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Title:
MOBILE COMMUNICATION SYSTEM, BASE STATION DEVICE, AND CHANNEL ALLOCATION METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/128455
Kind Code:
A1
Abstract:
A base station (14-1) transmits a handover request containing a time slot used for communication with a mobile station (12), to a base station (14-2) as a handover destination (S106, S108). A base station (14-2) allocates at least one empty communication channel contained in a time slot different from the time slot contained in the handover request received from the base station (14-1), to the mobile station (12) (S112-S118).

Inventors:
SAHARA TORU (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/057526
Publication Date:
October 22, 2009
Filing Date:
April 14, 2009
Export Citation:
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Assignee:
KYOCERA CORP (JP)
SAHARA TORU (JP)
International Classes:
H04W36/18; H04J3/00; H04J11/00; H04W72/04
Foreign References:
JPH11313357A1999-11-09
JP2001285913A2001-10-12
JPH0730949A1995-01-31
JPH08204673A1996-08-09
Attorney, Agent or Firm:
HARUKA PATENT & TRADEMARK ATTORNEYS (JP)
Patent business corporation far international patent firm (JP)
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Claims:
 第1および第2の基地局装置と、前記第1および第2の基地局装置と同時に通信を行う移動局装置と、を含み、時分割多元接続によるタイムスロットのいずれかと直交周波数分割多元接続によるサブチャネルのいずれかとの組み合わせからなる通信チャネルの少なくとも1つが前記通信に使用される、移動通信システムであって、
 前記第1の基地局装置は、前記移動局装置との通信に使用しているタイムスロットを前記第2の基地局装置に通知する手段を含み、
 前記第2の基地局装置は、前記第1の基地局装置から通知されたタイムスロットとは異なるタイムスロットに含まれる少なくとも1つの空き通信チャネルを前記移動局装置に割り当てる手段を含む、
 ことを特徴とする移動通信システム。
 請求項1に記載の移動通信システムにおいて、
 前記移動局装置は、前記第1の基地局装置から前記第2の基地局装置にソフトハンドオーバを行う際に、前記第1および第2の基地局装置と同時に通信を行う、
 ことを特徴とする移動通信システム。
 請求項1または2に記載の移動通信システムにおいて、
 前記通信には、1つの通信チャネルからなる単一チャネルが使用される、
 ことを特徴とする移動通信システム。
 請求項1または2に記載の移動通信システムにおいて、
 前記通信には、1つ以上の通信チャネルからなる複合チャネルが使用される、
 ことを特徴とする移動通信システム。
 請求項4に記載の移動通信システムにおいて、
 前記第1の基地局装置は、前記移動局装置に割り当てている通信チャネルが複数のタイムスロットからなる場合に、該通信チャネルを構成するタイムスロットの一部の使用を制限する手段をさらに含む、
 ことを特徴とする移動通信システム。
 時分割多元接続によるタイムスロットのいずれかと直交周波数分割多元接続によるサブチャネルのいずれかとの組み合わせからなる通信チャネルの少なくとも1つを使用して移動局装置と通信を行う基地局装置であって、
 他の基地局装置から、該他の基地局装置が前記移動局装置との通信に使用しているタイムスロットの通知を受ける手段と、
 前記他の基地局装置から通知されたタイムスロットを除くタイムスロットに含まれる少なくとも1つの空き通信チャネルを前記移動局装置に割り当てる手段と、
 を含むことを特徴とする基地局装置。
 時分割多元接続によるタイムスロットのいずれかと直交周波数分割多元接続によるサブチャネルのいずれかとの組み合わせからなる通信チャネルの少なくとも1つを使用して移動局装置と通信を行う基地局装置のチャネル割り当て方法であって、
 他の基地局装置から、該他の基地局装置が前記移動局装置との通信に使用しているタイムスロットの通知を受けるステップと、
 前記他の基地局装置から通知されたタイムスロットを除くタイムスロットに含まれる少なくとも1つの空き通信チャネルを前記移動局装置に割り当てるステップと、
 を含むことを特徴とするチャネル割り当て方法。
Description:
移動通信システム、基地局装置 およびチャネル割り当て方法

 本発明は、移動通信システム、基地局装 、およびチャネル割り当て方法に関し、特 、移動局装置が2以上の基地局装置と同時に 通信を行うための技術に関する。

 次世代PHS(Next Generation Personal Handy-phone S ystem)は、TDMA/TDD(Time Division Multiple Access/Time  Division Duplex:時分割多元接続/時分割双方向通 信)方式およびOFDMA(Orthogonal Frequency Division Mu ltiple Access:直交周波数分割多元接続)方式に り高速通信を実現する移動通信システムで る。この次世代PHSの無線通信インターフェ スは、非特許文献1に規定されている。

 図9は、次世代PHSの発呼シーケンスを示す 図である。同図に示すように、基地局は、自 局の基地局IDや送信電力制御情報(実際の送信 電力と基地局最大送信電力との差を示す負の 値)などを含む報知制御チャネル(BCCH:Broadcast  Control Channel)を定期的に送信している(S200)。 動局は、この報知制御チャネルに基づいて り方向(基地局から移動局に向かう方向)の レーム同期を確立した後(S202)、上り同期バ スト信号に対応するタイミング補正チャネ (TCCH:Timing Correct Channel)を基地局に送信する( S204)。

 移動局からのタイミング補正チャネルを 信した基地局は、まず、タイミング補正チ ネルの受信タイミングと所望受信タイミン とのずれをタイミング補正量として算出す (S206)。次に、移動局に割り当てるANCH(Anchor  Channel)用の1つの通信チャネルを決定する(S208) 。次世代PHSにおける各通信チャネルは、TDMA よるタイムスロット(たとえば、タイムスロ ト長625μs)のいずれかとOFDMAによるサブチャ ルのいずれかとの組み合わせからなり、PRU( Physical Resource Unit)と呼ばれる。

 さらに、基地局は、タイミング補正チャ ルの受信電力と所望受信電力とのずれを移 局送信電力の補正量を算出し(S210)、S206で算 出したタイミング補正量とS208で決定したANCH PRUとS210で算出した移動局送信電力の補正量 とを含む信号制御チャネル(下りSCCH:Signaling C ontrol Channel)を移動局に送信する(S212)。

 移動局は、基地局からの信号制御チャネ を受信すると、その信号制御チャネルからA NCH用PRUを取得する(S214)。次に、移動局は、信 号制御チャネルに含まれる送信電力補正量に 基づいてANCHの送信電力を補正するとともに(S 216)、信号制御チャネルに含まれるタイミン 補正量に基づいて送信タイミングを補正す ことにより、上り方向(移動局から基地局に かう方向)のフレーム同期を確立する(S218)。 そして、移動局は、S214で取得したANCH用PRUを 用して、S216で補正した送信電力およびS218 補正した送信タイミングで、EXCH(Extra Channel) 用PRUの割り当てを要求する上りANCHを基地局 送信する(S220)。

 移動局からの上りANCHを受信した基地局は 、1以上のPRUからなるEXCH用PRUを決定し(S222)、 定したEXCH用PRUを含む下りANCHを移動局に送 する(S224)。

 OFDMA方式を採用する次世代PHSでは、各移 局から送信される上り信号の受信タイミン ずれおよび受信電力ずれを基地局側で個別 補正することができない。このため、上記 ように、移動局側で上り信号の送信タイミ グを補正することにより、シンボル間干渉(I SI:Inter-Symbol Interference)を防ぐようにしている 。また、移動局の送信電力を適正化すること により、隣接セルへの干渉を防ぐようにして いる。

“ARIB STD-T95「OFDMA/TDMA TDD Broadband Wireles s Access System (Next Generation PHS)ARIB STANDARD」1 .0版”、平成19年12月12日、社団法人電波産業

 次世代PHSでは、移動局が通信中の基地局 ら他の基地局にソフトハンドオーバを行う 合(図10参照)、通信中の基地局に対する上り 信号の送信タイミングとハンドオーバ先の基 地局に対する上りANCHの送信タイミングをそ ぞれ個別に制御する必要がある。

 このため、ハンドオーバ先の基地局が移 局に割り当てるANCHのタイムスロットが、通 信中の基地局が移動局に割り当てているANCH よびEXCHのタイムスロットのいずれかと重複 てしまうと、移動局は上記2つ送信タイミン グのいずれかを制御することができなくなり 、他のサブキャリアに干渉を与えてしまうと いう問題があった。

 なお、この問題は、次世代PHSに限らず、 動局がTDMA方式およびOFDMA方式を採用する2以 上の基地局と同時に通信を行う移動通信シス テム全般に共通する問題である。

 本発明は、上記従来の課題に鑑みてなさ たものであり、他のサブキャリアに干渉を えることなく、TDMA方式およびOFDMA方式を採 する2以上の基地局装置と同時に通信を行う ことができる移動通信システム、基地局装置 、およびチャネル割り当て方法を提供するこ とを目的とする。

 上記課題を解決するために、本発明に係 移動通信システムは、第1および第2の基地 装置と、前記第1および第2の基地局装置と同 時に通信を行う移動局装置と、を含み、時分 割多元接続によるタイムスロットのいずれか と直交周波数分割多元接続によるサブチャネ ルのいずれかとの組み合わせからなる通信チ ャネルの少なくとも1つが前記通信に使用さ る、移動通信システムであって、前記第1の 地局装置は、前記移動局装置との通信に使 しているタイムスロットを前記第2の基地局 装置に通知する手段を含み、前記第2の基地 装置は、前記第1の基地局装置から通知され タイムスロットとは異なるタイムスロット 含まれる少なくとも1つの空き通信チャネル を前記移動局装置に割り当てる手段を含む、 ことを特徴とする。

 本発明によれば、移動局装置は、他のサ キャリアに干渉を与えることなく、TDMA方式 およびOFDMA方式を採用する2以上の基地局装置 と同時に通信を行うことができる。

 また、本発明の一態様では、前記移動局 置は、前記第1の基地局装置から前記第2の 地局装置にソフトハンドオーバを行う際に 前記第1および第2の基地局装置と同時に通信 を行う。

 この態様によれば、移動局装置は、他の ブキャリアに干渉を与えることなく、ソフ ハンドオーバを行うことができる。

 また、本発明の一態様では、前記通信に 、1つの通信チャネルからなる単一チャネル が使用される。

 また、本発明の一態様では、前記通信に 、1つ以上の通信チャネルからなる複合チャ ネルが使用される。この態様では、前記第1 基地局装置は、前記移動局装置に割り当て いる通信チャネルが複数のタイムスロット らなる場合に、該通信チャネルを構成する イムスロットの一部の使用を制限する手段 さらに含んでもよい。

 また、本発明に係る基地局装置は、時分 多元接続によるタイムスロットのいずれか 直交周波数分割多元接続によるサブチャネ のいずれかとの組み合わせからなる通信チ ネルの少なくとも1つを使用して移動局装置 と通信を行う基地局装置であって、他の基地 局装置から、該他の基地局装置が前記移動局 装置との通信に使用しているタイムスロット の通知を受ける手段と、前記他の基地局装置 から通知されたタイムスロットを除くタイム スロットに含まれる少なくとも1つの空き通 チャネルを前記移動局装置に割り当てる手 と、を含むことを特徴とする。

 また、本発明に係るチャネル割り当て方 は、時分割多元接続によるタイムスロット いずれかと直交周波数分割多元接続による ブチャネルのいずれかとの組み合わせから る通信チャネルの少なくとも1つを使用して 移動局装置と通信を行う基地局装置のチャネ ル割り当て方法であって、他の基地局装置か ら、該他の基地局装置が前記移動局装置との 通信に使用しているタイムスロットの通知を 受けるステップと、前記他の基地局装置から 通知されたタイムスロットを除くタイムスロ ットに含まれる少なくとも1つの空き通信チ ネルを前記移動局装置に割り当てるステッ と、を含むことを特徴とする。

本発明の実施形態に係る移動通信シス ムの全体構成図である。 本発明の実施形態に係る移動局の機能 ロック図である。 ANCH送信電力の算出方法を示す図である 。 ANCH送信電力の他の算出方法を示す図で ある。 ANCHの送信タイミングを示す図である。 ハンドオーバ時の移動局と基地局の位 関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る基地局の機能 ロック図である。 本発明の実施形態に係るハンドオーバ ーケンスを示す図である。 次世代PHSの発呼シーケンスを示す図で る。 次世代PHSのハンドオーバシーケンスを 示す図である。

 以下、本発明の一実施形態を図面に基づ て詳細に説明する。

 図1は、本発明の一実施形態に係る移動通 信システム10の全体構成図である。同図に示 ように、移動通信システム10は、複数の移 局12(ここでは1つのみを示す)と、複数の基地 局14(ここでは、移動局12と通信をしている基 局(Serving Base Station)14-1と移動局12のハンド ーバ先である基地局(Target Base Station)14-2の を示す)と、ASNゲートウェイ18(ASN-GW:Access Ser vice Network Gateway)と、を含んで構成されてい 。基地局14-1,14-2とASNゲートウェイ18は、IP網 16を介して相互に接続されている。

 基地局14は、TDMA/TDD方式およびOFDMA方式を 用しており、TDMAによるタイムスロットのい ずれかとOFDMAによるサブチャネルのいずれか の組み合わせからなる通信チャネルの少な とも1つを使用して移動局12と通信を行う。

 ASNゲートウェイ18は、基地局間通信の中 、認証管理、無線リソース管理、ハンドオ バ制御などを行う公知のサーバコンピュー である。

 移動通信システム10では、図10に示したハ ンドオーバシーケンスから、移動局によるタ イミング補正チャネル(TCCH)の送信(S318)と、ハ ンドオーバ先の基地局による信号制御チャネ ル(下りSCCH)の送信(S326)と、を省略することが できるため、高速なハンドオーバを実現する ことができる。

 以下では、上記ハンドオーバの高速化を 現するために移動局12および基地局14が備え る構成について説明する。

 図2は、移動局12の機能ブロック図である 同図に示すように、移動局12は、アンテナ20 、無線通信部22、下りフレーム同期部24、復 部26、データ検出部28、記憶部30、伝搬損失 算部32、送信電力制御部34、タイミング補正 演算部36、データ生成部38、変調部40、およ 上りフレーム同期部42を含んで構成される これらのうち一部は、たとえばCPU(Central Proc essing Unit)またはDSP(Digital Signal Processor)で構 される。

 アンテナ20は、無線信号を受信し、受信 れた無線信号を無線通信部22に出力する。ま た、アンテナ20は、無線通信部22から供給さ る無線信号を基地局14に対して送信する。無 線信号の受信と送信は、無線通信部22の指示 従って時分割で切り替えられる。

 無線通信部22は、ローノイズアンプ、パ ーアンプ、局部発振器、ミキサ、およびフ ルタを含んで構成される。無線通信部22は、 アンテナ20から入力される無線信号をローノ ズアンプで増幅し、中間周波数信号にダウ コンバートしてから、下りフレーム同期部2 4に出力する。また、無線通信部22は、上りフ レーム同期部42から入力される変調信号を無 信号にアップコンバートし、パワーアンプ 送信出力レベルまで増幅してから、アンテ 20に供給する。

 下りフレーム同期部24は、無線通信部22か ら入力される信号と既知信号との相関を検出 し、所定値以上の相関が検出されたタイミン グを基地局14から送信された下り信号の受信 イミングとして検出する。そして、検出さ た下り信号の受信タイミングに基づいて、 りフレーム同期部24は、基地局14との間で下 り方向のフレーム同期を確立する。また、下 りフレーム同期部24は、基地局14から送信さ た下り信号の受信電力を測定する。

 復調部26は、A/D変換器、直並列変換器、FF T(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)演算 、および並直列変換器を含んで構成される 復調部26は、下りフレーム同期部24から入力 れる信号に、ガードインターバル(GI:Guard In terval)の除去、A/D変換、直並列変換、離散フ リエ変換、並直列変換などを施し、連続す 複素シンボル列を取得する。こうして取得 れた複素シンボル列は、データ検出部28に出 力される。

 データ検出部28は、復調部26から入力され る複素シンボル列からシンボルの変調方式に 応じたデータビット列(受信データ)を検出し 検出された受信データを図示しない上位層 出力する。

 記憶部30は、たとえば半導体メモリ素子 構成され、下りフレーム同期部24で検出され た下り信号の受信タイミングや下りフレーム 同期部24で測定された下り信号の受信電力な を記憶する。

 伝搬損失演算部32は、基地局14から送信さ れる下り信号(下り共通チャネル(CCH:Common Chan nel)または下り個別チャネル(ICH:Individual Channe l))の伝搬損失を算出する。報知制御チャネル (BCCH)は、下り共通チャネル(CCH)の1つである。

 ここでは、ハンドオーバ先の基地局14-2か ら送信される報知制御チャネルの伝搬損失の 算出方法を図3に基づいて説明する。同図に すように、ハンドオーバ先の基地局14-2から 信される報知制御チャネルの伝搬損失LOSS_BS 2は、報知制御チャネルの送信電力Pt_BS2と移 局12における報知制御チャネルの受信電力RSS I_BS2との差であるから、LOSS_BS2=Pt_BS2-RSSI_BS2と される。また、既知の基地局最大送信電力 PtMAX_BS、報知制御チャネルの送信電力制御 報(報知制御チャネルに含まれる負の値)をδP t_BS2とすると、報知制御チャネルの送信電力P t_BS2は、Pt_BS2=PtMAX_BS+δPt_BS2と表される。した って、ハンドオーバ先の基地局14-2から送信 される報知制御チャネルの伝搬損失LOSS_BS2は LOSS_BS2=(PtMAX_BS+δPt_BS2)-RSSI_BS2により算出され る。こうして算出される伝搬損失LOSS_BS2は、 動局12~基地局14-2間の伝搬損失とみなすこと ができる。

 このように、伝搬損失演算部32は、既知 基地局最大送信電力PtMAX_BSと、報知制御チャ ネルに含まれる送信電力制御情報δPt_BS2と、 憶部30に記憶された報知制御チャネルの受 電力RSSI_BS2と、に基づいて、報知制御チャネ ルの伝搬損失LOSS_BS2を算出する。

 送信電力制御部34は、基地局14に対する上 り信号の送信電力を制御する。特に、移動局 12が基地局14-1から基地局14-2にハンドオーバ 行う際、送信電力制御部34は、ハンドオーバ 先の基地局14-2におけるANCHの受信電力が基地 所望受信電力Zと等しくなるよう、ANCHの送 電力を制御する。ハンドオーバ先の基地局14 -2との通信に使用するANCH用PRU(1つの通信チャ ルからなる単一チャネル)は、後述するよう に、通信中の基地局14-1から送信されるハン オーバ応答を介してハンドオーバ先の基地 14-2から通知される。

 ここで、ハンドオーバ先の基地局14-2に対 するANCHの送信電力の算出方法を図3に基づい 説明する。同図に示すように、ハンドオー 先の基地局14-2におけるANCHの受信電力が既 の基地局所望受信電力Zと等しくなるように るためには、基地局所望受信電力Zに上述し た移動局12~基地局14-2間の伝搬損失LOSS_BS2を上 乗せした電力をANCHの送信電力Pt_MS2とすれば い。すなわち、Pt_MS2=Z+LOSS_BS2とすればよい。

 このように、送信電力制御部34は、既知 基地局所望受信電力Zと伝搬損失演算部32に り算出された伝搬損失LOSS_BS2とに基づいて、 ハンドオーバ先の基地局14-2に対するANCHの送 電力Pt_MS2を算出する。算出された送信電力P t_MS2は変調部40に供給される。

 なお、送信電力制御部34は、他の方法に りANCHの送信電力Pt_MS2を制御してもよい。図4 は、ハンドオーバ先の基地局14-2に対するANCH 送信電力の他の算出方法を示す図である。 の算出方法は、通信中の基地局14-1における 上り信号(上りCCHまたは上りICH)の受信電力が 地局所望受信電力Zと等しくなるよう予め基 地局14-1に対する上り信号の送信電力が制御 れていることを前提とした方法である。

 図4に示すように、通信中の基地局14-1か 送信される下り信号(下りCCHまたは下りICH)の 伝搬損失LOSS_BS1は、下り信号の送信電力Pt_BS1 移動局12における下り信号の受信電力RSSI_BS1 との差であるから、LOSS_BS1=Pt_BS1-RSSI_BS1と表さ れる。また、下り信号の送信電力制御情報( り信号に含まれる負の値)をδPt_BS1とすると 下り信号の送信電力Pt_BS1は、Pt_BS1=PtMAX_BS+δPt _BS1と表される。したがって、通信中の基地 14-1から送信される下り信号の伝搬損失LOSS_BS 1は、LOSS_BS1=(PtMAX_BS+δPt_BS1)-RSSI_BS1により算出 れる。こうして算出される伝搬損失LOSS_BS1 、移動局12~基地局14-1間の伝搬損失とみなす とができる。

 また、通信中の基地局14-1に対する上り信 号の送信電力Pt_MS1は、基地局14-1における上 信号の受信電力が基地局所望受信電力Zに等 くなるように決定されたものであるため、 り信号の送信電力Pt_MS1から移動局12~基地局1 4-1間の伝搬損失LOSS_BS1を差し引けば基地局所 受信電力Zが得られる。すなわち、基地局所 望受信電力Zは、Z=Pt_MS1-LOSS_BS1により算出され る。

 上述したように、ハンドオーバ先の基地 14-2に対するANCHの送信電力Pt_MS2は、Pt_MS2=Z+LO SS_BS2と表されるから、これにZ=Pt_MS1-LOSS_BS1を 入すると、Pt_MS2=Pt_MS1+(LOSS_BS2-LOSS_BS1)となる

 このように、送信電力制御部34は、通信 の基地局14-1に対する上り信号の送信電力Pt_M S1と、通信中の基地局14-1から送信される下り 信号の伝搬損失LOSS_BS1とハンドオーバ先の基 局14-2から送信される報知制御チャネルの伝 搬損失LOSS_BS2との差と、に基づいて、ハンド ーバ先の基地局14-2に対するANCHの送信電力Pt _MS2を算出してもよい。

 タイミング補正量演算部36は、移動局12が 基地局14-1から基地局14-2にハンドオーバを行 際、図5に示すように、通信中の基地局14-1 ら送信される下り信号(下りCCHまたは下りICH) の受信タイミングと、ハンドオーバ先の基地 局14-2から送信される報知制御チャネル(BCCH) 受信タイミングと、のタイミング差をタイ ング補正量δtとして算出し、算出されたタ ミング補正量δtを上りフレーム同期部42に供 給する。タイミング補正量δtの算出に用いら れる上記2つの受信タイミングは、記憶部30か ら読み出される。

 ただし、移動通信システム10では、通信 の基地局14-1が下り信号を送信するタイムス ットと、ハンドオーバ先の基地局14-2が報知 制御チャネルを送信するタイムスロットと、 が異なる場合がある。この場合、タイミング 補正量演算部36は、それらタイムスロット間 間隔(タイムスロット長の倍数)を上記タイ ング差からさらに差し引いた値をタイミン 補正量δtとする。

 こうして算出されたタイミング補正量δt 、図6に示すように、移動局12~基地局14-1間 距離d1と、移動局12~基地局14-2間の距離d2と、 の差に対応する。すなわち、光速をcとする 、δt=(d1-d2)/cとなる。

 データ生成部38は、図示しない上位層か 入力されるデータビット列に、送信チャネ のフォーマットに応じたヘッダ情報などを 加して、送信データを生成する。生成され 送信データは、変調部40に出力される。

 変調部40は、直並列変換器、IFFT(Inverse Fas t Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)演算部 並直列変換器、およびD/A変換器を含んで構 される。変調部40は、データ生成部38から入 力される送信データに対して変調方式に応じ たシンボルマッピング(振幅および位相の割 当て)を行い、複素シンボル列を得る。

 また、変調部40は、得られた複素シンボ 列を各サブキャリア成分に分割し、上り信 (上りANCHなど)の送信電力が送信電力制御部34 で算出された送信電力になるよう基地局14か 割り当てられたPRUに対応するサブキャリア 分を調整する。そして、変調部40は、調整 れた複素シンボル列の各キャリア成分に、 並列変換、逆離散フーリエ変換、並直列変 、D/A変換などを施し、ベースバンドOFDM信号 取得する。こうして取得されたベースバン OFDM信号は、ガードインターバルが付加され た後に、上りフレーム同期部42に出力される

 上りフレーム同期部42は、移動局12が上り 方向のフレーム同期が確立された通信中の基 地局14-1から基地局14-2にハンドオーバを行う 、タイミング補正量演算部36により算出さ たタイミング補正量δtに基づいて、ハンド ーバ先の基地局14-2に対するANCHの送信タイミ ングを補正する。

 すなわち、図5に示すように、上りフレー ム同期部42は、ハンドオーバ先の基地局14-2か ら送信されたBCCHが通信中の基地局14-1から送 された下り信号(下りCCHまたは下りICH)より| t|だけ遅れて受信された場合には、基地局14- 1に対する上り信号(上りCCHまたは上りICH)の送 信タイミングより|δt|だけ早くANCH用の信号を 無線通信部22に出力する。逆に、ハンドオー 先の基地局14-2から送信されたBCCHが通信中 基地局14-1から送信された下り信号(下りCCHま たは下りICH)よりδtだけ早く受信された場合 は、上りフレーム同期部42は、基地局14-1に する上り信号(上りCCHまたは上りICH)の送信タ イミングよりδtだけ遅くANCH用の信号を無線 信部22に出力する。

 なお、通信中の基地局14-1に対して上り信 号を送信するタイムスロットと、ハンドオー バ先の基地局14-2に対してANCHを送信するタイ スロットと、が異なる場合、上りフレーム 期部42は、それらタイムスロット間の間隔( イムスロット長の倍数)をさらに考慮してANC Hの送信タイミングを補正するものとする。

 図7は、基地局14の機能ブロック図である 同図に示すように、基地局14は、アンテナ50 、無線通信部52、復調部54、データ検出部56、 IPインターフェース部58、通信チャネル制御 60、ハンドオーバ制御部62、データ生成部64 および変調部66を含んで構成される。これら のうち一部は、たとえばCPUまたはDSPで構成さ れる。

 アンテナ50は、無線信号を受信し、受信 れた無線信号を無線通信部52に出力する。ま た、アンテナ50は、無線通信部52から供給さ る無線信号を移動局12に対して送信する。な お、無線信号の受信と送信は、無線通信部52 指示に従って時分割で切り替えられる。

 無線通信部52は、ローノイズアンプ、パ ーアンプ、局部発振器、ミキサ、およびフ ルタを含んで構成される。無線通信部52は、 アンテナ50から入力される無線信号をローノ ズアンプで増幅し、中間周波数信号にダウ コンバートしてから、復調部54に出力する また、無線通信部52は、変調部66から入力さ る変調信号を無線信号にアップコンバート 、パワーアンプで送信出力レベルまで増幅 てから、アンテナ50に供給する。

 復調部54は、A/D変換器、直並列変換器、FF T演算部、および並直列変換器を含んで構成 れる。復調部54は、無線通信部52から入力さ る信号に、ガードインターバルの除去、A/D 換、直並列変換、離散フーリエ変換、並直 変換などを施し、連続する複素シンボル列 取得する。こうして取得された複素シンボ 列は、データ検出部56に出力される。

 データ検出部56は、復調部54から入力され る複素シンボル列からシンボルの変調方式に 応じたデータビット列(受信データ)を検出し 検出された受信データをIPインターフェー 部58やハンドオーバ制御部62などに出力する

 IPインターフェース部58は、ハンドオーバ 制御部62やデータ生成部64から入力されるデ タに所定のIPヘッダを付加してIPパケットを 成し、そのIPパケットをIP網16を介して他の 地局14やASNゲートウェイ18に送信する。また 、IPインターフェース部58は、他の基地局14や ASNゲートウェイ18から送信されるIPパケット IP網16を介して受信し、受信したIPパケット 含まれるペイロードデータをハンドオーバ 御部62やデータ生成部64などに供給する。

 通信チャネル制御部60は、移動局12からの 要求に応じて、移動局12に割り当てるANCH用PRU (1つの通信チャネルからなる単一チャネル)や EXCH用PRU(1つ以上の通信チャネルからなる複合 チャネル)などを決定し、決定したPRUを移動 に通知する。

 ハンドオーバ制御部62は、データ検出部56 で検出された受信データが通信中の移動局12 らのハンドオーバ要求(Switching Request)であ 場合、通信チャネル制御部60が移動局12に割 当てているANCH用PRUを含むハンドオーバ要求 を生成し、そのハンドオーバ要求をASNゲート ウェイ18を介してハンドオーバ先の基地局14-2 に送信する。その後、ハンドオーバ制御部62 、ハンドオーバ先の基地局14-2から返信され るハンドオーバ応答(Switching Response)に含まれ る新たなANCH用PRUを通信チャネル制御部60に通 知するとともに、そのハンドオーバ応答を移 動局12に送信するようデータ生成部64に指示 る。

 この場合、通信チャネル制御部60は、ハ ドオーバ制御部62から通知された新たなANCH PRUのタイムスロットと、移動局12に割り当て ているEXCH用PRUのタイムスロットと、が重複 ないよう、必要に応じてEXCH用PRUの割り当て 変更する。すなわち、通信チャネル制御部6 0は、移動局12に割り当てるEXCH用PRUを、ハン オーバ制御部62から通知された新たなANCH用PR Uのタイムスロットを除くタイムスロットに 限する。

 一方、ハンドオーバ制御部62は、IPインタ ーフェース部58から入力されるデータが移動 12と通信をしている基地局14-1からのハンド ーバ要求である場合、そのハンドオーバ要 に含まれるANCH用PRUを通信チャネル制御部60 通知する。この場合、通信チャネル制御部6 0は、ハンドオーバ制御部62から通知されたANC H用PRUのタイムスロットとは異なるタイムス ットに含まれる1つの空きPRUを新たなANCH用PRU として決定する。そして、ハンドオーバ制御 部62は、通信チャネル制御部60が決定した新 なANCH用PRUを含むハンドオーバ応答を生成し そのハンドオーバ応答をASNゲートウェイ18 介して基地局14-1に返信する。

 データ生成部64は、IPインターフェース部 58やハンドオーバ制御部62からデータビット に、送信チャネルのフォーマットに応じた ッダ情報などを付加して、送信データを生 する。生成された送信データは、変調部66に 出力される。

 変調部66は、直並列変換器、IFFT演算部、 直列変換器、およびD/A変換器を含んで構成 れる。変調部66は、データ生成部64から入力 される送信データに対して、シンボルマッピ ング、直並列変換、逆離散フーリエ変換、並 直列変換、D/A変換などを施し、ベースバンド OFDM信号を取得する。こうして取得されたベ スバンドOFDM信号は、ガードインターバルが 加された後に、無線通信部52に出力される

 次に、移動局12が通信中の基地局14-1から 地局14-2にハンドオーバを行う場合のハンド オーバシーケンスを図8に基づいて説明する このハンドオーバは、移動局12が通信中の基 地局14-1およびハンドオーバ先の基地局14-2と 時に通信を行うソフトハンドオーバである なお、移動局12は、通信中の基地局14-1との で上り方向のフレーム同期を確立済みであ ものとする。また、基地局14-1に対する上り 信号(上りCCHまたは上りICH)の送信電力Pt_MS1は 基地局14-1における上り信号の受信電力が基 地局所望受信電力Zと等しくなるよう制御済 であるものする。

 同図に示すように、基地局14は、自局の 地局IDおよび送信電力制御情報を含む報知制 御チャネル(BCCH)を定期的に送信している(S100) 。移動局12は、各基地局14から送信される報 制御チャネルのうち最も受信電力の高い報 制御チャネル(ここでは基地局14-2から送信さ れた報知制御チャネル)に基づいて、基地局14 -2との間で下り方向のフレーム同期を確立す (S102)。このとき、移動局12は、基地局14-2か 送信された報知制御チャネルの受信タイミ グと受信電力を記憶部30に保存する。

 次に、移動局12は、通信中の基地局14-1に して基地局14-2へのハンドオーバ要求を送信 する(S104)。移動局12からのハンドオーバ要求 受信した基地局14-1は、基地局14-1が移動局12 に割り当てているANCH用PRUを含むハンドオー 要求を生成し、そのハンドオーバ要求をASN ートウェイ18経由でハンドオーバ先の基地局 14-2に送信する(S106,S108)。

 基地局14-1からのハンドオーバ要求を受信 した基地局14-2は、ASNゲートウェイ18との間で パス登録要求、パス登録応答、認証情報など の交換を行った後(S110)、ハンドオーバ要求に 含まれるANCH用PRUのタイムスロットとは異な タイムスロットに含まれる1つの空きPRUを新 なANCH用PRUとして決定する(S112)。そして、決 定された新たなANCH用PRUを含むハンドオーバ 答をASNゲートウェイ18経由で基地局14-1に送 する(S114,S116)。

 基地局14-2からのハンドオーバ応答を受信 した基地局14-1は、基地局14-2により決定され 新たなANCH用PRUを含むハンドオーバ応答を移 動局12に送信する(S118)。ここで、基地局14-1は 、基地局14-2により決定された新たなANCH用PRU タイムスロットと、基地局14-1が移動局12に り当てているEXCH用PRUのタイムスロットと、 が重複しないよう、必要に応じてEXCH用PRUの り当てを変更する。

 移動局12は、通信中の基地局14-1からハン オーバ要求を受信すると、そのハンドオー 応答から新たなANCH用PRUを取得する(S120)。次 に、移動局12は、既知の基地局最大送信電力 、S100で受信された報知制御チャネルに含ま れる送信電力制御情報と、記憶部30に記憶さ た報知制御チャネルの受信電力と、に基づ て、報知制御チャネルの伝搬損失、すなわ 移動局12~基地局14-2間の伝搬損失を算出する 。そして、既知の基地局所望受信電力と算出 した移動局12~基地局14-2間の伝搬損失とに基 いて、ハンドオーバ先の基地局14-2に対するA NCHの送信電力を算出し、補正する(S122,S124)。

 さらに、移動局12は、通信中の基地局14-1 ら送信された下り信号(下りCCHまたは下りICH )の受信タイミングと、ハンドオーバ先の基 局14-2から送信された報知制御チャネルの受 タイミングと、を記憶部30から読み出し、 れらのタイミング差をタイミング補正量と て算出する(S126)。そして、算出されたタイ ング補正量に基づいてANCHの送信タイミング 補正することにより、ハンドオーバ先の基 局14-2との間で上り方向のフレーム同期を確 立する(S128)。

 その後、移動局12は、S120で取得したANCH用 PRUを使用して、S124で補正した送信電力およ S128で補正した送信タイミングで、EXCH用PRUの 割り当てを要求する上りANCHをハンドオーバ の基地局14-2に送信する(S130)。

 移動局12からの上りANCHを受信した基地局1 4-2は、移動局12に割り当てる1以上のPRUからな るEXCH用PRUを決定し(S132)、決定したEXCH用PRUを む下りANCHを移動局12に送信する(S134)。この うにして、移動局12はハンドオーバ先の基 局14-2からANCH用PRUとEXCH用PRUの割り当てを受 る。

 その後、移動局12がハンドオーバ先の基 局14-2に接続要求を送信すると(S136)、接続要 を受信した基地局14-2は、ASNゲートウェイ18 の間でハンドオーバの実行確認を行ってか (S138)、移動局12に接続応答を返信する(S140) このとき、ASNゲートウェイ18は、基地局14-1 対してパス抹消要求を送信し(S142)、移動局12 と基地局14-1との接続を解除する(S144)。

 以上説明した移動通信システム10によれ 、移動局12によるタイミング補正チャネル( り同期バーストに対応)の送信と、ハンドオ バ先の基地局14-2による信号制御チャネル( イミング補正量、新たなASCH用PRU、および送 電力補正量を含む情報)の送信と、がハンド オーバシーケンスに含まれないため、ハンド オーバの高速化と無線リソースの利用効率向 上を実現することができる。

 なお、本発明は、上記実施形態に限定さ るものではない。

 すなわち、本発明は、次世代PHSに限らず 移動局がTDMA方式およびOFDMA方式を採用する2 以上の基地局と同時に通信を行う移動通信シ ステム全般に広く適用可能である。たとえば 、本発明は、移動局が2以上の基地局と同時 マルチリンク通信を行う移動通信システム も適用することができる。