Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
LIQUID FEED SYSTEM, INKJET PRINTER, AND METHOD OF FEEDING INK
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/102657
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a serial-type inkjet printer in which the standby time for printing when ink is fed to a sub tank can be so shortened as to prevent the productivity of printed matters from being impaired. An inkjet head (19) and sub tanks (6, 21) are mounted on a carriage. Ink is fed from a main tank (4) disposed outside the carriage to the inkjet head (19) through the sub tanks (6, 21). The sub tanks (6, 21) are connected in parallel to each other to a feed passage between the main tank (4) and the ink jet head (19). Valves (17, 18, 27, 28) are provided at the ink inflow ports (6a, 21a) and the ink outflow ports (6b, 21b) of the sub tanks (6, 21), respectively. The printing is performed while alternately changing the communication between the sub tank (6) and the inkjet head (19) and between the sub tank (21) and the inkjet head (19).

Inventors:
MIDORIKAWA MASARU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/052142
Publication Date:
August 28, 2008
Filing Date:
February 08, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
SEIKO I INFOTECH INC (JP)
MIDORIKAWA MASARU (JP)
International Classes:
B41J2/175
Foreign References:
JPH10244690A1998-09-14
JPH09504756A1997-05-13
JP2006175674A2006-07-06
JP2006168023A2006-06-29
JP2003127435A2003-05-08
JP2002321379A2002-11-05
JP2004358918A2004-12-24
JP2004058351A2004-02-26
JPH11286117A1999-10-19
Attorney, Agent or Firm:
MATSUSHITA, Yoshiharu (11-2 Hiroo 1-chomeShibuya-ku, Tokyo 12, JP)
Download PDF:
Claims:
 液体を貯留するメインタンクから該液体を吐出する液体吐出ヘッドへ前記液体を供給するための液体供給路と、該液体供給路上に前記液体を一時貯留するサブタンクとを備えた液体供給システムにおいて、
 1つまたは複数の前記液体吐出ヘッドの各々に対して複数の前記サブタンクが備えられており、
 各々の前記サブタンクは、前記メインタンクの側から前記液体が流入する流入口と、前記液体吐出ヘッドの側へ前記液体を流出する流出口とを有し、前記流入口または前記流入口と前記流出口の各々に開閉可能なバルブが設けられ、を特徴とする液体供給システム。
 前記液体供給路は大気と遮断された供給路であり、前記サブタンクは密閉構造の容器に前記流入口と前記流出口を設けたことを特徴とする請求項1に記載の液体供給システム。
 各々の前記サブタンクの前記流入口が第一のバルブを介して前記メインタンクに連通し、各々の前記サブタンクの前記流出口が第二のバルブを介して前記液体吐出ヘッドに連通していることを特徴とする請求項2に記載の液体供給システム。
 1つまたは複数の前記液体吐出ヘッドの各々に対して連通する複数の前記サブタンクの各々は、タンク内圧の変動域に共通の変動域を有することを特徴とする請求項3に記載の液体供給システム。
 前記液体吐出ヘッドの液体吐出を行うときは、複数の前記サブタンクのうちの任意の一つの前記サブタンクの前記流出口に設けられた前記バルブが開いており、該一つの前記サブタンクの前記流入口に設けられた前記バルブは閉じており、その残りの各前記サブタンクの前記流出口に設けられた前記バルブは閉じており、その残りの各前記サブタンクの前記流入口に設けられた前記バルブは開いていて前記メインタンクからの液体供給が可能になっていることを特徴とする請求項3に記載の液体供給システム。
 各々の前記サブタンクは、前記サブタンク内の前記液体が第一の所定の量であるときに作動するフルセンサーと、前記サブタンク内の前記液体が第二の所定の量であるときに作動するエンプティセンサーとを備え、
 複数の前記サブタンクのうちの任意の一つの前記サブタンクの前記エンプティセンサーが作動したとき、該一つの前記サブタンクの前記流出口に設けられた前記バルブが閉じられ、かつ、その残りの前記サブタンクのうちの何れかの前記サブタンクについては、前記流出口の前記バルブが開くとともに前記流入口の前記バルブが閉じられて前記液体吐出ヘッドの液体吐出が可能になり、
 前記エンプティセンサーが作動して前記流出口の前記バルブが閉じられた前記サブタンクについては、前記フルセンサーが作動するまで前記流入口の前記バルブが開いていることを特徴とする請求項5に記載の液体供給システム。
 複数の前記サブタンクが各々の前記サブタンクの間に前記バルブを介して連通しており、かつ、複数の前記サブタンクのうちの最上流に存在する前記サブタンクの前記流入口が前記バルブを介して前記メインタンクに連通し、最下流に存在する前記サブタンクの前記流出口が前記液体吐出ヘッドに連通していることを特徴とする請求項2に記載の液体供給システム。
 各々の前記サブタンクは、前記サブタンク内の前記液体が第一の所定の量であるときに作動するフルセンサーと、前記サブタンク内の前記液体が第二の所定の量であるときに作動するエンプティセンサーとを備え、
 複数の前記サブタンクのうちの最下流の前記サブタンクの前記エンプティセンサーが作動したとき、該最下流の前記サブタンクの前記流入口に設けられた前記バルブが開き、
 該最下流の前記サブタンクの前記フルセンサーが作動したとき、該最下流の前記サブタンクの前記流入口に設けられた前記バルブが閉じられ、かつ、該最下流の前記サブタンクよりも上流側に存在する各前記サブタンクの前記エンプティセンサーが作動した場合には、該上流側の各前記サブタンクの前記流入口に設けられた前記バルブが開くことを特徴とする請求項7に記載の液体供給システム。
 複数の前記サブタンクのうちの任意の一つの前記サブタンクの内圧の変動域が、該一つの前記サブタンクよりも上流側に存在する前記サブタンクの内圧の変動域から外れていることを特徴とする請求項8に記載の液体供給システム。
 複数の前記サブタンクのうちの任意の一つの前記サブタンクの内圧の変動域の上限値よりも、該一つの前記サブタンクよりも上流側に存在する前記サブタンクの内圧の変動域の下限値の方が高いことを特徴とする請求項9に記載の液体供給システム。
 前記液体吐出ヘッドの液体吐出を行うとき、複数の前記サブタンクのうちの最下流の前記サブタンクの前記流入口に設けられた前記バルブは閉じており、該最下流の前記サブタンクの前記流入口に設けられた前記バルブは、該最下流の前記サブタンクの液体が消費されたときに開くことを特徴とする請求項7に記載の液体供給システム。
 前記メインタンクと前記サブタンクの水頭差、または供給ポンプにより、前記メインタンクから前記サブタンクへ前記液体が供給されることを特徴とする請求項6または8のいずれかに記載の液体供給システム。
 前記サブタンクが内容積が拡縮可能な容器からなり、該サブタンクの外側に、該容器の内容積が拡がる方向に一定の力を付与することで前記液体吐出ヘッドに対し負圧を発生させる負圧発生機構が設けられていることを特徴とする請求項6または8のいずれかに記載の液体供給システム。
 前記サブタンクが、伸縮性を有するベローズ状の容器、または内部にピストンを有するシリンダーで作られており、前記サブタンクの内容積が拡がる方向に一定の力を付与する張力付与手段としてバネまたは錘が用いられていることを特徴とする請求項6または8のいずれかに記載の液体供給システム。
 前記液体吐出ヘッドを搭載し印刷物の印刷面に沿って移動するキャリッジを備えた印刷装置の液体供給システムであって、前記メインタンクが前記キャリッジの外に設置され、前記サブタンクが、前記キャリッジまたは、前記キャリッジの移動方向に前記キャリッジに同期して移動するサブキャリッジに搭載されている、請求項6または8のいずれかに記載の液体供給システム。
 請求項2に記載の液体供給システムを具備したインクジェット印刷装置。
  液体を貯留するメインタンクから該液体を吐出する液体吐出ヘッドへ前記液体を供給するための大気と遮断された液体供給路と、
 前記液体供給路上に前記液体を一時貯留し、前記メインタンクの側から前記液体が流入する流入口と、前記液体吐出ヘッドの側へ前記液体を流出する流出口とが密閉容器に設けられた第一のサブタンクと、
 前記液体供給路上に前記液体を一時貯留し、前記メインタンクの側から前記液体が流入する流入口と、前記液体吐出ヘッドの側へ前記液体を流出する流出口とが密閉容器に設けられた第二のサブタンクと、
 前記第一のサブタンクと前記第二のサブタンクの夫々の前記流入口に通じる流路を開閉する流入口バルブと、
 前記第一のサブタンクと前記第二のサブタンクの夫々の前記流出口に通じる流路を開閉する流出口バルブと、
 前記サブタンク夫々のインクの容量を検出する検出装置と、
 をさらに有するインクジェット印刷装置のインク供給方法であって、
 前記第一のサブタンクの流出口バルブが開いて、前記第二のサブタンクの流出口バルブが閉じている場合に、
 前記第一のサブタンクの容量検出をする工程と、
 前記容量検出をする工程において、エンプティであると検出された場合に、
 前記第一のサブタンクの流出口バルブを閉じる工程と、
 前記第二のサブタンクの流出口バルブを開ける工程と、
 前記第二のサブタンクの流入口バルブを閉じる工程と、
 前記第一のサブタンクの流入口バルブを開ける工程と、
 を有し、前記液体吐出ヘッドへの液体の供給を前記第一のサブタンクから前記第二のサブタンクに切替え、前記第一のサブタンクに前記メインタンクから液体を供給することを特徴とするインクジェット印刷装置のインク供給方法。
Description:
液体供給システム、インクジェ ト印刷装置、インク供給方法

 本発明は、紙や樹脂シート等の印刷物に 滴を吐出して画像を印刷するインクジェッ ヘッドなどの液体吐出ヘッド(以下、ヘッド と略す。)に大容量のメインタンクから液体 供給する液体供給システムに関する。特に インクジェット印刷装置のインク供給シス ムに関する。

 近年、インクジェットプリンタ技術が著 く進み、かつては人間が手画いていた大型 舗用の看板や広告などもインクジェットプ ンタを使って作製することが増えている。 れらの絵は幅が2.5mから5m、長さが数十mに及 ぶ物もある。これらをプリンティングするた め大量のインクを必要とする。さらに液体吐 出ヘッドの吐出不良の原因の一つのインク中 の気泡の発生を極力避けるため、脱気された インクを使用するものもある。

 インクジェット印刷装置のインク供給シ テムでは、ヘッドに供給する記録液として インクを収容するインクタンクが備えられ インクタンクをヘッドよりも下方位置に配 することで、ヘッドに対するインク背圧を 定の負圧力に維持する対策が採られている これは、インク吐出ノズルに形成されるメ スカスを正常な形状に保って安定したイン 吐出を可能にするためである。

 さらに、ヘッドへのインクの供給がスム ズに行なわれるように、大容量のインクを 留するメインタンクとヘッドとの間に、サ タンクを備えるものがある。

 ところが、シリアル方式のインクジェッ 印刷装置の場合、ヘッドは印刷物の印刷面 沿って往復移動するキャリッジに搭載され ため、サブタンクはキャリッジ外にてヘッ よりも下方に配置される。その結果、キャ ッジ外のサブタンクからヘッドまでのイン 供給路は長くする必要が生じ、また、キャ ッジおよびヘッドが移動した位置によって インク供給路が湾曲することになる。これ より、キャリッジ移動に伴い、ノズル内イ クに対するインク背圧が変動し、ヘッドか の正常なインク吐出に悪影響を及ぼすこと あった。

 そこで従来は、特許文献1に示されているよ うに、サブタンクをヘッドと同じキャリッジ に搭載し、サブタンクに減圧ポンプと大気連 通弁と圧力センサーを設け、ヘッドに対する インク背圧を圧力センサーで検知し、この圧 力に基づいて減圧ポンプと大気連通弁を駆動 して、上記のインク背圧を目標値に保つよう にしていた。

特開2005-34999号公報

 しかしながら、特許文献1に開示されるよ うな液体供給システムでは、キャリッジに、 サブタンク毎に減圧駆動する減圧ポンプを設 ける必要がある。そのため、キャリッジ上に 搭載される減圧駆動部品や電気部品が増え、 これらは減圧駆動のためのハーネスの取り回 しにかかる作業コストも増加させる。さらに は、キャリッジ重量の増加によりキャリッジ 駆動モーターの定格アップを招き、更なるコ ストアップに繋がる。

 また、サブタンクを有するインクジェッ 印刷装置では、印刷中にサブタンクへのイ ク補給が必要になったときには印刷が中断 れて待機時間が生じ、印刷物の生産性が損 われることが懸念される。

 また、今日の大型インクジェットプリン においては、2.5mから5m幅のメディアに数十m にもおよぶ印刷を行うニーズもあり、インク の大量消費と作業性の向上のために印字スピ ードが望まれている。そのために、ヘッドか らの高速吐出や多ノズルヘッドを用いるなど の方式が考えられるが、いずれにしろインク 供給路内のインク流量は増大する。このため 、インク流量を増す為にインク流速が増大し 、インクから気泡が発生するキャビテーショ ンが起こり、その気泡がヘッド内に存在する と吐出不良の原因となる。

 そこで本発明の目的は、インク補給時に 刷待機時間を生じさせない液体供給システ を提供することにある。さらにインク供給 路での気泡の発生を低減させる液体供給シ テムを提供することにある。さらに本発明 、印刷装置を安価に提供することも目的と る。

 本発明に係る液体供給システムは、液体 貯留するメインタンクから該液体を吐出す 液体吐出ヘッドへ前記液体を供給するため 液体供給路と、該液体供給路上に前記液体 一時貯留するサブタンクとを備えたもので る。

 そして本発明は、1つまたは複数の液体吐 出ヘッドの各々に対して複数のサブタンクが 備えられており、各々のサブタンクは、メイ ンタンクの側から液体が流入する流入口と、 液体吐出ヘッドの側に液体を流出する流出口 とを有し、流入口または、流入口と流出口の 各々に開閉可能なバルブが設けられているこ とを特徴とする。

 本発明の一つの形態としては、各々のサ タンクの流入口がバルブを介してメインタ クに連通し、各々のサブタンクの流出口が ルブを介して液体吐出ヘッドに連通してい もの、すなわち並列方式のものが考えられ 。この並列方式によれば、液体吐出ヘッド 繋がるサブタンクの液体が消費されたとき バルブの開閉状態を切り替え、液体が充填 れている別のサブタンクを液体吐出ヘッド 連通させることができる。よって、印刷待 時間が殆ど発生せず、印刷物の生産性が損 われない。

 この並列方式の場合、1つまたは複数の液 体吐出ヘッドの各々に対して連通する複数の サブタンクの各々は、タンク内圧の変動域に 共通の変動域を有することが好ましい。液体 吐出ヘッドに連通するサブタンクが替わって も液体吐出ヘッドに対して同様の背圧を付与 できるからである。

 さらに、液体吐出ヘッドの液体吐出を行 ときは、複数のサブタンクのうちの任意の つのサブタンクの流出口に設けられたバル が開いており、該一つのサブタンクの流入 に設けられたバルブは閉じており、その残 の各サブタンクの流出口に設けられたバル は閉じており、その残りの各サブタンクの 入口に設けられたバルブは開いていてメイ タンクからの液体供給が可能になっている とが好ましい。このように制御することで 正常な液体吐出を行っている液体吐出ヘッ がメインタンクからの供給圧の悪影響を受 ないで済む。

 さらに、各々のサブタンクは、サブタン 内の液体が第一の所定の量であるときに作 するフルセンサーと、サブタンク内の液体 第二の所定の量であるときに作動するエン ティセンサーとを備えていることが好まし 。第一の所定の量をサブタンク内の液体が ぼ一杯、第二の所定の量をサブタンク内の 体がほぼ空の状態とすることもできる。こ 場合、複数のサブタンクのうちの任意の一 のサブタンクのエンプティセンサーが作動 たとき、該一つのサブタンクの流出口に設 られたバルブが閉じられ、かつ、その残り サブタンクのうちの何れかのサブタンクに いては、流出口のバルブが開くとともに流 口のバルブが閉じられて液体吐出ヘッドの 体吐出が可能になる。そして、エンプティ ンサーが作動して流出口のバルブが閉じら たサブタンクについてはフルセンサーが作 するまで流入口のバルブが開いていること 望ましい。これにより、ヘッドによる液体 出中にサブタンク内の液体が消費されても ヘッドの吐出動作はサブタンクへの液体補 が完了するまで待つ必要がない。よって、 体補給時のヘッドの待機時間によって印刷 の生産性を損なうという課題は生じない。

 また本発明の別の態様としては、複数の ブタンクが各々のサブタンクの間にバルブ 介して連通しており、かつ、複数のサブタ クのうちの最上流に存在するサブタンクの 入口がバルブを介してメインタンクに連通 、最下流に存在するサブタンクの流出口が 体吐出ヘッドに連通しているもの、すなわ 直列方式のものが考えられる。

 この直列方式の場合、複数のサブタンク うちの任意の一つのサブタンクの内圧の変 域が、該一つのサブタンクよりも上流側に 置するサブタンクの内圧の変動域から外れ いることが好ましい。さらに言えば、複数 サブタンクのうちの任意の一つのサブタン の内圧の変動域の上限値よりも、該一つの ブタンクよりも上流側に位置するサブタン の内圧の変動域の下限値の方が高いことが ましい。これは、サブタンク間のバルブを いたときに、上流側のサブタンクから下流 のサブタンクへの移動を確実に実施するた である。

 さらに、この直列方式において、液体吐 ヘッドの液体吐出を行うときは、複数のサ タンクのうちの最下流のサブタンクの流入 に設けられたバルブが閉じられており、該 下流のサブタンクの流入口に設けられたバ ブは、該最下流のサブタンクの液体が消費 れたときに開くことが好ましい。

 さらに、各々のサブタンクは、サブタン 内の前記液体が第一の所定の量であるとき 作動するフルセンサーと、サブタンク内の 体が第二の所定の量であるときに作動する ンプティセンサーとを備えていることが好 しい。第一の所定の量をサブタンク内の液 がほぼ一杯、第二の所定の量をサブタンク の液体がほぼ空の状態とすることもできる この場合、複数のサブタンクのうちの最下 のサブタンクのエンプティセンサーが作動 たとき、該最下流のサブタンクの流入口に けられたバルブが開き、該最下流のサブタ クのフルセンサーが作動したとき、該最下 のサブタンクの流入口に設けられたバルブ 閉じられ、かつ、該最下流のサブタンクよ も上流側の各サブタンクのエンプティセン ーが作動した場合には、該上流側の各サブ ンクの流入口に設けられたバルブが開くこ が望ましい。これにより、ヘッドによる液 吐出中にサブタンク内の液体が消費される 、このサブタンクに上流側のサブタンクか 速やかに液体補給を行うことができる。よ て、液体補給時のヘッドの待機時間が短く 印刷物の生産性を損なうという課題は生じ い。

 尚、メインタンクからサブタンクへ液体 供給するには、メインタンクとサブタンク 水頭差、または供給ポンプを利用すること 考えられる。

 さらに、上記のような液体供給システム は、内容積が拡縮可能な容器からなるサブ ンクの外側に、該容器の内容積が拡がる方 に一定の力を付与することで前記液体吐出 ッドに対し負圧を発生させる負圧発生機構 設けられていることが望ましい。

 この場合、上記のサブタンクが、密閉性 伸縮性を有するベローズ状の容器、または 部にピストンを有するシリンダーで作られ おり、前記サブタンクの内容積が拡がる方 に一定の力を付与する張力付与手段として ネまたは錘が用いられているものが考えら る。

 さらに本発明は、上記の液体吐出ヘッド 搭載し印刷物の印刷面に沿って移動するキ リッジを備えた印刷装置の液体供給システ であって、メインタンクがキャリッジの外 設置され、上記のサブタンクが、キャリッ または、該キャリッジの移動方向に該キャ ッジに同期して移動するサブキャリッジに 載されているものに好適である。

 また、上記のような負圧発生機構を有す サブタンクをキャリッジまたはサブキャリ ジ上に搭載した場合は、従来技術と比べて 圧ポンプやこれを駆動する駆動部品等が必 でなくなって、搭載部品が削減される。そ 結果、キャリッジ重量が軽量化され、キャ ッジ駆動モーターの定格も小さくなるので 印刷装置を安価に提供することが可能にな 。

 更には、インク供給系が大気から遮断さ ているため、インクがエアに接触する機会 無い為、インクへの酸素や窒素などの空気 溶融を抑えられ、気泡の発生を抑えられる

 勿論、このようなサブタンクはキャリッ またはサブキャリッジに搭載されているた 、ヘッドを搭載したキャリッジの移動に伴 、ヘッドとサブタンク間の供給路の湾曲・ 形を防ぎ、安定した吐出を維持することが 能である。

 以上説明したように、本発明によれば、 刷物の生産性が損なわれる、サブタンクへ 液体供給時の印刷待機時間を短くすること 出来る。その上、ヘッドからの正常な吐出 作に悪影響を与えることなく、キャリッジ 量の軽量化、キャリッジ駆動部のローコス 化を実現することが出来る。

本発明の実施形態によるインクジェッ 印刷装置の斜視図である。 本発明の液体供給システムの第一の実 形態を示す概略図である。 本発明に係るサブタンクの負圧発生機 を示す模式図である。 本発明に係るサブタンクの負圧発生機 の具体的構成例である。 本発明の液体供給システムの第二の実 形態を示す概略図である。 本発明の印刷動作におけるインク供給 ステムの主要パーツの動きを示した図であ 。 本発明の印刷動作におけるインク供給 ステムの主要パーツの動きを表した図であ 。

符号の説明

1   キャリッジ
2   印刷領域
3   インクジェットヘッドのホームポジシ ン
4   メインタンク
5   インク供給チューブ
6、21   サブタンク
6a、21a  インク流入口
6b、21b  インク流出口
7   錘
8   滑車
9   可動レバー
10  フルセンサー
11  エンプティセンサー
12  圧縮バネ
16  インク供給ポンプ
17、18、27、28  バルブ
19  インクジェットヘッド
23,24  減圧板

 以下、本発明の実施の形態について図面 参照して説明する。

 図1は本発明の実施形態によるインクジェ ット印刷装置の斜視図である。

 図1に示されるインクジェット印刷装置は 、シリアル方式のものであり、シート状の印 刷物(例えば、紙、布、プラスチックフィル 等)の搬送方向に直交する方向(主走査方向と 呼ぶ。)に往復移動するキャリッジ1を備えて る。キャリッジ1には、印刷物に記録液とし てのインク滴を吐出して画像を記録するイン クジェットヘッド(不図示)と、該ヘッドに供 するインクを貯留するサブタンク(不図示) がそれぞれ着脱可能に搭載されている。尚 上記サブタンクは、キャリッジ1の移動を案 するガイドレール等に沿ってキャリッジ1に 同期して移動するサブキャリッジ(不図示)に 載されていてもよい。

 キャリッジ1の主走査方向の移動に伴い、 上記インクジェットヘッドからのインク吐出 を実施することで、印刷物に行方向の印刷が 行なわれる。そして、行方向の印刷と、この 印刷行分の印刷物の搬送とを繰り返し行なう ことで、印刷物にインク画像が記録される。

 こうした印刷領域2の外側に、印刷開始前 に上記ヘッドを待機させるホームポジション 3が在る。キャリッジ1の下方の装置本体に、 記インクジェットヘッドで吐出するインク 貯留する大容量のメインタンク4が着脱可能 に設置されている。メインタンク4と、キャ ッジ1上のサブタンクとは、柔軟性のあるイ ク供給チューブ5によって繋がっており、イ ンク供給ポンプ(不図示)によってメインタン 4からサブタンクへのインク供給が行われる 。このインク供給システムの第一の実施形態 を概念的に示したのが図2である。

 図2に示すように、本実施形態では一つの インクジェットヘッド19に少なくとも2つのサ ブタンク6、21が繋がっている。サブタンク6,2 1の各々はインクの流入口6a,21aと流出口6b,21b 有する。また、流入口6a,21aと流出口6b,21bの れぞれ近傍には流路を開閉可能にするバル 17,18,27,28が設けられている。メインタンク4 ら一本のインク供給路が途中で二つに分岐 れてサブタンク6,21の各流入口6a,21aに接続さ ている。メインタンク4からの一本のインク 供給路上にはインク供給ポンプ16が配設され インク供給ポンプ16から各サブタンク6,21と 間のインク供給路には柔軟性のあるインク 給チューブ5が用いられている。また、サブ タンク6,21の各流出口6b,21bからの各インク供 が途中で一つに纏められてインクジェット ッド19に接続されている。すなわち、図2に す形態ではサブタンク6,21は並列接続されて る。

 本実施形態のインク供給システムでは、 方のサブタンク6を消費している間に他方の サブタンク21にインク充填を行う。すなわち サブタンク6のインクを消費しているときは 、バルブ18、27が開放され、バルブ17、28は閉 られている。このときにはサブタンク21内 インクが一杯になっていないのであれば、 ぼ一杯になるまでインク供給ポンプ16により サブタンク21にインクが供給される。

 尚、サブタンク6,21とバルブ17,18,27,28とイ クジェットヘッド19が、図1に示したキャリ ジ1に搭載されている。あるいは、サブタン ク6,21とバルブ17,18,27,28が、図1に示したキャ ッジ1の移動方向にキャリッジ1と同期して移 動するサブキャリッジ(不図示)に搭載されて る。

 また、インク供給ポンプ19を使用せずに メインタンク4をサブタンク6,21より上方に配 置し、その高低差(水頭差)によってサブタン 6,21へのインク供給を行ってもよい。

 さらに、インクジェットヘッド19のイン 吐出ノズルに形成されるメニスカスを正常 形状に保つよう、各サブタンク6,21の外側に インク吐出ノズル内のインクに対して負圧 発生させる負圧発生機構が設けられている

 図3は上記各サブタンクの負圧発生機構を 模式的に示したものである。各サブタンク6,2 1の負圧発生機構は同じ機構をとるため、こ 図では代表してサブタンク6を示す。

 図3に示されるサブタンク6はベローズ状 作られた伸縮可能な容器であり、インクの 入口6aと流出口6bのみによって容器内外を連 させている。サブタンク6の伸縮方向(図左 方向)と直交する面Sの一部または全面が錘7 利用して、サブタンク6の外側へ引っ張られ いる。特に図3に示す構成例では、サブタン ク6に対しその伸長方向へ引っ張り力を付与 る張力付与手段として、面Sからサブタンク6 の伸長方向に延ばした紐またはワイヤー等を 滑車8に掛け、滑車8の下方に位置する可動レ ー9の一端に結び、この一端に錘7を固定し り下げている。可動レバー9の他端はサブタ ク6内がインクで満たされていく時に上方に 変位し、サブタンク6内のインクが消費され いく時に可動レバー9の他端は下方に変位す 。そのため、可動レバー9の可動範囲の上限 に、サブタンク6内がほぼ一杯であることを 知するフルセンサー10が配され、その可動範 囲下限に、サブタンク6内がほぼ空であるこ を検知するエンプティセンサー11が配されて いる。尚、センサー10,11には例えばリミット イッチやフォトセンサー等が用いられる。 た、センサー10,11はサブタンク6の外部に設 る必要はなく、サブタンク内部に設けた電 間の抵抗値によってサブタンク内のインク 量を検知する方法や、インクジェットヘッ 19のインク吐出回数をカウントしてサブタ ク内のおよそのインク消費量を検知する方 等を採ることも可能である。

 錘7によって面Sをサブタンク外側へ引っ張 力p[Pa]は、面Sの面積をSa[m 2 ]、錘7の重量をW[kg]とすると、p=9.81・W/Sa[Pa]と なる。すなわち、このような力pが、サブタ ク6を介し、インクジェットヘッドに対する 圧として作用する。このとき、インクジェ トヘッドのノズル面の高さとサブタンク6の 設置される高さの差による水頭差をh[Pa](サブ タンク6の位置が高い時の水頭値をプラスと る。)とすると、
-0.3[kPa]≦p-h≦0・・・・・式1
の関係が成り立つように、インクジェットヘ ッドに対するインク背圧を設定するのが望ま しい。すなわち、インクジェットヘッドに対 するインク背圧を0[Pa]以下の負圧にすること 、ノズルからのインクの垂れ落ちを防止し なおかつ、ノズルのインクメニスカスを正 な形状に保って安定した吐出動作を可能に るために、その負圧の下限値を-0.3[kPa]にし いる。

 ヘッドに対するインク背圧の設定は式1が 成立するように錘7の重量を選定するだけな で比較的容易である。また本実施形態では インクタンク6と同様にインクタンク21につ ても、上記の式1で表した内圧の変動域に共 する変動域に設定するのが好ましい。

 また、上記のような錘7を用いた負圧発生 機構の代わりに、図4のように圧縮バネを利 した形態をとることも出来る。すなわち、 4に示すように、減圧板23,24をガイド軸等に って対向移動可能に配置するとともに、減 板23,24間の最大間隔(可動範囲)を規制してお 、減圧板23,24の内側面に、サブタンク6の伸 方向にて対向する2面を固定し、圧縮バネ12( 例えばコイルバネや空気バネ等)を利用して 減圧板23,24をサブタンク6の容積を拡げる方 に押してもよい。サブタンク21についても減 圧板23,24および圧縮バネ12等を用いて、サブ ンク6と同様の負圧発生機構を設けることが 来る。また、圧縮バネ12に代えて、減圧板23 ,24の対向面とは反対側に引っ張りバネを取り 付けることも可能である。このようにバネを 使用する場合にも、式1が成立するようにバ 定数を選定することが望ましい。

 圧縮バネ12のコイル内側の軸は、圧縮バ 12を支えるとともに減圧板23,24の移動方向を 制するガイド軸になっている。ガイド軸の 端は、ガイド軸を貫通させるための減圧板2 4の貫通孔より大きな鍔を持つネジが取り付 られ、減圧板24の移動を規制している。サブ タンク6とサブタンク21とでガイド軸の長さが 同じ物を使うことで、どちらのサブタンクを 使用しても同量のインクが使えるので制御が 容易になり好ましい。ガイド軸の長さを変え ることでサブタンク6、21の容量の可変量を変 えることができる。

 ベローズ状に作られるサブタンク6,21の材 料としては、合成ゴム、エラストマー、プラ スチック等がある。あるいは、袋詰め食品で 使用されるようなラミネートフィルムを利用 してもよい。サブタンク6、21を内部のインク を大気と遮断する密閉構造にできればよい。

 サブタンク21は減圧板23、24によって挟ま ていない部分に開口部があり、その開口部 周囲を密閉した状態でインクの流入口21aと 出口21bが設けられている。インクの流入口2 1aと流出口21bの根元には鍔が設けられている また、減圧板23の先端がL字状に曲げられ、 げられた先端部分は凹みが設けられている この凹み部分に鍔を嵌め、インクの流入口2 1aと流出口21bを減圧板に固定する。また、イ クの流入口21aと流出口21bの長さを変えるこ で配置方向が分るようにしている。サブタ クを伸縮する際の皺などができやすい部分 極力少なくするために、サブタンクの開口 を1つにし、そこへインクの流入口21aと流出 口21bを設けている。また、減圧板23、24を接 させたときに、インクの流入口21aと流出口21 bにぶつからないように配置し、サブタンク 内容量の変化範囲がインクの流入口21aと流 口21bによって制限されないようにしている

 また、減圧板23、24間の距離あるいは位置 を検出することで、フルあるいはエンプティ の検出が可能である。

 さらに、インクの流路は大気から遮断し 密閉性を確保できる構造のであるのが望ま い。インクジェットプリンティングの高速 に伴いインク流速も増大する傾向にあるが 本発明においては、供給からインク吐出に るまでの経路に、インクが大気に触れる所 なくすことができる。そのため、インクへ 酸素や窒素などの大気が溶け込むのを防止 きる。キャビテーションや装置内温度上昇 よる気泡の発生を防ぐ手段が容易に実現で ドット抜けを防ぎ安定した高品質の印字を 現できる。

 また、別の形態としては、インク流入口 インク流出口が減圧板に挟まれないように 減圧板をインク流入口とインク流出口を挟 ない位置に配置したり、小さくすることも きる。

 勿論、サブタンク6,21としてはベローズ状 のものに限られず、内容積が拡縮可能な容器 であれば何でも良い。したがって、内部にピ ストンを有するシリンジのような容器を利用 できることは言うまでもない。

 次に、本実施形態のインク供給システム( 図2)の動作について詳述する。ここではサブ ンク6,21が並列に接続された場合を説明する が、サブタンク21についても、図2に示したサ ブタンク6と同様に、インクフルセンサー30と エンプティセンサー31が取り付けられている のとする。

 図6は、印刷動作におけるインク供給シス テムの主要パーツの動きを表したものである 。

 この表をもとに動作を説明すると、まず 刷開始前に、印刷装置の制御部等はフルセ サー10,30のOn/Off状態を確認し、フルセンサ 10,30の双方がOn状態であれば、サブタンク6,21 内はFull(満タン)であると判断し、インクジェ ットヘッド19のインク吐出による印刷が可能 なる。

 印刷が開始されると、どちらか一方のサ タンクよりインクジェットヘッド19にイン が送られる。このとき、まずサブタンク6の ンクをインクジェットヘッド19が吐出して るとすると、サブタンク6の流入口6aのバル 17はClose(閉状態)であり、流出口6bのバルブ18 Open(開状態)になっている。また、サブタン 21の方は、流入口21aのバルブ27がOpen状態で 流出口6bのバルブ28はClose状態であるが、サ タンク21内はインクがほぼ一杯の状態である のでインク供給ポンプ16はOff状態(停止状態) なっている[図6の状態(1)参照]。

 印刷によってサブタンク6内のインクを消 費すると、エンプティセンサー11がOn状態に る[図6の状態(2)参照])。

 これにより、キャリッジ1はインクジェッ トヘッド19をホームポジション3に退避する。 このとき、退避中にインクジェットヘッド19 よる印刷を行えるだけのインク量がサブタ ク6内に僅かに残っていることが印刷物の生 産性向上の点で望ましい。そして、ホームポ ジション3に退避したときにバルブ17,18,27,28の 切り替えが行われ、サブタンク6の流入口6aの バルブ17がOpen状態、流出口6bのバルブ18はClose 状態になり、サブタンク21の方は、流入口21a バルブ27がClose状態、流出口6bのバルブ28はOp en状態になる[図6の状態(3)参照]。尚、この切 替え動作は数秒で行われ印刷物の生産性を げることはない。

 その後速やかに、サブタンク21による印 が再開される[図6の状態(4)参照]。

 さらに、インク供給ポンプ16はOn状態(ポ プ作動状態)になり、サブタンク21による印 が行われながら、サブタンク6へのインク供 が行われる[図6の状態(5)参照]。このとき、 ブタンク6の流出口6bのバルブ18は閉じられ いるが、上述した式1の条件を満たすサブタ ク6の内圧は負圧発生機構によってメインタ ンク4側よりも低い圧力になっているため、 ブタンク6へのインク供給は抵抗なく実施で る。

 その後、再びサブタンク6のフルセンサー 10がOn状態になると、インク供給ポンプ16はOff 状態になる[図6の状態(6)参照]。つまり、サブ タンク6内はインクがほぼ一杯であると判定 れたので、サブタンク6は次のタンク切り替 時期まで待機となる。

 さらに、サブタンク21による印刷を続け いくと、サブタンク21のエンプティセンサー 31がOn状態になり、サブタンク21内のインク残 量が僅かであることが検出される[図6の状態( 7)参照]。これにより、再び、バルブ17,18,27,28 切り替えが起こり、各バルブの開閉状態は 6の状態(1)に示す状態になる。そのため、サ ブタンク6による印刷が開始されサブタンク6 のインクが使われるようになる。さらに、 ンク供給ポンプ16がOn状態になって、サブタ ンク21へのインク供給動作が、サブタンク21 フルセンサー30がOn状態になるまで行われる

 以上説明した本実施形態によれば、メイ タンク4とインクジェットヘッド19の間の供 路上にサブタンク6,21を並列接続し、各サブ タンク6,21のインクの流入口6a,21aと流出口6b,21 bにそれぞれバルブ17,18,27,28を設け、上述した ような一連の動作を繰り返すことにより、サ ブタンクへのインク充填時に印刷を中断させ ることなく、印刷動作を続けていくことがで きる。

 尚、キャリッジ1の移動に伴ってサブタン ク6,21とインクジェットヘッド19の間の供給路 が変動して正常なインク吐出に悪影響を与え ないよう、サブタンク6,21はキャリッジ1また 前記サブキャリッジに搭載される。この場 、インクジェットヘッド19に対するインク 圧が負圧になるように、本発明は、サブタ ク6,21を、内容積が拡縮可能な容器で構成し この容器の内容積が拡がる方向に一定の力 付与されるように容器外面に錘7やバネ12等 用いた張力付与手段を設けている。このよ な機構により、安価な方法でサブタンク6,21 内に生成される負圧は一定になり、さらに、 キャリッジ1上に搭載するアクチュエーター を減らすことが出来るので、キャリッジの 量化、キャリッジ駆動部のローコスト化が 現できる。この効果は後述する第2の実施形 も同じである。

 (その他の実施形態)
 次に、本発明のインク供給システムの別の 施形態について説明する。

 図5は本発明の第二の実施形態によるイン ク供給システムの模式図である。

 図5に示すように、本実施形態では一つの インクジェットヘッド19に対して少なくとも2 つのサブタンク6、21が用意されている。サブ タンク6,21の各々はインクの流入口6a,21aと流 口6b,21bを有する。また、流入口6a,21aのそれ れ近傍には流路を開閉可能にするバルブ17,18 が設けられている。メインタンク4からのイ ク供給路がサブタンク6の流入口6aにバルブ17 を介して接続されている。このインク供給路 上にはインク供給ポンプ16が配設され、イン 供給ポンプ16からサブタンク6の間のインク 給路に柔軟性のあるインク供給チューブ5が 用いられている。さらに、サブタンク6の流 口6bはバルブ18を介してサブタンク21の流入 21aに連通している。そして、サブタンク21の 流出口21bはインクジェットヘッド19に連通し いる。すなわち、図5に示す形態ではサブタ ンク6,21は直列接続されている。この直列方 の場合には、図2に示した並列方式と比較し バルブが2個で実現できる。したがって、第 一の実施形態の供給システムよりもキャリッ ジの軽量化および印刷装置のコストダウンを 一層図れる。

 また、この形態のインク供給システムで 、一方のサブタンク21内のインクが印刷動 で消費されると他方のサブタンク6がサブタ ク21へのインク充填を行う。すなわち、サ タンク21内が空状態に近づいたときにバルブ 18が開放され、サブタンク21内のインクがほ 一杯になるまでサブタンク6よりサブタンク2 1にインクが充填される。このときはバルブ17 は閉じられており、サブタンク6とサブタン 21の内圧差でインクが充填される。サブタン ク21内のインクがほぼ一杯になると、バルブ1 8が閉じられ、バルブ17は開放される。そして 、サブタンク6にインクがほぼ一杯になるま インク供給ポンプ16によりインクが供給され る。

 尚、サブタンク6,21とバルブ17,18とインク ェットヘッド19が、図1に示したキャリッジ1 に搭載されている。あるいは、サブタンク6,2 1とバルブ17,18が、図1に示したキャリッジ1の 動方向にキャリッジ1と同期して移動するサ ブキャリッジ(不図示)に搭載されていてもよ 。

 また、インク供給ポンプ16を使用せずに メインタンク4をサブタンク6,21より上方に配 置し、その高低差(水頭差)によってサブタン 6,21へのインク供給を行ってもよい。

 さらに、各サブタンク6,21には、図3およ 図4に示したような負圧発生機構が設けられ これにより、インクジェットヘッド19のイ ク吐出ノズルに形成されるメニスカスを正 な形状に保つよう、各サブタンク6,21内は式1 の条件を満足する圧力に設定されている。ま た、各サブタンク6,21には、第一の実施形態 同様のフルセンサー10,30とエンプティセンサ ー11,31が装備されている。

 次に、第二の実施形態のインク供給シス ム(図5)の動作について更に詳しく説明する

 サブタンク6,21の内圧は上記の式1を満た ているが、この直列方式の場合は、図2に示 た並列方式の場合と違い、サブタンク6,21の 両者の内圧には差がある。すなわち、サブタ ンク21の内圧の変動域はサブタンク6の内圧の 変動域から外れていて、サブタンク21の内圧 変動域の上限値よりもサブタンク6の内圧の 変動域の下限値の方が高く設定されている。

 実際には、サブタンク6内の圧力をp6、サブ ンク21内の圧力をp21とすると、各サブタン 6,21の内圧p6,p21の変動域はそれぞれ
 -150[Pa]≦p6≦-120[Pa]・・・・・式2
 -200[Pa]≦p21≦-180[Pa]・・・・・式3
とした。

 図7は、印刷動作におけるインク供給シス テムの主要パーツの動きを表したものである 。

 この表をもとに動作を説明すると、まず 刷開始前に、印刷装置の制御部等はフルセ サー10,30のOn/Off状態を確認し、フルセンサ 10,30の双方がOn状態であれば、サブタンク6,21 内はFull(満タン)であると判断し、インクジェ ットヘッド19のインク吐出による印刷が可能 なる。また、印刷を開始するにあたってバ ブ17,18の双方は閉じられ、インク供給ポン 16は停止している[図7の状態(1)参照]。

 印刷が開始されると、サブタンク21内の ンクをインクジェットヘッド19が吐出してい く。さらに、サブタンク21による印刷を続け いくと、サブタンク21内のインク残量が僅 になってサブタンク21のエンプティセンサー 31がOn状態になる[図7の状態(2)]。

 これにより、キャリッジ1はインクジェッ トヘッド19をホームポジション3に退避する。 このとき、退避中にインクジェットヘッド19 よる印刷を行えるだけのインク量がサブタ ク21内に僅かに残っていることが印刷物の 産性向上の点で望ましい。そして、ホーム ジション3に退避したときにサブタンク21の 入口21aのバルブ18がOpen状態になる[図7の状態 (3)]。このとき、上記の式2、式3を満たすサブ タンク6の内圧p6とサブタンク21の内圧p21との には圧力差(p6>p21)があるので、サブタン 6からサブタンク21へインクが抵抗なく送ら る。

 さらに、バルブ18が開放されたことで再 印刷が開始される[図7の状態(4)参照]。この き、バルブ18はOpen状態のままなので、印刷 よってサブタンク21内のインクが減っても、 それを補う量以上のインクがサブタンク6か サブタンク21内に流れている。また、ホーム ポジションでバルブ18を開放し印刷を再開す までの時間は数秒であり、印刷物の生産性 妨げることはない。

 その後、サブタンク21内のインクがほぼ 杯になってサブタンク21のフルセンサー30がO n状態になる[図7の状態(5)]。このままサブタ ク21へのインク供給が続くと、その供給圧が インクジェットヘッドのインク吐出動作に悪 影響を及ぼす。そのため、サブタンク21のフ センサー30がOn状態になると、キャリッジ1 インクジェットヘッド19をホームポジション 3に退避し、サブタンク21の流入口21aのバルブ 18は再び閉じられる。また、このときにはサ タンク6内のインク残量が僅かになってサブ タンク6のエンプティセンサー11がOn状態にな ている[図7の状態(6)]。

 さらに、バルブ18が閉じられたことで再 印刷が開始される[図7の状態(7)参照]。この 刷中に、サブタンク6の流入口6aのバルブ17が Open状態になり、インク供給ポンプ16が作動し て、サブタンク6へのインク供給が実施され [図7の状態(8)]。このインク供給動作は、サ タンク6のフルセンサー10がOn状態になるまで 行われる。また、フルセンサー10がOn状態に ると、サブタンク6の流入口6aのバルブ17が閉 じられる[図7の状態(7)]。

 以後は上述したような一連の動作を繰り すことになる。

 このような液体供給システムによれば、 述した第一の実施形態と同様に、サブタン 内のインクが無くなる度に印刷を長時間中 して待機する必要がなくなる。

 以上本発明の好ましい実施形態について 明したが、キャリッジ1上に搭載されるイン クジェットヘッドは1つに限らず、複数のイ ク色(シアン、マセ゛ンタ、イエロー、フ゛ ックなど)に対応する複数のインクジェット ヘッドが搭載されていてもよい。さらに、1 たは複数のインクジェットヘッドの各々に して連通するサブタンクも2つに限らず、複 設けられていてもよい。したがって、メイ タンク3の数もインクジェットヘッドの数に 応じて設けることも考えられる。

 本発明の液体供給システムは、紙やプラ チックシートに液体を吐出して記録を行う ンクジェット印刷装置への適用に限らず、 子機器製造分野における回路パターンの印 などにも応用できる。