが、ベルトコンベア等の搬送手段により 成されていてもよい。また、この際、真空 着等によりガラス基板2を搬送手段を構成す る要素(例えばベルト)の所定位置に固定する うに構成されていてもよい。もちろん、ガ ス基板2と砥石3との間で相対移動がなされ 限りにおいて、その構成は任意であり、例 ば、ガラス基板2を固定し、砥石3を含むガラ ス板の端面研削装置1をガラス基板2の配列方 に沿って移動可能に構成することも可能で る。

 以上、本発明を液晶用ディスプレイ用の ラス基板の研削工程に適用する場合を例に って説明したが、本発明に係るガラス板の 削装置およびその方法は、液晶ディスプレ 用のガラス基板の他に、プラズマディスプ イ、エレクトロルミネッセンスディスプレ 、フィールドエミッションディスプレイ等 各種画像表示機器用のガラス基板や、各種 子表示機能素子や薄膜を形成するための基 として用いられるガラス基板のように、高 面精度が要求されるガラス板の端面を研削 るに際しても好適に利用することができる

本発明の一実施形態に係るガラス基板 研削装置の平面図である。 ガラス基板の研削装置を構成する遮蔽 の斜視図である。 ガラス基板の研削装置を構成するパー ノズルの要部斜視図である。 図1に示すガラス基板の研削装置の要部 A-A断面図である。 パージノズルの鉛直方向での指向態様 説明する研削装置の要部拡大断面図である ガラス基板を平面視した状態における ージノズルの指向態様を説明する研削装置 要部拡大平面図である。 遮蔽板による作用を説明するための研 装置の要部平面図である。 パージノズルによる作用を説明するた の研削装置の要部平面図である。 遮蔽板と研削液供給ノズル、およびパ ジノズルとを一体に有する研削液飛散防止 ニットの斜視図である。 研削液飛散防止ユニットを有する端面 研削装置の要部平面図である。

符号の説明

1   研削装置
2   ガラス基板
3   砥石
4   接触部
5   研削液供給ノズル
6   遮蔽板
7   パージノズル
9   包囲部
10  スリット
11  ノズル開口部
13  パージ水
θ 1   入射角
θ 2   パージ水の噴射方向と端面の接線方向と なす角