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Title:
METHOD FOR MANUFACTURING ELECTRONIC COMPONENT PACKAGE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/004808
Kind Code:
A1
Abstract:
A lid fixing ring is arranged on a metalized region formed on an electronic component package main body. Then, spot-heating is performed to a part of the lid fixing ring to partially melt a brazing filler metal, and the lid fixing ring is temporarily fixed on the metalized region. Then, the electronic component package main body is heated to entirely melt the brazing filler metal and the lid fixing ring is fixed on the metalized region. Thus, the electronic component package is highly accurately manufactured to be applicable to miniaturization of electronic component.

Inventors:
MOMOSE KAZUHISA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/001747
Publication Date:
January 08, 2009
Filing Date:
July 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
AKIM CORP (JP)
MOMOSE KAZUHISA (JP)
International Classes:
H01L23/02
Foreign References:
JP2001148436A2001-05-29
JP2001352003A2001-12-21
JP2006179740A2006-07-06
JP2003001428A2003-01-08
JP2003133449A2003-05-09
Attorney, Agent or Firm:
SAHARA, Masashi et al. (794Suzuya 2-chome,Chuou-ku, Saitama-sh, Saitama 13, JP)
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Claims:
 電子部品パッケージ本体に形成されるメタライズ領域に対して、リッド固定リングを配置するリング配置ステップと、
 前記リッド固定リングの一部をスポット加熱し、ろう材を利用して前記リッド固定リングを前記メタライズ領域に仮固定するリング仮固定ステップと、
 前記リッド固定リングが仮固定された前記電子部品パッケージ本体を加熱して前記ろう材の全体的に溶融させ、前記リッド固定リングを前記メタライズ領域に固定させるリング固定ステップと、
 を備えることを特徴とする電子部品パッケージの製造方法。
 前記リッド固定リングには、前記ろう材が予めコーティングされていることを特徴とする請求の範囲1記載の電子部品パッケージの製造方法。
 電子部品パッケージ本体に形成されるメタライズ領域に対して、ろう材を配置するろう材配置ステップを更に備え、
 前記リング配置ステップでは、
 前記ろう材の上にリッド固定リングを配置することを特徴とする、請求の範囲1記載の電子部品パッケージの製造方法。
 前記メタライズ領域は、電子部品パッケージ本体における凹部近傍に形成されることを特徴とする請求の範囲1、2又は3記載の電子部品パッケージの製造方法。
 前記リング仮固定ステップにおいて、前記リッド固定リングに溶接電極を当接させて、溶接電流により前記ろう材を部分的に溶融させることを特徴とする請求の範囲1乃至4のいずれか記載の電子部品パッケージの製造方法。
 前記リッド固定リングが方形の環状に構成されており、
 前記リング仮固定ステップにおいて、前記リッド固定リングの隅部を部分的に加熱して、前記メタライズ領域に仮固定することを特徴とする請求の範囲1乃至5のいずれか記載の電子部品パッケージ製造方法。
 前記リング仮固定ステップにおいて、窒素雰囲気中において、前記リッド固定リングを部分的に加熱して、前記メタライズ領域に仮固定することを特徴とする請求の範囲1乃至6のいずれか記載の電子部品パッケージ製造方法。
 請求の範囲1乃至7のいずれか記載の電子部品パッケージ製造方法によって製造されたことを特徴とする電子部品パッケージ。
 電子部品パッケージ本体に形成されるメタライズ領域に対してリッド固定リング搬送して位置決め・配置するリング配置手段と、
 前記リッド固定リングの一部をスポット加熱してろう材を部分的に溶融させ、前記リッド固定リングを前記メタライズ領域に仮固定させるスポット加熱手段と、
 前記リッド固定リングが仮固定された前記電子部品パッケージ本体の全体を加熱して前記ろう材を全体的に溶融させ、前記リッド固定リングを前記メタライズ領域に固定すリング固定用加熱手段と、
 を備えることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置。
Description:
電子部品パッケージ製造方法

 本発明は、電子部品パッケージの製造方 等に関する。

 水晶振動子等の各種電子部品は、電子部 パッケージの内部に水晶等の各種機能部材 収容して構成される。この電子部品パッケ ジは、特開平8-46075号公報に開示されている ように、主に、セラミックによって構成され るパッケージ本体と、このパッケージ本体に 形成されるメタライズ領域と、このメタライ ズ領域にろう材を介して固定されるシームリ ングと、このシームリングに対してシーム溶 接によって固定されるリッド(蓋)を備える。 ッケージ本体は箱状部材であり、機能部材 収容する凹部を中央に備える。メタライズ 域は、このパッケージ本体の凹部の開口の 囲に形成されており、タングステンやモリ デン等にNiメッキを施して構成される。

 図11に示されるように、この電子部品パ ケージを製造する場合、ベースに対して上 に突出する凸部を有するパッケージ専用治 を用いる。この凸部に対して、環状のシー リング及びろう材をこの順に積層しておき 更に、パッケージ本体の凹部を下向きに保 して、この凹部を専用治具の凸部に嵌めこ 。このまま、加熱炉によって全体を加熱し ろう材を溶融させれば、シームリングが、 子部品パッケージのメタライズ領域にろう けされる。

 なお、パッケージ専用治具は、加熱時に う材の付着を回避するためにカーボン素材 採用される。

 シームリングが固定された電子部品パッ ージ本体の凹部等に機能部材を適宜配置し リッドをシーム溶接することで内部を密閉 れば、電子部品が完成する。

 現在、電子部品の小型化が著しく進展し いる。この結果、シームリングの幅方向寸 も小さくなり、例えばこの寸法が0.2~0.3mm程 となるような電子部品も存在している。シ ムリングの幅が小さくなると、パッケージ 体(メタライズ領域)に対するシームリング 位置決め精度を高めなければならない。

 しかし、従来の製造方法では、電子部品 ッケージの円滑な組み立てを実現するため 、専用治具の凸部とシームリングの間、及 同凸部とパッケージ本体の凹部の間に、あ 程度のガタ(隙間)を確保しなければならず 位置決め精度を高めるのが困難であるとい 問題があった。

 また、電子部品パッケージの量産工程で 、パッケージ本体に分割される前の中間プ ート材(いわゆる集合基板)を用いることが い。即ちセラミックプレートに複数の凹部 形成された中間プレート材に対して、シー リングをまとめて固定していき、その後に この中間プレート材を分断して電子部品パ ケージを得る。この場合、専用治具もこの 間プレート材に合わせた構造にする必要が り、中間プレート材の各凹部に対応した複 の凸部を備えなければならない。量産工程 は、専用治具の全ての凸部にシームリング ろう材を設置した状態で、上方から中間プ ート材を嵌め合わせ、そのまま加熱炉に搬 してシームリングをまとめて固定する。

 しかし、この中間プレート材は、セラミ クの焼成によって製造されることから、焼 時の収縮によって最大数%の形状誤差が生じ る。形状誤差に対応するには、中間プレート 材の各凹部と、専用治具の凸部のガタを大き く設定しておくか、中間プレート材の形状誤 差をランク分けして、各ランクに対応した専 用治具を予め用意する必要があり、いすれに しろ、組み立て精度が悪化したり、製造コス トが増大したりする要因になっていた。

 更に、これらの専用治具は、カーボン素 によって構成されているため、パッケージ 体やシームリングとの接触により摩耗し、 の異物によってシームリングが適切にろう けされない等、製造品質を低下させる要因 なっていた。

 本発明は上記問題点に鑑みてなされたも であり、高品質で、且つ電子部品の小型化 柔軟に対応可能な電子部品パッケージの製 方法を提供することを目的としている。

 本発明者の鋭意研究によって、上記目的 下記の手段によって達成される。

 上記目的を達成する本発明は、電子部品 ッケージ本体に形成されるメタライズ領域 対して、リッド固定リングを配置するリン 配置ステップと、前記リッド固定リングの 部をスポット加熱し、ろう材を利用して前 リッド固定リングを前記メタライズ領域に 固定するリング仮固定ステップと、前記リ ド固定リングが仮固定された前記電子部品 ッケージ本体を加熱して前記ろう材の全体 に溶融させ、前記リッド固定リングを前記 タライズ領域に固定させるリング固定ステ プと、を備えることを特徴とする電子部品 ッケージの製造方法である。

 上記目的を達成する電子部品パッケージ 製造方法は、上記発明において、前記リッ 固定リングには、前記ろう材が予めコーテ ングされていることを特徴とする。

 上記目的を達成する電子部品パッケージ 製造方法は、上記発明において、電子部品 ッケージ本体に形成されるメタライズ領域 対して、ろう材を配置するろう材配置ステ プを更に備え、前記リング配置ステップで 、前記ろう材の上にリッド固定リングを配 することを特徴とする。

 上記目的を達成する電子部品パッケージ 製造方法は、上記発明において、前記メタ イズ領域は、電子部品パッケージ本体にお る凹部近傍に形成されることを特徴とする

 上記目的を達成する電子部品パッケージ 製造方法は、上記発明の前記リング仮固定 テップにおいて、前記リッド固定リングに 接電極を当接させて、溶接電流により前記 う材を部分的に溶融させることを特徴とす 。

 上記目的を達成する電子部品パッケージ 製造方法は、上記発明において、前記リッ 固定リングが方形の環状に構成されており 前記リング仮固定ステップにおいて、前記 ッド固定リングの隅部を部分的に加熱して 前記メタライズ領域に仮固定することを特 とする。

 上記目的を達成する電子部品パッケージ 製造方法は、上記発明の前記リング仮固定 テップにおいて、窒素雰囲気中において、 記リッド固定リングを部分的に加熱して、 記メタライズ領域に仮固定することを特徴 する。

 上記目的を達成する電子部品パッケージ 、上記発明のいずれか記載の電子部品パッ ージ製造方法によって製造されたことを特 とする。

 上記目的を達成する本発明は、電子部品 ッケージ本体に形成されるメタライズ領域 対してリッド固定リング搬送して位置決め 配置するリング配置手段と、前記リッド固 リングの一部をスポット加熱してろう材を 分的に溶融させ、前記リッド固定リングを 記メタライズ領域に仮固定させるスポット 熱手段と、前記リッド固定リングが仮固定 れた前記電子部品パッケージ本体の全体を 熱して前記ろう材を全体的に溶融させ、前 リッド固定リングを前記メタライズ領域に 定すリング固定用加熱手段と、を備えるこ を特徴とする電子部品パッケージの製造装 である。

 本発明によれば、小型で高品質な電子部 パッケージが得られるという優れた効果を し得る。

本発明の実施の形態に係る電子部品パ ケージ製造装置の概略構成を示す正面図 同製造装置によって製造される電子部 パッケージの構造を示す組み立て斜視図 同電子部品パッケージの中間シート材 ある集合基板を示す斜視図 同電子部品パッケージの製造工程を示 断面図 同電子部品パッケージの製造工程を示 断面図 同電子部品パッケージのスポット加熱 域を示す斜視図 同製造装置の他の構成例を示す部分拡 図 同製造装置の他の構成例を示す部分拡 図 同電子部品パッケージの他の構造例を す組み立て斜視図 同電子部品パッケージの他の構造例を 示す組み立て斜視図 従来の電子部品パッケージの製造方法 を示す断面図

 以下、図面を参照しながら本発明の実施 形態の例について詳細に説明する。

 図1には、本発明の実施形態に係る電子部 品パッケージ製造装置1(以下製造装置1)の全 構成が示されている。この製造装置1は、集 基板搭載テーブル2、ろう材配置アーム3、 ング配置アーム4、スポット溶接装置5、加熱 炉6(図示省略)、隔離カバー7を備える。集合 板搭載テーブル2には、集合基板50が位置決 配置される。

 ろう材配置アーム3及びリング配置アーム 4、それぞれ、被搬送物を把持するチャック 3A、4Aと、このチャック部3A、4Aを上下動させ るZ軸部3B、4Bと、チャック部3A、4Aを平面方向 に移動させるX-Y軸部3C、4Cと、集合基板50の凹 部50A又はメタライズ領域5Bの位置を検出する 置検出部3D、4Dを備える。なお、本実施形態 では、位置検出部3D、4DとしてCCD等の撮像装 が用いられており、映像によって対象物の 置を検出するようになっている。

 ろう材配置アーム3は、環状のろう材52が 容されたカセット30から、ろう材52を把持し て上方向(Z軸上方向)に取り出し、このろう材 52を平面方向(X-Y平面方向)に搬送して、集合 板50の凹部50Aの周囲のメタライズ領域50B上に 高精度に位置決めし、下降させて配置する。 リング配置アーム4は、環状のシームリング54 が収容されたカセット32から、シームリング5 4を把持して上方向(Z軸上方向)に取り出し、 のシームリング54を平面方向(X-Y平面方向)に 送して、集合基板50上のろう材52の上に重ね るように位置決め・配置する。

 スポット溶接装置5は、本発明のスポット 加熱手段に相当し、シーム溶接ローラユニッ ト5Aと、シーム溶接ローラユニット5Aに溶接 流を供給する電源ユニット5Bと、シーム溶接 ローラユニット5Aを上下方向に移動させる垂 スライダ5Cと、シーム溶接ローラユニット5A を平面方向に移動させる水平スライダ5Dを備 る。シーム溶接ローラユニット5Aは、回転 在の溶接ローラ5Eを有している。なお、垂直 スライダ5Cは、特に図示しないバネ等の付勢 段を備えており、集合基板50に対して溶接 ーラ5Eを所定加重で押し付ける。また、集合 基板50が変形していたり、電子部品パッケー の固定状態に誤差が生じたりする場合に、 溶接ローラ5Eが個別に上下動してその誤差 吸収する。

 従って、集合基板50上に搭載されたシー リング54に溶接ローラ5Eを当接させて、溶接 流を流すことで、シームリング54と溶接ロ ラ5Eの接点が加熱され、この接点近傍のろう 材52が部分的に溶融する。この結果、シーム ング54が集合基板50のメタライズ領域5Bに部 的にろう付けされる。

 加熱炉6は、本発明のリング固定用加熱手 段に相当し、シームリング54が仮固定された 合基板50を収容して、全体を加熱する。こ 結果、ろう材52が全体的に溶融し、このろう 材52によってシームリング54の全周がメタラ ズ領域5Bに完全にろう付けされる。

 隔離カバー7は、集合基板搭載テーブル2 ろう材配置アーム3、リング配置アーム4、ス ポット溶接装置5等の周囲を覆う。この隔離 バー7の内部に窒素を導入することで、集合 板搭載テーブル2の近傍を窒素雰囲気状態に する。これにより、スポット加熱時において メタライズ領域50Bやシームリング54が酸化す ことを抑制する。

 次に、図2および図3を参照して、電子部 パッケージ62について説明する。

 電子部品パッケージ60は、セラミックパ ケージ本体62、ろう材52、シームリング54を える。セラミックパッケージ本体62は、中間 プレート材である集合基板50が立方体形状に 割されて構成され、6面中の1面に凹部50Aが 成される。凹部50Aの開口の周囲には、長方 に環状となるメタライズ領域50Bが形成され 。このメタライズ領域50Bは、タングステン モリブデン等の金属材料で構成されており その上にニッケルメッキが施されている。 お、セラミックパッケージ本体62のサイズは 、例えば長手方向が2.5mm、幅方向が2.0mm程度 或いはそれ以下となる場合が好ましい。

 ろう材52は、融点に応じて様々な材料を 択できるが、例えば、約850度で溶融するCu-Ag 材を用いることができる。その外にも、例え ば、Sn-Ag材、Pd-Sn材、Au-Sn材、Cu-Ag-In材等も選 できる。このろう材52は、メタライズ領域50 Bの形状に合わせて、長方形に環状となるプ ート材である。

 シームリング54は、コバール(Koval)材とな 直径0.2~0.3mm程度の金属リングであり、ニッ ルメッキを施して得られる。このシームリ グ54の大きさは、メタライズ領域50Bと一致 る。

 図3に示されるように、セラミックパッケ ージ本体62の中間シート材となる集合基板50 、一枚のセラミックシートに多数の凹部50A マトリクス状に形成されて構成される。ま 、この凹部50Aの周囲には、既述のとおり、 タライズ領域50Bが形成されている(図3では図 示省略)。このメタライズ領域50Bは、金属素 を高さ7~14μmの厚みで印刷し、それを約1300度 に加熱することで形成されている。更に、こ の凹部50Aの配列に間には、分割用の溝50Cが網 目状に形成されており、外力を付与すると、 この溝50Cに沿って割れるようになっている。 なお、後述するように、シームリング54はこ 集合基板50に予め固定する。従って、この 50Cに沿って集合基板50を分割すれば、シーム リング54が予め固定された電子部品パッケー 60を得ることができる。

 次に、製造装置1を用いた電子部品パッケ ージ60の製造方法について説明する。

 まず、図4(A)の状態に示される準備ステッ プにおいて、凹部50Aが上方に開口する集合基 板50を、集合基板搭載テーブル2の上に位置決 め固定する。なお、集合基板搭載テーブル2 周囲は窒素雰囲気状態にしておく。その後 図4(B)の状態に示されるろう材配置ステップ おいて、ろう材配置アーム3を利用して、メ タライズ領域50Bにろう材52を位置決め配置す 。ろう材52の位置決めは、例えば、フラッ ュ光をメタライズ領域50Bに照射し、その反 光を位置検出部3Dによって撮像することで、 メタライズ領域50Bの位置および角度を高精度 に検出することで行う。

 次いで、図5(A)の状態に示されるリング配 置ステップにおいて、リング配置アーム4を 用して、ろう材52の上にシームリング54を位 決め配置する。この位置決めも同様に、位 決め検出部4Dによってメタライズ領域50B及 ろう材52の位置を高精度に検出することで行 う。

 その後、図5(B)の状態に示されるリング仮 固定ステップにおいて、スポット溶接装置5 溶接ローラ5Eを下降させ、溶接ローラ5Eをシ ムリング54の対向する各辺に当接させる。 の際、溶接ローラ5Eは移動させないようにし 、溶接電流として100~150A程度のパルス電流を 3~6ミリ秒流す。この結果、シームリング54 溶接ローラ5Eの接点がスポット的に加熱され 、その近辺のろう材52が溶融する。その後、 接電流を停止して、シームリング54を上昇 せれば、溶融したろう材52が固化し、メタラ イズ領域50とシームリング54が部分的にろう けされる。これにより、高精度に位置決め れた状態で、メタライズ領域50にシームリン グ54が仮固定されると共に、ろう材52の一部 いわゆる「ぬれ状態」にすることができる 上記ろう材配置ステップ、リング配置ステ プ、リング仮固定ステップを、集合基板50の 各凹部50Aのメタライズ領域50Bに対応して繰り 返し実行し、全てのメタライズ領域50Bにシー ムリング54を仮固定する。

 その後、リング固定ステップにおいて、 ームリング54が仮固定された集合基板50を加 熱炉6に搬入して全体を加熱する。所定の温 まで上昇すると、ろう材5は、仮固定時にぬ 状態となった部分を起点(トリガー)にして 融していき、このぬれ状態が全体的に広が ていく。特に、シームリング54とメタライズ 領域50Bの間には表面張力が作用するので、高 精度な位置決めが自ずと実現される。その後 、加熱炉6の温度を次第に下げていくことで ろう材52内部に含まれる気泡を脱気しつつ、 冷却固化させる。この結果、シームリング54 全周がメタライズ領域50Bにろう付けされる その後、集合基板50を分割することで、シ ムリング54が固定された電子部品パッケージ 60を得る。

 本実施形態によれば、シームリング54を 精度に位置決めして仮固定し、その後、加 炉6によって全周を固定するので、メタライ 領域50Bに対してシームリング54を高精度に 定することが可能となる。また、リング仮 定ステップによって、ろう材52の一部を予め 「ぬれ状態」にしてから、加熱炉6で全体を 熱するので、このぬれ状態を起点にして全 にぬれ状態を広げることが可能となり、ろ 付け品質を高めることができる。結果、製 時の歩留まりを向上させることができる。 子部品パッケージが小型化された場合でも 高精度に電子部品パッケージ60を製造するこ とができる。

 なお、本実施形態では、図6(A)に示される ように、シームリング54の対抗する2辺の中間 領域Xをスポット加熱して、メタライズ領域50 Bに固定する場合を示したが、本発明はそれ 限定されず、図6(B)に示されるように、方形 リームリング54の隅部Yを加熱して、仮固定 ることも好ましい。パッケージ本体側のメ ライズ領域50Bは、表面にメッキ処理が施さ ていることから、表面張力等によって隅部 盛り上がり易い。そこで、メタライズ領域5 0Bの肉厚部分(隅部)に対してシームリング54を ろう付けすれば、シームリング54の仮固定状 を安定させることができる。

 また、本実施形態では、対向する一対の 接ローラ5Eが、内側が小径で外側が大径と るように配置される場合を示したが、図7に されるように、内側を大径として外側を小 にすることも好ましい。このようにするこ で、溶接ローラ5Eの大径側を、凹部50A内に 入させることが可能となり、集合基板50との 接触を確実に回避できる。

 更に本実施形態では、集合基板50を用い 電子部品パッケージ60を製造する場合に限っ て示したが、本発明はそれに限定されず、予 め分割されたパッケージ本体62に対して、シ ムリング54をろう付けしていくことも可能 ある。この場合は、図8に示されるように、 数のパッケージ本体62を搭載可能なトレー70 を利用することが好ましい。トレー70の位置 め用凹部70Aに、パッケージ本体62を設置す ことで、集合基板50の場合と同様に、各パッ ケージ本体62にシームリング54を固定してい ことが可能である。

 また更に、本実施形態では、パッケージ 体62に凹部50Aが形成される場合に限って示 たが、本発明はそれに限定されない。近年 部品の小型薄型化に伴って、図9に示される うに、パッケージ本体62(又は集合基板50)が ラットなプレート材で構成されており、こ パッケージ本体62の環状のメタライズ領域50 Bに、ろう材52を介してシームリング54が固定 れるようにしても良い。このシームリング5 4の厚みにより、実質的な凹部を形成するこ ができる。

 また、本実施形態では、シームリング54 メタライズ領域50Bに仮固定する装置として シーム溶接タイプのスポット溶接装置5を用 たが、本発明はそれに限定されず、レーザ 等の照射によってスポット加熱してろう付 してもよい。即ち、本発明では、シームリ グ54を部分的に加熱してろう材52をぬれ状態 にすることが可能なものであれば、各種装置 を選択することができる。更に、本実施形態 では、シームリング54を最終固定する際に、 熱炉を用いたが、本発明はそれに限定され 、他の加熱手段によって加熱することも可 である。

 更に、本実施形態では、メタライズ領域5 0Bにろう材52を配置してから、その上に、シ ムリング54を載置する場合を例示したが、本 発明はそれに限定されない。例えば、図10(A) 示されるように、シームリング54に対して う材52がコーティングされている場合は、図 10(B)のように、このシームリング54をメタラ ズ領域50Bに直接的に載置すればよい。シー リング54をスポット加熱すれば、ろう材52が 融して、シームリング54をメタライズ領域50 Bにろう付けすることができる。

 尚、本発明の電子部品パッケージ製造方 等は、上記した実施の形態に限定されるも ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲 において種々変更を加え得ることは勿論で る。

 本発明は、電子部品の製造分野で幅広く 用することが可能である。