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Title:
INVERTED WHEEL TYPE MOBILE BODY AND METHOD OF CONTROLLING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/133001
Kind Code:
A1
Abstract:
An inverted wheel type mobile body has a right wheel base (17) and a left wheel base (19) that rotatably support wheels, motors (34, 36) for rotationally driving a right drive wheel (18) and a left drive wheel (20), a vehicle body (12) pivotally supported relative to the right wheel base (17) and the left wheel base (19) with a right arm (14) and a left arm (16) provided between the vehicle body (12) and the respective corresponding right and left arms (14, 16), lower joint motors (65, 95) arranged on the right arm (14) and the left arm (16) and changing the vehicle height of the mobile body (100), and a control section (80) for controlling, based on a fail signal (88) outputted when the inverted wheel type vehicle has a failure, the lower joint motors (65, 95) to lower the vehicle height.

Inventors:
FUWA TOSHIO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/056967
Publication Date:
November 06, 2008
Filing Date:
April 09, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
FUWA TOSHIO (JP)
International Classes:
B62K17/00; B62D63/00; B62K3/00
Foreign References:
JPH11500331A1999-01-12
JP2000514680A2000-11-07
JP2006247802A2006-09-21
Attorney, Agent or Firm:
IEIRI, Takeshi (Asahi Bldg. 10th Floor 3-33-8, Tsuruya-cho, Kanagawa-ku, Yokohama-sh, Kanagawa 35, JP)
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Claims:
 複数の機器を有し、倒立振子制御によって移動する倒立車輪型移動体であって、
 車輪を回転可能に支持する車台と、
 前記車輪を回転駆動する第1の駆動部と、
 支持部材を介して前記車台に対して回動可能に支持された車体と、
 前記支持部材に設けられ、前記倒立車輪型移動体の車高を変化させる第2の駆動部と、
 前記倒立車輪型移動体が異常状態となったときに前記機器から出力されるフェール信号に基づいて、前記第2の駆動部を制御して、前記車高を下げる制御部と、を備える倒立車輪型移動体。
 前記フェール信号に応じて、前記車体よりも進行方向側に突出する衝撃吸収部材が設けられている請求項1に記載の倒立車輪型移動体。
 前記第2の駆動部が前記支持部材に設けられた回転関節を駆動することによって、前記回転関節に設けられた前記衝撃吸収部材が突出することを特徴とする請求項2に記載の倒立車輪型移動体。
 前記フェール信号に応じて、前記車体よりも進行方向と反対側に突出する衝撃吸収部材が設けられている請求項2、又は3に記載の倒立車輪型移動体。
 前記支持部材が複数設けられ、
 前記複数の支持部材のうちの第1の支持部材に設けられ回転関節に、前記進行方向側に突出する衝撃吸収部材が設けられ、
 前記複数の支持部材のうちの第2の支持部材に設けられ回転関節に、前記進行方向と反対側に突出する衝撃吸収部材が設けられ、
 前記第2の駆動部によって、前記第1及び第2の支持部材の回転関節が駆動する請求項4に記載の倒立車輪型移動体。
 前記車輪の回転軸よりも上方において、前記衝撃吸収部材が突出していることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の倒立車輪型移動体。
 車輪を回転可能に支持する車台と、
 前記車輪を回転駆動する第1の駆動部と、
 支持部材を介して前記車台に対して回動可能に支持された車体と、
 前記支持部材に設けられ、前記倒立車輪型移動体の車高を変化させる第2の駆動部と、を備え、複数の機器が動作することによって移動する倒立車輪型移動体の制御方法であって、
 前記倒立車輪型移動体が異常状態になったときに、前記機器からフェール信号を出力するステップと、
 前記フェール信号に応じて、前記第2の駆動部を制御して、前記車高を下げるステップと、を備える倒立車輪型移動体の制御方法。
 前記フェール信号に応じて、衝撃吸収部材を前記車体よりも進行方向側に突出するステップをさらに有する請求項7に記載の倒立車輪型移動体の制御方法。
 前記第2の駆動部が前記支持部材に設けられた回転関節を駆動することによって、前記回転関節に設けられた前記衝撃吸収部材が突出することを特徴とする請求項8に記載の倒立車輪型移動体の制御方法。
 前記衝撃吸収部材を突出するステップでは、衝撃吸収部材が進行方向、及び進行方向の反対側に突出することを特徴とする請求項8、又は9に記載の倒立車輪型移動体の制御方法。
 前記支持部材が複数設けられ、
 前記複数の支持部材のうちの第1の支持部材に設けられ回転関節に、前記進行方向側に突出する衝撃吸収部材が設けられ、
 前記複数の支持部材のうちの第2の支持部材に設けられ回転関節に、前記進行方向と反対側に突出する衝撃吸収部材が設けられ、
 前記第2の駆動部によって、前記第1及び第2の支持部材の回転関節が駆動する請求項10に記載の倒立車輪型移動体の制御方法。
 前記車輪の回転軸よりも上方において、前記衝撃吸収部材が突出していることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の倒立車輪型移動体の制御方法。
 
Description:
倒立車輪型移動体、及びその制 方法

 本発明は倒立車輪型移動体、及びその制 方法に関する。

 倒立車輪型移動体は、通常、左右の駆動 を駆動して安定状態を維持するように重心 置を修正しつつ、移動を行なうように制御 ている。このような移動体では、急停止、 は急加速すると、転倒してしまうおそれが る。そのため、走行中の転倒を防止するた に、副車輪を設けたものが開示されている( 特許文献1、2)。

 例えば、特許文献1の乗物では、副車輪は駆 動輪の前後方向に配置されている。そして、 アクチュエータによって伸縮するストラット の端部に副車輪が設けられている。モーメン トを検出する検出器により転倒が検知された 場合、アクチュエータによってストラットを 展開して、副車輪を地面と接触させている。

特表2000-514680号公報

特開2006-247802号公報

 しかしながら、上記の移動体において、急 制動力がかかると車体が副車輪を乗り上げ しまう。そして、車体が回転、転倒してし うことがある。従って、転倒により衝撃が わってしまうという問題点があった。
 本発明は、かかる課題を解決するためにな れたものであり、転倒による衝撃を低減す ことができる倒立車輪型移動体、及びその 御方法を提供することを目的とする。

 本発明の第1の態様にかかる倒立車輪型移 動体は、複数の機器を有し、倒立振子制御に よって移動する倒立車輪型移動体であって、 車輪を回転可能に支持する車台と、前記車輪 を回転駆動する第1の駆動部と、支持部材を して前記車台に対して回動可能に支持され 車体と、前記支持部材に設けられ、前記倒 車輪型移動体の車高を変化させる第2の駆動 と、前記倒立車輪型移動体が異常状態とな たときに前記機器から出力されるフェール 号に基づいて、前記第2の駆動部を制御して 、前記車高を下げる制御部と、を備えるもの である。この構成では、異常状態となったと きに車高が低くなる。このため、モーメント が低くなり、転倒による衝撃を低減すること ができる。

 本発明の第2の態様にかかる倒立車輪型移 動体は、上述の移動体であって、前記フェー ル信号に応じて、前記車体よりも進行方向側 に突出する衝撃吸収部材が設けられているも のである。この構成では、衝撃吸収部材によ って衝撃を吸収することができため、さらに 、衝撃を低減することができる。

 本発明の第3の態様にかかる倒立車輪型移 動体は、上述の移動体であって、前記第2の 動部が前記支持部材に設けられた回転関節 駆動することによって、前記回転関節に設 られた前記衝撃吸収部材が突出することを 徴とするものである。これにより、簡便な 成で、衝撃を低減することができる。

 本発明の第4の態様にかかる倒立車輪型移 動体は、上述の移動体であって、前記フェー ル信号に応じて、前記車体よりも進行方向と 反対側に突出する衝撃吸収部材が設けられて いるものである。これにより、進行方向と反 対側に転倒したときの衝撃を低減することが できる。

 本発明の第5の態様にかかる倒立車輪型移 動体は、上述の移動体であって、前記支持部 材が複数設けられ、前記複数の支持部材のう ちの第1の支持部材に設けられ回転関節に、 記進行方向側に突出する衝撃吸収部材が設 られ、前記複数の支持部材のうちの第2の支 部材に設けられ回転関節に、前記進行方向 反対側に突出する衝撃吸収部材が設けられ 前記第2の駆動部によって、前記第1及び第2 支持部材の回転関節が駆動するものである これにより、簡便な構成で、衝撃を低減す ことができる。

 本発明の第6の態様にかかる倒立車輪型移 動体は、上述の移動体であって、前記車輪の 回転軸よりも上方において、前記衝撃吸収部 材が突出していることを特徴とするものであ る。これにより、乗り上げによる転倒を防ぐ ことができる。

 本発明の第7の態様にかかる倒立車輪型移 動体の制御方法は、車輪を回転可能に支持す る車台と、前記車輪を回転駆動する第1の駆 部と、支持部材を介して前記車台に対して 動可能に支持された車体と、前記支持部材 設けられ、前記倒立車輪型移動体の車高を 化させる第2の駆動部と、を備え、複数の機 が動作することによって移動する倒立車輪 移動体の制御方法であって、前記倒立車輪 移動体が異常状態になったときに、前記機 からフェール信号を出力するステップと、 記フェール信号に応じて、前記第2の駆動部 を制御して、前記車高を下げるステップと、 を備えるものである。この方法では、異常状 態となったときに車高が低くなる。このため 、モーメントが低くなり、転倒による衝撃を 低減することができる。

 本発明の第8の態様にかかる倒立車輪型移 動体の制御方法は、上述の制御方法であって 、前記フェール信号に応じて、衝撃吸収部材 を前記車体よりも進行方向側に突出するステ ップをさらに有するものである。この構成で は、衝撃吸収部材によって衝撃を吸収するこ とができため、さらに、衝撃を低減すること ができる。

 本発明の第9の態様にかかる倒立車輪型移 動体の制御方法は、上述の制御方法であって 、前記第2の駆動部が前記支持部材に設けら た回転関節を駆動することによって、前記 転関節に設けられた前記衝撃吸収部材が突 することを特徴とするものである。これに り、簡便な構成で、衝撃を低減することが きる。

 本発明の第10の態様にかかる倒立車輪型 動体の制御方法は、上述の制御方法であっ 、前記衝撃吸収部材を突出するステップで 、衝撃吸収部材が進行方向、及び進行方向 反対側に突出することを特徴とするもので る。これにより、進行方向と反対側に転倒 たときの衝撃を低減することができる。

 本発明の第11の態様にかかる倒立車輪型 動体の制御方法は、上述の制御方法であっ 、前記支持部材が複数設けられ、前記複数 支持部材のうちの第1の支持部材に設けられ 転関節に、前記進行方向側に突出する衝撃 収部材が設けられ、前記複数の支持部材の ちの第2の支持部材に設けられ回転関節に、 前記進行方向と反対側に突出する衝撃吸収部 材が設けられ、前記第2の駆動部によって、 記第1及び第2の支持部材の回転関節が駆動す るものである。これにより、簡便な構成で、 衝撃を低減することができる。

 本発明の第12の態様にかかる倒立車輪型 動体の制御方法は、上述の制御方法であっ 、前記車輪の回転軸よりも上方において、 記衝撃吸収部材が突出していることを特徴 するものである。これにより、乗り上げに る転倒を防ぐことができる。

 本発明によれば、転倒による衝撃を低減 ることができる倒立車輪型移動体、及びそ 制御方法を提供することを目的とする。

本発明の実施の形態にかかる移動体の 成を示す側面図である。 本発明の実施の形態にかかる移動体の 成を示す正面図である。 本実施の形態にかかる移動体のフェー ル発生時における動作を説明するための側面 図である。 本実施の形態にかかる移動体のフェー ル発生時における動作を説明するための側面 図である。 発明の実施の形態にかかる移動体の制 系の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態にかかる移動体の 御方法を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態にかかる移動体 の構成を示す正面図である。 本発明の他の実施形態にかかる移動体 の構成を示す正面図である。 本発明の他の実施形態にかかる移動体 左駆動輪近傍の構成を示す正面図である。

符号の説明

12 車体、14 右アーム、15 右車台、16 左ア ム、
17 左車台、18 右駆動輪、20 左駆動輪、22  乗席、
26 ロッド、28 マウント
30 車軸、32 車軸、34 右輪駆動モータ、36  輪駆動モータ
48 ジャイロセンサ、52 右輪エンコーダ、54  左輪エンコーダ
61 上関節、62 上リンク、63 下関節、64 下 ンク、
65 下関節モータ、
66 上関節モータ、67 衝撃吸収部材
70 台座、72 支柱、
80 制御部、81 走行制御モジュール、82 姿勢 制御モジュール
91 上関節、92 上リンク、93 下関節、94 下 ンク、
95 下関節モータ、
96 上関節モータ、97 衝撃吸収部材
100 移動体、101 移動体

 本実施の形態にかかる移動体は倒立振子 御によって移動する倒立車輪型移動体であ 。移動体は、地面に接地した車輪を駆動す ことによって、所定の位置まで移動する。 らに、ジャイロセンサ等からの出力に応じ 車輪を駆動することによって、倒立状態を 持することができる。

 図1及び図2を用いて、本実施の形態にか る移動体100の構成について説明する。図1は 動体100の構成を模式的に示す側面図であり 図2は移動体100の構成を模式的に示す正面図 である。

 図2に示されるように、移動体100は、倒立 車輪型の移動体(走行体)であり、右駆動輪18 、左駆動輪20と、右車台17と、左車台19と、 アーム14と、左アーム16と、車体12、を備え いる。車体12は、右駆動輪18、及び左駆動輪2 0の上方に配置された移動体100の上体部であ 。ここで、移動体100の進行方向(図2の紙面と 垂直方向)を前後方向とし、水平面において 後方向に垂直な方向を左右方向(横方向)とす る。よって、図2は、進行方向前側から移動 100を見た図であり、図1は、左側から移動体1 00を見た図である。

 右アーム14、及び左アーム16は、関節を有 するスイングアームである。通常の走行時に は、右アーム14、及び左アーム16は、図1に示 ように、伸びた状態になっている。そして 車体12の傾斜角度に応じて、右アーム14、及 び左アーム16が駆動される。具体的には、地 の傾斜角に応じて車体12が左右に傾斜した き、一方のアームを駆動して、車体12を水平 にする。例えば、水平な地面を走行中に、右 駆動輪18のみが段差に乗り上げたり、地面が 上がりの傾斜面に変わったりしたとする。 の場合、右駆動輪18と左駆動輪20との間で、 水平方向に対する高さが変化する。すなわち 、右駆動輪18が左駆動輪20よりも高くなる。 のため、右アーム14を縮めて、車体12の傾斜 を調整する。例えば、右アーム14の関節を 動して、右アーム14をくの字型に曲げる。こ れにより、右アーム14が短くなるので、横方 (左右方向)において車体12を水平にすること ができる。なお、右アーム14、及び左アーム1 6の構成については後述する。

 右車台17の側面側には、地面と接地する 駆動輪18が設けられている。左車台19の側面 には、地面と接地する左駆動輪20が設けら ている。右駆動輪18と左駆動輪20は、同軸上 回転する一対の車輪である。地面と接地す 右駆動輪18と左駆動輪20とが回転することに よって、移動体100が移動する。

 右駆動輪18及び右アーム14の間には、右車 台17が配置されている。右車台17は、右マウ ト26を備えている。右アーム14と右駆動輪18 の間には右マウント26が配置されている。右 マウント26は、右アーム14の側端に固定され いる。右車台17は、車軸30を介して右駆動輪1 8を回転可能に支持する。右駆動輪18は、車軸 30を介して右輪駆動モータ34の回転軸C1に固定 されている。右輪駆動モータ34は、右マウン 26内に固定され、車輪用駆動部(アクチュエ タ)として機能する。即ち、右輪駆動モータ 34が右駆動輪18を回転駆動する。

 左駆動輪20及び左アーム16の間には、左車 台19が配置されている。左車台19は、左マウ ト28を備えている。左アーム16と左駆動輪20 の間には左マウント28が配置されている。左 マウント28は、左アーム16の側端に固定され いる。左マウント28は、車軸32を介して左駆 輪20を回転可能に支持する。左駆動輪20は、 車軸32を介して左輪駆動モータ36の回転軸C2に 固定されている。左輪駆動モータ36は、左マ ント28内に固定され、車輪用駆動部(アクチ エータ)として機能する。即ち、左輪駆動モ ータ36が左駆動輪20を回転駆動する。右駆動 18と左駆動輪20との間には、右車台17、及び 車台19が配置されている。なお、右駆動輪18 及び左駆動輪20を同軸上にするため、右車 17を左車台19に固定してもよい。

 右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36は 例えば、サーボモータである。尚、車輪用ア クチュエータは、電気的なモータに限らず、 空圧、油圧を使用したアクチュエータでもよ い。

 また、右マウント26は、右輪エンコーダ52 を備えている。右輪エンコーダ52は、右駆動 18の回転量としての回転角を検出する。左 ウント28は、左輪エンコーダ54を備えている 左輪エンコーダ54は、左駆動輪20の回転量と しての回転角を検出する。

 左アーム16は、左マウント28を介して左駆 動輪18の側端に取り付けられている。左アー 16は、上関節91、上リンク92、下関節93、及 下リンク94を有している。上リンク92、及び リンク94は棒状の部材である。上リンク92、 及び下リンク94はほぼ同じ長さの剛体である 上関節91、及び下関節93は、回転関節である 。

 下リンク94が左マウント28に連結されてい る。すなわち、下リンク94の下端に左マウン 28が取り付けられている。左マウント28は下 リンク94を回動可能に支持している。さらに 下リンク94には、下関節93が設けられている 。下リンク94は、下関節93を介して上リンク92 と連結されている。すなわち、下リンク94の 端に設けられた下関節93が上リンク92の下端 に配置される。

 下関節93は、下関節モータ95を有している 。下関節モータ95が駆動されると、上リンク9 2が回転する。すなわち、下関節モータ95を駆 動すると、下リンク94に対する上リンク92の 度が変化する。このように、下関節93は、左 アーム16の途中に設けられている。すなわち 下関節93は、上リンク92と下リンク94との間 設けられている。上リンク92は、下関節モ タ95の回転軸C5に固定されている。

 上リンク92の上端には、上関節91が設けら れている。上関節91は、上リンク92と車体12と を連結する。上関節91を介して、左アーム16 車体12と連結される。このように、左アーム 16の上端には、上関節91が設けられている。 して、上関節91は、上関節モータ96を有して る。上関節モータ96を介して車体12が左アー ム16に取り付けられている。そして、上関節 ータ96が駆動されると、車体12が回転する。 すなわち、上関節モータ96を駆動すると、上 ンク92に対する車体12の角度が変化する。車 体12は、上関節モータ96の回転軸C3に固定され ている。

 上関節91、及び下関節93が駆動することに よって、車体12の姿勢が変化する。このよう 、左アーム16は、車体12及び左駆動輪20を連 するリンク機構である。よって、左アーム1 6の下端側が、左駆動輪20の回転軸C2に接続さ 、上端側が車体12の回転軸C3に接続される。 左アーム16は、2つの回転関節を有する2自由 のアーム機構となっている。すなわち、左 ーム16は、複数の関節を有するアーム機構で あり、車体12と、右車台17とを連結している

 左アーム16の長手方向は、回転軸C2に対し て垂直である。すなわち、下リンク94の長手 向と、回転軸C2とは直交する。通常の走行 では、上リンク92と下リンク94とが鉛直方向 沿って配置されている。従って、下関節モ タ95の回転角度が、上リンク92と下リンク94 が平行になるように固定されている。この アーム16を介して、車体12が回転軸C2に対し 回転可能に支持される。回転軸C2と回転軸C5 は、下リンク94の長さに応じた距離だけ隔て 、平行に配置される。回転軸C3と回転軸C5は 、上リンク92の長さに応じた距離だけ隔てて 配置される。また、通常の走行時では、回 軸C3は回転軸C5と平行になっている。

 さらに、下関節93には、衝撃吸収部材97が 設けられている。衝撃吸収部材97は、下関節 ータ95を囲むように配置されている。衝撃 収部材97は、例えば、ゴムなどの弾性体によ って形成されている。この衝撃吸収部材97は 転倒した際の衝撃を吸収する。すなわち、 倒時には、衝撃吸収部材97が最初に地面と 突する。これにより、転倒による搭乗者へ 衝撃が吸収される。

 右アーム14は、右マウント26を介して右駆 動輪18の側端に取り付けられている。右アー 14は、上関節61、上リンク62、下関節63、下 ンク64を有している。上リンク62は上関節61 介して車体12に連結されている。また、下リ ンク64は、右車台17に連結されている。そし 、下リンク64と上リンク62とは、下関節63を して連結されている。下関節63は、下関節モ ータ65を有している。上関節61は上関節モー 66を有している。下関節63には、衝撃吸収部 67が設けられている。このように、右アー 14は、左アーム66と同様に、2関節を有する2 由度のアーム機構である。右アーム14の構成 については左アーム16と同様であるため、説 を省略する。なお、右アーム14の下関節モ タ65の回転軸を回転軸C4とする。また、上関 モータ66は、回転軸C3周りに回転する。

 右アーム14の上関節61、及び下関節63が駆 することによって、車体12の姿勢が変化す 。このように、右アーム14は、車体12及び右 動輪18を連結するリンク機構である。よっ 、右アーム14の下端側が、右駆動輪18の回転 C1に接続され、上端側が車体12の回転軸C3に 続される。右アーム14は、2つの回転関節を する2自由度のアーム機構となっている。す なわち、右アーム14は、複数の関節を有する ーム機構であり、車体12と、右車台17とを連 結している。

 右アーム14の長手方向は、回転軸C1に対し て垂直である。すなわち、下リンク64の長手 向と、回転軸C1とは直交する。通常の走行 では、上リンク62と下リンク64とが同軸上に 置されている。従って、側面視において、 リンク62と下リンク64とが一直線になるよう に、下関節モータ65の回転角度が固定されて る。この右アーム14を介して、車体12が回転 軸C1に対して回転可能に支持される。また、 常の走行時には、回転軸C1、回転軸C3、及び 回転軸C4は平行になっている。

 ここで、右アーム14の上関節モータ66と左 アーム16の上関節モータ96とは、鉛直方向に って配置されている。すなわち、右アーム14 の上関節モータ66と左アーム16の上関節モー 96は、共通の回転軸C3を有している。また、 常の走行時には、右アーム14の下関節モー 65と左アーム16の下関節モータ95とは、同軸 に配置されている。すなわち、上関節モー 66の回転軸C4は上関節モータ96の回転軸C5と同 じ高さになっている。

 このように、右アーム14には、上関節モ タ66と下関節モータ65とが取り付けられ、左 ーム16には、上関節モータ96と下関節モータ 95とが取り付けられている。上関節モータ66 96は、上リンク62、92に対する車体12の角度を 可変にする。下関節モータ65は、下リンク64 対する上リンク62の角度を可変にし、下関節 モータ95は、下リンク94に対する上リンク92の 角度を可変にする。すなわち、上関節モータ 66と下関節モータ65とは、右アーム14の関節の 角度を制御する駆動部(アクチュエータ)であ 。上関節モータ96と下関節モータ95とは、左 アーム16の関節の角度を制御する駆動部(アク チュエータ)である。従って、右アーム14、及 び左アーム16が駆動することによって、右車 17、及び左車台19に対する車体12の位置を変 させることができる。上関節モータ66、96と 下関節モータ65、95とは、例えば、サーボモ タであり、車体12の姿勢角を制御する。尚、 モータの動力をギアやベルトやプーリなどを 介して伝達してもよい。そして、それぞれの モータを駆動することによって、車体12の高 が変化する。これにより、移動体100の車高 変えることができる。

 上関節モータ66及び上関節モータ96が駆動 すると、右アーム14及び左アーム16に対する 座70の角度が変化する。これにより、回転軸 C3を回転中心として、台座70を前後方向に回 することができる。回転軸C3は回転軸C1及びC 2と平行であり、回転軸C1及びC2の上方に位置 る。回転軸C3と回転軸C1との間に右アーム14 設けられている。回転軸C3と回転軸C2との間 に左アーム16が設けられている。下関節モー 65は、下リンク64に対して上リンク62を回転 C4周りに回転させる。下関節モータ95は、下 リンク94に対して上リンク92を回転軸C5周りに 回転させる。また、回転軸C4は、回転軸C3と 転軸C1との間に位置し、回転軸C5は回転軸C3 回転軸C2との間に位置する。この回転軸C3に 、上関節モータ66及び上関節モータ96が設け られている。即ち、右アーム14及び左アーム1 6が姿勢を制御するためのスイングアームと る。なお、通常の走行時には、回転軸C1~回 軸C5は水平になっており、移動体100の左右方 向と平行になっている。

 車体12は、台座70、支柱72、ジャイロセン 48、及び搭乗席22を有している。平板状の台 座70は、上関節モータ66及び上関節モータ96を 介して、それぞれ右アーム14及び左アーム16 取り付けられている。台座70の対向する側面 には、右アーム14及び左アーム16が設けられ いる。即ち、右アーム14及び左アーム16の間 、台座70が配置される。

 台座70には、バッテリーモジュール44と、 センサ58が収納されている。センサ58は、例 ば、光学式の障害物検知センサであり、移 体100の前方に障害物を検知すると、検知信 を出力する。また、センサ58は、障害物セン サ以外のセンサであってもよい。例えば、セ ンサ58として、加速度センサを用いることも 能である。もちろん、センサ58として、2以 のセンサが用いられていてもよい。センサ5 8は移動体の状態に応じて変化する変化量を 出する。バッテリーモジュール44は、センサ 58、ジャイロセンサ48、右輪駆動モータ34、左 輪駆動モータ36、上関節モータ66、上関節モ タ96、下関節モータ65、下関節モータ95、制 部80等に対して電力を供給する。

 車体12の台座70上には、ジャイロセンサ48 設けられている。ジャイロセンサ48は、車 12の傾斜角に対する角速度を検出する。ここ で、車体12の傾斜角は、移動体100の重心位置 車軸30、32の鉛直上方に伸びる軸からの傾斜 度合いであり、例えば移動体100の進行方向前 方に車体12が傾斜している場合を「正」とし 移動体100の進行方向後方に車体12が傾斜し いる場合を「負」として表わす。

 また、進行方向の前後方向に加えて、左 方向の傾斜角速度はロール、ピッチ、ヨー 3軸のジャイロセンサ48を用いて測定される このように、ジャイロセンサ48は、台座70の 傾斜角の変化を、車体12の傾斜角速度として 定する。もちろん、ジャイロセンサ48は他 箇所に取り付けられていてもよい。ジャイ センサ48で測定された傾斜角速度は、移動体 100の姿勢の変化に応じて変化する。即ち、傾 斜角速度は、車軸の位置に対する車体12の重 位置に応じて変化する変化量である。従っ 、外乱などによって、車体12の傾斜角度が 激に変化すると、傾斜角速度の値が大きく る。

 台座70の中央近傍には、支柱72が設けられ ている。この支柱72によって、搭乗席22が支 されている。即ち、搭乗席22は、支柱72を介 て台座70に固定されている。搭乗席22は、搭 乗者が座ることができる椅子の形状を有する 。

 搭乗席22の側面には、操作モジュール46が 設けられている。操作モジュール46には、操 レバー(図示せず)及びブレーキレバー(図示 ず)が設けられている。操作レバーは、搭乗 者が移動体100の走行速度や走行方向を調整す るための操作部材である、搭乗者は、操作レ バーの操作量を調整することによって移動体 100の移動速度を調整することができる。また 、搭乗者は、操作レバーの操作方向を調整す ることによって移動体100の移動方向を指定す ることができる。移動体100は、操作レバーに 加えられた操作に応じて、前進、停止、後退 、左折、右折、左旋回、右旋回することがで きる。搭乗者がブレーキレバーを倒すことに よって、移動体100を制動することができる。 移動体100の進行方向は、車軸30、32と垂直な 向になる。

 さらに、搭乗席22の背もたれ部分には、 御部80が実装されている。制御部80は、搭乗 が操作モジュール46に対して行なった操作 追従して、右輪駆動モータ34及び左輪駆動モ ータ36を制御し、移動体100の走行(移動)を制 する。搭乗席22の座面は台座70の上面と平行 配置されている。制御部80は、操作モジュ ルでの操作に応じて、右輪駆動モータ34及び 左輪駆動モータ36を制御する。これにより、 作モジュール46での操作に応じたトルク指 値で右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36 駆動する。

 制御部80は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(R ead Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信用 のインターフェースなどを有し、移動体100の 各種動作を制御する。そして、この制御部80 、例えばROMに格納された制御プログラムに って各種の制御を実行する。制御部80は、 知のフィードバック制御により、右輪駆動 ータ34及び左輪駆動モータ36を相互に独立し 所定の角度に制御する。操作モジュール46 の操作に応じて、右輪駆動モータ34及び左輪 駆動モータ36が回転すいる。例えば、操作モ ュール46には、操作レバーの倒れ角を測定 るセンサが設けられている。操作モジュー 46は、操作レバーの倒れ角、倒れ角の変化量 によって、加速度や目標速度を算出する。す なわち、操作レバーの倒れ角が大きくなるほ ど、加速度や目標速度が大きくなる。そして 、所望の加速度、及び目標速度となるように 、右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36が 御される。

 さらに、制御部80は、右アーム14、及び左 アーム16の各関節の角度を制御する。各関節 、それぞれ独立して駆動する。右アーム14 及び左アーム16が駆動することによって、移 動体100の姿勢が変化する。すなわち、制御部 80は、移動体100の高さ、及び左右方向の傾斜 を制御する。

 例えば、右アーム14、又は左アーム16を駆 動すると、台座70を左右方向に傾斜すること できる。即ち、移動体100の車体12をロール 向(前方推進方向に平行な移動体100の前後軸 り)に自立的に揺動傾斜させることができる 。例えば、右アーム14の上関節モータ66、及 下関節モータ65を駆動し、右アーム14をくの 型に屈曲させる。具体的には、上関節モー 66、及び下関節モータ65を反対方向に一定角 度回転させる。これにより、回転軸C3と、回 軸C1とが接近する。移動体100の右側の車高 低くなる。このように、右アーム14と左アー ム16とを独立して駆動することによって、搭 者の乗り心地を向上することができる。具 的には、傾斜や段差がある地面であっても 左右方向において車体12を水平にすること できる。すなわち、左右方向に車体12が傾く のを防ぐことができ、乗り心地を向上するこ とができる。

 例えば、水平な地面を走行している間は 右アーム14、及び左アーム16を伸ばした状態 とする。すなわち、回転軸C1から回転軸C3ま 距離と、回転軸C2から回転軸C3までの距離を じにする。これにより、回転軸C3が水平に り、車体12が左右方向において水平となる。 そして、水平な地面を走行中に右駆動輪18が 差に乗り上げたり、地面が傾斜面に変わっ りすると、右駆動輪18が左駆動輪20よりも高 くなる。回転軸C3が右上がりに傾斜し、車体1 2が左右方向に傾く。ここで、車体12の左右方 向の傾斜を防ぐため、上述のように右アーム 14を駆動させる。これにより、右アーム14が の字状に屈曲して、回転軸C1と回転軸C3とが づく。一方、左アーム16は伸長しているた 、回転軸C2と回転軸C3とは離れている。この め、回転軸C3の傾きが変化して、車体12を水 平にすることができる。

 具体的には、ジャイロセンサ48からの出 によって、車体12が左右方向に傾斜している ことが検知される。ジャイロセンサ48からの 力に応じて制御部80が、一方のアームを駆 する。すなわち、制御部80は、傾斜して高く なっている方のアームを駆動する。例えば、 車体12の右側が高くなっている場合、制御部8 0は、右アーム14の各関節を制御する。下関節 モータ65、及び上関節モータ66が駆動して、 アーム14が屈曲する。さらに、車体12の傾斜 に応じた長さだけ、右アーム14を屈曲させ 。すなわち、上関節61、及び下関節63を、左 方向における車体12の傾斜角度に応じた回 角度だけ駆動する。これにより、回転軸C3が 水平になり左右方向において車体12が水平に る。もちろん、車体12の左側が高くなって る場合、左アーム16を同様に駆動する。この ように、右アーム14、及び左アーム16は、車 12の水平方向の傾きを修正するスイングアー ムとなる。

 さらに、右アーム14と左アーム16との両方 を駆動することによって、車高を変えること ができる。例えば、図3Aのように、右アーム1 4、及び左アーム16が伸びている状態から、右 アーム14、及び左アーム16をくの字状に屈曲 せる。これにより、図3Bに示すように、車体 12が下方に移動して、車高が低くなる。なお 図3A、及び図3Bは、移動体100のアームの動作 を説明する側面図である。ここでは、回転軸 C4と回転軸C5との高さが一致するように各関 を回転させる。すなわち、回転軸C4と回転軸 C5が同一水平面に含まれるようになる。これ より、左右方向において車体12が水平にな たまま、車体12の重心位置が低くなる。換言 すると車体12の重心位置が回転軸C1、C2に接近 する。よって、移動体100の車高を下げること ができる。すなわち、車体12の最も高い箇所 地面に近づき、座面が低くなる。これによ 、車体12の回転半径が小さくなるため、モ メントが小さくなる。異常発生時に車高を くすることによって、転倒時の衝撃を緩和 ることができる。具体的には、移動体100が 常状態となっていることを示すフェール信 が制御部80に入力されると、制御部80は、車 を下げる。異常発生時において転倒すると の衝撃を低減することができる。このよう 、両アームを駆動することによって、車体1 2の重心位置が鉛直方向に移動する。

 さらに、異常発生時には、図3Bに示すよ に、右アーム14の下関節63を進行方向前方に 出させている。従って、下関節63に設けら た衝撃吸収部材67が車体12よりも進行方向前 に突出する。これにより、移動体100が前方 に転倒したときに発生する衝撃を吸収する とができる。また、進行方向前方側の壁に つかっても、衝撃吸収部材67によって衝撃 吸収される。このように、異常発生時には 下関節63を突出させるいるため、転倒時に地 面と最初に接触する箇所が下関節63になる。 して、転倒時に地面と接触する箇所に、衝 吸収部材67を設ける。よって、転倒時に搭 者に加わる衝撃が吸収される。さらに、周 の人と衝突した場合の衝撃を吸収すること できる。よって、より安全性を向上するこ ができる。

 ここで、左アーム16の下関節93を進行方向 後方に突出させている。従って、下関節93に けられた衝撃吸収部材97が車体12よりも進行 方向後側に突出する。これにより、移動体100 が後方向に転倒したときに発生する衝撃を吸 収することができる。例えば、図3Bに示す状 で、移動体100が前側の壁に衝突しても、衝 吸収部材67が最も前側に配置されているた 、衝撃を吸収していることができる。さら 、前側の壁に衝突したときの力により、移 体100が後側に転倒しても、左アーム16に設け られた衝撃吸収部材97が地面や壁と衝突する すなわち、移動体100の最も後方に配置され 衝撃吸収部材97が地面や壁に衝突する。従 て、衝撃を吸収することができる。このよ に前後方向の壁に衝突した場合でも、衝撃 収部材67、97によって、衝撃を吸収すること できる。すなわち、前後両方に衝撃吸収部 67、97を突出させることによって、より安全 性を向上することができる。

 ここで、右アーム14と左アーム16とを同じ 角度だけ、反対方向に回転させる。すなわち 、図3Aから図3Bに移行するとき、下関節63は、 反時計周りに回転し、下関節93は時計回りに 転する。また、下関節63と下関節93の回転角 度を同じにする。さらに、上関節61は、時計 りに回転し、上関節91は反時計回りに回転 る。そして、上関節61と上関節91の回転角度 同じにする。これにより、右アーム14と左 ーム16とが反転した構成となる。すなわち、 図3Bの状態で、移動体100を横から見ると、右 ーム14と左アーム16は回転軸C3から地面に伸 た垂線に対して反転している。そして、回 軸C1と回転軸C2を結ぶ車軸上に、回転軸C3が 置されている。さらに、各関節を同期して 動する。これにより、車体12が左右方向に 斜するのを防ぐことができ、乗り心地を向 することができる。よって、安定性を向上 ることができる。

 また、アームが屈曲した状態でも、図3B 示すように、下関節63、93は、車軸C1,C2より 高くなっている。すなわち、下関節63、93を 後に突出させているため、転倒時に地面と 初に接触する箇所を高くすることができる このように、車軸C1,C2よりも上方において 衝撃吸収部材67,97が前後方向に突出している 。従って、アーム14、16の下関節63、93が乗り げることによる転倒を防ぐことができる。 なわち、転倒時に地面と最初に接触する箇 である下関節63、93は、地面から一定距離隔 てて配置される。これは、アームを屈曲させ て、下関節63、93を車体12の前後に突出させて いることに起因している。換言すると、両ア ームの長さ、及び関節角度を最適化すること で、衝撃吸収部材67、97の地面に対するクリ ランスを確保することができる。これによ 、衝撃吸収部材67、97が車体12よりも前後に 出させても、乗り上げによる転倒を防ぐこ ができる。従って、段差等がある地面にお て、転倒を防ぐことができる。

 次に、制御部80による制御について図4を いて説明する。図4は、制御部80の制御を説 するためのブロック図である。制御部80は 走行制御モジュール81と、姿勢制御モジュー ル82とを有している。制御部80は、走行制御 ジュール81と姿勢制御モジュール82とを統括 に制御する。走行制御モジュール81は、右 駆動モータ34と左輪駆動モータ36を制御する ンプを有している。走行制御モジュール81 、右輪駆動モータ34と左輪駆動モータ36とに 動信号を出力して、右駆動輪18、及び左駆 輪20をフィードバック制御する。具体的には 、右輪エンコーダ52と、左輪エンコーダ54で 定された測定値が走行制御モジュール81に入 力される。また、走行制御モジュール81には 倒立を安定させるため、ジャイロセンサ48 らの傾斜角速度が入力されている。さらに 走行制御モジュール81には、操作モジュール 46による操作の応じた指令値が入力される。 して、走行制御モジュール81は、測定値、 令値及び傾斜角速度に基づいて、右輪駆動 ータ34と左輪駆動モータ36を駆動する。この うに、走行制御モジュール81は、右駆動輪18 、及び左駆動輪20をフィードバック制御する これにより、移動体100は、操作モジュール4 6での操作に応じて移動する。よって、倒立 態で安定して走行することができる。ここ のフィードバック制御としては公知の制御 法を用いることができる。

 姿勢制御モジュール82は、移動体100の姿 を制御する。すなわち、姿勢制御モジュー 82は、右アーム14、及び左アーム16の各関節 モータを駆動するためのアンプを有してい 。姿勢制御モジュール82は、制御信号を出力 して、右アーム14、及び左アーム16の姿勢を 御する。具体的には、姿勢制御モジュール82 には、ジャイロセンサ48から、車体12の傾斜 速度を示す検出信号が入力される。すなわ 、ジャイロセンサ48で検出された車体12の傾 角速度の値が姿勢制御モジュール82に入力 れる。そして、ジャイロセンサ48で検出され た傾斜角速度によって、車体12が左右方向に 斜していることが検知される。車体12が左 方向に傾斜している場合、右アーム14、又は 左アーム16を駆動する。ここでは、車体12が くなっている方のアームを駆動して、傾斜 度を修正する。すなわち、姿勢制御モジュ ル82が傾斜角度を打ち消すように一方のアー ムを制御する。これにより、左右方向におけ る傾斜角度の変化が低減するため、安定して 走行することが可能になる。搭乗者の乗り心 地を向上することができる。

 また、姿勢制御モジュール82は、異常発 時に、右アーム14、及び左アーム16の駆動を 御する。これにより、車高を下げることが きる。姿勢制御モジュール82には、移動体10 0に異常が発生したことを示すフェール信号88 が移動体100内の電子機器から入力されている 。姿勢制御モジュール82は、フェール信号に づいて、車高を下げる。すなわち、右アー 14と左アーム16を屈曲して、回転軸C3を回転 C1、C2に近づける。フェール信号88としては 各機器に異常が発生したときに、その機器 ら出力されるアラーム信号を用いることが きる。例えば、右輪駆動モータ34や左輪駆 モータ36に異常が発生したときに出力される アラーム信号をフェール信号として用いるこ とができる。具体的には、右輪駆動モータ34 左輪駆動モータ36での電流異常や、制御部80 とモータ間の通信異常が生じた場合に、フェ ール信号が出力される。あるいは、エンコー ダ異常が生じたときに、右輪エンコーダ52や 輪エンコーダ54から出力されるアラーム信 をフェール信号として用いてもよい。また バッテリーモジュール44、ジャイロセンサ48 センサ58などの各機器から出力されるアラ ム信号であってもよい。このように、移動 100の走行に関与する機器からのアラーム信 をフェール信号として用いることができる 従って、機器が故障して、移動体100の走行 支障が生じた場合、移動体100が正常に走行 ることができない異常状態になったと認識 れ、フェール信号88が出力される。そして、 異常状態になったときに出力されるフェール 信号88に応じて、アームを駆動する。これに り、異常発生時に、確実に車高を下げるこ ができる。

 このように、フェール信号88は、例えば 移動体100に設けられている機器(センサ、エ コーダ、モータ、バッテリー、制御部等)か ら出力される。例えば、機器が故障した場合 には、その機器から故障したことを示すアラ ーム信号が出力される。故障したことを示す アラーム信号をフェール信号として用いるこ とができる。すなわち、機器に故障が発生し た場合、移動体100の走行に支障が生じる。機 器に故障が発生すると、移動体100が正常に移 動することができない異常状態となる。機器 に故障などの異常が生じた場合には、その機 器からアラーム信号がフェール信号として出 力される。さらには、エンコーダや、各種セ ンサなどの機器からの出力が異常な値になっ ている場合、その機器や制御部80からフェー 信号が出力される。例えば、右輪駆動モー 34や左輪駆動モータ36によって出力されるト ルクが異常な値となっているときに、フェー ル信号が出力される。各機器に動作異常が発 生したときに、フェール信号が出力される。 このように、移動体100には、走行に関与する 複数の機器が設けられている。そして、複数 の機器を動作させることによって、移動体100 が移動する。移動体100に設けられている複数 の機器のうち、一つ以上が出力するフェール 信号に基づいて、異常状態となったことが認 識される。そして、フェール信号88が出力さ 、上記の動作が実行される。具体的には、 駆動輪18、及び左駆動輪20の回転を制御する ために設けられている機器が出力するフェー ル信号に基づいて車高が下げされる。これに より、移動体100が正常に動作することができ ない異常状態となったときに、確実に車高を 下げることができる。なお、フェール信号を 出力する機器は、特に限定されるものではな い。

 次に、図5を用いて、上記の車高制御につ いて説明する。図5は、上記の制御方法を示 フローチャートである。まず、移動体100の 行処理が開始しているとき、フェールが発 したか否かを判定する(ステップS101)。すな ち、異常状態になったときに電子機器から 力されるフェール信号が制御部80に入力され ているか否かを判定する。フェール信号が入 力されている場合、フェール発生と判定し、 フェール信号が入力されていない場合、フェ ールが発生してないと判定する。フェール信 号が入力されていないときは、そのまま次サ イクルを繰り返す。すなわち、通常の走行動 作を行なうとともに、ステップS101に戻る。 方、フェールが発生したときは、車高を下 る(ステップS102)。すなわち、右アーム14、及 び左アーム16の関節モータを駆動して、回転 C3を地面に近づけていく。ここでは、予め 定された回転角度だけ、各関節モータを駆 させる。すなわち、車高を下げるときのア ムの姿勢は予め設定されている。これによ 、フェール時に一定高さだけ車高を下げる とができる。よって、転倒時のモーメント 小さくなり、衝撃を緩和することができる

 そして、車体12の前後方向に衝撃吸収部 67、97を突出させる(ステップS103)。すなわち 車体12の前方に衝撃吸収部材67を突出させ、 後方に衝撃吸収部材97を突出させる。これに り、移動体100が転倒したとしても、衝撃吸 部材67、及び衝撃吸収部材97の一方が最初に 地面と衝突する。よって、衝撃を吸収するこ とができる。

 衝撃吸収部材67、97を突出した後、各車輪 駆動モータに対する駆動トルクの指令値を0 する(ステップS104)。すなわち、車体12が予め 定められた高さまで下げられたら、右輪駆動 モータ34、及び左輪駆動モータ36のトルクを0 する。そして、車輪駆動モータの駆動電圧 0にする(ステップS105)。これにより、移動体 100の移動が停止する。このように制御するこ とによって、異常が発生した時に生じる衝撃 を低減することができる。さらに、アームの 各関節によって車高を下げるとともに、衝撃 吸収部材67、97を突出させている。すなわち 車高を下げるための駆動と、衝撃吸収部材 突出させる駆動とを、共通のアクチュエー によって実施している。これにより、簡便 構成で衝撃を低減することができ、制御を 素化できる。また、通常走行時は、車高が くなっているため、所望の座面を所望の高 にすることができる。例えば、搭乗者の顔 歩いている人間の顔とほぼ同じ高さにする とができる。これにより、歩いている人間 話しながら移動することができるようにな 、利便性を向上することができる。

 なお、フェールが発生していない通常の 行時では、各アームが伸長しているとして 明したが、通常の走行時においても、同じ 度だけ両アームを曲げていてもよい。また 上記の説明では各アームに回転関節を設け 構成としたが、これに限るものではない。 えは、アームに直動関節を設けて、車体12 アームに沿ってスライドさせるようにして よい。すなわち、フェール発生時にアーム 縮めて、車高を下げてもよい。

 さらに、上記の説明では、車高を下げる めのアームの各関節によって衝撃吸収部材 突出させたが、車高を下げるアクチュエー と、衝撃吸収部材を突出させるアクチュエ タを別々のものとしてもよい。例えば、前 方向に伸縮するアクチュエータを別個に設 、このアクチュエータの先端に衝撃吸収部 を設けてもよい。

 次に、本発明の他の実施形態にかかる移 体101の構成について図6A、及び図6Bを用いて 説明する。図6A、及び図6Bは、他の実施形態 かかる移動体101の構成を模式的に示す正面 である。図6Aは、通常の走行時の状態を示す 図であり、図6Bはフェール発生時の状態を示 図である。なお、移動体101の基本的構成、 び制御については、上述の移動体100と同様 あるため、説明を省略する。

 図6Aに示すように、移動体101は、下関節63 、93の回転軸が移動体100と異なっている。す わち、下関節63、93の回転軸は図6A、及び図6 Bの紙面に垂直な方向になっている。下関節63 は、上リンク62に対する下リンク64の角度を 化させる。下関節93は、上リンク92に対する リンク94の角度を変化させる。従って、下 節63、93が駆動すると、下リンク64、94が回転 して、図6Bに示すようになる。通常走行時は 図6Aに示すように高い車高になっている。 して、フェール発生時には、図6Bに示すよう に、右車台17と左車台19の間隔が広くなる。 れにより、車高が低くなるため、衝撃を緩 することができる。ここでは、下関節63、93 90°回転させている。従って、下リンク64、9 4の長手方向が左右方向になる。このように フェール発生時には、右アーム14、及び左ア ーム16が横方向に広がることによって、車高 低くなる。

 さらに、本実施の形態では、右車台17、 び左車台19に関節を追加している。両車台の 関節は、紙面と垂直な方向が回転軸となって いる。そして、フェール発生時に、右車台17 及び左車台19の関節を下関節63、93と同期し 駆動する。これにより、右駆動輪18、及び 駆動輪20の外周面が接地した状態のままとな る。そして、右駆動輪18、及び左駆動輪20が 分大きい場合、右駆動輪18、及び左駆動輪20 端部が車体12の前後に突出する。右駆動輪18 、及び左駆動輪20により衝撃を吸収すること できる。もちろん、車体12の前後に突出す 衝撃吸収部材と、その衝撃吸収部材を駆動 るアクチュエータを別に設けてもよい。

 さらに、他の実施形態の移動体101に対す 好適な車輪形状について、図7を用いて説明 する。図7は、車高を下げている途中におけ 左駆動輪20周辺の構成を示している。すなわ ち、フェール信号によって、下関節93が回転 て、左アーム16が広くなっている状態を示 ている。

 図7に示すように、左駆動輪20の外周面が 取りされている。すなわち、左駆動輪20の 周面の内側端部がテーパ形状になっており 外周面と内側側面の間に傾斜面20aが設けら ている。傾斜面20aでは、摩擦係数が小さく っている。すなわち、傾斜面20aは、左駆動 20の外周面と比べて小さい摩擦係数になって いる。よって、左アーム16を広くするときの 擦力が低下する。すなわち、下関節63の駆 力を打ち消す摩擦力が低減する。このよう 、傾斜面20aの摩擦係数を小さくすることに って、左アーム16を横方向に広げやすくする ことができる。さらに、通常の走行時には、 傾斜面20aは、接地しないので、車輪駆動には 支障がない。もちろん、右アームの右駆動輪 18についても同様の車輪を用いている。

 なお、上記の説明では、2輪型の移動体100 について説明したが、車輪の数は、これに限 られるものではない。1輪型の移動体でもよ 、3以上の車輪を有する移動体であってもよ 。さらに、上記の説明では、搭乗席22を有 る移動体100について説明したが、物体運搬 の移動台車であってもよい。もちろん、移 ロボットなどのその他の移動体であっても い。

 車輪の回転によって移動する倒立車輪型 動体,及びその制御方法に対して、広く利用 可能である。