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Patent Searching and Data


Title:
MOBILE INFORMATION TERMINAL DEVICE AND MOBILE TELEPHONE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/123546
Kind Code:
A1
Abstract:
A mobile information terminal is provided with an operation position detecting unit (37) for detecting a user's operation position based on an output of an electrostatic capacitance sensor (30) comprised of thin films with a plurality of electrodes to detect a electrostatic capacitance of each electrode, a directional input control unit (31) for detecting the movement of the operation position based on an output of the operation position detecting unit to generate a directional input signal, a key input unit (32) for detecting a user's pressing operation against an operation key pressing surface to generate a key input signal, a display (22) having a display screen, and a display control unit (34) for controlling a display position of image information in a display screen based on the directional input signal. At least a part of the thin film of the electrostatic capacitance sensor (30) is made to overlap with a part of the pressing surface of the operation key and the directional input control unit (31) judges whether to generate the directional input signal based on an operation position at movement starting time in the case of the detection of the operation position movement. In the case of the operation of the key disposed to overlap with an electrostatic pad, a mistake of the directional input for the movement of the screen display can be suppressed.

Inventors:
NAKAHARA YASUTOMO
SUZUKI KIYOSHI
Application Number:
PCT/JP2008/056568
Publication Date:
October 16, 2008
Filing Date:
April 02, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SHARP KK (JP)
NAKAHARA YASUTOMO
SUZUKI KIYOSHI
International Classes:
G06F3/041; G06F3/044; H04M1/00; H04M1/02
Foreign References:
JPH06131110A1994-05-13
JP2004535712A2004-11-25
JP2002009907A2002-01-11
Other References:
See also references of EP 2133776A4
Attorney, Agent or Firm:
OHTSUKI, Satoshi (5-5-15 Nishinakajim, Yodogawa-ku Osaka-shi Osaka 11, JP)
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Claims:
 複数の電極が配置された薄膜からなり、上記各電極の静電容量を検出する静電容量センサと、
 上記静電容量センサの出力に基づいて、ユーザの操作位置を検出する操作位置検出手段と、
 上記操作位置検出手段の出力に基づいて、上記操作位置の移動を検知し、その移動方向を示す方向入力信号を生成する方向入力制御手段と、
 押圧面に対するユーザの押圧操作を検出し、キー入力信号を生成するキー入力手段と、
 画像情報を表示するための表示画面を有する表示手段と、
 上記方向入力信号に基づいて、上記表示画面内における上記画像情報の表示位置を制御する表示制御手段とを備え、
 上記静電容量センサの上記薄膜の一部が、上記キー入力手段の上記押圧面の少なくとも一部に重複させて形成され、
 上記方向入力制御手段が、操作位置の移動を検知した際に、その移動開始時の操作位置に基づいて上記方向入力信号を生成するか否かを判別することを特徴とする携帯情報端末。
 上記方向入力制御手段は、移動開始時における操作位置が上記押圧面に対応付けて上記薄膜上に形成された入力開始禁止領域外である場合に上記方向入力信号を生成し、上記入力開始禁止領域内である場合には上記方向入力信号を生成しないことを特徴とする請求項1に記載の携帯情報端末。
 上記入力開始禁止領域には、上記押圧面と上記薄膜との重複領域が含まれることを特徴とする請求項2に記載の携帯情報端末。
 上記入力開始禁止領域には、上記重複領域に最も近い上記薄膜の端辺と、上記重複領域とによって挟まれた領域が含まれることを特徴とする請求項3に記載の携帯情報端末。
 上記キー入力手段の上記押圧面が、上記薄膜の中央よりも下側に配置され、
 上記方向入力制御手段が、操作位置の上下方向の移動を検知して上方向及び下方向のいずれかを示す方向入力信号を生成し、上記入力開始禁止領域内を移動開始時における操作位置とする上方向への移動を検知した場合には、上記画像情報の上方向への移動を禁止することを特徴とする請求項2に記載の携帯情報端末。
 複数の電極が配置された薄膜からなり、上記各電極の静電容量を検出する静電容量センサと、
 上記静電容量センサの出力に基づいて、ユーザの操作位置を検出する操作位置検出手段と、
 上記操作位置検出手段の出力に基づいて、上記操作位置の移動を検知し、その移動方向を示す方向入力信号を生成する方向入力制御手段と、
 押圧面に対するユーザの押圧操作を検出し、キー入力信号を生成するキー入力手段と、
 画像情報を表示するための表示画面を有する表示手段と、
 上記方向入力信号に基づいて、上記表示画面内における上記画像情報の表示位置を制御する表示制御手段とを備え、
 上記キー入力手段の上記押圧面が、上記静電容量センサの上記薄膜に隣接して配置され、
 上記方向入力制御手段が、操作位置の移動を検知した際に、その移動開始時の操作位置に基づいて上記方向入力信号を生成するか否かを判別することを特徴とする携帯情報端末。
 上記方向入力制御手段は、移動開始時における操作位置が上記押圧面に隣接する上記薄膜上の入力開始禁止領域外である場合に上記方向入力信号を生成し、上記入力開始禁止領域内である場合には上記方向入力信号を生成しないことを特徴とする請求項6に記載の携帯情報端末。
 画像情報を表示するための表示画面と、
 押圧面を有する操作キーと、
 上記表示画面及び上記操作キーの間に設けられ、複数の電極が配置された薄膜からなり、上記電極の静電容量の変化に基づいて上記薄膜上におけるユーザの操作位置を検出する静電パッドと、
 上記静電パッドによる検出結果に基づいて上記操作位置の移動を検知し、その移動方向を示す方向入力信号を生成する方向入力制御手段と、
 上記押圧面に対するユーザの押圧操作を検出し、キー入力信号を生成するキー入力手段と、
 上記方向入力信号に基づいて、上記表示画面内に上記画像情報を表示する表示制御手段とを備え、
 上記静電パッドの上記薄膜の一部が、上記操作キーの上記押圧面の少なくとも一部に重複させて形成され、
 上記方向入力制御手段が、操作位置の移動を検知した際に、その移動開始時の操作位置に基づいて上記画像情報の上方向への移動を禁止することを特徴とする携帯電話機。
Description:
携帯情報端末及び携帯電話機

 本発明は、携帯情報端末及び携帯電話機 係り、さらに詳しくは、ユーザが操作する とにより電極の静電容量が変化する現象を 用して操作位置を検出するセンサを備えた 帯情報端末の改良に関する。

 ユーザが操作することにより電極の静電 量が変化する現象を利用して、ユーザ操作 検出し、その操作位置を判別することがで るセンサとして、静電容量式のタッチパッ (以降は静電パッドと呼ぶことにする)が知 れている。静電パッドは、操作位置に応じ 入力を行うポインティングデバイスであり 画面表示のスクロールやカーソルの移動な に用いられる。画面表示のスクロールやカ ソルの移動は、操作位置の移動を検知して われ、静電パッドを指でなぞると、その移 方向が入力される。この様な静電パッドは 押圧により端子間を導通させる接点開閉式 スイッチからなる操作キーに比べて、薄型 が容易であり、耐久性が優れているので、 帯情報端末における入力装置として従来か 用いられている。

 一般に、携帯電話機やPDA(Personal Digital As sistants)などの携帯情報端末は、携帯可能であ る必要があることから、小型化が要求される 。一方、操作性を低下させることなく、静電 パッドや操作キーのサイズを小型化するのに は限度がある。このため、携帯情報端末では 、静電パッド及び操作キーを共に配置しよう とすると、静電パッド及び操作キーが隣接し て配置され、或いは、静電パッドが操作キー の一部に重複して配置される場合が少なくな いと考えられる。特に、片方の手で筐体を保 持した状態で操作することが多い携帯電話機 では、片手で操作する際の操作性を良くする という観点から、静電パッド及び操作キーが 隣接して配置される場合が多いと考えられる 。

 上述したような従来の携帯情報端末では 静電パッドに隣接し、或いは、重複して配 された操作キーを操作する際に、静電パッ をなぞってしまい、画面表示のスクロール カーソルの移動のための方向入力が誤って われてしまうという問題がある。

 本発明は、上記事情に鑑みてなされたも であり、静電パッドに隣接し、或いは、重 して配置された操作キーを操作する際の誤 作を抑制して操作性を向上させた携帯情報 末及び携帯電話機を提供することを目的と ている。特に、画面表示のスクロールやカ ソルの移動のための方向入力が誤って行わ るのを抑制させた携帯情報端末を提供する とを目的としている。

 第1の本発明による携帯情報端末は、複数 の電極が配置された薄膜からなり、上記各電 極の静電容量を検出する静電容量センサと、 上記静電容量センサの出力に基づいて、ユー ザの操作位置を検出する操作位置検出手段と 、上記操作位置検出手段の出力に基づいて、 上記操作位置の移動を検知し、その移動方向 を示す方向入力信号を生成する方向入力制御 手段と、押圧面に対するユーザの押圧操作を 検出し、キー入力信号を生成するキー入力手 段と、画像情報を表示するための表示画面を 有する表示手段と、上記方向入力信号に基づ いて、上記表示画面内における上記画像情報 の表示位置を制御する表示制御手段とを備え 、上記静電容量センサの上記薄膜の一部が、 上記キー入力手段の上記押圧面の少なくとも 一部に重複させて形成され、上記方向入力制 御手段が、操作位置の移動を検知した際に、 その移動開始時の操作位置に基づいて上記方 向入力信号を生成するか否かを判別するよう に構成される。

 この携帯情報端末では、静電容量センサ 薄膜の一部がキー入力手段の押圧面に重複 せて形成され、操作位置の移動を検知した にその移動開始時の操作位置に基づいて方 入力信号を生成するか否かが判別される。 のような構成により、移動開始時の操作位 に応じて方向入力信号が適切に生成される で、上記静電容量センサの薄膜に重複して 置された操作キーを操作する際に、画像情 の表示位置を制御するための方向入力が誤 て行われるのを抑制することができる。

 第2の本発明による携帯情報端末は、上記 構成に加え、上記方向入力制御手段が、移動 開始時における操作位置が上記押圧面に対応 付けて上記薄膜上に形成された入力開始禁止 領域外である場合に上記方向入力信号を生成 し、上記入力開始禁止領域内である場合には 上記方向入力信号を生成しないように構成さ れる。このような構成によれば、方向入力を 禁止したいエリアとして入力開始禁止領域を 定めることにより、移動開始時の操作位置が 入力開始禁止領域内であるか否かに応じて方 向入力信号が適切に生成されるので、意図し ない方向入力が行われるのを防止することが できる。

 第3の本発明による携帯情報端末は、上記 構成に加え、上記入力開始禁止領域には、上 記押圧面と上記薄膜との重複領域が含まれる ように構成される。このような構成によれば 、入力開始禁止領域に押圧面及び薄膜の重複 領域が含まれるので、少なくともその重複領 域内を移動開始時の操作位置とする方向入力 を禁止することができる。

 第4の本発明による携帯情報端末は、上記 構成に加え、上記入力開始禁止領域には、上 記重複領域に最も近い上記薄膜の端辺と、上 記重複領域とによって挟まれた領域が含まれ るように構成される。このような構成によれ ば、入力開始禁止領域に押圧面及び薄膜の重 複領域と、薄膜の端辺及び重複領域で挟まれ た領域とが含まれるので、上記静電容量セン サの薄膜に重複して配置された操作キーを操 作する際に、意図しない方向入力が行われる のを効果的に防止することができる。

 第5の本発明による携帯情報端末は、上記 構成に加え、上記キー入力手段の上記押圧面 が、上記薄膜の中央よりも下側に配置され、 上記方向入力制御手段が、操作位置の上下方 向の移動を検知して上方向及び下方向のいず れかを示す方向入力信号を生成し、上記入力 開始禁止領域内を移動開始時における操作位 置とする上方向への移動を検知した場合には 、上記画像情報の上方向への移動を禁止する ように構成される。このような構成によれば 、入力開始禁止領域内を移動開始時の操作位 置とする上方向への移動を検知した場合に画 像情報の上方向への移動が禁止されるので、 上記静電容量センサの薄膜に重複して中央よ りも下側に配置された操作キーを操作する際 に、意図しない方向入力が行われるのを効果 的に防止することができる。

 第6の本発明による携帯情報端末は、複数 の電極が配置された薄膜からなり、上記各電 極の静電容量を検出する静電容量センサと、 上記静電容量センサの出力に基づいて、ユー ザの操作位置を検出する操作位置検出手段と 、上記操作位置検出手段の出力に基づいて、 上記操作位置の移動を検知し、その移動方向 を示す方向入力信号を生成する方向入力制御 手段と、押圧面に対するユーザの押圧操作を 検出し、キー入力信号を生成するキー入力手 段と、画像情報を表示するための表示画面を 有する表示手段と、上記方向入力信号に基づ いて、上記表示画面内における上記画像情報 の表示位置を制御する表示制御手段とを備え 、上記キー入力手段の上記押圧面が、上記静 電容量センサの上記薄膜に隣接して配置され 、上記方向入力制御手段が、操作位置の移動 を検知した際に、その移動開始時の操作位置 に基づいて上記方向入力信号を生成するか否 かを判別するように構成される。

 この携帯情報端末では、キー入力手段の 圧面が上記静電容量センサの薄膜に隣接し 配置され、操作位置の移動を検知した際に の移動開始時の操作位置に基づいて方向入 信号を生成するか否かが判別される。この うな構成により、移動開始時の操作位置に じて方向入力信号が適切に生成されるので 上記静電容量センサの薄膜に隣接して配置 れた操作キーを操作する際に、画像情報の 示位置を制御するための方向入力が誤って われるのを抑制することができる。

 第7の本発明による携帯情報端末は、上記 構成に加え、上記方向入力制御手段が、移動 開始時における操作位置が上記押圧面に隣接 する上記薄膜上の入力開始禁止領域外である 場合に上記方向入力信号を生成し、上記入力 開始禁止領域内である場合には上記方向入力 信号を生成しないように構成される。このよ うな構成によれば、方向入力を禁止したいエ リアとして入力開始禁止領域を定めることに より、移動開始時の操作位置が入力開始禁止 領域内であるか否かに応じて方向入力信号が 適切に生成されるので、意図しない方向入力 が行われるのを防止することができる。

 第8の本発明による携帯電話機は、画像情 報を表示するための表示画面と、押圧面を有 する操作キーと、上記表示画面及び上記操作 キーの間に設けられ、複数の電極が配置され た薄膜からなり、上記電極の静電容量の変化 に基づいて上記薄膜上におけるユーザの操作 位置を検出する静電パッドと、上記静電パッ ドによる検出結果に基づいて上記操作位置の 移動を検知し、その移動方向を示す方向入力 信号を生成する方向入力制御手段と、上記押 圧面に対するユーザの押圧操作を検出し、キ ー入力信号を生成するキー入力手段と、上記 方向入力信号に基づいて、上記表示画面内に 上記画像情報を表示する表示制御手段とを備 え、上記静電パッドの上記薄膜の一部が、上 記操作キーの上記押圧面の少なくとも一部に 重複させて形成され、上記方向入力制御手段 が、操作位置の移動を検知した際に、その移 動開始時の操作位置に基づいて上記画像情報 の上方向への移動を禁止するように構成され る。

 本発明による携帯情報端末及び携帯電話 によれば、移動開始時の操作位置に応じて 向入力信号が適切に生成されるので、画像 報の表示位置を制御するための方向入力が って行われるのを抑制させることができる 従って、画面表示のスクロールやカーソル 移動のための方向入力における誤動作が抑 されるので、静電パッドに隣接し、或いは 重複して配置された操作キーを操作する際 操作性を向上させることができる。

実施の形態1.
 図1(a)及び(b)は、本実施の形態1による携帯 報端末の概略構成の一例を示した外観図で り、携帯情報端末の一例として折り畳み式 携帯電話機1が示されている。この携帯電話 1は、表示筐体2及び操作筐体4がヒンジ部3を 介して連結され、表示筐体2及び操作筐体4の 面を対向させて折り畳むことができる。

 図1(a)には、両筐体を展開させた状態で操 作面側から見た様子が示され、図1(b)には、 筐体を折り畳んだ状態が示されている。表 筐体2は、連結方向に長い薄型の直方体形状 らなり、折り畳み時に内側となる筐体面を 示面としてこの表示面に受話用レシーバ21 びディスプレイ22が配置され、外側となる筐 体面にディスプレイ23及びカメラ24が配置さ ている。

 受話用レシーバ21は、通話時における音 の出力装置であり、ディスプレイ22に対して ヒンジ部3とは反対側に配置されている。デ スプレイ22は、縦長の矩形形状からなる表示 画面を有する表示装置であり、ここでは、LCD (Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)により 構成されている。ディスプレイ23は、ディス レイ22に比べて画面サイズの小さな表示画 を有する表示装置である。

 ヒンジ部3は、連結方向に垂直な方向の回 転軸を有する連結手段であり、その回転軸を 中心に表示筐体2を操作筐体4に対して回転さ ることで両筐体を折り畳み可能としている

 カメラ24は、被写体を撮影して画像デー を生成する撮像手段であり、CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)などの2次元イメージセ サからなる。

 操作筐体4は、表示筐体2と同様の連結方 に長い薄型の直方体形状からなり、折り畳 時に内側となる筐体面を操作面としてこの 作面に、送話用マイクロホン41、テンキー42 決定キー43、方向キー44、ガイドキー45~48及 静電パッド49が配置されている。

 送話用マイクロホン41は、通話時におけ 音声の入力装置であり、ヒンジ部3とは反対 の筐体端部に配置されている。テンキー42 、電話番号の入力や電子メールの文字入力 どに使用される操作キーである。

 決定キー43、方向キー44及びガイドキー45~ 48は、それぞれ使用状況に応じて割り当てら る機能が異なり、その機能割り当てが画面 示される操作キーであり、ソフトキー又は ァンクションキーとも呼ばれている。例え 、ガイドキー45には、ウェブブラウザを起 させる機能が割り当てられ、ガイドキー46に は、電子メールの閲覧機能が割り当てられて いる。また、ガイドキー47には、カメラ24に る撮影機能が割り当てられ、ガイドキー48に は、電話帳の閲覧機能が割り当てられている 。

 方向キー44は、上下左右の押圧部位によ て4種類の操作入力を行うことができる独立 た1個の多機能キーであり、画面表示のスク ロールやカーソルの移動などに使用される。 この方向キー44は、静電パッド49と重複させ 矩形領域を有する環状形状の操作キーであ 、その中央には別個の操作キーである決定 ー43が配置されている。

 テンキー42は、送話用マイクロホン41より もヒンジ部3側に配置され、決定キー43、方向 キー44及びガイドキー45~48は、いずれもテン ー42よりもヒンジ部3側に配置されている。 定キー43及び方向キー44は、操作筐体4の短手 方向の中央に配置されている。ガイドキー45 び46は、方向キー44の左側に配置され、ガイ ドキー47及び48は、右側に配置されている。 イドキー45及び47は、ガイドキー46及び48より もヒンジ部3側に配置されている。

 これらの操作キー42から48は、いずれも押 圧面を有する接点開閉式のスイッチからなり 、押圧面を押圧することにより端子間を導通 させて入力信号が出力される。

 静電パッド49は、指を近付けることによ 電極の静電容量が変化する現象を利用して ユーザ操作を検知し、その操作位置を判別 るためのセンサである。この静電パッド49は 、複数の電極が配置された薄膜からなり、各 電極の静電容量が検出される。

 本実施の形態では、静電パッド49を指で ぞることにより、その移動方向が入力され その様な方向入力に応じて画面表示がスク ールされ、或いは、ディスプレイ22上におい てカーソルが移動されるようになっている。

 ここでは、静電パッド49が、操作筐体4の 手方向に長い矩形形状からなり、ディスプ イ22の表示画面と操作キー42~48との間に設け られているものとする。特に、折り畳み式の 携帯電話機1にあっては、ヒンジ部3と操作キ 42~48との間に配置されている。さらに、静 パッド49は、その薄膜の一部を操作キー44,45 び47の押圧面の少なくとも一部に重複させ 形成されているとともに、操作キー(決定キ )43の押圧面に隣接して配置されている。

 図2は、図1の携帯電話機1における静電パ ド49の一例を示した平面図であり、フレキ ブル基板上に形成された電極パターン51及び 52が示されている。この静電パッド49は、フ キシブル基板上に電極パターン51及び52が形 された薄膜からなり、本実施例では、電極 ターンが銅箔で構成されているものとする

 各電極パターン51及び52は、いずれも直線 上に配置された6角形形状の複数の電極から り、筐体内部の金属物等との間で寄生容量 形成している。操作筐体4の長手方向をY方向 とし、このY方向に交差する方向をX方向と呼 ことにすると、電極パターン51は、Y方向に 数の電極が配置された電極パターンであり 電極パターン52は、X方向に複数の電極が配 された電極パターンとなっている。

 電極パターン51には、Y方向に6角形形状の 5個の電極と6角形形状の半分の大きさの2個の 電極が配置されており、各電極は、配線パタ ーンによって電気的に接続されている。この 電極パターン51は、X方向の操作位置を検出す るための電極パターンであり、X方向の位置 異ならせて複数個配置されている。この例 は、一定間隔で6個の電極パターン51が形成 れ、各電極パターン51には、それぞれ配線パ ターンXi(i=1~6)が対応している。

 電極パターン52には、X方向に7個の電極が 配置されており、各電極は、配線パターンに よって電気的に接続されている。この電極パ ターン52は、Y方向の操作位置を検出するため の電極パターンであり、Y方向の位置を異な せて複数個配置されている。この例では、 定間隔で6個の電極パターン52が形成され、 電極パターン52には、それぞれ配線パターン Yj(j=1~6)が対応している。

 また、電極パターン51及び52を構成する各 電極は、Y方向に隣接する2つの電極と、X方向 に隣接する4つの電極によって取り囲まれる うに配置されているものとする。つまり、 極パターン51及び52は、1つの電極を6つの隣 電極が取り囲むハニカムパターンとなって る。

 一般に、静電パッド49に指が近づくと、 電パッド49の電極と、指との間に静電容量が 発生するので、指に近い位置にある電極を含 む電極パターンほど静電容量が増加する。静 電パッド49では、この様な静電容量の変化を 出して操作位置の判別が行われる。

 ここで、各電極パターン51によって形成 れる静電容量をそれぞれCxi(i=1~6)とし、各電 パターン52によって形成される静電容量を れぞれCyj(j=1~6)とする。これらの静電容量Ck(k =xi,yj)を監視し、静電容量に変化のあった電 パターンをX方向及びY方向についてそれぞれ 特定することにより、ユーザによって操作さ れた2次元位置が検出されることとなる。な 、上記静電容量Ckは、無操作時において各電 極パターンと筐体内部の金属物等との間で形 成される寄生容量と、操作時に各電極パター ンに指などが近づくことによって発生する静 電容量とを合成した値となる。

 図3は、図1の携帯電話機1の要部における 成例を示した断面図であり、操作筐体4の長 手方向に平行な断面であって、ガイドキー45 含む断面の一部が示されている。静電パッ 49は、その薄膜の一部をガイドキー45の押圧 面であるキートップ53の少なくとも一部と重 させて形成される。ガイドキー45は、キー ップ53と、操作筐体4内に配置されるPETシー 56の押し子56aと、メタルドーム57と、回路基 58上の銅箔パターン58a及び58bにより構成さ る。

 キートップ53は、操作キーを示す化粧パ ルであり、例えば、操作キーに対する機能 り当てを示す文字などが印刷されている。 のキートップ53は、ヒンジ部3側の化粧パネ 54と、ガイドキー46側の化粧パネル54との間 配置され、キートップ53及び化粧パネル54間 は隙間が設けられている。そして、ヒンジ 3側の化粧パネル54及びガイドキー46側の化 パネル54が操作筐体4に固定されているのに して、キートップ53は、操作筐体4の厚み方 に上下動可能となっている。

 具体的には、化粧パネル54の内側の面に 着された可撓性を有するウレタンシート55上 にキートップ53を取り付けることにより、キ トップ53が化粧パネル54に対して、上下動可 能となっている。キートップ53及び化粧パネ 54は、いずれもウレタンシート55よりも硬質 の素材、例えば、ポリカーボネート(polycarbona te)などの合成樹脂又は金属からなり、ウレタ ンシート55と要所を接着されている。

 ウレタンシート55の下、すなわち、回路 板58側には、フレキシブル基板上に電極パタ ーンが形成された薄膜からなる静電パッド49 配置され、キートップ53の押圧面の静電容 の変化を検出可能な構成となっている。こ では、静電パッド49が、キートップ53の全体 、ヒンジ部3側の化粧パネル54の一部とに重 させて配置されている。静電パッド49及び イドキー45の重複領域A1は、ヒンジ部3とは反 対側の薄膜の端部に形成されている。

 静電パッド49の下には、PET(Polyethylene Terep hthalate:ポリエチレンテレフタレート)からな PETシート56が配置されている。このPETシート 56には、回路基板58に向けて突出させた押し 56aが形成されており、キートップ53の上下動 をメタルドーム57に伝達する。押し子56aは、 ートップ53の中央に配置されている。

 メタルドーム57は、その中央部がPETシー 56に向けて湾曲しているドーム形状の導電性 金属からなり、その周縁部を銅箔パターン58a に接触させて回路基板58上に配置されている キートップ53の押下時には、メタルドーム57 が押し子56aによって回路基板58側に弾性変形 、メタルドーム57の中央部が銅箔パターン58 bと接触して導通することにより、銅箔パタ ン58a及び58bが互いに導通することとなる。

 図4は、図3のガイドキー45の構成例を示し た平面図であり、回路基板58上におけるメタ ドーム57、銅箔パターン58a及び58bの配置が されている。このメタルドーム57は、円形の 金属板の中央部を湾曲させた形状からなる。 銅箔パターン58a及び58bは、いずれも矩形形状 のパターンからなり、操作筐体4の長手方向 平行な直線上に配置されている。

 銅箔パターン58bは、ヒンジ部3側に配置さ れた銅箔パターン58aと、ガイドキー46側に配 された銅箔パターン58aとの間に配置されて る。メタルドーム57は、その中央部がこの な銅箔パターン58b上に位置するように配置 れている。

 図5は、図3のガイドキー45の等価回路を示 した図であり、メタルドーム57、銅箔パター 58a及び58bからなるメタルドームスイッチの 価回路が示されている。回路基板58上の銅 パターン58aと導通しているメタルドーム57と 、銅箔パターン58bとからなるメタルドームス イッチは、メタルドーム57を弾性変形させ、 タルドーム57の中央部を銅箔パターン58bに 触させることによって、銅箔パターン58a及 58bが導通するスイッチとなっている。

 図6は、図1の携帯電話機1の構成例を示し ブロック図であり、携帯電話機1内の機能構 成の一例が示されている。この携帯電話機1 、受話用レシーバ21、ディスプレイ22,23、カ ラ24、送話用マイクロホン41及び操作キー42~ 48に加えて、静電パッド49を含む静電容量セ サ30、方向入力制御部31、キー入力部32、主 御部33、表示制御部34、セルラー通信部35及 操作位置検出部37により構成される。

 セルラー通信部35は、通信用のアンテナ 介して基地局との間で電波の送受信を行う 動体通信処理手段である。主制御部33は、通 信に関する処理、カメラ24により撮影された 像の処理などを行っている。

 静電容量センサ30は、静電パッド49と、静 電パッド49の全ての電極パターンにおける静 容量Ck(k=x1~x6,y1~y6)について、静電容量を測 する検出回路36とからなる。静電容量センサ 30は、測定した静電容量の結果をセンサ出力 して出力する動作を行っている。

 操作位置検出部37は、静電容量センサ30の センサ出力に基づいて、ユーザ操作を検知し 、その操作位置を判別する動作を行っている 。具体的には、各静電容量Ckを所定の閾値と 較し、静電容量が閾値を越えている電極パ ーンの有無を判別することによりユーザ操 が検知される。その際、その様な電極パタ ンが検出された時点で、ユーザ操作が行わ たものと判断される。なお、上記所定の閾 としては、無操作時において各電極パター と筐体内部の金属物等との間で形成される 寄生容量とすることが好ましい。

 ここでは、静電容量が閾値を越えている 極パターンが複数検出された場合、それら 電極パターンの重心位置、或いは、静電容 が最大の電極パターンの位置が操作位置と 別されるものとする。また、ここでいうユ ザ操作には、指が静電パッド49と接触して る状態だけでなく、パッド表面から離れた 態で検知される場合も含まれるものとする

 方向入力制御部31は、操作位置検出部37の 出力に基づいて、操作位置の移動を検知し、 その移動方向を示す方向入力信号を生成する 動作を行っている。この方向入力信号は、画 面表示のスクロールやカーソルの移動を指示 するための制御信号であり、操作位置の移動 を検知した際に、その移動開始時の操作位置 に基づいて方向入力信号を生成するか否かが 判別される。

 具体的には、移動開始時における操作位 が静電パッド49上の入力開始禁止領域外で る場合に方向入力信号が生成され、入力開 禁止領域内である場合には方向入力信号は 成されない。入力開始禁止領域は、静電パ ド49による方向入力を禁止させる領域であり 、静電パッド49の薄膜に隣接し、或いは、重 して配置された操作キー、ここでは、操作 ー43、44、45及び47の押圧面に対応付けて薄 上に形成される。

 ここで、静電パッド49上の操作位置とは 指を静電パッド49の薄膜に接触させた際の薄 膜上の接触位置のことであり、接触状態を保 持したまま操作位置が変化すれば、操作位置 が移動したと判断される。つまり、静電パッ ド49に接触させながら指をスライドさせる動 により、所望の方向入力が行われる。操作 置の移動を検知した際、静電パッド49上に ける移動開始時の操作位置が入力開始禁止 域内であれば、その方向入力は無効となる ここでいう接触状態も、指及び静電パッド49 が実際に当接している場合だけでなく、指が 静電パッド49から僅かに離れている場合が含 れるものとする。

 キー入力部32は、操作キー42~48の押圧面に 対するユーザの押圧操作を検出し、押圧操作 された操作キーに応じたキー入力信号を生成 する動作を行っている。

 表示制御部34は、ディスプレイ22又は23の 示画面上に画像情報を表示し、方向入力信 に基づいて画面表示を制御する動作を行っ いる。具体的には、方向入力信号に基づい 、表示画面内における画像情報の表示位置 制御される。例えば、方向入力信号が示す 向に画面表示をスクロールさせ、或いは、 ーソルを移動させる制御が行われる。また 方向入力信号が示す方向にハイライト表示 移動させ、或いは、マウスポインタを移動 せる制御が行われる。

 画面表示のスクロールは、画面内に表示 の画像情報を例えば行単位で変更する表示 置の変更動作である。カーソルの移動は、 字などの入力位置を示す表示オブジェクト 移動させる表示位置の変更動作である。ハ ライト表示の移動は、メニュー内の被選択 目を示す反転表示などの表示位置を変更す 動作である。マウスポインタの移動は、画 上のマウスポインタ(位置表示のためのアイ コン)の表示位置を変更する動作である。

 ここでは、上方向、下方向、左方向又は 方向のいずれかを示す方向入力信号が生成 れ、これらの方向に画面表示がスクロール れ、カーソルが移動され、或いは、ハイラ ト表示が移動されるものとする。また、こ 静電パッド49では、2回続けて指で軽く叩く 作、いわゆるダブルタップ操作が行われた 合に、決定キー43を押圧操作した場合と同 の入力処理が行われるものとする。

 図7は、図1の携帯電話機1における静電容 センサ30の構成例を示した図である。この 電容量センサ30は、静電パッド49の各電極パ ーンの静電容量Ck(k=x1~x6,y1~y6)について、静 容量を測定し、測定結果をセンサ出力とし 出力する動作を行っている。

 一般に、時間的に変化しない電流を供給 て静電容量Ckのコンデンサーを充電する場 、静電容量Ckが増加すれば、充電に要する時 間は長くなる。この静電容量センサ30では、 電容量と充電時間との相関関係を利用して 各静電容量Ckが測定される。

 具体的には、静電容量センサ30が、静電 量Ckのコンデンサー、すなわち、静電パッド 49と、スイッチSW1,SW2、定電流源11、静電容量C kを充電するために用いられるコンデンサーCm od、比較器12、タイマー13及び静電容量検出部 14からなる検出回路36とにより構成され、各 電容量Ckを所定電圧まで充電するのに要する 時間に基づいて静電容量Ckが判別される。

 スイッチSW1は、静電容量Ckに対して並列 接続され、スイッチSW1を閉じることにより 電容量Ckを放電することができる。スイッチ SW2は、コンデンサーCmodに直列に接続され、 イッチSW1を開いた状態でスイッチSW2を閉じ ことにより、コンデンサーCmodに蓄積された 荷により静電容量Ckを充電することができ 。定電流源11の出力は、スイッチSW2及びコン デンサーCmod間に供給され、スイッチSW2を開 た状態では、コンデンサーCmodが充電される

 コンデンサーCmodに印加された電圧は、ロ ーパスフィルタ回路を介して比較器12に供給 れる。比較器12は、コンデンサーCmodの出力 圧と、所定電圧Vrefとを比較し、その比較結 果に応じた信号をタイマー13に供給する動作 行っている。

 タイマー13は、スイッチSW2を閉じてから ンデンサーCmodの出力電圧が電圧Vrefに到達す るまでに要する時間を測定し、その測定結果 を静電容量検出部14へ出力する動作を行って る。静電容量検出部14は、コンデンサーCmod 出力電圧が電圧Vrefに到達するまでに要した 時間から静電容量を判別する動作を行ってい る。タイマー13の測定結果に基づく静電容量 判別は、全ての静電容量Ckについて順次に われ、静電容量Ckごとの判別結果がセンサ出 力として出力される。

 次に、この静電容量センサ30の動作につ て説明する。まず、スイッチSW1及びSW2を開 た状態で、コンデンサーCmodが充電される。 に、スイッチSW1を閉じて静電容量Ckを放電 せる。

 その後、スイッチSW1を開いてからスイッ SW2を閉じて、コンデンサーCmodに蓄積された 電荷をソースとして静電容量Ckを充電する。 のとき、静電容量Ck及びCmodに印加された電 が電圧Vrefに到達するまでの時間がタイマー 13において測定され、その測定結果が静電容 Ckの充電に要する時間として出力される。 電容量検出部14では、このタイマー13の出力 基づいて、静電容量Ckの静電容量が判別さ る。この様な静電容量の判別処理は、所定 サンプリングレートで繰り返し行われる。

 図8は、図1の携帯電話機1の要部における 成例を示した平面図であり、操作キー44,45 び47の押圧面に対応付けて入力開始禁止領域 A11,A21及びA31が形成された静電パッド49が示さ れている。各入力開始禁止領域A11,A21及びA31 、いずれも静電パッド49による方向入力を禁 止させる薄膜上の領域であり、それぞれ操作 キー44,45及び47の各押圧面に対応付けて形成 れている。

 ガイドキー45及び47は、いずれも押圧面の 全部を静電パッド49の薄膜に重複して配置さ ている。ここでは、ガイドキー45が、キー ップ部を薄膜の下側の端辺及び左側の端辺 隣接して配置され、ガイドキー47が、キート ップ部を薄膜の下側の端辺及び右側の端辺に 隣接して配置されているものとする。すなわ ち、ガイドキー45は、薄膜の左下の角に配置 れ、ガイドキー47は、薄膜の右下の角に配 されている。

 方向キー44は、押圧面の上側の一部を静 パッド49の薄膜に重複して配置されている。 ここでは、方向キー44が、キートップ部を薄 の下側の端辺に重複して配置されているも とする。各操作キー44,45及び47は、いずれも 押圧面が薄膜の中央よりも下側に配置されて いる。

 各入力開始禁止領域A11,A21及びA31は、それ ぞれ操作キーとの重複領域A12,A22及びA32を含 領域として形成されている。ここでは、各 力開始禁止領域A11,A21及びA31が、いずれも重 領域を外側に向けて拡げた領域となってい ものとする。この静電パッド49では、薄膜 ヒンジ部3とは反対側に入力開始禁止領域が 成され、ヒンジ部3側は、入力開始禁止領域 外となっている。

 図9は、図1の携帯電話機1における移動検 時の動作の一例を示した図であり、静電パ ド49を指でなぞった際の移動開始時の操作 置が異なる方向入力B1~B5が示されている。方 向入力B1は、入力開始禁止領域A11内で移動を 始し、入力開始禁止領域外で移動を終了し 方向入力であり、この様な方向入力は無効 される。方向入力B2は、入力開始禁止領域 で移動を開始し、入力開始禁止領域A11内で 動を終了した方向入力であり、この様な方 入力は有効であり、移動方向、この場合は 方向を示す方向入力信号が生成される。

 方向入力B3及びB4は、いずれも入力開始禁 止領域外で移動を開始して入力開始禁止領域 外で移動を終了した方向入力であり、この様 な方向入力は有効であり、移動方向、この場 合は上方向及び右方向を示す方向入力信号が それぞれ生成される。方向入力B5は、入力開 禁止領域A21内で移動を開始し、入力開始禁 領域A31内で移動を終了した方向入力であり この様な方向入力も無効化される。

 ここでは、静電パッド49外のエリアから をスライドさせて静電パッド49をなぞった場 合、その操作位置の移動において、静電パッ ド49上の最初の操作位置が入力開始禁止領域 であれば、その方向入力は無効化され、入 開始禁止領域外であれば方向入力が行われ ものとする。

 本実施の形態では、この様に、入力開始 止領域内を移動開始時の操作位置とする上 向又は左右方向への移動を検知した場合、 の方向入力は無効化され、画像情報の上方 又は左右方向への移動が禁止される。この に構成することにより、静電パッド49に重 して中央よりも下側に配置された操作キー 操作する際に、意図しない方向入力が行わ るのを効果的に防止することができる。

 図10のステップS101~S107は、図1の携帯電話 1における移動検知時の動作の一例を示した フローチャートである。まず、操作位置検出 部37は、静電パッド49に対するユーザ操作を 出すると、薄膜上におけるその操作位置を 別し、判別結果を方向入力制御部31へ出力す る(ステップS101)。

 方向入力制御部31は、操作位置検出部37か らの出力に基づいて、指が静電パッド49に接 した状態での操作位置の移動を検知し、操 位置の移動を検知すると、その移動方向を す方向入力信号を生成する(ステップS102)。 作位置の移動を検知した際には、移動開始 の操作位置が判別され、当該操作位置が入 開始禁止領域内であるか否かに応じて方向 力信号を生成するか否かが決定される(ステ ップS103,S104)。

 移動開始時の操作位置が入力開始禁止領 内である場合は、方向入力が無効化される( ステップS105)。一方、移動開始時の操作位置 入力開始禁止領域外である場合には、その 動方向に応じた方向入力信号が生成され、 示制御部34により画像情報の表示位置が移 される(ステップS106,S107)。

 本実施の形態によれば、移動開始時の操 位置に応じて方向入力信号が適切に生成さ るので、静電パッド49に重複して配置され 操作キーを操作する際に、画像情報の表示 置を制御するための方向入力が誤って行わ るのを抑制させることができる。特に、方 入力を禁止したいエリアとして入力開始禁 領域を定めることにより、移動開始時の操 位置が入力開始禁止領域内であるか否かに じて方向入力信号が適切に生成されるので 意図しない方向入力が行われるのを防止す ことができる。また、入力開始禁止領域に 圧面及び薄膜の重複領域が含まれるので、 なくともその重複領域内を移動開始時の操 位置とする方向入力を禁止することができ 。

 なお、本実施の形態では、静電パッドが 作キーの押圧面に重複させて形成される場 の例について説明したが、本発明はこれに られるものではない。例えば、操作キーが 圧面を静電パッドに隣接させて配置される 合に、当該操作キーの押圧面に隣接する薄 上の領域を入力開始禁止領域とするもので っても良い。或いは、静電パッド及び操作 ーの重複領域の一部分を含む領域を入力開 禁止領域とするものであっても良い。

 図11(a)~(d)は、図1の携帯電話機1の他の構 例を示した平面図であり、操作キー62の押圧 面に対応付けて入力開始禁止領域C1,C2,C4及びC 7が形成された静電パッド61が示されている。

実施の形態2.
 図11(a)には、押圧面を静電パッド61の薄膜に 隣接させて配置された操作キー62に対して、 該押圧面に隣接する薄膜上の領域を入力開 禁止領域C1とする場合が示されている。こ 場合には、操作キー62が、その押圧面(キー ップ部)を静電パッド61の薄膜の下側の端辺 隣接させて配置されている。

 この様に構成することにより、静電パッ 61及び操作キー62が隣接して配置される場合 であっても、移動開始時の操作位置に応じて 方向入力信号が適切に生成されるので、操作 キー62を操作する際に、画像情報の表示位置 制御するための方向入力が誤って行われる を抑制させることができる。

実施の形態3.
 図11(b)には、押圧面の一部を静電パッド61の 薄膜に重複させて配置された操作キー62に対 て、その重複領域C3を含む薄膜上の領域を 力開始禁止領域C2とする場合が示されている 。この場合には、操作キー62が、その押圧面 静電パッド61の薄膜の下側の端辺に重複さ て配置されている。

実施の形態4.
 図11(c)には、押圧面の全部を静電パッド61の 薄膜に重複させて配置された操作キー62に対 て、その重複領域C5と、重複領域C5に最も近 い薄膜の端辺61a及び重複領域C5によって挟ま た領域C6とを含む領域を入力開始禁止領域C4 とする場合が示されている。

 この場合には、操作キー62が、その押圧 の全部を静電パッド61の薄膜に重複させて配 置され、その重複領域C5と、薄膜の下側の端 61aとで挟まれた領域が領域C6となっている

 この様に構成することにより、入力開始 止領域C7に押圧面及び薄膜の重複領域C5と、 薄膜の端辺61a及び重複領域C5で挟まれた領域C 6とが含まれるので、操作キー61を操作する際 に、意図しない方向入力が行われるのを効果 的に防止することができる。

実施の形態5.
 図11(d)には、押圧面の全部を静電パッド61の 薄膜に重複させて配置された操作キー62に対 て、その重複領域の一部分を含む領域を入 開始禁止領域C7とする場合が示されている この場合には、操作キー62が、その押圧面の 全部を静電パッド61の薄膜に重複させて配置 れ、その重複領域の下側の一部分を含む領 が入力開始禁止領域C7となっている。

 この様に構成することにより、操作キー6 2の押圧面における上側部分が入力開始禁止 域C7外となるので、押圧面の上側部分を使っ て方向入力を行うことができる。

 以上の各実施の形態では、電極パッドの 部が操作キーと重複している携帯電話機に いて説明した。以下に示す実施の形態は、 想キーが形成された電極パッドを備える携 電話機について、説明する。

 ところで、ノート型のパーソナルコンピ ータでは、静電パッド上で指をスライドさ ることにより画面上のカーソル(マウスポイ ンタ)を移動させ、パッド表面を軽く叩く操 、いわゆるタップ操作によりカーソルの位 に応じた入力を行う入力装置が従来から用 られている。

 携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)な どの携帯情報端末は、ノート型パーソナルコ ンピュータに比べて、筐体が小さく、操作キ ーの配置スペースも狭いので、静電パッド上 に複数の入力キーを設けてキー入力を行える ようにすれば便利である。この場合、各入力 キーに対応するアイコンを画面表示させ、キ ー入力の際には、静電パッド上で指をスライ ドさせることにより、画面上のカーソルを移 動させて所望の入力キーを選択することとな る。一般に、携帯情報端末は、片方の手で筐 体を保持した状態で操作することが多い。こ のため、上述した様な携帯情報端末では、入 力キーを選択した後にタップ操作によりキー 入力を行わせようとすると、タップ操作の際 に一旦、指をパッド表面から離さなければな らず、操作性が良くないという問題があった 。特に、携帯電話機の場合には、片手で操作 することが少なくないことから、極めて操作 しづらいという問題があった。

 以下に示す実施の形態6は、指を近付けた 際に電極の静電容量が変化する現象を利用し てユーザ操作を検知してキー入力を行わせる 際の操作性を向上させた携帯情報端末及び携 帯電話機である。本実施の形態は、特に、片 手で静電パッドを操作してキー入力を行わせ る場合に、指をパッド表面から離すことなく キー入力を行うことができる。

実施の形態6.
 図12(a)及び(b)は、本実施の形態6による携帯 報端末の概略構成の一例を示した外観図で り、携帯情報端末の一例として折り畳み式 携帯電話機1が示されている。この携帯電話 機1も、表示筐体2及び操作筐体4がヒンジ部3 介して連結され、表示筐体2及び操作筐体4の 一面を対向させて折り畳むことができる。な お、上記実施の形態1と同じ構成部分につい は、同じ符号で示し、説明を省略する。

 操作筐体4は、表示筐体2と同様の連結方 に長い薄型の直方体形状からなり、折り畳 時に内側となる筐体面を操作面としてこの 作面に、送話用マイクロホン41と、オンフッ クキー、オフフックキー及びテンキーなどの 複数の操作キー42aと、静電パッド49とが配置 れている。

 各操作キー42aは、いずれも押圧面を有す 接点開閉式のスイッチからなり、押圧面を 圧することにより端子間が導通されて所定 入力信号が出力される。

 この携帯電話機は、表示面及び操作面を 一方向に向けて両筐体を展開させた展開状 と、表示面及び操作面を対向させて両筐体 折り畳んだ収納状態とを遷移可能となって る。

 静電パッド49は、指を近付けることによ 電極の静電容量が変化する現象を利用して ユーザ操作を検知し、その操作位置を判別 るためのセンサである。この静電パッド49は 、複数の電極が配置された薄膜からなり、各 電極の静電容量が検出される。

 ここでは、静電パッド49が、操作筐体4の 手方向に長い矩形形状からなり、ディスプ イ22の表示画面と操作キー42aとの間に設け れているものとする。特に、折り畳み式の 帯電話機1にあっては、ヒンジ部3と操作キー 42aとの間に配置されている。また、静電パッ ド49は、その幅、すなわち、左右方向の長さ ディスプレイ22の表示画面と同程度となっ いるものとする。

 この携帯電話機1では、静電パッド49上に 数の仮想キーが形成され、各仮想キーの配 がディスプレイ22の表示画面上に表示され 。この仮想キーは、それぞれが操作状況に じて異なる機能を割り当てることが可能な 力キーであるとともに、各入力キーのサイ 、配置、入力キーの数などを必要に応じて 更することが可能な入力キーである。この では、ディスプレイ22の表示画面が仮想キー とは異なる位置に設けられている。

 ここでは、各仮想キーの配置位置を示す イコンが表示画面上のキー配置表示エリア2 2a内に表示されるものとする。キー配置表示 リア22aは、ディスプレイ22の表示画面上に 成される表示エリアである。このキー配置 示エリア22aは、静電パッド49に近い側、すな わち、ヒンジ部3側の表示画面の短辺に隣接 せて形成される。

 図13は、図12の携帯電話機1の構成例を示 たブロック図であり、携帯電話機1内の機能 成の一例が示されている。この携帯電話機1 は、上記実施の形態1と同様に、受話用レシ バ21、ディスプレイ22,23、カメラ24、送話用 イクロホン41、静電パッド49を含む静電容量 ンサ30、操作位置検出部37、主制御部33、表 制御部34、そして、セルラー通信部35を有し ている。さらに、本実施の形態の携帯電話機 1は、押圧操作検出部38及び仮想キー操作入力 部39を備えている。

 なお、静電パッド49は、図2に示した実施 形態1の静電パッド49と同じ構成であり、静 容量センサ30も、図7に示した実施の形態1の 静電容量センサ30と同じ構成であり、操作位 検出部37も実施の形態1と同じ構成であるの 、説明を省略する。

 押圧操作検出部38は、静電容量センサ30の センサ出力に基づいて、押圧力の変化を検出 する動作を行っている。具体的には、操作位 置検出部37により検出された操作位置の周辺 配置されている電極パターンの静電容量の 化量を判別し、その判別結果に基づいて押 力の増加が検出される。

 例えば、操作位置の電極パターンに隣接 て配置されている電極パターンの静電容量 変化量に基づいて押圧力の増加が検出され 。或いは、操作位置から所定距離内に配置 れている電極パターンの静電容量の変化量 基づいて押圧力の増加が検出される。

 一般に、静電パッド49に接触させた状態 さらに強く指を押し付けると、押圧力の増 により指がつぶれるので、静電パッド49及び 指間の距離は短くなる。押圧操作検出部38で 、この様な静電パッド49に対する押圧力の 加が操作位置周辺の静電容量の変化量に基 いて検出される。

 表示制御部34は、ディスプレイ22及び23の 示画面上に画像情報を表示する動作を行っ いる。本実施の形態では、ディスプレイ22 表示画面上に静電パッド49上の仮想キーの配 置を表示するとともに、操作位置検出部37に り検出された操作位置を当該表示画面内に 示する動作が行われる。仮想キーの配置の 示は、仮想キーを示すアイコンを静電パッ 49上の位置に対応付けてキー配置表示エリ 22a内に表示することにより行われる。

 操作位置の表示は、操作位置を示すカー ルを静電パッド49上の操作位置に対応付け 表示することにより行われる。カーソルは 位置表示のためのアイコンであり、ここで 、指を静電パッド49に近付けると、操作位置 に対応する位置に表示される。

 本実施の形態においても、指を接触させ がら静電パッド49上でスライドさせること より、上方向、下方向、左方向又は右方向 カーソルが移動するものとする。

 仮想キー操作入力部39は、押圧操作検出 38により押圧力の増加が検出された場合に、 操作位置検出部37により検出された操作位置 基づいて、仮想キーの操作入力信号を生成 る動作を行っている。仮想キーの操作入力 号は、静電パッド49上の操作位置に応じて 成される入力信号である。この様な操作入 信号に基づいて、操作位置の仮想キーに割 当てられている機能が実行される。

 具体的には、ユーザが指を接触させなが 静電パッド49上でスライドさせた際の操作 後に、押圧力の増加が検出された場合に、 の押圧力の増加検出時の操作位置に基づい 操作入力信号が生成される。すなわち、静 パッド49から指を離すことなく、静電パッド 49上で指をスライドさせるスライド操作と、 圧力を増加させる押圧操作との一連の操作 行われた場合に、スライド操作後の押圧操 時における操作位置に基づいて操作入力信 が生成される。

 この様な仮想キーには、例えば、ウェブ ラウザを起動させる機能や電子メールの閲 機能が割り当てられる。或いは、カメラ24 よる撮影機能や電話帳の閲覧機能が割り当 られる。

 図14(a)及び(b)は、図12の携帯電話機1の要 における構成例を示した平面図である。図14 (a)には、静電パッド49上の仮想キー49aの位置 対応付けてキー配置表示エリア22a内に表示 れたアイコン22bが示されている。図14(b)に 、静電パッド49上に形成された複数の仮想キ ー49aが示されている。

 各仮想キー49aは、それぞれが操作状況に じて異なる機能を割り当てることが可能な 力キーであり、各入力キーのサイズ、配置 入力キーの数は、必要に応じて変更される この例では、仮想キー49aが、2行4列のマト ックス状に整列配置されている。

 アイコン22bは、静電パッド49に対する仮 キー49aの相対位置と、キー配置表示エリア22 aに対するアイコン22bの相対位置を一致させ 配置されている。この例では、上段にアイ ン「キー1」~「キー4」が配置され、下段に イコン「キー5」~「キー8」が配置されてい 。

 図15は、図12の携帯電話機1における静電 ッド49によるキー入力時の動作の一例を示し た図であり、静電パッド49上で指をスライド せた後に強押ししてキー入力を行う際の様 が示されている。仮想キー49aを操作する際 、静電パッド49に指を近付けると、その操 が検知され、検知された操作位置に対応す 表示画面内の位置にカーソルA1が表示される 。その後、指を静電パッド49に接触させた状 で、指を静電パッド49上でスライドさせれ 、カーソルA1を移動させることができる。

 指を静電パッド49上でスライドさせてカ ソルA1を所望のアイコン22bまで移動し、カー ソルA1が所望のアイコン22b上に位置するとき 、指を静電パッド49に接触させた状態でさ に強く押し付けることにより、その押圧操 が強押しとして検知され、操作位置に応じ 操作入力信号が生成される。

 この例では、図14(a)に示すアイコン「キ 5」の位置で操作が検知され、カーソルA1の 示が開始されている。そして、指を右方向 スライドさせることにより、カーソルA1がア イコン「キー7」の位置まで移動され、その の強押しによりアイコン「キー7」に対応す 仮想キー49aの操作入力が行われる。

 図16(a)及び(b)は、指を静電パッド49に接触 させた状態でさらに強く押し付けた際の指の 様子を示した図であり、図16(a)には、操作筐 4の側面側から見た様子が示され、図16(b)に 、指の先端側から見た様子が示されている 指を静電パッド49に軽く押し当てた状態で 、指に対する押圧力が小さいので、指の変 は小さく、指とパッド表面との接触部分B1の 面積も小さい。

 この状態からさらに強く指を静電パッド4 9に押し付けた状態では、指に対する押圧力 大きくなるので、指の変形が大きくなり、 とパッド表面との接触部分B2の面積は大きく なる。

 先端側から見た場合の指の中心C1を指の 面形状における重心として定めると、指と 電パッド49との間の距離は、中心C1とパッド 面との間の距離であるとみなすことができ 。指を軽く押し当てた状態では、中心C1及 パッド表面間の距離がd1であるのに対して、 指をさらに強く押し付けた状態では、中心C1 びパッド表面間の距離はd2(d2<d1)となって る。つまり、接触させた状態であっても、 を静電パッド49にさらに強く押し付けるこ により、指を静電パッド49により接近させる ことができる。

 本実施の形態では、この様な接触状態で 指の接近がユーザ操作における押圧力の増 として検知され、キー入力が行われる。

 図17は、図12の携帯電話機1における押圧 作の検出時の動作の一例を示した図であり 強押し前(点線で示す分布)及び強押し後(実 で示す分布)における静電容量の分布が示さ ている。強押し前の状態は、指を静電パッ 49に軽く押し当てた状態である。この状態 の静電容量の分布は、操作位置a1で最大とな り、操作位置a1から離れるに従って一定値C0 近づく曲線により表される。

 一方、強押し後の状態は、指を静電パッ 49にさらに強く押し付けた状態であり、こ 状態での静電容量の分布は、強押し前の静 容量の分布に比べて、操作位置a1付近の静電 容量が大きくなっている。例えば、位置a2に ける静電容量は、強押し前よりもb1だけ増 している。

 本実施の形態では、この様な操作位置a1 近の静電容量の変化量に基づいて、静電パ ドに対する押圧操作が検知され、キー入力 行われる。具体的には、操作位置a1の周辺に 位置する電極パターン、すなわち、操作位置 a1の電極パターンに隣接し、或いは、操作位 a1から所定距離内にある電極パターンの静 容量の変化量に基づいて、押圧操作が検知 れる。

 ここで、操作位置a1を判別する際の分解 、すなわち、静電パッド49上の電極の密度が 静電パッド49に対する指の移動量に比べて小 い場合、静電パッド49上での指の僅かな移 が判別できないケースが生じるものと考え れる。この様な場合であっても押圧操作を しく検出させるために、2以上の電極パター の静電容量の変化量から押圧力の変化を判 するのが望ましい。

 例えば、操作位置a1の周囲に配置されて る3つの電極パターンの静電容量の変化量に づいて押圧力の変化を判別することが考え れる。この場合、静電パッド49上での指の かな移動を押圧操作(強押し操作)と誤検知す るのを防止させるという観点から、操作位置 a1に対して互いに反対側に位置する電極パタ ンの静電容量を監視し、これらの電極パタ ンの静電容量の変化量から押圧力の変化を 別するのが望ましい。

 この例には、操作位置a1に対して互いに 対側に位置する2つの電極パターン(位置a2及 a3)の静電容量の変化量(それぞれb1及びb2)に づいて、押圧力の変化を判別する場合が示 れている。この様な構成によれば、静電パ ド49に指を軽く押し当てた状態での指の僅 な移動を押圧操作と誤って検知してしまう を防止させることができる。

 図18のステップS201~S206は、図12の携帯電話 機1の動作の一例を示したフローチャートで り、静電パッド49によるキー入力時の処理手 順が示されている。まず、操作位置検出部37 、静電パッド49に対するユーザ操作を検知 ると、操作位置を判別してその判別結果を 力する(ステップS201,S202)。

 次に、表示制御部34は、操作位置検出部37 による判別結果に基づいて、操作位置を示す カーソルA1を表示画面内に表示する(ステップ S203)。表示制御部34は、押圧操作検出部38によ り押圧力の変化が検出され、或いは、静電パ ッド49に対する操作が終了するまで、ステッ S202及びS203の処理手順を繰り返す。

 仮想キー操作入力部39は、押圧操作検出 38により押圧力の変化が検出されると、押圧 力の変化が検出された際の操作位置に基づい て、仮想キー49aの操作入力信号を生成する( テップS204,S205)。一方、押圧力の変化が検出 れる前に、静電パッド49に対する操作が終 すると、操作入力信号を生成することなく このキー入力動作は終了される(ステップS206 )。

 本実施の形態によれば、静電パッド49に する押圧力の増加を検出してキー入力が行 れるので、静電パッド49を操作してキー入力 を行わせる場合に、指を静電パッド49から離 ことなくキー入力することができる。従っ 、指の接触を検知してキー入力を行わせる の操作性を向上させることができる。また 指を静電パッド49に近付けると、操作対象 する位置にカーソルA1が現れるので、カーソ ルA1を常に表示させるものに比べて、キー入 時におけるカーソルA1の移動量を抑制させ ことができる。

 なお、本実施の形態では、操作位置がカ ソルA1により表示され、指を静電パッド49上 でスライドさせた際にカーソルが移動する場 合の例について説明したが、本発明はこれに 限られるものではない。例えば、仮想キー49a を示すアイコン22bをハイライト表示(反転表 など)することにより操作位置を表示し、指 スライドさせた際にそのハイライト表示の 示位置を変更させるものであっても良い。

 また、本実施の形態では、押圧力の変化 操作位置の周辺に配置されている電極パタ ンの静電容量の変化量に基づいて検出され 場合の例について説明したが、本発明はこ に限られるものではない。例えば、静電容 が所定の閾値を越えている電極パターンの に基づいて指と静電パッド49との接触面積 判別し、その判別結果に基づいて押圧力の 化を検出するものであっても良い。

 なお、上記実施の形態6の携帯電話機のよ うに、仮想キーが形成された電極パッドを有 する携帯情報端末及び携帯電話機の構成例と して、以下の発明が挙げられる。

第1の発明
 第1の本発明による携帯情報端末は、複数の 電極が配置された薄膜からなり、上記各電極 の静電容量を検出する静電容量センサと、こ の静電容量センサの出力に基づいて、ユーザ の操作位置を検出する操作位置検出手段と、 上記静電容量センサの出力に基づいて、上記 ユーザ操作の押圧力の変化を検出する押圧操 作検出手段と、上記静電容量センサの上記薄 膜上に形成される仮想キーの配置を表示する 表示画面を有する表示手段と、上記操作位置 検出手段により検出された操作位置を上記表 示画面内に表示する表示制御手段と、上記押 圧操作検出手段により押圧力の増加が検出さ れた場合に、上記操作位置に基づいて上記仮 想キーの操作入力信号を生成する仮想キー操 作入力手段とを備えて構成される。

 この携帯情報端末では、静電容量センサ 出力に基づいて薄膜に対するユーザ操作が 知され、その操作位置が表示画面内に表示 れる。その際、静電容量センサの出力に基 いてユーザ操作の押圧力の変化が検出され 押圧力の増加が検出された場合に、操作位 に基づいて仮想キーの操作入力信号が生成 れる。一般に、静電容量センサの薄膜に接 させた状態でさらに強く指を薄膜に押し付 ると、押圧力の増加により指がつぶれるの 、薄膜と指との距離が短くなる。上記携帯 報端末では、この様な薄膜に対する押圧力 増加を検出してキー入力が行われるので、 電容量センサを操作してキー入力を行わせ 場合に、指を薄膜から離すことなくキー入 することができる。従って、指の接触を検 してキー入力を行わせる際の操作性を向上 せることができる。

第2の発明
 第2の本発明による携帯情報端末は、上記構 成に加え、上記表示画面が、上記仮想キーと は異なる位置に設けられているように構成さ れる。

第3の発明
 第3の本発明による携帯情報端末は、上記構 成に加え、上記仮想キー操作入力手段が、ユ ーザが指を接触させながら上記薄膜上でスラ イドさせた際の操作の後に上記押圧力の増加 が検出された場合に、押圧力の増加検出時の 操作位置に基づいて上記操作入力信号を生成 するように構成される。

第4の発明
 第4の本発明による携帯情報端末は、上記構 成に加え、上記押圧操作検出手段が、上記操 作位置検出手段により検出された操作位置の 周辺に配置されている上記電極の静電容量の 変化量に基づいて、ユーザ操作の押圧力の増 加を検出するように構成される。

第5の発明
 第5の本発明による携帯電話機は、表示画面 を有する表示筐体と、操作キーを有する操作 筐体と、表示筐体及び操作筐体を連結する連 結部とからなる携帯電話機であって、複数の 電極が配置された薄膜からなり、上記操作キ ーよりも上記連結部側の上記操作筐体に設け られる静電パッドと、上記各電極の静電容量 を検出する静電容量検出手段と、上記静電容 量検出手段による検出結果に基づいて、ユー ザの操作位置を検出する操作位置検出手段と 、上記静電容量検出手段による検出結果に基 づいて、上記ユーザ操作の押圧力の変化を検 出する押圧操作検出手段と、上記静電パッド 上に形成される仮想キーの配置を上記表示画 面上に表示するとともに、上記操作位置検出 手段により検出された操作位置を上記表示画 面内に表示する表示制御手段と、上記押圧操 作検出手段により押圧力の増加が検出された 場合に、上記操作位置に基づいて上記仮想キ ーの操作入力信号を生成する仮想キー操作入 力手段とを備えて構成される。

 このように本発明による携帯情報端末及 携帯電話機によれば、薄膜に対する押圧力 増加を検出してキー入力が行われるので、 電容量センサを操作してキー入力を行わせ 場合に、指を薄膜から離すことなくキー入 を行うことができる。特に、片手で静電パ ドを操作してキー入力を行わせる場合に、 をパッド表面から離すことなくキー入力を うことができる。従って、指の接触を検知 てキー入力を行わせる際の操作性を向上さ ることができる。

 この出願は、日本国における以下の特許 願、2007年4月3日の特許出願(特願特願2007-0971 60)及び2007年4月3日の特許出願(特願特願2007-097 161)に基づくパリ条約による優先権を主張し 当該特許出願の全ての内容を参照してここ 引用する。

本実施の形態による携帯情報端末の概 構成の一例を示した外観図であり、携帯情 端末の一例として折り畳み式の携帯電話機1 が示されている。 図1の携帯電話機1における静電パッド49 の一例を示した平面図であり、フレキシブル 基板上に形成された電極パターン51及び52が されている。 図1の携帯電話機1の要部における構成 を示した断面図であり、操作筐体4の長手方 に平行な断面であって、ガイドキー45を含 断面の一部が示されている。 図3のガイドキー45の構成例を示した平 図であり、回路基板58上におけるメタルド ム57、銅箔パターン58a及び58bの配置が示され ている。 図3のガイドキー45の等価回路を示した であり、メタルドーム57、銅箔パターン58a び58bからなるメタルドームスイッチの等価 路が示されている。 図1の携帯電話機1の構成例を示したブ ック図であり、携帯電話機1内の機能構成の 例が示されている。 図1の携帯電話機1における操作位置検 部37の構成例を示した図である。 図1の携帯電話機1の要部における構成 を示した平面図であり、入力開始禁止領域A1 1,A21及びA31が形成された静電パッド49が示さ ている。 図1の携帯電話機1における移動検知時 動作の一例を示した図であり、移動開始時 操作位置が異なる方向入力B1~B5が示されてい る。 図1の携帯電話機1における移動検知時 動作の一例を示したフローチャートである 図1の携帯電話機1の他の構成例を示し 平面図であり、入力開始禁止領域C1,C2,C4及 C7が形成された静電パッド61が示されている 本実施の形態6による携帯情報端末の 略構成の一例を示した外観図であり、携帯 報端末の一例として折り畳み式の携帯電話 1が示されている。 本実施の形態6の図12の携帯電話機1の 成例を示したブロック図であり、携帯電話 1内の機能構成の一例が示されている。 本実施の形態6の図12の携帯電話機1の 部における構成例を示した平面図である。 本実施の形態6の図12の携帯電話機1に ける静電パッド49によるキー入力時の動作の 一例を示した図である。 指を静電パッド49に接触させた状態で らに強く押し付けた際の指の様子を示した である。 本実施の形態6の図12の携帯電話機1に ける押圧操作の検出時の動作の一例を示し 図であり、強押し前及び強押し後における 電容量の分布が示されている。 本実施の形態6の図12の携帯電話機1の 作の一例を示したフローチャートであり、 電パッド49によるキー入力時の処理手順が示 されている。

符号の説明

1 携帯電話機
2 表示筐体
3 ヒンジ部
4 操作筐体
11 定電流源
12 比較器
13 タイマー
14 静電容量検出部
21 受話用レシーバ
22,23 ディスプレイ
24 カメラ
30 静電容量センサ
31 方向入力制御部
32 キー入力部
33 主制御部
34 表示制御部
35 セルラー通信部
36 検出回路
37 操作位置検出部
38 押圧操作検出部
39 仮想キー操作入力部
41 送話用マイクロホン
42 テンキー
42a 操作キー
43 決定キー
44 方向キー
45~48 ガイドキー
49 静電パッド
51,52 電極パターン
53 キートップ
54 化粧パネル
55 ウレタンシート
56 PETシート
56a 押し子
57 メタルドーム
58 回路基板
58a,58b 銅箔パターン
61 静電パッド
62 操作キー
A1,A12,A22,A32 重複領域
A11,A21,A31 入力開始禁止領域
X1~X6,Y1~Y6 配線パターン