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Patent Searching and Data


Title:
METHOD AND DEVICE FOR STERILIZING/WASHING CAP
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/084361
Kind Code:
A1
Abstract:
A chute type sterilizing/washing device for a cap, in which deformation of a cap is prevented by relaxing pressure accumulation acting on a synthetic resin cap in the chute, and sterilization and washing can be carried out efficiently by reducing the impact of hot water or germ free water jetted at the upstream side on the hot water or germ free water at the upstream side. The chute (5) has ascending chute portions (7, 9), a hot water pipe having a plurality of nozzles for jetting hot water as a sterilizing/washing medium is arranged along the ascending chute portion, hot water is jetted to a cap fed to the ascending chute portion, the cap (35) receives a thrust for ascending the ascending shoot portion by the jet pressure of the hot water thus sterilizing and washing the cap with the sterilizing/washing medium.

Inventors:
UEDA NOBUYUKI (JP)
UEHARA SATOSHI (JP)
KOMINAMI KENICHI (JP)
SUDA YUUSUKE (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/071841
Publication Date:
July 09, 2009
Filing Date:
December 02, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYO SEIKAN KAISHA LTD (JP)
UEDA NOBUYUKI (JP)
UEHARA SATOSHI (JP)
KOMINAMI KENICHI (JP)
SUDA YUUSUKE (JP)
International Classes:
B65B55/04; B65B55/06
Foreign References:
JPS6344429A1988-02-25
JPH10167386A1998-06-23
JPH11139416A1999-05-25
JPH02152633A1990-06-12
Attorney, Agent or Firm:
OSHIRO, Shigenobu et al. (1-18-14 Nishi-shimbashi,Minato-k, Tokyo 03, JP)
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Claims:
 シュートで搬送中のキャップに殺菌洗浄媒体を噴射ノズルで噴射することによりキャップを殺菌洗浄するシュート式のキャップ殺菌洗浄方法であって、前記シュートは上り勾配シュート部を有し、該上り勾配シュート部に供給されたキャップに前記殺菌洗浄媒体を噴射し、該殺菌洗浄媒体の噴射圧力により前記キャップを殺菌洗浄すると共に前記上り勾配シュート部を上昇する推力を付与し搬送させてなることを特徴とするキャップの殺菌洗浄方法。
 前記殺菌洗浄媒体が温水であり、該温水を前記噴射ノズルにより噴射角度0~120゜、噴射圧力0.1~0.25MPaで少なくとも前記勾配シュート部内のキャップの開口部内面に向けて噴射することを特徴とする請求項1に記載のキャップ殺菌洗浄方法。
 シュートで搬送中のキャップに殺菌洗浄媒体を前記噴射ノズルで噴射することによりキャップを殺菌洗浄するシュート式のキャップ殺菌洗浄装置であり、前記シュートは搬送経路が水平面に対して搬送方向に傾斜角αが0゜<α≦15゜の上り勾配となっている上り勾配シュート部を有し、該上り勾配シュート部に沿って殺菌洗浄媒体を噴射する複数個の前記噴射ノズルを有する殺菌洗浄媒体パイプを配置しなることを特徴とするキャップの殺菌洗浄装置。
 前記シュートは、複数段の上り勾配シュート部を有し、該上り勾配シュート部間を垂直下りシュート部で連設して、高さ方向にジグザグ状に配設され、上段側の上りシュートの上流端とその直ぐ下段側の上り勾配シュートの下流端との間隔が、前記上段側の上り勾配シュートの下流端と下流側上り勾配シュートの上流端との間隔よりも狭くなっていることを特徴とする請求項3に記載のキャップの殺菌洗浄装置。
 前記噴射ノズルが前記上り勾配シュート部の搬送方向軸線に対して20゜~120゜の傾斜角度で配置され、該複数個の噴射ノズルのうち少なくとも2/3個以上が、30゜~60゜の傾斜角度で配置されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のキャップの殺菌洗浄装置。
 前記殺菌洗浄媒体パイプは、キャップのスカート壁に向かって上方から温水を噴射するスカート壁上側噴射ノズルが設けられた殺菌洗浄媒体パイプ、キャップのスカート壁に向かって下から温水を噴射するスカート壁下側噴射ノズルが設けられた殺菌洗浄媒体パイプ、キャップの開口部から内部に向けて温水を噴射する内部噴射ノズルが設けられた殺菌洗浄媒体パイプ及びキャップの天壁に向かって温水を噴射する天壁用噴射ノズルが設けられている殺菌洗浄媒体パイプの組み合わせからなることを特徴とする請求項3又は4に記載のキャップの殺菌洗浄装置。
Description:
キャップ殺菌洗浄方法及び装置

 本発明は、キャップの殺菌洗浄方法及び の装置に関し、特に合成樹脂キャップをシ ートで搬送しながら殺菌洗浄するのに好適 シュート式のキャップ殺菌洗浄方法及びそ 装置に関する。

 従来、清涼飲料等の内容物を充填したボ ル容器に合成樹脂キャップを装着するに際 て、キャップをキャッパーへの供給工程の にキャップの殺菌・洗浄工程を設けている 合が多い。その場合のキャップの洗浄・殺 方法として、一般にキャップをシュートで 重により搬送しながら行なう場合(例えば特 許文献1参照)と、水平軸回りに回転駆動され ターレットやドラム型スターホイルで搬送 る等動力駆動により搬送しながら行なう場 (例えば特許文献2、3参照)とが知られ、搬送 中に温水又は蒸気或いは殺菌剤をキャップに 噴射して殺菌をし、その後、無菌水を噴射し て冷却乃至は洗浄を行なっている。

 シュートで搬送中に殺菌洗浄を行なう装 として、キャップ搬送シュートは、キャッ を回転可能に横向き支持できるように、少 くとも上下及び左右に配置した複数本の線 ガイドで連続的なキャップ搬送空間を画成 るように構成され、キャップは前記シュー 内を連続的に連なった状態で自重により落 する。該シュートで搬送中に搬送経路に沿 て上下及び/又は側方に適宜間隔で配置され たノズルから、温水や無菌水(以下、代表的 例としてこれらを含めて温水の場合につい 説明する)をキャップ外周面及び内周面に向 て噴射することにより殺菌洗浄している。 の場合、シュートに沿って配置したノズル 向きは、シュートの搬送を妨げないように 搬送方向に対して斜め方向から噴射してい 。

特開平09-278087号公報

特開平11-193009号公報

特開2003‐128023号公報

 上記従来のシュートで自重搬送中に殺菌洗 する方法及び装置は、ターレット等の動力 搬送しながら殺菌洗浄する方法・装置に比 てキャップを搬送するのに特別な動力を必 としない、設備が簡単で設備コストが安価 あるなど有利な点があるが、次のような点 未だ解決すべき課題がある。
(1)キャップは、連なった状態で温水を噴射さ れながら移動するため積圧を受けると共に、 温水により次第に加熱され、その出口近傍で 送り出しターレットにより送り出しを制限さ れて停止したときに加熱されて柔らかくなっ ている状態で最大の積圧を受けることになり 、スカート部が楕円状に変形する場合が生じ る。
(2)殺菌・洗浄は、下り傾斜のシュート内のキ ャップに上流側から下流側に向けて温水や無 菌水を噴射するので、上流側で噴射して汚れ た温水や無菌水がキャップと共に移動してキ ャップに充分に滞留付着したまま、下流側で 新たな無菌水を次々と噴射していくことにな るので、洗浄効率が悪い。

 本発明は、上記従来のシュートで搬送し がらキャップを殺菌洗浄するキャップ殺菌 浄方法及びその装置の上記問題点を解決し うとするものであり、シュート内での合成 脂キャップに作用する積圧を緩和してキャ プの変形を防止し、且つ上流側で噴射した 水や無菌水が下流側の温水や無菌水に及ぼ 影響を少なくして効率よく殺菌洗浄でき、 つ省スペースを図ることができるキャップ 菌洗浄方法及び装置を提供することを目的 する。

 上記課題を解決する本発明のキャップの殺 洗浄方法は、シュートで搬送中のキャップ 殺菌洗浄媒体を噴射ノズルで噴射すること よりキャップを殺菌洗浄するシュート式の ャップ殺菌洗浄方法であり、前記シュート 上り勾配シュート部を有し、該上り勾配シ ート部に供給されたキャップに前記殺菌洗 媒体を噴射し、該殺菌洗浄媒体の噴射圧力 より前記キャップを殺菌洗浄すると共に前 上り勾配シュート部を上昇する推力を付与 、搬送させてなることを特徴とするもので る。
 前記殺菌洗浄媒体としては、温水、蒸気あ いは殺菌剤そして無菌水が利用でき、温水 特に好適である。温水は、少なくともシュ ト内のキャップの開口部内面に向けて噴射 度0~120゜、噴射圧力0.1~0.25MPaで噴射すること が望ましく、通常の殺菌洗浄では110゜、噴射 圧力0.2MPaが殺菌洗浄効率が良く好適である。 なお、噴射角度を小さくする程、ノズルから 噴射される洗浄媒体が当射するキャップの当 射面積が小さくなるので、その分洗浄媒体が 集中して殺菌洗浄性は向上するが、殺菌媒体 の消費量が増大する。従って、キャップの殺 菌洗浄箇所に応じて、噴射角度の異なる噴射 ノズルを採用することによって、あるいは噴 射角度の異なるノズル(例えば、噴射角度が11 0゜の扇形ノズルと、噴射角度が0゜の直線ノ ル)を適宜割合で混合して配置することによ って、より効果的な殺菌洗浄が可能となる。

 上記課題を解決する本発明のキャップの 菌洗浄装置は、シュートで搬送中のキャッ に殺菌洗浄媒体を噴射することによりキャ プを殺菌洗浄するシュート式のキャップ殺 洗浄装置であり、前記シュートは搬送経路 水平面に対して搬送方向に0゜<α≦15゜上 勾配となっている上り勾配シュート部を有 、該上り勾配シュート部に沿って殺菌洗浄 体を噴射する複数個の噴射ノズルを有する 菌洗浄媒体パイプを配置しなることを特徴 するものである。前記シュートは、複数段 上り勾配シュート部を有し、該上り勾配シ ート部間を垂直下りシュート部で連設して さ方向にジグザグ状に配設され、上段側の りシュートの上流端とその直ぐ下段側の上 勾配シュートの下流端との間隔が、前記上 側の上り勾配シュートの下流端と下流側上 勾配シュートの上流端との間隔よりも狭く っていることを特徴とするものである。

 前記噴射ノズルは、前記上り勾配シュー 部の搬送方向軸線に対して20゜~120゜の傾斜 度で配置され、該複数個の噴射ノズルのう 少なくとも2/3個以上が、30゜~60゜の傾斜角 で配置されていることが望ましく、45゜が好 適である。また、前記殺菌洗浄媒体パイプと しては、キャップのスカート壁に向かって上 方から温水を噴射するスカート壁上側噴射ノ ズルが設けられた殺菌洗浄媒体パイプ、キャ ップのスカート壁に向かって下から温水を噴 射するスカート壁下側噴射ノズルが配置され た殺菌洗浄媒体パイプ、キャップの開口部か ら内部に向けて温水を噴射する内部噴射ノズ ルが設けられた殺菌洗浄媒体パイプ及びキャ ップの天壁に向かって温水を噴射する天壁用 噴射ノズルが設けられている殺菌洗浄媒体パ イプの組み合わせからなることが望ましい。

 請求項1及び請求項3に記載の本発明によれ 、シュートは上り勾配に形成されているの 、シュート内を殺菌洗浄媒体の噴射圧力で 力を得て下流部端に配置されているターレ トに移動を制限されて押せ押せ状態であっ としても、キャップに作用する積圧は、推 から自重により生じる搬送方向上流側向き 分力だけ軽減されることになるので、従来 下り勾配のみからなるシュートに比べて、 ャップが受ける積圧が小さく、温水殺菌に るキャップの変形を効果的に防ぐことがで る。
 また、キャップへの殺菌洗浄媒体の噴射は 上り勾配シュート部で行なわれるので、噴 された殺菌洗浄媒体はキャップから下り勾 になっている上流側(即ち、搬送方向と逆方 向)に流れる。従って、キャップ表面への殺 洗浄媒体の付着残留量は、キャップの搬送 向と同方向に流れる下り勾配シュートの場 と比べて特段に少なく、その分下流側のノ ルから噴射される新しい洗浄媒体がキャッ 表面に直接作用する量が多くなり、効率的 殺菌洗浄することができる。加えて殺菌洗 がより進んだ下流側の殺菌洗浄媒体が上流 のキャップの殺菌洗浄に寄与するので、殺 洗浄媒体の消費量を節減することができる

 請求項2の発明によれば、効果的にキャッ プに推力を与えることができ、上り勾配であ っても噴射圧力だけで良好にキャップを搬送 することができ、且つ最も殺菌洗浄度が要求 されるキャップ内面を効果的に殺菌洗浄する ことができる。

 請求項4の発明によれば、シュートをジグザ グ状に多段に配置した場合、必然的に下段の シュートはその上段のシュートに対して下流 側に向かってシュート間の間隔を狭める方向 に配置される関係となるので、縦方向にコン パクトな構成で十分な殺菌洗浄時間を稼ぐこ とができ、省スペースを図ることができる。
 請求項5の発明によれば、ノズルからの殺菌 洗浄媒体の噴射圧力によりキャップに推力を 与えて上り勾配のシュートを搬送するために は、噴射圧力の分力が推力に寄与するように 、搬送方向に対して噴射ノズルを傾斜させな ければならないが、全てのノズルを搬送方向 に傾斜させる必要はなく、搬送方向に抵抗を 与える90゜以上の傾斜角度のノズルを良好な 送を妨げない程度に混ぜることによって、 送スピード及び搬送間隔をコントロールす ことができ、より良好な殺菌洗浄ができる また、請求項6の発明によれば、洗浄媒体噴 射パイプをキャップの搬送経路に沿って4方 配置することによって、より完全にキャッ を殺菌洗浄することができ、無菌充填ライ にもより適切に適用させることができる。

本発明の実施形態に係るキャップ殺菌 浄装置の要部正面図である。 その要部平面図である。 図1のA-A矢視拡大図である。 実施例及び比較例におけるノズルの配 形態を示す模式図である。 実施例1の噴射パイプ及び噴射ノズルの 配置を示す模式図である。なお、該図におい て、内部殺菌ノズルが配置されている温水パ イプCの位置をキャップが隠れないようにす ため、実際の配置位置より下方に下げて図 している。以下に説明する図6、7の場合も同 様である。 実施例2の噴射パイプ及び噴射ノズルの 配置を示す模式図である。 比較例の噴射パイプ及び噴射ノズルの 置を示す模式図である。

符号の説明

 1 キャップ殺菌洗浄装置        5 シュ ート
 6 入口側垂直シュート部        7 第1 り勾配シュート部
 8 内部垂直シュート部         9 第2上 り勾配シュート部
10 出口側垂直シュート部       11、12 送 り出しターレット
13 線状ガイド            14 チャンバ
15 ベースフレーム          16 ブラケ ト
17 支持フレーム           18 温水受け パン
20 スカート壁上側噴射ノズル
21、23、25、27 温水パイプ
22 スカート壁下側噴射ノズル
24 内部噴射ノズル          24-1 扇形ノ ズル
24-2 直進ノズル          26 天壁噴射ノ ズル
30 温水               35 合成樹脂キ ップ
36 タンパーエビデントバンド     37 スリ ット

 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて 細に説明する。
 図1~図3は、本発明の実施形態に係るシュー 搬送式のキャップ殺菌洗浄装置を示し、図1 はその正面模式図、図2はその上面図、図3は の側面拡大図である。
 本発明のシュート搬送式のキャップ殺菌洗 装置は従来のシュート搬送式のキャップ殺 洗浄装置と比較して、シュートが搬送方向 対して下り勾配でなく、上り勾配になって り、キャップの搬送力はノズルから噴射さ る温水や清浄水の噴射圧力の分力で得られ いることに最大の特徴を有している。キャ プの殺菌は、温水又は蒸気或いは殺菌剤に って殺菌洗浄することができ、温水及び蒸 での殺菌の場合は殺菌後の冷却のために、 菌剤による場合は殺菌剤の除去のために、 浄水の噴射が必要である。以下の実施形態 は、温水を噴射して殺菌洗浄する工程につ てのみ説明するが、本発明はそれに限るも ではない。

 本実施形態では、図1に示すようにシュー ト5は、全体的にはジグザグに縦方向に配置 れ、上方から供給されたキャップ35を下方に 搬送する途中で温水により殺菌洗浄して下方 に排出するが、入口側垂直シュート部6、第1 り勾配シュート部7、内部垂直シュート部8 第2上り勾配シュート部9、出口側垂直シュー ト部10から構成され、第1上り勾配シュート部 7及び第2上り勾配シュート部9に沿って温水を 噴射する噴射ノズル群が配置されている殺菌 洗浄媒体パイプとしての温水パイプが複数本 配置されている。第1上り勾配シュート部7と 2上り勾配シュート部9とは、何れも下流側 向かって水平面に対して傾斜角αの上り勾配 となっているため、図示のように第1上り勾 シュート部7と第2上り勾配シュート部9は互 に逆方向に傾斜していることになり、それ 多段に設けた場合、両側は高さ方向に交互 内側に傾斜して両勾配シュート間の間隔が まっていることになり、高さ方向にコンパ トに構成することができる。なお、本実施 態では、2段の上り勾配シュート部しか設け ないが、必要に応じて3段以上の多段に構成 してもよい。

 第1上り勾配シュート部7及び第2上り勾配 ュート部9の下流端(頂上部)には、シュート よって上り勾配を搬送されてきたキャップ 垂直方向に搬送方向を転換して、内部垂直 ュート部8、出口側垂直シュート部10に送り すと共に、キャップの送り出し速度を調整 るための送り出しターレット11、12がそれぞ れ配置されている。送り出しターレット11、1 2は、外周部に横倒し状のキャップが嵌合す ポケットを有し、図示しないモータで回転 動され、上り勾配シュートの頂上に達した ャップがそれぞれポケットに嵌合して送り される。従って、送り出しターレットの回 速度を制御することにより、連なって連続 態で送られてくるキャップの送り出し速度 任意に調節することが可能となる。

 シュート5は、全体としてチャンバー14内 配置され、チャンバー内で噴射される温水 無菌水が装置外に飛散することを防止して る。第1上り勾配シュート部7及び第2上り勾 シュート部9は、図3に示すように、それぞ 長さ方向に所定の傾斜角を持って縦状態で 置されたベースフレーム15からシュートを構 成する丸線からなる線状ガイド13を支持する ラケット16が所定間隔で水平方向に突設し 設けられている。本実施形態では、線状ガ ド13は、図3に示すように、キャップのスカ ト壁の中央部を上下から案内する上下一対 、開口部及び天壁外面部を案内するそれぞ 2本の線状ガイドの合計6本の線状ガイドから なる線状ガイド13でキャップが通過する搬送 路を画成している。そして、さらにベース レーム15から前記搬送経路を囲うように後 する温水パイプを支持する支持フレーム17が 突設配置されている。

 前記温水パイプは、本実施形態では、図3 に示すように、合成樹脂キャップ35のスカー 壁に向かって上から温水を噴射するスカー 壁上側噴射ノズル20が設けられた温水パイ 21、キャップのスカート壁に向かって下から 温水を噴射するスカート壁下側噴射ノズル22 配置された温水パイプ23、キャップの開口 から内部に向けて温水を噴射する内部噴射 ズル24が設けられた温水パイプ25、キャップ 天壁に向かって温水を噴射する天壁噴射ノ ル26が設けられている温水パイプ27の合計4 からなり、前記支持フレーム17に適当なブラ ケットを介して設けられている。しかしなが ら、温水パイプの配置は、これに限らず、た とえばキャップ天壁面に温水を噴射する温水 パイプ27は省略することも可能である。

 第1上り勾配シュート部7及び第2上り勾配 ュート部9の上り勾配の傾斜角αは、後述す 温水の噴射により得られるキャップの搬送 により、重力に抗してキャップをスムーズ 搬送させることができる角度であれば良く 0゜<α≦15゜の範囲が望ましい。傾斜角が1 5゜を超えると傾斜がきつく高圧の温水噴射 要求されスムーズな搬送が難しく、且つ多 の温水を必要として非経済的である。また 逆に下限角度は、傾きが小さいと搬送速度 抗が小さく、上り勾配の利点が少ないので 少なくとも0゜よりも大きのが望ましく、よ 望ましくは3゜以上である。

 前記各温水パイプも勾配シュート部と同勾 でシュートに沿って配置されるが、その位 はそれぞれ次のように配置するのが望まし 。
 温水パイプ21、23はスカート壁上側噴射ノズ ル20及びスカート壁下側噴射ノズル22が、合 樹脂キャップのスカート壁下端とタンパー ビデントバンド36間に設けられたスリット( 化線)37に向けて温水を噴射するように、図3 示すようにスカート壁の高さ方向中心より 方にオフセットした位置に設けるのが望ま い。それにより、汚れや菌が付着し易いス ット部を確実に殺菌洗浄することができる 内部噴射ノズル24が設けられた温水パイプ25 は、搬送経路を通過するキャップの開口部中 央から天壁内面に温水を噴射できるように、 図3に示すように、搬送経路の側面側中央部 設けるのが望ましい。また、天壁噴射ノズ 26が配置された温水パイプ27は、図3に示すよ うに、搬送経路を通過するキャップの天壁外 周部から搬送方向斜めに温水ができるように 、天壁の中心位置からずれた位置に配置する のが効率的に殺菌できて望ましい。

 また、それぞれ温水パイプに配置される 噴射ノズルの種類及び傾斜角度は、キャッ を効率よく殺菌し、かつキャップに搬送力 付与するために重要である。本実施形態で 、スカート壁上側噴射ノズル20と下側噴射 ズル22は、図1に示すように互いに上側と下 からキャップ搬送方向に同角度傾斜して且 同ピッチで温水パイプ21、23にそれぞれ設け れている。そして、スカート壁上側噴射ノ ル20と下側噴射ノズル22が交互に位置するよ うに、それぞれ半ピッチずれるように、上側 の温水パイプ21と下側の温水パイプ23はずれ 配置されている。スカート壁上側噴射ノズ 20と下側噴射ノズル22から噴射されるノズル 、図1に模式的に示すように温水30を扇形に 射する扇形ノズルを採用して、スカート壁 特にスリット部を重点的に洗浄できるよう した。スカート壁上側噴射ノズル20と下側 射ノズル22の搬送経路中心線に対する傾斜角 度は、シュートの傾斜角度にも左右されるが 、前記噴射ノズルが前記上り勾配シュート部 の搬送方向軸線に対して20゜~120゜の傾斜角度 で配置することができる。

 温水の噴射により推力を得るためには、 送方向に対するノズルの傾斜角は理論的に 0゜~90゜の範囲で可能であるが、20゜以下で るとノズルの配置上噴射した温水がキャッ へ当たる量が少なくなり、良好な搬送が困 となると共に温水が無駄になり殺菌効率が くなる。一方、90゜を超えると噴射した温 の圧力が搬送方向に対して抵抗となり、推 を軽減することになるが、逆にこれを利用 て90゜以上の傾斜角を有するノズルを混ぜて 配置することによって、高速で移動するキャ ップに抵抗を与え、そのスピードを弱めてキ ャップ間に隙間を設けることも可能であるの で、ノズルの傾斜角の最大範囲を120゜とした 。120゜を超えると搬送方向の20゜以下の場合 同様に、搬送力及び洗浄効率が悪くなる。 かしながら、90゜以上の傾斜角でノズルを 置する場合は、その個数が少なくとも推進 向傾斜角を有するノズルの約1/3以下でない 、抵抗が大きくなり、キャップを良好に搬 することはできなくなる。従って、その範 以下で配置するのが望ましい。

 また、内部噴射ノズル24は、最も殺菌が 求されるキャップ内部を殺菌洗浄するため ノズルのピッチを前記上側噴射ノズル20と下 側噴射ノズル22よりも小さくして、より多く 温水がキャップ内面に噴射されるようにし 。該内部噴射ノズル24は、温水を扇形に噴 する扇形ノズル24-1と温水を線状に直進して 射する直進ノズル24-2との2種類のノズルを い、扇形ノズル24-1の2個おきに直進ノズルを 1個配置するようにした。このように、直進 ズルを配置することによって、キャップ部 の洗浄性を高めることができる。天壁噴射 ズルは、天壁外面に温水を噴射して天壁外 を殺菌洗浄するものであるが、天壁外面は 般にフラットであり、最も殺菌が行い易い で、他の箇所を殺菌洗浄する上記各ノズル 比べて、そのピッチを大きくして少ない本 を配置しても良い。本実施形態で、図2に示 ように内部噴射ノズルに対して4倍のピッチ で、扇形ノズルを配置しているが、これに限 るものではない。

 また、本実施形態では、第1上り勾配シュ ート部7と第2上り勾配シュート部間に、温水 けパン18を設け、搬送中のキャップに噴射 た温水を受けて汚れた温水が下段の上り勾 シュートにかからないように回収できるよ にした。それにより、上り勾配シュートを 段に設けても、各上り勾配シュートを搬送 のキャップに対しては噴射ノズルから噴射 れる新鮮な温水のみが作用するようにして 殺菌洗浄効果を向上させるようにした。

 [実施例1]
 上り勾配シュート部の傾斜角を7゜に設定し てシュートを構成し、該シュートの回りに、 図4に示すような配置形態で温水パイプA~Dを 置した。これらの温水パイプA、B、C、Dを100m mピッチを基本として全長最大14個のノズルが 配置できる長さ(ノズル区間長1400mm)とし、表1 に示す状態で上流からそれぞれの箇所に噴射 ノズルを配置した。なお、表中、Fは扇形ノ ル(噴射角度110゜)、Sは直進ノズル(噴射角度0 ゜)、Pはプラグ(即ち、ノズルがなく閉鎖状態 にある)を示している。上記各噴射ノズルは 図5に示すようにいずれも搬送方向に対して4 5゜傾斜させて配置した。なお、図4におけるa 1、b1、c1、d1は、各温水パイプの外周からシ ートの直近線状ガイドまでの直線距離を示 、本実施例ではa1=b1=c1=85mm、d1=80mmに設定して ある。

 上記装置において、洗浄効果を確認する め、スカート壁下端にスリット37を介して ンパーエビデントバンド36を有する合成樹脂 キャップに1%水溶液の赤水を吹きかけてスリ ト部が赤く汚れたキャップを試料として上 上り勾配シュート部に供給して、表2に示す テスト条件で運転して殺菌洗浄効果、搬送状 態を目視で確認した。その結果、キャップは 、良好に上り勾配シュート部を通過し、且つ 前記付着させた赤水による汚れは、キャップ のスリット部に僅かに付着した状態で残った が、2回通すことでスリット部から完全に汚 が除去された。従って、上記実施例の形態 ノズル区間長を2倍にすれば、良好に殺菌洗 できることが確認された。

[実施例2]
 実施例2として、温水パイプAの噴射ノズル てを搬送方向に対して図6に示すように直角 なるように配置した。この場合、90゜の傾 角度を有する噴射ノズルの合計は、7個であ 、全体の噴射ノズル数33個の約21%である。 の場合、温水パイプAに配置した搬送方向に 角の噴射ノズルから噴射される温水は、キ ップに作用する噴射圧力が搬送抵抗となり 搬送中のキャップ間に開きが生じた。その 果、温水が当たらない影の部分がなくなり キャップの全周に効果的に温水が当たり洗 効果は、実施例1の場合より向上した。従っ て、ノズルの向きは、全てのノズルがキャッ プの搬送方向に傾けて配置する場合に限らず 、本実施例のように、一部のパイプにキャッ プの搬送に抵抗を与える向きにノズルを配置 し、キャップの搬送・処理速度に影響を与え ない程度に抵抗を与えることによって、洗浄 効率が向上し、温水が節約できることが確認 された。

[比較例1]
 また、比較例1として、上記実施例1におい 温水パイプAにおけるノズルの角度を、図7に 示すように、搬送方向と逆向きに45゜に設定 て同様な実験を行なった。該比較例1は、A のノズルを逆向きに45゜に設定することによ って、キャップに回転力を付与し、スリット の洗浄効率の向上を期待して行なったもので あるが、この場合キャップの推力が得られず 、キャップが流れずに停止した。

 本発明のキャップ殺菌洗浄方法および装 は、シュート内での合成樹脂キャップに作 する積圧を緩和してキャップの変形を防止 、且つ上流側で噴射した温水や無菌水が下 側の温水や無菌水に及ぼす影響を少なくし 効率よく殺菌洗浄できるので、特にタンパ エビデントバンドを有する合成樹脂キャッ の殺菌洗浄に好適であるが、それに限らず 々のキャップの洗浄殺菌に適用でき、充填 封ラインも通常の充填密封ラインから高度 殺菌洗浄が要求されるアセプティック充填 インにも好適に利用できる。