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Title:
MANUFACTURING METHOD FOR INTERNAL-DIE COATED ARTICLE, AND INTERNAL-DIE COATED ARTICLE FORMING APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/054490
Kind Code:
A1
Abstract:
An internal-mold coated-article forming mold includes a back-forming mold (3), a surface-forming mold (1) and a film-forming mold (2). The back-forming mold and the surface-forming mold are opened while the back-forming mold holding a molding (22). The surface-forming mold confronting the back-forming mold is changed to the film-forming mold. The back-forming mold and the film-forming mold holding the molding are closed to form a coating cavity (14) for coating the molding with thermosetting paint, between the molding and the film-forming mold.

Inventors:
HAMAOKA KOICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/069325
Publication Date:
April 30, 2009
Filing Date:
October 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NISSHA PRINTING (JP)
HAMAOKA KOICHI (JP)
International Classes:
B29C45/16
Foreign References:
JP3988660B22007-10-10
JPS53136060A1978-11-28
JPH06254906A1994-09-13
JPH09183142A1997-07-15
JP2007253494A2007-10-04
JPH07195436A1995-08-01
JPH0852753A1996-02-27
JP2005162903A2005-06-23
JP2004358951A2004-12-24
Attorney, Agent or Firm:
TANAKA, Mitsuo et al. (IMP Building3-7, Shiromi 1-chome,Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 01, JP)
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Claims:
 裏面形成金型(3,203)と表面形成金型(1,201)と塗膜形成金型(2,202)とを備える型内塗装品形成用金型を用い、
 (i)上記裏面形成金型と上記表面形成金型とを型閉じして、成形品(22,15,16,222)を形成するための成形キャビティ(11,12,13,213)を上記裏面形成金型と上記表面形成金型との間に形成し、
 (ii)上記成形キャビティ内に成形樹脂を充填して冷却固化させて上記成形品を形成し、
 (iii)上記裏面形成金型が上記成形品を保持する状態で上記裏面形成金型と上記表面形成金型とを型開きし、
 (iv)上記裏面形成金型が上記表面形成金型に対向する状態から、上記裏面形成金型が上記塗膜形成金型に対向する状態に切り替え、
 (v)上記成形品を保持する上記裏面形成金型と上記塗膜形成金型とを型閉じして、上記成形品を熱硬化性塗料で塗装するための塗装キャビティ(14,15,16,214)を上記成形品と上記塗膜形成金型との間に形成し、
 (vi)上記塗装キャビティ内に上記熱硬化性塗料を注入して固化させることにより、
 上記成形品に熱硬化性塗料層(21,221)を一体被覆させる型内塗装品の製造方法。
 上記(vi)工程において使用する上記熱硬化性塗料が、
  アクリレート基を有するオリゴマー又は不飽和ポリエステル樹脂と、これらの成分と共重合可能なエチレン性不飽和モノマーとのうちのいずれかと、
  架橋効率が8以上である有機過酸化物開始剤とを含有する一液型塗料である請求項1に記載の型内塗装品の製造方法。
 上記(vi)工程において上記塗装キャビティ内に上記熱硬化性塗料を注入して固化させた結果として形成された上記熱硬化性塗料層の厚みが、10~100μmである請求項1又は2に記載の型内塗装品の製造方法。
 上記裏面形成金型が上記表面形成金型に対向する状態から、上記裏面形成金型が上記塗膜形成金型に対向する状態に切り替えるとき、上記裏面形成金型が固定された、射出成形機(124)の回転可能な可動盤(34)を回転させて、上記裏面形成金型と対向する上記表面形成金型を上記塗膜形成金型に交換する請求項1~3のいずれか1つに記載の型内塗装品の製造方法。
 上記裏面形成金型が上記表面形成金型に対向する状態から、上記裏面形成金型が上記塗膜形成金型に対向する状態に切り替えるとき、上記表面形成金型と上記塗膜形成金型とが固定された、射出成形機(124)の回転可能な可動盤(34)を回転させて、上記裏面形成金型と対向する上記表面形成金型を上記塗膜形成金型に交換する請求項1~3のいずれか1つに記載の型内塗装品の製造方法。
 上記裏面形成金型である第1の裏面形成金型(4)に加えて、第2の裏面形成金型(5)を有し、上記2つの裏面形成金型のうちの1つの裏面形成金型と上記表面形成金型を用いる上記(i)~(ii)の工程と、他の裏面形成金型と上記塗膜形成金型を用いる上記(v)~(vi)の工程とを同時に行うものである請求項4に記載の型内塗装品の製造方法。
 上記裏面形成金型が上記表面形成金型に対向する状態から、上記裏面形成金型が上記塗膜形成金型に対向する状態に切り替えるとき、上記裏面形成金型を上記表面形成金型と上記塗膜形成金型との間に配置し、かつ、上記裏面形成金型が、その表面と裏面のそれぞれがキャビティ形成可能な形状を有する状態で、上記裏面形成金型が表裏面を交換するように回転することによって上記裏面形成金型と対向する上記表面形成金型を上記塗膜形成金型に交換する請求項1~3のいずれか1つに記載の型内塗装品の製造方法。
 上記裏面形成金型が上記表面形成金型に対向する状態から、上記裏面形成金型が上記塗膜形成金型に対向する状態に切り替えるとき、上記裏面形成金型を上記表面形成金型と上記塗膜形成金型との間に配置し、かつ、上記裏面形成金型が、その表面がキャビティ形成可能な形状を有する状態で、上記裏面形成金型の上記表面が上記表面形成金型あるいは上記塗膜形成金型と対向するように回転することによって上記裏面形成金型と対向する上記表面形成金型を上記塗膜形成金型に交換する請求項1~3のいずれか1つに記載の型内塗装品の製造方法。
 上記裏面形成金型が上記表面形成金型に対向する状態から、上記裏面形成金型が上記塗膜形成金型に対向する状態に切り替えるとき、上記型内塗装品形成用金型が型締用金型(6)をさらに備え、かつ、上記表面形成金型と上記塗膜形成金型とを上記裏面形成金型と上記型締用金型との間に配置し、かつ、上記表面形成金型と上記塗膜形成金型とが表裏一体に固定された状態で、上記表面形成金型と上記塗膜形成金型とが上記裏面形成金型あるいは上記型締用金型と対向するように回転することによって上記裏面形成金型と対向する上記表面形成金型を上記塗膜形成金型に交換する請求項1~3のいずれか1つに記載の型内塗装品の製造方法。
 上記表面形成金型と上記裏面形成金型の間に成形同時絵付シート(71)を配置し、上記成形品を形成すると同時に上記成形品の表面に上記成形同時絵付シートを一体化する請求項1又は2に記載の型内塗装品の製造方法。
 上記塗膜形成金型と上記裏面形成金型の間に成形同時絵付シート(71)を配置し、上記熱硬化性塗料層を形成すると同時に上記成形同時絵付シートを一体化する請求項1又は2に記載の型内塗装品の製造方法。
 裏面形成金型(3,203)と表面形成金型(1,201)と塗膜形成金型(2,202)とを有する型内塗装品形成用金型と、
 上記裏面形成金型と上記表面形成金型とを型締め及び型開きするとともに、上記裏面形成金型(3,203)と上記塗膜形成金型とを型締め及び型開きする型締め機構(121,122,123)と、
 上記裏面形成金型を移動させるか、又は、上記表面形成金型と上記塗膜形成金型とを移動させることにより、上記裏面形成金型が上記表面形成金型に対向する状態から、上記裏面形成金型が上記塗膜形成金型に対向する状態に切り替える切り替え機構(34,122R)と、
 上記裏面形成金型と上記表面形成金型とで形成された成形キャビティ(11,12,13,213)内に樹脂を注入して成形品(22,15,16,222)を形成する樹脂注入機(124)と、
 上記裏面形成金型と上記塗膜形成金型とで形成された塗装キャビティ(14,15,16,214)内に熱硬化性塗料を注入して固化させることにより、上記成形品に熱硬化性塗料層(21,221)を一体被覆させる塗料注入機(41)と、
 を備える型内塗装品形成装置。
 上記裏面形成金型である第1の裏面形成金型(4)に加えて、第2の裏面形成金型(5)を有する請求項12に記載の型内塗装品形成装置。
 上記切り替え機構が、上記第1の裏面形成金型と上記第2の裏面形成金型とが支持された回転盤(34)を有し、上記回転盤の回転により、上記第1の裏面形成金型と上記第2の裏面形成金型とのうちいずれか一方の金型が上記表面形成金型に対向するように位置すると同時にいずれか一方の金型が上記塗膜形成金型に対向するように位置し、上記回転盤の回転により上記第1の裏面形成金型と上記第2の裏面形成金型とが交換されることにより、上記第1の裏面形成金型と上記第2の裏面形成金型とのそれぞれの金型に対して、上記表面形成金型と上記塗膜形成金型とが交換される請求項13に記載の型内塗装品形成装置。
 上記(vi)の工程において、上記塗装キャビティ内に上記熱硬化性塗料を注入し、注入完了とほぼ同時に、注入された熱硬化性塗料を加圧し、その後、固化させることにより、
 上記成形品に熱硬化性塗料層(21,221)を一体被覆させる請求項1に記載の型内塗装品の製造方法。
 上記成形品がタブ部(223)と製品部(224)とを有する状態で、上記(v)の工程において、上記タブ部の表面に形成される上記塗装キャビティの厚みを、上記製品部の表面に形成される上記塗装キャビティの厚み以上に形成する請求項15に記載の型内塗装品の製造方法。
 上記裏面形成金型が、圧縮ブロック(204)と、上記圧縮ブロックの周囲に位置しかつ上記圧縮ブロックに対して相対的に移動可能な外周プレート(205)とを備えて、上記塗料注入機により上記塗装キャビティ内に上記熱硬化性塗料を注入した後、注入完了とほぼ同時に、上記型締め機構の可動盤の型締め動作によって上記外周プレートに対して上記圧縮ブロックを上記塗膜形成金型側に移動させて、注入された熱硬化性塗料を加圧することができ、
 さらに、上記塗膜形成金型に配置されかつ上記塗料注入機が上記熱硬化性塗料を硬化させないように温度調節する温度調節機(112)を備える、請求項12に記載の型内塗装品形成装置。
 上記圧縮ブロックと上記外周プレートとの間のスライドブッシング(211,212)が、上記成形品が形成される上記成形キャビティの上記圧縮ブロックのキャビティ形成面沿いに位置する請求項17に記載の型内塗装品形成装置。
 上記裏面形成金型である第1の裏面形成金型(4)に加えて、第2の裏面形成金型(5)を有する請求項17又は18に記載の型内塗装品形成装置。
 上記(vi)の工程において、上記塗装キャビティ内に上記熱硬化性塗料を注入し、注入完了とほぼ同時に、注入された熱硬化性塗料を加圧するとき、
 上記裏面形成金型が、圧縮ブロック(204)と、上記圧縮ブロックの周囲に位置しかつ上記圧縮ブロックに対して相対的に移動可能な外周プレート(205)とを備える状態で、
 上記(i)の工程において、上記裏面形成金型と上記表面形成金型とを型閉じして、上記成形品を形成するための上記成形キャビティを上記裏面形成金型の上記圧縮ブロックと上記外周プレートと上記表面形成金型との間に形成し、
 上記(iii)の工程において、上記裏面形成金型の上記圧縮ブロックが上記成形品を保持する状態で上記裏面形成金型と上記表面形成金型とを型開きし、
 上記(v)の工程において、上記成形品を保持する上記裏面形成金型と上記塗膜形成金型とを型閉じして、上記成形品を上記熱硬化性塗料で塗装するための上記塗装キャビティを上記成形品と上記塗膜形成金型と上記外周プレートとの間に形成し、
 上記(vi)の工程において、上記塗装キャビティ内に上記熱硬化性塗料を注入し、注入完了とほぼ同時に、上記外周プレートに対して上記圧縮ブロックを塗膜形成金型側に移動させることによって上記注入された熱硬化性塗料を加圧したのち、固化させることにより、
 上記成形品に熱硬化性塗料層(21,221)を一体被覆させる請求項15又は16に記載の型内塗装品の製造方法。
 上記(vi)の工程において、上記圧縮ブロックと上記外周プレートとの間のスライドブッシング(211,212)が、上記成形品が形成される成形キャビティの上記圧縮ブロックのキャビティ形成面沿いに位置することにより、上記成形品で上記スライドブッシングが覆われた状態で、上記塗装キャビティ内に上記熱硬化性塗料を注入する請求項20に記載の型内塗装品の製造方法。
 上記裏面形成金型が上記表面形成金型に対向する状態から、上記裏面形成金型が上記塗膜形成金型に対向する状態に切り替えるとき、上記表面形成金型と上記塗膜形成金型、あるいは、上記裏面形成金型が固定された射出成形機の可動盤もしくは可動盤に付いている回転盤を回転させて、上記裏面形成金型と対向する上記表面形成金型を上記塗膜形成金型に交換する請求項15又は16に記載の型内塗装品の製造方法。
 上記裏面形成金型である第1の裏面形成金型(4)に加えて、第2の裏面形成金型(5)を有し、上記2つの裏面形成金型のうちの1つの裏面形成金型と上記表面形成金型を用いる上記(i)~(ii)の工程と、他の裏面形成金型と上記塗膜形成金型を用いる上記(v)~(vi)の工程を同時に行うものである請求項15又は16に記載の型内塗装品の製造方法。
 上記(vi)工程において上記塗装キャビティ内に上記熱硬化性塗料を注入して固化させた結果として形成された上記熱硬化性塗料層の厚みが、10~300μmである請求項15又は16に記載の型内塗装品の製造方法。
Description:
型内塗装品の製造方法及び型内 装品形成装置

 本発明は、金型内で成形した成形品の表 と金型キャビティ面との間に熱硬化性塗料 注入した後、熱硬化性塗料を金型内で硬化 せて、成形品表面に熱硬化性塗料を密着一 化させる型内塗装品の製造方法及び型内塗 品形成装置に関する。

 従来の型内塗装に使用される金型として 成形品の外周部分を形成する箇所を、全周 渡り、型開き方向に対してテーパーがほと どなく平行な雄雌部分で隔てられ、雄型の ち上がりが大きくてキャビティ空間が奥に く形成されるように構成される構造(シェア エッジ構造または縦食い切り構造ともいう) よりキャビティからの塗料漏れを防いだ状 で、微小距離だけ型開きをしてから被覆材 注入する技術が特許文献1に開示されている( 図11A~図11D参照)。図11A~図11Dにおいて、101は固 定金型、102は固定金型101に対向して配置され た可動金型、103は固定金型101と可動金型102と の間のキャビティに被覆材105を注入する被覆 材注入機、104は樹脂成形品である。

特開2001-96573号公報

 しかし、上記の構造であっても、シェア ッジ部分106にはわずかながらテーパー角が るため、微小距離だけ型開きをすると、シ アエッジ部分がわずかに開いてしまう。そ 結果、被覆材105を注入すると、シェアエッ 部分106に被覆材105がキャビティから漏れて まうため、型内塗装品に被覆材105によるバ が発生してしまうという問題があった。ま 、樹脂成形品104の側面部にも加飾する場合 側面部の立ち角が大きくなると、微小型開 をしたとき(図11B参照)に天面部に比べて側 部では樹脂成形品104と金型101,102との距離が さくなるので、側面部の被覆材105の厚みが 面部より薄くなってしまう(図11C及び図11CD 照)。さらに、樹脂成形後に被覆材105を注入 るという工程をとるため、単位時間当たり ショット数が少なくなってしまう(サイクル タイムが長くなってしまう)という問題があ 。

 本発明の目的は、パーティング面同士が かないようにして、上記の問題が発生しな ようにするための型内塗装品の製造方法及 型内塗装品形成装置を提供することにある

 本発明は上記目的を達成するため、以下 ような特徴を備える。

 本発明の第1態様によれば、裏面形成金型と 表面形成金型と塗膜形成金型とを備える型内 塗装品形成用金型を用い、
 (i)上記裏面形成金型と上記表面形成金型と 型閉じして、成形品を形成するための成形 ャビティを上記裏面形成金型と上記表面形 金型との間に形成し、
 (ii)上記成形キャビティ内に成形樹脂を充填 して冷却固化させて上記成形品を形成し、
 (iii)上記裏面形成金型が上記成形品を保持 る状態で上記裏面形成金型と上記表面形成 型とを型開きし、
 (iv)上記裏面形成金型が上記表面形成金型に 対向する状態から、上記裏面形成金型が上記 塗膜形成金型に対向する状態に切り替え、
 (v)上記成形品を保持する上記裏面形成金型 上記塗膜形成金型とを型閉じして、上記成 品を熱硬化性塗料で塗装するための塗装キ ビティを上記成形品と上記塗膜形成金型と 間に形成し、
 (vi)上記塗装キャビティ内に上記熱硬化性塗 料を注入して固化させることにより、
 上記成形品に熱硬化性塗料層を一体被覆さ る型内塗装品の製造方法を提供する。

 本発明の第2態様によれば、上記(vi)工程に いて使用する上記熱硬化性塗料が、
  アクリレート基を有するオリゴマー又は 飽和ポリエステル樹脂と、これらの成分と 重合可能なエチレン性不飽和モノマーとの ちのいずれかと、
  架橋効率が8以上である有機過酸化物開始 とを含有する一液型塗料である第1の態様に 記載の型内塗装品の製造方法を提供する。

 本発明の第3態様によれば、上記(vi)工程 おいて上記塗装キャビティ内に上記熱硬化 塗料を注入して固化させた結果として形成 れた上記熱硬化性塗料層の厚みが、10~100μm ある第1又は2の態様に記載の型内塗装品の製 造方法を提供する。

 本発明の第4態様によれば、上記裏面形成 金型が上記表面形成金型に対向する状態から 、上記裏面形成金型が上記塗膜形成金型に対 向する状態に切り替えるとき、上記裏面形成 金型が固定された、射出成形機の回転可能な 可動盤を回転させて、上記裏面形成金型と対 向する上記表面形成金型を上記塗膜形成金型 に交換する第1~3のいずれか1つの態様に記載 型内塗装品の製造方法を提供する。

 本発明の第5態様によれば、上記裏面形成 金型が上記表面形成金型に対向する状態から 、上記裏面形成金型が上記塗膜形成金型に対 向する状態に切り替えるとき、上記表面形成 金型と上記塗膜形成金型とが固定された、射 出成形機の回転可能な可動盤を回転させて、 上記裏面形成金型と対向する上記表面形成金 型を上記塗膜形成金型に交換する第1~3のいず れか1つの態様に記載の型内塗装品の製造方 を提供する。

 本発明の第6態様によれば、上記裏面形成 金型である第1の裏面形成金型に加えて、第2 裏面形成金型を有し、上記2つの裏面形成金 型のうちの1つの裏面形成金型と上記表面形 金型を用いる上記(i)~(ii)の工程と、他の裏面 形成金型と上記塗膜形成金型を用いる上記(v) ~(vi)の工程とを同時に行うものである第4の態 様に記載の型内塗装品の製造方法を提供する 。

 本発明の第7態様によれば、上記裏面形成 金型が上記表面形成金型に対向する状態から 、上記裏面形成金型が上記塗膜形成金型に対 向する状態に切り替えるとき、上記裏面形成 金型を上記表面形成金型と上記塗膜形成金型 との間に配置し、かつ、上記裏面形成金型が 、その表面と裏面のそれぞれがキャビティ形 成可能な形状を有する状態で、上記裏面形成 金型が表裏面を交換するように回転すること によって上記裏面形成金型と対向する上記表 面形成金型を上記塗膜形成金型に交換する第 1~3のいずれか1つの態様に記載の型内塗装品 製造方法を提供する。

 本発明の第8態様によれば、上記裏面形成 金型が上記表面形成金型に対向する状態から 、上記裏面形成金型が上記塗膜形成金型に対 向する状態に切り替えるとき、上記裏面形成 金型を上記表面形成金型と上記塗膜形成金型 との間に配置し、かつ、上記裏面形成金型が 、その表面がキャビティ形成可能な形状を有 する状態で、上記裏面形成金型の上記表面が 上記表面形成金型あるいは上記塗膜形成金型 と対向するように回転することによって上記 裏面形成金型と対向する上記表面形成金型を 上記塗膜形成金型に交換する第1~3のいずれか 1つの態様に記載の型内塗装品の製造方法を 供する。

 本発明の第9態様によれば、上記裏面形成 金型が上記表面形成金型に対向する状態から 、上記裏面形成金型が上記塗膜形成金型に対 向する状態に切り替えるとき、上記型内塗装 品形成用金型が型締用金型をさらに備え、か つ、上記表面形成金型と上記塗膜形成金型と を上記裏面形成金型と上記型締用金型との間 に配置し、かつ、上記表面形成金型と上記塗 膜形成金型とが表裏一体に固定された状態で 、上記表面形成金型と上記塗膜形成金型とが 上記裏面形成金型あるいは上記型締用金型と 対向するように回転することによって上記裏 面形成金型と対向する上記表面形成金型を上 記塗膜形成金型に交換する第1~3のいずれか1 の態様に記載の型内塗装品の製造方法を提 する。

 本発明の第10態様によれば、上記表面形 金型と上記裏面形成金型の間に成形同時絵 シートを配置し、上記成形品を形成すると 時に上記成形品の表面に上記成形同時絵付 ートを一体化する第1又は2の態様に記載の型 内塗装品の製造方法を提供する。

 本発明の第11態様によれば、上記塗膜形 金型と上記裏面形成金型の間に成形同時絵 シートを配置し、上記熱硬化性塗料層を形 すると同時に上記成形同時絵付シートを一 化する第1又は2の態様に記載の型内塗装品の 製造方法を提供する。

 本発明の第12態様によれば、裏面形成金型 表面形成金型と塗膜形成金型とを有する型 塗装品形成用金型と、
 上記裏面形成金型と上記表面形成金型とを 締め及び型開きするとともに、上記裏面形 金型と上記塗膜形成金型とを型締め及び型 きする型締め機構と、
 上記裏面形成金型を移動させるか、又は、 記表面形成金型と上記塗膜形成金型とを移 させることにより、上記裏面形成金型が上 表面形成金型に対向する状態から、上記裏 形成金型が上記塗膜形成金型に対向する状 に切り替える切り替え機構と、
 上記裏面形成金型と上記表面形成金型とで 成された成形キャビティ内に樹脂を注入し 成形品を形成する樹脂注入機と、
 上記裏面形成金型と上記塗膜形成金型とで 成された塗装キャビティ内に熱硬化性塗料 注入して固化させることにより、上記成形 に熱硬化性塗料層を一体被覆させる塗料注 機と、
 を備える型内塗装品形成装置を提供する。

 本発明の第13態様によれば、上記裏面形 金型である第1の裏面形成金型に加えて、第2 の裏面形成金型を有する第12の態様に記載の 内塗装品形成装置を提供する。

 本発明の第14態様によれば、上記切り替 機構が、上記第1の裏面形成金型と上記第2の 裏面形成金型とが支持された回転盤を有し、 上記回転盤の回転により、上記第1の裏面形 金型と上記第2の裏面形成金型とのうちいず か一方の金型が上記表面形成金型に対向す ように位置すると同時にいずれか一方の金 が上記塗膜形成金型に対向するように位置 、上記回転盤の回転により上記第1の裏面形 成金型と上記第2の裏面形成金型とが交換さ ることにより、上記第1の裏面形成金型と上 第2の裏面形成金型とのそれぞれの金型に対 して、上記表面形成金型と上記塗膜形成金型 とが交換される第13の態様に記載の型内塗装 形成装置を提供する。

 本発明の第15態様によれば、上記(vi)の工程 おいて、上記塗装キャビティ内に上記熱硬 性塗料を注入し、注入完了とほぼ同時に、 入された熱硬化性塗料を加圧し、その後、 化させることにより、
 上記成形品に熱硬化性塗料層を一体被覆さ る第1の態様に記載の型内塗装品の製造方法 を提供する。

 本発明の第16態様によれば、上記成形品 タブ部と製品部とを有する状態で、上記(v) 工程において、上記タブ部の表面に形成さ る上記塗装キャビティの厚みを、上記製品 の表面に形成される上記塗装キャビティの み以上に形成する第15の態様に記載の型内塗 装品の製造方法を提供する。

 本発明の第17態様によれば、上記裏面形成 型が、圧縮ブロックと、上記圧縮ブロック 周囲に位置しかつ上記圧縮ブロックに対し 相対的に移動可能な外周プレートとを備え 、上記塗料注入機により上記塗装キャビテ 内に上記熱硬化性塗料を注入した後、注入 了とほぼ同時に、上記型締め機構の可動盤 型締め動作によって上記外周プレートに対 て上記圧縮ブロックを上記塗膜形成金型側 移動させて、注入された熱硬化性塗料を加 することができ、
 さらに、上記塗膜形成金型に配置されかつ 記塗料注入機が上記熱硬化性塗料を硬化さ ないように温度調節する温度調節機を備え 、第12の態様に記載の型内塗装品形成装置 提供する。

 本発明の第18態様によれば、上記圧縮ブ ックと上記外周プレートとの間のスライド ッシングが、上記成形品が形成される上記 形キャビティの上記圧縮ブロックのキャビ ィ形成面沿いに位置する第17の態様に記載の 型内塗装品形成装置を提供する。

 本発明の第19態様によれば、上記裏面形 金型である第1の裏面形成金型に加えて、第2 の裏面形成金型を有する第17又は18の態様に 載の型内塗装品形成装置を提供する。

 本発明の第20態様によれば、上記(vi)の工程 おいて、上記塗装キャビティ内に上記熱硬 性塗料を注入し、注入完了とほぼ同時に、 入された熱硬化性塗料を加圧するとき、
 上記裏面形成金型が、圧縮ブロックと、上 圧縮ブロックの周囲に位置しかつ上記圧縮 ロックに対して相対的に移動可能な外周プ ートとを備える状態で、
 上記(i)の工程において、上記裏面形成金型 上記表面形成金型とを型閉じして、上記成 品を形成するための上記成形キャビティを 記裏面形成金型の上記圧縮ブロックと上記 周プレートと上記表面形成金型との間に形 し、
 上記(iii)の工程において、上記裏面形成金 の上記圧縮ブロックが上記成形品を保持す 状態で上記裏面形成金型と上記表面形成金 とを型開きし、
 上記(v)の工程において、上記成形品を保持 る上記裏面形成金型と上記塗膜形成金型と 型閉じして、上記成形品を上記熱硬化性塗 で塗装するための上記塗装キャビティを上 成形品と上記塗膜形成金型と上記外周プレ トとの間に形成し、
 上記(vi)の工程において、上記塗装キャビテ ィ内に上記熱硬化性塗料を注入し、注入完了 とほぼ同時に、上記外周プレートに対して上 記圧縮ブロックを塗膜形成金型側に移動させ ることによって上記注入された熱硬化性塗料 を加圧したのち、固化させることにより、
 上記成形品に熱硬化性塗料層を一体被覆さ る第15又は16の態様に記載の型内塗装品の製 造方法を提供する。

 本発明の第21態様によれば、上記(vi)の工 において、上記圧縮ブロックと上記外周プ ートとの間のスライドブッシングが、上記 形品が形成される成形キャビティの上記圧 ブロックのキャビティ形成面沿いに位置す ことにより、上記成形品で上記スライドブ シングが覆われた状態で、上記塗装キャビ ィ内に上記熱硬化性塗料を注入する第20の 様に記載の型内塗装品の製造方法を提供す 。

 本発明の第22態様によれば、上記裏面形 金型が上記表面形成金型に対向する状態か 、上記裏面形成金型が上記塗膜形成金型に 向する状態に切り替えるとき、上記表面形 金型と上記塗膜形成金型、あるいは、上記 面形成金型が固定された射出成形機の可動 もしくは可動盤に付いている回転盤を回転 せて、上記裏面形成金型と対向する上記表 形成金型を上記塗膜形成金型に交換する第15 又は16の態様に記載の型内塗装品の製造方法 提供する。

 本発明の第23態様によれば、上記裏面形 金型である第1の裏面形成金型に加えて、第2 の裏面形成金型を有し、上記2つの裏面形成 型のうちの1つの裏面形成金型と上記表面形 金型を用いる上記(i)~(ii)の工程と、他の裏 形成金型と上記塗膜形成金型を用いる上記(v )~(vi)の工程を同時に行うものである第15又は1 6の態様に記載の型内塗装品の製造方法を提 する。

 本発明の第24態様によれば、上記(vi)工程 おいて上記塗装キャビティ内に上記熱硬化 塗料を注入して固化させた結果として形成 れた上記熱硬化性塗料層の厚みが、10~300μm ある第15又は16の態様に記載の型内塗装品の 製造方法を提供する。

 本発明の型内塗装品の製造方法及び型内 装品形成装置は、以上のとおりの工程を有 るので、次のような優れた効果を有する。

 本発明の第1態様及び第12態様の構成によ ば、裏面形成金型と塗膜形成金型とを型閉 する際には、塗装キャビティ以外に全く隙 がなくかつ強い型締力で固定できるので、 硬化性塗料を高圧で注入しても熱硬化性塗 が塗装キャビティから漏れず、型内塗装品 熱硬化性塗料層によるバリが発生すること ない。また、塗膜形成金型の形状を任意に 定できるので、成形品の側面部にも仕様通 の膜厚で熱硬化性塗料層を形成することが きる。

 また、本発明の第6態様及び第23態様によ ば、1つの成形品を成形する間にも、別の成 形品の表面に熱硬化性塗料層を形成すること ができるので、単位時間当たりのショット数 を増加できる効果がある。

 また、本発明の第2態様によれば、上記一 液型塗料は硬化性と付着性と外観と耐候性と に優れており、その結果、硬化時間を短縮で き、付着力・外観・耐候性の問題から型内被 覆方法を適用できなかった樹脂成形材料にも 適用できる効果がある。

 また、本発明の第3態様によれば、従来の 2色成形等では困難な薄膜の熱硬化性樹脂塗 を表面に形成できる効果がある。

 本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付 れた図面についての好ましい実施形態に関 した次の記述から明らかになる。この図面 おいては、
図1Aは、本発明の第1実施形態にかかる 型内塗装品の製造方法の工程を示す断面図で あり、 図1Bは、本発明の第1実施形態にかかる 型内塗装品の製造方法の工程を示す断面図で あり、 図1Cは、本発明の第1実施形態にかかる 型内塗装品の製造方法の工程を示す断面図で あり、 図1Dは、本発明の第1実施形態にかかる 型内塗装品の製造方法の工程を示す断面図で あり、 図1Eは、本発明の第1実施形態にかかる 型内塗装品の製造方法の工程を示す断面図で あり、 図1Fは、本発明の第1実施形態にかかる 型内塗装品の製造方法の工程を示す断面図で あり、 図1Gは、本発明の第1実施形態にかかる 型内塗装品の製造方法の工程を示す断面図で あり、 図1Hは、本発明の第1実施形態にかかる 型内塗装品の製造方法の工程を示す断面図で あり、 図2Aは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図2Bは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図2Cは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図2Dは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図2Eは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図2Fは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図2Gは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図2Hは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図3Aは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図3Bは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図3Cは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図3Dは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図3Eは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図3Fは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図3Gは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図3Hは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図4Aは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図4Bは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図4Cは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図4Dは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図4Eは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図4Fは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図4Gは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図4Hは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図5Aは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図5Bは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図5Cは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図5Dは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図6Aは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図6Bは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図6Cは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図6Dは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図6Eは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図6Fは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図6Gは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図6Hは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図7Aは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図7Bは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図7Cは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図7Dは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図7Eは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図7Fは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図7Gは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図7Hは、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図8は、本発明の上記第1実施形態にか る型内塗装品の製造方法及び型内塗装品形 装置に用いる塗料注入機の概略図であり、 図9は、本発明の上記第1実施形態にか る型内塗装品の製造方法により型内装飾絵 品を得るための成形同時絵付シートの断面 であり、 図10は、本発明の上記第1実施形態にか かる型内塗装品の製造方法により得られた型 内塗装品である型内塗装絵付品の断面図であ り、 図11Aは、従来の型内塗装品の製造方 の工程を示す断面図であり、 図11Bは、上記従来の型内塗装品の製 方法の工程を示す断面図であり、 図11Cは、上記従来の型内塗装品の製 方法の工程を示す断面図であり、 図11Dは、上記従来の型内塗装品の製 方法の工程を示す断面図であり、 図12Aは、本発明の第2実施形態にかか 型内塗装品の製造方法の工程を示す断面図 あり、 図12Bは、本発明の上記第2実施形態に かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断 図であり、 図12Cは、本発明の上記第2実施形態に かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断 図であり、 図12Dは、本発明の上記第2実施形態に かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断 図であり、 図12Eは、本発明の上記第2実施形態に かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断 図であり、 図12Fは、本発明の上記第2実施形態に かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断 図であり、 図12Gは、本発明の上記第2実施形態に かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断 図であり、 図13は、本発明の上記第2実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図14は、本発明の上記第2実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図15は、本発明の上記第2実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図16は、本発明の上記第2実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図17は、本発明の上記第2実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図18は、本発明の上記第2実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図19は、本発明の上記第2実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図20は、本発明の上記第2実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図21は、本発明の上記第2実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図22は、本発明の上記第2実施形態にか かる型内塗装品の製造方法の工程を示す断面 図であり、 図23は、本発明の上記第2実施形態にか かる型内塗装品の製造方法及び型内塗装品形 成装置に用いる塗料注入機の概略図であり、 図24は、本発明の上記第2実施形態にか かる型内塗装品の製造方法により得られた型 内塗装品の断面図であり、 図25Aは、従来の型内塗装品の製造方 の工程を示す断面図であり、 図25Bは、上記従来の型内塗装品の製 方法の工程を示す断面図であり、 図25Cは、上記従来の型内塗装品の製 方法の工程を示す断面図であり、 図25Dは、上記従来の型内塗装品の製 方法の工程を示す断面図であり、 図26は、本発明の上記第1及び第2実施 態にかかる型内塗装品の製造方法及び型内 装品形成装置に用いる制御装置と各駆動装 などとの関係を示すブロック図である。

 本発明の記述を続ける前に、添付図面にお て同じ部品については同じ参照符号を付し いる。
 図面を参照しながらこの発明の実施の形態 ついて詳しく説明する。

 (第1実施形態)
 図1A~図1Hは、本発明の第1実施形態にかかる 内塗装品の製造方法の工程をそれぞれ示す 面図である。図2A~図2Hは、本発明の上記第1 施形態にかかる型内塗装品の製造方法の工 をそれぞれを示す断面図である。図3A~図3H 、本発明の上記第1実施形態にかかる型内塗 品の製造方法の工程をそれぞれを示す断面 である。図4A~図4Hは、本発明の上記第1実施 態にかかる型内塗装品の製造方法の工程を れぞれを示す断面図である。図5A~図5Dは、 発明の上記第1実施形態にかかる型内塗装品 製造方法の工程をそれぞれを示す断面図で る。図6A~図6Hは、本発明の上記第1実施形態 かかる型内塗装品の製造方法の工程をそれ れを示す断面図である。図7A~図7Hは、本発 の上記第1実施形態にかかる型内塗装品の製 方法の工程をそれぞれを示す断面図である 図8は、本発明の上記第1実施形態にかかる 内塗装品の製造方法及び型内塗装品形成装 に用いる塗料注入機の概略図である。図9は 本発明の上記第1実施形態にかかる型内塗装 品の製造方法により型内装飾絵付品を得るた めの成形同時絵付シートの断面図である。図 10は、本発明の上記第1実施形態にかかる型内 塗装品の製造方法により得られた型内塗装品 である型内塗装絵付品の断面図である。

 図中、1は成形品22の表面を形成するため 表面形成金型、2は成形品22の塗膜を形成す ための塗膜形成金型、3は成形品22の裏面を 成するための裏面形成金型、4は第1裏面形 金型、5は第2裏面形成金型、6は型締用金型 11は成形キャビティ、12は第1成形キャビティ 、13は第2成形キャビティ、14は塗装キャビテ 、15は第1塗装キャビティ、16は第2塗装キャ ティ、21は熱硬化性塗料層、22は成形品、23 第1成形品、24は第2成形品、25は型内塗装品 26は第1型内塗装品、27は第2型内塗装品、28 型内塗装絵付品、31は固定盤、32は可動盤、3 3は可動盤回転軸、34は回転盤、41は塗料注入 、42は塗料注入ユニット、43は塗料タンク、 71は成形同時絵付シート、72は基体シート、73 は離型層、74は剥離層、75は絵付層、76はアン カー層、77は接着層、78は転写層である。

 最初に、本発明の上記第1実施形態にかか る型内塗装品の製造方法を、その製造方法に 使用する型内塗装品形成用金型についての説 明を交えながら説明する。

 本発明の第1実施形態にかかる型内塗装品 の製造方法に使用する型内塗装品形成用金型 は、裏面形成金型3と表面形成金型1と塗膜形 金型2とを備える。裏面形成金型3は、成形 22の裏面形状を形成するために用いられる。 表面形成金型1は、成形品22の表面形状を形成 するために用いられる。塗膜形成金型2は、 形品22の表面に熱硬化性塗料層21を形成する めに用いられる。図示されている裏面形成 型3と表面形成金型1と塗膜形成金型2とのそ ぞれの凹凸形状は、一例であって、これら 限られるものではない。

 まず、裏面形成金型3と表面形成金型1とを 例えば射出成形機124の型締め機構121又は123 使用して型閉じして、成形品22を形成するた めの成形キャビティ11を、裏面形成金型3と表 面形成金型1との間に形成する(図1A参照)。こ とき、裏面形成金型3が固定金型であり、表 面形成金型1が可動金型であるときには、表 形成金型1に連結された、射出成形機124の表 形成金型可動用の型締め機構121により表面 成金型1を移動させる。逆に、塗膜形成金型 2が固定金型であり、裏面形成金型3が可動金 であるときには、裏面形成金型3に連結され た、射出成形機124の裏面形成金型可動用の型 締め機構123により裏面形成金型3を移動させ 。
 次いで、この成形キャビティ11内に成形樹 を射出成形機124で充填し、冷却固化させる とにより、成形品22を得ることができる(図1B 参照)。その際、表面形成金型1と裏面形成金 3の間に、後述する成形同時絵付シート71(図 9参照)を配置し、成形品22を形成すると同時 成形品22の表面に成形同時絵付シート71を一 化することによって、成形品22を形成する 同時に成形品22の表面に成形同時絵付シート 71により絵付けすることもできる。

 次いで、裏面形成金型3が成形品22を保持 る状態で、裏面形成金型3と表面形成金型1 を、例えば射出成形機124の型締め機構121又 123を使用して型開きする(図1C参照)。これに り、表面形成金型1は成形品22から分離され 。このとき、裏面形成金型3が固定金型であ り、表面形成金型1が可動金型であるときに 、表面形成金型可動用の型締め機構121によ 表面形成金型1を移動させる。逆に、表面形 金型1が固定金型であり、裏面形成金型3が 動金型であるときには、裏面形成金型可動 の型締め機構123により裏面形成金型3を移動 せる。ここで、必ず、裏面形成金型3が成形 品22を保持するためには、例えば、エジェク ーピンを成形品22にもぐりこませて、成形 22がエジェクターピンに抱きつくようにした り、又は、成形品22に爪部などのアンダーカ ト形状を形成することによって、成形品22 付き出し時に傾斜ピンを作動させないと成 品22が裏面形成金型3から離れないようにす 、などすればよい。

 次いで、後述する射出成形機124の回転可 盤32及び回転盤回転装置122Rを使用して裏面 成金型3を回転又は移動させることにより、 裏面形成金型3と対向する表面形成金型1を塗 形成金型2に交換する(図1D参照)。この結果 交換された塗膜形成金型2が、表面形成金型1 に代わって、裏面形成金型3と対向する位置 位置する。すなわち、裏面形成金型3が表面 成金型1に対向する状態から、裏面形成金型 3が塗膜形成金型2に対向する状態に切り替え れる。ここで、回転可動盤32及び回転盤回 装置122Rとにより、金型交換機構(切り替え機 構)の一例を構成することができる。

 次いで、成形品22を保持する裏面形成金 3と、塗膜形成金型2とを、例えば射出成形機 124の型締め機構123又は122を使用して型閉じし て、成形品22を熱硬化性塗料で塗装するため 塗装キャビティ14を、成形品22の表面と塗膜 形成金型2の内面との間に形成する(図1E参照) このとき、裏面形成金型3が固定金型であり 、塗膜形成金型2が可動金型であるときには 塗膜形成金型2に連結された、射出成形機124 塗膜形成金型可動用の型締め機構122により 膜形成金型2を移動させる。逆に、塗膜形成 金型2が固定金型であり、裏面形成金型3が可 金型であるときには、裏面形成金型可動用 型締め機構123により裏面形成金型3を移動さ せる。

 次いで、この塗装キャビティ14内に熱硬 性塗料を熱硬化性塗料注入装置125から注入 て固化させることにより、成形品22の表面に 熱硬化性塗料層21を一体被覆させることによ 、型内塗装品25を製造することができる(図1 F参照)。その際、塗膜形成金型2と、裏面形成 金型3の成形品22との間に成形同時絵付シート 71を配置し、熱硬化性塗料層21を形成すると 時に成形同時絵付シート71を一体化すること によって、絵付けがされた型内塗装絵付品で ある型内塗装品25を製造することもできる。

 次いで、裏面形成金型3が成形品22を保持 る状態で、裏面形成金型3と塗膜形成金型2 を、例えば射出成形機124の型締め機構123又 122を使用して型開きする(図1G参照)。これに り、塗膜形成金型2は型内塗装品25から分離 れる。

 次いで、後述する射出成形機124の回転可 盤32及び回転盤回転装置122Rを使用して裏面 成金型3を回転又は移動させることにより、 裏面形成金型3に対向する塗膜形成金型2を表 形成金型1に交換する(図1H参照)。この結果 交換された表面形成金型1が、塗膜形成金型2 に代わって、裏面形成金型3と対向する位置 位置する。その後、図1Aの工程に続く。

 このようにして、図1A~図1Hまでの一連の 程を行なうことにより、型内塗装品25を製造 することができる。連続して、型内塗装品25 製造する場合には、図1Hの工程に続いて、 1Aの工程~図1Hの工程を順に繰り返せばよい。

 型開き及び型閉じを行うための型締め機 121,122,123としては、例えば、射出成形機124 トグル式の型締め機構又は直圧式の型締め 構を使用することができる。

 なお、本願の図面においては、簡略化及 理解しやすくするため、表面形成金型可動 の型締め機構121、裏面形成金型可動用の型 め機構123、塗膜形成金型可動用の型締め機 122は、一部の図にのみ記載し、他の図にお ては、図示を省略している。また、熱硬化 塗料注入装置125及び回転盤回転装置122R並び に後述する金型温度調節機113及び111及び112に ついても、同様に、簡略化及び理解しやすく するため、一部の図にのみ記載し、他の図に おいては、図示を省略している。

 塗膜形成金型2と表面形成金型1とは形状 異なり、塗膜形成金型2(特に、裏面形成金型 3に対向する面の部分)は、例えば表面形成金 1よりも外形形状を大きくし(例えば、塗装 ャビティ形成用の面が凹部の場合には凹部 大きさ若しくは深さを大きくし、又は、塗 キャビティ用の面が凸部の場合には凸部の きさを小さくし若しくは高さを低くし)、成 品22と接しない部分が形成できるように設 する。この成形品22と接しない部分が、塗装 キャビティ14に該当する。塗装キャビティ14 形状は、所望とする熱硬化性塗料層21のパタ ーン(例えば形状など)又は厚みに応じて適宜 定する。塗装キャビティ14は、成形品22の表 面全体に渡っていてもよいし、成形品22の表 の一部にのみ形成されていてもよい。また 後述する第2実施形態のように、塗膜形成金 型2のキャビティ14の製品部分に圧縮機構を設 けることにより、熱硬化性塗料層21の表面に ケが現出せず、塗膜形成金型2の塗装キャビ ティ14の面に形成された微細形状を熱硬化性 料層21に確実に転写することができる。

 なお、裏面形成金型3と、表面形成金型1 、塗膜形成金型2との金型の材質は同じ材料( 例えば金属)であってもよいし、異なる材料( えば金属)であっていてもよい。

 また、成形樹脂の射出口を表面形成金型1 側に設置してもよいし(図1A~図1C参照)、又は 裏面形成金型3側にしてもよい(図2A~図2H参照) 。図2A~図2Hは、上記第1実施形態の変形例であ り、成形樹脂の射出口を表面形成金型1側に 置した点のみが、図1A~図1Hと異なり、図2A~図 2Hのそれぞれの工程は、図1A~図1Hのそれぞれ 工程とそれぞれ同じであるため、説明は省 する。

 また、熱硬化性塗料の注入位置は、塗装 ャビティ14の中央に設けてもよいが(図1E及 図1F参照)、この場合にはノズルピンの跡が ることになる。このため、ノズルピンの跡 無い外観が要求される場合には、鍵穴又は ンブレム取り付け位置等を利用したり、又 、製品の外側に仮製品部を設けて、そこに 入位置を設置すればよい。

 また、表面形成金型1及び塗膜形成金型2 、両方とも鏡面金型としてもよいし、又は 両方ともシボ金型としてもよいし、又は、 ちらか一方を鏡面金型にして他方をシボ金 としてもよい。また、裏面形成金型3には、 スなどを形成してもよい。

 裏面形成金型3及び表面形成金型1の金型 度は、金型温度調節機113及び111により適宜 定する。塗膜形成金型2の金型温度は、金型 度調節機112により適宜設定する。金型温度 節機113及び111及び112により、裏面形成金型3 及び表面形成金型1及び塗膜形成金型2内にそ ぞれ循環させて熱交換を行なう媒体は、水 もよいし、又は、油でもよい。金型温度調 機113及び111により、成形樹脂の材質に応じ 通常の成形に適した温度に裏面形成金型3及 び表面形成金型1のそれぞれの温度を設定し 塗膜形成金型2の金型温度は、熱硬化性塗料 材質に応じて、熱硬化性塗料が数秒以内に 化する温度に設定する。また、金型作動の 具合を生じさせないようにするため、塗膜 成金型2の金型温度と、裏面形成金型3及び 面形成金型1のそれぞれの金型温度とを同一 してもよい。

 以下、裏面形成金型3と対向する表面形成 金型1を、塗膜形成金型2に交換する方法をい つか例示する。

 まず、裏面形成金型3と対向する表面形成 金型1を、塗膜形成金型2に交換する方法とし 、裏面形成金型3が固定された射出成形機の 可動盤32を、可動盤32の可動盤回転軸33が連結 された射出成形機124の回転盤回転装置(例え モータ)122Rを使用して回転させる方法がある (図3D、図3H参照)。

 すなわち、図3A~図3Hに示すように、裏面 成金型3として第1裏面形成金型4と第2裏面形 金型5とを射出成形機124の円板形状の回転可 動盤32の一面に固定し、表面形成金型1と塗膜 形成金型2とを射出成形機124の固定盤31に固定 し、可動盤32の中心軸に固定された可動盤回 軸33が射出成形機124の回転盤回転装置122Rに 結されている。よって、回転盤回転装置122R の駆動により、可動盤32が中心軸回りに回転 て、第1裏面形成金型4の位置と第2裏面形成 型5との位置に、第1裏面形成金型4と第2裏面 形成金型5とをそれぞれ交互に位置可能とし 、それぞれ対向する金型、すなわち、固定 31に固定された表面形成金型1と塗膜形成金 2とを交互に変更できるようにしている。

 具体的には、図3Aに示す工程では、可動 32の上側には、固定盤31に固定された表面形 金型1に対向するように、第1裏面形成金型4 位置しており、図1Aと同じ工程が実施され 。可動盤32の下側には、固定盤31に固定され 塗膜形成金型2に対向するように、第2裏面 成金型5が位置して、図1Eと同じ工程が実施 れる。すなわち、可動盤32の上側では、第1 面形成金型4と表面形成金型1とを、例えば射 出成形機124の型締め機構123又は121を使用して 型閉じして、成形品22を形成するための第1成 形キャビティ12を、第1裏面形成金型4と表面 成金型1との間に形成する。一方、可動盤32 下側では、第2成形品24を保持する第2裏面形 金型5と、塗膜形成金型2とを、例えば射出 形機124の型締め機構123又は122を使用して型 じして、第2成形品24を熱硬化性塗料で塗装 るための第2塗装キャビティ16を、第2成形品2 4の表面と塗膜形成金型2の内面との間に形成 る。よって、図3Aの工程では、図1Aの工程と 図1Eの工程とを同時に実施している。なお、 記説明では理解しやすくするため、可動盤3 2の上側と下側でそれぞれ型締め機構123又は12 1と型締め機構123又は122とを使用すると記載 たが、実際には、可動盤32に連結した型締め 機構123、又は、固定盤31に連結した型締め機 121若しくは122のいずれか1つを使用すればよ い。固定盤31を移動させて型閉めするときに 、可動盤32は、第1裏面形成金型4と第2裏面 成金型5の位置を交換する回転動作のみを行 ものとする。なお、以下の説明でも、同様 ある。

 次いで、図3Bに示す工程において、可動 32の上側の第1裏面形成金型4と固定盤31の上 の表面形成金型1とでは、図1Bと同じ工程が 施される。可動盤32の下側の第2裏面形成金 5と固定盤31の下側の塗膜形成金型2とでは、 1Fと同じ工程が実施される。すなわち、可 盤32の上側では、第1成形キャビティ12内に成 形樹脂を射出成形機124で充填し、冷却固化さ せることにより、第1成形品23を得ることがで きる。また、可動盤32の下側では、第2塗装キ ャビティ16内に熱硬化性塗料を熱硬化性塗料 入装置125から注入して固化させることによ 、第2成形品24の表面に熱硬化性塗料層21を 体被覆させることにより、第2型内塗装品27 製造することができる。よって、図3Bの工程 では、図1Bの工程と図1Fの工程とを同時に実 している。

 次いで、図3Cに示す工程において、可動 32の上側の第1裏面形成金型4と固定盤31の上 の表面形成金型1とでは、図1Cと同じ工程が 施される。可動盤32の下側の第2裏面形成金 5と固定盤31の下側の塗膜形成金型2とでは、 1Gと同じ工程が実施される。すなわち、可 盤32の上側では、第1裏面形成金型4が第1成形 品23を保持する状態で、第1裏面形成金型4と 面形成金型1とを、例えば射出成形機124の型 め機構123又は121を使用して型開きする。ま 、可動盤32の下側では、第2裏面形成金型5が 第2型内塗装品27を保持する状態で、第2裏面 成金型5と塗膜形成金型2とを、例えば射出成 形機124の型締め機構123又は122を使用して型開 きする。よって、図3Cの工程では、図1Cの工 と図1Gの工程とを同時に実施している。

 次いで、図3Dに示す工程において、可動 32の上側の第1裏面形成金型4と固定盤31の上 の表面形成金型1とでは、図1Dと同じ工程が 施される。可動盤32の下側の第2裏面形成金 5と固定盤31の下側の塗膜形成金型2とでは、 1Hと同じ工程が実施される。すなわち、射 成形機124の回転盤回転装置122Rにより回転可 盤32が回転されて、可動盤32の上側では、第 2裏面形成金型5が表面形成金型1と対向するよ うになるとともに、可動盤32の下側では、第1 裏面形成金型4が塗膜形成金型2に対向するよ になり、第1裏面形成金型4と第2裏面形成金 5とが交換される。言い換えれば、第1裏面 成金型4と対向する表面形成金型1を塗膜形成 金型2に交換すると同時に、第2裏面形成金型5 と対向する塗膜形成金型2を表面形成金型1に 換する。よって、図3Dの工程では、図1Dの工 程と図1Hの工程とを同時に実施している。

 次いで、図3Eに示す工程において、可動 32の上側の第2裏面形成金型5と固定盤31の上 の表面形成金型1とでは、図1Aと同じ工程が 施される。可動盤32の下側の第1裏面形成金 4と固定盤31の下側の塗膜形成金型2とでは、 1Eと同じ工程が実施される。すなわち、可 盤32の上側では、第2裏面形成金型5と表面形 金型1とを、例えば射出成形機124の型締め機 構123又は121を使用して型閉じして、第2成形 24を形成するための第2成形キャビティ13を、 第2裏面形成金型5と表面形成金型1との間に形 成する。また、可動盤32の下側では、第1成形 品23を保持する第1裏面形成金型4と、塗膜形 金型2とを、例えば射出成形機124の型締め機 123又は122を使用して型閉じして、第1成形品 23を熱硬化性塗料で塗装するための第1塗装キ ャビティ15を、第1成形品23の表面と塗膜形成 型2の内面との間に形成する。よって、図3E 工程では、図1Aの工程と図1Eの工程とを同時 に実施している。

 次いで、図3Fに示す工程において、可動 32の上側の第2裏面形成金型5と固定盤31の上 の表面形成金型1とでは、図1Bと同じ工程が 施される。可動盤32の下側の第1裏面形成金 4と固定盤31の下側の塗膜形成金型2とでは、 1Fと同じ工程が実施される。すなわち、可 盤32の上側では、第2成形キャビティ13内に成 形樹脂を射出成形機124で充填し、冷却固化さ せることにより、第2成形品24を得ることがで きる。また、可動盤32の下側では、第1塗装キ ャビティ15内に熱硬化性塗料を熱硬化性塗料 入装置125から注入して固化させることによ 、第1成形品23の表面に熱硬化性塗料層21を 体被覆させることにより、第1型内塗装品26 製造することができる。よって、図3Fの工程 では、図1Bの工程と図1Fの工程とを同時に実 している。

 次いで、図3Gに示す工程において、可動 32の上側の第2裏面形成金型5と固定盤31の上 の表面形成金型1とでは、図1Cと同じ工程が 施される。可動盤32の下側の第1裏面形成金 4と固定盤31の下側の塗膜形成金型2とでは、 1Gと同じ工程が実施される。すなわち、可 盤32の上側では、第2裏面形成金型5が第2成形 品24を保持する状態で、第2裏面形成金型5と 面形成金型1とを、例えば射出成形機124の型 め機構123又は121を使用して型開きする。ま 、可動盤32の下側では、第1裏面形成金型4が 第1型内塗装品26を保持する状態で、第1裏面 成金型4と塗膜形成金型2とを、例えば射出成 形機124の型締め機構123又は122を使用して型開 きする。よって、図3Gの工程では、図1Cの工 と図1Gの工程とを同時に実施している。

 次いで、図3Hに示す工程において、可動 32の上側の第2裏面形成金型5と固定盤31の上 の表面形成金型1とでは、図1Dと同じ工程が 施される。可動盤32の下側の第1裏面形成金 4と固定盤31の下側の塗膜形成金型2とでは、 1Hと同じ工程が実施される。すなわち、射 成形機124の回転盤回転装置122Rにより回転可 盤32が回転されて、可動盤32の上側では、第 1裏面形成金型4が表面形成金型1と対向するよ うになるとともに、可動盤32の下側では、第2 裏面形成金型5が塗膜形成金型2に対向するよ になり、第2裏面形成金型5と第1裏面形成金 4とが交換される。言い換えれば、第2裏面 成金型5と対向する表面形成金型1を塗膜形成 金型2に交換すると同時に、第1裏面形成金型4 と対向する塗膜形成金型2を表面形成金型1に 換する。よって、図3Hの工程では、図1Dの工 程と図1Hの工程とを同時に実施している。

 したがって、図3A~図3Hの工程のように、1 の成形品を成形する間に、別の成形品の表 に熱硬化性塗料層21を形成することができ ので、単位時間当たりのショット数を増加 きる効果がある。

 また、上記した図3A~図3Hの工程にかかる 内塗装品の製造方法の代わりに、すなわち 射出成形機124の可動盤32に裏面形成金型4,5を 固定する代わりに、射出成形機124の可動盤32 表面形成金型1と塗膜形成金型2とが固定さ 、可動盤32を回転させて、裏面形成金型3に して表面形成金型1と塗膜形成金型2とを交換 する方法もある(図4D、図4H参照)。なお、以下 の各工程での詳細な動作は上述の説明と同様 であるため、対応する工程を明記するだけで 、その詳細な説明は省略する。

 具体的には、図4Aに示す工程では、可動 32の上側には、固定盤31に固定された第1裏面 形成金型4に対向するように、表面形成金型1 位置しており、図1Aと同じ工程が実施され 。可動盤32の下側には、固定盤31に固定され 第2裏面形成金型5に対向するように、塗膜 成金型2が位置して、図1Eと同じ工程が実施 れる。この図4Bの工程では、図1Aの工程と図1 Eの工程とを同時に実施している。

 次いで、図4Bに示す工程において、可動 32の上側の表面形成金型1と固定盤31の上側の 第1裏面形成金型4とでは、図1Bと同じ工程が 施される。可動盤32の下側の塗膜形成金型2 固定盤31の下側の第2裏面形成金型5とでは、 1Fと同じ工程が同時に実施される。この図4B の工程では、図1Bの工程と図1Fの工程とを同 に実施している。

 次いで、図4Cに示す工程において、可動 32の上側の表面形成金型1と固定盤31の上側の 第1裏面形成金型4とでは、図1Cと同じ工程が 施される。可動盤32の下側の塗膜形成金型2 固定盤31の下側の第2裏面形成金型5とでは、 1Gと同じ工程が実施される。この図4Cの工程 では、図1Cの工程と図1Gの工程とを同時に実 している。

 次いで、図4Dに示す工程において、可動 32の上側の表面形成金型1と固定盤31の上側の 第1裏面形成金型4とでは、図1Dと同じ工程が 施される。可動盤32の下側の塗膜形成金型2 固定盤31の下側の第2裏面形成金型5とでは、 1Hと同じ工程が実施される。すなわち、射 成形機124の回転盤回転装置122Rにより回転可 盤32が回転されて、可動盤32の上側では、塗 膜形成金型2が第1裏面形成金型4に対向するよ うになるとともに、可動盤32の下側では、表 形成金型1が第2裏面形成金型5に対向するよ になり、表面形成金型1と塗膜形成金型2と 交換される。言い換えれば、第1裏面形成金 4と対向する表面形成金型1を塗膜形成金型2 交換すると同時に、第2裏面形成金型5と対 する塗膜形成金型2を表面形成金型1に交換す る。よって、図4Dの工程では、図1Dの工程と 1Hの工程とを同時に実施している。

 次いで、図4Eに示す工程において、可動 32の上側の塗膜形成金型2と固定盤31の上側の 第1裏面形成金型4とでは、図1Aと同じ工程が 施される。可動盤32の下側の表面形成金型1 固定盤31の下側の第2裏面形成金型5とでは、 1Eと同じ工程が実施される。この図4Eの工程 では、図1Aの工程と図1Eの工程とを同時に実 している。

 次いで、図4Fに示す工程において、可動 32の上側の塗膜形成金型2と固定盤31の上側の 第1裏面形成金型4とでは、図1Bと同じ工程が 施される。可動盤32の下側の表面形成金型1 固定盤31の下側の第2裏面形成金型5とでは、 1Fと同じ工程が実施される。この図4Fの工程 では、図1Bの工程と図1Fの工程とを同時に実 している。

 次いで、図4Gに示す工程において、可動 32の上側の塗膜形成金型2と固定盤31の上側の 第1裏面形成金型4とでは、図1Cと同じ工程が 施される。可動盤32の下側の表面形成金型1 固定盤31の下側の第2裏面形成金型5とでは、 1Gと同じ工程が実施される。この図4Gの工程 では、図1Cの工程と図1Gの工程とを同時に実 している。

 次いで、図4Hに示す工程において、可動 32の上側の塗膜形成金型2と固定盤31の上側の 第1裏面形成金型4とでは、図1Dと同じ工程が 施される。可動盤32の下側の表面形成金型1 固定盤31の下側の第2裏面形成金型5とでは、 1Hと同じ工程が実施される。すなわち、射 成形機124の回転盤回転装置122Rにより回転可 盤32が回転されて、可動盤32の上側では、表 面形成金型1が第1裏面形成金型4と対向するよ うになるとともに、可動盤32の下側では、塗 形成金型2が第2裏面形成金型5に対向するよ になり、表面形成金型1と塗膜形成金型2と 交換される。言い換えれば、第1裏面形成金 4と対向する塗膜形成金型2を表面形成金型1 交換すると同時に、第2裏面形成金型5と対 する表面形成金型1を塗膜形成金型2に交換す る。よって、図4Hの工程では、図1Dの工程と 1Hの工程とを同時に実施している。

 ここで、上記いくつかの例において、裏 形成金型3は2つであったが、1つだけでもよ し、又は、2つ以上であってもよい。裏面形 成金型3を2つ以上使用すれば、1つの裏面形成 金型3と表面形成金型1とを型閉じして、成形 を形成するための成形キャビティ11を裏面 成金型3と表面形成金型1との間に形成し、成 形キャビティ11内に成形樹脂を充填し冷却固 させて成形品22を形成する工程(図3A及び図3B のそれぞれ可動盤32の上側の金型を参照。)と 、別の成形品を保持する他の裏面形成金型と 塗膜形成金型2とを型閉じして、成形品を熱 化性塗料で塗装するための塗装キャビティ14 を成形品と塗膜形成金型2との間に形成し、 装キャビティ14内に熱硬化性塗料を注入して 固化させる工程(図3A及び図3Bのそれぞれ可動 32の下側の金型を参照。)を同時に行うこと できる。

 図3A~図3H及び図4A~図4Hに示すように構成す ることによって、1つの成形品を成形する間 も別の成形品の表面に熱硬化性塗料層21を形 成することができるので、単位時間当たりの ショット数を増加させることができる。裏面 形成金型を2つ以上使用するとき、各々の裏 形成金型の形状は全く同じ形状でもよいし 例えば成形品に穴部を形成するための部材 有無が異なる形状でもよい。また、複数の 面形成金型同士を一体物として形成しても い。

 あるいは、図5A~図5Dに示すように、裏面 成金型3を、表面形成金型1と塗膜形成金型2 の間に配置し、がその表面と裏面のそれぞ がキャビティ形成可能な形状を有するよう 構成する。そして、そのような形状を有す 裏面形成金型3を、射出成形機124の回転盤回 装置122Rにより回転駆動可能な回転盤34に支 されるようにしてもよい。このような構成 よれば、回転盤回転装置122Rにより回転盤34 180度回転されることにより、裏面形成金型3 の表裏面のそれぞれに対して表面形成金型1 塗膜形成金型2とが交換可能として、複数の 面形成金型3を表面形成金型1と塗膜形成金 2とに対して交換可能とする方法もある(図5D 照)。

 図5Aに示す工程では、裏面形成金型3の表 (図5Aの裏面形成金型3の右側の面)には、固 盤31に固定された表面形成金型1が対向して 置しており、図1Aと同じ工程が実施される。 裏面形成金型3の裏面(図5Aの裏面形成金型3の 側の面)には、可動盤32に固定された塗膜形 金型2が対向して位置しており、図1Eと同じ 程が実施される。この図5Aの工程では、図1A の工程と図1Eの工程とを同時に実施している

 次いで、図5Bに示す工程において、裏面 成金型3の表面(図5Bの裏面形成金型3の右側の 面)と固定盤31の表面形成金型1とでは、図1Bと 同じ工程が実施される。裏面形成金型3の裏 (図5Bの裏面形成金型3の左側の面)と固定盤31 塗膜形成金型2とでは、図1Fと同じ工程が同 に実施される。この図5Bの工程では、図1Bの 工程と図1Fの工程とを同時に実施している。

 次いで、図5Cに示す工程において、裏面 成金型3の表面(図5Cの裏面形成金型3の右側の 面)と固定盤31の表面形成金型1とでは、図1Cと 同じ工程が実施される。裏面形成金型3の裏 (図5Cの裏面形成金型3の左側の面)と固定盤31 塗膜形成金型2とでは、図1Gと同じ工程が同 に実施される。この図5Cの工程では、図1Cの 工程と図1Gの工程とを同時に実施している。

 次いで、図5Dに示す工程において、裏面 成金型3の表面(図5Dの裏面形成金型3の右側の 面)と固定盤31の表面形成金型1とでは、図1Dと 同じ工程が実施される。裏面形成金型3の裏 (図5Dの裏面形成金型3の左側の面)と固定盤31 塗膜形成金型2とでは、図1Hと同じ工程が同 に実施される。この図5Dの工程では、図1Dの 工程と図1Hの工程とを同時に実施している。

 図5A~図5Dの変形例において、各々のキャ ティの形状は同じでもよいし、又は、異な てもよい。また、裏面形成金型3を回転させ ためには、例えば、裏面形成金型3が支持さ れかつ回転盤回転装置122Rにより水平面内で 転する回転盤34を用いればよい(すなわち、 の場合は、図5A~図5Dを平面図として見ればよ い。)。

 図5A~図5Dの変形例にかかる方法でも、1つ 成形品を成形する間にも別の成形品の表面 熱硬化性塗料層21を形成することができる で、単位時間当たりのショット数を増加さ ることができる。

 あるいは、裏面形成金型3を、表面形成金 型1と塗膜形成金型2との間に配置し、裏面形 金型3が、その表面のみがキャビティ形成可 能な形状を有するように構成する。そして、 そのような形状を有する裏面形成金型3を、 出成形機124の回転盤回転装置122Rにより回転 動可能な回転盤34に支持されるようにして よい。このような構成によれば、回転盤回 装置122Rにより回転盤34が180度回転されるこ により、裏面形成金型3の表面が表面形成金 1あるいは塗膜形成金型2と対向することに って、裏面形成金型3の表面に対して表面形 金型1と塗膜形成金型2とを交換可能とする 法もある(図6D、図6H参照)。

 図6A~図6Cに示す工程では、裏面形成金型3 表面(図6A~図6Cの裏面形成金型3の右側の面) は、固定盤31に固定された表面形成金型1が 向して位置しており、図1A~図1Cと同じ工程が それぞれ実施される。

 図6Dに示す工程では、裏面形成金型3の表 (図6Cの裏面形成金型3の右側の面)が、固定 31に固定された表面形成金型1が対向して位 していた状態から、回転盤回転装置122Rによ 回転盤34が180度回転されて裏面形成金型3が1 80度回転し、裏面形成金型3の表面(図6Dの裏面 形成金型3の左側の面)が、可動盤32に固定さ た塗膜形成金型2に対向して位置する状態と り、図1Dと同じ工程が実施される。

 図6E~図6Gに示す工程では、裏面形成金型3 表面(図6E~図6Gの裏面形成金型3の左側の面) は、可動盤32に固定された塗膜形成金型2が 向して位置しており、図1E~図1Gと同じ工程が それぞれ実施される。

 図6Hに示す工程では、裏面形成金型3の表 (図6Gの裏面形成金型3の左側の面)が、可動 32に固定された塗膜形成金型2に対向して位 していた状態から、回転盤回転装置122Rによ 回転盤34が180度回転されて裏面形成金型3が1 80度回転し、裏面形成金型3の表面(図6Hの裏面 形成金型3の右側の面)が、固定盤31に固定さ た表面形成金型1に対向して位置する状態と り、図1Hと同じ工程が実施される。

 このようにすれば、図5の例の方式に比べ て、金型を薄くできるので、型開閉量が小さ な射出成型機にも設置できる。

 あるいは、型内塗装品形成用金型が、可 盤32に固定された型締用金型6をさらに備え 表面形成金型1と塗膜形成金型2とを、裏面 成金型3と型締用金型6との間に配置し、表面 形成金型1と塗膜形成金型2とが表裏一体に固 されるようにする。このように表裏一体に 定された表面形成金型1と塗膜形成金型2と 、射出成形機124の回転盤回転装置122Rにより 転駆動可能な回転盤34に支持されるように てもよい。このような構成によれば、回転 回転装置122Rにより回転盤34が180度回転され ことにより、表面形成金型1と塗膜形成金型2 とが、裏面形成金型3あるいは型締用金型6と 向するように回転することによって位置を り替えて交換可能とする方法もある(図7D、 7H参照)。ここで、型締用金型6とは、射出成 形機124の型締め機構122に連結された可動盤32 固定されて、型閉じ後に型締め力を表面形 金型1及び塗膜形成金型2に加えるための金 である。

 図7A~図7Cに示す工程では、回転盤34に固定 された表面形成金型1が裏面形成金型3に対向 て位置しており、図1A~図1Cと同じ工程がそ ぞれ実施される。

 図7Dに示す工程では、回転盤34に固定され た表面形成金型1が裏面形成金型3に対向して 置していた状態から、回転盤回転装置122Rに より回転盤34が180度回転されて表面形成金型1 と塗膜形成金型2とが180度回転し、塗膜形成 型2が、固定盤31に固定された裏面形成金型3 対向して位置する状態となり、図1Dと同じ 程が実施される。

 図7E~図7Gに示す工程では、塗膜形成金型2 、固定盤31に固定された裏面形成金型3に対 して位置しており、図1E~図1Gと同じ工程が れぞれ実施される。

 図7Hに示す工程では、塗膜形成金型2が、 定盤31に固定された裏面形成金型3に対向し 位置していた状態から、回転盤回転装置122R により回転盤34が180度回転されて表面形成金 1と塗膜形成金型2と180度回転し、回転盤34に 固定された表面形成金型1が裏面形成金型3に 向して位置する状態となり、図1Hと同じ工 が実施される。

 また、表面形成金型1と塗膜形成金型2と 固定された射出成形機124の回転可動盤32を回 転させる方法と(図4A~図4H参照)、型内塗装品 成用金型が型締用金型6をさらに備え、表面 成金型1と塗膜形成金型2とを裏面形成金型3 型締用金型6との間に配置し、表面形成金型 1と塗膜形成金型2とが表裏一体に固定され、 面形成金型3あるいは型締用金型6と対向す ように回転することによって交換可能とす 方法(図7A~図7H参照)においては、裏面形成金 3の成形品22の裏面形成箇所にゲートを配置 ることができるので、熱硬化性塗料層21が くても、優れた外観の型内塗装品25を得るこ とができる。

 次に、本発明の上記第1実施形態にかかる 型内塗装品の製造方法に用いる熱硬化性塗料 について説明する。熱硬化性塗料は、熱硬化 性塗料注入装置125の一例としての塗料注入機 41から1ショット分の正確な量を適度な圧力で 塗装キャビティ14に注入される。

 熱硬化性塗料の材質としては、不飽和ポ エステル樹脂、エポキシアクリレートオリ マー、若しくは、ウレタンアクリレートオ ゴマーなどの過酸化物触媒によって硬化が 能なバインダー成分を主体とする一液型塗 、又は、エポキシ樹脂/ポリアミン硬化系、 若しくは、ポリオール樹脂/ポリイソシアネ ト硬化系などの、金型注入直前に主剤/硬化 を混合する二液型塗料などが挙げられる。 の中でも、熱硬化性塗料の材質としては、 クリレート基を有するオリゴマー又は不飽 ポリエステル樹脂と、これらの成分と共重 可能なエチレン性不飽和モノマーとのうち いずれかと架橋効率が8以上である有機過酸 化物開始剤を含有する一液型塗料は、硬化性 と付着性と外観と耐候性とに優れており、硬 化時間を短縮でき、付着力と外観と耐候性と の問題から型内被覆方法を適用できなかった 樹脂成形材料にも適用可能である点で非常に 良好である。

 熱硬化性塗料の粘度としては、2000~7000mPa sの範囲内でパターン又は厚みに応じて、適 宜設定する。特に、本発明の第1実施形態の 合、裏面形成金型3と塗膜形成金型2とはキャ ビティ以外にほとんど隙間がなくかつ強固な 型締め圧で金型を固定できるので、熱硬化性 塗料が漏れやすい非常に低い粘度であっても 、熱硬化性塗料が塗装キャビティ14から漏れ ことがない点で有利である。

 塗料注入機41は、塗料タンク43の上部に圧 力をかけ、1ショット分の熱硬化性塗料の正 な量が塗料タンク43から、計量機能と射出機 能とバルブ開閉機能との構造を備えた塗料注 入ユニット42に送られる構造になっている(図 8参照)。次いで、成形品22を保持する裏面形 金型3と塗膜形成金型2とが型閉じして、成形 品22を熱硬化性塗料で塗装するための塗装キ ビティ14が成形品22と塗膜形成金型2との間 形成された段階で、塗料注入ユニット42が前 進して塗膜形成金型2に直接接触し、熱硬化 塗料が塗膜形成金型2を通して塗装キャビテ 14に注入される仕組みになっている。

 塗料注入ユニット42の位置設定としては 塗膜形成金型2に設けられる熱硬化性塗料の 入口を、射出成形機124の固定盤31に固定さ る面に設け(図3A~図3H参照)、塗料注入ユニッ 42と、樹脂注入機の一例としての射出成形 124を有する樹脂射出ユニットとを並列配置 せてもよい。また、塗膜形成金型2に設けら る熱硬化性塗料の注入口を裏面形成金型3と の合わせ面に設け(図5A~図7H参照)、塗料注入 ニット42と樹脂射出ユニットとを垂直方向沿 いに配置させてもよい。

 熱硬化性塗料の注入時間は1~10秒程度で、熱 硬化性塗料の材質又は塗装キャビティ14の大 さなどによって、適宜設定する。熱硬化性 料の注入圧力は、10~400kgf/cm 2 程度の範囲内で適宜設定すると良いが、塗膜 中にバリ又は気泡を防止するためには、圧力 は高めに設定した方が好ましい。特に、本発 明の第1実施形態の場合、裏面形成金型3と塗 形成金型2とは塗装キャビティ14以外にほと ど隙間がなくかつ強固な型締め圧で金型を 定できるので、高い圧力で熱硬化性塗料を 入しても、熱硬化性塗料が塗装キャビティ1 4から漏れることがない点で有利である。

 次に、本発明の上記第1実施形態にかかる 型内塗装品の製造方法に用いる成形樹脂につ いて説明する。成形樹脂は、通常の熱可塑性 の射出成形樹脂又はエンジニアリングプラス チックの他、熱硬化性の成形樹脂材料など、 特に限定はされないが、成形しやすく熱硬化 性塗料との密着が良いものが好ましい。具体 的には、成形樹脂の例としては、アクリロニ トリルブタジエンスチレン系樹脂(ABS系樹脂) ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、 リエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂 ポリブチレンテレフタレート系樹脂、又は ポリカーボネート系樹脂などが挙げられる

 成形樹脂は樹脂注入機によって、成形キ ビティ11内に充填する。樹脂注入機として 射出成形機124を用いることができる。

 表面形成金型1と裏面形成金型3の間又は 膜形成金型2と裏面形成金型3の間に成形同時 絵付シート71を配置して絵付けがされた型内 装品である型内塗装絵付品を得るための成 同時絵付シート71について簡単に説明する 成形同時絵付シート71は、基体シート72上に なくとも絵付層75が形成されたものであり 成形樹脂の射出成形時又は熱硬化性塗料の 入時の熱圧によって、絵付層75を含む転写層 78が、基体シート72上から成形樹脂に転写貼 する機能を持つ絵付シートである。成形同 絵付シート71は、必要に応じて、成形樹脂又 は熱硬化性塗料への貼付を向上させるための 接着層77、又は、絵付層75を基体シート72から 剥離させて熱硬化性塗料層21と密着させるた の剥離層74、及び、これらの層同士の密着 向上させるためのアンカー層76、基体シート 72と剥離層74との離型を助けるための離型層73 などが設置される(図9参照)。

 絵付層75は、所望のパターンで所望の着 インキを単層または複数層形成する場合の か、金属蒸着層等を形成して金属光沢のあ 意匠表現をする場合もある。また、基体シ ト72を成形品22上に残存させ、基体シート72 熱硬化性塗料層21と密着させたり、型内塗装 絵付品の表面に残存させることも可能であり 、この場合には、剥離層74及び離型層73は形 されない。

 以下、上記第1実施形態のより具体的な例 である実施例について説明する。

 表面と裏面のそれぞれがキャビティを持 裏面形成金型3と表面形成金型1と塗膜形成 型2とを備える型内塗装品形成用金型を用い 型内塗装品25を製造した。金型温度が50℃に 設定されかつ回転盤34の付いた裏面形成金型3 に対して、同じく金型温度が50℃に設定され 表面形成金型1を型閉じ後、220トンの型締め 圧力で型締めし、成形キャビティ11を形成後 加熱溶融したソリッド色の耐熱ABS樹脂を成 キャビティ11に充填し、40秒間冷却して表面 形成金型1を開くことにより、長さ100mm、幅50m m、高さ3mmの直方体形状の成形品22が裏面形成 金型3に保持された状態で得られた。次に、 形品22を保持したままの裏面形成金型3が180 回転して、裏面形成金型3の成形品22を保持 る面がキャビティの外形形状が長さ100.5mm、 50.5mm、高さ3.2mmで金型温度が95℃に設定され た塗膜形成金型2と対向するように切り替え( 換)され、220トンの型締め圧力で裏面形成金 型3と塗膜形成金型2とを型閉じ後、型締めさ 、成形品22と塗膜形成金型2との間に塗装キ ビティ14が形成された。次に、塗装キャビ ィ14に熱硬化性塗料(大日本塗料(株)製プラグ ラス8000 粘度3000mPa・s)を塗装キャビティ14に 入し、40秒間保持して熱硬化性塗料を固化 せた後、塗膜形成金型2を開くことにより、 形品22上に熱硬化性塗料層21が一体被覆され た型内塗装品25が得られた(図5A~図5D参照)。熱 硬化性塗料の注入の際に熱硬化性塗料が塗装 キャビティ14から漏れることはなかった。得 れた型内塗装品25は、熱硬化性塗料層21によ るバリの発生はなく、側面部においても熱硬 化性塗料層21の膜厚を十分に備え、硬化性と 着性と外観と耐候性とに優れていた。また 単位時間当たりのショット数も1.8倍となり 生産性が向上した。

 裏面形成金型3を回転盤34のない通常の金 とし、裏面形成金型3として第1裏面形成金 4と第2裏面形成金型5とを射出成形機124の固 盤31にセットし、表面形成金型1と塗膜形成 型2とを射出成形機124の回転可動盤32にセッ し、表面形成金型1が開いて第1成形品23が第1 裏面形成金型4(第2成形品24が第2裏面形成金型 5)に保持された状態で得られた後、塗膜形成 型2が最初に表面形成金型1がセットされて た位置まで射出成形機の回転可動盤32が回転 して、第1裏面形成金型4(第2裏面形成金型5)と 塗膜形成金型2とが型閉じされた以外は実施 1と同様にして、第1型内塗装品26、第2型内塗 装品27が得られた(図4A~図4H参照)。熱硬化性塗 料の注入の際に熱硬化性塗料が第1塗装キャ ティ15、第2塗装キャビティ16から漏れること はなかった。得られた型内塗装品25は熱硬化 塗料層21によるバリの発生はなく、側面部 おいても熱硬化性塗料層21の膜厚を十分に備 え、硬化性と付着性と外観と耐候性とに優れ ていた。また、単位時間当たりのショット数 も1.9倍となり、生産性が向上した。

 塗膜形成金型2のキャビティの製品部分全 体を入れ子にし、裏面形成金型3と塗膜形成 型2とが型閉じ後、型締めされ、熱硬化性塗 を塗装キャビティ14内に注入した瞬間に、 膜形成金型2の製品部分の入れ子を油圧で裏 形成金型3に圧縮して塗装キャビティ14の外 形状を長さ100.08mm、幅50.08mm、高さ3.04mmに圧 した以外は実施例1と同様にして、型内塗装 品25が得られた。熱硬化性塗料の注入の際に 硬化性塗料が塗装キャビティ14から漏れる とはなかった。得られた型内塗装品25は、熱 硬化性塗料層21によるバリの発生はなく、側 部においても熱硬化性塗料層21の膜厚を十 に備え、硬化性と付着性と外観と耐候性と 優れていた。

 射出成形機124の固定盤31に固定された表 形成金型1側に成形同時絵付シート71を配置 、成形キャビティ11内にABS樹脂を充填して表 面に転写層78が転写されることによる絵付が れた直方体形状の成形品22を得た後、成形 22が保持されたままの裏面形成金型3が180度 転して、塗膜形成金型2側に切り替えされ、 面形成金型3と塗膜形成金型2とが型閉じ後 型締めされ、塗装キャビティ14が形成された 以外は、実施例1と同様にして、型内塗装品25 が得られた。熱硬化性塗料の注入の際に熱硬 化性塗料が塗装キャビティ14から漏れること なかった。得られた型内塗装品25は、熱硬 性塗料層21によるバリの発生はなく、成形品 22と熱硬化性塗料層21との間に成形同時絵付 ート71の転写層78による絵付けがされた型内 装絵付品28(図10参照)であり、側面部におい も熱硬化性塗料層21の膜厚を十分に備え、 化性と付着性と外観と耐候性とに優れてい 。

 上記第1実施形態によれば、熱硬化性塗料 が塗装キャビティ14から漏れず型内塗装品25 熱硬化性塗料層21によるバリが発生すること がないようにすることができる。

 すなわち、裏面形成金型3と表面形成金型 1と塗膜形成金型2とを備える型内塗装品形成 金型を用い、(i)裏面形成金型3と表面形成金 型1とを型閉じして、成形品22を形成するため の成形キャビティ11を裏面形成金型3と表面形 成金型1との間に形成し、(ii)成形キャビティ1 1内に成形樹脂を充填し冷却固化させて成形 22を形成し、(iii)裏面形成金型3が成形品22を 持する状態で裏面形成金型3と表面形成金型 1とを型開きし、(iv)裏面形成金型3と対向する 表面形成金型1を塗膜形成金型2に切り替え(交 換し)、(v)成形品22を保持する裏面形成金型3 塗膜形成金型2とを型閉じして、成形品22を 硬化性塗料で塗装するための塗装キャビテ 14を成形品22と塗膜形成金型2との間に形成し 、(vi)塗装キャビティ14内に熱硬化性塗料を注 入して固化させることにより、成形品22に熱 化性塗料層21を一体被覆させた型内塗装品25 を製造することができる。

 したがって、裏面形成金型3と塗膜形成金 型2とを型閉じする際には、塗装キャビティ14 以外に全く隙間が無くかつ強い型締力で固定 できるので、熱硬化性塗料を高圧で注入して も熱硬化性塗料が塗装キャビティ14から漏れ 、型内塗装品25に熱硬化性塗料層21によるバ リが発生することがない。また、塗膜形成金 型2の形状を任意に設定できるので、成形品22 の側面部にも仕様通りの膜厚で熱硬化性塗料 層21を形成することができる。

 また、少なくとも2つの裏面形成金型3(4,5) を有し、1つの裏面形成金型4又は5と表面形成 金型1を用いる上記(i)~(ii)の工程と、他の裏面 形成金型5又は4と塗膜形成金型2を用いる上記 (v)~(vi)の工程を同時に行うようにすることも きる。

 このようにすれば、1つの成形品23を成形 る間にも、別の成形品24の表面に熱硬化性 料層21を形成することができるので、単位時 間当たりのショット数を増加できる効果があ る。

 また、熱硬化性塗料が、アクリレート基 有するオリゴマー又は不飽和ポリエステル 脂、あるいはこれらの成分と共重合可能な チレン性不飽和モノマーのうちのいずれか 架橋効率が8以上である有機過酸化物開始剤 を含有する一液型塗料であれば、上記一液型 塗料は硬化性と付着性と外観と耐候性とに優 れており、その結果、硬化時間を短縮でき、 付着力・外観・耐候性の問題から型内被覆方 法を適用できなかった樹脂成形材料にも適用 できる効果がある。

 また、塗装キャビティの厚みが、10~100μm あるようにすれば、従来の2色成形等では困 難な薄膜の熱硬化性樹脂塗膜を表面に形成で きる効果がある。

 (第2実施形態)
 本発明の第2実施形態にかかる型内塗装品の 製造方法及び型内塗装品形成装置を図12A~図24 に基づいて説明する前に、まず、第2実施形 に特有の課題について説明する。

 従来の型内塗装の方法として、射出キャ ティ型301と加飾キャビティ型304の二つのキ ビティ型を用い、射出キャビティ型301によ 成形品303の射出成形後にキャビティ型を交 して、加飾キャビティ型304内の成形品表面 間隙によるキャビティを形成し、そのキャ ティに液状熱硬化型組成物からなる加飾用 コーティング材を圧入して、成形品303の表 に加飾被膜305を成形してなることを特徴と る金型交換による成形品の射出及び加飾成 方法が特許文献2(特許3988660号)に開示されて いる(図25A~図25D参照)参照)。

 しかし、液状熱硬化型組成物からなる加 用のコーティング材は硬化によって大きく 縮し、その収縮率は時に5%以上と一般的な 型樹脂の収縮率を大きく上回る。このため 形品の表面にヒケが現出してしまうという 題がある。

 本発明の第2実施形態の目的は、コーティ ング材が収縮しても上記の問題が発生しない ようにするための型内塗装品の製造方法及び 型内塗装品形成装置を提供することにある。

 この課題を解決するための本発明の第2実 施形態にかかる型内塗装品の製造方法及び型 内塗装品形成装置について、以下に詳細に説 明する。

 図12A~図12Gは、本発明の第2実施形態にか る型内塗装品の製造方法の工程をそれぞれ す断面図である。図13は、本発明の上記第2 施形態にかかる型内塗装品の製造方法の工 (図12Aの工程)を示す断面図である。図14は、 発明の上記第2実施形態にかかる型内塗装品 の製造方法の工程(図12Bの工程)を示す断面図 ある。図15は、本発明の上記第2実施形態に かる型内塗装品の製造方法の工程(図12Cの工 程)を示す断面図である。図16は、本発明の上 記第2実施形態にかかる型内塗装品の製造方 の工程(図12Dの工程)を示す断面図である。図 17は、本発明の上記第2実施形態にかかる型内 塗装品の製造方法の工程(図12Eの工程)を示す 面図である。図18は、本発明の上記第2実施 態にかかる型内塗装品の製造方法の工程(図 12Fの工程)を示す断面図である。図19は、本発 明の上記第2実施形態にかかる型内塗装品の 造方法の工程(図12Gの工程)を示す断面図であ る。図20は、本発明の上記第2実施形態にかか る型内塗装品の製造方法の工程を示す断面図 である。図21は、本発明の上記第2実施形態に かかる型内塗装品の製造方法の工程を示す断 面図である。図22は、本発明の上記第2実施形 態にかかる型内塗装品の製造方法の工程を示 す断面図である。図23は、本発明の上記第2実 施形態にかかる型内塗装品の製造方法及び型 内塗装品形成装置に用いる塗料注入機の概略 図である。図24は、本発明の上記第2実施形態 にかかる型内塗装品の製造方法により得られ た型内塗装品の断面図である。図25は、従来 型内塗装品の製造方法を示す断面図である

 図中、201は表面形成金型、202は塗膜形成 型、203は裏面形成金型、204は圧縮ブロック 205は外周プレート、206は取付板、207はコイ バネ、211はスライドブッシング、212はスラ ドブッシング、213は成形キャビティ、214は 装キャビティ、221は熱硬化性塗料層、222は 形品、223はタブ部、224は製品部、225は型内 装品、241は塗料注入機、242は塗料注入ユニ ト、243は塗料タンク、244は塗料ゲートであ 。スライドブッシング211,212は、圧縮ブロッ ク204と外周プレート205とのスライド面の間に 設けられかつ樹脂や塗料が浸透しない程度に 微少な隙間であり、圧縮ブロック204と外周プ レート205とのスライドを容易にするものであ る。

 最初に、本発明の上記第2実施形態にかか る型内塗装品の製造方法を、その製造方法に 使用する型内塗装品形成金型についての説明 を交えながら説明する。

 本発明の第2実施形態にかかる型内塗装品 の製造方法に使用する型内塗装品形成金型は 、裏面形成金型203と表面形成金型201と塗膜形 成金型202とを備える。裏面形成金型203は、成 形品222の裏面形状を形成するために用いられ る。表面形成金型201は、成形品222の表面形状 を形成するために用いられる。塗膜形成金型 202は、成形品222の表面に熱硬化性塗料層221を 形成するために用いられる。図示されている 裏面形成金型203と表面形成金型201と塗膜形成 金型202とのそれぞれの凹凸形状は、一例であ って、これらに限られるものではない。

 裏面形成金型203としては、図13に示され ように、圧縮ブロック204と、その周囲に位 する外周プレート205と、圧縮ブロック204が 定される取付板206と、外周プレート205と取 板206との間に配置されて外周プレート205に して付勢力を付与する例えばコイルバネ207 ような弾性体とを備えるものを使用できる 一例として、コイルバネ207は複数個備えて る。塗膜形成金型202としては塗料ゲート244 備えるものを使用できる。この第2実施形態 、圧縮ブロック204と、外周プレート205と、 付板206と、コイルバネ207のような弾性体と 、塗膜形成金型202の成形キャビティ214の製 部分に配置された圧縮機構の一例を構成し 上記課題を解決しようとするものである。

 まず、裏面形成金型203と表面形成金型201 を、例えば射出成形機124の型締め機構123又 121を使用して型閉じして、成形品222を形成 るための成形キャビティ213を、裏面形成金 203と表面形成金型201との間に形成する(図12A 、図13参照)。すなわち、型閉じ動作により、 圧縮ブロック204と外周プレート205と表面形成 金型201との間には成形キャビティ213が形成さ れている。一方、外周プレート205は、弾性体 の一例としての複数のコイルバネ207の付勢力 により、表面形成金型201の対向面に押し付け られている。このとき、裏面形成金型203が固 定金型であり、表面形成金型201が可動金型で あるときには、表面形成金型可動用の型締め 機構121により表面形成金型201を移動させる。 逆に、表面形成金型201が固定金型であり、裏 面形成金型203が可動金型であるときには、裏 面形成金型可動用の型締め機構123により裏面 形成金型203を移動させる。

 次いで、この成形キャビティ213内に成形 脂を射出成形機124で充填し、冷却固化させ ことにより、成形品222を得ることができる( 図12B、図14参照)。

 次いで、裏面形成金型203が成形品222を保 する状態で、裏面形成金型203と表面形成金 201とを、例えば射出成形機124の型締め機構1 23又は121を使用して型開きする(図12C、図15参 )。これにより、表面形成金型201は成形品222 から分離される。このとき、裏面形成金型203 が固定金型であり、表面形成金型201が可動金 型であるときには、表面形成金型可動用の型 締め機構121により表面形成金型201を移動させ る。逆に、表面形成金型201が固定金型であり 、裏面形成金型203が可動金型であるときには 、裏面形成金型可動用の型締め機構123により 裏面形成金型203を移動させる。ここで、必ず 、裏面形成金型203が成形品222を保持するため には、例えば、エジェクターピンを成形品222 にもぐりこませて、成形品222がエジェクター ピンに抱きつくようにしたり、又は、成形品 222に爪部などのアンダーカット形状を形成す ることによって、成形品222の付き出し時に傾 斜ピンを作動させないと成形品222が裏面形成 金型203から離れないようにする、などすれば よい。

 次いで、射出成形機124の回転可動盤32及 回転盤回転装置122Rを使用して裏面形成金型3 を回転又は移動させることにより、裏面形成 金型203が対向する金型を、表面形成金型201か ら塗膜形成金型202に入れ替える(交換する)(図 12D、図16参照)。この裏面形成金型203を別の裏 面形成金型と交換する方法、もしくは、表面 形成金型201と塗膜形成金型202とを交換する方 法については後述する。

 次いで、成形品222を保持する裏面形成金 203と塗膜形成金型202とを、例えば射出成形 124の型締め機構123又は122を使用して型閉じ て、成形品222を熱硬化性塗料で塗装するた の塗装キャビティ214を成形品222と塗膜形成 型202との間に形成する(図12E、図17参照)。す なわち、型閉じ動作により、圧縮ブロック204 上の成形品222と外周プレート205と塗膜形成金 型202との間には塗装キャビティ214が形成され ている。一方、外周プレート205は、弾性体の 一例としての複数のコイルバネ207の付勢力に より、塗膜形成金型202の対向面に押し付けら れている。

 次いで、この塗装キャビティ214内に、熱 化性塗料注入装置125の一例である塗料注入 241の塗料ゲート244より熱硬化性塗料を注入 、注入完了(図12F、図18参照)とほぼ同時に、 注入された熱硬化性塗料を加圧して成形品222 に熱硬化性塗料層221を一体被覆させる(図12G 図19参照)ことにより型内塗装品225を製造す ことができる。ここで、ほぼ同時というの 、加圧を始めるタイミングとして成形上問 のない範囲でかつ注入完了前であってもよ し、又は、注入完了後であってもよい、と うことである。注入された熱硬化性塗料を 圧するためには、例えば射出成形機124の型 め機構123又は122を使用して射出成形機124の 動盤32(図19では、例えば、取付板206の左側に 隣接配置された可動盤32)の型閉じ方向への移 動動作(例えば、図19において、型締め機構123 により可動盤32(取付板206)を、固定側である 膜形成金型202に対して右方向に移動させる 作、又は、型締め機構122により塗膜形成金 202を、固定側である可動盤32(取付板206)に対 て左方向に移動させる動作、又は、型締め 構123により可動盤32(取付板206)を塗膜形成金 型202に向けて右方向に移動させると同時に型 締め機構122により塗膜形成金型202を可動盤32( 取付板206)に向けて左方向に移動させる動作) よって塗膜形成金型202を介してコイルバネ2 07を縮めて、結果的に、外周プレート205に対 て圧縮ブロック204を塗膜形成金型202側に相 的に移動させればよい(図12G、図19参照)。圧 縮ブロック204と外周プレート205との間のスラ イドブッシング211は、成形品222が形成される 成形キャビティ213の圧縮ブロック204のキャビ ティ形成面沿いに位置することが好ましい( 13参照)。これにより、成形キャビティ213内 成形品222が成形されると、スライドブッシ グ211の端部が成形品222で覆い隠されること なり(図14~図18など参照)、外周プレート205に して圧縮ブロック204を塗膜形成金型側に移 させる際に、スライドブッシング211の中へ 硬化性塗料は侵入しない。

 次いで、成形品222の表面に熱硬化性塗料 221を一体被覆した後は、例えば射出成形機1 24の型締め機構123又は122を使用して射出成形 124の可動盤32又は塗膜形成金型202を型開き 向へ動作させることにより、縮んでいたコ ルバネ207が伸びることによって型閉じ状態 維持しながら圧縮ブロック204を塗膜形成金 202から離れるように移動させる。

 その後、裏面形成金型203が型内塗装品225 保持する状態で、裏面形成金型203と塗膜形 金型202とを例えば射出成形機124の型締め機 123又は122を使用して型開きする(図20、図21 照)。これにより、塗膜形成金型202は型内塗 品225から分離される。

 次いで、型内塗装品225を取り出すととも 、射出成形機124の回転可動盤32及び回転盤 転装置122Rを使用して裏面形成金型203を回転 は移動させて、裏面形成金型203が対向する 型を、塗膜形成金型202から表面形成金型201 入れ替える(交換する)(図22参照)。

 次いで、例えば射出成形機124の型締め機 123又は121を使用して型閉じを行って、一連 成形サイクルが完了する(図12A、図13参照)。

 このようにして、図12A~図12Gまでの一連の 工程を行なうことにより、型内塗装品225を製 造することができる。連続して、型内塗装品 225を製造する場合には、図12Gの工程に続いて 、図12Aの工程~図12Gの工程を順に繰り返せば い。

 型開き及び型閉じを行うための型締め機 121,122,123としては、第1実施形態と同様に、 えば、射出成形機124のトグル式の型締め機 又は直圧式の型締め機構を使用することが きる。

 塗膜形成金型202と表面形成金型201とは形 が異なり、塗膜形成金型202(特に、裏面形成 金型203に対向する面の部分)は表面形成金型20 1よりも外形形状を大きくし(例えば、塗装キ ビティ形成用の面が凹部の場合には凹部の きさ若しくは深さを大きくし、又は、塗装 ャビティ用の面が凸部の場合には凸部の大 さを小さくし若しくは高さを低くし)、成形 品222と接しない部分が形成できるように設計 する。この成形品222と接しない部分が、塗装 キャビティ214に該当する。塗装キャビティ214 の形状は、所望とする熱硬化性塗料層221のパ ターン(例えば形状など)又は厚みに応じて適 設定する。塗装キャビティ214は、成形品222 表面全体に渡っていてもよいし、成形品222 表面の一部にのみ形成されていてもよい。

 なお、表面形成金型201と、塗膜形成金型2 02と、裏面形成金型203を構成する圧縮ブロッ 204と、外周プレート205と、取付板206との材 は同じ金属であってもよいし、異なった金 でもよい。

 また、成形樹脂の射出口を表面形成金型2 01側に設置してもよいし(図12~図15、図22参照) 又は、裏面形成金型203側にしてもよい。

 また、外周プレート205と取付板206との間 弾性体としては、金属製のコイルバネ207、 は、ゴムなどを用いることができる(図13~図 22参照)。

 また、熱硬化性塗料の注入位置である塗 ゲート244は、塗装キャビティ214の面の中央 設けてもよいが、塗料注入跡が型内塗装品2 22の表面に残るため、塗料注入跡が無い外観 要求される場合には、鍵穴又はエンブレム り付け位置等に設置したり、又は、成形品2 22がタブ部223と製品部224とより構成するよう して、タブ部223に塗料ゲート244を設置すれ よい(図14参照)。この場合、タブ部223の表面 に形成される塗装キャビティ214の厚みを、製 品部224の表面に形成される塗装キャビティ214 の厚み以上とすることが重要である(図17参照 )。タブ部223の表面に形成される塗装キャビ ィ214の厚みの上限は特に無いが、実用上、 形サイクルが長くならないように、製品部22 4の表面に形成される塗装キャビティ214の厚 の150%以内とするのが好ましい。より好まし は、タブ部223の表面に形成される塗装キャ ティ214の厚みは、製品部224の表面に形成さ る塗装キャビティ214の厚みの120%以上、150% 内とする。

 このようにすることにより、製品部224の 面に形成される熱硬化性塗料層221の厚み方 の収縮量の方が、タブ部223の表面に形成さ る熱硬化性塗料層221の厚み方向の収縮量よ 小さくなるので、製品部224の表面に形成さ る熱硬化性塗料層221の圧縮が阻害されない ここで、タブ位置においてはスライドブッ ング212の位置がタブ外周の位置になってし うが、成形品222でスライドブッシング212は ールされるので、スライドブッシング212の へ熱硬化性塗料は侵入しない(図19参照)。

 また、表面形成金型201及び塗膜形成金型2 02は、両方とも鏡面金型としてもよいし、又 、両方ともシボ金型としてもよいし、又は どちらか一方を鏡面金型にして他方をシボ 型としてもよい。また、裏面形成金型203に 、ボスなどを形成してもよい。

 裏面形成金型203及び表面形成金型201の金 温度は、金型温度調節機113及び111により適 設定する。塗膜形成金型2の金型温度は、金 型温度調節機112により適宜設定する。金型温 度調節機113及び111及び112により、裏面形成金 型3及び表面形成金型1及び塗膜形成金型2内に それぞれ循環させて熱交換を行なう媒体は、 水でもよいし、又は、油でもよい。金型温度 調節機113及び111により、成形樹脂の材質に応 じて通常の成形に裏面形成金型203及び表面形 成金型201のそれぞれの温度を適した温度に設 定し、塗膜形成金型202の金型温度は、熱硬化 性塗料の材質に応じて、熱硬化性塗料が数秒 以内に硬化する温度に設定すればよい。また 、金型作動の不具合を生じさせないようにす るため、塗膜形成金型202の金型温度と、裏面 形成金型203及び表面形成金型201のそれぞれの 金型温度とを同一にしてもよい。

 以下、交換機構によって裏面形成金型203 対向する金型を、表面形成金型201から塗膜 成金型202に交換する(入れ替える)方法をい つか例示する。

 まず、裏面形成金型203と対向する金型を 表面形成金型201から塗膜形成金型202に交換 る方法として、裏面形成金型203が固定され 射出成形機124の可動盤32もしくは可動盤32に ついている回転盤34を回転させる方法がある このとき、例えば、第1実施形態の図3Dの裏 形成金型4又は5が固定された回転盤34のよう に、可動盤32の可動盤回転軸33が射出成形機12 4の回転盤回転装置122Rに連結されている。こ ような構成により、回転盤回転装置122Rを使 用して回転盤34を回転させて、回転盤34と共 裏面形成金型203を回転させて、裏面形成金 203に対向する金型を、表面形成金型201から 膜形成金型202に、又は、その逆に、交換す ことができる。

 また、上記交換方法の代わりに、すなわ 、射出成形機124の可動盤32に裏面形成金型20 3を固定する代わりに、射出成形機124の可動 32に表面形成金型201と塗膜形成金型202とが固 定されるように構成してもよい。このように 構成すれば、例えば、第1実施形態の図4Dの表 面形成金型1と塗膜形成金型2とが固定された 転盤34のように、可動盤32もしくは可動盤32 ついている回転盤34を回転させて、裏面形 金型203に対して表面形成金型201と塗膜形成 型202とを交換する方法もある。

 ここで、上記いくつかの例において、裏 形成金型203は1つだけでもよいし、又は、2 以上であってもよい。裏面形成金型203を2つ 上使用すれば、1つの裏面形成金型203と表面 形成金型201とを型閉じして、成形品を形成す るための成形キャビティ213を裏面形成金型203 と表面形成金型201との間に形成し、成形キャ ビティ213内に成形樹脂を充填し冷却固化させ て成形品222を形成する工程(例えば、第1実施 態の図3A及び図3Bのそれぞれ可動盤32の上側 金型を参照。)と、別の成形品を保持する他 の裏面形成金型と塗膜形成金型202とを型閉じ して、成形品を熱硬化性塗料で塗装するため の塗装キャビティ214を成形品と塗膜形成金型 202との間に形成し、塗装キャビティ214内に熱 硬化性塗料を注入し、注入完了とほぼ同時に 、注入された熱硬化性塗料を加圧する工程( えば、第1実施形態の図3A及び図3Bのそれぞれ 可動盤32の下側の金型を参照。)とを同時に行 うことができる。

 このようにすることによって、1つの成形 品を成形する間にも別の成形品の表面に熱硬 化性塗料層221を形成することができるので、 単位時間当たりのショット数を増加させるこ とができる。裏面形成金型を2つ以上使用す とき、各々の裏面形成金型の形状は全く同 形状でもよいし、例えば成形品に穴部を形 するための部材の有無が異なる形状でもよ 。また、複数の裏面形成金型同士を一体物 して形成してもよい。

 あるいは、第1実施形態の図5A~図5Dに示す うに、裏面形成金型203を、表面形成金型201 塗膜形成金型202との間に配置し、裏面形成 型203がその表面と裏面のそれぞれがキャビ ィ形成可能な形状を有するように構成する そして、そのような形状を有する裏面形成 型203を、射出成形機124の回転盤回転装置122R により回転駆動可能な回転盤34に支持される うにしてもよい。このような構成によれば 回転盤回転装置122Rにより回転盤34が180度回 されることにより、裏面形成金型203が表裏 のそれぞれに対して表面形成金型201と塗膜 成金型202とがを交換可能として、複数の裏 形成金型203を表面形成金型201と塗膜形成金 202とに対して交換可能とする方法もある(第 1実施形態の図5D参照)。

 各々のキャビティの形状は同じでもよい 、又は、異なってもよい。また、裏面形成 型203を回転させるためには、例えば、裏面 成金型203が支持されかつ回転盤回転装置122R により水平面内で回転する回転盤を用いれば よい(すなわち、この場合は、第1実施形態の 5A~図5Dを平面図として見ればよい。)。

 このような方法でも、1つの成形品を成形 する間にも別の成形品の表面に熱硬化性塗料 層221を形成することができるので、単位時間 当たりのショット数を増加させることができ る。

 なお、回転盤回転装置122Rを使用して金型 を回転又は移動させるとき、射出成形機124の 樹脂成形用のノズルが連結された金型又は熱 硬化性塗料注入装置125の注入用ノズル(塗料 入ユニット242など)が連結された金型を回転 は移動させると、射出成形機124又は熱硬化 塗料注入装置125との連結関係を保持するた の構造が複雑になるため、これらの射出成 機124の樹脂成形用のノズル又は熱硬化性塗 注入装置125の注入用ノズルなどが連結され いない金型を回転又は移動させるのが好ま い。

 また、第1実施形態の図7D及び図7Hのよう 、裏面形成金型203の代わりに、表面形成金 201と塗膜形成金型202とが表裏一体に固定さ た状態のものを回転盤34にセットして、表面 形成金型201と塗膜形成金型202の各々が裏面形 成金型203と対向するように位置を切り替えて 交換可能とすることもできる。

 次に、本発明の上記第2実施形態にかかる 型内塗装品の製造方法に用いる熱硬化性塗料 について説明する。熱硬化性塗料は、熱硬化 性塗料注入装置125の一例としての塗料注入機 241から1ショット分の正確な量を適度な圧力 塗装キャビティ214に注入される。

 熱硬化性塗料の材質としては、不飽和ポ エステル樹脂、エポキシアクリレートオリ マー、若しくは、ウレタンアクリレートオ ゴマーなどの過酸化物触媒によって硬化が 能なバインダー成分を主体とする一液型塗 、又は、エポキシ樹脂/ポリアミン硬化系、 若しくは、ポリオール樹脂/ポリイソシアネ ト硬化系などの、金型注入直前に主剤/硬化 を混合する二液型塗料などがあげられる。 の中でも、熱硬化性塗料の材質としては、 クリレート基を有するオリゴマー又は不飽 ポリエステル樹脂、あるいはこれらの成分 共重合可能なエチレン性不飽和モノマーの ちのいずれかと架橋効率が8以上である有機 過酸化物開始剤を含有する一液型塗料は、硬 化性と付着性と外観と耐候性とに優れており 、硬化時間を短縮でき、付着力と外観と耐候 性との問題から型内被覆方法を適用できなか った樹脂成形材料にも適用可能である点で非 常に良好である。

 熱硬化性塗料の粘度としては、2000~7000mPa sの範囲内でパターン又は厚みに応じて、適 宜設定すればよい。特に、本発明の第2実施 態の場合、裏面形成金型203と塗膜形成金型20 2とはキャビティ以外にほとんど隙間がなく つ強固な型締め圧で金型を固定できるので 熱硬化性塗料が漏れやすい非常に低い粘度 あっても、熱硬化性塗料が塗装キャビティ21 4から漏れることがない点で有利である。

 塗料注入機241は、塗料タンク243の上部に 力をかけ、1ショット分の熱硬化性塗料の正 確な量が塗料タンク243から、計量機能と射出 機能とバルブ開閉機能とを有する構造を備え た塗料注入ユニット242に送られる構造になっ ている(図23参照)。

 塗料注入ユニット242の位置設定としては 塗膜形成金型202の内部に設けてもよい(図16~ 図21参照)。また、塗膜形成金型202に設けられ る熱硬化性塗料の注入口を、裏面形成金型203 との合わせ面に設け、塗料注入ユニット242と 、樹脂注入機の一例としての射出成形機124を 有する樹脂射出ユニットとを垂直方向沿いに 配置させてもよい。この場合、成形品222を保 持する裏面形成金型203と塗膜形成金型202とが 型閉じして、成形品222を熱硬化性塗料で塗装 するための塗装キャビティ214が成形品222と塗 膜形成金型202との間に形成された段階で、塗 料注入ユニット242が前進して塗膜形成金型202 に直接接触し、熱硬化性塗料が塗膜形成金型 202に設けられる塗料ゲートを通して塗装キャ ビティ214に注入される仕組みになっている。 塗料注入ユニット242のノズル先端部は、金型 温度調節機112によっておよそ30℃に調節され 。これにより、金型の熱によって熱硬化性 料が固化してしまうことを防止する。

 熱硬化性塗料の注入時間は1~10秒程度で、 熱硬化性塗料の材質又は塗装キャビティ214の 大きさなどによって適宜設定する。熱硬化性 塗料の注入圧力は10~400kgf/cm2程度の範囲内で 宜設定すると良いが、塗膜中にバリ又は気 を防止するためには圧力は高めに設定した が好ましい。特に、本発明の第2実施形態の 合、裏面形成金型203と塗膜形成金型202とは 装キャビティ214以外にほとんど隙間がなく つ強固な型締め圧で金型を固定できるので 高い圧力で熱硬化性塗料を注入しても、熱 化性塗料が塗装キャビティ214から漏れるこ がない点で有利である。

 最終的に形成される熱硬化性塗料層221の みは10~300μmであるのが好ましい。本発明の 2実施形態においては、熱硬化性塗料層221の 厚みを比較的厚くしてもヒケが現出しないよ うにできるからである。ここで、熱硬化性塗 料層221の厚みを10μm以上とするのは、熱硬化 塗料がキャビティ内を確実に充填するため ある。なお、熱硬化性塗料の硬化速度を速 して成形サイクルを短くするため、及び、 圧縮状態でもヒケが生じないようにするた には、最終的に形成される熱硬化性塗料層2 21の厚みは10~100μmであるのが好ましい。また 圧縮をした場合に、十分な表面硬度を得る 点からは、最終的に形成される熱硬化性塗 層221の厚みは10~300μmであるのが好ましい。

 次に、本発明の上記第2実施形態にかかる 型内塗装品の製造方法に用いる成形樹脂につ いて説明する。成形樹脂は、通常の熱可塑性 の射出成形樹脂又はエンジニアリングプラス チックの他、熱硬化性の成形樹脂材料など、 特に限定はされないが、成形しやすく熱硬化 性塗料との密着が良いものが好ましい。具体 的には、成形樹脂の例としては、アクリロニ トリルブタジエンスチレン系樹脂(ABS系樹脂) ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、 リエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂 ポリブチレンテレフタレート系樹脂、又は ポリカーボネート系樹脂などが挙げられる

 成形樹脂は樹脂注入機によって、成形キ ビティ213内に充填する。樹脂注入機として 射出成形機124を用いることができる。

 本発明の第2実施形態によれば、先の第1 施形態にかかる作用効果に加えて、以下の 用効果を奏することができる。

 本発明の第2実施形態にかかる型内塗装品 の製造方法は、裏面形成金型203と表面形成金 型201と塗膜形成金型202とを備える型内塗装品 形成金型を用い、(i)裏面形成金型203と表面形 成金型201とを型閉じして、成形品222を形成す るための成形キャビティ213を裏面形成金型203 と表面形成金型201との間に形成し、(ii)成形 ャビティ213内に成形樹脂を充填し冷却固化 せて成形品222を形成し、(iii)裏面形成金型203 が成形品222を保持する状態で裏面形成金型203 と表面形成金型201とを型開きし、(iv)裏面形 金型203が対向する金型を、表面形成金型201 ら塗膜形成金型202に入れ替えるために、裏 形成金型203を別の裏面形成金型203と切り替 るか(交換するか)、もしくは、表面形成金型 201と塗膜形成金型202とを切り替え(交換し)、( v)成形品222を保持する裏面形成金型203と塗膜 成金型202とを型閉じして、成形品222の表面 熱硬化性塗料で塗装するための塗装キャビ ィ214を成形品222と塗膜形成金型202との間に 成し、(vi)塗装キャビティ214内に熱硬化性塗 料を注入し、注入完了とほぼ同時に、注入さ れた熱硬化性塗料を加圧することができる。

 したがって、表面の熱硬化性塗料層221が 縮しても、表面にヒケのない型内塗装品225 得ることができる。

 また、本発明の第2実施形態にかかる型内 塗装品の製造方法は、成形品222がタブ部223と 製品部224とを有するように構成し、タブ部223 の表面に形成される塗装キャビティ214の厚み を、製品部224の表面に形成される塗装キャビ ティ214の厚み以上に形成することができる。

 このようにすれば、製品部224の表面に形 される熱硬化性塗料層221の厚み方向の収縮 の方が、タブ部223の表面に形成される熱硬 性塗料層221の厚み方向の収縮量より小さく るので、製品部224の表面に形成される熱硬 性塗料層221の圧縮が阻害されない。また、 品部224の外にタブ部223が設置されるように ることができるので、塗料ゲート244をタブ 223に位置させることにより、型内塗装品225 表面に塗料注入跡が残らない。

 本発明の第2実施形態にかかる型内塗装品 形成装置は、圧縮ブロック204と外周プレート 205との間のスライドブッシング211,212が、成 品222が形成される成形キャビティ面に、す わち、キャビティ213の圧縮ブロック204のキ ビティ形成面沿いに位置することかできる

 これにより、外周プレート205に対して圧 ブロック204を塗膜形成金型側に移動させる に、スライドブッシング211,212の中へ熱硬化 性塗料が侵入するのを防止することができる 。

 以下、上記第2実施形態のより具体的な例 である実施例について説明する。

 表面と裏面のそれぞれがキャビティを持 裏面形成金型203と表面形成金型201と塗膜形 金型202とを備える型内塗装品形成金型を用 て、型内塗装品225を製造した。裏面形成金 203として、圧縮ブロック204と、その周囲に 置する外周プレート205と、圧縮ブロック204 固定される取付板206と、外周プレート205と 付板206との間にコイルバネ207を備えるもの 使用した。塗膜形成金型202として塗料注入 ニット242を内蔵して塗料ゲート244を備える のを使用した。また、圧縮ブロック204と外 プレート205との間のスライドブッシング211 、成形品222が形成される成形キャビティ213 圧縮ブロック204のキャビティ形成面沿いに 置するようにした。

 射出成形機124の可動盤32についている回 盤34に固定され金型温度が105℃に設定された 2つの裏面形成金型203のうち一方の裏面形成 型203を、同じく金型温度が105℃に設定され 表面形成金型201に対して型閉じし、成形キ ビティ213を形成後、加熱溶融したソリッド の耐熱ABS樹脂を成形キャビティ213に充填し 40秒間冷却して裏面形成金型203を開くことに より、長さ100mm、幅50mm、高さ3mmの直方体形状 の成形品222が裏面形成金型203に保持された状 態で得た。次に、成形品222を保持したままの 裏面形成金型203を180度回転させ、裏面形成金 型203の成形品222を保持する面がキャビティの 外形形状が長さ100.5mm、幅50.5mm、高さ3.2mmで金 型温度が105℃に設定された塗膜形成金型202と 対向するように切り替え(交換)し、裏面形成 型203と塗膜形成金型202とを型閉じし、成形 222と塗膜形成金型202との間に塗装キャビテ 214を形成した。次に、塗装キャビティ214に 硬化性塗料(大日本塗料株式会社製プラグラ ス8000 粘度3000mPa・s)を塗装キャビティ214に注 入し、注入完了とほぼ同時に、可動盤を型閉 じ方向に移動させることにより注入された熱 硬化性塗料に対して40秒間加圧及び保持して 硬化性塗料を固化させた。熱硬化性塗料へ 加圧の際、圧縮ブロック204と外周プレート2 05との間のスライドブッシング211の中に熱硬 性塗料は侵入しなかった。塗膜形成金型202 開くことにより、成形品222上に熱硬化性塗 層221が一体被覆された型内塗装品225が得ら た(図24参照)。得られた型内塗装品225の表面 にヒケは見られなかった。

 成形品222がタブ部223と製品部224とからな ようにし、タブ部223の表面に形成される塗 キャビティの厚みを、製品部224の表面に形 される塗装キャビティの厚み以上に形成す 以外は実施例5と同様にし、塗料注入跡のつ いたタブ部223をカットすることにより、型内 塗装品225を得た(図24参照)。熱硬化性塗料層22 1の圧縮は阻害されず、得られた型内塗装品22 5の表面にヒケは見られなかった。

 上記第1実施形態及び第2実施形態におい 、一連の製造方法の工程を円滑にかつ自動 に行なうために、図26に示すように、制御装 置1000を備えて、制御装置1000により各工程の 作を制御するようにしてもよい。例えば、 1実施形態においては、制御装置1000が、各 型の移動動作を行なう型締め機構121,122,123と 、回転盤回転装置122Rと、射出成形機124と、 硬化性塗料注入装置125(塗料注入機41)と、金 温度調節機111,112,113とに接続されて、それ れの動作並びに連続する一連の動作を制御 るようにしてもよい。また、第2実施形態に いては、制御装置1000が、各金型の移動動作 を行なう型締め機構121,122,123と、回転盤回転 置122Rと、射出成形機124と、熱硬化性塗料注 入装置125(塗料注入機241)と、金型温度調節機1 11,112,113とに接続されて、それぞれの動作並 に連続する一連の動作を制御するようにし もよい。

 なお、上記様々な実施形態及び変形例の ちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み わせることにより、それぞれの有する効果 奏するようにすることができる。

 本発明にかかる型内塗装品の製造方法及 型内塗装品形成装置は、裏面形成金型と塗 形成金型とを型閉じする際に塗装キャビテ 以外に全く隙間がなくかつ強い型締力で固 できるので、熱硬化性塗料を高圧で注入し も、パーティング面同士が開かないため、 硬化性塗料が塗装キャビティから漏れず、 内塗装品に熱硬化性塗料層によるバリが発 することがないといった優れた効果を奏す ことができ、携帯電話などの通信機器、電 情報機器、家電製品の外装部品、自動車の 装部品、又は、室内装飾品などの型内塗装 を製造するときに有用である。

 本発明は、添付図面を参照しながら好ま い実施形態に関連して充分に記載されてい が、この技術の熟練した人々にとっては種 の変形又は修正は明白である。そのような 形又は修正は、添付した請求の範囲による 発明の範囲から外れない限りにおいて、そ 中に含まれると理解されるべきである。