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Title:
HYDRAULIC PUMP-MOTOR AND METHOD OF PREVENTING PULSATION OF HYDRAULIC PUMP-MOTOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/037994
Kind Code:
A1
Abstract:
A hydraulic pump-motor has a pressure regulating restriction (52) for allowing, immediately before a cylinder bore (25f) is communicated with a valve plate discharge port, communication between the cylinder bore (25f) and the valve plate discharge port. The hydraulic pump-motor also has an oil path (40) for temporarily allowing communication between the valve plate discharge port and the inside of the cylinder bore (25f) in a period after the cylinder bore (25f) is freed from its communication with a valve plate suction port until the cylinder bore (25f) is communicated with the pressure regulating restriction (52). The oil path (40) has a length that transmits, when the communication is established, high pressure in that part of the oil path which is on the cylinder bore (25f) side into the cylinder bore (25f) and that can, when the communication is not established, restore the pressure in that part of the oil path which is on the cylinder bore (25f) side to pressure on the valve plate discharge port side before communication with the next cylinder bore is established. Thus, such a simple structure as described above can suppress pulsation in a relatively large rotation speed region.

Inventors:
IIDA TAKEO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/066257
Publication Date:
March 26, 2009
Filing Date:
September 09, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KOMATSU MFG CO LTD (JP)
IIDA TAKEO (JP)
International Classes:
F04B1/22
Foreign References:
JPS5911755B21984-03-17
JPS4733083B1
DE102004007933B32005-06-16
DE10232983A12004-02-05
Attorney, Agent or Firm:
SAKAI, Hiroaki (Kasumigaseki Building2-5, Kasumigaseki 3-chom, Chiyoda-ku Tokyo, JP)
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Claims:
 回転軸まわりに複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックが、高圧側ポートと低圧側ポートとを有した弁板に対して摺動し、斜板の傾斜によって各シリンダボア内のピストンの往復動の量を制御するアキシャル型の油圧ポンプ・モータであって、
 前記シリンダボアが低圧側ポートとの連通状態を脱した後から該シリンダボアが前記高圧ポートと連通するまでの間に前記高圧ポートと該シリンダボアとを一時的に連通させる油路を設け、
 前記油路は、連通時に前記シリンダボア側の油路内の高圧を前記シリンダボア内に伝達させるとともに、非連通時に前記シリンダボア側の油路内の圧を次のシリンダボアとの連通前に前記高圧側ポート側の圧に復旧できる長さを有することを特徴とする油圧ポンプ・モータ。
 前記油路の長さは、圧力伝達の速さと前記シリンダブロックの回転数によって決定される前記シリンダボアの周波数とによって決定される波長の略1/4~1/2であることを特徴とする請求項1に記載の油圧ポンプ・モータ。
 前記高圧側ポートと連通し、かつ、前記シリンダボアが通過する位置に各シリンダボアと前記高圧側ポートとを連通させる自己圧絞りを設けたことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の油圧ポンプ・モータ。
 前記シリンダボアが低圧側ポートとの連通状態を脱した後から前記油路が連通するまでの間に、前記高圧側ポートとの連通状態を脱した上死点側シリンダボア内の圧を前記低圧側ポートとの連通状態を脱した下死点側シリンダボアに伝達する残圧ロス再生回路を備えたことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の油圧ポンプ・モータ。
 前記残圧ロス再生回路は、前記上死点側弁板側に設けられた残圧ロス回収ポートと、前記下死点側弁板側に設けられた残圧ロス再生ポートと、前記残圧ロス回収ポートと前記残圧ロス再生ポートとの間を連通する連通孔とを有し、前記残圧ロス再生ポートは、前記残圧ロス回収ポートと前記連通孔との一時的連通が終わった後に、前記連通孔と一時的に連通する位置に設けられることを特徴とする請求項4に記載の油圧ポンプ・モータ。
 前記油路および/または前記残圧ロス再生回路に絞りを設けたことを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の油圧ポンプ・モータ。
 前記油路内に圧力を緩衝させるボリュームを持たせたことを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の油圧ポンプ・モータ。
 前記油路は、前記弁板を保持するエンドキャップ内に設けたことを特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の油圧ポンプ・モータ。
 前記油路および/または前記残圧ロス再生回路の前記シリンダボア側開口は、前記シリンダボアの摺動領域外であって該シリンダボアの外周側近傍を除く近傍に設けた切欠溝および/または斜めキリ穴であることを特徴とする請求項1~8のいずれか一つに記載の油圧ポンプ・モータ。
 前記油路を複数設け、各油路は、前記シリンダブロックの回転に伴って各油路の連通を順次行うことを特徴とする請求項1~9のいずれか一つに記載の油圧ポンプ・モータ。
 回転軸まわりに複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックが、高圧側ポートと低圧側ポートとを有した弁板に対して摺動し、斜板の傾斜によって各シリンダボア内のピストンの往復動の量を制御するアキシャル型の油圧ポンプ・モータにおいて低圧側から高圧側に移行するシリンダボア内圧を昇圧させる油圧ポンプ・モータの脈動防止方法であって、
 前記高圧側ポートと該シリンダボア内とを一時的に連通させる油路を介して前記高圧側ポートの高圧を前記下死点側シリンダボアに伝達する第1の昇圧ステップを含むことを特徴とする油圧ポンプ・モータの脈動防止方法。
 前記第1の昇圧ステップ前に、前記シリンダボアが低圧側ポートとの連通状態を脱した後、前記高圧側ポートとの連通状態を脱した上死点側シリンダボア内の高圧を前記低圧側ポートとの連通状態を脱した下死点側シリンダボアに伝達する第2の昇圧ステップと、
 前記第1の昇圧ステップの後、前記下死点側シリンダボアが高圧側ポートに連通するまでの間に該下死点側シリンダボアと前記高圧側ポートとの間を連通して前記高圧側ポートの高圧を前記下死点側シリンダボアに伝達する第3の昇圧ステップと、
 を含むことを特徴とする請求項11に記載の油圧ポンプ・モータの脈動防止方法。
Description:
油圧ポンプ・モータおよび油圧 ンプ・モータの脈動防止方法

 この発明は、低圧工程から高圧工程に移 する際に発生する脈動発生を抑制すること できるアキシャル型の油圧ポンプ・モータ よびアキシャル型の油圧ポンプ・モータの 動防止方法に関するものである。

 従来から、建設機械などでは、エンジン よって駆動されるアキシャル型の油圧ピス ンポンプや圧油によって駆動されるアキシ ル型の油圧ピストンモータが多用されてい 。

 たとえば、アキシャル型の油圧ピストン ンプは、ケース内に回転自在に設けられた 転軸と一体に回転するように設けられ、周 向に離間して軸方向に伸長する複数のシリ ダが形成されたシリンダブロックと、この リンダブロックの各シリンダ内に摺動可能 挿嵌され、このシリンダブロックの回転に って軸方向に移動して作動油を吸込・吐出 る複数のピストンと、ケースとシリンダブ ック端面との間に設けられ、各シリンダと 通する吸込ポートと吐出ポートとが形成さ た弁板とを有している。そして、この油圧 ンプは、駆動軸が回転駆動すると、ケース で作動軸とともにシリンダブロックが回転 、シリンダブロックの各シリンダでピスト が往復動し、吸込ポートからシリンダ内に い込まれた作動油をピストンによって加圧 て吐出ポートに圧油として吐出する。

 ここで、各シリンダのシリンダポートが 板の吸込ポートと連通するとき、吸込ポー の始端から終端にかけてピストンがシリン から突出する方向に移動して吸込ポートか シリンダ内に作動油を吸い込む吸込工程が われる。一方、各シリンダのシリンダポー が吐出ポートと連通するとき、吐出ポート 始端から終端にかけてピストンがシリンダ に進入する方向に移動してシリンダ内の作 油を吐出ポート内に吐出する吐出工程が行 れる。そして、吸込工程および吐出工程を り返すようにシリンダブロックを回転する とによって、吸込工程で吸込ポートからシ ンダ内に吸い込んだ作動油を、吐出工程で 圧して吐出ポートに吐出するようにしてい 。

特開平7-189887号公報

特開平8-144941号公報

 ところで、上述した従来の油圧ポンプな では、吸込工程で弁板の吸込ポートを介し 作動油を吸い込んだシリンダ内は低圧とな ており、各シリンダのシリンダポートが吐 ポートと連通するとき、この吐出ポート内 高圧となった圧油がシリンダポートを介し 低圧のシリンダ内に急激に流入して大きな 力変動を生じてしまい、この圧力変動によ て脈動を発生し、結果として振動や騒音を 生していたという問題点があった。

 この問題点を解決するため、特許文献1で は、弁板に、各シリンダのシリンダポートの うち、吸込ポートの終端側に位置するシリン ダポートと吸込ポートとの連通が絶たれたと きに、このシリンダポートと連通する第1切 溝が設けられる。また、吐出ポートの終端 に位置するシリンダポートと吐出ポートと 連通が絶たれたときに、このシリンダポー と連通する第2切欠溝が設けられる。そして この油圧ポンプは、この第1切欠溝と第2切 溝とが連通路を介して常時連通することに って、これによって圧力変動によって生じ 脈動の発生を抑止している。

 また、特許文献2では、吐出ポートのシリ ンダポートの進入側にノッチを形成するとと もに、ノッチ前方の吸込ポートとの間から吐 出ポートに連なるコンジットが形成され、こ のコンジットの中間にチャンバーが設けられ る。さらに、吐出ポートとチャンバーとを接 続する部分のコンジットに吐出ポートからチ ャンバーへの流体の流通を許容するチェック 弁が設けられる。これによって、この油圧ポ ンプは、シリンダポートが吐出ポートに達す る前にチャンバーからシリンダに高圧が供給 され、チャンバーの圧力低下はチェック弁を 介して吐出ポートから補給され、シリンダポ ートが吐出ポートに直接連通したときに吐出 ポートからシリンダ内に高圧流体が逆流して 吐出ポートに脈動が発生することを少なくし ている。

 しかしながら、特許文献1のものは、シリ ンダポートが吐出ポートに連通する前にシリ ンダ内を昇圧するようにしているものの、こ の昇圧は高圧側シリンダ内の残圧のみによる 昇圧であるため、昇圧が十分ではなく、たと えば差圧の1/3程度の昇圧であり、結果として シリンダ内圧と吐出ポート側の圧力との差が 大きいため、回転数によっては、吐出ポート への連通時にシリンダ内に高圧流体が逆流し て吐出ポート側に脈動が発生してしまう場合 があるという問題点があった。

 また、特許文献2のものは、チャンバーと チェック弁とを設けるようにしているが、こ の構成では、構成そのものが複雑であるとと もに、特許文献1と同様に、回転数によって 、吐出ポートへの連通時にシリンダ内に高 流体が逆流して吐出ポート側に脈動が発生 てしまう場合があるという問題点があった

 この発明は、上記に鑑みてなされたもの あって、簡易な構成で、比較的広い回転数 域で脈動を抑止することができる油圧ポン ・モータおよび油圧ポンプ・モータの脈動 止方法を提供することを目的とする。

 上述した課題を解決し、目的を達成するた に、この発明にかかる油圧ポンプ・モータ 、回転軸まわりに複数のシリンダボアが形 されたシリンダブロックが、高圧側ポート 低圧側ポートとを有した弁板に対して摺動 、斜板の傾斜によって各シリンダボア内の ストンの往復動の量を制御するアキシャル の油圧ポンプ・モータであって、
 前記シリンダボアが低圧側ポートとの連通 態を脱した後から該シリンダボアが前記高 ポートと連通するまでの間に前記高圧ポー と該シリンダボアとを一時的に連通させる 路を設け、前記油路は、連通時に前記シリ ダボア側の油路内の高圧を前記シリンダボ 内に伝達させるとともに、非連通時に前記 リンダボア側の油路内の圧を次のシリンダ アとの連通前に前記高圧側ポート側の圧に 旧できる長さを有することを特徴とする。

 また、この発明にかかる油圧ポンプ・モ タは、上記の発明において、前記油路の長 は、圧力伝達の速さと前記シリンダブロッ の回転数によって決定される前記シリンダ アの周波数とによって決定される波長の略1 /4~1/2であることを特徴とする。

 また、この発明にかかる油圧ポンプ・モ タは、上記の発明において、前記高圧側ポ トと連通し、かつ、前記シリンダボアが通 する位置に各シリンダボアと前記高圧側ポ トとを連通させる自己圧絞りを設けたこと 特徴とする。

 また、この発明にかかる油圧ポンプ・モ タは、上記の発明において、前記シリンダ アが低圧側ポートとの連通状態を脱した後 ら前記油路が連通するまでの間に、前記高 側ポートとの連通状態を脱した上死点側シ ンダボア内の圧を前記低圧側ポートとの連 状態を脱した下死点側シリンダボアに伝達 る残圧ロス再生回路を備えたことを特徴と る。

 また、この発明にかかる油圧ポンプ・モ タは、上記の発明において、前記残圧ロス 生回路は、前記上死点側弁板側に設けられ 残圧ロス回収ポートと、前記下死点側弁板 に設けられた残圧ロス再生ポートと、前記 圧ロス回収ポートと前記残圧ロス再生ポー との間を連通する連通孔とを有し、前記残 ロス再生ポートは、前記残圧ロス回収ポー と前記連通孔との一時的連通が終わった後 、前記連通孔と一時的に連通する位置に設 られることを特徴とする。

 また、この発明にかかる油圧ポンプ・モ タは、上記の発明において、前記油路およ /または前記残圧ロス再生回路に絞りを設け たことを特徴とする。

 また、この発明にかかる油圧ポンプ・モ タは、上記の発明において、前記油路内に 力を緩衝させるボリュームを持たせたこと 特徴とする。

 また、この発明にかかる油圧ポンプ・モ タは、上記の発明において、前記油路は、 記弁板を保持するエンドキャップ内に設け ことを特徴とする。

 また、この発明にかかる油圧ポンプ・モ タは、上記の発明において、前記油路およ /または前記残圧ロス再生回路の前記シリン ダボア側開口は、前記シリンダボアの摺動領 域外であって該シリンダボアの外周側近傍を 除く近傍に設けた切欠溝および/または斜め リ穴であることを特徴とする。

 また、この発明にかかる油圧ポンプ・モ タは、上記の発明において、前記油路を複 設け、各油路は、前記シリンダブロックの 転に伴って各油路の連通を順次行うことを 徴とする。

 また、この発明にかかる油圧ポンプ・モ タの脈動防止方法は、回転軸まわりに複数 シリンダボアが形成されたシリンダブロッ が、高圧側ポートと低圧側ポートとを有し 弁板に対して摺動し、斜板の傾斜によって シリンダボア内のピストンの往復動の量を 御するアキシャル型の油圧ポンプ・モータ おいて低圧側から高圧側に移行するシリン ボア内圧を昇圧させる油圧ポンプ・モータ 脈動防止方法であって、前記高圧側ポート 該シリンダボア内とを一時的に連通させる 路を介して前記高圧側ポートの高圧を前記 死点側シリンダボアに伝達する第1の昇圧ス テップを含むことを特徴とする。

 また、この発明にかかる油圧ポンプ・モ タの脈動防止方法は、上記の発明において 前記第1の昇圧ステップ前に、前記シリンダ ボアが低圧側ポートとの連通状態を脱した後 、前記高圧側ポートとの連通状態を脱した上 死点側シリンダボア内の高圧を前記低圧側ポ ートとの連通状態を脱した下死点側シリンダ ボアに伝達する第2の昇圧ステップと、前記 1の昇圧ステップの後、前記下死点側シリン ボアが高圧側ポートに連通するまでの間に 下死点側シリンダボアと前記高圧側ポート の間を連通して前記高圧側ポートの高圧を 記下死点側シリンダボアに伝達する第3の昇 圧ステップと、を含むことを特徴とする。

 この発明にかかる油圧ポンプ・モータお び油圧ポンプ・モータの脈動抑止方法は、 リンダボアが低圧側ポートとの連通状態を した後から該シリンダボアが前記高圧ポー と連通するまでの間に前記高圧ポートと該 リンダボアとを一時的に連通させる油路を け、前記油路は、連通時に前記シリンダボ 側の油路内の高圧を前記シリンダボア内に 達させるとともに、非連通時に前記シリン ボア側の油路内の圧を次のシリンダボアと 連通前に前記高圧側ポート側の圧に復旧で る長さを有する。この油路によって、高圧 ポートの高圧がシリンダボアに伝達され、 シリンダボア内圧を高圧側ポートの高圧状 近くまで一方向に昇圧する。このため、該 リンダボアが自己圧絞りの連通時に、高圧 ポート側からの逆流を小さくでき、結果的 簡易な構成で、しかも比較的広い回転数領 で脈動を抑止することができる。

図1は、この発明の実施の形態にかかる 油圧ポンプの概要構成を示す断面図である。 図2は、図1に示した油圧ポンプのA-A線 面図である。 図3は、弁板とシリンダブロックとの摺 動面側からみた弁板の構成を示す図である。 図4は、摺動面近傍のシリンダブロック をX方向にみた構成を示す図である。 図5は、残圧ロス再生回路と残圧ロス回 収ポートとが連通する直前のシリンダボアと 弁板との位置関係を示す図である。 図6は、残圧ロス再生回路と残圧ロス再 生ポートとが連通する直前のシリンダボアと 弁板との位置関係を示す図である。 図7は、油路回路と油路ポートとが連通 する直前のシリンダボアと弁板との位置関係 を示す図である。 図8は、シリンダボアと弁板吐出ポート とが連通する直前のシリンダボアと弁板との 位置関係を示す図である。 図9は、油路に絞りを設けた変形例の構 成を示す模式図である。 図10は、油路にボリュームを設けた変 例の構成を示す模式図である。 図11は、シリンダボア内の昇圧工程を すボア内圧の回転角依存性を示す図である 図12は、この発明の実施の形態および 来例の脈動幅のポンプ回転数依存性を示す である。 図13は、ポンプ吐出圧に対するトルク 率の変化を示す図である。

符号の説明

   1 シャフト
   2 ケース
   3 斜板
   4 シュー
   5,10 ピストン
   6 シリンダブロック
   7 弁板
   8 エンドキャップ
   9a,9b ベアリング
  11 スプライン構造
  14 リング
  15 ばね
  16 可動リング
  17 ニードル
  18 押圧部材
  20,21 軸受け
  25,25a~25i シリンダボア
  30 残圧ロス再生回路
  31 残圧ロス回収ポート
  32 残圧ロス再生ポート
  33,33a~33i 残圧ロスポート
  34,53,62 キリ穴
  40,50,60 油路回路
  42 油路ポート
  43,43a~43i 切欠溝
  51,53 絞り
  52 自己圧絞り
  61 ドレンポート
  63 ボリューム
  P1 吸込ポート
  P2 吐出ポート
  PB1 弁板吸込ポート
  PB2 弁板吐出ポート
  S,Sa 摺動面

 以下、図面を参照して、この発明を実施 るための最良の形態である油圧ポンプ・モ タおよび油圧ポンプ・モータの脈動抑止方 について説明する。

 図1は、この発明の実施の形態にかかる油 圧ポンプの概要構成を示す断面図である。ま た、図2は、図1に示した油圧ポンプのA-A線断 図である。図1および図2に示した油圧ポン は、シャフト1に伝達されたエンジン回転と ルクとを油圧に変換し、負荷に応じた圧油 吐出ポートP2から吐出するものであり、斜 3の傾斜角aを変化させることによってポンプ の吐出量を可変にすることができる可変容量 型の油圧ポンプである。

 この油圧ポンプは、ケース2およびエンド キャップ8に、ベアリング9a,9bを介して回転自 在に軸支されるシャフト1と、このシャフト1 スプライン構造11を介して連結され、ケー 2およびエンドキャップ8内でシャフト1と一 に回転駆動するシリンダブロック6と、斜板3 とを有する。シリンダブロック6は、シャフ 1の軸を中心に周方向に等間隔かつシャフト1 の軸に平行に配置された複数のピストンシリ ンダが設けられている。複数のピストンシリ ンダ内にはシャフト1の軸に平行に往復動可 なピストン5が挿入されている。

 各ピストンシリンダから突出する各ピス ン5の先端は凹球であり、シュー4が、かし られ、各ピストン5と各シュー4とは一体にな っており、各ピストン5と各シュー4とは球面 受けを形成している。

 斜板3は、ケース2の側壁とシリンダブロ ク6との間に設けられ、シリンダブロック6を 臨む側には、平坦な摺動面Sを有する。各シ ー4は、シャフト1の回転に連動するシリンダ ブロック6の回動に伴って、この摺動面S上に 圧されながら円状に摺動する。このシュー4 の摺動面Sに対する押圧は、シリンダブロッ 6のX方向側内周に設けられたリング14に支持 れたばね15と、このばね15によって押される 可動リング16とニードル17とが、シャフト1の まわりに配置され、ニードル17に当接する ング状の押圧部材18によってなされる。

 ケース2の側壁には、斜板3側に臨んで突 した半球状の2つの軸受け20,21が、シャフト1 軸を通り、軸に垂直に設けられている。一 、斜板3のケース2の側壁側には、軸受け20,21 の配置位置に対応した部分に2つの凹球が形 され、軸受け20,21と斜板3の2つの凹球とが当 することによって斜板3の軸受けが形成され る。この軸受け20,21は、Z軸方向に配置される 。

 斜板3は、図2に示すようにX-Y平面に平行 面内で傾く。この斜板3の傾きは、ケース2の 側壁側から斜板3の一端をX方向に沿って押圧 つつ往復動するピストン10によって決定さ る。このピストン10の往復動によって、斜板 3は、軸受け20,21を支点として傾く。この斜板 3の傾きによって摺動面Sも傾き、シャフト1の 回転に伴ってシリンダブロック6が回転し、 とえば、図2に示すように、傾斜角aのとき、 シリンダブロックがX方向に向いて反時計回 に回転すると、各シュー4が摺動面S上を円状 に摺動し、これに伴って各ピストンシリンダ 内のピストン5が往復動を行い、ピストン5が 板3側に移動したときに弁板7を介して吸込 ートP1からピストンシリンダ内に油が吸引さ れ、ピストン5が弁板7側に移動したときにピ トンシリンダ内の油は弁板7を介して吐出ポ ートP2から圧油として吐出される。そして、 の斜板3の傾きを調整することによって、吐 出ポートP2から吐出される圧油の容量を可変 御することができる。

 ここで、エンドキャップ8側に固定された 弁板7と、回転するシリンダブロック6とは、 動面Saを介して接している。図3は、摺動面S a側からみた弁板7の構成を示す図である。ま 、図4は、摺動面Sa近傍のシリンダブロック6 をX方向にみた構成を示す図である。図3およ 図4に示した弁板7の摺動面Sa側端面とシリン ダブロック6の摺動面Sa側端面とは、シャフト 1の回転軸Cを中心に接し、シリンダブロック6 が回転することによって摺動面Saを形成する

 弁板7は、吸込ポートP1に連通する弁板吸 ポートPB1と、吐出ポートP2に連通する弁板 出ポートPB2とを有する。弁板吸込ポートPB1 弁板吐出ポートPB2とは、同一円弧上に設け れ、周方向に延びる繭形形状をなす。一方 シリンダブロック6の摺動面Sa側には、各ピ トンシリンダ5が往復動する9つのシリンダボ ア25のポートが、弁板吸込ポートPB1および弁 吐出ポートPB2が配置される同一円弧上に、 間隔で繭形形状をなして設けられる。ここ 、図3および図4において、シリンダブロッ 6が、X方向からみて反時計回りに回転すると 、図3において、紙面上側の弁板吐出ポートPB 2側において吐出工程が行われ、紙面下側の 板吸込ポートPB1側において吸込工程が行わ ることになる。従って、この場合、図3の紙 左端側が、吐出工程から吸込工程に切り替 り、シリンダボア25内でピストン5が摺動面S a側に最も進入した上死点となり、図3の紙面 端側が、吸込工程から吐出工程に切り替わ 、シリンダボア25内でピストン5が摺動面Sa から最も離れた下死点となる。この下死点 シリンダボア25が通過する場合、低圧状態か ら瞬時に高圧状態に移行することになる。

 シリンダブロック6は、シリンダボア25の 側壁面の円周上よりも大きい円周上であっ 、シリンダボア25の外側壁面から周上にず た位置、たとえばシリンダボア25の中間を通 る半径上に設けられた残圧ロスポート33を有 る。摺動面Sa側に設けられたこの残圧ロス ート33は、各シリンダボア25毎に設けられ、 リンダボア25内に通じる斜めのキリ穴34によ ってシリンダボア25と連通している。なお、 圧ロスポート33とキリ穴34とを、シリンダボ ア25の外側壁面から離隔した位置に設けたの 、各シリンダボア25の外側壁面近傍に大き 応力が発生し、この応力発生部分を避ける めである。

 一方、弁板7には、残圧ロスポート33が設 られた円周上に対応した上死点近傍かつ吐 工程側の円周上であって、シリンダボア25 弁板吐出ポートPB2との連通状態を脱した直 にシリンダボア25に連通する位置に残圧ロス 回収ポート31が設けられる。また、弁板7には 、残圧ロスポート33が設けられた円周上に対 した下死点近傍かつ吸込工程側の円周上で って、シリンダボア25が弁板吸込ポートPB1 連通状態を脱した直後にシリンダボア25に連 通する位置に残圧ロス再生ポート32が設けら る。さらに、弁板7には、残圧ロス回収ポー ト31と残圧ロス再生ポート32とを連通させる 通孔としてのキリ穴が設けられ、残圧ロス 収ポート31および残圧ロス再生ポート32を有 る残圧ロス再生回路30が設けられている。 の残圧ロス再生回路30によって、吸込工程か ら吐出工程に移行するシリンダボア25内の圧 が昇圧される。

 また、シリンダブロック6は、各シリンダ ボア25の内側壁面の内側円周上に、シリンダ ア25内に、シリンダボア25に沿った方向に斜 めに切り欠いた切欠溝43を設け、この切欠溝4 3は、摺動面Sa面でシリンダボア25に連通する ートとして機能する。

 一方、弁板7には、この切欠溝43のポート 同一円周上に対応した下死点近傍かつ吐出 程側の円周上であって、シリンダボア25が 板吐出ポートPB2と連通状態になる前に連通 る位置に油路ポート42が設けられる。この油 路ポート42は、長いキリ穴で実現される長い 路を介して弁板吐出ポートPB2に連通すると もに、油路40を形成する。この通路は、弁 7およびエンドキャップ8内に設けられ、その 長さは、発生する脈動波長の1/4~1/2程度に設 している。油路40として長い通路を設けたの は、油路40のシリンダボア25側の圧によって リンダボア25の内圧を昇圧させ、この昇圧後 における油路40の減圧が弁板吐出ポートPB2側 遅れて伝わるようにしているからである。 に、長い通路は、弁板吐出ポートPB2側の圧 搬を遅延し、緩衝させ、弁板吐出ポートPB2 圧変動を小さくしているとも言える。また この長い通路は、非連通時にシリンダボア2 5側の内圧を次に連通するシリンダボア25との 連通前に弁板吐出ポートPB2側の圧に復旧でき る長さを有している。具体的に、シリンダブ ロック6の回転数が2000rpmで、シリンダボア25 9つであり、脈動波の伝搬速度が1000m/sである 場合、脈動波の波長は、約3mとなる。したが て、長い通路を1/2波長の長さとすると、油 40の長さは、約1.5mとなる。ただし、長さを1 波長以上とした場合には、油路ポート42側へ 圧伝搬後、弁板吐出ポートPB2側による油路4 0への圧補充が遅れ、つぎのシリンダボア25に 対する圧補充が十分でなくなってしまう。こ の油路40によって、吸込工程から吐出工程に 行するシリンダボア25内の圧力がさらに昇 される。なお、油路40の長さを脈動波長の1/4 ~1/2程度として幅を持たせているのは、脈動 形が油圧回路によって異なるからである。 とえば、脈動波形が理想的な正弦波である 合、最低圧から最高圧に至るまでの時間(長 )は1/2波長となるが、現実の油圧ポンプの脈 動波形は、小さい振幅の揺らぎノイズを含み つつ、最低圧から最高圧に至るまでの時間( さ)が1/4波長程度となるのが通常であるから ある。

 また、弁板7には、シリンダボア25が通過 る周上であって、シリンダボア25が弁板吐 ポートPB2に連通する直前に連通する位置に 己圧絞り52が設けられる。この自己圧絞り52 、摺動面Sa側のポートと弁板吐出ポートPB2 が、斜めのキリ穴53によって連通される。こ の自己圧絞り52によって、吸込工程から吐出 程に移行するシリンダボア25内の圧力がさ に昇圧される。

 さらに、弁板7には、シリンダボア25が通 する周上であって、シリンダボアが弁板吸 ポートPB1に連通する直前に連通する位置に レンポート61が設けられ、このドレンポー 61は、キリ穴62によって、弁板7とケース2と 空間に連通される。このドレンポート61によ って、吐出工程から吸込工程に移行するシリ ンダボア25内の圧力が減圧される。

 なお、吸込工程から吐出工程に移行する リンダボア25内の圧力の昇圧は、残圧ロス 生回路30、油路40、自己圧絞り52の順で行わ る。また、各キリ穴は、略6mmφ程度である。

 ここで、図5~図8を参照して、この油圧ポ プの動作時における脈動防止動作について 明する。なお、上述したようにシリンダボ 25は、9つのシリンダボア25a~25iが回転軸に対 して円環状に配置されている。図5において シリンダボア25a~25iは、図上、反時計回りに 転する。ここで、シリンダボア25aは、吐出 程が終了し、図5では、弁板吐出ポートPB2と の連通状態を脱した直後の配置状態となって いる。シリンダボア25aは、この状態でシリン ダボア25a内は高圧状態となっている。そして 、この状態の直後に、シリンダボア25aの残圧 ロスポート33aは、残圧ロス再生回路30の残圧 ス回収ポート31に連通状態となる。残圧ロ ポート33aと残圧ロス回収ポート31とが連通す ると、シリンダボア25a内の高圧作動油が残圧 ロス再生回路30のキリ穴に作用し、このキリ 内は高圧状態となる。このとき、残圧ロス 生回路30の残圧ロス再生ポート32は、塞がっ ており、残圧ロスポート33aと残圧ロス回収ポ ート31との連通状態が解除された後も、塞が ており、残圧ロス再生回路30のキリ穴は一 的に高圧状態を維持したものとなる。この き、下死点側において吸込工程を行ってい シリンダボア25fは吸込工程を終了しつつあ 。

 その後、シリンダブロック6の回転が進む と、シリンダボア25aは、上死点を超えて吸込 工程に移行し、シリンダボア25aが弁板吸込ポ ートPB1に連通する直前に、ドレンポート61に 通し、シリンダボア25aの内圧は大気圧に戻 れ、その後、図6に示すように、弁板吸込ポ ートPB1に連通して吸引動作を開始する。

 一方、このとき、図6に示すように、シリ ンダボア25fは、弁板吸引ポートPB1との連通状 態を脱した直後で密閉状態であり、下死点通 過直前の位置にあり、吸引動作が終了すると ともに、シリンダボア25fの残圧ロスポート33f は、残圧ロス再生回路30の残圧ロス再生ポー 32と連通状態になる直前位置となる。この 、残圧ロスポート33fと残圧ロス再生ポート32 とは連通状態となり、シリンダボア25aによっ て圧が供給され、残圧ロス再生回路30のキリ に一時蓄えられていた高圧状態の作動油は シリンダボア25fの内圧を高めることになる 具体的には、シリンダボア25の内圧が、弁 吐出ポートPB2の吐出圧の略1/3程度まで昇圧 る。

 さらに、シリンダブロック6が回転すると 、図7に示すように、シリンダボア25fは下死 を通過し、シリンダボア25fの残圧ロスポー 33fは、残圧ロス再生回路30の残圧ロス再生ポ ート32を通過し、連通状態から脱する。この 態では、シリンダボア25fの内圧は、上述し ように、吐出圧の略1/3程度を維持している さらに、図7に示すように、この残圧ロスポ ート33fと残圧ロス再生ポート32との連通状態 脱した直後に、シリンダボア25fの切欠溝43f ポートと、油路40の油路ポート42とが連通状 態となり、油路40の長い通路を介して吐出圧 シリンダボア25f内に供給され、シリンダボ 25f内の内圧が昇圧される。具体的には、吐 圧の略1/3~3/4程度まで昇圧される。

 その後、さらにシリンダブロック6が回転 すると、図8に示すように、シリンダボア25f 、切欠溝43fのポートが油路ポート42を通過し 、油路40との連通状態から脱する。その直後 、シリンダボア25fは、自己圧絞り52に連通 、吐出圧がシリンダボア25f内に供給され、 出圧まで昇圧される。その後、シリンダボ 25fは、弁板吐出ポートPB2と連通し、吐出動 が開始される。この吐出動作の開始時に、 リンダボア15fの内圧は、吐出圧まで昇圧さ ているので、弁板吐出ポートPB2からの逆流 発生せず、脈動を抑止することができる。 お、残圧ロス再生回路30、油路40、および自 圧絞り52の各連通状態は、オーバーラップ せるようにしてもよい。

 図8に示したシリンダボア25a~25iの配置は 図5に示したシリンダボア25a~25iの配置を、1 のシリンダボアを反時計回りに移動した状 と同じである。したがって、上述したシリ ダボア25a,25fに対する処理が、シリンダブロ ク6の回転により、シリンダボア25b,25gに対 て繰り返し行われる。このため、すべての リンダボア25a~25iが吐出動作に入る際に生じ 脈動を抑止することができる。

 なお、図9に示すように、油路40に対応す 油路50の弁板吐出ポートPB2側および油路ポ ト42側にそれぞれ絞り51,52を設けるようにし もよい。この絞り51,52を設けることによっ 、圧伝搬の位相遅れや時間的な緩衝効果を たらすことができるため、油路50の圧伝搬調 整や短尺化を促進することができる。なお、 残圧ロス再生回路30もキリ穴で形成されてい ため、この残圧ロス再生回路30にも絞りを けるようにしてもよい。

 さらに、図10に示すように、油路50に対応 する油路60の長い通路の途中に、所定の体積 もったボリューム63を設けるようにしても い。たとえば、このボリューム63は、20~200cc 度に設定する。このボリューム63を設ける とによって、シリンダボアの内圧を昇圧す 際の時間を短縮することができる。この結 、高速回転時にもシリンダボア内の昇圧を うことができる。

 ここで、図11を参照して、シリンダブロッ 6の回転に伴うシリンダボアの下死点以降の ア内圧の変化とボアに流入する作動油の流 とについて説明する。なお、図11において 実線はボア内圧の変化を示し、点線および 点鎖線はボアに流入する作動油の流速を示 、それぞれ矢印で示す方向に目盛りを設け いる。また、回転角θが0のときは、シリン ボアが下死点に位置するときである。まず シリンダボア25が残圧ロス再生回路30と連通 る領域Eaでは、残圧ロス再生回路30から最大 流速40L/minで作動油がボア内に流入し、ボア 圧が0から130kg/cm 2 まで昇圧される。その後、シリンダボア25が 路40と連通する領域Ebでは、油路40から最大 速20L/minで作動油がボア内に流入し、ボア内 圧が130~350kg/cm 2 まで昇圧される。その後、シリンダボア25が 己圧絞り52に連通する領域Ecでは、ボア内圧 が350~400kg/cm 2 に昇圧され、吐出圧400kg/cm 2 とほぼ同じ圧となる。このように、徐々にボ ア内圧が昇圧され、かつ残圧ロス再生回路30 よび油路40では、一方向的にシリンダボア25 の内圧を昇圧しているため、シリンダボア25 吐出動作に入ったときに、弁板吐出ポートP B2側からの逆流をほぼ無くすことができるた 、脈動を抑制することができる。

 また、この実施の形態では、図12に示す うに、広いポンプ回転数に対して脈動を防 することができる。ずなわち、図12では、残 圧ロス再生回路30のみを用いて脈動を抑止す 場合、ポンプ回転数が1000~1500rpmの領域で脈 を低減することができるが、ポンプ回転数 1500~2000rpmの領域では、ポンプ回転数の増大 伴って脈動が大きくなっている。これに対 、残圧ロス再生回路30と油路40とを用いたこ の実施の形態では、ポンプ回転数1000~2000rpmの 領域全体に対して、脈動を小さくすることが できる。

 さらに、この実施の形態では、吐出動作が 了したシリンダボア15内の残圧を用いて次 吐出動作に移行するシリンダボア25内の内圧 を昇圧するようにしているので、図13に示す うに、トルク効率を従来に比して高めるこ ができる。たとえば、ポンプ吐出圧が200kg/c m 2 のとき、トルク効率を、従来に比して2%程度 上させることができる。なお、図13におい 、従来のものは、この実施の形態に示した 路40,50,60および残圧ロス再生回路30を削除し 構成である。

 この実施の形態では、吸込動作から吐出 作に移行するシリンダボア25fの内圧を、残 ロス再生回路30→油路40→自己圧絞り52の順 で、それぞれ排他的に順次吐出圧まで昇圧 るようにしているため、吐出動作への移行 におけるシリンダボア内への急激な吐出圧 逆流が抑えられ、しかも広い回転数範囲の 動が抑制される。

 なお、上述した実施の形態では、残圧ロ 再生回路30を用いていたが、残圧ロス再生 路30を用いず、油路40,50,60のみを用いるよう してもよい。1つの油路40,50,60のみで昇圧が 能であり、逆流も生じないからである。こ で、この実施の形態で用いた残圧ロス再生 路30は、シリンダボア25と残圧ロス回収ポー ト31との連通と、シリンダボア25と残圧ロス 生ポート32との連通とを異なる時に行うよう にしているため、圧伝搬の遅延効果を有し、 この点で油路40,50,60とほぼ同様な効果を有す ものとみることができる。したがって、残 ロス再生回路30に替えて長い通路をもつ油 を用いて、複数の油路を設け、順次昇圧す ようにしてもよい。

 また、上述した残圧ロス再生回路30は、 圧ロス再生回路30のキリ穴に一時、圧力を蓄 えるようにしていたが、残圧ロス回収ポート 31と残圧ロス再生ポート32とが同時に連通す ような構成であってもよい。

 なお、残圧ロス再生回路30が残圧ロス再 ポート32に連通し、油路40が油路ポート42に 通する構成として説明したが、これに限ら 、残圧ロス再生回路30が油路ポート42に連通 、油路40が残圧ロス再生ポート32に連通する 構成としてもよい。ここで、残圧ロス再生ポ ート32および油路ポート42は、上述したよう 、応力集中の高い、シリンダボア25の外周側 壁近傍の配置を避けるようにする。

 さらに、この実施の形態では、自己圧絞 52を用いていたが、これに替えてノッチを いてもよい。

 また、この実施の形態では、弁板吸込ポ トPB1の半径方向の幅とシリンダボア25の半 方向の幅とはほぼ同じに設定し、弁板吐出 ートPB2の半径方向の幅を、シリンダボア25の 半径方向の幅よりも狭く設定している。これ によって吸込と吐出との油圧バランスを保つ ことができる。

 さらに、上述した実施の形態では、油圧 ンプを一例として説明したが、これに限ら 、油圧モータにも適用することができる。 圧モータの場合、高圧側が油圧ポンプの吐 側に対応し、低圧側が油圧ポンプの吸込側 対応することになる。