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Patent Searching and Data


Title:
LIQUID FEED SYSTEM, LIQUID STORAGE DEVICE, AND INKJET PRINTER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/102656
Kind Code:
A1
Abstract:
A back-pressure generating mechanism of a sub tank, in which the lightening of the weight of a carriage and lowering of the cost of a carriage drive part can be realized without affecting the normal jetting of ink from a head. In a serial-type inkjet printer, an inkjet head and a sub tank are mounted on a carriage. Ink is fed from a main tank disposed outside the carriage to the inkjet head through the sub tank. The sub tank (6) is a bellows-like container capable of expanding and contracting in one direction. A fixed negative pressure is applied to the ink in the nozzle of the inkjet head by pulling the surface (S) of the sub tank (6) in its expansion and contraction direction to the outside by the weight (W) of a weight (7).

Inventors:
MIDORIKAWA MASARU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/052141
Publication Date:
August 28, 2008
Filing Date:
February 08, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SEIKO I INFOTECH INC (JP)
MIDORIKAWA MASARU (JP)
International Classes:
B41J2/175
Foreign References:
JP2002321379A2002-11-05
JP2003159809A2003-06-03
JP2006188001A2006-07-20
JP2006168023A2006-06-29
JP2004358918A2004-12-24
JP2004058351A2004-02-26
JP2007268767A2007-10-18
JP2004203056A2004-07-22
Attorney, Agent or Firm:
MATSUSHITA, Yoshiharu (11-2 Hiroo 1-chomeShibuya-ku, Tokyo 12, JP)
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Claims:
 液体を貯留する所定の位置に配置されたメインタンクから液体を吐出する液体吐出ヘッドへ前記液体を供給するための液体供給路と、該液体供給路上に配置され前記液体を一時貯蔵するサブタンクとを備え、前記サブタンクが前記液体吐出ヘッドと共に移動する液体供給システムにおいて、
 前記サブタンクは、内容積が拡縮する伸縮可能な密閉容器を有し、前記液体供給路を介してメインタンクから前記液体が流入する流入口と前記液体吐出ヘッドへ前記液体を流出する流出口が設けられ、
 前記サブタンクの前記伸縮方向の一方側に平面状の平面部が形成され、該平面部に接合された平板と、
 前記サブタンクの内容積を拡げる方向に前記平板を付勢する付勢手段と、
 を有し、
 該付勢手段により前記平板を付勢することにより前記サブタンクは前記液体吐出ヘッドに対して負圧を発生させることを特徴とする液体供給システム。
 前記流出口と前記流入口は硬質部材で形成され、前記流出口と前記流入口とは前記サブタンクの伸縮方向に対して垂直の方向に設けられ、さらに前記平板を移動させたときに前記流出口と前記流入口が前記平板に当接しない位置に設けられ、前記密閉容器の前記平面部と接合している部分と前記密閉容器の該部分に対向する部分が前記流出口または前記流入口の径より狭くなる位置まで前記平板が移動することを特徴とする請求項1の液体供給システム。
 前記流入口の近傍に前記液体供給路を開閉する第1バルブと、前記流出口の近傍に前記液体供給路を開閉する第2バルブと、を更に有し、
 前記液体吐出ヘッドの液体吐出を行うときは、前記第1バルブが閉じられ、かつ、前記第2バルブが開いており、
 前記メインタンクから前記サブタンクに前記液体を供給するときは、前記第1バルブは開き、かつ、前記第2バルブは閉じられていることを特徴とする請求項2に記載の液体供給システム。
 前記サブタンク内の前記液体が第一の量であるときに作動するフルセンサーと、前記サブタンク内の前記液体が第二の量であるときに作動するエンプティセンサーとを備え、
 前記フルセンサーが作動したとき、前記第1バルブは閉じられ、かつ、前記第2バルブは開いて、前記液体吐出ヘッドの液体吐出が可能になり、
 前記エンプティセンサーが作動したとき、前記第1バルブは開き、かつ、前記第2バルブが閉じられて、前記メインタンクから前記サブタンクに前記液体が供給されることを特徴とする請求項3に記載の液体供給システム。
 前記平面部および前記平板は略矩形状の形状であり、前記付勢手段は圧縮バネを有し、
 前記サブタンクは、前記平面部と対向する位置に略矩形の平面底部と、前記平面底部に接合された略矩形の平底板を更に有し、前記平板と前記平底板は少なくとも2本のガイドレールに沿って平行移動し、前記ガイドレール夫々の近傍に前記圧縮バネが配置され、該平底板と前記平板間に前記サブタンクの内容積が拡がる方向に一定の力を付勢することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の液体供給システム。
 前記密閉容器が、伸縮性を有するベローズ状の容器で作られ、
 前記付勢手段は、前記密閉容器の伸縮方向の部位に前記密閉容器の伸長方向に所定の力がかかるように前記密閉容器の外面に取り付けられた錘または引っ張りバネあるいはその両方を用いて構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液体供給システム。
 前記密閉容器が、内部にピストンを有するシリンダーを有し、
 前記付勢手段が、前記ピストンを前記シリンダーの内容積が拡がる方向に所定の力がかかるように前記シリンダーに接続された錘または引っ張りバネあるいはその両方を用いて構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液体供給システム。
 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のインク供給システムを具備するインクジェット印刷装置。
 所定の位置に固定された液体を貯留するメインタンクと、該メインタンクから液体を吐出する液体吐出ヘッドへ前記液体を供給するための液体供給路を有し、前記液体供給路上に配設され、前記液体吐出ヘッドと共に移動し、前記液体を一時貯蔵する液体収容装置であって、
 前記液体収容装置は、内容積が拡縮する伸縮可能な密閉容器を有し、前記液体供給路を介してメインタンクから前記液体が流入する流入口と前記液体吐出ヘッドへ前記液体を流出する流出口が設けられ、
 前記密閉容器の前記伸縮方向の一方側に略矩形の平面状の平面部が形成され、該平面部に接合された前記伸縮方向に移動可能な略矩形の平板と、
 前記平面部と対向して位置する略矩形の平面底部と、
 前記平面底部に接合された略矩形の平底板と、
 前記平板を前記平底板に対して平行移動するように案内するガイドレールと、
 前記ガイドレール夫々の近傍に配置し、前記平底板と前記平板間の距離を拡げる方向に前記平底板を付勢し、前記密閉容器の内容積を拡げるための圧縮バネと、
を有することを特徴とする液体収容装置。
 請求項9に記載の液体収容装置を具備するインクジェット印刷装置。
Description:
液体供給システム、液体収容装 およびインクジェット印刷装置

 本発明は、紙や透明樹脂シート等の印刷 に液滴を吐出して画像を印刷するインクジ ットヘッドなどの液体吐出ヘッド(以下、ヘ ッドと略す。)に大容量のメインタンクから 体を供給する液体供給システムに関する。 に、インクジェット印刷装置のインク供給 ステムとこれに用いる液体収容装置に関す 。

 インクジェット印刷装置のインク供給シ テムでは、ヘッドに供給する記録液として インクを収容するインクタンクが備えられ インクタンクをヘッドよりも下方位置に配 することで、ヘッドに対するインク背圧を 定の負圧力に維持する対策が採られている これは、インク吐出ノズルに形成されるメ スカスを正常な形状に保って安定したイン 吐出を可能にするためである。

 さらに、ヘッドへのインクの供給がスム ズに行なわれるように、大容量のインクを 留するメインタンクとヘッドとの間に、サ タンクを備えるものがある。

 ところが、シリアル方式のインクジェッ 印刷装置の場合、ヘッドは印刷物の印刷面 沿って往復移動するキャリッジに搭載され ため、サブタンクはキャリッジ外にてヘッ よりも下方に配置される。その結果、キャ ッジ外のサブタンクからヘッドまでのイン 供給路は長くする必要が生じ、また、キャ ッジおよびヘッドが移動した位置によって インク供給路が湾曲することになる。これ より、キャリッジ移動に伴い、ノズル内イ クに対するインク背圧が変動し、ヘッドか の正常なインク吐出に悪影響を及ぼすこと あった。

 そこで従来は、特許文献1に示されているよ うに、サブタンクをヘッドと同じキャリッジ に搭載し、サブタンクに減圧ポンプと大気連 通弁と圧力センサーを設け、ヘッドに対する インク背圧を圧力センサーで検知し、この圧 力に基づいて減圧ポンプと大気連通弁を駆動 して、上記のインク背圧を目標値に保つよう にしていた。

特開2005-34999号公報

 しかしながら、特許文献1に開示されるよ うな液体供給システムでは、キャリッジに、 サブタンク毎に減圧駆動する減圧ポンプを設 ける必要がある。そのため、キャリッジ上に 搭載される減圧駆動部品や電気部品が増え、 これらは減圧駆動のためのハーネスの取り回 しにかかる作業コストも増加させる。さらに は、キャリッジ重量の増加によりキャリッジ 駆動モーターの定格アップを招き、更なるコ ストアップに繋がる。

 また、圧力の調整のため、大気との連通 とり、大気を導入させたり排出させたりす ことにより背圧の安定性を確保している。 かしながら、このようなインク供給システ では、インクと大気の接触が起りインク中 窒素や酸素などの大気成分の溶存率は飽和 態になってしまう。インクの吐出などでイ クの流れが起こることでキャビテーション 呼ばれる気泡が発生するが、環境温度の上 などでインクが暖まることによる溶存率が 下した場合に、より発生しやすくなる。そ て、その気泡はヘッドからインク吐出がで ない原因になってしまうという問題がある

 そこで本発明の目的は、ヘッドからの正 なインク吐出に悪影響を与えることなく、 記のような背景技術の問題に対し、キャリ ジ重量の軽量化、キャリッジ駆動部のロー スト化を実現できるサブタンクの背圧発生 構を提供することにある。

 本発明は、液体を貯留する所定の位置に 置されたメインタンクから液体を吐出する 体吐出ヘッドへ前記液体を供給するための 体供給路と、該液体供給路上に配置され前 液体を一時貯蔵するサブタンクとを備え、 記サブタンクが前記液体吐出ヘッドと共に 動する液体供給システムにおいて、前記サ タンクは、内容積が拡縮する伸縮可能な密 容器を有し、前記液体供給路を介してメイ タンクから前記液体が流入する流入口と前 液体吐出ヘッドへ前記液体を流出する流出 が設けられ、前記サブタンクの前記伸縮方 の一方側に平面状の平面部が形成され、該 面部に接合された平板と、前記サブタンク 内容積を拡げる方向に前記平板を付勢する 勢手段と、を有し、該付勢手段により前記 板を付勢することにより前記サブタンクは 記液体吐出ヘッドに対して負圧を発生させ ことを特徴とする。これにより、サブタン を外側へ引くことで液体吐出ヘッドに対し 負圧を発生することができる。

 さらに、前記流出口と前記流入口は硬質 材で形成され、前記流出口と前記流入口と 前記サブタンクの伸縮方向に対して垂直の 向に設けられ、さらに前記平板を移動させ ときに前記流出口と前記流入口が前記平板 当接しない位置に設けられ、前記密閉容器 前記平面部と接合している部分と前記密閉 器の該部分に対向する部分が前記流出口ま は前記流入口の径より狭くなる位置まで前 平板が移動させてもよい。これにより、流 口または流入口よって伸縮が制限されない で、密閉容器の内容量を有効に使うことが きる。

 また、上述インク供給システムは、サブ ンクを平板ではさみ、平板を移動させるこ でサブタンクの伸縮をさせることが好まし 。こうすることで、平板にかける力を制御 ることで、液体吐出ヘッドに対しての負圧 制御することができる。

 また、対向する平板の移動を規制するガ ドレールを用いることがさらに好ましい。

 本発明は、所定の位置に固定された液体 貯留するメインタンクから液体を吐出する 体吐出ヘッドへ前記液体を供給するための 体供給路上に配設され、前記液体を一時貯 する液体収容装置であって、前記液体収容 置は、内容積が拡縮する伸縮可能な密閉容 を有し、前記液体供給路を介してメインタ クから前記液体が流入する流入口と前記液 吐出ヘッドへ前記液体を流出する流出口が けられ、前記密閉容器の前記伸縮方向の一 側に略矩形の平面状の平面部が形成され、 平面部に接合された前記伸縮方向に移動可 な略矩形の平板と、前記平面部と対向して 置する略矩形の平面底部と、前記平面底部 接合された略矩形の平底板と、前記平板を 記平底板に対して平行移動するように案内 るガイドレールと、前記ガイドレール夫々 近傍に配置し、前記平底板と前記平板間の 離を拡げる方向に前記平底板を付勢し、前 密閉容器の内容積を拡げるための圧縮バネ 、を有することを特徴とする。

 また、本発明の液体供給システムは、液 を貯留するメインタンクと、該メインタン から該液体を吐出する液体吐出ヘッドに前 液体を供給するための液体供給路と、該液 供給路上に前記液体を一時貯留するサブタ クとを備えたものである。

 そして本発明は、サブタンクが内容積が 縮可能な容器からなり、該サブタンクの外 に、該容器の内容積が拡がる方向に一定の を付与することで液体吐出ヘッドに対し負 を発生させる負圧発生機構が設けられてい ことを特徴とする。

 この特徴によれば、サブタンクを少なく も一方向に変位する形状で構成し、該サブ ンク外部に設けた負圧発生機構によって、 サブタンクの変位可能方向にある部位を該 ブタンクの外側へ一定の力で引っ張ってお という簡単な構造で、液体吐出ヘッドに対 て所定の負圧を発生することが可能である

 さらに本発明は、上記の液体吐出ヘッド 搭載し印刷物の印刷面に沿って移動するキ リッジを備えた印刷装置の液体供給システ であって、上記のメインタンクがキャリッ の外に設置され、上記のサブタンクが、前 キャリッジまたは、前記キャリッジの移動 向に前記キャリッジに同期して移動するサ キャリッジに搭載されているものである。

 この場合、上記のサブタンクを搭載した ャリッジまたはサブキャリッジ上には、従 技術と比べて減圧ポンプやこれを駆動する 動部品等が必要でなくなって、搭載部品が 減される。その結果、キャリッジ重量が軽 化され、キャリッジ駆動モーターの定格も さくなるので、印刷装置を安価に提供する とが可能になる。

 勿論、上記のサブタンクをキャリッジま はサブキャリッジに搭載したことにより、 ッドを搭載したキャリッジの移動に伴う、 ッドとサブタンク間の供給路の湾曲・変形 防ぎ、安定した吐出を維持することが可能 ある。

 また本発明において、上記のサブタンク 、メインタンクから液体が流入する流入口 、液体吐出ヘッドに液体を流出する流出口 を有し、流入口および流出口はそれぞれ、 体の流通を遮断するバルブを有することが ましい。

 この場合、印刷等で液体吐出ヘッドの液 吐出を行うときは、上記流入口に設けられ バルブが閉じられ、かつ、上記流出口に設 られたバルブが開けられ、また、メインタ クからサブタンクに液体を補給するときに 、上記流入口に設けられたバルブが開けら 、かつ、上記流出口に設けられたバルブは じることが望ましい。このようにバルブの 閉を制御することで、サブタンクへの液体 供給圧の影響を避けることができる。

 さらに、上記の液体供給システムは、サ タンク内の液体が第一の量であるときに作 するフルセンサーと、サブタンク内の液体 第二の量であるときに作動するエンプティ ンサーとを備え、フルセンサーが作動した き、上記流入口に設けられたバルブは閉じ れ、かつ、上記流出口に設けられたバルブ 開けられて、液体吐出ヘッドによる液体吐 が可能になり、また、エンプティセンサー 作動したとき、上記流入口に設けられたバ ブが開き、かつ、上記流出口に設けられた ルブは閉じられて、メインタンクからサブ ンクに前記液体が供給されるものであって よい。

 尚、メインタンクからサブタンクへ液体 供給するには、メインタンクとサブタンク 水頭差、または供給ポンプを利用すること 考えられる。

 さらに、上記のような液体供給システム は、上記サブタンクが、伸縮性を有するベ ーズ状の容器で作られており、上記の負圧 生機構は、該容器の伸縮方向の部位に該容 の伸長方向に一定の力がかかるように該容 の外面に取り付けられた錘または引っ張り ネあるいはその両方を用いて構成されてい ものが考えられる。

 あるいは、上記の負圧発生機構は、一対の 状部材を対向配置し、該一対の板状部材の
各対向面に該容器の伸縮方向両側部位を固定 し、該容器の容積が拡がる方向に一定の力が かかるように該板状部材の間に圧縮バネを配 置して構成されているものであってもよい。

 また、上記のサブタンクが、内部にピス ンを有するシリンダーで作られていてもよ 。この場合、上記の負圧発生機構は、該ピ トンを該シリンダーの容積が拡がる方向に っ張る引っ張りバネを用いて構成されてい ものが考えられる。

 尚、本発明は、上記のような負圧発生機 が容器外側に設けられたサブタンク(すなわ ち、容器の外側に張力付与手段を備えた液体 収容装置)も提供する。

 また、上述のインク供給システムによっ インクを供給するインクジェット印刷装置 構成することができる。また、上述の液体 容装置を具備するインクジェット印刷装置 構成することができる。この液体収容装置 よって、ヘッドからの正常な吐出動作に悪 響を与えることなく、インクジェット印刷 置の液体吐出ヘッドに対して負圧を発生す ことができる。

 以上説明したように、本発明によれば、 ッドからの正常な吐出動作に悪影響を与え ことなく、キャリッジ重量の軽量化、キャ ッジ駆動部のローコスト化を実現すること 出来る。

 更に、インク供給システムは、内部のイ クを外気と遮断した状態で、液体吐出ヘッ に対して負圧を維持することができるので インクに空気中の成分が溶け込むのを防止 きる。そのため、インクの流れによって減 され気泡が発生するするキャビテーション 、装置温度の上昇による気泡の発生を抑え ことができる。液体吐出ヘッドは、気泡の 生によるインク吐出不良が防止され、生成 る画像の不良を防ぐことができる。

本発明の実施形態によるインクジェッ 印刷装置の斜視図である。 本発明のインクジェット印刷装置に用 られるインク供給システムの概略図である 本発明に係るサブタンクの負圧発生機 を示す模式図である。 本発明に係るサブタンクの負圧発生機 の変形例である。 本発明に係るサブタンクとして用いら る容器の例である。 本発明に係るサブタンクの負圧発生機 の変形例を示す模式図である。 サブタンクにインクを充填させる動作 説明するための主要パーツの動きを示した である。 インクジェットヘッド内の気泡の除去 動作を説明するための主要パーツの動きを した図である。 印刷動作におけるインク供給システム 主要パーツの動きを示した図である。 本発明に係るサブタンクとして用いら れる容器の別の例である。

符号の説明

1   キャリッジ
2   印刷領域
3   インクジェットヘッドのホームポジシ ン
4   メインタンク
5   インク供給チューブ
6   サブタンク
6a  インク流入口
6b  インク流出口
6c  シリンダー
6d  ピストン
7   錘
8   滑車
9   可動レバー
10  フルセンサー
11  エンプティセンサー
12,13  減圧板
14  圧縮バネ
15  引っ張りバネ
16  インク供給ポンプ
17,18  バルブ
19  インクジェットヘッド
S  面

 以下、本発明の実施の形態について図面 参照して説明する。

 図1は本発明の実施形態によるインクジェ ット印刷装置の斜視図である。

 図1に示されるインクジェット印刷装置は 、シリアル方式のものであり、シート状の印 刷物(例えば、紙、布、プラスチックフィル 等)の搬送方向に直交する方向(主走査方向と 呼ぶ。)に往復移動するキャリッジ1を備えて る。キャリッジ1には、印刷物に記録液とし てのインク滴を吐出して画像を記録するイン クジェットヘッド(不図示)と、該ヘッドに供 するインクを貯留するサブタンク(不図示) がそれぞれ着脱可能に搭載されている。な 、上記サブタンクは、キャリッジ1の移動を 内するガイドレール等に沿ってキャリッジ1 に同期して移動するサブキャリッジ(不図示) 搭載されていてもよい。

 キャリッジ1の主走査方向の移動に伴い、 上記インクジェットヘッドからのインク吐出 を実施することで、印刷物に行方向の印刷が 行なわれる。そして、行方向の印刷と、この 印刷行分の印刷物の搬送とを繰り返し行なう ことで、印刷物にインク画像が記録される。

 こうした印刷領域2の外側に、印刷開始前 に上記ヘッドを待機させるホームポジション 3が在る。キャリッジ1の下方の装置本体に、 記インクジェットヘッドで吐出するインク 貯留する大容量のメインタンク4が着脱可能 に設置されている。メインタンク4と、キャ ッジ1上のサブタンクとは、柔軟性のあるイ ク供給チューブ5によって繋がっており、イ ンク供給ポンプ(不図示)によってメインタン 4からサブタンクへのインク供給が行われる 。このインク供給システムを概念的に示した のが図2である。

 図2において、メインタンク4からサブタ ク6までのインク供給路にはインク供給ポン 16が配設され、インク供給ポンプ16とサブタ ンク6との間のインク供給路に柔軟性のある ンク供給チューブ5が用いられている。サブ ンク6のインク流入口6a付近にはバルブ17が けられている。また、サブタンク6のインク 出口6bからインクジェットヘッド19までのイ ンク供給路にもバルブ18が設けられている。 、サブタンク6とバルブ17,18とインクジェッ ヘッド19が、図1に示したキャリッジ1に搭載 されている。また、インク供給ポンプ16を使 せずに、メインタンク4をサブタンク6より 方に配置し、その高低差(水頭差)によってサ ブタンク6へのインク供給を行ってもよい。

 さらに、インクジェットヘッド19のイン 吐出ノズルに形成されるメニスカスを正常 形状に保つよう、サブタンク6の外側に、イ ク吐出ノズル内のインクに対して負圧を発 させる負圧発生機構が設けられている。

 図3は、上記サブタンクの負圧発生機構を 模式的に示したものである。

 上記のサブタンク6はベローズ状に作られ た伸縮可能な容器であり、インクの流入口6a 流出口6bのみによって容器内外を連通させ いる。サブタンク6の伸縮方向(図左右方向) 直交する面Sの一部または全面が錘7を利用し て、サブタンク6の外側へ引っ張られている 特に図3に示す構成例では、サブタンク6に対 しその伸長方向へ引っ張り力を付与する張力 付与手段として、面Sからサブタンク6の伸長 向に延ばした紐またはワイヤー等を滑車8に 掛け、滑車8の下方に位置する可動レバー9の 端に結び、この一端に錘7を固定し吊り下げ ている。可動レバー9の他端はサブタンク6内 インクで満たされていく時に上方に変位し サブタンク6内のインクが消費されていく時 に可動レバー9の他端は下方に変位する。そ ため、可動レバー9の可動範囲の上限に、サ タンク6内が一杯であることを検知するフル センサー10が配され、その下限に、サブタン 6内が空であることを検知するエンプティセ ンサー11が配されている。センサー10,11には えばリミットスイッチやフォトセンサー等 用いられる。

 錘7によって面Sをサブタンク外側へ引っ張 力p[Pa]は、面Sの面積をSa[m 2 ]、錘7の重量をW[kg]とすると、p=9.81・W/Sa[Pa]と なる。すなわち、このような力pが、サブタ ク6を介し、インクジェットヘッドに対する 圧として作用する。このとき、インクジェ トヘッドのノズル面の高さとサブタンク6の 設置される高さの差による水頭差をh[Pa](サブ タンク6の位置が高い時の水頭値をプラスと る。)とすると、
-0.3[kPa]≦p-h≦0・・・・・式1
の関係が成り立つように、インクジェットヘ ッドに対するインク背圧を設定するのが望ま しい。すなわち、インクジェットヘッドに対 するインク背圧を0[Pa]以下の負圧にすること 、ノズルからのインクの垂れ落ちを防止し なおかつ、ノズルのインクメニスカスを正 な形状に保って安定した吐出動作を可能に るために、その負圧の上限値を-0.3[kPa]にし いる。

 一方向に伸縮可能なサブタンク6として用 いる容器は、一般に、容器の外面が変位する に従い、変位に反発する反力が発生し、実際 にはインク背圧が理論値とはずれてしまうこ とは明白である。しかし本発明では、サブタ ンク6の伸縮方向にある面Sを外側に引っ張る 7を設けた為、ヘッドに対するインク背圧と して式1が成立するような錘7の重量を選定す のは比較的容易である。

 上記のような負圧発生機構に用いられる 7の代わりに、引っ張りバネを用いることも 可能である。あるいは、錘と引っ張りバネの 双方を同時に利用することも可能である。こ の場合には、バネの変位とバネ定数に比例し た引っ張り力F(=W)が発生するが、式1が成立す るようにバネを選定すればよい。また、この 場合、バネの発する力の分、錘を軽減できる メリットと、バネの発する力の低減からバネ 定数を小さくできるメリットが得られ、安定 的な背圧発生が期待できる。また、別の態様 として、図4に示すように、減圧板12,13を対向 移動可能に配置するとともに、減圧板12,13間 最大間隔(可動範囲)を規制しておき、減圧 12,13の内側面に、サブタンク6の伸縮方向に 対向する2面Sを固定し、圧縮バネ14(例えばコ イルバネや空気バネ)を利用して、減圧板12,13 をサブタンク6の容積を拡げる方向に押して よい。

 また、別の態様として、図10はサブタン として用いられる容器の別の例である。図4 示す容器に対して異なるところは、減圧板1 2、13を近づくと、容器の周囲の屈曲部が、外 に突出しながら容器が扁平になる点である。 他は図4の容器と同様の構成である。このよ な容器を使用することもできる。

 ベローズ状に作られるサブタンク6の材料と しては、合成ゴム、エラストマー、プラス
チック等がある。あるいは、図5に示すよう 袋詰め食品で使用されるような金属薄膜を ラスチックフィルムでラミネートしたラミ ートフィルムを利用してもよい。また、図4 示す態様において、サブタンク6は減圧板12, 13に対向する面Sが平面状に変形可能であるこ とが好ましい。さらに、対向する面S間に挟 れた側面がアコーディオン状にサブタンク6 内部側に折りたためるように構成されてい 。また流入口6a、流出口6bは対向する面間に 挟まれた側面から外側の同一の方向へ向いて 突出した硬質のパイプである。これにより、 減圧板12,13間が狭められたときに、最後まで ブタンク6を圧縮できるように、流入口6a、 出口6bは減圧板12,13に当たらないように配置 できる。また、サブタンク6を減圧板12,13によ り押しつぶしたときに側面が外側に向かわな いので側面により圧縮バネ14等を触ることを 止できる。

 さらに、サブタンク6としてはベローズ状 のものに限られず、内容積が拡縮可能な容器 であれば何でも良い。したがって、シリンジ のような容器を利用できることは言うまでも ない。例えば、図6に示すように、シリンダ 6cの内側面との間を気密に維持しつつ往復移 動可能であるピストン6dを、キャリッジ等の に固定された引っ張りバネ15によってシリ ダー容積を拡げる方向に引っ張ることで、 ンクジェットヘッドに対して負圧を発生さ る機構が得られる。また図6の容器では、フ センサー10とエンプティセンサー11でピスト ン6dの位置を監視して、サブタンク6内のイン クフル状態と空状態を検出する。

 尚、図3や図6に示すようなセンサー10,11は サブタンク6の外部に設ける必要はなく、サ タンク内部に設けた電極間の抵抗値によっ サブタンク内のインク残量を検知する方法 、インクジェットヘッド19のインク吐出回数 をカウントしてサブタンク内のおよそのイン ク消費量を検知する方法等を採ることも可能 である。

 さらに、本実施形態のインク供給システ について詳述する。

 図2、図3に示すように、少なくとも一方 に伸縮性のあるサブタンク6はインクの流入 6aと流出口6bを有し、流入口6aの上流に設け れたメインタンク4からインク供給ポンプ16 るいは高低差を利用してインクが充填され 。さらに、前述した例のようにサブタンク6 の伸縮方向にある面をタンク内容積を拡げる 方向に引っ張ってインクジェットヘッド19に して負圧を発生させる負圧発生機構が、サ タンク6の外側に設けられている。

 このような供給システムでは、サブタン 6とメインタンク4とが常に連通していると メインタンク4とサブタンク6との高低差によ る水頭値または、インク供給ポンプ16の圧力 影響をサブタンク6が受ける。そのため、少 なくとも印刷中(インクジェットヘッド19によ るインク吐出中)にはサブタンク6と、メイン ンク4またはインク供給ポンプ16との間の連 を遮断するバルブ17が設けられている。

 また、サブタンク6におけるインクの流出 口6bの下流にはインクジェットヘッド19が在 、インクジェットヘッド19のノズル先端のメ ニスカスとサブタンク6内の背圧とが釣り合 ようになっている。

 さらに、メインタンク4からサブタンク6 インクを供給するときにサブタンク6とイン ジェットヘッド19とが連通していると、イ クジェットヘッド19は、メインタンク4とサ タンク6との高低差による水頭値または、イ ク供給ポンプ16の圧力の影響を受ける。そ ため、サブタンク6のインク流出口6bとイン ジェットヘッド19との間の供給路上には、イ ンク供給時にサブタンク6とインクジェット ッド19の間の連通を遮断するバルブ18が設け れている。

 すなわち、インクジェットヘッド19によ 印刷中はバルブ17がクローズ(閉状態)である 、バルブ18はオープン(開状態)である。一方 、サブタンク6へのインク供給時にはバルブ17 がオープンとなり、バルブ18がクローズとな 。

 さらに、サブタンク6には、サブタンク6 のインクが第一の量として一杯であること 検知するフルセンサー10と、サブタンク6内 インクが第二の量として空であることを検 するエンプティセンサー11が備え付けられて いる。サブタンク6内のインクの第一の量は 二の量より多ければよく、サブタンク内に 量のインクを残したり余裕を持たせたりし もよい。例えばサブタンク6の満量に対して5 分の4であるときにフルセンサー10が第一の量 であることを検知し、サブタンク6の満量に して5分の1であるときにエンプティセンサー 11が第二の量であることを検知するようにセ サーを設けることもできる。

 インクジェットヘッド19には、未使用時 インクジェットヘッド19の乾燥やゴミの混入 を防止するためのキャップ20が設けられてお 、さらにキャップ20にはインク流路を介し インクジェットヘッド19からインクを吸い出 すためのインク吸引ポンプ21が設けられてい 。

 図7に、サブタンク6にインクを充填させ 動作を説明するため主要パーツの動きを示 、充填動作を説明する図である。図8に、イ クジェットヘッド19内の気泡の除去の動作 説明するため主要パーツの動きを表した、 ンクジェットヘッド内の気泡抜きを説明す 図である。

 サブタンク6に初期充填を行うときには、 まずサブタンクエア抜きの動作をする。これ は、まずサブタンク流入口6aのバルブ17を閉 、インク吸引ポンプ21を駆動させることによ り、サブタンク6内を真空状態にする。イン 吸引ポンプは数秒間まわすことで、必要な 空状態にでき、サブタンクのエアを抜く。

 その後インク充填開始動作をする。流入口6 aのバルブ17を開き、インク供給ポンプ16を駆 させる。サブタンク6内にインクが流れ込む 。このときバルブ18は閉が好ましいが、開い いても良い。
インク充填完了動作は、フルセンサー10がイ クのフルを検知したらインク供給ポンプ16 止める。こうすることで、サブタンク6内に ンクを、大気を含まずに充填させることが きる。このときバルブ18は閉が好ましいが 開いていても良い。

 次に、バルブ18を開き、インク吸引ポン 21を駆動させることにより、インクジェット ヘッド19にもインクを送り込むことができる また、インクジェットヘッド19は異物混入 防ぐ為のフィルタが入っていることがある 、ここが流路抵抗となり、インク充填時に アを抜ききれないなどの問題がある。また インク供給系のメンテナンス作業を行った に気泡が入り込んでしまうことなども起こ 得る。このような時に、インクジェトヘッ 内の気泡抜きをする。

 まずサブタンク6とインクジェットヘッド 19間を遮断する動作をする。バルブ18を閉じ 。次にインクジェットヘッド19の気泡抜き動 作をする。これは、インク吸引ポンプ21を数 間駆動させ、ンクジェットヘッド19の内部 -70kPa以下にする。その後インクジェットヘ ドにインク流入動作をする。これは、バル 18を開放させる。インクジェットヘッド19に い良くインクが流れ込む。インクの流速を くすることで取り除き難い気泡を取り去る とができる。インクは数秒間流れる。その 、インク吸引ポンプ21の動作を停止する。 ルブ18を設けずにバルブ17を閉じて実施する とも可能であるが、その場合には大量のイ クを消費してしまうので、バルブ18を閉じ 、バルブ18からインクジェットヘッド19間の ンク流路内のインクを用いることが好まし 。

 次に、図2および図3に示したインク供給 ステムの動作を説明する。

 一方向に伸縮可能なサブタンク6は、60mm×80m m×30mmで、その伸縮方向に対して垂直な面Sの 積が、60mm×80mm=4800mm 2  である容器とした。この容器を外側に引っ る錘7の重量は100gとした。

 したがって、サブタンク1の内部に生成され る負圧は、
理論的には、0.1kg/0.0048m 2 ≒0.2083kPaになる。

 実際には、図9に示すように、フルセンサ ー10による検出時のサブタンク内圧力は-182.5P aとなり、エンプティセンサー11による検出時 (フルセンサーでの検出時より60cc消費したと )のサブタンク内圧力は-200.0Paとなった。

 図9は、印刷動作におけるインク供給シス テムの主要パーツの動きを表したものである 。

 この表をもとに通常の動作を説明すると まず印刷開始前に、印刷装置の制御部等は ルセンサー10のOn/Off状態を確認し、フルセ サー10がOn状態であれば、サブタンク6内はFul l(満タン)であると判断し、インクジェットヘ ッド19のインク吐出による印刷を開始する。

 このとき、サブタンク6内の圧力は、-0.182 kPaを示した。印刷中は、サブタンク6の上流 に配されたメインタンク3の圧力の影響を断 切るため、バルブ17はClose(閉状態)であり、 ルブ18はOpen(開状態)になっている。また、 ンク供給ポンプ16はOff状態(停止状態)である

 印刷によってサブタンク6内のインク60cc 消費すると、エンプティセンサー11がOn状態 なり、インクジェットヘッド19はインク吐 を止め、キャリッジ1はホームポジション3に 退避する。また、印刷装置はサブタンク6へ インク供給のモードに入る。すなわち、バ ブ17はOpen状態になり、バルブ18はClose状態に り、インク供給ポンプ16がOn状態になってサ ブタンク6へインクを供給する。このとき、 ブタンク6内の圧力はインク供給ポンプ16の 力によって0kPa以上の圧力になるため、バル 18は完全に閉じられ、インクジェットヘッ 19による印刷は実施できない。

 上記のインク供給によってフルセンサー1 0がOn状態になると、インク供給ポンプ16はOff 態になり、バルブ17はClose状態になり、バル ブ18はOpen状態になって、再び、印刷が可能に なる。

 なお、錘7の代わりに、図4や図6のように ネを用いて負圧を発生させることが可能で ることは言うまでもない。このときの注意 はバネ定数の選定にある。バネ定数が高い 、サブタンク6の容器の壁面が変位したとき に外力の変動が大きくなってしまうからであ る。

 以上説明したように、メインタンク4とイ ンクジェットヘッド19との間に備わるサブタ ク6を、内容積が拡縮可能な容器で構成し、 この容器の内容積が拡がる方向に一定の力が 付与されるように容器外面に錘7やバネ14,15等 を用いた張力付与手段を設けることで、イン クジェットヘッド19に対して負圧を発生させ 。

 こうした負圧発生機構を採ることにより 安価な方法でサブタンク6内に生成される負 圧は一定になり、さらに、キャリッジ1上に 載するアクチュエーター等を減らすことが 来るので、キャリッジの軽量化、キャリッ 駆動部のローコスト化が実現できる。

 以上本発明の好ましい実施形態について 明したが、キャリッジ1上に搭載されるイン クジェットヘッド19は1つに限らず、複数のイ ンク色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラ クなど)に対応する複数のインクジェットヘ ド19が搭載されていてもよい。したがって キャリッジまたはサブキャリッジに搭載さ るサブタンク6の数ならびにメインタンク3の 数も一つに限られず、インクジェットヘッド 19の数に応じて設けることも考えられる。

 本発明の液体供給システムは、紙やプラ チックシートに液体を吐出して印刷を行う ンクジェット印刷装置への適用に限らず、 子機器製造分野における回路パターンの印 などにも応用できる。