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Title:
METHOD AND DEVICE FOR DETERMINING THE DEGRADATION STATE OF A STORAGE DEVICE IN HYBRID CONSTRUCTION EQUIPMENT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/116495
Kind Code:
A1
Abstract:
The degradation of a storage device, such as a capacitor in a system which is not an external device but is installed in hybrid construction equipment, can be determined when the storage device, such as a capacitor, is mounted. To achieve this objective, it is at least verified that the working machine has stopped. Next, when it has been verified that the working machine has stopped, a degradation state determination time control mode is entered, a power generation motor is driven at the prescribed rotational speed and the prescribed torque, and the storage device rises from the prescribed start charging voltage to the prescribed end charging voltage (Step 102). Next, the capacitance of the storage device is calculated based on the values of the rotational speed and the torque of the power generation motor during the degradation state determination time control mode, the values of the start charging voltage and the end charging voltage of the storage device, and the time needed for the storage device to reach the end charging voltage from the start charging voltage. Next, by comparing the calculated capacitance of the storage device and the reference capacitance, the degradation state of the storage device is determined.

Inventors:
YAMANE JUN (JP)
ENDOU TAKAYOSHI (JP)
SATO TOMOHISA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/055062
Publication Date:
September 24, 2009
Filing Date:
March 16, 2009
Export Citation:
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Assignee:
KOMATSU MFG CO LTD (JP)
YAMANE JUN (JP)
ENDOU TAKAYOSHI (JP)
SATO TOMOHISA (JP)
International Classes:
E02F9/20; B60K6/46; B60L3/00; B60W10/26; B60W20/00; G01R31/36; H01M10/48
Domestic Patent References:
WO2006106681A12006-10-12
Foreign References:
JP2000013910A2000-01-14
JPH04325834A1992-11-16
JPH06242193A1994-09-02
JP2005077128A2005-03-24
JP2004271445A2004-09-30
JP2004236381A2004-08-19
JP2001163129A2001-06-19
JP2004072927A2004-03-04
Attorney, Agent or Firm:
KIMURA, Takahisa et al. (JP)
Kimura Takaku (JP)
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Claims:
エンジンと、発電電動機と、蓄電装置と、電力負荷と、電力負荷によって作動する作業機とが備えられたハイブリッド建設機械における蓄電装置の劣化状態判定方法であって、
 少なくとも作業機が停止中であることを確認するステップと、
 作業機が停止中であることが確認された場合に、劣化状態判定時制御モードに移行させ、発電電動機を所定の回転数および所定のトルクで駆動して、蓄電装置を所定の充電開始電圧から所定の充電終了電圧まで上昇させるステップと、
 劣化状態判定時制御モード時の発電電動機の回転数値およびトルク値と、蓄電装置の充電開始電圧値および充電終了電圧値と、蓄電装置が充電開始電圧値から充電終了電圧値に達するまでに要した時間とに基づいて、蓄電装置の容量を算出するステップと、
 算出した蓄電装置の容量と基準となる容量を比較することによって、蓄電装置の劣化状態を判定するステップと
 を含むハイブリッド建設機械における蓄電装置の劣化状態判定方法。
蓄電装置の容量は、劣化状態判定時制御モード時における蓄電装置の温度によって補正された上で算出されること
 を特徴とする請求項1記載のハイブリッド建設機械における蓄電装置の劣化状態判定方法。
劣化状態判定時制御モードでは、蓄電装置を所定の充電開始電圧から所定の充電終了電圧まで上昇させる充電動作が複数回行われ、
 各充電動作毎の蓄電装置の容量を平均した平均容量を算出し、平均容量と基準となる容量を比較することによって、蓄電装置の劣化状態を判定すること
 を特徴とする請求項1記載のハイブリッド建設機械における蓄電装置の劣化状態判定方法。
蓄電装置の劣化状態の判定結果を表示するステップを更に含むこと
 を特徴とする請求項1記載のハイブリッド建設機械における蓄電装置の劣化状態判定方法。
エンジンと、
 エンジンの出力軸に駆動軸が連結され、発電作用と電動作用を行う発電電動機と、
 発電電動機が発電作用を行うことにより電力が蓄積され、電力を電力負荷および発電電動機に供給する蓄電装置と、
 電力負荷と、
 電力負荷によって作動する作業機と
 が備えられたハイブリッド建設機械における蓄電装置の劣化状態判定装置であって、
 蓄電装置の充電電圧値を検出する電圧値検出手段と、
 蓄電装置の劣化状態を判定するための制御を行なう制御装置と
が備えられ、制御装置は、
 少なくとも作業機が停止中であることを確認し、作業機が停止中であることが確認された場合に、劣化状態判定時制御モードに移行させる指令を出力する状態管理部と、
 状態管理部から指令が与えられた場合に、劣化状態判定時制御モードに移行させ、発電電動機を所定の回転数および所定のトルクで駆動して、蓄電装置を所定の充電開始電圧から所定の充電終了電圧まで上昇させるようにエンジンおよび発電電動機に制御指令を与えるとともに、電圧値検出手段で検出される蓄電装置の充電電圧値を取り込む充放電制御部と、
 劣化状態判定時制御モード時の発電電動機の回転数値およびトルク値と、蓄電装置の充電開始電圧値および充電終了電圧値と、蓄電装置が充電開始電圧値から充電終了電圧値に達するまでに要した時間とに基づいて、蓄電装置の容量を算出する容量算出部と、
 算出した蓄電装置の容量と基準となる容量を比較することによって、蓄電装置の劣化状態を判定する劣化判定部と
 を含んで構成されること
 を特徴とするハイブリッド建設機械における蓄電装置の劣化状態判定装置。
蓄電装置の温度を検出する温度検出手段がさらに備えられ、
 容量算出部は、蓄電装置の容量を、劣化状態判定時制御モード時における蓄電装置の温度によって補正した上で算出すること
 を特徴とする請求項5記載のハイブリッド建設機械における蓄電装置の劣化状態判定装置。
充放電制御部は、蓄電装置を所定の充電開始電圧から所定の充電終了電圧まで上昇させる充電動作を複数回行なわせ、
 容量算出部は、各充電動作毎の蓄電装置の容量を平均した平均容量を算出し、
 劣化判定部は、平均容量と基準となる容量を比較することによって、蓄電装置の劣化状態を判定すること
 を特徴とする請求項5記載のハイブリッド建設機械における蓄電装置の劣化状態判定装置。
表示器がさらに備えられ、
 制御装置は、
 蓄電装置の劣化状態の判定結果を表示器に表示させる状態表示部を更に含むこと
 を特徴とする請求項5記載のハイブリッド建設機械における蓄電装置の劣化状態判定装置。
電力負荷は、作業機を駆動する電動モータであること
 を特徴とする請求項5記載のハイブリッド建設機械における蓄電装置の劣化状態判定装置。
Description:
ハイブリッド建設機械における 電装置の劣化状態判定方法および装置

 本発明は、エンジンと発電電動機と蓄電 置と作業機とが備えられたハイブリッド建 機械に関し、特に、キャパシタなどの蓄電 置の劣化状態を判定することができる方法 よび装置に関するものである。

 近年、建設機械の分野においても一般自 車と同様にハイブリッド車が開発されてい 。 この種のハイブリッド建設機械には、 ンジンと発電電動機と蓄電装置と作業機と 備えられている。ここで、蓄電装置は、充 電を自由に行うことができる蓄電池のこと あり、キャパシタや二次電池などによって 成されている。なお、以下では、蓄電装置 して、キャパシタを代表させて説明する。 電装置としてのキャパシタは、発電電動機 発電作用した場合に発電した電力を蓄積す 。またキャパシタは、キャパシタに蓄積さ た電力を発電インバータなどのドライバを して発電電動機に、または同電力を電力負 、たとえば作業機を駆動するための電動モ タに供給する。

 キャパシタは、長期間使用されたり、過 電あるいは過放電を繰り返したりすると、 たは発熱などによって、劣化が進行する。 に建設機械は、過酷な環境下で使用される め、車載されたキャパシタは、劣化が進み い。キャパシタが劣化すると、ハイブリッ 建設機械は、電動モータに供給する電力が 下し、作業能力が低下する。このため、キ パシタの劣化状態を事前に判定し、劣化が 度まで進行している場合には、キャパシタ 交換するなどの必要なメンテナンスを施す 要がある。

 ここで、キャパシタの劣化状態を判定す 技術として、以下の技術がある。

(従来技術1)
 現在実施されているキャパシタ劣化判定方 としては、サービスマンのために用意され いる高出力放電装置を用いて、キャパシタ 容量を計測し、計測した容量が規定する容 以下になったか否かを判定するという方法 ある。なお、キャパシタの容量計測値が規 容量以下に達している場合には、キャパシ を交換するメンテナンスが施される。この 法によると、まず、ハイブリッド建設機械 車載されているキャパシタを車上から降ろ 、キャパシタを高出力放電装置がある場所 で運び、高出力放電装置とキャパシタとを 続する作業が行なわれる。そして、高出力 電装置を用いて、キャパシタに充放電を繰 返し、そのときの電圧値、電流値を検出し さらに電圧検出値、電流検出値に基づいて ャパシタの容量を計測し、計測した容量が 定する容量以下になったか否かを判定する いうものである。

(従来技術2)
 特許文献1には、ハイブリッド建設機械のエ ンジンを始動する前に、エンジンや発電電動 機を駆動させない状態で、昇降圧コンバータ ユニットからキャパシタに電力を供給し、そ のときのキャパシタの電圧値と電流値を検出 し、検出した電圧値と電流値に基づいてキャ パシタの内部抵抗値を算出し、算出した内部 抵抗値に基づいてキャパシタの劣化状態を判 定するという発明が記載されている。

特開2007-155586号公報

 上記従来技術1では、車載したキャパシタ を降し、運搬し、高出力放電装置に接続する 作業を行う必要がある。このためキャパシタ 劣化判定のために多大な労力と作業時間が費 やされるという問題がある。

 しかも、キャパシタの端子電圧は、300Vと いう高電圧であり、車載したキャパシタを降 し、運搬し、高出力放電装置に接続する作業 は、危険を伴う。

 さらに高出力放電装置はサービスマンの めに用意されている特別な装置であり、ユ ザ、オペレータが簡易に運転席にて劣化状 の判定結果を知ることができない。またキ パシタ劣化判定の作業に時間をとられ、そ 間、建設機械を稼動できなくなり稼動効率 悪化するという問題もある。

 一方、上記従来技術2によれば、キャパシ タを車載した状態で、なおかつハイブリッド 建設機械に搭載されたシステムで、キャパシ タ劣化判定を行うことができる。このため上 記従来技術1で生じる上述の諸問題は解決さ る。

 しかし、この技術は、エンジンや発電電 機を駆動させない状態で、昇降圧コンバー ユニットからキャパシタに電力を供給する いうシステム構成にすることを前提とする ここで、ハイブリッド建設機械の稼動中の 常の電気エネルギーの流れは、エンジンと 電電動機が駆動され、発電電動機が発電作 した場合に発電した電力がキャパシタに蓄 されるというものである(これを通常制御と いう)。なお、回生時には電動モータなどの 力負荷からキャパシタに電気エネルギーが 給され充電されることもある。

 従来技術2では、エンジンと発電電動機が 駆動されてキャパシタが充電されるという通 常制御とは異なり、エンジンと発電電動機を 駆動しないでキャパシタを充電するという特 別なシステム構成としなければならない。特 別なシステム構成のため、通常制御とは異な る全く別の制御が必要となり、制御が繁雑と なる。

 さらに、キャパシタの電圧値と電流値を 出し、検出した電圧値と電流値に基づいて ャパシタの内部抵抗値を算出し、算出した 部抵抗値に基づいてキャパシタの劣化状態 判定するという方法をとるため、キャパシ の電流値を検出するための電流センサが必 となる。電流センサは、通常制御時に必須 センサではない。このため部品点数削減や ストダウンあるいは小型化のために電流セ サは、既存のハイブリッド建設機械に設け れていないのが通例である。従来技術2によ れば、キャパシタ劣化判定のためだけに電流 センサを設ける必要があり、装置コストが嵩 むという問題がある。

 本発明は、こうした実情に鑑みてなされ ものであり、キャパシタなどの蓄電装置を 載した状態で、なおかつ外部の装置ではな ハイブリッド建設機械に搭載されたシステ で、キャパシタなどの蓄電装置の劣化判定 行うことができるようにすることを解決課 とする。しかも、そのシステムは既存の装 構成をそのまま利用でき、特別なシステム 成と必要としないで済ませるようして、電 センサなど新たにセンサを追加する必要を くすことを解決課題とするものである。

 第1発明は、
 エンジンと、発電電動機と、蓄電装置と、 力負荷と、電力負荷によって作動する作業 とが備えられたハイブリッド建設機械にお る蓄電装置の劣化状態判定方法であって、
 少なくとも作業機が停止中であることを確 するステップと、
 作業機が停止中であることが確認された場 に、劣化状態判定時制御モードに移行させ 発電電動機を所定の回転数および所定のト クで駆動して、蓄電装置を所定の充電開始 圧から所定の充電終了電圧まで上昇させる テップと、
 劣化状態判定時制御モード時の発電電動機 回転数値およびトルク値と、蓄電装置の充 開始電圧値および充電終了電圧値と、蓄電 置が充電開始電圧値から充電終了電圧値に するまでに要した時間とに基づいて、蓄電 置の容量を算出するステップと、
 算出した蓄電装置の容量と基準となる容量 比較することによって、蓄電装置の劣化状 を判定するステップと
 を含むことを特徴とする。

 第2発明は、第1発明において、
 蓄電装置の容量は、劣化状態判定時制御モ ド時における蓄電装置の温度によって補正 れた上で算出されること
 を特徴とする。

 第3発明は、第1発明において、
 劣化状態判定時制御モードでは、蓄電装置 所定の充電開始電圧から所定の充電終了電 まで上昇させる充電動作が複数回行われ、
 各充電動作毎の蓄電装置の容量を平均した 均容量を算出し、平均容量と基準となる容 を比較することによって、蓄電装置の劣化 態を判定すること
 を特徴とする。

 第4発明は、第1発明において、
 蓄電装置の劣化状態の判定結果を表示する テップを更に含むこと
 を特徴とする。

 第5発明は、
 エンジンと、
 エンジンの出力軸に駆動軸が連結され、発 作用と電動作用を行う発電電動機と、
 発電電動機が発電作用を行うことにより電 が蓄積され、電力を電力負荷および発電電 機に供給する蓄電装置と、
 電力負荷と、
 電力負荷によって作動する作業機と
 が備えられたハイブリッド建設機械におけ 蓄電装置の劣化状態判定装置であって、
 蓄電装置の充電電圧値を検出する電圧値検 手段と、
 蓄電装置の劣化状態を判定するための制御 行なう制御装置と
が備えられ、制御装置は、
 少なくとも作業機が停止中であることを確 し、作業機が停止中であることが確認され 場合に、劣化状態判定時制御モードに移行 せる指令を出力する状態管理部と、
 状態管理部から指令が与えられた場合に、 化状態判定時制御モードに移行させ、発電 動機を所定の回転数および所定のトルクで 動して、蓄電装置を所定の充電開始電圧か 所定の充電終了電圧まで上昇させるように ンジンおよび発電電動機に制御指令を与え とともに、電圧値検出手段で検出される蓄 装置の充電電圧値を取り込む充放電制御部 、
 劣化状態判定時制御モード時の発電電動機 回転数値およびトルク値と、蓄電装置の充 開始電圧値および充電終了電圧値と、蓄電 置が充電開始電圧値から充電終了電圧値に するまでに要した時間とに基づいて、蓄電 置の容量を算出する容量算出部と、
 算出した蓄電装置の容量と基準となる容量 比較することによって、蓄電装置の劣化状 を判定する劣化判定部と
 を含んで構成されること
 を特徴とする。

 第6発明は、第5発明において、
 蓄電装置の温度を検出する温度検出手段が らに備えられ、
 容量算出部は、蓄電装置の容量を、劣化状 判定時制御モード時における蓄電装置の温 によって補正した上で算出すること
 を特徴とする。

 第7発明は、第5発明において、
 充放電制御部は、蓄電装置を所定の充電開 電圧から所定の充電終了電圧まで上昇させ 充電動作を複数回行なわせ、
 容量算出部は、各充電動作毎の蓄電装置の 量を平均した平均容量を算出し、
 劣化判定部は、平均容量と基準となる容量 比較することによって、蓄電装置の劣化状 を判定すること
 を特徴とする。

 第8発明は、第5発明において、
 表示器がさらに備えられ、
 制御装置は、
 蓄電装置の劣化状態の判定結果を表示器に 示させる状態表示部を更に含むこと
 を特徴とする。

 第9発明は、第5発明において、
 電力負荷は、作業機を駆動する電動モータ あること
 を特徴とする。

 第1発明によれば、図3に示すように、ま 、少なくとも作業機2が停止中であることが 認される(ステップ101)。

 つぎに、作業機2が停止中であることが確 認された場合に、劣化状態判定時制御モード に移行され、発電電動機20が所定の回転数お び所定のトルクが駆動されて、蓄電装置30 所定の充電開始電圧から所定の充電終了電 まで上昇される(ステップ102)。

 つぎに、劣化状態判定時制御モード時の 電電動機20の回転数値およびトルク値と、 電装置30の充電開始電圧値および充電終了電 圧値と、蓄電装置30が充電開始電圧値から充 終了電圧値に達するまでに要した時間とに づいて、蓄電装置30の容量が算出される(ス ップ103)。

 つぎに、算出した蓄電装置30の容量と基 となる容量を比較することによって、蓄電 置30の劣化状態が判定される(ステップ104)。

 第1発明によれば、キャパシタなどの蓄電 装置30を車載した状態で、なおかつ外部の装 ではなくハイブリッド建設機械1に搭載され たシステムで、キャパシタなどの蓄電装置30 劣化判定を行うことができる。

 しかも、エンジン10と発電電動機20を駆動 して蓄電装置30を充電するという通常制御と 様にエンジン10と発電電動機20を駆動して蓄 電装置30を充電するという劣化状態判定時制 モードを実施することによって、蓄電装置3 0の劣化判定を行うことができる。このため 電装置30の劣化判定を行なうために通常制御 と同様の制御を行なえばよく、既存の装置、 システムをそのまま利用でき、制御が繁雑に なることはない。

 また、本発明では、劣化状態判定時制御 ード時の発電電動機20の回転数値およびト ク値と、蓄電装置30の充電開始電圧値および 充電終了電圧値と、蓄電装置30が充電開始電 値から充電終了電圧値に達するまでに要し 時間とに基づいて、蓄電装置30の容量を算 するようにしており、既存の装置に備えら ているセンサ等をそのまま利用できる。従 技術2のように電流センサなど新たにセンサ 追加する必要がない。

 第2発明では、図6のステップ406に示すよ に、蓄電装置30の容量は、劣化状態判定時制 御モード時における蓄電装置30の温度によっ 補正された上で算出される。

 第3発明では、図5のステップ301からステ プ306に示すように、劣化状態判定時制御モ ドでは、蓄電装置30を所定の充電開始電圧か ら所定の充電終了電圧まで上昇させる充電動 作が複数回行われ、図6のステップ405に示す うに、各充電動作毎の蓄電装置の容量を平 した平均容量が算出され、図7のステップ502 示すように、平均容量と基準となる容量を 較することによって、蓄電装置30の劣化状 が判定される。

 第4発明では、図3のステップ105に示すよ に、更に、蓄電装置30の劣化状態の判定結果 を表示するステップが実施される。

 第5発明は、第1発明の方法の発明に対応 る装置の発明であり、ハイブリッド建設機 1は、図1に示すように、エンジン10と、エン ン10の出力軸に駆動軸が連結され、発電作 と電動作用を行う発電電動機20と、発電電動 機20が発電作用を行うことにより電力が蓄積 れ、電力を電力負荷40および発電電動機20に 供給する蓄電装置30と、電力負荷40と、電力 荷40によって作動する作業機2と、蓄電装置 充電電圧値を検出する電圧値検出手段50と、 蓄電装置30の劣化状態を判定するための制御 行なう制御装置60とが備えられている。

 制御装置60は、図2に示すように、状態管 部61と、充放電制御部62と、容量算出部63と 劣化判定部64とを備えている。

 状態管理部61は、少なくとも作業機2が停 中であることを確認し、作業機2が停止中で あることが確認された場合に、劣化状態判定 時制御モードに移行させる指令を出力する。

 充放電制御部62は、状態管理部61から指令 が与えられた場合に、劣化状態判定時制御モ ードに移行させ、発電電動機20を所定の回転 および所定のトルクで駆動して、蓄電装置3 0を所定の充電開始電圧から所定の充電終了 圧まで上昇させるようにエンジン10および発 電電動機20に制御指令を与えるとともに、電 値検出手段50で検出される蓄電装置30の充電 電圧値を取り込む。

 容量算出部63は、劣化状態判定時制御モ ド時の発電電動機20の回転数値およびトルク 値と、蓄電装置30の充電開始電圧値および充 終了電圧値と、蓄電装置30が充電開始電圧 から充電終了電圧値に達するまでに要した 間とに基づいて、蓄電装置30の容量を算出す る。

 劣化判定部64は、算出した蓄電装置30の容 量と基準となる容量を比較することによって 、蓄電装置30の劣化状態を判定する。

 第6発明では、蓄電装置30の温度を検出す 温度検出手段31がさらに備えられ、容量算 部63は、蓄電装置30の容量を、劣化状態判定 制御モード時における蓄電装置30の温度に って補正した上で算出する。

 第7発明では、充放電制御部62は、蓄電装 30を所定の充電開始電圧から所定の充電終 電圧まで上昇させる充電動作を複数回行な せ、容量算出部63は、各充電動作毎の蓄電装 置30の容量を平均した平均容量を算出し、劣 判定部64は、平均容量と基準となる容量を 較することによって、蓄電装置30の劣化状態 を判定する。

 第8発明では、図1に示すように、表示器71 がさらに備えられ、制御装置60の状態表示部6 5は、蓄電装置30の劣化状態の判定結果を表示 器71に表示させる。

 第9発明では、図1に示すように、作業機2 駆動する電動モータ40を、電力負荷として 置が構成される。

 以下、図面を参照してハイブリッド建設 械における蓄電装置の劣化状態判定方法お び装置の実施の形態について説明する。な 、以下では、蓄電装置は、キャパシタであ 、電力負荷は、作業機2を駆動する電動モー タであるとして説明する。

 図1は、実施例の全体装置構成を示す。

 同図1に示すように、実施例のハイブリッ ド建設機械1は、エンジン10と、エンジンの出 力軸に駆動軸が連結され、発電作用と電動作 用を行う発電電動機20と、発電電動機20が発 作用を行うことにより電力が蓄積され、電 を電力負荷としての電動モータ40および発電 電動機20に供給する蓄電装置としてのキャパ タ30と、電力負荷としての電動モータ40と、 電動モータ40によって作動する作業機2とを備 えられている。

 電圧値検出手段としての電圧センサ50は キャパシタ30の充電電圧値を検出する。

 温度検出手段としての温度センサ31は、 ャパシタ30の温度を検出する。

 運転席には、モニタ70が設けられている モニタ70は、表示器71を有している。

 制御装置60は、キャパシタ30の劣化状態を 判定するための劣化状態判定時制御を行なう ために設けられている。制御装置60は、図2に て後述するように、状態管理部61と、充放電 御部62と、容量算出部63と、劣化判定部64と 状態表示部65とからなる。充放電制御部62と 、容量算出部63と、劣化判定部64は、コント ーラ69に設けられており、状態管理部61と、 態表示部65は、モニタ70に設けられている。 また、コントローラ69は、通常制御部66を備 ており、通常制御を行なう。電圧センサ50お よび温度センサ31の検出信号は、制御装置60 入力される。

 一体型インバータ80は、コントローラ69と 、交流信号線81a、81b、81c、81d、81e、81fと、ド ライバ82と、直流信号線83a、83bと、インバー 84と、交流信号線85a、85b、85cと、直流信号 86a、86bと、コンバータ87と、直流信号線88a、 88bと、コンタクタ89とを含んで構成されてい 。

 発電電動機20は、たとえばSR(Swiched Reluctan se)モータが使用される。

 ドライバ82は、発電電動機20を駆動するイ ンバータで構成されている。発電電動機20は ドライバ82に交流信号線81a、81b、81c、81d、81 e、81fを介して電気的に接続されている。

 ドライバ82は、直流信号線83a、83bを介し インバータ84に電気的に接続されている。イ ンバータ84は、交流信号線85a、85b、85cを介し 電動モータ40に電気的に接続されている。 動モータ40は、たとえばPM(Permanent Magnetic)モ タが使用される。

 電動モータ40の出力軸は、作業機2の駆動 に接続されている。たとえば建設機械が油 ショベルの場合、電動モータ40は、上部旋 体を旋回させるための旋回モータであり、 業機2は、旋回モータの回転速度を減速して 部旋回体を旋回するスイングマシナリであ 。作業機2は、操作レバー2aによって操作さ る。操作レバー2aが中立になったことは、 立位置センサ2bで検出され、制御装置60に入 される。

 キャパシタ30は、直流信号線88a、88bを介 てコンバータ87に電気的に接続されている。 直流信号線88aには、コンタクタ89が設けられ いる。コンタクタ89は、エンジンキースイ チが投入されることにより、閉じられ、直 信号線88aが導通状態となる。

 コンバータ87は、直流信号線86a、86bを介 て、直流信号線83a、83bに電気的に接続され いる。コンバータ87は、キャパシタ30の充電 圧を昇圧して直流信号線83a、83bに、昇圧さ た電圧を印加するために設けられている。 ンバータ87は、たとえばACリンク双方向DC-DC ンバータで構成されている。コンバータ87 、コントローラ69によって制御される。

 エンジン10の回転数、つまり発電電動機20 の回転数は、コントローラ69によって制御さ る。コントローラ69は、エンジン10に対して エンジン10を所定の回転数で回転させるため 回転数指令を与える。

 発電電動機20のトルクは、コントローラ69 によって制御される。コントローラ69は、ド イバ82に対して発電電動機20を所定のトルク で駆動させるためのトルク指令を与える。

 発電電動機20は、ドライバ82によってトル ク制御される。ドライバ82に対して負(-)極性 トルク指令が与えられると、ドライバ82は 電電動機20が発電機として作動するように制 御する。すなわちエンジン10で発生した出力 ルクの一部は、発電電動機20の駆動軸に伝 されてエンジン10のトルクを吸収して発電が 行われる。そして発電電動機20で発生した交 電力は、発電インバータとしてのドライバ8 2で直流電力に変換されて直流信号線83a、83b 供給される。

 また、ドライバ82に対して正(+)極性のト ク指令が与えられると、ドライバ82は発電電 動機20が電動機として作動するように制御す 。すなわちキャパシタ30に蓄積された直流 力は、直流信号線88a、88b、コンバータ87、直 流信号線86a、86b、直流信号線83a、83bを介して 、発電インバータとしてのドライバ82で交流 力に変換されて発電電動機20に供給され、 電電動機20の駆動軸を回転作動させる。これ により発電電動機20でトルクが発生し、この ルクは、発電電動機20の駆動軸からエンジ 出力軸に伝達されて、エンジン10の出力トル クに加算される。ドライバ82は、発電電動機2 0に適合する所望の電圧、周波数、相数の電 に変換して発電電動機20に供給する。

 発電電動機20の発電量(吸収トルク量)、電 動量(アシスト量;発生トルク量)は、上記トル ク指令の内容に応じて変化する。

 インバータ84は、発電電動機20が発電作用 した場合には発電した電力を、またはキャパ シタ30に蓄積された電力を、直流信号線83a、8 3bから交流信号線85a、85b、85cを経由して、電 モータ40に適合する所望の電圧、周波数、 数の電力に変換して電動モータ40に供給する 。なお、作業機2が減速、制動等された場合 は、運動エネルギーが電気エネルギーに変 された上で、交流信号線85a、85b、85c、イン ータ84を介して、直流信号線83a、83bに供給さ れる。直流信号線83a、83bに供給された回生電 力は、キャパシタ30に蓄電されるか、ドライ 82を介して発電電動機20に電動機のための電 力として供給される。

 こうしてキャパシタ30には、発電電動機20 が発電作用した場合に発電した電力が蓄積さ れる。あるいは、作業機2を介して回生した 力が蓄積される。またキャパシタ30は、キャ パシタ30に蓄積された電力を発電電動機20に または同電力を電動モータ40に供給する。以 上が通常制御の内容である。

 図2は、実施例の制御装置60の構成をブロ ク図にて示したものである。

 状態管理部61は、少なくとも作業機2が停 中であること、つまり操作レバー2aが中立 あることを確認し、作業機2が停止中である とが確認された場合に、劣化状態判定時制 モードに移行させる開始指令を充放電制御 62に出力する。また、状態管理部61は、劣化 状態判定時制御モードを終了させる終了指令 を充放電制御部62に出力する。また、状態管 部61は、キャパシタ30の劣化状態の判定結果 を受け取ると、その判定結果を表示させるた めの判定結果表示指令を状態表示部65に送出 る。

 充放電制御部62は、状態管理部61から開始 指令が与えられた場合に、劣化状態判定時制 御モードに移行させ、発電電動機20を所定の 転数および所定のトルクで駆動して、キャ シタ30を所定の充電開始電圧から所定の充 終了電圧まで上昇させるようにエンジン10に 回転数指令を与えるとともに発電電動機20の ライバ82にトルク指令を与える。また、充 電制御部62は、劣化状態判定時制御モード実 行中、電圧センサ50で検出されるキャパシタ3 0の充電電圧値を取り込むとともに、温度セ サ31で検出されるキャパシタ30の温度を取り む。また、充放電制御部62は、キャパシタ30 を所定の充電開始電圧から所定の充電終了電 圧まで上昇させる充電動作を複数回行なわせ る。充放電制御部62は、状態管理部61から終 指令が与えられた場合に、劣化状態判定時 御モードを終了させる。充放電制御部62は、 劣化状態判定時制御モード時の発電電動機20 回転数値およびトルク値と、キャパシタ30 充電開始電圧値および充電終了電圧値と、 ャパシタ30が充電開始電圧値から充電終了電 圧値に達するまでに要した充電時間を容量算 出部63に出力する。また、充放電制御部62は キャパシタ30の容量を温度に応じて補正する ために、劣化状態判定時制御モード時におけ るキャパシタ30の温度を容量算出部63に出力 る。

 容量算出部63は、充放電制御部62から入力 されたデータ、つまり劣化状態判定時制御モ ード時の発電電動機20の回転数値およびトル 値と、キャパシタ30の充電開始電圧値およ 充電終了電圧値と、キャパシタ30が充電開始 電圧値から充電終了電圧値に達するまでに要 した充電時間とに基づいて、キャパシタ30の 量を算出する。容量算出部63は、各充電動 毎のキャパシタ30の容量を平均した平均容量 を算出する。容量算出部63は、キャパシタ30 容量を、劣化状態判定時制御モード時にお るキャパシタ30の温度によって補正した上で 算出する。容量算出部63は、キャパシタ30の 量算出値を劣化判定部64に出力する。

 劣化判定部64は、容量算出部63から入力さ れたキャパシタ30の容量算出値と基準となる 量を比較することによって、キャパシタ30 劣化状態を判定する。劣化判定部64は、算出 した平均容量と基準となる容量を比較するこ とによって、キャパシタ30の劣化状態を判定 る。劣化判定部64は、キャパシタ30の劣化状 態の判定結果を状態管理部61に出力する。

 状態表示部65は、状態管理部61から判定結 果表示指令を受け取ると、キャパシタ30の劣 状態の判定結果をモニタ70の表示器71に表示 させる。

 つぎに図3から図7に示すフローチャート 参照して実施例の劣化状態判定時制御の処 の手順について説明する。

 図3は、実施例の劣化状態判定時制御の全 体の流れを示す。

 すなわち、まず、少なくとも作業機2が停 止中、つまり操作レバー2aが中立にあること 確認される(ステップ101)。

 つぎに、作業機2が停止中であることが確 認された場合に、劣化状態判定時制御モード に移行され、発電電動機20が所定の回転数お び所定のトルクが駆動されて、キャパシタ3 0が所定の充電開始電圧から所定の充電終了 圧まで上昇される。劣化状態判定時制御モ ドでは、キャパシタ30を所定の充電開始電圧 から所定の充電終了電圧まで上昇させる充電 動作が複数回行われる(ステップ102)。

 つぎに、劣化状態判定時制御モード時に 得されたデータ、つまり発電電動機20の回 数値およびトルク値と、キャパシタ30の充電 開始電圧値および充電終了電圧値と、キャパ シタ30が充電開始電圧値から充電終了電圧値 達するまでに要した時間とに基づいて、キ パシタ30の容量が算出される。また、各充 動作毎のキャパシタ30の容量を平均した平均 容量が算出される。また、キャパシタ30の容 は、劣化状態判定時制御モード時における ャパシタ30の温度によって補正された上で 出される(ステップ103)。

 つぎに、算出したキャパシタ30の容量と 準となる容量を比較することによって、キ パシタ30の劣化状態が判定される。各充電動 作毎の容量を平均した平均容量と基準となる 容量を比較することによって、キャパシタ30 劣化状態が判定される。(ステップ104)。

 つぎに、キャパシタ30の劣化状態の判定 果が表示される(ステップ105)。

 以下、図4から図7を用いて、状態管理部61 、充放電制御部62、容量算出部63、劣化判定 64、状態表示部65毎に処理内容を具体的に説 する。

 図4は、状態管理部61における処理手順を す。

 ハイブリッド建設機械1の運転席には、劣 化状態判定時制御を指示するスイッチが設け られている。このスイッチが操作されると、 つぎの条件が成立していることが判断される 。

 状態管理部61は、まず、作業機2が停止中 あること、つまり中立位置センサ2bの検出 果に基づいて操作レバー2aが中立位置になっ ていることを確認する。

 また、各コンポーネントでエラーがない とが確認される。制御装置60など、ハイブ ッド建設機械1の内部に設けられている各電 機器でエラーコードのチェックが行われ、 ラーが発生していないことが確認される。

 以上のことが確認されると(ステップ201の 判断YES)、キャパシタ30の容量の計測の開始を 指示する開始指令が出力される(ステップ202)

 つぎに、劣化判定部64から、キャパシタ30 の劣化状態の判定結果を受信したか否かが判 断される(ステップ203)。

 状態管理部61は、キャパシタ30の劣化状態 の判定結果が受信された場合には(ステップ20 3の判断YES)、キャパシタ30の劣化状態の判定 果をモニタ70の表示器71に表示することを指 する判定結果表示指令を、状態表示部65に 力する(ステップ204)。

 図5は 充放電制御部62における処理手順 示す。

 充放電制御部62は、状態管理部61から開始 指令が与えられた場合に、図5の処理をスタ トさせ、劣化状態判定時制御モードに移行 せる。劣化状態判定時制御モードでは、発 電動機20を所定の回転数Neおよび所定のトル Trで駆動して、キャパシタ30を所定の充電開 始電圧V0から所定の充電終了電圧まV1で上昇 せるようにエンジン10に回転数指令を与える とともに発電電動機20のドライバ82にトルク 令を与える(ステップ301~304)。

 すなわち、発電電動機20のドライバ82にト ルク指令を与え、キャパシタ30が定電圧V0、 とえば220Vになるように発電電動機20を定電 制御する。キャパシタ30が定電圧V0(=220V)にな ると(ステップ301の判断YES)、この電圧V0(=220V) 充電開始電圧としてキャパシタ30の充電が 始される。充電開始時、充電時間δTを計測 るタイマによる計時がスタートされる(ステ プ302)。

 以後、発電電動機20のドライバ82にトルク 指令を与え、キャパシタ30が電圧V1、たとえ 280Vまで充電されるように発電電動機20をト ク制御する。発電電動機20が電圧V1(=280V)まで 充電されると(ステップ303の判断YES)、この電 V1(=280V)を充電終了電圧としてキャパシタ30 充電を停止させる。充電終了時、充電時間δ Tを計測するタイマによる計時が終了する(ス ップ304)。キャパシタ30の実際の充電電圧値 充電開始電圧V0、充電終了電圧V1に達したか 否かの判断は、電圧センサ50の検出結果に基 き行われる。

 充放電制御部62は、劣化状態判定時制御 ード実行中、温度センサ31で検出されるキャ パシタ30の温度tcを取り込む。また、上記タ マの計時結果から、キャパシタ30が充電開始 電圧値V0から充電終了電圧値V1に達するまで 要した充電時間δTを計測する。

 充放電制御部62は、キャパシタ30の容量C 算出させるために、劣化状態判定時制御モ ド時の発電電動機20の回転数値Neおよびトル 値Trと、キャパシタ30の充電開始電圧値V0お び充電終了電圧値V1と、キャパシタ30が充電 開始電圧値V0から充電終了電圧値V1に達する でに要した充電時間δTを、容量算出部63に出 力する。また、充放電制御部62は、キャパシ 30の容量Cを温度tcに応じて補正して算出さ るために、劣化状態判定時制御モード時に けるキャパシタ30の温度tcを容量算出部63に 力する(ステップ305)。

 つぎに、充放電制御部62では、キャパシ 30を充電開始電圧V0から充電終了電圧V1まで 昇させる充電動作が規定の複数回、たとえ 10回行われたか否か、つまりキャパシタ30の 量Cの算出が規定回数(10回)行われたか否か 判断される。ここで、キャパシタ30の容量C 算出を規定回数(10回)行うようにしているの 、容量Cの算出結果のばらつきを抑制するた めである。

 キャパシタ30を充電開始電圧V0から充電終 了電圧V1まで上昇させる充電動作が規定の複 回(10回)行われていない場合には(ステップ30 6の判断NO)、上述したステップ301から305まで 処理が繰り返し行なわれる。キャパシタ30を 充電開始電圧V0から充電終了電圧V1まで上昇 せる充電動作が規定の複数回(10回)行われた 合には(ステップ306の判断YES)、キャパシタ30 の容量Cを計測するための処理、つまり上記 劣化状態判定時制御モードを完了させる。 放電制御部62は、状態管理部61から終了指令 与えられた場合に、劣化状態判定時制御モ ドを完了させる(ステップ307)。

 図6は、容量算出部63における処理手順を す。

 容量算出部63は、充放電制御部62から入力 されたデータ、つまり劣化状態判定時制御モ ード時の発電電動機20の回転数値Neおよびト ク値Trと、キャパシタ30の充電開始電圧値V0 よび充電終了電圧値V1と、キャパシタ30が充 開始電圧値V0から充電終了電圧値V1に達する までに要した充電時間δTを受信する。また、 劣化状態判定時制御モード時におけるキャパ シタ30の温度tcを受信する(ステップ401)。

 つぎに、劣化状態判定時制御モード時の 電電動機20の回転数値Neおよびトルク値Trと キャパシタ30の充電開始電圧値V0および充電 終了電圧値V1と、キャパシタ30が充電開始電 値V0から充電終了電圧値V1に達するまでに要 た充電時間δTとに基づいて、キャパシタ30 容量を算出する(ステップ402、403)。

 すなわち、発電電動機20の発電エネルギ δWがキャパシタ30に充電エネルギーδJとして 供給されるときのエネルギーの流れは、図9 矢印Aのごとくなる。

 発電エネルギーδWは、劣化状態判定時制 モード時の発電電動機20の回転数値Neおよび トルク値Trを用いて求めることができる。

 よって、SRモータとして構成される発電 動機20から一体型インバータ80にエネルギー 供給されるときのエネルギー効率αを定数0. 95、一体型インバータ80におけるインバータ 率βを定数556.6[J/sec]とすると、キャパシタ30 充電エネルギーδJは、発電電動機20の発電 ネルギーδW、エネルギー効率α(定数0.95)、イ ンバータ効率β(定数556.6[J/sec])、充電時間δT 用いて、下記(1)式で表される。

 δJ=δW×α-(β×δT) …(1)
 一方、キャパシタ30の充電エネルギーδJは キャパシタ30の容量C、キャパシタ30が充電開 始電圧値V0、充電終了電圧値V1を用いて、下 (2)式で表される。

 δJ=(1/2)・C・(V12-V02) …(2)
 上記のごとくキャパシタ30の充電エネルギ δJが算出される(ステップ402)。

 つぎに、上記(1)、(2)式の充電エネルギー Jの算出式からキャパシタ30の容量Cが算出さ る(ステップ403)。

 つぎに、容量算出部63では、上記(1)、(2) に基づくキャパシタ30の容量Cの算出が規定 数(10回)行われたか否かが判断される(ステッ プ404)。

 上記(1)、(2)式に基づくキャパシタ30の容 Cの算出が規定の複数回(10回)行われていない 場合には(ステップ404の判断NO)、上述したス ップ401から403までの容量算出処理が繰り返 行なわれる。上記(1)、(2)式に基づくキャパ タ30の容量Cの算出が規定の複数回(10回)行わ た場合には(ステップ404の判断YES)、上記(1) (2)式に基づくキャパシタ30の容量Cを算出す 処理を完了させて、つぎのステップ405に移 。

 つぎに、容量算出部63は、複数回(10回)算 されたキャパシタ30の容量Cを平均する演算 行い、平均容量Cを算出する(ステップ405)。

 つぎに、容量算出部63は、キャパシタ30の 平均容量Cを、劣化状態判定時制御モード時 おけるキャパシタ30の温度tcによって補正し 、補正された容量Cを算出する。補正は、た とえば下記表に示されるキャパシタ30の温度t cに応じた補正係数Kを、キャパシタ30の平均 量Cに乗算することによって、行う。

 
  キャパシタ温度tc   →   補正係数K
        0℃    →   1.03
        25℃   →   0
        40℃   →   0.99
        60℃   →   0.98
                           (ス ップ406)
 つぎに、容量算出部63は、容量算出処理を 了させて、最終的に得られたキャパシタ30の 容量算出値(平均容量)Cを、劣化判定部64に出 する(ステップ407)。

 図7は、劣化判定部64における処理手順を す。

 劣化判定部64は、容量算出部63からキャパ シタ30の容量算出値(平均容量)Cを受信すると( ステップ501)、受信した容量算出値(平均容量) Cと基準となる初期容量C0を比較することによ って、キャパシタ30の劣化状態を判定する。

 たとえば、キャパシタ30の初期容量C0を100 %とした場合に、キャパシタ30の容量算出値C 初期容量C0の75%以上になっている場合に(ス ップ502の判断YES)、キャパシタ30の劣化状態 、OK(「劣化していない」)と判定する。劣化 定部64は、キャパシタ30の劣化状態の判定結 果(「OK」)を状態管理部61に出力する(ステッ 503)。また、キャパシタ30の容量算出値Cが初 容量C0の75%未満になっている場合に(ステッ 502の判断NO)、キャパシタ30の劣化状態は、NG (「劣化している」)と判定する。劣化判定部6 4は、キャパシタ30の劣化状態の判定結果(「NG 」)を状態管理部61に出力する(ステップ504)。

 なお、実施例では、キャパシタ30の劣化 態の判定を「OK」、「NG」の二段階で行うよ にしているが、更に劣化度合いの段階を細 化して判定してもよい。

 図8は、状態表示部65における処理手順を す。

 状態表示部65は、状態管理部61から判定結 果表示指令を受信すると(ステップ601)、判定 果が「OK」か否かを判断する(ステップ602)。

 判定結果が「OK」である場合には(ステッ 602の判断YES)、キャパシタ30の劣化状態が現 「OK」(「劣化していない」)であることを示 す内容をモニタ70の表示器71に表示させる(ス ップ603)。また判定結果が「NG」である場合 は(ステップ602の判断NO)、キャパシタ30の劣 状態が現在「NG」(「劣化している」)である ことを示す内容をモニタ70の表示器71に表示 せる(ステップ604)。

 なお、上述の実施例では、キャパシタ30 劣化状態の判定結果を表示することによっ ユーザ、オペレータないしはサービスマン 知らせているが、ユーザ、オペレータない はサービスマンがキャパシタ30の劣化状態を 車上で認識することができればよく、ブザー などを鳴らすなど音で知らせるようにしても よい。

 以上のように本実施形態によれば、キャ シタ30を車載した状態で、なおかつ外部の 置ではなくハイブリッド建設機械1に搭載さ たシステムで、キャパシタ30の劣化判定を うことができる。

 しかも、エンジン10と発電電動機20を駆動 してキャパシタ30を充電するという通常制御 同様にエンジン10と発電電動機20を駆動して キャパシタ30を充電するという劣化状態判定 制御モードを実施することによって、キャ シタ30の劣化判定を行うことができる。こ ためキャパシタ30の劣化判定を行なうために 通常制御と同様の制御を行なえばよく、既存 の装置、システムをそのまま利用でき、制御 が繁雑になることはない。

また、本実施形態では、劣化状態判定時制 御モード時の発電電動機20の回転数値Neおよ トルク値Trと、キャパシタ30の充電開始電圧 V0および充電終了電圧値V1と、キャパシタ30 充電開始電圧値V0から充電終了電圧値V1に達 するまでに要した時間δTとに基づいて、キャ パシタ30の容量Cを算出するようにしており、 既存の装置に備えられているセンサ等をその まま利用できる。従来技術2のように電流セ サなど新たにセンサを追加する必要がない め、装置コストを抑制できる。

図1は、実施例の全体装置構成を示す図 である。 図2は、実施例の制御装置の構成を示し たブロック図である。 図3は、実施例の劣化状態判定時制御の 全体の流れを示すフローチャートである。 図4は、状態管理部における処理手順を 示すフローチャートである。 図5は 充放電制御部における処理手順 示すフローチャートである。 図6は、容量算出部における処理手順を 示すフローチャートである。 図7は、劣化判定部における処理手順を 示すフローチャートである。 図8は、状態表示部における処理手順を 示すフローチャートである。 図9は、実施例のエネルギーの流れを示 す図である。