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Patent Searching and Data


Title:
INVERTER, ELECTRIC VEHICLE EQUIPPED WITH THE INVERTER, AND HYBRID VEHICLE EQUIPPED WITH THE INVERTER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/078143
Kind Code:
A1
Abstract:
A torque limiting section which limits the torque command value of the electric motor so that the temperature of a switching element is suppressed at or below the upper limit temperature of the element includes a torque suppression means for obtaining the value of torque suppression for suppressing the torque of the electric motor from the switching element temperature, a torque suppression reducing means for obtaining the reduced value of the torque suppression for reducing the torque suppression value from the value of integral of the deviation between the element upper limit temperature and the switching element temperature, a first subtractor (18) for subtracting the torque suppression reduced value from the torque suppression value to obtain a torque limit value, and a second subtractor (20) for subtracting the torque limit value from the torque command value to obtain a limited torque command value and outputting the obtained value to a gate forming section.

Inventors:
HASEGAWA RYUTA (JP)
MORIKAWA RYUICHI (JP)
OOBU TOSHIHARU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/003688
Publication Date:
June 25, 2009
Filing Date:
December 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOSHIBA KK (JP)
HASEGAWA RYUTA (JP)
MORIKAWA RYUICHI (JP)
OOBU TOSHIHARU (JP)
International Classes:
H02M7/48; H02P27/06; H02P21/22
Foreign References:
JP2001069787A2001-03-16
JP2007300782A2007-11-15
JPH10210790A1998-08-07
JPH09140155A1997-05-27
JPH10210790A1998-08-07
JPH09140155A1997-05-27
Other References:
See also references of EP 2221959A4
Attorney, Agent or Firm:
YAMASHITA, Hajime (8th Floor Sumitomo-Hamamatsucho Building, 18-16, Hamamatsucho 1-chome, Minato-k, Tokyo 13, JP)
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Claims:
 スイッチング素子のオンオフにより直流を交流に変換し電動機を駆動制御するインバータと、
 前記インバータのスイッチング素子近傍に設置されスイッチング素子温度を検出する温度検出部と、
 前記電動機のトルクがトルク指令値になるように前記インバータのスイッチング素子をオンオフ制御するゲート生成部と、
 前記温度検出部から得られるスイッチング素子温度が素子上限温度以下に抑制されるように前記電動機のトルク指令値に制限を加えるトルク制限部とを備え、
 前記トルク制限部は、前記スイッチング素子温度に基づいて前記電動機のトルクを抑制するためのトルク抑制値を求めるトルク抑制手段と、
 前記素子上限温度と前記スイッチング素子温度との偏差の積分値に基づいて前記トルク抑制値を緩和するためのトルク抑制緩和値を求めるトルク抑制緩和手段と、
 前記トルク抑制手段で求めたトルク抑制値から前記トルク抑制緩和手段で求めたトルク抑制緩和値を減算してトルク制限値を求める第1減算器と、
 前記トルク指令値から前記第1減算器で求めたトルク制限値を減算して制限トルク指令値を求め前記ゲート生成部に出力する第2減算器と
 を備えるインバータ装置。
 前記トルク抑制手段は、前記スイッチング素子温度と前記素子上限温度より低く予め定めたトルク制限開始温度との偏差に比例した値をトルク抑制値として求める請求項1記載のインバータ装置。
 前記トルク抑制緩和値を前記トルク抑制値以下に制限する上限リミッタを備える請求項1または2に記載のインバータ装置。
 前記第1減算器で求めた前記トルク制限値を、零以上で前記トルク指令値以下に制限するトルク制限上下限リミッタを設ける請求項3に記載のインバータ装置。
 前記トルク指令値の変化率が所定範囲内となるように制限を加えるトルク制限値変化率上下限リミッタを設ける請求項3または4に記載のインバータ装置。
 前記トルク抑制手段で求めたトルク抑制値が零を超えるときは、トルク指令値が増大する際の変化率を所定値以下に制限を加えるトルク変化率上限リミッタを設ける請求項3または4に記載のインバータ装置。
 前記第1減算器で求めたトルク制限値が零を超えるときはトルク指令値の増大に制限を加えるトルク指令値上限リミッタを設けたことを特徴とする請求項3または4に記載のインバータ装置。
(1)スイッチング素子のオンオフにより直流を交流に変換し電動機を駆動制御するインバータと、
 前記インバータのスイッチング素子近傍に設置されスイッチング素子温度を検出する温度検出部と、
 前記電動機のトルクがトルク指令値になるように前記インバータのスイッチング素子をオンオフ制御するゲート生成部と、
 前記温度検出部から得られるスイッチング素子温度が素子上限温度以下に抑制されるように前記電動機のトルク指令値に制限を加えるトルク制限部とを備え、
 前記トルク制限部は、前記スイッチング素子温度に基づいて前記電動機のトルクを抑制するためのトルク抑制値を求めるトルク抑制手段と、
 前記素子上限温度と前記スイッチング素子温度との偏差の積分値に基づいて前記トルク抑制値を緩和するためのトルク抑制緩和値を求めるトルク抑制緩和手段と、
 前記トルク抑制手段で求めたトルク抑制値から前記トルク抑制緩和手段で求めたトルク抑制緩和値を減算してトルク制限値を求める第1減算器と、
 前記トルク指令値から前記第1減算器で求めたトルク制限値を減算して制限トルク指令値を求め前記ゲート生成部に出力する第2減算器と
を備えるインバータ装置と、
(2)前記インバータ装置を搭載し、前記インバータ装置からの交流電源を使用して車輪を駆動する電動機と
を更に具備する電気自動車。
(1)スイッチング素子のオンオフにより直流を交流に変換し電動機を駆動制御するインバータと、
 前記インバータのスイッチング素子近傍に設置されスイッチング素子温度を検出する温度検出部と、
 前記電動機のトルクがトルク指令値になるように前記インバータのスイッチング素子をオンオフ制御するゲート生成部と、
 前記温度検出部から得られるスイッチング素子温度が素子上限温度以下に抑制されるように前記電動機のトルク指令値に制限を加えるトルク制限部とを備え、
 前記トルク制限部は、前記スイッチング素子温度に基づいて前記電動機のトルクを抑制するためのトルク抑制値を求めるトルク抑制手段と、
 前記素子上限温度と前記スイッチング素子温度との偏差の積分値に基づいて前記トルク抑制値を緩和するためのトルク抑制緩和値を求めるトルク抑制緩和手段と、
 前記トルク抑制手段で求めたトルク抑制値から前記トルク抑制緩和手段で求めたトルク抑制緩和値を減算してトルク制限値を求める第1減算器と、
 前記トルク指令値から前記第1減算器で求めたトルク制限値を減算して制限トルク指令値を求め前記ゲート生成部に出力する第2減算器と
を備えるインバータ装置と、
(2)更に前記インバータ装置を搭載し、前記インバータ装置からの交流電源を使用して車輪を駆動する電動機と、
(3)前記電動機と併存して設けられ、前記車輪を併せて駆動する内燃機関と
 を具備するハイブリット自動車。
Description:
インバータ装置、並びに、この ンバータ装置を搭載した電気自動車、及び このインバータ装置を搭載したハイブリッ 自動車

 本発明は、スイッチング素子のオンオフ より直流を交流に変換し電動機を駆動制御 るインバータを備えたインバータ装置、並 に、このインバータ装置を搭載した電気自 車、及び、このインバータ装置を搭載した イブリット自動車に関する。

 電動機とエンジンと組み合わせたハイブ ッド自動車、または電動機のみで駆動する 気自動車に用いられる電動機はインバータ 置で駆動される。このインバータ装置は直 を交流に変換して所定のトルク及び周波数 電動機を駆動する。インバータ装置は自動 内に組み込まれ、搭乗スペースの確保のた にその小型化が望まれている。

 自動車の走行環境によってインバータ装 を構成するインバータのスイッチング素子 温度が大きく変動し、特にハイブリッド自 車においては、エンジンの発熱の影響でイ バータのスイッチング素子は高温になる。 ンバータ内のスイッチング素子は、このよ な周囲温度に加えて、スイッチング素子自 に電流が流れることによる定常損失、オン フによるスイッチング損失の影響で温度が 昇し、ある温度を超えると破壊に至る恐れ ある。

 スイッチング素子の破壊を回避するため 、インバータを冷却したり、またはスイッ ング素子やインバータの温度を測定してト クやスイッチング周波数を制限することが われている。インバータの冷却向上のため は放熱フィンを大きくする必要があるが、 熱フィンを大きくすると重量や体積が共に きくなる。一方、スイッチング周波数を低 すると、リップル電流が増加しコンデンサ 発熱したり制御性に悪影響を与えたりする とがある。

 このような事情から、最終的には電動機 トルクを制限し、スイッチング素子自身に れる電流を低減してスイッチング素子の発 を抑えることになる。そこで、インバータ スイッチング素子が所定温度を超えたとき トルク制限を開始し、上昇温度と温度変化 とに比例したトルク制限をかけ、スイッチ グ素子の発熱を抑えスイッチング素子の破 を回避するようにしたものがある、例えば 日本国の公開特許公報、特開平10-210790号公 (以下、特許文献1という)がある。

また、パワートランジスタモジュールの温 度上昇率を検出し、温度上昇率が所定値以上 である場合にはパワートランジスタモジュー ルの保護動作を行うようにしたものがある、 例えば、日本国の公開特許公報、特開平9-1401 55号公報(以下、特許文献2という)がある。

 しかし、特許文献1、2のものでは、スイ チング素子が所定温度を超えたときはトル 制限を加えるものであるが、状況に応じた 切なトルク制限量については考慮されてい い。

 例えば、トルク制限量をスイッチング素 の温度に比例したものとした場合には、そ 比例定数として最大周囲温度を想定した比 定数を用いることになる。これは、スイッ ング素子の破壊を確実に防止するには、周 温度が最も高い状態を想定してトルク制限 を決定する必要があるからである。そのた 、周囲温度が低い状態では必要以上にトル 制限がかかり、運転者の操作快適性を損な 恐れがある。

 トルク制限量を最小にするためには、周 温度に応じた比例定数を設定する必要があ 、そのためには、周囲温度を計測するシス ムの導入や比例定数を設定するための検証 必要とする。そうすると、制御は複雑化し 信頼性の低下やインバータの体積やコスト 増大する弊害が生じる。

 本発明の目的は、スイッチング素子の温度 昇を防止するためのトルク制限量を最小に 、通電能力向上によるインバータの高パワ 密度化を図り、運転者の操作快適性の向上 制御の簡素化を図ることができるインバー 装置、並びに、このインバータ装置を搭載 た電気自動車、及び、このインバータ装置 搭載したハイブリット自動車を提供するこ である。

 上記目的を達成するために、本発明のイン ータ装置は、次の構成からなる。即ち、
 スイッチング素子のオンオフにより直流を 流に変換し電動機を駆動制御するインバー と、
 前述のインバータのスイッチング素子近傍 設置されスイッチング素子温度を検出する 度検出部と、
 前述の電動機のトルクがトルク指令値にな ように前述のインバータのスイッチング素 をオンオフ制御するゲート生成部と、
 前述の温度検出部から得られるスイッチン 素子温度が素子上限温度以下に抑制される うに前述の電動機のトルク指令値に制限を えるトルク制限部とを備え、
 前述のトルク制限部は、前述のスイッチン 素子温度に基づいて前述の電動機のトルク 抑制するためのトルク抑制値を求めるトル 抑制手段と、
 前述の素子上限温度と前述のスイッチング 子温度との偏差の積分値に基づいて前述の ルク抑制値を緩和するためのトルク抑制緩 値を求めるトルク抑制緩和手段と、
 前述のトルク抑制手段で求めたトルク抑制 から前述のトルク抑制緩和手段で求めたト ク抑制緩和値を減算してトルク制限値を求 る第1減算器と、
 前述のトルク指令値から前述の第1減算器で 求めたトルク制限値を減算して制限トルク指 令値を求め前述のゲート生成部に出力する第 2減算器と
 を備える。

 本発明によれば、スイッチング素子の温度 昇を防止するためのトルク制限量を最小に 、通電能力向上によるインバータの高パワ 密度化を図り、運転者の操作快適性の向上 制御の簡素化を図ることができる。

第1図は、本発明の実施例に係わるイン バータ装置の構成図。 第2図は、本発明の実施例におけるトル ク制限部のブロック構成図。 第3図は、本発明の実施例におけるイン バータのスイッチング素子温度Tjが素子上限 度TL1を超える場合の動作特性図。 第4図は、本発明の実施例におけるイン バータのスイッチング素子温度Tjがトルク制 開始温度TL0と素子上限温度TL1の間に保たれ 場合の動作特性図。 第5図は、本発明のインバータ装置を電 気自動車に組み込んだ場合の簡易透視斜視図 。 第6図は、本発明のインバータ装置をハ イブリット自動車に組み込んだ場合の簡易透 視斜視図。

発明を実施する為の最良の形態

 以下、本発明に係るインバータ装置の一 施例を、図面を参照して説明する。

 図1は本発明の実施例に係わるインバータ 装置の構成図である。図1では電気自動車の 動機5にインバータ装置3を適用した場合を示 しているが、本発明の実施例に係わるインバ ータ装置3は、電気自動車のみならず電気推 船等の電動機5にも適用できる。

 図1に示すように、インバータ装置3は、 流電源4からの直流を交流に変換し電動機5に 入力するインバータ2と、インバータ2を構成 るスイッチング素子Sの温度を検出する温度 検出器9と、インバータ2を構成するスイッチ グ素子Sにゲート信号gを出力するゲート回 15と、トルク制限部11及びゲート生成部12を した演算制御装置10とから構成される。

 電動機5のトルク指令値Tqaは、アクセル装 置1からインバータ装置3に入力される。すな ち、アクセル装置1からのトルク指令値Tqaは 制御演算装置10のトルク制限部11に入力され トルク制限部11では温度検出器9で検出され インバータ2のスイッチング素子Sの温度に基 づいて必要に応じてトルク指令値Tqaに制限を 加える。

 トルク制限部11の出力である制限トルク 令値Tqbは、制限が加えられずにトルク指令 Tqaがそのまま出力される場合と、トルク指 値Tqaに制限が加えられてトルク指令値Tqaと なった値が出力される場合とがある。以下 説明では、それら双方を含んだトルク指令 を制限トルク指令値Tqbとする。

 トルク制限部11の出力である制限トルク 令値Tqbはゲート生成部12に出力される。ゲー ト生成部12では、電動機5が制限トルク指令値 Tqbを満たすトルク得るように電流指令値dを 算しゲート回路15に出力する。ゲート回路15 電流指令値dを得るようなゲート信号gをイ バータ2のスイッチング素子Sに出力する。イ ンバータ2は制限トルク指令値Tqbに応じて直 電源4の直流を交流に変換し電動機5を駆動し て車輪6を制御する。

 次に、インバータ2は、直流電圧を平滑化 するコンデンサ7が入力段に接続され、スイ チング素子SによりU相、V相、W相のブリッジ 路が構成されている。U相のブリッジ回路は 、スイッチング素子Supとスイッチング素子Sun との接続点が電動機5に接続されている。ス ッチング素子Supとスイッチング素子Sunとに 還流ダイオードDup、Dunがそれぞれ逆並列に 続されている。V相についても同様に、V相の ブリッジ回路は、スイッチング素子Svp、Svn、 還流ダイオードDvp、Dvnで構成される。また、 W相のブリッジ回路は、スイッチング素子Swp Swn、還流ダイオードDwp、Dwnで構成される。

 スイッチング素子Sup、Sun、Svp、Svn、Swp、S wnのいずれか1つまたは複数の近傍に温度セン サ8が設けられる。この実施例では温度セン 8がダイオードである場合を示している。ダ オードは定電流の条件では、温度が上昇す と順方向電圧が小さくなる傾向にある。ダ オードに一定の電流を供給し、順方向電圧 測定することによって、スイッチング素子S の温度が得られる。温度センサ8はダイオー 以外のものでもよいが、応答性が高く高精 のものが望ましい。温度センサ8が出力した 圧は、温度検出回路9を通して制御演算装置 10に入力される。

 次に、制御演算装置10は、トルク制限部11 とゲート生成部12で構成される。トルク制限 11には、温度検出回路9から得られるスイッ ング素子温度Tjと、アクセル装置1から伝達 れるトルク指令値Tqaとが入力される。トル 指令値Tqaには、スイッチング素子温度Tjに じてトルク制限がかけられ、制限トルク指 値Tqbをゲート生成部12に出力する。ゲート生 成部12は、電動機5のトルクが制限トルク指令 値Tqbとなるように電流指令値を演算し、電流 指令値を得るようなゲート信号をゲート回路 15に出力する。

 ゲート回路15は、スイッチング素子Sup、Su n、Svp、Svn、Swp、Swnが有するゲートのすべて 接続され、制御演算装置10から入力されたゲ ート信号gに応じてオン・オフの切り替えを う。

 図2はトルク制限部11のブロック構成図で る。トルク制限部11には、トルク指令値Tqa び温度検出器9で検出されたスイッチング素 温度Tjを入力し、スイッチング素子温度Tjに 基づいてトルク指令値Tqaに制限を加えるもの である。

 スイッチング素子温度Tjは、トルク制限 11のトルク抑制手段13及びトルク抑制緩和手 14に入力される。トルク抑制手段13は減算器 16と比例器19とから構成され、減算器16はスイ ッチング素子温度Tjと予め定めたトルク制限 始温度TL0との偏差を求め、比例器19はその 差に比例定数Kpを乗算してトルク抑制値aを める。求められたトルク抑制値aは第1減算器 18に入力される。

 一方、トルク抑制緩和手段14は、減算器17 と積分器21と積分値上限リミッタ23とから構 され、減算器17は予め定められた素子上限温 度TL1とスイッチング素子温度Tjとの偏差を求 、積分器21はその偏差を積分して積分値を め、積分値上限リミッタ23はその積分値がト ルク抑制値a以下となるように制限を加えて ルク抑制緩和値bを求める。求められたトル 抑制緩和値bは第1減算器18に入力される。

 第1減算器18は、トルク抑制手段13からの ルク抑制値aとトルク抑制緩和手段14からの ルク抑制緩和値bとの偏差を求め、その偏差 初期トルク制限値cとして出力する。初期ト ルク制限値cはトルク制限値上下限リミッタ25 及びトルク制限値変化率上下限リミッタ26を ってトルク制限値c1として第2減算器20に出 される。

 一方、トルク指令値Tqaは、トルク指令値 化率上限リミッタ27及びトルク指令値上限 ミッタ28を通って第2減算器20に入力され、第 2減算器20は、トルク指令値Tqaからトルク制限 値c1を減算して制限トルク指令値Tqbを求めゲ ト生成部12に出力する。

 ここで、素子上限温度TL1はスイッチング 子温度Tjをある温度以下に抑制したいとき 設定温度である。また、トルク制限開始温 TL0は、トルク制御部11がトルク指令値Tqaに対 して制限をかけ始めるときの温度であり、素 子上限温度TL1を下回る値に予め設定される。

 トルク抑制手段13の減算器16で、スイッチ ング素子温度Tjからトルク制限開始温度TL0を 算し、比例器19で比例定数Kpを乗算した値を トルク抑制値aとする。それに対し、トルク 制緩和手段14の減算器17で、素子上限温度TL1 らスイッチング素子温度Tjを減算し、それ 積分器21によって積分時間Tiごとに積算した をトルク抑制緩和値bとする。この場合、ト ルク抑制緩和値bはトルク抑制値aを上回らな ように、積分値上限リミッタ23で制限をか る。

 トルク抑制値aからトルク抑制緩和値bを 算した値を初期トルク制限値cとする。初期 ルク制限値cは、トルク制限値上下限リミッ タ25にて、零以上で、トルク指令値変化率上 リミッタ27及びトルク指令値上限リミッタ28 を通ったトルク指令値Tqa以下となるように制 限が加えられる。また、トルク制限値変化率 上下限リミッタ26にてその変化率に制限が加 られる。そして、トルク制限値c1として第2 算器20に出力され、第2減算器20でトルク指 値Tqaから減算され新たに制限トルク指令値Tq bを得る。

 トルク指令値変化率上限リミッタ27は、 イッチング素子温度Tjがトルク制限開始温度 TL0より高い場合には、トルク指令値Tqaの上昇 率を所定変化率以下に抑えるものであり、ト ルク指令値上限リミッタ28は、初期トルク制 値cが零を上回るとき、トルク指令値Tqaの上 昇を零とするようにトルク指令値Tqaに制限を 加えるものである。

 次に、動作を説明する。図3は本発明の実 施例におけるインバータのスイッチング素子 温度Tjが素子上限温度TL1を超える場合の動作 性図である。図3は、電動機5のトルクがア セル装置1から発せられたトルク指令値Tqaに るように制御した結果、スイッチング素子 度Tjがトルク制限開始温度TL0が越え、さら 素子上限温度TL1を超える場合の特性を示し いる。

 この場合には、図3に示すように、スイッ チング素子温度Tjはトルク制限開始温度TL0を えたときは一時的に下降し、再度上昇して 終的に素子上限温度TL1に制限される特性と る。

 いま、時点t0においてアクセル装置1から ルク指令値Tqaが伝達されたとする。時点t0 は、スイッチング素子温度Tjはトルク制限開 始温度TL0以下なので、トルク抑制値aは負の である。また、トルク抑制緩和値bは零であ 。従って、第1減算器18で演算される初期ト ク制限値cは負の値になる。

 初期トルク制限値cは、トルク制限値上下 限リミッタ25で零以上になるように制限をか られるので、トルク制限値c1は零となる。 まり、トルク指令値Tqaは制限されず、その まゲート生成部12に伝えられ、所望のトルク が得られる。従って、このときは、制限トル ク指令値Tqbはトルク指令値Tqaと等しい。

 その後、スイッチング素子温度Tjが上昇 トルク制限開始温度TL0になる時点t1まで、つ まり、時点t0~時点t1においては、スイッチン 素子温度Tjは上昇し続けるが、スイッチン 素子温度Tjはトルク制限開始温度TL0以下なの で、トルク抑制値aは負の値である。また、 分器21の積分値は正の値となるが、積分値上 限リミッタ23によりトルク抑制値a以下に抑制 されるので、トルク抑制緩和値bは負の値と る。従って、第1の減算器18で演算される初 トルク制限値cは負の値になり、時点t0のと と同様に、トルク指令値Tqaは制限されず、 限トルク指令値Tqbはトルク指令値Tqaと等し 。

 次に、時間t1においてスイッチング素子 度Tjがトルク制限開始温度TL0に達し、さらに 、トルク制限開始温度TL0を超えると、トルク 抑制値aが正の値となる。トルク抑制緩和値b トルク抑制値aより大きくならないように積 分値上限リミッタ23がかけられているので、 限開始時点での値は零であり、制限が開始 れてから間もないので、トルク抑制緩和値b の値は小さく、トルク制限にほとんど関与し ない。従って、第1減算器18からはトルク抑制 値aにほぼ等しい初期トルク制限値cが出力さ 、第2減算器20ではトルク指令値Tqaからトル 抑制値aにほぼ等しいトルク制限値c1が減算 れた制限トルク指令値bとなる。

 そして、スイッチング素子温度Tjがさら 上昇すると、トルク抑制値aは増大するので トルク制限値c1も増大する。従って、制限 ルク指令値Tqbが小さくなるので、時間t2にお いてスイッチング素子温度Tjは下降に転じる しかし、時間が経過するとトルク抑制緩和 bが増大するので、トルク制限値c1は緩和さ る方向に動くことから、時間t3においてス ッチング素子温度Tjは再び上昇することにな る。

 そして、時間t4において、スイッチング 子温度Tjが素子上限温度TL1まで上昇すると、 トルク抑制緩和値bは増加することなく一定 なる。これにより、トルク制限値c1を緩和す る動作は停止し、トルク抑制緩和値bが増大 ることはないので、スイッチング素子温度Tj は素子上限温度TL1を超えることはない。この ようにして、スイッチング素子温度Tjは素子 限温度TL1ぎりぎりに保たれ、初期トルク制 値cを最小に抑えることができる。

 次に、図4は本発明の実施例におけるイン バータのスイッチング素子温度Tjがトルク制 開始温度TL0と素子上限温度TL1の間に保たれ 場合の動作特性図である。

 時間t0においてトルク指令値Tqaが伝達さ 、スイッチング素子温度Tjがトルク制限開始 温度TL0に達するまではトルク制限はかからな い。時間t1でスイッチング素子温度Tjがトル 制限開始温度TL0に到達し、さらに、スイッ ング素子温度Tjがトルク制限開始温度TL0を超 えると、トルク抑制値aが増加するのでトル 制限がかかる。一方、トルク抑制緩和値bは ルク抑制値aより大きくならないように積分 値上限リミッタがかかっているので、時間t1 時点でトルク制限には関与しない。

 図4に示すように、最終的にスイッチング 素子温度Tjが素子上限温度TL1に達しない場合 は、素子上限温度TL1とスイッチング素子温 Tjとの偏差は定常的に大きいので、トルク 制緩和値bは増大し続ける。その結果、トル 抑制緩和値bはトルク抑制値aを上回ろうと 、逆にトルク制限を負の方向、つまりトル を増大させる方向に制御が働こうとするが トルク抑制緩和値bはトルク抑制値aを上回ら ないように積分値上限リミッタ23がかけられ いるので、時間t2でトルク抑制緩和値bはト ク抑制値aに一致する。初期トルク制限値c= ルク抑制値a-トルク抑制緩和値b=0なので、 果的にトルク制限値c1は零となり、トルク制 限がかからない。

 このように、スイッチング素子温度Tjが 子上限温度TL1に達しない程度のトルク指令 Tqaにおいては、一時的にトルク制限がかか ものの最終的にはトルク制限を零とするこ ができる。従って、周囲温度が低い状態で 必要以上にトルク制限を掛けることがなく 運転者の操作快適性を損なうことがなくな 。

 次に、トルク制限値上下限リミッタ25、 ルク制限値変化率上下限リミッタ26、トルク 指令値変化率上限リミッタ27、トルク指令値 限リミッタ28について説明する。

 まず、トルク制限値上下限リミッタ25は 初期トルク制限値cに対して零以上、トルク 令値Tqa以下の制限をかけるものである。こ は、誤ってトルク指令値Tqa以上に電動機5の トルクが上昇することを防止すると共に、ト ルク指令値Tqaが負になることを防ぐためであ る。

 トルク制限値変化率上下限リミッタ26は トルク制限値上下限リミッタ25で制限を掛け た初期トルク制限値cに対して、変化率の上 限を掛けるものである。これは、例えばエ ジンと組み合わせて走るハイブリッド自動 に適用するときに効果的である。エンジン 力が初期トルク制限値cによって抑制された ルクを補助するシステムにおいて、初期ト ク制限値cの変化率をエンジンの応答速度以 下に抑えることによって、スムーズにエンジ ン出力の補助を得られる。その結果、運転者 はトルク制限がかかったことを意識せず、快 適に走行することができる。このトルク制限 値変化率上下限リミッタ26は必ず設置しなけ ばならないものではなく、用途に応じて適 な上下限値を設定して使用する。

 次に、トルク指令値変化率上限リミッタ2 7は、スイッチング素子温度Tjがトルク制限開 始温度TL0を上回ったときにのみ適用される。 スイッチング素子温度Tjがトルク制限開始温 TL0より高い状態で、さらにトルク指令値Tqa 上昇してしまうと、比例定数Kpや積分時間Ti 、トルク制限値変化率上下限リミッタ26の上 値によってはトルク制限が追従できず、ス ッチング素子温度Tjが素子上限温度TL1を上 る可能性がある。トルク指令値変化率上限 ミッタ27でトルク指令値Tqaの上昇を遅らせる と、スイッチング素子温度Tjが上昇する前に ルク制限をかけることができ、問題を回避 きる。

 トルク指令値上限リミッタ28は、トルク 限値c1が零を上回ったときに限定して使用さ れる。トルク制限がかかっているときは、ス イッチング素子温度Tjが素子上限温度TL1と一 しているか、またはそれに準ずる状況であ 。よって、これ以上トルク指令値Tqaを増大 せるとスイッチング素子温度Tjが素子上限 度TL1を上回る可能性が高いので、トルク指 値Tqaを増大させないようにする。その結果 スイッチング素子温度Tjが素子上限温度TL1を 上回ることはない。


 図5は、前述のインバータ装置3を電気自動 に組み込んだ場合の簡易透視斜視図である

 電気自動車の車体90には、前述のインバ タ装置3が車体90のフロント内部に搭載され このインバータ装置により電源が供給され 3相電動機5が設けられている。

 この3相電動機5により車輪6が駆動され、 進力を電気自動車に与える。推進力の与え は、前述した方法にて行われる。

 図6は、前述のインバータ装置3をハイブ ット自動車に組み込んだ場合の簡易透視斜 図である。

 ハイブリット自動車の車体100には、前述 インバータ装置3が車体100のフロント内部に 搭載され、このインバータ装置により電源が 供給される3相電動機5が設けられている。

 ハイブリット自動車では、3相電動機5と 同して駆動力を車輪6へ与える内燃機関101が けられている。

 この3相電動機5及び内燃機関101により車輪6 駆動され、推進力を電気自動車に与える。 の3相電動機5による推進力の与え方は、前 した方法にて行われる。

 以上説明してきたように、本発明によれ 、スイッチング素子が所定温度を超えトル 制限を加えるにあたり、周囲温度が低い状 では必要以上にトルク制限を掛けないよう 、トルク抑制緩和手段によりトルク制限を 和するので、状況に応じて適切なトルク制 をかけることができ、運転者の操作快適性 損なうことを防止できる。