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Patent Searching and Data


Title:
MICROSCOPE DEVICE AND PROGRAM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/031476
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided are a microscope device and a program by which a position of a stage for observing a sample by a microscope can be simply recorded. A user operates an operating section (12) to move an electrical stage (21), and entirely observes and checks a sample placed on the electrical stage (21). When the electrical stage (21) is stopped for a prescribed reference time or longer, a controller (13) permits the position where the stage is stopped as a position for time-lapse observation, and records observation position information indicating such observation position. After the sample is entirely observed, the controller (13) sequentially moves the electrical stage (21) to the observation positions indicated by the observation position information based on the recorded observation position information, and the user observes the sample at each observation position and determines a final observation position. This invention can be applied to microscopes.

Inventors:
SASE ICHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/065584
Publication Date:
March 12, 2009
Filing Date:
August 29, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIKON CORP (JP)
SASE ICHIRO (JP)
International Classes:
G02B21/26; G02B21/36
Foreign References:
JP2005070537A2005-03-17
JP2006215260A2006-08-17
JP2002277754A2002-09-25
JPH09503868A1997-04-15
JP2004514920A2004-05-20
Other References:
See also references of EP 2196840A4
None
Attorney, Agent or Firm:
INAMOTO, Yoshio (11-18 Nishi-Shinjuku 7-chome, Shinjuku-k, Tokyo 23, JP)
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Claims:
 外部操作可能な外部操作部材と、
 観察の対象となる標本が配置されるステージの移動を前記外部操作部材の指令に従って制御する移動制御手段と、
 前記移動制御手段による前記ステージの移動を監視し、第1の方向、および前記第1の方向に垂直な第2の方向の何れの方向にも、前記ステージが基準時間以上移動されなかった場合、前記基準時間以上移動されなかった前記ステージの位置を示す位置情報を取得する取得手段と、
 取得された前記位置情報を記録する記録手段と、
 前記記録手段で記録された前記位置情報に基づいて、前記移動制御手段により前記ステージを移動し、前記標本の撮影を繰り返してタイムラプス撮影を行う撮影手段と
 を備える顕微鏡装置。
 前記基準時間を設定する設定手段をさらに備え、
 前記記録手段は、前記位置情報とともに、前記位置情報により示される位置において、前記ステージが前記第1の方向、および前記第2の方向の何れの方向にも移動されなかった停止時間を示す停止時間情報をさらに記録し、
 前記取得手段は、前記設定手段により前記基準時間が設定し直された場合、前記位置情報のうち、前記停止時間情報により示される停止時間が、設定し直された基準時間以上である位置の前記位置情報を選択する
 請求項1に記載の顕微鏡装置。
 前記移動制御手段は、さらに前記記録手段に記録されている複数の前記位置情報により示される位置のそれぞれに、前記ステージを移動させる
 請求項1に記載の顕微鏡装置。
 前記撮影手段により取得された画像を再生する再生手段をさらに有し、
 前記取得手段は、前記再生手段により前記画像を再生しつつ、複数の前記位置情報のうち、ユーザにより指示された前記位置情報を選択する
 請求項3に記載の顕微鏡装置。
 前記標本の観察方法として、蛍光観察モードと明視野観察モードとを切り換える観察モード切換手段をさらに備え、
 前記蛍光観察モード時において、前記取得手段は前記位置情報の取得動作を行い、
 前記明視野観察モード時において、前記再生手段は、前記位置情報により特定される位置で撮影された前記画像を再生し、前記取得手段は、取得した複数の前記位置情報のうち、前記ユーザにより指示された前記位置情報を、前記タイムラプス撮影するときの前記ステージの位置を示す前記位置情報として選択する
 請求項4に記載の顕微鏡装置。
 前記撮影手段により撮影された前記画像の表示を制御する表示制御手段をさらに備え、
 前記撮影手段は、前記標本全体の画像であるマクロ画像を取得し、
 前記表示制御手段は、前記位置情報および前記マクロ画像に基づいて、前記位置情報により特定される位置に、前記タイムラプス撮影するときの撮影位置を示す情報が表示される前記マクロ画像の表示を制御し、
 前記取得手段は、取得された複数の前記位置情報のうち、ユーザにより指定された、前記マクロ画像上の前記撮影位置を示す情報に対応する前記位置情報を、前記タイムラプス撮影するときの前記ステージの位置を示す前記位置情報として選択する
 請求項1に記載の顕微鏡装置。
 前記移動制御手段は、対物レンズの光軸と平行な第3の方向への前記ステージまたは前記対物レンズの移動をさらに制御し、
 前記取得手段は、前記第1の方向、および前記第2の方向の何れの方向にも、前記ステージが前記基準時間以上移動されず、さらにその移動されなかった期間において、前記ステージまたは前記対物レンズが、予め定められた時間内に前記第3の方向に所定の距離以上移動された場合、前記ステージの前記第1の方向の位置および前記第2の方向の位置を示す情報を、前記位置情報として取得する
 請求項1に記載の顕微鏡装置。
 外部操作可能な外部操作部材の指令に従って、観察の対象となる標本が配置されるステージの移動を制御し、
 前記ステージの移動を監視し、第1の方向、および前記第1の方向に垂直な第2の方向の何れの方向にも、前記ステージが基準時間以上移動されなかった場合、前記基準時間以上移動されなかった前記ステージの位置を示す位置情報を取得し、
 取得された前記位置情報を記録し、
 記録された前記位置情報に基づいて、前記ステージを移動し、前記標本の撮影を繰り返してタイムラプス撮影を行う
 ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
 外部操作可能な外部操作部材と、
 前記外部操作部材によって、観察の対象となる標本の観察領域を移動する走査部材を制御する移動制御手段と、
 前記移動制御手段による前記走査部材の移動を監視し、前記走査部材が基準時間以上移動されなかった場合、前記走査部材の位置を示す位置情報を取得する取得手段と、
 取得された前記位置情報を記録する記録手段と、
 前記記録手段で記録された前記位置情報に基づいて、前記移動制御手段により前記走査部材を移動し、前記標本の前記観察領域を繰り返し撮影するタイムラプス撮影手段と
 を備える顕微鏡装置。
 前記走査部材は、顕微鏡のステージ、またはコンフォーカルヘッドの走査ミラーから構成される
 請求項9に記載の顕微鏡装置。
Description:
顕微鏡装置、およびプログラム

 本発明は顕微鏡装置、およびプログラム 関し、特に、顕微鏡において標本を観察す ためのステージの位置を簡単に記録してお ことができるようにした顕微鏡装置、およ プログラムに関する。

 観察の対象となる標本が入れられた、ガ スボトムディッシュやウェルプレートなど 容器を顕微鏡のステージ上に配置し、所定 時間間隔で標本を繰り返し観察するタイム プス観察が知られている。タイムラプス観 において、容器内に点在する複数の標本を 察の対象とする場合、標本の観察の準備段 で、観察者であるユーザは、顕微鏡を操作 てステージを移動させながら観察の目的に った標本を見つけ出す。そして、ユーザは 所望する標本が顕微鏡の視野内で適切に観 されるときのステージの位置を、タイムラ ス観察を行う観察位置として、順次、顕微 に登録させる。

 顕微鏡は、ユーザにより観察位置の登録 指示されると、指示された観察位置を順番 記録し、タイムラプス観察時には、ステー を登録された観察位置に順番に移動させて 顕微鏡に装着された撮像装置により標本の 像などを行う。

 また、従来の顕微鏡には、タイムラプス 察の準備段階において、ステージ上の標本 体を撮像して得られた顕微鏡画像をモニタ 表示させ、ユーザにより指定された顕微鏡 像上の複数の撮像範囲を登録しておくもの ある(例えば、特許文献1参照)。この顕微鏡 おいては、タイムラプス観察時に、登録さ た撮像範囲が視野内で観察されるようにス ージが移動され、登録された各撮像範囲の 像が撮像される。

特開2002-277754号公報

 しかしながら、上述した技術では、タイ ラプス観察の準備段階において、観察位置 撮像範囲を登録するためには、ユーザは煩 な操作を行わなければならなかった。

 例えば、ユーザが観察位置の登録を行う 合、ユーザは、高倍率で容器内の複数の標 のひとつひとつを目視により確認し、その 、さらに目視で確認した標本のなかから、 度、観察の対象とする標本を選び出す必要 あった。そのような場合、ユーザは両手で 微鏡を操作し、ステージを移動させて焦点 合わせながら観察の目的に合った標本、例 ば蛍光を充分に発現しており、かつ正常で る細胞等を確認する。そして、ユーザは、 器内の標本全体を確認した後、再びステー を移動させて焦点を合わせながら、所望す 標本が適切に観察できる位置にステージを 動させ、一旦顕微鏡から操作していた手を して観察位置を登録する操作を行う。

 このように、ユーザが両手を顕微鏡の操 に塞がれた状態で、所望する複数の標本を 視で確認しながら観察位置を登録していく 業は困難であった。また、標本の観察時の 野サイズの100倍程度の領域から、観察の対 とする標本を選び出さなければならない場 には、観察位置の登録の作業は時間のロス もつながってしまう。特に、標本が培養細 である場合には、時間のロスにより培養細 の活性が低下してしまう恐れがあるため、 察位置の登録の作業時間の短縮が求められ いる。

 本発明は、このような状況に鑑みてなさ たものであり、ユーザの所望するステージ 位置を簡単に記録しておくことができるよ にするものである。

 本発明の第1の顕微鏡装置は、外部操作可 能な外部操作部材と、観察の対象となる標本 が配置されるステージの移動を前記外部操作 部材の指令に従って制御する移動制御手段と 、前記移動制御手段による前記ステージの移 動を監視し、第1の方向、および前記第1の方 に垂直な第2の方向の何れの方向にも、前記 ステージが基準時間以上移動されなかった場 合、前記基準時間以上移動されなかった前記 ステージの位置を示す位置情報を取得する取 得手段と、取得された前記位置情報を記録す る記録手段と、前記記録手段で記録された前 記位置情報に基づいて、前記移動制御手段に より前記ステージを移動し、前記標本の撮影 を繰り返してタイムラプス撮影を行う撮影手 段とを備える。

 本発明のプログラムは、外部操作可能な 部操作部材の指令に従って、観察の対象と る標本が配置されるステージの移動を制御 、前記ステージの移動を監視し、第1の方向 、および前記第1の方向に垂直な第2の方向の れの方向にも、前記ステージが基準時間以 移動されなかった場合、前記基準時間以上 動されなかった前記ステージの位置を示す 置情報を取得し、取得された前記位置情報 記録し、記録された前記位置情報に基づい 、前記ステージを移動し、前記標本の撮影 繰り返してタイムラプス撮影を行うステッ を含む。

 本発明の第2の顕微鏡装置は、外部操作可 能な外部操作部材と、前記外部操作部材によ って、観察の対象となる標本の観察領域を移 動する走査部材を制御する移動制御手段と、 前記移動制御手段による前記走査部材の移動 を監視し、前記走査部材が基準時間以上移動 されなかった場合、前記走査部材の位置を示 す位置情報を取得する取得手段と、取得され た前記位置情報を記録する記録手段と、前記 記録手段で記録された前記位置情報に基づい て、前記移動制御手段により前記走査部材を 移動し、前記標本の前記観察領域を繰り返し 撮影するタイムラプス撮影手段とを備える。

 本発明によれば、ユーザの所望するステ ジの位置を記録しておくことができる。特 、本発明によれば、ユーザの所望するステ ジの位置を簡単に記録しておくことができ 。

本発明を適用した観察システムの一実 の形態の構成例を示す図である。 顕微鏡の外観の構成を示す図である。 電動ステージの構成を示す図である。 操作部の構成を示す図である。 コントローラの機能的な構成例を示す ロック図である。 準備段階における標本の全体の観察に いて説明する図である。 顕微鏡の視野の移動について説明する である。 観察位置の登録について説明する図で る。 観察位置の登録について説明する図で る。 登録処理を説明するフローチャートで ある。 観察位置決定処理について説明するフ ローチャートである。 対物レンズの移動について説明する図 である。 指定画面の一例を示す図である。 登録処理を説明するフローチャートで ある。 観察位置決定処理を説明するフローチ ャートである。 顕微鏡の外観の構成を示す図である。 観察位置登録処理を説明するフローチ ャートである。 コンピュータの構成例を示すブロック 図である。

符号の説明

 11 顕微鏡, 12 操作部, 13 コントローラ,  14 カメラ, 15 パーソナルコンピュータ, 16  観察モニタ, 21 電動ステージ, 54 対物レ ズ, 111 ジョイスティック, 113 基準時間設 ノブ, 114 ステージ位置再生ボタン, 115 確 定ボタン, 141 基準時間設定部, 142 制御部, 143 記録部, 144 ステージ制御部, 145 対物 ンズ制御部

 以下、図面を参照して、本発明を適用し 実施の形態について説明する。

 図1は、本発明を適用した観察システムの 一実施の形態の構成例を示す図である。この 観察システムは、顕微鏡11、操作部12、コン ローラ13、カメラ14、パーソナルコンピュー 15、および観察モニタ16から構成される。

 顕微鏡11には、図示せぬステッピングモ タ等により駆動される電動ステージ21が設け られている。この電動ステージ21には、観察 対象となる細胞等の標本が入れられたガラ ボトムディッシュやウェルプレートなどの 器が配置され、ユーザは、操作部12を操作 て、標本を適切に観察できるように電動ス ージ21を移動させる。すなわち、ユーザが操 作部12を操作すると、コントローラ13は、ユ ザの操作に応じて操作部12から供給された信 号に基づいて、電動ステージ21の移動を制御 る。

 また、カメラ14は、顕微鏡11の視野内の標 本を被写体として撮像し、その結果得られた 画像をパーソナルコンピュータ15に供給する そして、パーソナルコンピュータ15は、カ ラ14からの画像を観察モニタ16に供給して表 させる。これにより、ユーザは観察モニタ1 6に表示される画像を見ることで、顕微鏡11の 視野内にある標本を観察することができる。

 例えば、ユーザは、タイムラプス観察の 備段階の処理として、観察モニタ16に表示 れる標本を見ながら操作部12を操作し、電動 ステージ21上の標本全体を観察する。すると コントローラ13は、ユーザが標本の確認を 始してから終了するまでの期間において、 動ステージ21が所定の時間以上停止していた 場合、その停止していた電動ステージ21の位 を、観察の対象となる標本を適切に観察す ことができる位置である観察位置として登 する。すなわち、コントローラ13は、停止 ていた電動ステージ21の位置を示す観察位置 情報を、登録した観察位置を示す情報として 記録する。

 その後、ユーザは、操作部12を操作して 登録された観察位置に電動ステージ21を移動 させ、登録された観察位置において所望する 標本が適切に観察できるか否かを確認する。 このとき、観察位置が複数登録されている場 合には、登録された順番に、それらの観察位 置に電動ステージ21が移動される。そして、 ーザは操作部12を操作して、登録された観 位置を、タイムラプス観察時に標本を観察 るために移動させる電動ステージ21の位置と するように指示する。すると、コントローラ 13は、操作部12からの信号に応じて、ユーザ より指示された観察位置をタイムラプス観 時の観察位置とし、それらの観察位置の観 位置情報をパーソナルコンピュータ15に供給 して、タイムラプス観察の準備が終了する。

 パーソナルコンピュータ15は、コントロ ラ13から供給された観察位置情報を記録し、 この観察位置情報に基づいて、タイムラプス 観察のための制御を行う。すなわち、パーソ ナルコンピュータ15は、記録している観察位 情報に基づいて、一定の時間間隔でコント ーラ13に、登録された観察位置への電動ス ージ21の移動を指示する。そして、コントロ ーラ13は、パーソナルコンピュータ15の指示 応じて、登録された観察位置に電動ステー 21を移動させ、パーソナルコンピュータ15は 観察位置における標本の画像をカメラ14か 取得して記録する。

 図2のAおよび図2のBは、図1の顕微鏡11の外 観の構成を示す図である。ここで、図2のAは 顕微鏡11の正面図を示しており、図2のBは、 顕微鏡11の側面図を示している。なお、図2の Aおよび図2のBにおいて、図1における場合と 応する部分には、同一の符号を付してある

 顕微鏡11の図(図2のAおよび図2のB)中、上 には、標本を照明するための照明光を射出 る照明光学系51が設けられている。照明光学 系51から射出された照明光は、照明光学系51 直下に設けられたレンズ52により集光されて 、電動ステージ21上に配置された標本53に照 される。また、標本53に照射された照明光は 標本53を透過して観察光となり、電動ステー 21の図中、下側の、標本53に対向する位置に 設けられた対物レンズ54に入射する。対物レ ズ54に入射した観察光は、図示せぬ光学系 介してカメラ14および接眼レンズ55に入射す 。

 カメラ14は、顕微鏡11に接続されており、 対物レンズ54から入射した観察光を光電変換 ることで標本53を撮像し、撮像により得ら た画像をパーソナルコンピュータ15に供給す る。また、対物レンズ54から接眼レンズ55に 射した観察光は、接眼レンズ55により集光さ れて、標本53の像が結像される。これにより ユーザは、観察モニタ16に限らず、接眼レ ズ55からも標本53を観察することができる。

 さらに、顕微鏡11におけるカメラ14の近傍 には、対物レンズ54をその光軸方向、つまり 中、上下方向に移動させるための対物レン 操作部56が設けられている。この対物レン 操作部56が操作されると、その操作に応じて 対物レンズ54が上下方向に移動する。

 また、顕微鏡11に設けられる電動ステー 21は、例えば図3に示すように、顕微鏡11に対 して固定される固定台81と、ユーザによる操 部12の操作に応じて対物レンズ54の光軸と垂 直な方向に移動する移動台82とから構成され 。

 図3では、移動台82は、固定台81の上に隣 して設けられており、移動台82の中央には、 ガラスボトムディッシュやウェルプレートな どの容器が配置される標本台83が設けられて る。また、標本台83の中央には、円形の穴 設けられており、図中、上側から標本台83に 照射された照明光学系51からの照明光は、標 台83に設けられた穴を通過して、標本台83の 下側に設けられた対物レンズ54に入射するよ になされている。

 ここで、対物レンズ54の光軸と平行であ 、図中、上から下に向かう方向をz方向とし z方向に垂直であり、図中左から右に向かう 方向をx方向とする。また、z方向およびx方向 に垂直であり、図中、手前側から奥側に向か う方向をy方向とすると、移動台82は、固定台 81に対して、x方向と平行な方向およびy方向 平行な方向に移動される。このように、移 台82が固定台81に対して移動されるようにす ことで、移動台82を移動させて、顕微鏡11の 視野よりも広い範囲で標本を観察することが できる。

 なお、電動ステージ21は、予め顕微鏡11に 設けられたものであってもよいし、顕微鏡11 は別の装置、例えばコントローラ13に設け れたものであって、顕微鏡11に対して取り付 けられるものであってもよい。

 さらに、ユーザが電動ステージ21を移動 せようとする場合、ユーザは、例えば図4に すように、操作部12に設けられたジョイス ィックを操作することにより電動ステージ21 を移動させる。

 すなわち、操作部12の中央には、ジョイ ティック111が設けられており、ジョイステ ック111は、任意の方向に傾斜するようにな れている。ジョイスティック111がユーザに り傾斜するように操作されると、操作部12か らコントローラ13には、その操作に応じた信 が供給され、コントローラ13の制御により ジョイスティック111が傾斜した方向に電動 テージ21が移動する。

 また、操作部12の右側の側面には、z軸操 ノブ112が設けられており、z軸操作ノブ112が ユーザにより操作されると、操作部12からコ トローラ13には、操作に応じた信号が供給 れて、顕微鏡11に設けられた対物レンズ54がz 方向と平行な方向に移動する。すなわち、コ ントローラ13は、z軸操作ノブ112が操作される ことで供給された信号に応じて、顕微鏡11に けられた図示せぬモータを駆動させ、対物 ンズ54を移動させる。

 さらに、操作部12におけるジョイスティ ク111の上側には、基準時間設定ノブ113、ス ージ位置再生ボタン114、および確定ボタン11 5が設けられている。基準時間設定ノブ113は 観察位置の登録の基準となる基準時間を設 するときに操作される。つまり、基準時間 定ノブ113が操作されて設定された基準時間 上、電動ステージ21がx方向と平行な方向お びy方向と平行な方向に移動されなかった場 、その電動ステージ21の位置が観察位置と て登録される。

 ステージ位置再生ボタン114は、進むボタ および戻るボタンの2つのボタンからなり、 順序付けられて登録された観察位置のそれぞ れに、電動ステージ21を移動させるときに操 される。すなわち、複数の観察位置が登録 れた場合、登録が終了すると、コントロー 13は、ユーザによるステージ位置再生ボタ 114の操作に従って、順番的に前または次の 察位置に電動ステージ21を移動させていく。 これにより、ユーザは、最終的な観察位置を 決定するときに、各観察位置において標本を 確認することができる。

 また、確定ボタン115は、登録された観察 置が、最終的な観察位置として決定される きに操作される。この確定ボタン115が操作 れると、コントローラ13は、確定ボタン115 操作により操作部12から供給された信号に応 じて、最終的な観察位置の観察位置情報をパ ーソナルコンピュータ15に供給する。

 次に、図5は、図1のコントローラ13の機能 的な構成例を示すブロック図である。

 コントローラ13は、基準時間設定部141、 御部142、記録部143、ステージ制御部144、お び対物レンズ制御部145から構成される。

 基準時間設定部141は、操作部12から供給 れた信号に応じて基準時間を設定し、設定 た基準時間を保持する。制御部142は、コン ローラ13の全体を制御する。例えば、制御部 142は、操作部12からの信号に応じて、ステー 制御部144に電動ステージ21の移動を指示し り、対物レンズ制御部145に対物レンズ54の移 動を指示したりする。

 さらに、制御部142は、電動ステージ21が 準時間設定部141に保持されている基準時間 上停止していた場合、ステージ制御部144か 電動ステージ21の位置を示す情報を取得する 。そして、制御部142は、その取得した情報を 観察位置情報として記録部143に供給して記録 させるとともに、そのときに電動ステージ21 停止していた時間を示す情報である停止時 情報を記録部143に供給して記録させる。

 記録部143は、制御部142から供給された観 位置情報および停止時間情報を、観察位置 登録された順に順序付けて記録する。ステ ジ制御部144は、制御部142の指示に応じて電 ステージ21を移動させる。また、対物レン 制御部145は、制御部142の指示に応じて、対 レンズ54を移動させる。

 ところで、タイムラプス観察の準備段階 処理として、ユーザは電動ステージ21を移 させながら標本を観察し、タイムラプス観 の対象とする標本を選択する。例えば、図6 示すように、ユーザが電動ステージ21を移 させて標本を観察したとすると、電動ステ ジ21が基準時間以上停止していた位置が観察 位置として登録される。なお、図6において 右方向はx方向を示しており、上方向はy方向 を示している。

 図6の例では、点線の四角形で表される領 域R1乃至領域R6は、観察用の試料としての標 全体の領域において、電動ステージ21が停止 したときの視野の範囲、つまり標本全体にお ける顕微鏡11の視野の位置を示している。

 観察の開始時において、顕微鏡11の視野 領域R1に位置しており、視野内では領域R1の ぼ中央に、標本としての培養細胞171-1が観 される。そして、所定の時間が経過した後 電動ステージ21が移動して、顕微鏡11の視野 標本53全体に対して図中、右上方向に移動 、その後領域R2の位置で停止する。領域R2に 培養細胞171-2の一部分が含まれているので 顕微鏡11の視野が領域R2に位置している状態 おいては、その視野内では培養細胞171-2の 側の部分だけが観察される。

 また、顕微鏡11の視野が領域R2で所定の時 間停止した後、再びユーザにより電動ステー ジ21が移動されて、顕微鏡11の視野が右下方 に移動し、領域R3の位置で停止する。領域R3 は培養細胞171-3の一部分が含まれており、 野内では培養細胞171-3の下側の部分だけが観 察される。

 さらに、顕微鏡11の視野が領域R3で所定の 時間停止した後、電動ステージ21が移動され 、顕微鏡11の視野が左上方向に移動し、所 の時間だけ領域R4の位置に停止する。そして 、顕微鏡11の視野は、領域R4から左下に移動 て領域R5の位置で停止し、さらに左方向に移 動して領域R6の位置で停止した後、準備段階 の標本の観察は終了される。

 顕微鏡11の視野が領域R4に位置する場合、 その視野の中央に培養細胞171-4が観察され、 微鏡11の視野が領域R5に位置する場合、その 視野の中央に培養細胞171-5が観察される。さ に、顕微鏡11の視野が領域R6に位置する場合 には、その視野の左端に、培養細胞171-6の一 が観察される。なお、以下、標本としての 養細胞171-1乃至培養細胞171-6のそれぞれを特 に区別する必要のない場合、単に培養細胞171 と称する。

 このように、ユーザが領域R1から領域R6ま で順番に、顕微鏡11の視野を移動させて標本 観察した場合、電動ステージ21の視野は、 7に示すように移動される。なお、図中、曲 201は顕微鏡11の視野のx方向への移動速度を しており、曲線202は、顕微鏡11の視野のy方 への移動速度を示している。また、図にお て横方向は時間を示している。

 時刻T0において、ユーザがタイムラプス 察の対象とする標本を選択するために、標 全体の観察を開始したとすると、電動ステ ジ21は時刻T0から時刻T1までの間、視野が領 R1となる位置で停止されている。

 ここで、時刻T0における曲線201および曲 202のそれぞれの図中、縦方向の高さ(以下、 宜、基準位置と称する)は速度0、つまり顕 鏡11の視野(電動ステージ21)がx方向およびy方 向に移動せずに停止していることを示してい る。また、曲線201および曲線202の所定の時刻 における縦方向の高さが、それぞれの基準位 置よりも高い場合、顕微鏡11の視野は、x方向 およびy方向に移動していることを示してい 。さらに、曲線201および曲線202の縦方向の さが基準位置よりも低い場合、顕微鏡11の視 野は、x方向と反対方向、およびy方向と反対 向に移動していることを示している。

 なお、顕微鏡11の視野が標本全体に対し x方向に移動する場合、電動ステージ21自体 x方向とは反対の方向に移動され、顕微鏡11 視野が標本全体に対してy方向に移動する場 、電動ステージ21自体はy方向とは反対の方 に移動される。

 顕微鏡11の視野は、時刻T1までの間停止し た後、時刻T1から時刻T3までの期間にy方向に 動するとともに、時刻T1と時刻T3との間の時 刻T2から、時刻T3よりも後の時刻T4までの期間 にx方向に移動する。すなわち、時刻T1から時 刻T3において、曲線202の高さは基準位置より 高いので、顕微鏡11の視野はy方向に移動し おり、時刻T2から時刻T4において、曲線201の 高さは基準位置よりも高いので、顕微鏡11の 野はx方向に移動している。したがって、時 刻T1から時刻T4までの期間において、顕微鏡11 の視野が図6中、右上方向、つまり領域R1から 領域R2まで移動するように電動ステージ21が 動される。

 また、顕微鏡11の視野は、時刻T4から時刻 T5までの期間停止した後、時刻T5から時刻T8ま での期間にy方向とは反対の方向に移動する ともに、時刻T5と時刻T8の間にある時刻T6か 時刻T7までの期間にx方向に移動する。すな ち、時刻T5から時刻T8までの期間において、 線202の高さは基準位置よりも低いので、顕 鏡11の視野はy方向とは反対の方向に移動し おり、時刻T6から時刻T7までの期間において 、曲線201の高さは基準位置よりも高いので、 顕微鏡11の視野はx方向に移動している。した がって、時刻T5から時刻T8までの期間におい 、顕微鏡11の視野が図6中、右下方向、つま 領域R2から領域R3まで移動するように電動ス ージ21が移動される。

 さらに、顕微鏡11の視野は、時刻T8から時 刻T9までの期間停止した後、時刻T9から時刻T1 1までの期間にy方向に移動するとともに、時 T9と時刻T11との間の時刻T10から、時刻T11よ も後の時刻T12までの期間にx方向とは反対の 向に移動する。したがって、時刻T9から時 T12までの期間において、顕微鏡11の視野が図 6中、左上方向、つまり領域R3から領域R4まで 動するように電動ステージ21が移動される

 そして、顕微鏡11の視野は、時刻T12から 刻T13までの期間停止した後、時刻T13から時 T15までの期間にx方向とは反対の方向に移動 るとともに、時刻T13と時刻T15との間の時刻T 14から、時刻T15よりも後の時刻T16までの期間 y方向とは反対の方向に移動する。したがっ て、時刻T13から時刻T16までの期間において、 顕微鏡11の視野が図6中、左下方向、つまり領 域R4から領域R5まで移動するように電動ステ ジ21が移動される。

 また、その後、顕微鏡11の視野は、時刻T1 6から時刻T17までの期間停止してから、時刻T1 7から時刻T18までの期間にx方向とは反対の方 に移動する。したがって、時刻T17から時刻T 18までの期間において、顕微鏡11の視野が図6 、左方向、つまり領域R5から領域R6まで移動 するように電動ステージ21が移動される。さ に、顕微鏡11の視野は、時刻T18から時刻T19 での期間停止した後、時刻T19から時刻T20ま の期間にy方向に移動して、ユーザによる標 全体の観察が終了する。

 ここで、時刻T0から時刻T1までの期間、時 刻T4から時刻T5までの期間、時刻T8から時刻T9 での期間、時刻T12から時刻T13までの期間、 刻T16から時刻T17までの期間、および時刻T18 ら時刻T19までの期間のそれぞれを、期間t1 至期間t6とする。すると、電動ステージ21は ユーザが標本全体の観察を開始してから終 するまでの間に、期間t1乃至期間t6のそれぞ れの期間において、移動されずに停止されて いたことになる。なお、以下、期間t1乃至期 t6のそれぞれの期間の長さ、つまりそれら 期間の時間は、停止時間t1乃至停止時間t6で るとする。

 このように、期間t1乃至期間t6のそれぞれ においては、電動ステージ21は、顕微鏡11の 野が図6の領域R1乃至領域R6のそれぞれとなる 位置において停止されている。したがって、 図8に示すように、期間t1乃至期間t6のそれぞ の期間には、顕微鏡11の視野内において、 本の全体のうちの領域R1乃至領域R6のそれぞ の部分が観察される。なお、図8において、 図6および図7における場合と対応する部分に 同一の符号を付してあり、その説明は省略 る。

 図8において、期間t2、期間t3、および期 t6のそれぞれよりも電動ステージ21の停止時 の長い期間t1、期間t4、および期間t5におい は、顕微鏡11の視野内において、その視野 ほぼ中央に培養細胞171が観察される。した って、これらの期間t1、期間t4、および期間t 5においては、ユーザが観察の目的に合った 本としての培養細胞171を発見し、より詳し 観察しようと対物レンズ54をz方向に移動さ てピント(焦点)を合わせ直したり、視野内の 培養細胞171を詳しく観察していたりしたため に、比較的長い時間、電動ステージ21が停止 れていたと考えられる。

 また、期間t1、期間t4、および期間t5より 電動ステージ21の停止時間の短い期間t2、期 間t3、および期間t6においては、顕微鏡11の視 野内において、その視野の中央ではなく、視 野の端に培養細胞171が観察される。したがっ て、これらの期間t2、期間t3、および期間t6に おいては、ユーザは視野内の培養細胞171が、 観察の目的に合った標本ではないとしてすぐ に電動ステージ21を移動させたり、何らかの 由によりユーザが一時的に顕微鏡11を操作 る手を離して、手を休ませたりしていたた に、比較的短い時間、電動ステージ21が停止 されていたと考えられる。

 したがって、電動ステージ21が停止して た期間のうち、ユーザが観察の対象とした と思う標本を詳細に観察していた期間、つ り真に観察したい標本が顕微鏡11の視野内に あった期間の長さは、ある程度の時間以上と なる。また、その他の何らかの理由により、 電動ステージ21が停止していた期間の長さは 真に観察したい標本が顕微鏡11の視野内に った期間の長さよりも短いと推定すること できる。

 そこで、上述したように、予め図4の基準 時間設定ノブ113により基準時間を設定してお くことで、真に観察したい標本が顕微鏡11の 野内にあった期間における電動ステージ21 位置だけを観察位置として登録することが きる。したがって、図8に示したように、期 t1乃至期間t6のそれぞれにおいて電動ステー ジ21が停止していたとすると、期間t1乃至期 t6のうち、それらの期間の長さが基準時間以 上である期間における電動ステージ21の位置 、観察位置として登録される。

 例えば、設定された基準時間が、停止時 t1、停止時間t4、および停止時間t5よりも短 、かつ停止時間t2、停止時間t3、および停止 時間t6よりも長い場合、図9に示すように、期 間t1、期間t4、および期間t5における電動ステ ージ21の位置だけが観察位置として登録され 。なお、図9において、図8における場合と 応する部分には同一の符号を付してある。

 図9の例においては、期間t1乃至期間t6の ち、停止時間が設定された基準時間以上で る期間t1、期間t4、および期間t5のそれぞれ おける電動ステージ21の位置が観察位置とし て登録される。また、残りの期間t2、期間t3 および期間t6のそれぞれにおける電動ステー ジ21の位置は観察位置として登録されない。 して、タイムラプス観察時においては、一 の時間間隔で、登録された期間t1、期間t4、 および期間t5のそれぞれの観察位置に、順番 電動ステージ21が移動され、ユーザが領域R1 、領域R4、および領域R5のそれぞれを観察で るようになる。

 次に、図10のフローチャートを参照して コントローラ13が観察位置の登録を行う処理 である登録処理について説明する。この登録 処理は、タイムラプス観察の準備段階におい てユーザが標本の全体を観察する期間に行わ れ、例えばユーザが操作部12の基準時間設定 ブ113を操作して標本の観察を始めると開始 れる。

 ステップS11において、基準時間設定部141 、基準時間を設定する。すなわち、ユーザ 操作部12の基準時間設定ノブ113を操作して 準時間を指定すると、操作部12からコントロ ーラ13の基準時間設定部141には、指定された 準時間を示す信号が供給される。基準時間 定部141は、操作部12から供給された信号に づいて、その信号により示される時間を基 時間として設定し、設定した基準時間を示 情報を保持する。

 このように基準時間が設定されると、ユ ザは、ジョイスティック111を操作して電動 テージ21の移動を指示したり、z軸操作ノブ1 12を操作して対物レンズ54の移動を指示した しながら、電動ステージ21上に配置された標 本の全体を観察する。

 ステップS12において、制御部142は、操作 12から供給される信号に基づいて、電動ス ージ21の移動が指示されたか否かを判定する 。例えば、ユーザがジョイスティック111を操 作して、操作部12からコントローラ13の制御 142に、電動ステージ21の移動を指示する信号 が供給されると、移動が指示されたと判定さ れる。

 ステップS12において、電動ステージ21の 動が指示されたと判定された場合、制御部14 2は、操作部12から供給された信号に基づいて 、ステージ制御部144に電動ステージ21の移動 指示し、処理はステップS13に進む。

 ステップS13において、ステージ制御部144 制御部142からの指示に応じて、電動ステー 21を制御し、電動ステージ21を移動させる。 これにより、電動ステージ21に設けられた図 せぬステッピングモータが駆動され、ユー の指示した方向に電動ステージ21の移動台82 が移動される。

 一方、ステップS12において、電動ステー 21の移動が指示されなかったと判定された 合、ステップS13の処理はスキップされて、 理はステップS14に進む。なお、より詳細に 、操作部12からコントローラ13に電動ステー 21の移動を指示する信号が供給されたか否 に関わらず、ユーザがz軸操作ノブ112を操作 ることで、対物レンズ54の移動が指示され 場合、コントローラ13は操作部12から供給さ た信号に基づいて、対物レンズ54を移動さ る。すなわち、制御部142は、操作部12からの 信号に基づいて、対物レンズ制御部145に対物 レンズ54の移動を指示し、対物レンズ制御部1 45は制御部142の指示に応じて、顕微鏡11を制 し、対物レンズ54をz方向と平行な方向に移 させる。

 ステップS13において電動ステージ21が移 されたか、またはステップS12において移動 指示されなかったと判定されると、ステッ S14において、制御部142は、電動ステージ21が 基準時間以上停止したか否かを判定する。

 すなわち、ユーザによりジョイスティッ 111が操作されると、操作部12から制御部142 は、ユーザの操作に応じた信号が供給され ので、制御部142は電動ステージ21が移動して いるか、または停止しているかを知ることが できる。そこで、制御部142は、基準時間設定 部141が保持している情報により示される基準 時間に基づいて、電動ステージ21が基準時間 上停止したか否かを判定する。

 ステップS14において、基準時間以上停止 たと判定された場合、ステップS15において 制御部142は、ステージ制御部144から電動ス ージ21が停止していた位置を示す情報を取 する。

 ここで、取得される位置を示す情報は、 動ステージ21の位置を示す座標の情報など される。例えば、その座標の座標系は、標 台83の表面と対物レンズ54の光軸との交点を 準点(原点)として、基準点を通り、x方向、y 方向、およびz方向に平行な直線のそれぞれ 、x軸、y軸、およびz軸とした座標系とされ 。

 そして電動ステージ21の位置を示す情報 、その座標系における、停止中の電動ステ ジ21の標本台83の表面の中心の位置のx座標お よびy座標を示す情報とされ、ステージ制御 144は、制御部142からの要求に応じて、位置 示す情報を制御部142に供給する。

 なお、観察位置情報とされる電動ステー 21の位置を示す情報には、x座標およびy座標 を示す情報だけでなく、対物レンズ54のz方向 の位置を示す情報、例えば対物レンズ54の位 のz座標を示す情報が含まれるようにしても よい。また、観察位置情報にx座標およびy座 を示す情報だけが含まれる場合には、タイ ラプス観察の前に、対物レンズ54の位置を 整しておく必要があるが、標本のz方向の位 は、容器内のどの標本についてもほぼ同じ ある。そのため、タイムラプス観察の開始 に対物レンズ54のz方向の位置を調整してお ば、その後、観察位置に電動ステージ21を 動させたときに、顕微鏡11の視野内にある標 本がぼけて見えるようなことはない。

 電動ステージ21の位置を示す情報が取得 れると、ステップS16において、制御部142は 電動ステージ21が停止していた位置を観察位 置として登録し、処理はステップS17に進む。 すなわち、制御部142は、ステージ制御部144か ら取得した位置を示す情報を、電動ステージ 21の観察位置情報として記録部143に供給して 録させるとともに、さらに電動ステージ21 停止していた時間を示す停止時間情報を、 録部143に供給して記録させる。記録部143は 制御部142から供給された観察位置情報およ 停止時間情報を、観察位置が登録された順 、順序付けて記録する。

 したがって、例えば、顕微鏡11の視野内 図6の領域R1が観察される状態において、電 ステージ21が基準時間以上停止したと判定さ れた場合、制御部142は、顕微鏡11の視野内に 域R1が観察される状態における電動ステー 21の位置を示す情報を観察位置情報とする。 そして、制御部142は、観察位置情報と、電動 ステージ21がその状態において停止していた 止時間t1を示す停止時間情報とを記録部143 供給して記録させる。

 これに対して、ステップS14において、電 ステージ21が基準時間以上停止していない 判定された場合、ステップS15の処理および テップS16の処理はスキップされて、処理は テップS17に進む。

 ステップS16において、観察位置が登録さ たか、またはステップS14において基準時間 上停止していないと判定されると、ステッ S17において、制御部142は、操作部12からの 号に基づいて、観察位置を登録する処理を 了するか否かを判定する。例えば、ユーザ 標本全体の観察を終えて操作部12を操作し、 観察位置の登録の終了を指示すると、操作部 12から制御部142にはユーザの操作に応じた信 が供給されるので、制御部142は処理を終了 ると判定する。

 ステップS17において、処理を終了しない 判定された場合、処理はステップS12に戻り 上述した処理が繰り返される。つまり、基 時間以上停止した電動ステージ21の位置が 察位置として登録される処理が繰り返し行 れる。

 これにより、例えば図9の期間t1、期間t4 および期間t5における電動ステージ21の位置 つまり領域R1、領域R4、および領域R5のそれ れを顕微鏡11の視野内で観察するための電 ステージ21の位置のそれぞれが、観察位置と して登録される。

 これに対して、ステップS17において、処 を終了すると判定された場合、コントロー 13の各部は、行っている処理を停止して登 処理は終了する。

 このようにして、コントローラ13は、ユ ザにより指示された基準時間以上電動ステ ジ21が停止すると、その位置を観察位置とし て登録し、観察位置情報と停止時間情報とを 記録する。

 このように、基準時間以上、電動ステー 21が停止した位置の観察位置情報と停止時 情報とを記録することで、ユーザがタイム プス観察の対象としたいと思う標本が、顕 鏡11の視野内で観察できると推定される電動 ステージ21の位置を、観察位置情報として記 しておくことができる。すなわち、ユーザ 所望するステージの位置を簡単かつ迅速に 録しておくことができる。

 また、ユーザは、ジョイスティック111やz 軸操作ノブ112を操作して、対物レンズ54や電 ステージ21を移動させながら標本の全体を 察し、観察の目的に合った標本を確認する けで、顕微鏡11の視野内に所望する標本が観 察される電動ステージ21の位置が観察位置と て登録される。したがって、ユーザは標本 観察の最中に、いちいち観察位置を登録す ような面倒な操作を行う必要がなく、その 録の操作により時間がロスするようなこと ない。

 ところで、コントローラ13は、観察位置 登録処理が終了すると、登録処理に続いて 登録された観察位置に電動ステージ21を移動 させて、ユーザに最終的な観察位置を決定さ せる処理である観察位置決定処理を開始する 。以下、図11のフローチャートを参照して、 ントローラ13による観察位置決定処理につ て説明する。

 ステップS41において、制御部142は、記録 143に順序付けて記録されている観察位置情 および停止時間情報を読み出す。そして、 御部142は、読み出した観察位置情報により される観察位置を、最終的な観察位置の候 とし、候補となっている観察位置のうち最 に登録された観察位置、つまりその観察位 の観察位置情報を選択する。

 ステップS42において、ステージ制御部144 、制御部142により選択されている観察位置 電動ステージ21を移動させる。すなわち、 御部142は、選択した1つの観察位置への電動 テージ21の移動を指示する。ステージ制御 144は、制御部142の指示に応じて電動ステー 21を制御して、電動ステージ21の移動台82を 察位置、つまり観察位置情報により示され 位置に移動させる。

 これにより、ユーザの所望する標本が顕 鏡11の視野内において観察できるようにな ので、ユーザは、接眼レンズ55から標本を観 察して確認したり、観察モニタ16を見て標本 観察して確認したりする。そして、ユーザ 、標本を確認すると、操作部12に設けられ ステージ位置再生ボタン114を操作して電動 テージ21を移動させ、次の標本を確認したり 、前の標本を確認したりして、次々と標本を 確認していく。

 ステップS43において、制御部142は、操作 12からの信号に基づいて、電動ステージ21の 前または次の観察位置への移動が指示された か否かを判定する。例えば、ユーザによりス テージ位置再生ボタン114が操作され、操作部 12からコントローラ13の制御部142に、電動ス ージ21の順番的に前または次の観察位置への 移動を指示する信号が供給された場合、移動 が指示されたと判定される。

 ステップS43において、前または次の観察 置への移動が指示されたと判定された場合 ステップS44において、制御部142は、候補と っている観察位置のうち、ユーザにより移 が指示された観察位置の観察位置情報を選 する。例えば、最終的な観察位置の候補と れている観察位置が、図9の期間t1、期間t4 および期間t5の観察位置のそれぞれであり、 選択されている観察位置、つまり現在の電動 ステージ21の位置と同じ位置である観察位置 、期間t4の観察位置であるとする。この場 、制御部142は、ユーザにより順番的に1つ前 観察位置への移動が指示されたとき、1つ前 の期間t1の観察位置を移動先の観察位置とし 選択し、ユーザにより順番的に1つ後の観察 位置への移動が指示されたとき、1つ後の期 t5の観察位置を移動先の観察位置として選択 する。

 そして、移動先の観察位置が選択される 、その後、処理はステップS42に戻り、上述 た処理が繰り返される。すなわち、新たに 択された観察位置に電動ステージ21が移動 れる。なお、ユーザによりステージ位置再 ボタン114が操作されなくても、電動ステー 21が選択された観察位置に移動した後、予め 定められた時間が経過すると、制御部142が次 の観察位置を選択し、ステージ制御部144にそ の観察位置への電動ステージ21の移動を指示 るようにしてもよい。

 また、ステップS43において、移動が指示 れなかったと判定された場合、ステップS45 おいて、基準時間設定部141は、基準時間を 定し直すか否かを判定する。例えば、ユー がステージ位置再生ボタン114を操作して、 次、登録された観察位置での標本を確認し いくときに、基準時間が適切に設定されな ったために、候補とされた観察位置には、 ーザが所望しない標本が観察される観察位 が含まれてしまうことがある。そこで、ユ ザが、基準時間設定ノブ113を操作して、基 時間を設定し直すことで、ユーザの望まな 観察位置が、最終的な観察位置の候補から 外されるようにすることができる。

 ユーザにより基準時間設定ノブ113が操作 れると、操作部12からコントローラ13の基準 時間設定部141には指定された基準時間を示す 信号が供給されるので、ステップS45において 基準時間を設定し直すと判定される。

 ステップS45において、基準時間を設定し すと判定された場合、ステップS46において 基準時間設定部141は、操作部12から供給さ た信号に基づいて基準時間を設定し直す。 して、基準時間設定部141は、新たに設定さ た基準時間を示す情報を保持し、これによ 基準時間が更新される。

 ステップS47において、制御部142は、これ で最終的な観察位置の候補とされていた観 位置のうち、停止時間が設定し直された基 時間以上である観察位置を新たな候補とし 選択する。

 例えば、これまで最終的な観察位置の候 として、図9の期間t1、期間t3、期間t4、およ び期間t5の観察位置が選択されており、基準 間が、停止時間t3よりも長く、停止時間t1、 停止時間t4および停止時間t5よりは短い時間 設定し直されたとする。この場合、制御部14 2は、これまでの候補である期間t1、期間t3、 間t4、および期間t5の観察位置のうち、新た な基準時間以上、電動ステージ21が停止して た期間t1、期間t4、および期間t5の観察位置 選択し、これらの観察位置を新たな最終的 観察位置の候補とする。

 制御部142は、最終的な観察位置の候補を 択し直すと、選択した新たな候補のうちの 最初に登録された観察位置、つまりその観 位置の観察位置情報を、電動ステージ21の 動先として選択する。そして、その後、処 はステップS42に戻り、移動先として選択さ た観察位置に電動ステージ21が移動される。

 なお、観察位置の候補が選択し直された 合、それらの観察位置のうち、直前の電動 テージ21の位置、つまり直前に選択されて た観察位置に登録された順番の近い観察位 が移動先として選択されるようにしてもよ 。

 また、ステップS45において、基準時間を 定し直さないと判定された場合、ステップS 48において、制御部142は、確定ボタン115が操 されたか否かを判定する。

 例えば、ユーザは、観察モニタ16に表示 れる標本を見ながら、ステージ位置再生ボ ン114を操作して、電動ステージ21を順次、最 終的な観察位置の候補となっている次または 前の観察位置へと移動させていく。そして、 ユーザは、各観察位置での標本を確認した結 果、候補として選択されている、停止時間が 基準時間以上である観察位置を、最終的な観 察位置として登録してもよいと判断すると、 確定ボタン115を操作して、候補とされている 観察位置の最終的な観察位置としての登録を 指示する。すると、操作部12からコントロー 13の制御部142には、ユーザの操作に応じて 録を指示する信号が供給されるので、制御 142はステップS48において、確定ボタン115が 作されたと判定する。

 ステップS48において、確定ボタン115が操 されていないと判定された場合、処理はス ップS43に戻り、上述した処理が繰り返され 。

 これに対して、ステップS48において、確 ボタン115が操作されたと判定された場合、 テップS49において、制御部142は、候補とし 選択されている観察位置を、最終的な観察 置として登録する。すなわち、制御部142は 候補として選択されている観察位置を、タ ムラプス観察の対象となる観察位置とし、 れらの観察位置の観察位置情報および停止 間情報を記録部143に供給して記録させると もに、観察位置情報をパーソナルコンピュ タ15に供給する。そして、観察位置情報が ーソナルコンピュータ15に供給されると、観 察位置決定処理は終了する。

 このようにして、コントローラ13は、最 的な観察位置の候補とされた観察位置に順 、電動ステージ21を移動させ、基準時間の設 定が指示されると基準時間を設定し直して、 新たに候補となる観察位置を選択し直す。ま た、コントローラ13は、確定ボタン115が操作 れると、候補として選択されている観察位 を最終的な観察位置として登録する。

 このように、最終的な観察位置の候補と れた観察位置に電動ステージ21を移動させ 基準時間の設定が指示されると、基準時間 設定し直して、新たに候補となる観察位置 選択し直すことで、ユーザが所望しない標 が観察される観察位置を最終的な観察位置 ら簡単に排除することができる。

 また、ユーザは、標本の全体を観察した 、ステージ位置再生ボタン114を操作して、 観察位置における標本を確認し、確定ボタ 115を操作するという簡単な操作で、最終的 観察位置を確定することができる。また、 補とされた観察位置に、ユーザが所望しな 標本が観察される観察位置が含まれている 合には、基準時間設定ノブ113を操作して新 な基準時間を指定するだけで、基準時間を 更させることができる。これにより、必要 ない観察位置を排除したり、候補とされて ない観察位置のうちの必要な観察位置が候 に含まれるようにしたりすることができる

 さらに、例えばユーザが、標本全体を蛍 観察して、コントローラ13に観察位置を登 させた後、ステージ位置再生ボタン114を操 しながら、登録された各観察位置において 本を明視野観察し、最終的な観察位置を選 するようにしてもよい。そのようにするこ で、標本としての培養細胞171ごとに、蛍光 察および明視野観察のそれぞれの観察方法 観察を行い、最終的な観察位置の確認作業 進めることができる。これにより、従来の うに、明視野観察および蛍光観察の両方の 法で標本を観察した後に、観察位置の登録 行うという煩雑な作業を行う必要がなくな 。

 さらに、また、ユーザが広い視野を利用 た接眼観察により標本を観察しながら、操 部12を操作して観察位置を登録させる場合 おいても、ユーザは、接眼レンズ55から目を 離すことなく、簡単に観察位置を登録させる 作業を行うことができる。

 さらに、パーソナルコンピュータ15は、 ントローラ13から観察位置情報が供給される と、それらの観察位置情報を記録する。そし て、パーソナルコンピュータ15は、記録した 察位置情報に基づいて、タイムラプス観察 ための制御を行う。例えば、コントローラ1 3からパーソナルコンピュータ15に、図9の期 t1、期間t4、および期間t5の観察位置の観察 置情報が供給されて記録されたとする。こ 場合、パーソナルコンピュータ15は、所定の 時間間隔で、コントローラ13に対して期間t1 期間t4、および期間t5の観察位置への電動ス ージ21の移動を指示し、領域R1、領域R4、お び領域R5の画像をカメラ14から取得して記録 する。

 すなわち、パーソナルコンピュータ15は コントローラ13に、電動ステージ21の期間t1 観察位置への移動を指示すると、コントロ ラ13の制御部142は、パーソナルコンピュータ 15からの指示に応じて、ステージ制御部144に 動ステージ21の移動を指示する。すると、 テージ制御部144は、制御部142の指示に応じ 電動ステージ21を移動させる。

 また、パーソナルコンピュータ15は顕微 11を制御して、必要に応じて顕微鏡11におけ 光路の制御や、蛍光観察のための標本への 起光の照射などを指示するとともに、カメ 14に標本の撮像を指示する。顕微鏡11はパー ソナルコンピュータ15の指示に応じた処理を い、カメラ14は顕微鏡11の視野内の標本を撮 像して、撮像により得られた領域R1の画像を ーソナルコンピュータ15に供給する。

 そして、パーソナルコンピュータ15はカ ラ14からの画像を記録するとともに、順次期 間t4の観察位置、期間t5の観察位置への電動 テージ21の移動をコントローラ13に指示し、 定の時間間隔で領域R1、領域R4、および領域 R5の画像を記録する。

 なお、以上においては、対物レンズ54の 点合わせを行うときに、対物レンズ54自体が z方向と平行な方向に移動されると説明した 、対物レンズ54ではなく、電動ステージ21がz 方向と平行な方向に移動されるようにしても よい。そのような場合、z軸操作ノブ112が操 されると、制御部142は、操作部12からの信号 に基づいて、ステージ制御部144に電動ステー ジ21の移動を指示する。そしてステージ制御 144は、制御部142の指示に応じて、電動ステ ジ21をz方向と平行な方向に移動させる。

 また、電動ステージ21のx方向と平行な方 、およびy方向と平行な方向への移動だけが 考慮されて観察位置が登録されると説明した が、対物レンズ54の移動も考慮されるように てもよい。

 一般的に、ユーザが標本の全体を観察し いるときに、観察の目的に合った標本を見 け出した場合、ユーザは、その見つけ出し 標本をよく観察しようとして、無意識のう に対物レンズ54の焦点(ピント)を合わせ直す ことが多い。したがって、例えば、図12に示 ように、対物レンズ54のz方向の位置が短い 間で急峻に変化した期間は、ユーザが目的 合った標本を見つけ出してよく観察してい 期間である可能性が高い。なお、図12にお て、縦方向は対物レンズ54のz方向の位置を しており、横方向は時間を示している。ま 、曲線231は、対物レンズ54のz方向の位置の 間的な変化を示している。

 図12においては、時刻T31から時刻T32まで 期間、および時刻T33から時刻T34までの期間 おいて曲線231、すなわち対物レンズ54の位置 がz方向と平行な方向に大きく変化しており その変化量はδz以上となっている。したが て、時刻T31から時刻T32までの期間、および 刻T33から時刻T34までの期間は、ユーザが所 する標本を見つけ出して、対物レンズ54のピ ントを合わせ直した期間である可能性が高い 。ここで、変化量δzは、標本としてどのよう なものが用いられるかによって、ある程度定 まる。

 また、時刻T31から時刻T32までの期間、お び時刻T33から時刻T34までの期間が、ユーザ 所望する標本を見つけ出して、対物レンズ5 4のピントを合わせ直した期間であれば、そ らの期間を含む所定の期間において、電動 テージ21は停止しているはずである。そこで 、電動ステージ21が停止していた期間におい 、予め定められた比較的短い時間(期間)内 対物レンズ54の位置がz方向と平行な方向にδ z以上移動された場合、電動ステージ21が停止 していた期間が、ユーザの目的に合った標本 が顕微鏡11の視野内で観察される期間である されるようにしてもよい。

 そのような場合、図10のステップS14にお て、電動ステージ21が基準時間以上停止し、 かつ電動ステージ21が停止していた期間内に いて、予め定められた時間内に対物レンズ5 4の位置がz方向と平行な方向に、δz以上移動 れたと制御部142により判定されたとき、そ 電動ステージ21の位置が観察位置として登 される。

 また、対物レンズ54のz方向と平行な方向 の移動量だけが考慮されるようにしてもよ 。そのような場合、制御部142は、予め定め れた時間内に、対物レンズ54の位置がz方向 平行な方向にδz以上移動されたか否かを判 し、δz以上移動されたと判定された場合に そのときの電動ステージ21の位置が観察位 として登録される。

 なお、対物レンズ54のz方向と平行な方向 の移動量を考慮してもよいと説明したが、 物レンズ54が固定されたままで、電動ステ ジ21がz方向と平行な方向に移動される場合 は、電動ステージ21のz方向と平行な方向へ 移動量が考慮され、観察位置の登録が行わ る。したがって、例えば電動ステージ21が、 x方向と平行な方向、およびy方向と平行な方 には移動されず、かつ所定時間内において 動ステージ21が、z方向と平行な方向にδz以 移動された場合、その電動ステージ21の位 が観察位置として登録される。

 また、例えば電動ステージ21のx方向と平 な方向、およびy方向と平行な方向への移動 に関わらず、所定時間内において電動ステー ジ21が、z方向と平行な方向にδz以上移動され た場合、その電動ステージ21の位置が観察位 として登録されてもよい。

 さらに、図10のステップS11において、基 時間が設定されると説明したが、この基準 間は予め設定されているようにしてもよい また、ステップS11において、基準時間を設 せずに、電動ステージ21がわずかでも停止し た場合に、その位置を観察位置として記録し ておくようにしてもよい。そのような場合、 ユーザは、図11のステップS46において、より い範囲の基準時間を設定することができる すなわち、図10の登録処理のステップS11に いて基準時間を設定すると、その基準時間 上停止していた位置だけが観察位置として 録されるので、図11のステップS46においては 、実質的に既に設定された基準時間よりも短 い時間を設定することはできない。そこで、 登録処理において基準時間の設定を行わない ようにすることで、観察位置決定処理におい て、より自由に基準時間を設定することがで きる。

 さらに、登録処理が行われた後、ユーザ 確定ボタン115を操作すると、候補として選 されていた観察位置が最終的な観察位置と て登録されると説明したが、各観察位置を 別に最終的な観察位置とするか否かを選択 きるようにしてもよい。そのような場合、 えば、ステージ位置再生ボタン114が操作さ て、候補となる観察位置に電動ステージ21 移動されたときに、確定ボタン115が操作さ て、その観察位置が最終的な観察位置とし 登録されたり、最終的な観察位置とされな ようにされたりする。

 さらに、また、パーソナルコンピュータ1 5が、コントローラ13から電動ステージ21の位 を示す情報を取得して、電動ステージ21が 準時間以上停止した場合に観察位置を登録 る処理や、基準時間の変更に応じて候補と る観察位置を選択し直したり、最終的な観 位置を登録したりする処理を行うようにし もよい。

 なお、以上においては、顕微鏡に設けら た走査部材としての電動ステージ21の位置 登録すると説明したが、その他、例えば、 ンフォーカルヘッド付き顕微鏡において、 本に照射されるレーザ光を走査する走査ミ ーの位置を観察位置として登録するように てもよい。

 すなわち、コンフォーカルヘッド付き顕 鏡は、走査ミラーを移動(揺動)させて、標 に照射されるレーザ光を走査する(レーザ光 標本の観察領域を走査する)。このとき、走 査ミラーが基準時間以上、移動されなかった 場合に、その走査ミラーの位置が観察位置と して登録され、観察位置情報が記録される。 走査部材は、通常の顕微鏡では、標本の載置 された電動ステージに相当し、また、コンフ ォーカルヘッド付きの顕微鏡では、標本に向 けて照射されるレーザ光を走査する走査ミラ ーに相当する。

 さらに、登録処理において登録された複 の観察位置から、最終的な観察位置を選択 る場合、標本53全体の画像上に、登録され 観察位置により特定される撮影位置が複数 示され、それらの撮影位置のいくつかが指 されて最終的な観察位置が登録されるよう してもよい。

 ここで、観察位置により特定される撮影 置とは、観察位置に電動ステージ21を移動 せた場合に、顕微鏡11の観察視野内となる標 本53の位置をいう。つまり、観察位置に電動 テージ21を移動させて標本22を撮像すると、 標本53における撮影位置の画像が得られるこ になる。

 そのような場合、観察モニタ16には、例 ば図13に示す指定画面が表示される。

 図13の指定画面には、領域301乃至領域303 4つの領域が設けられている。領域301には、 本53の全体の画像、つまり電動ステージ21に 配置される容器内の全体の領域の画像である マクロ画像が表示される。

 また、領域301のマクロ画像には、登録さ た観察位置により特定される撮影位置を示 枠311-1乃至枠311-5が重畳されて表示されてい る。例えば、枠311-1乃至枠311-5に囲まれる領 が、観察位置の登録時に顕微鏡11において観 察された標本53上の領域とされる。つまり、 311-1乃至枠311-5は、観察位置の登録時におけ る顕微鏡11の観察視野の領域を示している。 お、以下、枠311-1乃至枠311-5を個々に区別す る必要のない場合、単に枠311とも称する。

 領域302には、ユーザにより指定されたマ ロ画像上の枠311により特定される観察位置 おいて、その観察位置の登録時に撮像され 標本53の画像であるミクロ画像が表示され 。例えば、領域302には、枠311-3により特定さ れる観察位置で撮像された、標本53としての 養細胞がミクロ画像として表示されている

 また、領域303には、枠311-1乃至枠311-5のそ れぞれにより特定される観察位置の情報とし て、電動ステージ21のx座標およびy座標と、 物レンズ54のz方向の位置とが表示されてい 。具体的には、文字「Position」、「X」、「Y 、および「Z」は、観察位置(枠311)、電動ス ージ21のx座標およびy座標、並びに対物レン ズ54のz方向の位置を示している。

 観察モニタ16に指定画面が表示されると ユーザは、パーソナルコンピュータ15を操作 して各観察位置のミクロ画像を表示させ、各 観察位置を最終的な観察位置とするのに適し ているかを確認したり、最終的な観察位置を 選択したりすることができる。これにより、 ユーザは、タイムラプス観察の観察位置を簡 単に選択することができる。

 しかも、指定画面には、枠311が重畳され マクロ画像が表示されるので、ユーザは、 終的な観察位置に対応する撮影位置が、マ ロ画像上の一箇所の領域に集中していない などを簡単に把握することができ、よりタ ムラプス観察に適した観察位置を選択する とができる。

 次に、指定画面から最終的な観察位置が 択される場合に行われる、観察位置を登録 る登録処理と、登録処理により登録された 察位置から最終的な観察位置を決定する観 位置決定処理について説明する。なお、こ 場合には、コントローラ13は、顕微鏡11を介 して、または直接、カメラ14に接続されてい ものとする。

 まず、図14のフローチャートを参照して コントローラ13による登録処理について説明 する。

 ステップS71において、制御部142は、カメ 14からマクロ画像を取得する。すなわち、 物レンズ制御部145は、制御部142の指示に応 て、標本53の全体が顕微鏡11の視野の領域に まれるように適切な対物レンズ54を選択し 顕微鏡11に選択した対物レンズ54を照明光の 路上に配置させる。

 また、カメラ14は、制御部142の指示に応 て標本53の画像を撮像してマクロ画像とする 。そして、制御部142は、カメラ14から撮像さ たマクロ画像を取得して記録部143に供給し マクロ画像と、必要に応じてマクロ画像を 像したときの対物レンズ54の倍率を示す情 とを記録させる。マクロ画像が記録される 、対物レンズ制御部145は、標本53を観察する のに適切な対物レンズ54を選択し、顕微鏡11 選択した対物レンズ54を照明光の光路上に配 置させる。

 その後、ステップS72乃至ステップS75の処 が行われるが、これらの処理は図10のステ プS11乃至ステップS14の処理と同様であるの 、その説明は省略する。すなわち、ユーザ Z軸操作ノブ112に対する操作により基準時間 設定され、電動ステージ21が基準時間以上 止したか否かの判定が行われる。

 ステップS75において、電動ステージ21が 準時間以上、停止したと判定された場合、 理はステップS76に進む。そして、ステップS7 6において、制御部142は、図10のステップS15の 処理と同様にして、ステージ制御部144から、 電動ステージ21が停止していた位置を示す位 情報を取得する。

 また、制御部142は、対物レンズ制御部145 ら対物レンズ54のz方向の位置を示す情報を 得し、取得した対物レンズ54の位置を示す 報と、電動ステージ21の位置を示す位置情報 とを観察位置情報とする。例えば、観察位置 情報は、電動ステージ21の位置を示すx座標お よびy座標と、対物レンズ54の位置を示すz座 とからなる情報とされる。

 ステップS77において、制御部142は、カメ 14からミクロ画像を取得する。すなわち、 御部142は、カメラ14に標本53の画像を撮像さ て、カメラ14から撮像により得られた画像 取得し、その画像をミクロ画像とする。こ ミクロ画像は、観察位置情報の取得と同時 、つまり電動ステージ21の停止中に撮像され るため、ステップS76の処理で取得される観察 位置情報により特定される標本53の位置(撮影 位置)の画像となる。

 ステップS78において、制御部142は、電動 テージ21が停止していた位置を観察位置と て登録する。すなわち、制御部142は、取得 た観察位置情報と、撮像されたミクロ画像 を対応付けて、それらの観察位置情報およ ミクロ画像を、記録部143に供給して記録さ る。

 これらの観察位置情報およびミクロ画像 、撮像されたマクロ画像と対応付けられて 録される。また、観察位置情報およびミク 画像が複数ある場合、観察位置情報および クロ画像は、観察位置が登録された順に、 序付けられて記録される。

 なお、制御部142が対物レンズ54の倍率を す情報を取得して、その倍率を示す情報も 観察位置情報とともに記録部143に記録させ ようにしてもよい。これにより、倍率を示 情報を用いて、各観察位置での観察時の視 の領域が、マクロ画像におけるどの領域で るかを特定することができるようになる。

 ステップS78において観察位置が登録され か、またはステップS75において電動ステー 21が基準時間以上、停止していないと判定 れると、処理はステップS79に進む。ステッ S79において、制御部142は、操作部12からの信 号に基づいて、観察位置の登録を終了するか 否かを判定する。例えば、ユーザが標本全体 の観察を終えて操作部12を操作し、観察位置 登録の終了を指示すると、操作部12から制 部142にはユーザの操作に応じた信号が供給 れるので、制御部142は処理を終了すると判 する。

 ステップS79において、処理を終了しない 判定された場合、処理はステップS73に戻り 上述した処理が繰り返される。

 これに対して、ステップS79において、処 を終了すると判定された場合、コントロー 13の各部は、行っている処理を停止して登 処理は終了する。

 このようにして、コントローラ13は、基 時間以上、電動ステージ21が停止すると、そ の位置を観察位置として登録し、観察位置情 報とミクロ画像とをマクロ画像に対応付けて 記録する。

 次に、図15のフローチャートを参照して コントローラ13による観察位置決定処理につ いて説明する。この観察位置決定処理は、図 14の登録処理の後に行われる。

 ステップS111において、制御部142は、マク ロ画像と、そのマクロ画像に対応付けられ、 順序付けて記録されている観察位置情報およ びミクロ画像とを記録部143から読み出す。

 ステップS112において、制御部142は、パー ソナルコンピュータ15に指定画面の表示を要 する。

 すなわち、制御部142は、読み出したマク 画像と、観察位置情報とを用いて、図13の 定画面を表示させるための画像データを生 する。そして、制御部142は、生成した画像 ータをパーソナルコンピュータ15に供給して 、指定画面の表示を要求する。なお、指定画 面の領域301に表示される枠311の位置は、観察 位置情報に含まれる電動ステージ21の位置を す情報(x座標およびy座標)から特定される。

 パーソナルコンピュータ15は、制御部142 ら画像データが供給されて、指定画面の表 が要求されると、供給された画像データに づいて、観察モニタ16に図13の指定画面を表 させる。

 指定画面が表示されると、ユーザは、パ ソナルコンピュータ15を操作して、ミクロ 像を表示させて確認したい撮影位置の枠311 指定する。これにより、パーソナルコンピ ータ15から制御部142には、指定された枠311を 示す信号が供給される。

 ステップS113において、制御部142は、領域 301のマクロ画像上の撮影位置に対応する観察 位置が指定されたか否かを判定する。例えば 、パーソナルコンピュータ15から制御部142に 枠311を示す信号が供給された場合、指定さ たと判定される。

 ステップS113において、観察位置が指定さ れたと判定された場合、ステップS114におい 、制御部142は、パーソナルコンピュータ15に ミクロ画像の表示を要求する。すなわち、制 御部142は、供給された枠311を示す信号により 特定される観察位置の観察位置情報に対応付 けられたミクロ画像をパーソナルコンピュー タ15に供給して、そのミクロ画像の表示を要 する。

 パーソナルコンピュータ15は、制御部142 ら供給されたミクロ画像を指定画面の領域30 2に表示させる。これにより、ユーザにより 定された撮影位置で撮像されたミクロ画像 表示されることになる。なお、ユーザが操 部12のステージ位置再生ボタン114を操作して 、順番付けられて記録されている観察位置の ミクロ画像を順番に表示させるようにしても よい。

 一方、ステップS113において、観察位置が 指定されなかったと判定された場合には、ス テップS114の処理はスキップされて、処理は テップS115に進む。

 ステップS113において指定されなかったと 判定されたか、またはステップS114において クロ画像が表示されると、ステップS115にお て、制御部142は、観察位置が選択されたか かを判定する。

 例えば、ユーザは、パーソナルコンピュ タ15を操作し、指定画面に表示されている 影位置(枠311)の何れかを、タイムラプス観察 を行う、最終的な撮影位置(観察位置)として 択する。すると、パーソナルコンピュータ1 5から制御部142には、ユーザにより選択され 撮影位置を示す信号が供給されるので、こ 信号が制御部142に供給されると、観察位置 選択されたと判定される。

 ステップS115において、観察位置が選択さ れたと判定された場合、ステップS116におい 、制御部142は、パーソナルコンピュータ15か らの信号により特定される観察位置を、最終 的な観察位置の候補として選択する。

 なお、ユーザによるタイムラプス観察を う撮影位置(観察位置)の選択は、操作部12に 対する操作により行われてもよい。また、ユ ーザが、パーソナルコンピュータ15や操作部1 2に対する操作を行って、タイムラプス観察 の撮像を行う電動ステージ21の位置とされた 、観察位置の選択の解除を指示できるように してもよい。

 また、ステップS115において、観察位置が 選択されなかったと判定された場合、ステッ プS116の処理はスキップされて、処理はステ プS117に進む。

 ステップS115において観察位置が選択され なかったと判定されたか、ステップS116にお て観察位置が選択されると、ステップS117に いて、制御部142は、操作部12の確定ボタン11 5が操作されたか否かを判定する。

 すなわち、ユーザは、観察モニタ16を見 がら、登録された複数の観察位置により特 される撮影位置のなかから、タイムラプス 察の対象とする撮影位置をいくつか選択し いく。そして、ユーザは、対象とすべき全 の撮影位置(観察位置)を選択したと判断する と、確定ボタン115を操作して、選択した撮影 位置により特定される観察位置の最終的な観 察位置としての登録を指示する。すると、操 作部12から制御部142には登録を指示する信号 供給されるので、制御部142は確定ボタン115 操作されたと判定する。

 ステップS117において、確定ボタン115が操 作されていないと判定された場合、処理はス テップS113に戻り、上述した処理が繰り返さ る。

 これに対して、ステップS117において、確 定ボタン115が操作されたと判定された場合、 ステップS118において、制御部142は、候補と て選択されている観察位置を、最終的な観 位置として登録する。

 すなわち、制御部142は、ステップS116の処 理により候補として選択された観察位置を、 タイムラプス観察の対象となる観察位置とし 、それらの観察位置の観察位置情報およびミ クロ画像と、対応するマクロ画像とを記録部 143に供給して記録させる。また、制御部142は 、必要に応じて観察位置情報、ミクロ画像、 およびマクロ画像をパーソナルコンピュータ 15に供給して記録させる。そして、タイムラ ス観察の対象となる観察位置が登録される 、観察位置決定処理は終了する。

 このようにして、顕微鏡11は、指定画面 表示させ、ユーザにより指定された撮影位 に対応する観察位置を、タイムラプス観察 対象となる最終的な観察位置として登録す 。このように、指定画面を表示させて撮影 置を選択させることにより、ユーザに簡単 観察位置を指定させることができる。

 なお、観察位置を登録する時に、標本53 蛍光観察しても明視野観察してもよいが、 光観察は、観察の目的とする標本53としての 培養細胞を見つけやすく、観察位置を見つけ 出すのに適している。また、明視野観察は、 培養細胞の活性化状態を確認することができ るので、登録された観察位置から、最終的な 観察位置を選択するのに適している。なお、 ここでいう明視野観察とは、例えば位相差観 察や微分干渉観察などである。

 そこで、電動ステージ21を移動させて標 53全体を観察するときには、標本53が蛍光観 され、蛍光観察により登録された観察位置 なかから、最終的にタイムラプス観察する 察位置を選択するときには、標本53が明視 観察されるようにしてもよい。

 そのような場合、コントローラ13(顕微鏡1 1)は、標本53を蛍光観察する蛍光観察モード 、標本53を明視野観察する明視野観察モード とを切り換えて、観察位置の登録、決定を行 う。また、この場合、制御部142は顕微鏡11に 続され、顕微鏡11には、例えば図16に示すよ うに、蛍光観察のための蛍光用照明装置、水 銀ランプ、およびカメラが装着される。なお 、図16において、図2における場合と対応する 部分には、同一の符号を付してあり、その説 明は適宜省略する。

 図16に示す顕微鏡11には、標本53を蛍光観 するときに用いられる蛍光用照明装置341、 銀ランプ342、およびカメラ343が装着されて る。水銀ランプ342は、標本53から蛍光を発 させるための励起光を射出する。蛍光用照 装置341は、水銀ランプ342と接続されており 水銀ランプ342からの励起光を、蛍光用照明 置341内部に設けられた光学系を介して対物 ンズ54に導く。

 水銀ランプ342からの励起光が、蛍光用照 装置341の光学系および対物レンズ54を通っ 標本53に照射されると、標本53からは蛍光が 現し、この蛍光は対物レンズ54および図示 ぬ光学系を通って、カメラ343および接眼レ ズ55に入射する。また、カメラ343は、標本53 らの蛍光を撮像し、その結果得られた標本5 3の画像をパーソナルコンピュータ15に供給し たり、制御部142に供給したりする。

 次に、図17のフローチャートを参照して 図16の顕微鏡11およびコントローラ13が、タ ムラプス観察する観察位置の登録および選 を行う処理である、観察位置登録処理につ て説明する。

 ステップS141において、顕微鏡11は、標本5 3の蛍光観察を開始する。例えば、制御部142 、標本53を観察するモードを蛍光観察モード とし、顕微鏡11に蛍光観察モードでの標本53 観察を指示する。そして、顕微鏡11は、制御 部142の指示に応じて、標本53を蛍光観察する

 すなわち、水銀ランプ342は励起光を射出 る。また、水銀ランプ342からの励起光は、 光用照明装置341の光学系および対物レンズ5 4を通って標本53に照射される。そして、標本 53から発現した蛍光は、対物レンズ54および 示せぬ光学系を通って、カメラ343および接 レンズ55に入射する。また、カメラ343は、標 本53からの蛍光を撮像して、その結果得られ 画像をパーソナルコンピュータ15に供給し 表示させる。

 したがって、ユーザは、観察モニタ16に 示される画像を見て、顕微鏡11の視野内にあ る標本53を観察することができる。また、ユ ザは、接眼レンズ55から標本53を観察するこ とができる。

 ステップS142において、コントローラ13は 録処理を行う。なお、この登録処理は、図1 0を参照して説明した登録処理と同様である で、その説明は省略する。すなわち、図10の ステップS11乃至ステップS17と同様の処理が行 われ、電動ステージ21が基準時間以上、停止 た位置が観察位置として登録され、観察位 情報および停止時間情報が、順序付けられ 記録部143に記録される。

 このようにして、観察位置情報が登録さ ると、続いてユーザは、パーソナルコンピ ータ15を操作して、明視野観察の開始を指 し、登録された観察位置のなかから、タイ ラプス観察のための最終的な観察位置を選 する。また、パーソナルコンピュータ15から コントローラ13の制御部142には、明視野観察 開始を指示する信号が供給されるので、制 部142は、その信号に応じて観察のモードを 視野観察モードとし、顕微鏡11に標本53の明 視野観察の開始を指示する。

 ステップS143において、顕微鏡11は、制御 142の指示に応じて明視野観察を開始する。 なわち、照明光学系51は照明光を射出し、 ンズ52は照明光学系51からの照明光を集光し 標本53に照射する。さらに、標本53に照射さ れた照明光は、標本53を透過して観察光とな 、対物レンズ54および図示せぬ光学系を通 て、カメラ14および接眼レンズ55に入射する カメラ14は、標本53からの観察光を撮像し、 その結果得られた画像をパーソナルコンピュ ータ15に供給して表示させる。

 したがって、ユーザは、観察モニタ16に 示される画像を見て、顕微鏡11の視野内にあ る標本53を明視野観察することができる。ま 、ユーザは、接眼レンズ55からも標本53を明 視野観察することができる。

 このようにして標本53の明視野観察が開 されると、ステップS144において、制御部142 、記録部143に順序付けて記録されている観 位置情報および停止時間情報を読み出す。 して、制御部142は、読み出した観察位置情 により示される観察位置のうち最初に登録 れた観察位置、つまりその観察位置の観察 置情報を選択する。

 ステップS145において、ステージ制御部144 は、制御部142により選択されている観察位置 に電動ステージ21を移動させる。すなわち、 御部142は、選択した観察位置への電動ステ ジ21の移動を指示し、ステージ制御部144は その指示に応じて電動ステージ21を制御して 、電動ステージ21の移動台82を指示された観 位置に移動させる。

 これにより、選択された観察位置の標本5 3が顕微鏡11の視野内において観察できるよう になるので、ユーザは、観察モニタ16を見て 本53の状態を確認する。また、ユーザは、 ーソナルコンピュータ15を操作して、選択さ れている観察位置、つまり顕微鏡11の視野内 ある観察中の標本53の位置を、タイムラプ 観察を行う最終的な観察位置として選択す ことができる。

 また、ユーザは、パーソナルコンピュー 15を操作して最終的な観察位置の選択を指 したり、操作部12に設けられたステージ位置 再生ボタン114を操作して電動ステージ21を移 させ、順番的に前または次の標本53の位置 順番に確認したりする。

 ステップS146において、制御部142は、観察 位置が選択されたか否かを判定する。例えば 、ユーザは、パーソナルコンピュータ15を操 して、現時点で顕微鏡11の視野内にある観 中の標本53の位置に対応する観察位置を、タ イムラプス観察を行う最終的な電動ステージ 21の観察位置として選択する。すると、パー ナルコンピュータ15から制御部142には、ユ ザにより選択された観察位置を示す信号が 給されるので、この信号が制御部142に供給 れると、観察位置が選択されたと判定され 。

 ステップS146において、観察位置が選択さ れたと判定された場合、ステップS147におい 、制御部142は、パーソナルコンピュータ15か らの信号により特定される観察位置を、最終 的な観察位置の候補として選択する。

 なお、ユーザによるタイムラプス観察を う観察位置の選択は、操作部12に対する操 により行われてもよい。また、ユーザが、 ーソナルコンピュータ15や操作部12に対する 作を行って、タイムラプス観察を行う位置 された観察位置の選択の解除を指示できる うにしてもよい。

 一方、ステップS146において、観察位置が 選択されなかったと判定された場合、ステッ プS147の処理はスキップされて、処理はステ プS148に進む。

 ステップS146において観察位置が選択され なかったと判定されたか、ステップS147にお て観察位置が選択されると、ステップS148に いて、制御部142は、操作部12からの信号に づいて、電動ステージ21の前または次の観察 位置への移動が指示されたか否かを判定する 。

 例えば、ユーザによりステージ位置再生 タン114が操作され、操作部12からコントロ ラ13の制御部142に、電動ステージ21の順番的 前または次の観察位置への移動を指示する 号が供給された場合、移動が指示されたと 定される。

 ステップS148において、前または次の観察 位置への移動が指示されたと判定された場合 、ステップS149において、制御部142は、観察 置のうち、ユーザにより移動が指示された 察位置の観察位置情報を選択する。そして 移動先の観察位置が選択されると、その後 処理はステップS145に戻り、上述した処理が り返される。

 これに対して、ステップS148において、移 動が指示されなかったと判定された場合、ス テップS150において、制御部142は、操作部12の 確定ボタン115が操作されたか否かを判定する 。

 すなわち、ユーザは、観察モニタ16を見 がら、登録された複数の観察位置のなかか 、タイムラプス観察の対象とする観察位置 いくつか選択していく。そして、ユーザは 対象とすべき全ての観察位置を選択したと 断すると、確定ボタン115を操作して、選択 た観察位置の最終的な観察位置としての登 を指示する。すると、操作部12から制御部142 には登録を指示する信号が供給されるので、 制御部142は確定ボタン115が操作されたと判定 する。

 ステップS150において、確定ボタン115が操 作されていないと判定された場合、処理はス テップS146に戻り、上述した処理が繰り返さ る。

 これに対して、ステップS150において、確 定ボタン115が操作されたと判定された場合、 ステップS151において、制御部142は、候補と て選択されている観察位置を、最終的な観 位置として登録する。

 すなわち、制御部142は、ステップS147の処 理により候補として選択された観察位置を、 タイムラプス観察の対象となる観察位置とし 、それらの観察位置の観察位置情報および停 止時間情報を記録部143に供給して記録させる 。また、制御部142は、必要に応じて観察位置 情報および停止時間情報をパーソナルコンピ ュータ15に供給して記録させる。そして、タ ムラプス観察の対象となる最終的な観察位 が登録されると、観察位置登録処理は終了 る。

 このようにして、顕微鏡11およびコント ーラ13は、蛍光観察モードと、明視野観察モ ードとを適宜、切り換えて、タイムラプス観 察時の最終的な観察位置を登録する。したが って、ユーザは、標本53全体を確認して観察 置を見つけ出す作業と、標本53を見ながら 登録された観察位置から最終的な観察位置 決定する作業とを、それらの作業ごとに、 り適した観察方法で行うことができる。そ 結果、より観察目的に合った観察位置を簡 に登録させることができる。

 なお、以上においては、登録された観察 置で明視野観察し、ユーザが最終的な観察 置とするか否かを選択すると説明したが、 ーザが登録された観察位置で明視野観察し ときに、基準時間以上、電動ステージ21が 止した観察位置が選択されてもよい。すな ち、登録されている観察位置のうち、明視 観察中に、基準時間以上、電動ステージ21が 停止した観察位置が、最終的な観察位置とし て選択される。

 また、登録されている観察位置のうち、 視野観察中に、電動ステージ21が基準時間 上停止し、かつ電動ステージ21が停止してい た期間内において、予め定められた時間内に 対物レンズ54の位置がδz以上移動された観察 置が、最終的な観察位置とされてもよい。

 上述した一連の処理は、ハードウェアに り実行することもできるし、ソフトウェア より実行することもできる。一連の処理を フトウェアにより実行する場合には、その フトウェアを構成するプログラムが、専用 ハードウェアに組み込まれているコンピュ タ、または、各種のプログラムをインスト ルすることで、各種の機能を実行すること 可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュ タなどに、プログラム記録媒体からインス ールされる。

 図18は、上述した一連の処理をプログラ により実行するコンピュータのハードウェ の構成例を示すブロック図である。

 コンピュータにおいて、CPU(Central Processin g Unit)501,ROM(Read Only Memory)502,RAM(Random Access M emory)503は、バス504により相互に接続されてい る。

 バス504には、さらに、入出力インターフ ース505が接続されている。入出力インター ェース505には、キーボード、マウス、マイ ロホンなどよりなる入力部506、ディスプレ 、スピーカなどよりなる出力部507、ハード ィスクや不揮発性のメモリなどよりなる記 部508、ネットワークインターフェースなど りなる通信部509、磁気ディスク、光ディス 、光磁気ディスク、或いは半導体メモリな のリムーバブルメディア511を駆動するドラ ブ510が接続されている。

 以上のように構成されるコンピュータで 、CPU501が、例えば、記録部508に記録されて るプログラムを、入出力インターフェース5 05及びバス504を介して、RAM503にロードして実 することにより、上述した一連の処理が行 れる。

 コンピュータ(CPU501)が実行するプログラ は、例えば、磁気ディスク(フレキシブルデ スクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Re ad Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁 気ディスク、もしくは半導体メモリなどより なるパッケージメディアであるリムーバブル メディア511に記録して、あるいは、ローカル エリアネットワーク、インターネット、デジ タル衛星放送といった、有線または無線の伝 送媒体を介して提供される。

 そして、プログラムは、リムーバブルメ ィア511をドライブ510に装着することにより 入出力インターフェース505を介して、記録 508にインストールすることができる。また プログラムは、有線または無線の伝送媒体 介して、通信部509で受信し、記録部508にイ ストールすることができる。その他、プロ ラムは、ROM502や記録部508に、あらかじめイ ストールしておくことができる。

 なお、コンピュータが実行するプログラ は、本明細書で説明する順序に沿って時系 に処理が行われるプログラムであっても良 し、並列に、あるいは呼び出しが行われた き等の必要なタイミングで処理が行われる ログラムであっても良い。

 なお、本発明の実施の形態は、上述した 施の形態に限定されるものではなく、本発 の要旨を逸脱しない範囲において種々の変 が可能である。