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Patent Searching and Data


Title:
INORGANIC OXIDE PARTICLE, INORGANIC OXIDE PARTICLE DISPERSION AND PREPARATION METHOD THEREOF, AND METHOD FOR PRODUCING SURFACE MODIFIER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175159
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is an inorganic oxide dispersion (sol) in which inorganic oxide particles are dispersed in silicone oil.

Inventors:
SUEMURA NAOHIKO (JP)
MAETA TOMOYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/005616
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 13, 2020
Export Citation:
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Assignee:
NISSAN CHEMICAL CORP (JP)
International Classes:
C01B33/146; B01J13/00; C01G23/04; C01G25/02; C08G77/42; C08G77/48; C08K9/06; C08L83/04
Domestic Patent References:
WO2016181997A12016-11-17
WO2007110920A12007-10-04
Foreign References:
JP2008530255A2008-08-07
JP2009120437A2009-06-04
JP2012115841A2012-06-21
JP2012021117A2012-02-02
JP2013064163A2013-04-11
Other References:
See also references of EP 3932865A4
Attorney, Agent or Firm:
ASAMURA PATENT OFFICE, P.C. (JP)
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Claims:
〇 2020/175159 32 卩(:171? 2020 /005616

請求の範囲

[請求項 1 ] 下記 _般式 (3) で表される表面修飾剤で表面修飾された無機酸化 物粒子。

[化 1 ]

[請求項 2] 下記 _般式 (1) で表される表面修飾剤で表面修飾された無機酸化 物粒子。

[化 2]

8 2は炭素原子数 1〜 1 0のアルキル基、 炭素原子数 6〜 4 0のアリ —ル基、 又はそれらの組合せを示し、

は巳基と◦基との反応による化学基を含む連結基であり、 巳基はエポキシ基、 ビニル基、 ヒドロキシル基、 又はイソシアネート 基であり、

〇基はカルボキシル基、 酸無水物基、 アミノ基、 チオール基、 ヒドロ キシル基、 又はイソシアネート基であり、

はエポキシ基、 ビニル基、 ヒドロキシル基、 イソシアネート基、 カルボキシル基、 酸無水物基、 アミノ基、 若しくはチオール基を含ん でいても良い炭素原子数 1〜 1 0のアルキル基、 又は炭素原子数 6〜 〇 2020/175159 33 卩(:171? 2020 /005616

4 0のアリール基、 又は〇1~1基を示し、 〇 1基の加水分解による〇 1~1基によりシリカ粒子表面のシラノール基を修飾するものであり、 単位構造八は、 下記一般式 (1 - 1) の単位構造及び下記一般式 (1 - 2) の単位構造を含み、 且つ、 単位構造 が含む一般式 (1 _ 1) の単位構造の数と一般式 ( 1 _ 2) の単位構造の数はそれぞれ 4、

0143

~〇 - — ~†- 5

式(1—2) 、 はエポキシ基、 ビニル基、 ヒドロキシル基、 イソシアネート基、 カルボキシル基、 酸無水物基、 アミノ基、 若しく はチオール基を含んでいても良い炭素原子数 1〜 1 0のアルキル基、 又は炭素原子数 6〜 4 0のアリール基、 又は〇1~1基、 又は水素原子を 示す) 、

门 1は 1〜 3の整数であり、 门 2は〇〜 1の整数であり、 n 1 + n 2 = 3であり、 1^ 3 = 1^ 4 + 1^ 5であって、 1^ 3は 1〜 1 0 0の整数で あり、 0 £门 4 £ 1 0 0であり、 1 £门 5 £ 1 0 0である。 〕

[請求項 3] 無機酸化物粒子の平均一次粒子径が 5〜 1 0 0 n である、 請求項

1又は 2に記載の無機酸化物粒子。

[請求項 4] 無機酸化物粒子が、 シリカ粒子、 ジルコニア粒子、 チタニア粒子、 及び酸化スズ粒子からなる群から選択される、 請求項 1〜 3のいずれ か 1項に記載の無機酸化物粒子。

[請求項 5] 巳基がエポキシ基であり、 〇基がアミノ基である、 請求項 2〜 4の いずれか 1項に記載の無機酸化物粒子。

[請求項 6] 炭素原子数 1〜 1 0のアルキル基、 炭 素原子数 6〜 4 0のアリール基、 及び〇!~1基からなる群から選択され 〇 2020/175159 34 卩(:171? 2020 /005616

る、 請求項 2〜 5のいずれか 1項に記載の無機酸化物粒子。

[請求項 7] 無機酸化物粒子が、 一般式 (3) 又は一般式 (1) で表される表面 修飾剤で〇. 1〜 1 0個/门 として表面修飾されたシリカ粒子で ある、 請求項 2〜 6のいずれか 1項に記載の無機酸化物粒子。

[請求項 8] 無機酸化物粒子が、 さらにその表面にトリメチルシリル基を 0 . 3 で有する請求項 1〜 7のいずれか 1項に記載の無機 酸化物粒子。

[請求項 9] シリコーンオイル中に、 請求項 1〜 8のいずれか 1項に記載の無機 酸化物粒子が分散した分散液。

[請求項 1 0] シリコーンオイルが、 粘度 1 0 0センチストークス〜 5 0 0 0セン チストークスのジメチルシリコーンオイル、 メチルフエニルシリコー ンオイル、 又はメチルハイ ドロジエンシリコーンオイルである、 請求 項 9に記載の分散液。

[請求項 1 1 ] 請求項 1〜 8のいずれか 1項に記載の表面修飾剤の製造方法であっ て、

側鎖、 片末端、 両末端、 又はそれらの組合せからなる部位に官能基 (b) を含むシリコーンオイルと、 官能基 (〇) を含むシランカップ リング剤とを、 アルコール溶剤中で、 官能基 (匕) :官能基 (〇) を 1 : 1〜 1 : 〇. 8のモル比で反応させる工程を含み、

官能基 (匕) は、 エポキシ基、 ビニル基、 ヒドロキシル基、 又はイ ソシアネート基からなる群から選択され、

官能基 (〇) は、 カルボキシル基、 酸無水物基、 アミノ基、 チオー ル基、 ヒドロキシル基、 又はイソシアネート基からなる群から選択さ れる、

表面修飾剤の製造方法。

[請求項 12] 請求項 9又は 1 0に記載の分散液の製造方法であって、

工程 い) :炭化水素溶剤中で、 炭化水素とアルコールの混合溶剤 分散無機酸化物ゾルと、 _般式 (1) で表される表面修飾剤のアルコ 〇 2020/175159 35 卩(:171? 2020 /005616

—ル溶液とを、 無機酸化物:一般式 ( 1) で表される表面修飾剤 = 1 : 〇. 1〜 1 0の重量比で混合する工程、

工程 (丨 丨) : 6 0 °〇~ 1 5 0 °〇で、 〇. 1〜 6 0時間の反応を行 う工程、

工程 (丨 丨 丨) : アルコール溶剤を除去して炭化水素溶剤に分散し た表面変性無機酸化物ゾルを得る工程、

工程 (丨 V) :炭化水素溶剤に分散した表面変性無機酸化物ゾルと

、 シリコーンオイルを混合して炭化水素を除去する工程、 を含む、 分散液の製造方法。

Description:
\¥02020/175159 1 ?<:17 2020/005616

明 細 書

発明の名称 :

無機酸化物粒子、 無機酸化物粒子分散液及びその製造方法、 並びに表面修 飾剤の製造方法

技術分野

[0001 ] 本発明は、 特定の表面修飾剤で表面修飾された無機酸化 物粒子に関する。

また、 本発明は、 特定の表面修飾剤で表面修飾された無機酸化 物粒子をシリ コーンオイル中に分散した分散液及びその製 造方法に関する。 また、 本発明 は、 無機酸化物粒子を表面修飾するための表面修 飾剤の製造方法に関する。 背景技術

[0002] 無機酸化物粒子、 特にシリカ粒子は、 シリコーンオイル中に分散したフィ ラーとして好適に用いることができる。 例えば、 シリカ、 ジルコニア、 チタ ニア等の無機酸化物をシリコーンオイル中に 分散した分散液 (ゾル) は、 樹 脂に混合したり、 あるいは基材に塗布することにより、 屈折率や機械的特性 を変化させることができるため、 屈折率や機械的特性の改善に有効な材料で ある。

[0003] 例えば、 特許文献 1 には、 ポリエーテル変性シリコーンオイルと、 アルコ キシシラン又はハロゲン化シランの加水分解 物との含有する低誘電率シリカ 系被膜形成用塗布液が開示され、 被塗布面との密着性、 機械的強度、 耐薬品 性に優れるとともに、 耐クラック性に優れた絶縁膜を形成できるこ とが記載 されている (特許請求の範囲、 要約書参照) 。

特許文献 2には、 (八) 炭化水素系オイル 7 0〜 9 0質量%及びシリコー ンオイル 5〜 1 5質量%よりなるベースと、 (巳) ビニル基含有ポリシロキ サン 2 . 〇〜 8 . 0質量%及びアルキルトリアルコキシシラン 2 . 〇〜 8 .

〇質量%よりなる表層形成成分と、 (<3) シリカ微粉末を含有する潤滑離型 性表層形成用コーティング組成物が開示され 、 金属基体の作用面に、 密着性 が高く、 耐熱性、 耐圧性及び耐久性に優れた潤滑離型性表層を 形成できるこ \¥02020/175159 2 卩(:17 2020/005616

とが記載されている (特許請求の範囲、 要約書参照) 。

特許文献 3及び 4には、 シリカ粒子等の無機酸化物粒子表面に予めカ ルボ ン酸やアミン等の特定の分散剤を結合させて 疎水性溶媒への分散性を持たせ た後、 無機酸化物粒子を疎水性溶媒中に分散させ、 疎水性溶媒中で、 無機酸 化物粒子表面に予め結合している特定の分散 剤と、 片末端に 1官能基を有す るポリジメチルシロキサン骨格ポリマーから なる表面修飾剤とを置換させる ことで、 無機酸化物粒子の表面に、 片末端に 1官能基を有するポリジメチル シロキサン骨格ポリマーよりなる表面修飾剤 の該 1官能基を結合させた後、 得られた片末端に 1官能基を有するポリジメチルシロキサン骨 ポリマーが 結合することにより表面修飾された無機酸化 物粒子とシリコーン樹脂とを複 合化することが開示され、 シリコーン樹脂と無機酸化物粒子とが良好に 複合 化されることにより、 相分離の発生やポアやクラックの発生がない 複合組成 物を製造し得ることが記載されている (要約書、 明細書段落 [0039] [ 0042] 参照) 。

先行技術文献

特許文献

[0004] 特許文献 1 :特開平 1 1 -50007号公報

特許文献 2 :特開 201 2— 1 1 584 1号公報

特許文献 3 :特開 201 2-02 1 1 1 7号公報

特許文献 4 :特開 201 3— 064 1 63号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005] 特許文献 1 には、 末端に反応性官能基 (有機官能基) 有するポリシロキサ ンを用いて、 該官能基とシリカ粒子表面のシラノール基と の間で脱水反応に よりシリカ粒子表面にポリシロキサンをグラ フトする技術が記載されている が、 有機官能基とシラノール基とは親水性 ·疎水性が相違することから、 こ れらが十分に反応してシリカ粒子表面にポリ シロキサンをグラフトすること 〇 2020/175159 3 卩(:171? 2020 /005616

が困難であるという問題がある。

特許文献 3及び 4に記載の技術においても同様な問題がある 特許文献 3 及び 4には、 前記の通り、 シリカ粒子表面にカルボン酸やアミン等の分 散剤 を予め結合させた後、 シリカ粒子を疎水性溶媒中に分散させ、 次いでシリカ 粒子表面に予め結合している特定の分散剤と 、 片末端に 1官能基を有するポ リジメチルシロキサン骨格ポリマーからなる 表面修飾剤とを置換させること で、 シリカ粒子の表面に、 片末端に 1官能基を有するポリジメチルシロキサ ン骨格ポリマーよりなる表面修飾剤の該 1官能基を結合させ、 表面修飾され たシリカ粒子を得る技術が記載されているが 、 特許文献 1 と同様に、 有機官 能基とシラノール基とは親水性 ·疎水性が相違することから、 これらが十分 に反応してシリカ粒子表面にポリシロキサン をグラフトすることが困難であ るという問題がある。

なお、 特許文献 2には、 前記の通り、 炭化水素系オイル及びシリコーンオ イルよりなるベースと、 ビニル基含有ポリシロキサン及びアルキルト リアル コキシシランよりなる表層形成成分と、 シリカ微粉末を含有する潤滑離型性 表層形成用コーティング組成物が開示されて いるが、 当該ビニル基含有ポリ シロキサン及びアルキルトリアルコキシシラ ンと、 シリカ微粉末とを反応さ せて、 シリコーンオイル中に分散させることは記載 も示唆もされていない。

[0006] 親水性物質であるシリカ粒子の表面にポリシ ロキサンをグラフトさせるこ とにより、 非極性溶媒であるシリコーンオイル中にシリ カ粒子を分散させる 方法において、 上記先行技術を用いると、 反応性官能基 (有機官能基) とシ リカ粒子表面のシラノール基との間の反応は 、 有機物質と無機物質との反応 であるため、 十分に反応が進行せず、 シリカ粒子表面にポリシロキサンをグ ラフトすることが困難であるという問題があ り、 ひいてはシリカ粒子表面に 十分にポリシロキサンがグラフトされたシリ カ粒子を得ることが困難である という問題がある。

[0007] 本発明は、 上記課題及びその他の課題を解決するために なされたものであ り、 その目的は、 一例として、 表面がシラノール基等で親水性を有する無機 \¥02020/175159 4 卩(:17 2020/005616

酸化物粒子をシリコーンオイル等の非極性 溶媒 (疎水性溶媒) に相溶性良く 分散可能にするための表面修飾剤 (表面被覆剤) の製造方法と、 その表面修 飾剤で被覆された無機酸化物粒子と、 その表面変性された無機酸化物粒子を シリコーンオイル等の非極性溶剤に分散させ た無機酸化物分散液 (ゾル) 及 びその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0008] 本発明者らは、 上記課題について鋭意検討した結果、 以下の手段によって 、 本発明の課題を解決し得ることを見出し、 本発明を完成した。

すなわち、 本発明の態様は、 例えば、 以下の通りである。

< 1 > 下記一般式 ( 3) で表される表面修飾剤で表面修飾された無機 酸化 物粒子。

[化 1 ]

3' - X 式 ( )

〔式 (3) 中、 3は加水分解性シランを示し、 <はシリコーンを示す。 〕

< 2 > 下記一般式 ( 1) で表される表面修飾剤で表面修飾された無機 酸化 物粒子。

[化 2]

8 2 は炭素原子数 1〜 1 0のアルキル基、 炭素原子数 6〜 4 0のアリール基、 又はそれらの組合せを示し、

は巳基と◦基との反応による化学基を含む連 結基であり、 20/175159 5 卩(:171? 2020 /005616

巳基はエポキシ基、 ビニル基、 ヒドロキシル基、 又はイソシアネート基であ り、

〇基はカルボキシル基、 酸無水物基、 アミノ基、 チオール基、 ヒドロキシル 基、 又はイソシアネート基であり、

はエポキシ基、 ビニル基、 ヒドロキシル基、 イソシアネート基、 カルボキ シル基、 酸無水物基、 アミノ基、 若しくはチオール基を含んでいても良い炭 素原子数 1〜 1 0のアルキル基、 又は炭素原子数 6〜 40のアリール基、 又 は〇 1 ~ 1基を示し、 〇 1 基の加水分解による〇 1 ~ 1基によりシリカ粒子表面のシ ラノール基を修飾するものであり、

単位構造八は、 下記一般式 (1 - 1 ) の単位構造及び下記一般式 (1 -2) の単位構造を含み、 且つ、 単位構造 が含む一般式 (1 - 1 ) の単位構造の 数と一般式 (1 —2) の単位構造の数はそれぞれ n 4、 n 5であり、

[化 3]

、 基、 ビニル基、 ヒドロキシル基、 イソシア ネート基、 カルボキシル基、 酸無水物基、 アミノ基、 若しくはチオール基を 含んでいても良い炭素原子数 1〜 1 0のアルキル基、 又は炭素原子数 6〜 4 0のアリール基、 又は〇1 ~ 1基、 又は水素原子を示す) 、

门 1は 1〜 3の整数であり、 门 2は〇〜 1の整数であり、 n 1 + n 2 = 3で あり、 1^ 3 = 1^ 4 + 1^ 5であって、 1^ 3は 1 ~ 1 00の整数であり、 0 £门 4£ 1 00であり、 1 £门 5 £ 1 00である。 〕

< 3> 無機酸化物粒子の平均一次粒子径が 5〜 1 00 n である、 < 1> 又は< 2>に記載の無機酸化物粒子。

<4> 無機酸化物粒子が、 シリカ粒子、 ジルコニア粒子、 チタニア粒子、 及び酸化スズ粒子からなる群から選択される 、 < 1>〜<3>のいずれか 1 〇 2020/175159 6 卩(:171? 2020 /005616

項に記載の無機酸化物粒子。

<5> 巳基がエポキシ基であり、 0基がアミノ基である、 <2>〜<4> のいずれか 1項に記載の無機酸化物粒子。

<6> 炭素原子数 1〜 1 0のアルキル基、 炭素 原子数 6〜 4 0のアリール基、 及び〇1 ~ 1基からなる群から選択される、 <2 >〜< 5>のいずれか 1項に記載の無機酸化物粒子。

<7> 無機酸化物粒子が、 一般式 (3) 又は一般式 (1) で表される表面 修飾剤で〇. 1〜 1 0個/门 として表面修飾されたシリカ粒子である、 < 2>〜< 6>のいずれか 1項に記載の無機酸化物粒子。

<8> 無機酸化物粒子が、 さらにその表面にトリメチルシリル基を 0 . 3 〜 2 0個/ n 2 で有する< 1>〜< 7>のいずれか 1項に記載の無機酸化物 粒子。

<9> シリコーンオイル中に、 < 1>~<8>のいずれか 1項に記載の無 機酸化物粒子が分散した分散液。

< 1 0> シリコーンオイルが、 粘度 1 0 0センチストークス〜 5 0 0 0セ ンチストークスのジメチルシリコーンオイル 、 メチルフェニルシリコーンオ イル、 又はメチルハイ ドロジェンシリコーンオイルである、 <9>に記載の 分散液。

< 1 1> < 1>〜<8>のいずれか 1項に記載の表面修飾剤の製造方法で ぁって、

側鎖、 片末端、 両末端、 又はそれらの組合せからなる部位に官能基 (匕) を含むシリコーンオイルと、 官能基 (〇) を含むシランカップリング剤とを 、 アルコール溶剤中で、 官能基 (13) :官能基 (〇) を 1 : 1〜 1 : 0 . 8 のモル比で反応させる工程を含み、

官能基 (匕) は、 エポキシ基、 ビニル基、 ヒドロキシル基、 又はイソシア ネート基からなる群から選択され、

官能基 (〇) は、 カルボキシル基、 酸無水物基、 アミノ基、 チオール基、 ヒドロキシル基、 又はイソシアネート基からなる群から選択さ れる、 〇 2020/175159 7 卩(:171? 2020 /005616

表面修飾剤の製造方法。

< 1 2 > < 9 >又は< 1 0 >に記載の分散液の製造方法であって、

工程 い) :炭化水素溶剤中で、 炭化水素とアルコールの混合溶剤分散無 機酸化物ゾルと、 一般式 (1) で表される表面修飾剤のアルコール溶液とを 、 無機酸化物:一般式 ( 1) で表される表面修飾剤 = 1 : 0 . 1〜 1 0の重 量比で混合する工程、

工程 (丨 丨) : 6 0 °〇~ 1 5 0 °〇で、 〇. 1〜 6 0時間の反応を行う工程 工程 (丨 丨 丨) : アルコール溶剤を除去して炭化水素溶剤に分 散した表面 変性無機酸化物ゾルを得る工程、

工程 い V) :炭化水素溶剤に分散した表面変性無機酸化 ゾルと、 シリ コーンオイルを混合して炭化水素を除去する 工程、

を含む、 分散液の製造方法。

発明の効果

[0009] 本発明では、 一態様として、 シリコーン分子の末端や側鎖に反応性の官能 基を有するシリコーン (反応性シリコーン) を無機酸化物粒子 (例えば、 シ リカ粒子) の被覆剤として用ぃ、 上記反応性基にシランカップリング剤を反 応させて、 シリコーン分子の末端や側鎖にアルコキシシ リル基を有するシリ コーン材料を表面修飾剤として合成する。 本発明によれば、 当該アルコキシ シリル基が加水分解し、 シラノール基を生成するために、 シリカ粒子表面の シラノール基との間で脱水反応が生じ、 シリカ粒子表面にシリコーン骨格を 有する表面修飾部位を強固に形成することが できる。

本発明によれば、 一態様として、 この表面修飾部位は、 無機酸化物粒子 ( 例えば、 シリカ粒子) 表面にシロキサン結合によって固定化されて ぃるため に、 シリカ粒子から脱離せず、 分散媒であるシリコーンオイル中に安定に分 散することができる。

本発明によれば、 一態様として、 表面修飾無機酸化物粒子 (例えば、 シリ 力粒子) がシリコーンオイル中に安定に分散できるた め、 当該シリコーンオ 〇 2020/175159 8 卩(:171? 2020 /005616

イルは、 長期安定性に優れている。

本発明によれば、 一態様として、 特定の表面修飾剤で修飾された無機酸化 物粒子 (例えば、 シリカ粒子) は、 シリコーンオイル中に安定に分散し、 分 散液の屈折率や機械的物性の改善に有効に寄 与し得るとともに、 分散液の透 明性の高さにも寄与し得るため、 当該無機酸化物粒子、 表面修飾剤及び分散 液は、 種々の用途、 例えば、 シリコーン樹脂への配合剤や 1-巳 0用封止剤に 用いることができる。

本発明によれば、 上記無機酸化物粒子は、 シリカ粒子のみならず、 酸化ス ズ粒子、 ジルコニア粒子及びチタニア粒子であつても 同様に機能し得る。 本発明によれば、 一態様として、 ポリシロキサン末端にアルコキシシラン が存在する変性ポリシロキサンを用い、 シリカ粒子表面のシラノール基との 間で、 シラノール基間の脱水反応を行うことにより 3 丨 一0— 3 丨 による無 機物質と無機物質の強固な反応がスムーズに 進行し、 十分にシリカ粒子表面 にポリシロキサンがグラフトしたシリカ粒子 を得ることができ、 シリコーン オイル中に分散したシリカゾルが得られる。 また、 上記シリカ粒子に代えて 、 ジルコニア粒子、 チタニア粒子、 酸化スズ粒子等の無機酸化物粒子を使用 しても、 表面層にシリカ成分を形成することで、 3 丨 - 0 - 3 I により無機 酸化物粒子表面にポリシロキサンをグラフト させることができる。

発明を実施するための形態

[0010] 以下、 本発明の好ましい実施形態について説明する 。 ただし、 下記の実施 形態は本発明を説明するための例示であり、 本発明は下記の実施形態に何ら 限定されるものではない。

本明細書において、 「〜」 を用いて表される数値範囲は、 「〜」 の前後に 記載される数値を下限値及び上限値として含 む範囲を意味する。

[001 1 ] (無機酸化物粒子及び無機酸化物粒子をシリ コーンオイル中に分散した分散 液)

本発明の一実施形態では、 無機酸化物粒子は、 下記一般式 (3) 又は下記 _般式 (1) で表される表面修飾剤で表面修飾されている 。 〇 2020/175159 9 卩(:171? 2020 /005616

本発明の一実施形態では、 表面修飾された (コロイ ド状) 無機酸化物粒子 を含む分散質が、 シリコーンオイル中に分散した分散液 (ゾル) であって、 表面修飾剤が、 下記一般式 (3) 又は下記一般式 ( 1 ) で表される分散液で ある。

[0012] [化 4]

3 - 式 ( ) 一般式 (3) 中、 3は加水分解性シランを示し、 <はシリコーンを示す。 本発明の一実施形態において、 表面修飾された (コロイ ド状) 無機酸化物 粒子とは、 無機酸化物粒子表面のヒ ドロキシル基と、 一般式 (3) の表面修 飾剤のアルコキシシリル基が加水分解して生 じたシラノール基とが反応する ことによって、 一般式 (3) の表面修飾剤分子が無機酸化物粒子表面に形 成 されているものを指す。

[0013] [化 5]

3 04 3

式 ( 1 ) 中、 はメチル基又はエチル基を示し、 は炭素原子数 1 〜 1 0のアルキル基、 炭素原子数 6〜 40のアリール基、 又はそれらの組み合わ せを示し、 は巳基と◦基の反応による化学基を含む連結 基であり、 巳基は エポキシ基、 ビニル基、 ヒ ドロキシル基、 又はイソシアネート基であり、 〇 基はカルボキシル基、 酸無水物基、 アミノ基、 チオール基、 ヒ ドロキシル基 、 又はイソシアネート基であり、 単位構造八は式 ( 1 — 1 ) 及び式 ( 1 — 2 ) であり、 门 1 は 1 〜 3の整数を示し、 门 2は〇〜 1 の整数を示し、 n 1 + 门 2 = 3であり、 门 3 =门 4 +门 5 = 1 〜 1 00の整数を示し、 门 4は 0 £ 门 4£ 1 00、 门 5は 1 £门 5 £ 1 00であり、 4 はエポキシ基、 ビニル基 、 ヒ ドロキシル基、 イソシアネート基、 カルボキシル基、 酸無水物基、 アミ 〇 2020/175159 10 卩(:171? 2020 /005616

ノ基、 若しくはチオール基を含んでいても良い炭素 原子数 1〜 1 0のアルキ ル基、 又は炭素原子数 6〜 4 0のアリール基、 又は〇1 ~ 1基、 又は水素原子を 示し、 〇 1 基の加水分解による〇 1 ~ 1基によりシリカ粒子表面のシラノール を修飾するものである。

[0014] 本発明の一実施形態において、 表面修飾された (コロイ ド状) 無機酸化物 粒子とは、 無機酸化物粒子表面のヒドロキシル基と、 一般式 (3) 又は一般 式 (1) の表面修飾剤のアルコキシシリル基が加水分 解して生じたシラノー ル基とが反応することによって、 一般式 (3) 又は一般式 (1) の表面修飾 剤分子が無機酸化物粒子表面に形成されてい るものを指す。

[0015] 式 (1 - 2) 中、 はエポキシ基、 ビニル基、 ヒドロキシル基、 イソシア ネート基、 カルボキシル基、 酸無水物基、 アミノ基、 若しくはチオール基を 含んでいても良い炭素原子数 1〜 1 0のアルキル基、 又は炭素原子数 6〜 4 0のアリール基、 又は〇1 ~ 1基、 又は水素原子を示し、 式 (1) 中の式 (1 —

1) の単位構造の数が 1·! 4、 式 ( 1) 中の式 ( 1 _ 2) 単位構造の数が 5 である。

[0016] 式 (1) 中、 はメチル基又はエチル基を示し、 加水分解によりシラノー ル基を生成し、 シリカ粒子表面のシラノール基と反応してシ リカ粒子表面に 式 (1) のシリコーン分子鎖が形成される。

[0017] 上記炭素原子数 1〜 1 0のアルキル基としては、 メチル基、 エチル基、 n —プロピル基、 _1 _プロピル基、 シクロプロピル基、 プチル基、 丨 _プチ ル基、 £—ブチル基、 1:—ブチル基、 シクロブチル基、 1 —メチルーシクロプ ロピル基、 2—メチルーシクロプロピル基、 ペンチル基、 1 —メチルー —ブチル基、 2—メチルー |-|—ブチル基、 3—メチルー |-|—ブチル基、 1 ,

1 —ジメチルー |-|—プロピル基、 1 , 2—ジメチルー |-|—プロピル基、 2 , 2 —ジメチルー |-|—プロピル基、 1 —エチルー —プロピル基、 シクロペンチ ル基、 1 —メチルーシクロブチル基、 2—メチルーシクロブチル基、 3—メ チルーシクロブチル基、 1 , 2—ジメチルーシクロプロピル基、 2 , 3—ジメ チルーシクロプロピル基、 1 —エチルーシクロプロピル基、 2—エチルーシ \¥02020/175159 11 卩(:17 2020/005616

クロプロピル基、 _ヘキシル基、 1 —メチル _ _ペンチル基、 2—メチ ル _门ーペンチル基、 3—メチル _门ーペンチル基、 4—メチル _门ーペン チル基、 ブチル基、 1 , 2—ジメチル _门 _ブチル基 、 1 , 3—ジメチル _门 _ブチル基、 2 , 2—ジメチル _门 _ブチル基、 2 , 3 —ジメチル _门 _ブチル基、 3 , 3—ジメチル _门 _ブチル基、 1 —エチルー 门 _ブチル基、 2—エチル _门 _ブチル基、 1 , 1 , 2—トリメチル _门 _プ ロピル基、 1 , 2 , 2—トリメチルー门ープロピル基、 1 —エチルー 1 —メチ ルー门ープロピル基、 1 —エチルー 2—メチルー门ープロピル基、 シクロへ キシル基、 1 —メチルーシクロペンチル基、 2—メチルーシクロペンチル基 、 3—メチルーシクロペンチル基、 1 —エチルーシクロブチル基、 2—エチ ルーシクロブチル基、 3—エチルーシクロブチル基、 1 , 2—ジメチルーシク ロブチル基、 1 , 3—ジメチルーシクロブチル基、 2 , 2—ジメチルーシクロ ブチル基、 2 , 3—ジメチルーシクロブチル基、 2 , 4—ジメチルーシクロブ チル基、 3 , 3—ジメチルーシクロブチル基、 1 _门 _プロピルーシクロプロ ピル基、 2 - 11—プロピルーシクロプロピル基、 1 — _1—プロピルーシクロプ ロピル基、 2— I —プロピルーシクロプロピル基、 1 , 2 , 2—トリメチルー シクロプロピル基、 1 , 2 , 3—トリメチルーシクロプロピル基、 2 , 2 , 3— トリメチルーシクロプロピル基、 1 —エチルー 2—メチルーシクロプロピル 基、 2—エチルー 1 —メチルーシクロプロピル基、 2—エチルー 2—メチル —シクロプロピル基及び 2—エチルー 3—メチルーシクロプロピル基等が挙 げられる。

[0018] また、 炭素原子数 6〜 4 0のアリール基としては、 例えば、 アリール基と しては、 フエニル基、 〇—メチルフエニル基、 111 _メチルフエニル基、 メチルフエニル基、 〇—クロルフエニル基、 ークロルフエニル基、 9 -り ロルフエニル基、 〇—フルオロフエニル基、 フルオロフエニル基、 〇— メ トキシフエニル基、 _メ トキシフエニル基、 ニトロフエニル基、 —シアノフエニル基、 ーナフチル基、 ーナフチル基、 〇—ビフエニリル 基、 ービフエニリル基、 ービフエニリル基、 1 —アントリル基、 2—ア 〇 2020/175159 12 卩(:171? 2020 /005616

ントリル基、 9 -アントリル基、 1 -フエナントリル基、 2 -フエナントリル 基、 3—フエナントリル基、 4—フエナントリル基及び 9—フエナントリル基 が挙げられる。

[001 9] 上記 はアルキル基とアリール基を組み合わせて、 例えばアリールアルキ ル基として用いることもできる。

[0020] 一般式 (1) の表面修飾剤は、 反応性シリコーンの官能基と、 シランカツ プリング剤の官能基とを反応させて、 両官能基が反応して形成された新たな 化学基を含む連結基 3 が形成され、 シリコーン分子にアルコキシシリル基を 導入することができる。 式 (1) 中でアルコキシシリル基のアルコキシ基の 数门 1は 1〜 3個である。 アルコキシシリル基は有機基 を含むことができ 、 上述のアルキル基やアリール基を例示するこ とができる。 式 (1) 中の の数 n 2は〇〜 1の整数を例示することができる。 そして门 1 + n 2 = 3の 整数である。

[0021 ] 式 (1) 中の は、 巳基と(3基の反応による化学基を含む連結 である。

[0022] 反応性シリコーンとシランカツプリング剤の 両者の官能基は、 それぞれ巳 基がエポキシ基、 ビニル基、 ヒドロキシル基、 又はイソシアネート基であり 、 〇基がカルボキシル基、 酸無水物基、 アミノ基、 チオール基、 ヒドロキシ ル基、 又はイソシアネート基を例示することができ る。

[0023] 巳基の官能基と(3基の官能基は、 付加反応、 脱水反応、 又は脱炭酸反応に より新たな化学基が形成されるが、 その時に水が反応系に関与することもで きる。

[0024] 例えば、 エポキシ基とカルボキシル基の付加反応、 エポキシ基と酸無水物 基の付加反応、 エポキシ基とアミノ基の付加反応、 エポキシ基とチオール基 との付加反応、 エポキシ基とヒドロキシル基の付加反応、 ビニル基とチオー ル基の付加反応、 ヒドロキシル基とヒドロキシル基との脱水反 応、 イソシア ネート基とカルボキシル基との付加反応、 イソシアネート基と酸無水物基と の付加反応、 イソシアネート基とアミノ基との付加反応、 イソシアネート基 とチオール基との付加反応、 イソシアネート基とヒドロキシル基との付加 反 \¥02020/175159 13 卩(:17 2020/005616

応、 イソシアネート基同士の環化反応が挙げられ る。 特に、 エポキシ基とア ミノ基の付加反応を用いることが好ましい。 [¾ 3 は、 例えば下記の連結基が挙 げられる。

[0025] [化 6]

\¥02020/175159 14 卩(:17 2020/005616

[化 8]

[0026] 上記化学基を含む連結基の中で丁 1 、 丁 2 は、 反応性シリコーンやシランカ ップリング剤に官能基と共に含まれる基であ り、 アルキレン基や、 アリーレ ン基、 又はそれらの組み合わせであり、 酸素原子や窒素原子を含んでいて良 い。 これらアルキレン基、 アリーレン基は上述のアルキル基、 アリール基に 対応する基であり上述の例示を挙げることが できる。 また※印は反応性シリ 〇 2020/175159 15 卩(:171? 2020 /005616

コーン及びシランカツプリング剤のシリコ ン原子との結合部分を示す。

[0027] 式 (1) 中で、 単位構造八は式 (1 - 1) 、 式 (1 -2) を示すことがで きる。 式 ( 1) 中での式 ( 1 _ 1) の単位構造の数 1·! 4、 式 ( 1) 中での単 位構造の数 5とした時に、 式 (1) 中での単位構造八の数 3は 3 =

4 +门 5= 1〜 1 00であり、 门 4は 0£门 4£ 1 00、 门 5は 1 £门 5£ 1 00とすることができる。

[0028] 式 (1) 中に含まれる [¾ 4 、 はそれぞれエポキシ基、 ビニル基、 ヒドロ キシル基、 イソシアネート基、 カルボキシル基、 酸無水物基、 アミノ基、 若 しくはチオール基を含んでいても良い炭素原 子数 1〜 1 0のアルキル基、 又 は炭素原子数 6〜 40のアリール基、 又は〇1 ~ 1基を示す。

[0029] 本発明の一実施形態では、 上記分散液中の無機酸化物濃度は、 通常 0. 1 〜 50質量%であり、 好ましくは 1 0〜 50質量%であり、 さらに好ましく は 20〜 50質量%である。

[0030] 本発明の一実施形態では、 上記無機酸化物粒子の平均一次粒子径は、 通常 好ましくは 5〜 30 n であり、 さらに好ましくは 5〜 20 n である。 平均一次粒子径は、 窒素ガス吸着法による比表面積か らの換算粒子径による方法 (巳巳丁法) や、 透過型電子顕微鏡観察により測 定された値を用いることができる。 本願発明では窒素ガス吸着法による比表 面積からの換算粒子径による方法 (巳日丁法) で示す。

[0031] 無機酸化物粒子は、 シリカ粒子、 ジルコニア粒子、 チタニア粒子、 及び酸 化スズ粒子からなる群から選択することがで きる。

[0032] 無機酸化物粒子は、 一般式 (3) 又は一般式 (1) で表される表面修飾剤 で、 好ましくは〇. 1〜 1 0個/门 2 、 より好ましくは〇. 2〜 4個/ n m 2であり、 さらに好ましくは〇. 3〜 2個/ n 2 として表面修飾されたシリ 力粒子であってもよい。

[0033] 無機酸化物粒子は、 さらにその表面にトリメチルシリル基を、 好ましくは 〇. 3〜 20個/ n m 2 、 より好ましくは〇. 5〜 1 0個/门 2 であり、 さ らに好ましくは 1〜 1 0個/门 2 、 最も好ましくは〇. 5〜 1. 0個/ n m 〇 2020/175159 16 卩(:171? 2020 /005616

2 で有してもよい。

上記 n〇! 2 当たりの表面修飾基の個数は、 シリカ粒子に対して添加した表面 修飾剤が反応によりシリカ粒子表面を表面修 飾したものとして計算した数値 である。

[0034] 本発明の一実施形態では、 シリコーンオイル中に上記の無機酸化物粒子 が 分散した分散液である。

[0035] シリコーンオイルの例として、 粘度 1 0 0センチストークス〜 5 0 0 0セ ンチストークスのジメチルシリコーンオイル 、 メチルフエニルシリコーンオ イル、 及びメチルハイ ドロジエンシリコーンオイルが挙げられ、 例えば、 信 越化学工業 (株) 製、 [< ー9 6 (1 0 0センチストークス) 、 < ー9 6 (3 0 0センチストークス) 、 [< _ 9 6 (5 0 0センチストークス) 、 < _ 9 6 ( 1 0 0 0センチストークス) 、 < _ 9 6 (5 0 0 0センチスト —クス) を例示することができる。

[0036] (表面修飾剤の製造方法)

反応性シリコーンは、 そのシリコーン分子中の官能基の場所が片末 端型、 両末端型、 側鎖型、 側鎖両末端型のタイプのいずれかを選択する ことができ るが、 片末端型の反応性シリコーンを好ましく用い ることができる。 両末端 型の反応性シリコーンを選択した場合は、 シランカップリング剤のモル比を 反応性シリコーンのモル比より低く設定する ことで選択的に一方の官能基に シランカップリング剤を反応させることがで きる。

それらの反応性シリコーンをシランカップリ ング剤と反応させて式 ( 1) の表面修飾剤を合成することができる。 アルコキシシリル基のアルコキシ基 が加水分解を生じ、 生成したシラノール基がシリカ粒子表面のシ ラノール基 と反応してシリカ粒子表面にシリコーン成分 を被覆することができる。

[0037] 反応性シリコーンの官能基に対する、 シランカップリング剤の官能基は等 モル又はそれ以下 (合成上は 1 : 1〜 1 : 0 . 8) のモル比で反応させるこ とにより、 反応性シリコーン 1分子にアルコキシシリル基を 1個有する表面 修飾剤が得られる。 表面修飾剤中のアルコキシシリル基は 1分子中に 1個が 〇 2020/175159 17 卩(:171? 2020 /005616

好ましく、 このようにすることで、 シリカ粒子同士が架橋することを防ぎ、 凝集や粗大粒子形成の原因を除去し得るので 好ましい。

[0038] 表面修飾剤の 1分子中にアルコキシシリル基を 1個導入する方法は、 片末 端型の反応性シリコーンと、 シランカップリング剤を反応することにより 好 ましく製造することができる。 片末端型の反応性シリコーンを用いた場合、 式 (1) 、 式 (1 _ 2) は炭素原子数 1〜 1 0のアル キル基、 又は炭素原子数 6〜 4 0のアリール基、 又は〇1 ~ 1基とすることがで きる。

[0039] 側鎖、 片末端、 両末端、 又はそれらの組み合わせからなる部位に官能 基 ( b) を含むシリコーンオイルと、 官能基 (〇) を含むシランカップリング剤 をアルコール溶剤中で、 反応性基 (13) :反応性基 (〇) を 1 : 1〜 1 : 0 . 8のモル比で反応させる式 (1) の表面修飾剤の製造方法であり、 反応性 基 (匕) と反応性基 (〇) はそれぞれエポキシ基、 ビニル基、 ヒドロキシル 基、 又はイソシアネート基から選ばれる反応性基 と、 カルボキシル基、 酸無 水物基、 アミノ基、 チオール基、 ヒドロキシル基、 又はイソシアネート基か ら選ばれる反応性基とすることができる。

[0040] (分散液 (ゾル) の製造方法)

本発明の一実施形態において、 一般式 (1) の表面修飾剤とシリカゾルを 反応させることにより、 表面変性シリカゾルを生成して、 シリコーンオイル に分散させる方法として、 以下の工程 (丨) 〜工程 ( I V) を含む方法を挙 げることができる。

[0041 ] 工程 (丨) :炭化水素溶剤中で、 炭化水素とアルコールの混合溶剤分散シ リカゾルと上記式 (1) の表面修飾剤のアルコール溶液とを、 シリカ :式 ( 1) の表面修飾剤 = 1 : 0 . 1〜 1 〇の重量比で混合する工程、

工程 (丨 丨) : 6 0 °〇~ 1 5 0 °〇で、 〇. 1〜 6 0時間の反応を行う工程 工程 (丨 丨 丨) : アルコール溶剤を除去して炭化水素溶剤に分 散した表面 変性シリカゾルを得る工程、 〇 2020/175159 18 卩(:171? 2020 /005616

工程 (丨 V) :炭化水素溶剤に分散した表面変性シリカゾ と、 シリコー ンオイルを混合して炭化水素を除去する工程 からなる分散液の製造方法を示 すことができる。

[0042] 炭化水素溶媒を除去する前は透明無色の分散 液であるが、 炭化水素溶媒を 除去した後は透明なコロイ ド色の分散液となる。

[0043] 上記炭化水素溶剤としては、 ノルマルパラフィン、 イソパラフィン系の脂 肪族炭化水素、 ナフテン系環状脂肪族炭化水素、 芳香族炭化水素が挙げられ る。 芳香族炭化水素が好ましく、 例えばトルエン、 キシレン、 エチルべンゼ ン等が挙げられる。

[0044] 上記アルコール溶剤としては、 メタノール、 エタノール、 プロパノール、 イソプロパノール、 ブタノール等が挙げられる。

[0045] シリカゾル中のシリカ粒子の表面を式 ( 1) の表面修飾剤で被覆する時、

[0046] 本発明では式 ( 1) の表面修飾剤で被覆した後に、 さらにトリメチルシリ ル基で表面を疎水化させることができる。 トリメチル化剤としては例えば卜 リメチルクロルシラン、 ヘキサメチルジシラサン、 ヘキサメチルジシロキサ ン等が挙げられる。 シリカゾル中のシリカ粒子の表面に 1〜 2 0個/ n 2 、 の割合で被覆することができる。

[0047] 本発明はコロイ ド状無機酸化物粒子が平均一次粒子径 5〜 1 0 0 n mのシ リカ粒子、 ジルコニア粒子、 チタニア粒子が挙げられる。 シリカ粒子同様に 、 ジルコニア粒子、 チタニア粒子、 酸化スズ粒子でも同様に表面被覆するこ とができる。

[0048] 本発明ではポリシロキサン末端にアルコキシ シランが存在する変性ポリシ ロキサンを用い、 シリカ粒子表面のシラノール基との間で、 シラノール基間 の脱水反応を行うことにより 3 丨 - 0 - 3 I による無機物質と無機物質の強 固な反応がスムーズに進行し、 十分にシリカ粒子表面にポリシロキサンがグ ラフトしたシリカ粒子を得ることができ、 シリコーンオイルに分散したシリ 〇 2020/175159 19 卩(:171? 2020 /005616

カゾルが得られる。 また、 上記シリカ粒子に代えて、 ジルコニア粒子、 チタ ニア粒子、 酸化スズ等の無機酸化物粒子を使用しても、 表面層にシリカ成分 を形成することで、 3 丨 - 0 - 3 I により無機酸化物粒子表面にポリシロキ サンをグラフトさせることができる。 ジルコニア粒子やチタニア粒子では表 面層にシリカ成分を形成するためにシリカ成 分を含有する物質でジルコニア 粒子やチタニア粒子を変性した後に、 変性ポリシロキサンをグラフトさせる ことが好ましい。

[0049] シリカ成分含有物質としては、 シリカコロイ ド粒子を用いることができる 。 ここに用いるシリカコロイ ド粒子はシリカ単独でも可能であるが、 屈折率 調整や密着性改良のため、 他の金属酸化物コロイ ド粒子と複合させることが 可能であり、 例えば、 平均一次粒子径が 5 n 以下。 例えば 1〜 4 n 二 酸化珪素一酸化第ニスズ複合酸化物コロイ ド粒子等が挙げられる。

[0050] 本発明の原料に用いるシリカゾルは、 水性シリカゾルを製造して有機溶媒 シリカゾルに溶媒置換して用いることができ る。 原料シリカゾルのシリカ粒 子の平均一次粒子径は 5〜 1 0 0门 の範囲で用いることができる。 平均一 次粒子径は、 窒素ガス吸着法による比表面積からの換算粒 子径による方法 ( 巳巳丁法) や、 透過型電子顕微鏡観察により測定された値を 用いることがで きる。 本願発明では窒素ガス吸着法による比表面積 からの換算粒子径による 方法 (巳巳丁法) で示す。

[0051 ] 水性シリカゾルは、 固形分濃度 1〜 1 0質量%の珪酸アルカリ水溶液を陽 イオン交換することで得られた ! ! 1〜 6の珪酸液を、 アルカリ存在下で 5 0 ° 〇~ 1 1 0 ° 〇で加熱することにより得られる。 上記陽イオン交換処理は強 酸性陽イオン交換樹脂に接触させることで行 われる。 カラムに充填されたイ オン交換樹脂に処理液を通液させることで行 われる。

[0052] 得られた水性シリカゾルは、 強塩基性陰イオン交換樹脂に接触させ高純度 のアルカリ水性シリカゾルが得られる。 また、 さらに強酸性陽イオン交換樹 脂と接触させ高純度の酸性水性シリカゾルが 得られる。 そして、 不純物の除 去や固形分濃縮のため限外濾過を行うことが できる。 〇 2020/175159 20 卩(:171? 2020 /005616

[0053] 上記珪酸アルカリは、 珪酸ナトリウム、 珪酸カリウム、 珪酸リチウムなど が使用可能であり、 1号ナトリウム水ガラス、 2号ナトリウム水ガラス、 3 号ナトリウム水ガラス等の名称で市販されて いる珪酸ナトリウムを用いるこ とができる。 また、 テトラエトキシシランやテトラメ トキシシラン等のアル コキシシランを加水分解して得られた珪酸液 に、 水酸化ナトリウム、 水酸化 カリウム、 水酸化リチウム、 水酸化第 4級アンモニウムを添加して得られる 珪酸アルカリを用いることができる。

[0054] 本発明の一実施形態において、 得られた水性シリカゾルには、 さらに下記 工程 (丨) と工程 (丨 丨) を施すことができる。

工程 ( I) は、 室温〜 5 0 °〇、 1~1 1〜 4の酸性条件下で保持する工程 ( I - 丨) 、 1 0 0〜 2 0 0 °〇で加熱することによる工程 (丨 一 丨 丨) 、 又は それらの組合せによる工程 (丨 _ 丨 丨 丨) を含む。

工程 (丨 丨) は、 陽イオン交換と陰イオン交換を順次行う工程 ( I I - !

) 、 又は陽イオン交換と陰イオン交換と陽イオン 交換を順次行う工程 (丨 丨 - \ \ ) を含む。

工程 (丨) において、 1 ~ 1 1〜 4の酸性条件下で保持する工程 ( I - I) は、 シリカ (3) 粒子分散液 (ゾル) 水溶液中のシリカ (3) 粒子表面から 酸を用いてナトリウムイオンを取り除き、 ナトリウムイオンが低減された層 が形成されたシリカ (八) 粒子を形成するものである。 〇 | ~ 1 1〜 4の調整は 、 シリカ (3) 粒子分散水溶液に硫酸、 硝酸、 塩酸等を添加することで達成 される。

工程 (丨) において、 1 0 0〜 2 0 0 ° 〇で加熱することによる工程 (丨 一 I I) はシリカ (3) 粒子分散液 (ゾル) 水溶液をオートクレープ装置を用 いてシリカ (3) 粒子表面からナトリウムイオンを取り除き、 ナトリウムイ オンが低減された層が形成されたシリカ (八) 粒子を形成するものである。

[0055] 工程 (丨) では、 工程 (丨 _ 丨) と工程 ( I - I \) とを組み合わせて用 いることができる。 例えば、 工程 (丨 一 丨 丨) を行った後に工程 (丨 _ I) を行うことができる。 〇 2020/175159 21 卩(:171? 2020 /005616

[0056] シリカ (八) 水性ゾルは、 工程 (丨) の後に、 工程 (丨 丨) を経て得られ る。 工程 (丨 丨) は、 陽イオン交換と陰イオン交換を順次行う工程 (丨 丨 一 丨) 、 又は陽イオン交換と陰イオン交換と陽イオン 交換を順次行う工程 (丨

1 - 1 1) であるが、 工程 (丨 丨 一 丨 丨) を経ることにより残留イオンを低 減したシリカ水性ゾルが得られる。

[0057] 得られた水性シリカゾルは、 減圧蒸留、 限外濾過法等により分散媒として の水を有機溶媒に置換することができる。 有機溶媒としては、 メタノール、 エタノール、 _プロパノール、 イソプロパノール、 _ブタノール、 エチ レングリコール、 プロピレングリコール、 ブタンジオール等のアルコール溶 媒、 アセトン、 メチルエチルケトン等のケトン類、 酢酸エチル等のエステル 類、 トルエン、 キシレン、 エチルベンゼン等の炭化水素類、 ジメチルホルム アミ ド、 1\1—メチルー 2—ピロリ ドン等を例示することができる。

[0058] 本発明の一実施形態では、 加水分解可能なアルコキシシランを加水分解 し て重縮合させてシリカゾルを得ることができ る。 アルコキシシランとしては 、 テトラエトキシシラン、 テトラメ トキシシランを例示することができる。 アルコキシシランは水を含む溶媒中で加水分 解と重縮合され、 シリカゾルが 製造される。 用いられる溶媒としては、 メタノ _ル、 エタノール、 プロ パノール、 イソプロパノール、 _ブタノール、 エチレングリコール、 プロ ピレングリコール、 ブタンジオール等のアルコール溶媒、 アセトン、 メチル エチルケトン等のケトン類、 酢酸エチル等のエステル類、 トルエン、 キシレ ン、 エチルベンゼン等の炭化水素類、 ジメチルホルムアミ ド、 1\]—メチルー

2—ピロリ ドン等を例示することができる。 これらの溶媒は混合溶媒として 用いることができる。

[0059] 水の量は、 アルコキシシランのアルコキシ基 1モルに対して 1〜 1 0モル を用いることができる。

[0060] アルカリ触媒としては、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリウム、 水酸化リチ ウム等のアルカリ金属; アンモニア ;テトラメチル水酸化アンモニウム、 テ トラエチル水酸化アンモニウム等の水酸化第 4級アンモニウム;エチレンジ 〇 2020/175159 22 卩(:171? 2020 /005616

アミン、 ジエチレントリアミン、 トリエチレンテトラミン、 尿素、 エタノー ルアミン等のアミン類が挙げられる。

(用途)

[0061 ] 本発明の一実施形態において、 表面修飾されたコロイ ド状無機酸化物粒子 を含む分散質が、 シリコーンオイルに分散した分散液は、 従来のシリコーン オイルを用いていた用途に屈折率や機械的物 性を改善したシリコーンオイル として適用でき、 また、 透明性が高いことから、 当該無機酸化物粒子、 表面 修飾剤及び分散液は、 種々の用途、 例えば、 シリコーン樹脂への配合剤や !_ 巳口用封止剤などに用いることができる。 実施例

[0062] (ポリマー型シランカップリング剤の合成)

1 リッ トルのナスフラスコに片末端エポキシ変性シ リコーン (官能基当量 粘度 6 0 01 01 2 / 3、 製品名 : 乂- 2 2 - 1 7 3 D X S 信越化学工業株式会社製) を 1 2 8 9入れ、 次いでブタノール (関東化学(株 )製) を 3 6 7 9添加して攪拌した後、 3 -アミノプロピルトリメ トキシシラ ン (製品名<巳!\/1 _ 9 0 3、 信越化学工業株式会社製) を 5 . 0 9添加した 。 その後、 攪拌下にて 1 1 0 ° 〇で 2 4時間保持し、 下記ポリマー型シランカ ップリング剤の 1 —ブタノール溶液 (ポリマー濃度は 2 1 . 3質量%) を得 た。 得られた溶液のエポキシ当量測定から、 エポキシ基とアミノ基の反応率 は 8 0 %であった。

[化 10]

[0063] [実施例 1 ] トルエン分散シリコーンポリマーグラフトシ リカゾルの作製

- 1

2 0 0ミリリッ トルのナスフラスコに、 メタノール分散シリカゾル (製品 〇 2020/175159 23 卩(:171? 2020 /005616

名 : IV!丁一 3丁、 平均一次粒子径 1 2 n 、 シリカ濃度 30質量%、 日産化 学株式会社製) 30 9 を入れ、 n -ブタノール 8. 4 9 を添加した。 該シリ カゾルの分散媒の一部を、 口ータリーエバポレーターを用いてトルエン 溶媒 に置換することで、 トルエンと 1·! _ブタノールの混合比率が 6 : 4の溶媒に 分散したシリカゾル (平均一次粒子径 1 2 n m、 シリカ濃度 30質量%) 3 〇 9を得た。

このシリカゾルに、 上記ポリマー型シランカップリング剤の _ブタノー ル溶液を 509添加し、 さらにトルエン (関東化学(株)製) を 36. 79加 えて、 攪拌下に 1 1 0 ° 〇で 24時間保持した。 その後、 トリメチルシリル基 としてヘキサメチルジシロキサン (製品名< ー96 !_、 信越化学工業株式 会社製) を 5. 59添加し、 60°◦で 1 6時間加熱した後、 再度ヘキサメチ ルジシロキサンを 5. 59加え、 60°〇で 8時間加熱した。

このように得られたシリカゾルを、 口ータリーエバポレーターでトルエン 溶媒に置換し、 トルエン分散シリコーンポリマーグラフトシ リカゾル (固形 分 3〇. 5質量%、 ブタノール 1. 0質量%、 残部はトルエン) を得た。

[0064] (参考例 1) :被覆物となる二酸化珪素一酸化第ニスズ複 酸化物コロイ ド 粒子の調製及び変性ジルコニアゾル、 変性チタニアゾルの製造

」 I 33号珪酸ナトリウム (3 I 〇 2 換算で 29. 8質量%含有) 77. 2 9を純水 668. 8 9 に溶解し、 次いでスズ酸ナトリウム 3 3门〇 3 - 1 ~ 1 2 〇 (S n 2 換算で 55. 1質量%含有) 20. 99を溶解した。 得られた水 溶液を水素型陽イオン交換樹脂 (アンバーライ ト (登録商標) 丨 20 巳) を充填したカラムに通液した。 次いで得られた水分散ゾルにジイソプロ ピルアミンを 7. 29添加した。 得られたゾルはアルカリ性の二酸化珪素_ 酸化第ニスズ複合酸化物コロイ ド粒子 (巳 1) の水分散ゾルであり、 1 ~ 18 . 〇、 全金属酸化物濃度 (S n 2 、 及び 3 I 0 2 ) 1. 7質量%であった。 透過型電子顕微鏡による観察で一次粒子径は 1〜 4 n であった。

上記二酸化珪素一酸化第ニスズ複合酸化物コ ロイ ド粒子 (巳 1) の水分散 ゾルと、 ジルコニアゾル及びチタニアゾルとそれぞれ 混合し、 ジルコニア粒 〇 2020/175159 24 卩(:171? 2020 /005616

子及びチタニア粒子の表面に、 二酸化珪素一酸化第ニスズ複合酸化物コロイ ド粒子 (巳 1) が被覆された複合粒子を製造し、 水性媒体をメタノール溶媒 に置換し、 メタノール分散ジルコニアゾル (3 |-|〇 2 — 3 丨 〇 2 / 「〇 2 質量 比 =20 : 1 00) 、 メタノール分散チタニアゾル (3 n 0 2 -3 I 〇 2 /丁 I 〇 2 質量比 =30 : 1 00) を製造した。

得られたメタノール分散ジルコニアゾルを、 後述の実施例 2で使用し、 得 られたメタノール分散チタニアゾルを、 後述の実施例 3で使用した。

[0065] [実施例 2] トルエン分散シリコーンポリマーグラフトジ ルコニアゾルの 作製

200ミリリッ トルのナスフラスコに、 上記参考例 1で得られたメタノー ル分散ジルコニアゾル (一次粒子径 1〜 4 n mの S n〇 2 _S 丨 〇 2 複合粒子 が被覆されている平均一次粒子径 1 7 のジルコニア粒子のメタノール分 散体) 30 にメタノール 26. 5 と!-!—ブタノール 35. 99添加した 。 該ジルコニアゾルの分散媒の一部を、 口ータリーエバポレーターを用いて トルエン溶媒に置換することで、 トルエンと _ブタノールの混合比率が 2 : 8の溶媒に分散したジルコニアゾル (平均一次粒子径 1 7 n m、 固形分濃 度 20質量%) を 449得た。

このジルコニアゾルに、 ポリマー型シランカップリング剤のブタノー ル溶 液 24. 7 9 にトルエンを 39. 39混合させた溶液 649を添加し、 攪拌 下に 1 1 0 ° 〇で 24時間保持した。 上記反応後、 トリメチルシリル基として ヘキサメチルジシロキサンを 3. 9 9 添加し、 1 1 0°〇で 1 6時間加熱した 。 その後、 再度ヘキサメチルジシロキサンを 3. 99加え、 1 1 0 ° 〇で 8時 間加熱した。

このように得られたジルコニアゾルを、 口ータリーエバポレーターでトル エン溶媒に置換し、 トルエン分散シリコーンポリマーグラフトジ ルコニアゾ ル (固形分 3〇. 5質量%、 ブタノール 1. 0質量%、 残部はトルエン) を 得た。

[0066] [実施例 3] トルエン分散シリコーンポリマーグラフトチ タニアゾルの作 〇 2020/175159 25 卩(:171? 2020 /005616

200ミリリッ トルのナスフラスコに、 上記参考例 1で得られたメタノー ル分散チタニアゾル (一次粒子径 1〜 4 n mの S n〇 2 _S 丨 〇 2 複合粒子が 被覆されている平均 _ 次粒子径 1 7 のチタニア粒子のメタノール分散体

) 309を入れ、 2—プロパノール 40. 5 9 、 ブタノール 40. 5 9 添加 した後、 グリコール酸〇. 99を添加した。 該チタニアゾルの分散媒の一部 を、 口ータリーエバポレーターを用いてトルエン 溶媒に置換することで、 卜 ルエンと _ブタノールの混合比率が 2 : 8の溶媒に分散したチタニアゾル (平均一次粒子径 1 7 n m、 固形分濃度 1 1. 3質量%) を 909得た。 このチタニアゾルに、 ポリマー型シランカップリング剤のブタノー ル溶液 24. 7 9 に、 トルエン 29. 4 9 混合させた溶液 54. 1 9 を添加し、 攪 拌下に 1 1 0°〇 24時間保持した。

上記反応後、 トリメチルシリル基としてヘキサメチルジシ ラザン (3 一 3 1、 信越化学工業株式会社製) を 3. 99添加し、 60 ° ◦で 8時間加熱し た。

このように得られたチタニアゾルを、 口ータリーエバポレーターでトルエ ン溶媒に置換し、 トルエン分散シリコーンポリマーグラフトチ タニアゾル ( 固形分 3〇. 5質量%、 ブタノール 1. 0質量%、 残部はトルエン) を得た

[0067] [実施例 4] トルエン分散シリコーンポリマーグラフトシ リカゾルの作製一

2

実施例 1 と同様にして、 トルエンと 1·! _ブタノールの混合比率が 6 : 4の 溶媒に分散したシリカゾル (平均一次粒子径 1 2 n m、 シリカ濃度 30質量 %) を 309得た。

このシリカゾルに、 上記ポリマー型シランカップリング剤の _ブタノー ル溶液を 259添加し、 更にトルエン (関東化学 (株) 製) を 1 4. 29加 えて、 攪拌下に 1 1 0 ° 〇で 24時間保持した。 その後、 トリメチルシリル基 としてヘキサメチルジシロキサン (製品名< ー96 !_、 信越化学工業株式 〇 2020/175159 26 卩(:171? 2020 /005616

会社製) を 5. 59添加し、 60°◦で 1 6時間加熱した後、 再度ヘキサメチ ルジシロキサンを 5. 59加え、 60°〇で 8時間加熱した。

このように得られたシリカゾルを、 口ータリーエバポレーターでトルエン 溶媒に置換し、 トルエン分散シリコーンポリマーグラフトシ リカゾル (固形 分 3〇. 5質量%、 ブタノール 1. 0質量%、 残部はトルエン) を得た。

[0068] [実施例 5 ] トルエン分散シリコーンポリマーグラフトシ リカゾルの作製一

3

メタノール分散シリカゾル (製品名 : IV!八一 3丁一 IV!、 平均一次粒子径 2 2 n m、 シリカ濃度 30質量%、 日産化学株式会社製) 309を用いた以外 は、 実施例 1 と同様にしてトルエンと门 _ブタノールの混合比率が 6 : 4の 溶媒に分散したシリカゾル (平均一次粒子径 1 2 n m、 シリカ濃度 30質量 %) 30 9 を得た。

このシリカゾルに、 上記ポリマー型シランカップリング剤の _ブタノー ル溶液を 28. 89添加し、 更にトルエン (関東化学 (株) 製) を 2 1. 1 9加えて、 攪拌下に 1 1 0 ° 〇で 24時間保持した。 その後、 トリメチルシリ ル基としてヘキサメチルジシロキサン (製品名 < ー96 !_、 信越化学工業 株式会社製) を 3. 2 9 添加し、 60°◦で 1 6時間加熱した後、 再度へキサ メチルジシロキサンを 3. 29加え、 60°〇で 8時間加熱した。

このように得られたシリカゾルを、 口ータリーエバポレーターでトルエン 溶媒に置換し、 トルエン分散シリコーンポリマーグラフトシ リカゾル (固形 分 3〇. 5質量%、 ブタノール 1. 0質量%、 残部はトルエン) を得た。

[0069] (参考例 2) 二酸化珪素一酸化第ニスズ複合酸化物コロイ ド粒子で被覆され た変性酸化スズゾノレの製造

シュウ酸 ( (〇〇〇 1 ~ 1) 37. を純水

解し、 これを 500 !_ベッセルにとり、 攪拌下で 70°〇まで加熱し、 35質 量%過酸化水素水 1 50 9と金属スズ (山石金属社製、 商品名 : 八丁一 3 1\102001\!) 751< 9 を添加した。 過酸化水素水と金属スズの添加は交 互に行った。 初めに 35質量%過酸化水素水 1 0 !< 9を、 次いで金属スズ 5 20/175159 27 卩(:171? 2020 /005616

1< 9を添加した。 反応が終了するのを待って (この間 5〜 1 0分) 、 この操 作を繰り返した。 過酸化水素水及び金属スズの全量を添加した 後、 更に 35 質量%過酸化水素水 1 〇 9を追加した。 過酸化水素水及び金属スズの添加 に要した時間は 2. 5時間であり、 添加終了後、 更に 95 ° 〇で 1時間加熱し 、 反応を終了させた。

過酸化水素水と金属スズとのモル比は 1 ~ 1 2 2 / 3 nとして 2. 6 1であっ た。 得られた酸化スズ水性ゾルは非常に透明性が 良好であった。 この酸化ス ズ水性ゾルの収量は 6301< 9 で、 比重 1. 1 54、 1 ~ 11. 5 1、 S n〇 2 として 1 4. 7質量%であった。 得られたゾルを透過型電子顕微鏡で観察し たところ、 一次粒子径 1 〇〜 1 5 n の球状で、 よく分散されたコロイ ド粒 子であった。 このゾルは放置によりやや粘度上昇を示した が、 室温 6ヶ月放 置ではゲル化は認められず安定であった。 得られたゾル 629 9に 35質 量%過酸化水素水 23 1 を添加し、 S n〇 2 として 1 0質 量%、 仕込み時のシュウ酸に対して 1 ~ 1 2 2 / (C〇〇H) 2 モル比が 8. 0に なるように調整した後、 95 ° 〇に加熱して 5時間熟成を行った。 この操作に より、 含有するシュウ酸を過酸化水素との反応によ り炭酸ガスと水に分解さ せた。 この操作により得られた酸化スズスラリーを 約 40 ° 〇まで冷却後、 白 金系触媒 (ズードケミー触媒社製商品名 : N-220) を約 1 5 !_充填した 触媒塔に通液し、 循環して、 過剰な過酸化水素の分解処理を行った。 通液速 度は約 30 !_/ 丨 で行い、 5時間循環を行った。 更に陰イオン交換樹 脂 (アンバーライ ト (登録商標) 丨 [¾八一4 1 0 :オルガノ社製) を充填し たカラムに通液し、 酸性の酸化スズ水性ゾル 1 545 9を得た。 得られた 酸性酸化スズ水性ゾルは、 S n 2 濃度 1 1. 4質量%、 ! ~ 13. 97、 電導 であった。

上記二酸化珪素一酸化第ニスズ複合酸化物コ ロイ ド粒子 (巳 1) の水分散 ゾルと、 酸化スズゾルを混合し、 酸化スズ粒子の表面に、 二酸化珪素一酸化 第ニスズ複合酸化物コロイ ド粒子 (巳 1) が被覆された複合粒子を製造し、 水性媒体をメタノール溶媒に置換し、 メタノール分散酸化スズゾル (S n 2 〇 2020/175159 28 卩(:171? 2020 /005616

-3 I 0 2 /3 n〇 2 質量比 = 1 5 : 1 00) を製造した。

得られたメタノール分散スズゾルを、 後述の実施例 6で使用した。

[0070] [実施例 6] トルエン分散シリコーンポリマーグラフト酸 化スズゾルの作製

200ミリリツ トルのナスフラスコに、 上記参考例 2で得られたメタノー ル分散酸化スズゾル (日産化学株式会社製、 s n 2 _s 丨 〇 2 複合粒子が被 覆されている平均一次粒子径 2 1 n 01の酸化スズ粒子のメタノール分散体) 30 9 を入れ、 n _ブタノール 28. 49添加した。 該スズゾルの分散媒の —部を、 口ータリーエバポレーターを用いてトルエン 溶媒に置換することで 、 トルエンと _ブタノールの混合比率が 2 : 8の溶媒に分散した酸化スズ ゾル (平均一次粒子径 1 7 n m、 固形分濃度 20質量%) を 449得た。 この酸化スズゾルに、 ポリマー型シランカツプリング剤のブタノー ル溶液 24. 79にトルエン 399を混合させた溶液 63. 7 9 を添加し、 攪拌下 に 1 1 0 ° 〇で 24時間保持した。 上記反応後、 トリメチルシリル基としてへ キサメチルジシラサンを 2. 59添加し、 1 1 0°〇で 1 6時間加熱した。 そ の後、 再度ヘキサメチルジシラサンを 2. 59加え、 1 1 0°〇で 8時間加熱 した。

このように得られたスズゾルを、 口ータリーエバポレーターでトルエン溶 媒に置換し、 トルエン分散シリコーンポリマーグラフト酸 化スズゾル (固形 分 3〇. 5質量%、 ブタノール 1. 0質量%、 残部はトルエン) を得た。

[0071] [比較例 1 ] トルエン分散フエニルトリメ トキシシラン被覆シリカゾルの 作製

実施例 1 において、 ポリマー型シランカツプリング剤の —ブタノール溶 液を 509の代わりに、 フエニルトリメ トキシシランを 1. 59用いたこと 以外は、 実施例 1 と同様にしてトルエン分散フエニルトリメ トキシシラン被 覆シリカゾル (固形分 3〇. 5質量%、 ブタノール 1. 0質量%、 残部は卜 ルエン) を得た。

[0072] [比較例 2] メチルエチルケトン分散フエニルトリメ トキシシラン被覆ジ ルコニアゾルの作製 \¥02020/175159 29 卩(:17 2020/005616

実施例 2において、 ポリマー型シランカップリング剤の —ブタノール溶 液を 50 の代わりに、 フエニルトリメ トキシシランを 1. 〇 、 トルエン の代わりにメチルエチルケトンを用いた以外 は実施例 2と同様にメチルエチ ルケトン分散フエニルトリメ トキシシラン被覆ジルコニアゾル (固形分 30 . 5質量%、 ブタノール 1.0質量%、 残部はメチルエチルケトン) を得た。

[0073] [比較例 3] トルエン分散片末端エポキシ変性シリコーン 被覆シリカゾル の作製

ポリマー型シランカアップリング剤の合成に おいて、 片末端エポキシ変性 シリコーン (官能基当量 4700 9 / 〇 I、 粘度 60 〇^/ 3 、 製品名 : 乂_22_ 1 73 DX 信越化学工業株式会社製) を 3—アミノプロピルト リメ トキシシランを反応せずに、 片末端エポキシ変性シリコーン (官能基当 製品名 : 乂一22- 1 730乂

、 信越化学工業株式会社製) のみを表面修飾剤として 1 2. 89を用いたこ と以外は、 実施例 1 と同様にしてトルエン分散片末端エポキシ変 性シリコー ン被覆シリカゾル (固形分 3〇. 5質量%、 ブタノール 1. 0質量%、 残部 はトルエン) を得た。

[0074] (上記ゾルのシリコーンオイルへの分散)

20ミリリツ トルのガラス製サンプル瓶にジメチルシリコ ーンオイル (商 品名< ー 96 :粘度 1 00センチストークス、 平均分子量 5500、 < -96 :粘度 300センチストークス、 平均分子量 1 0000、 < ー96 :粘度 500センチストークス、 平均分子量 1 8000、 < _ 96 :粘度 1 000センチストークス、 平均分子量 25000、 いずれも信越化学工業 株式会社製) を 29ずつ取り、 トルエンを 29ずつ添加してシリコーン溶液 を作製した。

[0075] その後、 実施例 1で得られたトルエン分散シリコーングラフ シリカゾル を 29ずつ添加し、 ホッ トプレート上で 220 ° 〇、 1時間加熱攪拌させ、 卜 ルエンを揮発させて除去して、 脱トルエン溶媒後の分散液の外観を評価した 〇 2020/175159 30 卩(:171? 2020 /005616

[0076] 同様に実施例 2で得られたトルエン分散シリコーングラフ ジルコニアソ 濁濁濁 ル、 実施例 3で得られたトルエン分散シリコーンポリマ グラフト白白白チタニア ゾル、 比較例 1で得られたトルエン分散フエニルトリメ トキシシラン被覆シ リカゾル、 比較例 2で得られたメチルエチルケトン分散フエニ トリメ トキ シシラン被覆ジルコニアゾル及び比較例 3で得られたトルエン分散片末端エ ポキシ変性シリコーン被覆シリカゾルも同様 に評価した。

[0077] [表 1 ] 表 1

シリコーン ?一 9 6 X 一 9 6 ー 9 6 オイル 1 0 0 (;: 8 5 0 (—) (_: 3 1 0 0 0〇 8 無色透明 無色透明 無色透明 無色透明 透明コロイ ド色 透明コロイ ド色 透明コロイ ド· & - 透明コロイ ド色 透明コロイ ド色 - 無色透明 無色透明 無色透明 無色透明 無色透明 透明コロイ ド色 - 透明コロイ ド色 - - 白濁 白濁 白濁

白濁 白濁 白濁

412563321 白濁 白濁 白濁

伊伊 8& ¾伊伊伊 ; ;; ¾1

施施施施施施較較較

実実実実奥比比実比 表 1中で ( -) は測定を行っていないことを示す。

表 1で、 無色透明とは透過率で 9 5 %の範囲を示し、 透明コロイ ド色とは 透過率で 9 4〜 7 0 %の範囲を示し、 白濁とは透過率で 1 %以下の範囲を示 す。

なお、 透過率測定は、 光路長 2 の石英セルを用いて行い、 照射する光 は、 実施例 1〜 3及び比較例 1〜 3では 6 5 0 n mの光、 実施例 4〜 6では 5 2 0 の光で実施した。 産業上の利用可能性

[0078] 本発明の表面修飾されたコロイ ド状無機酸化物粒子を含む分散質が、 シリ コーンオイル中に分散した分散液は、 従来のシリコーンオイルを用いていた 用途に屈折率や機械的物性を改善したシリコ ーンオイルとして適用でき、 ま た、 透明性が高いことから、 当該無機酸化物粒子、 表面修飾剤及び分散液は \¥02020/175159 31 卩(:17 2020/005616

、 種々の用途、 例えば、 シリコーン樹脂への配合剤や 1-巳 用封止剤などに 用いることができる。