SAWATANI IKUO (JP)
CHAEN HIROTO (JP)
FUKUDA SHIGEHARU (JP)
MIYAKE TOSHIO (JP)
YOSHIDA KENSHI (JP)
SAWATANI IKUO (JP)
CHAEN HIROTO (JP)
FUKUDA SHIGEHARU (JP)
MIYAKE TOSHIO (JP)
WO2000062628A1 | 2000-10-26 |
JPH11124390A | 1999-05-11 | |||
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JPH09224665A | 1997-09-02 | |||
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JPH07163386A | 1995-06-27 | |||
JPH09224665A | 1997-09-02 | |||
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β-フラクトフラノシド結合を有する非還元性オリゴ糖とともに還元性糖を含有するシラップ状甘味料に乳酸塩を含有させることを特徴とする、β-フラクトフラノシド結合を有する非還元性オリゴ糖とともに還元性糖を含有するシラップ状甘味料の着色抑制方法。 |
β-フラクトフラノシド結合を有する非還元性オリゴ糖がラクトスクロース、グリコシルスクロース又はフラクトオリゴ糖であることを特徴とする請求の範囲第1項記載のシラップ状甘味料の着色抑制方法。 |
還元性糖が、グルコース、フラクトース、ラクトース、マルトオリゴ糖から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載のシラップ状甘味料の着色抑制方法。 |
シラップ状甘味料中の乳酸塩の濃度が0.2mM乃至2mMであることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載のシラップ状甘味料の着色抑制方法。 |
シラップ状甘味料の濃度が30w/w%乃至80w/w%であることを特徴とする請求の範囲第2乃至第4項のいずれかに記載の着色抑制方法。 |
請求の範囲第1項乃至第5項のいずれかに記載の着色抑制方法を用いて製造されたβ-フラクトフラノシド結合を有する非還元性オリゴ糖とともに還元性糖を含有するシラップ状甘味料。 |
容器に充填されている請求の範囲第6項記載のシラップ状甘味料。 |
スクロースを含むオリゴ糖水溶液に糖転移酵素を作用させて、β-フラクトフラノシド結合を有する非還元性オリゴ糖とともに還元性糖を生成させる工程、次いで活性炭による脱色、イオン交換樹脂による脱塩により精製する工程、更に乳酸塩を含有させる工程を含んでなるβ-フラクトフラノシド結合を有する非還元性オリゴ糖とともに還元性糖を含有するシラップ状甘味料の製造方法。 |
請求の範囲第1項乃至第8項のいずれかに記載のシラップ状甘味料を使用した経口摂取物。 |
乳酸塩を有効成分とするシラップ状甘味料の着色抑制剤。 |
本発明はβ-フラクトフラノシド結合を有 る非還元性オリゴ糖とともに還元性糖を含 するシラップ状甘味料の着色抑制方法に関 、より詳細には、β-フラクトフラノシド結 を有する非還元性オリゴ糖とともに還元性 を含有するシラップ状甘味料に乳酸塩を含 させることを特徴とする、β-フラクトフラ シド結合を有する非還元性オリゴ糖ととも 還元性糖を含有するシラップ状甘味料の着 抑制方法とその利用に関するものである。
近年、種々のオリゴ糖の有する機能特性 明らかになるとともに、それぞれのオリゴ の機能特性が食品や医薬品などの様々な用 に活用されるようになってきた。そのうち β-フラクトフラノシド結合を有する非還元 オリゴ糖は、味質などにおいて比較的砂糖( 別名スクロース)に近い好ましい特性を有す ことを特徴の一つとするものであり、さら 、当該非還元性オリゴ糖は、各種機能を発 する主成分であり、かつ、有効成分として 例えば、スクロースのグルコース残基にガ クトースがβ-1,4結合したラクトスクロース 、難消化性、ビフィズス菌増殖促進性、難 蝕性、保湿性を有し、また、スクロースの ルコース残基にグルコース又はマルトオリ 糖がα-1,4結合したグリコシルスクロースは 砂糖の結晶防止作用、保湿性、難う蝕性を し、また、スクロースのフラクトース残基 フラクトース又はフラクトオリゴ糖がβ-1,2 合したフラクトオリゴ糖は、ビフィズス菌 利用されやすく腸内菌叢を改善するなどの 能効果を発揮するオリゴ糖として、食品、 粧品、医薬品などに、例えば、物性改善、 質改善、う蝕抑制、菌叢改善、免疫調節な の目的で広範囲な用途に使用されている。
ラクトスクロースは、例えば特開平9-22466 5号公報に記載されているように、スクロー とラクトースとを含有する溶液に微生物由 のβ-フラクトフラノシダーゼを作用させ、 のβ-フラクトフラノシダーゼが触媒する糖 移反応によって製造される。また、グリコ ルスクロースは、例えば、特公昭53-017660号 報に記載されているように、スクロースと 粉部分分解物を含有する溶液に微生物由来 シクロマルトデキストリングルカノトラン フェラーゼを作用させることにより製造さ る。また、フラクトオリゴ糖は、例えば、 開昭58-201980号公報に記載されているように 微生物由来のβ-フラクトフラノシダーゼを クロースに作用させることにより製造され 。
前記特開平9-224665号公報、特公昭53-017660 公報、及び特開昭58-201980号公報にも示され ように、β-フラクトフラノシド結合を有す 非還元性オリゴ糖は、スクロースを含むオ ゴ糖に糖転移酵素を作用させてオリゴ糖か オリゴ糖への糖転移反応を利用して製造さ るものである。その際、反応液中には、目 とするβ-フラクトフラノシド結合を有する 糖以上の非還元性オリゴ糖の生成とともに 例えば、グルコース、フラクトース、ガラ トース、マルトース、ラクトース、マルト リオースなどから選ばれる1種又は2種以上の 還元性糖の副成が避けられず、これらを共存 させたままで活性炭による脱色、H型、OH型イ オン交換樹脂による脱塩などの精製工程を経 てシラップ状甘味料製品として市場に流通し ている。しかしながら、β-フラクトフラノシ ド結合を有する非還元性オリゴ糖とともに還 元性糖を含有するシラップ状甘味料は、常温 保存中に変質し、褐変を起こして着色しやす い欠点のあることが判明した。これをできる だけ避けるためには低温貯蔵をする必要があ ったが、低温にすることによる当該シラップ 状甘味料の粘度上昇を招き、輸送や保存にお けるコストが嵩むなどの難点があった。
一方、ラクトスクロースを含有する腹部 常抑制用組成物のラクトスクロースを安定 保つ方法として、例えば、特開平10-265390号 報では、pH緩衝剤として有機酸類およびそ らの塩を用いて、pHを6.6乃至7.5の範囲にする ことが提案されている。しかしながら、この 方法によればラクトスクロースを安定に保つ ことはできるものの、βフラクトフラノシド 合を有する非還元性オリゴ糖とともに還元 糖を含有するシラップ状甘味料に適用した 合には、該シラップ状甘味料が容易に着色 てその商品価値を失うことが判明した。加 て、当該シラップ状甘味料は、pH緩衝剤と て使用された有機酸類およびそれらの塩に 来する塩味、渋味等の異味によって、甘味 本来の好ましい甘味が損なわれ、甘味料と ての商品価値を失うことも判明した。
斯かる状況に鑑み、本発明は、従来のβ- ラクトフラノシド結合を有する非還元性オ ゴ糖とともに還元性糖を含有するシラップ 甘味料の着色抑制方法、とりわけ、常温に いても、シラップ状甘味料本来の好ましい 質を損なわず、かつ、着色を抑制できる方 を提供することを第一の課題とし、当該方 により着色抑制されたβ-フラクトフラノシ 結合を有する非還元性オリゴ糖とともに還 性糖を含有するシラップ状甘味料を提供す ことを第二の課題とするものである。
本発明者等は、上記課題を解決するため 、各種有機酸塩の利用に着目して、鋭意探 ・研究を重ねてきた。その結果、意外にも -フラクトフラノシド結合を有する非還元性 リゴ糖とともに還元性糖を含有するシラッ 状甘味料に乳酸塩を0.2mM乃至2.0mM、望ましく は0.2mM乃至1.5mM含有させることにより、常温 おいて該シラップ状甘味料の着色を抑制を ることができることを見出した。また、β- ラクトフラノシド結合を有する非還元性オ ゴ糖とともに還元糖質を含有するシラップ 甘味料に乳酸塩を上記の濃度含有させた場 、シラップ状甘味料中のβ-フラクトフラノ ド結合を有する非還元性オリゴ糖含量の低 も抑制することができ、シラップ状甘味料 常温で安定に保存できることを見出した。 らに、β-フラクトフラノシド結合を有する 還元性オリゴ糖とともに還元性糖を含有す シラップ状甘味料に上記の濃度の乳酸塩を 有させても、シラップ状甘味料本来の好ま い味質が損なわれないことを見出し、本発 を完成した。
すなわち、本発明は、濃度0.2mM乃至2.0mM、 好ましくは0.2mM乃至1.5mMの乳酸塩を含有させ ことを特徴とする、β-フラクトフラノシド 合を有する非還元性オリゴ糖とともに還元 糖を含有するシラップ状甘味料の着色抑制 法、並びに当該方法によって安定化されたβ -フラクトフラノシド結合を有する非還元性 リゴ糖とともに還元性糖を含有するシラッ 状甘味料を提供することによって上記の課 を解決するものである。また、本発明は、 酸塩を有効成分とするシラップ状甘味料の 色抑制剤をも確立し、その利用を計ること よって上記課題を解決するものである。
本発明のβ-フラクトフラノシド結合を有 る非還元性オリゴ糖とともに還元性糖を含 するシラップ状甘味料の着色抑制方法によ ば、β-フラクトフラノシド結合を有する非 元性オリゴ糖とともに還元性糖を含有する 定なシラップ状甘味料、とりわけ、シラッ 状甘味料本来の味質を損なわずにシラップ 甘味料の着色が抑制され、その主成分であ β-フラクトフラノシド結合を有する非還元 オリゴ糖含量の低減が抑制されて、常温に いて長期間安定に保存できるβ-フラクトフ ノシド結合を有する非還元性オリゴ糖とと に還元性糖を含有するシラップ状甘味料を 造することができる。
本発明に用いる乳酸塩とは、乳酸イオン 他の陽イオンとがイオン結合してなる塩で り、本発明のシラップ状甘味料の着色抑制 果を奏するものである限り、対イオンであ 陽イオンは特に限定されるものではない。 発明に用いる乳酸塩としては、食品添加物 して認められているものが望ましく、例え 、乳酸ナトリウム、乳酸カルシウム及び乳 鉄などが挙げられるが、色及び味質の点か は、乳酸ナトリウム又は乳酸カルシウムの 用が適している。
本発明でいうβ-フラクトフラノシド結合 有する非還元性オリゴ糖とは、その分子中 フルクトース残基がβ-フラクトフラノシド 合した構造を有する二糖類以上の非還元性 リゴ糖を意味し、例えば、二糖類のスクロ ス、さらには三糖類以上のラクトスクロー (別名、ガラクトシルスクロース)、グルコ ルスクロース(別名、エルロース)を含むグリ コシルスクロース、フラクトシルスクロース (別名、ケストース)やイソケストースを含む ラクトオリゴ糖などがこれに含まれる。
本発明でいうβ-フラクトフラノシド結合 有する非還元性オリゴ糖とともに還元性糖 含有するシラップ状甘味料の製造方法は、 に限定されるものではないが、その望まし 製造方法としては、例えば、スクロース、 はスクロースとともにラクトース、又は、 クロースとともにデキストリンを含むオリ 糖水溶液に、例えば、β-フラクトフラノシ ーゼ、シクロマルトデキストリングルカノ ランスフェラーゼなどの糖転移酵素を作用 せて、β-フラクトフラノシド結合を有する 還元性オリゴ糖とともに還元性糖を生成さ る工程、次いで、活性炭による脱色、イオ 交換樹脂による脱塩により精製する工程、 に乳酸塩を含有させる工程を含んでなる製 方法が挙げられる。本発明でいうβ-フラク フラノシド結合を有する非還元性オリゴ糖 ともに還元性糖を含有するシラップ状甘味 は、通常、固形分濃度30w/w%乃至80w/w%、好ま くは50w/w%乃至75w/w%で、β-フラクトフラノシ 結合を有するオリゴ糖を無水物換算で10w/w% 上、望ましくは20w/w%乃至80w/w%、更に望まし は30w/w%乃至70w/w%含有するもので、グルコー 、フラクトース、ラクトース、マルトオリ 糖などの還元性糖を無水物換算で1w/w%以上 望ましくは10w/w%以上含有する。
本発明でいうβ-フラクトフラノシド結合 有する非還元性オリゴ糖とともに還元性糖 含有するシラップ状甘味料の着色抑制とは 該シラップ状甘味料を常温において保存中 起こる着色の抑制を意味する。
本発明でいう乳酸塩をβ-フラクトフラノ ド結合を有する非還元性オリゴ糖とともに 元性糖を含有するシラップ状甘味料に含有 せる場合、乳酸塩を含有させる工程は、本 明のシラップ状甘味料の製造工程が完了す までの適宜の工程、望ましくは、脱色、脱 により精製する工程の後に含有させればよ 、その方法としては、粉末又は液状の乳酸 及び/又はその水溶液を、例えば混和、混捏 、溶解、注入などの適宜の方法により含有さ せることができる。
β-フラクトフラノシド結合を有する非還 性オリゴ糖とともに還元性糖を含有するシ ップ状甘味料に含有させる乳酸塩の濃度は 該シラップ状甘味料が安定に保存でき、か 、該シラップ状甘味料本来の味質を損なわ い限り特に限定されない。本発明に用いる ましい濃度としては、乳酸濃度として0.2mM 至2.0mM、さらに望ましくは0.2mM乃至1.5mMとす のが好適である。乳酸塩の濃度が0.1mM未満で は、安定化効果が十分発揮されず、また、2.0 mMを超えた場合、経口摂取する際に塩味、渋 などの異味を感じ、シラップ状甘味料本来 味質を損なうことがあり、また、特に乳酸 として乳酸カルシウムを用いた場合には、 殿が生じる場合がある。また、β-フラクト ラノシド結合を有する非還元性オリゴ糖と もに還元性糖を含有するシラップ状甘味料 pHは通常4.0乃至6.4、望ましくは4.2乃至5.8と るようにするのが好ましい。β-フラクトフ ノシド結合を有する非還元性オリゴ糖とと に還元性糖を含有するシラップ状甘味料のpH が4.0未満又は6.4を超えた場合には、着色抑制 効果が低下したり、シラップ状甘味料本来の 味質を損なうなどの問題が生じる場合がある 。
本発明のβ-フラクトフラノシド結合を有 る非還元性オリゴ糖とともに還元性糖を含 するシラップ状甘味料の着色抑制方法を用 ると、該シラップ状甘味料本来の味質を損 わずに着色が抑制できるだけでなく、該シ ップ状甘味料の主成分であるβ-フラクトフ ノシド結合を有するオリゴ糖含量の低減を 抑制することができ、高品質で商品価値の いシラップ状甘味料に仕上げることができ 。また、本発明のシラップ状甘味料は、本 明の目的を損なわない限り、それが製品と て完成されるまでの工程で、必要により他 糖質甘味料や高甘味度甘味料などを混合し 、さらに高付加価値のシラップ状甘味料に 上げることも有利に実施できる。
本発明により着色抑制されたβ-フラクト ラノシド結合を有する非還元性オリゴ糖と もに還元性糖を含有するシラップ状甘味料 、常温で長期間安定に保存でき、好ましい 質を有していることから、そのままで、若 くは高甘味度甘味料などの他の甘味料を含 させ、次いで容器に充填して、卓上甘味料 ポーションタイプの甘味料として利用する とも有利に実施できる。さらに、本発明に り着色抑制されたβ-フラクトフラノシド結 を有する非還元性オリゴ糖とともに還元性 を含有するシラップ状甘味料は、必要によ 、ドラムドライヤーで乾燥したのち粉砕す 方法や、回転円盤法、圧力ノズル法、二流 ノズル法等の噴霧乾燥方法などの適宜な方 により粉末化することも、有利に実施でき 。また、ペースト乃至固状の含蜜結晶、例 ば、フォンダン、アイシングにして利用す ことも、さらに、ヒトの飲食物のみならず 家畜やペットなどの飼料を含む経口摂取物 利用することも、有利に実施できる。
以下、実験により本発明を詳細に説明す 。
<実験1:ラクトスクロースとともに還元性糖
を含有するシラップ状甘味料の着色抑制に及
ぼす各種有機酸塩共存の影響>
ラクトスクロース(無水物換算で約70w/w%)と
もに、グルコース、フラクトース、ラクト
スなどの還元性糖(無水物換算で10w/w%以上)を
含有するシラップ状甘味料(商品名『乳果オ
ゴ700』、固形分濃度約75w/w%、株式会社林原
事販売)に対して、各種有機酸塩として、20mM
のアジピン酸アンモニウム水溶液、クエン酸
ナトリウム水溶液、コハク酸ナトリウム水溶
液、酢酸ナトリウム水溶液、酒石酸ナトリウ
ムカリウム水溶液、乳酸ナトリウム水溶液、
乳酸カルシウム水溶液、フマル酸ナトリウム
水溶液、リンゴ酸ナトリウム水溶液を、それ
ぞれ終濃度が1mMとなるよう添加混合した後、
常温保存のうち、比較的過酷な条件として40
で8週間保存試験を行なった。保存開始時、
保存3週間後および8週間後にサンプリングを
い、分析に供した。なお、3週間後の時点で
着色度が0.1を超えた試料を不適切と判断して
除外し、8週間後については、残った試料の
分析した。また、対照には当該シラップ状
味料に対して有機酸塩水溶液の代わりに同
割合で水を添加混合したものを使用した。
測定項目は、pH、ラクトスクロース含量 着色度とした。pHは、pHメーターHM-20E(東亜電 波工業製)を用い、シラップ状甘味料の濃度 Brix 30±1%に調整して測定した。有効成分の クトスクロース含量は、HPLC分析により測定 た。HPLCの分析条件を以下に示す。HPLCカラ としてTSK GEL AMIDE80(東ソー製、内径4.6mm、長 さ250mm)を用い、Brix 3±0.2%に調整した試料を10 μl注入して、カラム温度35℃で移動相アセト トリル/水=71/29を流速1.0ml/minで流し、示差屈 折計にて検出した。着色度は、分光光度計UV- 2400PC(島津製作所製)を用いて、Brix 30±1%に調 した試料の波長420nmおよび720nmの吸光度を測 定し、セル長10cmにおける波長420nmと波長720nm の吸光度差として求めた。
結果を表1に示した。対照の有機酸塩無添 加の試料は、経時的に着色度が増加し、また 、pHが低下し、それに伴い、主成分のラクト クロース含量が低減した。有機酸塩を添加 た試料のうち、アジピン酸アンモニウム、 エン酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、 酸ナトリウム、酒石酸ナトリウムカリウム 又はフマル酸ナトリウムを添加した試料は 保存3週間後の時点でpHの低下が対照と比較 て小さく、ラクトスクロース含量は保存開 時と変化がなかったものの、著しい着色が められて着色度が0.1を越えて不適切となっ 。リンゴ酸ナトリウム添加の試料は、保存8 週後の時点でラクトスクロース含量は保存開 始時と変化がなかったものの、着色度が0.1を 越えて不適切となった。一方、乳酸ナトリウ ム、又は乳酸カルシウム添加の試料は、他の 有機酸塩添加の試料とは異なり、保存8週間 においても、ラクトスクロース含量の低減 抑制されるとともにシラップ状甘味料の着 もよく抑制されることが判明し、高品質の ラップ状甘味料が安定に保存できることが 明した。
<実験2:β-フラクトフラノシド結合を有する
非還元性オリゴ糖とともに還元性糖を含有す
るシラップ状甘味料の着色抑制に及ぼす乳酸
ナトリウム濃度の影響>
ラクトスクロース(無水物換算で約70w/w%)と
もに、グルコース、フラクトース、ラクト
スなどの還元性糖(無水物換算で10w/w%以上)を
含有するシラップ状甘味料(商品名『乳果オ
ゴ700』、固形分濃度約75w/w%、株式会社林原
事販売)に対して、濃度2mM,4mM,8mM,12mM,16mM,20mM,3
0mM,40mM,100mM,又は200mMに調整した乳酸ナトリウ
水溶液を、終濃度がそれぞれ0.1mM,0.2mM,0.4mM,0
.6mM,0.8mM,1.0mM,1.5mM,2.0mM,5.0mM,又は10.0mMとなるよ
添加混合した後、40℃で8週間保存し、保存
始時、保存4週間後および8週間後にサンプ
ングを行い、分析に供した。対照として、
該シラップ状甘味料に対し、乳酸ナトリウ
水溶液の代わりに同じ割合で水を添加混合
たものを用いた。測定項目は、pH、ラクトス
クロース含量とし、実験1と同条件で測定し
。また、8週間後には着色度の測定も行なっ
。
結果を表2に示した。対照の乳酸ナトリウ ム無添加の試料は、経時的にpHが低下し、そ に伴い、主成分のラクトスクロース含量が 減した。乳酸ナトリウムの添加量が0.1mMの 料においても、同様であった。乳酸ナトリ ムの添加量が0.2mM以上の試料においては、ラ クトスクロースの低減が抑制されることが判 明した。しかしながら、乳酸ナトリウム濃度 が2.0mMを超えると着色度が0.1を超えて不適切 なることが判明した。以上の結果から、乳 ナトリウム濃度が0.2mM以上2.0mM以下、好まし くは0.2mM以上1.5mM以下の試料においては着色 抑制され、ラクトスクロース含量の低減も 制されることが判明した。
<実験3:β-フラクトフラノシド結合を有する
非還元性オリゴ糖とともに還元性糖を含有す
るシラップ状甘味料の味質に及ぼす乳酸ナト
リウム濃度の影響>
ラクトスクロース(無水物換算で約70w/w%)と
もに、グルコース、フラクトース、ラクト
スなどの還元性糖(無水物換算で10w/w%以上)を
含有するシラップ状甘味料(商品名『乳果オ
ゴ700』、固形分濃度約75w/w%、株式会社林原
事販売)に対して、乳酸ナトリウムを終濃度
それぞれ0.1mM、0.2mM、0.5mM、1.0mM、1.5mM、2.0mM
5.0mM、及び10.0mMとなるよう乳酸ナトリウム
添加混合した試料を用いて、乳酸ナトリウ
無添加のシラップ状甘味料に比べて味質に
いを感じるかどうかを調べた。14名のパネラ
ーによる官能試験を行ない、対照と比べて各
濃度の乳酸ナトリウム添加試料の味質に違い
が感じられるかどうかを、「強く感じる」「
僅かに感じる」「感じない」の3項目のいず
かを選んでもらい評価した。
結果を表3に示した。乳酸ナトリウムを0.1 mM乃至1.5mM添加したシラップ状甘味料の味質 、対照の乳酸ナトリウム不使用のシラップ 甘味料と比べて味質の差異は感じられなか た。乳酸ナトリウムを2.0mM添加したシラップ 状甘味料においては、14人中12人が味質の差 を感じず、2人が僅かに味質の差異を感じた みであり、対照と比較して味質の差異は僅 であると判断した。一方、乳酸ナトリウム 5.0mM、又は10mM添加したシラップ状甘味料で 、それぞれ14人中6人、又は13人が味質の差 を感じるようになり、不適切であることが 明した。以上の結果から、乳酸ナトリウム 加量が2.0mM以下、望ましくは1.5mM以下の場合 シラップ状甘味料の味質が損なわれないこ が判明した。
<実験4:グリコシルスクロースとともに還元
性糖を含有するシラップ状甘味料の着色抑制
に及ぼす各種有機酸塩の影響>
グリコシルスクロース(無水物換算で約55w/w%
)とともに、グルコース、マルトオリゴ糖、
ラクトースなどの還元性糖(無水物換算で10%
上)を含有するシラップ状甘味料(商品名『
ップリングシュガー』、固形分濃度約75w/w%
林原商事販売)に対して、各種有機酸塩とし
濃度20mMのクエン酸ナトリウム水溶液、コハ
ク酸ナトリウム水溶液、乳酸ナトリウム水溶
液、又は乳酸カルシウム水溶液を、終濃度が
1mMとなるよう各有機酸塩水溶液を添加混合し
た後、40℃で4週間保存した。保存開始時、2
後および4週後にサンプリングを行い、分析
供した。対照には当該シラップ状甘味料に
して有機酸塩水溶液の代わりに同じ割合で
を添加混合したものを使用した。測定項目
、pH、グリコシルスクロース内のグルコシ
スクロース(別名、エルロース)含量、着色度
とし、実験1と同じ条件で測定した。
結果を表4に示した。対照の有機酸塩無添 加の試料は、経時的にpHが低下し、それに伴 、主成分のグルコシルスクロース含量が低 した。一方、有機酸塩を添加した試料は、 ずれもpH低下が抑制され、グルコシルスク ース含量は保存開始時と変化がなく、グル シルスクロースは安定に保存できることが かった。しかしながら、クエン酸ナトリウ 、コハク酸ナトリウムの各有機酸塩添加の 料は、保存4週後の着色度が0.1以上となり、 ラップ状甘味料の着色が促進されるという とから、不適切であることが判明した。一 、乳酸ナトリウム、又は乳酸カルシウム添 の試料は、着色が抑制され、グルコシルス ロース含量の低減も抑制されることが判明 た。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに 体的に説明する。しかしながら、本発明は れらの実施例によって限定されるものでは い。
<ラクトスクロースとともに還元性糖を含
するシラップ状甘味料>
スクロースを22w/w%及びラクトースを18w/w%含
水溶液をpH6.0に調整し、これにβ-フラクト
ラノシダーゼをスクロース1g当たり1単位、
びインベルターゼ欠損酵母を固形物重量当
り湿重量で5%になるように加えて、1規定の
酸化ナトリウム溶液を用いて該反応液をpH6
至7に制御しながら、35℃で20時間反応させた
。その反応液を90℃で30分間加熱して酵素を
活させた後、冷却し、常法に従って活性炭
脱色、濾過し、H型及びOH型イオン交換樹脂
より脱塩して精製し、更に濃縮して、ラク
スクロース(無水物換算で約70w/w%)とともに、
グルコース、フラクトース、ラクトースなど
の還元性糖(無水物換算で10w/w%以上)を含有す
シラップ状甘味料(固形分濃度約75w/w%)を得
。当該シラップ状甘味料100質量部に対し、40
mM乳酸ナトリウム水溶液1質量部を添加し、均
一に混合した。本品は、濃度約0.4mMの乳酸ナ
リウムを含有していることから、常温保存
における着色が抑制された、ラクトスクロ
スとともに還元性糖を含有する高品質のシ
ップ状甘味料である。
<ラクトスクロースとともに還元性糖を含
するシラップ状甘味料>
スクロース及びラクトースをそれぞれ20w/w%
む水溶液をpH5.5に調整し、これにβ-フラク
フラノシダーゼを、スクロース1g当たり1単
の割合になるように加え、50℃で16時間反応
せた。その反応液を90℃で30分間加熱して酵
素を失活させた後、冷却し、常法に従って活
性炭で脱色、濾過し、H型及びOH型イオン交換
樹脂により脱塩して精製し、更に濃縮して、
ラクトスクロース(無水物換算で約45w/w%)とと
に、グルコース、フラクトース、ラクトー
などの還元性糖(無水物換算で10w/w%以上)を
有するシラップ状甘味料(固形分濃度約75w/w%)
を得た。当該シラップ状甘味料に対し、乳酸
カルシウム水和物の粉末を濃度約0.3mMとなる
うに添加混合した。本品は、常温保存中に
ける着色が抑制された、ラクトスクロース
ともに還元性糖を含有する高品質のシラッ
状甘味料である。
<グリコシルスクロースとともに還元性糖
含有するシラップ状甘味料>
33w/w%のとうもろこし澱粉乳をpH6.5に調整後
α-アミラーゼ(商品名『ターマミル60L』、ノ
ザイムズ社製)を澱粉1g当たり0.2w/w%になるよ
うに加え、DE5.0となるまで95℃で反応させた
、オートクレーブ(120℃、10分間)で反応停止
た。反応液を冷却後、スクロースを20w/w%添
し、シクロマルトデキストリングルカノト
ンスフェラーゼを澱粉1g当たり3単位加えて
pH5.6、温度65℃で24時間作用させた。反応液
95℃で30分間加熱して酵素を失活させた後、
常法に従って活性炭で脱色、濾過し、H型及
OH型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、
更に濃縮して、グリコシルスクロース(無水
換算で約55w/w%)とともに、グルコース、マル
オリゴ糖、フラクトースなどの還元性糖(無
水物換算で10%以上)を含有するシラップ状甘
料(固形分濃度約75w/w%)を得た。当該シラップ
状甘味料100質量部に対し、10mM乳酸ナトリウ
水溶液5質量部を添加し、均一に混合した。
品は、濃度約0.5mMの乳酸ナトリウムを含有
ていることから、常温保存中における着色
抑制された、グリコシルスクロースととも
還元性糖を含有する高品質のシラップ状甘
料である。
<フラクトオリゴ糖とともに還元性糖を含
するシラップ状甘味料>
フラクトオリゴ糖(無水物換算で約55w/w%)、
ルコース、フラクトースなどの還元性糖(無
物換算で30w/w%以上)を含有するシラップ状甘
味料(商品名『メイオリゴG』、固形分約74w/w%
明治製菓株式会社販売)100質量部に対し、10m
M乳酸ナトリウム水溶液5質量部を添加し、均
に混合した。本品は、濃度約0.5mMの乳酸ナ
リウムを含有していることから、常温保存
における着色が抑制された、フラクトオリ
糖とともに還元性糖を含有する高品質のシ
ップ状甘味料である。
<卓上甘味料>
実施例2の方法で得た着色の抑制されたシラ
ップ状甘味料を300ml容プラスチック容器に充
して卓上甘味料を製造した。本品は、0.3mM
乳酸カルシウムを含有していることから、
温保存中における着色が抑制された高品質
卓上甘味料である。
<卓上甘味料>
実施例1の方法で得た着色の抑制されたシラ
ップ状甘味料100質量部にスクラロース(三栄
FFI株式会社製造)5質量部を均一に混合して、
甘味度を固形分当り砂糖の場合の約2倍の甘
料にした後に、500ml容プラスチック容器に充
填して卓上甘味料を製造した。本品は、約0.4
mMの乳酸ナトリウムを含有していることから
常温保存中における着色が抑制され、好ま
い味質を有する高品質の卓上甘味料であり
砂糖の場合の約1/2の使用で同等の甘味を付
できることから、低カロリーの各種食品や
料の甘味付けに有利に使用できる。
<喫茶用甘味料>
実施例1の方法で得た着色の抑制されたシラ
ップ状甘味料5gを小型のプラスチック容器に
れて密封し、ポーションタイプの喫茶用甘
料を製造した。本品は、約0.4mMの乳酸ナト
ウムを含有していることから、常温保存中
おける着色が抑制された高品質の飲料用甘
料であり、コーヒーや紅茶などの甘味料と
て利用できる。
<コーヒーホワイトナー>
無塩バター108質量部とナタネ硬化油(融点25
至28℃)342質量部を混合し、70乃至75℃に加温
した後、大豆レシチン7.2質量部及び蔗糖脂肪
酸エステル(HLB値1)4.5質量部をそれぞれ加えて
溶解し、油相を調製した。別途、70乃至75℃
温水1,103.4質量部に脱脂粉乳57.6質量部、カゼ
インナトリウム81質量部、トレハロース63質
部、実施例1の方法で得た着色の抑制された
ラップ状甘味料20質量部、ポリグリセリン
肪酸エステル(HLB値14)2.7質量部、蔗糖脂肪酸
ステル(HLB値15)3.6質量部、第二リン酸カリウ
ム3.6質量部、及び第二リン酸ナトリウム5.4質
量部を加えて溶解し、水相を調製した。上記
の水相及び油相をそれぞれ均質機にとり、撹
拌しながら70乃至75℃で15分間加熱して予備乳
化した後、印加する圧力を2段階(第一段階180k
g/cm 2
、第二段階50kg/cm 2
)に変えて均質化した。ついで、UHT滅菌機に
し、145℃で2秒間加熱して滅菌した後、無菌
質機に移し、印加する圧力を2段階(第一段
100kg/cm 2
、第二段階50kg/cm 2
)に変えつつ70℃でさらに均質化したものを、
5mlずつポリスチレン容器に分注して密閉し、
コーヒーホワイトナーを得た。本品は、好ま
しい味質を有するコーヒーホワイトナーであ
り、コーヒーや紅茶などのホワイトナーとし
て、また甘味料として利用できる。
<ヨーグルト飲料>
ヨーグルト100質量部、実施例1の方法で得た
着色の抑制されたシラップ状甘味料70質量部
実施例3の方法で得た着色の抑制されたシラ
ップ状甘味料30質量部、トレハロース10質量
、ヨーグルトフレーバー0.25質量部及びレモ
エッセンス0.1質量部とする配合に水を加え
全量を1000質量部とし、ヨーグルト飲料を製
造した。本品はラクトスクロース及びグリコ
シルスクロースを含有することから、好まし
い味質を有するヨーグルト飲料である。
<カスタードクリーム>
コーンスターチ100質量部、実施例1の方法で
得た着色の抑制されたシラップ状甘味料100質
量部、マルトース80質量部、蔗糖20質量部及
食塩1質量部を充分に混合し、鶏卵280質量部
加えて撹拌し、これに沸騰した牛乳1,000質
部を徐々に加え、更に、これを火にかけて
拌を続け、コーンスターチが完全に糊化し
全体が半透明になった時に火を止め、これ
冷却して適量のバニラ香料を加え、計量、
填、包装して製品を得た。本品は、滑らか
光沢と好ましい味質を有するカスタードク
ームである。
<フォンダン>
含水結晶α,α-トレハロース(株式会社林原商
事販売、登録商標『トレハ』)154質量部、実
例3の方法で得た着色の抑制されたシラップ
甘味料40質量部を、水25質量部と混合し、濃
度が77w/w%となるまで煮詰めて、70℃になるま
冷却後、撹拌してフォンダンを調製した。
品は、色艶がよく好ましい味質を有するフ
ンダンである。
<ゼリー>
実施例1の方法で得た着色の抑制されたシラ
ップ状甘味料10質量部、ゼラチン2.5質量部、
販のオレンジジュース35質量部、レモン果
5質量部、水47.5質量部、スクラロース0.05質
部を混合し、80℃で25分間保持し、カップに
注して、室温に冷却後、冷蔵庫に入れてゼ
ーを調製した。本品は、好ましい味質を有
るゼリーである。
<あん>
原料あずき10質量部に、常法に従って、水
加えて煮沸し、渋切り、あく抜きして、水
性夾雑物を除去して、あずきつぶあん約21質
量部を得た。この生あんに、蔗糖14質量部、
施例2の方法で得た着色の抑制されたシラッ
プ状甘味料5質量部及び水4質量部を加えて煮
し、これに少量のサラダオイルを加えてつ
あんをこわさないように練り上げ、製品の
んを約35質量部得た。本品は、好ましい味
を有するあんであり、あんパン、まんじゅ
、だんご、もなか、氷菓などのあん材料と
て好適である。
<粉末ラクトスクロース含有甘味料>
実施例1の方法で得た着色の抑制されたシラ
ップ状甘味料を50℃に加温し、噴霧乾燥して
粉末ラクトスクロース含有甘味料を製造し
。本品は、好ましい味質を有する、グリコ
ルスクロースとともに還元性糖を含有する
品質の粉末甘味料である。
<ういろうの素>
米粉90質量部に、コーンスターチ20質量部、
蔗糖40質量部、実施例14の方法で得たラクト
クロースとともに還元性糖を含有する粉末
味料80質量部及びプルラン4質量部を均一に
合してういろうの素を製造した。ういろう
素と適量の抹茶と水とを混練し、これを容
に入れて60分間蒸し上げて抹茶ういろうを製
造した。本品は、照り、口当りも良好で、好
ましい味質をするういろうである。
<ハードキャンディー>
還元麦芽糖水飴(固形分約75w/w%)95質量部と実
施例1の方法で得た着色の抑制されたシラッ
状甘味料15質量とを加熱混合し、減圧下で水
分が2w/w%未満になるまで濃縮した後、これに
エン酸1重量部および適量のレモン香料と着
色料とを混和し、次いで、常法に従って成形
しハードキャンディーを製造した。本品は、
好ましい味質を有する低う蝕性のハードキャ
ンディーである。
<ハードキャンディー>
蔗糖60質量部、酵素糖化水飴(固形分約75w/w%)
40質量部、及び実施例3の方法で得た着色の抑
制されたシラップ状甘味料10質量部に水15質
部を加えて加熱溶解し、減圧下で水分が3w/w%
未満になるまで濃縮した後、これにクエン酸
1重量部および適量のレモン香料と着色料と
混和し、次いで、常法に従って成形しハー
キャンディーを製造した。本品は、好まし
味質を有する低う蝕性のハードキャンディ
である。
<配合飼料>
粉麩40質量部、脱脂粉乳38質量部、実施例2
方法で得た着色の抑制されたシラップ状甘
料15質量部、ビタミン剤10質量部、魚粉5質量
部、第二リン酸カルシウム5質量部、液状油
3質量部、炭酸カルシウム3質量部、食塩2質
部およびミネラル剤2質量部を混合して、配
飼料を製造した。本品は、嗜好性の向上し
家畜、家禽などの飼料であって、とりわけ
子豚用飼料として好適である。また、本品
、必要に応じて、他の飼料材料、例えば、
類、小麦粉、澱粉、油粕類、糟糖類などの
厚飼料材料や、ワラ、乾草、バガス、コー
コブなどの粗飼料材料などと併用して、他
配合飼料にすることもできる。
以上説明したように、本発明によれば、 -フラクトフラノシド結合を有する非還元性 リゴ糖とともに還元性糖を含有するシラッ 状甘味料に乳酸塩を含有させることにより 該シラップ状甘味料の着色を抑制させるこ ができ、かつ、主成分であるβ-フラクトフ ノシド結合を有する非還元性オリゴ糖の低 を抑制させることができ、常温で安定に保 できるβ-フラクトフラノシド結合を有する 還元性オリゴ糖とともに還元性糖を含有す シラップ状甘味料を製造することができる β-フラクトフラノシド結合を有する非還元 オリゴ糖とともに還元性糖を含有するシラ プ状甘味料の味質を損なうことなく、着色 制方法を確立し、長期保存容易な卓上甘味 などの食品並びに食品原料などとして有用 ある本発明は、各種食品業界に与える工業 意義が極めて大きい。
Next Patent: WO/2009/133875