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Title:
MOISTURE-CURABLE URETHANE COMPOSITION FOR WATERPROOF MATERIAL AND URETHANE WATERPROOF MATERIAL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/111323
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a urethane composition containing a urethane prepolymer (A), an oxazolidine-containing urethane compound (B), a filler (E), a plasticizer (F) and a solvent (G). This urethane composition further contains, per 100 parts by weight thereof, 0.01-5 parts by weight of an ethylene-α-olefin cooligomer (C) and 0.1-5 parts by weight of a surface-treated organic hollow filler (D) which is a polymer composed of acrylonytrile or a modified acrylonytrile and having an average particle diameter of not more than 100 μm. The weight ratio between the addition amount of the ethylene-α-olefin cooligomer (C) and the addition amount of the organic hollow filler (D), namely (C)/(D) is within the range of 0.01-10. Consequently, there can be obtained a waterproof material which is excellent in deforming property and levelling property, and enables to provide a waterproof layer having excellent waterproof property and surface appearance.

Inventors:
NISHIMURA NORIO (JP)
FUJII MASATO (JP)
KAWAI ISAO (JP)
OOKI TOSHIHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/050340
Publication Date:
September 18, 2008
Filing Date:
January 15, 2008
Export Citation:
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Assignee:
DAINIPPON INK & CHEMICALS (JP)
NISHIMURA NORIO (JP)
FUJII MASATO (JP)
KAWAI ISAO (JP)
OOKI TOSHIHIRO (JP)
International Classes:
C09K3/10; C08G18/38; C09D7/12; C09D175/08; C09D175/12
Foreign References:
JP2005206722A2005-08-04
JP2003201397A2003-07-18
JP2003119373A2003-04-23
JPH0733852A1995-02-03
JPH0710949A1995-01-13
JPH06293821A1994-10-21
JPH05247161A1993-09-24
JPS62119221A1987-05-30
Attorney, Agent or Firm:
KONO, Michihiro (7-20 Nihonbashi 3-chome, Chuo-k, Tokyo ., JP)
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Claims:
ポリイソシアネートとポリオキシアルキレンポリオールを反応させて得られる末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー(A)、
 ポリイソシアネート又はポリイソシアネートとポリオキシアルキレンポリオールを反応させて得られる末端にイソシアネート基を2個以上含有するウレタンプレポリマー(b1)とN-2-ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)とを反応させて得られる末端に少なくとも一つ以上のオキサゾリジン基を有するオキサゾリジン含有ウレタン化合物(B)、
充填剤(E)、可塑剤(F)、及び溶剤(G)を含有してなるウレタン組成物であって、
前記ウレタン組成物100重量部に対して、エチレン-α-オレフィンコオリゴマー(C)を0.01~5重量部、および
アクリロニトリル又はその変性体からなる重合体であって、平均粒子径100μm以下である表面処理有機中空フィラー(D)を0.1~5重量部含有し、前記エチレン-α-オレフィンコオリゴマー(C)の添加量と前記有機中空フィラー(D)との添加量の重量比が、(C)/(D)=0.01~10であることを特徴とする防水材用湿気硬化型ウレタン組成物。
前記中空フィラー(D)の表面処理が、炭酸カルシウム、タルク又は酸化チタンの1種以上で被覆されたものである請求項1記載の防水材用湿気硬化型ウレタン組成物。
請求項1、又は2いずれかに記載の湿気硬化型ウレタン防水材。
Description:
防水材用湿気硬化型ウレタン組 物及びウレタン防水材

 本発明は、硬化時に塗膜の発泡がなく、 化性に優れる防水材用一液湿気硬化型ウレ ン組成物であり、特に消泡性とレベリング とに優れることから表面の美観に優れる硬 物を与える防水材用湿気硬化型ウレタン組 物に関するものである。

 従来、湿気硬化型ウレタン組成物は特許文 1として知られているが、硬化時に水分とイ ソシアネート基が反応する際に発生する炭酸 ガスのためにしばしば塗膜の膨れが発生する 問題があった。
そこで、膨れの原因となる炭酸ガスの発生を 抑えるためにケチミン、エナミン等の湿気解 離型の架橋剤が提案されており、その中でも 、オキサゾリジン化合物を用いた組成物は炭 酸ガスの発生がなく比較的性能バランスのと れた材料であり、防水材として塗布施工され る。(特許文献2~4)
 湿気硬化型防水材は、施工現場で主剤と硬 剤を混合する必要がなく、缶を開封し直ぐ 塗布施工が出来るが、充填剤の沈降及び充 剤と液成分との分離を防止するために、揺 性を高める必要があった。その結果、オキ ゾリジン化合物を用いた一液湿気硬化型ウ タン組成物は、既存の二液硬化型ウレタン 比べて消泡性とレベリング性とに劣る問題 あった。
 また、ウレタン組成物の消泡剤としては、 願人の先願でエチレン-α-オレフィンコオリ ゴマーを使用するもの(特許文献5)が知られて いる。しかし、この消泡剤をオキサゾリジン 系化合物を有する一液湿気硬化型ウレタン組 成物に使用しても、実用的な消泡性が得られ なかった。(比較例2参照)

特開昭57-94056号公報

特開平6-293821号公報

特開平7-33852号公報

特開平7-10949号公報

特開平5-247161号公報

 本発明の目的は、オキサゾリジン系化合 を有するウレタン組成物の消泡性とレベリ グ性とを向上させることで、防水性、表面 美観性に優れる硬化物を与える防水材用一 湿気型ウレタン組成物及び防水材にある。

 本発明者らは、こうした課題について鋭意 究の結果、特定の消泡剤と特定の中空フィ ーを特定量添加することで、課題を解決で ることを見出し、本発明を完成するに至っ 。
 即ち、本発明は、ポリイソシアネートとポ オキシアルキレンポリオールを反応させて られる末端にイソシアネート基を2個以上有 するウレタンプレポリマー(A)、ポリイソシア ネート又はポリイソシアネートとポリオキシ アルキレンポリオールを反応させて得られる 末端にイソシアネート基を2個以上含有する レタンプレポリマー(b1)とN-2-ヒドロキシアル キルオキサゾリジン(b2)とを反応させて得ら る末端に少なくとも一つ以上のオキサゾリ ン基を有するオキサゾリジン含有ウレタン 合物(B)、充填剤(E)、可塑剤(F)、及び溶剤(G) 含有してなるウレタン組成物であって、前 ウレタン組成物100重量部に対して、エチレ -α-オレフィンコオリゴマー(C)を0.01~5重量部 およびアクリロニトリル又はその変性体か なる重合体であって、平均粒子径100μm以下 ある表面処理有機中空フィラー(D)を0.1~5重 部含有し、前記エチレン-α-オレフィンコオ ゴマー(C)の添加量と前記有機中空フィラー( D)との添加量の重量比が、(C)/(D)=0.01~10である とを特徴とする防水材用湿気硬化型ウレタ 組成物及びそれを用いた防水材を提供する のである。

 本発明は、オキサゾリジン化合物を含有 る防水材用ウレタン組成物にエチレン-α-オ レフィンコオリゴマー(C)およびアクリロニト リル又はその変性体からなる重合体であって 、平均粒子径100μm以下である表面処理有機中 空フィラー(D)を特定量含有させることで、消 泡性とレベリング性とをバランス良く改良し たことで、防水性と表面の美観に優れた防水 性硬化物を与えることができるものである。

 本発明に使用されるポリイソシアネートと リオキシアルキレンポリオールとを反応さ て得られる末端にイソシアネート基を2個以 上有するウレタンプレポリマー(A)とは、ポリ イソシアネートとポリオール、例えばポリオ キシエチレングリコール、ポリオキシプロピ レングリコール、ポリオキシブチレングリコ ール等のポリオキシアルキレンポリオールを ポリイソシアネートの過剰のもとで常法によ り調製されるウレタンプレポリマーである。
 また、末端にイソシアネート基を2個以上有 するウレタンプレポリマー(b1)とは、ポリイ シアネートと上記と同様のポリオキシアル レンポリオールとをポリイソシアネートの 剰のもとで常法により調製されるウレタン レポリマーである。

 前記ポリオキシアルキレンポリオールと 、エチレングリコール、プロピレングリコ ル、水、グリセリン、TMP(トリメチロールプ ロパン)、ペンタエリスリトール等にエチレ オキサイド、プロピレンオキサイド、ブチ ンオキサイドを単独又はそれらの2種以上を 知の方法で付加して得られるポリオールで る。

本発明に使用されるポリイソシアネートと しては、例えば、2,4-トリレンジイソシアネ ト、2,6-トリレンジイソシアネート、ジフェ ルメタンジイソシアネート、一部をカルボ イミド化されたジフェニルメタンジイソシ ネート、ポリメチレンポリフェニルポリイ シアネート、トリレンジイソシアネート、 フタレンジイソシアネート、フェニレンジ ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア ート、イソホロンジイソシアネート、キシ レンジイソシアネート、水添キシリレンジ ソシアネート、水添ジフェニルメタンジイ シアネート、シクロヘキサンジイソシアネ ト等の芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジ ソシアネート、脂環式ジイソシアネートの1 種又は2種以上の混合物が挙げられる。

 ウレタンプレポリマー(A)の構成成分であ ポリオキシアルキレンポリオールは、好ま くは数平均分子量500~16000のジオールまたは リオールである。

 特に、ウレタンプレポリマー(A)のポリオ シアルキレンポリオール成分は、エチレン ーテル結合0~10重量%及びプロピレンエーテ 結合10~95重量%の範囲が好ましい。

 ウレタンプレポリマー(A)の末端イソシア ート基数は、好ましくは2以上、より好まし くは2~3である。更にイソシアネートとポリオ ールとのNCO/OH比は好ましくは1.4以上、更に好 ましくは1.4~5.0、特に好ましくは1.5~3.0である ウレタンプレポリマー(A)の残存NCO%は、好ま しくは1~20重量%であり、より好ましくは1~5重 %である。

 本発明で使用されるオキサゾリジン含有 レタン化合物(B)は、ポリイソシアネート又 ポリイソシアネートとポリオキシアルキレ ポリオールとを反応させて得られる末端に ソシアネート基を2個以上含有するウレタン プレポリマー(b1)とN-2-ヒドロキシアルキルオ サゾリジン(b2)とを反応させて得られる末端 に少なくとも一つ以上のオキサゾリジン基を 有するものである。

 かかるウレタンプレポリマーのポリオキ アルキレンポリオールは、オキシエチレン を有することが好ましい。但し、オキシエ レン鎖を有さないポリオールとオキシエチ ン鎖を有するポリオールとを混合したポリ ールであっても(b1)成分として使用すること が出来る。また、好ましくはオキシアルキレ ン鎖中のオキシエチレン鎖の平均含有量が1~3 0重量%のものである。オキシエチレン鎖の含 量が上記の範囲であると硬化速度が高く、 かも硬化性、耐水性に優れている。ただし (A)成分、(B)成分のオキシエチレン鎖量を計 して合計し、そのオキシエチレン鎖の含有 が(A)成分と(B)成分の合計量に対して10重量% 満であることが好ましい。この範囲であれ 好ましい耐水性となる。

 前記ウレタンプレポリマー(b1)は、好まし くは数平均分子量が500~8000のものである。数 均分子量が、500~8000の場合、下地追従性、 化速度が満足される。また、ウレタンプレ リマー(b1)の末端の平均NCO基数は2.0~2.6が好ま しい。かかるNCO基数であれば、硬化性及び下 地追従性によりよい結果となる。更にイソシ アネートとポリオールとのNCO/OH比は、好まし くは1.6以上、更に好ましくは1.8~4.0である。 存NCO%は、好ましくは1~15重量%である。

 又、ウレタンプレポリマー(b1)とN-2-ヒドロ シアルキルオキサゾリジン(b2)との反応モル は、NCO/0H=0.95~3.0が好ましい。NCO/0Hモル
比がかかる範囲であれば、未反応のN-2-ヒド キシアルキルオキサゾリジンが残存する傾 が低く、貯蔵安定性に好結果を与え、しか 硬化速度の低下や粘度の上昇を抑えること 容易である。

 また、オキサゾリジン含有ウレタン化合 (B)の合成に用いられるN-2-ヒドロキシアルキ ルオキサゾリジン(b2)は、例えばホルムアル ヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデ ド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド のアルデヒド類と例えばジエタノールアミ 、ジプロパノールアミン等のジヒドロキシ ルキルアミン類との公知の縮合反応により られる化合物である。

 オキサゾリジン含有ウレタン化合物(B)の 端オキサゾリジン基の数は、好ましくは1~3 ある。この範囲であると、硬化後の伸張性 高くなり好ましい。尚、ウレタンオキサゾ ジンプレポリマー(B)の末端にオキサゾリジ 基は1個以上あれば、その他の末端がイソシ アネート基であってもよいことは言うまでも ない。

 プレポリマー(A)とオキサゾリジン含有ウ タン化合物(B)との割合は、プレポリマー(A) NCO基とオキサゾリジン含有ウレタン化合物( B)が水で開環して発生する活性水素基との比 、0.4~4.0の範囲が好ましい。この範囲であれ ば、炭酸ガスの発生が低く塗膜に膨れを抑え ることができ、貯蔵安定性に優れる。この様 な点を考慮すると(A)と(B)の混合比は重量比で 60:1~1:30の範囲が好ましい。

 本発明の組成物は、前記(A)、(B)、(E)、(F) (G)成分の他に、消泡性とレベリング性の為 (C)エチレン-α-オレフィンコオリゴマーと、 (D)アクリロニトリル又はその変性体からなる 重合体の特定量と、平均粒子径100μm以下であ る有機中空フィラーとを特定量と含有する必 要がある。

本発明に用いられるエチレン-α-オレフィ コオリゴマー(C)は、好ましくは数平均分子 50~3000、より好ましくは500~2500になるように チレンとα-オレフィンを共重合させたもの ある。α-オレフィンコオリゴマーとしては 例えばプロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペ テン、2-メチル-1ペンテンが挙げられる。エ チレン-α-オレフィンコオリゴマーの代表的 状としては、好ましくは比重0.80~0.90、動粘 50~50000cSt、ヨウ素価1.0以下であり、動粘度の 低いものが混合性良好であるが分離しやすく 、動粘度の高いものは混合性が悪いが分離し 難いため、添加対象に対し、適宜混合性、分 離性を考慮し選択される。上記の要件を満た すエチレン-α-オレフィンコオリゴマー(C)の 販品としては、例えば三井化学(株)製のルー カントHC-20、HC-40、HC-100、HC-600等が挙げられ 。エチレン-α-オレフィンコオリゴマー(C)の 加量は、前記(A)、(B)、(E)、(F)、(G)の合計100 量部からなる組成物に対して、0.01~5重量部 あるが、好ましくは0.05~3重量部である。0.01 重量部未満であると消泡効果が少なく、5重 部を超えて配合すると、組成物の表面に多 に浮いてしまい、トップコートとの接着性 悪化させる。また組成物の表面に曇りも生 る。

前記表面処理有機中空フィラー(D)としては 、アクリロニトリル又はその変性体からなる 重合体を外皮とする中空球状粒子であり、平 均粒子径100μm以下の粒状物である。しかしな がら、本発明の効果を損なわない範囲で、ガ ラスバルーン、シリカバルーン、シラスバル ーンなどの無機バルーンを併用しても良い。 好ましくは塩化ビニリデン、アクリロニトリ ルなどを共重合させた有機バルーンである。 無機バルーンは一般的に製造の際の混合時に バルーンが破壊されることが多く、本発明で は用いないほうが望ましい。また、平均粒子 径が100μmを越えると中空フィラー(D)が組成物 中で分離する傾向があるため用いることは望 ましくない。平均粒子径が、100μm以下であれ ば分離はしないが、より好ましくは80μm以下 、10μm以上である。市販品としては、MFL-80GC A、MFL-80CA(松本油脂製品)等が挙げられる。

前記平均粒子径100μm以下である表面処理有機 中空フィラー(D)は、前記エチレン-α-オレフ ンコオリゴマー(C)と併用することにより、 成物のレベリング性、消泡性を飛躍的に向 させることが出来る。
更に、前記中空フィラー(D)は、表面が処理さ れているものであり、その処理剤としては、 炭酸カルシウム、タルク又は酸化チタンの少 なくとも1種で被覆された前記中空フィラー(D )であり、この中空フィラー(D)はウレタン樹 との比重の差が少なくなり、組成物中で分 しにくいことから好ましく用いられる。特 炭酸カルシウムで表面処理被覆されたもの 好ましい。

前記中空フィラー(D)の添加量は、前記(A)、 (B)、(E)、(F)、(G)の合計100重量部に対して、0.1 ~5.0重量部用いるが、好ましくは0.2~3重量部で ある。添加量が、0.1重量部未満では消泡性、 レベリング性の効果が少なく、5.0重量部を越 えると組成物の粘度が高くなり、作業性が低 下するので好ましくない。

本発明で使用する無機充填剤(E)としては、 例えば炭酸カルシウム、酸化カルシウム、ク レー、タルク、酸化チタン、硫酸アルミニウ ム、カオリン、硅そう土等の無機化合物の粉 粒体が挙げられる。その添加量は、組成物中 に好ましくは5~70重量%、より好ましくは10~60 量%である。

 本発明で使用する可塑剤(F)としては、例 ばジブチルフタレート、ジオクチルフタレ ト、ジウンデシルフタレート、ジラウリル タレート、ブチルベンジルフタレート、ジ ソデシルフタレート、ジブチルアジペート ジオクチルアジペート、ジイソノニルアジ ート、ジオクチルアゼレート、ジオクチル バケート等のエステル系可塑剤やトリオク ルホスフェート、トリフェニルホスフェー 等の燐酸エステル系可塑剤が挙げられる。

本発明で使用する溶剤(G)としては、例えば 、キシレン、トルエン、石油系高沸点芳香族 系留分,石油樹脂等が挙げられ、1種以上を混 しても良い。

 本発明の組成物は、これらの用途で使用 る際に必要に応じて触媒、揺変剤、体質顔 、耐侯性の維持向上のための紫外線防止剤 安定剤等各種添加剤などを含んでいてもよ 。これら混合物が均一に混合でき、且つ保 性が確保できるのに十分なる混合、混練装 により製造する事ができる。

 前記揺変剤としては、表面処理炭酸カル ウム、ポリ塩化ビニルパウダー、微粉末シ カ、ベントナイト等があげられる。

触媒としては、公知のオクチル酸やプロピ オン酸、テレフタル酸、サルチル酸、鉛、DBT DL等の触媒を用いることが出来る。

 安定剤としては、例えば、酸化防止剤、紫 線吸収剤等が挙げられ、組成物に添加する とができる。
 本発明の防水材は、ベランダ、屋上等のコ クリート面、既存の床壁面に塗布する建築 の防水材として有用であり、スプレー、ハ 等で塗布されるものである。

 次に、本発明を、実施例、比較例により 細に説明するが本発明はこれら実施例に限 されるものではない。以下において部およ %は特に断りのない限り、すべて重量基準で あるものとする。

<(A)成分の合成>
(ウレタンプレポリマーの作製例1)
 数平均分子量2000のポリブチレンエーテルジ オール700g(0.35モル)、数平均分子量3000のポリ ロピレンエーテルトリオール300g(0.1モル)に2 ,4-トリレンジイソシアネート 191.4g(1.1モル) すなわちNCO/OHの当量比2.2にて窒素気流下で80 ℃にて15時間フラスコ中で撹拌しながら反応 せNCO%が4.25%のウレタンプレポリマー(A-1)を た。

(ウレタンプレポリマーの作製例2)
 ウレタンプレポリマーの作製例1において数 平均分子量2000のポリブチレンエーテルジオ ル700g(0.35モル)の代わりに数平均分子量2000の ポリプロピレンエーテルジオール700g(0.35モル )を用いたこと以外は同様の方法で合成し、NC O%が4.28%のウレタンプレポリマー(A-2)を得た。

<オキサゾリジン基含有ウレタン化合物(B) 分の合成>
 (ウレタンオキサゾリジンプレポリマーの作 製例1)
 数平均分子量4800、オキシエチレン鎖の含有 量15%のポリエチレンプロピレンエーテルトリ オール500g(0.104モル)と数平均分子量2000のポリ プロピレンエーテルジオール500g(0.25モル)を 合してオキシエチレン鎖の平均含有量7.5%、 均官能基数2.29、数平均分子量2820のポリオ ルを得た。さらにヘキサメチレンジイソシ ネート143.3g(0.853モル)、すなわちNCO/OHの当量 2.1にて窒素気流下で80℃にて48時間フラスコ 中で撹拌しながら反応させNCO%が3.28%、1分子 たりの末端NCO基数2.29のウレタンプレポリマ (b1-1)を得た。

 ウレタンプレポリマー(b1-1)140.8gと2-イソ ロピル3(2ヒドロキシエチル)1,3オキサゾリジ 15.9g、すなわちNCO/OHの当量比1.1にて窒素気 下で60℃にて48時間フラスコ中で撹拌しなが 反応させ、ウレタンオキサゾリジンプレポ マー(OXZ-1)を得た。本組成物のGPCを測定した 結果、残存している2-イソプロピル-3-(2ヒド キシエチル)-1,3オキサゾリジンの含有率は1% 下であることを確認した。

<コンパウンドの配合>
 次に密閉型プラネタリーミキサー中に表で 載した原料を仕込み、均一に混合した後に 50トールで5分間脱泡し、サンプルを得た。
尚、炭酸カルシウム粉体(NS-200、日東粉化製) 予め120℃で乾燥して水分が500ppm以下である とを確認したものを用いた。

 [試験方法]
(粘度の測定)
 サンプルを25℃に調整し、BM型回転粘度計を 用いて粘度を測定する。

(消泡性試験)
 四方を囲ったスレート板(30cm×30cm)上に厚さ1 .5mmの割合でサンプルを塗布し、室温25℃×湿 50%の条件下でコテを用いて全面を泡立てる 泡が全部破泡し消えるまでの時間を測定す 。

(中空フィラー分離性試験)
 サンプル200gを200CCのガラス容器に密閉し、5 0℃雰囲気で7日間養生した後、中空フィラー 分離があるか否か目視で観察する。

(レベリング性試験)
 サンプルを150mLポリカップ(容量200cc)に採取 た後、ポリカップをスレート板(30×30cm)上に サンプルがポリカップから漏れないよう、逆 さまにして伏せる。次にポリカップを垂直に 持ち上げ、サンプルが円形状に自然に広がる ようにする。ポリカップを持ち上げてから10 経過後に、円形状に広がったサンプルの平 直径を測定し(cm)、以下の判定基準により判 定を行なう。
 判定基準: ○:30cm以上、
       △:25~30cm未満、
       ×:25cm未満

(硬化性試験)
 四方を囲った舗道板(30×30cm)上に厚さ1.5mmの 合でサンプルを塗布し、室温25℃×湿度50%の 条件下で養生して塗膜表面を歩行できる(靴 に粘着しなくなる状態)までの時間を硬化時 とする。

(防水性能試験)
 サンプルを用いて1mm厚のシートを作成する( 30cm×30cm)。ピンホールテスターを用いてシー に電圧をかけ、ピンホール(貫通穴)による 流の流れの有無を確認し、電流の流れがな 場合を防水性能良好「○」とし、電流の流 がある場合防水性能悪い「×」と判断した。

表-1 配合条件及び試験結果

備考
 HC-40、HC-600  :三井化学製「ルーカント」、 エチレン-α-オレフィンオリゴマー
 MFL-80GCA :松本油脂製、表面を炭酸カルシウ 処理したアクリロニトリル系中空フィラー 平均粒子径20μm
 MFL-80CA :松本油脂製、表面を炭酸カルシウ 処理したアクリロニトリル系中空フィラー 平均粒子径100μm
 炭カルNS-200 :日東粉化製、炭酸カルシウム 体
 DOP   :ジオクチルフタレート
 RY-200S :日本アエロジル製、疎水性シリカ粉 末

表-2 配合条件及び試験結果

 比較例1は、アクリロニトリル系中空フィ ラーとエチレン-α-オレフィンコオリゴマー いずれも含有していないため実施例に比べ 消泡時間が長く、レベリング性に劣る結果 なった。

比較例2は、エチレン-α-オレフィンコオリゴ ーを含有しているもののアクリロニトリル 中空フィラーを含有していないために実施 に比べて消泡時間が長く、レベリング性に る結果となった。
比較例3は、アクリロニトリル系中空フィラ を含有しているもののエチレン-α-オレフィ コオリゴマーを含有していないために実施 に比べて消泡時間が長く、レベリング性に る結果となった。

比較例4は、アクリロニトリル系中空フィ ーを含有しているもののエチレン-α-オレフ ンコオリゴマーが少ないために実施例に比 て消泡時間が長く、レベリング性に劣る結 となった。

比較例5は、アクリロニトリル系中空フィ ーとエチレン-α-オレフィンコオリゴマーを 有しているものの、エチレン-α-オレフィン コオリゴマー/アクリロニトリル系中空フィ ーの比が小さすぎるため、実施例に比べて 泡時間が長く、レベリング性に劣る結果と った。

 比較例6は、アクリロニトリル系中空フィ ラーとエチレン-α-オレフィンコオリゴマー 含有しているものの、エチレン-α-オレフィ コオリゴマー/アクリロニトリル系中空フィ ラーの比が大きすぎるため、実施例に比べて 消泡時間が長く、レベリング性に劣る結果と なった。

 本発明は、オキサゾリジン系化合物を有 るウレタン組成物の消泡性とレベリング性 を向上させることできたので、土木建築物 塗布して、表面の美観性、防水性に優れる 水層を形成することができる。