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Patent Searching and Data


Title:
MATERIAL FOR PRESSURE MEASUREMENT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/008269
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a material for the measurement of a pressure, which comprises a plastic substrate, a color former layer comprising an electron-releasing colorless dye precursor and a color developer layer comprising an electron-accepting compound, and which can develop a color by utilizing the color-developing reaction between the electron-releasing colorless dye precursor and the electron-accepting compound, wherein the electron-releasing colorless dye precursor is enclosed in a microcapsule having an urethane bond, wherein at least one of the electron-accepting compounds is a metal salicylate having a substituent, and wherein the microcapsule meets the requirement represented by the following formula: δ/D = 1.0 Œ 10-3 to 2.0 Œ 10-2 [wherein δ represents a number average wall thickness (μm) of the microcapsule; and D represents a volume median diameter (μm) of the microcapsule ].

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JP2001305241RAINFALL SENSOR
WO/2013/115765PARALLELOGRAM LOAD CELL
Inventors:
TAKASHIMA MASANOBU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/061737
Publication Date:
January 15, 2009
Filing Date:
June 27, 2008
Export Citation:
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Assignee:
FUJIFILM CORP (JP)
TAKASHIMA MASANOBU (JP)
International Classes:
G01L5/00
Foreign References:
JPS5724852B21982-05-26
JPH0796662A1995-04-11
Attorney, Agent or Firm:
NAKAJIMA, Jun et al. (NAKAJIMA & KATOSeventh Floor, HK-Shinjuku Bldg.,3-17, Shinjuku 4-chom, Shinjuku-ku Tokyo 22, JP)
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Claims:
 プラスチック製の基材と電子供与性無色染料前駆体を含む発色剤層と電子受容性化合物を含む顕色剤層とを有し、前記電子供与性無色染料前駆体及び前記電子受容性化合物の発色反応を利用して発色し、
 前記電子供与性無色染料前駆体がウレタン結合を含むマイクロカプセルに内包されており、前記電子受容性化合物の少なくとも1種が置換基を有するサリチル酸金属塩であり、前記マイクロカプセルが、δ/D=1.0×10 -3 ~2.0×10 -2 〔δ:マクロカプセルの数平均壁厚(μm)、D:マイクロカプセルの体積標準のメジアン径(μm)〕の関係を満たす圧力測定用材料。
 3MPa以下の圧力で発色する請求項1に記載の圧力測定用材料。
 前記マイクロカプセルの体積標準のメジアン径が10μm以上である請求項1に記載の圧力測定用材料。
 前記顕色剤層は、更に、アミド化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物より選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1に記載の圧力測定用材料。
 前記アミド化合物が、(メタ)アクリルアミド系重合体又はスルホンアミド化合物であり、前記(メタ)アクリル酸エステル化合物が(メタ)アクリル酸エステル系重合体である請求項4に記載の圧力測定用材料。
 前記顕色剤層は、置換基を有するサリチル酸金属塩と、アミド化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物より選ばれる少なくとも1種とを含有する水分散液を前記基材上に塗布することにより形成された請求項1に記載の圧力測定用材料。
 基材上に該基材側から順に、前記電子受容性化合物を含む顕色剤層と、前記電子供与性無色染料前駆体が内包されたマイクロカプセルを含む発色剤層とを有する請求項1に記載の圧力測定用材料。
 基材上に前記電子受容性化合物を含む顕色剤層を有する材料Aと、基材上に前記電子供与性無色染料前駆体が内包されたマイクロカプセルを含む発色剤層を有する材料Bと、を含む請求項1に記載の圧力測定用材料。
 前記電子供与性無色染料前駆体のモル吸光係数(ε)が、10000 mol -1 ・cm -1 ・L以上である請求項1に記載の圧力測定用材料。
 前記電子供与性無色染料前駆体の合計量に占める、モル吸光係数(ε)が10000 mol -1 ・cm -1 ・L以上の電子供与性無色染料前駆体の割合が、30~100質量%の範囲である請求項9に記載の圧力測定用材料。
 前記マイクロカプセルのカプセル壁の壁厚が、0.005~2.0μmの範囲である請求項1に記載の圧力測定用材料。
 体積標準のメジアン径が10~40μmであって、前記マイクロカプセルのカプセル壁の壁厚が0.01~1μmである請求項1に記載の圧力測定用材料。
 前記サリチル酸金属塩の置換基が、炭素数1~15のアルキル基、又は炭素数7~18のアラルキル基である請求項1に記載の圧力測定用材料。
 前記サリチル酸金属塩が、サリチル酸の亜鉛塩、ニッケル塩、アルミニウム塩、又はカルシウム塩である請求項1に記載の圧力測定用材料。
 前記マイクロカプセルのカプセル壁が、ポリウレタン・ウレアで形成されている請求項1に記載の圧力測定用材料。
 前記δ/Dが、2.0×10 -3 ~1.5×10 -2 である請求項1に記載の圧力測定用材料。
 前記サリチル酸金属塩の顕色剤層中における量が、0.1~30g/m 2 である請求項1に記載の圧力測定用材料。
 前記アミド化合物及び前記(メタ)アクリル酸エステル化合物の顕色剤層中における総含有量が、電子受容性化合物100質量部に対して、0.2~20質量部である請求項4に記載の圧力測定用材料。
Description:
圧力測定用材料

 本発明は、面圧などの圧力又は圧力分布 測定する圧力測定用材料に関する。

 圧力測定用の材料は、液晶ガラスの貼合せ 程、プリント基板へのハンダ印刷、ローラ の圧力調整などの用途に使われている。
 このような圧力測定用の材料には、例えば 富士フイルム(株)から提供されているプレ ケール(商品名)に代表される圧力測定フィル ムがある。圧力測定フィルムは、測定部位に 合わせてフィルムを任意の大きさに裁断して 使用できる特徴を有する。さらに、圧力測定 フィルムは、筆圧による高い線圧によって発 色反応を起こさせる、いわゆる感圧複写紙と は異なり、面圧を測定することができる特徴 を有している。

 この圧力測定フィルムの例として、電子 与性無色染料前駆体と電子受容性化合物と 発色反応を利用した圧力測定用シートが開 されており(例えば、特許文献1参照)、0.1MPa~ 20MPa程度の圧力範囲で測定することができる されている。また、圧力測定フィルムの基 には、一般に、ポリエチレンテレフタレー 等のプラスチックスフィルムが用いられて る。

 近年、製品の高機能化、高精細化により 微小な圧力の分布を測定する必要性が増加 ている。例えば、液晶やプラズマディスプ イなどの加圧方式利用のパネルの貼り合わ では、大面積でかつ3MPa以下の圧力領域で実 施することが多く、3MPa以下の圧力分布測定 重要になってきている。

 一方、顕色剤として置換サリチル酸金属塩 用い、染料をポリウレア樹脂/ポリウレタン 樹脂壁膜カプセルに内包した感圧複写シート が開示されている(例えば、特許文献2参照)。 また、アミド系化合物を用いた感圧記録紙は 従来から知られており(例えば、特許文献3~5 照)、アミド系化合物として、アクリルアミ 共重合体、スルホンアミド、(メタ)アクリ 酸エステル化合物を用いたものが提案され いる。

特公昭57-24852号公報

特開平7-96662号公報

特許第2786510号

特許第3019163号

特許第3074891号

 しかし、上記した従来の感圧複写シートは そのカプセルの径や壁厚では、使用する電 タイプライターのインパクト強度を強圧と た場合でしか発色し得ないものであり、一 面積の圧力(面圧)を計る用途には適さない また、上記のアミド系化合物を用いた感圧 録紙は、筆圧による高い線圧によって局部 に強い着色(発色反応)を発現させるものであ る。よって、例えば3MPaに満たないような微 な局部圧や弱い面圧を与えて圧力状態を捉 る必要のある分野では、圧力状態が計れる 度の着色(発色)は得られない。
 そのため、上記のように僅かな圧力変化が 品の品質バラツキに影響を与えるような分 では、微弱な圧力変化を捉えることができ 、あるいは、着色が得られても、それをス ャン等により読み込めなかったり、濃度デ タとして読み込む際の読み取り精度が悪く り、細かい濃度分析や制御ができない等の 題がある。

 本発明は、上記状況に鑑みなされたもの ある。上記状況のもと、低圧(特に3MPa以下 圧力)領域で良好に発色させることができ、 度読み取りが良好に行なえる圧力測定用材 が必要とされている。また、低圧(特に3MPa 下の圧力)領域で発色させた際に、広い発色 積が得られ、スキャン等で発色濃度を読み る際の繰り返し読み取り精度を高めた圧力 定用材料が必要とされている。

 前記課題を解決するために鋭意検討した 果、本発明は、プラスチック製の基材上に けられた電子供与性無色染料前駆体と電子 容性化合物との発色反応を利用した発色記 系において、特定のサリチル酸金属塩を顕 剤とし、発色剤を内包するウレタン結合を むマイクロカプセルの膜厚と粒径との比を 定の範囲に調整することが、低圧領域で圧 を与えて発色させたときの着色度を高める に有効であるとの知見に基づくものである さらに、本発明は、アミド化合物や(メタ) クリル酸エステル化合物は、顕色剤と共に いると発色部の面積が増し、濃度スキャン する際の濃度読取り精度の向上に有効であ との知見に基づくものである。

 上記の課題を達成するための具体的手段は 以下の通りである。
 <1> プラスチック製の基材と電子供与 無色染料前駆体を含む発色剤層と電子受容 化合物を含む顕色剤層とを有し、前記電子 与性無色染料前駆体及び前記電子受容性化 物の発色反応を利用した圧力測定用材料で って、前記電子供与性無色染料前駆体がウ タン結合を含むマイクロカプセルに内包さ ており、前記電子受容性化合物の少なくと 1種が置換基を有するサリチル酸金属塩であ 、前記マイクロカプセルが、δ/D=1.0×10 -3 ~2.0×10 -2 〔δ:マクロカプセルの数平均壁厚(μm)、D:マ クロカプセルの体積標準のメジアン径(μm)〕 の関係を満たす圧力測定用材料である。

 <2> 3MPa以下の圧力で発色する前記< 1>に記載の圧力測定用材料である。

 <3> 前記マイクロカプセルの体積標 のメジアン径が10μm以上である前記<1>又 は前記<2>に記載の圧力測定用材料である 。

 <4> 前記顕色剤層は、更に、アミド 合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物よ り選ばれる少なくとも1種を含有する前記<1 >~<3>のいずれか1つに記載の圧力測定用 材料である。

 <5> 前記アミド化合物が、(メタ)アク リルアミド系重合体又はスルホンアミド化合 物であり、前記(メタ)アクリル酸エステル化 物が(メタ)アクリル酸エステル系重合体で る前記<4>に記載の圧力測定用材料であ 。

 <6> 前記顕色剤層は、置換基を有す サリチル酸金属塩と、アミド化合物及び(メ )アクリル酸エステル化合物より選ばれる少 なくとも1種とを含有する水分散液を前記基 上に塗布することにより形成された前記<1 >~<5>のいずれか1つに記載の圧力測定用 材料である。

 <7> 基材上に該基材側から順に、前記 子受容性化合物を含む顕色剤層と、前記電 供与性無色染料前駆体が内包されたマイク カプセルを含む発色剤層とを有する前記<1 >~<6>のいずれか1つに記載の圧力測定用 材料である。
 <8> 基材上に前記電子受容性化合物を む顕色剤層を有する材料Aと、基材上に前記 子供与性無色染料前駆体が内包されたマイ ロカプセルを含む発色剤層を有する材料Bと 、を含む前記<1>~<6>のいずれか1つに 載の圧力測定用材料である。
 <9> 前記電子供与性無色染料前駆体の ル吸光係数(ε)が、10000 mol -1 ・cm -1 ・L以上である前記<1>~<8>のいずれか1 つに記載の圧力測定用材料である。
 <10> 前記電子供与性無色染料前駆体の 計量に占める、モル吸光係数(ε)が10000 mol -1 ・cm -1 ・L以上の電子供与性無色染料前駆体の割合 、30~100質量%の範囲である前記<9>に記載 圧力測定用材料である。
 <11> 前記マイクロカプセルのカプセル の壁厚が、0.005~2.0μmの範囲である前記<1&g t;~<10>のいずれか1つに記載の圧力測定用 料である。
 <12> 体積標準のメジアン径が10~40μmで って、前記マイクロカプセルのカプセル壁 壁厚が0.01~1μmである前記<1>~<11>のい ずれか1つに記載の圧力測定用材料である。
 <13> 前記サリチル酸金属塩の置換基が 炭素数1~15のアルキル基、又は炭素数7~18の ラルキル基である前記<1>~<12>のいず れか1つに記載の圧力測定用材料である。
 <14> 前記サリチル酸金属塩が、サリチ 酸の亜鉛塩、ニッケル塩、アルミニウム塩 又はカルシウム塩である前記<1>~<13> ;のいずれか1つに記載の圧力測定用材料であ 。
 <15> 前記マイクロカプセルのカプセル が、ポリウレタン・ウレアで形成されてい 前記<1>~<14>のいずれか1つに記載の 力測定用材料である。
 <16> 前記δ/Dが、2.0×10 -3 ~1.5×10 -2 である前記<1>~<15>のいずれか1つに記 載の圧力測定用材料である。
 <17> 前記サリチル酸金属塩の顕色剤層 における量が、0.1~30g/m 2 である前記<1>~<16>のいずれか1つに記 載の圧力測定用材料である。
 <18> 前記アミド化合物及び前記(メタ) クリル酸エステル化合物の顕色剤層中にお る総含有量が、電子受容性化合物100質量部 対して、0.2~20質量部である前記<4>~<17& gt;のいずれか1つに記載の圧力測定用材料で る。

 本発明によれば、低圧(特に3MPa以下の圧力) 域で良好に発色させることができ、濃度読 取りが良好に行なえる圧力測定用材料を提 することができる。
 さらに、本発明によれば、低圧(特に3MPa以 の圧力)領域で発色させた際に、広い発色面 が得られ、スキャン等で発色濃度を読み取 際の繰り返し読み取り精度を高めた圧力測 用材料を提供することができる。

 以下、本発明の圧力測定用材料について、 細に説明する。
 本発明の圧力測定用材料は、プラスチック の基材と、電子供与性無色染料前駆体を含 発色剤層と、電子受容性化合物を含む顕色 層とを設けると共に、ウレタン結合を含む イクロカプセルに電子供与性無色染料前駆 を内包し、前記電子受容性化合物の少なく も1種を置換基を有するサリチル酸金属塩と し、電子供与性無色染料前駆体を内包するマ イクロカプセルが、δ/D=1.0×10 -3 ~2.0×10 -2 〔δ:マクロカプセルの数平均壁厚(μm)、D:マ クロカプセルの体積標準のメジアン径(μm)〕 の関係を満たすように構成したものである。
 本発明の圧力測定用材料は、加圧時の、発 剤層中に含まれる電子供与性無色染料前駆 と顕色剤層中に含まれる電子受容性化合物 の発色反応により着色を得ることができる

 ここで、圧力測定用材料の構成について説 する。
 本発明の圧力測定用材料は、電子供与性無 染料前駆体を(好ましくは溶媒と共に)内包 た、ウレタン結合をカプセル壁に含むマイ ロカプセルを含む発色剤層と、前記電子供 性無色染料前駆体と反応して発色させる電 受容性化合物(以下、「顕色剤」ともいう。) を含む顕色剤層と、をプラスチック製の単一 の基材あるいは別個の基材に設ける(好まし は塗工する)ことにより構成することができ 。

 本発明の圧力測定用材料が、マイクロカプ ルと電子受容性化合物とが単一の基材に塗 等して設けられた、いわゆるモノシートタ プの場合、圧力測定用材料は、シートやフ ルム等の基材と、基材上に該基材側から順 設けられた顕色剤含有の顕色剤層及びマイ ロカプセル含有の発色剤層とを設けて構成 れる。この圧力測定用材料では、単独で圧 あるいは圧力分布を測定したい部位に挟ん 加圧する。
 また、本発明の圧力測定用材料が、マイク カプセルと電子受容性化合物とが別個の基 に塗工等して設けられた、いわゆる2シート タイプの場合、圧力測定用材料は、シートや フィルム等の基材上に顕色剤含有の顕色剤層 を有する材料Aと、シートやフィルム等の基 上にマイクロカプセル含有の発色剤層を有 る材料Bとを設けて構成される。この圧力測 用材料では、材料Bのマイクロカプセルが存 在する面(発色剤層表面)と、材料Aの電子受容 性化合物が存在する面(顕色剤層表面)とが互 に向き合うように両材料を重ね、重ねた状 で圧力あるいは圧力分布を測定したい部位 挟んで加圧する。

 加圧は、任意の方法により点、線、又は で圧力(点圧、線圧、又は面圧等)を与える とにより行なうことができる。本発明では 特に3MPa以下の低圧領域において、微小な圧 差を識別するための発色部の濃度差が小さ 、差圧が捉えにくい面圧が与えられる場合 有効である。

 上記のように加圧されることで、マイクロ プセルが破壊されて電子供与性無色染料前 体を含む内包物が放出され、電子供与性無 染料前駆体と電子受容性化合物が反応する とによって着色が見られるものである。こ とき、加圧する圧力に対応して電子供与性 色染料前駆体を含む内包物がより多く放出 れるようになり、電子受容性化合物との反 量が増えるため、反応量に伴なって濃い発 (着色)が得られる。
 本発明においては、プラスチック製の基材 に設けられた電子供与性無色染料前駆体と 子受容性化合物との発色反応系において、 定のサリチル酸金属塩を顕色剤とし、発色 を内包するウレタン結合を含むマイクロカ セルの膜厚と粒径との比を以下に示す特定 囲に調整することで、低圧領域(好ましくは 3MPa以下の圧力領域)で加圧された場合に良好 発色(着色)が得られるものである。さらに 後述のアミド化合物及び/又は(メタ)アクリ 酸エステル化合物を併用したときには、広 発色(着色)面積が得られ、スキャン等で発色 濃度を読み取る際に繰り返し読み取り精度を より高めることができる。本発明の圧力測定 材料を適用するのにより好適な圧力領域は、 2MPa以下であり、更には1MPa以下である。

 上記のうち、本発明の圧力測定用材料と ては、その保存性や取扱い性の観点から、 子供与性無色染料前駆体を内包するマイク カプセルと電子受容性化合物とが別個の基 に塗工等して設けられた2シートタイプに構 成されることがより好ましい。

(基材)
 本発明の圧力測定用材料は、プラスチック の基材を用いて構成される。プラスチック の基材としては、シート状、フィルム状、 状等のいずれであってもよい。圧力測定用 料がモノシートタイプ及び2シートタイプの いずれの形態であっても同様である。

 プラスチック製の基材の例としては、ポリ チレンテレフタレート等のポリエステル、 酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポ プロピレン、ポリエチレン等のポリオレフ ン、ポリスチレン等のフィルムもしくはシ トや、ポリプロピレンやポリエチレンテレ タレート等を二軸延伸してミクロボイドを 数形成したもの(ユポ等)、ポリエチレン、 リプロピレン、ポリエチレンテレフタレー 、ポリアミドなどの合成繊維からなるもの 並びにこれらを紙の一部、一面、両面に積 したもの、などを挙げることができる。紙 具体例としては、上質紙、中質紙、更紙、 性紙、酸性紙、再生紙、コート紙、マシン ート紙、アート紙、キャストコート紙、微 工紙、トレーシングペーパー、再生紙等を げることができる。
 但し、本発明においては、これらに限定さ るものではない。

 本発明の圧力測定材料を構成する発色剤 は、電子供与性無色染料前駆体を内包する イクロカプセルを少なくとも含んでなり、 ましくは溶媒を含んでなり、必要に応じて の成分を用いて構成することができる。

(マイクロカプセル)
 本発明における発色剤層は、ウレタン結合 含むマイクロカプセルを含有し、このマイ ロカプセルに電子供与性無色染料前駆体(及 び好ましくは溶媒)を内包する。本発明にお ては、発色剤である電子供与性無色染料前 体を内包するためのマイクロカプセルとし 、ウレタン結合を含むカプセルを選択する で、低圧領域(好ましくは3MPa以下の圧力領域 )での加圧でも発色しやすい発色系を形成す ことができる。

 ウレタン結合を含むマイクロカプセルは ウレタン・ウレア樹脂(ポリウレタン・ウレ ア)を壁材として形成されたものであり、低 領域(好ましくは3MPa以下の圧力領域)で良好 発色が得られる。

 電子供与性無色染料前駆体を内包するマイ ロカプセルは、下記式1に示す関係を満たす 。この関係式を満たすマイクロカプセルに構 成することで、低圧領域(好ましくは3MPa以下 圧力領域)での加圧でも発色しやすい発色系 を形成することができる。下記式1において δはマクロカプセルの数平均壁厚(μm)を表し Dはマイクロカプセルの体積標準のメジアン 径(μm)を表す。
  1.0×10 -3  ≦ δ/D ≦ 2.0×10 -2   ・・・式1

 ここで、壁厚とは、マイクロカプセルのカ セル粒を形成する樹脂膜(いわゆるカプセル 壁)の厚みをいい、数平均壁厚(μm)とは、5個 マイクロカプセルの個々のカプセル壁の厚 を走査型電子顕微鏡により求めて平均した 均値をいう。
 また、体積標準のメジアン径は、マイクロ プセル全体を体積累計が50%となる粒子径を 値に2つに分けたときに、大径側と小径側で の粒子の体積の合計が等量となる径D 50 である。この体積標準のメジアン径は、マイ クロカプセル液を支持体に塗布し、その表面 を光学顕微鏡により150倍で撮影して、2cm×2cm 範囲にある全てのマイクロカプセルの大き を計測して算出される値である。

 上記のδ/D値は、1.0×10 -3 未満であると、カプセルサイズは大きいがカ プセル壁が薄すぎて経時でカプセルの中身の モレが発生してしまう。逆に、δ/D値が2.0×10 -2 を超えると、カプセルサイズが小さくあるい はカプセル壁が厚すぎて、低圧領域(好まし は3MPa以下の圧力領域)では良好な発色が得ら れない。

 上記のδ/D値の範囲のうち、低圧領域(好ま くは3MPa以下の圧力領域)で良好な発色(着色) 得る点で、δ/D値は、2.0×10 -3 ~1.5×10 -2 が好ましく、3.0×10 -3 ~1.3×10 -2 がより好ましい。

 電子供与性無色染料前駆体(及び好ましく は溶媒)を内包するマイクロカプセルは、そ 自体公知の任意の方法、例えば、界面重合 、内部重合法、相分離法、外部重合法、コ セルベーション法等の方法により製造する とができる。

 電子供与性無色染料前駆体を内包する、 リウレタン・ウレア壁のマイクロカプセル 分散液の調製は、感圧複写紙用途において 知の方法を使用することができる。例えば 電子供与性無色染料前駆体と多価イソシア ートとを溶媒に溶解した溶液(油相)を、水 性高分子(ポリオール、ポリアミンなどのカ セル壁形成用物質)を含有する親水性溶液( えば水など;水相)に乳化分散させ、得られた 乳化分散液中の油滴をポリウレタン・ウレア で被覆してマイクロカプセル化する方法が挙 げられる。このとき、加温することによって 油滴界面で高分子形成反応が進み、マイクロ カプセル壁を形成できる。

 マイクロカプセル化する工程途中には、 価ヒドロキシ化合物と多価アミンなどの反 調整剤を添加してもよい。多価ヒドロキシ 合物の具体例としては、脂肪族又は芳香族 多価アルコール、ヒドロキシポリエステル ヒドロキシポリアルキレンエーテル、多価 ミンのアルキレンオキサイド付加物等を挙 ることができる。中でも、脂肪族又は芳香 の多価アルコール、多価アミンのアルキレ オキサイド付加物が好ましく、より好まし は、多価アミンのアルキレンオキサイド付 物である。

 多価アミンとしては、分子中に2個以上の-NH 基または-NH 2 基を有するものであれば、いずれも使用可能 である。具体的な化合物としては、例えば、 ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラ ミン、1,3-プロピレンジアミン、ヘキサメチ ンジアミンなどの脂肪族多価アミン;脂肪族 価アミンのエポキシ化合物付加物;ピペラジ ン等の脂環式多価アミン;3,9-ビス-アミノプロ ピル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ-(5,5)ウンデ ンなどの複素環式ジアミンなどを挙げるこ ができる。

 多価ヒドロキシ化合物や多価アミンの添 量は、使用する多価イソシアネートの種類 び量、さらには所望のカプセル膜硬度など より適宜決定される。多価ヒドロキシ化合 や多価アミンを添加する場合、「多価ヒド キシ化合物及び/又は多価アミンの総量:多 イソシアネートの量」の比(質量比)は、0.1:99 .9~30:70であることが好ましく、1:99~25:75である ことがより好ましい。また、多価ヒドロキシ 化合物の添加量としては、多価イソシアネー ト:多価ヒドロキシ化合物が質量比で99.9:0.1~70 :30であることが好ましく、99:1~75:25であるこ がより好ましく、98:2~80:20であることがさら 好ましい。

 多価ヒドロキシ化合物や多価アミンの添 時期は、電子供与性無色染料前駆体を溶解 る溶媒や補助溶媒中にあらかじめ添加して いてもよいし、乳化分散前あるいは乳化分 後に添加してもよい。

 親水性溶液中には、乳化剤として、種々 両性高分子、イオン系高分子、非イオン系 分子、例えばゼラチン、でんぷん、カルボ シメチルセルロース、ポリビニルアルコー 、ポリアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポ オキシエチレン硫酸塩、ポリオキシアルキ エーテルやその変性体、イソブチレン-無水 マレイン酸共重合体等を添加してもよい。

 前記多価イソシアネートとしては、感圧 写紙用途において公知のものを使用するこ ができる。例えば、水添キシリレンジイソ アネート(一般に水添XDIと称される)のイソ アヌレート体、イソホロンジイソシアネー (一般にIPDIと称される)のイソシアヌレート 、4,4″-ジフェニルメタンジイソシアネート ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメ ロールプロパンとの付加物、ヘキサメチレ ジイソシアネートのビュレット体、ヘキサ チレンジイソシアネートのイソシアヌレー 体、ヘキサメチレンジイソシアネートのイ シアヌレート体にウレタン結合により脂肪 ジオール(例、アルキレンジオール)が結合 た化合物、ポリメチレンポリフェニルイソ アネート、カルボジイミド変性ジフェニル タンジイソシアネート、トリレンジイソシ ネートとトリメチロールプロパンとの付加 、キシリレンジイソシアネートとトリメチ ールプロパンとの付加物、トリレンジイソ アネートのイソシアヌレート体、水添キシ レンジイソシネートとトリメチロールプロ ンとの付加体、イソホロンジイソシネート トリメチロールプロパンとの付加体、キシ レンジイソシアネートのビュレット体及び リス-(p-イソシアネートフェニル)チオホスフ ァイトを挙げることができる。多価イソシア ネートは、1種単独で又は2種以上を混合して 用することができる。

 また、マイクロカプセルには、上記の電 供与性無色染料前駆体、溶媒、及び補助溶 以外に、必要に応じて、添加剤を内包して よい。添加剤としては、紫外線吸収剤、光 定化剤、酸化防止剤、ワックス、臭気抑制 などを挙げることができる。

 マイクロカプセルに内包される溶媒と電 供与性無色染料前駆体との質量比(溶媒:前 体)としては、発色性の点で、98:2~30:70の範囲 が好ましく、97:3~40:60の範囲がより好ましく 95:5~50:50の範囲が更に好ましい。

 マイクロカプセルの体積標準のメジアン としては、低圧(好ましくは3MPa以下の圧力( ましくは面圧))での発色濃度を高め、視認 、スキャニング時の読取り性を向上させる で、10μm以上が好ましく、10~40μmがより好ま く、13~30μmが更に好ましく、16~25μmが特に好 ましい。

 マイクロカプセルのカプセル壁の壁厚に いては、カプセル壁材の種類やカプセル径 ど種々の条件にも依存するが、低圧(好まし くは3MPa以下)での加圧で破壊可能な範囲であ ば、制限なく任意に選択することができる 中でも、3MPa以下の低圧で良好な発色性を得 る観点から、好ましい壁厚は0.005~2.0μmの範囲 であり、より好ましくは、マイクロカプセル のメジアン径Aを10~40μmとした場合において0.0 1~1μmである。

(電子供与性無色染料前駆体)
 本発明の圧力測定用材料の発色剤層に含有 れるマイクロカプセルは、電子供与性無色 料前駆体の少なくとも一種を内包する。
 マイクロカプセルに内包される電子供与性 色染料前駆体は、感圧複写紙あるいは感熱 録紙の用途において公知のものを使用する とができる。例えば、トリフェニルメタン タリド系化合物、フルオラン系化合物、フ ノチアジン系化合物、インドリルフタリド 化合物、ロイコオーラミン系化合物、ロー ミンラクタム系化合物、トリフェニルメタ 系化合物、ジフェニルメタン系化合物、ト アゼン系化合物、スピロピラン系化合物、 ルオレン系化合物など各種の化合物を使用 ることができる。
 これら化合物の詳細については、特開平1-20 189号公報、特開平5-257272号公報、特開2004-19586 9号公報、特開2007-1064号公報などに記載され おり、電子供与性無色染料前駆体は、1種単 で又は2種以上を混合して使用することがで きる。

 電子供与性無色染料前駆体は、低圧(好まし くは3MPa以下の圧力(好ましくは面圧))での発 性を高め、低圧で高い濃度を得る(圧力変化 対する濃度変化(濃度勾配)を高める)観点か 、モル吸光係数(ε)の高いものが好ましい。 電子供与性無色染料前駆体のモル吸光係数(ε )は、10000 mol -1 ・cm -1 ・L以上であることが好ましく、15000 mol -1 ・cm -1 ・L以上あることがより好ましく、更には25000 mol -1 ・cm -1 ・L以上あることが好ましい。
 εが前記範囲の電子供与性無色染料前駆体 好ましい例としては、トリフェニルメタン タリド系化合物、フルオラン系化合物、イ ドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミ 系化合物、ローダミンラクタム系化合物、 リフェニルメタン系化合物等が挙げられる

 モル吸光係数εが前記範囲の電子供与性無 染料前駆体を1種単独で用い、あるいはモル 光係数εが前記範囲の電子供与性無色染料 駆体を含む2種以上を混合して用いる場合、 子供与性無色染料前駆体の合計量に占める モル吸光係数(ε)が10000 mol -1 ・cm -1 ・L以上の電子供与性無色染料前駆体の割合 、低圧(好ましくは3MPa以下の圧力(好ましく 面圧))での発色性を高め、低圧で高い濃度を 得る(圧力変化に対する濃度変化(濃度勾配)を 高める)観点から、10~100質量%の範囲が好まし 、20~100質量%の範囲がより好ましく、更には 30~100質量%の範囲が好ましい。
 2種以上の電子供与性無色染料前駆体を用い る場合、εがそれぞれ10000 mol -1 ・cm -1 ・L以上のものを2種以上併用するのが好まし 。

 モル吸光係数(ε)は、電子供与性無色染料前 駆体を95%酢酸水溶液中に溶解したときの吸光 度から算出することができる。具体的には、 吸光度が1.0以下となるように濃度を調節した 電子供与性無色染料前駆体の95%酢酸水溶液に おいて、測定用セルの長さをAcm、電子供与性 無色染料前駆体の濃度をB mol/L、吸光度をCと したときに、下記式によって算出することが できる。
   モル吸光係数(ε)= C/(A×B)

 電子供与性無色染料前駆体の量(例えば塗布 量)は、低圧(好ましくは3MPa以下)での発色性 高める観点から、乾燥後の質量で0.1~5g/m 2 であることが好ましく、0.1~4g/m 2 であることがより好ましく、0.2~3g/m 2 であることがさらに好ましい。

(溶媒)
 本発明におけるマイクロカプセルは、電子 与性無色染料前駆体と共に溶媒の少なくと 一種を内包することが好ましい。
 マイクロカプセルに内包される溶媒として 、感圧複写紙用途において公知のものを使 することができる。例えば、ジイソプロピ ナフタレン等のアルキルナフタレン類、1- ェニル-1-キシリルエタン等のジアリールア カン類、イソプロピルビフェニル等のアル ルビフェニル類、その他トリアリールメタ 類、アルキルベンゼン類、ベンジルナフタ ン類、ジアリールアルキレン類、アリール ンダン類等の芳香族炭化水素;フタル酸ジブ ル、イソパラフィン等の脂肪族炭化水素、 豆油、コーン油、綿実油、菜種油、オリー 油、ヤシ油、ひまし油、魚油等の天然動植 油等、鉱物油等の天然物高沸点留分等が挙 られる。溶媒は、1種単独で又は2種以上を 合して使用してもよい。

 また、必要に応じて、補助溶媒として、 チルエチルケトン等のケトン類や酢酸エチ などのエステル類、イソプロピルアルコー 等のアルコール類等、沸点が130℃以下の溶 を添加することもできる。

(発色剤層形成用の調製液の調製)
 マイクロカプセルは、上記のように分散液 して得ることができるが、このマイクロカ セルの分散液は、そのまま電子供与性無色 料前駆体を含有する発色剤層を形成するた の調製液(特に塗布液)としてもよい。また 上記のように得られたマイクロカプセルの 散液に更に、澱粉又は澱粉誘導体の微粉末 セルロース繊維粉末等の緩衝剤、ポリビニ アルコール等の水溶性高分子結着剤、酢酸 ニル系、アクリル系、スチレン・ブタジエ 共重合体ラテックス等の疎水性高分子結着 、蛍光増白剤、消泡剤、浸透剤、紫外線吸 剤、防腐剤を添加して調製液(特に塗布液)と してもよい。
 このようにして得られた調製液(特に塗布液 )を、基材の上に塗工等して付与し、乾燥さ ることにより、圧力測定用材料を構成する 色剤層を形成することができる。

 前記発色剤層形成用の調製液を塗布液と て用いる場合、塗布液の塗工方法は、通常 塗工機を用いて塗布、乾燥させて行なえる 具体的な塗工機の例としては、エアーナイ コーター、ロッドコーター、バーコーター カーテンコーター、グラビアコータ-、エク ストルージョンコーター、ダイコーター、ス ライドビードコーター、ブレードコーター等 を挙げることができる。

 本発明の圧力測定用材料が、電子供与性 色染料前駆体内包のマイクロカプセルと電 受容性化合物とがそれぞれ別個の基材に塗 等されて構成される2シートタイプの場合、 例えば、上記塗布液を所望のシート状基材の 上に、直接もしくは他の層を介して塗布し、 乾燥させることにより、少なくとも発色剤層 が形成されたシート材を得ることができる。 また、電子供与性無色染料前駆体内包のマイ クロカプセルと電子受容性化合物とが単一の シート状基材に塗工等されて構成されるモノ シートタイプの場合、例えば、所望の基材上 に形成された後述の顕色剤層の上に上記塗布 液を重ねて塗布し、乾燥させることにより、 圧力測定用材料が得られる。

 本発明の圧力測定用材料を構成する顕色 層は、電子受容性化合物(顕色剤)を少なく も含んでなり、好ましくは、アミド化合物 び/又は(メタ)アクリル酸エステル化合物を んでなり、必要に応じて他の成分を用いて 成することができる。

(電子受容性化合物)
 本発明における顕色剤層は、電子受容性化 物(顕色剤)として、置換基を有するサリチ 酸金属塩の少なくとも一種を含有する。置 基を有するサリチル酸金属塩を用いること 、より高い発色濃度と低圧領域での面圧読 取り精度の向上とを両立することができる

 置換基を有するサリチル酸金属塩の前記 換基としては、例えば、炭素数1~15のアルキ ル基(例:メチル基、エチル基、(イソ)プロピ 基、(ターシャリー)ブチル基、(ターシャリ )アミル基、(ターシャリー)オクチル基、(イ )ノニル基、(イソ)ドデシル基、(イソ)ペン デシル基等)、炭素数5~12のシクロアルキル基 (例:シクロペンチル基、シクロヘキシシル基 )、炭素数7~18のアラルキル基(例:ベンジル基 、α-メチルベンジル基、α,α-ジメチルベンジ ル基等)、炭素数6~18のアリール基(例:フェニ 基、ナフチル基、ターシャリーオクチルフ ニル基等)、炭素数1~15のアルコキシ基(例:メ キシ基、エトキシ基、オクチルオキシ基、 デシルオキシ基等)などが挙げられる。発色 性の点では、アルキル基、アラルキル基が好 ましい。

 また、サリチル酸金属塩としては、サリ ル酸の亜鉛塩、ニッケル塩、アルミニウム 、カルシウム塩などが挙げられ、分散安定 の点で、亜鉛塩が好ましい。

 前記置換基を有するサリチル酸金属塩の ましい具体例としては、3,5-ジ-t-ブチルサリ チル酸、3,5-ジ-t-オクチルサリチル酸、3,5-ジ- イソ-ノニルサリチル酸、3,5-ジ-イソ-ドデシ サリチル酸、3-イソノニル-5-メトキシサリチ ル酸、3-イソ-ドデシルサリチル酸、5-イソ-ド デシルサリチル酸、5-シクロヘキシルサリチ 酸、3,5-ビス(α,α-ジメチルベンジル)サリチ 酸、3,5-ビス(α-メチルベンジル)サリチル酸 3-メチル-5-(α-メチルベンジル)サリチル酸、 3-(α,α-ジメチルベンジル)-5-メチルサリチル 、3-(α,α-ジメチルベンジル)-6-メチルサリチ 酸、3-(α-メチルベンジル)-5-(α,α-ジメチル ンジル)サリチル酸、3-(α,α-ジメチルベンジ )-6-エチルサリチル酸、3-フェニル-5-(α,α-ジ メチルベンジル)サリチル酸、カルボキシ変 テルペンフェノール樹脂、3,5-ビス(α-メチル ベンジル)サリチル酸とベンジルクロリドと 反応生成物であるサリチル酸樹脂等の、亜 塩、ニッケル塩、アルミニウム塩、カルシ ム塩等を挙げることができる。

 本発明の顕色剤層においては、置換基を するサリチル酸金属塩と共に、他の顕色剤( 電子受容性化合物)を併用してもよい。併用 能な顕色剤としては、無機化合物及び有機 合物のいずれも挙げることができる。前記 機化合物の具体例としては、酸性白土、活 白土、アタパルジャイト、ゼオライト、ベ トナイト、カオリンのような粘土物質等が げられる。前記有機化合物としては、フェ ールホルムアルデヒド樹脂、カルボキシル テンペルフェノール樹脂の金属塩等が挙げ れる。中でも、酸性白土、活性白土、カオ ンがより好ましい。

 置換基を有するサリチル酸金属塩の顕色剤 中における量(塗布による場合は塗布量)は 乾燥後の質量で0.1~30g/m 2 が好ましく、より好ましくは0.5~15g/m 2 である。該サリチル酸金属塩の量は、0.1g/m 2 以上であると低圧で高い発色濃度が得られ、 30g/m 2 以下であるとロール状の形態にした場合に粉 落ちのない圧力測定用材料(例えば顕色剤シ ト)が得られる。
 また、置換基を有するサリチル酸金属塩と に他の顕色剤を併用する場合、他の顕色剤 量は、本発明の効果を損なわない範囲で選 できるが、好ましくは、低圧での発色濃度 高める点から、置換基を有するサリチル酸 属塩を含む顕色剤の全量に対して、1~50質量 %である。

(アミド化合物・(メタ)アクリル酸エステル化 合物)
 本発明における顕色剤層は、アミド化合物 び(メタ)アクリル酸エステル化合物より選 れる少なくとも1種を含有することが好まし 。アミド化合物及び/又は(メタ)アクリル酸 ステル化合物を用いることで、上記のよう 低圧(特に3MPa以下の圧力)で発色(着色)する 色系に構成した場合に、発色部分を適度に ませることができ、低圧(特に3MPa以下の圧力 )での加圧でも広い発色面積が得られる。こ により、例えばスキャニング等して発色部 読み取る際の繰り返し読み取り精度を高め ことができる。

 前記アミド化合物としては、例えば、ポ (メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミ ドと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体( 例:アクリルアミドが96~70モルパーセントと( タ)アクリル酸、イタコン酸またはマレイン の炭素数4以下のアルキルまたはアルコキシ アルキルエステルが4~30モルパーセントとの 重合体等)等の(メタ)アクリルアミド系重合 、アルキル基およびアリール基から選ばれ 基を少なくとも有するスルホンアミド化合 (例:トルエンスルホンアミド、N,N-ジブチル ルエンスルホンアミド、N,N-ジブチルベンゼ スルホンアミド、N,N-ジオクチルメタンスル ホンアミド、N-ブチルベンゼンスルホンアミ 、N-(トルエンスルホニル)モルホリン等)等 スルホンアミド化合物が挙げられる。低圧( に3MPa以下の圧力)での加圧による場合でも い発色面積が得られ、例えばスキャニング して発色の濃度を読み取る際の繰り返し読 取り精度を高める点で、(メタ)アクリルアミ ド系重合体がより好ましい。

 前記(メタ)アクリル酸エステル化合物と ては、例えば、炭素数5~10のアルキル基をエ テル部分に有する(メタ)アクリル酸エステ を含む(メタ)アクリル酸エステル系重合体( :炭素数5~10のアルキル基をエステル部分に有 する(メタ)アクリル酸エステルを5~95質量%含 (メタ)アクリル酸エステル共重合体等)、(メ )アクリル系エマルジョンなどが挙げられる 。

 上記のうち、低圧(特に3MPa以下の圧力)で 発色時に、広い発色(着色)面積が得られ、 えばスキャニング等して発色濃度を読み取 際の繰り返し読み取り精度をより高める点 、(メタ)アクリルアミド系重合体、(メタ)ア リル酸エステル系重合体が好ましく、更に (メタ)アクリルアミド系重合体が好ましい

 アミド化合物及び(メタ)アクリル酸エス ル化合物の顕色剤層中における総含有量と ては、低圧(特に3MPa以下の圧力)で発色させ ときの発色面積が広く得られ、スキャン等 発色濃度を読み取る際の繰り返し読み取り 度を高める観点から、顕色剤100質量部に対 て、0.2~20質量部が好ましく、0.3~10質量部が り好ましい。

(顕色剤分散液の調製)
 顕色剤分散液は、電子受容性化合物が上記 無機化合物である場合、無機化合物を機械 に水系で分散処理することにより調製する とができる。また、電子受容性化合物が有 化合物である場合、有機化合物を機械的に 系で分散処理するか、又は有機溶媒に溶解 ることにより調製することができる。
 詳細は、特開平8-207435号公報に記載された 法を参照することができる。

(顕色剤層形成用の調製液の調製)
 上記のようにして調製された電子受容性化 物分散液は、そのまま電子受容性化合物を 有する顕色剤層を形成するための調製液(特 に塗布液)としてもよい。また、顕色剤層を 成するための調製液(特に塗布液)には、バイ ンダーとして、スチレン-ブタジエン共重合 ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス、ア リル酸エステル系ラテックス、ポリビニル ルコール、ポリアクリル酸、無水マレイン -スチレン-共重合体、デンプン、カゼイン、 アラビアゴム、ゼラチン、カルボキシメチル セルロース、メチルセルロースなどの合成又 は天然高分子物質を添加してもよい。また、 該調製液(特に塗布液)には、顔料として、カ リン、焼成カオリン、カオリン凝集体、重 炭酸カルシウム、種々の形態(米粒状、角状 、紡錘状、イガ状、球状、アラゴナイト系柱 状、無定形等)の軽質炭酸カルシウム、タル 、ルチル型またはアナターゼ型の二酸化チ ン等を添加してもよい。更には、所望によ 蛍光増白剤、消泡剤、浸透剤、防腐剤を該 製液(特に塗布液)に添加することもできる。

 本発明における顕色剤層としては、特に 置換基を有するサリチル酸金属塩と、アミ 化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合 より選ばれる少なくとも1種とを含有する水 散液を調製し、これをプラスチック製の基 上に塗布することにより形成された層であ ことが、低圧領域での面内圧力読み取り適 や低圧領域での圧力面内均一性の点で好ま い。

 顕色剤層形成用の調製液を塗布液として いる場合、塗布液の塗工方法としては、通 の塗工機を用いて塗布、乾燥させて行なえ 。具体的な塗工機の例としては、ブレード ーター、ロッドコーター、エアーナイフコ ター、カーテンコーター、グラビアコータ 、バーコーター、ロールコーター、エクス ルージョンコーター、ダイコーター、スラ ドビードコーター、ブレードコーター等を げることができる。

 本発明の圧力測定用材料が、電子供与性 色染料前駆体内包のマイクロカプセルと電 受容性化合物とがそれぞれ別個の基材に塗 等されて構成される2シートタイプの場合、 例えば、顕色剤含有の塗布液を所望のシート 状基材の上に、直接もしくは他の層を介して 塗布し、乾燥させることにより、少なくとも 顕色剤層が形成されたシート材を得ることが できる。また、電子供与性無色染料前駆体内 包のマイクロカプセルと電子受容性化合物と が単一のシート状基材に塗工等されて構成さ れるモノシートタイプの場合、例えば、所望 のシート状基材の上に直接もしくは他の層を 介して、顕色剤含有の塗布液を塗布し、乾燥 させることにより、圧力測定用材料を構成す る顕色剤層を形成することができる。

 以下、本発明を実施例により更に具体的 説明するが、本発明はその主旨を越えない り、以下の実施例に限定されるものではな 。なお、特に断りのない限り、「部」は質 基準である。

(実施例1)
-電子供与性無色染料前駆体内包マイクロカ セル液(A)の調製-
 ジアリールエタン70部に、電子供与性無色 料前駆体として下記化合物(A)18部を溶解し、 溶液Aを得た。次に、メチルエチルケトン1部 溶解したエチレンジアミンのブチレンオキ ド付加物0.4部を、攪拌している溶液Aに加え て溶液Bを得た。さらに、メチルエチルケト 1部に溶解したトリレンジイソシアナートの リメチロールプロパン付加物2部を、攪拌し ている溶液Bに加えて溶液Cを得た。そして、 150部にポリビニルアルコール6部を溶解した 溶液中に、上記より得た溶液Cを加え、乳化 散した。さらに、乳化分散後の乳化液に水25 0部を加え、攪拌しながら80℃まで加温し、1 間攪拌後冷却した。水を加えて濃度を調整 、電子供与性無色染料前駆体内包ポリウレ ン・ウレア壁マイクロカプセルのマイクロ プセル液(A)を得た。

 得られたマイクロカプセルの数平均壁厚(δ) は0.11μmであり、その体積標準でのメジアン D 50 は20μmであった。数平均壁厚は、5個のマイク ロカプセルのカプセル壁の厚みを走査型電子 顕微鏡により求めて平均した平均値とし、メ ジアン径は、マイクロカプセル液を所望の支 持体に塗布して、光学顕微鏡により150倍で撮 影し、2cm×2cmの範囲にある全てのマイクロカ セルの大きさを計測して算出した。δ/Dは、 0.006であった。

 

-電子供与性無色染料シートの作製-
 上記より得たマイクロカプセル液(A)を、厚 75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シー トの上に、乾燥後の質量が5.0g/m 2 となるように、カーテン塗布機により塗布、 乾燥させて発色剤層を形成し、電子供与性無 色染料シートを得た。

-顕色剤含有液(A)の調製-
 3,5-ジ(α-メチルベンジル)サリチル酸亜鉛(置 換サリチル酸金属塩;顕色剤)100部、及びトル ン80部を混合して溶解した。これを、アク ルアミドとアクリル酸ブチルの共重合体〔 ミド化合物((メタ)アクリルアミド系重合体); モル比9:1〕の25%水溶液16部、炭酸ナトリウム0 .2部、及び水200部と混合し、ホモジナイザー 分散した。その後、これにさらに水60部を 加した。得られた分散液を加熱し、トルエ を留出後、反応機を室温まで冷却した。分 物の濃度が40%であり、顕色剤の平均粒径が0. 95μmの顕色剤分散液(A)を調製した。この顕色 分散液(A)24部、炭酸カルシウム100部、酸化 鉛6部、及び水100部を混合して分散した後、 れに、ポリビニルアルコールの10%水溶液100 、スチレン-ブタジエンラテックスを固形分 換算で10部、及び水450部を添加して、顕色剤 有液(A)を調製した。

-顕色剤シートの作製-
 得られた顕色剤含有液(A)を、厚さ75μmのポ エチレンテレフタレート(PET)シートの上に固 形分塗布量が6g/m 2 になるように、カーテン塗布機により塗布、 乾燥させて顕色剤層を形成し、顕色剤シート を得た。

 以上のようにして、電子供与性無色染料 ート及び顕色剤シートからなる2シートタイ プの本発明の圧力測定用材料を作製した。

-評価・測定-
 得られたマイクロカプセル液(A)及び圧力測 用材料について、下記の評価、測定を行な た。評価、計測の結果は下記表1に示す。

(1)発色濃度
 得られた圧力測定用材料を5cm×5cmのサイズ 裁断し、電子供与性無色染料シートと顕色 シートとを、電子供与性無色染料シートの 色剤層の表面と顕色剤シートの顕色剤層の 面とが向き合うようにして重ね合わせた。 の重ね合わせたシートを、0.3MPaの圧力で加 し、発色させた。その後、重ね合わせた両 ートを剥離し、濃度計RD-19(グレタグマクベ 社製)を用いて、顕色剤シートに形成された 色部の濃度(D A )を測定した。また、これとは別に、未使用 顕色剤シートについて同様の方法で初期濃 (D B )を測定した。そして、濃度D A から初期濃度D B を減算し、発色濃度δDを求め、下記の評価基 準にしたがって評価した。なお、「B」以上 実使用上許容できる範囲である。
 -評価基準-
 A(δD>0.7):発色が明確に認められ、濃度は かった。
 B(0.5≦δD≦0.7):発色が明確に認められ、濃度 はやや高かった。
 C(0.3≦δD<0.5):発色が微かに認められたが 濃度は低かった。
 D(δD<0.3):発色が微かに認められた。

(2)濃度読取り精度
 得られた電子供与性無色染料シート及び顕 剤シートを、20cm×20cmのサイズに裁断し、電 子供与性無色染料シートの発色剤層の表面と 顕色剤シートの顕色剤層の表面とが向き合う ようにして重ね合わせた。この重ね合わせた シートを、ガラス板を介して0.15MPaで全面を 圧し、全面を発色させた。そして、圧力画 解析システム(FPD-9210、富士フイルム(株)製) より圧力の面内分布を解析して、下記の評 基準にしたがって評価した。
 -評価基準-
 A:濃度ムラがなく、着色は一様であった。
 B:僅かに濃度ムラがみられたものの、実用 許容できる範囲であった。
 C:濃度ムラが顕著であった。

(実施例2)
 実施例1の電子供与性無色染料前駆体内包マ イクロカプセル液(A)の調製において、トリレ ンジイソシアナートのトリメチロールプロパ ン付加物2部を3部とし、乳化の強度を強める とによりマイクロカプセルのδ/Dを0.017に変 したこと以外は、実施例1と同様にして、電 子供与性無色染料シートを作製した。更に、 実施例1と同様の評価、計測を行なった。評 、計測の結果は、下記表1に示す。

(実施例3)
 実施例1において、顕色剤として用いた3,5- (α-メチルベンジル)サリチル酸亜鉛を3-イソ デシルサリチル酸亜鉛(置換サリチル酸金属 塩)に代えたこと以外は、実施例1と同様にし 、顕色剤シートを作製した。更に、実施例1 と同様の評価、計測を行なった。評価、計測 の結果は、下記表1に示す。

(実施例4)
 実施例1において、アミド化合物(アクリル ミドとアクリル酸ブチルの共重合体(モル比9 :1)の25%水溶液16部を、アクリル酸-2-エチルヘ シルとアクリル酸の共重合体〔(メタ)アク ル酸エステル化合物;モル比1:4〕25%水溶液16 に代えたこと以外は、実施例1と同様にして 顕色剤シートを作製した。更に、実施例1と 同様の評価、計測を行なった。評価、計測の 結果は、下記表1に示す。

(実施例5)
 実施例1において、顕色剤含有液(A)を下記の 顕色剤含有液(C)に変更し、顕色剤の塗布量を 同じにして塗布、乾燥させたこと以外は、実 施例1と同様にして、顕色剤シートを作製し 。更に、実施例1と同様の評価、計測を行な た。評価、計測の結果は、下記表1に示す。
 -顕色剤含有液(C)-
 3,5-ジ(α-メチルベンジル)サリチル酸亜鉛(置 換サリチル酸金属塩;顕色剤)10部、炭酸カル ウム100部、ヘキサメタリン酸ナトリウム1部 及び水200部を、サンドグラインダーを用い 平均粒径3μmになるように分散させて分散液 を調製した。次いで、この分散液に、ポリビ ニルアルコールの10%水溶液100部、スチレン- タジエンラテックスを固形分換算で10部、及 び水450部を添加して、顕色剤含有液(C;アミド 化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物 添加)を調製した。

(比較例1)
 実施例1において、電子供与性無色染料前駆 体内包マイクロカプセル液(A)を下記の方法に より得られた電子供与性無色染料前駆体内包 マイクロカプセル液(B)に代えたこと以外は、 実施例1と同様にして、比較用の電子供与性 色染料シートを作製した。更に、実施例1と 様の評価、計測を行なった。評価、計測の 果は、下記表1に示す。

-電子供与性無色染料前駆体内包マイクロカ セル液(B;メラミン樹脂壁カプセル)の調製-
 エチレン無水マレイン酸共重合体の3%水溶 150部を用意し、これをジアリールエタン70部 と電子供与性無色染料前駆体である前記化合 物(A)18部の溶解液に混合して乳化分散し、電 供与性無色染料前駆体乳化分散液を得た。 に、ホルマリン30部にメラミン10部を加え、 60℃に加温してメラミン-ホルムアルデヒドプ レポリマー液を調製した。このメラミン-ホ ムアルデヒドプレポリマー液を前記電子供 性無色染料前駆体乳化分散液に加え、70℃で 3時間反応させた。これを室温まで冷却し、 子供与性無色染料前駆体内包メラミン樹脂 マイクロカプセルのマイクロカプセル液(B) 得た。
 得られたマイクロカプセルの数平均壁厚(δ) は0.23μmであり、その体積標準でのメジアン D 50 は15μmであった。数平均壁厚及びメジアン径 実施例1と同様にして求めた。

(比較例2)
 実施例1のマイクロカプセル液(A)の調製にお いて、トリレンジイソシアナートのトリメチ ロールプロパン付加物2部を0.2部とすること より、マイクロカプセルのδ/Dを0.0006に変更 たこと以外は、実施例1と同様にして、比較 用の電子供与性無色染料シートを作製した。 更に、実施例1と同様の評価、計測を行なっ 。評価、計測の結果は、下記表1に示す。

(比較例3)
 実施例1のマイクロカプセル液(A)の調製にお いて、トリレンジイソシアナートのトリメチ ロールプロパン付加物2部を4部とし、乳化の 度を強めることによりマイクロカプセルの /Dを0.024に変更したこと以外は、実施例1と同 様にして、比較用の電子供与性無色染料シー トを作製した。更に、実施例1と同様の評価 計測を行なった。評価、計測の結果は、下 表1に示す。

(比較例4)
 実施例1において、顕色剤として用いた3,5- (α-メチルベンジル)サリチル酸亜鉛をフェノ ールレジン化合物に代えたこと以外は、実施 例1と同様にして、比較用の顕色剤シートを 製した。更に、実施例1と同様の評価、計測 行なった。評価、計測の結果は、下記表1に 示す。

 

 前記表1に示すように、実施例では、面圧を 与え、加圧が3MPa以下の低圧となる場合でも 好な発色(着色)濃度が得られた。また、発色 部における濃度読取り性及びその繰り返し読 み取り精度も良好であり、低圧(好ましくは3M Pa以下)の局部圧や面圧を与えて圧力状態をみ る分野に適用できる性能を得ることができた 。
 これに対し、比較例では、与えられた面圧 低すぎて発色が少なく、濃度読み取り性に っており、繰り返し読み取った際の精度も かった。

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