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Title:
HEAT EXCHANGER, AND APPARATUS AND METHOD FOR REMOVING BUR OF FIN OF THE HEAT EXCHANGER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/117507
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a low-cost heat exchanger which has high anticorrosion property even in corrosive environments such as in a marine container. At the time of cutting a fin (31) of a heat exchanger (30) into prescribed sizes, a bur (31c) generated on a cutting end surface (31a) of the fin (31) is removed by a rotating brush (50). The rotating brush (50) has resin hair (52) implanted on the outer circumference surface of the rotating shaft (51), and removes only the bur (31c) without damaging the fin (31).

Inventors:
KITAMURA YOSHINORI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/000166
Publication Date:
October 02, 2008
Filing Date:
February 06, 2008
Export Citation:
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Assignee:
DAIKIN IND LTD (JP)
KITAMURA YOSHINORI (JP)
International Classes:
F28F19/00; F28F1/32
Foreign References:
JP2000304491A2000-11-02
JP2006275316A2006-10-12
JP2005226874A2005-08-25
JPH0586454U1993-11-22
JP2005296155A2005-10-27
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hiroshi et al. (5-7 Hommachi 2-chome, Chuo-k, Osaka-shi Osaka 53, JP)
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Claims:
 所定サイズに切断された複数の薄板状のフィン(31)を備えた熱交換器であって、
 上記フィン(31)は、その切断端面(31a)がバリ除去加工されていることを特徴とする熱交換器。
 請求項1において、
 上記フィン(31)の切断端面(31a)のうち少なくとも角部(31b)には、R部が形成されていることを特徴とする熱交換器。
 請求項1において、
 上記フィン(31)の表面には、防食塗装が施されていることを特徴とする熱交換器。
 請求項1において、
 上記フィン(31)は、銅製であることを特徴とする熱交換器。
 請求項1から4のいずれか一つにおいて、
 海上コンテナ用冷凍装置(1)の冷媒回路(10)における凝縮器(12)として用いられることを特徴とする熱交換器。
 所定サイズに切断された熱交換器用フィン(31)の切断端面(31a)のバリ(31c)を除去するためのバリ除去装置であって、
 樹脂製の植毛(52)を有する回転ブラシ(50)によって構成されていることを特徴とするバリ除去装置。
 所定サイズに切断された熱交換器用フィン(31)の切断端面(31a)のバリ(31c)を除去するためのバリ除去方法であって、
 上記バリ(31c)を樹脂製の植毛(52)を有する回転ブラシ(50)によって除去することを特徴とするバリ除去方法。
 請求項7において、
 上記回転ブラシ(50)を、上記フィン(31)の切断端面(31a)に形成されたバリ(31c)を起こすように回転させながら該バリ(31c)に接触させて、バリ除去を行うことを特徴とするバリ除去方法。
Description:
熱交換器、そのフィンのバリ除 装置及びバリ除去方法

 本発明は、海上コンテナ等に用いられる 凍装置の冷媒回路内の熱交換器に関し、特 、フィンの腐食防止に係るものである。

 従来より、海上コンテナ等に用いられて ンテナの庫内を冷却する冷凍装置が知られ いる。例えば特許文献1に開示されている冷 凍装置は、コンテナの庫内を冷却するための 冷媒回路を備えている。この冷媒回路には、 圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器が順に接 続されている。上記蒸発器は、コンテナの庫 内に配置されていて、該蒸発器の近傍には庫 内ファンが配設されている。上記凝縮器は、 コンテナの庫外に配置されていて、該凝縮器 の近傍には庫外ファンが配設されている。

 上述のような構成の冷凍装置では、例え 冷蔵運転時には、上記庫外ファン、庫内フ ン及び圧縮機が運転される。そのため、該 縮機で圧縮された冷媒は、上記凝縮器へ送 れ、該凝縮器で上記庫外ファンの送風する 外空気と冷媒とが熱交換し、冷媒は室外空 へ放熱して凝縮する。その後、冷媒は上記 張弁で減圧された後、上記蒸発器へ流入す 。この蒸発器では、上記庫内ファンの送風 る庫内空気と冷媒とが熱交換し、冷媒は庫 空気から吸熱して蒸発する。これにより、 記冷凍装置によってコンテナの庫内空気の 却が行われる。なお、上記蒸発器で蒸発し 冷媒は、上記圧縮機に吸入されて再び圧縮 れる。

 上述のような冷凍装置が海上コンテナに けられる場合、上述のとおり、上記蒸発器 コンテナの庫内に配置される一方、上記凝 器はコンテナの庫外に配置される。そのた 、コンテナの庫外に配置される凝縮器は海 等によって腐食されやすい腐食環境下にあ 。この腐食環境下でも凝縮器としての性能 維持するためには、該凝縮器に強固な耐食 が要求される。

 ここで、上記凝縮器を構成する熱交換器 、例えば、複数の薄板状のフィンを積層し 、それらのフィンにチューブを貫通させた のが一般的であり、そのフィンの材料もコ ト等の関係からアルミなどが用いられてい 。

 そのため、上記海上コンテナ用の凝縮器で 、フィンが海水等によって腐食しないよう 、該フィンの表面には、防食塗装が施され いる。

特開2002-327964号公報

 ところで、海上コンテナ等の冷凍装置に いられる熱交換器のフィンは、上述のとお 、薄板状に形成されているため、該フィン 製造段階においてフィンを所定のサイズに 断する際に、該フィンの端面にバリが発生 てしまう。特に、上述のように、フィンを ルミなどの伸び率が比較的大きい材料によ て構成する場合には、バリがより発生しや くなる。

 このように、フィンの切断面にバリが発 すると、バリの程度によっては防食塗膜が 該バリの部分で途切れてしまい、フィンの 食性能にばらつきが生じる。しかも、該フ ンのバリ部分には防食塗料が付着しにくい め、当該部分を完全に覆うためには多数回( 例えば3回以上)の塗り作業が必要になる。す わち、上記バリの発生によって、フィンの 食性能が低下したり、熱交換器の製造コス が増大したりするという問題が生じる。

 これに対し、上記フィンの厚みを厚くし 、バリの発生を極力抑えることが考えられ が、そうすると、フィンの材料費が高くな たり加工性が悪化したりして、熱交換器の 造コストが増大するという問題が生じる。

 本発明は、斯かる点に鑑みてなされたも であり、その目的とするところは、海上コ テナなどの腐食環境下でも高い防食性を実 することのできる熱交換器を低コストで提 することにある。

 上記目的を達成するために、本発明に係 熱交換器(30)では、複数の薄板状のフィン(31 )の端面(31a)をバリ除去加工することで、バリ (31c)によって防食塗膜(34)が途切れるのを防止 するとともに、該バリ(31c)を防食塗膜(34)で覆 うための多数回の塗り作業を不要とした。

 具体的には、第1の発明では、所定サイズ に切断された複数の薄板状のフィン(31)を備 た熱交換器を対象としていて、上記フィン(3 1)は、その切断端面(31a)がバリ除去加工され いるものとする。

 この構成により、フィン(31)の端面(31a)の リ(31c)がなくなるため、該端面(31a)に防食塗 料を効率良く且つ確実に塗布することが可能 となる。すなわち、上述のような構成にする ことで、上記バリ(31c)によって防食塗膜(34)が 途切れることがなく、また、上記バリ(31c)を 食塗膜(34)で覆うために多数回の塗装作業を 行う必要もなくなるため、防食性能の高い熱 交換器(30)を低コストで得ることが可能とな 。

 上述の構成において、上記フィン(31)の切 断端面(31a)のうち少なくとも角部(31b)には、R が形成されているものとする(第2の発明)。 のように、バリ(31c)が発生して防食塗膜(34) 途切れやすいフィン(31)の切断端面(31a)の角 (31b)にR部を形成することで、該角部(31b)で 食塗膜(34)が途切れたり、該角部(31b)を防食 膜(34)で覆うために多数回、塗布作業を行っ りする必要がなくなるため、より防食性能 高い熱交換器(30)を低コストで製造すること が可能となる。

 上述のような構成は、上述のとおり、上 フィン(31)の表面に防食塗装が施されている 場合に有効である(第3の発明)。すなわち、上 述のとおり、フィン(31)の表面に防食塗装を すものにおいて、上記第1及び第2の発明のよ うな構成にすることで、熱交換器(30)の防食 能の向上を図りつつ、製造コストの低減を ることができる。また、上記フィン(31)が銅 である場合には特に有効である(第4の発明) 銅はアルミよりも耐食性が高いが、伸び率 大きいため、フィン(31)を銅製にすると、該 フィン(31)を切断加工する際に切断端面(31a)に バリ(31b)が発生しやすい。よって、このよう フィン(31)を銅製にすることで、アルミの場 合よりも耐食性の向上を図ることができると ともに、上記第1及び第2の発明の構成のよう 切断加工時のバリ(31c)を除去することによ て、熱交換器(30)の防食性能をさらに高める とができる。

 また、上述のような構成の熱交換器(30)は 、海上コンテナ用冷凍装置(1)の冷媒回路(10) おける凝縮器(12)として用いられるのが好ま い(第5の発明)。上記第1から第4の発明のよ に構成された熱交換器(30)は高い防食性能を しているため、この熱交換器(30)を、上述の ように海水等を浴びて腐食されやすい腐食環 境下に配置される海上コンテナの凝縮器(12) して用いれば、該凝縮器(12)での腐食を確実 防止することができ、より効果的である。

 第6の発明は、上述のような熱交換器(30) 実現するためのバリ除去装置(50)に関するも である。具体的には、所定サイズに切断さ た熱交換器用フィン(31)の切断端面(31a)のバ (31c)を除去するためのバリ除去装置を対象 していて、樹脂製の植毛(52)を有する回転ブ シ(50)によって構成されているものとする。

 この構成により、熱交換器(30)のフィン(31 )のバリ(31c)は、樹脂製の植毛(52)を有する回 ブラシ(50)によって除去される。すなわち、 記回転ブラシ(50)は、柔軟性を有する樹脂製 の植毛(52)を備えているため、該植毛(52)の柔 性によって薄板状のフィン(31)が損傷を受け ることなく、バリ(31c)のみを除去することが 能になる。

 したがって、上述の構成により、フィン( 31)の切断端面(31a)に生じた微小なバリ(31c)を 去するのに適したバリ除去装置(50)が得られ 。

 第7の発明は、上述のような熱交換器(30) 実現するためのバリ除去方法に関するもの ある。具体的には、所定サイズに切断され 熱交換器用フィン(31)の切断端面(31a)のバリ(3 1c)を除去するためのバリ除去方法を対象とし ていて、上記バリ(31c)を樹脂製の植毛(52)を有 する回転ブラシ(50)によって除去するものと る。

 この方法により、熱交換器(30)のフィン(31 )の切断端面(31a)のバリ(31c)を除去することが きるので、上述の各発明のように、該熱交 器(30)の防食性能を高めつつ、製造コストの 低減を図れる。また、上述の方法では、樹脂 製の植毛(52)を有する回転ブラシ(50)を用いて ィン(31)のバリ(31c)を除去するため、該フィ (31)に損傷を与えることなく、簡単な方法で 確実にバリ(31c)を除去することができる。

 また、上述の方法において、上記回転ブ シ(50)を、上記フィン(31)の切断端面(31a)に形 成されたバリ(31c)を起こすように回転させな ら該バリ(31c)に接触させて、バリ除去を行 のが好ましい(第8の発明)。

 これにより、上記回転ブラシ(50)は、バリ (31c)を起こすように回転しながら該バリ(31c) 接触するため、該バリ(31c)に上記回転ブラシ (50)の植毛(52)を確実に接触させて、該バリ(31c )を根元部分からより確実且つ効率良く除去 ることができる。

 以上より、第1の発明に係る熱交換器(30) よれば、薄板状のフィン(31)の切断端面(31c) バリ除去加工されているため、例えば該フ ン(31)の表面に防食塗料を塗布する場合、該 ィン(31)の切断端面(31a)のバリ(31c)によって 食塗膜(34)が途切れるのを防止できるととも 、該切断端面(31a)に防食塗料を塗布する回 を減らすことができる。したがって、防食 能が高く且つ低コストな熱交換器(30)を得る とができる。

 また、第2の発明によれば、上記フィン(31 )の切断端面(31a)のうち少なくとも角部(31b)に R部が形成されているため、該角部(31b)で防 塗膜(34)が途切れたり、所定の防食性能を得 るために防食塗料を何回も塗布したりする必 要がなくなる。よって、上述の構成により、 防食性能が高く且つ低コストな熱交換器(30) より確実に得ることができる。

 特に、第3の発明のように上記フィン(31) 表面に防食塗装が施されている場合や、第4 発明のように上記フィン(31)が銅製である場 合に、上記第1及び第2の発明のような構成に ればより効果的である。

 また、第5の発明によれば、上述のような 構成の熱交換器(30)を、海上コンテナ用の冷 装置(1)の冷媒回路(10)における凝縮器(12)とし て用いることで、海水等を浴びて腐食しやす い腐食環境下でも腐食を防止することができ る。しかも、上述のように、バリ(31c)のない 、防食塗装の回数を減らすことができるた 、防食性能の高い凝縮器(12)を低コストで得 ることができる。

 第6の発明によれば、樹脂製の植毛(52)を する回転ブラシ(50)によってバリ除去装置を 成したため、薄板状のフィン(31)に損傷を与 えることなく、バリ(31c)のみを効率良く且つ 実に除去することができる。

 第7の発明によれば、バリ除去方法として 、所定のサイズに切断されたフィン(31)のバ を樹脂製の植毛(52)を有する回転ブラシ(50)に よって除去するようにしたため、上記フィン (31)の切断端面(31a)のバリ(31c)を効率良く且つ 実に除去することができ、上記第1から第5 発明のような効果を奏する熱交換器(30)を容 に得ることができる。

 また、第8の発明によれば、上記回転ブラ シ(50)は、上記バリ(31c)を起こすように回転し ながら該バリ(31c)に接触してバリ(31c)を除去 るため、より効率良く且つ確実にバリ(31c)を 除去することができ、防食性能がより高く且 つ低コストな熱交換器(30)を得ることができ 。

図1は、本発明の実施形態に係る熱交換 器を備えた冷凍装置の概略構成を示す配管系 統図である。 図2は、熱交換器の概略構成を示す斜視 図である。 図3は、熱交換器のフィンの切断工程を 概略的に示す説明図である。 図4は、(a)バリのある状態、(b)バリのな い状態のフィンの端面を示す部分拡大図であ る。 図5は、フィン端面のバリ除去工程の様 子を概略的に示す説明図である。

符号の説明

 1   冷凍装置
 10  冷媒回路
 11  圧縮機
 12  凝縮器
 13  受液器
 14  電子膨張弁
 15  蒸発器
 21  凝縮器ファン
 22  蒸発器ファン
 30  熱交換器
 31  フィン
 31a 切断端面
 31b 角部
 31c バリ
 32  チューブ
 33  フィン材料
 34  防食塗膜
 40  切断装置
 41  上刃
 42  下刃
 50  回転ブラシ(バリ除去装置)
 51  回転軸
 52  植毛

 以下、本発明の実施形態を図面に基づい 説明する。なお、以下の好ましい実施形態 説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、 の適用物或いはその用途を制限することを 図するものではない。

 本発明の実施形態に係る熱交換器(12)を備 えた冷凍装置(1)は、海上輸送等に用いられる コンテナの庫内を冷却するためのものである 。この冷凍装置(1)は、図1に示すように、冷 が循環して蒸気圧縮冷凍サイクルを行う冷 回路(10)を備えている。

 -冷媒回路の構成-
 上記冷媒回路(10)には、主な構成機器として 、圧縮機(11)、凝縮器(12)、受液器(13)、電子膨 張弁(14)及び蒸発器(15)が順に接続されている

 上記圧縮機(11)は、例えばスクロール型の 圧縮機であり、内部で冷媒を圧縮して高圧の 状態で吐出するように構成されている。上記 凝縮器(12)及び蒸発器(15)は、詳しくは後述す ように、複数の薄板のフィン(31,31,…)を積 し、それらのフィン(31,31,…)に複数のチュー ブ(32,32,…)を貫通させてなるクロスフィンコ ル式の熱交換器(30)によって構成されている (図2参照)。

 上記凝縮器(12)は、コンテナの庫外に配置 されていて、チューブ(32)内を上記圧縮機(11) ら吐出された高圧のガス冷媒が流れるよう 構成されている。そして、上記凝縮器(12)の 近傍には該凝縮器(12)に庫外空気を送風する 縮器ファン(21)が配設されている。これによ 、この凝縮器ファン(21)によって送風される 庫外空気と上記凝縮器(12)内を流れる冷媒と 間で熱交換が行われる。

 一方、上記蒸発器(15)は、コンテナの庫内 に配置されていて、チューブ(32)内を冷媒が れるように構成されている。そして、上記 発器(15)の近傍にも該蒸発器(15)に庫内空気を 送風する蒸発器ファン(22)が配設されている これにより、この蒸発器ファン(22)によって 風される庫内空気と上記蒸発器(15)内を流れ る冷媒との間で熱交換が行われる。

 上記受液器(13)は、円筒状の密閉容器であ り、その内部の底部に上記冷媒回路(10)での 剰分の液冷媒を貯留できるように構成され いる。上記電子膨張弁(14)は、弁の開度が調 可能に構成されている。この電子膨張弁(14) の開度は、上記蒸発器(15)の過熱度、及び上 冷媒回路(10)の高圧側の冷媒圧力に応じて調 される。

 -運転動作-
 上述のような冷媒回路(10)を有する冷凍装置 (1)は、コンテナ内の貯蔵物を冷蔵するための 冷蔵運転や、コンテナ内の貯蔵物を冷凍する ための冷凍運転が可能なように構成されてい る。以下で、上記冷凍装置(1)の冷蔵運転につ いて説明する。

 冷蔵運転の開始時には、凝縮器ファン(21) が所定風量で運転されるとともに、蒸発器フ ァン(22)が大風量で運転される。さらに、電 膨張弁(14)は、蒸発器(15)の過熱度に応じて弁 の開度が調節される。

 圧縮機(11)が運転されると、該圧縮機(11) 圧縮された冷媒は、凝縮器(12)へ流入する。 の凝縮器(12)では、冷媒が室外空気へ放熱し て凝縮する。その後、冷媒は、受液器(13)を 由して電子膨張弁(14)を通過し、減圧されて ら蒸発器(15)へ流入する。この蒸発器(15)で 、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。 の結果、コンテナの庫内の冷却が行われる 上記蒸発器(15)で蒸発した冷媒は、圧縮機(11) に吸入され、再び圧縮機(11)で圧縮される。

 -熱交換器-
 上記凝縮器(12)及び蒸発器(15)を構成する熱 換器(30)は、図2に示すように、複数の薄板の フィン(31,31,…)を厚み方向に積層し、銅製の ューブ(32,32,…)を複数、貫通させることに って構成されている。ここで、上記熱交換 (30)は、薄板のフィン材料(33)に、上記チュー ブ(32)が挿通する貫通孔(図示省略)を複数、設 けるとともに、該フィン材料(33)を上記フィ (31)の大きさに裁断して(図3参照)、該フィン( 31)を厚み方向に積層した後、それらの貫通孔 に上記チューブ(32,32,…)を挿通させることに って得られる。

 このように、薄板のフィン材料(33)から所 定サイズのフィン(31)を複数枚、切り出す場 、図3に示すような切断装置(40)を用いるのが 一般的であるが、切断治具の上刃(41)と下刃(4 2)との刃先の間に隙間δが存在するため、上 フィン材料(33)を切断する際に、必ずバリ(31c )が発生してしまう。そうすると、上記フィ (31)の切断端面(31a)には、突起部としてのバ (31c)が残ることになる。

 ここで、本実施形態に係る冷凍装置(1)は 上述のとおり、海上輸送用のコンテナに設 られているため、特にコンテナの庫外に配 される凝縮器(12)は海水等を浴びやすく、腐 食しやすい環境下にある。そのため、上記凝 縮器(12)を構成する熱交換器(30)のフィン(31,31, …)の表面に防食塗装を施すのが一般的であ 。

 ところが、このような防食塗装の施され フィン(31,31,…)に上述のようなバリ(31c)が残 っていると、図4(a)に示すように、そのバリ(3 1c)の部分では防食塗膜(34)が途切れやすくな とともに、該バリ(31c)の部分を防食塗膜(34) 完全に覆うためには防食塗料を何回も重ね りする必要がある。そうすると、上記バリ(3 1c)における防食塗膜(34)の途切れによって熱 換器(30)の防食性能が低下するとともに、上 フィン(31)への防食塗装によって熱交換器(30 )の製造コストが増大するという問題が生じ 可能性がある。

 特に、上述のように、熱交換器(30)を海上 輸送用のコンテナに用いる場合、熱交換器(30 )のフィン(31,31,…)の材質としては、アルミよ りも腐食しにくい銅の方が好ましいが、銅は アルミよりも伸び率が大きいため、上記図3 切断装置(40)で切断すると、アルミの場合よ もフィン(31)の切断端面(31a)にバリが生じや くなる。

 これに対し、本発明では、上記フィン(31, 31,…)の切断の際に形成されるバリ(31c)を、防 食塗装の前に除去した。具体的には、図5に すように、上記フィン(31)の切断端面(31a)に 成されているバリ(31c)を、回転ブラシ(50)に って取り除くことで、該フィン(31)の切断端 (31a)をバリ(31c)のない滑らかな面にする。す なわち、上記フィン(31)の切断端面(31a)のうち 、少なくとも上記バリ(31c)が発生している角 (31b)を、上記回転ブラシ(50)によって研削し 該角部(31b)にR部や面取り部を形成する。

 上記回転ブラシ(50)は、上記図5に模式的 示すように、回転軸(51)の外周面上に樹脂製( 例えばナイロンなど)の植毛(52,52,…)が複数、 配設されたもので、該植毛(52,52,…)には多数 砥粒(図示省略)が含まれている。そして、 の回転ブラシ(50)の回転軸(51)を回転させて、 植毛(52,52,…)を上記フィン(31)のバリ(31c)に当 ることで、該バリ(31c)を植毛(52,52,…)内の砥 粒によって研削することができる。

 ここで、上記回転ブラシ(50)は、その植毛 (52,52,…)が樹脂製なので、上記フィン(31)に接 触させても、該フィン(31)を曲げることなく 該フィン(31)の切断端面(31a)に沿って変形す 柔軟性を有している。これにより、上記フ ン(31)の損傷を防止しつつ、該フィン(31)のバ リ(31c)のみを取り除くことが可能となる。

 また、上記回転ブラシ(50)は、上記図5に すように、その回転方向と移動方向とが同 方向であり、且つ、該回転ブラシ(50)の植毛( 52,52,…)が上記フィン(31)のバリ(31c)を掻き上 るように該フィン(31)に対して近づくよう構 されている。これにより、上記フィン(31)の バリ(31c)は、上記回転ブラシ(50)の植毛(52,52, )によって掻き上げられて、根元から効率良 且つ確実に除去される。

 なお、上記回転ブラシ(50)は、例えば、植 毛(52)の直径が約1mmで長さが約15~50mm、回転数 約5000rpmであるのが好ましい。

 上述のように、上記フィン(31)の切断端面 (31a)におけるバリ(31c)を取り除くことによっ 、上記フィン(31)全体にほぼ均一に防食塗装 施すことが可能となる(図4(b)参照)。すなわ 、従来のようにバリ(31c)で防食塗膜(34)が途 れることなく、しかも、該バリ(31c)を防食 膜(34)で覆うための防食塗料の重ね塗りも不 になる。

 -実施形態の効果-
 以上より、熱交換器(30)のフィン(31)を形成 る際に、該フィン(31)の切断端面(31a)に形成 れるバリ(31c)を、回転ブラシ(50)によって除 するようにしたため、例えば上記熱交換器(3 0)が海上輸送用のコンテナの庫外などに搭載 れる凝縮器(12)として用いられる場合、上記 フィン(31)の表面に施される防食塗装がバリ よって途切れるのを防止することができる したがって、上述のような構成にすること 、上記熱交換器(30)の防食性能を向上するこ ができる。

 しかも、上述のように、上記フィン(31)の 切断端面(31a)のバリ(31c)を取り除くことによ て、該バリ(31c)を防食塗膜(34)で完全に覆う うに防食塗料を何度も重ね塗りする必要が くなるので、上記熱交換器(30)の製造コスト 低減を図れる。

 また、上記フィン(31)のバリ(31c)を除去す 装置として、樹脂製の植毛(52)を有する回転 ブラシ(50)を用いることで、上記フィン(31)を 形させたり傷つけたりすることなく、確実 つ容易にバリ(31c)を除去することができる

 《その他の実施形態》
 上記実施形態については、以下のような構 としてもよい。

 上記実施形態では、フィン(31)のバリ(31c) 除去する方法として、回転ブラシ(50)を用い ているが、この限りではなく、該フィン(31) 損傷を与えない方法であれば、どのような 置を用いてバリ除去を行ってもよい。

 また、上記実施形態では、回転ブラシ(50) によってフィン(31)のバリ(31c)を除去する場合 、該バリ(31c)を起こすように回転ブラシ(50)を 回転させて植毛(52)をバリ(31c)に接触させてい るが、この限りではなく、逆に、回転ブラシ (50)をバリ(31c)を寝かせる方向に回転させたり 、移動させたりしてもよい。

 また、上記実施形態では、フィン(31)の材 質を銅としているが、この限りではなく、例 えば、従来と同じアルミなど、熱交換器のフ ィンとして利用できるような材質であればど のような材質であってもよい。

 さらに、上記実施形態では、上述の構成 海上輸送用コンテナの冷凍装置(1)における 縮器(12)に適用しているが、この限りではな く、その他の用途の熱交換器に適用してもよ い。

 以上説明したように、本発明は、海上コ テナ等に用いられる冷凍装置の熱交換器に ける防食対策に特に有用である。




 
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