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Patent Searching and Data


Title:
LAWN MOWER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/136161
Kind Code:
A1
Abstract:
A lawn mower has a lawn mowing mechanism (13), grass collection box (18) for receiving grass mowed by the lawn mowing mechanism, a lift mechanism (19) for lifting the grass collection box (18) to a high position, and a rear lid plate (21) adapted to openably close an opening in the rear face of the grass collection box (18). When the mowed grass received in the grass collection box (18) is discharged with the grass collection box (18) lifted to a high position, the grass collection box (18) is supported at the lifted position with increased stability, and the lawn mower is reduced in size and weight. The bottom of the grass collection box (18) is open, and the open bottom is openably closed by a bottom lid plate (20). The construction allows mowed grass to be discharged from the grass collection box (18) by opening the bottom lid plate (20) and the rear lid plate (21).

Inventors:
FUKUMOTO TAKESHI (JP)
MORIGUCHI KAZUMA (JP)
KAWAKAMI KOJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/074798
Publication Date:
November 13, 2008
Filing Date:
December 25, 2007
Export Citation:
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Assignee:
YANMAR CO LTD (JP)
FUKUMOTO TAKESHI (JP)
MORIGUCHI KAZUMA (JP)
KAWAKAMI KOJI (JP)
International Classes:
A01D34/71; A01D34/63; A01D34/64
Foreign References:
JP2006304729A2006-11-09
JP2003033107A2003-02-04
JPH0538220A1993-02-19
JP2004141038A2004-05-20
JP2001275438A2001-10-09
JP2002084950A2002-03-26
Other References:
See also references of EP 2143315A4
Attorney, Agent or Firm:
ISHII, Akeo et al. (Kita 1-21 Tenjinbashi 2-chome, Kita-ku, Osaka-sh, Osaka 41, JP)
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Claims:
 走行機体に装着された芝刈り機構と、前記芝刈り機構にて刈り取った刈草を前向きの姿勢で受け入れる集草ボックスと、前記集草ボックスを前向きの姿勢で持ち上げるためのリフト機構とを備えており、前記集草ボックスはその後面に形成された開口を開閉自在に塞ぐ後蓋板を有している芝刈機であって、
 前記集草ボックスの底部を開放して、当該開放された底部を開閉自在に塞ぐ底蓋板を備えており、前記底蓋板及び前記後蓋板の開き作動にて前記集草ボックス内の刈草を排出するように構成されている、
芝刈機。
 前記底蓋板は、前記後蓋板又はその開閉機構に、前記後蓋板の開き作動に連動して開き回動するように連結されている、
請求項1に記載した芝刈機。
 前記底蓋板と、前記後蓋板又はその開閉機構とは、前記集草ボックス内に配置された可撓性部材を介して連結されている、
請求項2に記載した芝刈機。
 前記底蓋板は、前部側が前記集草ボックス内に向けて跳ね上がり後部側が下がるように開き回動する構成になっており、
 前記底蓋板の前部には、前記底蓋板を閉止した状態で前記集草ボックスの刈草受入口から前記排出ダクトに向けて突出する底部誘導板が、前記底蓋板と一体的に移動するように取り付けられている、
請求項1に記載した芝刈機。
 前記底部誘導板と前記集草ボックスの前記刈草受入口とは、前記底蓋板の開閉回動の途次において互いに干渉しない形状に形成されている、
請求項4に記載した芝刈機。
 前記底蓋板における開き回動の中心が前記底蓋板における前端と後端との間の部位に位置している、
請求項4に記載した芝刈機。
 前記底蓋板における開き回動の中心が前記底蓋板における前端と後端との中心位置よりも後方にずれた部位に位置している、
請求項6に記載した芝刈機。
 前記底蓋板は、刈草を受け入れる下げ位置に前記集草ボックスを保持した状態で開き回動可能に構成されている、
請求項4に記載した芝刈機。
 前記集草ボックスが前記下げ位置にある状態で開き回動した前記底蓋板は、前記底部誘導板の先端部を前記排出ダクトにおける刈草排出口の上部に臨ませた放てき傾斜姿勢に保持されるように構成されている、
請求項8に記載した芝刈機。
 前記集草ボックスの持ち上げ開始前から持ち上げ途中までの間のいずれかの時期に、前記リフト機構における昇降用油圧シリンダの駆動にて、地面に向かってこれに近接するように突出するアウトリガーを備えている、
請求項1に記載した芝刈機。
Description:
芝刈機

 本願発明は、地面に植立した芝草を刈り る芝刈り機構と、芝刈り機構にて刈り取っ 刈草を収集する集草ボックスとを備えてい 芝刈機に係り、より詳しくは、集草ボック を所定の高さ位置に持ち上げてから集草ボ クス内の刈草を排出するように構成した芝 機に関するものである。

 従来、この種の芝刈機は、地面に植立し 芝草を芝刈り機構にて連続して刈り取り、 刈り機構から後方に延びる排出ダクトを介 て集草ボックスに収集するように構成され いる。特許文献1及び2には芝刈機の一例が 示されている。

 特許文献1及び2の芝刈機はいわゆるハイダ プ仕様のものであり、集草ボックスを所定 高さ位置まで持ち上げるためのリフト機構 備えている。集草ボックスの後面開口部は 閉可能な後蓋板にて塞がれている。この場 、刈草が溜まった集草ボックスをリフト機 の駆動にて所定の高さ位置まで持ち上げた ち、後蓋板を開きながら後面開口部が下を く(地面に対峙する)ようにして、集草ボック スが姿勢変更回動することにより、集草ボッ クス内の刈草が高い位置からコンテナやトラ ックの荷台等に排出される。

特開2001-275438号公報

特開2002-84950号公報

 しかし、前記従来の構成では、集草ボッ ス内に受け入れた刈草の排出を、前記集草 ックスを高く持ち上げた状態のもとで、そ 後面における開口が下向きになるように大 く後ろ向きに回動して行うものであること より、前記の排出を行うときにおいて、前 集草ボックスの地面からの重心高さが高く るから、前記集草ボックスが横方向に振れ いというように、集草ボックスを高く持ち げた状態での支持が不安定になるという問 があった。

 しかも、前記集草ボックスを、これに刈 を入れて重くなった状態で、その後面にお る開口が下向きになるように大きく後ろ向 に回動しなければならず、この後ろ向き回 するための機構(例えば油圧シリンダ等)を 出力の大きい(大型の)ものに構成しなければ ならず、前記集草ボックスにおける重量が大 幅に嵩むことになる。このため、集草ボック スを高く持ち上げた状態での支持の不安定性 が増大するばかりか、前記リフト機構におけ る大型化及び重量アップ、ひいては、芝刈機 全体の大型化及び重量アップを招来するとい う問題もあった。

 本願発明は、これらの問題を解消した芝 機を提供することを技術的課題とするもの ある。

 この技術的課題を達成するため、請求項1 の発明は、走行機体に装着された芝刈り機構 と、前記芝刈り機構にて刈り取った刈草を前 向きの姿勢で受け入れる集草ボックスと、前 記集草ボックスを前向きの姿勢で持ち上げる ためのリフト機構とを備えており、前記集草 ボックスはその後面に形成された開口を開閉 自在に塞ぐ後蓋板を有している芝刈機であっ て、前記集草ボックスの底部を開放して、当 該開放された底部を開閉自在に塞ぐ底蓋板を 備えており、前記底蓋板及び前記後蓋板の開 き作動にて前記集草ボックス内の刈草を排出 するように構成されているというものである 。

 請求項2の発明は、請求項1に記載した芝 機において、前記底蓋板は、前記後蓋板又 その開閉機構に、前記後蓋板の開き作動に 動して開き回動するように連結されている いうものである。

 請求項3の発明は、請求項2に記載した芝 機において、前記底蓋板と、前記後蓋板又 その開閉機構とは、前記集草ボックス内に 置された可撓性部材を介して連結されてい というものである。

 請求項4の発明は、請求項1に記載した芝 機において、前記底蓋板は、前部側が前記 草ボックス内に向けて跳ね上がり後部側が がるように開き回動する構成になっており 前記底蓋板の前部には、前記底蓋板を閉止 た状態で前記集草ボックスの刈草受入口か 前記排出ダクトに向けて突出する底部誘導 が、前記底蓋板と一体的に移動するように り付けられているというものである。

 請求項5の発明は、請求項4に記載した芝 機において、前記底部誘導板と前記集草ボ クスの前記刈草受入口とは、前記底蓋板の 閉回動の途次において互いに干渉しない形 に形成されているというものである。

 請求項6の発明は、請求項4に記載した芝 機において、前記底蓋板における開き回動 中心が前記底蓋板における前端と後端との の部位に位置しているというものである。

 請求項7の発明は、請求項6に記載した芝 機において、前記底蓋板における開き回動 中心が前記底蓋板における前端と後端との 心位置よりも後方にずれた部位に位置して るというものである。

 請求項8の発明は、請求項4に記載した芝 機において、前記底蓋板は、刈草を受け入 る下げ位置に前記集草ボックスを保持した 態で開き回動可能に構成されているという のである。

 請求項9の発明は、請求項8に記載した芝 機において、前記集草ボックスが前記下げ 置にある状態で開き回動した前記底蓋板は 前記底部誘導板の先端部を前記排出ダクト おける刈草排出口の上部に臨ませた放てき 斜姿勢に保持されるように構成されている いうものである。

 請求項10の発明は、請求項1に記載した芝 機において、前記集草ボックスの持ち上げ 始前から持ち上げ途中までの間のいずれか 時期に、前記リフト機構における昇降用油 シリンダの駆動にて、地面に向かってこれ 近接するように突出するアウトリガーを備 ているというものである。

 本願発明に係る芝刈機での刈草排出作業 、例えば以下のようになる。まず、芝刈り 構による草刈り作業の進行に伴い、集草ボ クス内に刈草を受け入れる。前記集草ボッ ス内に所定量の刈草を受け入れると、リフ 機構が前記集草ボックスを高い位置まで持 上げる。かかる持ち上げ状態で、前記集草 ックスにおける底部の底蓋板及び後面の後 板が開くことにより、前記集草ボックス内 刈草は地面より高く離れた位置から排出さ る。

 つまり、前記集草ボックス内からの刈草 排出は、前記底蓋板及び前記後蓋板の開き 動によって行われるものであり、前記従来 ように集草ボックス全体を高く持ち上げた 態で大きく後ろ回動させる必要がないから 高く持ち上げた状態での地面からの重心高 を従来の場合よりも大幅に低くできる。

 特に請求項2の発明によると、請求項1に 載した芝刈機において、前記底蓋板は、前 後蓋板又はその開閉機構に、前記後蓋板の き作動に連動して開き回動するように連結 れているから、前記底蓋板及び前記後蓋板 開閉作動を実行する機構を小型にして、前 集草ボックスの重量を軽減することが可能 なる。このため、前記集草ボックスを高く ち上げた状態での支持の安定性をより向上 きると共に、前記リフト機構の小型化及び 量化、ひいては、前記芝刈機全体の小型化 び軽量化を図れる。

 また、請求項3の発明によると、請求項2 記載した芝刈機において、前記底蓋板の前 後蓋板又はその開閉機構に対する連動連結 可撓性部材にて行うものであるから、連動 動のための機構(可撓性部材)を前記集草ボッ クスに内蔵でき、ひいては、前記集草ボック スの更なる小型化及び軽量化を図れる。従っ て、前記芝刈機全体の更なる小型化及び軽量 化を達成できる。

 請求項4の発明によると、請求項1に記載 た芝刈機において、前記底蓋板は、前部側 前記集草ボックス内に向けて跳ね上がり後 側が下がるように開き回動する構成になっ おり、前記底蓋板の前部には、前記底蓋板 閉止した状態で前記集草ボックスの刈草受 口から前記排出ダクトに向けて突出する底 誘導板が、前記底蓋板と一体的に移動する うに取り付けられているから、通常の草刈 作業時には、前記排出ダクトと前記集草ボ クスの刈草受入口との間(つなぎ目部分)のう ち底側の部分が前記底部誘導板にて塞がれる ことになる。このため、前記排出ダクトから 放出される刈草を、前記底部誘導板を介して 前記集草ボックス内にスムーズに案内でき、 前記集草ボックス内に刈草を回収するに際し て、前記つなぎ目部分の底側からの刈草のこ ぼれを抑制できる。

 また、前記集草ボックスを高く持ち上げ 状態での刈草の排出に際しては、前記底部 導板が前記底蓋板と共に開き作動するから 前記底蓋板上に堆積する刈草だけでなく、 記底部誘導板上に堆積する刈草も落下する とになる。つまり、前記集草ボックス内に 草を回収する際に、前記つなぎ目部分の底 からの刈草のこぼれを抑制できるものであ ながら、刈草の排出の際には、前記底蓋板 の刈草だけでなく、前記底部誘導板上の刈 をも前記集草ボックス外にスムーズ且つ確 に排出できるのである。

 請求項5の発明によると、請求項4に記載 た芝刈機において、前記底部誘導板と前記 草ボックスの前記刈草受入口とは、前記底 板の開閉回動の途次において互いに干渉し い形状に形成されているから、前記底蓋板 開閉回動の途次において、前記底部誘導板 、前記集草ボックスにおける前記刈草受入 の周縁に引っ掛かることなく、前記集草ボ クス内にスムーズに入り込めることになる このため、前記底蓋板及び前記底部誘導板 共に大きく開き回動でき、前記底蓋板上及 前記底部誘導板上の刈草を前記集草ボック 外にスムーズに排出できる。

 請求項6の発明によると、請求項4に記載 た芝刈機において、前記底蓋板における開 回動の中心が前記底蓋板における前端と後 との間の部位に位置しているから、刈草排 の際に前記底蓋板を開き回動させたときは 前記底蓋板の後部に排出落下中の刈草が当 って、前記底蓋板が、前記後蓋板の開き作 に拘らず、滑り落ちる刈草の重量によって 動的に更に跳ね上がるように大きく開き回 することになる。このため、前記集草ボッ ス内の刈草をスムーズに排出できる。

 請求項7の発明によると、請求項6に記載 た芝刈機において、前記底蓋板における開 回動の中心が前記底蓋板における前端と後 との中心位置よりも後方にずれた部位に位 しているから、前記底蓋板の閉じ回動を、 の前部側の重量にて自動的に行える。

 請求項8の発明によると、請求項4に記載 た芝刈機において、前記底蓋板は、刈草を け入れる下げ位置に前記集草ボックスを保 した状態で開き回動可能に構成されている ら、走行機体の後部に前記集草ボックスを 置したままで、放てき作業を簡単に実行で る。また、前記集草ボックスと例えば放て カバーとを付け替えたりすることなく、刈 回収作業から放てき作業への切り換え又は の逆を簡単に行える。従って、請求項8の発 を採用すると、1台を刈草回収作業に用いた り放てき作業に用いたりできる汎用性の高い 芝刈機でありながら、オペレータの作業負担 が少なくて取り扱い易いという効果を奏する 。

 請求項9の発明によると、請求項8に記載 た芝刈機において、前記集草ボックスが前 下げ位置にある状態で開き回動した前記底 板は、前記底部誘導板の先端部を前記排出 クトにおける刈草排出口の上部に臨ませた てき傾斜姿勢に保持されるように構成され いるから、前記底蓋板を放てき傾斜姿勢に 持した状態では、前記底蓋板の下面側が刈 を地面に導く案内面になる。すなわち、前 底蓋板は刈草の排出先を変更するデフレク として機能でき、前記排出ダクトから放出 れた刈草を、前記底蓋板のガイド作用(デフ クタ作用)にてスムーズに地面に放出できる 。

 請求項10の発明によると、請求項1に記載 た芝刈機において、前記集草ボックスの持 上げ開始前から持ち上げ途中までの間のい れかの時期に、前記リフト機構における昇 用油圧シリンダの駆動にて、地面に向かっ これに近接するように突出するアウトリガ を備えているから、刈草排出の際に、前記 草ボックスを高く持ち上げた状態で前記芝 機が傾くおそれを確実に低減できる。また 前記アウトリガーは前記集草ボックスの持 上げ開始前から持ち上げ途中までの間のい れかの時期に突出動するので、前記芝刈機 おける通常走行の妨げになることを確実に 避できる。しかも、前記アウトリガーの突 は地面に近接するという態様であるから、 記アウトリガーを突出させたままでも、前 芝刈機を集草用コンテナ等に近付くように 行できる。

 以下に、本願発明を具体化した実施形態 図面(図1~図52)に基づいて説明する。

 1.第1実施形態
 (1).芝刈機の概略
 図1~図21は本願発明の第1実施形態を示して る。これらの図において、符号1は、乗用型 芝刈機を示し、この芝刈機1は、前後方向に 延びる左右一対のサイドフレーム3にて構成 た走行機体2を有し、この走行機体2は、地面 4に接地する左右一対の前輪5と、同じく地面4 に接地する左右一対の後輪6とで支持され、 つ、この走行機体2には、その上面に前部か 順番にエンジン7、操縦ハンドル8、操縦座 9が設けられていると共に、前記エンジン7を 着脱可能に覆うボンネットカバー10、前記操 座席9に対するステップ台11及び前記両後輪6 を覆うフェンダー12が設けられている。この 合、操縦座席9に座ったオペレータが操縦ハ ンドル8を回動操作すると、その操作量(回動 )に応じて後述するパワーステアリング用の 油圧式トルクジェネレータ137(図15参照)が作 して、左右の前車輪5の舵取り角(操向角度) 変わるように構成されている。

 操縦座席9の下方には、後述する静油圧式 (HST式)無段変速機95等を有するミッションケ ス61が配置されている。第1実施形態では、 右両サイドフレーム3の後部が前低後高形の 斜部になっており、これら両傾斜部にミッ ョンケース61が支持されている。また、ミ ションケース61は、エンジン7からの動力を 宜変速して左右の後車輪6に伝達することに って、前進走行又は後退走行するように構 されている。

 前記走行機体2における下面には、前輪5 後輪6との間の部位に、前記エンジン7からの 動力伝達による駆動にて前記地面4における 草を刈り取るようにしたロータリー式の芝 り機構13が昇降可能に設けられているととも に、両後輪6間の部位に、前記ロータリー式 芝刈り機構13にて刈り取った刈草を走行機体 2の後方に向かって放出するようにした排出 クト14が後方に延びるように設けられている 。

 なお、前記両後輪6における中心部の外側 面には、図1及び図2に示すように、金属棒を 円形のループ状等に曲げ加工して成るロー 掛け具15が、当該後輪6の中心におけるハブ その車軸に対して着脱可能に取付けるため 複数本のボルト15aによる同時締結にて着脱 在に取付けされており、前記芝刈機1をトレ ーラ等に載せて搬送するときにおいて、当該 芝刈機1のうち後部をトレーラ等に対して固 するためのロープ又は鎖等を前記ロープ掛 具15に対して掛けることができるように構成 している。

 このロープ掛け具15は、ループ状にする とに限らず、フック状に構成しても良いが 図示のように半円形のループ状に構成した 合には、これに草等が巻き付くことを低減 きるばかりか、剛性を向上できる等の利点 ある。また、このような構成のロープ掛け 15は、前記両後輪6に代えて両前輪5に設ける 、両前輪5及び両後輪6の両方に設けること できる。

 前記芝刈機1の後部には、前記排出ダクト 14から後方に放出される刈草を、詳しくは後 するように、集めて高く持ち上げて排出す ように集草排出機構16が装着されている一 、前記芝刈機1の前部には、前記集草排出機 16に対して前後の重量バランスを図るため ウエイト17が取付けられている。

 左右両サイドフレーム3における傾斜部の 後端部分には、エンジン7に燃料を供給する 料タンク62が搭載されている。右サイドフレ ーム3における傾斜部の外側に、ミッション ース61の静油圧式無段変速機95等に作動油を 給するためのオイルタンク63が搭載されて る。左サイドフレーム3における傾斜部の外 (燃料タンク62を挟んでオイルタンク63と反 側)には、エンジン7の始動等に用いるバッテ リ64が搭載されている。

 (2).動力伝達系統
 次に、図1及び図2を参照しながら、芝刈機 動力伝達系統について説明する。

 第1実施形態の芝刈機1では、エンジン7の 転動力の一部を左右両後輪6に配分する二輪 駆動方式が採用されている。すなわち、エン ジン7の回転動力の一部は、エンジン7から前 外向きに突出する出力軸65の後端部から、 後両端に自在継手を有する推進軸66と、ミッ ションケース61より前方の部位に配置された 行用伝動中継ケース67と、無端入力ベルト68 とを介して、ミッションケース61に伝達され 。そして、ミッションケース61に左右外向 に突設した水平な左右の後輪駆動軸69から、 左右の無端後輪駆動チェン70を介して走行機 1の後部側にある左右の車軸に伝達される。 その結果、左右の車軸に取り付けられた左右 の後車輪6が回転駆動することになる。

 他方、エンジン7の他の回転動力は、出力 軸65の前端部から、PTO動力伝達用の無端PTO伝 ベルト71を介して、エンジン7の下方に回動 能に配置されたPTO軸72に伝達される。次い 、PTO軸72から、前後両端に自在継手を有する 中間軸73を介して、芝刈り機構13の上面のう 右サイドフレーム3より更に右側の部位に配 されたモア用ギヤボックス74に動力伝達さ る。その結果、芝刈り機構13を構成する左右 一対の刈刃(図示せず)が回転駆動し、これら 刈刃にて地面に植立した芝草等を刈り取り がら、刈草を芝刈り機構13の左右幅中央に めて排出ダクト14に放出することになる。

 (3).集草排出機構の構成
 次に、図1~図9を参照しながら、集草排出機 の構造について説明する。

 前記集草排出機構16は、前面に前記排出 クト14の後端が臨む開口部(刈草受け入れ口)1 8aを備えた集草ボックス18と、前記集草ボッ ス18を、下降した位置において前記排出ダク ト14から放出される刈草を受け入れる前向き 姿勢(前面側を開口した姿勢)と、この前向 姿勢のままで高く持ち上げた状態とに往復 て昇降動するように構成したリフト機構19と を備えている。

 (3-1).集草ボックスの詳細
 前記集草排出機構16における集草ボックス18 は、左右両側面及び上面を、多孔板(パンチ グ板)又は金網等の通気性板製の側面板18b及 天井板18cにて囲う一方、その底面及び後面 開放するという構成であり、この集草ボッ ス18のうち開放された底面は、開閉自在な 蓋板20にて、同じく開放された後面は、開閉 自在な後蓋板21にて塞ぐように構成されてい 。

 前記底蓋板20は、前記集草ボックス18の左 右両側面板18bの外側に固着したブラケット部 材22の下端に枢着ピン23にて回動自在に枢着 れている。この底蓋板20は、多孔板(パンチ グ板)又は金網等のように通気性を有する薄 属板を、図5に示すように、前端から後方に 向かって比較的緩やかな角度で斜め上向きに 傾斜する傾斜部20aと、この傾斜部20aの後端か ら下向きに折れ曲がる鉛直部20bとを複数回に わたって繰り返して設けるというように、高 さの低い鋸歯状の断面に折り曲げることでそ の剛性を高めるという構成になっている。

 枢着ピン23の位置は、当該底蓋板20におけ る後端よりも前側の部位で、且つ、当該底蓋 板20における前端と後端との間の中心位置よ も適宜寸法だけ後端にずれた部位に位置し いる。従って、前記底蓋板20は、通常の状 においてはその枢着ピン23より前側の重量に て前記集草ボックス18における左右両側面板1 8bの下端相互間を連結する横部材39の上面に 当して、前記集草ボックス18における開放さ れた底部の全てを閉じて(塞いで)いるが、そ 後端部に対して下向きに外力が作用すると その枢着ピン23を中心にして前端が跳ね上 るように開き回動するという構成にされて る。

 一方、前記後蓋板21は、同じく、多孔板( ンチング板)又は金網等のよう通気性板製で あり、その左右両側面において前記集草ボッ クス18の左右両側面板18bの外側面にピン軸24a, 25aにて回転自在に枢着して成る上下一対のリ ンク24,25に対して回動自在に連結することに り、前記集草ボックス18において開放され 後面を閉じる状態と、後面から跳ね上がる うに開く状態とに開閉作動するように構成 れており、この開閉作動を、前記ブラケッ 部材22と、前記上下一対のリンク24,25のうち 部リンク25との間に装架した複動型の開閉 油圧シリンダ26によって行うように構成して いる。

 前記後蓋板21と、前記底蓋板20における前 端部との間を、前記集草ボックス18の内部に 設した連係手段の一例としての左右一対の 属製ワイヤ27又はチェン等の可撓性部材に 連結することにより、前記後蓋板21が開閉用 油圧シリンダ26におけるピストン突出動にて 草ボックス18の後面を開放するように跳ね がり回動すると、これに前記金属製ワイヤ27 を介して連動して、前記底蓋板20が、その前 が跳ね上がる一方後端が下がるように回動 て集草ボックス18の底面を開放し、前記後 板21が開閉用油圧シリンダ26におけるピスト 後退動にて集草ボックス18の後面を閉じる 態に戻ると、これに連動して、前記底蓋板20 が、その前側の重量にて集草ボックス18の底 を閉じる状態に戻るというように構成して る。

 前記可撓性部材を、前記したように金属 ワイヤ27にした場合には、この両金属製ワ ヤ27の両端を前記底蓋板20及び後蓋板21に対 てピン27a,27bにて回動自在に連結するに際し 前記金属製ワイヤ27をその長手軸線の回り 適宜角度(例えば、90~180度)だけその弾性に抗 して捩じった状態にし、この状態で前記ピン 27a,27bにて結合するという構成にする。

 これにより、前記底蓋板20及び後蓋板21が 閉じた状態にあるとき、前記金属製ワイヤ27 おける途中で弛んでいる部分は、その捩じ にて、図1に示すように、前記底蓋板20の上 に接当する状態に維持できることになるか 、前記集草ボックス18内への刈草の受け入 に際し、前記金属製ワイヤ27が邪魔になるこ とを回避できる。

 この場合、他の実施の形態としては、前 集草ボックス18における両外側において、 記後蓋板21に対する開閉機構であるところの 前記上下部リンク24,25のうち一方又は前記開 用油圧シリンダ26と、前記底蓋板20とを連動 連結することによって、前記後蓋板21の開き 動に連動して前記底蓋板20が開き回動する うに構成することができる。

 前記集草ボックス18の前面開口部(刈草受 口)18aの下辺には、排出ダクト14の後端から 方に放出される刈草を集草ボックス18内に すことなく円滑に誘導するための底部誘導 28が設けられている。図4、図9、図11及び図12 に示すように、底蓋板20を閉止した状態では 底部誘導板28は、集草ボックス18の前面開口 部18a(刈草受入口)から排出ダクト14に向けて 向きに突出している。底部誘導板28の前端部 は、集草ボックス18が刈草を受け入れる下げ 置(図1及び図10参照)にあり且つ底蓋板20を閉 止した状態で、排出ダクト14の後端部内に臨 せており、このため、底部誘導板28は、排 ダクト14の後端排出口と集草ボックス18の前 開口部18aとの間のうち底側の部分を塞いで る。

 (3-2).リフト機構の詳細
 前記集草排出機構16におけるリフト機構19は 、図3~図7に示すように構成されている。すな わち、このリフト機構19は、前記集草ボック 18を挟む左右両側の各々に配設したマスト 材29、昇降用アクチュエータとしての複動型 の昇降用油圧シリンダ30及び上下一対のリフ 用リンク31,32を備え、前記両マスト部材29は 、中空断面の角パイプ製で上下方向に延びて 、その下端部29aにおいて前記走行機体2の後 に対してボルト59の締結等にて着脱可能に取 付けられており、且つ、その相互間は複数本 の横部材33にて連結され、前記芝刈機1の走行 方向から見て井桁状に構成されている。

 なお、この両マスト部材29の走行機体2へ 着脱可能な状態での取付けは、前記走行機 2における両サイドフレーム3の後端へのボ ト59による締結と、前記両サイドフレーム3 後端から下向きに延びる後輪支持用フレー 3aへのボルト59による締結にて行うように構 している。

 また、前記両マスト部材29は、側面視(図1 、図3、図4及び図6)において、その上端部29b 前記走行機体2に対する取付け部である下端 29aよりも適宜寸法Eだけ前方に位置するよう に、その途中の部分において前側に曲げられ ており、この両マスト部材29における上端部2 9bの後面には、後ろ向きの溝型断面に構成し 上部ブラケット部材34が溶接等にて固着さ ている一方、この両マスト部材29における下 端には、下部ブラケット部材35が、後ろ向き 突出するように固着されている。

 前記上下一対のリフト用リンク31,32の基 は、前記両マスト部材29の上端部29bにおける 上部ブラケット部材34に対して、当該上部ブ ケット部材34における溝内に挿入した状態 、この上部ブラケット部材34を貫通するよう に着脱自在に差し込んだリフトピン36,37にて 動自在に枢着されている。

 つまり、前記両リフト用リンク31,32の基 に対するリフトピン36,37は、前記上部ブラケ ット部材34に対して両端支持の構造であるこ により、当該リフトピン36,37による支持の 性及び耐久性を向上でき、これに加えて、 記両リフト用リンク31,32の基端は、前記上部 ブラケット部材34における溝内に挿入されて ることにより、前記リフト用リンク31,32の 方向への振れを確実に低減できる。

 また、前記両マスト部材29を、上端部29b 下端部29aよりも適宜寸法Eだけ前方に位置す というように前側に曲げた構成にしたこと より、前記上下一対のリフト用リンク31,32 端のリフトピン36,37における前記走行機体2 前後方向に沿った位置を、前記マスト部材29 を真っ直ぐの構成にした場合よりも、前記適 宜寸法Eだけ前方(走行機体2側)の部位に位置 ることができるから、前記集草ボックス18を 、後述するように、最高に上昇動したときに 、その最高上昇高さを前記適宜寸法Eの分だ 高くすることができ、また、その最高高さ 得ることに要するリフト用リンク36,37の長さ を、前記適宜寸法Eの分だけ短くできる。

 しかも、この集草ボックス18における前 走行機体2に対する支持荷重の作用点が、前 適宜寸法Eの分だけ前方(走行機体2側)に位置 するから、前記走行機体2における後ろ荷重 低減することができる。

 一方、前記上下一対のリフト用リンク31,3 2のうち上部リンク31の先端は、前記集草ボッ クス18の左右両側面板18bの外側に固着したブ ケット部材22にピン38にて回動自在に枢着さ れ、前記上下一対のリフト用リンク31,32のう 下部リンク32の先端は、前記底蓋板20に対す る枢着ピン23にて前記集草ボックス18の左右 側面板18bの下端部に対して回動自在に枢着 れている。

 なお、前記上下一対のリフト用リンク31,3 2のうち下部リンク32の先端における前記集草 ボックス18に対する枢着ピンは、前記集草ボ クス18における底蓋板20に対する枢着ピン23 一体の兼用にしているが、下部リンク32先 における集草ボックス18に対する枢着ピンを 、底蓋板20に対する枢着ピン23とを別体に構 できることは勿論である。

 前記両マスト部材29の下端における下部 ラケット部材35の内面の各々には、レバー体 40が回動自在にピン41にて枢着され、この両 バー体40の相互間は、両レバー体40が同時に 動するように横部材42を介して一体的に連 されており、この両レバー体40の各々には、 前記昇降用油圧シリンダ30の基端がシリンダ 着用ピン43にて回動自在に連結されている

 また、前記両レバー体40は、当該レバー 40が後方に回動したときに、前記シリンダ枢 着用ピン43が前記下部ブラケット部材35の後 におけるストッパー部44に対して、これ以上 の後方回転を阻止するように接当するという 構成である。

 この場合、前記ストッパー部44に対して 記シリンダ枢着用ピン43が接当するという構 成にすることに代えて、前記ストッパー部44 対して前記レバー体40に設けた別のストッ ー部材が接当するという構成にしても良い

 これに加えて、前記両レバー体40には、 該レバー体40が後方回動して、シリンダ枢着 用ピン43がストッパー部44に対して接当した 態において、前記下部ブラケット部材35の下 面から下向きに突出するようにしたアウトリ ガー45と、前記下部ブラケット部材35におけ ストッパー部44と実質的に同じ位置にまで後 方に突出するか、このストッパー部44よりも に後方に突出するようにしたバンパー体46 が設けられている。

 更に、前記両レバー体40には、当該レバ 体40が前方に回動したときに、前記下部ブラ ケット部材35又は前記マスト部材29に対して これ以上の前方回転を阻止するように接当 るストッパー片47が設けられている。従って 、左右両レバー体40とそれぞれに設けられた ウトリガー45、バンパー体46及びストッパー 片47は、ピン41を回動中心として一体的に姿 変更動する構成になっている。

 そして、前記両昇降用油圧シリンダ30の 端を、前記上下一対のリフト用リンク31,32の うち下部リンク32に対してピン48にて連結し 、前記上下一対のリフト用リンク31,32を、前 記両昇降用油圧シリンダ30にて上下方向に回 することにより、前記集草ボックス18を、 げ位置において前記排出ダクト14から放出さ れる刈草を受け入れる前向きの姿勢と、この 前向きの姿勢のままで高く持ち上げた状態と に往復して昇降動するように構成している。

 すなわち、前記昇降用油圧シリンダ30に けるピストン突出動にて前向き姿勢の集草 ックス18を高く持ち上げる一方、前記昇降用 油圧シリンダ30におけるピストン後退動にて 向き姿勢の集草ボックス18を元の位置に下 するように構成している。

 なお、上下一対のリフト用リンク31,32の ち下部リンク32には、前記集草ボックス18を く持ち上げた姿勢のときに、前記両マスト 材29の上端部29b又は第1ブラケット部材34に して、下向き回動を阻止するように着脱自 に係合するフック状のロック手段49が設けら れており、このフック状のロック手段49は、 部リンク31に設けるか、前記両マスト部材29 の上端部29b又は第1ブラケット部材34側に設け ても良い。

 また、右側におけるリフト用リンク31,32 、左側におけるリフト用リンク31,32との相互 間は、これらの各リンクが同時に回動するよ うに、その上端の部分において横部材50,51を して連結されている。

 更にまた、前記芝刈機1のうちその操縦座 席9から手が届く部位には、前記ロータリー の芝刈り機構13をON・OFF操作するPTO操作体と てのPTO操作レバー52が設けられているとと に、前記開閉用油圧シリンダ26を、ピストン 突出動する開位置、ピストン後退動する閉位 置及びその中間でピストン作動停止する中立 位置に切り換え操作するための開閉操作レバ ー53が設けられ、更に、前記昇降用油圧シリ ダ30を、ピストン突出動する上げ位置、ピ トン後退動する下げ位置及びその中間でピ トン作動停止する中立位置に切り換え操作 るための昇降操作レバー54が設けられている 。

 (4).芝刈機の油圧回路構造
 次に、図15を参照しながら、芝刈機の油圧 路構造について説明する。

 芝刈機1の油圧回路91は、エンジン7の回転 力にて作動するチャージ用油圧ポンプ92及び 変容量形の変速用油圧ポンプ93と、変速用 圧ポンプ93から吐出される高圧の作動油にて 作動する定容量形の変速用油圧モータ94とを えている。変速用油圧ポンプ93と変速用油 モータ94とは静油圧式無段変速機95を構成す ものであり、第1実施形態の静油圧式無段変 速機95(変速用油圧ポンプ93及び変速用油圧モ タ94)は、ミッションケース61に内蔵されて る。

 変速用油圧ポンプ93と変速用油圧モータ94 とは、閉ループ油路96を介してそれらの吸入 及び吐出側が接続されている。エンジン7の 動力にて駆動する変速用油圧ポンプ93の斜板9 7を、操縦ハンドル8の右側下部に配置された 速ペダル81(図1、図2及び図15参照)にて角度 節することにより、変速用油圧モータ94から の動力にて駆動する左右の車軸(走行機体1後 側の車軸)の回転数が変更される。その結果 、左右の車軸に取り付けられた後車輪6の回 速度、ひいては走行機体1の車速(走行速度) 変更されることになる。

 上述した油圧回路91には、図15に示すよう に、リリーフ弁やオイルフィルタ、チェック 弁等を備えている。チャージ用油圧ポンプ92 吸入側は、低圧チャージ油路98を介して、 イルタンク63内にあるストレーナ99に接続さ ている。チャージ用油圧ポンプ92の吐出側 は、補給用リリーフ弁100及び戻し用リリー 弁101を有する高圧チャージ油路102が接続さ ている。高圧チャージ油路102は、補給用リ ーフ弁100、前進補充用のチェック弁103及び 進補充用のチェック弁104等を介して、閉ル プ油路96に接続されている。

 従って、エンジン7の作動中は、チャージ 用油圧ポンプ92からの作動油が閉ループ油路9 6に常に補充されることになる。また、チャ ジ用油圧ポンプ92から閉ループ油路96に供給 るための各チャージ油路98,102の作動油が余 ば、各チャージ油路98、102の作動油が戻し リリーフ弁101を介してオイルタンク63に戻さ れることになる。

 一方、閉ループ油路96には、変速用油圧 ンプ93の吸入側及び変速用油圧モータ94の吐 側の間と、変速用油圧モータ94の吸入側及 変速用油圧ポンプ93の吐出側の間とで短絡さ せるためのバイパスバルブ105が接続されてい る。バイパスバルブ105に関連して設けられた バイパス切換レバー106の操作にて、閉ループ 回路96が短絡していない状態(図15に示すバイ スバルブ105の状態)にバイパスバルブ105を切 り換えると、変速用油圧ポンプ93と変速用油 モータ94とが閉ループ油路96を介して走行駆 動状態に連通し、エンジン7の回転動力にて 車輪6が駆動されることになる。

 他方、バイパス切換レバー106の操作にて 閉ループ回路96が短絡した状態にバイパス ルブ105を切り換えると、変速用油圧モータ94 が自由回転状態(無負荷で回転する状態)に保 されることになる。例えば燃料タンク62の 料がなくなる等の故障に起因して後車輪6を 動できない状態になったときに、上述の切 操作を実行すると、ミッションケース61内 静油圧式無段変速機95が無負荷状態に保持さ れるから、オペレータは走行機体1を押して 動させることができる。

 チャージ用油圧ポンプ92は、複動型の昇 用油圧シリンダ30に作動油を供給するための 昇降用油圧バルブ107に、誤作動防止用チェッ ク弁108及び昇降用油圧バルブ107(昇降用油圧 リンダ30)への作動油の供給を調節制御する めの電磁放てきバルブ135を介して接続され いる。電磁放てきバルブ135は、後述する各 センサ142~145(図20参照)の検出信号(入り切り 号)に対応した電磁放てきソレノイド136の駆 にて自動的に切換作動する構成になってい 。昇降用油圧バルブ107のタンクポートには 複動型の開閉用油圧シリンダ26に作動油を 給するための開閉用油圧バルブ109が接続さ ている。また、前述の電磁放てきバルブ135 、開閉用油圧バルブ109とその下流側にある ルクジェネレータ137(詳細は後述する)との間 の油路にも接続されている。

 電磁放てきバルブ135が昇降用油圧バルブ1 07に作動油を供給する状態(図15に示す電磁放 きバルブ135の状態であり、以下、供給状態 称する)で、昇降操作レバー54の操作にて昇 用油圧バルブ107を切換作動させると、昇降 油圧シリンダ30が伸縮作動して、集草ボッ ス18が、排出ダクト14から放出される刈草を 向きの姿勢で受け入れる下げ位置と、前向 の姿勢のままで高く持ち上げたときの上げ 置とに昇降動することになる。

 開閉操作レバー53の操作にて開閉用油圧 ルブ109を切換作動させると、開閉用油圧シ ンダ26が伸縮作動して、後蓋板21が、集草ボ クス18において開放された後面を閉じる状 と、後面から跳ね上がるように開く状態と 開閉作動することになる。また、後蓋板21の 開閉作動に伴い、底蓋板20は、金属製ワイヤ2 7の引張りにて前端が跳ね上がり後端が下が ように回動して集草ボックス18の底面を開放 した状態と、前側の重量にて集草ボックス18 底面を閉じた状態とに開閉作動することに る。

 電磁放てきバルブ135が昇降用油圧バルブ1 07に作動油を供給停止した状態(以下、供給停 止状態と称する)になると、チャージ用油圧 ンプ92から電磁放てきバルブ135を経由した作 動油は、昇降用油圧シリンダ30には送られず 開閉用油圧バルブ109ひいては開閉用油圧シ ンダ26のみに供給されることになる。従っ 、この状態では、開閉操作レバー53の操作に て後蓋板21及び底蓋板20だけが開閉作動でき 昇降操作レバー54を操作しても、昇降用油圧 シリンダ30ひいては集草ボックス18は昇降動 ない。

 ダンプバルブ109のタンクポートには、操 ハンドル10の操作にて発生させた大きな油 力を利用して前車輪5を操舵作動するための ワーステアリング用のトルクジェネレータ1 37が接続されている。トルクジェネレータ137 、並列状のラインフィルタ110及びリリーフ 111を介して、戻し用リリーフ弁101に接続さ ている。従って、トルクジェネレータ137か の作動油は、ラインフィルタ112を介してオ ルタンク63に戻されることになる。なお、 ルクジェネレータ137は、操向ハンドル10の回 動操作にて切り換えるコントロールバルブと 、該コントロールバルブにて作動させる油圧 ポンプ等とからなり、当該油圧ポンプの回転 力を利用して前車輪5を方向転換させるよう 構成されている。

 図15から明らかなように、昇降用油圧バ ブ107、開閉用油圧バルブ109及びトルクジェ レータ137は、チャージ用油圧ポンプ92に対し てそれぞれ直列に接続されている。このため 、電磁放てきバルブ135が供給状態のときにお いて、昇降用油圧バルブ107の切換作動にて昇 降用油圧シリンダ30が伸縮駆動している間は 開閉用油圧シリンダ26及びトルクジェネレ タ137が駆動しない。

 また、電磁放てきバルブ135が供給状態の きに、開閉用油圧バルブ109の切換作動にて 閉用油圧シリンダ26が伸縮駆動している間 、トルクジェネレータ137が駆動しない。更 、電磁放てきバルブ135が供給状態のときに 昇降用油圧シリンダ30及び開閉用油圧シリン ダ26が共に駆動していなければ、トルクジェ レータ137が駆動することになる。

 すなわち、電磁放てきバルブ135が供給状 のときにおいて、昇降用油圧バルブ107、開 用油圧バルブ109及びトルクジェネレータ137 、この順番で優先的に駆動する構成になっ いる。

 (5).昇降操作レバー及び開閉操作レバーの取 り付け構造
 次に、図16~図19を参照しながら、昇降操作 バー及び開閉操作レバーの取り付け構造に いて説明する。

 操縦座席9の右斜め後方に配置された油圧 ユニットケース116(図2参照)には、チャージ用 油圧ポンプ92、昇降用油圧シリンダ30及び開 用油圧シリンダ26に油圧配管(図示せず)を接 するための油圧配管ブロック114と、昇降用 圧バルブ107及び開閉用油圧バルブ109を有す 油圧バルブユニット体115とが内蔵されてい 。

 油圧バルブユニット体115の前面には、レ ー軸受部117を介して、昇降操作レバー54及 開閉操作レバー53が上下方向に回動操作可能 に取り付けられている。昇降操作レバー54は 昇降用油圧バルブ107が中立の状態で、油圧 ルブユニット体115の前方に向けて略水平に 出している。昇降操作レバー54を上下に回 操作すると、昇降用油圧バルブ107が上昇側 は下降側に切り換わって、昇降用油圧シリ ダ30が伸縮駆動する。開閉操作レバー53を上 に回動操作すると、開閉用油圧バルブ109が き動側又は閉じ動側に切り換わって、開閉 油圧シリンダ26が伸縮駆動する。

 また、油圧ユニットケース116は、両操作 バー53,54の上下回動をガイド(案内)するため のレバーガイド体118と、操縦ハンドル8の右 下部に配置されたブレーキペダル82(図1、図2 及び図15参照)に制動検出用ワイヤ119を介して 連動連結されたロックアーム体120と、リフト 両操作レバー53,54のうちいずれか一方を操作 たときに他方の操作を制限する牽制アーム 121とを備えている。第1実施形態では、油圧 ユニットケース116内に固定されたレバーガイ ド体118に、ロックアーム体120及び牽制アーム 体121が、前後に延びる支軸122を介してそれぞ れ独立的に回動可能に軸支されている。

 ロックアーム体120は正面視略鉤状の形態 なっており、ロックアーム体120において昇 操作レバー54に対峙する側端部120bには、昇 操作レバー54の軸部に引っ掛かり係合可能 昇降規制ノッチ120aが形成されている。牽制 ーム体121には、昇降操作レバー54の軸部に っ掛かり係合可能な昇降牽制ノッチ121aと、 閉操作レバー53の軸部に引っ掛かり係合可 な開閉牽制ノッチ121bとが形成されている。 た、牽制アーム体121には、リフトレバー110 軸部に当接し得る上下一対の加圧ロール123, 124が上下ロール軸125,126を介して回動可能に 支されている。両加圧ロール123,124は、牽制 ーム体121におけるリフト牽制ノッチ121aを挟 んだ上下両側に分かれて配置されている。

 制動検出用ワイヤ119の一端部に取り付け れた連結金具130は、連結ピン129を介してロ クアーム体120の一端部に固定されている。 ックアーム体120のうち支軸122を挟んで連結 ン129と反対の他端部には、昇降規制ノッチ1 20aがリフトレバー110から離れる方向へのロッ クアーム体120の回動を規制するためのストッ パー体131が一体形成されている。

 連結ピン129には、一端部127aをレバーガイド 体118の前面に固定した挟みバ
ネ状の制動検出バネ127の他端部127bが引っ掛 られている。制動検出バネ127は、その弾性 勢力にて、昇降操作レバー54から昇降規制ノ ッチ120aが離れるような回動方向に、ロック ーム体120を付勢している。連結ピン129と上 圧ロール123の上ロール軸125との間には、開 操作レバー53から開閉牽制ノッチ121bが離れ ような回動方向に牽制アーム体121を付勢す ための引張りバネ状の解除バネ128が装架さ ている。

 なお、制動検出バネ127のバネ力は、ブレ キペダル82を初期位置(ブレーキ解除位置)に 維持するペダル復帰バネ(図示せず)のバネ力 り小さく設定されている。解除バネ128のバ 力は、制動検出バネ127のバネ力より小さく 定されている。

 ブレーキペダル82が踏み込み操作されて ない初期位置(ブレーキ解除位置)にある場合 は、ペダル復帰バネのバネ力にて制動検出用 ワイヤ119が引っ張られるため、ロックアーム 体120は、制動検出バネ127のバネ力に抗して、 図17における支軸122回りの時計方向に回動し 昇降規制ノッチ120aが昇降操作レバー54の軸 に引っ掛かり係合する。このとき、牽制ア ム体121は、解除バネ128のバネ力にて、図17 おける支軸122回りの反時計方向に回動し、 加圧ロール124がロックアーム体120の側端部12 0bに当接する。この状態では、開閉牽制ノッ 121bが開閉操作レバー53の軸部に引っ掛かり 合する。

 従って、ブレーキペダル82が踏み込み位 (ブレーキ位置)になければ、昇降操作レバー 54及び開閉操作レバー53のいずれの操作も、 ックアーム体120と牽制アーム体121とによっ 禁止される。

 図18に示すように、ブレーキペダル82が踏 み込み操作されて後車輪6にブレーキを掛け 場合は、制動検出用ワイヤ119が緩むため、 ックアーム体120は、制動検出バネ127のバネ にて、ストッパー体131がレバーガイド体118 上面に当接するまで図18における支軸122回り の反時計方向に回動し、昇降規制ノッチ120a 昇降操作レバー54の軸部から外れる。このと き、牽制アーム体121は、解除バネ128のバネ力 にて、図18における支軸122回りの反時計方向 回動し、開閉牽制ノッチ121bが開閉操作レバ ー53の軸部から外れる。上下両加圧ロール123, 124は昇降操作レバー54の軸部に当接する。

 すなわち、ブレーキペダル82を踏み込み 作して後車輪6にブレーキを掛けると、昇降 作レバー54及び開閉操作レバー53は操作可能 な状態になる。

 そこで、図18に示すように、先に開閉操 レバー53を上下回動操作すると、開閉操作レ バー53が牽制アーム体121の規制端部121c又は121 dとの当接位置に移動して、牽制アーム体121 図18に示す支軸122回りの反時計方向に更に回 動させ、上下両加圧ロール123、124の間にある 昇降牽制ノッチ121aを昇降操作レバー54の軸部 に引っ掛かり係合させる。

 この状態で昇降操作レバー54を上下回動 作しようとしても、開閉操作レバー53の軸部 に牽制アーム体121の規制端部121c又は121dが当 って、牽制アーム体121の時計方向の回動が 止され、昇降操作レバー54の軸部と昇降牽 ノッチ121aとの係合が維持されるから、昇降 作レバー54を上下回動操作できない。つま 、開閉操作レバー53を上下回動操作した状態 では、開閉操作レバー53と牽制アーム体121と 協働作用によって昇降操作レバー54の上下 動操作が禁止される。

 他方、図19に示すように、先に昇降操作 バー54を上下回動操作すると、昇降操作レバ ー54が解除バネ128のバネ力に抗して一方の加 ロール123又は124を押圧して、牽制アーム体1 21を図19に示す支軸122回りの時計方向に回動 せ、開閉牽制ノッチ121bを開閉操作レバー53 軸部に引っ掛かり係合させる。

 この状態で開閉操作レバー53を上下回動 作しようとしても、昇降操作レバー54の軸部 に一方の加圧ロール123又は124が当たって、牽 制アーム体121の反時計方向の回動が阻止され 、開閉操作レバー53の軸部と開閉牽制ノッチ1 21bとの係合が維持されるから、開閉操作レバ ー53を上下回動操作できない。つまり、昇降 作レバー54を上下回動操作した状態では、 降操作レバー54と牽制アーム体121との協働作 用によって開閉操作レバー53の上下回動操作 禁止される。

 従って、ブレーキペダル82を踏み込み操 して後車輪6にブレーキを掛けておけば、オ レータは昇降操作レバー54及び開閉操作レ ー53のいずれか一方を択一的に上下回動操作 できるのである。

 (6).制限機構の構造
 次に、図20を参照しながら、昇降操作レバ の誤操作による集草ボックスの昇降動を防 するための制限機構の構造について説明す 。

 第1実施形態における芝刈機1の制限機構14 0は、バッテリ64と、電源印加用のキースイッ チ141と、電磁放てきバルブ135の電磁放てきソ レノイド136とを備えている。この場合、バッ テリ64に、キースイッチ141と電磁放てきソレ イド136とが直列に接続されている。キース ッチ141は、エンジン7を始動するためのスタ ータ(図示せず)にも接続可能に構成されてい 。

 キースイッチ141と電磁放てきソレノイド1 36との間には、操縦座席9にオペレータが着座 すると入り作動するオンオフ切換スイッチ型 のオペレータセンサ142と、後蓋板21が集草ボ クス18の後面開口を塞ぐ閉位置にあると切 作動するオンオフ切換スイッチ型の後蓋板 出センサ143と、底蓋板20が集草ボックス18の 面開口を塞ぐ閉位置にあると切り作動する ンオフ切換スイッチ型の底蓋板検出センサ1 44と、集草ボックス18が下げ位置にあると入 作動するオンオフ切換スイッチ型の集草ボ クスセンサ145とが直列に接続されている。

 後蓋板検出センサ143は、後蓋板21に対す 上部リンク24を回動可能に軸支するピン軸24a に関連付けて設けられている。底蓋板検出セ ンサ144は、底蓋板20を回動可能に軸支する枢 ピン23に関連付けて設けられている。集草 ックスセンサ145は、排出ダクト14の後方(走 機体2側、例えば両マスト部材29をつなぐ最 の横部材33上)に設けられており、集草ボッ ス18が下げ位置にあるときに、底部誘導板28 集草ボックスセンサ145に接触することによ て、集草ボックスセンサ145が入り作動する うに構成されている。

 かかる構成において、(1)操縦座席9にオペ レータが着座し、(2)(3)後蓋板21及び底蓋板20 開き作動し、且つ(4)集草ボックス18が下げ位 置にある、という4つの条件が全て揃えば、 述した4つのセンサ142~145の入り作動にて電磁 放てきソレノイド136が切換駆動し、電磁放て きバルブ135から昇降用油圧バルブ107への作動 油の供給が停止する。その結果、作動油が昇 降用油圧シリンダ30には送られず、昇降操作 バー54を操作しても、昇降用油圧シリンダ30 ひいては集草ボックス18が昇降動しないので る。

 (7).PTO規制機構の構造
 次に、図21を参照しながら、芝刈り機構の 用意な駆動を防止するためのPTO規制機構(安 機構)の構造について説明する。

 第1実施形態における芝刈機1のPTO規制機 150は、バッテリ64と、PTO操作レバー52を入り 作したときに入り作動するPTO検出手段とし のPTO入りセンサ151と、エンジン7への燃料噴 射量を調節するためのガバナ付き燃料噴射ポ ンプ(図示せず)に関連して設けられたエンジ 停止機構としてのエンジン停止ソレノイド1 52とを備えている。この場合、バッテリ64に して、PTO入りセンサ151とエンジン停止ソレ イド152とが直列に接続されている。燃料タ ク62からエンジン7への燃料供給は、エンジ 停止ソレノイド152の駆動にて中止され、そ 結果、エンジン7の駆動が停止することにな 。

 PTO入りセンサ151とエンジン停止ソレノイ 152との間には、着座センサ153と、パーキン センサ154と、アウトリガー検出手段として アウトリガーセンサ155と、後蓋板回動セン 156と、底蓋板回動センサ157と、集草検出手 としての集草センサ158と、前記昇降用油圧 リンダ30におけるリフトストロークを検出 る手段としてのリフトストロークセンサ159 が互いに並列に接続されている。各センサ15 3~159から見ると、それぞれの各センサ153~159は 、PTO入りセンサ151とエンジン停止ソレノイド 152とに直列に接続されている。

 着座センサ153は、操縦座席9からオペレー タが離れると入り作動するオンオフ切換スイ ッチ型のものである。操縦座席9にオペレー が着座しておらず且つPTO操作レバー52を入り 操作した場合は、着座センサ153とPTO入りセン サ151とが入り作動してエンジン停止ソレノイ ド152が駆動し、その結果、エンジン7の駆動 自動的に停止する。従って、操縦座席9にオ レータが着座していない間は、芝刈り機構1 3の駆動が禁止される。

 パーキングセンサ154は、ブレーキペダル8 2を踏み込み位置(ブレーキ位置)に維持するパ ーキングレバー160の入り操作にて入り作動す るオンオフ切換スイッチ型のものである。こ こで、パーキングレバー160は、ブレーキペダ ル82を踏み込み位置に係脱可能に係止保持す ためのものであり、詳細は図示していない 、操縦ハンドル8の下方に配置されている。

 パーキングレバー160が入り状態(ブレーキ ペダル82を踏み込み位置に保持した状態)で且 つPTO操作レバー52を入り操作した場合は、パ キングセンサ154とPTO入りセンサ151とが入り 動してエンジン停止ソレノイド152が駆動し その結果、エンジン7の駆動が自動的に停止 する。従って、パーキングレバー160が入り状 態である間は、芝刈り機構13の駆動が禁止さ る。

 アウトリガーセンサ155は、アウトリガー4 5が地面に向けて突出した突出姿勢(作用姿勢) か否かを検出するオンオフ切換スイッチ型の ものである。アウトリガーセンサ155は、例え ば両マスト部材29のうち少なくとも一方の下 部に設けられており(図1、図3及び図10~図14 照)、ピン41回りに前向き回動して収納姿勢( 作用姿勢)になったレバー体40のストッパー 47がアウトリガーセンサ155に接触すること よって、アウトリガーセンサ155が切り作動 るように構成されている。

 アウトリガー45が突出姿勢であり且つPTO 作レバー52を入り操作した場合は、アウトリ ガーセンサ155とPTO入りセンサ151とが入り作動 してエンジン停止ソレノイド152が駆動し、そ の結果、エンジン7の駆動が自動的に停止す 。従って、アウトリガー45が地面に向けて突 出している間は、芝刈り機構13の駆動が禁止 れる。

 後蓋板回動センサ156は、後蓋板21が集草 ックス18の後面開口を塞ぐ閉位置にあると切 り作動するオンオフ切換スイッチ型のもので あり、例えば、後蓋板21に対する上部リンク2 4を回動可能に軸支するピン軸24aに関連付け 設けられている。底蓋板回動センサ157は、 蓋板20が集草ボックス18の底面開口を塞ぐ閉 置にあると切り作動するオンオフ切換スイ チ型のものであり、例えば、底蓋板20を回 可能に軸支する枢着ピン23に関連付けて設け られている。

 後蓋板21及び底蓋板20の少なくとも一方が 開位置にあり且つPTO操作レバー52を入り操作 た場合は、蓋板21,20に対応した回動センサ15 6,157とPTO入りセンサ151とが入り作動してエン ン停止ソレノイド152が駆動し、その結果、 ンジン7の駆動が自動的に停止する。従って 、後蓋板21及び底蓋板20の少なくとも一方が き作動している間は、芝刈り機構13の駆動が 禁止される。

 前記集草センサ158は、集草ボックス18の 部誘導板28との接触の有無から、集草ボック ス18の上下位置を検出するためのものであり 排出ダクト14の後方(走行機体2側、例えば両 マスト部材29をつなぐ最下の横部材33)に設け れている。集草ボックス18が下げ位置にあ て排出ダクト14の後端排出口と集草ボックス 18の前面開口部(刈草受け入れ口)18aとが近接 た状態のときに、前記底部誘導板28が前記集 草センサ158に接触することによって、この集 草センサ158は切り作動するように構成されて いる。

 前記リフトストロークセンサ159は、昇降 アクチュエータとしての昇降用油圧シリン 30のピストン突出量(突出位置)から、集草ボ ックス18の上下位置を検出するためのもので り、昇降用油圧シリンダ30のピストンが最 短縮した状態のとき、すなわち集草ボック 18が下げ位置にあるときに切り作動するよう に構成されている。前記集草センサ158と前記 リフトストロークセンサ159とはいずれも、集 草ボックス18の下降位置、つまり、集草ボッ ス18における前記排出ダクト14からの刈草受 け入れ姿勢を検出する集草検出手段に相当す る。

 集草ボックス18が上げ位置にあり且つPTO 作レバー52を入り操作した場合は、前記集草 センサ158及び前記リフトストロークセンサ159 とPTO入りセンサ151とが入り作動してエンジン 停止ソレノイド152が駆動し、その結果、エン ジン7の駆動が自動的に停止する。従って、 記集草センサ158及び前記リフトストローク ンサ159のうち少なくとも一方が入り状態で る間は、芝刈り機構13の駆動が禁止される。

 以上をまとめると、(1)操縦座席9にオペレ ータが着座していない場合、(2)パーキングレ バー160が入り状態の場合、(3)アウトリガー45 地面に向けて突出している場合、(4)後蓋板2 1及び底蓋板20の少なくとも一方が開き作動し ている場合、(5)集草センサ158及びリフトスト ロークセンサ159の少なくとも一方が入り状態 である場合、という条件のいずれか1つを満 せば、PTO操作レバー52が入り状態であっても 芝刈り機構13の駆動が禁止されるのである。

 このため、例えば芝刈り機構13の駆動中 昇降用操作レバー54や開閉用操作レバー53に って接触したとしても、エンジン7の駆動が 自動的に停止するから、芝刈り機構13の駆動 自動的に停止するし、集草ボックス18が上 位置まで大きく上昇動したり後蓋板21及び底 蓋板20が開き作動したりすることもない。従 て、排出ダクト14の後端排出口から走行機 2の後方に、刈草や小石等が不用意に撒き散 されるのを防止できる。

 また、集草ボックス18が上げ位置にある き(刈草の放出作業時)にオペレータが誤って PTO操作レバー52を入り操作したとしても、エ ジン7と共に芝刈り機構13の駆動は自動的に 止するから、この場合も、排出ダクト14の 端排出口から走行機体2の後方に、刈草や小 等が不用意に撒き散らされるのを防止でき のである。

 特に第1実施形態では、集草ボックス18の 降動に係わるアウトリガー45、底部誘導板28 及び昇降用油圧シリンダ30の挙動を検出する ンサ155,158,159がそれぞれ独立的に、集草ボ クス18が上げ位置にある状態を検出するから 、万一、いずれかのセンサ155,158,159が故障し りしても、少なくとも1つが機能していれば 、集草ボックス18が上げ位置にある状態でオ レータが誤ってPTO操作レバー52を入り操作 たときに、エンジン7と共に芝刈り機構13の 動を自動的に停止できる(PTO規制機構150が支 なく作動する)。すなわち、芝刈り機構13の 用意な駆動を防止するPTO規制機構150の作動 定性が二重、三重に確保され、刈草や小石 の不用意な撒き散らしを確実に防止できる である。

 (8).集草排出機構の動作態様
 次に、図1及び図10~図14を参照しながら、集 排出機構の動作態様の一例について説明す 。

 以上の構成において、前記集草排出機構1 6における集草ボックス18を、その底蓋板20及 後蓋板21を閉じた状態で下降した位置に保 することにより、前記排出ダクト14から放出 される刈草を受け入れる姿勢になり、この状 態で、芝刈機1を、そのロータリー式芝刈り 構13を駆動しながら前進走行することにより 、所定の芝刈りを行うことができ、前記ロー タリー式芝刈り機構13にて刈り取られた刈草 、排出ダクト14及び底部誘導板28を介して前 記集草ボックス18内に入るように集められる

 そして、前記集草ボックス18内に所定量 刈草が溜まると、草刈り作業及び前進走行 停止して、集草ボックス18内からの刈草の放 出作業を開始する。この放出作業に際しては 、先ず、前記両昇降用油圧シリンダ30を、そ 昇降操作レバー54の上げ位置への操作によ ピストンが突出動するように作動して、前 集草ボックス18を持ち上げるようにする。

 すると、先ず、この両昇降用油圧シリン 30の基端におけるレバー体40が後方に回動し て、その枢着ピン43がストッパー部44に接当 る状態になるから、図10に示すように、この レバー体40に設けたアウトリガー45が、地面4 接近するように突出して、芝刈機1の前部が 浮き上がるように後ろ方向に傾くことを阻止 できる状態になる。

 つまり、集草ボックス18内に受け入れた 草の排出に際し、集草ボックス18の持ち上げ 開始前から持ち上げ途中までの間のいずれか の時期に、アウトリガー45が地面に近接する うに突出することにより、集草ボックス18 高く持ち上げた状態で走行機体2が後方に傾 おそれを確実に低減できる。

 しかも、アウトリガー45の突出は、集草 ックス18の持ち上げ開始前から持ち上げ途中 までの間のいずれかの時期において行われる から、アウトリガー45の存在が芝刈機1におけ る通常走行の妨げになることを確実に回避で きる。その上、アウトリガー45は、地面に近 するという突出であることにより、アウト ガー45を突出した状態のもとで、芝刈機1を 草用コンテナA等に近づけるように走行でき る。

 特に第1実施形態では、アウトリガー45を リフト機構19における昇降用油圧シリンダ30 にて突出するように構成しているから、アウ トリガー45を突出動するための構成を別に設 る必要がなく、その構成が簡単になり、小 軽量化を図れるという利点もある。

 アウトリガー45が地面4に接近するように 出動する際には、これと同時に、前記レバ 体40に設けたバンパー体46が、前記ストッパ ー部44と実質的に同じ位置にまで後方に突出 るか、このストッパー部44よりも更に後方 突出する状態になる。つまり、前記集草ボ クス18の持ち上げ作動の前に、アウトリガー 45が地面4に接近するように突出し、バンパー 体46が後方に突出する。

 次いで、前記両昇降用油圧シリンダ30に ける更なるピストン突出動にて上下一対の フト用リンク31、32が上向きに回動すること より、図11に示すように、前記集草ボック 18が、その底蓋板20及び後蓋板21を閉じた状 のままで持ち上げられ、そして、最も高い 大上げ位置まで持ち上げられると、前記昇 操作レバー54を中立位置に操作することによ り、前記両昇降用油圧シリンダ30における更 るピストン突出動、つまり、前記集草ボッ ス18の持ち上げが停止すると同時に、前記 草ボックス18がロック手段49にて前記した最 高い位置から下降しないようにロックされ 。

 なお、前記両昇降用油圧シリンダ30は、 記集草ボックス18を最大上げ位置に持ち上げ た状態になると、自動的にそのピストンの作 動を停止する中立位置になるように構成する ことができる。また、前記集草ボックス18は 下げ位置において排出ダクト14から放出さ る刈草を受け入れる状態のときには、前部 低くて後部が高くなるように前傾斜してい が、最も高い位置まで持ち上げられた状態 おいては、逆に前部が高くて後部が低くな ように後ろ傾斜になるように構成されてい 。

 そして、この状態で、前記芝刈機1を、前 進又は後進走行するように走行操作すること で、図12に示すように、その後部が地面4に置 かれた集草用コンテナAに接近するように移 して、前記のように高く持ち上げた集草ボ クス18が前記集草用コンテナAの真上に位置 る。前記芝刈機1をその後部が前記集草用コ テナAに接近するように後進走行する際に、 前記集草用コンテナAへの衝突にてリフト機 19の破損が発生することを前記バンパー体46 て確実に回避できる。特に、バンパー体46 、リフト機構19のうち少なくとも昇降用油圧 シリンダ30の基端部より外向きに突出するよ に構成しているので、昇降用油圧シリンダ3 0の基端部が損傷するのを確実に防止できる

 その上、バンパー体46は、集草ボックス18 の持ち上げ開始前から持ち上げ途中までの間 のいずれかの時期において突出し、通常走行 時には突出しない状態になっていることから 、バンパー体46の存在が通常走行の妨げにな のを確実に回避できる。なお、第1実施形態 では、バンパー体46の突出動が、アウトリガ 45と同様に、リフト機構19の昇降用油圧シリ ンダ30にて行われるから、バンパー体46を突 動するための構成を別に設ける必要がなく その構成が簡単になり、小型軽量化を図れ 。

 前記芝刈機1を、その後部が地面4に置か た集草用コンテナAに接近するように移動さ た後は、前記開閉用油圧シリンダ26を、そ 開閉操作レバー53の開位置への操作によりピ ストンが突出動するように作動させる。する と、図12に示すように、前記集草ボックス18 対する後蓋板21が開き回動するから、前記集 草ボックス18内における刈草の前記集草用コ テナA内への排出が始まる。

 次いで、前記集草ボックス18に対する底 板20が、前記後蓋板21における開き回動に可 性を有する金属製ワイヤ27を介して連動し 、図13に示すように、その前端が跳ね上がる 一方後端が下がるように回動して集草ボック ス18の底面を開放するから、前記集草ボック 18内における刈草の前記集草用コンテナA内 の排出が更に進行する。

 前記後蓋板21が全開になると、前記開閉 作レバー53を中立位置に操作することにより 、前記両開閉用油圧シリンダ26における更な ピストン突出動、つまり、前記後蓋板21の き作動を停止する。なお、前記両開閉用油 シリンダ26は、前記後蓋板21が最大に開くと 自動的にそのピストンが作動停止する中立 置になるように構成することができる。

 次いで、前記集草ボックス18内における 草の排出に伴い、その排出落下中の刈草が 前記底蓋板20における後端に当たることによ り、前記底蓋板20が、図14に示すように、当 底蓋板20と前記後蓋板21とを連動連結する金 製ワイヤ27を弛ませながら、前記後蓋板21の 開き回動にかかわらず、自動的に更に大きく 開き回動するから、前記集草ボックス18内に ける刈草の全てを排出できると共に、刈草 排出位置を芝刈機1から離れた位置にできる 。

 特に第1実施形態では、底蓋板20の開き作 を、底蓋板20のうち前端部が集草ボックス18 内に向かって跳ね上がり後端部が下がるよう に開き回動する構成にしているから、集草ボ ックス18内の刈草が、集草ボックス18の後面 口部から排出されるだけでなく、集草ボッ ス18における開放された底部のうち底蓋板20 おける後端部に該当する部分からも排出さ ることになるから、刈草の排出を確実且つ 速にできる利点がある。

 また、第1実施形態では、底蓋板20を、薄 属板を鋸歯状の断面に折り曲げて成る構成 したことで、底蓋板20の剛性を確保した状 のもとで大幅に軽量にできて、集草ボック 18の更なる軽量化を図れるから、芝刈機1全 の更なる小型化及び軽量化を達成できる。 かも、底蓋板20における鋸歯状の断面に、前 端から後方に向かって斜め上向きの傾斜部20a を備えているから、底蓋板20の跳ね上げ回動 には、その上面にある刈草が傾斜部20aに沿 て滑り落ちることになる。このため、底蓋 20の上面に刈草が付着するのを確実に回避 きる。特に、底蓋板20を、通気性を有する薄 金属板製にしたので、底蓋板20の更なる軽量 が可能であり、前記した効果を助長すると に、低価格化にも寄与できる。

 上記態様から明らかなように、集草ボッ ス18内からの刈草の排出は、集草ボックス18 における開放された底部を塞ぐ底蓋板20と、 草ボックス18の後面の開口を塞ぐ後蓋板21と を開くことによって行われるものである。こ のため、前記従来のように、集草ボックス18 、高く持ち上げた状態で、その全体を大き 後ろ回動させなくて済むから、高く持ち上 たときにおける地面からの重心高さを従来 場合よりも大幅に低くできる。しかも、底 板20及び後蓋板21の開閉作動を、前記従来の 場合より比較的出力の小さい小型の機構(例 ば油圧シリンダ)にて行え、集草ボックス18 体の重量を軽減できるから、集草ボックス18 を高く持ち上げた状態での支持安定性をより 向上できると共に、リフト機構19の小型化及 軽量化、ひいては、芝刈機1全体の小型化及 び軽量化を図れる。

 そればかりか、第1実施形態では、底蓋板 20と後蓋板21とを、集草ボックス18内に配設し た可撓性部材27(金属製ワイヤ)を介して連動 結しているので、かかる連動機構を集草ボ クス18に内蔵でき、ひいては、集草ボックス 18の更なる小型化及び軽量化を図れるから、 刈機1全体の更なる小型化及び軽量化に寄与 できる。

 特に、金属製ワイヤ27の両端を、その軸 回りに適宜角度だけ捩じった状態にして後 板21及び底蓋板20に結合したことにより、可 性部材における耐久性の向上及び軽量化を れる。また、金属製ワイヤ27のうち途中の 分は、底蓋板20が閉じたときにその上面に接 当する状態になるから、集草ボックス18内に 草を受け入れる際に、金属製ワイヤ27が邪 になることはない。

 なお、前記底蓋板20におけるその後端に 出落下中の刈草が当たることによる開き回 は、以下に述べるように、前記後蓋板21にお ける開き回動に追従して行うように構成して いる。すなわち、図9に示すように、前記開 用油圧シリンダ26の基端における枢着ピン55 、前記底蓋板20における後端部の下面が接 する受け片56aを備えたレバー体56を回転自在 に設け、このレバー体56を、リンク57を介し 前記下部リンク25に、当該下部リンク25の上 き回動、つまり、前記後蓋板21を開く方向 の回動に伴って下向きに回動するように連 している。このため、前記底蓋板20における その後端に排出落下中の刈草が当たることに よる開き回動、ひいては、当該底蓋板20にお る開き回動による刈草の排出を、急速に一 に行うことがない。

 このようにして、前記集草ボックス18内 おける刈草の集草用コンテナA内への排出が 了すると、前記開閉操作レバー53の閉位置 の操作にて前記後蓋板21を閉じる。この場合 、底蓋板20における開き回動の中心は、底蓋 20における前端と後端との中心位置よりも 端にずれた部位に位置しているから、前記 蓋板20は、その前端における重量によって自 動的に閉じる。なお、前記開閉操作レバー53 、前記後蓋板21を閉じたときにおいて中立 置にするが、これを自動的に行うように構 することもできる。

 次いで、前記芝刈機1を前記集草用コンテ ナAから離れるように移動したのち、前記昇 操作レバー54を下げ位置に操作して、前記両 昇降用油圧シリンダ30をピストン後退動に作 することにより、前記集草ボックス18は、 記図10に示すように、下降して前記排出ダク ト14から放出される刈草を受け入れる姿勢に る。

 次いで、前記両昇降用油圧シリンダ30が にピストン後退動することにより、前記両 バー体40が、その枢着ピン43がストッパー部4 4から離れるように前方向に回動して、その トッパー片47が下部ブラケット部材35又はマ ト部材29に接当するように前方回転するか 、前記アウトリガー45及びバンパー体46が、 1に示すように、元の後退した位置に戻って 、前記草刈り作業を行う状態に復帰する。

 なお、前記昇降操作レバー54は、前記両 バー体40が第2ブラケット部材35又はマスト部 材29に接当するように前方回転したときにお て中立位置にするが、これを自動的に行う うに構成することもできる。また、前記実 の形態は、前記アウトリガー45における突 を、前記集草ボックス18の持ち上げを開始す る前(直前)の時期において行うように構成し 場合であったが、更に別の実施の形態にお ては、集草ボックス18の持ち上げを開始し あとで、且つ、高い高さにまで持ち上げる での間、つまり、持ち上げ途中の時期にお て行う構成することができる。

 2.第2実施形態
 次に、図22~図29を参照しながら、集草ボッ スの底部誘導板が底蓋板と一体的に移動す 構成を採用した第2実施形態について説明す 。ここで、第2実施形態において構成及び作 用が第1実施形態と変わらないものには、第1 施形態と同じ符号を付してその詳細な説明 省略する。以下には、第1実施形態との相違 点を説明する。

 (1).底部誘導板の構造
 まず、集草ボックスにおける底部誘導板の 造について説明する。

 第2実施形態では、集草ボックス18の一構 要素である底部誘導板228が底蓋板20の前部 設けられていて、底蓋板20を閉止した状態で は、底部誘導板228は集草ボックス18の前面開 部18a(刈草受入口)から排出ダクト14に向けて 前向きに突出している(図23及び図24参照)。ま た、集草ボックス18が刈草を受け入れる下げ 置にあり且つ底蓋板20を閉止した状態では 第1実施形態と同様に、底部誘導板228が、排 ダクト14の後端排出口と集草ボックス18の前 面開口部18aとの間のうち底側の部分を塞いで いる。

 底部誘導板228は、枢着ピン23を回動支点 して底蓋板20と一体的に回動する構成になっ ている。この場合、底蓋板20がその前端を跳 上げる一方後端を下げるように回動して、 草ボックス18の底面を開放する構成が採用 れている。そこで、底部誘導板228が集草ボ クス18内に入り込んで底蓋板20が大きく(略鉛 直に近い姿勢にまで)開き回動できるように 底部誘導板228と集草ボックス18の前面開口部 18aとは、底蓋板20の開閉回動の途次において いに干渉しない形状に形成されている。

 すなわち、図26の側面視において、底部 導板228における前端部の回動半径D(枢着ピン 23から底部誘導板228の前端部までの距離)は、 枢着ピン23から集草ボックス18における前面 口部18aの上縁部までの距離Lよりも小さく設 されている(D<L)。底部誘導板228の左右幅 法は、集草ボックス18における前面開口部18a の左右内法寸法よりも小さく設定されている 。このため、底蓋板20の開閉回動の途次にお て、底部誘導板228は、集草ボックス18にお る前面開口部18aの周縁に引っ掛かることな 、集草ボックス18内に前方からスムーズに入 り込める。

 第2実施形態の底部誘導板228は、集草ボッ クス18における最前の横部材39に当接し得る 板228aと、集草ボックス18における左右両側 板18bの内面に近接する左右のガイド側板228b 備えており、正面視で上向きコ字状に形成 れている。左右のガイド側板228bの後端部は 底蓋板20の上面前部まで延出している。

 このように構成すると、集草ボックス18 下げ位置にあり且つ底蓋板20を閉止した状態 では、排出ダクト14の後端排出口と集草ボッ ス18の前面開口部18aとの間(つなぎ目部分)の うち底側の部分が上向きコ字状の底部誘導板 228にて囲われることになるから、集草ボック ス18内に刈草を回収する際に、つなぎ目部分 ら刈草がこぼれるのを確実に抑制できる。 かも、左右のガイド側板228bの後端部を底蓋 板20の上面前部まで延出させているから、底 誘導板228の底蓋板20に対する取り付け強度( 性)も高いのである。

 (2).PTO操作関連の構造
 次に、PTO操作関連の構造について説明する

 図27に示すように、出力軸65の前端部に固 着された駆動プーリ161と、PTO軸72の前端部に 着された従動プーリ162との間には、クラッ 手段としてのPTOクラッチ163が配置されてい 。PTOクラッチ163は、駆動プーリ161と従動プ リ162とに巻き掛けられた無端PTO伝動ベルト7 1を緊張・弛緩させることによって、エンジ 7からの動力を継断するベルトテンション式 ものである。なお、図27では説明の便宜上 ボンネットカバー10の図示を省略している。

 PTOクラッチ163は、連結リンク機構165及びP TOクラッチワイヤ166を介して、継断用アクチ エータとしてのPTOクラッチモータ(図示せず )に連動連結されている。この場合、PTOクラ チモータの駆動にて、無端PTO伝動ベルト71を 緊張させたり弛緩させたりするように、連結 リンク機構165及びPTOクラッチワイヤ166を介し てPTOクラッチ163を下端部の回動支軸164回りに 入り切り回動させることにより、出力軸65か PTO軸72への動力伝達が継断される(図27参照)

 一方、PTO操作体としてのPTO操作レバー252 、芝刈機1のうちその操縦座席9から手が届 部位に配置されていて、後述する所定条件 で入り操作(前傾操作)すると、PTOクラッチモ ータの駆動にてPTOクラッチ163(図27参照)が入 作動して無端PTO伝動ベルト71を緊張させ、切 り操作(後傾操作)すると、PTOクラッチモータ 駆動にてPTOクラッチ163が切り作動して無端P TO伝動ベルト71を弛緩させるように構成され いる。PTO操作レバー252には、これを入り操 したときに入り作動するPTO検出手段として PTO入りセンサ171(図28参照)が設けられている このPTO入りセンサ171の入り切り動作にて、P TO操作レバー252が入り操作位置(動力接続位置 )にあるか否かを検出できる。

 (3).芝刈機の油圧回路構造
 次に、図15を参照しながら、芝刈機の油圧 路構造について説明する。

 第2実施形態における芝刈機1の油圧回路91 構造は、第1実施形態のものと同様である。 し、第2実施形態では、電磁放てきバルブ135 供給停止状態の場合において、開閉操作レ ー53を開位置に向けて操作すると、後蓋板21 と連動して開き回動する底蓋板20が後ろ斜め 向きの放てき傾斜姿勢(図29参照)になるまで 、開閉用油圧シリンダ26が作動するように構 されている。そして、開閉用油圧バルブ109 自動的に中立位置にして、開閉用油圧シリ ダ26を作動停止させる結果、底蓋板20を放て き傾斜姿勢に保持する構成になっている。ま た、実施形態では、底蓋板20が放てき傾斜姿 のときに、底部誘導板228の前端部(先端部) 排出ダクト14における後端排出口(刈草排出 )の上部に臨ませる(近接させる)ように構成 れている。

 底蓋板20を放てき傾斜姿勢に保持した状 では、集草ボックス18の底面開口が開放され るので、この状態で芝刈り機構13を駆動させ と、芝刈り機構13にて刈り取られた刈草が 出ダクト14を介して集草ボックス18内に導か 、底蓋板20の裏面側(下面側)に受け止められ る。そして、刈草は、底蓋板20の後ろ斜め下 きの傾斜に沿って後方下側にスムーズにガ ド(案内)され、集草ボックス18の底面開口か ら地面に散布される。

 つまり、第2実施形態では、集草ボックス 18が下げ位置にある状態で、底蓋板20を開き 動可能に構成したことにより、下げ位置に る集草ボックス18の底面開口を開放できるか ら、走行機体2の後部に集草ボックス18を取り 付けたままで、刈草を回収せずに地面に敷き 詰めるように撒く放てき作業を簡単に行える 。

 また、第2実施形態では、底蓋板20の開閉 勢を、閉止姿勢(底面開口を閉じた状態)か てき傾斜姿勢かに切り換えるだけで、1台の 刈機1を、刈草回収作業(刈草を集草ボック 18内に回収する作業)に用いたり、放てき作 に用いたりできる。すなわち、オペレータ 、従来のように集草ボックス18と放てきカバ ーとを付け替えたりすることなく、刈取回収 作業から放てき作業への切り換え又はその逆 を簡単に行えるから、第2実施形態の芝刈機1 、1台を刈草回収作業に用いたり放てき作業 に用いたりできる汎用性の高いものでありな がら、オペレータの作業負担が少なくて取り 扱い易いのである。

 しかも、第2実施形態における底蓋板20の き作動は、底部誘導板228側を集草ボックス1 8内に向けて跳ね上げるように開き回動する 成であると共に、集草ボックス18が下げ位置 にある状態で開き回動した底蓋板20は、底部 導板228の前端部を排出ダクト14における後 排出口の上部に臨ませた放てき傾斜姿勢に 持されるから、底蓋板20の裏面側(下面側)は 刈草を地面に向けて導く案内面になる。す わち、底蓋板20は刈草の排出先を変更する フレクタとして機能でき、排出ダクト14から 放出された刈草を、底蓋板20のガイド作用(デ フレクタ作用)にてスムーズに地面に放出で るのである。

 また、この場合(底蓋板20が放てき傾斜姿 のとき)は、底部誘導板228の前端部を排出ダ クト14における後端排出口の上部に臨ませて るから、底部誘導板228の前端部と排出ダク 14における後端排出口の上部との間の隙間 狭く、排出ダクト14から放出される刈草が底 蓋板20の表面側(上面側)に漏れるおそれは少 い。従って、排出ダクト14からの刈草を、底 蓋板20の表面側に堆積させることなく、効率 く地面に放出できるという利点もある。

 (4).底部誘導板の動作態様
 次に、底部誘導板の動作態様の一例につい 説明する。

 以上の構成において、集草排出機構16に 集草ボックス18を最大上げ位置まで上昇させ た状態で、芝刈機1を集草用コンテナAに接近 せた後は、その開閉操作レバー53の開位置 の操作にて、ピストンが突出動するように 閉用油圧シリンダ26を作動させることにより 、集草ボックス18の後蓋板21が開き回動して 集草ボックス18内の刈草を集草用コンテナA に排出し始める(図24参照)。

 次いで、集草ボックス18の底蓋板20が、可 撓性を有する金属製ワイヤ27を介して後蓋板2 1の開き回動に伴い、前端が跳ね上がる一方 端が下がるように回動して、集草ボックス18 の底面を開放し(図25参照)、集草ボックス18か ら集草用コンテナA内への刈草の排出が更に 行する。そして、後蓋板21が全開になったと きは、開閉操作レバー53を中立位置に操作し 、両開閉用油圧シリンダ26の更なるピスト 突出動、つまり、後蓋板21の開き作動を停止 させる。

 ここで、集草ボックス18内から排出落下 の刈草は、滑り落ちながら底蓋板20の後端に 当たるため、底蓋板20は、後蓋板21が全開状 を維持しているにも拘らず、金属製ワイヤ27 を弛ませながら、滑り落ちる刈草の重量によ って自動的に更に大きく開き回動する。底部 誘導板228は底蓋板20と共に開き回動して、集 ボックス18内に入り込む。つまり、底蓋板20 及び底部誘導板228を大きく(略鉛直に近い姿 にまで)開き回動でき、集草ボックス18内の 草を、底部誘導板228の上面に堆積する刈草 含めて、集草ボックス18外にスムーズ且つ確 実に排出できる。

 (5).PTO規制機構の構造
 次に、図28及び図29を参照しながら、芝刈り 機構の不用意な駆動を防止するためのPTO規制 機構の構造について説明する。

 第2実施形態における芝刈機1のPTO規制機 170は、バッテリ64と、PTO操作レバー252を入り 操作したときに入り作動するPTO検出手段とし てのPTO入りセンサ171と、集草ボックス18の上 位置を検出する集草検出手段の一例として リフトストロークセンサ172と、PTOクラッチ ータ(図示せず)を駆動させるためのモータ 動回路部173とを備えている。この場合、バ テリ64に対して、PTO入りセンサ171、リフトス トロークセンサ172及びモータ駆動回路部175が 直列に接続されている。

 リフトストロークセンサ172は、昇降用油 シリンダ30のピストン突出量(突出位置)から 、集草ボックス18の上下位置を検出するもの あり、昇降用油圧シリンダ30のピストンが も短縮した状態のとき、すなわち、集草ボ クス18が下げ位置にあるときに入り作動する ように構成されている。

 リフトストロークセンサ172とモータ駆動 路部175との間には、姿勢検出手段としての 蓋板閉じセンサ173及び底蓋板放てきセンサ1 74が互いに並列に接続されている。底蓋板閉 センサ173は、底蓋板20が集草ボックス18の底 面開口を塞ぐ閉止姿勢(閉位置、図1及び図10 照)にあると入り作動するオンオフ切換スイ チ型のものであり、底蓋板放てきセンサ174 、底蓋板20が図29に示す後斜め下向きの放て き傾斜姿勢になると入り作動するオンオフ切 換スイッチ型のものである。これら各センサ 173,174は、例えば集草ボックス18における底面 開口の周縁部や、底蓋板を回動可能に軸支す る枢着ピン23に関連付けて設けられている。

 かかる構成において、(1)集草ボックス18 下げ位置にあり且つ底蓋板20が閉止姿勢であ る場合、(2)集草ボックス18が下げ位置にあり つ底蓋板20が放てき傾斜姿勢である場合、 いう条件のうちいずれか一方を満たしたと に、PTO操作レバー252を入り操作すれば、前 した各センサ171,172,173(又は171,172,174)が入り 動して、バッテリ64からの電流が各センサ171 ,172,173(又は171,172,174)を経由してモータ駆動回 路部175に流れる。その結果、PTOクラッチモー タが駆動してPTOクラッチ163(図27参照)が入り 態(動力接続状態)になる。すなわち、集草ボ ックス18が下げ位置にあり且つ底蓋板20が閉 姿勢か放てき傾斜姿勢である場合のみ、芝 り機構13の駆動が許容される。

 一方、集草ボックス18が上げ位置にある 又は上昇途中であれば、リフトストローク ンサ172が切り状態になるので、PTO操作レバ 252を入り操作してもバッテリ64からの電流が 途中で遮断され、その結果、PTOクラッチ163が 切り状態(動力遮断状態)になり、芝刈り機構1 3の駆動が禁止される。また、底蓋板20が閉止 姿勢でも放てき傾斜姿勢でもない中途半端な 開き姿勢であれば、底蓋板閉じセンサ173及び 底蓋板放てきセンサ174が両方とも切り状態に なるので、PTO操作レバー252を入り操作しても バッテリ64からの電流が途中で遮断され、そ 結果、PTOクラッチ163が切り状態(動力遮断状 態)になり、芝刈り機構13の駆動が禁止される 。

 このため、例えば芝刈り機構13の駆動中 昇降用操作レバー54や開閉用操作レバー53に って接触したとしても、PTOクラッチ163が切 状態になって芝刈り機構13の駆動が自動的 停止するから、排出ダクト14の後端排出口か ら走行機体2の後方に、刈草や小石等が不用 に撒き散らされるのを防止できる。

 また、集草ボックス18が上げ位置にある き(刈草の放出作業時)にオペレータが誤って PTO操作レバー252を入り操作したとしても、PTO クラッチ163は切り状態に保持され、芝刈り機 構13が駆動することはないから、この場合も 排出ダクト14の後端排出口から走行機体2の 方に、刈草や小石等が不用意に撒き散らさ るのを防止できる。

 しかも、集草ボックス18が下げ位置にあ 且つ底蓋板20が閉止姿勢か放てき傾斜姿勢で ある場合は、芝刈り機構13の駆動が許容され から、第2実施形態の芝刈機1を用いて刈草 収作業や放てき作業を支障なく行えること 言うまでもない。

 また、前述の通り、底蓋板20が閉止姿勢 も放てき傾斜姿勢でもない中途半端な開き 勢である場合(所定の開閉姿勢でない場合)は 、芝刈り機構13の駆動が禁止されるから、オ レータは、例えば放てき作業の際に、底蓋 20が適正な放てき傾斜姿勢であるか否かを 芝刈り機構13の駆動の有無から簡単に把握で きる。その上、排出ダクト14から放出される 草が底蓋板20の表面側に流れて堆積するお れを防止でき、排出ダクト14からの刈草を確 実且つスムーズに地面に放出できるのである 。

 3.第3実施形態
 次に、図30~図39を参照しながら、PTO規制機 の別例を示す第3実施形態について説明する 第3実施形態の芝刈機1は基本的に、集草ボ クス18の底部誘導板228が底蓋板20と一体的に 動する構成(第2実施形態と同様のもの)であ 、第3実施形態において構成及び作用が第2 施形態と変わらないものには、第2実施形態 同じ符号を付してその詳細な説明を省略す 。以下には、第2実施形態との相違点を説明 する。

 (1).集草ボックスの周辺構造
 まず、集草ボックスの周辺構造について説 する。

 図32、図34及び図39に示すように、前記開 用油圧シリンダ26の基端における枢着ピン55 には、三角板状の回動板体191が回転可能に設 けられており、回動板体191の上コーナ部が、 リンク57を介して下部リンク25のうちピン軸25 aより前方側の端部に連動連結されている。 動板体191の下コーナ部は集草ボックス18の側 面下端よりも更に下向きに突出しており、左 右両回動板体191の下コーナ部間には、後述す る放てきロック手段200(図37及び図38参照)の一 構成要素である頭部付きのロック長軸192が取 り外し可能に装架されている。実施形態では 、左右両回動板体191の下コーナ部にロック長 軸192を貫通させ、ロック長軸192における頭部 と反対側の先端部に、抜け止め用の止めピン 193を取り付けることによって、ロック長軸192 が抜け不能で且つ取り外し可能になっている 。

 従って、下部リンク25が後蓋板21を開く方 向へ上向き回動すると、これに伴い、ロック 長軸192が底蓋板20の後部下面を支持しつつ、 動板体191が枢着ピン55回りに下向き回動す ことになる(図32参照)。このため、底蓋板20 開き回動に際しては、底蓋板20の後端に排出 落下中の刈草が当たって開き回動速度が急激 に速まるのを防止できる。すなわち、底蓋板 20の開き回動による刈草の排出を急速且つ一 に行うことはない。なお、下部リンク25、 ンク57及び回動板体191の組合せが開閉リンク 機構190に相当する。

 少なくとも一方の回動板191(実施形態では 左回動板体)の前コーナ部には、集草ボック 18の側面板18bに沿って前後に延びる検出ロッ ド194の後端部が横向きピン195にて上下揺動回 動可能に枢着されている。検出ロッド194の先 端部は、集草ボックス18の側面前部に設けら たガイドブラケット196の縦長溝穴197に貫通 せている(図32、図33及び図34等参照)。すな ち、検出ロッド194の先端部は、ガイドブラ ット196の縦長溝穴197に遊嵌されていて、当 ガイドブラケット196の存在にて前後に延び 姿勢を維持し得るように構成されている(垂 下がり不能になっている)。

 検出ロッド194における中途部の下面側に 、L字板状のロッド支持板198がボルト締結さ れている。検出ロッド194のロッド支持板198は 、後述するアウトリガー215が突出姿勢(図36参 照)のときに後方斜め上向きに突出するバン ー体216に当接するように設定されている(検 ロッド194をバンパー体206にて下方から支持 能である)。この状態では、検出ロッド194の 先端部がガイドブラケット196における縦長溝 穴197の上部側を通過して、検出ロッド194自体 がほぼ水平状の姿勢に保持されることになる (図36~図38参照)。このとき、検出ロッド194の 端部がガイドブラケット196の縦長溝穴197内 遊んだ状態になっていることは言うまでも い。

 図32、図37及び図38に示すように、集草ボ クス18と底蓋板20とには、底蓋板20を開き回 した後方斜め下向きの放てき傾斜姿勢(図32 一点鎖線状態参照)に保持するための放てき ロック手段200が設けられている。第3実施形 の放てきロック手段200は、集草ボックス18の 左右両底フレーム201と、底蓋板20の上面後部 設けられた左右一対のロック板202と、前述 たロック長軸192及び止めピン193とにより構 されている。

 各底フレーム201において底蓋板20に対す 枢着ピン23より後方の箇所には、互いに左右 方向の同心状に貫通した貫通穴203が形成され ている。また、各ロック板202にも、互いに左 右方向の同心状に貫通したロック穴204が形成 されている。底蓋板20が放てき傾斜姿勢の状 では、左右両底フレーム201の貫通穴203と左 両ロック板202のロック穴204とが左右方向の 心状(直線状)に位置するように設定されて る。従って、この状態では、貫通穴203及び ック穴204にロック長軸192を嵌脱可能となる なお、第3実施形態では、底蓋板20が放てき 斜姿勢のときに、底部誘導板228の前端部(先 部)を排出ダクト14における後端排出口(刈草 排出口)の上部に臨ませる(近接させる)ように 構成されている。

 刈草を回収せずに地面に敷き詰めるよう 撒く放てき作業の際は、手動操作等にて底 板20を放てき傾斜姿勢にして、左右両底フ ーム201の貫通穴203と左右両ロック板202のロ ク穴204とを合致させてから、これら貫通穴20 3及びロック穴204にロック長軸192を貫通させ ロック長軸192の先端部に抜け止め用の止め ン193を取り付ける。その結果、底蓋板20が放 てき傾斜姿勢に安定的に保持されることにな る(図38参照)。ロック操作(係合操作)自体も極 めて簡単である。

 (2).リフト機構の周辺構造
 次に、リフト機構の周辺構造について説明 る。

 前記両マスト部材29の下端における下部 ラケット部材35の内面の各々には、レバー体 210が回動自在にピン211にて枢着されている。 これら両レバー体210の相互間は、両レバー体 210が同時に回動するように横部材212を介して 一体的に連結されており、各レバー体210には 、前記昇降用油圧シリンダ30の基端がシリン 枢着用ピン213にて回動自在に連結されてい 。

 前記両レバー体210には、当該レバー体210 ピン211回りに下向き回動した状態において 地面4に向けて近接するように下向きに突出 するアウトリガー215と、このときに後方に向 けて突出するバンパー体216とが設けられてい る。更に、前記両レバー体210には、当該レバ ー体210がピン211回りに下向き回動したときに 、前記マスト部材29の下端部29a後面に対して これ以上の下向き回転(突出姿勢からの更な る下向き回転)を阻止するように接当するス ッパー片217が設けられている。従って、左 両レバー体210と、それぞれに設けられたア トリガー215、バンパー体216及びストッパー 217とは、ピン211を回動中心として一体的に 勢変更動することになる。

 なお、第3実施形態のレバー体210、アウト リガー215、バンパー体216、ストッパー片217は 、形態が異なるものの基本的に、第1(及び第2 )実施形態のレバー体40、アウトリガー45、バ パー体46、ストッパー部44と同様の機能を発 揮するものである。

 そして、前記両昇降用油圧シリンダ30の 端を、前記上下一対のリフト用リンク31,32の うち下部リンク32に対してピン48にて連結し 、前記上下一対のリフト用リンク31,32を、前 記両昇降用油圧シリンダ30にて上下方向に回 することにより、前記集草ボックス18を、 げ位置において前記排出ダクト14から放出さ れる刈草を受け入れる前向きの姿勢と、この 前向きの姿勢のままで高く持ち上げた状態と に往復して昇降動するように構成している。

 図31及び図36~図38に示すように、検出ロッ ド194と同じ側にあるマスト部材29(第3実施形 では左マスト部材29)の内面側には、検出ロ ド194の先端部を検出するロッド検出手段と ての接触式のリミットスイッチ218がブラケ ト板219を介して設けられている。ブラケッ 板219の後面側には、弾性を有する側面視略 字状の板バネ部材220が、リミットスイッチ21 8から後ろ向きに突出した感知体221と検出ロ ド194の先端部との間に介在するように吊り げ配置されている。

 この場合、検出ロッド194の先端部が板バ 部材220を後方から押圧して板バネ部材220が 知体221に当接するとリミットスイッチ218が り作動し、検出ロッド194による押圧が解除 れて板バネ部材220が感知体221から離れると ミットスイッチ218が切り作動するように構 されている。

 (3).PTO規制機構の構造及びその作動態様
 次に、図35~図38を参照しながら、芝刈り機 の不用意な駆動を防止するためのPTO規制機 の構造及びその作動態様について説明する

 第3実施形態における芝刈機1のPTO規制機 225は、バッテリ64と、PTO操作レバー52を入り 作したときに入り作動するPTO検出手段とし のPTO入りセンサ226と、前述したロッド検出 段としての接触式のリミットスイッチ218と PTOクラッチモータ(図示せず)を駆動させる めのモータ駆動回路部227とを備えている。 の場合、バッテリ64に対して、PTO入りセンサ 226、リミットスイッチ218及びモータ駆動回路 部227が直列に接続されている。

 リミットスイッチ218は、検出ロッド194の 端部が板バネ部材220を介して感知体221に接 しているか否かによって、集草ボックス18 ダンプ状態(上げ位置か下げ位置か)と後蓋板 21の開閉状態とを検出するためのものであり 前述の通り、検出ロッド194の先端部が板バ 部材220にて感知体221を押圧した状態でリミ トスイッチ218が入り作動し、押圧解除の状 ではリミットスイッチ218が切り作動するよ に構成されている。

 かかる構成において、刈草放出作業のた に昇降操作レバー54を上げ位置に操作した 合は、図36に示すように、両昇降用油圧シリ ンダ30が突出動し、前記集草ボックス18の持 上げ作動の前に、アウトリガー215が地面4に 近するように突出すると共に、バンパー体2 16が後方に突出する。

 そうすると、検出ロッド194のロッド支持 198に対するバンパー体216の支持が外れて、 出ロッド194が後端の横向きピン195を支点に て前方斜め下向きに傾き、検出ロッドの先 部がガイドブラケット196における縦長溝穴1 97の下端部に突き当たる(引っ掛かる)。この き、検出ロッド194の先端部は板バネ部材220 下端側に当接することになるため、板バネ 材220は自らの弾性復原力にて下端側を後方 動かすように弾性変形して、リミットスイ チ218の感知体221から離れ、リミットスイッ 218が切り状態になる。

 その結果、PTO操作レバー52を入り操作し もバッテリ64からの電流が途中で遮断され、 PTOクラッチ163が常に切り状態(動力遮断状態) なる。従って、芝刈り機構13の駆動が禁止 れることになる。

 また、集草ボックス18が下げ位置にある 態で開閉操作レバー53を開位置に操作した場 合は、図37に示すように、後蓋板21と底蓋板20 とが金属製ワイヤ27を介して連動して開き作 するが、このとき、開閉リンク機構190の回 板体191は、開閉用油圧シリンダ26の枢着ピ 55を支点として、図37の側面視で時計方向に 向き回動するから、検出ロッド194は、バン ー体216にて下方から支持されたままで、回 板体191の回動作用にて後方に引っ張られる とになる。

 そうすると、検出ロッド194の先端部が板 ネ部材220から離れ、板バネ部材220も自らの 性復原力にて下端側を後方に動かすように 性変形して、リミットスイッチ218の感知体2 21から離れる。その結果、リミットスイッチ2 18が切り状態になって、PTO操作レバー252を入 操作してもバッテリ64からの電流が途中で 断され、PTOクラッチ163が常に切り状態(動力 断状態)になる。従って、この場合も、芝刈 り機構13の駆動が禁止されることになる。

 このため、例えば芝刈り機構13の駆動中 昇降操作レバー54や開閉操作レバー53に誤っ 接触したとしても、PTOクラッチ163が切り状 になって芝刈り機構13の駆動が自動的に停 するから、排出ダクト14の後端排出口から走 行機体2の後方に、刈草や小石等が不用意に き散らされるのを防止できる。

 また、集草ボックス18が上げ位置にある き(刈草の放出作業時)にオペレータが誤って PTO操作レバー252を入り操作したとしても、PTO クラッチ163は切り状態に保持され、芝刈り機 構13が駆動することはないから、この場合も 排出ダクト14の後端排出口から走行機体2の 方に、刈草や小石等が不用意に撒き散らさ るのを防止できるのである。

 他方、集草ボックス18が下げ位置にあり つ後蓋板21が閉止姿勢のとき(底蓋板20は閉止 姿勢でも放てき傾斜姿勢でもよい)は、図38に 示すように、検出ロッド194がバンパー体206に て下方から支持されていて、開閉リンク機構 190の回動板体191は、開閉用油圧シリンダ26の 着ピン55を支点として、図38の側面視で反時 計方向に上向き回動した状態に保持されるか ら、検出ロッド194自体はほぼ水平状の姿勢で 板バネ部材220の上端側に当接して、板バネ部 材220を介して感知体221を後方から押圧する。 このため、リミットスイッチ218は入り状態に なっている。

 この状態でPTO操作レバー252を入り操作す ば、前述したPTO入りセンサ226が入り作動し 、バッテリ64からの電流がPTO入りセンサ226 びリミットスイッチ218を経由してモータ駆 回路部175に流れる。その結果、PTOクラッチ ータが駆動してPTOクラッチ163が入り状態(動 接続状態)になる。

 すなわち、集草ボックス18が下げ位置に り且つ後蓋板21が閉止姿勢であれば、底蓋板 20が閉止姿勢か放てき傾斜姿勢かに拘らず、 刈り機構13の駆動が許容されることになる 従って、第3実施形態の芝刈機1を用いて刈草 回収作業(刈草を集草ボックス18内に回収する 作業)や放てき作業(刈草を地面に敷き詰める うに撒く作業)を支障なく行えるのである。

 特に図38に示すように、放てきロック手 200の係合操作をして底蓋板20を放てき傾斜姿 勢に保持した状態では、集草ボックス18の底 開口のみが開放されるので、この状態で芝 り機構13を駆動させると、芝刈り機構13にて 刈り取られた刈草が排出ダクト14を介して集 ボックス18内に導かれ、底蓋板20の裏面側( 面側)に受け止められる。そして、刈草は、 蓋板20の後ろ斜め下向きの傾斜に沿って後 下側にスムーズにガイド(案内)され、集草ボ ックス18の底面開口から地面に散布される。

 つまり、第3実施形態では、下げ位置にあ る集草ボックス18の底面開口だけを開放し後 板21は閉じたままにして、PTOクラッチ163を り状態にできるから、走行機体2の後部に集 ボックス18を取り付けたままで放てき作業 簡単に行える。従って、集草ボックス18を例 えば放てきカバーに付け替えたりしなくても 、1台の芝刈機1を刈草回収作業に用いたり放 き作業に用いたりできるから、実施形態の 刈機1は、刈草回収作業と放てき作業との両 方に対処できる汎用性の高いものでありなが ら、オペレータの作業負担が少なくて取り扱 い易いという利点を有するのである。

 また、第3実施形態における底蓋板20の開 作動は、底部誘導板28側を集草ボックス18内 に向けて跳ね上げるように開き回動する構成 であると共に、集草ボックス18が下げ位置に る状態で開き回動した底蓋板20は、底部誘 板28の前端部を排出ダクト14における後端排 口の上部に臨ませた放てき傾斜姿勢に保持 れるから、底蓋板20の裏面側(下面側)は、刈 草を地面に向けて導く案内面になる。すなわ ち、底蓋板20は刈草の排出先を変更するデフ クタとして機能することになり、排出ダク 14から放出された刈草を、底蓋板20のガイド 作用(デフレクタ作用)にてスムーズに地面に 出できるのである。

 しかも、この場合(底蓋板20が放てき傾斜 勢のとき)は後蓋板21が閉じているから、排 ダクト14から放出される刈草は、集草ボッ ス18の後面開口から漏れ出すことなく、底面 開口側から効率よく地面に放出されるのであ る。

 更に、後蓋板21が閉じ状態であることと 集草ボックス18が下げ位置にあることとを、 1つのリミットスイッチ218にて検出できる。 なわち、ロッド検出手段としてのリミット イッチ218が、集草ボックス18のダンプ状態を 検出する役割と、後蓋板21の開閉状態を検出 る役割とを兼ねることになる。このため、P TOクラッチ163の入り作動を許否する機構を部 点数の少ない簡単な構造にでき、製造コス の抑制に寄与できるという利点もある。

 4.第4実施形態
 次に、図40を参照しながら、PTO規制機構の 例を示す第4実施形態について説明する。第4 実施形態における芝刈機1の基本構造は第3実 形態(若しくは第2実施形態)と同様である。

 第4実施形態のPTO規制機構230は、バッテリ 64と、PTO操作レバー252を入り操作したときに り作動するPTO検出手段としてのPTO入りセン 231と、エンジン7への燃料噴射量を調節する ガバナ付き燃料噴射ポンプ(図示せず)に関連 て設けられたエンジン停止機構としてのエ ジン停止ソレノイド232とを備えている。こ 場合、バッテリ64に対して、PTO入りセンサ23 1とエンジン停止ソレノイド232とは直列に接 されている。燃料タンク62からエンジン7へ 燃料供給は、エンジン停止ソレノイド232の 動にて中止され、その結果、エンジン7の駆 が停止することになる。

 PTO入りセンサ226とエンジン停止ソレノイ 232との間には、着座センサ233と、パーキン センサ234と、ロッド検出手段としての接触 のリミットスイッチ235とが互いに並列に接 されている。これらの検出手段233~235から見 ると、それぞれ233~235は、PTO入りセンサ231と ンジン停止ソレノイド232とに直列に接続さ ている。

 着座センサ233は、操縦座席9からオペレー タが離れると入り作動するオンオフ切換スイ ッチ型のものである。操縦座席9にオペレー が着座しておらず且つPTO操作レバー252を入 操作した場合は、着座センサ233とPTO入りセ サ231とが入り作動してエンジン停止ソレノ ド232が駆動し、その結果、エンジン7の駆動 自動的に停止する。従って、操縦座席9にオ ペレータが着座していない間は、芝刈り機構 13の駆動が禁止される。

 パーキングセンサ234は、ブレーキペダル8 2を踏み込み位置(ブレーキ位置)に維持するパ ーキングレバー236の入り操作にて入り作動す るオンオフ切換スイッチ型のものである。こ こで、パーキングレバー236は、ブレーキペダ ル82を踏み込み位置に係脱可能に係止保持す ためのものであり、詳細は図示していない 、操縦ハンドル8の下方に配置されている。

 パーキングレバー236が入り状態(ブレーキ ペダル82を踏み込み位置に保持した状態)で且 つPTO操作レバー252を入り操作した場合は、パ ーキングセンサ234とPTO入りセンサ231とが入り 作動してエンジン停止ソレノイド232が駆動し 、その結果、エンジン7の駆動が自動的に停 する。従って、パーキングレバー234が入り 態である間は、芝刈り機構13の駆動が禁止さ れる。

 リミットスイッチ235は、検出ロッド194の 端部が板バネ部材220を介して感知体221に接 しているか否かによって、集草ボックス18 ダンプ状態(上げ位置か下げ位置か)と後蓋板 21の開閉状態とを検出するという点では、先 説明したリミットスイッチ218と同じ構成の のである。但し、検出ロッド194の先端部が バネ部材220にて感知体237を押圧した状態で リミットスイッチ235が切り作動し、押圧解 の状態ではリミットスイッチ235が入り作動 るように構成されている(先に説明したリミ ットスイッチ218とは入り切り時の作動態様が 逆になっている)。

 刈草放出作業のために昇降操作レバー54 上げ位置に操作するか又は集草ボックス18が 下げ位置にある状態で、開閉操作レバー53を 位置に操作した場合は、板バネ部材220がリ ットスイッチ235の感知体237から離れて、リ ットスイッチ235が入り状態になるから、バ テリ64からの電流がPTO入りセンサ231とリミ トスイッチ235とを経由してエンジン停止ソ ノイド232に流れ、エンジン停止ソレノイド23 2が駆動し、その結果、エンジン7の駆動が自 的に停止する。

 従って、集草ボックス18が下げ位置にあ 且つ後蓋板21が閉止姿勢のとき(底蓋板20は閉 止姿勢でも放てき傾斜姿勢でもよい)のみ、 刈り機構13の駆動が許容され、集草ボックス 18を上げ操作したり、後蓋板21を開放姿勢に たりしている間は、芝刈り機構13の駆動が禁 止されるのである。

 以上をまとめると、(1)操縦座席9にオペレ ータが着座していない場合、(2)パーキングレ バー236が入り状態の場合、(3)集草ボックス18 上げ操作したり、後蓋板21を開放姿勢にし りしている場合、という条件のいずれか1つ 満たせば、PTO操作レバー252が入り状態であ ても芝刈り機構13の駆動が禁止されるので る。

 このため、例えば芝刈り機構13の駆動中 昇降用操作レバー54や開閉用操作レバー53に って接触したとしても、エンジン7の駆動が 自動的に停止するから、芝刈り機構13の駆動 自動的に停止できると共に、集草ボックス1 8、後蓋板21及び底蓋板20が不用意に作動する とがない。従って、排出ダクト14の後端排 口から走行機体2の後方に、刈草や小石等が 用意に撒き散らされるのを防止できる。

 また、集草ボックス18が上げ位置にある き(刈草の放出作業時)にオペレータが誤って PTO操作レバー252を入り操作したとしても、エ ンジン7と共に芝刈り機構13の駆動は自動的に 停止するから、この場合も、排出ダクト14の 端排出口から走行機体2の後方に、刈草や小 石等が不用意に撒き散らされるのを防止でき るのである。

 更に第4実施形態においても、後蓋板21が じ状態であることと、集草ボックス18が下 位置にあることとを、1つのリミットスイッ 235にて検出できる。すなわち、ロッド検出 段としてのリミットスイッチ235が、集草ボ クス18のダンプ状態を検出する役割と、後 板21の開閉状態を検出する役割とを兼ねるこ とになる。このため、エンジン7の駆動を強 停止させる機構を部品点数の少ない簡単な 造にでき、製造コストの抑制に寄与できる いう利点がある。

 5.第5実施形態
 次に、図41~図46を参照しながら、集草ボッ スの底部誘導板が底蓋板に連動して回動す 構成を採用した第5実施形態について説明す 。ここで、第5実施形態において構成及び作 用が第1実施形態と変わらないものには、第1 施形態と同じ符号を付してその詳細な説明 省略する。以下には、第1実施形態との相違 点を説明する。

 (1).底部誘導板の構造
 まず、集草ボックスにおける底部誘導板の 造について説明する。

 第5実施形態の底部誘導板328は、集草ボッ クス18における前面開口部18aの下辺に、排出 クト14の後端部内にのぞむように前向きに 出して設けられている。底部誘導板328は、 の後端が前記集草ボックス18における左右両 側面板18bに対して枢着ピン軸328aにて回動自 に枢着することにより、後端のピン軸328aを 心に当該底部誘導板328の前端が上向きに跳 上がるように傾斜回動するという構成にし いる。

 更に、この底部誘導板328には、前記集草 ックス18における左右両側面板18bの内面に 接する左右のガイド側板328bを備え、前方視 おいて上向きコ字状に構成されている。

 そして、前記底部誘導板328は、図42に示 ように、その枢着ピン軸328aに固着したアー 328cと、前記底蓋板20の枢着ピン23に固着し アーム328dとに、その間に配設したリンク328e の両端をピン328f,328gにて連結することにより 、前記底蓋板20の開き回動に連動して傾斜回 するように構成されている。

 この場合、別の実施の形態としては、前 底部誘導板328を、前記開閉用油圧シリンダ2 6又は前記下部リンク25等と連結することによ り、前記底蓋板20の開き回動に先立って傾斜 動し、次いで、前記底蓋板20が開き回動す ように構成できる。

 (2).底部誘導板の動作態様
 次に、底部誘導板の動作態様の一例につい 説明する。

 以上の構成において、集草排出機構16に 集草ボックス18を最大上げ位置まで上昇させ た状態で、芝刈機1を集草用コンテナAに接近 せた後は、その開閉操作レバー53の開位置 の操作にて、ピストンが突出動するように 閉用油圧シリンダ26を作動させることにより 、集草ボックス18の後蓋板21が開き回動して 集草ボックス18内の刈草を集草用コンテナA に排出し始める。

 次いで、集草ボックス18の底蓋板20が、可 撓性を有する金属製ワイヤ27を介して後蓋板2 1の開き回動に伴い、前端が跳ね上がる一方 端が下がるように回動して、集草ボックス18 の底面を開放し(図45参照)、集草ボックス18か ら集草用コンテナA内への刈草の排出が更に 行する。このとき、底蓋板20の枢着ピン23に 着したアーム328dが、リンク328eを介して底 誘導板328の枢着ピン軸328aに固着したアーム3 28cを後方に引っ張ることにより、底部誘導板 328は、底蓋板20の開き回動に連動して前端部 跳ね上がるように傾斜回動する。そして、 蓋板21が全開になったときは、開閉操作レ ー53を中立位置に操作して、両開閉用油圧シ リンダ26の更なるピストン突出動、つまり、 蓋板21の開き作動を停止させる。

 ここで、集草ボックス18内から排出落下 の刈草は、滑り落ちながら底蓋板20の後端に 当たるため、底蓋板20は、後蓋板21が全開状 を維持しているにも拘らず、金属製ワイヤ27 を弛ませながら、滑り落ちる刈草の重量によ って自動的に更に大きく開き回動する(図46参 照)。このため、底蓋板20を大きく(略鉛直に い姿勢にまで)開き回動でき、集草ボックス1 8内の刈草を、集草ボックス18外にスムーズ且 つ確実に排出できる。

 また、底部誘導板328は、刈草の重量によ 底蓋板20の更なる開き回動にも連動して、 端部が跳ね上がるように更に傾斜回動する で(図46参照)、底部誘導板328の上面に堆積す 刈草も、その上面から集草用コンテナA内に 入るようにスムーズに落下することになる。 従って、第5実施形態の芝刈機1によっても、 草ボックス18内の刈草を、底部誘導板328の 面に堆積する刈草も含めて、集草ボックス18 外にスムーズ且つ確実に排出できる。

 6.第6実施形態
 次に、図47~図52を参照しながら、アウトリ ーを姿勢変更不能に保持する係止手段と、 大上げ位置にある集草ボックスを下降不能 保持するロック手段とを採用した第6実施形 について説明する。ここで、第6実施形態に おいて構成及び作用が第1実施形態と変わら いものには、第1実施形態と同じ符号を付し その詳細な説明を省略する。以下には、第1 実施形態との相違点を説明する。

 図47、図48及び図52に示すように、両マス 部材29の下端部29aの外側面には、シリンダ 着用ピン43が嵌まる上向き鉤状に構成した係 止手段としてのアウトリガー用フック体75を 動自在にピン76にて枢着している。アウト ガー用フック体75を図47及び図52の実線状態 しているときは、前記両レバー体40は後方に 回動しない。アウトリガー用フック体75を図5 2の2点鎖線状態に下向き回動させたときは、 記両レバー体40が後方に回動して、前記シ ンダ枢着用ピン43が前記下部ブラケット部材 35の後端におけるストッパー部44に対して、 れ以上の後方回転を阻止するように接当す という構成になっている。

 前記上下一対のリフト用リンク31,32のう 下部リンク32と、前記両マスト部材29の上端 29b又は第1ブラケット部材34との間には、高 持ち上げた状態の集草ボックス18を下降不 にロックするようにした着脱自在なロック 段349が設けられている。

 第6実施形態のロック手段349は、図50及び 51に示すように、マスト部材29の上端部29bに おける内側面に基端を回動自在にピン349bに 枢着したレバー体349aと、このレバー体349aに 穿設した長溝孔349c及び前記第1ブラケット部 34に穿設した逆L字状のロック溝349dに嵌まる ロックピン349eと、前記上下両リフト用リン 31,32のうち下部リンク32に固着したフック体3 49fとによって構成されている。

 前記ロックピン349eは、図50に実線で示す うに、前記集草ボックス18を下降した状態 、前記逆L字状のロック溝349dのうち横溝の部 分に位置している。図50に二点鎖線で示すよ に、前記集草ボックス18を最大に高く持ち げた状態では、当該ロックピン349eを前記レ ー体349aにおける長溝孔349cに沿って前記ロ ク溝349dのうち横溝の部分から縦溝の部分に 行操作することにより、前記下部リンク32 おけるフック体349fに嵌まり係合して、集草 ックス18を最大上げ位置に下降不能にロッ し、そして逆に、前記ロックピン349eを、前 レバー体349aの長溝孔349cに沿って前記ロッ 溝349dのうち縦溝の部分から横溝の部分に移 操作することにより、前記した下降不能の ックを解除するように構成している。

 この場合、前記ロックピン349eは、左右両 マスト部材29について共通する一本の構成で り、また、左右両レバー体349aの相互間も、 互いに連動するように横部材349gを介して連 されている。

 以上の構成において、刈草放出作業をす 際は、先ず、前記両昇降用油圧シリンダ30 ,その昇降操作レバー54の上げ位置への操作 よりピストンが突出動するように作動して, 記集草ボックス18を持ち上げるようにする

 そうすると、前記アウトリガー用フック 75を、図52に2点鎖線で示すように下向き回 した状態にしていれば、両昇降用油圧シリ ダ30の基端におけるレバー体40が後方に回動 て、そのシリンダ枢着用ピン43がストッパ 部44に接当する状態になるから、図49に示す うに、このレバー体40に設けたアウトリガ 45が、地面4に接近するように突出して、芝 機1が前部を浮き上がらせるようにして後ろ 向に傾くことを阻止できる状態になる。

 これと同時に、前記レバー体40に設けた ンパー体46が、前記ストッパー部44と実質的 同じ位置にまで後方に突出するか、このス ッパー部44よりも更に後方に突出する状態 なる。つまり、前記集草ボックス18の持ち上 げ作動の前に、アウトリガー45が地面4に接近 するように突出し、バンパー体46が後方に突 する。

 前記集草ボックス18の持ち上げに先立っ 、前記アウトリガー用フック体75を、図52に 線で示すように上向きに回動させて、その 置に保持していれば、前記レバー体40の後 への回動を前記アウトリガー用フック体75に て阻止することになる。この場合、前記アウ トリガー45が地面4に向かって突出作動するこ とはない。

 つまり、第6実施形態の芝刈機1によると 前記アウトリガー用フック体75にて、前記集 草ボックス18の上昇動に連動して前記アウト ガー45が突出動する状態と、前記アウトリ ー45が突出動しないようにする状態とに任意 に選択できるのである。

 次いで、前記両昇降用油圧シリンダ30に ける更なるピストン突出動にて上下一対の フト用リンク31,32が上向きに回動することに より、図49に示すように、前記集草ボックス1 8が、その底蓋体20及び後蓋板21を閉じた状態 ままで持ち上げられ、そして、最も高い最 上げ位置まで持ち上げられると、前記昇降 作レバー54を中立位置に操作することによ 、前記両昇降用油圧シリンダ30の更なるピス トン突出動、つまり、前記集草ボックス18の ち上げが停止すると同時に、前記集草ボッ ス18がロック手段349にて前記した最大上げ 置から下降しないようにロックされる。

 第6実施形態においては、前記ロック手段 349にて集草ボックス18を最も高く持ち上げた 置にロックする途中で、これにロッド77を して連結した前記アウトリガー用フック体75 が、図52に二点鎖線で示すように下向きに回 するから、昇降用油圧シリンダ30の基端に けるレバー体40が後方に回動して、アウトリ ガー45が地面4に向かって突出作動することに なる。この突出作動が完了した時点で、前記 ロック手段349が完全ロックの状態(ロックピ 349dが,下部リンク32におけるフック部349fに完 全に嵌まり係合する状態)になる。つまり、 ウトリガー用フック体75の係合解除操作と、 ロック手段349のロック操作とを同時に実行で き、オペレータの操作負担を軽減できるので ある。

 7.その他
 上記した実施形態の各構成は図示のものに 定されるものではなく、本願発明の趣旨を 脱しない範囲で種々変更が可能である。

第1実施形態における芝刈機の側面図で ある。 図1の平面図である。 図1において集草ボックスを取り外して 斜め後方から見た斜視図である。 図1において集草排出機構を斜め前方か ら見た斜視図である。 図4のV-V視断面図である。 集草排出機構を構成するリフト機構を す斜視図である。 図6の要部拡大図である。 集草ボックスを最大上げ位置で斜め前 から見た斜視図である。 集草ボックスを最大上げ位置で斜め後 から見た斜視図である。 刈草放出作業の第1状態を示す図であ 。 刈草放出作業の第2状態を示す図であ 。 刈草放出作業の第3状態を示す図であ 。 刈草放出作業の第4状態を示す図であ 。 刈草放出作業の第5状態を示す図であ 。 芝刈機の油圧回路図である。 昇降操作レバー及び開閉操作レバーの 取り付け構造を示す一部切欠き側面図である 。 昇降操作レバー及び開閉操作レバーの 取り付け構造を示す正面図である。 開閉操作レバーの作動説明図である。 昇降操作レバーの作動説明図である。 制限機構の電気回路図である。 PTO規制機構の電気回路図である。 第2実施形態における集草ボックスを 大上げ位置で斜め前方から見た斜視図であ 。 集草ボックスを最大上げ位置で斜め後 方から見た斜視図である。 刈草放出作業の第3状態を示す図であ 。 刈草放出作業の第4状態を示す図であ 。 刈草放出作業の第5状態を示す図であ 。 走行機体の一部省略正面図である。 PTO規制機構の電気回路図である。 放てき作業の状態を示す側面図である 。 第3実施形態における集草ボックスを り外した芝刈機を斜め後方から見た斜視図 ある。 芝刈機から取り外した集草排出機構を 斜め前方から見た斜視図である。 集草ボックスの要部拡大側面断面図で ある。 集草ボックスを最大上げ位置で斜め前 方から見た斜視図である。 集草ボックスを最大上げ位置で斜め後 方から見た斜視図である。 PTO規制機構を示す電気回路図である。 刈草放出作業の第1状態を示す集草排 機構の拡大側面図である。 下げ位置において底蓋板及び後蓋板を 開き回動させた集草排出機構の拡大側面図で ある。 放てき作業の状態を示す集草排出機構 の拡大側面図である。 集草ボックスを後方斜め下側から見た 斜視図である。 第4実施形態におけるPTO制限機構を示 電気回路図である。 第5実施形態における集草ボックスの 部拡大側面断面図である。 集草ボックスの要部拡大側面図である 。 集草ボックスを最大上昇位置で斜め前 方から見た斜視図である。 集草ボックスを最大上昇位置で斜め後 方から見た斜視図である。 刈草放出作業の第4状態を示す図であ 。 刈草放出作業の第5状態を示す図であ 。 第6実施形態における芝刈機の側面図 ある。 集草ボックスを取り外した芝刈機を斜 め後方から見た斜視図である。 刈草放出作業の第2状態を示す図であ 。 リフト機構の上部拡大側面図である。 図50のLI-LI視断面図である。 リフト機構の下部拡大側面図である。

符号の説明

1 芝刈機
2 走行機体
7 エンジン
9 操縦座席
13 ロータリー式芝刈り機構
14 排出ダクト
16 集草排出機構
18 集草ボックス
19 リフト機構
20 底蓋板
21 後蓋板
26 開閉用油圧シリンダ
28 底部誘導板
30 昇降用油圧シリンダ
31,32 リフト用リンク
45 アウトリガー
52 PTO操作レバー(PTO操作体)
53 開閉操作レバー
54 昇降操作レバー