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Title:
MAGNETIC RESONANCE IMAGING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/051123
Kind Code:
A1
Abstract:
An imaging pulse sequence includes: a tagging sequence for modulating nuclear magnetization of an imaging object; and an imaging sequence for non-measurement of a part of k-space data. Control means includes: measurement-requiring region specification means which specifies a measurement region (measurement-requiring region) of the k-space required for reflecting the affect of the modulated nuclear magnetization on the image to be reconfigured; and sequence modification means for modifying the imaging sequence so as to measure the measurement region specified by the measurement requiring region specification means when executing the imaging sequence.

Inventors:
ITAGAKI HIROYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068619
Publication Date:
April 23, 2009
Filing Date:
October 15, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HITACHI MEDICAL CORP (JP)
ITAGAKI HIROYUKI (JP)
International Classes:
A61B5/055
Foreign References:
US20010031037A12001-10-18
JP2005525184A2005-08-25
Other References:
LIU W.ET AL.: "Fast Imaging of Cardiac Strain Using Partial k-Space HARP in Mice, Proc.", INTL. SOC. MAG. RESON. MED., vol. 12, May 2004 (2004-05-01), pages 1790
DERBYSHIRE J.A. ET AL.: "Cardiac Motion Encoding using HARP and DENSE: Tagging or Phase Contrast?", PROC. INTL. SOC. MAG. RESON. MED, vol. 9, April 2001 (2001-04-01), pages 1875
PAI V.M.: "PTAGs: Partial k-space tagging combined with SSFP", PROC. INTL. SOC. MAG. RESON. MED., vol. 14, May 2006 (2006-05-01), pages 1216
RYF S. ET AL.: "Peak-Combination HARP for Increased Reproducibility of Tagging Analysis", PROC. INTL. SOC. MAG. RESON. MED., vol. 12, May 2004 (2004-05-01), pages 1784
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Claims:
 静磁場を発生する静磁場発生手段と、複数の軸方向についての傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、撮像対象に高周波磁場を照射する高周波磁場発生手段と、前記撮像対象から発生する核磁気共鳴信号を検出する信号検出手段と、前記傾斜磁場発生手段と前記高周波磁場発生手段と前記信号検出手段との動作を制御して所定の撮像パルスシーケンスを実行させてk空間データを取得する制御手段と、前記k空間データに対して演算処理を施し、画像再構成を行う演算処理手段と、を有する磁気共鳴撮影装置であって、
 前記撮像パルスシーケンスは、前記撮像対象の核磁化を変調するタギングシーケンスと、前記k空間データの一部を非計測とする画像化シーケンスとを含むものであり、
 前記制御手段は、
 前記変調された核磁化の影響を前記再構成する画像に反映させるために必須となるk空間の計測領域(計測必須領域)を特定する計測必須領域特定手段と、
 前記計測必須領域特定手段で特定された計測領域を前記画像化シーケンス実行時に計測するよう当該画像化シーケンスを変更するシーケンス変更手段と、を備えることを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
 請求項1記載の磁気共鳴撮影装置であって、
 前記計測必須領域特定手段は、前記画像化シーケンスとは別に行われるデータ計測で得られた結果から前記計測必須領域を特定することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
 請求項1または2記載の磁気共鳴撮影装置であって、
 前記計測必須領域は、前記k空間において原点以外でkr方向およびkp方向の信号強度が極大値をとる位置であって最も原点に近い位置(エコーピーク)を含み、
 前記計測必須領域特定手段は、前記画像化シーケンスの撮影パラメータから前記エコーピーク発生位置を計算するエコーピーク位置計算手段を備えることを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
 請求項3記載の磁気共鳴撮影装置であって、
 前記計測必須領域特定手段は、前記エコーピーク位置計算手段が計算したエコーピーク発生位置近傍において、前記計測必須領域を特定することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
 請求項1乃至4いずれか1項記載の磁気共鳴撮影装置であって、
 前記画像化シーケンスは、パラレル撮影法、ラディアル撮影法、ハイブリッド・ラディアル撮影法、スパイラル撮影法のいずれか1つにより、前記画像再構成に必要な計測データの一部を非計測にすることを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
 請求項1乃至5いずれか1項記載の磁気共鳴撮影装置であって、
 前記タギングシーケンスは、前記撮像対象から取得した生体信号に同期して、核磁気共鳴信号強度の空間分布を変調し、前記画像化シーケンスは、前記生体信号からの時間経過の異なる複数の画像を撮像するシネ撮像シーケンスを、複数心拍の期間実行するものであることを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
 請求項1乃至6いずれか1項記載の磁気共鳴撮影装置であって、
 前記プリスキャンは、前記画像化シーケンスと印加する前記傾斜磁場条件を同じにして実行されることを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
Description:
磁気共鳴撮影装置

 本発明は、磁気共鳴撮影(MRI)装置におけ タギング技術に関する。

 プリサチレーションパルスを印加して撮 対象の核磁化を変調し、MRI画像上にストラ プ状あるいは格子状のタグ(磁気標識)を付 した後、撮影を行うタギング技術が知られ いる。撮影対象の核磁化を変調させるため シーケンスをタギングシーケンスと呼ぶ。 のタギングシーケンスを含む画像取得シー ンス(以下、タギング撮影シーケンスと呼ぶ )を、撮影対象である生体の心電波形や脈波 波形に同期させて実行し、同期タイミングか ら経過時間の異なる複数の画像(シネ画像)を 得し、シネ表示することにより、例えば、 筋の変形挙動を画像化することができる。

 タギング撮影シーケンスで取得したデー から画像を再構成する手法には、SPAMM(Spatia Modulation of Magnetization)法(例えば、特許文献1 参照。)、HARP法(例えば、特許文献2参照。)等 ある。

 一方、MRI装置による撮像は高速化が望ま ている。高速化技術には、位相エンコード 向のエコー信号の取得数を減らすことによ 撮影時間を短縮するパラレル撮影法と呼ば る手法(例えば、特許文献3参照。)、k空間を 放射状に走査し、高周波領域のデータサンプ リング数を減少させ、撮影時間を短縮するラ ディアル撮影法、ハイブリッド・ラディアル 撮影法と呼ばれる手法(例えば、特許文献4参 。)等がある。

米国特許第5054489号公報

国際公開第00/09010号公報

特表2005-525185号公報

特開2004-344183号公報

 タギング撮影シーケンスを実行して得ら る計測データには、計測エコー信号とタギ グシーケンスによる擬似エコー信号である 調波に相当する成分が発生する。高調波は タギングシーケンス中に印加するディフェ ズ用の傾斜磁場と同じ方向に発生する。こ で、本明細書では、k空間中心にエコーピー クを有するエコー信号をゼロ次成分(ゼロ次 エコー信号)と呼ぶ。それに対し、タギング プリパルスを印加することにより発生する コー信号の高調波成分を、そのエコーピー がk空間中心に近い順に、エコー信号の一次 成分、二次成分、または、一次のエコー信号 、二次のエコー信号と呼ぶ。なお、タギング のプリパルスを印加しない撮影シーケンスで は、計測データとしてゼロ次成分のみを有す るエコー信号が発生する。

 タギング撮影シーケンスでは、再構成後 画像の分解能を高め、タグを明瞭に保持す ために、高調波成分も取得する必要がある 特に、信号強度の大きいエコー信号の一次 分は極めて重要である。また、HAPP法では、 エコー信号の一次成分をフーリエ変換して得 られる画像データの位相成分で位相画像を作 成し、心壁の歪み量を導出し、定量的に評価 する。従って、高調波成分の高精度な計測は 必須である。このように、タギング撮影シー ケンスでは、一次のエコー信号を高精度に計 測する必要がある。しかし、パラレル撮影法 およびハイブリッド・ラディアル撮影法とい った高速化技術では、k空間の所定の領域の ータ取得数を減らす(間引く)ことにより高速 化を実現している。取得データを間引く領域 には、エコー信号の一次成分のピークが発生 するk空間領域が含まれる可能性がある。従 て、タギング撮影シーケンスにこれらの高 化技術をそのまま適用しても、エコー信号 一次成分を高精度に計測することができず 明瞭なタグを得ることや定量評価が適切に うことができない。

 本発明は、上記事情に鑑みてなされたも で、エコー信号の一次成分を高精度に計測 る必要がある撮影技術に、画質の劣化を招 ことなく、高空間周波数領域の計測を間引 高速化技術を適用する技術を提供すること 目的とする。

 本発明は、撮影条件からエコー信号の一 成分のピークが発生するk空間の座標を推測 し、当該座標近傍領域のデータ取得数を減じ ないで走査するよう制御する。

 具体的には、静磁場を発生する静磁場発 手段と、複数の軸方向についての傾斜磁場 発生する傾斜磁場発生手段と、撮像対象に 周波磁場を照射する高周波磁場発生手段と 前記撮像対象から発生する核磁気共鳴信号 検出する信号検出手段と、前記傾斜磁場発 手段と前記高周波磁場発生手段と前記信号 出手段との動作を制御して所定の撮像パル シーケンスを実行させてk空間データを取得 する制御手段と、前記k空間データに対して 算処理を施し、画像再構成を行う演算処理 段と、を有する磁気共鳴撮影装置であって 前記撮像パルスシーケンスは、前記撮像対 の核磁化を変調するタギングシーケンスと 前記k空間データの一部を非計測とする画像 シーケンスとを含むものであり、前記制御 段は、前記変調された核磁化の影響を前記 構成する画像に反映させるために必須とな k空間の計測領域(計測必須領域)を特定する 測必須領域特定手段と、前記計測必須領域 定手段で特定された計測領域を前記画像化 ーケンス実行時に計測するよう当該画像化 ーケンスを変更するシーケンス変更手段と を備えることを特徴とする磁気共鳴撮影装 を提供する。

 本発明によれば、エコー信号の一次成分 高精度に計測する必要がある撮影技術に、 質の劣化を招くことなく、高空間周波数領 の計測を間引く高速化技術を適用できる。

第一の実施形態のMRI装置の構成図であ 。 タギング撮像シーケンスによるシネ画 取得を説明するための図である。 第一の実施形態のプリスキャンによる 測必須領域特定の手法を説明するための図 ある。 第一の実施形態の取得データのk空間配 列とエコー信号の高周波成分との関係を説明 するための図である。 第一の実施形態の画像再構成処理を説 するための図である。 第一の実施形態の画像再構成処理の別 を説明するための図である。 第一の実施形態の画像取得処理の処理 ローである。 第二の実施形態の取得データのk空間配 列とエコー信号の高周波成分との関係を説明 するための図である。 第三の実施形態の取得データのk空間配 列とエコー信号の高周波成分との関係を説明 するための図である。

符号の説明

 100 MRI装置、101 静磁場発生装置、102 撮 対象、103 ベッド、104 RFコイル、105 傾斜 場発生コイル、106 傾斜磁場発生コイル、107  傾斜磁場発生コイル、108 高周波電源、109  傾斜磁場電源、110 傾斜磁場電源、111 傾斜 場電源、112 シンセサイザ、113 変調器、114 増幅器、115 受信器、116 シーケンサ、117  憶媒体、118 計算機、119 ディスプレイ

 <<第一の実施形態>>
 以下、本発明を適用する第一の実施形態に いて図面を参照し説明する。本実施形態で 、タギング撮像シーケンスにパラレル撮影 を組み合わせる。なお、実施形態を説明す ための全図において、同一機能を有するも は同一符号を付け、その繰り返しの説明は 略する。

 図1は、本実施形態の磁気共鳴撮影(以下 MRIという)装置100の構成例を示す図である。 実施形態のMRI装置100は、撮像空間に静磁場 発生する静磁場発生装置101、患者などの撮 対象102を搭載し、撮像空間に配置するため ベッド103、高周波磁場(RF)パルスを撮像対象 102に印加し、核磁気共鳴(NMR)信号を検出する めのRFコイル104、ならびに、撮像空間にX方 、Y方向、Z方向の傾斜磁場をそれぞれ発生 せる傾斜磁場発生コイル105、106、107を備え 。

 RFコイル104には、RFパルスを発生させるた めの高周波電流を供給する高周波電源108と、 受信したNMR信号を増幅する増幅器114とが接続 される。高周波電源108には、変調器113と、高 周波信号を発振する発振器112とが接続される 。増幅器114には、増幅後の信号をA/D変換し検 波する受信器115が接続される。受信器115が検 出したNMR信号は、計算機118に受け渡される。 計算機118は、受信器115から受け取ったNMR信号 と、接続されている記憶媒体117に格納されて いる撮像条件などのデータ等とを参照して画 像再構成を行う。再構成された画像は、計算 機118に接続されているディスプレイ119に表示 される。なお、本図では、簡便化のためにRF イル104を送受信兼用として図示するが、送 用コイルと受信用コイルとをそれぞれ別個 搭載してもよい。また、本実施形態では、 ラレル撮影法を適用するため、受信用コイ は、複数のコイルが並列化した構成を有す 。

 傾斜磁場発生コイル105、106、107には、そ ぞれ電流を供給するための傾斜磁場電源109 110、111が接続される。傾斜磁場電源109、110 111、シンセサイザ112、高周波電源108、増幅 114および受信器115には、これらの動作を制 するシーケンサ116が接続される。計算機118 、オペレータから受け付けた所望の撮像方 を所望の撮像条件で実現するために、所定 タイミングで各部を動作させる撮像パルス ーケンスを作成し、シーケンサ116に受け渡 。シーケンサ116は、計算機118から受け取っ 撮像パルスシーケンスに従って、制御信号 出力して各部を動作させる。本実施形態で 、計算機118は、タギングシーケンスとシネ 像シーケンスとを併用するシーケンスにパ レル撮影法を組み合わせた撮像パルスシー ンスの実行の指示を受付ける。この撮像シ ケンスにより、所定の領域の計測を間引い 高速化を図りながら、撮像対象の変形挙動 画像化する。なお、シーケンサ116には、撮 対象102である患者に取り付けられた心電計1 20が接続される。シーケンサ116は、心電計120 らの出力信号を受け取り、心拍周期に同期 せて撮像パルスシーケンスを実行する。

 本実施形態の計算機118は、上記画像再構 処理および撮像パルスシーケンス作成を実 するため、エコー信号の一次成分のピーク 発生するk空間の座標を算出するピーク位置 算出処理部118aと、エコー信号の一次成分の がりから、間引かずに計測すべき領域(計測 須領域)を決定するピーク範囲算出処理部118 bと、計測必須領域を計測するよう予め記憶 体117等に保持されている撮像パルスシーケ スを調整するシーケンス調整処理部118cと、 得したエコー信号から画像を再構成する画 再構成処理部118dとを備える。これらの処理 部は、計算機118内のCPUが記憶媒体117またはメ モリ(不図示)等に格納されているプログラム 読み込んで実行することにより実現される

 各機能の処理の詳細を説明する前に、本 施形態のMRI装置100を用い、タギングシーケ スと心拍周期に同期させたシネ画像シーケ スとを併用し、撮像対象である被検体102の 臓の撮影を行う場合の、撮像パルスシーケ スの一例を説明する。

 図2(a)は、タギングシーケンスと心拍周期 に同期させたシネ画像シーケンスとを併用す る場合の撮像パルスシーケンス、図2(b)は、 2(a)の撮像パルスシーケンスで得られるデー (ローデータ;rawdata)をk空間に配置したもの 図2(c)は、図2(a)の撮像パルスシーケンスで得 られる心臓短軸画像である。なお、図2(b)で 、データの強度を等高線で示す。図2(c)に示 心臓短軸画像は、2次元平面(XY平面)上の画 であり、位相エンコード方向をp方向、周波 エンコード方向をr方向とする。

 図2(a)に示す撮像パルスシーケンスは、心 電図R波200に同期して、画像上にr方向およびp 方向のそれぞれ直交するタグを作成するタギ ングシーケンス201を実施した後、シネ画像シ ーケンス202により心臓のシネ画像を撮像する 。実際には、10秒前後の息止めを4~6回程度繰 返しながら、息止め期間中に図2(a)に示す撮 像パルスシーケンスを繰り返し実行し、心臓 全体の撮影を行う。

 タギングシーケンス201は、r方向とp方向 にそれぞれタギングを実施するため、r方向 タギング用の2回のRFパルス211およびr方向の 傾斜磁場パルスGr212と、p方向のタギング用の 2回のRFパルス213およびp方向の傾斜磁場パル Gp214とを備える。さらに核磁化の乱れを低減 するためにスライス(s)方向に印加されるスポ イラー用の傾斜磁場パルスGs215,216を備える。

 シネ画像シーケンス202では、核磁化を定 状態にした後、エコー信号を取得する。タ ングシーケンス201直後の空打ち期間220と、 定の心時相数の画像再構成に使用するエコ 信号の取得期間230とを備える。エコー信号 取得期間230は、例えば、グラディエントエ ー法などにより繰り返し時間(TR)毎にエコー 信号を取得する。

 具体的には、スライス選択のための傾斜 場パルス234と同時にRFパルス231を印加した 、位相エンコード用の傾斜磁場パルス233をp 向に印加し、読み出し用の傾斜磁場パルス2 32をr方向に印加しながら発生したエコー信号 235を取得する。その後、リワインド用傾斜磁 場パルス236をp方向に印加する。これをTR毎に 位相エンコード量を変えながら繰り返す。以 上を所定の位相エンコード数のエコー信号の 取得が完了するまで繰り返し、複数の心時相 の画像を得る。

 タギングシーケンスを含む撮像パルスシ ケンスを実行すると、図2(b)に示すように、 RFパルス211とr方向の傾斜磁場パルスGr212とに り発生する擬似エコーがシネ画像シーケン 202によるエコー信号と干渉し、k空間におい てkr方向にエコー信号の高調波成分(ゼロ次成 分250以外)261、262、261'、262'、・・・が発生す る。同様に、RFパルス213とp方向の傾斜磁場パ ルスGp214とにより発生する擬似エコーとの干 により、k空間において、kp方向にエコー信 の高調波成分271、271'、・・・が発生する。

 なお、エコー信号の高調波成分のうち、 次成分から撮像対象の動きの情報を得るこ ができる。HAPP法では、これを利用し、タギ ングシーケンスで得られたkr方向、kp方向そ ぞれのエコー信号の一次成分を抽出して画 を再構成し、その位相マップからr方向、p方 向それぞれの移動量を導出する。2方向の移 量をベクトル合成して面内移動方向を導出 、基準画像(例えば心時相1の画像)との比較 より歪量を計算し、歪画像を作成する。

 一方、パラレル撮影法ではk空間の位相エ ンコード方向のデータを間引いて計測し、計 測時間を短縮する。本実施形態では、パラレ ル撮影法の中でも、低周波領域のデータは密 に計測し、それを用いて感度分布を算出する 手法を適用する。以下、感度分布算出用デー タを画像用データの計測と同時に行うものを パラレル撮影法と呼ぶ。これは、例えば、撮 像パルスシーケンスにおいて、位相エンコー ド0のエコー信号から所定の位相エンコード でのエコー信号は位相エンコードステップ 1ずつインクリメントさせる大きさの位相エ コード傾斜磁場パルスを印加し、それ以降 計測するエコー信号については位相エンコ ドステップを複数ずつインクリメントさせ 大きさの位相エンコード傾斜磁場を印加す ことにより実現する。

 従って、間引いて計測される領域にエコ 信号の高調波成分が発生する場合、分解能 低下し、再構成されるタギング画像の画質 HAPP法により算出される歪量の精度が低下す る可能性がある。本実施形態では、ピーク位 置算出処理部118a、ピーク範囲算出処理部118b およびシーケンス調整処理部118cにより、分 解能、歪量算出の精度等を維持するために必 要なエコー信号の高周波成分の中でも、信号 強度が最も高い1次成分が発生する領域のデ タが欠落しないよう、パラレル撮影法にお る計測領域を制御する。そして、画像再構 処理部118dにより、得られたエコー信号から 像を再構成する。以下、各機能を説明する

 ピーク位置算出処理部118aは、k空間上の エコー信号の一次成分のピークの発生位置 算出する。本実施形態のタギングシーケン によれば、エコー信号の一次成分は、周波 エンコード方向(kr方向)および位相エンコー 方向(kp方向)に発生する。まず、周波数エン コード方向(kr方向)のエコー信号の一次成分 ピーク位置の算出手順を説明する。

 γを磁気回転比、Gr(tag)をタギングシーケ ス201中のkr方向の傾斜磁場Grの強度、Tをタ ングシーケンス201中のkr方向の傾斜磁場Grの 加時間とすると、r方向に関し、タギングシ ーケンス201により画像上に得られる縞模様の 輝線間の距離である輝線間隔δrは、タギング シーケンス201中のkr方向の傾斜磁場Grの印加 (T・Gr(tag))を用いて、(式1)で表される。

 δr=2π/(γ・T・Gr(tag))   (式1)
 エコー信号の高周波成分のエコーピークは 直前のエコーピークからの傾斜磁場の印加 が、タギングシーケンス時の同方向の傾斜 場の印加量と等しくなった時点となる。す わち、k空間の原点(0次のエコー信号のピー 位置)からエコー信号の一次成分のエコーピ ーク発生までのr方向傾斜磁場Grの印加量とタ ギングシーケンス201中の傾斜磁場Grの印加量( T・Gr(tag))とが等しくなる時に発生する。従っ て、画像化シーケンス202におけるr方向傾斜 場Grの強度Gr(img)、k空間の原点から一次成分 エコーピークまでのkr方向の距離Nr、サンプ リングレートδtとの間には、(式2)に示す関係 がある。

 δt・Nr・Gr(img)=T・Gr(tag)   (式2)
 (式1)および(式2)より、距離Nrは以下の(式3) 表すことができる。

 Nr=2π/(γ・δr・δt・Gr(img))   (式3)
 ここで、輝線間隔δr、サンプリングレート t、画像化シーケンス202における傾斜磁場Gr 強度Gr(img)は、操作者により撮像条件として 力される。ピーク位置算出処理部118aは、操 作者から入力されたこれらの撮像条件を用い て、エコー信号の一次成分のkr方向のピーク 置の座標(Nr、0)を算出する。

 位相エンコード方向(kp方向)のエコー信号 の一次成分のピーク位置も同様に算出できる 。Gp(tag)をタギングシーケンス201中のp方向の 斜磁場Gpの強度、Tをタギングシーケンス201 のp方向の傾斜磁場Gpの印加時間とすると、k p方向に関し、タギングシーケンス201により 像上に得られる縞模様の輝線間の距離であ 輝線間隔δpは、タギングシーケンス201中のp 向の傾斜磁場Gpの印加量(T・Gp(tag))を用いて (式4)で表される。

 δp=2π/(γ・T・Gp(tag))   (式4)
 また、k空間の原点からエコー信号の一次成 分のエコーピーク発生までのp方向傾斜磁場Gp の印加量とタギングシーケンス201中の傾斜磁 場Gpの印加量とは等しくなる。画像化シーケ スにおけるp方向の傾斜磁場Gpの印加量は、k 空間1ラインあたりの強度ステップδGp(img)、 ロ・エンコードを基準としたk空間ステップ Np、kp方向の傾斜磁場Gpの印加時間tの積で表 される。従って、(式5)に示す関係がある。

 δGp(img)・Np・t=T・Gp(tag)   (式5)
 (式4)および(式5)より、kp方向のエコーピー のk空間上でのステップ数Npは、以下の(式6) 表すことができる。

 Np=2π/(γ・δp・t・δGp(img))   (式6)
 ここで、輝線間隔δp、画像化シーケンス202 おけるk空間の1ラインあたりの強度ステッ δGp(img)、傾斜磁場Gpの印加時間tは、操作者 より撮像条件として入力される。ピーク位 算出処理部118aは、操作者から入力されたこ らの撮像条件を用いて、エコー信号の一次 分のkp方向のピーク位置であるステップ数Np を算出する。

 以上のように、ピーク位置算出処理部118a は、タギングにおける輝線の間隔と画像化シ ーケンスの撮像条件を用いて、エコー信号( 調波)の一次成分のピークが発生するk空間の 座標およびステップ数を算出する。なお、ス ライス方向にタギングを実行する場合も、同 様に算出できる。

 次に、ピーク範囲算出処理部118bの処理を 説明する。ピーク範囲算出処理部118bは、タ ング画像の画質や歪量の精度を維持するた 計測すべき領域を、計測必須領域として決 する。そのために、本実施形態では、計測 須領域を決定するためのデータ計測を行う なお、このデータ計測を以下、本明細書で プリスキャンと呼ぶ。プリスキャンにより 得された計測データを配置したk空間上で、 ーク位置算出処理部118aが算出したエコー信 号の一次成分のピーク発生位置近傍において 、所定の閾値以上の信号強度を有する範囲( 域)を計測必須領域として決定する。図3(a)は 、本実施形態のプリスキャンの撮像パルスシ ーケンスである。また、図3(b)は、図3(a)に示 撮像パルスシーケンスにより取得されたデ タを説明するための図である。ここでは、 2に示す本実施形態の撮像パルスシーケンス において、空打ち220時にプリスキャンを実行 する場合を例に挙げて説明する。図2と同じ 能を有するものは同じ番号を付与する。

 図3(a)に示す撮像パルスシーケンスにおい て、A/D1(411)、A/D2(412)は、それぞれエコーを取 得するタイミングを示す。ピーク範囲算出処 理部118bは、A/D1(411)、A/D2(412)で取得されるデ タを用い、それぞれ、kr方向およびkp方向の 測必須領域を決定する。ここでは、A/D1(411) 取得される計測データで、kr方向の計測必 領域を、A/D2(412)で取得される計測データで kp方向の計測必須領域を決定するものとして 、以下説明する。

 プリスキャンでは、画像化シーケンス202 おけるr方向の傾斜磁場強度と同じ傾斜磁場 強度を有する傾斜磁場404をr方向に印加する これにより、A/D1(411)において、画像化シー ンス202で得られるkr軸上のデータと一致する 計測データを得ることができる。図3(b)は、 られた計測データを横軸をkr、縦軸を信号強 度として配置したものである。

 まず、kr方向について計測必須領域を決 する。ピーク位置算出処理部118aにより算出 れた一次成分のkr方向のエコーピーク位置(N r,0)の近傍の数点を検出し、その中から信号 度が実際に最大となるデータ点Nrdを抽出す 。抽出したデータ点Nrdの信号強度SIを用い、 予め定められた規則に従って閾値を算出する 。ここでは、例えば、Nrd点の信号強度SIの90% 閾値と設定する。そして、データ点Nrの近 のデータ点において、設定された閾値以上( こでは、0.9SI以上)の信号強度の絶対値を有 るデータ点の集合を抽出する。抽出したデ タ点のkr方向の座標の最大値と最小値との 分Wrを求め、(Nrd-Wr/2,0)から(Nrd+Wr/2,0)をkr方向 計測必須領域とする。

 次に、kp方向についても同様に、p方向の 斜磁場強度と同じ傾斜磁場強度を有する傾 磁場405をp方向に印加し、A/D2(412)において取 得したデータを、横軸をkp、縦軸を信号強度 して配置し、一次成分のp方向のエコーピー ク位置(Np,0)の近傍の数点から信号強度が実際 に最大となるデータ点Npdを求め、その近傍で 信号強度の絶対値が予め定めた閾値以上とな る点の集合から、kp方向の計測必須領域の幅W pと、計測必須領域((0、Npd-Wr/2)から(0、Npd+Wr/2) )と、を決定する。

 ピーク範囲算出処理部118bが算出したkr方 およびkp方向の計測必須領域の両端部の座 (Nrd-Wr/2,0)、(Nrd+Wr/2,0)、(0、Npd-Wr/2)、(0、Npd+Wr/ 2)は、計算機118内のメモリ等(不図示)に保持 れる。なお、実際の信号強度が最大となる ータ点NrdおよびNrpと、幅Wr、Wpとを保持する う構成してもよい。

 なお、上記においては、プリスキャンを 打ち220時に行う場合を例にあげて説明した 、プリスキャンを行うのはこの期間に限ら ない。たとえば、画像化シーケンス202の実 の1心拍前に実行するよう構成してもよい。

 また、計測必須領域は、点Nrdを含む閾値 上の点の集合において、kr方向の最も原点 近い点(Wrmin、0)から、最も原点から遠い点(Wr max、0)の範囲(幅:Wrmax-Wrmin)、および、点Npdを む閾値以上の点の集合において、kp方向の最 も原点に近い点(Wpmin、0)から、最も原点から い点(Wpmax、0)の範囲(幅:Wpmax-Wpmin)としてもよ い。

 次に、シーケンス調整処理部118cによる撮 像パルスシーケンスの調整について説明する 。シーケンス調整処理部118cは、パラレル撮 法を基本とし、ピーク範囲算出処理部118bが 出した計測必須領域を間引かずに計測する う撮像パルスシーケンスを変更(調整)する 具体的には、本実施形態では、計測必須領 走査時は位相エンコード数のインクリメン が1(最小)となるよう調整する。

 図4は、エコー信号の0次成分および1次成 と、パラレル撮影法による取得データのk空 間データ配列との関係を説明するための図で ある。図4(a)は、従来のパラレル撮影法の場 のもので、図4(b)は本実施形態の場合のもの ある。

 図4(a)に示すように、従来のパラレル撮影 法では、(0,Npd-Wp/2)から(0,Npd+Wp/2)間は、間引い て計測される。従って、シーケンス調整処理 部118cは、図4(b)に示すように、この間を間引 ないよう位相エンコード量を調整する。具 的には、ゼロ次成分近傍のデータ(低周波数 領域)を位相エンコードステップを1ずつイン リメントさせる位相エンコード傾斜磁場の 加により取得し、次いで、kp方向の計測必 領域(Npd-Wp/2,0)から(Npd+Wp/2,0)間のデータを位 エンコードステップを同じく1ずつインクリ ントさせる傾斜磁場により取得し、その後 未取得の領域のデータを位相エンコードス ップを所定数インクリメントさせて取得す よう撮像パルスシーケンスを変更する。な 、k空間の走査は、位相エンコード数、矩形 視野の割合、データを間引く間隔、など、種 々の要因により最適な手順が異なるため、こ の手順に限られない。

 次に、画像再構成処理部118dによる上記撮 像パルスシーケンスにより取得したデータか らの画像再構成について説明する。図5は、 実施形態の画像再構成処理の手順を説明す ための図である。

 従来のパラレル撮影法における画像再構 は、低周波領域のデータと間引いて取得し データとを抽出する工程(ステップ711、721) 低周波領域のデータを用いて感度分布図を める工程(ステップ714)、間引いて取得された データを用いて画像再構成を行う工程(ステ プ723)、前記感度分布図を用いて再構成画像 生じる折り返しを除去する工程(ステップ715 )を備える。

 本実施形態では、上記従来の画像再構成工 に加え、計測必須領域を抽出する工程(ス
テップ731)、折り返し除去後の画像をフーリ 逆変換してk空間データを求める工程(ステッ プ717)、計測必須領域を間引かずに計測した ータを用いて前記逆変換で求められたk空間 ータの計測必須領域のデータを上書きする 程(ステップ718)、上書き後のk空間データを ーリエ変換する工程(ステップ719)を備える 以下、本実施形態の画像再構成処理を手順 追って説明する。

 まず、画像再構成処理部118dは、取得した データから、低周波領域のデータ711と間引い て取得した全領域のデータ721とエコー信号の 1次成分を含むデータ(ここでは計測必須領域 データを含むエコー信号)731とをそれぞれ抽 出し、それぞれk空間に配置する(ステップ712 722、732)。

 次に、画像再構成処理部118dは、低周波領 域のデータ711をフーリエ変換し(ステップ713) 感度分布を計算(感度分布図を作成)する(ス ップ714)。また、間引いて取得したデータ721 から、折り返しを有する画像を再構成する( テップ723)。

 画像再構成処理部118dは、計算した感度分 布を用い、折り返しを有する画像から折り返 しを除去する(ステップ715)。そして、その結 をフーリエ逆変換し(ステップ716)、k空間に 度配置する(ステップ717)。

 画像再構成処理部118dは、ステップ717で得 られたk空間データ上のステップ732で得られ エコー信号の一次成分が配置された領域に いて、当該ステップ732で得られたエコー信 が配置されたk空間データで上書きし(ステッ プ718)、その結果をフーリエ変換し(ステップ7 19)、画像を再構成する(ステップ720)。

 なお、一般にパラレル撮影法の画像再構 において、感度分布図の作成に使用する領 は、リードアウト方向(r方向)の高周波成分 含む。本実施形態においても、タギングの 件によってr方向にエコー信号の一次成分が 生じる場合がある。従って、例えば、r方向 ついても感度分布作成に使用する領域を低 波領域に限定してもよい。この場合の処理 概要を図6に示す。以下、図5と同じ処理につ いては同じ番号を付与する。

 画像再構成処理部118dは、取得したエコー から、低周波領域のデータ811と間引いて取得 した全領域のデータ721とエコー信号の1次成 を含むデータ(ここではピーク範囲算出機能 より算出された範囲のデータを含むエコー 号)731とをそれぞれ抽出し、それぞれk空間 配置する(ステップ812、722、732)。ここでは、 低周波領域のデータ811を抽出する際、r方向 低周波領域のみとする。本実施形態では、 えばピーク範囲算出処理部118bが算出した、r 方向のエコー信号の1次成分のピークを含む 囲((Nrd-Wr/2,0)から(Nrd+Wr/2,0)、および、r方向に ついて原点に対称な領域を含まないよう制限 する。すなわち、r方向の座標が-(Nrd-Wr/2)から (Nrd-Wr/2)の範囲のデータを抽出するよう制限 る。

 そして、画像再構成処理部118cは、ステッ プ812で得られた結果をフーリエ変換し(ステ プ813)、感度分布を計算(感度分布図を作成) る(ステップ814)。以後、この感度分布を用い る以外は、図5の処理と同様である。

 以上のように感度分布を算出するにあた 、r方向のデータも制限することにより、感 度分布図の作成にr方向に直交するタグが付 されたデータが用いられないため、高精度 折り返しを除去できる。

 次に、本実施形態の計算機118による画像 得処理の処理フローを説明する。図7は、本 実施形態の画像取得処理の処理フローである 。まず、オペレータから撮像条件の入力を受 け付けると、ピーク位置算出処理部118aは、 像条件を用い、kp方向のエコー信号の一次成 分のピークの発生位置を算出する(ステップ30 1)。次に、ピーク範囲算出処理部118bは、プリ スキャンを実行し、計測必須領域を特定する (ステップ302)。そして、シーケンス調整処理 118cは、計測必須領域を間引かずに計測する よう撮像パルスシーケンスの位相エンコード 量を変更する(ステップ303)。計算機118は、変 後の撮像パルスシーケンスをシーケンサ116 受け渡し、シーケンサ116は、それに従って 部を動作させて計測を行う(ステップ304)。 像再構成処理部118dは、得られたエコー信号 ら画像を再構成する(ステップ305)。

 以上説明したように、本実施形態によれ 、エコー信号の一次成分を高精度に計測す 必要があるタギングシーケンスを含む画像 得シーケンスにおいて、画質の劣化を招く となくパラレル撮影法を組み合わせること できる。従って、タギングシーケンスを含 画像取得シーケンスを高速に実施すること でき、タグ付きのシネ画像を短時間で得る とができる。

 なお、本実施形態において、ピーク範囲 出処理部118bは、ピーク位置算出処理部118a 算出したエコー信号の一次成分のピーク位 を用い、プリスキャンの結果のピーク位置 傍を探索し、計測必須領域を算出する。し し、ピーク位置算出処理部118aの処理はなく もよい。この場合、ピーク範囲算出処理部1 18bは、r方向、p方向ともに原点から、原点か 遠ざかる方向にデータ点を調査し、原点以 で信号強度が極大となるデータ点(Nrd、0)、( 0、Npd)を抽出してもよい。

 また、予めエコー信号強度の広がりがわ っている場合、ピーク範囲算出処理部118bに よる処理は行わなくてもよい。

 また、上記実施形態では、シーケンス調 処理部118cが、算出された計測必須領域を撮 像シーケンスに反映させるよう構成している が、これに限られない。計測必須領域のデー タをディスプレイ119等に出力し、ユーザが、 計測必須領域が上述のように計測されるよう 撮像シーケンスの撮像パラメータを変更する よう構成してもよい。

 さらに、上記実施形態では、画像取得シ ケンスを、シネ撮像シーケンスとする場合 例に挙げて説明しているが、画像取得シー ンスはこれに限られない。

 また、本実施形態では、パラレル撮影法 中でも、画像用データの計測と同時に感度 布算出用データの計測を行うものを例に挙 て説明しているが、これに限られない。感 分布算出用データの計測を画像用データの 測に先立ってプリスキャン時に取得する方 のものであってもよい。

 <<第二の実施形態>>
 次に、本発明の第二の実施形態について説 する。本実施形態のMRI装置は基本的に第一 実施形態と同様である。第一の実施形態で 、タギングシーケンスを含む画像取得シー ンスにパラレル撮影法を組み合わせている 、本実施形態では、高速化技術の中で、ハ ブリッド・ラディアル撮影法を組み合わせ 。

 本実施形態においても、ピーク位置算出 理部118aおよびピーク範囲算出処理部118bに り計測必須領域を決定する手法は、第一の 施形態と同じである。また、画像再構成処 部118dによる画像再構成処理は、従来のハイ リッド・ラディアル撮影法の処理と同様で るため、ここでは、説明しない。以下、第 の実施形態と異なる構成に主眼をおいて説 する。

 本実施形態では、上述のように、ハイブ ッド・ラディアル撮影法を組み合わせる。 って、予めタギングシーケンスを含む画像 得シーケンスにハイブリッド・ラディアル 影法を組み合わせた撮像パルスシーケンス 用意される。ハイブリッド・ラディアル撮 法は、図8(a)に示すように、k空間の放射状 査を含み、高周波領域の取得データ数を低 して高速化を実現する。一般にハイブリッ ・ラディアル撮影法では、計測空間をサン リング方向の異なる複数のブロック(ブレー と呼ぶ。)に分けてサンプリングし、ブレー ド内で位相エンコードを行う。サンプリング 方向は、kr軸となす角をブレード角と呼び、 えば、図8(a)に示すように、0度、30度、60度 90度と30度ずつ増加させ、変化させる。ブレ ード角の変更回数をブレード数と呼び、1ブ ード内で位相エンコードを行う回数、すな ち、1ブレード内で取得するエコー数をエコ ファクタ(Echo Factor)と呼ぶ。図8(a)に示す例 は、ブレード数は4、エコーファクタは5で る。なお、本図においては、等高線の同心 円で、エコー信号の0次成分および1次成分を 示す。

 本実施形態においても、シーケンス調整 理部118cは、計測必須領域を間引かずに計測 するよう撮像パルスシーケンスを調整する。 ここでは、ブレード角とエコーファクタとに より調整する。

 図8(a)に示すように、計測必須領域は、k 間において、kr軸方向とkp軸方向とに存在す 。従って、シーケンス調整処理部118cは、ブ レード角については、0度と90度との走査を実 施するよう撮影パルスシーケンスを設定する 。また、エコーファクタについては、kr方向 一次成分に対しては計測必須領域のkp方向 幅(Wp)を、kp方向の一次成分に対しては計測 須領域のkr方向の幅(Wr)を、それぞれ考慮す 必要がある。シーケンス調整処理部118cは、W pとWrとを比較し、大きいほうを選択する。例 えば、図8(b)に示すように、Wr≧Wpの場合、Wr 選択する。そして、選択した方の幅(ここで Wr)を傾斜磁場印加量に変換し、取得エコー での位相エンコードステップ量で割り、計 必須領域のk空間データを取得するために必 要なエコーファクタを算出する。そして、算 出したエコーファクタを1心時相で取得する コー数で割り、1ブレード内の分割数を決定 る。

 例えば、計測必須領域内のk空間データを 取得する上で必要なエコーファクタが16、1心 時相で取得するエコー数が5の場合、分割数 4と決定される。すなわち、1心時相の取得数 5、分割数4とすることにより、1ブレードあた り20のエコーを取得することができ、算出し エコーファクタの条件を満足できる。

 以上のように決定したブレード数、エコ ファクタ、1ブレード内の分割数に従って、 k空間走査が決定される。シーケンス調整処 部118cは、決定したこれらの条件を満たすよ 、撮像パルスシーケンスを調整する。

 本実施形態の計算機118による画像取得処 の処理フローは、第一の実施形態と基本的 同様である。ただし、ピーク位置算出処理 118bは、kr方向およびkp方向のエコー信号の 次成分のピーク位置を算出し、シーケンス 整処理部118cは、上記手法で撮像パルスシー ンスを調整する。

 なお、本実施形態では、撮像パルスシー ンスの調整に、計測必須領域の幅のみが必 である。従って、エコー信号の1次成分の所 定の閾値以上の範囲を抽出するのではなく、 プリスキャンで得られたエコー信号の0次成 について、所定の閾値以上の範囲を抽出し そのkr方向の幅、Wr0、kp方向の幅Wp0を、それ れ、Wr,Wpの代わりに用いてもよい。抽出は ピーク範囲算出処理部118bが、第一の実施形 と同様の手法で行う。ただし、探索領域は 点近傍である。もちろん、エコー信号の0次 成分または1次成分以外の高次の成分の近傍 計測必須領域の範囲を決定してもよい。

 以上説明したように、本実施形態によれ 、エコー信号の一次成分を高精度に計測す 必要があるタギングシーケンスを含む画像 得シーケンスにおいて、画質の劣化を招く となくハイブリッド・ラディアル撮影法を み合わせることができる。従って、タギン シーケンスを含む画像取得シーケンスを高 に実施することができ、画質の劣化なくタ 付きのシネ画像を短時間で得ることができ 。

 また、ハイブリッド・ラディアル撮影法 組み合わせているため、撮影中に被検体が いた場合でも、位相エンコード方向に画像 流れたようなアーチファクトが発生しにく 。

 また、本実施形態においても、計測必須 域のデータをディスプレイ119等に出力し、 ーザが、計測必須領域が上述のように計測 れるよう撮像パルスシーケンスの撮像パラ ータを変更するよう構成してもよい。

 <<第三の実施形態>>
 次に、本発明の第三の実施形態について説 する。本実施形態のMRI装置は基本的に第一 実施形態と同様である。第一の実施形態で 、タギングシーケンスを含む画像取得シー ンスにパラレル撮影法を組み合わせている 、本実施形態では、高速化技術の中で、ラ ィアル撮影法を組み合わせる。

 本実施形態においても、ピーク位置算出 理部118aおよびピーク範囲算出処理部118bに り計測必須領域を決定する手法は、第一の 施形態と同じである。また、画像再構成処 部118dによる画像再構成処理は、従来のラデ アル撮影法の処理と同様であるため、ここ は、説明しない。以下、第一の実施形態と なる構成に主眼をおいて説明する。

 本実施形態では、上述のように、ラディ ル撮影法を組み合わせる。従って、予めタ ングシーケンスを含む画像取得シーケンス ラディアル撮影法を組み合わせた撮像シー ンスが用意される。ラディアル撮影法は、 9(a)に示すように、k空間を放射状に走査し 高周波領域の取得データ数を低減して高速 を実現する。一般にラディアル撮影法では 一つのエコー信号の計測毎に位相エンコー 傾斜磁場及びリードアウト傾斜磁場をとも 変化させて計測を行い、計測空間を放射状 サンプリングする。サンプリング方向は、k 間においてkr軸と成す角であり、θで示す。

 本実施形態では、シーケンス調整処理部1 18cは、図9(b)に示すように、計測必須領域で 、密に走査するよう傾斜磁場印加量を決定 る。まず、第二の実施形態と同様に、シー ンス調整処理部118cは、WpとWrとを比較し、大 きいほうを選択する。例えば、Wr≧Wpの場合 Wrを選択する。そして、-arctan((Wr/2)/Npd)≦θ≦ arctan((Wr/2)/Npd)と、-arctan((Wr/2)/Npd)+π/2≦θ≦arct an((Wr/2)/Npd)+π/2の間は、密に走査し、その他 領域では、適宜走査するよう撮像パラメー 等の条件を決定し、決定した条件を満たす う、撮像パルスシーケンスを調整する。

 k空間の走査順序は、例えば、まず、上記 条件で、kr軸近傍のエコー信号を取得し、次 でkp軸近傍のエコー信号を取得する。その 、両座標軸から離れた領域のエコー信号を 通常のサンプリング角度θ0およびインクリ ント角度θiで取得する。もちろん、走査順 これに限られない。

 なお、本実施形態の画像取得処理は、第 の実施形態の画像取得処理と基本的に同様 ある。ただし、図7のステップ303において、 シーケンス調整処理部118cが、撮像パルスシ ケンスを調整する内容が異なる。

 以上説明したように、本実施形態によれ 、エコー信号の一次成分を高精度に計測す 必要があるタギングシーケンスを含む画像 得シーケンスにおいて、画質の劣化を招く となくラディアル撮影法を組み合わせるこ ができる。従って、タギングシーケンスを む画像取得シーケンスを高速に実施するこ ができ、タグ付きのシネ画像を短時間で得 ことができる。

 また、ラディアル撮影法を組み合わせて るため、撮影中に被検体が動いた場合でも 位相エンコード方向に画像が流れたような ーチファクトが発生しにくい。

 また、本実施形態においても、計測必須 域のデータをディスプレイ119等に出力し、 ーザが、計測必須領域が上述のように計測 れるよう撮像シーケンスの撮像パラメータ 変更するよう構成してもよい。

 <<第四の実施形態>>
 次に、本発明の第三の実施形態について説 する。本実施形態のMRI装置は基本的に第一 実施形態と同様である。第一の実施形態で 、タギングシーケンスを含む画像取得シー ンスにパラレル撮影法を組み合わせている 、本実施形態では、高速化技術の中で、ス イラル撮影法を組み合わせる。

 本実施形態においても、ピーク位置算出 理部118aおよびピーク範囲算出処理部118bに り計測必須領域を決定する手法は、第一の 施形態と同じである。また、画像再構成処 部118dによる画像再構成処理は、従来のスパ ラル撮影法の処理と同様であるため、ここ は、説明しない。以下、第一の実施形態と なる構成に主眼をおいて説明する。

 本実施形態では、上述のように、スパイ ル撮影法を適用する。従って、予めタギン シーケンスを含む画像取得シーケンスにス イラル撮影法を組み合わせた撮像パルスシ ケンスが用意される。スパイラル撮影法で 、k空間の中心部から端部へと螺旋状に広が る軌跡を形成するように位相エンコード傾斜 磁場とリードアウト傾斜磁場とを印加しなが らエコーをサンプリングしてデータを収集す る。

 本実施形態では、シーケンス調整処理部1 18cは、計測必須領域では、密に走査するよう 、位相エンコード傾斜磁場およびリードアウ ト傾斜磁場の印加量を変化させる。

 通常のスパイラル撮影法は、位相エンコ ド方向およびリードアウト方向にそれぞれ 幅が漸増する振動傾斜磁場を用いてk空間を スパイラル状にスキャンするものであり、振 幅が増加する度合い(増加度)は通常一定であ 。本実施形態では、計測必須領域をスキャ する際に、この傾斜磁場振幅の増加度を基 の増加度より小さくするように調整し、計 必須領域を密に計測する。具体的には、r方 向の計測必須領域については、漸増するリー ドアウト傾斜磁場の強度が、r方向の計測必 領域の一端部(原点に近い側の端部)に相当す る強度に達する時点から計測必須領域の他端 部(原点から遠い側の端部)に相当する強度に する時点まで、増加度を基準の増加度より さく設定するとともに、位相エンコード傾 磁場についても同様に強度の増加度を変化 せる。これにより、計測必須領域を含むス イラル状の領域では半径方向のスキャンの が狭くなり、データ計測密度が細かくなる p方向の計測必須領域についても、同様に位 相エンコード傾斜磁場が、p方向の計測必須 域に相当する強度範囲はその増加度を基準 増加度より小さく設定するとともにリード ウト方向の傾斜磁場も同様に強度の増加度 変化させる。

 なお、スパイラルの形状或いはr方向およ びp方向の計測必須領域の座標によっては、 方向の計測必須領域を含むようにスキャン ることが可能である。例えば、r方向の計測 須領域の両端の座標を(Nrd-Wr/2,0)、(Nrd+Wr/2、0 )、p方向の計測必須領域の両端の座標を(Npd-Wp /2,0)、(Npd+Wp/2、0)、Nrd-Wr/2とNpd-Wp/2との値の小 い方をWmin、Nrd+Wr/2とNpd+Wp/2との値の大きい をWmaxとすると、WminからWmaxまでの間、r方向 よびp方向の傾斜磁場の強度の増加度を小さ く設定するよう構成してもよい。

 以上説明したように、本実施形態によれ 、エコー信号の一次成分を高精度に計測す 必要があるタギングシーケンスを含む画像 得シーケンスにおいて、画質の劣化を招く となくスパイラル撮影法を組み合わせるこ ができる。従って、タギングシーケンスを む画像取得シーケンスを高速に実施するこ ができ、画質の劣化なくタグ付きのシネ画 を短時間で得ることができる。

 また、スパイラル撮影法を組み合わせて るため、撮影中に被検体が動いた場合でも 位相エンコード方向に画像が流れたような ーチファクトが発生しにくい。

 また、本実施形態においても、計測必須 域のデータをディスプレイ119等に出力し、 ーザが、計測必須領域が上述のように計測 れるよう撮像パルスシーケンスの撮像パラ ータを変更するよう構成してもよい。