Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
PATH CONTROL METHOD AND NODE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/078427
Kind Code:
A1
Abstract:
In a routing protocol unit (11) of each node (1) in a delay-tolerant network, a distribution probability to a destination node is calculated according to a history of end-to-end paths to destination nodes in a routing table (12) from the past to the present. The next hop node used when transferring transfer data by a DTN transfer unit (13) of a source node is decided according to the distribution probability to the destination node calculated by these nodes.

Inventors:
FUJITA NORIHITO (JP)
JIBIKI MASAHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/072952
Publication Date:
June 25, 2009
Filing Date:
December 17, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
NEC CORP (JP)
FUJITA NORIHITO (JP)
JIBIKI MASAHIRO (JP)
International Classes:
H04W40/14; H04B7/15; H04W40/24
Foreign References:
JP2006527525A2006-11-30
JP2006005768A2006-01-05
JP2007184937A2007-07-19
Attorney, Agent or Firm:
YAMAKAWA, Masaki et al. (4th Floor Sanno Park Tower,11-1, Nagatacho 2-chome, Chiyoda-ku Tokyo 04, JP)
Download PDF:
Claims:
 転送データを途中ノードにおいて一時的に蓄積することにより、ソースノードから宛先ノードまでエンド-エンドの到達性がなくても配送を可能にするディレイトレラントネットワークで用いられる経路制御方法であって、
 前記ディレイトレラントネットワーク内の各ノードが、当該ノードのルーティングテーブルに登録されている当該ノードから前記宛先ノードへの過去から現在までのエンド-エンドの経路の履歴に基づいて、当該ノードにおける前記宛先ノードへの配送確率を計算するルーティングプロトコルステップと、
 前記ソースノードが、前記各ノードで計算された個々のノードにおける前記宛先ノードへの配送確率に基づいて、当該ソースノードから前記宛先ノードへ転送データを転送する際の次ホップノードを選択するDTN転送ステップと
 を備えることを特徴とする経路制御方法。
 前記ルーティングプロトコルステップは、現在において当該ノードから前記宛先ノードへのエンド-エンドの経路が存在せず、過去に前記エンド-エンドの経路が存在した場合、過去の前記エンド-エンドの経路が消滅してからの経過時間に応じて当該配送確率を逓減させるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の経路制御方法。
 前記ルーティングプロトコルステップは、過去の前記エンド-エンドの経路におけるホップ数またはメトリックのいずれかに応じて前記配送確率を逓減させるステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の経路制御方法。
 前記ルーティングプロトコルステップは、現在において前記宛先ノードへのエンド-エンドの経路が存在する場合、前記配送確率を1.0と設定するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の経路制御方法。
 前記ルーティングプロトコルステップは、前記配送確率が予め設定されたしきい値以下となった場合、前記配送確率を消去するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の経路制御方法。
 前記DTN転送部ステップは、前記宛先ノードへの転送データを転送する次ホップノードを選択する際、当該転送ノードから前記ディレイトレラントネットワーク内へ経路要求メッセージを同報送信し、この経路要求メッセージに応じた他のノードからの経路応答メッセージで通知された個々のノードにおける前記宛先ノードへの配送確率に基づいて、当該転送ノードから前記宛先ノードへ転送データを転送する際の次ホップノードを選択するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の経路制御方法。
 前記DTN転送ステップは、前記経路応答メッセージで通知された前記配送確率のうち、最も高い配送確率を持つノードを次ホップノードとして選択するステップを含むことを特徴とする請求項6に記載の経路制御方法。
 前記ルーティングプロトコルステップは、前記経路応答メッセージで通知された個々のノードにおける前記宛先ノードへの配送確率をキャッシュとして保存し、他のノードから受信した経路要求メッセージに対して、前記キャッシュとして保存した前記宛先ノードへの配送確率を経路応答メッセージに含めて前記他のノードへ応答するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の経路制御方法。
 前記ルーティングプロトコルステップは、前記キャッシュとして保存した前記宛先ノードへの配送確率に対してライフタイムを設定し、当該ライフタイムが0以下になった場合には当該配送確率を消去するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の経路制御方法。
 前記ルーティングプロトコルステップは、前記キャッシュとして保存した前記宛先ノードへの配送確率は、キャッシュ元のノードからのホップ数とキャッシュした時刻からの経過時間のいずれか一方または両方に応じて逓減するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の経路制御方法。
 転送データを途中ノードにおいて一時的に蓄積することにより、ソースノードから宛先ノードまでエンド-エンドの到達性がなくても配送を可能にするディレイトレラントネットワークで用いられる経路制御方法であって、
 前記ディレイトレラントネットワーク内の各ノードが、当該ノードのルーティングテーブルに登録されている当該ノードから前記宛先ノードへの過去から現在までのエンド-エンドの経路の履歴に基づいて、当該ノードにおける前記宛先ノードへの配送確率を計算するルーティングプロトコルステップと、
 前記ディレイトレラントネットワーク内の任意の転送ノードが、前記宛先ノードへの転送データを転送する次ホップノードを選択する際、当該転送ノードから前記ディレイトレラントネットワーク内へ経路要求メッセージを同報送信し、この経路要求メッセージに応じた他のノードからの経路応答メッセージで通知された個々のノードにおける前記宛先ノードへの配送確率に基づいて、当該転送ノードから前記宛先ノードへ転送データを転送する際の次ホップノードを選択するDTN転送ステップと
 を備えることを特徴とする経路制御方法。
 前記DTN転送ステップは、前記経路応答メッセージで通知された前記配送確率のうち、最も高い配送確率を持つノードを次ホップノードとして選択するステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の経路制御方法。
 前記ルーティングプロトコルステップは、前記経路応答メッセージで通知された個々のノードにおける前記宛先ノードへの配送確率をキャッシュとして保存し、他のノードから受信した経路要求メッセージに対して、前記キャッシュとして保存した前記宛先ノードへの配送確率を経路応答メッセージに含めて前記他のノードへ応答するステップを含むことを特徴とする請求項12に記載の経路制御方法。
 前記ルーティングプロトコルステップは、前記キャッシュとして保存した前記宛先ノードへの配送確率に対してライフタイムを設定し、当該ライフタイムが0以下になった場合には当該配送確率を消去するステップを含むことを特徴とする請求項13に記載の経路制御方法。
 前記ルーティングプロトコルステップは、前記キャッシュとして保存した前記宛先ノードへの配送確率は、キャッシュ元のノードからのホップ数とキャッシュした時刻からの経過時間のいずれか一方または両方に応じて逓減するステップを含むことを特徴とする請求項13に記載の経路制御方法。
 転送データを途中ノードにおいて一時的に蓄積することにより、ソースノードから宛先ノードまでエンド-エンドの到達性がなくても配送を可能にするディレイトレラントネットワーク、で用いられるノードであって、
 当該ノードのルーティングテーブルに登録されている当該ノードから前記宛先ノードへの過去から現在までのエンド-エンドの経路の履歴に基づいて、当該ノードにおける前記宛先ノードへの配送確率を計算するルーティングプロトコル部と、
 自ノードが前記ソースノードである場合、前記各ノードで計算された個々のノードにおける前記宛先ノードへの配送確率に基づいて、当該ソースノードから前記宛先ノードへ転送データを転送する際の次ホップノードを選択するDTN転送部と
 を備えること特徴とするノード。
 前記ルーティングプロトコル部は、現在において当該ノードから前記宛先ノードへのエンド-エンドの経路が存在せず、過去に前記エンド-エンドの経路が存在した場合、過去の前記エンド-エンドの経路が消滅してからの経過時間に応じて当該配送確率を逓減させることを特徴とする請求項16に記載のノード。
 前記ルーティングプロトコル部は、過去の前記エンド-エンドの経路におけるホップ数またはメトリックのいずれかに応じて前記配送確率を逓減させることを特徴とする請求項17に記載のノード。
 前記ルーティングプロトコル部は、現在において前記宛先ノードへのエンド-エンドの経路が存在する場合、前記配送確率を1.0と設定することを特徴とする請求項16に記載のノード。
 前記ルーティングプロトコル部は、前記配送確率が予め設定されたしきい値以下となった場合、前記配送確率を消去することを特徴とする請求項16に記載のノード。
 前記DTN転送部は、自ノードが前記ディレイトレラントネットワーク内の任意の転送ノードである場合、前記宛先ノードへの転送データを転送する次ホップノードを選択する際、当該転送ノードから前記ディレイトレラントネットワーク内へ経路要求メッセージを同報送信し、この経路要求メッセージに応じた他のノードからの経路応答メッセージで通知された個々のノードにおける前記宛先ノードへの配送確率に基づいて、当該転送ノードから前記宛先ノードへ転送データを転送する際の次ホップノードを選択することを特徴とする請求項16に記載のノード。
 前記DTN転送部は、前記経路応答メッセージで通知された前記配送確率のうち、最も高い配送確率を持つノードを次ホップノードとして選択することを特徴とする請求項21に記載のノード。
 前記ルーティングプロトコル部は、前記経路応答メッセージで通知された個々のノードにおける前記宛先ノードへの配送確率をキャッシュとして保存し、他のノードから受信した経路要求メッセージに対して、前記キャッシュとして保存した前記宛先ノードへの配送確率を経路応答メッセージに含めて前記他のノードへ応答することを特徴とする請求項22に記載のノード。
 前記ルーティングプロトコル部は、前記キャッシュとして保存した前記宛先ノードへの配送確率に対してライフタイムを設定し、当該ライフタイムが0以下になった場合には当該配送確率を消去することを特徴とする請求項23に記載のノード。
 前記ルーティングプロトコル部は、前記キャッシュとして保存した前記宛先ノードへの配送確率は、キャッシュ元のノードからのホップ数とキャッシュした時刻からの経過時間のいずれか一方または両方に応じて逓減することを特徴とする請求項23に記載のノード。
 転送データを途中ノードにおいて一時的に蓄積することにより、ソースノードから宛先ノードまでエンド-エンドの到達性がなくても配送を可能にするディレイトレラントネットワーク、で用いられるノードであって、
 当該ノードのルーティングテーブルに登録されている当該ノードから前記宛先ノードへの過去から現在までのエンド-エンドの経路の履歴に基づいて、当該ノードにおける前記宛先ノードへの配送確率を計算するルーティングプロトコル部と、
 前記宛先ノードへの転送データを転送する次ホップノードを選択する際、当該転送ノードから前記ディレイトレラントネットワーク内へ経路要求メッセージを同報送信し、この経路要求メッセージに応じた他のノードからの経路応答メッセージで通知された個々のノードにおける前記宛先ノードへの配送確率に基づいて、当該転送ノードから前記宛先ノードへ転送データを転送する際の次ホップノードを選択するDTN転送部と
 を備えることを特徴とするノード。
 前記DTN転送部は、前記経路応答メッセージで通知された前記配送確率のうち、最も高い配送確率を持つノードを次ホップノードとして選択することを特徴とする請求項26に記載のノード。
 前記ルーティングプロトコル部は、前記経路応答メッセージで通知された個々のノードにおける前記宛先ノードへの配送確率をキャッシュとして保存し、他のノードから受信した経路要求メッセージに対して、前記キャッシュとして保存した前記宛先ノードへの配送確率を経路応答メッセージに含めて前記他のノードへ応答することを特徴とする請求項27に記載のノード。
 前記ルーティングプロトコル部は、前記キャッシュとして保存した前記宛先ノードへの配送確率に対してライフタイムを設定し、当該ライフタイムが0以下になった場合には当該配送確率を消去することを特徴とする請求項28に記載のノード。
 前記ルーティングプロトコル部は、前記キャッシュとして保存した前記宛先ノードへの配送確率は、キャッシュ元のノードからのホップ数とキャッシュした時刻からの経過時間のいずれか一方または両方に応じて逓減することを特徴とする請求項28に記載のノード。
Description:
経路制御方法およびノード

 本発明は、通信ネットワーク技術に関し 特にディレイトレラントネットワークにお る経路制御技術に関する。

 転送データを直ちに次ホップへ転送せず 一時的に蓄積する機能を備えるディレイト ラントネットワーク(Delay Tolerant Network;DTN) 、無線アドホックネットワークや衛星回線 ど、ノード間の接続性が不安定、低信頼な 合であっても、エンド-エンド間でデータ・ コンテンツを高信頼に届けることを可能にす るネットワークシステムである。

 このDTNでは、転送データをバンドルと呼 れる単位サイズに分割し、バンドル単位で 先への転送処理を行う。DTNの最大の特徴と て、転送しようとするバンドルの宛先への 路が不明な場合であっても、該バンドルを 棄せず、転送すべき次ホップが見つかるま 該バンドルを蓄積して待機する、という点 挙げられる。このような動作をとることに り、ソースから宛先までエンド-エンドの経 路が同時に存在しない場合でも、途中のノー ドまでバンドルを転送しておき、その後に宛 先までの経路ができた時点でバンドルの転送 を再開するということが可能となり、その結 果宛先への到達率が向上するという効果があ る。

 したがって、DTNにおける経路制御方法は、 ースから宛先までのエンド-エンドの経路を 発見する一般的なIPルーティングとは異なる 法が用いられる。
 DTNにおける経路制御方法の例については、 えば、文献「Anders Lindgren, Avri Doria, Olv Sc helen, "Probabilistic Routing in Intermittently Connect ed Networks," In Proceedings of The First Internation al Workshop on Service Assurance with Partial and In termittent Resources (SAPIR 2004), August 2004, Fortal eza, Brazil.」に記載されている。この文献を 照すると、PROPHETと呼ばれる方式について説 されている。PROPHETでは、宛先への配送確率 に基づいたルーティングを行う。具体的には 、あるノードAにおいて、別のノードBが隣接 たときに、ノードAは、ノードBに対する配 確率 P_i を以下の式(1)で更新する。

  P_i = P_(i-1)+(1-P_(i-1))×P_init (但し、0<P_in it<1) …(1)
 ここで、P_(i-1) は、更新前のノードAにおけ るノードBに対する配送確率であり、P_initは 初期化定数である。

 また、ノードAとノードBが隣接していない 態が継続する場合は、エージングと呼ばれ 方法で次の式(2)に従って定期的に更新し、 送確率を逓減させる。
  P_i = P_(i-1)×γ^k (但し、0<γ<1) …(2)
 ここでγは、最後にノードAとノードBが隣接 してから単位時間が経過した回数である。

 各ノードは、あるノードを宛先とするバン ルをもっている場合、該宛先ノードに対す 配送確率 P_i を隣接ノードと交換し、最も 高い配送確率を持つ隣接ノードに該バンドル を渡す。また、もし自ノードが持つ該宛先ノ ードまでの配送確率よりも、隣接ノードが持 つ該宛先ノードまでの配送確率の方が小さい 場合、該バンドルは該隣接ノードへ渡さずに 、自ノードで保持し続ける。
 以上のようにして、PROPHETでは、隣接履歴に 基づいて計算された宛先ノードへの配送確率 の大小の比較によるルーティングが行われる 。

 このような技術では、宛先ノードと隣接し ことにだけ基づいて配送確率が更新される め、経路選択に制約があるという問題点が った。
 すなわち、前述したPROPHETでは、ノードAが ードBと隣接することによってノードAにおけ るノードBに対する配送確率(およびノードBに おけるノードAに対する配送確率)が上がると う方法であり、ノードAとノードBの隣接頻 が高いほど、ノードB(またはノードA)を宛先 するバンドルについて、ノードA(またはノ ドB)へとバンドルが誘導される確率が高くな る。

 しかしながら、ノードBが別のノードCと に隣接しており、ノードAとノードBが隣接し たとしても(ノードAとノードCは隣接しないも のとする)、ノードAにおいて、ノードCに対す る配送確率は高くならない。すなわち、隣接 によって配送確率が高くなるのは、直接隣接 したノードに対してだけであり、直接隣接し たノードの先に存在する別のノードに対する 配送確率は高くならないため、これらの別の ノードに対する到達率が高くならないという 問題があった。

 本発明はこのような課題を解決するため ものであり、自ノードと直接隣接すること ない場合であっても、直接隣接したノード 先に存在する別のノードに対して、自ノー からの配送確率に反映させることかできる 路制御方法およびノードを提供することを 的としている。

 このような目的を達成するために、本発 にかかる経路制御方法は、転送データを途 ノードにおいて一時的に蓄積することによ 、ソースノードから宛先ノードまでエンド- エンドの到達性がなくても配送を可能にする ディレイトレラントネットワークで用いられ る経路制御方法であって、ディレイトレラン トネットワーク内の各ノードが、当該ノード のルーティングテーブルに登録されている当 該ノードから宛先ノードへの過去から現在ま でのエンド-エンドの経路の履歴に基づいて 当該ノードにおける宛先ノードへの配送確 を計算するルーティングプロトコルステッ と、ソースノードが、各ノードで計算され 個々のノードにおける宛先ノードへの配送 率に基づいて、当該ソースノードから宛先 ードへ転送データを転送する際の次ホップ ードを選択するDTN転送ステップとを備えて る。

 また、本発明にかかる他の経路制御方法 、転送データを途中ノードにおいて一時的 蓄積することにより、ソースノードから宛 ノードまでエンド-エンドの到達性がなくて も配送を可能にするディレイトレラントネッ トワークで用いられる経路制御方法であって 、ディレイトレラントネットワーク内の各ノ ードが、当該ノードのルーティングテーブル に登録されている当該ノードから宛先ノード への過去から現在までのエンド-エンドの経 の履歴に基づいて、当該ノードにおける宛 ノードへの配送確率を計算するルーティン プロトコルステップと、ディレイトレラン ネットワーク内の任意の転送ノードが、宛 ノードへの転送データを転送する次ホップ ードを選択する際、当該転送ノードからデ レイトレラントネットワーク内へ経路要求 ッセージを同報送信し、この経路要求メッ ージに応じた他のノードからの経路応答メ セージで通知された個々のノードにおける 先ノードへの配送確率に基づいて、当該転 ノードから宛先ノードへ転送データを転送 る際の次ホップノードを選択するDTN転送ス ップとを備えている。

 また、本発明にかかるノードは、転送デ タを途中ノードにおいて一時的に蓄積する とにより、ソースノードから宛先ノードま エンド-エンドの到達性がなくても配送を可 能にするディレイトレラントネットワーク、 で用いられるノードであって、当該ノードの ルーティングテーブルに登録されている当該 ノードから宛先ノードへの過去から現在まで のエンド-エンドの経路の履歴に基づいて、 該ノードにおける宛先ノードへの配送確率 計算するルーティングプロトコル部と、自 ードがソースノードである場合、各ノード 計算された個々のノードにおける宛先ノー への配送確率に基づいて、当該ソースノー から宛先ノードへ転送データを転送する際 次ホップノードを選択するDTN転送部とを備 ている。

 また、本発明にかかる他のノードは、転 データを途中ノードにおいて一時的に蓄積 ることにより、ソースノードから宛先ノー までエンド-エンドの到達性がなくても配送 を可能にするディレイトレラントネットワー ク、で用いられるノードであって、当該ノー ドのルーティングテーブルに登録されている 当該ノードから宛先ノードへの過去から現在 までのエンド-エンドの経路の履歴に基づい 、当該ノードにおける宛先ノードへの配送 率を計算するルーティングプロトコル部と 宛先ノードへの転送データを転送する次ホ プノードを選択する際、当該転送ノードか ディレイトレラントネットワーク内へ経路 求メッセージを同報送信し、この経路要求 ッセージに応じた他のノードからの経路応 メッセージで通知された個々のノードにお る宛先ノードへの配送確率に基づいて、当 転送ノードから宛先ノードへ転送データを 送する際の次ホップノードを選択するDTN転 部とを備えている。

 本発明によれば、宛先ノードが自ノード 直接隣接することがなく、2ホップ以上離れ て存在している場合であっても、自ノードか らの配送確率に反映させることができる。こ のため、宛先への到達率を大幅に向上させる ことが可能となり、高い信頼性を有するディ レイトレラントネットワークを実現すること が可能となる。

図1は、本発明の第1の実施形態にかか ノードの基本構成を示すブロック図である 図2は、無線アドホックネットワークの 構成例である。 図3は、本発明の第1の実施形態にかか ノードの構成を示すブロック図である。 図4は、配送確率データベースの構成例 である。 図5は、ルーティングテーブルの構成例 である。 図6は、本発明の第1の実施形態にかか ノードの配送確率データベース更新処理を すフローチャートである。 図7は、本発明の第1の実施形態にかか ノードの経路解決処理を示すフローチャー である。 図8は、本発明の第2の実施形態にかか ノードの構成を示すブロック図である。 図9は、配送確率データベースの他の構 成例である。 図10は、本発明の第2の実施形態にかか るノードの配送確率データベース更新処理を 示すフローチャートである。

 次に、本発明の実施形態について図面を参 して説明する。
[第1の実施形態]
 まず、図1および図2を参照して、本発明の 1の実施形態にかかるノードの基本構成につ て説明する。

 このノード1は、ディレイトレラントネッ トワークを構成する情報通信端末からなり、 例えばディレイトレラントネットワークが図 2に示すような無線アドホックネットワーク 場合、ノード1は携帯電話機などの無線端末 ら構成される。

 各ノード1は、単独で動作するものではな く、図2に示すような無線アドホックネット ークにおける1つのノードとして機能する。 2に示す無線アドホックネットワークにおけ るノード1A~1Dは、全てノード1と同一の機能を 含んでいる。これらノード1A~1Dを中心とした 線の円は、それぞれのノードからの電波が く範囲を示しており、この円の内部に存在 るノードが隣接ノードとして認識される。 えば、ノード1Aの隣接ノードはノード1B~1Dと なる。

 図1に示すように、ノード1は、基本構成 して、ルーティングプロトコル部11、ルーテ ィングテーブル12、およびDTN転送部13を含む これら基本構成は、一般的な情報通信端末 備えるCPU、メモリ、各種インターフェース 路などを含むハードウェアとプログラムや プリケーションからなるソフトウェアとが 働して実現される。

 本実施形態は、ネットワーク内の各ノー 1において、ルーティングテーブル12内の宛 ノードへの現在および過去のエンド-エンド の経路の履歴に基づいて、ルーティングプロ トコル部11により宛先ノードへの配送確率を 算し、各ノード1における宛先ノードへの配 送確率の大小に基づいて、DTN転送部13により 送データを転送する際の次ホップノードを 定する。

 次に、図3を参照して、ノード1の詳細な構 について説明する。
 図3において、ノード1は、主な機能部とし 、ルーティングプロトコル部11、ルーティン グテーブル12、DTN転送部13、およびTCP/IP部14を 含む。これら機能部は、一般的な情報通信端 末が備えるCPU、メモリ、各種インターフェー ス回路などを含むハードウェアとプログラム やアプリケーションからなるソフトウェアと が協働して実現される。

 ルーティングプロトコル部11は、主な処理 として、経路・確率情報交換部11A、配送確 データベース11B、配送確率計算部11C、およ 経路計算・設定部11Dを含む。
 経路・確率情報交換部11Aは、隣接ノードと ード情報、リンク情報、配送確率情報など 交換し、交換した情報を基にルーティング ントリを作成し、作成したルーティングエ トリをルーティングテーブル12に更新する 能を含んでいる。
 配送確率データベース11Bは、ネットワーク の各ノードに対する配送確率の情報が格納 れているデータベースである。

 ここで、配送確率とは、各ノードがどれ らいバンドルを宛先ノードまで配送できる 能性をもっているかを数値化したものであ 。例えば、あるノードにおいて、宛先ノー に対して1.0の配送確率をもっているという は、該ノードが宛先ノードへの直接の経路( 以降直接経路と呼ぶ)がある場合である。ま 、あるノードにおいて、宛先ノードに対し 0の配送確率をもっているというのは、該ノ ドが宛先ノードのことを全く知らないなど 該ノードから宛先ノードまでバンドルを配 できる可能性がない、または不明であるこ を表している。

 これに対して、あるノードにおいて、宛 ノードに対して0から1.0の間の配送確率をも っている場合は、該ノードが宛先ノードと直 接経路をもっていたことがあり、現在は直接 経路がない状態を表している。そして、配送 確率の大小は、最後に宛先ノードまでの直接 経路があった時刻からの経過時間、および、 該経路における宛先ノードまでのホップ数に 基づいて計算される。

 図4に示す配送確率データベース11Bの構成 例を参照すると、ネットワーク内の各ノード のIPアドレスおよび該ノードに対する配送確 が登録されており、例えば、IPアドレスが10 .0.0.2のノードに対しては、配送確率が1.0であ り、IPアドレスが10.0.0.17のノードに対しては 配送確率が0.5であることがわかる。

 配送確率計算部11Cは、ルーティングテーブ 12内に格納されている経路情報、すなわち 該ノードから宛先ノードへの過去から現時 、すなわち配送確率計算時までのエンド-エ ドの経路の履歴に基づいて、各宛先ノード の配送確率を計算し、配送確率データベー 11Bへ登録する機能を含んでいる。
 配送確率の計算は、配送確率データベース1 1Bの説明において述べたように、宛先ノード での直接経路があるかどうか(直接経路があ る場合は1.0)、および、宛先ノードまでの直 経路がない場合は、最後に宛先ノードまで 直接経路があった時刻からの経過時間、お び該直接経路における宛先ノードまでのホ プ数に基づいて計算される。

 計算アルゴリズムの例として、ノードaに おいて、最後にノードbへの直接経路があっ 時刻からの経過時間をt、該直接経路におけ ノードaからノードbまでのホップ数をdとし とき、ノードaにおけるノードbに対する配 確率P(a,b)は、次の式(3)により計算する。

 P(a,b) = P(a,b)old×γ^t×r^(d-1)  …(3)
 ここで、P(a,b)oldは計算前のP(a,b)の値、γは 間についての減衰定数、rはホップ数につい の減衰定数である。この際、ホップ数では く、リンクコストの総和であるメトリック 用いられてもよい。上記のt,d以外のパラメ タが配送確率の計算に用いられてもよく、 えば、GPSによってノードの位置を取得する とができる場合は、ノードaとノードbとの 離が用いられる、などの方法が考えられる

 経路計算・設定部11Dは、経路・確率情報 換部11Aを介して他のノードから受信したネ トワーク内のノード情報、リンク情報から ネットワーク内の各ノードへの直接経路を 算し、計算された結果得られた経路エント をルーティングテーブル12へ登録する機能 含んでいる。

 経路計算・設定部11Dにおいて各ノードへ 直接経路を計算するためのプロトコルとし は、例として、MANET(Mobile Ad-hoc NETwork)ルー ィングプロトコルとして用いられている、O LSR(Optimized Link State Routing Protocol)やAODV(Ad Ho c On Demand Distance Vector Algorithm)が挙げられ 。以下、本実施形態では、経路計算・設定 11Dで用いられるプロトコルとして、AODVが用 られるものとして説明を行う。

 経路計算・設定部11Dは、従来のルーティ グプロトコルのように、直接エンド-エンド で接続されているノードへの直接経路だけで はなく、確率的に宛先ノードまで配送可能な 途中の中継ノードまでの経路も、宛先ノード への確率的経路としてルーティングテーブル 12へ登録するという特徴を持つ。具体的には 現時点ではエンド-エンドで接続されていな いが、ある中継ノードまで転送すれば、該中 継ノードからは自ノードよりも高い確率で宛 先ノードまでDTN転送される場合、該中継ノー ドへの経路が宛先ノードへの確率的経路とし て登録される。

 確率的経路の設定においては、自ノード ら直接経路のあるノードのうち、最も高い 先ノードまでの配送確率を持つノードを中 ノードとして選択する。ここで、自ノード ら直接経路のある各ノードにおける宛先ノ ドまでの配送確率を知る方法として、MANET ーティングプロトコルのメッセージを用い 。詳細な動作については図7を参照して後述 る。

 ルーティングテーブル12は、ネットワーク の各ノードに対する直接経路および確率的 路が登録されているテーブルである。
 図5に示したルーティングテーブル12の構成 を参照すると、宛先ノードごとに次ホップ ードのIPアドレス、メトリックが登録され いる。ここで、メトリックとは、宛先ノー までの直接経路におけるリンクコストの総 として定義される。各リンクのリンクコス が1の場合は、メトリックは宛先ノードまで ホップ数と同一の値となる。

 この他に、タイプが登録されており、1お よび2のいずれかのタイプが登録されている ここで、タイプ1は、宛先ノードまで直接経 が存在する場合で、従来のIPルーティング ロトコルで登録されているエントリと同一 ものである。

 タイプ1は、ルーティングテーブル12にお る上から1番目のエントリの場合、宛先IPア レスが10.0.0.2のノードへ到達するためには IPアドレスが10.0.0.2を持つ次ホップノードへ 送すればよいエントリであることを示して る。この場合、宛先ノードが自ノードと隣 しているため、同一の次ホップノードとな ている。また、宛先ノードまでのメトリッ は1である。次に、2番目のエントリの場合 、宛先IPアドレス10.0.0.7のノードへ到達する めには、IPアドレスが10.0.0.3を持つ次ホップ ノードへ転送すればよいことを示している。 また、宛先ノードまでのメトリックは2であ 。

 一方、タイプ2は、必ずしも宛先ノードま でエンド-エンドでつながっているとは限ら い場合に登録され、確率的に宛先ノードへ 達できることを示すエントリ(確率的経路)で ある。タイプ2の経路エントリには、中継ノ ドのIPアドレス、配送確率が加えて登録され ている。ここで、中継ノードIPアドレスは、 先ノードまで転送したいバンドルを到達さ られる確率(配送確率)が最も高いノードのIP アドレスで、中継ノードは、自ノードからタ イプ1の経路があるノードのなかから選択さ る。また、タイプ2の経路エントリの場合、 トリックは中継ノードまでのメトリックが 録されている。

 ルーティングテーブル12における上から3 目のエントリの場合、宛先IPアドレスが10.0. 0.16のノードに対しては、10.0.0.9のIPアドレス 持つ中継ノードが最も配送確率が高く、該 継ノードまでのメトリックは1、該中継ノー ドが持つ配送確率は0.6であるとわかる。また 、該中継ノードへ到達するために転送すべき 次ホップノードとして、IPアドレスが10.0.0.4 隣接ノードへ転送する必要があることが示 れている。

 DTN転送部13は、DTN転送を行う機能を含ん いる。具体的には、隣接ノードから受信し バンドルをデータとして再構成し、自ノー に一旦蓄積を行う。そして転送すべき次ホ プが見つかった時点で、該データをバンド に分割し、次ホップへ転送を行う。ここで 転送すべき次ホップはルーティングテーブ 12を参照することにより決定する。また、バ ンドルの送受信は、TCP/IP部14を介して送受信 行う。

 TCP/IP部14は、DTN転送部13が送受信するバン ドルをIPパケットとして他ノードと送受信す 機能を含んでいる。各バンドルは、直接IP ケットのペイロードとして埋め込まれるの はなく、TCP(Transmission Control Protocol)やUDP(User  Datagram Protocol)などのトランスポートプロト コルのデータグラムとしてIPパケット化され 隣接ノードと送受信が行われる。

[第1の実施形態の動作]
 次に、図6を参照して、本実施形態において 、ノード1における配送確率データベース11B 更新する動作について詳細に説明する。

 まず、配送確率計算部11Cは、定期的に配送 率データベース11Bを参照し(ステップ101)、 在データベース上に配送確率が登録されて る宛先IPアドレスを調べ、各宛先への直接経 路が存在するかどうかをルーティングテーブ ル12を参照してチェックする(ステップ102)。
 次に、配送確率計算部11Cは、該宛先ノード 対応する現在有効な直接経路を自ノードが っているかをルーティングテーブル12を参 して調べる(ステップ103)。

 ここで、有効な直接経路が存在した場合(ス テップ103:YES)、配送確率計算部11Cは、該宛先 ードに対応する配送確率を1.0に設定し(ステ ップ104)、配送確率データベース11Bにおける 当エントリを新しい配送確率へと更新し(ス ップ107)、一連の配送確率データベース更新 処理を終了する。
 一方、有効な直接経路が存在しなかった場 (ステップ103:NO)、配送確率計算部11Cは、新 い配送確率を計算する(ステップ105)。この際 、配送確率の計算においては、配送確率計算 部11Cの説明において例として挙げられたアル ゴリズムが用いられてもよいし、他のアルゴ リズムが用いられてもよい。

 続いて、配送確率計算部11Cは、ステップ105 計算された新しい配送確率が、予め設定さ たしきい値未満であるか検査する(ステップ 106)。ここで、新しい配送確率がしきい値未 の場合(ステップ106:YES)、配送確率計算部11C 、配送確率を更新せずに該当エントリを消 し(ステップ108)、一連の処理を終了する。
 一方、新しい配送確率がしきい値未満でな 場合(ステップ106:NO)、ステップ107へ移行し 、配送確率データベース11Bにおける該当エ トリを新しい配送確率へと更新し(ステップ1 07)、一連の配送確率データベース更新処理を 終了する。

 次に、図7を参照して、本実施形態におい て、ノード1がバンドルを送信する際の経路 決動作について詳細に説明する。

 まず、DTN転送部13で転送すべきバンドル 受信したり、自ノードがソースノードとな て送信すべきバンドルが存在する場合(ステ プ201)、DTN転送部13は、ルーティングテーブ 12を参照して、該バンドルの宛先ノードのIP アドレスに対応する経路エントリがあるか検 索し(ステップ202)、対応するエントリが存在 るかどうか判定する(ステップ203)。

 ここで、対応するエントリが存在した場 (ステップ202:YES)、該エントリに登録されて る次ホップノードのIPアドレスを解決し、 ホップとして設定する(ステップ204)。この後 、設定された次ホップに対してバンドルを転 送し(ステップ211)、一連の経路解決処理を終 する。

 一方、ステップ203において、対応するエン リが存在しなかった場合(ステップ203:NO)、DT N転送部13は、宛先ノードまでの経路を解決す るための経路要求メッセージを経路・確率情 報交換部11Aを介して送出する(ステップ205)。
 経路要求メッセージは、フラッディングに りネットワーク内に同報送信され、該宛先 ード自身、該宛先ノードへの直接経路を有 るノード、該宛先ノードへの確率的経路を するノードのいずれかが該経路要求メッセ ジを受信すると、これらノードのルーティ グプロトコル部11は、経路・確率情報交換 21Aにより、自ノードから宛先ノードへの経 に関する情報(例えば、宛先ノード自身であ こと、該宛先ノードへの直接経路または確 的経路の有無やその配送確率)を含む経路応 答メッセージをソースノード(この場合ノー 1)に対して応答する。

 ステップ205の後、経路・確率情報交換部11A 、経路応答メッセージを受信するまで一定 間待機する(ステップ206)。
 ここで、待機時間内に経路応答メッセージ 受信せずにタイムアウトした場合(ステップ 206:NO)、一旦バンドルを蓄積し(ステップ208)、 一定時間後にステップ202へ戻って処理を繰り 返し実行する。

 一方、待機時間内に経路応答メッセージ 受信した場合(ステップ206:YES)、DTN転送部13 、当該経路応答メッセージが、該宛先ノー への確率的経路を有するノードによって応 されたものであるか、それ以外のノードに って応答されたものであるかを判定する(ス ップ207)。

 ここで、該経路応答メッセージが該宛先 ードへの確率的経路を有するノードによっ 応答されたものではない場合(ステップ207:YE S)、DTN転送部13は、メッセージに含まれる宛 ノードまでのホップ数が最も少なくなる経 に対応する経路応答メッセージを選択し、 経路応答メッセージを自ノード(ノード1)へ 送したノードを次ホップとして設定する(ス ップ209)。この後、ステップ211へ移行して、 設定された次ホップに対してバンドルを転送 し、一連の経路解決処理を終了する。

 一方、ステップ207において、該経路応答 ッセージが、該宛先ノードへの確率的経路 有するノードによって応答されたものであ 場合(ステップ207:NO)、DTN転送部13は、その経 路応答メッセージに含まれる宛先ノードへの 配送確率が最も高い経路応答メッセージを応 答したノードを中継ノードとして選択し、該 経路応答メッセージを自ノードへ転送したノ ードを次ホップとして設定する(ステップ210) この後、ステップ211へ移行して、設定され 次ホップに対してバンドルを転送し、一連 経路解決処理を終了する。

[第1の実施形態の効果]
 このように、本実施形態では、ディレイト ラントネットワーク内の各ノードにおいて 当該ノードのルーティングテーブルに登録 れている当該ノードから宛先ノードへの過 から現在までのエンド-エンドの経路の履歴 に基づいて、当該ノードにおける宛先ノード への配送確率をルーティングプロトコル部に より計算し、ソースノードにより、各ノード で計算された個々のノードにおける宛先ノー ドへの配送確率に基づいて、当該ソースノー ドから宛先ノードへ転送データを転送する際 の次ホップノードをDTN転送部により選択して いる。
 これにより、自ノードと直接隣接すること ない場合であっても、直接隣接したノード 先に存在する別のノードに対して、自ノー からの配送確率に反映させることかできる このため、宛先への到達率を大幅に向上さ ることが可能となり、高い信頼性を有する ィレイトレラントネットワークを実現する とが可能となる。

 また、本実施形態では、宛先ノードへの 送確率は、MANETルーティングプロトコルの 接経路を持つことによって1.0と設定される 設定された配送確率は、該宛先ノードへの 接経路がなくなった後も、経路がなくなっ からの経過時間と、該直接経路のホップ数 によって逓減し、確率的経路として保持さ る。このようにMANETルーティングプロトコル が設定する直接経路と連動することで、宛先 ノードと直接隣接することがなくても、配送 確率を計算することができる。これにより、 宛先ノードが自ノードと直接隣接することが なく、2ホップ以上離れて存在している場合 あっても、宛先ノードまでの配送確率を持 ことができ、さらに、その配送確率を直接 接していないノードへと伝えることが可能 なる。

 さらに、本実施形態では、バンドルを転 する際に、ルーティングテーブル上にヒッ するエントリがない場合、ルーティングプ トコル部における経路・確率情報交換部が MANETルーティングプロトコルの経路要求メ セージに対する応答メッセージを受け取る で、自ノードから直接経路のあるノードの ち、最も高い宛先ノードへの配送確率を持 ノードを探すことができる。すなわち、自 ードと隣接するノード以外のノードのなか らも、宛先ノードへの配送確率を持つノー を探索することができる。これにより、配 確率を持つノードと隣接するノード以外の ードであっても、該配送確率を知ることが きる。

[第2の実施形態]
 次に、図8を参照して、本発明の第2の実施 態にかかるノードについて説明する。
 図8を参照すると、本実施形態にかかるノー ド2は、第1の実施形態のノード1の構成に加え て、ルーティングプロトコル部21内に確率キ ッシュ部21Eが追加された構成となっている これら機能部は、一般的な情報通信端末が えるCPU、メモリ、各種インターフェース回 などを含むハードウェアとプログラムやア リケーションからなるソフトウェアとが協 して実現される。

 なお、経路・確率情報交換部21A、経路計 ・設定部21D、ルーティングテーブル22、DTN 送部23、TCP/IP部24は、ノード1における経路・ 確率情報交換部11A、経路計算・設定部11D、ル ーティングテーブル12、DTN転送部13、TCP/IP部14 と同等であるため、ここでの説明は省略する 。

 確率キャッシュ部21Eは、経路・確率情報交 部21Aを介して、経路応答メッセージにより 得した他のノードが持つ配送確率をキャッ ュとして配送確率データベース21Bへ格納す 機能を含んでいる。
 配送確率データベース21Bは、第1の実施形態 におけるノード1の配送確率データベース11B 機能に加え、確率キャッシュ部21Eによりキ ッシュとして設定された配送確率情報を格 する機能を含む。キャッシュされた配送確 も、通常に登録されている配送確率と同様 他のノードからの経路要求メッセージに応 する形で経路・確率情報交換部21Aから返送 知することが可能である。

 図9に示す配送確率データベース21Bの構成 例を参照すると、各配送確率のエントリにお いて、該エントリがキャッシュした配送確率 であるかどうかを判別するキャッシュフラグ が設定されている。キャッシュフラグが0で る場合、該エントリはキャッシュした配送 率ではないことを示し、1である場合、キャ シュした配送確率であることを示す。さら 、キャッシュフラグが1の場合はライフタイ ムが設定され、該エントリの残り有効時間が 示されている。例えば、宛先IPアドレスが10.0 .0.31であるノードに対する配送確率は、キャ シュしたエントリであり、配送確率が0.6、 イフタイムは10秒であることがわかる。

 配送確率計算部21Cは、第1の実施形態におけ るノード1の配送確率計算部11Cの機能に加え 配送確率データベース21Bにおいて、キャッ ュフラグが1であるエントリに対しても配送 率を更新する機能を含んでいる。
 具体的には、ライフタイムを時間の経過と もに更新していき、ライフタイムが0以下に なった時点で該エントリを消滅させる。また 、ライフタイムが0になる前においても配送 率の更新を定期的に行う。例えば、キャッ ュ元のノードからのホップ数やキャッシュ た時刻からの経過時間に基づいて配送確率 逓減させる方法などが考えられる。

[第2の実施形態の動作]
 次に、図10を参照して、本実施形態におい 、ノード2における配送確率データベースを 新する動作について説明する。

 まず、配送確率計算部21Cは、定期的に配送 率データベース21Bを参照し(ステップ301)、 ータベース上に登録されている各エントリ 対し、該エントリのキャッシュフラグが0で るかどうかをチェックする(ステップ302)。
 ここで、キャッシュフラグが0である場合( テップ302:YES)、配送確率計算部11Cは、前述し た図6のステップ102以降の処理を実行し(ステ プ303)、一連の配送確率データベース更新処 理を終了する。

 一方、キャッシュフラグが1である場合(ス ップ302:NO)、配送確率計算部21Cは、当該エン リのライフタイムを前回更新時刻からの経 時間に基づいて更新する(ステップ304)。
 次に、配送確率計算部21Cは、ステップ304の 果、ライフタイムが0以下になるかどうかを チェックする(ステップ305)。

 ここで、ライフタイムが0以下であった場合 (ステップ305:YES)、配送確率計算部21Cは、該エ ントリは無効なエントリとして消去し(ステ プ306)、一連の配送確率データベース更新処 を終了する。
 一方、ライフタイムが0より大きい場合、配 送確率計算部21Cは、前述した図6のステップ10 5以降の処理を実行し(ステップ307)、一連の配 送確率データベース更新処理を終了する。

[第2の実施形態の効果]
 このように、本実施形態では、確率キャッ ュ部が経路・確率情報交換部を介して経路 答メッセージにより取得した他のノードが つ配送確率をキャッシュとして配送確率デ タベースへ格納する。そして、キャッシュ れた配送確率も通常登録されている配送確 と同様に、他のノードからの経路要求メッ ージに応答する形で通知することが可能で る。こうすることにより、経路要求メッセ ジの送信量を下げることや、経路要求メッ ージを送信するノードが、宛先ノードへの 送確率を持つノードを発見するまでの時間 短縮する効果が期待できる。

 本発明にかかる経路制御方法およびノー は、転送データを途中ノードにおいて一時 に蓄積することにより、ソースノードから 先ノードまでエンド-エンドの到達性がなく ても配送を可能にするディレイトレラントネ ットワークにおける経路制御技術に適してお り、特に無線アドホックネットワークや衛星 回線など、ノード間の接続性が不安定、低信 頼なネットワークに最適である。