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Title:
IMAGE QUALITY EVALUATING METHOD, IMAGE QUALITY EVALUATING APPARATUS AND IMAGE QUALITY EVALUATING PROGRAM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/093714
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To estimate an image quality deterioration level at a high accuracy. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] An image quality deterioration level is estimated by judging whether image quality deterioration is suppressed or not by error concealment processing when decoding is not correctly performed, based on information obtained in decoding processing. When it is judged that error concealment is effectively operated, it is estimated that deterioration of an image quality even in an image region not correctly decoded is small. When it is estimated that error concealment is not effectively operated, it is estimated that image deterioration is heavy.

Inventors:
YAMADA TORU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/051380
Publication Date:
August 07, 2008
Filing Date:
January 30, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NEC CORP (JP)
YAMADA TORU (JP)
International Classes:
H04N17/00; H04N17/04; H04N19/00; H04N19/102; H04N19/136; H04N19/139; H04N19/142; H04N19/166; H04N19/196; H04N19/44; H04N19/503; H04N19/51; H04N19/513; H04N19/87; H04N19/895
Foreign References:
JP2003298554A2003-10-17
JP2005142900A2005-06-02
JP2000341588A2000-12-08
JP2001025014A2001-01-26
JP2007021310A2007-02-01
Other References:
See also references of EP 2129136A4
Attorney, Agent or Firm:
UDAKA, Katsuki (14 Kandasakumacho 1-chome,Chiyoda-k, Tokyo 25, JP)
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Claims:
 圧縮された画像データを復号する復号処理を行うとともに、画像データの誤りを修復するエラーコンシールメント処理を実行する画質評価方法であって、
 圧縮された画像データを復号する復号処理において実行されたエラーコンシールメント処理の有効性を判定し、
 判定された有効性にもとづいて画質劣化度を推定する
ことを特徴とする画質評価方法。
 エラーコンシールメント処理で、復号される前の画像データに含まれる誤りを隠蔽する請求項1記載の画質評価方法。
 圧縮された画像データが、伝送路を介して受信された画像データである場合、
 エラーコンシールメント処理で、伝送エラーに起因する誤りを隠蔽する
ことを特徴とする請求項2記載の画質評価方法。
 圧縮された画像データが、あらかじめ定められた符号化方式で符号化された画像データである場合、
 エラーコンシールメント処理で、前記符号化方式にもとづく復号処理で正常な復号がなされなかった画像領域の誤りを修復する
ことを特徴とする請求項1記載の画質評価方法。
 エラーコンシールメント処理の有効性がないと判定された画素の数を用いて画質劣化度を推定する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の画質評価方法。
 エラーコンシールメント処理の有効性を数値化し、数値の大小にもとづいて画質劣化度を推定する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の画質評価方法。
 エラーコンシールメント処理で、エラーが生じたフレームよりも時間的過去の正常復号されたフレームにおける画素で、エラーが生じている画素を置き換え、
 前記エラーコンシールメント処理の有効性を、映像における動きの大きさの情報から判定する
ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の画質評価方法。
 圧縮された画像データが、動きベクトルにもとづく動き補償フレーム間予測を含む符号化方式で符号化された画像データである場合、
 動きの大きさを、ビットストリーム中の動きベクトルから求める
ことを特徴とする請求項7記載の画質評価方法。
 動きの大きさを、復号が完了したフレームの動きベクトルの値から、現在のフレームにおける動きの大きさを推定することによって求める
ことを特徴とする請求項8記載の画質評価方法。
 動きの大きさを、動きベクトルの水平成分と垂直成分の絶対値和、二乗和または二乗和の平方根の値を用いて求める
ことを特徴とする請求項9記載の画質評価方法。
 動きの大きさを、エラーがあるフレームの近傍の正常に復号された1つまたは複数のフレームから求める
ことを特徴とする請求項7から請求項10のうちのいずれか1項に記載の画質評価方法。
 動きの大きさを、複数のフレームは、エラーがあるフレームの前後、前のフレームのみ、後のフレームのみのいずれかから求める
ことを特徴とする請求項11記載の画質評価方法。
 エラーコンシールメント処理の有効性を、映像に含まれるシーンの変化の有無から判定する
ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の画質評価方法。
 エラーコンシールメント処理の有効性を、エラーコンシールメント処理を行った領域の画素値と、エラーコンシールメント処理を行わなかった領域の画素値との連続性から判定する
ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の画質評価方法。
 圧縮された画像データを復号する復号処理を行う復号処理部と、画像データの誤りを修復するエラーコンシールメント処理を実行するエラーコンシールメント処理部とを備えた画像復号システムで用いられる画質評価装置であって、
 圧縮された画像データを復号する復号処理において前記エラーコンシールメント処理部によって実行されたエラーコンシールメント処理の有効性を判定するエラーコンシールメント有効性判定処理部と、
 前記エラーコンシールメント有効性判定処理部が判定した有効性にもとづいて画質劣化度を推定する画質劣化推定処理部と
を備えたことを特徴とする画質評価装置。
 画質劣化推定処理部は、エラーコンシールメント処理の有効性がないとエラーコンシールメント有効性判定処理部によって判定された画素の数を用いて画質劣化度を推定する
ことを特徴とする請求項15記載の画質評価装置。
 画質劣化推定処理部は、エラーコンシールメント処理の有効性を数値化し、数値の大小にもとづいて画質劣化度を推定する
ことを特徴とする請求項15記載の画質評価装置。
 映像の動きの大きさに関する情報を計算する動き情報処理部を備え、
 エラーコンシールメント処理部は、エラーコンシールメント処理で、エラーが生じたフレームよりも時間的過去の正常復号されたフレームにおける画素で、エラーが生じている画素を置き換え、
 エラーコンシールメント有効性判定処理部は、エラーコンシールメント処理の有効性を、前記動き情報処理部が計算した映像の動きの大きさの情報から判定する
ことを特徴とする請求項15から請求項17のうちのいずれか1項に記載の画質評価装置。
 圧縮された画像が動きベクトルにもとづく動き補償フレーム間予測を含む符号化方式で符号化された画像データである場合、
 動き情報処理部は、動きの大きさを、ビットストリーム中の動きベクトルから求める
ことを特徴とする請求項18記載の画質評価装置。
 動き情報処理部は、動きの大きさを、復号が完了したフレームの動きベクトルの値から、現在のフレームにおける動きの大きさを推定することによって求める
ことを特徴とする請求項19記載の画質評価装置。
 映像に含まれるシーンの変化の有無を検出するシーンチェンジ検出処理部を備え、
 エラーコンシールメント有効性判定処理部は、エラーコンシールメント処理の有効性を、シーンチェンジ検出処理部の検出結果から判定する
ことを特徴とする請求項15から請求項17のうちのいずれか1項に記載の画質評価装置。
 エラーコンシールメント有効性判定処理部は、エラーコンシールメント処理の有効性を、エラーコンシールメント処理部がエラーコンシールメント処理を行った領域の画素値と、エラーコンシールメント処理を行わなかった領域の画素値との連続性から判定する
ことを特徴とする請求項15から請求項17のうちのいずれか1項に記載の画質評価装置。
 圧縮された画像データを復号する復号処理を行うとともに、画像データの誤りを修復するエラーコンシールメント処理を実行する画像復号システムに適用されるコンピュータに、
 圧縮された画像データを復号する復号処理において実行されたエラーコンシールメント処理の有効性を判定する処理と、
 判定された有効性にもとづいて画質劣化度を推定する処理と
を実行させるための画質評価プログラム。
Description:
画質評価方法、画質評価装置お び画質評価プログラム

 本発明は、画質評価方法、画質評価装置 よび画質評価プログラムに関し、特に、伝 された画像データにもとづく画像の受信時 の画質を評価する画質評価方法、画質評価 置および画質評価プログラムに関する。

 映像の画質を客観的に評価する方法は大 く3種類に分類される。第1の方法は、原画 と劣化画像とを直接比較して画質を評価す 方法である。第2の方法は、原画像の特徴量 みを抽出して、抽出された特徴量と劣化画 とから画質を評価する方法である。第3の方 法は、劣化画像のみから画質を評価する方法 である。

 第1の方法は、非特許文献1に記載されて るように、具体的な方法がITU-T(International Te lecommunication Union Telecommunication Standardization  Sector )によって勧告されている。しかし、送 信装置から受信装置に映像の伝送を行うアプ リケーションでは伝送路帯域に上限があり、 原画像の伝送は困難である。原画像が伝送さ れなければ、受信装置において、第1の方法 用いて画質を評価することができない。

 また、第2の方法では、本来の送信画像デ ータに原画像の特徴量を多重化して伝送する か、または別の伝送路経由で原画像の特徴量 を伝送する必要がある。原画像の特徴量を多 重化して伝送する場合には、送信装置を既存 装置から置換する必要があり、別の伝送路経 由で原画像の特徴量を伝送する場合には、送 信装置を含む通信システムを既存システムか ら置換する必要がある。すなわち、既存のシ ステム上での新規運用が難しいという問題が ある。

 第3の方法では、原画像の情報を全く必要 としないので、受信装置の置換のみが必要に なるだけである。従って、新規運用が容易で あるという利点がある。このように原画像を 用いずに受信データのみから画質を推定する 画質評価装置が特許文献1や特許文献2に記載 れている。特許文献1に記載されている画質 評価装置は、データ量圧縮のために符号化さ れた画像データを伝送する伝送路において伝 送エラーが発生したことなどに起因して受信 データが正しく復号できなかった場合に、エ ラー(画像データの誤り)が生じた領域の数を 測して画質劣化度としている。

 また、特許文献1に記載されているように 、一般に、復号装置は、画像データを正しく 復号できなかった場合には、正しく復号でき なかった領域を目立たなくするような処理を 映像フレームに対して行うエラーコンシール メント処理(エラー隠蔽処理)を実行する。エ ドユーザは、エラーコンシールメント処理 行われた後の画像を見ることになる。

特開2000-341588号公報(段落0044,0072,0095)

特開2001-25014号公報 ITU-T勧告 J.144,2004年3月

 しかし、特許文献1や特許文献2に記載さ ている画質評価装置では、エラーコンシー メントの有効性を考慮せず正しく復号でき かったサンプル数(特許文献1では領域数)の によって画質劣化度が決められてしまう。 の結果、評価された画質と実際の主観画質 の相関が低くなるという問題がある。

 そこで、本発明は、エラーコンシールメ トの有効性を判定し、画質の劣化度にエラ コンシールメントの有効性を反映させて、 精度で画質劣化を推定できる画質評価方法 画質評価装置および画質評価プログラムを 供することを目的とする。

 すなわち、本発明による画質評価方法は 圧縮された画像データを復号する復号処理 行うとともに、画像データの誤りを修復す エラーコンシールメント処理を実行する画 復号システムに適用される画質評価方法で って、圧縮された画像データを復号する復 処理において実行されたエラーコンシール ント処理の有効性を判定し、判定された有 性にもとづいて画質劣化度を推定すること 特徴とする。

 本発明による画質評価装置は、圧縮され 画像データを復号する復号処理を行う復号 理部と、画像データの誤りを修復するエラ コンシールメント処理を実行するエラーコ シールメント処理部とを備えた画像復号シ テムで用いられる画質評価装置であって、 縮された画像データを復号する復号処理に いてエラーコンシールメント処理部によっ 実行されたエラーコンシールメント処理の 効性を判定するエラーコンシールメント有 性判定処理部と、エラーコンシールメント 効性判定処理部が判定した有効性にもとづ て画質劣化度を推定する画質劣化推定処理 とを備えたことを特徴とする。

 本発明による画質評価プログラムは、圧 された画像データを復号する復号処理を行 とともに、画像データの誤りを修復するエ ーコンシールメント処理を実行する画像復 システムに適用されるコンピュータに、圧 された画像データを復号する復号処理にお て実行されたエラーコンシールメント処理 有効性を判定する処理と、判定された有効 にもとづいて画質劣化度を推定する処理と 実行させることを特徴とする。

 本発明の効果は、復号時に発生した画質 化の程度を示す画質劣化度を精度よく推定 きることにある。その理由は、正しく復号 きなかった画素を目立たなくするエラーコ シールメント処理の有効性を調べ、有効性 元に画質を推定するためである。

本発明による画質評価装置の構成例を すブロック図である。 動きの大きさによるエラーコンシール ントの有効性の違いを説明するための説明 である。 シーンチェンジの有無によるエラーコ シールメントの有効性の違いを説明するた の説明図である。 第1の実施の形態の画質評価装置におけ る要部の動作を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の画質評価装置におけ る要部の動作を示すフローチャートである。 第3の実施の形態の画質評価装置におけ る要部の動作を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態であるコンピ ュータシステムを示すブロック図である。

符号の説明

 12  エラーコンシールメント処理部
 13  動き情報取得処理部
 14  シーンチェンジ検出処理部
 15  エラーコンシールメント有効性判定処 部
 16  画質劣化推定処理部
 17  表示処理部
 21  動きのない領域
 22  動きの大きい領域
 41  プログラム制御プロセッサ
 42  入力データバッファ
 43  出力データバッファ
 44  プログラムメモリ
 441 復号処理
 442 エラーコンシールメント処理
 443 動き情報取得処理
 444 シーンチェンジ検出処理
 445 エラーコンシールメント有効性判定処
 446 画質劣化推定処理
 447 表示処理

 本発明は、正しく復号できなかった際の ラーコンシールメント処理により画質劣化 抑えることができたか否かを復号処理の過 で得られる情報から判定して画質劣化度を 定する。例えば、エラーコンシールメント 効果的に働いていると判断した場合には、 しく復号できなかった画像領域に対しても 質の劣化が小さいと推定する。一方、エラ コンシールメントが効果的に働いていない 判断した場合には、画質劣化が大きいと推 する。このようにエラーコンシールメント 理後の最終的に視聴者が視聴する画像の状 で画質を推定することにより、精度よく画 劣化度を推定できる。

 本発明の詳細を、図1を参照して説明する 。図1は、本発明による画質評価装置の構成 を示すブロック図である。図1に示す画質評 装置は、復号処理部11、エラーコンシール ント処理部12、動き情報取得処理部(動き情 処理部)13、シーンチェンジ検出部14、エラー コンシールメント有効性判定処理部15、画質 化推定処理部16、および表示処理部17を含む 。

 復号処理部11は、伝送路で伝送された符 化された画像データ(符号化データ)を復号し て画像を得る処理を行う。符号化方式は、MPE G-2などの動きベクトルにもとづく動き補償フ レーム間予測を含む符号化方式である。エラ ーコンシールメント処理部12は、エラーが生 ている画像領域に対して、復号される前の 像データに含まれる誤りを隠蔽する処理で るエラーコンシールメント処理を行う。動 情報取得処理部13は、復号処理部11から、ビ ットストリーム中の動きベクトルを取得し、 映像の動きの大きさに関する情報を計算する 。シーンチェンジ検出部14は、復号処理部11 ら入力される情報にもとづいてシーンチェ ジ(場面の変化)が発生したか否か判定する処 理を行う。

 エラーコンシールメント有効性判定処理 15は、復号処理においてエラーコンシール ント処理部によって実行されたエラーコン ールメント処理で画質の劣化を防ぐことが きたか否か判定する処理を行う。画質劣化 定処理部16は、画質劣化度を推定し、推定し た画質劣化度を出力する処理を行う。表示処 理部17は、復号処理部11が復号処理によって た画像による映像を表示する処理を行う。

 なお、図1には、画質評価を行うブロック の他に、受信装置における画像の復号処理を 行う部分(復号処理部11)や、伝送路を介して 信した画像データにもとづく画像を表示す 部分(表示処理部17)も含まれている。

実施の形態1.
 図1、図2、図3および図4を参照して第1の実 の形態の全体の動作を説明する。図2は、動 の大きさによるエラーコンシールメントの 効性の違いを説明するための説明図である 図3は、シーンチェンジの有無によるエラー コンシールメントの有効性の違いを説明する ための説明図である。図4は、画質評価装置 おける要部の動作を示すフローチャートで る。

 図1に示す画質評価装置において、入力さ れた符号化データは復号処理部11で復号され 復号によって得られた画素情報は、表示処 部17に送られる。表示処理部17は、画素情報 にもとづく映像を表示装置(図示せず)に表示 せる。

 伝送路においてエラーがあったことや復 処理が表示タイミングに間に合わないこと どに起因して、復号処理部11が正しく復号 理を行えなかった場合には、不完全な復号 素情報(正しく復号されなかった画素情報)は エラーコンシールメント処理部12に出力され 。エラーコンシールメント処理部12は、伝 エラーなどに起因する画像データの誤りを 蔽するために、正しく復号できなかった画 領域に対して画質劣化を目立たなくする処 を施して、表示処理部17に画素情報を出力す る。この場合、表示処理部17は、エラーコン ールメント処理が施された画素情報にもと く映像を表示装置に表示させる。

 エラーコンシールメント処理は、すでに 号が完了しているフレームの同位置の画素 繰り返し表示したり、復号が完了している 数のフレームの同位置の画素を平均するな して実現される。しかし、エラーコンシー メント処理の方法はそれらに限られず、エ ーコンシールメント処理に公知の種々の方 を適用することができる。エラーコンシー メント処理が発生したという情報(エラーコ ンシールメント処理発生情報)は、エラーコ シールメント処理部12からエラーコンシール メント有効性判定処理部15に出力される。

 エラーコンシールメント有効性判定処理 15は、エラーコンシールメント処理発生情 が入力されると、エラーコンシールメント 理により画質の劣化を防ぐことができたか かの判定を開始する(ステップS11)。エラーコ ンシールメント有効性判定処理部15は、エラ コンシールメント処理の有効性を、映像の きの大きさやシーンチェンジの有無などか 判断する。例えば、図2には映像フレームを MPEG-2などの符号化処理単位であるマクロブロ ックに分割した様子が示されているが、マク ロブロックごとに動きの大きさの判別を行う ことができる。

 図2に示す領域(動きのない領域)21は、映 の動きがなかった領域であったとする。動 のない領域21については、エラーコンシール メント処理部12がエラーコンシールメント処 で直前のフレームの同位置の画素をコピー れば、その領域の画質劣化は目立たなくな 。なお、「動きのない領域」には、全く動 がない領域の他に、動きが小さい領域も含 れる。図2に示す領域(動きの大きい領域)22 映像の動きが大きかった領域であったとす 。その場合には、正しく復号できた直前の レームの同位置の画素データをエラーコン ールメント処理でコピーしたとしても、周 領域との差異が大きいため画質劣化が容易 検知されてしまう。よって、エラーコンシ ルメント有効性判定処理部15は、動きの大き さが、あらかじめ決められているしきい値よ りも大きい場合には、エラーコンシールメン トの有効性が得られないと判断することがで きる。

 また、シーンチェンジ発生時に伝送エラ が発生した場合には、エラーコンシールメ ト処理において用いられる画素データがシ ンチェンジ前のフレームの画素データであ と、やはり周辺領域との差異が大きくなり 質劣化が目立つようになる。すなわち、エ ーコンシールメントの有効性は小さくなる 例えば、図3には、エラー発生箇所とシーン チェンジ発生箇所が一致した場合が示されて いる。シーンBの先頭フレームでエラーが発 した場合には、エラーコンシールメント処 部12によって、シーンAに属する直前のフレ ムの画素データを用いてエラーコンシール ント処理が実行される。この場合、エラー ンシールメントの有効性は得られず画質劣 は大きくなる。よって、エラーコンシール ント有効性判定処理部15は、シーンチェンジ が発生している場合にはエラーコンシールメ ントの有効性が得られないと判断し、エラー コンシールメント処理が行われた画像領域で 画質が劣化したと判断できる。

 従って、本実施の形態では、エラーコン ールメント有効性判定処理部15は、エラー ンシールメント処理の有効性を判断するた に、映像の動きの大きさに関する情報、お びシーンチェンジが発生したか否かの情報 用いる。

 具体的には、復号時に動きベクトルの値 、復号処理部11から動き情報取得処理部13に 出力される。動き情報取得処理部13は、映像 動きの大きさに関する情報を計算する。動 の大きさに関する情報は、直前に正しく復 されたフレームにおいて同位置の画素ブロ クにおける動き補償フレーム間予測の動き クトルの大きさとして算出される(ステップ S12)。動きベクトルの大きさは、例えば、ベ トルのx成分(水平成分)の絶対値とy成分(垂直 成分)の絶対値との和で求められる。また、 きベクトルの大きさを、動きベクトルのx成 とy成分の二乗和または二乗和の平方根の値 で求めてもよい。

 なお、符号化モードによっては動き補償 レーム間予測を用いずにフレーム内の情報 みで符号化されている場合もある。その場 には、動きベクトルがないので、動き情報 得処理部13は、動きの大きさを判断できな 。その場合には、動き補償フレーム間予測 効果が得られないほど映像の動きが大きい 判断するか、さらに過去のフレームにおけ 動きベクトルを用いて動きの大きさを判断 る。

 また、復号時の画素情報が、復号処理部1 1からシーンチェンジ検出部14に出力される。 シーンチェンジ検出処理部14は、入力された 素情報にもとづいて、シーンチェンジが発 したか否か判定する。シーンチェンジの有 は、例えば、直前に正しく復号されたフレ ムとの現在復号中のフレームにおいて既に 号か完了している画素値の平均値の違いの きさを調べる方法で判定される(ステップS15 ,S16)。すなわち、画素値の平均値の違いがあ かじめ決められている所定値(しきい値)よ も大きければシーンチェンジが発生したと 定される。しかし、シーンチェンジの有無 判定方法については、そのような方法に限 されない。

 動きの大きさに関する情報は、動き情報 得処理部13からエラーコンシールメント有 性判定処理部15に出力される。シーンチェン ジの有無に関する情報は、シーンチェンジ検 出処理部14からエラーコンシールメント有効 判定処理部15に出力される。

 エラーコンシールメント有効性判定処理 15は、動きの大きさがしきい値よりも大き 場合、またはシーンチェンジが発生してい 場合には、エラーコンシールメントの有効 が得られないと判断し、エラーコンシール ント処理が行われた画像領域で画質が劣化 たと判定する(ステップS13,S16,S14)。

 画質劣化推定処理部16は、画質が劣化し と判定された画像領域における画素数もし はブロック数を集計するか、またはエラー ンシールメント処理の有効性を数値化して その数値の1フレーム分の合計を集計する。 して、集計した値の大小によって画質劣化 を評価する(ステップS17)。画質劣化推定処 部16によって算出された画質劣化度が、画質 評価装置から出力される。画質劣化推定処理 部16は、例えば、集計した値を画質劣化度と て出力したり、集計した値が所定のしきい を越えている場合に画質が劣化しているこ を示すデータを画質劣化度として出力する

実施の形態2.
 次に、本発明の第2の実施の形態を説明する 。第2の実施の形態では、動きの大きさの算 方法が第1の実施の形態とは異なる。図5は、 画質評価装置における要部の動作を示すフロ ーチャートである。なお、動きの大きさの算 出方法以外については、第1の実施の形態の 合と同じである。

 第2の実施の形態では、動き情報取得処理 部13は、動きの大きさに関する情報を、復号 のフレームまたは既に復号された複数のフ ームにおいて、動きの大きさを求めようと ている画素位置の近傍において正しく復号 れた1つ以上の動きベクトルをもとに算出す る(ステップS22)。例えば、時間的に過去のフ ームを参照している動きベクトルおよび時 的に未来のフレームを参照している動きベ トルの平均ベクトルのx成分の絶対値とy成 の絶対値の和などの方法で、動きの大きさ 関する情報を求める。すなわち、動きの大 さを、エラーがあるフレームの近傍の正常 復号され1つまたは複数のフレームから求め 。具体的には、動きの大きさを、正常に復 されたフレームであって、エラーがあるフ ームの前後のフレーム(エラーがあるフレー ムよりも時間的に前および後に位置する画像 のフレーム)、または前のフレームのみ、も くは後のフレームのみを用いて求める。

 このように1つまたは複数の動きベクトル から動きの大きさを算出することによって、 動き情報取得処理部13は、精度良く画質劣化 を推定することできる。

実施の形態3.
 次に、本発明の第3の実施の形態を説明する 。第3の実施の形態では、エラーコンシール ント有効性判定処理部15は、エラーコンシー ルメントの有効性を判断するために、動きの 大きさ、およびシーンチェンジの有無以外の 情報を用いる。図6は、画質評価装置におけ 要部の動作を示すフローチャートである。 お、エラーコンシールメント有効性判定処 部15の処理以外については、第1の実施の形 または第2の実施の形態の場合と同じである

 図1に示すように、入力された符号化デー タは、復号処理部11で復号され、表示処理部1 7で復号された映像が表示される。伝送路に いてエラーがあった場合など正しく復号が きなかった場合には、エラーコンシールメ ト処理部12によって、正しく復号できなかっ た画像領域に対して画質劣化を目立たなくす る処理が施された上で、表示処理部17で映像 表示される。このとき、エラーコンシール ント処理が行われた全ての領域を示す情報 、それらの領域におけるエラーコンシール ント後の画素の値とが、エラーコンシール ント処理部12からエラーコンシールメント 効性判定処理部15に出力される。また、復号 処理部11から正しく復号できた画素の値がエ ーコンシールメント有効性判定処理部15に 力される。

 エラーコンシールメント有効性判定処理 15は、エラーコンシールメント処理が行わ た領域におけるエラーコンシールメント処 後の画素の値と、エラーコンシールメント 理が行われなかった領域の間の画素の値と 差を算出し、差の大きさの一画素あたりの 均値をしきい値と比較する(ステップS35,S16) そして、差の大きさの一画素あたりの平均 としきい値とにもとづいて、その領域にお るエラーコンシールメント処理の有効性を 断する。具体的には、しきい値よりも大き なる領域は正しく復号できた領域との連続 が損なわれていることになるのでエラーコ シールメント処理の有効性が小さいと判定 る。しきい値以下になる場合には、正しく 号できた領域との連続性が保たれ、エラー ンシールメントにより画質劣化が防げてい 可能性が高いと判定する。

 エラーコンシールメント処理の有効性の 無の情報は、エラーコンシールメント有効 判定処理部15から画質劣化推定処理部16に出 力される。画質劣化推定処理部16は、エラー ンシールメント処理の有効性が無く画質が 化したと判定された画素数またはブロック を集計する。そして、集計した値の大小に って画質劣化度を評価する。

実施の形態4.
 次に、本発明の第4の実施の形態を図7を参 して説明する。第4の実施の形態では、第1の 実施の形態の画質評価装置が、コンピュータ システムで実現される。

 図7は、第4の実施の形態のコンピュータ ステムにおける画質評価システムを示すブ ック図である。図7に示すように、画質評価 ステムには、プログラム制御プロセッサ41 装備されている。プログラム制御プロセッ 41には、入力データバッファ42および出力デ タバッファ43の他に、必要なプログラムを 納したプログラムメモリ44が接続されている 。プログラムメモリ44に格納されるプログラ モジュールは、メインプログラムの他に、 号処理モジュール441、エラーコンシールメ ト処理モジュール442、動き情報取得処理モ ュール443、シーンチェンジ検出処理モジュ ル444、エラーコンシールメント有効性判定 理モジュール445、画質劣化推定処理モジュ ル446、および表示処理モジュール447を含む メインプログラムは、画質評価処理を実行 る主プログラムである。

 復号処理モジュール441、エラーコンシー メント処理モジュール442、動き情報取得処 モジュール443、シーンチェンジ検出処理モ ュール444、エラーコンシールメント有効性 定処理モジュール445、画質劣化推定処理モ ュール446、表示処理モジュール447のプログ ムモジュールは、上述した復号処理部11、 ラーコンシールメント処理部12、動き情報取 得処理部13、シーンチェンジ検出部14、エラ コンシールメント有効性判定処理部15、画質 劣化推定処理部16、および表示処理部17のそ ぞれの機能を実現するためのプログラムで る。画質評価システムにおけるメインプロ ラムおよび各機能モジュールに従ってプロ ラム制御プロセッサ41が処理を実行すること によって、第1の実施の形態の画質評価装置 よる画質評価処理が実行される。なお、上 の第2の実施の形態および第3の実施形態につ いても同様に、各部の機能を実現するための プログラムモジュールをコンピュータシステ ムに実装することによって、コンピュータシ ステム上で実現可能になる。

 次に、本発明による画質評価装置の具体 な実施例を説明する。

 MPEG-2方式で符号化されたSDTVサイズ(水平72 0画素、垂直480画素、1秒あたり29.97フレーム) 画像データが送信装置からインターネット ロトコル(IP)で伝送され、本発明による画質 評価装置が受信したとする。画像データが伝 送された伝送路は1%の確率でデータのロスを ずるとする。受信した画像データは、図1に 示された画質評価装置に入力される。

 図1に示された復号処理部11は、MPEG-2符号 方式で符号化された画像データを復号する 復号された画像データにもとづく画像が、 示処理部17によって表示される。伝送路に いてデータのロスが生ずるため、正しく復 できない場合が発生する。この場合、エラ コンシールメント処理部12で正しく復号でき なかった画像領域を目立たなくする処理が実 行される。エラーコンシールメント処理は、 直前のフレームにおける、正しく復号できな かった画像領域と同じ位置の画素を繰り返し 表示することにより実行される。

 例えば、画像フレームのうち右下の48画 ×16画素の領域(MPEG-2符号化における3マクロ ロック分の領域)で正しく復号できなかった する。この3つのマクロブロックをM1、M2、M3 とする。このとき、直前の画像フレームにお けるマクロブロックM1、M2、M3と同じ位置の48 素×16画素の領域を正しく復号できなかった 復号中の画像フレームにコピーすることによ って画質劣化を目立たなくする。

 エラーコンシールメント処理が発生した いう情報は、エラーコンシールメント処理 12からエラーコンシールメント有効性判定 理部15に出力され、エラーコンシールメント 処理によって画質の劣化を防ぐことができた か否かが判定される。エラーコンシールメン ト有効性判定処理部15は、判定のために、動 情報取得処理部13から動きの大きさに関す 情報を取得する。動き情報取得処理部13は、 直前の画像フレームのマクロブロックM1、M2 M3の位置のマクロブロックにおける動きベク トルから動きの大きさを求める。

 直前の画像フレームにおけるマクロブロ クM1の動きベクトルが(10、5)、マクロブロッ クM2の動きベクトルが(12、5)、マクロブロッ M3の動きベクトルが(1、0)であったとする。 き情報取得処理部13は、動きの大きさを、動 きベクトルのx成分の絶対値とy成分の絶対値 の和として算出するとする。すると、マク ブロックM1における動きの大きさは|10|+|5|=15 、マクロブロックM2における動きの大きさは| 12|+|5|=17、マクロブロックM3における動きの大 きさは|1|+|0|=1になる。動きの大きさを判定す るためのしきい値は10であるとする。M1、M2の 動きの大きさはしきい値より大きいので、動 き情報取得処理部13は、マクロブロックM1、M2 では動きが大きいと判定する。

 マクロブロックM3では動きの大きさがし い値よりも小さいので、動き情報取得処理 13は、マクロブロックM3では動きが小さいと 定する。次に、シーンチェンジの有無につ て判定が行われる。シーンチェンジ検出処 部14は、復号中の画像フレームにおいて、 上の画素からマクロブロックM1よりも前に復 号された画素までの全ての画素と、直前のフ レームにおける、同位置の画素とを比較する ことによって、シーンチェンジの有無を判定 する。ここでは、シーンチェンジが無かった と判定されたとする。

 エラーコンシールメント処理が行われた 素領域における動きの大きさの情報と、シ ンチェンジの有無に関する情報はエラーコ シールメント有効性判定処理部15に入力さ る。エラーコンシールメント有効性判定処 部15は、動きが大きいと判定されたマクロブ ロック、またはシーンチェンジがあったと判 定されたフレームにおけるエラーコンシール メント処理がなされた全領域がエラーコンシ ールメントの有効性がなかったと判定される 。

 本実施例では、マクロブロックM1、M2にお いて動きが大きいと判定されているので、こ れらのマクロブロックでエラーコンシールメ ントの有効性がなかったと判定されることに なる。この判定の結果を示す情報が画質劣化 推定処理部16に出力される。画質劣化推定処 部16は、エラーコンシールメントの有効性 なかったと判定されたマクロブロック数2を この画像フレームにおける画質劣化度とす 。この処理は各フレームにおいて行われる 次のフレームで、エラーコンシールメント 有効性がなかったと判定されたマクロブロ クが10あったとすると、画質劣化度が10にな り、次のフレームのほうが画質が大きく劣化 していることになる。

 本出願は、2007年1月31日に出願された日本 出願特願2007-021310号を基礎とする優先権を主 し、その開示の全てをここに取り込む。

 本発明は、圧縮された画像データを復号 る復号処理を行うとともに、画像データの りを修復するエラーコンシールメント処理 実行する画像復号システムに好適に適用さ る。