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Patent Searching and Data


Title:
INSERT MOLDING LAMINATE AND ITS MANUFACTURING METHOD, AND, INSERT MOLDING AND ITS MANUFACTURING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/149789
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided are an insert molding laminate, which has an excellent transparency in a transparent aperture portion and which has an excellent adhesion to both an electrostatic capacity type touch sensor and an injection molding resin portion, its manufacturing method, and, an insert molding and its manufacturing method. The insert molding laminate comprises a heat resisting adhesive layer (4) formed in a frame shape in the surrounding portion of one face of a glass substrate (2), a transparent pressure-sensitive adhesive layer (3) formed in the inner side portion of one face of the glass substrate (2) and shaped to overlap the heat resisting adhesive layer (4) partially in the thickness direction of the glass substrate (2), and an electrostatic capacitive touch sensor (5) laminated on the transparent pressure-sensitive adhesive layer (3) and having a smaller shape than the contour shape of the glass substrate (2).

Inventors:
NISHIMURA TAKESHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059980
Publication Date:
December 11, 2008
Filing Date:
May 30, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NISSHA PRINTING (JP)
NISHIMURA TAKESHI (JP)
International Classes:
G06F3/041; B29C45/14
Foreign References:
JPH0418628A1992-01-22
JPH05324203A1993-12-07
JP2005222266A2005-08-18
JPH0547815U1993-06-25
JPH02249616A1990-10-05
JP2006294799A2006-10-26
Other References:
See also references of EP 2154596A4
Attorney, Agent or Firm:
KITAMURA, Shuichiro (Nakanoshima 2-chome Kita-Ku,Osaka-sh, Osaka 05, JP)
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Claims:
 ガラス基板の一方の面における周囲部分に枠形状に形成された耐熱性接着層と、
 前記ガラス基板の一方の面における内方側部分に形成され、前記ガラス基板厚み方向視で前記耐熱性接着層に一部が重複する形状の透明感圧接着層と、
 その透明感圧接着層上に積層され、前記ガラス基板の外形形状より小さい形状の静電容量型タッチセンサと、を備えたことを特徴とするインサート成形用積層物。
 前記耐熱性接着層が図柄を構成したものである請求項1記載のインサート成形用積層物。
 ガラス基板の一方の面における周囲部分に枠形状に形成された図柄層と、
 その図柄層上に枠形状に形成されたプライマー層と、
 そのプライマー層上に枠形状に形成された耐熱性接着層と、
 前記ガラス基板の一方の面における内方側部分に形成され、前記ガラス基板厚み方向視で前記図柄層に一部が重複する形状の透明感圧接着層と、
 その透明感圧接着層上に積層され、前記ガラス基板の外形形状より小さい形状の静電容量型タッチセンサと、を備えたことを特徴とするインサート成形用積層物。
 ガラス基板の一方の面における周囲部分に耐熱性接着層を枠形状に形成する工程、
 前記ガラス基板の外形形状より小さい形状の静電容量型タッチセンサの片面に透明感圧接着層を形成する工程、
 前記ガラス基板の一方の面における内方側部分に前記静電容量型タッチセンサを前記ガラス基板厚み方向視で前記ガラス基板の耐熱性接着層の一部に重複するように接着する工程、を含有することを特徴とするインサート成形用積層物の製造方法。
 ガラス基板の一方の面における周囲部分に図柄層を枠形状に形成する工程、
 その図柄層上にプライマー層を枠形状に形成する工程、
 そのプライマー層上に耐熱性接着層を枠形状に形成する工程、
 前記ガラス基板の外形形状より小さい形状の静電容量型タッチセンサの片面に透明感圧接着層を形成する工程、
 前記ガラス基板の一方の面における内方側部分に前記静電容量型タッチセンサを前記ガラス基板厚み方向視で前記ガラス基板の前記図柄層の一部に重複するように接着する工程、を含有することを特徴とするインサート成形用積層物の製造方法。
 ガラス基板の一方の面における周囲部分に枠形状に形成された耐熱性接着層と、
 前記ガラス基板の一方の面における内方側部分に形成され、前記ガラス基板厚み方向視で前記耐熱性接着層に一部が重複する形状の透明感圧接着層と、
 その透明感圧接着層上に積層され、前記ガラス基板の外形形状より小さい形状の静電容量型タッチセンサと、
 前記耐熱性接着層上で前記透明感圧接着層が形成されていない部分に一体的に形成され、前記静電容量型タッチセンサの外形形状より大きい形状の開口部を有する射出成形樹脂部と、を備えたことを特徴とするインサート成形品。
 前記耐熱性接着層が図柄を構成したものである請求項6記載のインサート成形品。
 ガラス基板の一方の面における周囲部分に枠形状に形成された図柄層と、
 その図柄層上に枠形状に形成されたプライマー層と、
 そのプライマー層上に枠形状に形成された耐熱性接着層と、
 前記ガラス基板の一方の面における内方側部分に形成され、前記ガラス基板厚み方向視で前記図柄層に一部が重複する形状の透明感圧接着層と、
 その透明感圧接着層上に積層され、前記ガラス基板の外形形状より小さい形状の静電容量型タッチセンサと、
 前記耐熱性接着層上で前記透明感圧接着層が形成されていない部分に一体的に形成され、前記静電容量型タッチセンサの外形形状より大きい形状の開口部を有する射出成形樹脂部と、を備えたことを特徴とするインサート成形品。
 前記射出成形樹脂部を構成する樹脂の成形収縮率が0.6%以下である請求項6~8のいずれか1項に記載のインサート成形品。
 請求項1~3のいずれか1項に記載のインサート成形用積層物を射出成形用金型の所定の位置に配置し、前記射出成形用金型を型締めし、前記射出成形金型と前記インサート成形用積層物とにより形成されたキャビティに溶融した射出成形樹脂を充填した後、その射出成形樹脂を冷却固化させ、前記射出成形用金型を型開きして、前記インサート成形用積層物の耐熱性接着層上で前記透明感圧接着層が形成されていない部分に前記射出成形樹脂部が前記静電容量型タッチセンサの外形形状より大きい形状の開口部を有するよう一体的に形成することを特徴とするインサート成形品の製造方法。
 前記インサート成形用積層物の静電容量型タッチセンサと接する前記射出成形用金型のキャビティ面が、前記静電容量型タッチセンサの外周を囲む形状の凸部を備えるものである請求項10記載のインサート成形品の製造方法。
Description:
インサート成形用積層物とその 造方法、インサート成形品とその製造方法

 本発明は、ガラス基板の中央部がディス レイ用の透明窓部として機能し、その周囲 裏面に図柄層が形成され、透明窓部の裏面 は静電容量型タッチセンサが積層され、ガ ス基板の周囲には射出成形樹脂部が一体的 形成されたインサート成形品等に関するも である。

 以前、本発明者はガラス基板で構成され 表示窓部を有する平面板と、前記平面板の 面周縁部を支持するように前記平面板に一 化された樹脂枠とを備えるように構成し、 ラス基板の裏面に加飾が施されたハウジン ケースの発明をした(特許文献1参照)。

 前記ハウジングケースは、前記加飾を構成 る層が前記平面板の裏面と前記樹脂枠との 体化部分においてガラス用接着層を兼ねて り、前記平面板の裏面と前記樹脂枠とが樹 用接着層を介して一体化されているように 成されたものである。

特願2006-294799号

〔発明が解決しようとする課題〕
 しかし、ガラス基板の中央部をディスプレ 用の透明窓部にして、その裏面に静電容量 タッチセンサを設ける場合、ガラス用接着 はプラスチックフィルムとの接着性に乏し 、プラスチックフィルムからなる静電容量 タッチセンサを強固に貼り付けすることが きないという問題があった。また、ガラス 接着層は透明性が低いため、鮮明性の必要 ディスプレイ用の透明窓部には適していな という問題があった。

 その一方で本発明者らは、透明性に優れ ガラスと静電容量型タッチセンサの双方に 着性のよい透明の感圧性接着剤からなる材 を検討したが、感圧性接着剤は耐熱性に劣 、溶融した成形樹脂等の熱による発泡など 問題もあって射出成形樹脂用の接着剤とし は使用できないという問題があった。

 したがって、本発明は、上記の問題点を 消し、透明窓部において優れた透明性を有 るとともに、静電容量型タッチセンサと射 成形樹脂部の双方ともに優れた密着性を有 るインサート成形用積層物とその製造方法 および、インサート成形品とその製造方法 提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕
 本発明のインサート成形用積層物の第1特徴 構成は、ガラス基板の一方の面における周囲 部分に枠形状に形成された耐熱性接着層と、 前記ガラス基板の一方の面における内方側部 分に形成され、前記ガラス基板厚み方向視で 前記耐熱性接着層に一部が重複する形状の透 明感圧接着層と、その透明感圧接着層上に積 層され、前記ガラス基板の外形形状より小さ い形状の静電容量型タッチセンサと、を備え た点にある。

 本発明のインサート成形用積層物であれ 、インサート成形用積層物のガラス基板上 は、溶融した射出成形樹脂の熱に耐え、図 も構成可能な耐熱性接着層が形成されてお 、溶融した射出成形樹脂の熱による発泡が じることなく、強固な接着状態を維持する とができる。

 また、静電容量型タッチセンサが透明感 接着層を介してガラス基板と強固に密着で るため、ガラス基板が割れた場合であって 、静電容量型タッチセンサ自体がガラス基 の破片の飛散を防止することができる。

 本発明のインサート成形用積層物の第2特 徴構成は、耐熱性接着層が図柄を構成した点 にある。

 本発明のインサート成形用積層物の第3特 徴構成は、ガラス基板の一方の面における周 囲部分に枠形状に形成された図柄層と、その 図柄層上に枠形状に形成されたプライマー層 と、そのプライマー層上に枠形状に形成され た耐熱性接着層と、前記ガラス基板の一方の 面における内方側部分に形成され、前記ガラ ス基板厚み方向視で前記図柄層に一部が重複 する形状の透明感圧接着層と、その透明感圧 接着層上に積層され、前記ガラス基板の外形 形状より小さい形状の静電容量型タッチセン サと、を備えた点にある。

 本発明のインサート成形用積層物の製造 法の第4特徴構成は、ガラス基板の一方の面 における周囲部分に耐熱性接着層を枠形状に 形成する工程、前記ガラス基板の外形形状よ り小さい形状の静電容量型タッチセンサの片 面に透明感圧接着層を形成する工程、前記ガ ラス基板の一方の面における内方側部分に前 記静電容量型タッチセンサを前記ガラス基板 厚み方向視で前記ガラス基板の耐熱性接着層 の一部に重複するように接着する工程、を含 有する点にある。

 本発明のインサート成形用積層物の製造 法であれば、上記のインサート成形用積層 を容易に得ることができる。

 本発明のインサート成形用積層物の製造 法の第5特徴構成は、ガラス基板の一方の面 における周囲部分に図柄層を枠形状に形成す る工程、その図柄層上にプライマー層を枠形 状に形成する工程、そのプライマー層上に耐 熱性接着層を枠形状に形成する工程、前記ガ ラス基板の外形形状より小さい形状の静電容 量型タッチセンサの片面に透明感圧接着層を 形成する工程、前記ガラス基板の一方の面に おける内方側部分に前記静電容量型タッチセ ンサを前記ガラス基板厚み方向視で前記ガラ ス基板の前記図柄層の一部に重複するように 接着する工程、を含有する点にある。

 本発明のインサート成形品の第6特徴構成 は、ガラス基板の一方の面における周囲部分 に枠形状に形成された耐熱性接着層と、前記 ガラス基板の一方の面における内方側部分に 形成され、前記ガラス基板厚み方向視で前記 耐熱性接着層に一部が重複する形状の透明感 圧接着層と、その透明感圧接着層上に積層さ れ、前記ガラス基板の外形形状より小さい形 状の静電容量型タッチセンサと、前記耐熱性 接着層上で前記透明感圧接着層が形成されて いない部分に一体的に形成され、前記静電容 量型タッチセンサの外形形状より大きい形状 の開口部を有する射出成形樹脂部と、を備え る点にある。

 本発明のインサート成形品であれば、ガ ス基板の剥離のないインサート成形品が得 れる。

 本発明のインサート成形品の第7特徴構成 は、耐熱性接着層が図柄を構成した点にある 。

 本発明のインサート成形品の第8特徴構成 は、ガラス基板の一方の面における周囲部分 に枠形状に形成された図柄層と、その図柄層 上に枠形状に形成されたプライマー層と、そ のプライマー層上に枠形状に形成された耐熱 性接着層と、前記ガラス基板の一方の面にお ける内方側部分に形成され、前記ガラス基板 厚み方向視で前記図柄層に一部が重複する形 状の透明感圧接着層と、その透明感圧接着層 上に積層され、前記ガラス基板の外形形状よ り小さい形状の静電容量型タッチセンサと、 前記耐熱性接着層上で前記透明感圧接着層が 形成されていない部分に一体的に形成され、 前記静電容量型タッチセンサの外形形状より 大きい形状の開口部を有する射出成形樹脂部 と、を備えた点にある。

 本発明のインサート成形品の第9特徴構成 は、前記射出成形樹脂部を構成する樹脂の成 形収縮率が0.6%以下である点にある。

 本発明のインサート成形品の製造方法の 10特徴構成は、上記のインサート成形用積 物を射出成形用金型の所定の位置に配置し 前記射出成形用金型を型締めし、前記射出 形金型と前記インサート成形用積層物とに り形成されたキャビティに溶融した射出成 樹脂を充填した後、その射出成形樹脂を冷 固化させ、前記射出成形用金型を型開きし 、前記インサート成形用積層物の耐熱性接 層上で前記透明感圧接着層が形成されてい い部分に前記射出成形樹脂部が前記静電容 型タッチセンサの外形形状より大きい形状 開口部を有するよう一体的に形成する点に る。

 本発明のインサート成形品の製造方法で れば、上記のインサート成形品を容易に得 ことができる。

 本発明のインサート成形品の製造方法の 11特徴構成は、前記インサート成形用積層 の静電容量型タッチセンサと接する前記射 成形用金型のキャビティ面が、前記静電容 型タッチセンサの外周を囲む形状の凸部を える点にある。

は、本発明のインサート成形品の一実 例を示す断面図である。 は、本発明のインサート成形用積層物 一実施例を示す断面図である。 は、本発明のインサート成形用積層物 製造方法の一工程を示す断面図である。 は、本発明のインサート成形品の他の 施例を示す断面図である。 は、本発明のインサート成形品の製造 法の一工程を示す断面図である。 は、本発明のインサート成形品の製造 法の一工程を示す断面図である。 は、本発明のインサート成形品の製造 法の一工程を示す断面図である。 は、本発明のインサート成形品の製造 法の一工程を示す断面図である。 は、本発明のインサート成形用積層物 他の実施例を示す断面図である。 は、本発明のインサート成形品の一実 施例を示す斜視図である。 は、本発明のインサート成形品の一実 施例を示す斜視図である。

 図面を参照しながら本発明の実施の形態 ついて詳しく説明する。

 図1は、本発明のインサート成形品の一実 施例を示す断面図である。図2は、本発明の ンサート成形用積層物の一実施例を示す断 図である。図3は、本発明のインサート成形 積層物の製造方法の一工程を示す断面図で る。図4は、本発明のインサート成形品の他 の実施例を示す断面図である。図5~8は、本発 明のインサート成形品の製造方法の一工程を 示す断面図である。図9は、本発明のインサ ト成形用積層物の他の実施例を示す断面図 ある。図10~11は、本発明のインサート成形品 の一実施例を示す斜視図である。図中、1は ンサート成形用積層物、2はガラス基板、3は 透明感圧接着層、4は耐熱性接着層、5は静電 量型タッチセンサ、6は図柄層、7はプライ ー層、8は押圧用パッド、10はインサート成 品、11は射出成形樹脂部、20はインサート成 用金型、21は固定型、22は可動型、23は吸引 、24はエアー、25はキャビティ、26はゲート 27は溶融樹脂、28は凸部である。なお、各図 において同じ構成部分については同じ符号を 付している。

 本発明の第1の実施態様にかかるインサー ト成形用積層物1は、ガラス基板2の一方の面 おける周囲部分に枠形状に形成された耐熱 接着層4と、ガラス基板2の一方の面におけ 内方側部分に形成され、ガラス基板2厚み方 視で耐熱性接着層4に一部が重複する形状の 透明感圧接着層3と、その透明感圧接着層3上 積層され、ガラス基板2の外形形状より小さ い形状の静電容量型タッチセンサ5と、を備 ている(図1参照)。

 前記ガラス基板2としては、矩形板状に形 成された、充分な硬度(7H以上)をもった普通 ガラス,強化板ガラス,磨き板ガラスなどを用 いることができ、板の厚みは強度の点から0.3 mm~2.0mmとするのが好ましい。より好ましくは0 .5mm~2.0mmである。

 前記ガラス基板2の一方の面の周囲部分に 耐熱性接着層4が枠形状に形成され、耐熱性 着層4の枠内の透明窓部として機能する領域 耐熱性接着層4の一部に重なるよう透明感圧 接着層3を形成する(図1参照)。このように耐 性接着層4と透明感圧接着層3とを形成するこ とにより、ガラス基板2上の耐熱性接着層4と 明感圧接着層3との間には一部重なる部分は あるが隙間になる部分がないため、静電容量 型タッチセンサ5を貼り付けたときガラス基 2の耐熱性接着層4に囲まれた窓部全体に静電 容量型タッチセンサ5が占めるように設定す ことが容易にできる。

 前記耐熱性接着層4は、ガラス基板2と射 成形樹脂部11とを接着させるための層であり 、主にシランカップリング材のほか、アミド 系、アセタール系、セルロース系、アルキッ ド系、ビニル系、アクリル系、ウレタン系、 ポリエステル系、エポキシ系、アセタール系 などの各種樹脂またはこれらの混合物からな る。その中でも、コーティング性、耐熱性、 接着性の点からポリエステル系の樹脂が最も 好ましい。また、その中でもビカット法にお いて60℃以上の軟化温度を示す熱可塑性樹脂 料を選択するのが好ましい。軟化温度が低 れば、膜厚を厚くしても溶融した射出成形 脂がガラス基板2と耐熱性接着層4の界面に で達し、耐熱性接着層4が欠落してしまうか である。なお、耐熱性接着層4は、前記樹脂 をバインダーとし適切な色の顔料または染料 を着色剤として含有する加飾を施すことので きる着色インキ層などであってもよい。また 、耐熱性接着層4の一部の箇所のみが着色イ キ層などとしてもよい。耐熱性接着層4を着 することにより、枠形状の図柄層としての 能を兼用させることが可能となる。

 前記耐熱性接着層4の厚みは接着強度の点 から0.5μm~30μmとするのが好ましい。より好ま しくは2μm~30μmである。ガラス基板2と射出成 樹脂部11とを接着させる際に、溶融した射 成形樹脂の熱および圧力がかなり加わるた 、前記耐熱性接着層4の膜厚が薄いと溶融し 射出成形樹脂がガラス基板2と耐熱性接着層 4の界面にまで達し、耐熱性接着層4が欠落し しまうからである。

 前記耐熱性接着層4の形成方法は、スクリ ーン印刷法などの汎用印刷方法であってもよ いし、スプレーコート法などのコート法であ ってもよい。あるいはインクジェットなどの 方法により形成してもよい。

 また、前記耐熱性接着層4は、単なる樹脂 層あるいは着色インキ層として形成するので はなく、金属薄膜層と組み合わせた複数の層 からなるように構成してもよい。金属薄膜層 は、加飾層として金属光沢を表現するための ものであり、真空蒸着法、スパッターリング 法、イオンプレーティング法、鍍金法などで 形成する。この場合、表現したい金属光沢色 に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白 金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀 、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これら の合金または化合物を使用する。部分的に金 属薄膜層を形成する場合には、金属薄膜層を 必要としない部分に溶媒可溶性樹脂層を形成 した後、その上に全面的に金属薄膜を形成し 、溶媒による洗浄を行って溶媒可溶性樹脂層 と共に不要な金属薄膜を除去する方法がある 。また、別の方法として、全面的に金属薄膜 を形成し、次に金属薄膜を残しておきたい部 分にレジスト層を形成し、酸またはアルカリ でエッチングを行い、レジスト層を除去する 方法もある。

 なお、前記耐熱性接着層4を着色インキ層 や金属薄膜層とすることにより射出成形樹脂 部11との接着性が低下する場合は、前記着色 ンキ層や金属薄膜層を図柄層6とし、プライ マー層7を介して射出成形樹脂部11と接着性の よい耐熱性接着層4を別途形成する3層構造と てもよい(図9参照)。この場合、プライマー 6および耐熱性接着層4は、ガラス基板の枠 状に形成した図柄層6のさらに枠形状に積層 成する。このような構造にすることにより 耐熱性接着層4の内形寸法より小さくかつ前 記図柄層6のみに一部が重なるように透明感 接着層3を形成することができ、ガラス基板2 の図柄層6に囲まれた窓部全体に静電容量型 ッチセンサ5が占めるように設定することが 易にできる。また、このような構造にする とにより、透明感圧接着層3と耐熱性接着層 4とを並列して設けることができ、耐熱性接 層4に加わった射出成形時の熱圧が透明感圧 着層3に伝わるのを防ぐことができ、その結 果、透明感圧接着層3の接着機能の損失がま たくないようにできる。

 前記プライマー層7は、アミド系樹脂、ア セタール系樹脂、セルロース系樹脂、アルキ ッド系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂 、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エ ポキシ系樹脂などの樹脂を用いて、上記汎用 印刷方法などにより形成することができる。 その他、前記ガラス基板2上には、ガラス基 2と透明感圧接着層3や、ガラス基板2と図柄 6などの密着力を向上させるための層を形成 てもよい。そのような層は、シランカップ ング材のほか、アミド系樹脂、アセタール 樹脂、セルロース系樹脂、アルキッド系樹 、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタ 系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系 脂などの樹脂からなる材料を用いて、上記 用印刷方法などにより形成することができ 。

 前記透明感圧接着層3は、圧力を加えるこ とによってガラス基板2と静電容量型タッチ ンサ5との接着性(粘着性)を発現する接着層 あり、ガラス基板2上に設けた状態で測定し 場合、光線透過率で90%以上となるような透 性を有する材質にするのが好ましく、その ではアクリル系樹脂が最も好ましい。透明 圧接着層3の厚みは0.5μm~100μmとするのが好 しい。より好ましくは10μm~100μmである。貼 付けする際に圧力を加える必要があり、そ 圧力が過度になってガラス基板2や静電容量 タッチセンサ5が破損することがないよう、 透明感圧接着層3を厚めに形成してクッショ 性を持たせるためである。

 尚、透明感圧接着層3としては、アクリル 系樹脂の他に、ロジン系及び水素化ロジン系 樹脂、炭化水素系及び水素化炭化水素系樹脂 、フェノール系樹脂、テルペン系樹脂、テル ペンフェノール系樹脂、スチレン化テルペン 系樹脂、水素化テルペン系樹脂、ポリエステ ル系樹脂、純粋モノマー芳香族系樹脂、水素 化誘導体、並びに、それらの混合物などが利 用可能である。さらに、透明感圧接着層3が 塑剤を含むことが好ましく、可塑剤として 、ナフテン系油、パラフィン系油、シトレ ト、スルホネート、フタレート、並びに、 れらの混合物などが利用可能である。

 透明感圧接着層3の形成方法は、静電容量 型タッチセンサ5上にスクリーン印刷法など 汎用印刷方法などで直接形成してもよいし 離型シート上に透明感圧接着層3を形成して それを静電容量型タッチセンサ5に付けて、 離型シートを剥がして形成するような方法で もよい。

 前記静電容量型タッチセンサ5としては、 たとえばポリエステルフィルムの片面にイン ジウムスズ酸化物などからなる透明導電膜の パターンが設けられたような構造のものが挙 げられ、ポリエステルフィルムの透明導電膜 形成面と反対の面に透明感圧接着層3が形成 れる。用途によっては透明導電膜はレジス 層を挟んで複数積層され、透明導電膜の周 には入力信号を外部に取り出すための回路 して、銀ペーストや導電性高分子などが塗 されている。

 前記ガラス基板2に透明感圧接着層3が形 された静電容量型タッチセンサ5を接着させ 方法としては、たとえば押圧用のシリコン ッドを用い、圧力0.1kg/cm2~100kg/cm2で押圧する 方法がある(図2参照)。

 また、透明感圧接着層3は静電容量型5に して先に形成するのではなく、透明感圧接 層3をガラス基板2の側に先に設け、その後、 静電容量型タッチセンサ5を貼り付けるよう してもよい。

 次いで、以上のように構成されたインサ ト成形用積層物1を用いてインサート成形品 10を製造する方法について説明する(図5~8参照 )。

 まず、インサート成形用積層物1をインサ ート成形用金型20の所定の位置に配置する。 して、その位置決め状態で、前記インサー 成形用金型20の固定型21に設けられた吸引孔 23からエアー24を吸引することにより、イン ート成形用積層物1をインサート成形用金型2 0の固定型21に吸着固定する(図5参照)。

 また、インサート成形用金型20として、 ンサート成形用積層物1の静電容量型タッチ ンサ5と接する射出成形用金型のキャビティ 面が、静電容量型タッチセンサ5の外周を囲 形状の凸部28を備えるものであってもよい( 6参照)。このように金型に凸部28を備えるよ に構成することにより、後の射出工程にお て、静電容量型タッチセンサ5の外周部が溶 融樹脂27と接触しないようにすることができ 静電容量型タッチセンサ5の接着に使用して いる透明感圧接着層3が溶融樹脂27の熱で発泡 したり、それが原因で剥離したりするのを防 止することが容易となる。また、静電容量型 タッチセンサ5の外周領域に形成されている 線部分へのダメージを防止するのが容易と る。さらに、溶融樹脂27が射出される空間が 、金型とガラス基板2で密閉されることにな ため、射出成形時の保圧が逃げず、静電容 型タッチセンサ5が溶融樹脂27に押されて変 するなどの不具合が生じにくくなる。

 次いで、インサート成形用金型20の可動 22を前記インサート成形用積層物1を吸着し 固定型21に向かって前進移動させ型締めし、 前記可動型22と前記固定型21の間に前記イン ート成形用積層物1を挟持するとともに、前 固定型21と前記可動型22と前記インサート成 形用積層物1とにより金型空間であるキャビ ィ25を形成する(図7参照)。

 その後、ゲート26を通じて射出した溶融 脂27を前記キャビティ25内に充填することに り、インサート成形用積層物1の耐熱性接着 層4上に射出成形樹脂部11が形成されたインサ ート成形品10が得られる(図8、10、11参照)。

 前記射出成形樹脂部11の材料としては、 リスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂 アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂 アクリロニトリルスチレン樹脂、アクリロ トリル樹脂などの汎用樹脂を挙げることが きる。また、ポリフェニレンオキシド・ポ スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂 ポリアセタール系樹脂、ポリアクリル系樹 、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエ テル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹 、ポリブチレンテレフタレート樹脂、超高 子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニ リング樹脂やポリスルホン樹脂、ポリフェ レンサルファイド系樹脂、ポリフェニレン キシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ ーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶 リエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂な のスーパーエンジニアリング樹脂を使用す こともできる。また、射出成形樹脂は、着 されていても、着色されていなくてもよい

 また、射出成形樹脂部を構成する樹脂の 形収縮率が0.6%以下であるのが好ましい。樹 脂の成形収縮率がこの範囲にあると、インサ ート成形後の樹脂収縮によりインサート成形 品に反りが生じたりガラス基板2と射出成形 脂部11との間に隙間が生じたりするのを防止 することができる。通常、射出成形樹脂がキ ャビティ内に流れ込み、冷却後、型開きして 成形品を取り出したとき、樹脂の収縮により キャビティの寸法よりも成形品の寸法が小さ くなる。本発明において、樹脂の成形収縮率 とは、試験片とそれが形成された金型キャビ ティとの間の寸法の差であり(JIS K7152-4)であ 、具体的には、成形収縮率(%)=((型寸-製寸)/ 寸)×100)により算出される。

 インサート成形品10においては、射出成 樹脂部11を、インサート成形用積層物1の耐 性接着層4上であって透明感圧接着層3が形成 されていない部分に、静電容量型タッチセン サ5の外形形状より大きい形状の開口部を有 るよう一体的に形成する。このような形状 射出成形樹脂部11を形成することにより、射 出成形樹脂部11が透明感圧接着層3に重複して 形成されることがないため、射出成形時の溶 融樹脂の熱圧により透明感圧接着層3が発泡 ることがなく、ガラス基板2と静電容量型タ チセンサ5との密着性が損なわれることがな い。

 また、図4に示すように、射出成形樹脂部 11がガラス基板2の側面にも形成されて三次元 形状の成形品となるものであってもよい。射 出成形樹脂部11がガラス基板2の側面に形成さ れることにより、ガラス基板2をより強固に 定することができ、ガラス基板2の表面と射 成形樹脂部11の表面とを同一平面に形成す ば、段差がなく外観意匠に優れたインサー 成形品にすることができる。

〔実施例〕
〔実施例1〕
 縦38mm、横58mm、厚み1mmのガラス基板上に、 リエステル系樹脂をバインダーとし黒色の 色剤を含有するインキを用い、スクリーン 刷法にて全厚み15μmの図柄を構成する耐熱性 接着層を、ガラス基板の外形から枠形状に縦 ・横とも5mmの幅で形成した。

 次に、前記耐熱性接着層に囲まれた縦28mm 、横48mmのガラス基板の窓部全体および耐熱 接着層の一部(平均1mm)を覆うように、アクリ ル系樹脂からなる感圧接着剤を用い、スクリ ーン印刷法にて縦30mm、横50mm、厚み10μmのベ パターンからなる透明感圧接着層を形成し 。

 次いで、前記ガラス基板の前記耐熱性接 層に囲まれた縦28mm、横48mmのガラス基板の 部全体を覆うように縦29.5mm、横49.5mmのサイ の静電容量型タッチセンサを置き、シリコ ンゴムパットで1.5kg/cm2の圧力で押圧し、透 感圧接着層と静電容量型タッチセンサとを り付けて、インサート成形用積層物を得た

 このようにして得たインサート成形用積 物は、ガラス基板の表示窓部の周囲に意匠 に優れた図柄が構成され、ガラス基板の表 窓部の裏面に表示窓部全体を占める静電容 型タッチセンサが強固に貼り付いていた。 た、中央の表示窓部は透明性が高く鮮明性 優れていた。

 次に、上記得られた前記インサート成形 積層物をインサート成形用金型の固定型の 定の位置に吸着固定し、可動型を前進移動 せ型締めし、形成されたキャビティ内に成 収縮率0.5%のアクリル樹脂からなる溶融した 射出成形樹脂を充填し、冷却固化後、型開き することによりインサート成形用積層物の耐 熱性接着層上に射出成形樹脂部が形成された インサート成形品を得た。

 このようにして得たインサート成形品は 耐熱性接着層と射出成形樹脂部との密着性 よく、耐熱性接着層には成形樹脂の熱によ 泡の発生もなく、ガラス基板の窓部全体の 面には静電容量型タッチセンサが強固に密 し、ガラス基板の窓部の周囲には、意匠性 優れた図柄が構成された三次元形状のイン ート成形品であった。また、落として表面 ガラス基板が割れてもガラス基板の破片の 散が少ない優れたものであった。

〔実施例2〕
 縦38mm、横58mm、厚み1mmのガラス基板上に、 み600Åのアルミニウム蒸着膜からなる図柄 を、ガラス基板の外形から枠形状に縦・横 も5mmの幅で形成した。次に、前記黒と白の 色材を含むポリエステル系の着色インキに る図柄層上にガラス基板の外形から枠形状 縦・横とも3mmの幅で、ポリエステル系樹脂 らなるプライマー層およびビニル系樹脂か なる耐熱性接着層を順次積層形成した。

 次に、離型シート上に感圧接着剤が形成 れたシート(エリエールテクセル株式会社製 ガラス用PSA、5FTN39)を用いて、縦29.5mm、横49.5m mのサイズの静電容量型タッチセンサに貼り け、離型シートを剥がすことにより、静電 量型タッチセンサの全面に透明感圧接着層 形成した。

 次に、図柄層に囲まれた縦28mm、横48mmの ラス基板の窓部全体および図柄層の一部(平 1mm)を覆うように、透明感圧接着層を全面に 形成した静電容量型タッチセンサを置き、シ リコーンゴムパットで1kg/cm2の圧力で押圧し 透明感圧接着層とガラス基板とを貼り付け インサート成形用積層物を得た。

 このようにして得たインサート成形用積 物は、ガラス基板の表示窓部の周囲に意匠 に優れた図柄が構成され、ガラス基板の表 窓部の裏面に表示窓部全体を占める静電容 型タッチセンサが強固に貼り付いていた。 た、中央の表示窓部は透明性が高く鮮明性 優れていた。

 次に、インサート成形用積層物をインサ ト成形用金型の固定型の所定の位置に吸着 定し、可動型を前進移動させ型締めし、形 されたキャビティ内に成形収縮率0.5%のアク リル樹脂からなる溶融した射出成形樹脂を充 填し、冷却固化後、型開きすることによりイ ンサート成形用積層物の耐熱性接着層上に射 出成形樹脂部が形成されたインサート成形品 を得た。

 このようにして得たインサート成形品は 熱性接着層と射出成形樹脂部との密着性が く、耐熱性接着層には成形樹脂の熱による の発生もなく、ガラス基板の窓部全体の背 には静電容量型タッチセンサが付き、ガラ 基板の窓部の周囲には、意匠性に優れた図 が構成された三次元形状のインサート成形 であった。また、落として表面のガラス基 が割れてもガラス基板の破片の飛散が少な 優れたものであった。

 本発明は、携帯電話などの通信機器、自 車内部の情報機器、家電製品などにおいて 適に用いることができ、産業上有用なもの ある。