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Title:
METHOD OF BENDING WORKING FOR MEDICAL SUTURE NEEDLE AND MEDICAL SUTURE NEEDLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026630
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To uniformize stitching resistance in the suture of biological tissue with the use of a curved medical suture needle. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] The method of bending working comprises inserting straight-needle-shaped material (A) with its size decreasing from trunk portion (1) toward needlepoint (2) in a space between roller (11) with work plane (11a) and belt (12) twining the roller (11) via spacing member (21) and not only rotating the roller (11) but also causing the belt (12) to twine so as to realize pressurization against the work plane (11a) and curving thereof. In suture needle (B), portion of the distal end side including the needlepoint (2) is formed as a portion not restricted by the work plane (11a) of the roller (11), and the portion excluding the nonrestricted portion is formed as a curved portion having undergone bending working along the work plane (11a) of the roller (11).

Inventors:
MATSUTANI KANJI (JP)
MASHIKO MASAKI (JP)
TOCHIMURA YOSHIMASA (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/066746
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
August 29, 2007
Export Citation:
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Assignee:
MANI INC (JP)
MATSUTANI KANJI (JP)
MASHIKO MASAKI (JP)
TOCHIMURA YOSHIMASA (JP)
International Classes:
A61B17/06
Foreign References:
JPH03281025A1991-12-11
JPH03230836A1991-10-14
JPH04270021A1992-09-25
JPH074388B21995-01-25
JP2849143B21999-01-20
Other References:
See also references of EP 2057947A4
Attorney, Agent or Firm:
NAKAGAWA, hiroyuki et al. (5-21 Toranomon 2-chom, Minato-ku Tokyo 01, JP)
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Claims:
胴部から針先にかけて太みが小さくなる直針状の素材を加工面を有するローラーとベルトの間に挿入してローラーを回転させると共にベルトを巻き付けて前記直針状の素材を加工面に押圧して湾曲させる医療用縫合針の曲げ加工方法において、次のステップを有する;
ベルトとローラーの加工面とを離隔させる離隔手段を設けるステップ;
前記離隔手段によって離隔したローラーの加工面とベルトとの間に直針状の素材の針先を挿入してローラーを回転させるとともに該ローラーにベルトを巻き付けて直針状の素材を湾曲させるステップ。
請求項1記載の医療用縫合針の曲げ加工方法において、前記離隔手段は前記ベルトと前記ローラーとの間に設けられる前記素材の最大太みより薄い所定厚みを有する帯状の離隔部材である。
請求項2の医療用縫合針の曲げ加工方法において、前記離隔手段は複数の離隔部材から成り、前記素材はこれら離隔部材の間の空間に挿入されて湾曲加工される。
請求項2記載の医療用縫合針の曲げ加工方法において、前記離隔部材は前記ベルトに固定されている。
請求項2記載の医療用縫合針の曲げ加工方法において、前記離隔部材は前記ローラー側に固定されている。
請求項1記載の医療用縫合針の曲げ加工方法において、前記離隔手段は前記ベルト又は前記ローラーの加工面に設けられた溝である。
胴部から針先にかけて太みが小さくなる直針状の素材を加工面を有するローラーとベルトの間に挿入してローラーを回転させると共にベルトを巻き付けて前記直針状の素材を加工面に押圧して湾曲させた医療用縫合針であって、次を有する;
針先を含む先端側の一部がローラーの加工面に拘束されることのない非拘束部;
前記非拘束部を除く部分がローラーの加工面に沿った曲げ加工が施された湾曲部。
Description:
医療用縫合針の曲げ加工方法及 医療用縫合針

 本発明は、胴部から針先にかけて太みが さくなり且つ湾曲させた医療用縫合針であ て、胴部の軸心の曲率と、胴部から針先に けて太みが小さくなる部分の太みの中心の 率を可及的に近似させるようにした曲げ加 方法と、医療用縫合針とに関するものであ 。

 医療用縫合針には適用部位に対応させて 種の形状(例えば直針、湾曲針)や寸法を持 たものが提供されている。その中で、湾曲 は、予め設定された角度と半径とを持って 曲して形成されており、断面が円形の丸針 或いは断面が多角形の角針が提供されてい 。

 医療用縫合針は、持針器によって把持さ る胴部と、生体組織を刺通するための鋭い 先と、胴部から針先にかけて太みが小さく る針先部と、を有しており、胴部は安定し 持針器によって把持し得るように断面が扁 状に形成されるのが一般的である。

 医療用縫合針を曲げ加工する方法は、例 ば特許文献1に記載されるように、医療用縫 合針の湾曲形状を規定する円筒状の巻込ロー ルと、この巻込ロールに圧接する補助ロール と、巻込ロールと補助ロールとの間に配置さ れた金属ベルトとを有する曲げ加工装置を用 い、巻込ロールと金属ベルトとの間に直針状 の素材を挿入して巻込ロールを時計方向に所 定角度回転させることで、挿入された直針状 の素材を曲げ加工することが可能である。そ の後、巻込ロールを反時計方向に回転させる ことで、湾曲した医療用縫合針を取り出すこ とが可能である。

 また例えば特許文献2に記載された曲げ加 工方法は、断面が三角形の医療用刃付縫合針 を曲げ加工する際に好ましく利用されるもの である。この曲げ加工方法では、三角形を構 成する一つの面に弾性部材を貼着し、該面を 円筒状の曲げコマに接触させるように配置し て曲げコマとベルトとの間に挿入している。

 各特許文献1、2に記載された技術では、 針状の素材は外周面の一部或いは一つの面 円筒状の巻込ロール或いは曲げコマの表面 接触し、この状態で対向する側からベルト よる押圧を受けて曲げ加工がなされる。即 、医療用縫合針の曲げ形状は巻込ロール或 は曲げコマの外径によって規定されている

 しかし、上記した医療用縫合針の曲げ形 は巻込ロール或いは曲げコマの外径によっ 規定される、とは巻込ロール或いは曲げコ の外径と医療用縫合針の湾曲内面の直径と 同一であるという意味ではなく、医療用縫 針の素材に生じるスプリングバックにより 医療用縫合針の湾曲内面の直径の方が、巻 ロール或いは曲げコマの外径よりも大きく るのが一般的である。

特公平07-004388号公報

特許第2849143号公報

 通常、縫合針の針先より2/3程度の部分を 針器で把持して縫合するが、上記した湾曲 た医療用縫合針を用いて生体組織を縫合す 際に、針先を生体組織に刺通し難いという 題と、針先を刺通した直後の抵抗が大きい いう問題が提起されている。この問題は熟 した医師ほど大きく感じるようであり、縫 時に一様な刺通抵抗を有する湾曲した医療 縫合針の開発が望まれているのが実状であ 。

 本発明の目的は、上記要求を満足させる とができる医療用縫合針の曲げ加工方法と 医療用縫合針を提供することにある。

 本件発明者は、上記要求を満足させるた に種々の調査や実験を行った。この結果、 つかの知見を得て本件発明をなすに至った のである。

 上記したように、湾曲した医療用縫合針 円筒状の曲げローラーの表面に沿った湾曲 状を有する。従って、略同じ太みを持った 部は、軸心が曲げローラーの半径に胴部の みの半分を加えた寸法を半径として略一様 湾曲する。即ち、胴部の曲率は略同じにな 。

 しかし、胴部から針先にかけての針先部 は太みが小さくなることから、該針先部の みの1/2の寸法に対応する線を仮想軸心とし とき、この仮想軸心の曲率は同じではなく 胴部から針先にかけて連続的に大きくなる 即ち、針先が一様に湾曲した胴部の軸心の 長線(同一半径の円弧上)よりも内側(円弧の 心側)に位置することになる。

 生体組織を刺通する際の医師の運針は胴 の湾曲に沿って行われる。このため、針先 含む針先部から胴部にかけての微妙な曲率 違いから、針先が生体組織を刺通した初期 状態から胴部が通過するまでの間に針先を む針先部に撓みが生じることとなり、医師 、針先が生体組織を通過する際の刺通抵抗 針先部を撓ませる力を加えた力が必要とな 。

 従って、少なくとも針先が湾曲した胴部 軸心の延長線に可及的に接近した位置にあ ば生体組織に対する刺通時に生じる抵抗を さくすることができる。

 このため、本発明に係る医療用縫合針の げ加工方法は、胴部から針先にかけて太み 小さくなる直針状の素材を加工面を有する ーラーとベルトの間に挿入してローラーを 転させると共にベルトを巻き付けて前記直 状の素材を加工面に押圧して湾曲させる医 用縫合針の曲げ加工方法に於いて、ベルト ローラーの加工面とを離隔させる離隔手段 設け、前記離隔手段によって離隔したロー ーの加工面とベルトとの間に直針状の素材 針先を挿入してローラーを回転させると共 該ローラーにベルトを巻き付けて直針状の 材を湾曲させることを特徴とするものであ 。

 また医療用縫合針は、胴部から針先にか て太みが小さくなる直針状の素材を加工面 有するローラーとベルトの間に挿入してロ ラーを回転させると共にベルトを巻き付け 前記直針状の素材を加工面に押圧して湾曲 せた医療用縫合針であって、針先を含む先 側の一部がローラーの加工面に拘束される とのない非拘束部として形成され、且つ前 非拘束部を除く部分がローラーの加工面に った曲げ加工が施された湾曲部として形成 れているものである。

 上記医療用縫合針(以下「縫合針」という )の曲げ加工方法では、離隔手段によってベ トとローラーの加工面とが離隔しているた 、この状態でベルトとローラーとの間に素 を挿入しても、挿入された素材の針先は離 手段によるベルトとローラーとの間隙に位 し、ベルトによってローラーの加工面に押 されることがない。

 即ち、針先を含み離隔手段によるベルト ローラーとの離隔寸法に対応した太みを有 る部分(針先部)は、ベルトによってローラ の加工面側に付勢されるものの、該加工面 強固に押圧されることはない。このため、 記針先部はベルトのみによって曲げ加工が われることとなり、ローラーの加工面によ て規定されることがない。

 従って、曲げ加工された後の針先は、ロ ラーの外径に対応した位置よりも胴部の軸 の延長線に接近した位置となる。即ち、針 を湾曲した胴部の軸心の延長線に可及的に 近させることができる。

 また本発明の縫合針では、針先を含む先 側の一部がローラーの加工面に拘束される とのない非拘束部として形成されるため、 先を可及的に湾曲した胴部の軸心の延長線 接近させることができる。このため、医師 生体組織を縫合する際に胴部の湾曲に沿っ 運針しても、非拘束部を含む針先部を撓ま ることがなく、従って、抵抗を小さくする とができる。

直針状の素材と、湾曲した縫合針を説 する図である。 曲げ加工を実施している状態を説明す 図である。 本発明の曲げ加工方法を実施するのに 適な曲げ加工装置の例を説明する図  であ る。

符号の説明

 A             素材
 B             縫合針
 1             胴部
 1a            軸心
 2             針先
 3             針先部
 3a            軸線
 4             平面
 5             峰
 11            ローラー
 11a           加工面
 12            ベルト
 13            付勢ローラー
 14、15         ベルトプール
 16、19         テンションプーリ
 17            ニップローラー
 18            ガイドローラー
 21            離隔部材
 22            空間

 以下、本発明の縫合針の曲げ加工方法の も好ましい形態について、及び本発明の縫 針の最も好ましい形態について説明する。

 本発明の縫合針の曲げ加工方法は、胴部 ら針先にかけて太みが小さくなるように形 された直針状の素材を、離隔手段によって 隔したローラーとベルトとの間に挿入し、 ーラーを所定角度往復回転させると共にベ トをローラー側に圧接させることで、針先 含む所定長さ部分(針先部)をローラーに圧 させることなく、針先部を除く部位をロー ーに巻き付けて曲げ加工するものである。

 本発明の曲げ加工方法に於いて、この曲 加工方法を実施するには、ローラーと、こ ローラーに巻き付くベルトと、ベルトをロ ラー側に付勢する付勢ローラーと、を有す 従来より用いられている曲げ加工装置を用 ることが可能である。この曲げ加工装置で 、目的の縫合針の仕様に応じてローラーの 径を選択することで、種々の湾曲形状を持 た縫合針を曲げ加工することが可能である 即ち、目的の縫合針の湾曲形状と、素材の 質に応じて生じるスプリングバックを考慮 てローラーを選択することで、最適な曲げ 工を行うことが可能である。

 離隔手段はローラーとベルトの間に設け れ、両者を直接接触させることなく離隔さ ておくことで、曲げ力が作用することのな 空間を構成するものである。従って、離隔 段によって離隔しているベルトとローラー 間に直針状の素材を挿入したとき、該素材 離隔手段よりも太みの小さい部位(針先を含 む該針先側の一部)は前記空間内に存在する ととなり、ベルトから曲げ力が付与される とがなく、曲がりが生じることがない。

 ローラーの回転が進行したとき、素材の 隔手段よりも太みの大きい部位(胴部及び針 先部の一部)は、離隔手段の存在にも関わら ベルトによってローラーの加工面に押圧さ 、素材はローラーの加工面に拘束された湾 形状に曲げ加工される。従って、離隔手段 りも太みが大きく且つ一様な太みを有する 部は一様な曲率で曲げ加工がなされること なる。

 またローラーの回転に応じた胴部及び針 部の一部の曲げ加工の進行に伴って、離隔 段によって離隔しているベルトとローラー 加工面との間にある針先を含む針先側の一 は接線方向に存在することとなり、離隔手 によって構成された空間からベルト側に突 する。しかし、ベルトが離隔手段に圧接さ ることから、相対的に針先側にはベルトに る曲げ力が作用し、針先を含む針先側の一 はローラーの加工面に拘束されることなく 単にベルトのみに拘束されて曲げ加工がな れる。

 従って、離隔手段よりも太みが小さい部 であっても全く曲げ加工がなされないとい ものではなく、曲げ加工がローラーの加工 によって拘束されることないため、針先か 胴部までの針先部に於ける太みの中心を想 した軸線の円弧が、湾曲した胴部の軸心の 弧に近似させることが可能となる。

 本発明に於いて、離隔手段は、ベルトを ーラーの加工面から離隔させる機能を有す ものであり、この機能を有するものであれ 利用することが可能である。このような離 手段としては、ベルトのローラーの加工面 対向する面に貼り付けた帯状の部材によっ 構成することが可能であり、またローラー 外周面に巻き付けた帯状の部材によって構 することも可能である。更に、ローラーの 周面に環状の溝を形成し、この溝の底面を 工面として構成することも可能である。尚 ローラー11でなく、付勢ローラー13に溝を形 成するか、両方のローラーに溝を形成する構 成としても、ベルト12が溝に入って撓み、針 を拘束しないため、同等の効果を得ること できる。

 離隔手段としては、上記したようにロー ー或いはベルトを特殊加工する以外にも、 先部分に被せるパイプによって、或いは針 部分を被覆する厚めのコーティング層によ て構成することも可能である。これらのパ プやコーティング層は曲げ加工後、容易に り外し、或いは剥離させることが可能であ ことが好ましい。従って、離隔手段は幾つ の構造の中から適宜選択して採用すること 好ましい。

 離隔手段によるベルトとローラーの加工 との離隔距離(離隔手段の高さ)は、縫合針 太みに応じて適宜設定されるべきであり、 義的に設定し得るものではない。特に、離 手段の高さは、縫合針が丸針であるか多角 針であるかによって、また例えば縫合針が 角針である場合には三角形の底面を湾曲の 側にするか或いは峰を湾曲の内側にするか よって、適宜選択することが好ましい。

 本件発明者の知見では、三角針で底面を ーラーの加工面に接触させて曲げ加工する 合、離隔手段の高さを胴部の太みの約半分 度に設定することで、針先の位置を湾曲し 胴部の軸針の延長線に対し好ましい状態で 近させることが可能であった。

 離隔手段は直針状の素材の略全長にわた て配置する必要はなく、針先を含む針先側 一部に対応して配置されていれば良い。し し、離隔手段を部分的に配置した場合、素 を挿入すべき位置が決まってしまうため、 業の効率を考慮すると好ましくはない。こ ため、離隔手段をベルト側に配置する場合 は該ベルトの全長にわたって、またローラ 側に配置する場合には該ローラーの外周面 全周にわたって配置しておくことが好まし 。

 本発明の縫合針は、本発明の曲げ加工方 を実施して得られるものであり、針先を含 針先側の一部がローラーの加工面に拘束さ ることなく加工され、針先側の一部を除く 分がローラーの加工面に拘束された曲げ加 がなされたものである。

 本発明の縫合針では、針先を含む針先側 一部はローラーの加工面に拘束されること く曲げ加工がなされるので、この部分の太 の中心を想定した軸線の湾曲形状は、加工 の半径に対応した形状を有するものではな 、加工面の半径よりも大きい半径を有し且 ローラーの加工面に拘束されて曲げ加工さ た胴部の湾曲形状に近似している。

 本発明の縫合針に於いて、該縫合針の断 形状や寸法は限定するものではなく、丸針 三角針を含む多角形針等であって湾曲形状 持った縫合針を対象としている。

 また本発明では縫合針の材質を限定する のではなく、オーステナイト系ステンレス やマルテンサイト系ステンレス鋼、或いは アノ線に代表される鋼等を選択的に採用す ことが可能である。しかし、錆の問題や生 組織に対する適合性を考慮したとき、オー テナイト系ステンレス鋼の線材を冷間線引 加工して組織をファイバー状に伸長させた 料を用いることが好ましい。この材料は、 間加工に伴って硬化し、且つ高い曲げ強度 有する。

 次に、本実施例に係る縫合針の曲げ加工 法と、縫合針について図を用いて説明する 図1は直針状の素材と、湾曲した縫合針を説 明する図である。図2は曲げ加工を実施して る状態を説明する図である。図3は本発明の げ加工方法を実施するのに好適な曲げ加工 置の例を説明する図である。

 先ず、図1(a)により直針状の素材Aについ 説明する。図に示す素材Aは切刃を有する三 針の素材として構成されており、一様な太 を持った胴部1と、生体組織を刺通するのに 適した鋭い先端からなる針先2と、断面が三 形で胴部1から針先2にかけて太みが小さくな る針先部3を有して構成されている。

 針先部3の長さは、縫合針の形状や機能に 応じて適宜設定されており、刃付三角針の場 合には胴部の太みの約3倍~5倍程度の範囲に設 定されている。また、例えば針先部3の断面 円形の丸針の場合には、針先部3の長さは胴 1の太みの約10倍~15倍程度の範囲に設定され いる。

 素材Aの針先部3は、胴部1の外周の延長線 一致した平面4と、この平面4の先端部分に けて傾斜した峰5と、を有して構成されてお 、平面4の幅方向の両側に生体組織を切開す る切刃が形成され、峰5は切開機能を有する とのない稜線として形成されている。この め、針先2は胴部1の軸針1aの延長線上にはな 、平面4の先端に位置している。

 上記素材Aでは、胴部1の軸心1aは直線とし て構成されており、針先部3の太みの中心を 続させて想定した針先部3の軸線3aは、胴部1 針先部3との境界に対応する位置で軸心1aに し交叉している。

 次に、図3により曲げ加工装置の例につい て説明する。図に於いて、ローラー11は予め 合針の湾曲形状に対応させた外径を有して る。従って、ローラー11の外周面が加工面11 aとして構成されている。このローラー11には 後述する離隔部材21を介してベルト12が巻き けられており、付勢ローラー13によってロー ラー11側に付勢されている。

 ベルト12は長尺状に構成されており、未 用のベルト12はベルトプール14から供給され いる。ベルト12は付勢ローラー13によってロ ーラー11側に付勢されて素材Aに対する曲げ加 工を行うため、一度曲げ加工を行ったベルト 12には素材Aの形状に対応した変形が生じ、再 使用することが不可能となる。このため、使 用後のベルト12はベルトプール15に巻き取ら るように構成されている。

 ベルト12にはベルトプール14からローラー 11、13に至る経路で、テンションプーリ16によ って張力が付与され、一対のニップローラー 17に挟まれてローラー11に接近し或いは離隔 る方向に移動し得るように構成されている またローラー11、13からベルトプール15に至 経路でガイドローラー18によって経路が規定 され、テンションプーリ19によって張力が付 されている。

 ローラー11及びローラー13は同期して矢印 a方向、及び矢印b方向に回転するように制御 れ、更に、ニップローラー17もローラー11の 矢印a方向への回転に伴うベルト12の弛みを排 除し、且つローラー11の矢印b方向への回転に 伴うベルト12に対する張力の作用を排除し得 ように移動が制御されている。そして、ロ ラー11、12が矢印a方向に回転したとき、素 Aを曲げ加工し、矢印b方向に回転したとき、 曲げ加工した素材Aを排出し得るように構成 れている。

 図2に示すように、ベルト12のローラー11 対向する面には離隔手段を構成する帯状の 隔部材21が一対配置されている。離隔部材21 厚さは、少なくとも針先にかけて太みが小 くなっている素材Aの最大太み以下に設定さ れる。それぞれの離隔部材21は、ベルト12の 方向の端部に長手方向に沿って貼着されて り、これらの離隔部材21の間に素材Aを挿入 る空間22が構成されている。

 次に、本実施例に係る素材Aに対する曲げ 加工方法を実施する手順について説明する。 素材Aに対する曲げ加工を実施する以前の状 では、ベルト12はローラー11に対し離隔部材2 1の厚さ分だけ離隔して巻き付いている。即 、ベルト12は直接ローラー11に巻き付くこと なく、ベルト12と一対の離隔部材21とローラ ー11の加工面11aとによって空間22が構成され 。

 素材Aの平面4をローラー11の加工面11a側に 向けて針先2を空間22に挿入する。このとき挿 入された針先2は空間内では自由な状態を保 し、ベルト12による押圧を受けることはない 。従って、針先2を含み離隔部材21の厚さより も小さい太みを持った部分は、加工面11aに圧 接することはなく該加工面11aに拘束されるこ とがない非拘束部として構成される。また、 素材の非拘束部分以外の部分は、ベルト11と ーラー12とによって拘束され、ローラー12の 加工面に沿った曲げ加工がなされた湾曲部と なる。ベルト11やローラー12の弾性を考えな とすると、針先にかけて太みが小さくなっ いる素材Aの、離隔部材21と同じ厚みを有す 部分がこれら非拘束部と湾曲部との境界部 なる。

 上記状態からローラー11、付勢ローラー13 を矢印a方向に回転させると、この回転に伴 て素材Aが同じ方向に進行してゆき、これに って素材Aの針先部3に於ける離隔部材21の厚 さよりも大きい太みを持った部分が空間22に り込む。このため、離隔部材21の厚さより 太みの大きい針先部3の部位は、ローラー11 付勢ローラー13に付勢されたベルト12に挟ま ることとなり、平面4がローラー11の加工面1 1aに接触し峰5がベルト12を介して付勢ローラ 13に付勢されることで、平面4と加工面11aと 接触面を基準として曲げ加工がなされる。

 針先部3に対する曲げ加工の進行に伴って 、曲がりの起点(針先部3に於ける離隔部材21 厚さと略等しい太みを有する部位)として針 2側は直針状を保持することとなり、この結 果、針先2は空間22の内部をベルト12方向に移 する。この移動は針先部3に於ける離隔部材 21の厚さよりも大きい太みを持った部分に曲 りが生じることに伴うものであり、ローラ 11或いはベルト12から強制されるものではな い。

 針先2或いはその近傍がベルト12に接触し とき、該接触部位に於けるベルト12は付勢 ーラー13によるローラー11方向への付勢を受 ることがなく、テンションプーリ16によっ 付与された張力とベルト12自体が有する剛性 に応じた力が針先2或いはその近傍に作用す 。前記力は針先部3から胴部1に対する曲げ加 工の進行に応じて変化し、且つローラー11の 径寸法や素材Aの材料等の条件に応じて変化 する。

 従って、素材Aの針先2を含む先端側(針先2 から離隔部材21の厚さよりも小さい太みを持 た針先部3の部分)は、ベルト12によって僅か に曲げられるか、ほとんど曲げが生じること はない。

 ローラー11及び付勢ローラー13の引き続く 矢印a方向への回転に伴って、素材Aの胴部1に 対する曲げ加工が進行する。このときの曲げ 加工はローラー11の加工面11aに拘束されるも であり、湾曲部として構成される。そして 印a方向に所定角度回転したとき、素材Aに する曲げ加工が終了する。その後、ローラ 11及び付勢ローラー13を矢印b方向に回転させ ると、この回転に伴って曲げ加工が施されて 湾曲した縫合針Bが排出される。

 ローラー11、ベルト12の間から排出された 縫合針Bは、図1(a)に示すように、スプリング ックにより湾曲形状が多少変化するものの 針先部3に於ける離隔部材21の厚さよりも大 い太みを持った部分から胴部1にかけてロー ラー11の加工面11aに対応した湾曲形状を有し いる。

 そして、針先2を含み離隔部材21の厚さよ も小さい太みを持った部分は、ベルト12に る曲げを受けて僅かに曲がりを生じるか、 いはローラー11の加工面11aに拘束されること なく略直針状を保持している。このため、針 先2は湾曲した胴部1の軸心1aの延長線に接近 た位置を保持する。

 特に、離隔部材21の厚さを素材Aに於ける 部1の軸心1aの寸法と略同じ値に設定した場 には、針先2の位置を略軸心1aの延長線と略 致させることが可能となる。なお、本実施 態では離隔部材21は一対を設けてその間の 間22で素材Aを加工したが、もちろん、3つ以 の離隔部材21を設けて複数の空間を作り、 数の素材Aを同時に加工することができる構 としてもよい。

 本発明に係る曲げ加工方法は、胴部から 先にかけて太みが小さくなる縫合針を、ロ ラーの加工面を基準とした湾曲形状ではな 、軸心を基準とした湾曲に近似させること 可能である。このため、断面形状や針先部 形状の如何に関わらす、縫合針の曲げ加工 利用して有利である。 




 
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