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Patent Searching and Data


Title:
MEDICAL IMAGING MARKER AND PROGRAM FOR UTILIZING SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/078424
Kind Code:
A1
Abstract:
A medical imaging marker comprises a base (2) made of a noncontrast agent, three balls (10, 11, 12) made of a contrast agent and arranged in the base (2) in a predetermined positional relation, and auxiliary marks (20, 21, 22) made of a contrast agent and arranged in the base (2). The auxiliary marks (20, 21, 22) has straight line portions (20L, 21L, 22L) having predetermined lengths and serving as marks parallel to straight lines passing the centers of the balls (10, 11, 12). When an image is captured by using the medical imaging marker, the centers of the balls (10, 11, 12) can be correctly detected while referring to the straight line portions (20L, 21L, 22L), and a reference axis of the image can be correctly determined.

Inventors:
KIM HAN-JOON (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/072944
Publication Date:
June 25, 2009
Filing Date:
December 17, 2008
Export Citation:
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Assignee:
IMAGNOSIS INC (JP)
KIM HAN-JOON (JP)
International Classes:
A61B6/03; A61B6/00
Domestic Patent References:
WO2006033483A12006-03-30
Foreign References:
JP2006141640A2006-06-08
JP2003245289A2003-09-02
Other References:
None
Attorney, Agent or Firm:
INAOKA, Kosaku et al. (Sun Mullion NBF Tower 21st Floor,6-12, Minamihommachi 2-chome,Chuo-k, Osaka-shi Osaka 54, JP)
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Claims:
 非造影材で形成されたベースと、
 前記ベースに予め定める位置関係で配置されていて、造影材で形成された3つの球体と、
 前記ベースに配置され、造影材で形成されていて、前記3つの球体の中心点を通る直線に平行な目印となり得る所定の長さの直線部を有する補助目印体と、
を含むことを特徴とする医用撮影用マーカー。
 前記補助目印体は、所定の長さの角柱状または円柱状をし、前記3つの球体の中心点間をつないだ直線が前記補助目印体の中心を通るように配置されていることを特徴とする、請求項1記載の医用撮影用マーカー。
 前記補助目印体は、対向する平行な2つの平面を含む板状をし、前記3つの球体の中心点を通る平面に、前記補助目印体の2つの平面が平行になるように配置されていることを特徴とする、請求項1記載の医用撮影用マーカー。
 前記ベースの表面には、前記3つの球体の中心点により特定される内部座標軸に対して予め定める座標関係を有する外部座標軸が表示されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の医用撮影用マーカー。
 前記ベースは、加工されてサージカルガイドとなるガイド用ブロックを兼ねていることを特徴とする、請求項4記載の医用撮影用マーカー。
 造影材で形成されており、予め定める位置関係で配置されている3つの球体と、
 前記3つの球体を前記予め定める位置関係で配置して固定するための塊であって、非造影材で形成されており、前記3つの球体の中心点を通る直線に平行な目印となり得る所定の長さの直線部を形成する面または辺をその表面に有しているベースと、
を含むことを特徴とする医用撮影用マーカー。
 前記ベースの表面には、前記3つの球体の中心点により特定される内部座標軸に対して予め定める座標関係を有する外部座標軸が表示されていることを特徴とする、請求項6記載の医用撮影用マーカー。
 前記ベースは、加工されてサージカルガイドとなるガイド用ブロックを兼用していることを特徴とする、請求項6または7記載の医用撮影用マーカー。
 請求項1~5のいずれかに記載の医用撮影用マーカーを活用するためのプログラムであって、
 前記3つの球体の輪郭線および3つの球体の中心点同士を結んだ直線ならびに前記補助目印体の直線部を含む輪郭線を表わす幾何学的表示形態を予め記憶しておく処理と、
 前記医用撮影用マーカーを装着して撮影した患者のCT画像データに基づいて、三次元画像を構築し、三次元画像および三次元画像の任意の断面像を表示するための画像表示処理と、
 前記記憶された幾何学的表示形態を読み出し、それを前記画像表示処理により表示される断面像に重なるように表示するための幾何学的表示形態の表示処理と、
 調整信号の入力に応答して、表示されている断面像の調整をする画像調整処理と、
 調整された断面像に現れている3つの球体の中心点座標を取得し、3つの球体の中心点座標に基づいて三次元画像の基準座標軸を作成する座標軸作成処理と、
を含むことを特徴とする医用撮影用マーカーの活用プログラム。
 請求項6~8のいずれかに記載の医用撮影用マーカーを活用するためのプログラムであって、
 前記3つの球体の輪郭線および3つの球体の中心点同士を結んだ直線ならびに前記ベースの目印となり得る所定の長さの直線部を形成する面または辺を示す直線を表わす幾何学的表示形態を予め記憶しておく処理と、
 前記医用撮影用マーカーを装着して撮影した患者のCT画像データに基づいて、三次元画像を構築し、三次元画像および三次元画像の任意の断面像を表示するための画像表示処理と、
 前記記憶された幾何学的表示形態を読み出し、それを前記画像表示処理により表示される断面像に重なるように表示するための幾何学的表示形態の表示処理と、
 調整信号の入力に応答して、表示されている断面像の調整をする画像調整処理と、
 調整された断面像に現れている3つの球体の中心点座標を取得し、3つの球体の中心点座標に基づいて三次元画像の基準座標軸を作成する座標軸作成処理と、
を含むことを特徴とする医用撮影用マーカーの活用プログラム。
Description:
医用撮影用マーカーおよびその 用プログラム

 この発明は、医用撮影用マーカーと、そ 医用撮影用マーカーを用いて撮影された医 画像をコンピュータによって処理する際に 用されるコンピュータ用のプログラムに関 る。

 CT、MRI等の医療用撮影機器によって患者を 影する際には、撮影データの正確な位置情 を得るために、医用撮影用マーカーが用い れることがある。
 より具体的には、CT、MRI等の撮影機器で撮 された医用三次元画像情報を用いて画像診 をしたり、シミュレーションをし、その結 に基づき手術を行う際に、画像上で特定し 処置の位置や向きを実体上に反映して特定 ることが必要となる。

 そのためには、たとえばCTにより撮影され CT画像データに基づいて構築された三次元画 像において、画像の基準位置および向きを正 しく設定できなければならない。画像の基準 位置を正しく設定するためには、画像に医用 撮影用マーカーが写し込まれていることが必 要である。
 医用撮影用マーカーは、得られた三次元画 において基準点を特定するものであり、三 元画像をどの角度から見ても円に見える球 写し込まれていることが中心点を特定する が有利であるため、医用撮影用マーカーと ては球体を含むマーカーが提案されている (たとえば特許文献1参照)

特開2006-141640号公報

 ところで、マーカーを球体で構成した場合 そのマーカーを装着して撮影したCT画像デ タに基づいて三次元画像を構築した場合、 体であるマーカーの中心点を正確に特定す ことが困難で、特定したはずの中心点がわ かにずれていることが多い。
 より具体的に説明すると、CT画像データに づく三次元画像は、その最小単位が、立方 または直方体のボクセルで構成されている そしてマルチスライスラインのCT画像データ においては、このボクセルサイズが、最小の 場合であっても400ミクロン程度である。三次 元画像は、ボクセルにより構成されているた め、ボクセルサイズ内の微細な形状は、ボク セル単位で均質化される。そのため、球体で あるマーカーは、その輪郭がボクセルにより 表示されて、歪んだ形状となり、マーカーの 中心点を特定した場合、ボクセルの大きさ分 の誤差を生じる可能性がある。表示される三 次元画像やその断面像における閾値の違いに より自動で球体(マーカー)を特定しようとし も、球体であるマーカーの画像は、ボクセ という立方体または直方体の最小形状の組 合わせにより表示されているため、その輪 が正確に表されず、歪んだ輪郭に基づいた 置が特定される。よって、球体の中心を正 に特定することができないという課題があ た。

 たとえば、歯科分野におけるインプラン 埋設施術の際には、CT画像データに基づき 骨内の埋設位置を診断、決定し、その位置 口腔内で特定するためのガイドを作成し、 リリングすることにより埋設孔を形成する その際、実際の口腔内の位置関係と画像上 口腔内の位置関係とを正確に関連づけるこ が重要で、ここに誤差が大きいと、誤った 置にインプラント埋設孔が形成されること なる。実際の口腔内の位置関係と画像上の 腔内の位置関係との正確な関連付けには、 像上に映ったマーカーの中心点を正しく認 することが必須となる。

 この発明は、このような背景のもとになさ たもので、撮影された画像上において基準 (中心点)を正しく特定することのできる医 撮影用マーカーを提供することを主たる目 とする。
 この発明は、また、特定精度が向上された 用撮影用マーカーを提供することを他の目 とする。

 この発明は、医用撮影用マーカーを用い 撮影された患者の画像において、マーカー 表わされる基準点(中心点)の位置をより正 に特定することのできるコンピュータ処理 のプログラムを提供することを他の目的と る。

 請求項1記載の発明は、非造影材で形成さ れたベースと、前記ベースに予め定める位置 関係で配置されていて、造影材で形成された 3つの球体と、前記ベースに配置され、造影 で形成されていて、前記3つの球体の中心点 通る直線に平行な目印となり得る所定の長 の直線部を有する補助目印体と、を含むこ を特徴とする医用撮影用マーカーである。

 請求項2記載の発明は、前記補助目印体は、 所定の長さの角柱状または円柱状をし、前記 3つの球体の中心点間をつないだ直線が前記 助目印体の中心を通るように配置されてい ことを特徴とする、請求項1記載の医用撮影 マーカーである。
 請求項3記載の発明は、前記補助目印体は、 対向する平行な2つの平面を含む板状をし、 記3つの球体の中心点を通る平面に、前記補 目印体の2つの平面が平行になるように配置 されていることを特徴とする、請求項1記載 医用撮影用マーカーである。

 請求項4記載の発明は、前記ベースの表面に は、前記3つの球体の中心点により特定され 内部座標軸に対して予め定める座標関係を する外部座標軸が表示されていることを特 とする、請求項1~3のいずれかに記載の医用 影用マーカーである。
 請求項5記載の発明は、前記ベースは、加工 されてサージカルガイドとなるガイド用ブロ ックを兼ねていることを特徴とする、請求項 4記載の医用撮影用マーカーである。

 請求項6記載の発明は、造影材で形成され ており、予め定める位置関係で配置されてい る3つの球体と、前記3つの球体を前記予め定 る位置関係で配置して固定するための塊で って、非造影材で形成されており、前記3つ の球体の中心点を通る直線に平行な目印とな り得る所定の長さの直線部を形成する面また は辺をその表面に有しているベースと、を含 むことを特徴とする医用撮影用マーカーであ る。

 請求項7記載の発明は、前記ベースの表面に は、前記3つの球体の中心点により特定され 内部座標軸に対して予め定める座標関係を する外部座標軸が表示されていることを特 とする、請求項6記載の医用撮影用マーカー ある。
 請求項8記載の発明は、前記ベースは、加工 されてサージカルガイドとなるガイド用ブロ ックを兼用していることを特徴とする、請求 項6または7記載の医用撮影用マーカーである

 請求項9記載の発明は、請求項1~5のいずれ かに記載の医用撮影用マーカーを活用するた めのプログラムであって、前記3つの球体の 郭線および3つの球体の中心点同士を結んだ 線ならびに前記補助目印体の直線部を含む 郭線を表わす幾何学的表示形態を予め記憶 ておく処理と、前記医用撮影用マーカーを 着して撮影した患者のCT画像データに基づ て、三次元画像を構築し、三次元画像およ 三次元画像の任意の断面像を表示するため 画像表示処理と、前記記憶された幾何学的 示形態を読み出し、それを前記画像表示処 により表示される断面像に重なるように表 するための幾何学的表示形態の表示処理と 調整信号の入力に応答して、表示されてい 断面像の調整をする画像調整処理と、調整 れた断面像に現れている3つの球体の中心点 標を取得し、3つの球体の中心点座標に基づ いて三次元画像の基準座標軸を作成する座標 軸作成処理と、を含むことを特徴とする医用 撮影用マーカーの活用プログラムである。

 請求項10記載の発明は、請求項6~8のいず かに記載の医用撮影用マーカーを活用する めのプログラムであって、前記3つの球体の 郭線および3つの球体の中心点同士を結んだ 直線ならびに前記ベースの目印となり得る所 定の長さの直線部を形成する面または辺を示 す直線を表わす幾何学的表示形態を予め記憶 しておく処理と、前記医用撮影用マーカーを 装着して撮影した患者のCT画像データに基づ て、三次元画像を構築し、三次元画像およ 三次元画像の任意の断面像を表示するため 画像表示処理と、前記記憶された幾何学的 示形態を読み出し、それを前記画像表示処 により表示される断面像に重なるように表 するための幾何学的表示形態の表示処理と 調整信号の入力に応答して、表示されてい 断面像の調整をする画像調整処理と、調整 れた断面像に現れている3つの球体の中心点 座標を取得し、3つの球体の中心点座標に基 いて三次元画像の基準座標軸を作成する座 軸作成処理と、を含むことを特徴とする医 撮影用マーカーの活用プログラムである。

 請求項1記載の発明によれば、医用撮影用 マーカーは、非造影材で形成されたベースに 造影材で形成された3つの球体および補助目 体が配置された構造を有している。この医 撮影用マーカーを装着した患者をたとえばCT 撮影装置で撮影することにより得られたCT画 データに基づいて三次元画像を構築すると 三次元画像中において、医用撮影用マーカ の画像は、3つの球体および補助目印体のみ が画像として現れる。3つの球体はどの角度 ら見てもほぼ球形であって認識し易いが、 クセルのサイズや像の乱れ等により変形、 張等の誤差を生じていることがあり、ほぼ 体の像だけではその中心を特定しにくい。 かし、この実施形態では、3つの球体の中心 通る直線に平行な目印となり得る直線部を する補助目印体の画像が同時に映っている このため、補助目印体の直線部が球体の中 を通る直線と平行であるという平行性を参 にして、球体の中心を通る直線を正確に認 することができ、球体の中心点を正しく特 することができる。

 請求項2記載のように、補助目印体としては 、所定の長さの角柱状または円柱状のものを 用いることができる。角柱状または円柱状の 補助目印体は、3つの球体の中心を通る直線 平行な目印となり得る所定の長さの直線部 備えており、3つの球体の中心を通る直線を しく把握するための補助線となり得る。
 3つの球体の中心をつないだ直線が、補助目 印体の中心を通るように、補助目印体と球体 との位置関係が設定されていてもよいし、3 の球体の中心をつないだ直線が、補助目印 の直線部に重なるように、補助目印体と球 との位置関係が設定されていてもよい。

 請求項3記載のように、補助目印体は、平面 板状とし、たとえば3つの球体により形成さ る三角形の空間内に補助目印体が配置され 構成としてもよい。
 この場合、平面板状の補助目印体の平面視 形状を、三角形、四角形、多角形、円形等 形としておくことにより、医用撮影用マー ーが映った画像をどの方向で表示している かを確認し易く、特定の向きに画像を表示 せ易いという利点がある。

 請求項4記載の発明によれば、ベースの表 面には外部座標軸が表示されている。この表 示された外部座標軸と、ベースに配置された 3つの球体の中心点により特定される内部座 軸とは、予め定める座標関係に設定されて る。よって、撮影された画像において3つの 体の中心点により画像の内部座標軸を決定 、その画像の内部座標軸と医用撮影用マー ーのベースに表示されたマーカー実体にお る外部座標軸とを正しく関連づけることが きるので、撮影された画像と、患者の実体 を正しく対応づけることが可能である。

 請求項5記載のように、医用撮影用マーカー のベースが、加工されてサージカルガイドの ガイドとなるガイド用ブロックを兼用してい る場合、画像上で診断、特定した施術部位等 を実体上に正しく反映させることが可能とな る。
 請求項6記載の発明によれば、医用撮影用マ ーカーを装着して撮影した患者のCT画像デー に基づいて三次元画像を構築し、その三次 画像の任意の断面像を表示した際に、医用 影用マーカーのベースの辺または表面が目 となり得る所定長さの直線部として画像に 示される。よって、この請求項6記載の医用 撮影用マーカーを用いた場合、断面像におい て3つの球体の中心点を特定する際に、ベー の直線部が3つの球体の中心点を特定する際 参考目印の直線となり、3つの球体の中心点 をより正確に特定することが可能である。

 請求項6記載の発明によれば、請求項1記載 マーカーに比べてより簡易な構成でありな ら、断面像において正しく球体の中心点を 定できる医用撮影用マーカーとすることが きる。
 請求項7記載の発明によれば、請求項4記載 発明と同様の作用効果を奏する。
 請求項8記載の発明によれば、請求項5記載 発明と同様の作用効果を奏する。

 請求項9記載の発明によれば、請求項1~5のい ずれかに記載の医用撮影用マーカーを装着し て撮影した患者のCTデータに基づいて三次元 像を構築し、その三次元画像またはその断 像において、マーカーにより特定される3つ の点、すなわち3つの球体の中心点をより正 に特定するための処理プログラムを提供す ことができる。
 請求項10記載の発明によれば、請求項6~8の ずれかに記載の医用撮影用マーカーを用い 場合の、球体の中心点を正しく特定するた の処理プログラムを提供することができる

 この発明によれば、撮影画像と実体とを り正確に関連づけるための特定精度を高め 医用撮影用マーカーを提供することができ 臨床現場において有効な治療に寄与するこ ができる。

この発明の一実施形態に係る医用撮影 マーカー1の平面図である。 マーカー1の側面図である。 マーカー1の正面図である。 マーカー1の背面図である。 マーカー1のベース2を構成する一対の ース片のうちの一方のベース片2aの斜視図で ある。 この発明の一実施形態に係るマーカー1 を人体の歯列模型に装着した状態を示す斜視 図である。 図6に示すマーカー1がセットされた歯 模型40をCT撮影装置で撮影して得られたCT画 データに基づいて構築された三次元画像を コンピュータのディスプレイに表示させた 態を示す図である。 三次元画像に加えて、3つの断面を同時 に表示させた状態の表示例を示す図である。 図8の断面像において球体の中心点が調 整された状態の表示例を示す図である。 この発明の一実施形態に係るプログラ ムが実行されるコンピュータの概略構成を示 す図である。 この発明の一実施形態に係るプログラ ムの処理内容を説明するためのフローチャー トである。 この発明の一実施形態に係るプログラ ムの処理内容を説明するためのフローチャー トである。 この発明の他の実施形態に係る医用撮 影用マーカーを表わす図解図である。

符号の説明

 1、61、71、81  医用撮影用マーカー(マーカ )
 2  ベース
 10  前球体
 11  右球体
 12  左球体
 20、21、22、63、82  補助目印体
 30  外部座標軸 

 以下には、図面を参照して、この発明の具 的な実施形態について詳細に説明をする。
 図1は、この発明の一実施形態に係る医用撮 影用マーカー(以下単に「マーカー」という )1の平面図であり、図2はマーカー1の側面図 図3はマーカー1の正面図、図4はマーカー1の 背面図である。
 図1~4を参照して、マーカー1は、非造影性の 材料(非造影材)、たとえばアクリル樹脂で形 された板状のベース2を有している。

 このマーカー1は、患者の口の中に装着さ れ、CT撮影装置で患者の口腔のCT画像データ 撮る際に使用される。マーカー1のベース2は 、平面視において、略U字状の形態をしてい 。すなわち、右奥歯の間に挟まれる右奥側 状部5a、左奥歯の間に挟まれる左奥側板状部 5b、および側方から前方の歯の間に挟まれる 側板状部6が略U字状をなし、板状部5a、5b間 、厚みが一段薄くされた舌対応部7となって いる。この実施形態では、前側板状部6の左 両側面は平面によって構成されており、平 視において、前側板状部6の左右両側は、前 中心部に向かうテーパ形状となっている。 して、先端には先端突部3が延設されている 。かかるベース2は、平面視で表わされる形 をした一対のベース片が貼り合わされて構 されている。

 マーカー1は、ベース2の先端突部3内に配 された前球体10と、ベース2の右奥側板状部5 aの右側面から突出するように配置された右 体11と、左奥側板状部6bの左側面から突出す ように配置された左球体12という3つの球体1 1、12、13を備えている。各球体10、11、12は、 影性のある材料、すなわち造影材、たとえ アルミニウムで構成されている。この実施 態では、3つの球体10、11、12の配置関係は、 3つの球体10、11、12の各中心を直線13、14、15 結んだとき、前球体10を頂点とし、直線13、1 4が等しい長さで対称角度を有する二等辺三 形を描くように配置されている。

 マーカー1には、さらに、補助目印体20、21,2 2が備えられている。補助目印体20、21、22も 影材、たとえばアルミニウムで形成されて り、この実施形態ではいずれも長手の直方 状(長い板状)をしている。
 より具体的に説明すると、補助目印体20は 右球体11および左球体12の中心間を結ぶ直線1 5が、補助目印体20の長さ方向に中心を通るよ うに配置されている。補助目印体20は、直線1 5に平行な、後述する位置合わせの際に目印 なり得る所定の長さの直線部20Lを有してい 。

 補助目印体21は、前球体10および右球体11の 心間を結ぶ直線13が、補助目印体21の長さ方 向に中心を通るように配置されている。補助 目印体21には直線13に平行な目印となり得る 定長さの直線部21Lが備えられている。
 補助目印体22は、前球体11および左球体12の 心間を結ぶ直線14が、補助目印体22の長さ方 向に中心を通るように配置されている。補助 目印体22にも、直線14に平行な目印となり得 所定長さの直線部22Lが備えられている。

 マーカー1には、さらに、ベース2の表面に 部座標軸30が表示されている。外部座標軸30 、ベース2を加工して、ベース2によってサ ジカルガイドを形成する際に、ベース2を加 装置(CAM装置など)にセットした際に、ベー 2の加工の基準点(原点)を表示する。
 一方、マーカー1は、ベース2に配置されて る3つの球体10、11、12により、マーカー1の内 部座標軸を特定することができる。たとえば 、3つの球体10、11、12の各中心を通る面を基 面とした場合、基準面内にあり、右球体11お よび左球体12の中心間を通る直線15を、たと ばX軸と設定することができ、直線15の中点 通り、直線15に直交し、前記基準平面内にあ る直線(この直線は前球体10の中心を通る直線 16となる。)をY軸と設定することができる。 してX軸である直線15とY軸である直線16との 点17を通り、両直線15、16に直交する直線(図 せず)をZ軸と設定することができる。

 内部座標軸を示すX、Y、Z軸は、上記以外の 線によって設定することも可能である。
 この実施形態では、内部座標軸であるX、Y Z軸と、外部座標軸である30とが、予め把握 れた位置関係になっている。よって、内部 標軸に基づく座標を、外部座標軸30に基づく 座標に変換することは、予め設定された座標 変換式に基づいて容易に行うことができる。

 さらにこの実施形態では、平面視におい (裏面視においても同様)、補助目印体20を露 出させるための窓23が、ベース2の舌対応部7 形成された構造となっている。窓23は、ベー ス2を加工する際に、補助目印体20を事前に容 易に取り外せるように設けられたものである 。よって、窓23を設けず、補助目印体20がベ ス2内に埋設されて露出していない構造とし もよい。

 また、補助目印体21、22も、側面に形成され た窓24、25を通して一部が露出され、ベース2 加工するのに先立って、補助目印体21、22を 取り外し易いようにされている。しかし、窓 24、25を設けない構造としてもよい。
 同様に、右球体11および左球体12は、上下両 側がベース2の突部によって挟持されており 各球体11、12の一部は露出された構造となっ いる。右球体11および左球体12も、ベース22 加工するのに先立って、取り外し易くした めである。このような構造に代えて、前球 10と同様に、右球体11および左球体12は、ベ ス2内に全体が埋設された配置構造であって もよい。

 図5に、マーカー1のベース2を構成する一 のベース片のうちの一方のベース片2aの斜 図を示す。ベース片2aは、たとえばアクリル 樹脂の射出成形により一体成形されていて、 前球体が収容される凹部26、右球体が収容さ る凹部27、左球体が収容される凹部28、補助 目印体20が収容される凹部31、補助目印体21が 収容される凹部32、補助目印体22が収容され 凹部33を有している。凹部31、32、33には、そ れぞれ、窓23、24、25が開けられており、収容 された補助目印体20、21、22を取り外す際に、 窓23、24、25を拡げて(壊して)取り出せる構造 なっている。

 他方のベース片は、このベース片2aと上下 称形状であり、ベース片2aが逆さに向いた形 状をしている。3つの球体10、11、12および3つ 補助目印体20、21、22が凹部26、27、28、31、32 、33に嵌められ、一対のベース片が重ねられ 接着されることによりマーカー1が完成する 。
 なお、一対のベース片を重ねて接着する構 に代え、一対のベース片に嵌合用の凹凸を 成し、一対のベース片を嵌め合わせによっ 一体化する構成としてもよい。

 図6は、この発明の一実施形態に係るマーカ ー1を人体の歯列模型に装着した状態を示す 視図である。図6において、40が下顎41および 歯42を含む歯列模型であり、この歯列模型40 マーカー1がセットされている。マーカー1は 、奥側板状部5a、5bが口腔内の奥側に収容さ るように装着される。
 実際には、歯列模型40ではなく、患者の口 中にマーカー1が装着されて、患者の顔面口 がCT撮影装置により撮影される。

 図7は、図6に示すマーカー1がセットされ 歯列模型40をCT撮影装置で撮影して得られた CT画像データに基づいて構築された三次元画 を、コンピュータのディスプレイに表示さ た状態を示す図である。図7に示すように、 三次元画像においては、マーカー1のベース2 表示されず、ベース2に配置された造影材で 形成されている3つ球体10、11、12および3つの 助目印体20、21、22が、歯列模型40の上に宙 浮いた状態に表示される。

 次いで、コンピュータに接続されたたとえ キーボードまたはマウスを操作することに り、図8に示すように、三次元画像に加えて 、3つの断面を同時に表示させることができ 。たとえば、左上に三次元画像、右上、左 および右下に、それぞれ、断面像が表示さ る。
 この表示は、次のような操作により実現さ る。まず、三次元画像を見易い角度に回転 せ、前球体10、右球体11および左球体12の中 点と思われる位置を、たとえばカーソルで 定する。特定した点は、図示のように×印 表示される。

 そして、前球体10、右球体11および左球体12 各中心点(指定した×印で表わされる点)を通 る横断面画像が右上に表示され、前球体10の 心点および右球体11の中心点を通る縦断面 像が右下に表示され、前球体10の中心点およ び左球体12の中心点を通る縦断面画像が左下 表示される。
 このとき、各断面像には、予めコンピュー 内に記憶されている3つの球体(前球体10、右 球体11、左球体12)の輪郭線および3つの球体10 11、12の中心点同士を結んだ直線ならびに補 助目印体20、21、22の直線部を含む輪郭線を表 わす幾何学的表示形態(○および直線で示さ る形態)が読み出されて表示される。この表 は、三次元画像において特定された前球体1 0の中心点、右球体11の中心点および左球体12 中心点に、幾何学的表示形態における3つの 球体の中心点がほぼ合致するように表示され る。

 しかし、三次元画像において、各球体10 11、12の中心であろうと思って特定された中 点は、必ずしも正確な中心点を表わしてい い場合がある。すなわち、3つの断面図に重 ね合わされた幾何学的表示形態と、前球体10 右球体11、左球体12、補助目印体20、21、22と の位置関係にズレが生じており、3つの球体10 、11、12の断面の輪郭は、幾何学的表示形態 ある球体輪郭線と必ずしも一致しているわ ではない(図8の右上断面図の前球体10、右球 11、右下断面図の前球体10等を参照)。この 由は、CT画像データにおいては、ボクセルに より三次元画像が構成されるためであり、ボ クセルの大きさが最小の場合でも400ミクロン 程度であるため、球体10、11、12の輪郭がきれ いな円形にはならず、輪郭が歪んだり、円形 がずれたりするためである。

 このように、前球体10、右球体11および左球 体12の断面画像においては、球体の表示がき いな円にはならず、ボクセル単位で表わさ る歪んだ輪郭の像となるため、各球体の中 点を正確に特定することが困難である。
 そこで、この実施形態では、幾何学的な輪 線の表示を重ね、かつ、その表示を補助目 体20、21、22の直線部分を参照して、補助目 体20、21、22の直線部分を幾何学的表示形態 直線に平行になるように調整し、かつ、幾 学的表示形態の球体輪郭線に球体10、11、12 断面が一致するように調整する。そして位 が調整された球体10、11、12の中心点を特定 て記憶する。

 図8は、断面画像の位置を調整する前の、幾 何学的表示形態との位置関係を示しており、 図9が、調整した後の幾何学的表示形態との 置関係を示している。なお、図9においては 左上の三次元画像は別の角度から見た位置 示されている。
 以上のようにして、三次元画像において、 に断面画像において、マーカーの3つの球体 10、11、12の中心点を正確に特定できる。そし て、3つの球体10、11、12の中心点が特定され ことにより、この3点に基づいてマーカー1の 内部座標軸、換言すれば表示されている三次 元画像の基準座標軸を正確に定めることがで きる。

 図10~12は、この発明の一実施形態に係るマ カー1を活用するためのプログラムの内容を 明するめたの図であり、図10は、プログラ がインストールされて、プログラムに基づ て動作するコンピュータの概略構成を示す であり、図11および図12は、プログラムの処 内容を説明するためのフローチャートであ 。
 図10に示すように、コンピュータは、汎用 マイクロコンピュータを用いることができ CPU、ハードディスク等が含まれるマイクロ ンピュータの本体50、ディスプレイ51、キー ード52、マウス53等が備えられていればよい 。本体50は、たとえばCD-ROM54に記憶されたCT画 像データを読み取ることができる。

 図11は、本体50内に設けられたCPU等の制御回 路により実行されるマーカー1の活用プログ ムの処理内容を表わすフローチャートであ 。次に、図11を参照して、マーカー1を活用 るためのプログラムの内容について説明を る。
 動作がスタートすると、まず、マーカー1の 規格寸法が記憶されているか否かの判別がさ れ(ステップS1)、マーカー1の規格寸法が記憶 れていなければ、マーカー1の規格寸法が入 力されて記憶される(ステップS2)。

 マーカー1の規格寸法とは、図1で説明した ーカー1の前球体10、右球体11、左球体12の各 径、配置関係、補助目印体20、21、22の外形 法、3つの球体10、11、12に対する位置関係、 3つの球体10、11、12と外部座標軸30との位置関 係等であり、さらには、ベース2の寸法など 含まれていてもよい。
 マーカー1の規格寸法を予め記憶させておく ことにより、この規格寸法に基づいてマーカ ー1の幾何学的表示形態を、ディスプレイ51上 に表示させることができる。

 次に、CT画像データが入力されたか否かの 別がされ(ステップS3)、CT画像データが本体50 に入力された場合は、入力されたCT画像デー に基づいて三次元画像が構築され(ステップ S4)、構築された三次元画像がディスプレイ51 表示される(ステップS5)。
 そして、その後に断面の表示処理が行われ (ステップS6)。断面の表示処理の詳しい処理 内容は、図12のフローチャートに示されてい 。

 図12を参照して、断面の表示処理では、 ず、ディスプレイ51に表示された三次元画像 (図7参照)において、3つの球体10、11、12の中 点が特定されたか否かの判別がされる(ステ プS61)。3つの球体10、11、12の中心点が特定 れたときには、その特定された3つの中心点 通る平面を、仮の基準平面として設定処理 される(ステップS62)。

 そしてその後、断面を表示する旨の指示 号が与えられたこと(たとえばキーボード52 たはマウス53が操作されて、断面の表示を べき旨の信号が与えられたこと)に応答して( ステップS63)、仮設定した基準平面で切断し 横断面図が作成される(ステップS64)。また、 仮設定した基準平面に直交し、2つの球体10、 11または10、12または11、12の中心点を通る2種 の縦断面図が作成される(ステップS65)。

 さらに、マーカー1の規格寸法に基づいて幾 何学的表示形態図が作成される(ステップS66) そして、作成された横断面および2つの縦断 面に、幾何学的表示形態図を重ね合わせた表 示画像が作成される(ステップS67)。
 再び図11を参照して、ステップS6で、図12を 照して説明した上述の断面の表示処理が行 れると、表示すべき断面図と、それに重ね わされた幾何学的表示形態図とが作成され ので、断面画像の表示に幾何学的表示形態 重ね合わされた断面図が表示される(ステッ プS7)。この表示内容は、図8の右上の横断面 、左下の縦断面図および右下の縦断面図で る。

 次いで、ユーザが画像調整をする旨の操作 したことに基づく画像調整信号が与えられ か否かの判別がされ(ステップS8)、画像調整 が行われた場合には、調整した画像が表示さ れる(ステップS9)。この調整した画像とは、 とえば図9の右上に表示される横断面図、左 に表示される縦断面図および右下に表示さ る縦断面図である。
 そして、画像調整後に、たとえばキーボー の所定のキーが押されて、決定信号が入力 れると(ステップS10)、たとえば図9に表示さ ている各断面図における球体10、11、12の中 点(×印で表わされている点)の座標が中心点 座標として特定され、記憶される(ステップS1 1)。

 そして、特定された中心点の座標に基づき マーカー1の内部座標軸(この内部座標軸は 換言すれば、ディスプレイ51に表示されてい る表示画像の基準座標軸である。)が作成さ て、その内部座標軸が記憶される(ステップS 12)。
 次いで、記憶された内部座標軸が外部座標 に座標変換されて記憶される(ステップS13) ステップS12で作成された内部座標軸は、撮 された球体10、11、12の中心点に基づく座標 であり、表示画面における基準座標軸であ 。この表示画面における基準座標軸は、マ カー1のベース2を加工する際の、ベース2の 体に対して加工する際の基準座標軸として 用することができないから、座標変換をす 必要がある。この実施形態では、自動的に 内部座標軸を外部座標軸30へ変換しているの で、実体であるマーカー1のベース2を加工す 際に、変換された外部座標軸をそのまま加 装置(たとえばCAM装置)に与えることにより ベース2を所望の形態に加工することが可能 なる。

 換言すれば、3つの球体10、11、12により特 定された内部座標軸は、ディスプレイ51に表 される画像を扱う上で基準になる基準座標 であるが、その画像を実体と関連づけるに 、マーカー1の表面に表示された外部座標軸 30を基準とした座標でなければ、実体の位置 把握することができない。そこで、内部座 軸を外部座標軸30に変換することにより、 ーカー1の外部座標軸30を通して、画像と実 とを正しく関連づけることができる。

 そして関連付けられた外部座標軸は、後に ーカー1を加工装置(たとえばCAM装置)で加工 る際に直接使用することのできる位置デー となり、この外部座標軸に変換されたデー に基づき、マーガ1のベース2を必要なガイ の形態に加工することができる。
 図13は、この発明に係る医用撮影用マーカ の他の実施形態を表わす図解図である。

 医用撮影用マーカーは、図13Aに例示したマ カー61、Bに例示したマーカー71、Cに例示し マーカー81のような構成としてもよい。
 より具体的には、図13Aに示すように、非造 材で形成されたベース62内に、予め定める 置関係で、造影材で形成された3つの球体10 11、12を埋設するとともに、3つの球体10、11 12に対して予め定める位置関係で、平面視が たとえば四角形の補助目印体63を配置した構 としてもよい。補助目印体63は、造影材、 とえばアルミニウムで形成されており、平 視が正方形状で、薄い板状をしており、そ 表面および裏面ならびに側面が所定の長さ 直線部を形成している。そして、この直線 が、3つの球体10、11、12の中心点を定める際 補助目印となる。

 図13Aにおいて、補助目印体63の平面視の形 は、四角形状に限らず、他の多角形状であ てもよいし、円形や楕円形であってもよい 円形や楕円形の場合は、補助目印体63の対向 する2つの平面が所定長さの直線部として機 することになる。
 図13Bに示すマーカー71は、3つの球体10、11、 12が配置されるベースを有しておらず、3つの 球体10、11、12および3つの補助目印体20、21、2 2が所定の位置関係で配置されていて、それ は接続部材72で相互に接続された形態をして いる。この実施形態では、補助目印体20、21 22は、長手の円柱体で構成されているが、角 柱体であっても構わない。

 図13Cに示すマーカー81は、補助目印体82が、 平面視三角形状の板状をしている。そして補 助目印体82と3つの球体10、11、12とは、連結部 材83で接続された構成をしている。この実施 態でも、補助目印体82の形状は、平面視三 形状に限らず、四角形状その他の多角形状 るいは円形または楕円形等であってもよい
 この発明は、以上説明した実施形態に限定 れるものではなく、請求項記載の範囲内に いて種々の変更が可能である。