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Patent Searching and Data


Title:
LIFTABLE SUSPENDED CUPBOARD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/004897
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] A liftable suspended cupboard that has an increased capacity by reducing the stroke of lowering movement of a liftable rack and has minimum feeling of tightness caused by operation of a door. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] The liftable suspended cupboard has a cabinet (170) having an opened bottom face and an opened front face and also has the liftable rack (180) liftably supported relative to the cabinet (170). The liftable suspended cupboard is installed above a kitchen. The liftable suspended cupboard has an upper door (172) placed at the front upper side of the cabinet (170) and also has a lower door (174) placed at the front lower side of the cabinet (170). The lower door moves around the lower end of the upper door and rises along the front surface of the upper door.

Inventors:
TAKAHASHI JUNICHI (JP)
YAMANAKA MINORU (JP)
KIMURA SHINICHI (JP)
KURIYAMA HIDEHITO (JP)
OKADA YOSHIO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/060532
Publication Date:
January 08, 2009
Filing Date:
June 09, 2008
Export Citation:
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Assignee:
CLEANUP CORP (JP)
FUKUSHIN ELECTRIC CO LTD (JP)
TAKAHASHI JUNICHI (JP)
YAMANAKA MINORU (JP)
KIMURA SHINICHI (JP)
KURIYAMA HIDEHITO (JP)
OKADA YOSHIO (JP)
International Classes:
A47B51/00; A47B77/04
Foreign References:
JP2004305491A2004-11-04
JP2006068459A2006-03-16
JP2005137700A2005-06-02
JP2004016720A2004-01-22
Attorney, Agent or Firm:
AQUA PATENTS, DESIGNS and TRADEMARKS (5-12 KANDA-SUDACHO 1-CHOME,CHIYODA-K, Tokyo 41, JP)
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Claims:
 底面と前面が開放されたキャビネットと、該キャビネットに対して昇降可能に支持される昇降ラックとを備え、キッチンの上方に設置される昇降式吊戸棚において、
 前記キャビネットの前面かつ上方に配置される上扉と、
 前記キャビネットの前面かつ下方に配置される下扉とを備え、
 前記下扉が前記上扉の下端を回り込み、その表面に沿って上昇しうることを特徴とする昇降式吊戸棚。
 前記下扉の両側縁それぞれに上側被案内部および下側被案内部を設け、
 前記キャビネットの両側壁それぞれに前記上側被案内部を案内する上ガイドと前記下側被案内部を案内する下ガイドとを設け、
 前記上ガイドおよび下ガイドは、
 前記上側被案内部または下側被案内部をその停止位置から上に行くに従って前記キャビネットの前方に向かって案内する傾斜部と、
 前記傾斜部に連続してほぼ鉛直方向に案内する直線部とを備えていることを特徴とする請求項1記載の昇降式吊戸棚。
 前記上ガイドの傾斜部の方が、前記下ガイドの傾斜部よりも鉛直線に対する傾きが大きいことを特徴とする請求項2記載の昇降式吊戸棚。
 前記上ガイドまたは下ガイドにおいて前記上側被案内部または下側被案内部の停止位置から前記直線部までの水平距離を張り出し幅とするとき、
 前記上ガイドの張り出し幅は前記下ガイドの張り出し幅よりも長いことを特徴とする請求項2記載の昇降式吊戸棚。
 前記下扉を牽引して上昇させる牽引部を備え、該牽引部による牽引を解除することにより前記下扉は自重によって下降することを特徴とする請求項2記載の昇降式吊戸棚。
 前記牽引部は、滑車と、該滑車を介して前記昇降ラックと前記下扉とを両端に懸垂する索体とからなり、前記昇降ラックが下降する際の荷重によって前記下扉を牽引することを特徴とする請求項5記載の昇降式吊戸棚。
Description:
昇降式吊戸棚

 本発明は、キッチンの上方に設置される 降式吊戸棚に関する。

 厨房において、キッチン等の調理設備の 部には空間が空いているため、キッチンの 方に吊戸棚を設置している場合が多い。厨 では、碗、皿、カップ等の食器類、鍋、フ イパン等の調理器具、塩、胡椒等の調味料 ど、大小様々な物を使用する。このため、 れらの食器類、調理器具、調味料等は上記 戸棚に収納される。

 また、生活様式や食生活の多様化に伴っ 、上記した食器類、調理器具、調味料等は 加傾向にある。さらに昨今の高齢化に伴い 上記吊戸棚の使い勝手の良さや便利さ等を める要望もある。

 そこで、通常は上方に位置する棚(ラック )を手動や電動によって昇降する昇降式吊戸 が提案されている。昇降式吊戸棚は、例え 吊戸棚全体が昇降するもの(例えば特許文献1 )や、吊戸棚の前面に配置された扉を開けて ら、吊戸棚内に設置された収納棚を回転ア ムで支持しながら手前側下方に引き降ろす の(例えば特許文献2)、キャビネットと、こ キャビネットからほぼ垂直方向に昇降可能 昇降ラックを備えたもの(例えば特許文献3) がある。

 特許文献1に記載された構成にあっては、 吊戸棚全体が昇降するため昇降装置が大掛か りとなり、また駆動機構が外部から見えるた めに美感を向上しにくいという問題がある。 また、特許文献2に記載された構成にあって 、引き降ろした収納棚が調理者に向かって 転して降りてくるため、調理作業の邪魔に り、頻繁に収納棚を出し入れしなければな ず手間がかかるという問題がある。このた 近年は、特許文献3に記載されたように、キ ビネットからほぼ垂直方向に昇降可能な昇 ラックを備えた構成が多く採用されている

 しかし垂直方向に昇降させる構成におい は、昇降ラックの全面を露出させるために 昇降ラック全体をキャビネット下方に下げ だけのストロークがキャビネットの下方に 要である。換言すれば、キッチンの上方か 天井までの吊戸棚に使える空間のうち、半 の高さの吊戸棚しか設置できないことにな 。また実際には昇降のための駆動機構をキ ビネット内に設けなければならないため、 らに昇降ラックの容積は小さくなる。なお 一般家庭の天井の高さは一般的には2.3m程度 であり、キッチンの高さは85cm程度である。 らにキッチンの上にはビンや小物ラックを くための高さを残しておかなくてはならな 。そして、残った上方空間の高さのうちの 分以下が昇降ラックの高さであるとすると 昇降ラックの容積が十分であるとはいえな 。

 そこで従来からも、キャビネットの前面扉 昇降ラックの上下動と連動させて開閉し、 降ラックを降ろした状態において昇降ラッ の上端がキャビネットの下端よりも上にあ 構成が開示されている(例えば特許文献4)。 の構成によれば、前面扉に隠れるはずの位 からも出し入れすることができるため、昇 ラックの高さを高くすることができ、限ら た高さの上方空間において容積の大きな昇 ラックを設置することができる。

特開平11-46886号公報

特開2004-222886号公報

特開2006-000677号公報

特開2006-340756号公報

 しかし特許文献4に記載の構成にあっては 、扉の下端が回動して開く構成であるため、 前面の開放スペースは小さい。このため、特 に昇降ラックの上段は鍋や箱物などの大きな ものを出し入れしにくいという問題がある。 扉をさらに大きく開くことも考えられるが、 吊戸棚の前方に大きく扉が張り出すことにな るため、頭上に前板が迫ってくることとなり 、圧迫感を与えるおそれがある。

 そこで本発明は、昇降ラックを下げるス ロークを短くして容積の増大を図りつつ、 の動作に伴う圧迫感を最小限に留めた昇降 吊戸棚を提供することを目的としている。

 上記課題を解決するために、本発明にか る昇降式吊戸棚の代表的な構成は、底面と 面が開放されたキャビネットと、キャビネ トに対して昇降可能に支持される昇降ラッ とを備え、キッチンの上方に設置される昇 式吊戸棚において、キャビネットの前面か 上方に配置される上扉と、キャビネットの 面かつ下方に配置される下扉とを備え、下 が上扉の下端を回り込み、その表面に沿っ 上昇しうることを特徴とする。

 上記構成によれば、昇降ラックを下げる トロークを短くして容積の増大を図りつつ 扉の動作に伴う圧迫感を最小限に留めた昇 式吊戸棚を提供することができる。

 下扉の両側縁それぞれに上側被案内部お び下側被案内部を設け、キャビネットの両 壁それぞれに上側被案内部を案内する上ガ ドと下側被案内部を案内する下ガイドとを け、上ガイドおよび下ガイドは、上側被案 部または下側被案内部をその停止位置から に行くに従ってキャビネットの前方に向か て案内する傾斜部と、傾斜部に連続してほ 鉛直方向に案内する直線部とを備えていて よい。

 上記構成によれば、下扉を上方へと移動 るに伴い、傾斜部によってまずキャビネッ 前方へと移動し、次に上扉の前方側に沿っ 上昇する。これにより下扉が上扉の下端を り込み、その表面に沿うように上昇するこ ができる。

 上ガイドの傾斜部の方が、下ガイドの傾 部よりも鉛直線に対する傾きが大きいこと 好ましい。これにより、下扉の下端より上 の方が先にキャビネット前方へと移動する ととなり、円滑に上扉の下端を回り込むこ ができる。

 前記上ガイドまたは下ガイドにおいて上 被案内部または下側被案内部の停止位置か 直線部までの水平距離を張り出し幅とする き、上ガイドの張り出し幅は下ガイドの張 出し幅よりも長いことが好ましい。これに り、下扉はその上端の方がより多く張り出 た傾き状態で上昇する。従ってユーザの頭 に最大限に広いスペースを確保することが き、下扉によって圧迫感をあたえることを ぐことができる。

 また下扉を牽引して上昇させる牽引部を え、牽引部による牽引を解除することによ 下扉は自重によって下降するよう構成して よい。モータとギアなどによる駆動も考え れるが、上記レールおよび被案内部の構成 よれば上方への牽引と自重による下降によ て昇降動作させることができ、駆動機構の 略化を図ることができる。

 牽引部は、滑車と、滑車を介して昇降ラ クと下扉とを両端に懸垂する索体とからな 、昇降ラックが下降する際の荷重によって 扉を牽引するよう構成してもよい。これに り昇降ラックと下扉とが機械的に連動する め、下扉を昇降させるための駆動力を昇降 ックの駆動源でまかなうことができる。

 本発明によれば、昇降ラックを下げるス ロークを短くして容積の増大を図りつつ、 の動作に伴う圧迫感を最小限に留めた昇降 吊戸棚を提供することができる。

本実施形態のシステムキッチンと吊戸 との位置関係を示した斜視図である。 昇降ラックの駆動機構を示した図であ 。 昇降ラックに連動する下扉の駆動機構 示した図である。 駆動モータによる駆動機構と昇降ラッ による駆動機構とを対比するための説明図 ある。 下扉のガイド機構を説明する図である 下扉の動作を説明する図である。 下扉等の軌跡を説明する図である。

符号の説明

100…システムキッチン、110…吊戸棚、130… シンク、140…調理スペース、150…コンロ、160 …レンジフード、170…キャビネット、172…上 扉、174…下扉、176…扉駆動金具、180…昇降ラ ック、190…駆動モータ、192…駆動プーリ、200 …幅広索体、210…転向滑車、212…昇降滑車、 220…収納部、250…下扉用滑車、252…第1リー 、254…第2リール、256…回転軸、260…第1索体 、262…第2索体、264…ガイドレール、266…連 部、268…上コロ、270…下コロ、272…吊下部 280…ガイド金具、282…上ガイド、282a…大径 、282b…傾斜部、282c…直線部、284…下ガイ 、284a…大径部、284b…傾斜部、284c…直線部 390…収容機構、390a…アーム、390b…コロ、390 c…バネ、500…壁

 以下に添付図面を参照しながら、本発明 好適な実施の形態について詳細に説明する なお、本明細書及び図面において、実質的 同一の機能構成を有する構成要素について 、同一の符号を付することにより重複説明 省略する。なお、以下の実施形態に示す寸 、材料、その他具体的な数値などは、発明 理解を容易とするための例示に過ぎず、特 断る場合を除き、本発明を限定するもので ない。

 本実施形態では、キッチン用昇降式吊戸 (以下「吊戸棚」と略称する)の昇降ラック 、昇降ラックの前面を塞ぐ下扉とを連動さ 、両装置を互いに逆方向に移動させている 従って、昇降ラックの下降ストロークを長 しなくとも前面の開放スペースを十分に確 することができる。そして下扉は、上昇す 際に上扉の下端を回り込み、その表面に沿 て上昇する点に特徴を有している。ここで 、本実施形態の理解を容易にするため、ま 吊戸棚の配置および駆動機構について説明 、その後で本実施形態の特徴を詳述する。

 図1は、本実施形態のシステムキッチンと 吊戸棚との位置関係を示した斜視図である。 システムキッチン100は調理に必要な火(加熱) 水を中心に調理器具がその大きさに応じて 収納庫に配されている。吊戸棚110は、シス ムキッチン100の上方に設置されているが、 所にある扉を開閉することなく、収納部分 キッチン使用者の目の高さまで下ろし、前 に手を伸ばして被収納物を収納または取り せるようにしたものである。

 上記システムキッチン100は、シンク130、 理スペース140およびコンロ150の概ね3つの部 位で構成されている。かかるシステムキッチ ン100のうち、シンク130および調理スペース140 の幅にわたる領域の上方において、吊戸棚110 は、壁500に背面を固定支持されている。一方 、火気を扱うコンロ150の上方には、吊戸棚110 に隣接して、レンジフード160が吊戸棚同様に 壁500に固定支持されている。

 吊戸棚110は、下方が開放されたキャビネ ト170と、キャビネット170の下方にてキャビ ット170の内外へ昇降する昇降ラック180とを む。昇降ラック180は収納部を有し、前面の 部分が開放されていて、食器や台所回りの 品を出し入れすることができる。

 また、キャビネット170の前面には上扉172 下扉174とが配置されていて、昇降ラック180 下降してキャビネット170の下方に出現する きは、これと連動して下扉174が上方へ移動 る。従って、昇降ラック180の上端がキャビ ット170の下端より下降せずとも、昇降ラッ 180の開放前面は使用者の目の前に出現する かかる構成により昇降ラック180の可動範囲 狭くすることができ、昇降動作時間を短縮 たり、吊戸棚110の高さ方向の寸法を大きく て容積増大を図ったりすることができる。 下に昇降ラック180と、下扉174とを連動させ 駆動機構について説明する。

(昇降ラックの駆動機構)
 図2は、昇降ラック180の駆動機構を示した図 である。ここでは、主として昇降ラック180の 昇降動作を説明するため吊戸棚110前面側から 観察している。また、理解を容易にするため 図2では下扉174の図示を省略している。

 まず、駆動モータ190の回転によって、水 方向左右に駆動プーリ192から2条の幅広索体 200が巻き出される。この幅広索体200は、キャ ビネット170の両側板の近傍に固定設置され定 滑車として機能する転向滑車210によって垂直 方向に転向され、端部はそれぞれ昇降ラック 180に固定され動滑車として機能する昇降滑車 212を巻回して、キャビネット170の上方に固定 されている。従って、駆動モータ190を回転駆 動することによって昇降ラック180を昇降する ことができる。ここで、索体は縄に限らず帯 も含む。

 こうして昇降ラック180が降下すると下扉1 74(図示せず)の背面から収納部220が出現する

(下扉の駆動機構)
 図3は、昇降ラック180に連動する下扉174の駆 動機構(牽引部)を示した図である。かかる図3 は、吊戸棚110を側面から観察している。ここ で、下扉174は、図2で示した昇降ラック180に らに連動して昇降する。

 図3(a)は、昇降ラック180がキャビネット170 に収納されている状態を示している。昇降ラ ック180と下扉174との間には定滑車としての下 扉用滑車250が固定設置される。下扉用滑車250 は、2つのリール(第1リール252、第2リール254) 連結され軸を等しくして回転自在に軸支さ ている。そして、第1リール252には昇降ラッ ク180を懸垂する第1索体260が巻回され、第2リ ル254には下扉174を懸垂する第2索体262が巻回 されている。

 ここで、昇降ラック180と下扉174とをそれ れ懸垂する第1索体260および第2索体262は、 ールに対して互いに逆回転に巻回されてい ので、昇降ラック180または下扉174の一方が 昇すると他方が連動して自重により下降す 。

 図3(b)は、昇降ラック180がキャビネット170 から抜出(下降)した状態を示している。昇降 ック180がガイドレール264に案内されつつ下 すると第1索体260が第1リール252を引っ張り 第1リール252と連結している第2リール254は回 転軸256を中心に第1リール252と同一の角度分 け回転する。そして、第2リール254の巻張力 より第2索体262に接続された連結部266と下扉 174が上昇する。従って、昇降ラック180の下降 に応じて下扉174が上昇し、その移動量の和が 昇降ラック180の開放スペースとなるので、下 降ストロークを長くしなくとも昇降ラック180 前面の開放スペースを十分に確保することが 可能となる。

 このとき、昇降ラック180および下扉174の 重が回転軸256を中心に互いに逆にかかるた 、第1リール252および第2リール254を回転さ ようとする張力が相殺され、昇降ラック180 よび下扉174を任意の位置に移動および維持 る負荷を軽減でき、省電力、低コスト化を ることが可能となる。

 また、図3の下扉用滑車250に注目すると、 第1リール252と第2リール254の索体の巻回部分 径が異なっているのが分かる。かかる構成 より、昇降ラック180と下扉174との昇降スト ーク比を当該吊戸棚110の用途に応じて任意 設定することが可能となる。

 特に、図3では、下扉174を懸垂する索体が巻 回された第2リール254の径が、昇降ラック180 懸垂する索体が巻回された第1リール252の径 り小さくなっている。図3に示すような吊戸 棚110は、下方にはある程度の占有可能空間を 有し、上方には無いといった設置状況が想定 されている。従って、昇降ラック180はその高 さH 1 分下降することが可能だが、下扉は上扉に重 畳するまで、即ち昇降ラックの約半分の長さ H 2 しか上昇することができない。かかる下扉174 に対応する第2リール254の径と、昇降ラック 対応する第1リール252の径との比は、例えば H 2 /H 1 とすることができ、H 1 =450mm、H 2 =200mmの場合、径の比を4/9とすればよい。この ように第2リール254の径を第1リール252より小 くすることで、上述したストローク差を他 特別な機構を用いることなく実現すること 可能となる。

(駆動モータからの連動)
 上述したように、昇降ラック180は、駆動モ タ190を動力源として昇降し、下扉は、昇降 ック180を間接的な動力源として昇降する。 かる構成により1つの動力源(駆動モータ)に り昇降ラック180および下扉174の両方の昇降 制御できる。

 図4は、駆動モータ190による駆動機構と昇 降ラック180による駆動機構とを対比するため の説明図である。ここでは、駆動モータ190か ら昇降ラック180へ動力を伝達する機構と、昇 降ラック180から下扉174へ動力を伝達する機構 とが独立し、それぞれの動力の伝達方向を面 方向に制限することができる。例えば、駆動 モータ190から昇降ラック180へ動力を伝達する 機構は、YZ面における転向のみで達成できる で、索体と滑車との組み合わせのみで伝達 構を実現できる。同様に昇降ラック180から 扉174へ動力を伝達する機構も、ZX面におけ 索体および滑車の組み合わによる転向のみ 達成できる。

 上記構成により、昇降ラック180が下降す 際の荷重によって下扉174を上方へ牽引する とができる。このように昇降ラック180と下 174とが機械的に連動するため、下扉174を昇 させるための駆動力を昇降ラック180の駆動 でまかなうことができる。さらに、下扉174 駆動モータ190から直接動力を受けていない で、昇降ラック180が何らかの事故によって 降不能になった場合に下扉174も連動して停 する。従って、昇降ラック180の停止に反し 下扉174だけ動作し、二次的被害が生じるこ もない。

(下扉のガイド機構)
 次に、下扉のガイド機構と動作について説 する。図5は下扉のガイド機構を説明する図 である。

 図5(a)は、ガイド機構を説明するための分 解図である。下扉174の両側縁の背面には、連 結部266に下扉174を取り付けるための扉駆動金 具176がそれぞれ取り付けられている。連結部 266には上側被案内部である上コロ268と、下側 被案内部である下コロ270が設けられている。 また連結部266の上端には、第2索体262を取り けるための吊下部272が設けられている。キ ビネット170の両側壁それぞれにはガイド金 280が設けている。このガイド金具280には上 ロ268を案内する上ガイド282と、下コロ270を 内する下ガイド284とを設けている。またガ ド金具280には、後述する収容機構390を備え いる。

 上ガイド282および下ガイド284の下端には れぞれ大径部282a、284aが形成されており、 コロ268および下コロ270の頭を挿入すること できる。また、それぞれのガイドは上コロ26 8または下コロ270の停止位置(ほぼ下端の位置) から上に行くに従ってキャビネット170の前方 に向かって案内する傾斜部282b、284bと、傾斜 282b、284bに連続してほぼ鉛直方向に案内す 直線部282c、284cとを備えている。

 上ガイド282および下ガイド284が上記形状 していることにより、下扉174を上方へと移 するに伴い、下扉174は傾斜部282b、284bによ てまずキャビネット前方へと移動し、次に 線部282c、284cによって上扉172の前方側に沿っ て上昇する。これにより下扉174が上扉172の下 端を回り込み、その表面に沿うように上昇す ることができる。

 図5(b)はガイド機構の組立図である。上コ ロ268および下コロ270は上ガイド282および下ガ イド284にその頭を嵌合させ、スライド移動可 能になっている。連結部266の吊下部272には第 2索体262が取り付けられ、懸垂されることに り下扉174は停止している。この停止位置か 第2索体262が上方に連結部266を牽引すること より、上コロ268および下コロ270が上ガイド2 82および下ガイド284に案内されながら、下扉1 74が上昇する。

 図6は下扉の動作を説明する図であって、 図5(b)のガイドの形状を参照しながら下扉の 作を説明する。

 図6(a)は停止位置にある状態を示している 。この状態から第2索体262に牽引されること より、下扉174は始動する。このとき図5(b)に すように、上ガイド282の傾斜部282bの方が、 下ガイド284の傾斜部284bよりも鉛直線に対す 傾きが大きい。これにより、図6(b)に示すよ に、下扉174の下端より上端の方が先にキャ ネット前方へと移動を開始する。そして図6 (c)に示すように下扉174の上端が上扉172の下端 よりも前方へと移動したところで、上コロ268 および下コロ270は直線部282c、284cに至り、図6 (d)に示すように上昇が開始される。そして直 線部282c、284cの上端まで上昇すると、図6(e)に 示すように下扉174の上側と上扉172の下側とが 重なった状態となる。

 図7は、下扉174、連結部266、上コロ268、下 コロ270の軌跡を説明する図である。図7を参 すれば、下扉174の上端が上扉172の下端を回 込み、そして下扉174は上扉172の表面に沿っ 上昇することがわかる。

 上コロ268および下コロ270が直線部282c、284 cに到った後は、下扉174の姿勢(傾斜角度)には 変化がないまま上昇する。ここで図5(b)に示 ように、上ガイド282における上コロ268の停 位置から直線部282cまでの水平距離を張り出 幅w1、下ガイド284における下コロ270の停止 置から直線部284cまでの水平距離を張り出し w2とする。そして本実施形態においては、 ガイドの張り出し幅w1は、下ガイドの張り出 し幅w2よりも長く設定している。

 これにより下扉174は上端の方がより多く ャビネット前方に張り出した傾き状態で上 し、停止している間はその姿勢が保持され 。これにより、ユーザの頭上に最大限に広 スペースを確保することができ、下扉によ て圧迫感をあたえることを防ぐことができ 。

 下扉174が閉じるとき、すなわち昇降ラッ 180が上昇するときは、下扉174は図6に示した 上昇過程を逆に辿って下降し、上扉172の下方 に収納される。このとき収容機構390の動作に より、最後まで確実に閉じられる。

 収容機構390の構成と動作について説明す 。図5(a)に示すように、収容機構390はガイド 金具280の上部に設けられ、ガイド金具280に中 途部を回転自在に軸支されたアーム390aと、 ームの一端に設けられたコロ390bと、コロ390b をキャビネット内側に向かって付勢するバネ 390c(付勢手段)とを備えている。一方、連結部 266には収容機構390のコロ390bが走行するため 収容ガイド266aが設けられている。収容ガイ 266aは断面コの字状の溝形状であって、コロ 390bがその側壁に当接することにより、連結 266をキャビネット内側に向かって付勢する とができる。

 下扉174が上述のように上昇するとき、図6 に示すように、コロ390bが収容ガイド266aの側 に当接していることから、収容機構390はバ 390cの付勢力に抗して回転する。なお、上コ ロ268および下コロ270が直線部にあるとき、収 容機構390の付勢力がガイド溝の方向とほぼ直 交するため、上昇力を妨げるおそれはない。 そして下扉174が閉じるとき、特に上コロ268、 下コロ270が傾斜部282b、284bにあるときには、 容機構390のバネ390cの付勢力は下扉174を収容 する方向に作用する。

 ここで、仮に自重のみによって下扉174を じようとするとき、上コロ268および下コロ2 70が傾斜部282b、284bにあるときは分力になる め収容する方向の力が弱くなる。このため 扉174は最後まで閉じられず、上扉172より少 浮いた状態で移動が終了してしまうおそれ ある。しかし上記構成の収容機構390を設け ことにより、特に連結部266の上端をキャビ ット170の内側に向かって付勢することから 確実に下扉174を上扉172の下方に収容するこ ができる。

 以上、説明したように本実施形態におけ 吊戸棚110は、昇降ラック180の下降ストロー を長くしなくとも前面の開放スペースを十 に確保することが可能となり、昇降ラック 下げるストロークを短くして容積の増大を ることができる。また下扉が上扉の下端を り込み、その表面に沿って上昇することに り、扉の動作に伴う圧迫感を最小限に留め ことができ、キッチン用昇降式吊戸棚の使 勝手を向上することができる。

 以上、添付図面を参照しながら本発明の 適な実施例について説明したが、本発明は る例に限定されないことは言うまでもない 当業者であれば、特許請求の範囲に記載さ た範疇内において、各種の変更例または修 例に想到し得ることは明らかであり、それ についても当然に本発明の技術的範囲に属 るものと了解される。

 本発明は、キッチンの上方に設置される 降式吊戸棚として利用することができる。