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Title:
METHOD AND KIT FOR MEASUREMENT OF CHOLESTEROL IN LOW-DENSITY LIPOPROTEIN
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/143159
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a method for measuring LDL cholesterol contained in a sample, which comprises the steps of: reacting the sample containing an LDL with a cholesterol ester hydrolase in an aqueous medium free of a cholesterol oxidase; allowing a specific surfactant such as a polyoxyethylene (POE) branched alkyl ether and a cholesterol oxidase to co-exist in the reaction solution to cause the reaction between cholesterol in the reaction solution with the cholesterol oxidase and, if required, the cholesterol ester hydrolase; and measuring a substance produced by the reaction or a substance consumed by the reaction. Also disclosed is a kit for use in the method.

Inventors:
MURAKAMI TOMOMI
Application Number:
PCT/JP2008/059006
Publication Date:
November 27, 2008
Filing Date:
May 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KYOWA MEDEX CO LTD (JP)
MURAKAMI TOMOMI
International Classes:
C12Q1/60; C12Q1/26; C12Q1/32; C12Q1/44; G01N33/92
Domestic Patent References:
WO2000017388A12000-03-30
WO1996029599A11996-09-26
WO2006118199A12006-11-09
WO2006085654A12006-08-17
WO1996028734A11996-09-19
WO2003104486A12003-12-18
Attorney, Agent or Firm:
IWAHASHI, Kazuyuki (Intellectual Property Department,6-1, Ohtemachi 1-chom, Chiyoda-ku Tokyo 85, JP)
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Claims:
 以下の工程を順次行うことを特徴とする検体中の低密度リポ蛋白中のコレステロールの測定方法。
[1]検体とコレステロールエステル加水分解酵素とを、コレステロール酸化酵素を含有しない水性媒体中で反応させる工程;
[2]工程[1]で得られる反応液に、ポリオキシエチレン分岐アルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシアルキレン縮合物及びポリオキシエチレン・ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルからなる群より選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤及びコレステロール酸化酵素、要すれば、さらにコレステロールエステル加水分解酵素を添加して共存させ、該反応液中のコレステロールを、コレステロール酸化酵素、要すればコレステロールエステル加水分解酵素と反応させる工程;及び、
[3]工程[2]の反応により生成する物質又は工程[2]の反応により消費される物質を測定する工程。
 以下の工程を順次行うことを特徴とする検体中の低密度リポ蛋白中のコレステロールの測定方法。
[1]検体とコレステロールエステル加水分解酵素とを、コレステロール脱水素酵素を含有せず、要すれば酸化型補酵素を含有する水性媒体中で反応させる工程;
[2]工程[1]で得られる反応液に、ポリオキシエチレン分岐アルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシアルキレン縮合物及びポリオキシエチレン・ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルからなる群より選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤、コレステロール脱水素酵素及び酸化型補酵素、要すれば、さらにコレステロールエステル加水分解酵素及び酸化型補酵素からなる群より選ばれる少なくとも1つを添加して共存させ、該反応液中のコレステロールを、コレステロール脱水素酵素及び酸化型補酵素、要すればコレステロールエステル加水分解酵素と反応させる工程;及び、
[3]工程[2]の反応により生成する物質又は工程[2]の反応により消費される物質を測定する工程。
 工程[1]、工程[2]のいずれか又は両方の反応が、さらに、ポリアニオン存在下で行われる、請求項1又は2記載の測定方法。
 コレステロールエステル加水分解酵素を含有し、コレステロール酸化酵素を含有しない第一試薬と、ポリオキシエチレン分岐アルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシアルキレン縮合物及びポリオキシエチレン・ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルからなる群より選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤及びコレステロール酸化酵素を含有する第二試薬とを含有することを特徴とする、検体中の低密度リポ蛋白中のコレステロールを測定するためのキット。
 コレステロールエステル加水分解酵素がさらに第二試薬に含有される請求項4記載のキット。
 コレステロールエステル加水分解酵素を含有し、コレステロール脱水素酵素を含有しない第一試薬と、ポリオキシエチレン分岐アルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシアルキレン縮合物及びポリオキシエチレン・ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルからなる群より選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤及びコレステロール脱水素酵素を含有する第二試薬とを含有し、酸化型補酵素を第一試薬、第二試薬のいずれか又は両方に含有することを特徴とする、検体中の低密度リポ蛋白中のコレステロールを測定するためのキット。
 コレステロールエステル加水分解酵素がさらに第二試薬に含有される請求項6記載のキット。
 ポリアニオンがさらに第一試薬、第二試薬のいずれか又は両方に含有される請求項4~7のいずれかに記載のキット。
Description:
低密度リポ蛋白中のコレステロ ルの測定方法及び測定用キット

 本発明は、検体中に含まれる低密度リポ 白(以下、LDLという)中のコレステロール(以 、LDL-Cと略記する。)の測定方法及び測定用 ットに関する。

 LDLは、末梢細胞にコレステロールを供給す 役割を有し、冠動脈硬化症をはじめとする 種動脈硬化症の直接的因子である。LDL-Cの 加は動脈硬化性疾患の主要な危険因子の1つ あり、分別定量することは臨床上有用であ 。
 従来からのLDL-Cの定量方法は、超遠心法、 気泳動法、フリードワルド(Friedewald)式によ 演算方法などが挙げられる。

 超遠心法は、リポ蛋白の比重の差を利用し 超遠心分離機を用いてLDLを分離したのち、 のコレステロール量を測定する方法である( 非特許文献1)。
 しかしながら、超遠心法による分離操作は 雑で、迅速性、簡便性などの面で欠点があ 。
 電気泳動法は、リポ蛋白の電荷の差を利用 、アガロースゲルなどを支持体として分離 る方法やリポ蛋白の粒子サイズの差を利用 、ポリアクリルアミドゲルを支持体として 離する方法などがある。しかしながら、電 泳動法は定量性に乏しく、簡便性、経済性 どの面で問題がある。

 フリードワルド式による演算方法では、総 レステロール(以下、T-Cと略記する。)、HDL のコレステロール(以下、HDL-Cと略記する。) び総トリグリセライド(以下、T-TGと略記す 。)の測定値から、次の計算式に従いLDL-C量 算出する(非特許文献2)。
   (LDL-C)=(T-C)-(HDL-C)-(T-TG)/5
 しかし、この方法は、血清中のT-TGの含有量 や食事の影響を受けるため、正確性に問題が ある。

 また近年、超遠心法などの分離操作を必要 せず、汎用の自動分析機装置に搭載可能なL DL-Cの定量方法も報告されている。
 それらの中でLDL-Cを定量する方法としては 以下の方法が知られている。
 LDL以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤の 在下において、コレステロールエステラー 及びコレステロールオキシダーゼを作用さ 、生じた過酸化水素を消去することにより 被検試料中のHDL、VLDL及びカイロミクロン中 のコレステロールを消去する第1工程と、次 で、被検試料中の残存コレステロールを定 する第2工程とからなる被検試料中のLDL-Cの 量方法(特許文献1)。

 血清に対し、ポリオキシエチレンアルキ ンフェニルエーテル及びポリオキシエチレ アルキレントリベンジルフェニルエーテル ら選ばれる界面活性剤、並びにコレステロ ル測定用酵素試薬を添加し、リポ蛋白質の ちHDL中及びVLDL中のコレステロールを優先的 に反応させた後に、残りのコレステロールの 反応量を測定するLDL-Cの定量方法(特許文献2)

 生体試料に対し、ポリオキシエチレン誘導 とポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレ ン共重合体、並びにコレステロール測定用酵 素を添加し、リポ蛋白質のうちLDL-Cを選択的 測定する方法(特許文献3)。
 生体試料に対し、ジメチル-α-シクロデキス トリン又は/及びポリ-β-シクロデキストリン 存在下で測定を行うことを特徴とする、LDL- Cの測定法(特許文献4)。

 しかしながら、検体中のLDL-Cをより簡便か 正確に測定する方法及びキットが求められ いる。

特開平10-38888号公報

特開平9-313200号公報

WO00/17388パンフレット

特開平11-30617号公報 アドバンスド・リピッド・リサーチ(Adv. Lipid Res.)、第6巻、1頁、1968年 クリニカル・ケミストリー(Clin. Chem.)、 18巻、499頁、1972年

 本発明の目的は、検体中のLDL-Cを簡便か 正確に測定するための方法及びキットを提 することにある。

 発明者はLDL-Cの測定方法について種々研究 重ねた結果、まず、コレステロール酸化酵 及びコレステロール脱水素酵素を共に含有 ない水性媒体中でコレステロールエステル 水分解酵素と検体とを反応させた後、次い 、特定の界面活性剤の存在下で、当該反応 得られる反応液をコレステロール酸化酵素 又は、酸化型補酵素とコレステロール脱水 酵素との組み合わせと反応させることで、LD L以外のリポ蛋白質中のコレステロールを消 することなく、また、リポ蛋白質の物理的 分画操作を行うことなく、検体中のLDL-Cを簡 便かつ正確に測定できることを見出した。す なわち、本発明は、下記(1)~(8)に関する。
(1) 以下の工程を順次行うことを特徴とする 体中の低密度リポ蛋白中のコレステロール 測定方法。
[1]検体とコレステロールエステル加水分解酵 素とを、コレステロール酸化酵素を含有しな い水性媒体中で反応させる工程;
[2]工程[1]で得られる反応液に、ポリオキシエ チレン分岐アルキルエーテル、ポリオキシエ チレン・ポリオキシアルキレン分岐アルキル エーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシ アルキレン縮合物及びポリオキシエチレン・ ポリオキシアルキレンアルキルアリールエー テルからなる群より選ばれる1種又は2種以上 界面活性剤及びコレステロール酸化酵素、 すれば、さらにコレステロールエステル加 分解酵素を添加して共存させ、該反応液中 コレステロールを、コレステロール酸化酵 、要すればコレステロールエステル加水分 酵素と反応させる工程;及び、
[3]工程[2]の反応により生成する物質又は工程 [2]の反応により消費される物質を測定する工 程。

(2) 以下の工程を順次行うことを特徴とする 体中の低密度リポ蛋白中のコレステロール 測定方法。
[1]検体とコレステロールエステル加水分解酵 素とを、コレステロール脱水素酵素を含有せ ず、要すれば酸化型補酵素を含有する水性媒 体中で反応させる工程;
[2]工程[1]で得られる反応液に、ポリオキシエ チレン分岐アルキルエーテル、ポリオキシエ チレン・ポリオキシアルキレン分岐アルキル エーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシ アルキレン縮合物及びポリオキシエチレン・ ポリオキシアルキレンアルキルアリールエー テルからなる群より選ばれる1種又は2種以上 界面活性剤、コレステロール脱水素酵素及 酸化型補酵素、要すれば、さらにコレステ ールエステル加水分解酵素及び酸化型補酵 からなる群より選ばれる少なくとも1つを添 加して共存させ、該反応液中のコレステロー ルを、コレステロール脱水素酵素及び酸化型 補酵素、要すればコレステロールエステル加 水分解酵素と反応させる工程;及び、
[3]工程[2]の反応により生成する物質又は工程 [2]の反応により消費される物質を測定する工 程。
(3) 工程[1]、工程[2]のいずれか又は両方の反 が、さらに、ポリアニオン存在下で行われ 、(1)又は(2)記載の測定方法。

(4) コレステロールエステル加水分解酵素を 有し、コレステロール酸化酵素を含有しな 第一試薬と、ポリオキシエチレン分岐アル ルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキ アルキレン分岐アルキルエーテル、ポリオ シエチレン・ポリオキシアルキレン縮合物 びポリオキシエチレン・ポリオキシアルキ ンアルキルアリールエーテルからなる群よ 選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤及び レステロール酸化酵素を含有する第二試薬 を含有することを特徴とする、検体中の低 度リポ蛋白中のコレステロールを測定する めのキット。
(5) コレステロールエステル加水分解酵素が らに第二試薬に含有される(4)記載のキット

(6) コレステロールエステル加水分解酵素を 有し、コレステロール脱水素酵素を含有し い第一試薬と、ポリオキシエチレン分岐ア キルエーテル、ポリオキシエチレンポリオ シアルキレン分岐アルキルエーテル、ポリ キシエチレン・ポリオキシアルキレン縮合 及びポリオキシエチレン・ポリオキシアル レンアルキルアリールエーテルからなる群 り選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤及 コレステロール脱水素酵素を含有する第二 薬とを含有し、酸化型補酵素を第一試薬、 二試薬のいずれか又は両方に含有すること 特徴とする、検体中の低密度リポ蛋白中の レステロールを測定するためのキット。
(7) コレステロールエステル加水分解酵素が らに第二試薬に含有される(6)記載のキット
(8) ポリアニオンがさらに第一試薬、第二試 のいずれか又は両方に含有される(4)~(7)のい ずれかに記載のキット。

 本発明により、簡便で、かつ、正確なLDL- Cの測定を可能とする方法及びキットが提供 れる。

 本発明による検体中のLDL-Cの測定法は、 心分離などの物理的方法によるリポ蛋白の 画操作を必要としない方法である。また、LD L-Cの測定に先立って検体中のLDL以外のリポ蛋 白中のコレステロールを消去することなく、 検体中のLDL-Cを測定する方法である。またLDL- Cの測定に先立ってLDL以外のリポ蛋白中のコ ステロールを測定することなくLDL-Cを測定す る方法である。

 本発明の検体中のLDL-C測定方法は、以下の 程を順次行うことを特徴とする方法である
[1]検体とコレステロールエステル加水分解酵 素とを、コレステロール酸化酵素を含有しな い水性媒体中で反応させる工程;
[2]工程[1]で得られる反応液に、ポリオキシエ チレン分岐アルキルエーテル、ポリオキシエ チレン・ポリオキシアルキレン分岐アルキル エーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシ アルキレン縮合物及びポリオキシエチレン・ ポリオキシアルキレンアルキルアリールエー テルからなる群より選ばれる1種又は2種以上 界面活性剤及びコレステロール酸化酵素、 すれば、さらにコレステロールエステル加 分解酵素を添加して共存させ、該反応液中 コレステロールを、コレステロール酸化酵 、要すればコレステロールエステル加水分 酵素と反応させる工程;及び、
[3]工程[2]の反応により生成する物質又は工程 [2]の反応により消費される物質を測定する工 程。

 また、本発明の検体中のLDL-C測定方法は、 下の工程を順次行うことを特徴とする方法 ある。
[1]検体とコレステロールエステル加水分解酵 素とを、コレステロール脱水素酵素を含有せ ず、要すれば酸化型補酵素を含有する水性媒 体中で反応させる工程;
[2]工程[1]で得られる反応液に、ポリオキシエ チレン分岐アルキルエーテル、ポリオキシエ チレン・ポリオキシアルキレン分岐アルキル エーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシ アルキレン縮合物及びポリオキシエチレン・ ポリオキシアルキレンアルキルアリールエー テルからなる群より選ばれる1種又は2種以上 界面活性剤、コレステロール脱水素酵素及 酸化型補酵素、要すれば、さらにコレステ ールエステル加水分解酵素及び酸化型補酵 からなる群より選ばれる少なくとも1つを添 加して共存させ、該反応液中のコレステロー ルを、コレステロール脱水素酵素及び酸化型 補酵素、要すればコレステロールエステル加 水分解酵素と反応させる工程;及び、
[3]工程[2]の反応により生成する物質又は工程 [2]の反応により消費される物質を測定する工 程。

 検体中のLDL-Cの測定に際しては、既知濃 のLDL-Cを含む試料を標準品として使用して作 成した検量線と実際の測定値とから、検体中 のLDL-C濃度を決定する。

 本発明の測定方法において用いられるLDL 含有する検体としては、例えば全血、血漿 血清等が挙げられるが、血漿及び血清が好 しい。

 本発明におけるコレステロールエステル 水分解酵素としては、コレステロールエス ルを加水分解する能力を有する酵素であれ 特に限定はなく、例えば動物、植物又は微 物由来のコレステロールエステラーゼ、リ プロテインリパーゼの他、遺伝子工学的な 法により製造されるコレステロールエステ ーゼ、リポプロテインリパーゼ等も用いる とができる。

 コレステロールエステル加水分解酵素と ては、無修飾のコレステロールエステル加 分解酵素も、化学的に修飾されたコレステ ールエステル加水分解酵素も使用すること できる。また、コレステロールエステル加 分解酵素としては市販品を使用することも きる。

 市販されているコレステロールエステル 水分解酵素としては、コレステロールエス ラーゼ(COE-311;東洋紡績社製)、リポプロテイ ンリパーゼ(LPL-311;東洋紡績社製)、コレステ ールエステラーゼIII(CHEIII;天野製薬社製)等 挙げられる。また、本発明においては、2種 以上のコレステロールエステル加水分解酵 を組み合わせて用いることもできる。

 コレステロールエステル加水分解酵素の 学修飾において当該酵素を修飾する基(化学 修飾基)としては、例えばポリエチレングリ ールを主成分とする基、ポリプロピレング コールを主成分とする基、ポリプロピレン リコールとポリエチレングリコールの共重 体を有する基、水溶性多糖類を含有する基 スルホプロピル基、スルホブチル基、ポリ レタン基、キレート機能を有する基等が挙 られるが、ポリエチレングリコールを主成 とする基が好ましい。水溶性多糖類として 、例えばデキストラン、プルラン、可溶性 ンプン等が挙げられる。

 コレステロールエステル加水分解酵素を 学的に修飾するための試薬(化学修飾剤)と ては、上記の化学修飾基と、酵素のアミノ 、カルボキシル基、スルフヒドリル基等と 応し得る官能基又は構造とを併せ持つ化合 等が挙げられる。酵素中のアミノ基と反応 得る官能基又は構造としては、例えばカル キシル基、活性エステル基(N-ヒドロキシサ シンイミド基等)、酸無水物、酸塩化物、ア デヒド、エポキシド基、1,3-プロパンスルト ン、1,4-ブタンスルトン等が挙げられる。酵 中のカルボキシル基と反応し得る官能基又 構造としては、例えばアミノ基等が挙げら る。酵素中のスルフヒドリル基と反応性が る基又は構造としては、例えばマレイミド 、ジスルフィド、α-ハロエステル(α-ヨード ステル等)等が挙げられる。

 化学修飾剤として、市販品を使用するこ もできる。市販されている化学修飾剤とし は、ポリエチレングリコールを主成分とす 基とN-ヒドロキシサクシンイミド基とを有 るサンブライトVFM-4101、サンブライトME-050AS サンブライトDE-030AS(いずれも日本油脂社製) 、ポリアルキレングリコールを主成分とする 基と酸無水物構造とを有するサンブライトAKM シリーズ(例えば、サンブライトAKM-1510等)、 ンブライトADMシリーズ、サンブライトACMシ ーズ(いずれも日本油脂社製)、ポリエチレン グリコールを主成分とする基とエポキシド基 とを有するEPOX-3400、M-EPOX-5000(いずれもSheawater  Polymers社製)、キレート機能を有する基と酸 水物構造とを有するジエチレントリアミン- N,N,N’,N’’,N’’-ペンタ無水二酢酸(DTPA anhy dride;同仁化学研究所社製)等が挙げられる。

 コレステロールエステル加水分解酵素の 学修飾は、例えば以下の方法で行うことが きるが、本方法に限定されるものではない まず、コレステロールエステル加水分解酵 をpH8.0以上の緩衝液(例えばHEPES緩衝液)に溶 し、0~55℃で0.01~500倍モル量の化学修飾剤を 加し、5分間~5時間攪拌する。実際の酵素反 においては、化学的に修飾されたコレステ ールエステル加水分解酵素として、この反 液そのもののみならず、必要に応じて限外 過膜等により未反応の化学修飾剤等を除去 たものも、使用することもできる。

 本反応の方法に用いられるコレステロール ステル加水分解酵素の濃度としては、本発 のLDL-Cの測定を可能とする濃度であれば特 制限はないが、反応液中で0.001~800U/mLの濃度 あることが好ましく、0.01~300U/mLであること より好ましい。
 本発明におけるコレステロール酸化酵素と ては、コレステロールを酸化して過酸化水 を生成する能力を有する酵素であれば特に 限はなく、例えば動物、植物又は微生物由 のコレステロールオキシダーゼの他、遺伝 工学的な手法により製造されるコレステロ ルオキシダーゼ等も用いることができ、コ ステロールオキシダーゼ(CHODI;協和発酵工業 社製)、コレステロールオキシダーゼ(CHODI;キ コーマン社製)、コレステロールオキシダー ゼ(CO-CE;キッコーマン社製)、コレステロール キシダーゼ(COO-321;東洋紡績社製)等の市販品 を用いることもできる。また、本発明におい ては、2種類以上のコレステロール酸化酵素 組み合わせて用いることもできる。

 コレステロール酸化酵素は、無修飾の酵素 あっても、化学的に修飾された酵素であっ もよい。化学的に修飾されたコレステロー 酸化酵素は、例えば前述の化学修飾剤を用 て、前述の化学修飾方法により作製するこ ができる。
 本発明に用いられるコレステロール酸化酵 の濃度としては、本発明のLDL-Cの測定を可 とする濃度であれば特に制限はないが、反 液中で0.001~800U/mLの濃度であることが好まし 、0.01~300U/mLの濃度であることがより好まし 。

 本発明におけるコレステロール脱水素酵 としては、酸化型補酵素の存在下にコレス ロールを酸化して還元型補酵素を生成する 力を有する酵素であれば特に制限はなく、 えば動物、植物又は微生物由来のコレステ ールデヒドロゲナーゼの他、遺伝子工学的 手法により製造されるコレステロールデヒ ロゲナーゼ等も用いることができる。コレ テロールデヒドロゲナーゼ“Amano” 5 (CHDH5 ;天野エンザイム社製)等の市販品を用いるこ もできる。また、本発明においては、2種類 以上のコレステロール脱水素酵素を組み合わ せて用いることもできる。コレステロール脱 水素酵素は、無修飾の酵素であっても、化学 的に修飾された酵素であってもよい。化学的 に修飾されたコレステロール脱水素酵素は、 例えば前述の化学修飾剤を用いて、前述の化 学修飾方法により作製することができる。

 本発明に用いられるコレステロール脱水素 素の濃度としては、本発明のLDL-Cの測定を 能とする濃度であれば特に制限はないが、 応液中で0.001~800U/mLの濃度であることが好ま く、0.01~300U/mLの濃度であることがより好ま い。
 本発明のコレステロール脱水素酵素を用い 測定法においては、酸化型補酵素が使用さ る。酸化型補酵素としては、例えばNAD、NADP 、チオ(thio)-NAD、チオ(thio)-NADP等が挙げられる 。

 本発明において用いられる界面活性剤と ては、ポリオキシエチレン分岐アルキルエ テル(以下POE分岐アルキルエーテルと略記す る)、ポリオキシエチレンポリオキシアルキ ン分岐アルキルエーテル(以下、POE・POA分岐 ルキルエーテルと略記する)、ポリオキシエ チレン・ポリオキシアルキレン縮合物(以下 POE・POA縮合物と略記する)及びポリオキシエ レン・ポリオキシアルキレンアルキルアリ ルエーテル(以下、POE・POAアルキルアリール エーテルと略記する)が挙げられる。以下、 れらの界面活性剤からなる群より選ばれる 面活性剤を化合物Aと略記する。

 POE分岐アルキルエーテルにおける分岐ア キルとしては炭素数6~30の例えば、イソヘキ シル、イソヘプチル、イソオクチル、イソノ ニル、イソデシル、イソウンデシル、イソド デシル、イソトリデシル、イソテトラデシル 、イソペンタデシル、イソヘキサデシル、イ ソヘプタデシル、イソオクタデシル、イソノ ナデシル、イソイコシル、オクチルドデシル 、イソヘネイコシル、イソドデシル、イソト リコシル、イソテトラコシル、デシルテトラ デシル、イソペンタコシル、イソヘキサコシ ル、ドデシルテトラデシル、イソヘプタコシ ル、イソオクタコシル、イソノナコシル、イ ソトリアコンシル等が挙げられるが、炭素数 10以上の分岐アルキルが好ましい。炭素数10 上の分岐アルキルとしては、例えばイソデ ル、イソウンデシル、イソドデシル、イソ リデシル、イソテトラデシル、イソペンタ シル、イソヘキサデシル、イソヘプタデシ 、イソオクタデシル、イソノナデシル、イ イコシル、オクチルドデシル、イソヘネイ シル、イソドデシル、イソトリコシル、イ テトラコシル、デシルテトラデシル、イソ ンタコシル、イソヘキサコシル、ドデシル トラデシル、イソヘプタコシル、イソオク コシル、イソノナコシル、イソトリアコン ル等が挙げられる。

 POE分岐アルキルエーテルのポリオキシエチ ンのオキシエチレンの重合度としては、好 しくは2~60であり、より好ましくは4~40であ 。
 POE分岐アルキルエーテルの具体例としては ノイゲンTDS200D、ノイゲンTDS-500F、ノイゲンS D150、ノイゲンSD300(以上、第一工業製薬社製) ノニオンIC235、ノニオンIC230、ノニオンIC235 ノニオンOD225、ノニオンOD230、ノニオンOD235( 以上、日本油脂社製)、EMALEX 1615、EMALEX 1625 EMALEX 1815、EMALEX 1820、EMALEX 1825、EMALEX OD-10 EMALEX OD-16、EMALEX OD-20、EMALEX OD-25、EMALEX OD -25JJ、EMALEX 2420、EMALEX 2425(以上、日本エマル ジョン社製)等が挙げられる。

 POE・POA分岐アルキルエーテルにおける分 アルキルとしては炭素数6~30の例えば、イソ ヘキシル、イソヘプチル、イソオクチル、イ ソノニル、イソデシル、イソウンデシル、イ ソドデシル、イソトリデシル、イソテトラデ シル、イソペンタデシル、イソヘキサデシル 、イソヘプタデシル、イソオクタデシル、イ ソノナデシル、オクチルドデシル、イソイコ シル、オクチルドデシル、イソヘネイコシル 、イソドコシル、イソトリコシル、イソテト ラコシル、デシルテトラデシル、イソペンタ コシル、デシルペンタデシル、イソヘキサコ シル、ドデシルテトラデシル、イソヘプタコ シル、イソオクタコシル、イソノナコシル、 イソトリアコンシル等が挙げられるが、炭素 数12以上の分岐アルキルが好ましい。炭素数1 2以上の分岐アルキルとしては、例えばイソ デシル、イソトリデシル、イソテトラデシ 、イソペンタデシル、イソヘキサデシル、 ソヘプタデシル、イソオクタデシル、イソ ナデシル、オクチルドデシル、イソイコシ 、オクチルドデシル、イソヘネイコシル、 ソドコシル、イソトリコシル、イソテトラ シル、デシルテトラデシル、イソペンタコ ル、デシルペンタデシル、イソヘキサコシ 、ドデシルテトラデシル、イソヘプタコシ 、イソオクタコシル、イソノナコシル、イ トリアコンシル等が挙げられる。

 POE・POA分岐アルキルエーテルにおけるポリ キシアルキレン(POA)としては、ポリオキシ チレン以外のポリオキシプロピレン、ポリ キシブチレン等が挙げられる。
 POE・POA分岐アルキルエーテルのポリオキシ チレンのオキシエチレンの重合度としては 好ましくは2~60であり、より好ましくは4~40 あり、ポリオキシアルキレンのオキシアル レンの重合度としては、好ましくは1~40であ 、より好ましくは1~20である。

 なお、本発明に用いられるPOE・POA分岐アル ルエーテルにおけるPOE・POAの重合様式とし はとくに制限はなく、例えば、ブロック重 型、ランダム重合型の重合様式のものが挙 られる。ブロック重合型としては、例えば ブロックコポリマー、トリブロックコポリ ー、テトラブロックコポリマー等が挙げら る。
 POE・POA分岐アルキルエーテルの具体例とし は、ユニルーブMIL-0822B(以上、日本油脂社製 )等が挙げられる。

 POE・POA縮合物におけるポリオキシアルキレ (POA)としては、ポリオキシエチレン以外の リオキシプロピレン、ポリオキシブチレン が挙げられる。
 POE・POA縮合物におけるポリオキシアルキレ (POA)の分子量としては、好ましくは500~6000で あり、より好ましくは1500~4000である。
 なお、本発明に用いられるPOE・POA縮合物に けるPOE・POAの重合様式としてはとくに制限 なく、例えば、ブロック重合型、ランダム 合型の重合様式のものが挙げられる。ブロ ク重合型としては、例えばジブロックコポ マー、トリブロックコポリマー、テトラブ ックコポリマー等が挙げられる。

 POE・POA縮合物としては、ポリオキシアルキ ンの分子量が1,500~4,000であるPOE・POA縮合物 好ましい。POE・POA縮合物を用いる場合は、 述のPOE・POAアルキルアリールエーテルと組 合わせて用いることが好ましい。
 POE・POA縮合物の具体例としては、プルロニ クL-121、プルロニックP-103、プルロニックF-1 08(以上、旭電化社製)、プロノンB-204、プロノ ンB-208(以上、日本油脂社製)等が挙げられる

 POE・POAアルキルアリールエーテルにおける ルキルとしては例えばオクチル、ノニル、 デシルなどが挙げられ、POE・POAアルキルア ールエーテルにおけるアリールとしてはフ ニル等が挙げられる。
 POE・POAアルキルアリールエーテルにおける リオキシアルキレン(POA)としては、ポリオ シエチレン以外のポリオキシプロピレン、 リオキシブチレン等が挙げられる。

 なお、本発明に用いられるPOE・POAアルキル リールエーテルにおけるPOE・POAの重合様式 してはとくに制限はなく、例えば、ブロッ 重合型、ランダム重合型の重合様式のもの 挙げられる。ブロック重合型としては、例 ばジブロックコポリマー、トリブロックコ リマー、テトラブロックコポリマー等が挙 られる。
 POE・POAアルキルアリールエーテルの具体例 しては、エマルゲンL40等(花王社製)等が挙 られる。

 本発明のLDL-Cの測定においては、界面活性 として、化合物Aを1種用いることも、2種以 用いることもできる。
 化合物Aの濃度としては、本発明のLDL-Cの測 方法を可能とする濃度であれば特に制限は いが、反応液中の濃度が0.0001~20%であること が好ましく、0.001~5%がより好ましい。

 本発明において用いられるポリアニオン しては、本発明のLDL-Cの測定を可能とする リアニオンであれば特に制限はなく、例え デキストラン硫酸もしくはその塩、ヘパリ もしくはその塩、リンタングステン酸又は の塩、硫酸化シクロデキストリン又はその 、硫酸化オリゴ糖又はその塩等が挙げられ が、デキストラン硫酸もしくはその塩が好 しい。デキストラン硫酸としては、例えば 子量が4万、8万、20万、50万、100万、200万等 デキストラン硫酸が挙げられる。硫酸化オ ゴ糖としては、例えば硫酸化アガロース、 酸化トレハロース、コンドロイチン硫酸等 挙げられる。塩としては、例えばナトリウ 塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウ 塩、マグネシウム塩等が挙げられる。また 本発明においては、ポリアニオンを2種以上 いてもよい。本発明のLDL-Cの測定における リアニオンの濃度としては、本発明のLDL-Cの 測定を可能とする濃度であれば特に制限はな いが、反応液中の濃度が0.0005~10%であること 好ましく、0.005~1%がより好ましい。

 本発明において用いられる水性媒体は、本 明のLDL-Cの測定を可能とする水性媒体であ ば特に制限はなく、例えば脱イオン水、蒸 水、緩衝液等を含み、緩衝液が好ましい。
 本発明のLDL-Cの測定方法におけるpHはLDL-Cの 量を妨げない範囲であればいずれでもよい 、設定するpHに応じた緩衝剤を用いること 望ましい。緩衝液に用いる緩衝剤としては 例えばトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ ン緩衝剤、リン酸緩衝剤、ホウ酸緩衝剤、グ ッドの緩衝剤等が挙げられる。

 グッドの緩衝剤としては、例えば2-モル リノエタンスルホン酸(MES)、ビス(2-ヒドロキ シエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メ タン(Bis-Tris)、N-(2-アセトアミド)イミノ二酢 (ADA)、ピペラジン-N,N’-ビス(2-エタンスルホ 酸)(PIPES)、N-(2-アセトアミド)-2-アミノエタ スルホン酸(ACES)、3-モルホリノ-2-ヒドロキシ プロパンスルホン酸(MOPSO)、N,N-ビス(2-ヒドロ シエチル)-2-アミノエタンスルホン酸(BES)、3 -モルホリノプロパンスルホン酸(MOPS)、N-〔ト リス(ヒドロキシメチル)メチル〕-2-アミノエ ンスルホン酸(TES)、2-〔4-(2-ヒドロキシエチ )-1-ピペラジニル〕エタンスルホン酸(HEPES) 3-〔N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ〕-2- ドロキシプロパンスルホン酸(DIPSO)、N-〔ト ス(ヒドロキシメチル)メチル〕-2-ヒドロキ -3-アミノプロパンスルホン酸(TAPSO)、ピペラ ン-N,N’-ビス(2-ヒドロキシプロパンスルホ 酸)(POPSO)、3-〔4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペ ジニル〕-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸( HEPPSO)、3-〔4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジ ニル〕プロパンスルホン酸〔(H)EPPS〕、N-〔ト リス(ヒドロキシメチル)メチル〕グリシン(Tri cine)、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン(B icine)、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-3- ミノプロパンスルホン酸(TAPS)、N-シクロヘキ シル-2-アミノエタンスルホン酸(CHES)、N-シク ヘキシル-3-アミノ-2-ヒドロキシプロパンス ホン酸(CAPSO)、N-シクロヘキシル-3-アミノプ パンスルホン酸(CAPS)等が挙げられる。

 緩衝液の濃度は測定に適した濃度であれば に制限はされないが、0.001~2.0mol/Lが好まし 、0.005~1.0mol/Lがより好ましい。
 本発明のLDL-Cの測定方法のための反応温度 、本発明のLDL-Cの測定方法を可能とする温度 であれば特に制限はないが、10~50℃が好まし 、30~40℃がより好ましい。汎用の自動分析 置での設定は通常37℃である。

 本発明のLDL-Cの測定方法のための反応時間 、本発明のLDL-Cの測定を可能とする反応時間 であれば特に制限はないが、1~60分間が好ま く、2~30分間がより好ましい。
 本発明のLDL-Cの測定においては、工程[1]は 例えば10~50℃、好ましくは30~40℃で、1~60分間 、好ましくは2~30分間行う。工程[2]は、例え 10~50℃、好ましくは30~40℃で、1~60分間、好ま しくは2~30分間行う。

 本発明のLDL-Cの測定において、工程[3]は 例えば反応により生成した過酸化水素や還 型補酵素を測定することにより行う。また 反応において消費される酸素量を測定する とにより行ってもよい。

 生成した過酸化水素の量は、例えば過酸 水素電極や過酸化水素測定用試薬を用いて 定することができる。過酸化水素測定用試 は、生成した過酸化水素を検出可能な物質 変換するための試薬である。検出可能な物 としては、例えば色素、発光等が挙げられ が、色素が好ましい。検出可能な物質が色 の場合には、過酸化水素測定用試薬は、酸 発色型色原体及びペルオキシダーゼ等の過 化活性物質を含有する。酸化発色型色原体 しては、例えば後述の酸化発色型色原体が げられる。検出可能な物質が発光の場合に 、過酸化水素測定用試薬は、化学発光物質 含有する。化学発光物質としては、例えば ミノール、イソルミノール、ルシゲニン、 クリジニウムエステル等が挙げられる。

 過酸化水素測定用試薬として、酸化発色 色原体及びペルオキシダーゼ等の過酸化活 物質を含有する試薬を用いる場合には、過 化水素は、過酸化活性物質の存在下に酸化 色型色原体と反応して色素を生成し、生成 た色素を測定することにより、定量するこ ができる。また、化学発光物質を含有する 酸化水素測定用試薬を用いる場合には、過 化水素は、化学発光物質と反応してフォト を生じ、生じたフォトンを測定することに り、定量することができる。

 酸化発色型色原体としては、例えばロイ 型色原体、酸化カップリング発色型色原体 が挙げられる。ロイコ型色原体は、過酸化 素及びペルオキシダーゼ等の過酸化活性物 の存在下、単独で色素へ変換される物質で る。具体的には、テトラメチルベンジジン o-フェニレンジアミン、10-N-カルボキシメチ ルカルバモイル-3,7-ビス(ジメチルアミノ)-10H- フェノチアジン(CCAP)、10-N-メチルカルバモイ -3,7-ビス(ジメチルアミノ)-10H-フェノチアジ (MCDP)、N-(カルボキシメチルアミノカルボニ )-4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルア ン ナトリウム塩(DA-64)、10-N-(カルボキシメ ルアミノカルボニル)-3,7-ビス(ジメチルアミ )-10H-フェノチアジン ナトリウム塩(DA-67)、4 ,4’-ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルアミン ビス〔3-ビス(4-クロロフェニル)メチル-4-ジ チルアミノフェニル〕アミン(BCMA)等が挙げ れる。

 酸化カップリング発色型色原体は、過酸化 素及びペルオキシダーゼ等の過酸化活性物 の存在下、2つの化合物が酸化的カップリン グして色素を生成する物質である。2つの化 物の組み合わせとしては、カプラーとアニ ン類との組み合わせ、カプラーとフェノー 類との組み合わせ等が挙げられる。
 カプラーとしては、例えば4-アミノアンチ リン(4-AA)、3-メチル-2-ベンゾチアゾリノンヒ ドラゾン等が挙げられる。

 アニリン類としては、N-(3-スルホプロピ )アニリン、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スル プロピル)-3-メチルアニリン(TOOS)、N-エチル-N -(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3,5-ジメチ アニリン(MAOS)、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-ス ルホプロピル)-3,5-ジメトキシアニリン(DAOS)、 N-エチル-N-(3-スルホプロピル)-3-メチルアニリ ン(TOPS)、N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3, 5-ジメトキシアニリン(HDAOS)、N,N-ジメチル-3- チルアニリン、N,N-ジ(3-スルホプロピル)-3,5- メトキシアニリン、N-エチル-N-(3-スルホプ ピル)-3-メトキシアニリン、N-エチル-N-(3-ス ホプロピル)アニリン、N-エチル-N-(3-スルホ ロピル)-3,5-ジメトキシアニリン、N-(3-スルホ プロピル)-3,5-ジメトキシアニリン、N-エチル- N-(3-スルホプロピル)-3,5-ジメチルアニリン、N -エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3- トキシアニリン、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3 -スルホプロピル)アニリン、N-エチル-N-(3-メ ルフェニル)-N’-サクシニルエチレンジアミ (EMSE)、N-エチル-N-(3-メチルフェニル)-N’-ア チルエチレンジアミン、N-エチル-N-(2-ヒド キシ-3-スルホプロピル)-4-フルオロ-3,5-ジメ キシアニリン(F-DAOS)、N-[2-(サクシニルアミノ )エチル]-2-メトキシ-5-メチルアニリン(MASE)、N -エチル-N-[2-(サクシニルアミノ)エチル]-2-メ キシ-5-メチルアニリン(Et-MASE)等が挙げられ 。

 フェノール類としては、フェノール、4-ク ロフェノール、3-メチルフェノール、3-ヒド キシ-2,4,6-トリヨード安息香酸(HTIB)等が挙げ られる。
 過酸化水素の測定において、過酸化活性物 の濃度は、測定に適した濃度であれば特に 限はないが、過酸化活性物質としてペルオ シダーゼを用いる場合は、1~100kU/Lが好まし 。また、酸化発色型色原体の濃度は、測定 適した濃度であれば特に制限はないが、0.01 ~10g/Lが好ましい。

 還元型補酵素の測定方法としては、例え 生成した還元型補酵素の吸光度を測定する 法、還元型補酵素測定用試薬を用いる方法 が挙げられる。還元型補酵素の吸光度を測 する方法における吸光度としては、300~500nm 好ましく、330~400nmがより好ましく、340nm付 が特に好ましい。還元型補酵素測定用試薬 、生成した還元型補酵素を検出可能な物質 変換するための試薬である。検出可能な物 としては、例えば色素等が挙げられる。検 可能な物質が色素の場合の還元型補酵素測 用試薬としては、例えばジアホラーゼ、電 キャリアー及び還元発色型色原体を含有す 試薬が挙げられる。電子キャリアーとして 、例えば1-メトキシ-5-メチルフェナジウムメ チルサルフェート等が挙げられる。還元型補 酵素測定用試薬として、ジアホラーゼ、電子 キャリアー及び還元発色型色原体を含有する 試薬を用いる場合には、還元発色型色原体が 変換されて生成した色素を測定することによ り、定量することができる。

 還元発色型色原体としては、例えば3-(4,5- ジメチル-2-チアゾリル)-2,5-ジフェニル-2H-テ ラゾリウム ブロミド(MTT)、2-(4-ヨードフェ ル)-3-(4-ニトロフェニル)-5-(2,4-ジスルホフェ ル)-2H-テトラゾリウム モノナトリウム塩(WS T-1)、2-(4-ヨードフェニル)-3-(2,4-ジニトロフェ ニル)-5-(2,4-ジスルホフェニル)-2H-テトラゾリ ム モノナトリウム塩(WST-3)等が挙げられる

 (LDL-C測定用キット)
 本発明のLDL-C測定用キットは、本発明のLDL-C 測定方法に用いることができ、保存、流通及 び使用適した形態である。本発明のLDL-C測定 キットとしては、例えば2試薬系のキット、 3試薬系のキット等が挙げられるが、第一試 と第二試薬とからなる2試薬系が好ましい。

 第一試薬と第二試薬とからなる2試薬系の LDL-C測定用キットにおいては、コレステロー エステル加水分解酵素は、第一試薬に含有 れ、要すれば第二試薬にも含有される。コ ステロールエステル加水分解酵素及びコレ テロール酸化酵素を用いるLDL-C測定に用い れる2試薬系のLDL-C測定用キットにおいては コレステロール酸化酵素は第一試薬に含有 れず、第二試薬に含有される。また、コレ テロールエステル加水分解酵素、コレステ ール脱水素酵素及び酸化型補酵素を用いるLD L-C測定に用いられる2試薬系のLDL-C測定用キッ トにおいては、コレステロール脱水素酵素は 第一試薬に含有されず、第二試薬に含有され 、酸化型補酵素は第一試薬、第二試薬のいず れか又は両方に含有される。

 第二試薬に配置される化合物Aとしては、炭 素数10以上の分岐アルキルを持つPOE分岐アル ルエーテル、炭素数12以上の分岐アルキル 持つPOE・POA分岐アルキルエーテル又はPOE・PO A縮合物とPOE・POAアルキルアリールエーエル の組み合わせが好ましい。
 ポリアニオンは第一試薬、第二試薬のいず か又は両方に含有されてもよい。

 過酸化水素測定用試薬は、第一試薬、第 試薬のいずれか又は両方に含有されてもよ が、当該試薬が酸化カップリング型色原体 含有する場合には、酸化カップリング型色 体の2つの化合物、すなわち、カプラーとア ニリン類、又は、カプラーとフェノール類は それぞれ別々の試薬に含有される態様が好ま しい。還元性補酵素測定用試薬は、第一試薬 、第二試薬のいずれか又は両方に含有されて もよいが、第一試薬、第二試薬の両方に含有 されることが好ましい。

 本発明のLDL-C測定用キットには、必要に じて、水性媒体、安定化剤、防腐剤、影響 質消去剤、反応促進剤等が含有されてもよ 。水性媒体としては、例えば前述の水性媒 等が挙げられる。安定化剤としては、例え エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、シュークロ ス、塩化カルシウム等が挙げられる。防腐 としては、例えばアジ化ナトリウム、抗生 質等が挙げられる。影響物質消去剤として 、例えばアスコルビン酸の影響を消去する めのアスコルビン酸オキシダーゼ等が挙げ れる。反応促進剤としては、例えばコリパ ゼ、ホスホリパーゼ等の酵素、硫酸ナトリ ム、塩化ナトリウム等の塩類等が挙げられ 。

 本発明のLDL-C測定用キットは、凍結乾燥さ た状態でも、水性媒体に溶解された状態で よい。凍結乾燥された状態の試薬を用いて 体中のLDL-Cを測定する場合には、当該試薬は 水性媒体に溶解して使用される。該水性媒体 としては、例えば前述の水性媒体等が挙げら れる。
 本発明のLDL-C測定用キットとしては、例え 以下の態様のキットが挙げられるがこれら 本発明の範囲を何ら限定するものではない

  キット1
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、過 化水素測定用試薬
第二試薬
 コレステロール酸化酵素、過酸化水素測定 試薬、化合物A(要すれば、コレステロール ステル加水分解酵素)
キット2
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、過 化水素測定用試薬、ポリアニオン
第二試薬
 コレステロール酸化酵素、過酸化水素測定 試薬、化合物A(要すれば、コレステロール ステル加水分解酵素)
キット3
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、過 化水素測定用試薬
第二試薬
 コレステロール酸化酵素、過酸化水素測定 試薬、化合物A、ポリアニオン(要すれば、 レステロールエステル加水分解酵素)
キット4
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、過 化水素測定用試薬、ポリオニオン
第二試薬
 コレステロール酸化酵素、過酸化水素測定 試薬、化合物A、ポリアニオン(要すれば、 レステロールエステル加水分解酵素)

キット5
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素
第二試薬
 コレステロール酸化酵素、化合物A(要すれ 、コレステロールエステル加水分解酵素)
キット6
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、ポ アニオン
第二試薬
 コレステロール酸化酵素、化合物A(要すれ 、コレステロールエステル加水分解酵素)
キット7
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素
第二試薬
 コレステロール酸化酵素、化合物A、ポリア ニオン(要すれば、コレステロールエステル 水分解酵素)
キット8
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、ポ オニオン
第二試薬
 コレステロール酸化酵素、化合物A、ポリア ニオン(要すれば、コレステロールエステル 水分解酵素)
キット9
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素、還元型補酵素測定試薬
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、還元型補酵素 定試薬、化合物A(要すれば、コレステロー エステル加水分解酵素)
キット10
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素、還元型補酵素測定試薬
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、還元型補酵素 定試薬、化合物A、ポリアニオン(要すれば コレステロールエステル加水分解酵素)
キット11
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素、還元型補酵素測定試薬、ポリア オン
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、還元型補酵素 定試薬、化合物A(要すれば、コレステロー エステル加水分解酵素)
キット12
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素、還元型補酵素測定試薬、ポリア オン
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、還元型補酵素 定試薬、化合物A、ポリアニオン(要すれば コレステロールエステル加水分解酵素)

キット13
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、還 型補酵素測定試薬
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 還元型補酵素測定試薬、化合物A(要すれば コレステロールエステル加水分解酵素)
キット14
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、還 型補酵素測定試薬
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 還元型補酵素測定試薬、化合物A、ポリアニ オン(要すれば、コレステロールエステル加 分解酵素)
キット15
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、還 型補酵素測定試薬、ポリアニオン
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 還元型補酵素測定試薬、化合物A(要すれば コレステロールエステル加水分解酵素)
キット16
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、還 型補酵素測定試薬、ポリアニオン
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 還元型補酵素測定試薬、化合物A、ポリアニ オン(要すれば、コレステロールエステル加 分解酵素)

キット17
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素、還元型補酵素測定試薬
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 還元型補酵素測定試薬、化合物A(要すれば コレステロールエステル加水分解酵素)
キット18
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素、還元型補酵素測定試薬
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 還元型補酵素測定試薬、化合物A、ポリアニ オン(要すれば、コレステロールエステル加 分解酵素)
キット19
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素、還元型補酵素測定試薬、ポリア オン
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 還元型補酵素測定試薬、化合物A(要すれば コレステロールエステル加水分解酵素)
キット20
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素、還元型補酵素測定試薬、ポリア オン
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 還元型補酵素測定試薬、化合物A、ポリアニ オン(要すれば、コレステロールエステル加 分解酵素)

キット21
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、化合物A(要す ば、コレステロールエステル加水分解酵素)
キット22
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、化合物A、ポリ アニオン(要すれば、コレステロールエステ 加水分解酵素)
キット23
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素、ポリアニオン
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、化合物A(要す ば、コレステロールエステル加水分解酵素)
キット24
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素、ポリアニオン
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、化合物A、ポリ アニオン(要すれば、コレステロールエステ 加水分解酵素)

キット25
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 化合物A(要すれば、コレステロールエステ 加水分解酵素)
キット26
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 化合物A、ポリアニオン(要すれば、コレス ロールエステル加水分解酵素)
キット27
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、ポ アニオン
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 化合物A(要すれば、コレステロールエステ 加水分解酵素)
キット28
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、ポ アニオン
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 化合物A、ポリアニオン(要すれば、コレス ロールエステル加水分解酵素)

キット29
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 化合物A(要すれば、コレステロールエステ 加水分解酵素)
キット30
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 化合物A、ポリアニオン(要すれば、コレス ロールエステル加水分解酵素)
キット31
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素、ポリアニオン
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 化合物A(要すれば、コレステロールエステ 加水分解酵素)
キット32
第一試薬
 コレステロールエステル加水分解酵素、酸 型補酵素、ポリアニオン
第二試薬
 コレステロール脱水素酵素、酸化型補酵素 化合物A、ポリアニオン(要すれば、コレス ロールエステル加水分解酵素)

 以下、実施例により本発明をより詳細に説 するが、これらは本発明の範囲を何ら限定 るものではない。尚、本実施例、比較例及 試験例においては、下記メーカーの試薬、 素及び界面活性剤を使用した。
試薬
 MOPS(同仁化学研究所社製)
 MES(同仁化学研究所社製)
 EMSE(ダイトーケミックス社製)
 硫酸ナトリウム(関東化学社製)
 デキストラン硫酸ナトリウム(分子量50万)( ルカ社製)
 4-アミノアンチピリン(埼京化成社製)
 イントラリピッド20%(TERUMO社製)
酵素
 ペルオキシダーゼ(東洋紡績社製)
 CHODI(コレステロール酸化酵素;キッコーマン 社製)
 LPL-311(コレステロールエステル加水分解酵 ;東洋紡績社製)

界面活性剤
 ノニオンK220(POEラウリルエーテル;日本油脂 製)
 ニッコールBC-20TX(POEセチルエーテル;ニッコ ル社製)
 ノニオンS220(POEステアリルエーテル;日本油 社製)
 ニッコールBB-20(POEベヘニルエーテル;ニッコ ール社製)
 ナイミーンL207(POEドデシルアミン;日本油脂 製)
 ポリスターA1060(高分子型陰イオン;日本油脂 社製)
 ノニオンLT-211(POEソルビタンモノラウレート ;日本油脂社製)
化合物A
POE分岐アルキルエーテル
 ノイゲンTDS200D(第一工業製薬社製)
 ノイゲンSD150 (第一工業製薬社製)
 ノニオンIC235(日本油脂社製)
 EMALEX OD25(日本エマルジョン社製)
 EMALEX OD25JJ(日本エマルジョン社製)
 ノニオンOD235(日本油脂社製)
 EMALEX 2425(日本エマルジョン社製)
 EMALEX 1625(日本エマルジョン社製)
POE・POA分岐アルキルエーテル
 ユニルーブMIL-0822B(日本油脂社製)
POE・POP縮合物
 プルロニックL121(旭電化社製)
POE・POAアルキルアリールエーテル
 エマルゲンL40(花王社製)

 以下の第一試薬(試薬A)及び第二試薬(試薬a1~ a7,a12)からなるLDL-C測定用キット(キットAa1~Aa7, Aa12)を調製した。
第一試薬(試薬A)
 MES(pH6.2)            20 mmol/L
 硫酸ナトリウム               2 g/L
 EMSE                  0.3 g/L
 LPL-311               0.5 kU/L
 ペルオキシダーゼ              10 kU /L
第二試薬(試薬a1~a7)
 MOPS(pH6.8)           20 mmol/L
 4-アミノアンチピリン           0.5 g/ L
 ペルオキシダーゼ              20 kU /L
 CHODI                 3.0 kU/L
 化合物A  [第1表の化合物A(第二試薬)の欄に 示す種類と濃度]

比較例1
 以下の第一試薬(試薬A)及び第二試薬(試薬a0) からなるLDL-C測定用キット(キットAa0)を調製 た。
第一試薬(試薬A)
 MES(pH6.2)            20 mmol/L
 硫酸ナトリウム               2 g/L
 EMSE                  0.3 g/L
 LPL-311               0.5 kU/L
 ペルオキシダーゼ              10 kU /L
第二試薬(試薬a0)
 MOPS(pH6.8)           20 mmol/L
 4-アミノアンチピリン           0.5 g/ L
 ペルオキシダーゼ              20 kU /L
 CHODI                 3.0 kU/L

 実施例1及び比較例1の各キットを用いて、 ト血清30検体中のLDL-Cを以下の手順により測 した。
(1)検量線の作成
 標準液として、生理食塩水(LDL-C濃度:0.0mg/dL) 及び血清(LDL-C濃度:122mg/dL)を、実施例1及び比 例1の各キットを用いて、それぞれ日立7170S 自動分析装置により、LDL-C濃度と「吸光度 との間の関係を示す検量線を作成した。
 ここでの「吸光度」とは、以下の反応で測 された2つの吸光度(E1及びE2)を基に、E2からE 1を差し引くことにより得られた値を表す。
 反応セルへ標準液(2μL)と第一試薬(0.15mL)と 添加し37℃で5分間加温し、反応液の吸光度(E 1)を主波長600nm、副波長700nmで測定し、次いで 、この反応液に第二試薬(0.05mL)を添加しさら 37℃で5分間加温し、反応液の吸光度(E2)を主 波長600nm、副波長700nmで測定した。

(2)ヒト血清検体と実施例1及び比較例1の各キ トとの反応による当該検体における「吸光 」の測定
 (1)の検量線の作成において用いた標準液の わりにヒト血清検体を用いる以外は(1)の「 光度」の算出方法と同様の方法により、当 検体に対する「吸光度」を測定した。
(3)ヒト血清検体中のLDL-C濃度の決定
 (2)で測定出した「吸光度」と、(1)で作成し 検量線とから、各検体中のLDL-C濃度を決定 た。

 次いで、キットとして市販されているLDL-C 定用キットであるデタミナーL LDL-C(協和メ ックス社製)を用いて、検体として同じヒト 清30検体を用いて、上記と同様の手順によ 、それぞれの検体中のLDL-Cを測定した。
 実施例1及び比較例1の各キットと、デタミ ーL LDL-Cキットとを用いた測定との間の相関 係数を第1表に示す。

 第1表より、化合物Aを含有するキット(キ トAa1~Aa7,Aa12)を用いた測定においては、化合 物Aを含有しないキット(キットAa0)を用いた測 定に比較して、デタミナーL LDL-Cを用いた測 との間に、より良い相関関係が認められる とが判明した。

 以下の第一試薬(試薬B)及び第二試薬(試薬a1, a2、a5,a12)からなるLDL-C測定用キット(Ba1、Ba2、 Ba5,Ba12)を調製した。
第一試薬(試薬B)
 MES(pH6.2)            20 mmol/L
 硫酸ナトリウム               2 g/L
 EMSE                  0.3 g/L
 デキストラン硫酸ナトリウム         1  g/L
 LPL-311               0.5 kU/L
 ペルオキシダーゼ              10 kU /L
第二試薬(試薬a1,a2,a5)
 MOPS(pH6.8)           20 mmol/L
 4-アミノアンチピリン           0.5 g/ L
 ペルオキシダーゼ              20 kU /L
 CHODI                 3.0 kU/L
 化合物A  [第2表の化合物A(第二試薬)の欄に 示す種類と濃度]

比較例2
 以下の第一試薬(試薬B)及び第二試薬(試薬a0) からなるLDL-C測定用キット(Ba0)を調製した。
第一試薬(試薬B)
 MES(pH6.2)            20 mmol/L
 硫酸ナトリウム               2 g/L
 EMSE                  0.3 g/L
 デキストラン硫酸ナトリウム         1  g/L
 LPL-311               0.5 kU/L
 ペルオキシダーゼ              10 kU /L
第二試薬(試薬a0)
 MOPS(pH6.8)           20 mmol/L
 4-アミノアンチピリン           0.5 g/ L
 ペルオキシダーゼ              20 kU /L
 CHODI                 3.0 kU/L

 キットとして、実施例2のAa1、Aa2、Aa5、Aa1 2、実施例3、比較例1並びに比較例2の各キッ を用いて、検体として、実施例2で使用した 体と同じヒト血清30検体を用いて、実施例2 同様の方法により、デタミナーL LDL-Cを用 た測定との相関係数を算出した。その結果 第2表に示す。

 第2表より、ポリアニオンを含有するキッ トにおいても、デタミナーL LDL-Cを用いた測 との間に良好な相関関係が認められること 判った。また、ポリアニオンを含有するキ トは、ポリアニオンを含有しないキットと 較して、デタミナーL LDL-Cを用いた測定と 間に、より良好な相関関係が認められるこ が判った。

 以下の第一試薬(試薬C)及び第二試薬(試薬a3, a7~a11)からなるLDL-C測定用キット(キットCa3、Ca 7~Ca11)を調製した。
第一試薬(試薬C)
 MOPS(pH6.5)           20 mmol/L
 硫酸ナトリウム               2 g/L
 デキストラン硫酸ナトリウム         1  g/L
 EMSE                  0.3 g/L
 LPL-311               0.5 kU/L
 ペルオキシダーゼ              10 kU /L
第二試薬(試薬a3,a7~a11)
 MOPS(pH6.8)           20 mmol/L
 4-アミノアンチピリン           0.5 g/ L
 ペルオキシダーゼ              20 kU /L
 CHODI                 3.0 kU/L
 化合物A [第3表の化合物A(第二試薬)の欄に す種類と濃度]

比較例3
 以下の第一試薬(試薬C)及び第二試薬(試薬b1~ b4)からなるキット(キットCb1~Cb4)を調製した。
第一試薬(試薬C)
 MOPS(pH6.5)           20 mmol/L
 硫酸ナトリウム               2 g/L
 デキストラン硫酸ナトリウム         1  g/L
 EMSE                  0.3 g/L
 LPL-311               0.5 kU/L
 ペルオキシダーゼ              10 kU /L
第二試薬(試薬b1~b4)
 MOPS(pH6.8)           20 mmol/L
 4-アミノアンチピリン           0.5 g/ L
 ペルオキシダーゼ              20 kU /L
 CHODI                 3.0 kU/L
 界面活性剤 [第4表の界面活性剤の欄に示す 種類と濃度]

 実施例5及び比較例3のキットを用いて、ヒ 血清40検体中のLDL-Cを実施例2と同様な方法に より測定した。
 次いで、キットとして、LDL-C測定用キット あるデタミナーL LDL-C(協和メデックス社製) 用いて、検体として同じヒト血清40検体を いて、同様の手順により、それぞれの検体 のLDL-Cを測定した。

 実施例としてキットCa3、Ca7~Ca11、比較例 してキットCb1~Cb4を用いた測定と、デタミナ L LDL-Cを用いた測定との間の相関係数を第5 に示す。

 第5表より、 POE分岐アルキルエーテルを 有する実施例5のキット(キットCa3、Ca7~Ca11) 用いた測定においては、POE直鎖アルキルエ テルを含有する比較例3のキット(キットCb1~Cb 4)を用いた測定に比較して、デタミナーL LDL- Cを用いた測定との間に、より良い相関関係 認められることが判明した。

比較例4
 以下の第一試薬(試薬C)及び第二試薬(試薬b5~ b7)からなるキット(キットCb5~Cb7)を調製した。
第一試薬(試薬C)
 MOPS(pH6.5)           20 mmol/L
 硫酸ナトリウム               2 g/L
 デキストラン硫酸ナトリウム         1  g/L
 EMSE                  0.3 g/L
 LPL-311               0.5 kU/L
 ペルオキシダーゼ              10 kU /L
第二試薬(試薬b5~b7)
 MOPS(pH6.8)           20 mmol/L
 4-アミノアンチピリン           0.5 g/ L
 ペルオキシダーゼ              20 kU /L
 CHODI                 3.0 kU/L
 界面活性剤 [第6表の界面活性剤の欄に示す 種類と濃度]

比較例5
 比較例4のキットを用いて、ヒト血清40検体 のLDL-Cを実施例2と同様な方法により測定し 。
 次いで、キットとして、LDL-C測定用キット あるデタミナーL LDL-C(協和メデックス社製) 用いて、検体として実施例6で用いたヒト血 清40検体を用いて、同様の手順により、それ れの検体中のLDL-Cを測定した。
 比較例としてキットCb5~Cb7を用いた測定と、 デタミナーL LDL-Cを用いた測定との間の相関 数を第6表に示す。

 第6表より、POE分岐アルキルエーテルを含 有する実施例5のキット(キットCa3、Ca7~Ca11)を いた測定においては、化合物A以外の界面活 性剤を含有する比較例4のキット(キットCb5~Cb7 )を用いた測定に比較して、デタミナーL LDL-C を用いた測定との間に、より良い相関関係が 認められることが判明した。

 以下の、コレステロールエステル加水分解 素を含有する第一試薬(試薬C)及びコレステ ールエステル加水分解酵素を含有しない第 試薬(試薬a3、a4、a6、a7)からなるLDL-C測定用 ット(キットCa3、Ca4、Ca6、Ca7)を調製した。
第一試薬(試薬C)
 MOPS(pH6.5)           20 mmol/L
 硫酸ナトリウム               2 g/L
 デキストラン硫酸ナトリウム         1  g/L
 EMSE                  0.3 g/L
 LPL-311               0.5 kU/L
 ペルオキシダーゼ              10 kU /L
第二試薬(試薬a3、a4、a6、a7)
 MOPS(pH6.8)           20 mmol/L
 4-アミノアンチピリン           0.5 g/ L
 ペルオキシダーゼ              20 kU /L
 CHODI                 3.0 kU/L
 化合物A [第7表の化合物A(第二試薬)の欄に す種類と濃度]

比較例6
 以下の、コレステロールエステル加水分解 素を含有しない第一試薬(試薬D)及びコレス ロールエステル加水分解酵素を含有する第 試薬(試薬d1、d2、d3、d4)からなるLDL-C測定用 ット(キットDd1、Dd2、Dd3、Dd4)を調製した。
第一試薬(試薬D)
 MOPS(pH6.5)           20 mmol/L
 硫酸ナトリウム               2 g/L
 デキストラン硫酸ナトリウム         1  g/L
 EMSE                  0.3 g/L
 ペルオキシダーゼ              10 kU /L
第二試薬(試薬d1、d2、d3、d4)
 MOPS(pH6.8)           20 mmol/L
 4-アミノアンチピリン           0.5 g/ L
 ペルオキシダーゼ              20 kU /L
 LPL-311               1.5 kU/L
 CHODI                 3.0 kU/L
 化合物A [第8表の化合物A(第二試薬)の欄に す種類と濃度]

 キットとして、実施例7及び比較例6のキ トを用いて、検体として、実施例6で使用し 検体と同じヒト血清40検体を用いて、実施 6と同様の方法により、デタミナーL LDL-Cを いた測定との相関係数を算出した。その結 も合わせて第9表に示す。

 第9表より、第一試薬にLPL-311を含有する 施例7のキット(キットCa3、Ca4、Ca6、Ca7)を用 た測定においては、第二試薬にLPL-311を含有 る比較例6のキット(キットDd1、Dd2、Dd3、Dd4) 用いた測定に比較して、デタミナーL LDL-C 用いた測定との間に、より良い相関関係が められることが判明した。

 本発明により、動脈硬化などの疾患の診 に有用なLDL-Cの測定方法及び測定用キット 提供される。