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Patent Searching and Data


Title:
METHOD FOR MANUFACTURING PLASMA DISPLAY PANEL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/125570
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a plasma display panel which has highly fine and high-luminance display characteristics and low power consumption. After forming a base film (91), a metal oxide paste composed of metal oxide grains, an organic resin component and a diluting solvent is applied and fired so as to form the plurality of metal oxide grains by adhering the grains on the base film (91). The metal oxide paste contains metal oxide grains of 1.5 vol% or less, and the content of the organic resin component is 8.0-20.0 vol%.

Inventors:
ISHINO SHINICHIRO
SAKAMOTO KOYO
MIYAMAE YUICHIRO
MIZOKAMI KANAME
OOE YOSHINAO
Application Number:
PCT/JP2009/001585
Publication Date:
October 15, 2009
Filing Date:
April 06, 2009
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC CORP (JP)
ISHINO SHINICHIRO
SAKAMOTO KOYO
MIYAMAE YUICHIRO
MIZOKAMI KANAME
OOE YOSHINAO
International Classes:
H01J9/02; H01J11/02; H01J11/12; H01J11/22; H01J11/24; H01J11/26; H01J11/34; H01J11/36; H01J11/40
Foreign References:
JP2007149384A2007-06-14
JP2007128891A2007-05-24
JPH0912940A1997-01-14
JP2008034390A2008-02-14
JP2008021660A2008-01-31
Other References:
See also references of EP 2146365A4
Attorney, Agent or Firm:
NAITO, Hiroki et al. (JP)
Hiroki Naito (JP)
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Claims:
基板上に形成した表示電極を覆うように誘電体層を形成するとともに前記誘電体層上に保護層を形成した前面板と、前記前面板に放電空間を形成するように対向配置されかつ前記表示電極と交差する方向にアドレス電極を形成するとともに前記放電空間を区画する隔壁を設けた背面板とを有するプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、
前記前面板の前記保護層を形成する保護層形成工程は、
前記誘電体層上に下地膜を蒸着して形成する下地膜形成工程と、
前記下地膜に、金属酸化物粒子と有機樹脂成分と希釈溶剤とを含む金属酸化物ペーストを塗布するとともに、その後前記金属酸化物ペーストを焼成して前記下地膜に前記金属酸化物粒子を複数個付着させる金属酸化物粒子形成工程とを備え、
前記金属酸化物ペーストとして、前記金属酸化物粒子の含有量が1.5体積%以下で、かつ、前記有機樹脂成分の含有量が8.0~20.0体積%であるものを用いることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
前記金属酸化物ペースト中に含まれる前記金属酸化物粒子の含有量が0.01体積%以上であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
スクリーン印刷法により前記金属酸化物ペーストを塗布することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
Description:
プラズマディスプレイパネルの 造方法

 本発明は、プラズマディスプレイパネル 製造方法に関する。

 プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと 称する)はフラットパネルディスプレイ(FPD)の 中でも高速表示が可能であり、かつ大型化が 容易であることから、映像表示装置および広 報表示装置などの分野で広く実用化されてい る。

 一般的にAC駆動面放電型PDPは3電極構造を 用しており、前面板と背面板の2枚のガラス 基板が所定の間隔で対向配置された構造とな っている。前面板は、ガラス基板上に形成さ れたストライプ状の走査電極および維持電極 よりなる表示電極と、この表示電極を被覆し て電荷を蓄積するコンデンサとしての働きを する誘電体層と、この誘電体層上に形成され た厚さ1μm程度の保護膜とで構成されている 一方、背面板は、ガラス基板上に複数形成 れたアドレス電極と、このアドレス電極を う下地誘電体層と、その上に形成された隔 と、隔壁によって仕切られた表示セル内に 布された赤色、緑色および青色にそれぞれ 光する蛍光体層とで構成されている。

 前面板と背面板とはその電極形成面側を 向させて気密封着され、隔壁によって仕切 れた放電空間にネオン(Ne)-キセノン(Xe)の放 ガスが53kPa~80.0kPaの圧力で封入されている。 PDPは、表示電極に映像信号電圧を選択的に印 加することによって放電させ、その放電によ って発生した紫外線が各色蛍光体層を励起し て赤色、緑色、青色の発光をさせてカラー画 像表示を実現している(特許文献1参照)。

 このようなPDPにおいて、前面板の誘電体 上に形成される保護層の役割としては、放 によるイオン衝撃から誘電体層を保護する と、アドレス放電を発生させるための初期 子を放出することなどがあげられる。イオ 衝撃から誘電体層を保護することは、放電 圧の上昇を防ぐ重要な役割であり、またア レス放電を発生させるための初期電子を放 することは、画像のちらつきの原因となる ドレス放電ミスを防ぐ重要な役割である。

 保護層からの初期電子の放出数を増加さ て画像のちらつきを低減するためには、例 ば酸化マグネシウム(MgO)にシリコン(Si)やア ミニウム(Al)を添加するなどの試みが行われ ている。

 近年、テレビは高精細化が進んでおり、 場では低コスト・低消費電力・高輝度のフ HD(ハイ・ディフィニション)(1920×1080画素:プ ログレッシブ表示)PDPが要求されている。保 層からの電子放出特性はPDPの画質を決定す ため、電子放出特性を制御することは非常 重要である。

 このようなPDPにおいて、保護層に不純物 混在させることで電子放出特性を改善しよ とする試みが行われている(特許文献2)。し しながら、保護層に不純物を混在させ、電 放出特性を改善した場合、これと同時に保 層表面に電荷が蓄積され、メモリー機能と て使用しようとする際の電荷が時間ととも 減少する減衰率が大きくなってしまうため これを抑えるための印加電圧を大きくする の対策が必要になる。

 このように保護層の特性として、高い電子 出能を有するとともに、メモリー機能とし の電荷の減衰率を小さくする、すなわち高 電荷保持特性を有するという、相反する二 の特性を併せ持たなければならないという 題があった。

特開2007-48733号公報

特開2002-260535号公報

 本発明のPDPの製造方法は、基板上に形成 た表示電極を覆うように誘電体層を形成す とともに誘電体層上に保護層を形成した前 板と、前面板に放電空間を形成するように 向配置されかつ表示電極と交差する方向に ドレス電極を形成するとともに前記放電空 を区画する隔壁を設けた背面板とを有するP DPの製造方法であって、前面板の保護層を形 する保護層形成工程は、誘電体層上に下地 を蒸着して形成する下地膜形成工程と、下 膜に、金属酸化物粒子と有機樹脂成分と希 溶剤を含む金属酸化物ペーストを塗布する ともに、その後、金属酸化物ペーストを焼 して下地膜に金属酸化物粒子を複数個付着 せる金属酸化物粒子形成工程とを備え、金 酸化物ペーストは、金属酸化物粒子の含有 が1.5体積%以下で、かつ、有機樹脂成分の含 有量が8.0~20.0体積%であるものを用いることを 特徴とする。

 このような構成によれば、分散性、印刷 、燃焼性に優れた金属酸化物ペーストによ て、下地膜上に金属酸化物粒子を面内に離 的に均一に付着させることができ、金属酸 物粒子の被覆率分布を均一とすることがで る。その結果、電子放出特性を改善すると もに、電荷保持特性も併せ持った、低消費 力、高精細で高輝度の表示性能を備えたPDP 実現することができる。

図1は本発明の実施の形態におけるPDPの 構造を示す斜視図である。 図2は同PDPの前面板の構成を示す断面図 である。 図3は同PDPの保護層の形成工程を示すフ ローチャートである。 図4は本発明の実施の形態におけるPDPの 製造方法に用いた金属酸化物ペーストの特性 を示す図である。 図5は結晶粒子のカソードルミネッセン ス測定結果を示す図である。 図6は本発明の実施の形態におけるPDPの 電子放出特性とVscn点灯電圧の特性を示す図 ある。 図7は結晶粒子の粒径と電子放出特性の 関係を示す図である。 図8は結晶粒子の粒径と隔壁破損の発生 率との関係を示す特性図である。 図9は凝集粒子と粒度分布の一例を示す 図である。

符号の説明

 1  PDP
 2  前面板
 3  前面ガラス基板
 4  走査電極
 4a,5a  透明電極
 4b,5b  金属バス電極
 5  維持電極
 6  表示電極
 7  ブラックストライプ(遮光層)
 8  誘電体層
 9  保護層
 10  背面板
 11  背面ガラス基板
 12  アドレス電極
 13  下地誘電体層
 14  隔壁
 15  蛍光体層
 16  放電空間
 81  第1誘電体層
 82  第2誘電体層
 91  下地膜
 92  凝集粒子

 以下、本発明の実施の形態について図面 参照しながら説明する。

 (実施の形態)
 図1は、本発明の実施の形態におけるPDPの製 造方法により製造されたPDP1の構造を示す斜 図である。前面ガラス基板3などよりなる前 板2と、背面ガラス基板11などよりなる背面 10とが対向して配置され、その外周部をガ スフリットなどからなる封着材によって気 封着されている。PDP1内部の放電空間16には ネオン(Ne)およびキセノン(Xe)などの放電ガス が53.3kPa~80.0kPaの圧力で封入されている。前面 板2の前面ガラス基板3上には、走査電極4およ び維持電極5よりなる一対の帯状の表示電極6 ブラックストライプ(遮光層)7が互いに平行 それぞれ複数列配置されている。前面ガラ 基板3上には表示電極6と遮光層7とを覆うよ にコンデンサとしての働きをする誘電体層8 が形成され、さらにその表面に酸化マグネシ ウム(MgO)などからなる保護層9が形成されてい る。

 また、背面板10の背面ガラス基板11上には 、前面板2の走査電極4および維持電極5と直交 する方向に、複数の帯状のアドレス電極12が いに平行に配置され、これを下地誘電体層1 3が被覆している。さらに、アドレス電極12間 の下地誘電体層13上には、放電空間16を区画 る所定の高さの隔壁14が形成されている。隔 壁14間の溝には、蛍光体層15が形成されてい 。蛍光体層15は、紫外線によって赤色、緑色 および青色にそれぞれ発光する。走査電極4 よび維持電極5とアドレス電極12とが交差す 位置には、放電セルが形成され、カラー表 のための画素になる。

 図2は、本発明の実施の形態におけるPDP1の 面板2の構成を示す断面図であり、図2は図1 上下反転させて示している。図2に示すよう 、フロート法などにより製造された前面ガ ス基板3に、走査電極4と維持電極5よりなる 示電極6とブラックストライプ(遮光層)7がパ ターン形成されている。走査電極4と維持電 5はそれぞれインジウムスズ酸化物(ITO)や酸 スズ(SnO 2 )などからなる透明電極4a、5aと、透明電極4a 5a上に形成された金属バス電極4b、5bとによ 構成されている。金属バス電極4b、5bは、透 電極4a、5aの長手方向に導電性を付与する目 的として用いられ、銀(Ag)材料を主成分とす 導電性材料によって形成されている。誘電 層8は、前面ガラス基板3上に形成されたこれ らの透明電極4a、5aと金属バス電極4b、5bと遮 層7を覆って設けた、第1誘電体層81と、第1 電体層81上に形成された第2誘電体層82の少な くとも2層構成としている。

 次に、本発明におけるPDP1の特徴である保 護層9の構成について説明する。図2に示すよ に、保護層9は、誘電体層8上に下地膜91と金 属酸化物粒子である酸化マグネシウム(MgO)結 粒子を複数個凝集させた酸化マグネシウム( MgO)結晶凝集粒子92を積層して形成している。

 次に、本発明におけるPDPの特徴である保 層9の構成について説明する。図2に示すよ に、保護層9は、誘電体層8上に、酸化マグネ シウム(MgO)、もしくはアルミニウム(Al)を含有 する酸化マグネシウム(MgO)からなる下地膜91 形成するとともに、その下地膜91上に、金属 酸化物である酸化マグネシウム(MgO)の結晶粒 が複数個凝集した凝集粒子92を離散的、か 全面に亘ってほぼ均一に分布するように形 している。なお、凝集粒子92は、下地膜91上 2%~12%の範囲の被覆率で付着させている。

 ここで、被覆率とは、1個の放電セルの領 域において、凝集粒子92が付着している面積a を1個の放電セルの面積bの比率で表したもの 、被覆率(%)=a/b×100の式により求めたもので る。実際に測定する場合の方法としては、 えば、隔壁14により区切られた1個の放電セ に相当する領域をカメラにより画像を撮影 、x×yの1セルの大きさにトリミングする。 の後、トリミング後の撮影画像を白黒デー に2値化し、その後その2値化したデータに基 づき凝集粒子92による黒エリアの面積aを求め 、上述したように、a/b×100の式により演算す ことにより求めたものである。

 次に、PDPの製造方法について説明する。 ず、図2に示すように、前面ガラス基板3上 、走査電極4および維持電極5とブラックスト ライプ(遮光層)7とを形成する。これらの透明 電極4a、5aと金属バス電極4b、5bは、フォトリ グラフィ法などを用いてパターニングして 成される。透明電極4a、5aは薄膜プロセスな どを用いて形成され、金属バス電極4b、5bは (Ag)材料を含むペーストを所望の温度で焼成 て固化している。また、ブラックストライ (遮光層)7も同様に、黒色顔料を含むペース をスクリーン印刷する方法や黒色顔料を前 ガラス基板3の全面に形成した後、フォトリ ソグラフィ法を用いてパターニングし、焼成 することにより形成される。

 そして、走査電極4、維持電極5からなる 示電極6およびブラックストライプ(遮光層)7 覆うように前面ガラス基板3上に誘電体ペー ストをダイコート法などにより塗布して誘電 体ペースト層(誘電体材料層)(図示せず)を形 する。その後、誘電体ペースト層を焼成固 することにより、走査電極4、維持電極5およ びブラックストライプ(遮光層)7を覆う誘電体 層8が形成される。なお、誘電体ペーストは ラス粉末などの誘電体材料、バインダおよ 溶剤を含む塗料である。

 さらに、誘電体層8上に酸化マグネシウム (MgO)からなる下地膜91を真空蒸着法により形 する。

 以上のステップにより、前面ガラス基板3 上に、本発明におけるPDP1の凝集粒子92以外の 所定の構成物(表示電極6、遮光層7、誘電体層 8、下地膜91)が形成される。

 次に、本発明の実施の形態におけるPDP1の 保護層9を形成する製造工程について、図3を いて説明する。図3に示すように、誘電体層 8を形成する誘電体層形成工程A1を行った後、 次の下地膜蒸着工程A2において、アルミニウ (Al)を含む酸化マグネシウム(MgO)の焼結体を 材料とした真空蒸着法によって、主として 化マグネシウム(MgO)からなる下地膜91を誘電 体層8上に形成する。

 その後、下地膜蒸着工程A2において形成 た未焼成の下地膜91上に、金属酸化物粒子と なる酸化マグネシウム(MgO)の結晶粒子が凝集 た凝集粒子92を、離散的に付着形成させる 属酸化物ペースト膜形成工程A3に入る。金属 酸化物ペースト膜形成工程A3においては、酸 マグネシウム(MgO)の結晶粒子が凝集した凝 粒子92が、有機樹脂成分、希釈溶剤とともに 混錬された金属酸化物ペーストを用いている 。この金属酸化物ペーストをスクリーン印刷 法などにより未焼成の下地膜91上に塗布し、 属酸化物ペースト膜を形成する。

 なお、本発明における金属酸化物ペース の詳細については、後ほど述べる。また、 焼成の下地膜91上に金属酸化物ペースト膜 形成する方法として、スクリーン印刷法以 に、スプレー法、スピンコート法、ダイコ ト法、スリットコート法などを用いること できる。

 次に、金属酸化物ペースト膜を乾燥させ 乾燥工程A4を行う。その後、下地膜蒸着工 A2において形成した未焼成の下地膜91と、乾 工程A4を実施した金属酸化物ペースト膜と 、数百度の温度で加熱焼成する焼成工程A5に おいて同時に焼成する。この焼成工程A5にお て、金属酸化物ペースト膜に残っている溶 や樹脂成分を除去することにより、下地膜9 1上に酸化マグネシウム(MgO)の結晶粒子が凝集 した凝集粒子92を付着させた保護層9を形成す ることができる。

 これらの金属酸化物ペースト膜形成工程A 3と、乾燥工程A4と、焼成工程A5とが金属酸化 粒子形成工程となる。

 なお、以上の説明では、下地膜91として、 化マグネシウム(MgO)を主成分としたが、本発 明によれば、下地膜91としてはイオン衝撃か 誘電体層8を守るための高い耐スパッタ性能 を持たせ、電子放出性能がそれほど高くなく てもよい。すなわち、従来のPDPでは、一定以 上の電子放出性能と耐スパッタ性能という二 つを両立させるため、酸化マグネシウム(MgO) 主成分とした保護層9を形成する場合が非常 に多かった。本発明においては、金属酸化物 の結晶粒子によって電子放出を支配的に制御 する構成としている。そのため、下地膜91は 化マグネシウム(MgO)である必要は全くなく 酸化アルミニウム(Al 2 O 3 )などの耐スパッタ性能に優れる他の材料を いても全く構わない。

 また、上述の説明では、金属酸化物の結 粒子として酸化マグネシウム(MgO)の結晶粒 を用いて説明したが、この他の結晶粒子で 、酸化マグネシウム(MgO)同様に高い電子放出 性能をもつ、ストロンチウム(Sr)、カルシウ (Ca)、バリウム(Ba)、アルミニウム(Al)などの 属酸化物による結晶粒子を用いても同様の 果を得ることができる。そのため、結晶粒 としては、特に酸化マグネシウム(MgO)に限定 されるものではない。

 以上の工程により、前面ガラス基板3上に 、表示電極6、ブラックストライプ(遮光層)7 誘電体層8、下地膜91、酸化マグネシウム(MgO) の凝集粒子92が形成される。

 一方、背面板10は次のようにして形成さ る。まず、背面ガラス基板11上に、銀(Ag)材 を含むペーストをスクリーン印刷する方法 、金属膜を全面に形成した後、フォトリソ ラフィ法を用いてパターニングする方法な によりアドレス電極12用の構成物となる材料 層を形成する。この材料層を所定の温度で焼 成することによりアドレス電極12を形成する 次に、アドレス電極12が形成された背面ガ ス基板11上に、ダイコート法などによりアド レス電極12を覆うように誘電体ペーストを塗 して誘電体ペースト層を形成する。その後 誘電体ペースト層を焼成することにより下 誘電体層13を形成する。なお、誘電体ペー トはガラス粉末などの誘電体材料とバイン および溶剤を含んだ塗料である。

 次に、下地誘電体層13上に隔壁14の材料を 含む隔壁形成用ペーストを塗布して所定の形 状にパターニングすることにより、隔壁材料 層を形成する。その後、この隔壁材料層を焼 成することにより隔壁14を形成する。ここで 下地誘電体層13上に塗布した隔壁用ペース をパターニングする方法としては、フォト ソグラフィ法やサンドブラスト法を用いる とができる。次に、隣接する隔壁14間の下地 誘電体層13上および隔壁14の側面に蛍光体材 を含む蛍光体ペーストを塗布し、焼成する とにより蛍光体層15が形成される。以上の工 程により、背面ガラス基板11上に所定の構成 材を有する背面板10が完成する。

 このようにして所定の構成部材を備えた 面板2と背面板10とを表示電極6とアドレス電 極12とが直交するように対向配置して、その 囲をガラスフリットで封着し、放電空間16 ネオン(Ne)、キセノン(Xe)などを含む放電ガス を封入することによりPDP1が完成する。

 次に、本発明におけるPDPの製造方法の、 属酸化物ペースト膜形成工程A3において、 属酸化物の結晶粒子を付着させた層を下地 91に形成するための金属酸化物ペーストにつ いて説明する。特に、ペーストの量産安定性 効果を確認するために行った実験結果につい て説明する。以降の説明中で述べる使用薬品 種、およびその量などの数値条件は、本発明 の範囲内の一例に過ぎず、本発明はこれに限 定されない。

 金属酸化物ペーストについて、表1、表2 基づく組成成分からなる材料を三本ロール よく混練し調製した。

 なお、PDPの放電特性上、金属酸化物粒子 ある酸化マグネシウム(MgO)の凝集粒子92の被 覆率は、2%~12%の範囲が望ましい。被覆率は金 属酸化物ペーストの塗布膜厚で決定されるた め、スクリーン印刷で形成可能な膜厚範囲に 基づいて、金属酸化物ペースト中の金属酸化 物粒子は0.01体積%~1.5体積%の範囲とすること 好ましい。

 表1の組成No.101~111は、エチルセルロース 分子量グレードの違いによる粘度(cP)が4cPと1 0cPについて示し、表2の組成No.112~122は、エチ セルロースの分子量グレードの違いによる 度(cP)が100cPと200cPについて示している。

 なお、表1、表2中の有機樹脂成分はエチ セルロースを用いているが、それ以外にも ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキ エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ ルセルロースフタレート、ヒドロキシプロ ルメチルセルロースアセテートなどのセル ース誘導体を用いることができる。

 また、前記のセルロース誘導体の他に、 クリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチ 、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、 タクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル メタクリル酸イソブチル、フマル酸モノメ ル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノプ ピル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸 ノエチル、マレイン酸モノプロピル、ソル ン酸、ヒドロキシメチルアクリレート、2- ドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシ メチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピ メタクリレート、ヒドロキノンモノアクリ ート、ヒドロキノンモノメタクリレート、 ドロキノンジアクリレート、ヒドロキノン 2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロ キシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプ ピルメタクリレート、N-ブチルアクリレー 、N-ブチルメタクリレート、イソブチルアク リレート、イソブチルメタクリレート、2-エ ルヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシ メタクリレート、ベンジルアクリレート、 ンジルメタクリレート、フェノキシアクリ ート、フェノキシメタクリレート、イソボ ニルアクリレート、イソボルニルメタクリ ート、エチレングリコールジメタクリレー 、トリエチレングリコールジアクリレート トリエチレングリコールジメタクリレート テトラエチレングリコールジアクリレート テトラエチレングリコールジメタクリレー 、ブチレングリコールジメタクリレート、 ロピレングリコールジアクリレート、プロ レングリコールジメタクリレート、トリメ ロールエタントリアクリレート、トリメチ ールエタントリメタクリレート、トリメチ ールプロパントリアクリレート、トリメチ ールプロパントリメタクリレート、テトラ チロールプロパンテトラアクリレート、テ ラメチロールプロパンテトラメタクリレー 、1.6-ヘキサンジオールジアクリレート、1.6- ヘキサンジオールジメタクリレート、カルド エポキシジアクリレート、グリシジルメタク リレート、グリシジルメタクリレートエチレ ングリコールジアクリレート、これら例示化 合物の(メタ)アクリレートをフマレートに代 たフマル酸エステル、マレエートに代えた レイン酸エステル、クロトネートに代えた ロトン酸エステル、イタコネートに代えた タコン酸エステル、ウレタンメタクリレー 、スチレン、アクリルアミド、メタクリル ミド、アクリロニトリル、メタクリロニト ルなどの重合体または共重合体などのアク ル系樹脂を単独もしくはセルロース誘導体 組合せて使用してもよい。

 また、表1、表2に記載の希釈溶剤は、ジ チレングリコールモノブチルエーテル(ブチ カルビトール)とターピネオールを用いてい るが、それ以外にも、エチレングリコールモ ノメチルエーテル、エチレングリコールモノ エチルエーテル、プロピレングリコールモノ メチルエーテル、プロピレングリコールモノ エチルエーテル、ジエチレングリコールモノ メチルエーテル、ジエチレングリコールモノ エチルエーテル、ジエチレングリコールジメ チルエーテル、ジエチレングリコールジエチ ルエーテル、プロピレングリコールモノメチ ルエーテルアセテート、プロピレングリコー ルモノエチルエーテルアセテート、2-メトキ ブチルアセテート、3-メトキシブチルアセ ート、4-メトキシブチルアセテート、2-メチ -3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3- トキシブチルアセテート、3-エチル-3-メトキ シブチルアセテート、2-エトキシブチルアセ ート、4-エトキシブチルアセテート、4-プロ ポキシブチルアセテート、2-メトキシペンチ アセテートなどを、単独でも、または2種以 上を組合せても使用できる。

 また、ペースト中には、必要に応じて可 剤としてフタル酸ジオクチル、フタル酸ジ チル、リン酸トリフェニル、リン酸トリブ ルを添加し、分散剤としてグリセロールモ オレート、ソルビタンセスキオレヘート、 モゲノール(Kaoコーポレーション社製品名) アルキルアリル基のリン酸エステルなどを 加してもよい。

 以上のように、組成No.101~122で調製した金 属酸化物ペーストについて、表示電極6、ブ ックストライプ(遮光層)7、誘電体層8、下地 91が形成された前面ガラス基板3上に、スク ーン印刷法を用いて塗布した際の印刷性の 認を行った。ここでスクリーン版にはL380S ッシュを使用した。

 この結果を図4に示す。図4は本発明の実 の形態におけるPDPの製造方法に用いた金属 化物ペーストの特性を示す図である。図4に いて、横軸は、金属酸化物ペーストに含ま る有機樹脂成分であるエチルセルロース含 率(EC濃度)を示し、縦軸は、金属酸化物ペー ストの粘度ηを示す。ここで粘度ηは、レオ トレスRS600(Hakke社製)を用いて、せん断速度D= 1(1/s)時の粘度値を示している。

 印刷性の評価は、印刷時のノッキング発 有無を目視観察することによって行った。 ッキングが発生しているものについては黒 りでプロットし、ノッキングが発生してい いものについては、白抜きでプロットして している。ここでノッキングとは、スクリ ン印刷時においてスキージがスクリーン版 で滑らかに動作せず、スクリーン版に引っ かるようにスクリーン版上で小刻みに上下 することを言う。

 なお、図4には、エチルセルロースの分子 量グレードの違いによる粘度(cP)をパラメー として示している。図4からわかるように、 チルセルロースの分子量グレードによる粘 に依らず、金属酸化物ペースト中に含まれ エチルセルロースの含有量が、8.0体積(vol)% 満ではノッキングが発生していることがわ る。

 これはスクリーン印刷におけるスクリー 版とスキージとの摩擦抵抗が、金属酸化物 ーストの粘度よりも、金属酸化物ペースト に含まれる有機樹脂成分量に依存している とを表している。

 なお、誘電体ペーストなどでは、有機樹 成分が5体積(vol)%程度の物が上市され使用さ れているが、これは誘電体ペースト中に含ま れる金属酸化物に代表される無機成分量が1.5 体積%以上含まれていることから、スクリー 版とスキージとの摩擦抵抗を緩和している めである。

 また、ノッキングが発生した前面ガラス 板3への被覆率を測定したところ、面内ばら つきが約10%以上となった。一方、ノッキング が発生していない被覆率は、面内ばらつきが 約6%以下で良好な結果を得た。ここで面内ば つきとは、前述の方法で求めた面内54点の 覆率について、標準偏差σと平均値Mを求め σをMで割った値である。すなわち、面内ば つき=σ/M×100(%)で表される。

 以上説明したように、金属酸化物ペース 中に含まれる金属酸化物粒子が1.5体積%以下 の金属酸化物ペーストにおいて、スクリーン 印刷時にノッキングを発生させず良好な印刷 性を得るためには、有機樹脂成分が8.0体積% 上必要なことがわかった。

 一方、図3に示すように、保護層9を形成 る製造工程において、金属酸化物ペースト 形成工程A3および乾燥工程A4の後に、焼成工 A5により金属酸化物ペースト中に含まれる 機樹脂成分を除去している。このとき、金 酸化物ペースト中に含まれる有機樹脂成分 が多くなれば、それだけ焼成残渣物が増え 結果となる。その結果、完成後のPDPに残渣 を持ち込むこととなり、放電特性へ悪影響 及ぼしてしまうことがわかった。

 これらの結果によると、金属酸化物ペー ト中に含まれる有機樹脂成分が20体積%以下 あれば、有機樹脂成分の残渣物によるPDPの 電特性への悪影響をなくすことができるこ がわかった。

 以上説明したように、金属酸化物粒子と 機樹脂成分と希釈溶剤を含む金属酸化物ペ ストとして、金属酸化物粒子を1.5体積%以下 含み、有機樹脂成分が8.0~20.0体積%含む金属酸 化物ペーストを用いると、印刷性が良好で、 且つ有機樹脂成分の焼成残渣物による放電特 性を悪化させないPDPの製造方法を提供するこ とが可能となる。

 次に、本発明の実施の形態におけるPDPの 造方法によって製造したPDP1の性能を比較し た実験結果について説明する。

 まず、構成の異なる保護層9を有するPDPを 試作した。試作品1は、酸化マグネシウム(MgO) 膜のみによる保護層9を形成したPDP、試作品2 、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)などの不 物をドープした酸化マグネシウム(MgO)による 保護層9を形成したPDP、試作品3は、本発明に けるPDP1で、酸化マグネシウム(MgO)の下地膜9 1上に金属酸化物からなる結晶粒子の凝集粒 92を付着させたPDP1である。なお、試作品3に いて、金属酸化物としては、酸化マグネシ ム(MgO)の結晶粒子を用い、そのカソードル ネッセンスを測定したところ、図5に示すよ な特性を有していた。

 これらの3種類の保護層9の構成を有するPD Pについて、その電子放出性能と電荷保持性 を調べた。

 なお、電子放出性能は、大きいほど電子 出量が多いことを示す数値で、放電の表面 態、およびガス種とその状態によって定ま 初期電子放出量をもって表現する。初期電 放出量については表面にイオン、あるいは 子ビームを照射して表面から放出される電 電流量を測定する方法で測定できるが、前 板2表面の評価を非破壊で実施することは困 難を伴う。そこで、特開2007-48733号公報に記 されているように、放電時の遅れ時間のう 、統計遅れ時間と呼ばれる放電の発生しや さの目安となる数値を測定した。その数値 その逆数を積分すると、初期電子の放出量 線形に対応する数値になるため、ここでは の数値を用いて評価している。この放電時 遅れ時間とは、パルスの立ち上がりから放 が遅れて行われる放電遅れの時間を意味す 。放電遅れは、放電が開始される際にトリ ーとなる初期電子が保護層9表面から放電空 16中に放出されにくいことが主要な要因と て考えられている。

 また、電荷保持性能は、その指標として PDP1として作成した場合に電荷放出現象を抑 えるために必要とする、走査電極4に印加す 電圧(以下Vscn点灯電圧と呼称する)の電圧値 用いた。すなわち、Vscn点灯電圧の低い方が 荷保持能力の高いことを示す。このことは PDPのパネル設計上でも低電圧で駆動できる め、電源や各電気部品として、耐圧および 量の小さい部品を使用することが可能とな 。現状の製品において、走査電圧を順次パ ルに印加するためのMOSFETなどの半導体スイ チング素子には、耐圧150V程度の素子が使用 されている。そのため、Vscn点灯電圧として 、温度による変動を考慮して120V以下に抑え のが望ましい。

 これらの電子放出性能と電荷保持性能に いて調べた結果を図6に示している。図6に いて、横軸の電子放出性能は試作品1におけ 電子放出性能を基準として示している。図6 から明らかなように、酸化マグネシウム(MgO) 下地膜91上に、酸化マグネシウム(MgO)の結晶 粒子の凝集粒子92を全面に亘ってほぼ離散的 均一に分布するように形成した試作品3は、 電荷保持性能の評価において、Vscn点灯電圧 120V以下にすることができる、さらに、電子 出性能も試作品1に比較して6倍以上の良好 特性を得ることができている。

 一般的にはPDPの保護層9の電子放出能力と 電荷保持能力は相反する。例えば、保護層9 成膜条件を変更し、また、試作品2のように 護層9中にアルミニウム(Al)やシリコン(Si)、 リウム(Ba)などの不純物をドーピングして成 膜することにより、電子放出性能を向上する ことは可能であるが、副作用としてVscn点灯 圧も上昇してしまう。

 しかしながら、本発明によれば高精細化 より走査線数が増加し、かつセルサイズが さくなる傾向にあるPDPに対して、電子放出 力と電荷保持能力の両方を満足させる保護 9を形成ことができる。

 次に、試作品3に用いた結晶粒子の粒径に ついて説明する。なお、以下の説明において 、粒径とは平均粒径を意味し、平均粒径とは 、体積累積平均径(D50)のことを意味している

 図7は、図6で説明した本発明の試作品3に いて、酸化マグネシウム(MgO)の結晶粒子の 径を変化させて電子放出性能を調べた実験 果を示すものである。なお、図7において、 化マグネシウム(MgO)の結晶粒子の粒径は、 イクロトラックHRA粒度分布計にて、試薬1級 上のエタノール溶液中で粒度分布を測定し ときの平均粒径を示し、さらに結晶粒子を 査型電子顕微鏡(SEM)観察することにより測 している。

 図7に示すように、粒径が0.3μm程度に小さ くなると、電子放出性能が低くなり、ほぼ0.9 μm以上であれば、高い電子放出性能が得られ ることがわかる。

 ところで、放電セル内での電子放出数を 加させるためには、保護層9上の単位面積あ たりの結晶粒子数は多い方が望ましい。本発 明者らの実験によれば、前面板2の保護層9と 接に接触する背面板10の隔壁14の頂部に相当 する部分に結晶粒子が存在することで、隔壁 14の頂部を破損させ、その材料が蛍光体層15 上に乗るなどによって、該当するセルが正 に点灯消灯しなくなる現象が発生すること わかった。この隔壁破損の現象は、結晶粒 が隔壁14の頂部に対応する部分に存在しなけ れば発生しにくいことから、付着させる結晶 粒子数が多くなれば、隔壁14の破損発生確率 高くなる。

 図8は、図6で説明した本発明における試 品3において、単位面積当たりに粒径の異な 同じ数の結晶粒子を散布し、隔壁破損の関 を実験した結果を示す図である。この図8か ら明らかなように、結晶粒子径が2.5μm程度に 大きくなると、隔壁破損の確率が急激に高く なるが、2.5μmより小さい結晶粒子径であれば 、隔壁破損の確率は比較的小さく抑えること ができることがわかる。

 以上の結果に基づくと、本発明に掛かるP DP1における保護層9においては、結晶粒子が 集した凝集粒子92として、粒径が0.9μm以上2.5 μm以下のものが望ましいと考えられるが、PDP として実際に量産する場合には、結晶粒子の 製造上でのばらつきや保護層9を形成する場 の製造上でのばらつきを考慮する必要があ 。

 図9は、本発明の実施の形態におけるPDP1 用いた、凝集粒子92の粒度分布の一例を示す 図である。凝集粒子92は図9に示すような分布 を有する。図7に示す電子放出特性、および 図8に示す隔壁破損特性から、平均粒径であ 体積累積平均径(D50)が、0.9μm~2μmの範囲にあ る凝集粒子92を使用することが望ましい。

 以上のように、本発明の実施の形態にお る金属酸化物ペーストを用いて形成した保 層9を有するPDP1においては、電子放出能力 して6以上の特性を有し、電荷保持能力とし はVscn点灯電圧が120V以下のものを得ること できる。その結果、高精細化により走査線 が増加し、かつセルサイズが小さくなる傾 にあるPDP1の保護層9として、電子放出能力と 電荷保持能力の両方を満足させ、高精細で高 輝度の表示性能を備え、かつ低消費電力のPDP を実現することができる。

 ところで、本発明におけるPDP1においては 、上述したように、酸化マグネシウム(MgO)の 集粒子92は、2%~12%の範囲の被覆率で付着さ ている。これは、本発明者らが凝集粒子92の 被覆率を変化させたサンプルを試作し、それ らのサンプルの特性を調べた結果に基づいて いる。すなわち、凝集粒子92の被覆率が高く るにしたがって、Vscn点灯電圧が大きくなっ て悪化し、逆に被覆率が小さくなるにしたが って、Vscn点灯電圧が小さくなる特性を示す とがわかった。すなわち、凝集粒子92を付着 させたことによる効果を十分に発揮させるた めには、凝集粒子92の被覆率は12%以下とすれ 良いことがわかった。

 一方、酸化マグネシウム(MgO)の凝集粒子92 は、特性のばらつきを小さくするためには各 放電セルに存在していることが必要である。 そのためには下地膜91上に付着させる必要が る。したがって、被覆率が小さい場合、面 でのばらつきが大きくなる傾向を示し、凝 粒子92の放電セル間における付着状態のば つきが大きくなってしまうことがわかった 本発明者らが実験した結果では、被覆率が4% 以上になるように酸化マグネシウム(MgO)結の 集粒子92を付着させると、面内ばらつきを 4%以下に抑えることができることがわかった 。また、被覆率が2%以上になるように酸化マ ネシウム(MgO)の結晶粒子の凝集粒子92を付着 させた場合も、面内ばらつきを約6%程度に抑 ることができ、実用上は問題ないことがわ った。

 これらの結果より、本発明においては、 覆率が2%~12%の範囲になるように酸化マグネ ウム(MgO)の結晶粒子の凝集粒子92を付着させ るのが望ましく、より好ましくは被覆率が4%~ 12%の範囲になるよう凝集粒子92を付着させる が望ましい。

 以上のように本発明は、高精細で高輝度 表示性能を備え、かつ低消費電力のPDPを実 する上で有用である。




 
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