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Title:
LOCATION MEASUREMENT DEVICE IN SEMICONDUCTOR SINGLE CRYSTAL MANUFACTURING DEVICE, AND LOCATION MEASUREMENT METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/034825
Kind Code:
A1
Abstract:
While location measurement of an edge position of a thermal shield takes place in a short time with high working efficiency, the edge position can be measured accurately without variation. First determination takes place while a distance is measured with a first scanning interval. When a change in a measured distance which can be determined as the edge position is determined as a result, an optical scanning position is returned by a predetermined amount reversely to the scanning direction (or reversely to the scanning direction), and while laser light is scanned again from the returned optical scanning position, second determination takes place while measuring the distance with a second scanning interval shorter than the first scanning interval. If a change in the measured distance which can be determined as the edge position is determined as a result, the laser light is determined finally to be reflected at an edge of a rim of the thermal shield at the optical scanning position at a time point when the change is determined.

Inventors:
HAYASHIDA TOSHIO (JP)
KIHARA AYUMI (JP)
MITANI NAOJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/065072
Publication Date:
March 19, 2009
Filing Date:
August 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUMCO TECHXIV CORP (JP)
HAYASHIDA TOSHIO (JP)
KIHARA AYUMI (JP)
MITANI NAOJI (JP)
International Classes:
C30B29/06; C30B15/26
Domestic Patent References:
WO2001083859A12001-11-08
Foreign References:
JP2007223879A2007-09-06
JP2000264779A2000-09-26
Attorney, Agent or Firm:
KIMURA, Takahisa et al. (8-11 Minato 1-chom, Chuo-ku Tokyo, JP)
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Claims:
炉内のるつぼに収容された融液から半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶製造装置に適用される位置計測装置であって、
 融液の上方にあって、半導体単結晶の周囲に設けられ、下端部にリムが備えられた熱遮蔽体と、
 光を出射する光出射手段と、
 光出射手段から出射された光を、るつぼの径方向に沿って走査する光走査手段と、
 光出射手段から出射され、光走査手段によって走査された光の反射光を受光する受光手段と、
 光を走査しながら、逐次の光走査位置と、光出射手段の出射位置と、受光手段の受光位置とに基づいて、三角測量の原理により、基準点と反射点との距離を、所定の第1の走査間隔毎に、逐次計測する第1の距離計測手段と、
 第1の距離計測手段によって計測された距離が、基準点と融液との距離に該当する大きさから、基準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該当する大きさへ変化したこと、あるいは、基準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該当する大きさから、基準点と融液との距離に該当する大きさへ変化したことを判断する第1の判断手段と、
 第1の判断手段によって計測距離の変化が判断された場合に、光走査位置を走査方向とは逆方向に所定量戻し、戻された光走査位置から光を再度走査しながら、逐次の光走査位置と、光出射手段の出射位置と、受光手段の受光位置とに基づいて、三角測量の原理により、基準点と反射点との距離を、前記第1の走査間隔よりも短い第2の走査間隔毎に、逐次計測する第2の距離計測手段と、
 第2の距離計測手段によって計測された距離が、基準点と融液との距離に該当する大きさから、基準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該当する大きさへ変化したこと、あるいは、基準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該当する大きさから、基準点と融液との距離に該当する大きさへ変化したことを判断する第2の判断手段と、
 第2の判断手段によって計測距離の変化が判断された場合に、その変化が判断された時点の光走査位置で光が熱遮蔽体のリムのエッジで反射されたと判定するエッジ位置判定手段と
 が備えられていること
  を特徴とする半導体単結晶製造装置における位置計測装置。
半導体単結晶引上げ時に熱遮蔽体と融液との距離または/および融液の液面レベルを計測し、計測値が所望する値になるように制御しつつ半導体単結晶を製造する半導体単結晶製造装置に適用される位置計測装置であって、
 半導体単結晶引上げ時に光が走査する方向の位置を引き上げ時の位置に固定して、この引き上げ時の固定走査位置と、光出射手段の出射位置と、受光手段の受光位置とに基づいて、三角測量の原理により、熱遮蔽体と融液との距離または/および融液の液面レベルを計測する引上げ時距離計測手段、
 が備えられ、
 引上げ時の固定走査位置は、エッジ位置判定手段で、光が熱遮蔽体のリムのエッジで反射されたと判定されたときの光走査位置を基準にして定められること
 を特徴とする請求項1記載の半導体単結晶製造装置における位置計測装置。
光が融液の液面、熱遮蔽体のリムの側面それぞれで反射する経路を辿るように引上げ時の固定走査位置が定められること
 を特徴とする請求項2記載の半導体単結晶製造装置における位置計測装置。
光走査手段は、光出射手段から出射された光を反射するミラーと、当該ミラーの光反射面の姿勢角を変化させるアクチュエータとを含んで構成され、
 アクチュエータを駆動させてミラーの光反射面の姿勢角を変化させることにより光を走査するものであること
 を特徴とする請求項1記載の半導体単結晶製造装置における位置計測装置。
光走査手段は、ステッピングモータをアクチュエータとして光を走査するものであって、
 第2の距離計測手段は、ステッピングモータが1ステップ回動される毎に、基準点と反射点との距離を計測すること
 を特徴とする請求項1または4記載の半導体単結晶製造装置における位置計測装置。
炉内のるつぼに収容された融液から半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶製造装置に適用される位置計測方法であって、
 光をるつぼの径方向に沿って走査しながら、逐次の光走査位置と、光の出射位置と、光の受光位置とに基づいて、三角測量の原理により、基準点と光の反射点との距離を、所定の第1の走査間隔毎に、逐次計測する第1の距離計測ステップと、
 第1の距離計測工程において計測された距離が、基準点と融液との距離に該当する大きさから、基準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該当する大きさへ変化したこと、あるいは、基準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該当する大きさから、基準点と融液との距離に該当する大きさへ変化したことを判断する第1の判断ステップと、
 第1の判断ステップにおいて計測距離の変化が判断された場合に、光走査位置を走査方向とは逆方向に所定量戻し、戻された光走査位置から光を再度走査しながら、逐次の光走査位置と、光の出射位置と、光の受光位置とに基づいて、三角測量の原理により、基準点と反射点との距離を、前記第1の走査間隔よりも短い第2の走査間隔毎に、逐次計測する第2の距離計測ステップと、
 第2の距離計測手ステップにおいて計測された距離が、基準点と融液との距離に該当する大きさから、基準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該当する大きさへ変化したこと、あるいは、基準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該当する大きさから、基準点と融液との距離に該当する大きさへ変化したことを判断する第2の判断ステップと、
 第2の判断ステップにおいて計測距離の変化が判断された場合に、その変化が判断された時点の光走査位置で光が熱遮蔽体のリムのエッジで反射されたと判定するエッジ位置判定ステップと
 を含んで位置計測処理が行われること
 を特徴とする半導体単結晶製造装置における位置計測方法。
半導体単結晶引上げ時に、熱遮蔽体と融液との距離または/および融液の液面レベルを計測し、計測値が所望する値になるように制御しつつ半導体単結晶を製造する半導体単結晶製造装置に適用される位置計測方法であって、
 エッジ位置判定ステップにおいて光が熱遮蔽体のリムのエッジで反射されたと判定されたときの光走査位置を基準にして、引き上げ時における光が走査する方向の位置を定めるステップと、
 半導体単結晶引上げ時に、光が走査する方向の位置を、この定められた位置に固定して、この引き上げ時の固定走査位置と、光出射手段の出射位置と、受光手段の受光位置とに基づいて、三角測量の原理により、熱遮蔽体と融液との距離または/および融液の液面レベルを計測する引上げ時距離計測ステップと
 を更に含むこと
 を特徴とする請求項6記載の半導体単結晶製造装置における位置計測方法。
光が融液の液面、熱遮蔽体のリムの側面それぞれで反射する経路を辿るように引上げ時の固定走査位置が定められること
 を特徴とする請求項7記載の半導体単結晶製造装置における位置計測方法。
Description:
半導体単結晶製造装置における 置計測装置および位置計測方法

 本発明は、半導体単結晶製造装置におけ 位置計測装置および位置計測方法に関し、 に熱遮蔽体と融液との距離または/および融 液の液面レベルを計測し、計測値が所望する 値になるように制御しつつ半導体単結晶を製 造する半導体単結晶製造装置に適用される位 置計測装置および位置計測方法に関する。

 シリコン単結晶はCZ(チョクラルスキー法) によって引上げ成長されることによって製造 される。

 図1は、シリコン単結晶製造装置1の構成 を示す。

 CZ炉2内には、多結晶シリコンの原料を溶 して融液5として収容する石英るつぼ3が設 られている。

 石英るつぼ3内では、多結晶シリコン(Si) 加熱され溶融される。融液5の温度が安定化 ると、引上げ機構4が動作し融液5からシリ ン単結晶10が引き上げられる。

 引上げの際、石英るつぼ3は回転軸15によ て回転する。回転軸15は鉛直方向に駆動す ことができ、石英るつぼ3を上下動させ任意 るつぼ位置に移動させることができ、融液5 の表面5a、つまり融液5の液面レベルHを調整 ることができるようになっている。

 また、融液5の上方にあって、シリコン単 結晶10の周囲には、熱遮蔽体8(熱輻射板、ガ 整流筒)が設けられている。熱遮蔽体8の下端 部にはリム8aが備えられている。

 熱遮蔽体8は、CZ炉2内に上方より供給され るキャリアガスとしてのアルゴンガス7を、 液表面5aの中央に導き、さらに融液表面5aを 過させて融液表面5aの周縁部に導く。そし 、アルゴンガス7は、融液5から蒸発したガス とともに、CZ炉2の下部に設けた排気口から排 出される。このため液面上のガス流速を安定 化することができ、融液5から蒸発する酸素 安定な状態に保つことができる。

 また熱遮蔽体8は、種結晶14および種結晶1 4により成長されるシリコン単結晶10を、石英 るつぼ3、融液5、ヒータ9などの高温部で発生 する輻射熱から、断熱、遮蔽する。また熱遮 蔽体8は、シリコン単結晶10に、炉内で発生し た不純物(たとえばシリコン酸化物)等が付着 て、単結晶育成を阻害することを防止する

 熱遮蔽体8の下端部のリム8aと融液表面5a の距離L(以下、「熱遮蔽体・液面間距離」と いう)の大きさは、回転軸15を上昇下降させ、 石英るつぼ3の上下方向位置を変化させるこ で調整することができる。また熱遮蔽体8を 降装置により上下方向に移動させて距離Lを 調整することもできる。

 シリコン単結晶10の品質は、引き上げ中 融液液面レベルHあるいは熱遮蔽体・液面間 離Lの大きさによって変動することが従来か ら知られている。すなわち、引き上げ中の融 液液面レベルHあるいは熱遮蔽体・液面間距 Lの大きさが変化すると、それによってシリ ン単結晶10の軸方向の温度勾配等のパラメ タが変動し、それによってシリコン単結晶10 の欠陥領域の分布、酸素濃度分布等が変化し 、結晶の品質が変化する。

 よって、要求されるスペックの結晶品質 得るために、その要求スペックに従って引 げ条件、つまり各引上げ位置毎に融液液面 ベルHの目標値あるいは各引上げ位置毎に熱 遮蔽体・液面間距離Lの目標値が予め定めら る。そして、引き上げ成長中は、逐次、融 液面レベルHの実際の値あるいは熱遮蔽体・ 面間距離Lの実際の値を検出し、これら検出 値をフィードバックして、目標値と検出値と の偏差が零になるように、回転軸15の上下方 位置を調整する等の制御が行なわれる。

 したがって、要求スペックの結晶品質を 定して得るためには、制御の結果、融液液 レベルHあるいは熱遮蔽体・液面間距離Lが 標値に精度よく一致することが必要であり そのためには、制御中に検出されるフィー バック量としての融液液面レベルHの実際の あるいは熱遮蔽体・液面間距離Lの実際の値 が、常に精度よく計測されていることが前提 となる。

 図2は、引上げ位置毎に融液液面レベルH るいは熱遮蔽体・液面間距離Lの実際の値を 測する距離計測装置の構成例を示している

 図2の距離計測装置100は、レーザ光101を出 射する光出射手段110と、光出射手段110から出 射されたレーザ光101を、石英るつぼ3の径方 に沿って走査する光走査手段120と、光出射 段110から出射され、光走査手段120によって 査されたレーザ光101の反射光を受光する受 手段130と、引上げ時の固定走査位置と、光 射手段110のレーザ光出射位置と、受光手段13 0の受光位置とに基づいて、三角測量の原理 より、熱遮蔽体・液面間距離Lまたは/および 融液液面レベルHを計測する引き上げ時距離 測手段141とを含んで構成されている。

 光走査手段120は、光出射手段110から出射 れたレーザ光101を反射するミラー121と、こ ミラー121の光反射面121aの姿勢角を変化させ るステッピングモータ122とを含んで構成され ている。

 ここで、ステッッピングモータ122の回転 122aの回転角度θと、レーザ光101のるつぼ3の 径方向の走査位置は、1対1に対応している。 って、本明細書では、レーザ光101のるつぼ 方向の走査位置をθで表すものとする。

 特許文献1には、下記のようにして、融液 液面レベルHの実際の値あるいは熱遮蔽体・ 面間距離Lの実際の値を計測する方法が開示 れている。

 すなわち、まず、ステッピングモータ122 駆動して光走査位置θを引き上げ時の位置θ 1に位置決めする。つぎに、光出射手段110か レーザ光101を出射して、融液液面5aに照射し 、融液液面5aで反射したレーザ光を受光手段1 30で受光する。つぎに、この引上げ時の固定 査位置θ1と、光出射手段110の出射位置と、 光手段130の受光位置とに基づいて、三角測 の原理により、基準点から融液5の液面5aま の距離LSを求め、融液液面レベルHを計測す 。

 つぎに、ステッピングモータ122を駆動し 光走査位置θを引き上げ時の位置θ2に位置 めする。つぎに、光出射手段110からレーザ 101を出射して、熱遮蔽体8のリム8aの上面8bに 照射し、このリム上面8bで反射したレーザ光 受光手段130で受光する。つぎに、この引上 時の固定走査位置θ2と、光出射手段110の出 位置と、受光手段130の受光位置とに基づい 、三角測量の原理により、基準点から熱遮 体8のリム8aの上面8bまでの距離Sを計測する こうして求められた融液5の液面5aまでの距 LSと熱遮蔽体8のリム8aの上面8bまでの距離S 熱遮蔽体8のリム8aの厚さtから、熱遮蔽体・ 面間距離Lを算出する。

 また、特許文献2には、下記のようにして 、融液液面レベルHの実際の値あるいは熱遮 体・液面間距離Lの実際の値を計測する方法 開示されている。

 すなわち、図3に示すように、まず、ステ ッピングモータ122を駆動して光走査位置θを き上げ時の位置θ3に位置決めする。つぎに 光出射手段110からレーザ光101を出射して、 液液面5aに照射し、融液液面5aで反射したレ ーザ光を熱遮蔽体8のリム8aの下面8cに照射し このリム下面8cで反射したレーザ光を再度 液液面5aに照射し、融液液面5aで反射したレ ザ光を受光手段130で受光する。つぎに、こ 引上げ時の固定走査位置θ3と、光出射手段1 10の出射位置と、受光手段130の受光位置とに づいて、三角測量の原理により、基準点か 融液5の液面5aまでの距離LSを求め、融液液 レベルHを計測する。

 つぎに、ステッピングモータ122を駆動し 光走査位置θを引き上げ時の位置θ4に位置 めする。つぎに、光出射手段110からレーザ 101を出射して、熱遮蔽体8のリム8aの上面8bに 照射し、このリム上面8bで反射したレーザ光 受光手段130で受光する。つぎに、引上げ時 固定走査位置θ4と、光出射手段110の出射位 と、受光手段130の受光位置とに基づいて、 角測量の原理により、基準点から熱遮蔽体8 のリム8aの上面8bまでの距離Sを計測する。こ して求められた融液5の液面5aまでの距離LS 熱遮蔽体8のリム8aの上面8bまでの距離Sと熱 蔽体8のリム8aの厚さtから、熱遮蔽体・液面 距離Lを算出する。

 上記引上げ時の光走査位置θ1、θ2、θ3、 4は、基準となる光走査位置θcから定められ 。基準となる光走査位置θcは、熱遮蔽体8の リム8aのエッジ8eである。

 熱遮蔽体8のリム8aのエッジ8eの光走査位 θcを計測する位置計測アルゴリズムは、特 文献2に開示されている。その位置計測原理 図4を用いて説明する。この位置計測アルゴ リズムは、たとえば各バッチの間、CZ炉2の分 解、清掃時、引き上げプロセスの途中などで 行われる。

 すなわち、まず、光走査手段120によって ーザ光101をるつぼ3の径方向に走査しながら 、逐次の光走査位置と、光出射手段110の出射 位置と、受光手段130の受光位置とに基づいて 、三角測量の原理により、基準点と反射点と の距離を、所定の間隔δθ1毎に、逐次計測す 。

 つぎに、計測された距離が、基準点と融 5との距離に該当する大きさから、基準点と 熱遮蔽体8のリム8aとの距離に該当する大きさ へ変化したことを判断する。

 この結果、計測距離の変化が判断された 合に、その変化が判断された時点の光走査 置θcでレーザ光101が熱遮蔽体8のリム8aのエ ジ8eで反射されたと判定する。

 このようにして、レーザ光101が熱遮蔽体8の リム8aのエッジ8eで反射されたと判定された きの光走査位置θcを基準にして、引き上げ におけるレーザ光101が走査する方向の位置θ 1、θ2、θ3、θ4が定められる。

特開2000-264779号公報

WO01/083859

 しかし、上述した従来の位置計測アルゴ ズムによっては、熱遮蔽体8のリム8aのエッ 8eの位置θcを正確に求めることができず、 測位置がばらつくという問題がある。この を図5(a)、(b)を用いて説明する。

 本発明者による検討の結果、熱遮蔽体8の リム8aのエッジ8eの位置θcを正確に求めるこ ができず、計測位置がばらつく原因は、つ の2つであると推測される。

 すなわち、1つの原因は、レーザ光101をる つぼ径方向に走査するとき、レーザ光の照射 点が融液表面5aから熱遮蔽体8に移り変わると きに、受光手段130の検出出力にノイズが発生 して、移り変わりの判別、つまりレーザ光101 の照射点がエッジ8eに到来したことの判別が 難であるということである。ノイズとは、 ルト正反射光以外の散乱光によるゴースト( 迷光)のことである。

 もう一つの原因は、位置計測アルゴリズ は、位置計測作業を高効率で行うために、 テッピングモータ122を高速で駆動させて光 査を高速で行うとともに、距離計測を比較 長い周期δθ1の間隔で行うようにしている とにある(図5(a))。このため、エッジ位置で ると判断された時点で、既にレーザ光101の 射点は、エッジ8eから外れてリム8aの上面8b 奥に移動していることが多い。このためエ ジ位置をリム8aの上面8bの位置θbと誤って計 してしまうことが多い。このためエッジ位 は、図5(b)に示すように、エッジ8eから行き ぎた範囲δθでばらつくことになる。

 このようにして計測されたエッジ位置θc δθの範囲でばらつくと、エッジ位置θcを基 準として定められる計測時の固定走査位置θ1 、θ2、θ3、θ4もばらつくことになる。

 ここで、熱遮蔽体8のリム8aの上面8bは決 て平坦ではなく、場所毎に凹凸が異なり高 が異なる。

 このためバッチ毎に、エッジ計測位置が らつくと、基準点から熱遮蔽体8のリム8aの 面8bまでの距離Sがばらつくことになる。

 図6(a)は、バッチ毎に計測値Sがばらつく とを示す実験データである。実験では、バ チ毎に、エッジ位置を計測し、バッチ毎に エッジ位置を基準とする光走査位置θ2、θ4 書き換えて、この書き換えられた光走査位 θ2、θ4に固定してレーザ光101を出射して、 ッチ毎にS値を計測した。ヒストグラムの横 は、S計測値の平均値からの偏差であり、平 均値を0としている。縦軸は、頻度である。 図6(a)に示すように、従来にあっては、平均 の±3mmの範囲で距離S値がばらついているこ がある。

 このようにS計測値がばらつくと、それに 伴い熱遮蔽体・液面間距離Lの計測値がばら き、それに伴い熱遮蔽体・液面間距離Lの実 の位置をフィードバックして行われるシリ ン単結晶引き上げ成長時の制御を安定して なうことが難しくなり、引き上げ成長され シリコン単結晶10の品質がばらつき、安定 たスペックの製品を提供できなくおそれが る。

 また、エッジ位置θcが正確に求められな と、このエッジ位置θcを基準にしてレーザ 101の照射方向を定めて正確に熱遮蔽体8のリ ム8aの上面8bの狙いとする位置にレーザ光101 当てることが難しくなるし、レーザ光101を 液表面5aの狙いとする位置に当てることが難 しくなる。これにより上記図2に示す距離計 そのものを行うことが困難となったり、図3 示す距離計測そのものを行うことが困難と ったりする。特に、熱遮蔽体8とシリコン単 結晶10との距離Dが狭い場合あるいは熱遮蔽体 8のリム8aの上面8bのるつぼ径方向の長さが短 場合には、なおさら困難となる。

 このように熱遮蔽体8のエッジ位置θcを精 度よくばらつきなく計測することが要請され ている。しかも、位置計測を行っている間は 制御を行なうことができないことから作業効 率を高めるためにも、位置計測処理を短時間 で済ませることが要求される。

 本発明は、こうした実情に鑑みてなされ ものであり、熱遮蔽体8のエッジ位置θcの位 置計測処理を短時間で高作業効率にて行いつ つも、エッジ位置θcを精度よくばらつきなく 計測できるようにすることを解決課題とする ものである。

  第1発明は、
 炉内のるつぼに収容された融液から半導体 結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製 する半導体単結晶製造装置に適用される位 計測装置であって、
 融液の上方にあって、半導体単結晶の周囲 設けられ、下端部にリムが備えられた熱遮 体と、
 光を出射する光出射手段と、
 光出射手段から出射された光を、るつぼの 方向に沿って走査する光走査手段と、
 光出射手段から出射され、光走査手段によ て走査された光の反射光を受光する受光手 と、
 光を走査しながら、逐次の光走査位置と、 出射手段の出射位置と、受光手段の受光位 とに基づいて、三角測量の原理により、基 点と反射点との距離を、所定の第1の走査間 隔毎に、逐次計測する第1の距離計測手段と
 第1の距離計測手段によって計測された距離 が、基準点と融液との距離に該当する大きさ から、基準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該 当する大きさへ変化したこと、あるいは、基 準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該当する大 きさから、基準点と融液との距離に該当する 大きさへ変化したことを判断する第1の判断 段と、
 第1の判断手段によって計測距離の変化が判 断された場合に、光走査位置を走査方向とは 逆方向に所定量戻し、戻された光走査位置か ら光を再度走査しながら、逐次の光走査位置 と、光出射手段の出射位置と、受光手段の受 光位置とに基づいて、三角測量の原理により 、基準点と反射点との距離を、前記第1の走 間隔よりも短い第2の走査間隔毎に、逐次計 する第2の距離計測手段と、
 第2の距離計測手段によって計測された距離 が、基準点と融液との距離に該当する大きさ から、基準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該 当する大きさへ変化したこと、あるいは、基 準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該当する大 きさから、基準点と融液との距離に該当する 大きさへ変化したことを判断する第2の判断 段と、
 第2の判断手段によって計測距離の変化が判 断された場合に、その変化が判断された時点 の光走査位置で光が熱遮蔽体のリムのエッジ で反射されたと判定するエッジ位置判定手段 と
 が備えられていること
  を特徴とする。

 第2発明は、第1発明において、
 半導体単結晶引上げ時に、熱遮蔽体と融液 の距離または/および融液の液面レベルを計 測し、計測値が所望する値になるように制御 しつつ半導体単結晶を製造する半導体単結晶 製造装置に適用される位置計測装置であって 、
 半導体単結晶引上げ時に、光が走査する方 の位置を引き上げ時の位置に固定して、こ 引き上げ時の固定走査位置と、光出射手段 出射位置と、受光手段の受光位置とに基づ て、三角測量の原理により、熱遮蔽体と融 との距離または/および融液の液面レベルを 計測する引上げ時距離計測手段、
 が備えられ、
 引上げ時の固定走査位置は、エッジ位置判 手段で、光が熱遮蔽体のリムのエッジで反 されたと判定されたときの光走査位置を基 にして定められること
 を特徴とする。

 第3発明は、第2発明において、
 光が融液の液面、熱遮蔽体のリムの側面そ ぞれで反射する経路を辿るように引上げ時 固定走査位置が定められること
 を特徴とする。

 第4発明は、第1発明において、
 光走査手段は、光出射手段から出射された を反射するミラーと、当該ミラーの光反射 の姿勢角を変化させるアクチュエータとを んで構成され、
 アクチュエータを駆動させてミラーの光反 面の姿勢角を変化させることにより光を走 するものであること
 を特徴とする。

 第5発明は、第1発明または第4発明において
 光走査手段は、ステッピングモータをアク ュエータとして光を走査するものであって
 第2の距離計測手段は、ステッピングモータ が1ステップ回動される毎に、基準点と反射 との距離を計測すること
 を特徴とする。

 第6発明は、
 炉内のるつぼに収容された融液から半導体 結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製 する半導体単結晶製造装置に適用される位 計測方法であって、
 光をるつぼの径方向に沿って走査しながら 逐次の光走査位置と、光の出射位置と、光 受光位置とに基づいて、三角測量の原理に り、基準点と光の反射点との距離を、所定 第1の走査間隔毎に、逐次計測する第1の距 計測ステップと、
 第1の距離計測工程において計測された距離 が、基準点と融液との距離に該当する大きさ から、基準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該 当する大きさへ変化したこと、あるいは、基 準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該当する大 きさから、基準点と融液との距離に該当する 大きさへ変化したことを判断する第1の判断 テップと、
 第1の判断ステップにおいて計測距離の変化 が判断された場合に、光走査位置を走査方向 とは逆方向に所定量戻し、戻された光走査位 置から光を再度走査しながら、逐次の光走査 位置と、光の出射位置と、光の受光位置とに 基づいて、三角測量の原理により、基準点と 反射点との距離を、前記第1の走査間隔より 短い第2の走査間隔毎に、逐次計測する第2の 距離計測ステップと、
 第2の距離計測手ステップにおいて計測され た距離が、基準点と融液との距離に該当する 大きさから、基準点と熱遮蔽体のリムとの距 離に該当する大きさへ変化したこと、あるい は、基準点と熱遮蔽体のリムとの距離に該当 する大きさから、基準点と融液との距離に該 当する大きさへ変化したことを判断する第2 判断ステップと、
 第2の判断ステップにおいて計測距離の変化 が判断された場合に、その変化が判断された 時点の光走査位置で光が熱遮蔽体のリムのエ ッジで反射されたと判定するエッジ位置判定 ステップと
 を含んで位置計測処理が行われること
 を特徴とする。

 第7発明は、第6発明において、
 半導体単結晶引上げ時に、熱遮蔽体と融液 の距離または/および融液の液面レベルを計 測し、計測値が所望する値になるように制御 しつつ半導体単結晶を製造する半導体単結晶 製造装置に適用される位置計測方法であって 、
 エッジ位置判定ステップにおいて光が熱遮 体のリムのエッジで反射されたと判定され ときの光走査位置を基準にして、引き上げ における光が走査する方向の位置を定める テップと、
 半導体単結晶引上げ時に、光が走査する方 の位置を、この定められた位置に固定して この引上げ時の固定走査位置と、光出射手 の出射位置と、受光手段の受光位置とに基 いて、三角測量の原理により、熱遮蔽体と 液との距離または/および融液の液面レベル を計測する引上げ時距離計測ステップと
 を更に含むこと
 を特徴とする。

 第8発明は、第7発明において、
 光が融液の液面、熱遮蔽体のリムの側面そ ぞれで反射する経路を辿るように引上げ時 固定走査位置が定められること
 を特徴とする。

 第1発明を図2の構成図、図7、図8に示す位 置計測アルゴリズム、図9(a)、(b)、(c)を併せ 照して説明する。

 すなわち、まず、第1の距離計測手段142で は、光走査手段120によってレーザ光101をるつ ぼ3の径方向に走査しながら、逐次の光走査 置と、光出射手段110の出射位置と、受光手 130の受光位置とに基づいて、三角測量の原 により、基準点と反射点との距離dが、所定 第1の走査間隔δθ1毎に、逐次計測される(図 9(a);ステップ204)。

 つぎに、第1の判断手段143では、第1の距 計測手段142で計測された距離dが、基準点と 液5との距離daに該当する大きさから、基準 と熱遮蔽体8のリム8aとの距離dbに該当する きさへ変化したことが判断される(ステップ2 05)。

 つぎに、第1の判断手段143によって計測距 離の変化が判断された場合に(ステップ205の 断YES)、光走査位置θが走査方向Aとは逆方向B に所定量φだけ戻される(図9(a);ステップ210)。 そして、第2の距離計測手段144では、戻され 光走査位置θrsからレーザ光101を再度走査し がら、逐次の光走査位置と、光出射手段の 射位置と、受光手段の受光位置とに基づい 、三角測量の原理により、基準点と反射点 の距離dが、第1の走査間隔δθ1よりも短い第 2の走査間隔δθ2毎に、逐次計測される(図9(b); ステップ211)。

 つぎに、第2の判断手段145では、第2の距 計測手段144によって計測された距離dが、基 点と融液5との距離daに該当する大きさから 基準点と熱遮蔽体8のリム8aとの距離dbに該 する大きさへ変化したことが判断される(ス ップ212)。

 この結果、計測距離の変化が判断された 合に(ステップ212の判断YES)、その変化が判 された時点の光走査位置θcでレーザ光101が 遮蔽体8のリム8aのエッジ8eで反射されたと判 定する(ステップ217)。

 第1発明によれば、最初の第1の判断手段 、エッジ位置であると判断された時点で、 とえ既にレーザ光101の照射点が、エッジ8eか ら外れてリム8aの上面8bの奥に移動していた 合であっても、光走査位置が所定量戻され ため、再度、エッジ位置の手前から距離計 を再開することができる。再度の距離計測 、最初の距離計測時よりも比較的短い周期δ θ2の間隔で行われる(図9(a))。このため、再度 エッジ位置であると判断された時点で、レー ザ光101の照射点は、エッジ8eから外れてリム8 aの上面8bの奥に移動することなく、エッジ8e 位置を誤差なく計測することができる。

 しかも、短い間隔δθ2毎に距離計測を行 区間は、光走査位置を所定量戻した位置θrs ら再度エッジ位置を検出するまでの僅かな 間(図9(b);限度値(40パルス))であって、それ 外は、長い間隔δθ1毎に距離計測が行われ処 理が高速で行われる。このため位置計測処理 を短時間で済ませ作業を高効率で行うことが できる。

 このように本第1発明によれば、熱遮蔽体 8のエッジ位置θcの位置計測処理を短時間で 作業効率にて行いつつも、エッジ位置θcを 度よくばらつきなく計測できるようになる

 第2発明では、レーザ光101が熱遮蔽体8の ム8aのエッジ8eで反射されたと判定されたと の光走査位置θcを基準にして、引き上げ時 おけるレーザ光101が走査する方向の位置θ1 θ2、θ3、θ4が定められる(ステップ221)。

 そして、シリコン単結晶引上げ時には、 ーザ光101が走査する方向の位置を引上げ時 位置θ1、θ2、θ3、θ4に固定して、この引上 時の固定走査位置と、光出射手段の出射位 と、受光手段の受光位置とに基づいて、三 測量の原理により、熱遮蔽体と融液との距 Lまたは/および融液の液面レベルHが計測さ る。そして、計測値L、Hが所望する値にな ように制御しつつシリコン単結晶10が製造さ れる。

 第2発明によれば、バッチ毎に、エッジ位 置θcをばらつきなく正確に計測することがで きるため、基準点から熱遮蔽体8のリム8aの上 面8bまでの距離Sをばらつきなく正確に計測で きるようになる。

 よって、S計測値に基づき熱遮蔽体・液面 間距離Lの実際の位置を正確に計測できるよ になり、熱遮蔽体・液面間距離Lの実際の位 をフィードバックして行われるシリコン単 晶引き上げ成長時の制御を安定して行なえ ようになり、引き上げ成長されるシリコン 結晶10の品質が安定し、安定したスペック 製品を提供できるようになる。

 また、エッジ位置θcが正確に求められる め、このエッジ位置θcを基準にしてレーザ 101の照射方向を正確に定めて正確に熱遮蔽 8のリム8aの上面8bの狙いとする位置にレー 光101を正確に当てることができるようにな とともに、レーザ光101を融液表面5aの狙いと する位置に正確に当てることができるように なる。これにより熱遮蔽体8とシリコン単結 10との距離Dが狭い場合あるいは熱遮蔽体8の ム8aの上面8bのるつぼ径方向の長さが短い場 合であったとしても、レーザ光101を正確に狙 いとする位置に照射して上記図2に示す距離 測を容易に行うことができる。同様に図3に す距離計測を容易に行うことができる。

 第3発明では、図10に示すように、レーザ 101が融液5の液面5a、熱遮蔽体8のリム8aの側 8dそれぞれで反射する経路を辿るように引 げ時の固定走査位置θ5、θ6が定められる。

 すなわち、図10に示すように、まず、ス ッピングモータ122を駆動して光走査位置θを 引上げ時の位置θ5に位置決めする。つぎに、 光出射手段110からレーザ光101を出射して、熱 遮蔽体8のリム8aの側面8dに照射し、このリム 面8dで反射したレーザ光を融液液面5aに照射 し、融液液面5aで反射したレーザ光を受光手 130で受光する。つぎに、この引上げ時の固 走査位置θ5と、光出射手段110の出射位置と 受光手段130の受光位置とに基づいて、三角 量の原理により、基準点から融液5の液面5a での距離LSを求め、融液液面レベルHを計測 る。

 つぎに、ステッピングモータ122を駆動し 光走査位置θを引上げ時の位置θ6に位置決 する。つぎに、光出射手段110からレーザ光10 1を出射して、熱遮蔽体8のリム8aの上面8bに照 射し、このリム上面8bで反射したレーザ光を 光手段130で受光する。つぎに、引上げ時の 定走査位置θ6と、光出射手段110の出射位置 、受光手段130の受光位置とに基づいて、三 測量の原理により、基準点から熱遮蔽体8の リム8aの上面8bまでの距離Sを計測する。こう て求められた融液5の液面5aまでの距離LSと 遮蔽体8のリム8aの上面8bまでの距離Sと熱遮 体8のリム8aの厚さtから、熱遮蔽体・液面間 離Lを算出する。

 図10に示す距離計測方法は、非常に狭い 遮蔽体8のリム8aの側面8dにレーザ光101を照射 しなければならないため、引上げ時の固定走 査位置θ5を正確に定めてレーザ光10の照射の 度を高める必要がある。

 本発明によれば、エッジ位置θcが正確に められるため、このエッジ位置θcを基準に て引上げ時の固定走査位置θ5を正確に定め 、それによりレーザ光101の照射方向を正確 定めて熱遮蔽体8のリム8aの上面8bの狙いと る位置にレーザ光101を正確に当てることが きるようになる。これにより非常に狭い熱 蔽体8のリム8aの側面8dにレーザ光101を照射し なければならない図10に示す距離計測方法で ったとしてもレーザ光101を正確に狙いとす 位置に照射できるようになり、上記図10に す距離計測を容易に行うことができる。

 第4発明では、図4に示すように、光走査 段120は、光出射手段110から出射されたレー 光101を反射するミラー121と、このミラー121 光反射面121aの姿勢角を変化させるアクチュ ータ122とを含んで構成されており、アクチ エータ122を駆動させてミラー121の光反射面1 21の姿勢角を変化させることによりレーザ光1 01が走査される。

 第5発明では、図4に示すように、光走査 段120は、ステッピングモータ122をアクチュ ータとしてレーザ光101を走査する。第2の距 計測手段144では、ステッピングモータ122が1 ステップ回動される毎に、光走査位置が微小 間隔δθ2だけ移動して、基準点と反射点との 離が計測される。

 第6発明、第7発明、第8発明はそれぞれ、 1発明、第2発明、第3発明の装置の発明に対 する方法の発明である。

 以下、図面を参照して本発明に係る半導 単結晶製造装置における位置計測装置およ 位置計測方法の実施の形態について説明す 。

 図1は、実施形態に用いられるシリコン単 結晶製造装置の構成の一例を側面からみた図 である。

 同図1に示すように、実施形態のシリコン 単結晶製造装置1は、単結晶引上げ用容器と てのCZ炉(チャンバ)2を備えている。

 CZ炉2内には、多結晶シリコンの原料を溶 して融液5として収容する石英るつぼ3が設 られている。石英るつぼ3は、その外側が黒 るつぼ11によって覆われている。石英るつ 3の周囲には、石英るつぼ3内の多結晶シリコ ン原料を加熱して溶融するヒータ9が設けら ている。ヒータ9は円筒状に形成されている ヒータ9は、その出力(パワー;kW)が制御され 、融液5に対する加熱量が調整される。たと えば、融液5の温度が検出され、検出温度を ィードバック量とし融液5の温度が目標温度 なるように、ヒータ9の出力が制御される。

 石英るつぼ3の上方には引上げ機構4が設 られている。引上げ機構4は、引上げ軸4aと 上げ軸4aの先端のシードチャック4cを含む。 ードチャック4cによって種結晶14が把持され る。

 石英るつぼ3内で多結晶シリコン(Si)が加 され溶融される。融液5の温度が安定化する 、引上げ機構4が動作し融液5からシリコン 結晶10(シリコン単結晶)が引き上げられる。 なわち引上げ軸4aが降下され引上げ軸4aの先 端のシードチャック4cに把持された種結晶14 融液5に着液される。種結晶14を融液5になじ せた後引上げ軸4aが上昇する。シードチャ ク4cに把持された種結晶14が上昇するに応じ シリコン単結晶10が成長する。

 引上げの際、石英るつぼ3は回転軸15によ て回転する。また引上げ機構4の引上げ軸4a 回転軸15と逆方向にあるいは同方向に回転 る。

 回転軸15は鉛直方向に駆動することがで 、石英るつぼ3を上下動させ任意のるつぼ位 に移動させることができ、融液5の表面5a、 まり融液5の液面レベルHを調整することが きるようになっている。

 CZ炉2内と外気を遮断することで炉2内は真 空(たとえば数十Torr程度)に維持される。すな わちCZ炉2には不活性ガスとしてのアルゴンガ ス7が供給され、CZ炉2の排気口からポンプに って排気される。これにより炉2内は所定の 力に減圧される。

 単結晶引上げのプロセス(1バッチ)の間で CZ炉2内には種々の蒸発物が発生する。そこ CZ炉2にアルゴンガス7を供給してCZ炉2外に蒸 発物とともに排気してCZ炉2内から蒸発物を除 去しクリーンにしている。アルゴンガス7の 給流量は1バッチ中の工程ごとに設定する。

 シリコン単結晶10の引上げに伴い融液5が 少する。融液5の減少に伴い融液5と石英る ぼ3との接触面積が変化し石英るつぼ3からの 酸素溶解量が変化する。この変化が、引き上 げられるシリコン単結晶10中の酸素濃度分布 影響を与える。

 また、融液5の上方にあって、シリコン単 結晶10の周囲には、熱遮蔽体8(熱輻射板、ガ 整流筒)が設けられている。熱遮蔽体8は、中 心に開口8Aを備えた円錐状に形成されている 熱遮蔽体8の下端部にはリム8aが備えられて る。リム8aは、上面8b、下面8c、側面8dを有 ている。ここで、リム8aの上面8bと側面8dと 境界をエッジ8eと定義する。

 熱遮蔽体8の中心の開口8Aには、シリコン 結晶10が収容される。熱遮蔽体8のリム8aの 面8dとシリコン単結晶10の側面との距離(以下 、熱遮蔽体・結晶間距離という)をDとする。

 熱遮蔽体8は、CZ炉2内に上方より供給され るキャリアガスとしてのアルゴンガス7を、 液表面5aの中央に導き、さらに融液表面5aを 過させて融液表面5aの周縁部に導く。そし 、アルゴンガス7は、融液5から蒸発したガス とともに、CZ炉2の下部に設けた排気口から排 出される。このため液面上のガス流速を安定 化することができ、融液5から蒸発する酸素 安定な状態に保つことができる。

 また熱遮蔽体8は、種結晶14および種結晶1 4により成長されるシリコン単結晶10を、石英 るつぼ3、融液5、ヒータ9などの高温部で発生 する輻射熱から、断熱、遮蔽する。また熱遮 蔽体8は、シリコン単結晶10に、炉内で発生し た不純物(たとえばシリコン酸化物)等が付着 て、単結晶育成を阻害することを防止する

 熱遮蔽体8の下端部のリム8aと融液表面5a の距離L(熱遮蔽体・液面間距離L)の大きさは 回転軸15を上昇下降させ、石英るつぼ3の上 方向位置を変化させることで調整すること できる。また熱遮蔽体8を昇降装置により上 下方向に移動させて距離Lを調整することも きる。

 シリコン単結晶10の品質は、引き上げ中 融液液面レベルHあるいは熱遮蔽体・液面間 離Lの大きさによって変動することが従来よ り知られている。すなわち、引き上げ中の融 液液面レベルHあるいは熱遮蔽体・液面間距 Lの大きさが変化すると、それによってシリ ン単結晶10の軸方向の温度勾配等のパラメ タが変動し、それによってシリコン単結晶10 の欠陥領域の分布、酸素濃度分布等が変化し 、結晶の品質が変化する。

 よって、要求されるスペックの結晶品質 得るために、その要求スペックに従って引 げ条件、つまり各引上げ位置毎に融液液面 ベルHの目標値あるいは各引上げ位置毎に熱 遮蔽体・液面間距離Lの目標値が予め定めら る。そして、引き上げ成長中は、逐次、融 液面レベルHの実際の値あるいは熱遮蔽体・ 面間距離Lの実際の値を検出し、これら検出 値をフィードバックして、目標値と検出値と の偏差が零になるように、回転軸15の上下方 位置を調整する等の制御が行なわれる。

 本実施例では、磁場印加引上げ法(MCZ法) よってシリコン単結晶10が引き上げられる場 合を想定する。なお、MCZ法は、CZ法の一形態 ある。

 すなわち、MCZ法では、たとえばCZ炉2の周 に、磁石30が配置される。本実施例では、 石30は、シリコン単結晶10と融液5との固液界 面の形状を上に凸の形状にするために設けら れている。

 磁石30がCZ炉2の周囲に配置されることに り石英るつぼ3内の融液5に対して、水平磁場 (横磁場)が印加される。融液5に水平磁場が印 加されると、石英るつぼ3内での融液5の対流 抑制され、シリコン単結晶10と融液5との間 固液界面の形状が所望する凸形に安定化さ て、冷却速度CRを安定して高めることがで 、成長速度Vを高めることができる。なお、 平磁場の代わりにカスプ磁場を印加しても い。

 要求スペックの結晶品質を安定して得る めには、制御の結果、融液液面レベルHある いは熱遮蔽体・液面間距離Lが目標値に精度 く一致することが必要であり、そのために 、制御中に検出されるフィードバック量と ての融液液面レベルHの実際の値あるいは熱 蔽体・液面間距離Lの実際の値が、常に精度 よく計測されていることが前提となる。

 図2は、引上げ位置毎に融液液面レベルH るいは熱遮蔽体・液面間距離Lの実際の値を 測する距離計測装置の構成例を示している

 図2の距離計測装置100は、レーザ光101を出 射する光出射手段110と、光出射手段110から出 射されたレーザ光101を、石英るつぼ3の径方 に沿って走査する光走査手段120と、光出射 段110から出射され、光走査手段120によって 査されたレーザ光101の反射光を受光する受 手段130と、コントローラ140とから構成され いる。

 光走査手段120は、光出射手段110から出射 れたレーザ光101が照射されてレーザ光がCZ 2外からCZ炉2の窓2wを介してCZ炉2内に向うよ に反射させるミラー121と、このミラー121の 反射面121aの姿勢角を変化させるステッピン モータ122と、ミラー121の光反射面121aで反射 されたレーザ光が照射されてCZ炉2の下方に向 けて向うように反射させるプリズム123を含ん で構成されている。

 ここで、ステッッピングモータ122の回転 122aの回転角度θと、レーザ光101のるつぼ3の 径方向の走査位置は、1対1に対応している。 って、本明細書では、レーザ光101のるつぼ 方向の走査位置をθで表すものとする。

 受光手段130は、CCDセンサを含んで構成さ ている。

 コントローラ140は、引上げ時距離計測手 141を含んで構成されている。

 引上げ時距離計測手段141では、引上げ時 固定走査位置と、光出射手段110のレーザ光 射位置と、受光手段130の受光位置とに基づ て、三角測量の原理により、熱遮蔽体・液 間距離Lまたは/および融液液面レベルHが計 される。引上げ時距離計測手段141は、CCDセ サ131から出力される検出信号等に基づいて 遮蔽体・液面間距離Lまたは/および融液液 レベルHを演算する処理を行う。

 つぎに、融液液面レベルHの実際の値ある いは熱遮蔽体・液面間距離Lの実際の値を計 する各種距離計測方法について説明する。

(第1の距離計測方法)
 すなわち、まず、図2に示すように、ステッ ピングモータ122が駆動され光走査位置θが引 上げ時の位置θ1に位置決めされる。つぎに 光出射手段110からレーザ光101が出射される 光走査手段120によってレーザ光101は、融液 面5aに向けて照射される。融液液面5aで反射 したレーザ光は、受光手段130で受光される。 つぎに、引上げ時距離計測手段141では、この 引上げ時の固定走査位置θ1と、光出射手段110 の出射位置と、受光手段130の受光位置とに基 づいて、三角測量の原理により、基準点から 融液5の液面5aまでの距離LSが求められ、融液 面レベルHが計測される。

 つぎに、ステッピングモータ122が駆動さ 光走査位置θが引き上げ時の位置θ2に位置 めされる。つぎに、光出射手段110からレー 光101を出射する。光走査手段120によってレ ザ光101は、熱遮蔽体8のリム8aの上面8bに向け て照射される。このリム上面8bで反射したレ ザ光は、受光手段130で受光される。つぎに 引上げ時距離計測手段141では、この引上げ の固定走査位置θ2と、光出射手段110の出射 置と、受光手段130の受光位置とに基づいて 三角測量の原理により、基準点から熱遮蔽 8のリム8aの上面8bまでの距離Sが計測される こうして求められた融液の液面5aまでの距 LSと熱遮蔽体8のリム8aの上面8bまでの距離Sと 熱遮蔽体8のリム8aの厚さtから、熱遮蔽体・ 面間距離Lが算出される。

(第2の距離計測方法)
 すなわち、図3に示すように、まず、ステッ ピングモータ122が駆動され光走査位置θが引 上げ時の位置θ3に位置決めされる。つぎに 光出射手段110からレーザ光101が出射される 光走査手段120によってレーザ光101は、融液 面5aに向けて照射される。融液液面5aで反射 したレーザ光は、熱遮蔽体8のリム8aの下面8c 照射され、このリム下面8cで反射したレー 光は再度融液液面5aに照射され、融液液面5a 反射したレーザ光が受光手段130で受光され 。つぎに、引上げ時距離計測手段141では、 の引上げ時の固定走査位置θ3と、光出射手 110の出射位置と、受光手段130の受光位置と 基づいて、三角測量の原理により、基準点 ら融液5の液面5aまでの距離LSが求められ、 液液面レベルHが計測される。

 つぎに、ステッピングモータ122が駆動さ 光走査位置θが引き上げ時の位置θ4に位置 めされる。つぎに、光出射手段110からレー 光101が出射される。光走査手段120によって ーザ光101は、熱遮蔽体8のリム8aの上面8bに照 射される。このリム上面8bで反射したレーザ は受光手段130で受光される。つぎに、引上 時距離計測手段141では、引上げ時の固定走 位置θ4と、光出射手段110の出射位置と、受 手段130の受光位置とに基づいて、三角測量 原理により、基準点から熱遮蔽体8のリム8a 上面8bまでの距離Sが計測される。こうして められた融液5の液面5aまでの距離LSと熱遮 体8のリム8aの上面8bまでの距離Sと熱遮蔽体8 リム8aの厚さtから、熱遮蔽体・液面間距離L が算出される。

(第3の距離計測方法)
 第3の距離計測方法では、図10に示すように レーザ光101が融液5の液面5a、熱遮蔽体8のリ ム8aの側面8dそれぞれで反射する経路を辿る うに引上げ時の固定走査位置θ5、θ6が定め れる。

 すなわち、図10に示すように、まず、ス ッピングモータ122が駆動され光走査位置θが 引上げ時の位置θ5に位置決めされる。つぎに 、光出射手段110からレーザ光101が出射される 。光走査手段120によってレーザ光101は、熱遮 蔽体8のリム8aの側面8dに照射される。このリ 側面8dで反射したレーザ光は融液液面5aに照 射され、融液液面5aで反射したレーザ光が受 手段130で受光される。つぎに、引上げ時距 計測手段141では、この引上げ時の固定走査 置θ5と、光出射手段110の出射位置と、受光 段130の受光位置とに基づいて、三角測量の 理により、基準点から融液5の液面5aまでの 離LSが求められ、融液液面レベルHが計測さ る。

 つぎに、ステッピングモータ122が駆動さ 光走査位置θが引上げ時の位置θ6に位置決 される。つぎに、光出射手段110からレーザ 101が出射される。光走査手段120によってレ ザ光101は、熱遮蔽体8のリム8aの上面8bに照射 される。このリム上面8bで反射したレーザ光 受光手段130で受光される。つぎに、引上げ 距離計測手段141では、引上げ時の固定走査 置θ6と、光出射手段110の出射位置と、受光 段130の受光位置とに基づいて、三角測量の 理により、基準点から熱遮蔽体8のリム8aの 面8bまでの距離Sが計測される。こうして求 られた融液5の液面5aまでの距離LSと熱遮蔽 8のリム8aの上面8bまでの距離Sと熱遮蔽体8の ム8aの厚さtから、熱遮蔽体・液面間距離Lが 算出される。

 図10では、レーザ光101が熱遮蔽体8のリム8 aの側面8d、融液5の液面5aの順序で反射する経 路を辿るようにしているが、第3の距離計測 法の別の方法として、レーザ光101が融液5の 面5a、熱遮蔽体8のリム8aの側面8dの順序で反 射する経路を辿るようにしてもよい。

 上記引上げ時の光走査位置θ1、θ2、θ3、 4、θ5、θ6は、基準となる光走査位置θcから められる。基準となる光走査位置θcは、熱 蔽体8のリム8aのエッジ8eである。

 エッジ位置θの位置計測は、図2(図3、図10 )に示す距離計測装置100のコントローラ140で われる。

 この位置計測処理は、たとえば各バッチ 間、CZ炉2の分解、清掃時、引き上げプロセ の途中などで行われる。

 以下、引上げ時距離計測装置100で行われ エッジ位置θcの位置計測処理について、図7 、図8に示す位置計測アルゴリズム、図9(a)、( b)、(c)を併せ参照して説明する。

 すなわち、まず、第1の距離計測手段142で は、光走査手段120によってレーザ光101をるつ ぼ3の径方向に走査しながら、逐次の光走査 置と、光出射手段110の出射位置と、受光手 130の受光位置とに基づいて、三角測量の原 により、基準点と反射点との距離dが、所定 第1の走査間隔δθ1毎に、逐次計測される(図 9(a);ステップ204)。

 つぎに、第1の判断手段143では、第1の距 計測手段142で計測された距離dが、基準点と 液5との距離daに該当する大きさから、基準 と熱遮蔽体8のリム8aとの距離dbに該当する きさへ変化したことが判断される(ステップ2 05)。

 つぎに、第1の判断手段143によって計測距 離の変化が判断された場合に(ステップ205の 断YES)、光走査位置θが走査方向Aとは逆方向B に所定量φだけ戻される(図9(a);ステップ210)。 そして、第2の距離計測手段144では、戻され 光走査位置θrsからレーザ光101を再度走査し がら、逐次の光走査位置と、光出射手段の 射位置と、受光手段の受光位置とに基づい 、三角測量の原理により、基準点と反射点 の距離dが、第1の走査間隔δθ1よりも短い第 2の走査間隔δθ2毎に、逐次計測される(図9(b); ステップ211)。

 つぎに、第2の判断手段145では、第2の距 計測手段144によって計測された距離dが、基 点と融液5との距離daに該当する大きさから 基準点と熱遮蔽体8のリム8aとの距離dbに該 する大きさへ変化したことが判断される(ス ップ212)。

 この結果、計測距離の変化が判断された 合に(ステップ212の判断YES)、その変化が判 された時点の光走査位置θcでレーザ光101が 遮蔽体8のリム8aのエッジ8eで反射されたと判 定する(図9(c);ステップ217)。

 以下、更に詳細に説明する。

 まず、レーザ光101の走査位置θを走査開 位置θsに移動させ、位置決めする(図9(c);ス ップ201)。

 つぎに、ステッピングモータ122が駆動さ 、熱遮蔽体8側方向Aへのレーザ光101の走査 開始される(ステップ202)。

 レーザ光101の逐次の走査位置θが検出さ 、逐次の走査位置θが走査開始位置θsに最大 走査幅Wを加えた最終走査位置θeまでの範囲 であるか否かが判断される(図9(c);ステップ20 3)。

 つぎに、基準点と反射点との距離dが、所 定の第1の走査間隔δθ1毎に、逐次計測される (図9(a);ステップ204)。

 つぎに、計測距離dが予め設定された距離 db-δdからdb+δdまでの範囲内であるか否かを判 断することによって、レーザ光走査位置θが 遮蔽体8のエッジ8e近傍に達したか否かが判 される。距離db-δd~db+δdは、基準点から熱遮 蔽体8のリム8aまでの距離に相当する大きさに 定められる(図9(c);ステップ205)。

 ステップ203の判断がYESであってステップ2 05の判断がNOである限り、つまりレーザ光走 位置θが最終走査位置θeに達しておらず熱遮 蔽体8のエッジ8e近傍に達していないと判断さ れている限りは、距離計測(ステップ204)が繰 返される。距離計測の間隔δθ1は、ステッ 203~ステップ204~ステップ205の処理のサイクル タイムとステッピングモータ122の回転速度で 定まる。レーザ光走査位置θが熱遮蔽体8のエ ッジ8e近傍に達するまでの走査区間では、ス ッピングモータ122が高速で回転されレーザ 101の走査が高速で行われながら長い走査間 δθ1で距離計測が行われる。このため、処 が高速で行われることになる。

 ただし、レーザ光走査位置θが熱遮蔽体8 エッジ8e近傍に達しないと判断されたまま 終走査位置θeに達すると(ステップ203の判断N O)、エラーメッセージが表示されるなど異常 表示がなされ、オペレータに異常が知らし られ(ステップ227)、全処理が終了する。

 これに対して、レーザ光走査位置θが最 走査位置θeに達しないで熱遮蔽体8のエッジ8 e近傍に達したと判断されると(ステップ205の 断YES)、ステッピングモータ122の駆動が一旦 停止され(ステップ206)、レーザ光走査位置θ 熱遮蔽体8のエッジ8eに達したことを確認す ステージ(ステップ207、208、209、225、226)に入 る。

 すなわち、距離dの計測がn回(たとえば20 )繰り返し行なわれる(ステップ207)。

 つぎに、以下の条件が満たされたか否か 判断される。

1) n回計測された各距離dのうちm回(たとえ 20回)以上の計測距離dが予め設定された距離 db-δdからdb+δdまでの範囲内にあること。

2) n回の各計測距離dのうち最大値と最小値 との差εが許容計測誤差δε以下であること( テップ208)。

 この結果、上記1)、2)の条件が満たされた 場合には(ステップ208の判断YES)、そのときの ーザ光走査位置θを、「仮のエッジ位置」 判断する(ステップ209)。

 しかし、上記1)、2)の条件が満たされなか った場合には(ステップ208の判断NO)、ステッ ングモータ122を最小ステップ、つまり1ステ プ移動させて、距離計測(ステップ207)、判 処理(ステップ208)を繰り返し行なわせる。

 ステッピングモータ122を最小ステップ(1 テップ)移動させる毎に、カウント値iが+1イ クリメントされる(ステップ225)。カウント iが限度値imaxを超えない限りは(ステップ226 判断YES)、n回の距離計測(ステップ207)、判断 理(ステップ208)が繰り返し行なわれる。し し、カウント値iが限度値imaxを超えると(ス ップ226の判断NO)、レーザ光101は未だ融液表 5aあるいは熱遮蔽板8のリム8aの側面8dを照射 ている段階であって、レーザ光走査位置θ エッジ8aに達したことを確認する段階にはな いとみなし、ステップ203に戻り、長い走査間 隔δθ1での距離計測(ステップ204)を再度行わ る。

 さて、上記ステップ209で、レーザ光走査 置θが「仮のエッジ位置」と判断された時 では、レーザ光走査位置θがエッジ8eの実際 位置を行き過ぎ、リム8aの上面8bの奥まで達 していることがある(図9(a)参照)。これは、上 述したごとく、レーザ光走査位置θが熱遮蔽 8のエッジ8eに達するまでの走査区間では、 テッピングモータ122が高速で回転されレー 光101の走査が高速で行われながら長い走査 隔δθ1で距離計測(ステップ204)が行われたた めである。このため「エッジ位置」と判断さ れる距離計測が行われた時点では、既にレー ザ光走査位置θが実際のエッジ位置を行き過 ているおそれがある。

 そこで、かかるレーザ光走査位置θの「 き過ぎ」を考慮して、上記ステップ209で、 ーザ光走査位置θが「仮のエッジ位置」と判 断された時点で、光走査位置θが走査方向Aと は逆方向Bに所定量φだけ戻した上で(図9(a);ス テップ210)、上記走査間隔δθ1よりも短い周期 δθ2でレーザ光走査位置θが熱遮蔽体8のエッ 8eに達したか否かを詳細に探索するステー (ステップ211ないし214)に入る。

 すなわち、レーザ光走査位置θが「仮の ッジ位置」であると判断されると(ステップ2 09の判断YES)、ステッピングモータ122が所定の パルス数(たとえば20パルス)だけ逆方向に回 駆動され、光走査位置θが現在の走査位置か ら走査方向Aとは逆方向B、つまり熱遮蔽体8か ら遠ざかる側の方向Bへ所定量φだけ戻される (図9(a);ステップ210)。

 つぎに距離dの計測が行なわれる(ステッ 211)。

 つぎに、計測距離dが予め設定された距離 db-δdからdb+δdまでの範囲内であるか否かを判 断することによって、レーザ光走査位置θが 遮蔽体8のエッジ8e近傍に達したか否かが判 される。距離db-δd~db+δdは、基準点から熱遮 蔽体8のリム8aまでの距離に相当する大きさに 定められる(ステップ212)。

 上記ステップ212の判断がNOであった場合 は、戻された走査開始位置θrsから熱遮蔽体8 側方向Aへのレーザ光101を最小ステップずつ つまりステッピングモータ122を1ステップず 移動させて、1ステップずつ、間隔δθ2毎の 離計測(図9(b);ステップ211)、判断処理(ステ プ212)を繰り返し行なわせる。

 ステッピングモータ122を最小ステップ(1 テップ)移動させる毎に、カウント値jが+1イ クリメントされる(ステップ213)。カウント jの限度値jmaxは、戻された走査開始位置θrs ら所定のパルス数(たとえば40パルス)に設定 れている(図9(b))。よってカウント値jが限度 値jmax(40パルス)を超えない限りは(ステップ214 の判断YES)、1ステップずつ、間隔δθ2毎の距 計測(ステップ211)、判断処理(ステップ212)が り返し行なわれる。しかし、カウント値jが 限度値jmax(40パルス)を超えると(ステップ214の 判断NO)、レーザ光101は未だ融液表面5aあるい 熱遮蔽板8のリム8aの側面8dを照射している 階であって、レーザ光走査位置θがエッジ8a 達したことを確認する段階にはないとみな 、ステップ203に戻り、長い走査間隔δθ1で 距離計測(ステップ204)を再度行わせる。

 これに対して、レーザ光走査位置θが、 された操作開始位置θreに上記所定パルス数( 40パルス)に相当する固定値を加えた走査位置 に達しないまま(ステップ214の判断YES)、熱遮 体8のエッジ8e近傍に達したと判断されると( ステップ212の判断YES)、レーザ光走査位置θが 熱遮蔽体8のエッジ8eに達したことを確認する ステージ(ステップ215、216、217、218、219、220) 入る。

 すなわち、距離dの計測がp回(たとえば20 )繰り返し行なわれる(ステップ215)。

 つぎに、以下の条件が満たされたか否か 判断される。

3) p回計測された各距離dのうちq回(たとえ 20回)以上の計測距離dが予め設定された距離 db-δdからdb+δdまでの範囲内にあること。

4) p回の各計測距離dのうち最大値と最小値 との差εが許容計測誤差δε以下であること( テップ216)。

 この結果、上記3)、4)の条件が満たされた 場合には(ステップ216の判断YES)、そのときの ーザ光走査位置θを、最終的にエッジ位置 判断する(ステップ217)。

 しかし、上記3)、4)の条件が満たされなか った場合には(ステップ216の判断NO)、ステッ ングモータ122を最小ステップ、つまり1ステ プ移動されて、p回の距離計測(ステップ215) 判断処理(ステップ216)が1ステップずつ間隔 θ2毎に行われる。

 すなわち、ステッピングモータ122を最小 テップ(1ステップ)移動させる毎に、カウン 値jが+1インクリメントされるとともに、カ ント値kが+1インクリメントされる(ステップ 218)。カウント値jが所定パルス数(40パルス)を 超えず(ステップ219の判断YES)、かつカウント kが限度値kmaxを超えない限りは(ステップ220 判断YES)、p回の距離計測(ステップ215)、判断 処理(ステップ216)が間隔δθ2毎に繰り返し行 われる。しかし、カウント値jが限度値jmax(40 パルス)を超えると(ステップ219の判断NO)、レ ザ光101は未だ融液表面5aあるいは熱遮蔽板8 リム8aの側面8dを照射している段階であって 、レーザ光走査位置θがエッジ8aに達したこ を確認する段階にはないとみなし、ステッ 203に戻り、長い走査間隔δθ1での距離計測( テップ204)を再度行わせる。また、カウント jが限度値jmax(40パルス)を超えない場合(ステ ップ219の判断YES)であっても、カウント値kが 度値kmaxを超えると(ステップ220の判断NO)、 だレーザ光走査位置θがエッジ8a近傍に達し いないとみなして、ステップ211に戻り、1回 の距離計測(ステップ211)を間隔δθ2毎に行わ る。

 上記ステップ217で、レーザ光走査位置θ 最終的にエッジ位置と判断されると、つぎ 、上記引上げ時の光走査位置θ1、θ2、θ3、θ 4、θ5、θ6を書き換える処理が行われる。

 すなわち上記ステップ217で、最終的にエ ジ位置と判断された光走査位置θcからB方向 、つまり熱遮蔽体8から遠ざかる結晶10の方向 Bに、予め設定された走査量だけ移動させ、 走査位置θ1、θ3、θ5に位置決めする(ステッ 221)。

 つぎに、光出射手段110からレーザ光101が 射されて、基準点から反射点までの距離が 測され、融液5の液面5aまでの距離LSが求め れる。求められた距離LSは画面に表示される (ステップ222)。

 つぎに、光走査位置θ1、θ3、θ5を書き換 るか否かが判断される(ステップ223)。

 光走査位置θ1、θ3、θ5を書き換えると判 された場合には、光走査位置θ1、θ3、θ5が 回の値から更新されて書き換えられる(ステ ップ224)。

 同様に、上記ステップ217で、レーザ光走 位置θが最終的にエッジ位置と判断される 、最終的にエッジ位置と判断された光走査 置θcからA方向、つまり結晶10から熱遮蔽体8 向う方向Aに、予め設定された走査量だけ移 動させ、光走査位置θ2、θ4、θ6に位置決めす る(ステップ221)。

 つぎに、光出射手段110からレーザ光101が 射されて、基準点から反射点までの距離が 測され、熱遮蔽体8のリム8aの上面8bまでの 離Sが求められる。求められた距離Sは画面に 表示される(ステップ222)。

 つぎに、光走査位置θ2、θ4、θ6を書き換 るか否かが判断される(ステップ223)。

 光走査位置θ2、θ4、θ6を書き換えると判 された場合には、光走査位置θ2、θ4、θ6が 回の値から更新されて書き換えられる(ステ ップ224)。

 このようにして書き換えられた光走査位 θ1、θ2、θ3、θ4、θ5、θ6は、次回の距離計 、つまり上記第1の距離計測方法、第2の距 計測方法、第3の距離計測方法による距離計 に用いられる。すなわち、光走査位置θは 書き換えられた光走査位置θ1、θ2、θ3、θ4 θ5、θ6に固定された上で、上記第1の距離計 方法、第2の距離計測方法、第3の距離計測 法による距離計測が行われる。

 つぎに本実施例の効果について説明する

 本実施例によれば、最初の判断で、エッジ 置であると判断された時点で、たとえ既に ーザ光101の照射点が、エッジ8eから外れて ム8aの上面8bの奥に移動していた場合であっ も、光走査位置θが所定量φだけ戻されるた め、再度、エッジ位置の手前から距離計測を 再開することができる。再度の距離計測は、 最初の距離計測時よりも比較的短い周期δθ2 間隔で行われる(図9(a))。このため、再度エ ジ位置であると判断された時点で、レーザ 101の照射点は、エッジ8eから外れてリム8aの 上面8bの奥に移動することなく、エッジ8eの 置を誤差なく計測することができる。 
 図6(b)は、実施例の実験データである。

 図6(b)は、図6(a)の従来の実験データに対 する図であり、バッチ毎の計測値Sのばらつ を示す実験データである。実験では、バッ 毎に、エッジ位置を計測し、バッチ毎に、 ッジ位置を基準とする光走査位置θ2、θ4を き換えて、この書き換えられた光走査位置 2、θ4に固定してレーザ光101を出射して、バ チ毎にS値を計測した。ヒストグラムの横軸 は、S計測値の平均値からの偏差であり、平 値を0としている。縦軸は、頻度である。同 6(b)と図6(a)を対比してわかるように、従来 あっては、S計測値は、平均値の±3mmの範囲 S値がばらついていたが、本実施例によると S計測値のばらつきは平均値の±1.5mmの範囲 収まり、S値のばらつきが極めて良好に抑制 れていることがわかる。

 S計測値について述べたが、同様にして、 エッジ位置を基準にして行われる他の距離計 測の値、つまり、熱遮蔽体・融液間距離L、 液液面レベルHについても、同様にばらつき 少なく極めて高精度のものとなる。

 よって、熱遮蔽体・液面間距離Lあるいは 融液液面レベルHの実際の位置をフィードバ クして行われるシリコン単結晶引き上げ成 時の制御を安定して行なえるようになり、 き上げ成長されるシリコン単結晶10の品質が 安定し、安定したスペックの製品を提供でき るようになる。

 また、エッジ位置θcが正確に求められる め、このエッジ位置θcを基準にしてレーザ 101の照射方向を正確に定めて正確に熱遮蔽 8のリム8aの上面8bの狙いとする位置にレー 光101を正確に当てることができるようにな とともに、レーザ光101を融液表面5aの狙いと する位置に正確に当てることができるように なる。これにより熱遮蔽体8とシリコン単結 10との距離Dが狭い場合あるいは熱遮蔽体8の ム8aの上面8bのるつぼ径方向の長さが短い場 合であったとしても、レーザ光101を正確に狙 いとする位置に照射して上記図2に示す第1の 離計測方法による計測を容易に行うことが きる。同様に図3に示す第2の距離計測方法 よる計測を容易に行うことができる。

 とりわけ図10に示す第3の距離計測方法は レーザ光101を融液5の液面5a、熱遮蔽体8のリ ム8aの側面8dそれぞれで反射する経路を辿る うに引上げ時の固定走査位置θ5、θ6を定め ものであり、非常に狭い熱遮蔽体8のリム8a 側面8dにレーザ光101を照射しなければならな いため、引上げ時の固定走査位置θ5を正確に 定めてレーザ光10の照射の精度を高める必要 ある。この点、本実施例によれば、エッジ 置θcが正確に求められるため、このエッジ 置θcを基準にして引上げ時の固定走査位置 5を正確に定めて、それによりレーザ光101の 射方向を正確に定めて熱遮蔽体8のリム8aの 面8bの狙いとする位置にレーザ光101を正確 当てることができるようになる。これによ 非常に狭い熱遮蔽体8のリム8aの側面8dにレー ザ光101を照射しなければならない図10に示す 3の距離計測方法であったとしてもレーザ光 101を正確に狙いとする位置に照射できるよう になり、上記図10に示す第3の距離計測方法に よる計測を容易に行うことができる。

 しかも、本実施例によれば、短い間隔δθ 2毎に距離計測を行う区間は、所定量φ(20パル ス)戻された走査開始位置θrsから所定量(40パ ス)に達するまでの僅かな区間であって、そ れ以外では原則として長い間隔δθ1毎に距離 測が行われ処理が高速で行われる。このた 位置計測処理は全体として高速で行われ短 間で済ますことができ位置計測作業を高効 で行うことができる。

 上述した実施例に対しては本発明の趣旨 変更しない範囲で各処理を変更、削除等し 実施が可能である。

 まず、上述した実施例では、レーザ光101 、シリコン単結晶10側から熱遮蔽体8に向う 向Aに走査させて、計測距離dが、基準点と 液5との距離daに該当する大きさから、基準 と熱遮蔽体8のリム8aとの距離dbに該当する大 きさへ変化したか否かを判断するようにして いる(ステップ205、ステップ208、ステップ212 ステップ216の各判断処理)が、レーザ光101を 熱遮蔽体8側からシリコン単結晶10に向う方 Bに走査させて、同様の判断を行うようにし てもよい。

 すなわち、レーザ光101を、熱遮蔽体8側か らシリコン単結晶10に向う方向Bに走査させて 、ステップ205、ステップ208、ステップ212、ス テップ216の各判断処理において、計測距離d 、基準点と熱遮蔽体8のリム8aとの距離dbに該 当する大きさから、基準点と融液5との距離da に該当する大きさへ変化したことを判断する 実施も可能である。この場合、ステップ210で は、光走査位置θが走査方向Bとは逆方向Aに 定量φだけ戻される処理が行われ、走査間隔 δθ1よりも短い周期δθ2でレーザ光走査位置θ が熱遮蔽体8のエッジ8eに達したか否かを詳細 に探索するステージ(ステップ211ないし214)に ることになる。

 また、上述した実施例では、レーザ光走 位置θが熱遮蔽体8のエッジ8eに達したか否 を詳細に探索するステージ(ステップ211ない 214)では、ステッピングモータ122を最小ステ ップ(1ステップ)移動させる毎に、距離dの計 を行わせ走査間隔δθ1よりも短い周期δθ2で ーザ光走査位置θが熱遮蔽体8のエッジ8eに したか否かを判断するようにしている。し し、ステッピングモータ122を最小ステップ(1 ステップ)移動させる毎に距離計測、判断処 を行うというのはあくまでも一例であり、δ θ1よりも短い間隔で距離計測、判断処理を行 うことができるのであれば、ステッピングモ ータ122を2ステップ以上の間隔ごとに距離計 、判断処理を行わせる実施も可能である。

 また、上述した実施例では、熱遮蔽体8の エッジ8e近傍に達したか否かの判断処理(ステ ップ205)を経て、レーザ光走査位置θが熱遮蔽 体8のエッジ8eに達したことを確認するステー ジ(ステップ207、208、209、225、226)に入り、そ 結果、 レーザ光走査位置θが「仮のエッジ 位置」になったと判断された(ステップ209の 断YES)ならば、走査方向Aとは逆方向Bに所定 φだけ走査位置θを戻すようにしている(ステ ップ210)。しかし、この場合、レーザ光走査 置θが熱遮蔽体8のエッジ8eに達したことを確 認するステージ(ステップ207、208、209、225、22 6)の処理を省略し、熱遮蔽体8のエッジ8e近傍 達したか否かの判断処理(ステップ205)の結 、熱遮蔽体8のエッジ8e近傍に達したと判断 れたならば(ステップ205の判断YES)、その時点 でこれを「仮のエッジ位置」とし、走査方向 Aとは逆方向Bに所定量φだけ戻す処理(ステッ 210)に移行させる実施も可能である。

 また、上述した実施例では、光走査位置 が走査方向Aとは逆方向Bに所定量φだけ戻さ る処理(ステップ210)を経て、走査間隔δθ1よ りも短い周期δθ2でレーザ光走査位置θが熱 蔽体8のエッジ8eに達したか否かを詳細に探 するステージ(ステップ211ないし214)に入り、 その結果、レーザ光走査位置θが熱遮蔽体8の エッジ8eに達したと判断された(ステップ212の 判断YES)ならば、レーザ光走査位置θが熱遮蔽 体8のエッジ8eに達したことを確認するステー ジ(ステップ215、216、217、218、219、220)に入り 最終的なエッジ位置の判定(ステップ217)を うようにしている。しかし、この場合、レ ザ光走査位置θが熱遮蔽体8のエッジ8eに達し たことを確認するステージ(ステップ215、216 217、218、219、220)の処理を省略し、光走査位 θが走査方向Aとは逆方向Bに所定量φだけ戻 れる処理(ステップ210)を経て、走査間隔δθ1 よりも短い周期δθ2でレーザ光走査位置θが 遮蔽体8のエッジ8eに達したか否かを詳細に 索するステージ(ステップ211ないし214)に入り 、その結果、レーザ光走査位置θが熱遮蔽体8 のエッジ8eに達したと判断された(ステップ212 の判断YES)ならば、その時点の走査位置θを最 終的なエッジ位置と判定する(ステップ217)実 も可能である。

 また、ステップ211ないし214の処理を省略 、光走査位置θが走査方向Aとは逆方向Bに所 定量φだけ戻される処理(ステップ210)を経て レーザ光走査位置θが熱遮蔽体8のエッジ8eに 達したことを確認するステージ(ステップ215~) に入り、最終的なエッジ位置を判定する(ス ップ217)実施も可能である。この場合、ステ プ219の処理は省略されることになる。

 要するに、本発明としては、第1の走査間 隔δθ1で距離計測を行いながら、第1の判断処 理を行って、その結果、エッジ位置と判断で きる計測距離dの変化が判断された場合に、 度は光走査位置θを走査方向Aとは逆方向B(あ るいは走査方向Bとは逆方向A)に所定量φ戻し 戻された光走査位置θrsからレーザ光101を再 度走査しながら、第1の走査間隔δθ1よりも短 い第2の走査間隔δθ2で距離計測を行いながら 、第2の判断処理を行って、その結果、エッ 位置と判断できる計測距離dの変化が判断で た場合に、その変化が判断された時点の光 査位置θcでレーザ光101が熱遮蔽体8のリム8a エッジ8eで反射されたと最終的に判定でき のあれば、その発明の範囲内でいかなる態 のアルゴリムであっても適用することがで る。

 また、実施例では、エッジ位置θcを計測 、エッジ位置θcを基準として距離計測を行 ための走査位置θ1~θ6を定める場合を想定し た。しかし、これは一例であり、エッジθcを 基準として他の計測を行ってもよい。たとえ ば、エッジ位置θcからシリコン単結晶10側の 向Bにレーザ光101を走査して、レーザ光101の 受光出力が変化した時点でシリコン単結晶10 到達したと判断して、エッジ8eからシリコ 単結晶10までの距離、つまり熱遮蔽体・シリ コン単結晶間距離Dを計測する実施も可能で る。本実施例によれば、エッジ位置θcが極 て精度よく計測できるため、エッジ位置θc 基準として計測される遮蔽体・シリコン単 晶間距離Dを極めて正確に求めることができ 。

 なお、実施例では、半導体単結晶として リコン単結晶を製造する場合を想定して説 したが、本発明は、ガリウム砒素などの化 物半導体を製造する場合にも同様にして適 することができる。また、実施例では、磁 印加引上げ法(MCZ法)によってシリコン単結 10が引き上げられる場合を想定して説明した が、磁場印加することなくシリコン単結晶10 引き上げる場合にも当然本発明を適用する とができる。

図1は、シリコン単結晶製造装置の構成 例を示した図である。 図2は、第1の距離計測方法による距離 測装置の構成例を示した図である。 図3は、第2の距離計測方法による距離 測装置の構成例を示した図である。 図4は、従来の位置計測原理を説明する 図である。 図5(a)、(b)は、従来の位置計測アルゴリ ズムを説明する図である。 図6(a)、(b)はそれぞれ、従来技術、本実 施例の距離計測値のヒストグラムを示した図 である。 図7は、実施例の位置計測アルゴリズム である。 図8は、実施例の位置計測アルゴリズム である。 図9(a)、(b)、(c)は、図7、図8の処理内容 説明する図である。 図10は、第3の距離計測方法による距離 計測装置の構成例を示した図である。