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Title:
HYDRAULIC PRESSURE CONTROL DEVICE OF AUTOMATIC TRANSMISSION AND HYBRID DRIVE DEVICE HAVING SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/078530
Kind Code:
A1
Abstract:
An automatic transmission comprises frictional engagement elements including a second brake (B-2) and a third clutch (C-3). The hydraulic control device (10) of the automatic transmission feeds the controlled pressure controlled by each of linear solenoid valves directly to the hydraulic servo of each of the frictional engagement elements. The hydraulic control device comprises a C3B2 relay valve (11) for selectively feeding the controlled pressure PSL4 from one linear solenoid valve (SL4) of these linear solenoid valves to the hydraulic servo (32) of the second brake (B-2) or the hydraulic servo (31) of the third clutch (C-3). Since the engagement/disengagement control of the second brake (B-2) and the engagement/disengagement control of the third clutch (C-3) can be performed by the one linear solenoid valve (SL4), the number of linear solenoid valves can be reduced. Consequently, the hydraulic control device (10) of the automatic transmission can be reduced in cost and size.

Inventors:
SHIMIZU TETSUYA (JP)
NODA KAZUYUKI (JP)
ISHIKAWA KAZUNORI (JP)
KASUYA SATORU (JP)
MATSUBARA TOORU (JP)
KOJIMA MASAHIRO (JP)
IBARAKI RYUJI (JP)
TABATA ATSUSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/073614
Publication Date:
July 03, 2008
Filing Date:
December 06, 2007
Export Citation:
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Assignee:
AISIN AW CO (JP)
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
SHIMIZU TETSUYA (JP)
NODA KAZUYUKI (JP)
ISHIKAWA KAZUNORI (JP)
KASUYA SATORU (JP)
MATSUBARA TOORU (JP)
KOJIMA MASAHIRO (JP)
IBARAKI RYUJI (JP)
TABATA ATSUSHI (JP)
International Classes:
F16H61/00; B60K6/44; B60K6/445; B60K6/547; B60W10/02; B60W10/10; B60W20/00; F16H61/68; F16H61/684; F16H61/686; F16H59/08; F16H59/68
Foreign References:
JPH0510430A1993-01-19
JPH0266373A1990-03-06
JP2000166014A2000-06-16
Attorney, Agent or Firm:
CHIKASHIMA, Kazuo (9-7 Shibaura 1-chom, Minato-ku Tokyo 23, JP)
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Claims:
 第1摩擦係合要素と第2摩擦係合要素とを含む複数の摩擦係合要素を備えた自動変速機にあって、
 前記複数の摩擦係合要素のそれぞれを係脱するための各油圧サーボに、対応する調圧ソレノイドバルブによって調圧制御した制御圧を供給し得るように構成した自動変速機の油圧制御装置において、
 1つの調圧ソレノイドバルブからの制御圧を、前記第1摩擦係合要素の油圧サーボと、前記第2摩擦係合要素の油圧サーボと、に切換えて供給する切換え手段を備え、
 前記切換え手段の切換えによって、前記1つの調圧ソレノイドバルブによる、前記第1摩擦係合要素の係脱制御と前記第2摩擦係合要素の係脱制御とを可能に構成した、
 ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
 前記第1摩擦係合要素は、前進時に係脱制御され、
 前記第2摩擦係合要素は、後進時に係脱制御される、
 ことを特徴とする請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置。
 前記自動変速機は、前記複数の摩擦係合要素の係脱状態によって複数の変速段を達成する変速歯車機構を備えた多段式の自動変速機であり、かつ前記変速歯車機構の回転要素の一方向の回転を規制するワンウェイクラッチを有して、入力軸側から出力軸側に駆動回転を伝達する正駆動時の低速段を達成してなり、
 前記第1摩擦係合要素は、前記出力軸側から前記入力軸側に駆動回転が伝達される逆駆動時の低速段を達成するために係合されるブレーキからなる、
 ことを特徴とする請求項2記載の自動変速機の油圧制御装置。
 前記第2摩擦係合要素は、後進時にのみ係合されるクラッチからなる、
 ことを特徴とする請求項2または3記載の自動変速機の油圧制御装置。
 前記切換え手段は、前記1つの調圧ソレノイドバルブの制御圧を入力し、前記第1摩擦係合要素の油圧サーボに供給する第1位置と、前記第2摩擦係合要素の油圧サーボに供給する第2位置と、に切換えられる第1切換えバルブを有する、
 ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか記載の自動変速機の油圧制御装置。
 前記切換え手段は、信号圧を出力し得る信号ソレノイドバルブを有し、
 前記第1切換えバルブは、前記信号ソレノイドバルブの信号圧に基づいて前記第1位置又は前記第2位置に切換えられてなる、
 ことを特徴とする請求項5記載の自動変速機の油圧制御装置。
 前記信号ソレノイドバルブは、非通電時に前記信号圧が非出力状態となり、かつ後進時に前記信号圧を出力するように制御されてなり、
 前記第1切換えバルブは、前記信号圧を入力した際に、前記第1位置から前記第2位置に切換えられてなる、
 ことを特徴とする請求項6記載の自動変速機の油圧制御装置。
 シフトポジションを選択操作し得るシフト選択手段への操作入力に応じて、レンジ圧の出力状態を設定し得るレンジ切換えバルブと、
 前記第1切換えバルブと前記第2摩擦係合要素の油圧サーボとの間に介在し、前記信号ソレノイドバルブの信号圧が第1作動油室に入力された際に、前記1つの調圧ソレノイドバルブの制御圧を前記第2摩擦係合要素の油圧サーボに連通すると共に前記第2摩擦係合要素の油圧サーボへの前記レンジ圧を遮断する正常位置に切換えられ、前記信号ソレノイドバルブの信号圧が非入力で、かつ前記レンジ圧が前記第1作動油室に対向作用する第2作動油室に入力された際に、前記1つの調圧ソレノイドバルブの制御圧を遮断すると共に前記レンジ圧を前記第2摩擦係合要素の油圧サーボに連通する保障位置に切換えられる第2切換えバルブと、を備えた、
 ことを特徴とする請求項7記載の自動変速機の油圧制御装置。
 前記信号ソレノイドバルブは、前記シフト選択手段のシフトポジションの操作入力に応じて前記信号圧を出力し、かつ前記第2摩擦係合要素が非係合である際に、前記信号圧が非出力となる状態に制御されてなる、
 ことを特徴とする請求項8記載の自動変速機の油圧制御装置。
 シフトポジションを選択操作し得るシフト選択手段への操作入力に応じて、前進レンジ圧及び後進レンジ圧の少なくとも一方の出力状態を設定し得るレンジ切換えバルブを備え、
 前記第1切換えバルブは、前記前進レンジ圧及び後進レンジ圧の少なくとも一方に基づいて前記第1位置又は前記第2位置に切換えられてなる、
 ことを特徴とする請求項5記載の自動変速機の油圧制御装置。
 前記1つの調圧ソレノイドバルブは、ライン圧を前記制御圧の元圧として入力してなる、
 ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか記載の自動変速機の油圧制御装置。
 内燃エンジンからの駆動力を動力分配機構によって第1モータと駆動軸とに分配すると共に、該駆動軸に第2モータの駆動力を付与し得るように構成されたハイブリッド駆動部と、
 前記ハイブリッド駆動部の駆動軸の回転を変速し得る前記自動変速機と、
 前記請求項1ないし11のいずれか記載の自動変速機の油圧制御装置と、を備えた、
 ことを特徴とするハイブリッド駆動装置。
 
Description:
自動変速機の油圧制御装置、及 それを備えたハイブリッド駆動装置

 本発明は、例えば車両等に搭載される自 変速機の油圧制御装置、及びそれを備えた イブリッド駆動装置に係り、詳しくは、対 する調圧ソレノイドバルブによって調圧制 した制御圧を摩擦係合要素の油圧サーボに 給するように構成された自動変速機の油圧 御装置、及びそれを備えたハイブリッド駆 装置に関する。

 一般に、例えば自動車等の車両に搭載さ る自動変速機にあっては、発進時や掴み換 変速時等に、クラッチやブレーキの係合シ ック(変速ショック)を低減するため、係合 を電子制御によってコントロールすること 行われている。従来、このように係合圧を 御する油圧制御装置としては、リニアソレ イドバルブとコントロールバルブとを用い ライン圧或いはレンジ圧を調圧し、各クラ チやブレーキの油圧サーボに供給するもの 主流であった(例えば日本国特開2001-343067号 報、参照)。

 即ち、リニアソレノイドバルブによって 圧可能な油圧の大きさが係合圧の大きさに して不足するため、リニアソレノイドバル の制御圧によってコントロールバルブのス ール位置を制御し、該コントロールバルブ 絞り量をコントロールする形で、ライン圧 いはレンジ圧の絞り量を調節することで、 圧サーボに供給する係合圧を調圧制御する うに構成されていた。

 ところで、近年、リニアソレノイドバル の技術開発が進み、リニアソレノイドバル の制御圧を係合圧として用いることが可能 なってきている。このようにリニアソレノ ドバルブの制御圧を直接的に(即ち他のバル ブで調圧することなく)油圧サーボに供給す ことで、コントロールバルブのバルブステ ック等のフェール発生を無くすことができ かつ油圧制御装置内の油圧回路構成を簡易 することができて、信頼性向上や製造工程 簡易化を可能にすることができる。

 しかしながら、上述のようにリニアソレ イドバルブによって各油圧サーボの係合圧 直接的に供給するためには、各リニアソレ イドバルブと各油圧サーボとを一対一対応 せることになるため、つまり油圧サーボの だけリニアソレノイドバルブの本数が配設 れることになる。リニアソレノイドバルブ 、一般的なソレノイドバルブに比して、高 なものであり、かつ係合圧を直接的に調圧 る能力にも起因して大きなものとなるため 特に特許文献1の自動変速機のように後進段 のみで係合されるクラッチ(C2)を有するもの あっては、使用頻度が少ない後進段のクラ チ(C2)のためだけに専用のリニアソレノイド ルブを設ける必要が生じて、油圧制御装置 コストダウンやコンパクト化の妨げになる いう問題があった。

 そこで本発明は、1つの調圧ソレノイドバ ルブにより、例えば前進時における第1摩擦 合要素の係脱制御と後進時における第2摩擦 合要素の係脱制御とを行い、コストダウン コンパクト化を可能にする自動変速機の油 制御装置、及びそれを備えたハイブリッド 動装置を提供することを目的とするもので る。

 本発明は(例えば図1乃至図4参照)、第1摩擦 合要素(B-2)と第2摩擦係合要素(C-3)とを含む複 数の摩擦係合要素(C-1,C-2,C-3,B-1,B-2)を備えた自 動変速機(3)にあって、
 前記複数の摩擦係合要素のそれぞれを係脱 るための各油圧サーボ(例えば31,32)に、対応 する調圧ソレノイドバルブ(例えばSL4)によっ 調圧制御した制御圧を供給し得るように構 した自動変速機の油圧制御装置(10)において 、
 1つの調圧ソレノイドバルブ(SL4)からの制御 (P SL4 )を、前記第1摩擦係合要素(B-2)の油圧サーボ(3 2)と、前記第2摩擦係合要素(C-3)の油圧サーボ( 31)と、に切換えて供給する切換え手段(11,15,SR )を備え、
 前記切換え手段(11,15,SR)の切換えによって、 前記1つの調圧ソレノイドバルブ(SL4)による、 前記第1摩擦係合要素(B-2)の係脱制御と前記第 2摩擦係合要素(C-3)の係脱制御とを可能に構成 したことを特徴とする。

 これにより、1つの調圧ソレノイドバルブ の制御圧を、第1摩擦係合要素の油圧サーボ 第2摩擦係合要素の油圧サーボとに切換えて 給する切換え手段を備えているので、1つの 調圧ソレノイドバルブによって、第1摩擦係 要素の係脱制御と、第2摩擦係合要素の係脱 御とを可能にすることができ、調圧ソレノ ドバルブの数を減少することができて、コ トダウンやコンパクト化を可能にすること できる。

 また、本発明は(例えば図1乃至図4参照)、 前記第1摩擦係合要素(B-2)は、前進時に係脱制 御され、前記第2摩擦係合要素(C-3)は、後進時 に係脱制御されることを特徴とする。

 これにより、第1摩擦係合要素は前進時に 係脱制御され、第2摩擦係合要素は後進時に 脱制御されるので、1つの調圧ソレノイドバ ブによる第1摩擦係合要素の係脱制御と第2 擦係合要素の係脱制御とを可能にすること できる。

 具体的に本発明は(例えば図1乃至図4参照)、 前記自動変速機(3)は、前記複数の摩擦係合要 素(C-1,C-2,C-3,B-1,B-2)の係脱状態によって複数の 変速段(例えば前進4速段及び後進1速段)を達 する変速歯車機構(PR 1 ,PR 2 )を備えた多段式の自動変速機であり、かつ 記変速歯車機構(PR 1 ,PR 2 )の回転要素(CR1,R2)の一方向の回転を規制する ワンウェイクラッチ(F-1)を有して、入力軸(3a) 側から出力軸(3b)側に駆動回転を伝達する正 動時の低速段(例えば1速段)を達成してなり
 前記第1摩擦係合要素(B-2)は、前記出力軸(3b) 側から前記入力軸(3a)側に駆動回転が伝達さ る逆駆動時の低速段(即ち1速段のエンジンブ レーキ)を達成するために係合されるブレー からなることを特徴とする。

 これにより、第1摩擦係合要素は、ワンウ ェイクラッチが空転することになる逆駆動時 の低速段を達成するために係合されるブレー キからなるので、上記1つの調圧ソレノイド ルブの使用頻度が他の調圧ソレノイドバル に比して少なくて足り、後進時に第2摩擦係 要素の係脱制御に用いても、耐久性を十分 保することができる。

 また、具体的に本発明は(例えば図1乃至 4参照)、前記第2摩擦係合要素(C-3)は、後進時 にのみ係合されるクラッチからなることを特 徴とする。

 これにより、第2摩擦係合要素は、後進時 にのみ係合されるクラッチからなるので、上 記1つの調圧ソレノイドバルブの使用頻度が の調圧ソレノイドバルブに比して少なくて り、前進時に第1摩擦係合要素の係脱制御に いても、耐久性を十分確保することができ 。

 また、本発明は(例えば図4参照)、前記切換 手段は、前記1つの調圧ソレノイドバルブ(SL 4)の制御圧(P SL4 )を入力し、前記第1摩擦係合要素(B-2)の油圧 ーボ(32)に供給する第1位置(図4中右半位置)と 、前記第2摩擦係合要素(C-3)の油圧サーボ(31) 供給する第2位置(図4中左半位置)と、に切換 られる第1切換えバルブ(11)を有することを 徴とする。

 これにより、切換え手段は、1つの調圧ソ レノイドバルブの制御圧を入力し、第1摩擦 合要素の油圧サーボに供給する第1位置と、 2摩擦係合要素の油圧サーボに供給する第2 置と、に切換えられる第1切換えバルブを有 ているので、1つの調圧ソレノイドバルブの 制御圧を、第1摩擦係合要素の油圧サーボと 2摩擦係合要素の油圧サーボとに切換えて供 することを可能とすることができる。

 さらに本発明は(例えば図4参照)、前記切換 手段は、信号圧(P SR )を出力し得る信号ソレノイドバルブ(SR)を有 、
 前記第1切換えバルブ(11)は、前記信号ソレ イドバルブ(SR)の信号圧(P SR )に基づいて前記第1位置(図4中右半位置)又は 記第2位置(図4中左半位置)に切換えられてな ることを特徴とする。

 これにより、切換え手段は、信号圧を出 し得る信号ソレノイドバルブを有しており 第1切換えバルブは、信号ソレノイドバルブ の信号圧に基づいて第1位置又は第2位置に切 えられるので、前進時と後進時とに基づき 号ソレノイドバルブを制御することで、1つ の調圧ソレノイドバルブの制御圧を、第1摩 係合要素の油圧サーボと第2摩擦係合要素の 圧サーボとに切換えて供給することができ 。

 また、具体的に本発明は(例えば図4参照)、 記信号ソレノイドバルブ(SR)は、非通電時に 前記信号圧(P SR )が非出力状態となり、かつ後進時に前記信 圧(P SR )を出力するように制御されてなり、
 前記第1切換えバルブ(11)は、前記信号圧(P SR )を入力した際に、前記第1位置(図4中右半位 )から前記第2位置(図4中左半位置)に切換えら れてなることを特徴とする。

 これにより、信号ソレノイドバルブは、 通電時に信号圧が非出力状態となり、かつ 進時に信号圧を出力するように制御されて り、第1切換えバルブは、信号圧を入力した 際に、第1位置から第2位置に切換えられるの 、例えば電気的フェールによって信号ソレ イドバルブが駆動不能になった場合にあっ も、第1摩擦係合要素を係合することができ 、変速段を達成することができる。

 さらに、本発明は(例えば図4参照)、シフト ジション(例えばP,R,N,D)を選択操作し得るシ ト選択手段への操作入力に応じて、レンジ (例えばP R )の出力状態を設定し得るレンジ切換えバル (15)と、
 前記第1切換えバルブ(11)と前記第2摩擦係合 素(C-3)の油圧サーボ(31)との間に介在し、前 信号ソレノイドバルブ(SR)の信号圧(P SR )が第1作動油室(12f)に入力された際に、前記1 の調圧ソレノイドバルブ(SL4)の制御圧(P SL4 )を前記第2摩擦係合要素(C-3)の油圧サーボ(31) 連通すると共に前記第2摩擦係合要素(C-3)の 圧サーボ(31)への前記レンジ圧(例えばP R )を遮断する正常位置(図4中左半位置)に切換 られ、前記信号ソレノイドバルブ(SR)の信号 (P SR )が非入力で、かつ前記レンジ圧(例えばP R )が前記第1作動油室(12f)に対向作用する第2作 油室(12b)に入力された際に、前記1つの調圧 レノイドバルブ(SL4)の制御圧(P SL4 )を遮断すると共に前記レンジ圧(例えばP R )を前記第2摩擦係合要素(C-3)の油圧サーボ(31) 連通する保障位置(図4中右半位置)に切換え れる第2切換えバルブ(12)と、を備えたこと 特徴とする。

 これにより、第2切換えバルブは、第1切 えバルブと第2摩擦係合要素の油圧サーボと 間に介在し、信号ソレノイドバルブの信号 が入力された際に、1つの調圧ソレノイドバ ルブの制御圧を第2摩擦係合要素の油圧サー に連通し、信号ソレノイドバルブの信号圧 非入力で、かつレンジ圧が入力された際に レンジ圧を第2摩擦係合要素の油圧サーボに 通するので、例えば該調圧ソレノイドバル が故障して制御圧を出力できない状態とな ても、信号ソレノイドバルブを信号圧を非 力状態にすることで、第2摩擦係合要素の油 圧サーボにレンジ圧を供給して、該第2摩擦 合要素を係合させることができる。これに り、上記調圧ソレノイドバルブが故障した 合にあっても、変速段を達成することがで て、リンプホームを確保することができる

 具体的に本発明は(例えば図4参照)、前記信 ソレノイドバルブ(SR)は、前記シフト選択手 段のシフトポジションの操作入力に応じて前 記信号圧(P SR )を出力し、かつ前記第2摩擦係合要素(C-3)が 係合である際に、前記信号圧(P SR )が非出力となる状態に制御されてなること 特徴とする。

 これにより、信号ソレノイドバルブは、 フト選択手段のシフトポジションの操作入 に応じて信号圧を出力し、かつ第2摩擦係合 要素が非係合である際に、信号圧が非出力と なる状態に制御されるので、正常時には第2 擦係合要素の油圧サーボに調圧ソレノイド ルブの制御圧を供給して、滑らかに第2摩擦 合要素を係合させることができ、かつ該調 ソレノイドバルブの故障時には、第2摩擦係 合要素の非係合(例えば後進段が達成されな こと)に基づき当該故障を判断して第2切換え バルブを切換え、後進レンジ圧を第2摩擦係 要素の油圧サーボに供給することができる

 また、本発明は(例えば図4参照)、シフトポ ション(例えばP,R,N,D)を選択操作し得るシフ 選択手段への操作入力に応じて、前進レン 圧(P D )及び後進レンジ圧(P R )の少なくとも一方の出力状態を設定し得る ンジ切換えバルブ(15)を備え、
 前記第1切換えバルブ(11)は、前記前進レン 圧(P D )及び後進レンジ圧(P R )の少なくとも一方に基づいて前記第1位置(図 4中右半位置)又は前記第2位置(図4中左半位置) に切換えられてなることを特徴とする。

 これにより、第1切換えバルブは、前進レ ンジ圧及び後進レンジ圧の少なくとも一方に 基づいて第1位置又は第2位置に切換えられる で、例えば信号ソレノイドバルブの信号圧 用いることなく、1つの調圧ソレノイドバル ブの制御圧を、第1摩擦係合要素の油圧サー と第2摩擦係合要素の油圧サーボとに切換え 供給することができ、つまり信号ソレノイ バルブの削減も図ることができる。

 具体的に本発明は(例えば図4参照)、前記1つ の調圧ソレノイドバルブ(SL4)は、ライン圧(P L )を前記制御圧(P SL4 )の元圧として入力してなることを特徴とす 。

 これにより、上記1つの調圧ソレノイドバ ルブは、ライン圧を制御圧の元圧として入力 するので、例えば第1摩擦係合要素の油圧サ ボに制御圧を供給する際に前進レンジ圧が 圧となり、第2摩擦係合要素の油圧サーボに 御圧を供給する際に後進レンジ圧が元圧と るように切換えるバルブ等を不要とするこ ができ、コストダウンやコンパクト化を図 ことができる。

 そして、本発明は(例えば図1乃至図4参照)、 内燃エンジン(4)からの駆動力を動力分配機構 (PR 0 )によって第1モータ(M1)と駆動軸(2b)とに分配 ると共に、該駆動軸(2b)に第2モータ(M2)の駆 力を付与し得るように構成されたハイブリ ド駆動部(2)と、
 前記ハイブリッド駆動部(2)の駆動軸(2b)の回 転を変速し得る前記自動変速機(3)と、
 前記本発明の自動変速機の油圧制御装置(10) と、を備えたことを特徴とする。

 これにより、コストダウンやコンパクト を図ることが可能なハイブリッド駆動装置 提供することができる。

 なお、上記カッコ内の符号は、図面と対 するためのものであるが、これは、発明の 解を容易にするための便宜的なものであり 特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼす のではない。

本発明に係るハイブリッド駆動装置を すスケルトン図。 自動変速機の係合表。 自動変速機の速度線図。 本発明に係る自動変速機の油圧制御装 を示す概略図。

 以下、本発明に係る実施の形態を図1乃至 図4に沿って説明する。

 本発明を適用し得るハイブリッド駆動装 1は、図1に示すように、大まかに、内燃エ ジン4に接続し得るハイブリッド駆動部2と、 該ハイブリッド駆動部2から出力された回転 例えば前進4速段及び後進1速段に変速し得る 自動変速機3とを備えて構成されている。

 ハイブリッド駆動部2は、いわゆる2モータ のシリーズ・パラレル方式からなり、内燃 ンジン4に接続し得る(ハイブリッド駆動部2 しての)入力軸2aと、動力分配プラネタリギ (動力分配機構)PR 0 と、ステータM1s及びロータM1rを備えた第1モ タM1と、ステータM2s及びロータM2rを備えた第 2モータM2と、後述する自動変速機3の入力軸3a に接続された駆動軸2bと、を有して構成され いる。なお、本実施の形態においては、説 の便宜上、駆動軸2bと入力軸3aとを分けた形 で説明するが、これら駆動軸2bと入力軸3aと 、一体的な1本の軸状部材からなるものであ 。

 上記動力分配プラネタリギヤPR 0 は、ピニオンP0を回転自在に支持したキャリ CR0と、該ピニオンP0に噛合されたサンギヤS0 と、同じく該ピニオンP0に噛合されたリング ヤR0とを備えて構成されており、該キャリ CR0には上記入力軸2aが接続され、該サンギヤ S0には上記第1モータM1のロータM1rが接続され 該リングギヤR0には上記駆動軸2bが接続され ている。そして、該駆動軸2bには、第2モータ M2のロータM2rが接続されている。

 このように構成されたハイブリッド駆動 2において、内燃エンジン4から入力軸2aに駆 動回転が入力されると、キャリヤCR0が該内燃 エンジン4の駆動回転が伝達される。該キャ ヤCR0に伝達された駆動回転は、第1モータM1 スロットル開度等に応じて適宜に回生制御 行うことにより、サンギヤS0から該第1モー M1に駆動力が分配され、かつ該回生力が反力 となって、残りの駆動力がリングギヤR0に分 され、駆動軸2bに出力される。

 また、該第1モータM1によって回生された駆 力(エネルギ)は、不図示のバッテリに充電 れ、適宜に第2モータM2の駆動力に用いられ 。即ち、第2モータM2が駆動軸2bにスロットル 開度等に応じて適宜に駆動力を付与し(エン ンブレーキ時は適宜に回生し)、上記内燃エ ジン4から動力分配プラネタリギヤPR 0 において分配された駆動力と該第2モータM2の 駆動力とが合流されて、該駆動軸2bから出力 れる。

 なお、この際の駆動軸2bの回転数は、内燃 ンジン4の回転数及び第1モータM1の回転数に じた、動力分配プラネタリギヤPR 0 におけるギヤ比に基づく回転数であり、この 駆動軸2bの回転が自動変速機3の入力軸3aに入 される入力回転となる。

 また、内燃エンジン4が停止された状態に あっては、第2モータM2によって駆動軸2bがス ットル開度等に応じて適宜に駆動(エンジン ブレーキ時は適宜に回生)され、つまり第2モ タM2の駆動力だけが自動変速機3の入力軸3a 入力される。この際は、第1モータM1が空転 態となって、内燃エンジン4に回転伝達は行 れない。

 ついで、自動変速機3について説明する。自 動変速機3は、ケース(ミッションケース)6内 自動変速機構5を備えており、該自動変速機 5は、上記ハイブリッド駆動部2の駆動軸2bに 接続された入力軸3aと、不図示の駆動車輪に 続される出力軸3bと、を有していると共に これら入力軸3a及び出力軸3bと同軸上に、第1 ~第3クラッチC-1,C-2,C-3、第1~第2ブレーキB-1,B-2 ワンウェイクラッチF-1、第1プラネタリギヤ (変速歯車機構)PR 1 、第2プラネタリギヤ(変速歯車機構)PR 2 、等を有して構成されている。

 上記第1プラネタリギヤPR 1 は、ピニオンP1を回転自在に支持するキャリ CR1、該ピニオンP1にそれぞれ噛合するサン ヤS1及びリングギヤR1を備えたシングルピニ ンプラネタリギヤからなる。また、同様に 2プラネタリギヤPR 2 も、ピニオンP2を回転自在に支持するキャリ CR2、該ピニオンP2にそれぞれ噛合するサン ヤS2及びリングギヤR2を備えたシングルピニ ンプラネタリギヤからなる。

 上記第2プラネタリギヤPR 2 のサンギヤS2は、第1クラッチC-1に接続されて おり、該第1クラッチC-1の係合によって入力 3aの回転が入力される。一方、上記第1プラ タリギヤPR 1 のサンギヤS1は、第3クラッチ(第2摩擦係合要 )C-3に接続されていると共に、第1ブレーキB- 1に接続されており、該第3クラッチC-1の係合 よって入力軸3aの回転が入力され、また、 第1ブレーキB-1の係合によってケース6に対し て回転が係止される。

 上記第1プラネタリギヤPR 1 のキャリヤCR1は、第2プラネタリギヤPR 2 のリングギヤR2に回転連結されていると共に 第2クラッチC-2に接続されており、該第2ク ッチC-2の係合によって入力軸3aの回転が入力 される。また、該キャリヤCR1及びリングギヤ R2は、ワンウェイクラッチF-1によってケース6 に対して一方向の回転が規制されていると共 に、第2ブレーキ(第1摩擦係合要素)B-2に接続 れており、該第2ブレーキB-2の係合によって ース6に対して回転が係止される。そして、 上記第1プラネタリギヤPR 1 のリングギヤR1は、第2プラネタリギヤPR 2 のキャリヤCR2に回転連結されていると共に、 上記出力軸3bに接続されている。

 つづいて、上記自動変速機3の作用につい て、図1を参照しつつ図2及び図3に沿って説明 する。

 例えばD(ドライブ)レンジであって、前進1 速段(1st)では、図2に示すように、第1クラッ C-1及びワンウェイクラッチF-1が係合される すると、図1及び図3に示すように、入力軸3a 入力回転(ハイブリッド駆動部2の駆動軸2bの 駆動回転)が第1クラッチC-1を介してサンギヤS 2に入力される。また、リングギヤR2の回転が 一方向に規制されて、つまりリングギヤR2の 転回転が防止されて回転固定された状態に る。すると、サンギヤS2に入力された入力 転と、固定されたリングギヤR2とによって、 キャリヤCR2が前進1速段としての減速回転と り、前進1速段の減速回転が出力軸3bから出 される。

 また、エンジンブレーキ時(コースト時) は、ブレーキB-2を係止してリングギヤR2を固 定し、該リングギヤR2の正転回転を防止する で、上記前進1速段の状態を維持する。なお 、該前進1速段では、ワンウェイクラッチF-1 より第2のキャリヤCR2の逆転回転を防止し、 つ正転回転を可能にするので、例えば非走 レンジから走行レンジに切換えた際の前進1 速段の達成を、ワンウェイクラッチF-1の自動 係合により滑らかに行うことができる。

 前進2速段(2nd)では、図2に示すように、第 1クラッチC-1及び第1ブレーキB-1が係合される すると、図1及び図3に示すように、入力軸3a の入力回転が第1クラッチC-1を介してサンギ S2に入力される。また、サンギヤS1の回転が 1ブレーキB-1によって固定された状態になる 。すると、サンギヤS2に入力された入力回転 よってキャリヤCR2及びリングギヤR1が減速 転すると共に、リングギヤR1の減速回転及び 固定されたサンギヤS1に基づきキャリヤCR1及 リングギヤR2も、キャリヤCR2及びリングギ R1の減速回転よりも減速された減速回転とな る。そして、該リングギヤR2の減速回転とサ ギヤS2の入力回転とによって、キャリヤCR2 前進2速段としての減速回転となり、前進2速 段の減速回転が出力軸3bから出力される。

 前進3速段(3rd)では、図2に示すように、第1 ラッチC-1及び第2クラッチC-2が係合される。 ると、図1及び図3に示すように、入力軸3aの 入力回転が第1クラッチC-1を介してサンギヤS2 に入力されると共に、該入力回転が第2クラ チC-2を介してキャリヤCR1及びリングギヤR2に 入力される。すると、サンギヤS2及びリング ヤR2に入力された入力回転によって、上記 2プラネタリギヤPR 2 が直結状態となり、キャリヤCR2が前進3速段 しての直結回転となり、前進3速段の正転回 が出力軸3bから出力される。

 前進4速段(4th)では、図2に示すように、第 2クラッチC-2及び第1ブレーキB-1が係合される すると、図1及び図3に示すように、入力軸3a の入力回転が第2クラッチC-2を介してキャリ CR1に入力される。また、サンギヤS1の回転が 第1ブレーキB-1によって固定された状態にな 。すると、キャリヤCR1に入力された入力回 と、固定されたサンギヤS1とによって、リン グギヤR1が前進4速段としての増速回転となり 、キャリヤCR2を介して、前進4速段の増速回 が出力軸3bから出力される。

 後進段(Rev)では、図2に示すように、第3ク ラッチC-3及び第2ブレーキB-2が係合される。 ると、図1及び図3に示すように、入力軸3aの 力回転が第3クラッチC-3を介してサンギヤS1 入力される。また、キャリヤCR1の回転が第2 ブレーキB-2によって固定された状態になる。 すると、サンギヤS1に入力された入力回転と 固定されたキャリヤCR1とによって、リング ヤR1が逆転回転となり、キャリヤCR2を介し 、後進段としての逆転回転が出力軸3bから出 力される。

 なお、P(パーキング)レンジ及びN(ニュート ル)レンジでは、第1クラッチC-1、第2クラッ C-2、第3クラッチC-3が解放される。このため 入力軸3aと上記第1プラネタリギヤPR 1 及び第2プラネタリギヤPR 2 との間が切断状態となり、つまり入力軸3aと 力軸3bとの動力伝達が切断状態となる。

 以上のように構成されたハイブリッド駆 装置1の自動変速機3は、上記第1~第3クラッ C-1,C-2,C-3、及び第1~第2ブレーキB-1,B-2を油圧 御措置によって係脱制御することによって 速制御される。以下、その自動変速機3の油 制御装置10について図4に沿って説明する。

 なお、図4は、油圧制御装置10における本 明の要部を示すものであって、実際の油圧 御装置10は、その他の多くのバルブや油路 を備えているものである。特に本発明に係 油圧制御装置10は、図示を省略した第1クラ チC-1の油圧サーボ、第2クラッチC-2の油圧サ ボ、第1ブレーキB-1の油圧サーボに、それぞ れ直接的に制御圧を供給する3本のリニアソ ノイドバルブ(SL1~SL3、図示省略)を備えてお 、それら第1クラッチC-1、第2クラッチC-2、第 1ブレーキB-1の係脱制御が、各リニアソレノ ドバルブによって行われるものであるが、 下の説明においては、本発明に係る第3クラ チC-3及び第2ブレーキB-2とリニアソレノイド バルブSL4とに関係する部分を重点的に説明す る。

 図4に示すように、油圧制御装置10には、例 ばイグニッションON時に駆動される電動式 オイルポンプ20が備えられており、該オイル ポンプ20は、油路a1に接続されて、少なくと 走行時においては油路a1に常時油圧が供給さ れる。該油路a1には、図示を省略したプライ リレギュレータバルブが接続されており、 油路a1内の油圧がスロットル開度に応じた イン圧P L に調圧される。なお、オイルポンプとしては 、電動式オイルポンプ20の他に、内燃エンジ 4に連動して駆動する機械式オイルポンプを 並列的に備えていてもよい。

 上記油路a1は、油路a2を介してマニュアルバ ルブ15の入力ポート15aに接続されており、つ り該入力ポート15aにはライン圧P L が入力されている。該マニュアルバルブ(切 え手段、レンジ切換えバルブ)15は、スプー 15pを有しており、該スプール15pは、不図示 運転席に配設され、シフトポジション(P,R,N,D 位置)を選択操作するためのシフトレバー(シ ト操作手段)に機械的又は電気的に連動して 、図中左右方向に移動駆動される。

 また、該マニュアルバルブ15は、該スプー 15pがシフトレバー操作に基づきDレンジ位置 された際に、入力ポート15aと連通する出力 ート15b,15cを有しており、即ち、Dレンジの は、該出力ポート15b,15cからライン圧P L を前進レンジ圧P D として出力する。この前進レンジ圧P D は、不図示の油路を介して、詳しくは後述す るC3B2リレーバルブ11の作動油室11b、C3リレー ルブ12の作動油室12aに供給される。

 更に、該マニュアルバルブ15は、該スプー 15pがシフトレバー操作に基づきRレンジ位置 された際に、入力ポート15aと連通する出力 ート15dを有しており、該出力ポート15dは、 路b1,b2,b3,b4に接続されて、Rレンジの際は、 出力ポート15dからライン圧P L を後進レンジ圧P R として油路b1,b2,b3,b4に出力する。また、この 進レンジ圧P R は、不図示の油路を介して、詳しくは後述す るC3B2リレーバルブ11のポート11cにも供給され る。

 なお、それら前進レンジ圧P D や後進レンジ圧P R を出力しない場合、特にPレンジ及びNレンジ 際は、入力ポート15aと他の出力ポート15b,15c ,15dとの間がスプール15pによって遮断され、 つ、それら出力ポート15b,15c,15dは、ドレーン ポートEXに連通して、前進レンジ圧P D や後進レンジ圧P R はドレーン(排出)される。

 また、後進レンジ圧P R のドレーンポートEXは、チェックボール弁25 接続されており、上記油路b1,b2,b3,b4内等の油 が完全に排出されることを防止し、次回の後 進レンジ圧P R の供給を素早く達成することを可能としてい る。なお、前進レンジ圧P D のドレーンポートEXにも、図示を省略した同 のチェックボール弁が接続されており、同 に次回の前進レンジ圧P D の供給を素早く達成することを可能としてい る。

 一方、上記油路a1は、油路a3を介してリニア ソレノイドバルブSL4の入力ポートSL4aに接続 れており、つまりリニアソレノイドバルブSL 4には、元圧としてライン圧P L が入力されている。該リニアソレノイドバル ブSL4は、不図示のスプールと、該入力ポート SL4aと、油路c1に接続された出力ポートSL4bと 該油路c1から油路c2を介してフィードバック を入力するフィードバック油室SL4cと、油路 c3に接続されたドレーンポートSL4dとを有して 構成されている。

 該リニアソレノイドバルブ(1つの調圧ソレ イドバルブ)SL4は、例えばノーマル・クロー タイプからなり、非通電の際にスプールに って入力ポートSL4aと出力ポートSL4bとの間 遮断され、かつ該出力ポートSL4bとドレーン ートSL4dとの間が連通され、通電された電流 の強さに応じてスプールが移動駆動されて、 出力ポートSL4bとドレーンポートSL4dとの間が 々に遮断されていくと共に、入力ポートSL4a と出力ポートSL4bとの間が徐々に連通されて き、これによって、フィードバック油室SL4c 入力されるフィードバック圧によってフィ ドバック制御されつつ、入力ポートSL4aのラ イン圧P L が出力ポートSL4bから制御圧P SL4 として調圧出力される。

 なお、該リニアソレノイドバルブSL4のドレ ンポートSL4dにも、チェックボール弁26が接 されており、上記油路c1,c2,c3内等の油が完 に排出されることを防止し、制御圧P SL4 の供給を素早く達成することを可能としてい る。

 一方、ソレノイドバルブ(切換え手段、信号 ソレノイドバルブ)SRは、図示を省略したモジ ュレータバルブからのモジュレータ圧P MOD を入力する入力ポートSRaと、油路f1,f2,f3に接 された出力ポートSRbとを有して構成されて る。なお、モジュレータバルブは、例えば 記油路a1に接続されて該油路a1のライン圧P L を入力し、スロットル開度に基づき上昇され るライン圧P L が所定圧以上となった際に、スプールを付勢 するスプリングの付勢力とフィードバック圧 とに基づき、一定圧のモジュレータ圧P MOD として出力するバルブである。

 該ソレノイドバルブSRは、例えば3ウェイ型 ノーマル・クローズタイプからなり、非通 の際に入力ポートSRaと出力ポートSRbとの間 遮断され、通電された際に、入力ポートSRa 出力ポートSRbとの間が連通されて、該出力 ートSRbから信号圧P SR を上記油路f1,f2,f3に出力する。

 また、ソレノイドバルブSBも同様に、図示 省略したモジュレータバルブからのモジュ ータ圧P MOD を入力する入力ポートSBaと、油路g1に接続さ た出力ポートSBbとを有して構成されており 例えば3ウェイ型のノーマル・クローズタイ プで構成され、非通電の際に入力ポートSBaと 出力ポートSBbとの間が遮断され、通電された 際に、入力ポートSBaと出力ポートSBbとの間が 連通されて、該出力ポートSBbから信号圧P SB を上記油路g1に出力する。

 C3B2リレーバルブ(切換え手段、第1切換えバ ブ)11は、スプール11pと、該スプール11pを一 向(図4中上方側)に付勢するスプリング11sと 上記モジュレータ圧P MOD が入力される作動油室11aと、上記マニュアル バルブ15の出力ポート15b,15cからの前進レンジ 圧P D が入力される作動油室11bと、上記マニュアル バルブ15の出力ポート15dからの後進レンジ圧P R が入力される入力ポート11cと、上記油路c1を してリニアソレノイドバルブSL4の出力ポー SL4bからの制御圧P SL4 が入力される入力ポート11dと、油路l1に接続 れた出力ポート11eと、油路d1に接続された 力ポート11gと、上記油路f2を介してソレノイ ドバルブSRの信号圧P SR が入力される作動油室11fと、を有して構成さ れている。

 該C3B2リレーバルブ11は、例えばイグニッシ ンがONされてライン圧P L が生じると、上記作動油室11aにモジュレータ 圧P MOD が入力され、スプリング11sの付勢力に打勝っ て、スプール11pが図4中の右半分で示す位置( 下、「右半位置」という)となる。右半位置 となると、上記入力ポート11dと出力ポート11g とが連通し、つまり油路c1に供給されるリニ ソレノイドバルブSL4の制御圧P SL4 が該油路d1に供給可能となる。

 また、該C3B2リレーバルブ11は、上記右半位 の状態から作動油室11fに信号圧P SR が入力されると、スプリング11sの付勢力及び 作動油室11fの信号圧P SR が作動油室11aのモジュレータ圧P MOD に打勝って、スプール11pが図4中の左半分で す位置(以下、「左半位置」という)となる。 左半位置となると、上記入力ポート11cと出力 ポート11gとが連通し、また、上記入力ポート 11dと出力ポート11eとが連通し、つまりマニュ アルバルブ15からの後進レンジ圧P R が該油路d1に供給可能となると共に、油路c1 供給されるリニアソレノイドバルブSL4の制 圧P SL4 が該油路l1に供給可能となる。

 また、該C3B2リレーバルブ11は、左半位置の 態から作動油室11bに前進レンジ圧P D が入力されると、作動油室11fの信号圧P SR の入力状態に拘らず、作動油室11aのモジュレ ータ圧P MOD 及び作動油室11bの前進レンジ圧P D がスプリング11sの付勢力(及び作動油室11fの 号圧P SR (信号圧P SR が入力された場合))に打勝って上述の右半位 となる。

 C3リレーバルブ(第2切換えバルブ)12は、スプ ール12pと、該スプール12pを一方向(図4中上方 )に付勢するスプリング12sと、上記マニュア ルバルブ15の出力ポート15b,15cからの前進レン ジ圧P D が入力される作動油室12aと、上記マニュアル バルブ15の出力ポート15dからの後進レンジ圧P R が入力される作動油室(第2作動油室)12bと、上 記油路l1を介してリニアソレノイドバルブSL4 らの制御圧P SL4 が入力される入力ポート12cと、油路m1に接続 れた出力ポート12dと、詳しくは後述する油 i4,i2,i1、及びB2リレーバルブ14を介して上記 路b4の後進レンジ圧P R が入力される入力ポート12eと、上記油路f3を してソレノイドバルブSRの信号圧P SR が入力される作動油室(第1作動油室)12fと、を 有して構成されている。

 該C3リレーバルブ12は、上記作動油室12aに前 進レンジ圧P D が、又は上記作動油室12bに後進レンジ圧P R が入力されると、スプリング12sの付勢力に打 勝って、スプール12pが右半位置となる。右半 位置となると、上記入力ポート12cと出力ポー ト12dとが遮断されると共に、上記入力ポート 12eと出力ポート12dとが連通され、つまり後述 のB2リレーバルブ14を介して油路i4に供給され る後進レンジ圧P R が油路m1に供給可能となる。

 また、該C3リレーバルブ12は、作動油室12fに 信号圧P SR が入力されると、上記作動油室12aの前進レン ジ圧P D の入力状態、又は上記作動油室12bの後進レン ジ圧P R の入力状態に拘らず、スプリング12sの付勢力 及び作動油室12fの信号圧P SR が打勝って左半位置となる。左半位置となる と、上記入力ポート12eと出力ポート12dとが遮 断されると共に、上記入力ポート12cと出力ポ ート12dとが連通され、つまり上記油路l1を介 てリニアソレノイドバルブSL4の制御圧P SL4 が油路m1に供給可能となる。

 上記C3リレーバルブ12の出力ポート12dに接 続された油路m1は、油路m2,m3,m4に連通してお 、該油路m3を介してダンパ22に接続されてい と共に、第3クラッチC-3の油圧サーボ31に接 されている。また、油路m1と油路m2との間に は、チェックボール41が介在されており、第3 クラッチC-3の油圧サーボ31に対する供給速度 比して、ドレーン速度が速くなるように構 されている。

 また、上記ダンパ22は、油室22aと、スプリ グ22sと、該スプリング22sにより油室22aに向 た方向に付勢されたピストン22pを有して構 されており、油路m2,m3,m4の油圧の脈動を低減 し、つまり第3クラッチC-3の油圧サーボ31に供 給される係合圧P C3 (即ち、制御圧P SL4 又は後進レンジ圧P R )の脈動を低減している。

 一方、B2カットオフバルブ13は、スプール13p と、該スプール13pを一方向(図4中上方側)に付 勢するスプリング13sと、図示を省略した第1 レーキB-1の油圧サーボからの係合圧P B1 が入力される作動油室13aと、同じく図示を省 略した第2クラッチC-2の油圧サーボからの係 圧P C2 が入力される作動油室13bと、油路d1に接続さ た入力ポート13cと、油路e1に接続された出 ポート13dと、を有して構成されている。

 該B2カットオフバルブ13は、上記作動油室13a に係合圧P B1 が、又は上記作動油室13bに係合圧P C2 が入力されると、スプリング13sの付勢力に打 勝って右半位置となる。右半位置となると、 上記入力ポート13cと出力ポート13dとが遮断さ れ、つまり上記油路d1から供給されるリニア レノイドバルブSL4の制御圧P SL4 又は後進レンジ圧P R が遮断される。

 また、該B2カットオフバルブ13は、上記作動 油室13a及び上記作動油室13bに係合圧P B1 や係合圧P C2 が共に入力されない状態であると、スプリン グ13sの付勢力に基づき左半位置となる。左半 位置となると、上記入力ポート13cと出力ポー ト13dとが連通され、つまり上記油路d1を介し 供給されるリニアソレノイドバルブSL4の制 圧P SL4 又は後進レンジ圧P R が油路e1に供給される。

 B2リレーバルブ14は、スプール14pと、該スプ ール14pを一方向(図4中上方側)に付勢するスプ リング14sと、上記ソレノイドバルブSBの出力 ートSBbからの信号圧P SB が入力される作動油室14aと、油路h1に接続さ た出力ポート14bと、上記油路e1に接続され 入力ポート14cと、上記油路b4を介して後進レ ンジ圧P R が入力される入力ポート14dと、油路i1に接続 れた出力ポート14eと、を有して構成されて る。

 該B2リレーバルブ14は、上記作動油室14aに信 号圧P SB が入力されると、スプリング14sの付勢力に打 勝って右半位置となる。右半位置となると、 上記入力ポート14cと出力ポート14bとが連通さ れ、また、出力ポート14eとドレーンポートEX が連通され、つまり上記油路e1から供給さ るリニアソレノイドバルブSL4の制御圧P SL4 又は後進レンジ圧P R が油路h1に供給されると共に、油路i1(及び油 i2,i3,i4)の油圧がドレーンされる。

 また、該B2リレーバルブ14は、上記作動油室 14aに信号圧P SB が入力されない状態であると、スプリング14s の付勢力に基づき左半位置となる。左半位置 となると、上記入力ポート14cが遮断されると 共に、油路b4を介して後進レンジ圧P R が油路i1に供給される。

 上記油路h1は、チェック弁21の入力ポート 21bに、上記油路i1は、油路i2を介してチェッ 弁21の入力ポート21aに、それぞれ接続されて いる。該チェック弁21は、該入力ポート21aと 該入力ポート21bと、油路j1に接続された出 ポート21cとを有しており、油路i2内の油圧と 油路h1内の油圧との高い方の油圧を出力ポー 21cから油路j1に出力し、低い方のポート(21a は21b)と出力ポート21cとの間は遮断する。な お、油路i2には油路i4が接続されており、該 路i4は、上記C3リレーバルブ12の入力ポート12 eに接続されている。また、上記油路i3は、チ ェックボール弁43を介して油路i5に接続され おり、つまり油路i5から油路i3への油圧の逆 が防止されている。

 第2ブレーキB-2の油圧サーボ32は、いわゆ ダブルピストンタイプの油圧サーボからな 、B-2アウター油室32aとB-2インナー油室32bと 有している。該B-2アウター油室32aは、上記 路i5に接続されており、該B-2インナー油室32 bは、油路j2に接続され、上記油路j1に接続さ ている。また、油路j2と油路i5との間は、油 路j3、チェックボール弁44、油路j4によって接 続されており、該チェックボール弁44によっ 、油路j3の油圧よりも油路j4の油圧が常時高 くならないように、つまりB-2アウター油室32a の油圧がB-2インナー油室32bの油圧よりも高く なってしまうことを防止して、それらB-2アウ ター油室32aとB-2インナー油室32bとの間を隔離 する隔壁(不図示)が移動してしまうことを防 している。

 ついで、以上説明した構成に基づく油圧 御装置10の作用を説明する。

 運転者がシフトレバーによってDレンジを 選択操作して、マニュアルバルブ15のスプー 15pがDレンジ位置にされた状態にあって、図 示を省略した制御部(ECU)によって前進1速段(1S T)のエンジンブレーキ(非駆動状態)が判断さ ると、該制御部からの電子指令によって、 レノイドバルブSRがOFFされると共にソレノイ ドバルブSBがONされる。

 すると、C3B2リレーバルブ11は、作動油室11a モジュレータ圧P MOD が入力され、作動油室11bに前進レンジ圧P D が入力され、作動油室11fに信号圧P SR が入力されないため、右半位置となる。また 、前進1速段にあっては、第2クラッチC-2及び 1ブレーキB-1は係合されず、即ち、係合圧P B1 及び係合圧P C2 が生じないため、B2カットオフバルブ13は、 半位置となる。更に、B2リレーバルブ14は、 動油室14aに信号圧P SB が入力されるため、右半位置となる。なお、 C3リレーバルブ12は、作動油室12aに前進レン 圧P D が入力され、作動油室12fに信号圧P SR が入力されないため、右半位置となる。

 この状態から、制御部によってリニアソレ イドバルブSL4が駆動制御され、出力ポートS L4bから制御圧P SL4 が油路c1に出力されると、C3B2リレーバルブ11 出力ポート11gから油路d1,e1,h1,j1,j2を介して 制御圧P SL4 が第2ブレーキB-2の係合圧P B2 としてB-2インナー油室32bに供給され、該第2 レーキB-2が係合される。なお、チェックボ ル弁43により油路i5と油路i3とが遮断される め、該制御圧P SL4 がB-2アウター油室32aにも徐々に供給される。

 その後、制御部によって前進1速段の正駆動 状態が判断されると(エンジンブレーキ状態 なくなると)、制御部の電子指令によってソ ノイドバルブSBがOFFされ、B2リレーバルブ14 、作動油室14aに信号圧P SB が入力されなくなるため、左半位置となる。 すると、B-2アウター油室32a及びB-2インナー油 室32bの油圧は、油路j4,j3,j2,j1,h1を介して、B2 レーバルブ14のドレーンポートEXから排出さ 、該第2ブレーキB-2が解放される。

 なお、前進2速段乃至前進4速段にあっては 第1ブレーキB-1と第2クラッチC-2との少なくと も一方が係合されるため、B2カットオフバル 13が右半位置となり、油路d1と油路e1との間 遮断されると共に油路e1がドレーンポートEX に連通するので、リニアソレノイドバルブSL4 からの制御圧P SL4 がB-2アウター油室32a及びB-2インナー油室32bに 供給されず、かつその油圧がドレーンされる 。また、例えば何らかの故障によって前進1 段のエンジンブレーキ時に第1ブレーキB-1や 2クラッチC-2が係合したとしても、第2ブレ キB-2が、第1ブレーキB-1や第2クラッチC-2と同 時に係合することが防止され、つまり自動変 速機3のストール状態が防止される。

 また、例えばこの前進1速段において、リニ アソレノイドバルブSL4が故障し、制御圧P SL4 が出力されない状態となった場合は、第2ブ ーキB-2を係合することができないが、上述 たようにワンウェイクラッチF-1により正駆 状態は確保されるため、リンプホーム機能 して十分足りる。

 更に、例えばこの前進1速段において、ソ レノイドバルブSRが断線等によって電気的に 障し、OFF状態(非通電状態)のままとなって 、C3B2リレーバルブ11は右半位置のままであ ので(即ちソレノイドバルブSRをONした際に左 半位置に切換えるように構成したので)、該 レノイドバルブSRが駆動不能となっても、エ ンジンブレーキを達成することができる。

 一方、運転者がシフトレバーによってRレ ンジを選択操作して、マニュアルバルブ15の プール15pがRレンジ位置にされた状態にあっ て、図示を省略した制御部(ECU)によって後進 (REV)が判断されると、該制御部からの電子 令によって、ソレノイドバルブSRがONされる 共にソレノイドバルブSBがOFFされる。

 すると、C3B2リレーバルブ11は、作動油室11a モジュレータ圧P MOD が入力されているが、作動油室11bに前進レン ジ圧P D が入力されず、作動油室11fに信号圧P SR が入力されるため、左半位置となる。また、 C3リレーバルブ12は、作動油室12aに前進レン 圧P D が入力されず、作動油室12fに信号圧P SR が入力されるため、左半位置となる。また、 後進段にあっても、第2クラッチC-2及び第1ブ ーキB-1は係合されず、即ち、係合圧P B1 及び係合圧P C2 が生じないため、B2カットオフバルブ13は、 半位置となる。更に、B2リレーバルブ14は、 動油室14aに信号圧P SB が入力されるため、右半位置となる。

 この状態から、制御部によってリニアソレ イドバルブSL4が駆動制御され、出力ポートS L4bから制御圧P SL4 が出力されると、油路c1,l1,m1,m2,m3,m4を介して ンパ22により脈動が低減されつつ制御圧P SL4 が第3クラッチC-3の係合圧P C3 として油圧サーボ31に供給される。

 その後、リニアソレノイドバルブSL4の制御 P SL4 による第3クラッチC-3の係合制御が終了する 、制御部によってソレノイドバルブSRがOFFさ れる。すると、C3リレーバルブ12は、作動油 12bに油路b2を介して後進レンジ圧P R が入力されているため、右半位置となり、上 記B2リレーバルブ14からの後進レンジ圧P R が油路i1,i2,i4を介して入力ポート12eに入力さ 、出力ポート12dから油路m1,m2,m3,m4を介して 3クラッチC-3の油圧サーボ31に供給される。 れにより、第3クラッチC-3は、引き続き後進 ンジ圧P R によって係合状態が維持される。

 一方、マニュアルバルブ15からの後進レン 圧P R が、油路b1,b2,b3,b4、B2リレーバルブ14の入力ポ ート14dを介して出力ポート14eから出力され、 油路i1に後進レンジ圧P R が供給される。そのため、後進レンジ圧P R が、油路i2、チェック弁21、油路j1,j2を介して B-2インナー油室32bに、また、油路i3、チェッ ボール弁43、油路i5を介してB-2アウター油室 32aに、それぞれ供給され、該第2ブレーキB-2 係合される。

 その後、例えば運転者がシフトレバーに ってNレンジを選択操作して、制御部によっ てニュートラル状態が判断されると、制御部 の電子指令によってソレノイドバルブSRがON れ、B2リレーバルブ14が左半位置に切換えら ると共に、リニアソレノイドバルブSL4がOFF れ、油路m4,m3,m2,m1,l1,c1を介して第3クラッチC -3の油圧サーボ31の油圧が該リニアソレノイ バルブSL4の排出ポートSL4dよりドレーンされ 該第3クラッチC-3が解放される。

 また、制御部の電子指令によってソレノ ドバルブSBがOFFのまま維持され、B2リレーバ ルブ14は、左半位置に維持される。このため B-2アウター油室32a及びB-2インナー油室32bの 圧は、油路j4,j3,j2,j1を介して、B2リレーバル ブ14の出力ポート14e及び入力ポート14dを通り 更に油路b4,b3,b1、マニュアルバルブ15の出力 ポート15dを介してチャックボール弁25から排 され、これによって、該第2ブレーキB-2が解 放される。

 ところで、例えばこの後進段において、リ アソレノイドバルブSL4が故障し、制御圧P SL4 が出力されない状態となった場合は、制御部 が例えば入力軸回転数変化、出力軸回転数変 化、車速等のいずれかに基づいて第3クラッ C-3が係合されていないことを判断する。す と、制御部は、フェール制御としてソレノ ドバルブSRをOFFする。なお、この状態は、例 えばショートや断線により全てのソレノイド バルブが非通電となるソレノイド・オールオ フ・フェール時であっても同じ状態である。 また、第2ブレーキB-2のB-2アウター油室32a及 B-2インナー油室32bには、上述したように、 進レンジ圧P R が供給されて、係合された状態である。

 ソレノイドバルブSRがOFFされると、C3リレー バルブ12は、作動油室12bに油路b2を介して後 レンジ圧P R が入力されているため、右半位置となる。す ると、上記B2リレーバルブ14からの後進レン 圧P R が油路i1,i2,i4を介して入力ポート12eに入力さ 、出力ポート12dから油路m1,m2,m3,m4を介して 3クラッチC-3の油圧サーボ31に供給される。 れにより、第3クラッチC-3は、リニア的に調 された制御圧が入力されないものの、後進 ンジ圧P R によって係合される。つまり、例えばリニア ソレノイドバルブSL4の故障時(ソレノイド・ ールオフ・フェール時)にあっても、後進段 達成され、最低限のリンプホームが確保さ る。

 なお、以上説明した油圧制御装置10におい は、C3B2リレーバルブ11をソレノイドバルブSR の信号圧P SR によって切換えるものを説明したが、前進レ ンジ圧P D によって右半位置に又は後進レンジ圧P R によって左半位置に切換えるように構成する ことも可能であり、前進レンジ圧P D 及び後進レンジ圧P R の両方によって切換えるように構成すること も、勿論可能である。

 以上説明したように本発明に係る自動変速 の油圧制御装置10によると、1つのリニアソ ノイドバルブSL4の制御圧P SL4 を、第2ブレーキB-2の油圧サーボ32と第3クラ チC-3の油圧サーボ31とに切換えて供給するC3B 2リレーバルブ11を備えているので、1つのリ アソレノイドバルブSL4によって、第2ブレー B-2の係脱制御と第3クラッチC-3の係脱制御と を可能にすることができ、リニアソレノイド バルブの数を減少することができて、コスト ダウンやコンパクト化を可能にすることがで きる。

 また、第2ブレーキB-2は前進時に係脱制御 され、第3クラッチC-3は後進時に係脱制御さ るので、1つのリニアソレノイドバルブSL4に る第2ブレーキB-2の係脱制御と第3クラッチC- 3の係脱制御とが可能となる。

 また、第2ブレーキB-2は、ワンウェイクラ ッチF-1が空転することになる逆駆動時の前進 1速段を達成するために係合されるブレーキ らなるので、上記1つのリニアソレノイドバ ブSL4の使用頻度が他の調圧ソレノイドバル に比して少なくて足り、後進時に第3クラッ チC-3の係脱制御に用いても、耐久性を十分確 保することができる。

 更に、第3クラッチC-3は、後進時にのみ係 合されるクラッチからなるので、上記1つの ニアソレノイドバルブSL4の使用頻度が他の 圧ソレノイドバルブに比して少なくて足り 前進時に第2ブレーキB-2の係脱制御に用いて 、耐久性を十分確保することができる。

 また、リニアソレノイドバルブSL4の制御圧P SL4 を入力し、第2ブレーキB-2の油圧サーボ32に供 給する右半位置と、第3クラッチC-3の油圧サ ボ31に供給する左半位置と、に切換えられる C3B2リレーバルブ11を有しているので、1つの ニアソレノイドバルブSL4の制御圧P SL4 を、第2ブレーキB-2の油圧サーボ32と第3クラ チC-3の油圧サーボ31とに切換えて供給するこ とを可能にすることができる。

 更に、信号圧P SR を出力し得るソレノイドバルブSRを有してお 、C3B2リレーバルブ11は、ソレノイドバルブS Rの信号圧P SR に基づいて切換えられるので、前進時と後進 時とに基づきソレノイドバルブSRを制御する とで、1つのリニアソレノイドバルブSL4の制 御圧P SL4 を、第2ブレーキB-2の油圧サーボ32と第3クラ チC-3の油圧サーボ31とに切換えて供給するこ とを可能にすることができる。

 また、ソレノイドバルブSRは、非通電時に 号圧P SR が非出力状態となり、かつ後進時に信号圧P SR を出力するように制御されてなり、C3B2リレ バルブ11は、信号圧P SR を入力した際に、右半位置から左半位置に切 換えられるので、例えば電気的フェールによ ってソレノイドバルブSRが駆動不能になった 合にあっても、第2ブレーキB-2を係合するこ とができ、前進1速段のエンジンブレーキを 成することができる。

 更に、C3リレーバルブは、C3B2リレーバルブ 第3クラッチC-3の油圧サーボ31との間に介在 、ソレノイドバルブSRの信号圧P SR が入力された際に、リニアソレノイドバルブ SL4の制御圧P SL4 を第3クラッチC-3の油圧サーボ31に連通し、ソ レノイドバルブSRの信号圧P SR が非入力で、かつ後進レンジ圧P R が入力された際に、後進レンジ圧P R を第3クラッチC-3の油圧サーボ31に連通するの で、例えばリニアソレノイドバルブSL4が故障 して制御圧P SL4 を出力できない状態となっても、ソレノイド バルブSRを信号圧P SR を非出力状態にすることで、第3クラッチC-3 油圧サーボ31に後進レンジ圧P R を供給して、該第3クラッチC-3を係合させる とができる。これにより、上記リニアソレ イドバルブSL4が故障した場合にあっても、 進段を達成することができて、リンプホー を確保することができる。なお、本実施の 態においては、後進レンジ圧P R を用いて後進段の達成を保障するものを説明 しているが、前進レンジ圧P D を用いて前進段の達成を保障するように構成 しても良い。

 また、ソレノイドバルブSRは、シフトレバ のRレンジへの操作入力に応じて信号圧P SR を出力し、かつ第3クラッチC-3が非係合であ 際に、信号圧P SR が非出力となる状態に制御されるので、正常 時には第3クラッチC-3の油圧サーボ31にリニア ソレノイドバルブSL4の制御圧P SL4 を供給して、滑らかに第3クラッチC-3を係合 せることができ、かつ該リニアソレノイド ルブSL4の故障時には、第3クラッチC-3の非係 に基づき当該故障を判断してC3リレーバル を切換え、後進レンジ圧P R を第3クラッチC-3の油圧サーボ31に供給するこ とができる。

 なお、C3B2リレーバルブ11は、前進レンジ圧P D 及び後進レンジ圧P R の少なくとも一方に基づいて切換えてもよく 、これによって、例えばソレノイドバルブSR 信号圧P SR を用いることなく、1つのリニアソレノイド ルブSL4の制御圧P SL4 を、第2ブレーキB-2の油圧サーボ32と第3クラ チC-3の油圧サーボ31とに切換えて供給するこ とができ、つまりソレノイドバルブSRの削減 図ることができる。

 また、リニアソレノイドバルブSL4は、ライ 圧P L を制御圧P SL4 の元圧として入力するので、例えば第2ブレ キB-2の油圧サーボ32に制御圧P SL4 を供給する際に前進レンジ圧P D が元圧となり、第3クラッチC-3の油圧サーボ31 に制御圧P SL4 を供給する際に後進レンジ圧P R が元圧となるように、リニアソレノイドバル ブSL4に対する元圧を切換えるバルブ等を不要 とすることができ、コストダウンやコンパク ト化を図ることができる。

 そして、以上のような自動変速機の油圧 御装置10をハイブリッド駆動装置1に用いる とによって、コストダウンやコンパクト化 図ることが可能なハイブリッド駆動装置1を 提供することができる。

 なお、以上説明した本実施の形態におい は、自動変速機の油圧制御装置10をハイブ ッド駆動装置1に適用したものを説明したが 勿論、内燃エンジンだけを駆動源とした自 変速機にも本発明を適用し得る。また、自 変速機として、前進4速段及び後進1速段を 成するものを説明したが、これに限らず、 進時に係合する摩擦係合要素と後進時に係 する摩擦係合要素とを備えているものであ ば、どのような自動変速機であってもよい

 また、本実施の形態においては、第2ブレ ーキB-2を第1摩擦係合要素とし、第3クラッチC -3を第2摩擦係合要素として適用したものを説 明したが、これに限らず、第1摩擦係合要素 前進時に係合し、第2摩擦係合要素が後進時 係合される摩擦係合要素であれば、どのよ なものにも適用することが可能である。

 本発明に係る自動変速機の油圧制御装置、 びそれを備えたハイブリッド駆動装置は、 用車、トラック、バス、農機等に搭載され 自動変速機、ハイブリッド駆動装置等に用 ることが可能であり、特にコストダウンや ンパクト化が要求されるものに用いて好適 ある。